JP2023115101A - 販売データ処理装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子マネーの使用感の向上を図ることができる販売データ処理装置およびプログラムを提供することである。【解決手段】実施形態の販売データ処理装置は、支払額受付手段と、操作受付手段と、通信制御手段と、第1決済手段と、第2決済手段と、を備える。支払額受付手段は、支払額を決定する操作を受付ける。操作受付手段は、電子決済を開始する開始操作を受付ける。通信制御手段は、前記開始操作を受付けると、電子決済媒体との間で無線通信を行う。第1決済手段は、前記電子決済媒体が複数の電子決済に対応している際に、予め設定した優先順位に従って電子決済の種類を選択して前記支払額の決済処理を行う。第2決済手段は、前記第1決済手段が前記支払額の全額を決済できなければ、次の優先順位の電子決済により残額分の決済処理を行う。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、販売データ処理装置およびプログラムに関する。
電子マネーはICカードや携帯端末をリーダライタにかざせば決済できるため、客の利便性向上や会計処理の迅速化を図ってその利用率が年々増加している。また、支払時に電子マネーと提携するポイントを貯められることもあり、店舗では客の利便性向上、および集客率の向上を図って、交通系電子マネー、流通系電子マネー等、複数種類の電子マネーに対応できる決済端末、販売データ処理装置を導入するケースが多い。
従来技術としては、キー操作やタッチパネル操作を介して店員または客が電子マネーの種類を選択し、選択された電子マネーの決済サーバとの通信等を行って、決済処理を行う技術がある。また、複数の決済サービスの優先順位、決済サービスを選択する条件等を含むユーザ設定情報を予め設定しておき、当該設定情報に従って、決済サービスを選択する技術がある。
ところで、交通系電子マネー、流通系電子マネーの多くはプリペイド式であるが、残額が不足している場合には決済が完了しない。この場合、店員が再度支払方法を客に尋ね、現金、電子決済、ポイント利用等で残額を払う手間が生じる。近年、外国人の利用客増加が見込まれているという背景もあり、決済処理はできるだけ簡便化し、電子マネーの使用感の向上を図るとともに、店員への負担軽減を図りたいという要望が寄せられている。
本発明が解決しようとする課題は、電子マネーの使用感の向上を図ることができる販売データ処理装置およびプログラムを提供することである。
実施形態の販売データ処理装置は、支払額受付手段と、操作受付手段と、通信制御手段と、第1決済手段と、第2決済手段と、を備える。支払額受付手段は、支払額を決定する操作を受付ける。操作受付手段は、電子決済を開始する開始操作を受付ける。通信制御手段は、前記開始操作を受付けると、電子決済媒体との間で無線通信を行う。第1決済手段は、前記電子決済媒体が複数の電子決済に対応している際に、予め設定した優先順位に従って電子決済の種類を選択して前記支払額の決済処理を行う。第2決済手段は、前記第1決済手段が前記支払額の全額を決済できなければ、次の優先順位の電子決済により残額分の決済処理を行う。
図1は、第1の実施形態にかかるPOS端末のハードウェア構成および機能構成を示すブロック図である。 図2は、優先順位設定テーブルの初期設定例を示す図である。 図3は、第1の実施形態においてPOS端末が実行する電子マネー決済処理の手順例を示すフローチャートである。 図4は、第2の実施形態にかかる優先順位設定テーブルの設定例を示す図である。 図5は、第2の実施形態においてPOS端末が実行する電子マネー決済処理の手順例を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかるPOS端末1のハードウェア構成および機能構成を示すブロック図である。POS端末1は、CPU、ROM、RAM等で構成されるコンピュータ構成の制御部10を備えている。制御部10にはバス13及びI/O機器制御部14を介して、キーボード15、スキャナ16、店員用表示器17、客用表示器18、プリンタ19、磁気カードRW(リーダライタ)20、電子マネーRW21、HDD22等が接続されている。
キーボード15は、現計キー151、電子マネー決済キー152等の各種キーを備えている。現計キー151は、一取引の商品読取処理を終了して、各商品の金額を合算して支払額を算出するキーであり、会計処理を開始する際に操作されるキーである。電子マネー決済キー152は、会計処理にて、電子マネー決済処理を開始する際に操作されるキーである。
店員用表示器17は、例えば液晶ディスプレイなどの表示装置である。店員用表示器17の表示画面上には、タッチパネル171が積層されている。尚、店員用表示器17は、上述した現計キー151、電子マネー決済キー152を表示し、タッチパネル171がこれらキーに対するタッチ操作を受付ける構成としてもよい。
電子マネーRW21は、NFC(Near Field Communication)のアンテナ211と、制御チップで構成されるデータ通信部212とを備えている。データ通信部212は、電子決済媒体、即ち、非接触式ICチップを搭載したICカードまたは携帯型電子機器との間で、無線通信によるデータ通信を行って、ICチップに対するデータの読み書きを行う。尚、図1では、POS端末1が電子マネーRW21を搭載する例について図示したが、電子マネーRW21はPOS端末1に対して各種インタフェースを介して外付けされてもよい。
HDD22は、制御部10が実行する各種プログラムの他、商品マスタ、取引データ、そして、優先順位設定テーブル221を格納している。
優先順位設定テーブル221(優先順位設定手段)は、電子決済媒体が複数の電子決済方法に対応している際に、決済に用いる電子決済方法を選択する優先順位を予め設定したテーブルである。尚、電子決済としては、プリペイド式電子マネーの他、ポストペイ式電子マネー、クレジットカード、店舗ポイント、系列店舗が提携している提携ポイント、仮想通貨等を適用できる。
制御部10は、通信I/F11及び接続回線3を介して店舗サーバ2との間でデータ通信を行う。また、制御部10は、通信I/F12及び専用回線5を介して電子マネーサーバ4との間でデータ通信を行う。
尚、図1では、電子マネーサーバ4を1つのみ図示したが、同サーバは実際には、各電子マネーを運営する運営主体ごとに設けられる。各運営主体では、複数のサーバ装置を連携させて電子マネーサーバ4の機能を構成してもよいし、クラウドコンピューティングシステムを用いて当該機能を構成してもよい。POS端末1の制御部10は、決済処理を行う電子マネーごとに、通信先の電子マネーサーバ4を選択し、当該電子マネーサーバ4とデータ通信を行って電子マネーの決済処理を行う。
図2は、優先順位設定テーブル221の初期設定例を示す図である。図2に示すように、優先順位設定テーブル221には、電子マネーAが最優先される電子決済として設定されている。電子マネーAは、POS端末1を設置する店舗に関連するポイントと連動する電子決済である。即ち、電子マネーAは、当該店舗での支払を電子マネーAで行うと、支払額に応じて店舗のポイントが貯まる電子マネーである。
また、図2の例では、電子マネーAが利用できなかった場合、あるいは、電子マネーAの残額が不足している場合に2番目に用いる電子決済として、電子マネーBが設定されている。さらに図2の例では、電子マネーBが利用できなかった場合、あるいは、電子マネーBの残額が不足している場合に3番目に用いる電子決済として、電子マネーCが設定されている。
このように優先順位の初期設定をしておくことで、店舗側は、特に設定を変更することなく、店舗に関連するポイントと連動する電子マネーの利用を促進できる。客にとっても、行きつけの店舗のポイントを効率よく貯めやすくなり、電子マネーを利用する際の使用感を向上できる。
尚、店舗の管理者等は、設定画面を介して優先順位設定テーブル221の設定を適宜変更することができる。また、店舗のウェブページや店舗端末での登録処理、あるいは店舗のアプリケーションソフト等を介して、客が希望する優先順位を自ら設定し、店舗サーバ2等で客ごとの設定を会員番号等の識別情報に対応付けて管理する形態としてもよい。
次に、POS端末1の制御部10が実行する本実施形態のプログラムについて説明する。なお、本実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、図1に示すように、入力受付部51、登録部52、決済管理部53、表示制御部54、印字制御部55を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしてはCPUが上記記憶媒体(ROM)から本実施形態のプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされる。そして、CPUが主記憶装置上に上記各部を生成する。次に、各部の機能について概略的に説明する。
入力受付部51は、キーボード15、スキャナ16、タッチパネル171、磁気カードRW20、電子マネーRW21等の入力インタフェースからの入力を受付ける。また、入力受付部51は、現計キー151、電子マネー決済キー152の操作を受付ける。入力受付部51(支払額受付手段)は、現計キー151の操作を介して、支払額を決定する操作を受付ける。また、入力受付部51(操作受付手段)は、電子マネー決済キー152を介して、電子決済を開始する開始操作を受付ける。
登録部52は、販売商品の商品情報、販売価格を登録し、支払合計金額(支払額)を算出する登録処理を行う。登録部52は、入力受付部51が商品コードまたは商品名の入力を受付けると、当該商品の商品情報を商品マスタから読み込み、販売数と販売価格とから小計金額を算出して登録する。また、現計キー151が操作された際には、登録部52はすべての販売商品の小計金額を合算して、請求額(支払額)を算出する。決済処理が完了すると、登録部52は、商品情報、販売個数、販売価格、合計額等を含む売上データを生成して、売上データファイルに登録する。
決済管理部53(通信制御手段、第1決済手段、第2決済手段)は、入力受付部51が電子マネー決済キー152の操作を受付けると、電子マネーRW21により電子決済媒体との間で無線通信を行って、電子決済処理を行う。決済管理部53は、電子決済媒体が複数の電子決済に対応している際に、予め設定した優先順位に従って電子決済の種類を選択して、支払額の決済処理を行う。また、決済管理部53は、優先順位が上位の電子決済方法により支払額の全額を決済できなければ、次の優先順位の電子決済方法により残額分の決済処理を行う。
ここで、予め設定した優先順位としては、例えば、優先順位設定テーブル221に設定された優先順位を参照する。図2の例を挙げて説明すると、決済管理部53は、まず第1に優先順位設定テーブル221に最優先して設定されている電子マネーAを選択し、電子マネーAによる決済処理を行う。即ち、決済管理部53は、電子マネーRW21が電子決済媒体から読み取った電子マネーAの識別情報(例えば、電子マネーID、会員番号等)により、電子マネーAを運営管理する電子マネーサーバ4との間でデータ通信を行う。決済管理部53は、電子マネーサーバ4から電子マネーAの残額を示す情報を受信し、残額が支払額以上であるか判定する。残額が支払額以上であれば決済可能とみなし、電子マネーAの識別情報、支払額を電子マネーサーバ4に送信する。
一方、残額が支払額未満であれば、電子マネーAの残額分は使い切り、不足額、即ち、支払額の残額分は、次の優先順位の電子決済方法で支払うとする。図2のように第2番目の優先順位として電子マネーBが設定されていれば、決済管理部53は支払額の残額が電子マネーBで支払えるか否かを判定する。即ち、決済管理部53は、支払額の残額が電子マネーBの残額以下であるか確認し、残額以下であれば決済可能とみなして、電子マネーBの識別情報、支払額(即ち、1番目の支払額の残額分)を、電子マネーBを運営管理する電子マネーサーバ4に送信する。
一方、支払額の残額が電子マネーBの残額より大きい場合には、電子マネーBの残額分は電子マネーBで支払うとして電子マネーBを使い切り、支払えなかった残額分については次の優先順位の電子決済方法に回す。以降、同様にして優先順位に従って順次差額分の決済を行う。
即ち、決済管理部53は、上位の電子決済(例えば、電子マネー)によって支払額の全額を決済できなければ、次の優先順位の電子決済(例えば、電子マネー)により残額分の決済処理を行う。このように、優先順位が上位の電子マネーで支払える分については上位の電子マネーを使い切り、差額分の支払を次の順位の電子マネーに回す。これにより、優先順位が上位である電子マネーを自動的に優先させる。
表示制御部54は、店員用表示器17および客用表示器18における表示処理を制御する。表示制御部54は、利用した電子決済方法と、当該電子決済方法による支払額とを対応付けて、店員用表示器17、客用表示器18に表示出力する。また、表示制御部54は、決済管理部53が次の(即ち、第2番目以降の)優先順位の電子決済による決済処理を行う際に、次の優先順位の電子決済を示す情報と、第1番目の優先順位の電子決済により決済できなかった残額とを、店員用表示器17および客用表示器18に表示して客への報知を行う。
印字制御部55は、プリンタ19を制御して、レシートおよびジャーナルの印字処理を制御する。印字制御部55は、決済管理部53が1番目に用いた電子決済の種類と当該電子決済による支払額、および、2番目以降に用いた電子決済の種類と当該電子決済による支払額を含むレシートデータを生成する。印字制御部55は、生成したレシートデータをプリンタ19に出力し、プリンタ19によりレシートを印字出力する。尚、印字制御部55は、生成したレシートデータを構造化形式の電子レシートデータに変換し、当該電子レシートデータを電子レシートサーバあるいは携帯電子機器に出力してもよい。尚、電子レシートデータは構造化形式に限定されるものではなく、ユーザ端末にてレシートを表示する形式であればその他の形式でもよい。
図3は、第1の実施形態においてPOS端末が実行する電子マネー決済処理の手順例を示すフローチャートである。尚、以下では、図2に示した優先順位設定テーブル221を用いて電子マネーの優先順位を決定する例について説明する。
POS端末1の登録部52は、商品読取処理を行う(ステップS1)。即ち、入力受付部51はスキャナ16が読み取った商品コードを受付けて、登録部52は、当該商品コードに対応する商品名、商品価格等の商品情報を商品マスタから読み込む。登録部52は、スキャンした全商品分の小計金額を算出し、表示制御部54は当該小計金額を店員用表示器17、客用表示器18に表示する。
現計キー151の操作を受付けると(ステップS2:Yes)、登録部52は当該取引の全商品分の金額を合算して支払額を算出する。表示制御部54は算出された支払額を店員用表示器17、客用表示器18に表示し、ステップS3に移行する。現計キー151の操作を受付けない間(ステップS2:No)は、ステップS1に戻って商品読取処理を続行する。
次に、入力受付部51が電子マネー決済キー152の操作を受付けると(ステップS3:Yes)、決済管理部53は電子マネーの決済処理を開始する。即ち、決済管理部53はまず、電子マネーRW21により電子マネー媒体から電子マネーAの識別情報を読み込む。決済管理部53は、当該識別情報に対応する電子マネーAの残額を、電子マネーAの電子マネーサーバ4に問合せて読み込む(ステップS5)。電子マネーAの残額が支払額未満であって、電子マネーAの残額不足となる場合(ステップS6:Yes)には、ステップS10に移行する。
電子マネーAの残額が支払額以上であって、電子マネーAのみで支払が完了できる場合には(ステップS6:No)、電子マネーAにより支払額の全額を決済し(ステップS7)、ステップS8に移行する。即ち、決済管理部53は、電子マネーAの識別情報と、支払額の全額を示す情報を電子マネーAの電子マネーサーバ4に送信する。決済管理部53は、当該電子マネーサーバ4から決済完了の通知と電子マネーAの残額を示す情報とを受信する。表示制御部54は、決済した支払額と、電子マネーAの残額とを、店員用表示器17、客用表示器18に表示する(ステップS8)。また、印字制御部55は、決済した支払額と、電子マネーAの残額とを含めてレシートデータを生成し、プリンタ19によりレシートを印字出力する。
ステップS10において、決済管理部53は、電子マネーAの支払い可能分、すなわち、電子マネーAの残額全額分を引き落とす決済処理を行う。即ち、決済管理部53は、電子マネーAの識別情報と、支払額を示す情報と、店舗コード等の情報とを含む情報を、電子マネーAの電子マネーサーバ4に送信する。決済管理部53は、当該電子マネーサーバ4から決済完了の通知と電子マネーAの残額(すなわち残額ゼロ)を示す情報とを受信する(ステップS10)。
表示制御部54は、電子マネーAの不足額、即ち、支払額の残額分を店員用表示器17および客用表示器18に表示する。決済管理部53は、優先順位設定テーブル221から優先順位が次順の電子マネーの情報を読み込む。図2の例では、次順の電子マネーは優先順位が2番目である電子マネーBである。表示制御部54は、「電子マネーB 読取中」あるいは「電子マネーB 通信中」などと、電子マネーBにより不足額の決済を試みることを店員用表示器17および客用表示器18に表示する(ステップS11)。
次に、決済管理部53は、不足額について、優先順位が2番目の電子マネーBで支払可能か問い合わせる(ステップS12)。即ち、決済管理部53は、電子マネーRW21により電子マネー媒体から電子マネーBの識別情報を読み込む。決済管理部53は、当該識別情報に対応する電子マネーBの残額を、電子マネーBの電子マネーサーバ4に問合せる(ステップS12)。電子マネーBの残額不足となる場合(ステップS13:Yes)には、ステップS10に移行して、電子マネーBの全額を支払った後、次の優先順位の電子マネーCの残額での決済処理を開始する。以降、支払残額がゼロとなり決済が完了するまで同様の処理を繰り返す(ステップS10~S13)。尚、優先順位設定テーブル221に設定している最下位の電子マネーの残額がゼロとなっても、支払額全額分について電子マネーによる決済が完了しなかった場合には、エラー出力とし、従来通り、現金または電子マネー以外の決済により残額分を決済するとする。
電子マネーBが残額不足でなければ(ステップS13:No)、支払額の残額分を電子マネーBにより決済する(ステップS14)。即ち、決済管理部53は、電子マネーBの識別情報と、支払額の残額分を示す情報とを、電子マネーBの電子マネーサーバ4に送信する。当該電子マネーサーバ4から決済完了の応答を受信すると、表示制御部54は、決済に用いた電子マネーの名称と、当該電子マネーによる支払額とを各々対応付けて、店員用表示器17、客用表示器18に表示する(ステップS15)。また、印字制御部55は、決済に用いた電子マネーの名称と、当該電子マネーによる支払額とを各々対応付けて示したレシートデータを生成し、プリンタ19によりレシートを印字出力する(ステップS16)。
尚、電子マネー決済キー152が操作されない場合(ステップS3:No)には、現金決済処理、あるいは、商品券、クレジットカード等による決済処理を行う。そして、表示制御部54は、決済媒体と支払額とを店員用表示器17、客用表示器18に表示出力する(ステップS8)。また、印字制御部55は、現金払い、クレジット払い等の決済方法(決済媒体)と、支払額とを含むレシートデータを生成し、プリンタ19によりレシートを印字出力する(ステップS9)。
以上説明した通り、第1の実施形態では、第1の優先順位の電子マネーAで決済が完了しなければ、次の優先順位以下の電子マネーを順次選択して、優先順位順に電子マネーを引き落として決済を行う。店員が電子マネー決済キー152を操作した後は当該処理が自動的に進むので、いずれかの電子マネーの残額が不足している場合にも、操作や店員と客との間のやり取りを特に介さずに、優先順位順に可能な限り電子マネーでの支払を続行する。従って、電子マネーの使用感の向上を図ることができる。
また、残額不足の場合であっても、優先順位順に決済額の一部を順に支払っていくので、優先順位の高い電子マネーを使い切ってから優先順位の低い電子マネーに差額分の支払を回すことができる。従って、店舗のポイントと関連する電子マネーの利用率を自動的に向上させることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、優先順位設定テーブル221において、複数種類の電子マネーの優先順位を設定し、優先順位に従って順次、電子マネーの残額分を決済するとしたが、優先順位に組み込む電子決済方法は電子マネーに限定されない。第2の実施形態では、電子マネー以外の電子決済方法として、優先順位の中にポイント利用による支払を組み込む例について説明する。
図4は、第2の実施形態にかかる優先順位設定テーブル2221の設定例を示す図である。図4に例示するように、優先順位設定テーブル2221には、2番目に優先する電子決済として、店舗に関連するポイントを利用する旨が設定されている。決済管理部53は、1番目に優先する電子決済(図4の例では、電子マネーA)により一取引の支払額の全額を決済できなければ、優先順位設定テーブル2221に2番目に設定されたポイントAを用いて、残額分の決済処理を行う。
図5は、第2の実施形態においてPOS端末1が実行する電子マネー決済処理の手順例を示すフローチャートである。図3のステップS1~S9については第2の実施形態においても同様の処理手順であるので、ここでの記載は省略し、図3のステップS6:Yes以降の処理手順について説明する。
決済管理部53は、電子マネーAの支払い可能分、即ち、電子マネーAの残額全額分を引き落とす決済処理を行う(ステップS10)。決済管理部53は、優先順位設定テーブル2221から優先順位が次順であるポイントAの情報を読み込む。表示制御部54は、電子マネーAの不足額、および、ポイントAで不足額の決済を試みることを店員用表示器17および客用表示器18に表示する(ステップS211)。
次に、決済管理部53は、ポイントAで不足額分の支払が可能であるか判定する。即ち、決済管理部53は、電子マネーRW21により電子マネー媒体からポイントAの識別情報を読み込み、店舗サーバ2に当該識別情報に対応するポイント残高を読み込む(ステップS21)。尚、ポイントの問合せ先は店舗サーバ2に限定されず、ポイントの管理先であるサーバに適宜問合せればよい。また、電子マネー媒体がポイント識別情報とともにポイント数を記憶していれば、決済管理部53はICカードや携帯端末等の電子マネー媒体から直接ポイントを読み込んでもよい。
決済管理部53は、読み込んだポイント残高と支払残額とを比較し、ポイント残高が不足しているか否かを判定する(ステップS22)。ポイント残高が支払残額以上であり、ポイントが不足していなければ(ステップS22:No)、決済管理部53は支払残額分のポイントを利用して決済を行う(ステップS23)。その後、ステップS30に移行する。また、決済管理部53は、ポイントの識別情報と利用ポイント数とを店舗サーバ2に送信する。なお、電子マネー媒体にポイントが格納されている場合には、決済管理部53は電子マネーRW21により電子マネー媒体にポイント利用後のポイント残高を書き込む。
一方、ポイント残高が支払残額未満であり、ポイントが不足している場合(ステップS22:Yes)には、決済管理部53はまず残っているポイント全額を利用する(ステップS24)。決済管理部53は、ポイントの識別情報と利用ポイント数とを店舗サーバ2に送信する。そして、決済管理部53は、ポイントが不足して支払うことができなかった支払残額分について、次の優先順位の電子決済方法による支払を行う。図4の例では、次の(即ち、3番目の)優先順位に設定されているのは電子マネーBである。表示制御部54は、不足額、即ち、ポイント利用後の支払残額と、次順の電子マネーBにより不足額の決済を行う旨を店員用表示器17および客用表示器18に表示する(ステップS25)。
また、決済管理部53は、上述と同様に、支払残額分の電子マネーが電子マネーBに入っているか問い合わせる(ステップS26)。電子マネーBの残額が不足していれば(ステップS27:Yes)、決済管理部53は電子マネーBの支払い可能分だけ電子マネーBで決済を行い(ステップS28)、以降はステップS25に移行して、次の優先順位の電子マネーCで支払う処理を続ける。その後も支払いが完了するまでは(ステップS27:Yes)、ステップS25~S28の処理を続ける。
電子マネーBの残額が不足しておらず支払残額分を電子マネーBの支払で完了できる場合(ステップS27:No)には、決済管理部53は支払残額分を電子マネーBで決済する(ステップS29)。その後、ステップS30に移行する。
支払額全額分の決済が完了すると、表示制御部54は、利用した電子マネーの種類と、当該電子マネーの利用金額とを対応付けて、店員用表示器17、客用表示器18に表示出力する。また、表示制御部54は、利用したポイント名と、ポイント数とを対応付けて、店員用表示器17、客用表示器18に表示出力する(ステップS30)。
また、印字制御部55は、利用した電子マネーの種類と、当該電子マネーの利用金額とを対応付けるとともに、利用したポイント名と、ポイント数とを対応付けて決済に関する印字データを生成する。印字制御部55は、ステップS1で読み取った商品情報と、決済に関する印字データとを含めてレシートデータを生成し、プリンタ19によりレシートを印字出力する(ステップS31)。
このように、第2の実施形態によれば、優先順位の2番目に店舗に関連するポイントの利用を設定したことにより、最優先とする電子マネーが残額不足であれば店舗に関連するポイントを補填して支払を行う。即ち、電子マネー不足時にポイントを自動的に支払に充てることができるので、店舗は、ポイントを利用してもらう機会を増やすことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、販売データ処理装置(POS端末1)において本実施形態にかかる電子決済処理を行うとしたが、上記実施形態の電子決済処理を決済端末において実行してもよい。また、上記実施形態の電子決済処理をセルフチェックアウト装置において実行してもよい。または、券売機において上記実施形態の電子決済処理を適用してもよい。あるいは、電子マネーリーダライタに上記実施形態を適用してもよい。
また、上記実施形態では、電子マネー媒体を読み取った際に、店舗のポイントに関連する電子マネーを最優先する例について説明したが、その他の電子マネーあるいは電子マネー以外の電子決済方法を最優先してもよい。また、優先順位に組み込む電子決済方法も上述した例に限定されない。電子決済媒体が対応可能な複数種類の電子決済について優先順位に従っていずれかの電子決済をひとつずつ選択し、順次支払を行うものであれば、その電子決済媒体、電子決済方法は上述した例に限定されない。このように上位の電子決済で決済できなかった差額を順次、次順の電子決済処理に引き継いで、次順の電子決済処理を自動的に開始する。これにより、複数の電子決済機能を搭載した電子決済媒体を利用する際の、使用感の向上を図ることができる。
以上説明した通り、上述した実施形態によれば、電子マネーの使用感の向上を図ることができる販売データ処理装置およびプログラムを提供することができる。
1 POS端末
21 電子マネーRW
51 入力受付部
52 登録部
53 決済管理部
54 表示制御部
55 印字制御部
152 電子マネー決済キー
221、2221 優先順位設定テーブル
特開2007-280063号公報
実施形態の販売データ処理装置は、支払額受付手段と、操作受付手段と、記憶手段と、決済手段と、レシート出力手段と、を備える。支払額受付手段は、支払額を決定する操作を受付ける。操作受付手段は、電子決済を開始する開始操作を受付ける。記憶手段は、電子決済媒体が複数の電子決済方法に対応している場合の、決済に用いる電子決済方法の優先順位を設定した設定情報を記憶する。決済手段は、前記開始操作を受付けると、前記電子決済媒体との間で無線通信を行って電子決済処理を行う。レシート出力手段は、前記決済手段が用いた前記電子決済方法の種類と当該電子決済方法による支払額を、前記設定情報で設定された優先順位に基づいて、レシートデータに含めて出力する。また、前記決済手段は、前記電子決済媒体が複数の電子決済方法に対応している際に、前記設定情報の優先順位に基づき選択した電子決済方法を用いて前記支払額の電子決済処理を行い、前記優先順位が上位の電子決済方法により前記支払額の全額を決済できない場合には、下位の電子決済方法を順次用いて残額分の電子決済処理を順次行う。

Claims (6)

  1. 支払額を決定する操作を受付ける支払額受付手段と、
    電子決済を開始する開始操作を受付ける操作受付手段と、
    前記開始操作を受付けると、電子決済媒体との間で無線通信を行う通信制御手段と、
    前記電子決済媒体が複数の電子決済に対応している際に、予め設定した優先順位に従って電子決済の種類を選択して前記支払額の決済処理を行う第1決済手段と、
    前記第1決済手段が前記支払額の全額を決済できなければ、次の優先順位の電子決済により残額分の決済処理を行う第2決済手段と、
    を備えた販売データ処理装置。
  2. 前記優先順位の初期設定として、前記販売データ処理装置を設置する店舗に関連するポイントと連動する電子マネーを最優先して設定した優先順位設定手段を更に備えた、請求項1に記載の販売データ処理装置。
  3. 前記優先順位設定手段は、2番目に優先する電子決済として、前記店舗に関連するポイントの利用を設定しており、
    前記第2決済手段は、前記第1決済手段が前記支払額の全額を決済できなければ、前記ポイントを用いて前記残額分の決済処理を行う、請求項2に記載の販売データ処理装置。
  4. 前記第1決済手段が用いた前記電子決済の種類と当該電子決済による支払額、および、前記第2決済手段が用いた前記電子決済の種類と当該電子決済による支払額をレシートデータに含めて出力するレシート出力手段を備えた、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の販売データ処理装置。
  5. 前記第2決済手段が次の優先順位の電子決済による決済処理を行う際に、当該次の優先順位の電子決済を示す情報と、前記第1決済手段により決済できなかった残額とを表示出力する表示制御手段を備えた、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の販売データ処理装置。
  6. 販売データ処理装置を制御するコンピュータを、
    支払額を決定する操作を受付ける支払額受付手段と、
    電子決済を開始する開始操作を受付ける操作受付手段と、
    前記開始操作を受付けると、電子決済媒体との間で無線通信を行う通信制御手段と、
    前記電子決済媒体が複数の電子決済に対応している際に、予め設定した優先順位に従って電子決済の種類を選択して前記支払額の決済処理を行う第1決済手段と、
    前記第1決済手段が前記支払額の全額を決済できなければ、次の優先順位の電子決済により残額分の決済処理を行う第2決済手段と、して機能させるプログラム。
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