JP2023114870A - 排水栓装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水栓装置において、排水口の開閉のための機構の一つに故障が生じても、排水口の開閉の為に蓋部材を取り付けまたは取り外しすることなく排水口を開閉することのできる排水栓装置を提供するものである。【解決手段】排水栓装置を、栓蓋及び前記栓蓋を少なくとも2つの位置に保持可能な保持部を有する栓蓋昇降機構と、前記栓蓋昇降機構に対して作動して前記栓蓋を昇降させる複数の作動部とを備えて構成する。また、前記栓蓋昇降機構は、前記栓蓋を支持する昇降軸を保持するように構成する。また、前記栓蓋昇降機構は、前記保持部よりも上方及び前記保持部よりも下方のそれぞれに前記作動部を備えて構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、槽体の排水口を開閉する排水栓装置に関するものである。
浴槽や洗面ボウルなどの槽体の内部に生じた排水を処理するため、槽体の底面等に排水口を設け、この排水口から継手部材などの配管部材を介し、下水側に排水を排出する方法が広く知られている。また、排水口を覆うように栓蓋を配置することで排水口を閉口し槽体内に水を溜めると共に、栓蓋を上昇させて排水口から離間させることで排水口を開口する方法が知られている。
従来の排水栓装置としては、特許文献1に記載のような、槽体の底面に設けられた排水口と、この排水口に配置された栓蓋を備えた蓋部材と、排水口から離間した位置にある操作部と、からなり、操作部に操作を行うことで、遠隔操作により栓蓋を昇降させ、排水口を開閉するような遠隔操作式の排水栓装置が知られている。
詳述すると、特許文献1に記載の排水栓装置は、筒状にして上縁にフランジ部を、その内部に排水口を備えた排水口本体と、排水口を開閉する円盤状の栓蓋、栓蓋の中央から垂下される軸部、軸部内部に備えられた強力な永久磁石とからなる蓋部材と、排水口本体に接続されるL字形状に屈曲した管体とからなる継手部材と、継手部材の更に下方であって、蓋部材の永久磁石に対して反発する極を向いて固定された永久磁石を備えたアーム部を有し、電力によってアーム部の永久磁石を、弁軸の直下位置と、直下位置以外の位置とに移動させる電動部と、前記電動部のアーム部の進退を操作する操作部と、から構成されてなる。
これらの遠隔操作式の排水栓装置を施工される槽体としての浴槽は、上方が開口すると共に、底面には排水口本体を取り付ける取付孔を、開口上縁の近傍には操作部を取り付ける操作部取付孔を、それぞれ備えてなる。
上記の各部材からなる排水栓装置は、以下のようにして槽体である浴槽に施工される。
まず、浴槽の取付孔に排水口本体を、操作部取付孔に操作部を、それぞれ取り付ける。排水口本体を取り付ける際は、排水口本体を取付孔に挿通し、更に継手部材の上端に排水口本体を接続することで、排水口本体のフランジ部と継手部材の上端とで取付孔周縁を挟持させることで、排水口本体と継手部材とを浴槽に取り付けることができる。
次に、継手部材の下流側端部を下水側に繋がる床下配管に接続する。
次に、継手部材に電動部を取り付けた上で、操作部からの配線を電動部に接続する。
更に、排水口から排水口本体内部に蓋部材を配置して、特許文献1に記載の、遠隔操作式の排水栓装置の施工が完了する。
上記のように構成した排水栓装置を使用する場合、まず蓋部材を降下させ、栓蓋が排水口を覆って排水口を閉口した状態とする。この時、アーム部の先端にある永久磁石は、平面視蓋部材の軸部からずれた位置にある。
この状態から操作部に操作を行い、電動部を作動させアーム部が伸長してアーム部の永久磁石が蓋部材の軸部直下となる位置に移動させると、アーム部の永久磁石と蓋部材の永久磁石が反発することで蓋部材全体が上昇し、栓蓋が排水口から離間して排水口が開口する。
浴槽内に湯水があった場合、湯水は排水として排水口から排水口本体内部、継手部材、床下配管を介し、下水側の配管に排出される。
操作部に再び操作を行うと、電動部が作動してアーム部が収縮し、平面視においてアーム部の永久磁石と蓋部材の永久磁石の位置がずれ、永久磁石の反発が失われて蓋部材が自重で降下し、栓蓋が排水口を覆うことで排水口が閉口する。
以降、操作部に操作を行うことで、排水口から離間した操作部への操作で遠隔操作により排水口を開閉することができる。
特開2015-200081号
特許文献1に記載の排水栓装置において、操作部から電動部に至る遠隔操作の機構が故障した場合に、栓蓋が降下して排水口が閉口した状態で遠隔操作の機構が停止したのであれば、栓蓋を排水口から着脱することで、手間ではあるが排水口を開閉することができる。
これに対し、排水口を開口した状態で遠隔操作の機構が故障し停止したのであれば、使用者が直接蓋部材を排水口に取り付けても、栓蓋は上昇したままとなり、排水口を閉口することができなくなる。
このため、特許文献1に記載の排水栓装置においては、蓋部材や昇降機構の永久磁石を備えた部分を取り外すことで、栓蓋が上昇して排水口が開口した状態で遠隔操作の機構が故障し停止した場合であっても、栓蓋が降下して排水口を閉口できる構成としている。
しかしながら、特許文献1に記載した排水栓装置では、遠隔操作の機構が故障した場合、排水口を開口するためには使用者が栓蓋を含む蓋部材を排水口から取り出し、排水口を閉口するためには使用者が栓蓋を含む蓋部材を排水口に取り付ける必要があり、排水口の開閉の都度、使用者が身をかがめるなどして排水口に手を伸ばしこれら手間の掛かる作業を行う必要がある。
特に、蓋部材を排水口に取り付ける際は、蓋部材を正確に排水口にセットしないと排水口に蓋部材を取り付けることができないなど手間が余分に掛かる。
また、排水口から蓋部材を取り外して使用しない状態とすることで、蓋部材を紛失してしまう恐れもある。
また、排水口を閉口する場合、栓蓋を含む蓋部材を使用者が排水口に取り付けても、蓋部材が傾いていたり、栓蓋が排水口に接する位置まで降下していないなど、「蓋部材を排水口に適正でない取り付け方」をしてしまう場合がある。
排水口への蓋部材の取り付けと取り外しを何度も繰り返すと、どうしても排水口への蓋部材の取り付けが適正でない取り付け方になる場合が数回乃至十数回に一回程度の割合で発生してしまい、この適正でない取り付け方の場合は、蓋や栓蓋の止水部材が排水口の周縁に当接せず、排水口から漏水が発生してしまう。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、排水栓装置において、排水口の開閉のための機構の一つに故障が生じても、排水口の開閉の為に蓋部材を取り付けまたは取り外しすることなく排水口を開閉することのできる排水栓装置を提供するものである。
手段1.本発明は、栓蓋及び前記栓蓋を少なくとも2つの位置に保持可能な保持部を有する栓蓋昇降機構と、前記栓蓋昇降機構に対して作動して前記栓蓋を昇降させる一つの前記栓蓋昇降機構に備えられた複数の作動部とを備えたことを特徴とする排水栓装置である。
尚、本発明では、栓蓋を昇降させる機構を「栓蓋昇降機構」、この栓蓋昇降機構を作動させるための応力又は応力を加える機構又は部分と、応力を受けることで栓蓋昇降機構を作動させる機構又は部分との組み合わせを「作動部」と記載する。
手段2.本発明の前記栓蓋昇降機構は、前記保持部よりも上方及び前記保持部よりも下方のそれぞれに前記作動部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の排水栓装置である。
手段3.本発明は、一つの栓蓋及び前記一つの栓蓋を少なくとも2つの位置に保持可能な保持部を有する複数の栓蓋昇降機構と、
前記栓蓋昇降機構に対して作動して前記栓蓋を昇降させる作動部とを備えたことを特徴とする排水栓装置である。
手段4.本発明の前記栓蓋昇降機構は、前記栓蓋を支持する昇降軸を保持することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の排水栓装置である。
手段5.本発明は、前記栓蓋を排水配管に備え、前記排水配管内に前記栓蓋昇降機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の排水栓装置である。
手段6.本発明は、前記栓蓋から離間した位置に操作部を備えてなり、前記操作部に加えられた操作により前記作動部の少なくとも一つを作動させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の排水栓装置である。
手段7.本発明の排水栓装置は、前記操作部に加えられた操作を、電力により作動する電動部を介して前記前記作動部を作動させることを特徴とする請求項6に記載の排水栓装置である。
本発明によれば、栓蓋を支持する昇降軸に直接作用し、昇降軸を昇降させるための作動部を複数設けたことから、複数ある作動部の、作動部を作動させる機構が故障し停止した場合でも、他の作動部を作動させることで栓蓋を昇降させることができる。本発明を採用した蓋部材等を排水口に取り付けて使用した場合は、作動部の一つが故障した場合でも、排水口から栓蓋を取り出し又は取り外すことなく栓蓋を昇降させ排水口を開閉させることができ、排水口に蓋部材を適正でない取り付け方をしてしまう恐れがほぼなくなる。
また、蓋部材は排水口に取り付けたままなので、蓋部材を紛失する恐れもない。
また、栓蓋から離間した位置に操作部を設けた場合、この操作部に操作を加えることで栓蓋等に直接操作を行わなくとも栓蓋を昇降させることが可能になる。
一方で、この遠隔操作の機構は部材が複雑になりがちで、比較的に故障しやすい。このため、前述のように、遠隔操作の機構が破損した場合には、他の作動部を作動させることで、支障なく栓蓋を昇降することができる。
また、操作部からの操作の機構を電力によって動作する電動部とすることで、操作の際に使用者が特に強く力を加えなくとも栓蓋を昇降させることができる。
第一実施例の排水栓装置を採用した洗面台を示す断面図である。 第一実施例の排水栓装置の閉口時の断面図である。 第一実施例の排水栓装置の第一の開閉方法による蓋部材昇降機構作動時の断面図である。 第一実施例の排水栓装置の開口時の断面図である。 第一実施例の排水栓装置の第二の開閉方法による蓋部材昇降機構作動時の断面図である。 第一実施例の排水栓装置の一部部材の部材構成を示す断面図である。 第一実施例の排水栓装置の一部部材の部材構成を示す断面図である。 レバー部材が水平方向時の図2のA-A断面図である。 図8の部材構成を示す参考図である。 第二実施例の排水栓装置を採用した洗面台を示す断面図である。 第二実施例の排水栓装置の閉口時の断面図である。 第二実施例の排水栓装置の第三の開閉方法による配管側昇降機構作動時の断面図である。 第二実施例の排水栓装置の開口時の断面図である。 第二実施例の排水栓装置の一部部材の部材構成を示す断面図である。 第二実施例の排水栓装置の一部部材の部材構成を示す断面図である。 他の実施例の排水栓装置を採用した洗面台を示す断面図である。 図16の実施例の排水栓装置の断面図である。
以下に、本発明の第一実施例について、図面を参照しつつ説明する。
尚、本実施例においては、栓蓋3の昇降のため、排水栓装置に加えた応力P又は応力Pを加える機構等を「応力部」、応力部より応力Pを加えられて動作する部分を「作用部」、栓蓋3を昇降させるため応力部と作用部を組み合わせた構成を「作動部M」と記載する。
図1乃至図9に示した、本発明の第一実施例の排水栓装置は、槽体としての洗面台Sの洗面ボウルBに用いられる。洗面台S及び排水栓装置は以下に記載する、排水口本体1、蓋部材2、継手部材7、継手部材7に接続される電動部8、操作部9、トラップ配管T等の部材より構成される。
洗面台Sは、上方が開口した箱体であって、その底面に排水口本体1を取り付けるための取付孔Hを、また上縁周縁に操作部9を取り付けるための操作部取付孔H1を備えた洗面ボウルBと、洗面ボウルBを載置するキャビネットCと、から構成される。
排水口本体1は略円筒形状を成す部材であって、上端の開口部分に排水口1aを、排水口1aから連続する円筒の内部には排水の流路を、それぞれ形成してなる。
また、排水の流路上であって、排水口1aの近傍に、後述する蓋部材2の係止部5cを係止する段部1bを周縁に沿って設けてなる。
また、その上端部分外周側には、側面方向に突出するフランジ部1cを設けてなる。
蓋部材2は、以下に記載する、作用部としての栓蓋3と、栓蓋3を昇降させる栓蓋昇降機構を成す昇降軸4及び保持部5bを備えた蓋部材昇降機構本体5aと、作用部としての目皿部6と、から構成される。
栓蓋3は、略円盤状の部材であって、側面に排水口1aの周縁と水密に当接する環状パッキン3aを備え、また円盤部分の下面中央に、後述する昇降軸4が接続される接続部3bを備えてなる。
蓋部材昇降機構5は、略円筒形状の蓋部材昇降機構本体5aと、蓋部材昇降機構本体5aを貫通しその内部を進退する昇降軸4とからなる。また、蓋部材昇降機構本体5aと昇降軸4には、スラストロック機構と呼ばれる機構を利用して昇降軸4を蓋部材昇降機構本体5aに対し昇降させる機構を構成してなる。
スラストロック機構は、例えばノック式ボールペンなどに採用されている従来周知の機構で、筒状で内部に溝を設けた本体部分と、本体部分内を進退する歯車を備えた軸部分とから保持部5bを構成してなり、溝と歯車の噛み合いを利用して軸部分の一端を押し込む都度、軸部分を前進させた状態で保持/前進した保持状態を解除し軸部分を後退した状態に保持、を交互に繰り返す機構である。
本実施例の蓋部材昇降機構5は、上記溝と歯車の他、スプリング部材5dを備えたスラストロック機構から構成されてなり、昇降軸4を下限位置まで押し下げる都度、昇降軸4が蓋部材昇降機構本体5aに対し下限に近い位置まで降下した状態で保持/降下した昇降軸4の保持状態を解除しスプリング部材5dの付勢により上限まで上方に突出した状態に保持、を交互に繰り返すように構成されてなる。
また、蓋部材昇降機構本体5aの上端近傍には、施工完了時排水口1aの段部1bに係止される係止部5cを備えてなる。係止部5cは、リング状のリブ片と、蓋部材昇降機構本体5aの上端から複数設けられ蓋部材昇降機構本体5aと外周部とを繋ぐ複数の略放射状に設けられたリブ片と、からなり、係止部5cのリブ片の間を排水が通過すると共に、リブ片に排水中の毛髪などが引っかかることで、係止部5cは排水中の塵芥などを捕集する捕集部としても機能する。
目皿部6は、図8及び図9に示したように、複数の同心円状に配置されたリング状のリブ片と、リング状のリブ片の中心位置から放射状に設けられたリブ片と、からなり、リング状のリブ片の中心位置に昇降軸4の下端が強固に固定される。
すなわち、昇降軸4は、上端は栓蓋3に、下端は目皿部6に、それぞれ固定されてなる。
また、目皿部6のリブ片の間を排水が通過すると共に、リブ片に排水中の毛髪などが引っかかることで、目皿部6は排水中の塵芥などを捕集する機能を有する。
また、目皿部6は切り欠き部6aが備えられ、後述する電動部8のレバー部材8aが直上方向を向いている状態では、蓋部材2が排水口1aに配置する際に、目皿部6がレバー部材8aの上方から下方まで挿通されても、レバー部材8aはこの切り欠き部6aを通過することで、レバー部材8aが目皿部6に干渉しない構成となっている。
継手部材7は排水口本体1に接続される直管形状の配管部材であって、上端にナット部材Nを備えた直管部7aと、前記直管部7aの側面に設けた電動部接続口7bとから構成される。
電動部8は、電力の供給を受け、後述する操作部9からの操作により作動するモータと、前記モータの動力をギア等を介して受けることで直管部7aの中心方向に向けて回動する略Y字形状を成す応力部としてのレバー部材8aとを備えてなり、継手部材7の電動部接続口7bに水密的に取り付けられる。
また、レバー部材8aの先端部分は略Y字状とされ、当該先端部分の隙間の幅は、図8に示したように、蓋部材昇降機構本体5aの直径よりも大きく構成されている。また、レバー部材8aの配置される位置及び大きさは、図4に示したように、施工完了時に、昇降軸4が上昇して排水口1aが開口している状態において、レバー部材8aの回転軸が目皿部6よりも高い位置となり、且つレバー部材8aが直上方向に対し約140度程度の角度まで回動し、その先端が目皿部6の上面を押し下げることで、蓋部材2の昇降軸4を下限位置となるまで押し下げる位置関係及び大きさに構成されてなる。
また、電動部8の電力は洗面台Sの近傍に設けられたコンセントから、電源コード(図示せず)を介して供給される。
また、電動部8が直管部7aに取り付けられたとき、レバー部材8aは図2乃至図4のように先端が直上を向くように配置され、操作部9に操作が加えられると、図5のように直上方向に対し、約140度程度の角度まで回動した後、再び直上位置まで回動し停止するように構成されている。
また、本実施例の電動部8は、動作していない状態においては、レバー部材8aに外部から回動方向に緩やかに力を加えると、部材が破損することなく、力の方向にギア等の部材やモータが回動などの動作を行うように構成されてなる。
操作部9は、ボタン部9aを備えた部材であって、このボタン部9aに押し操作を行うことで電動部8のモータを作動させレバー部材8aの回動動作が行われる。操作部9と電動部8とは有線にて接続され、操作部9の操作を電動部8に伝達するように構成されてなる。
また、その他の部材として、継手部材7下端から床下配管までを接続する、管体をS字形状に屈曲させることで封水部を形成するトラップ配管Tを備えてなる。
上記のように構成された排水栓装置は、以下のようにして洗面台Sの洗面ボウルBに施工される。
尚、各部材の接続箇所においては、特に明記しない場合でも、必要に応じて適宜パッキンや接着などの方法によって水密的な接続が行われている。
まず、継手部材7の電動部接続口7bに電動部8を取り付ける。この時、レバー部材8aは先端が水平方向を向くようにして電動部接続口7bに挿入て取り付け、その後、直上方向となる向きにレバー部材8aを先端が直上方向を向くように移動させる。
次に、洗面ボウルBの取付孔Hに排水口本体1を挿通し、ナット部材Nなどを利用して取付孔Hに排水口本体1を取り付け固定する。
次に、排水口本体1の下端に継手部材7の直管部7aの上端を接続し、継手部材7の直管部7aの下端にはトラップ配管Tを接続する。また、トラップ配管Tの下端は床下配管に接続する。
次に、操作部9を、操作部取付孔H1に取り付けた上で、操作部9から電動部8まで操作情報を伝達するための配線接続を行う。
次に、電動部8の電源コードを洗面台S近傍のコンセントに接続する。
次に、栓蓋3を昇降軸4の上端に嵌合接続して蓋部材2とする。
更に、蓋部材2を排水口1a内に配置し、レバー部材8aが目皿部6の切り欠き部6aを通過した上で係止部5cを排水口1a内の段部1bに係止させ、本実施例の排水栓装置の施工が完了する。
以下に、上記実施例の排水栓装置の使用方法を説明する。尚、本実施例における排水口1aの開閉方法は2通りあり、以下に第一の開閉方法、第二の開閉方法としてそれぞれ説明する。
以下に第一の開閉方法を説明する。
上記のように構成した排水栓装置を使用する場合、まず図2のように、栓蓋3が降下し排水口1aを閉口した状態とする。
この時、蓋部材2の昇降軸4は蓋部材昇降機構5の保持部5bの歯車と溝部の歯合により下限に近い位置まで降下した状態で保持されてなり、それに伴って栓蓋3も降下し、栓蓋3の環状パッキン3aが排水口1aの周縁に当接することで栓蓋3が排水口1aを覆い、排水口1aを閉口している。
また、レバー部材8aは直上方向を向いており、蓋部材昇降機構5の動作により目皿部6が昇降してもレバー部材8aが干渉することは無い。
この排水口1aを閉口した状態で洗面ボウルB内に湯水を注ぐと、洗面ボウルB内に湯水を溜めることができる。
この状態から、作用部である栓蓋3の上面に、使用者が応力Pを加え、蓋部材昇降機構本体5aに対し図3のように昇降軸4を下限位置まで降下させると、蓋部材昇降機構5が作動し、昇降軸4の下限近傍位置での保持状態が解除され、スプリング部材5dの付勢により昇降軸4が上限まで上昇した状態にて保持される。これにより、昇降軸4に接続され支持された栓蓋3が排水口1aから離間することで図4のように排水口1aが開口する。
洗面ボウルB内に湯水があった場合、開口した排水口1aから排水口本体1内部、継手部材7、トラップ配管Tを介し下水側に排出される。
この状態から、再び作用部である栓蓋3の上面に、使用者が応力Pを加え、図3のように蓋部材昇降機構本体5aに対し昇降軸4を下限位置まで降下させると、蓋部材昇降機構5が作動し、保持部5bの歯車と溝部の歯合により昇降軸4が蓋部材昇降機構本体5aに対し下限に近い位置まで降下した状態で保持され、それに伴って昇降軸4に支持されている栓蓋3も降下し、栓蓋3の環状パッキン3aが排水口1aの周縁に当接し、図2に示した排水口1aを閉口した状態に戻る。
以降、使用者が作用部である栓蓋3の上面に応力Pを加えることで、蓋部材2を排水口1aから取り出すことなく排水口1aを開閉することができる。
この第一の開閉方法では、使用者が栓蓋3に応力Pを加え、この応力Pを受けて作用部としての栓蓋3が動作し、蓋部材昇降機構5が作動して栓蓋3が昇降する。すなわち、使用者が栓蓋3に加える応力Pと、その応力Pを受けて動作する栓蓋3との組み合わせが第一の開閉方法での「作動部M」である。
以下に第二の開閉方法を説明する。
上記のように構成した排水栓装置を使用する場合、まず図2のように、栓蓋3が降下し排水口1aを閉口した状態とする。
この時、蓋部材2の昇降軸4は蓋部材昇降機構5の保持部5bの歯車と溝部の歯合により下限に近い位置まで降下した状態で保持されてなり、それに伴って栓蓋3も降下し、栓蓋3の環状パッキン3aが排水口1aの周縁に当接することで栓蓋3が排水口1aを覆い、排水口1aを閉口している。
また、レバー部材8aは直上方向を向いており、蓋部材昇降機構5の動作により目皿部6が昇降してもレバー部材8aが干渉することは無い。
この排水口1aを閉口した状態で洗面ボウルB内に湯水を注ぐと、洗面ボウルB内に湯水を溜めることができる。
この状態から、使用者が操作部9のボタン部9aを操作し電動部8を作動させると、応力部としてのレバー部材8aが回動し、図5のようにレバー部材8aが直上方向に対し約140度程度の角度まで回動し、レバー部材8aの先端が作用部としての目皿部6の上面に下方に向かう応力Pを加え、蓋部材昇降機構本体5aに対し昇降軸4を下限位置まで降下させる。尚、レバー部材8aの先端は略Y字形状を成し、その先端部分の幅は、蓋部材昇降機構本体5aの直径よりも幅広のため、レバー部材8aが蓋部材昇降機構本体5aに当たって回動が停止することは無い。
レバー部材8aは約140度程度の角度まで回動した後、レバー部材8a先端が直上方向を向くまで逆回転して停止する。
このようにして蓋部材昇降機構5が作動し、昇降軸4の下限近傍位置での保持状態が解除され、スプリング部材5dの付勢により昇降軸4が上限まで上昇した状態にて保持される。これにより昇降軸4に接続され支持された栓蓋3が排水口1aから離間することで図4のように排水口1aが開口する。
尚、レバー部材8aの回動のスピードによっては、上昇する目皿部6がレバー部材8aに当たる場合があるが、最終的にレバー部材8aの先端が目皿部6の上面よりも高い位置まで回動することで昇降軸4が上限まで上昇し、支障なく排水口1aが開口する。
洗面ボウルB内に湯水があった場合、開口した排水口1aから排水口本体1内部、継手部材7、トラップ配管Tを介し下水側に排出される。
この状態から、使用者が再度操作部9のボタン部9aを操作することで電動部8を作動させると、再び図5のように応力部としてのレバー部材8aが直上方向に対し約140度程度の角度まで回動し、作用部としての目皿部6の上面に下方に向かう応力Pを加えて目皿部6を押し下げて蓋部材昇降機構5を作動させた後、直上方向を向くまで逆回転して停止する。
作動した蓋部材昇降機構5により昇降軸4が蓋部材昇降機構本体5aに対し下限に近い位置まで降下した状態で保持され、それに伴って昇降軸4に支持されている栓蓋3も降下し、栓蓋3の環状パッキン3aが排水口1aの周縁に当接し、図2に示した排水口1aを閉口した状態に戻る。
以降、使用者が操作部9のボタン部9aに操作を加えることで、蓋部材2を排水口1aから取り出すことなく排水口1aを開閉することができる。
この第二の開閉方法では、応力部としてのレバー部材8aが応力Pを加え、この応力Pを受けて作用部としての目皿部6が動作し、蓋部材昇降機構5が作動して栓蓋3が昇降する。すなわち、レバー部材8aと、そのレバー部材8aの応力Pを受けて動作する目皿部6との組み合わせが第二の開閉方法での「作動部M」である。
上記のように、蓋部材昇降機構5は栓蓋3側と目皿部6側の2つの作動部Mを備えてなる。
すなわち本実施例の排水栓装置は、一つの栓蓋昇降機構に栓蓋3側と目皿部6側の2つの作動部Mを備えた栓蓋昇降機構を採用した排水栓装置である。
また、上記のように本実施例の蓋部材昇降機構5は、栓蓋3を支持する昇降軸4を、排水口1aが開口する上限位置と、排水口1aを栓蓋3が閉口する下限近傍位置の2つの位置に保持可能な保持部5bにより昇降させる機能を備えた栓蓋昇降機構である。
上記第一実施例の排水栓装置においては、栓蓋3を昇降させる機構は全て蓋部材昇降機構5であるため、第一の開閉方法で排水口1aを開口した後、第二の開閉方法で排水口1aを閉口したり、第二の開閉方法で排水口1aを開口した後、第一の開閉方法で排水口1aを閉口することができる。
上記第一実施例の排水栓装置において、操作部9からレバー部材8aに至る遠隔操作の機構が故障し、第二の開閉方法が使用できなくなった場合においても、第一の開閉方法によって排水口1aを開閉させることができる。
詳述すると、レバー部材8aの先端が直上方向を向いて停止していた場合は、第一の開閉方法によって、支障なく排水口1aを開閉することができる。
レバー部材8aの先端が直上方向以外の、傾斜した状態で停止していた場合は、蓋部材2を一度排水口1aから引き上げる。本実施例の電動部8は、動作していない状態においては、レバー部材8aに外部から回動方向に緩やかに力を加えると、部材が破損することなく、力の方向にギア等の部材やモータが回動などの動作を行うように構成されてなるため、レバー部材8aは蓋部材2が上昇することで、レバー部材8aの先端が直上方向を向いて停止する。
その後再度排水口1aに蓋部材2を取り付けることで、第一の開閉方法によって、支障なく排水口1aを開閉することができる。
このように、栓蓋昇降機構を備えた昇降軸4を有する蓋部材2に、栓蓋3側と目皿部6側の2つの作動部Mを備えたことで、操作部9からレバー部材8aに至る遠隔操作の機構が故障し停止しても、栓蓋3側の作動部Mを使用して蓋部材2を排水口1aから取り出すことなく、排水口1aを開閉させることができる。
以下に、本発明の第二実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図10乃至図15に示した、本発明の第二実施例の排水栓装置は、槽体としての洗面台Sの洗面ボウルBに用いられる。洗面台S及び排水栓装置は以下に記載する、排水口本体1、蓋部材2、継手部材7、操作部9、トラップ配管T、レリースワイヤ11等の部材より構成される。
この内、洗面台S、排水口本体1は段落0018に記載した第一実施例の各部材と同一であり、また蓋部材2は目皿部6の切り欠き部6aがなく平面視正円を成す以外は段落0018に記載した第一実施例の蓋部材2と同一の構成(部材の長さについては一部異なる部分がある)のため説明は省略し、継手部材7、操作部9、レリースワイヤ11についてのみ説明する。
継手部材7は排水口本体1に接続される直管形状の配管部材であって、上端にナット部材Nを備えた直管部7aと、後述するレリースワイヤ11を水密的に挿通する枝管部7cと、直管部7a内に配置固定される、以下に記載する栓蓋昇降機構としての配管側昇降機構10を着脱可能に備えてなる。
配管側昇降機構10は略円筒形状を成す配管側昇降機構本体10aと、配管側昇降機構本体10aを貫通しその内部を進退する作用部としての押し上げ軸10bとからなる。また、配管側昇降機構本体10aと押し上げ軸10bには、前述のスラストロック機構を構成してなり、後述するレリースワイヤ11のインナーワイヤ11bにより押し上げ軸10bを上限位置まで押し上げる都度、押し上げ軸10bが配管側昇降機構本体10aに対し上限に近い位置まで上昇した状態で保持/上昇した昇降軸4の保持状態を解除し自重により下限まで降下した状態に保持、を交互に繰り返すように構成されてなる。
また、配管側昇降機構10は、蓋部材2が、蓋部材2の昇降機構本体に対し昇降軸4が降下した状態で取り付けられた場合、押し上げ軸10bが上方に突出して保持されると押し上げ軸10bが目皿部6を押し上げることで栓蓋3を排水口1aから離間させて排水口1aを開口し、押し上げ軸10bの保持を解除し自重により押し上げ軸10bが降下した状態で保持されると、降下した蓋部材2の栓蓋3が排水口1aを覆い排水口1aを閉口するように各部の寸法を構成されてなる。
操作部9は、略円筒形状の操作部本体9bと、操作部本体9b内部を上下に進退する軸体9dを備えたツマミ部9cと、から構成されてなる。本実施例では、ツマミ部9cの軸体9dは後述するインナーワイヤ11bの端部に固定され、第二の操作部本体9bの下端には、レリースワイヤ11のアウターチューブ11a端部が固定される。
レリースワイヤ11は、円筒形状にして、軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えたアウターチューブ11aと、該アウターチューブ11a内を進退する、軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えた金属の撚り線からなる応力部としてのインナーワイヤ11bと、インナーワイヤ11bをアウターチューブ11aに対して操作部9側に後退させる戻りスプリング(図示せず)から構成されてなる。
上記のように構成された排水栓装置は、以下のようにして洗面台Sの洗面ボウルBに施工される。
尚、各部材の接続箇所においては、特に明記しない場合でも、必要に応じて適宜パッキンや接着などの方法によって水密的な接続が行われている。
まず、枝管部7cを介してレリースワイヤ11を継手部材7の直管部7aに挿通した上で、レリースワイヤ11を配管側昇降機構10の下端部分に接続する。これによって、レリースワイヤ11のアウターチューブ11a端部は配管側昇降機構本体10aの下端に固定され、インナーワイヤ11bを配管側昇降機構10側に前進させたとき、インナーワイヤ11bは押し上げ軸10bの下端に当接して押し上げ軸10bを上昇させることが可能になる。
次に、配管側昇降機構10を継手部材7の直管部7a内に配置固定し、更に枝管部7cをレリースワイヤ11を挿通した状態で水密的に閉塞する。
次に、洗面ボウルBの取付孔Hに排水口本体1を挿通し、ナット部材Nなどを利用して取付孔Hに排水口本体1を取り付け固定する。
次に、排水口本体1の下端に継手部材7の直管部7aの上端を接続し、継手部材7の直管部7aの下端にはトラップ配管Tを接続する。また、トラップ配管Tの下端は床下配管に接続する。
次に、操作部9を操作部取付孔H1に取り付けた上で、操作部9にレリースワイヤ11を接続する。この時は、ツマミ部9cの軸体9dにレリースワイヤ11のインナーワイヤ11bを固定してツマミ部9cの進退にインナーワイヤ11bが連動するようにすると共に、第二の操作部本体9bの下端にレリースワイヤ11のアウターチューブ11a端部を固定する。
次に、栓蓋3を昇降軸4の上端に嵌合接続して蓋部材2とする。
更に、蓋部材2を排水口1a内に配置し、係止部5cを排水口1a内の段部1bに係止させて、本実施例の排水栓装置の施工が完了する。
以下に、上記実施例の排水栓装置の使用方法を説明する。尚、本実施例における排水口1aの開閉方法は2通りあり、そのうち栓蓋3に応力Pを加えることで排水口1aを開閉する方法は第一実施例の第一の開閉方法と同様のため省略し、操作部9に操作を加えて排水口1aを開閉する方法を説明する。
また、第一実施例の第二の開閉方法との混同を避けるため、本実施例の操作部9を操作して排水口1aを開閉する方法は第三の開閉方法として説明する。
上記のように構成した排水栓装置を使用する場合、まず図11のように、栓蓋3が降下し排水口1aを閉口した状態とする。
この時、蓋部材2の昇降軸4は蓋部材昇降機構5の保持部5bの歯車と溝部の歯合により下限に近い位置まで降下した状態で保持されてなる。
また、インナーワイヤ11b及びツマミ部9cはレリースワイヤ11の戻りスプリングの作用により操作部9側に後退している。配管側昇降機構10の保持部5bの歯車と溝部は歯合を解除され押し上げ軸10bは自重により下限位置まで降下した状態で保持されてなる。
栓蓋3は蓋部材2全体が降下したことで、環状パッキン3aが排水口1aの周縁に当接し排水口1aを閉口した状態に保持している。
この排水口1aを閉口した状態で洗面ボウルB内に湯水を注ぐと、洗面ボウルB内に湯水を溜めることができる。
この状態から、使用者が操作部9のツマミ部9cに押し操作を行うと、図12に示したように、応力部としてのインナーワイヤ11bの先端が直上方向に応力Pを加え、この応力Pが作用部である押し上げ軸10bを押し上げた状態となる。これにより配管側昇降機構10が作動し、配管側部材昇降機構10の保持部5bの歯車と溝部の歯合により、押し上げ軸10bが上限近傍位置で保持される。
結果、目皿部6の底面であって昇降軸4の直下となる位置に押し上げ軸10bの上端が当接し、蓋部材2全体を押し上げることで、図13に示したように栓蓋3が排水口1aから離間して排水口1aが開口した状態に保持される。係止部5cは段部1bから離間するが、蓋部材2全体が上昇した状態であっても、係止部5cの周縁が排水口1a内面に接しているため、蓋部材2が傾くことは無い。
洗面ボウルB内に湯水があった場合、開口した排水口1aから排水口本体1内部、継手部材7、トラップ配管Tを介し下水側に排出される。
この状態から、再度使用者が操作部9のツマミ部9cに押し操作を行うと、図12に示したように、応力部としてのインナーワイヤ11bの先端が直上方向に応力Pを加え、この応力Pが作用部である押し上げ軸10bを押し上げた状態となり、配管側昇降機構10を作動させる。押し上げ軸10bは、上限近傍位置での保持を解除され、押し上げ軸10bが自重により下限まで降下した状態で保持される。
これにより、押し上げ軸10bの上限近傍位置での保持が失われて栓蓋3と共に蓋部材2全体が降下し、環状パッキン3aが排水口1aの周縁に当接して排水口1aを閉口した図11の状態に戻って保持される。
以降、同様の操作を繰り返すことで、栓蓋3を押し込むことで、蓋部材2を排水口1aから取り出すことなく排水口1aを開閉することができる。
この第三の開閉方法では、操作部9に加えられた押し操作を受けて、応力部としてのインナーワイヤ11bが押し上げ軸10b側に前進し、この応力Pを受けて作用部としての押し上げ軸10bが押し上げられることで、配管側昇降機構10が動作し、栓蓋3と共に蓋部材2全体が昇降する。すなわち、インナーワイヤ11bと、そのインナーワイヤ11bの応力Pを受けて動作する押し上げ軸10bの組み合わせが第三の開閉方法での「作動部M」である。
上記のように、本実施例の排水栓装置は、蓋部材2に、栓蓋3が排水口1aを開口する上限位置と、栓蓋3が排水口1aを閉口する下限近傍位置の、2つの位置に保持可能な保持部5bを有する栓蓋昇降機構である蓋部材昇降機構5を採用した排水栓装置である。
また、上記のように、本実施例の排水栓装置は、継手部材7など排水配管に、栓蓋3が排水口1aを開口する上限位置と、栓蓋3が排水口1aを閉口する下限近傍位置の、2つの位置に保持可能な保持部5bを有する栓蓋昇降機構である配管側昇降機構10を採用した排水栓装置である。
すなわち、本実施例の排水栓装置は、それぞれが一つの作動部Mを備えた2つの栓蓋昇降機構が、一つの栓蓋3を昇降させる構成の排水栓装置である。
上記第二実施例の排水栓装置においては、栓蓋3を昇降させる機構は、第一の開閉方法は蓋部材昇降機構5であるのに対し、第三の開閉方法は配管側昇降機構10であり、第一の開閉方法で排水口1aを開口した場合、第三の開閉方法では排水口1aを閉口することができない。同様に第三の開閉方法で排水口1aを開口した場合、第一の開閉方法では排水口1aを閉口することができない。このため、本実施例では、通常時の排水口1aの開閉は例えば第三の開閉方法のみで排水口1aの開閉を行い、第三の開閉方法に係る機構が故障した場合に、第一の開閉方法で排水口1aを開閉することが望ましい。
第三の開閉方法が故障により使用できなくなり、第一の開閉方法により排水口1aを開閉する方法に切り替える場合、押し上げ軸10bが下方に降下して保持されている場合は特に押し上げ軸10bに対して対応を行う必要はない。
押し上げ軸10bが上昇した状態で保持され、蓋部材2の目皿部6の下端に押し上げ軸10bの先端が当接して排水口1aが閉口できない場合は、排水口1aから治具を利用して押し上げ軸10bの先端を上限まで引き上げて配管側昇降機構10を作動させる。これにより、押し上げ軸10bの固定が解除され自重により押し上げ軸10bが下方に降下した状態で停止することで、排水口1aに蓋部材2を取り付けても、押し上げ軸10bが目皿部6に当接することが無くなり、支障なく第一の開閉方法により排水口1aを開閉することができる。
本発明の実施例は以上のようであるが本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、上記各実施例では、排水栓装置は洗面台Sの洗面ボウルBに採用されているが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、浴槽、流し台等に用いられる排水栓装置に採用しても構わない。また、排水栓装置以外の製品に採用されても良い。
また、第一実施例の蓋部材2と電動部8、第二実施例の配管側昇降機構10を組み合わせ、図16及び図17に示したような、第一の開閉方法、第二の開閉方法、第三の開閉方法のいずれの開閉方法でも開閉が可能な排水栓装置としても良い。
1 排水口本体
1a 排水口
1b 段部
1c フランジ部
2 蓋部材
3 栓蓋
3a 環状パッキン
3b 接続部
4 昇降軸
5 蓋部材昇降機構
5a 蓋部材昇降機構本体
5b 保持部
5c 係止部
5d スプリング部材
6 目皿部
6a 切り欠き部
7 継手部材
7a 直管部
7b 電動部接続口
7c 枝管部
8 電動部
8a レバー部材
9 操作部
9a ボタン部
9b 操作部本体
9c ツマミ部
9d 軸体
10 配管側昇降機構
10a 配管側昇降機構本体
10b 押し上げ軸
11 レリースワイヤ
11a アウターチューブ
11b インナーワイヤ
B 洗面ボウル
C キャビネット
H 取付孔
H1 操作部取付孔
M 作動部
N ナット部材
P 応力
S 洗面台
T トラップ配管

Claims (7)

  1. 栓蓋及び前記栓蓋を少なくとも2つの位置に保持可能な保持部を有する栓蓋昇降機構と、
    前記栓蓋昇降機構に対して作動して前記栓蓋を昇降させる一つの前記栓蓋昇降機構に備えられた複数の作動部とを備えたことを特徴とする排水栓装置。
  2. 前記栓蓋昇降機構は、
    前記保持部よりも上方及び前記保持部よりも下方のそれぞれに前記作動部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の排水栓装置。
  3. 一つの栓蓋及び前記一つの栓蓋を少なくとも2つの位置に保持可能な保持部を有する複数の栓蓋昇降機構と、
    前記栓蓋昇降機構に対して作動して前記栓蓋を昇降させる作動部とを備えたことを特徴とする排水栓装置。
  4. 前記栓蓋昇降機構は、前記栓蓋を支持する昇降軸を保持することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の排水栓装置。
  5. 前記栓蓋を排水配管に備え、
    前記排水配管内に前記栓蓋昇降機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の排水栓装置。
  6. 前記栓蓋から離間した位置に操作部を備えてなり、
    前記操作部に加えられた操作により前記作動部の少なくとも一つを作動させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の排水栓装置。
  7. 前記操作部に加えられた操作は、電力により作動する電動部を介して前記作動部を作動させることを特徴とする請求項6に記載の排水栓装置。
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