JP2023113784A - 光学構成要素及び光学システム - Google Patents

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Abstract

【解決手段】湾曲した第1の主表面を有する第1の光学素子と、第1の光学素子の湾曲した第1の主表面に接合され、それに適合する光学積層体とを含む光学システムが説明される。光学積層体は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する、反射型偏光子と、反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層とを含む。非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約550nmの波長で、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する。【効果】反射型偏光子を、例えば、より高いサグ対直径比に湾曲させることができ、形成プロセスに現れる欠陥を伴わずに好適な性能を維持することができる。【選択図】図1

Description

反射型偏光子は、様々な光学システムで使用される。いくつかの光学システムは、レンズの表面上に配置された反射型偏光子を利用する。他の光学システムは、2つのプリズムの間に配置された反射型偏光子を含む偏光ビームスプリッタを含む。
本明細書のいくつかの態様では、湾曲した第1の主表面を備える第1の光学素子と、第1の光学素子の湾曲した第1の主表面に接合され、それに適合する光学積層体とを含む光学システムが提供される。光学積層体は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を含む非接着性可撓性光学層とを含む。非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約550nmの波長において、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する。
本明細書のいくつかの態様では、第1の斜辺を備える第1のプリズムと、第1の斜辺に面する第2の斜辺を備える第2のプリズムと、第1の斜辺と第2の斜辺との間に配置され、第1の斜辺及び第2の斜辺に接着された光学積層体とを含む偏光ビームスプリッタ(PBS)が提供される。光学積層体は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層と、反射型偏光子と非接着性可撓性光学層との間に配置され、それらを接合する接着層とを含む。非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する。
本明細書のいくつかの態様では、少なくとも一方向に屈折力を有する第1の光学レンズと、第1の光学レンズに接着された光学積層体とを含むレンズアセンブリが提供される。光学積層体は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層と、反射型偏光子と非接着性可撓性光学層との間に配置され、それらを接合する接着層とを含む。非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する。
本明細書のいくつかの態様では、少なくとも一方向における屈折力、及び湾曲した第1の主表面を備える第1の光学レンズと、第1の光学レンズの第1の主表面に接着された一体的に形成された反射型偏光子とを含むレンズアセンブリが提供される。一体的に形成された反射型偏光子は、複数の干渉層を含み、各干渉層は主に光学干渉によって光を反射又は透過する。少なくとも1つの干渉層は、少なくとも1つの場所で実質的に一軸配向される。反射型偏光子は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する。第1の主表面は、最大投影寸法D及び対応する最大サグ(sag)Sを有する活性領域を備え、ここで、S/D≧0.03である。反射型偏光子の平均厚さは、約50マイクロメートルより大きい。
本明細書のいくつかの態様では、複数の干渉層及び少なくとも1つの非干渉層を含む光学フィルムが提供される。各干渉層は、主に光学干渉によって光を反射又は透過する。少なくとも1つの非干渉層は、複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない。複数の干渉層の平均総厚は、約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである。少なくとも1つの非干渉層の平均総厚は、約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである。所定の波長範囲における実質的な垂直入射光に対して、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、直交する第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。
本明細書のいくつかの態様では、一体的に形成された反射型偏光子と、反射型偏光子の最も外側の湾曲した主表面に直接形成され、それに適合する光学素子とを含む反射型偏光子アセンブリが提供される。
一体的に形成された反射型偏光子は、約50マイクロメートルより大きい平均厚さを有し、複数の干渉層を含み、各干渉層は主に光学干渉によって光を反射又は透過する。少なくとも1つの干渉層は、少なくとも1つの場所で実質的に一軸配向される。一体的に形成された反射型偏光子が、最も外側の湾曲した主表面を有する。
本明細書のいくつかの態様では、少なくとも一方向における屈折力、及び望ましくない特性を有する湾曲した第1の主表面を有する第1の光学レンズと、反対向きの最も外側の第1及び第2の主表面を有する一体的に形成された反射型偏光子と、一体的に形成された反射型偏光子の第1の主表面を、第1の光学レンズの第1の主表面に接合する接着層とを含むレンズアセンブリが提供される。一体的に形成された反射型偏光子は、複数の干渉層を含み、各干渉層は主に光学干渉によって光を反射又は透過する。接合は、第1の光学レンズの第1の主表面の望ましくない無特性を補償する。一体的に形成された反射型偏光子の最も外側の第2の表面は、所望の特性を有する。
本明細書のいくつかの態様では、少なくとも一方向においてゼロより大きい屈折力を有する少なくとも1つのレンズと、所定の波長範囲において実質的な垂直入射光に対して少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、所定の波長範囲において第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、所定の波長範囲において直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子とを含む光学システムが提供される。光学システムは、光軸を有する。光軸に沿って伝搬する光線は、実質的に屈折することなく、少なくとも1つのレンズ、部分反射体、及び反射型偏光子を通過する。第2の偏光状態と所定の波長範囲における波長とを有する光の入射円錐であって、光軸を中心として約100°~約160°の全円錐角を有する光の入射円錐の場合、入射光は、第1の偏光状態を有する第1の光成分と、第2の偏光状態を有する第2の光成分とを有して光学システムから出射する。第1の光成分の平均強度と、第2の光成分の平均強度との比は、約100より大きい。
光学構成要素の概略断面図である。 光学システムの概略断面図である。 光学構成要素の概略断面図である。 光学システムの概略断面図である。 光学システムの概略断面図である。 光学システムの概略断面図である。 光学システムの概略断面図である。 光学構成要素の概略断面図である。 偏光ビームスプリッタの概略断面図である。 偏光ビームスプリッタの概略断面図である。 光学システムの概略断面図である。 一体的に形成された反射型偏光子の概略断面図である。 光学フィルムの概略断面図である。 光学フィルムの概略断面図である。 反射型偏光子の層番号の関数としての層厚の概略図である。 2つの干渉層のパケットを含む反射型偏光子の層厚対層番号のプロットである。 2つの干渉層のパケットを含む反射型偏光子の層厚対層番号のプロットである。 レンズアセンブリの概略断面図である。 レンズアセンブリの概略断面図である。 反射型偏光子の透過の概略プロットである。 反射型偏光子の反射の概略プロットである。 反射型偏光子の吸光度の概略プロットである。 光学素子の概略断面図である。
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の詳細説明は、限定的な意味では解釈されないものとする。
本明細書の光学構成要素は、反射型偏光子フィルム、反射型偏光子アセンブリ、レンズアセンブリ、及び偏光ビームスプリッタ(PBS)などの光学フィルムを含む。本明細書の光学システムは、本明細書の光学構成要素を組み込む光学システムを含む。場合によっては、光学システムは、折り畳まれた光学設計を利用する。本明細書のいくつかの実施形態によれば、光学積層体内の反射型偏光子を有する非接着性可撓性光学層を含むこと、及び/又は厚い多層光学フィルム反射型偏光子を使用することで、反射型偏光子を、例えば、より高いサグ対直径比に湾曲させることができ、形成プロセスに現れる欠陥を伴わずに好適な性能を維持することができることが見出された。例えば、本明細書の光学積層体又は反射型偏光子を組み込んだ、折り畳まれた光学設計を利用する光学システム、及び部分反射体は、本明細書の他の箇所で更に説明されるような従来の光学積層体又は反射型偏光子を使用する場合と比較して、より高い偏光コントラストを達成することができることが見出された。別の例として、本明細書の光学積層体又は反射型偏光子を組み込んだ偏光ビームスプリッタ(PBS)を利用する光学システムは、従来のPBSを使用した光学システムと比較して、改善されたコントラストを提供し、欠陥なしにPBSを製造する能力が改善されていることが見出された。
実質的に一軸配向されていない反射性偏光子フィルム(例えば、3M Company(ミネソタ州セントポール)から入手可能なDual Brightness Enhancement Films(DBEF))は、100マイクロメートルより大きい総厚を有し、実質的に一軸配向されたフィルム(例えば、3M Companyから入手可能なAdvanced Polarizing Films(APF))は、一般に、それよりも薄い。例えば、APFフィルムは、一般に、約35マイクロメートル未満の厚さである。本明細書によれば、実質的に一軸配向された反射型偏光子フィルムの厚さ(例えば、約50マイクロメートルより大きい厚さ)は、例えば、湾曲形状に形成され、本明細書の他の箇所で更に説明される光学システムで使用される場合、改善された特性を提供することが見出された。改善された特性は、改善された機械特性及び改善された光学特性を含む。改善された機械特性は、フィルム内に欠陥(例えば、座屈からのしわ)を生じさせることなく、より高い曲率又はより高いサグ対直径比に対する改善された成形性を含む。改善された光学特性は、本明細書の他の箇所で更に説明されるような、折り畳まれた光学設計を利用する光学システムにおいて使用されるとき、改善された偏光コントラストを含む。場合によっては、光学特性における改善は、より厚いフィルム又は光学積層体が湾曲形状に形成されたときに、反射型偏光子フィルムの所望の光学特性をより良好に維持することから生じる。代替的に、又はそれに加えて、光学特性における改善は、改善された反射型偏光子フィルムの開始(形成前)から生じ得る。例えば、低減されたブロック状態透過率を有する反射型偏光子フィルムは、いくつかの干渉層に二色性染料を組み込むことによって、及び/又は本明細書の他の箇所で更に説明されるような追加の干渉層を含めることによって提供することができる。
厚い反射型偏光子フィルムを使用することに加えて、又はその代わりに、形成前に非接着性可撓性光学フィルムを反射型偏光子に接合することは、物理的特性を改善することが見出された。反射型偏光子の厚さは、所与の厚さ範囲内に追加の干渉層を含むことによって(例えば、同じ又はほぼ同じ厚さ範囲を有する干渉層の2つのパケットを使用することによって)、及び/又は非干渉層の厚さを増加させることによって増加させることができる。
いくつかの実施形態では、反射型偏光子は、高コントラストを提供するために、交互するポリマー干渉層の2つ以上のパケットを含む。このような反射型偏光子は、2017年3月6日に出願された米国仮特許出願第62/467712号(Haagら)に更に説明されており、この説明は、本明細書に矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。「パケット」という用語は、交互する干渉層の連続的なセットを指すために使用され、このセットには、パケット内に形成された(例えば、連続的に配置された)スペーサ又は非干渉層のいずれも存在しない。いくつかの例では、スペーサ、非干渉層、又は他の層は、所与の積層体/パケットの外側に加えてよく、これにより、パケット内の干渉層の交互するパターンを破壊することなく、フィルムの外側層を形成する。いくつかの実施形態では、2つの異なるパケット内の干渉層の厚さ分布は、反射型偏光子のコントラスト比を増加させるために、実質的に重なり合う(例えば、両方が同じ所定の波長範囲をカバーする)。いくつかの実施形態では、反射型偏光子は、少なくとも100、又は少なくとも200、又は少なくとも500、又は少なくとも1000、又は少なくとも2000のコントラスト比(ブロック偏光状態における垂直入射光の透過率で除された通過偏光状態における垂直入射光の透過率)を有する。比較すると、従来の多層光学フィルム反射型偏光子は、約50以下のコントラスト比を有することが多い。
図1は、湾曲した第1の主表面111及び反対向きの第2の主表面112を有する第1の光学素子110と、第1の光学素子110の湾曲した第1の主表面111に接合され、適合している光学積層体120とを含む光学構成要素100の概略断面図である。いくつかの実施形態では、光学積層体120は、任意選択の接着層132を介して光学素子110に接合される。いくつかの実施形態では、光学積層体120は、光学素子110が光学積層体120上に、例えばインサート成形プロセスによって一体的に形成され、任意選択の接着層132が省略されることにより、光学素子110に接合される。光学積層体120は、第1の層122及び第2の層126を含む。第1の層122は、反対向きの第1の主表面123及び第2の主表面124を有し、第2の層126は、反対向きの第1の主表面127及び第2の主表面128を有する。いくつかの実施形態では、第1の層122及び第2の層126は、任意選択の接着層130を介して互いに接合される。いくつかの実施形態では、第1の層122及び第2の層126は、互いに一体的に形成されることによって互いに接合され、任意選択の接着層130は省略される。
本明細書で使用するとき、第2の要素と「一体的に形成された」第1の要素は、第1の要素及び第2の要素が、別個に製造されるのではなく、ともに製造され、その後結び付けられることを意味する。一体的に形成されたことは、第1の要素を形成し、次いで第2の要素を第1の要素の上に製造することを含む。複数の層を含む反射型偏光子は、層が別個に製造されるのではなく、ともに製造され(例えば、メルトストリームとして組み合わされ、その後、チルロールへ投じられ、層の各々を有するキャストフィルムが形成され、その後、キャストフィルムが配向され)、その後、結び付けられるのであれば、一体的に形成される。
本明細書で使用される接着層のいずれも、約1マイクロメートル~約50マイクロメートルの平均厚さを有してもよい。接着層は、例えば、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、熱硬化性接着剤、溶媒系接着剤、及び水系接着剤のうちの1つ以上であってもよく、又はこれらを含んでもよい。いくつかの実施形態では、接着層は、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、直接隣接する層に実質的に一致された屈折率である。いくつかの実施形態では、この接着層は、光学的に透明な接着層である。適切な光学的に透明な接着剤は、例えば、3M Companyから入手可能なもの(例えば、3M Optically Clear Adhesive 8171及び8172、それぞれ厚さ1ミル及び2ミル)や、Norland Products社(ニュージーランド、クランベリー)から入手可能なNorland Optical Adhesivesを含む。
いくつかの実施形態では、第1の層122は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子であり、第2の層126は、反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面127及び第2の主表面128を有する非接着性可撓性光学層である。いくつかの実施形態では、第2の層126は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子であり、第1の層122は、反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面123及び第2の主表面124を有する非接着性可撓性光学層である。
いくつかの実施形態では、第2の層126は、第1の層122に剥離可能に接合されたライナーである。光学フィルムを保護するために、光学フィルムを湾曲形状に形成する前に、剥離ライナーを光学フィルムに適用することができる。剥離ライナーのうちの1つは、光学フィルム上にレンズ又は他の光学素子を成形する前に除去されてもよく、他の剥離ライナーは、(例えば、成形が、傷を付けたり、又は、光学フィルム上の成形から表面テクスチャを与えないように)光学フィルムを保護するために保持されてもよい。光学フィルムに接合されるが、光学フィルムを実質的に損傷することなく、光学フィルムからきれいに除去することができるライナーは、光学フィルムに剥離可能に接合されたものとして説明することができ、剥離ライナーとして説明することができる。いくつかの実施形態では、光学フィルムに剥離可能に接合されたライナーは、光学フィルムへの可視損傷を伴わずに光学フィルムから除去することができる。剥離可能に接合されたライナーは、基材に強く接着するが光学フィルムに弱く接合する接着層を有する基材を含んでもよい。例えば、ライナーは、接着剤への接合を増大させるために表面処理された基材に塗布された低粘着性接着剤の薄層を含んでもよい。他の適切なライナーとしては、例えば、米国特許第6,991,695号(Taitら)に説明されているように、光学フィルムに静電接合するものが挙げられる。適切なライナーの一例は、Sun A Kaken社から入手可能なOCPET NSA33Tである。
非接着性可撓性光学層の第1の主表面及び第2の主表面は、非接着性可撓性光学層が、無視できる屈折力を有するという点で、主表面が平行に十分近いのであれば、又は、第1の主表面及び第2の主表面の少なくとも80%より大きい一対の反対向きの点の各々における傾斜が、30°以下しか異ならないのであれば、実質的に平行であると説明することができる。いくつかの実施形態では、第1の主表面及び第2の主表面の少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%より大きい各々の対の反対向きの点の傾斜は、20°以下、又は10°以下、又は5°以下異なる。反対向きの点は、非接着性可撓性光学層の厚さ方向に沿った線に沿った点を指し、線は、第1の主表面及び第2の主表面のうちの少なくとも1つに垂直である。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層は、望ましい形状に形成される前に平行な主表面を有したが、形成される層の厚さの変動に起因して、形成後に正確に平行でなくてもよい。
反射型偏光子は、所定の波長範囲において、直交する第1の偏光状態及び第2の偏光状態のうちの一方(例えば、電界がx軸に沿った第1の偏光状態)を有する光を実質的に反射し、第1の偏光状態及び第2の偏光状態のうちの他方(例えば、電界がy軸に沿った第2の偏光状態)を有する光を実質的に透過する。反射型偏光子は、所定の波長範囲内で第1の偏光状態を有し、反射型偏光子の面から、反射型偏光子に垂直に入射する光の少なくとも60パーセントが、反射型偏光子を透過する場合には、所定の波長範囲内で第1の偏光状態を有する光を実質的に透過すると言える。いくつかの実施形態では、所定の波長範囲内で第1の偏光状態を有する光の少なくとも70パーセント、又は少なくとも80パーセント、又は少なくとも85%が、偏光子を透過する。反射型偏光子は、所定の波長範囲内で第2の偏光状態を有し、反射型偏光子の面から、反射型偏光子に垂直に入射する光の少なくとも60パーセントが、反射型偏光子から反射される場合には、所定の波長範囲内で第2の偏光状態を有する光を実質的に反射すると言える。いくつかの実施形態では、第2の偏光状態及び所定の波長を有する光の少なくとも70パーセント、又は少なくとも80パーセント、又は少なくとも85パーセントは、偏光子から反射される。いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、反射型偏光子は、第2の偏光状態を有する光を部分的に吸収する層を含んでもよい。
所定の波長範囲は、光学システムが動作するように設計された波長範囲であってもよい。例えば、所定の波長範囲は、可視範囲(400nm~700nm)であってもよい。別の例として、所定の波長範囲は、1つ以上の可視波長範囲を含んでもよい。例えば、所定の波長範囲は、2つ以上の狭波長範囲の結合(例えば、ディスプレイパネルの発光色に対応する分離した赤色、緑色、及び青色の波長範囲の結合)であってもよい。そのような波長範囲は、例えば、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)で更に説明されており、同文献は、本説明と矛盾しない範囲で参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、所定の波長範囲は、他の波長範囲(例えば、赤外(例えば、近赤外(約700nm~約2500nm))、又は紫外(例えば、近紫外(約300nm~約400nm))、並びに可視波長範囲を含む。
本明細書の光学システムに使用される反射型偏光子は、どのような適切なタイプの反射型偏光子であってもよい。反射型偏光子は、例えば、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)、及び米国特許第6,609,795号(Weberら)において説明されるような、ポリマー多層反射型偏光子フィルムであってもよい。反射型偏光子は、実質的に一軸配向されてもよい。反射型偏光子又は反射型偏光子内の層は、実質的に1つの面内方向に配向され、直交面内方向に実質的に配向されず、実質的に厚さ方向に配向されない場合、実質的に一軸配向される。実質的に一軸配向された反射型偏光子は、3M Companyから、商品名Advanced Polarizing FilmすなわちAPFで入手可能である。他のタイプの多層光学フィルム反射型偏光子(例えば、3M Companyから入手可能なDual Brightness Enhancement FilmすなわちDBEF)も使用することができる。DBEFフィルムは、直交面内方向よりも実質的に一面内方向に多く配向され、また、厚さ方向の配向も示す。「実質的に一軸配向された」と本明細書で使用された場合、DBEFフィルムは、実質的に一軸配向されていない。
いくつかの実施形態では、曲面形状へ形成される前の反射型偏光子は、少なくとも0.7、又は少なくとも0.8、又は少なくとも0.85の一軸特性度Uを有するという点で実質的に一軸配向され、ここで、U=(1/MDDR-1)/(TDDR1/2-1)であり、MDDRは、縦方向の延伸比として定義され、TDDRは、横方向の延伸比として定義される。そのような実質的に一軸配向された多層光学フィルムは、米国特許第2010/0254002号(Merrillら)で説明されており、これは、本説明と矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれ、複数の交互する第1のポリマー層及び第2のポリマー層を含むことができ、第1のポリマー層は、長さ方向(例えば、x方向)及び厚さ方向(例えば、z方向)では実質的に同じ屈折率を有するが、幅方向(例えば、y方向)における屈折率とは実質的に異なる。例えば、x方向とz方向とにおける屈折率の差の絶対値は、0.02未満又は0.01未満とすることができ、x方向とy方向とにおける屈折率の差の絶対値は、0.05より大きく、又は0.10より大きくすることができる。屈折率とは、別段の指定のない限り、550nmの波長での屈折率を指す。湾曲形状に形成された後、反射型偏光子は、少なくとも1つの場所で実質的に一軸配向される少なくとも1つの層を有してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの場所における少なくとも1つの層は、層の厚さに沿った第1の方向における第1の屈折率、第1の方向に直交する第2の方向における第2の屈折率、並びに第1の方向及び第2の方向に直交する第3の方向における第3の屈折率を有し、第1の屈折率と第3の屈折率との差の絶対値は、約0.02未満又は約0.01未満であり、第2の屈折率と第3の屈折率との差の絶対値は、約0.05より大きい又は約0.10より大きい。いくつかの実施形態では、湾曲形状に形成された後、反射型偏光子は、複数の場所において実質的に一軸配向される少なくとも1つの層を有する。
本明細書によれば、従来の実質的に一軸配向された反射型偏光子フィルムよりも実質的に厚い、実質的に一軸配向された反射型偏光子フィルムは、湾曲形状に形成され、本明細書の他の箇所で更に説明される光学システムに使用されるとき、改善された特性を提供することが見出された。いくつかの実施形態では、反射型偏光子の平均厚さは、約50マイクロメートルより大きい、又は約60マイクロメートルより大きい、又は約70マイクロメートルより大きい。
反射型偏光子又は鏡フィルムにおける高屈折率干渉層に適切な材料としては、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、PEN及びポリエステルを含有するコポリマー(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はジ安息香酸)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。反射型偏光子又は鏡フィルムにおける低屈折率干渉層に適切な材料としては、例えば、PENに基づくコポリエステル、PETに基づくコポリエステル、ポリカーボネート(PC)、又はこれらの3つの部類の材料のブレンドが挙げられる。望ましい数の層に、より高い反射性を達成するために、隣接するミクロ層は、例えば、ブロック軸に沿って偏光された光に関して、少なくとも0.2の屈折率差を示すことができる。
非接着性可撓性光学層は、隣接する層を互いに接合し、可撓性である接着剤ではない光学層である。場合によっては、D=(1/12)Et/(1-μ)によって与えられる層の曲げ剛性に関して、層の可撓性を特徴付けることが便利であり、ここで、tは層の厚さであり、Eはヤング率であり、μはポアソン比である。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層は、100N-m未満、又は50N-m未満、又は20N-m未満、又は10N-m未満、又は5N-m未満、又は3N-m未満、又は1N-m未満、又は0.5N-m未満の曲げ剛性を有する。
非接着性可撓性光学層は、例えば、ポリマーフィルム、反射防止コーティング、吸収型偏光子、中和密度フィルタ、リターダ、染色フィルム、光学フィルタ、電気回路を含むフィルム、電極、赤外線反射フィルム、多層光学フィルム、及び拡散体のうちの1つ以上であるか、又はそれを含むことができる。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、又はポリメチルメタクリレート(PMMA)などの光学的に透明なフィルム基材である。フィルム又は接着層は、所定の波長範囲(例えば、400nm~700nm)において、少なくとも80パーセントの非偏光の垂直入射光の透過率を有し、20パーセント未満のヘイズを有するのであれば、光学的に透明であると説明することができる。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層は、400nm~700nmの波長範囲において、少なくとも85パーセントの非偏光の垂直入射光の透過率を有する光学的に透明なフィルムであり、10パーセント未満、又は5パーセント未満のヘイズを有する。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層は、染色フィルム及び/又は光学フィルタであり、透過光の一部の態様(例えば、色又は強度)を調整するために使用される。例えば、フィルタを透過した全ての可視光の強度を低減するために、中和密度フィルタを含めることができる。例えば、ディスプレイ素子又はタッチ感知素子を制御するために、電気回路を使用することができる。電極は、例えば、黒化液晶ディスプレイ素子に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層は、本明細書の他の箇所で更に説明されるような剥離ライナーである。いくつかの実施形態では、剥離ライナーは、例えばPET基材を備える。
いくつかの実施形態では、第1の光学素子110は剛性である。例えば、第1の光学素子110は、第1の光学素子110が0.5ポンド(2.2ニュートン)の力の適用下で明らかに屈曲しない十分な厚さで、ガラス材料又はポリマー材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の光学素子110は、非接着性可撓性光学層(第1の層122及び第2の層126のうちの1つ)よりも可撓性が低い。例えば、第1の光学素子110は、剛性であってもよく、非接着性可撓性光学層は、可撓性フィルム(例えば、0.5ポンドの力の適用下で、明らかに屈曲又は折れ曲がるフィルム)であってもよい。
光学構成要素100は、光学システム内の構成要素として使用されてもよく、又は光学システム自体と見なされてもよい。いくつかの実施形態では、光学素子110は、光学レンズであり、光学構成要素100は、レンズアセンブリである。いくつかの実施形態では、光学レンズは、少なくとも一方向に屈折力を有する。例えば、光学レンズは、図1のx-y-z座標系を参照して、y方向に屈折力を有するシリンドリカルレンズであってもよい。別の例として、光学レンズは、2つの相互に直交する方向(例えば、x方向及びy方向)に湾曲していてもよく、2つの相互に直交する方向(例えば、x方向及びy方向)に屈折力を有してもよい。いくつかの実施形態では、光学レンズは、実質的に平坦な表面を有する(例えば、第2の主表面112は平坦であってもよい)。表面は、表面の少なくとも80パーセントにわたる各点が、表面の最大横寸法の少なくとも5倍の曲率半径を有する場合、実質的に平坦である。いくつかの実施形態では、実質的に平坦な表面は、表面の最大横寸法の少なくとも5倍、又は少なくとも10倍、又は少なくとも20倍、又は少なくとも50倍である曲線の少なくとも80パーセント、又は少なくとも90パーセント、又は少なくとも95パーセントにわたる各点における曲率半径を有する。
図2は、光学システム201の概略断面図であり、レンズアセンブリ200を含む。レンズアセンブリ200は、光学構成要素100に対応してもよく、第1のレンズ210と、第1のレンズ210の湾曲した主表面上に配置され、それに適合する光学積層体220とを含む。光学積層体220は、第1の層222及び第2の層226を含む。任意選択の接着層は、第1の層222と、第2の層226との間、及び/又は光学積層体220と第1のレンズ210との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の層222及び第2の層226のうちの一方は、反射型偏光子であり、第1の層222及び第2の層226のうちの他方は、非接着性可撓性光学層である。光学システム201は、リターダ235と、リターダ239と、第2のレンズ240の主表面上に配置された部分反射体242を有する第2のレンズ240とを更に含む。いくつかの実施形態では、光学システム201は、ディスプレイ250によって放射された画像を表示位置265に表示するように適合される。
いくつかの実施形態では、第1のレンズ210及び第1の光学積層体220は、第2のレンズ240から離間している。いくつかの実施形態では、第1のレンズ210は、実質的に非平行な第1の主表面及び第2の主表面を有する第1の光学素子であり、第2のレンズ240は、実質的に非平行な第1の主表面及び第2の主表面を有する第2の光学素子である。レンズの第1の主表面及び第2の主表面は、レンズが、無視できない屈折力を有するという点で主表面が十分に異なる場合、又は第1の主表面及び第2の主表面上の少なくとも一対の反対向きの点における傾斜が少なくとも10°異なる場合に、実質的に非平行であると説明することができる。いくつかの実施形態では、第1の主表面及び第2の主表面上の少なくとも一対の反対向きの点における傾斜は、少なくとも20°又は少なくとも30°異なる。反対向きの点は、レンズの厚さ方向に沿った線に沿った点を指し、この線は、第1の主表面及び第2の主表面のうちの1つに垂直である。プリズムの第1の主表面及び第2の主表面は、表面間の角度が少なくとも約20°である場合、実質的に非平行であると説明することができる。いくつかの実施形態では、プリズムの実質的に非平行な第1の主表面と第2の主表面との間の角度は、少なくとも約30°である。
光学システム201の他の構成が可能である。いくつかの実施形態では、リターダ235を、第1のレンズ210と反対向きの光学積層体220上に配置してもよく、又は部分反射体242に反対向きの第2のレンズ240上に配置することができる。いくつかの実施形態では、リターダ239を、部分反射体242上に配置することができ、又はディスプレイ250上に配置することができる。いくつかの実施形態では、第1のレンズ210及び第2のレンズ240は、(例えば、1つの主表面上の部分反射体242と、反対向きの主表面上の光学積層体220とを備えた)単一のレンズと置き換えられる。更に他の実施形態では、3つ以上のレンズが含まれる。光学システムの他の可能な配置は、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)に説明されている。光学積層体220は、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)に説明されている実施形態のいずれかにおいて、反射型偏光子の代わりに使用することができる。
いくつかの実施形態では、ディスプレイ250は、反射型偏光子のブロック偏光状態で光を放射し、リターダ235及び239は、ディスプレイによって放射された光が、最初にブロック偏光状態で反射型偏光子に入射するように配置される。例えば、リターダ235及び239は、互いに対して約90°に配向された高速軸を有してもよい。リターダ235及び239は各々、所定の波長範囲における少なくとも1つの波長における1/4波長リターダであってもよい。他の構成もまた可能である。例えば、リターダ235及び239は、それぞれの高速軸が整列された1/4波長リターダであってもよい。この場合、ディスプレイ250は、光が最初にブロック状態で反射型偏光子に入射するように、反射型偏光子の通過偏光状態で光を放射することができる。
リターダ235及び/又は239は、基材又はレンズ上のコーティングであってもよく、又はリターダフィルムであってもよく、例えば、米国特許出願公開第2002/0180916号(Schadtら)、米国特許出願公開第2003/028048号(Cherkaouiら)、及び米国特許出願公開第2005/0072959号(Moiaら)に説明されている線状光重合性ポリマー(LPP)材料及び液晶ポリマー(LCP)材料を含む任意の適切な材料から形成されてもよい。適切なLPP材料としては、ROP-131 EXP306 LPPを含み、適切なLCP材料は、ROF-5185 EXP410 LCPを含み、両方ともスイス、アルシュヴィルのRolic Technologiesから入手可能である。いくつかの実施形態では、リターダ235は、所定の波長範囲(例えば、400nm~700nm)における少なくとも1つの波長における1/4波長リターダである。
部分反射体242は、任意の適切な部分反射体であってもよく、例えば、少なくとも20%又は少なくとも30%の所定の波長範囲における平均光反射率を有してもよい。例えば、部分反射体は、透明基材(例えば、その後、レンズに接着することができるフィルム、又は基材は、レンズであってもよい)上に金属(例えば、銀又はアルミニウム)の薄層をコーティングすることによって構築されてもよい。この部分反射体はまた、例えば、レンズ基材の表面上に薄膜誘電体コーティングを堆積させることによって、又は表面上に、金属コーティングと誘電体コーティングとの組み合せを堆積させることによって、形成することもできる。いくつかの実施形態では、部分反射体は、所定の波長で、又は各々20%~80%の範囲内にある、又は各々30%~70%の範囲内にある、又は各々40%~60%の範囲内にある、又は各々45%~55%の範囲内にある所定の波長範囲内で、平均光反射率及び平均光透過率を有する。部分反射体は、例えばハーフミラーであってよい。所定の波長範囲における平均光反射率及び平均光透過率は、特に指示がない限り、垂直入射で決定される所定の波長範囲にわたる、並びに光反射率及び光透過率それぞれの偏光にわたる、非加重平均を指す。いくつかの実施形態では、部分反射体は、反射型偏光子であってもよく、又は偏光依存反射率を有してもよい。しかしながら、一般に、垂直入射光反射率及び光透過率は、入射光の偏光状態とは独立している、又は実質的に独立していることが好ましい。そのような偏光独立性は、例えば、実質的に等方性の金属層及び/又は誘電体層を使用して得ることができる。
いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層は、低リターダンス又は高リターダンスを有することが好ましい。非接着性可撓性光学層(例えば、層226)が反射型偏光子(例えば、層222)と部分反射体242との間に配置される実施形態では、非接着性可撓性光学層が低リターダンスを有することが一般に好ましい。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層の少なくとも1つの場所は、約100nm未満、又は約80nm未満、又は約60nm未満、又は約40nm未満、又は約30nm未満、又は約20nm未満、又は約10nm未満、又は約5nm未満の光学リターダンスを有する。非接着性可撓性光学層(例えば、層222)が、反射型偏光子(例えば、層226)と部分反射体242との間の領域の外側に配置される実施形態では、非接着性可撓性光学層が高リターダンスを有することが好ましい場合がある。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)層は、層の厚さ及び配向度(例えば、一軸又は二軸)に応じて高リターダンスを有してもよい。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層の少なくとも1つの場所は、約200nmより大きい、又は約400nmより大きい、又は約800nmより大きい、又は約1000nmより大きい、又は約2000nmより大きい、又は約3000nmより大きい、又は約4000nmより大きい光学リターダンスを有する。
層の場所における光学リターダンスは、その場所で層に垂直入射する層を透過する光の位相リターダンスである。位相リターダンスは、2つの直交偏光光線に対する位相の最大差である。入射光線の波長は、別段の指定のない限り、約550nmである。リターダンスは、例えば、通常の製造の変動に起因して、場所によって変化し得る。いくつかの実施形態では、非接着性可撓性光学層の各場所は、本明細書の他の箇所に説明されている範囲のいずれかにおいて光学リターダンスを有する。
いくつかの実施形態では、第1のレンズ210及び第2のレンズ240の各々は、少なくとも一方向においてゼロより大きい屈折力を有する。いくつかの実施形態では、部分反射体242は、所定の波長範囲内における実質的な垂直入射光について、少なくとも30%の平均光反射率を有する。いくつかの実施形態では、反射型偏光子(第1の層222及び第2の層226のうちの1つ)は、所定の波長範囲において第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、所定の波長範囲において直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する。光学システム201は、光軸260を有し、この軸に沿って、光軸260に沿って伝播する光線261が、実質的に屈折することなく、第1のレンズ210、第2のレンズ240、部分反射体242、及び反射型偏光子を通過すると理解することができる。実質的には屈折しないとは、表面に入射する光線と、その表面を通って透過される光線との間の角度が、15°以下であることを意味する。いくつかの実施形態では、光軸260に沿って伝播する光線は、光学システム201の任意の主表面で、10°よりも大きく、又は5°よりも大きく、又は3°よりも大きく、又は2°よりも大きく屈折することなく、第1のレンズ210及び第2のレンズ240、部分反射体242、及び反射型偏光子を通過する。
いくつかの実施形態では、光学システム201は、入射光を受光し、観察場所265において観察者に光を透過するように適合されている。光学システム201から出射する光は、第1の光成分255及び第2の光成分257によって概略的に例示される。
本明細書の光学積層体及び反射型偏光子は、光学システムが、従来の光学システムよりも高い偏光コントラストを達成することを可能にすることが見出された。いくつかの実施形態では、第2の偏光状態(反射型偏光子のブロック状態)と所定の波長範囲における波長とを有する光253の入射円錐であって、光軸260を中心として約100°~約160°の全円錐角θを有する光253の入射円錐の場合、入射光は、第1の偏光状態(反射型偏光子の透過状態)を有する第1の光成分255と、第2の偏光状態を有する第2の光成分257とを有して光学システムから出射する。いくつかの実施形態では、第1の光成分255の平均強度と第2の光成分257の平均強度との比は、約100より大きい、又は約110より大きい、又は約120より大きい、又は約130より大きい。
図3は、光学構成要素300の概略断面図であり、これは、多くの手法において、光学構成要素100と同様である。光学構成要素300は、第1の光学素子310と、第1の光学素子310の湾曲した主表面に接合され、それに適合する光学積層体320とを含む。光学積層体320は、一方が反射型偏光子であってもよく、他方が非接着性可撓性光学層であってもよい第1の層322及び第2の層326を含む。いくつかの実施形態では、第1の軸322と第2の軸326とは、互いに一体的に形成されている。他の実施形態では、接着層を使用して、第1の層322及び第2の層326を互いに接着することができる。いくつかの実施形態では、第1の光学素子310は、光学積層体320と一体的に形成され、他の実施形態では、光学積層体320は、第1の光学素子310に接着される。第1の光学素子310は、第1の光学素子310の縁部314から遠い場所317でより薄く(厚さt1)、第1の光学素子310の縁部314に近い別の場所319でより厚い(厚さt2)。これと比較して、光学構成要素100では、第1の光学素子110は、第1の光学素子110の縁部から遠い場所でより厚く、第1の光学素子110の縁部に近い別の場所でより薄い。
いくつかの実施形態では、第1の光学素子310又は他の光学素子(例えば、第2の光学素子又は非接着性可撓性光学層)の平均厚さは、約50マイクロメートル~約500マイクロメートル、又は約50マイクロメートル~約100マイクロメートルの範囲内にある。素子又は層の平均厚さは、素子又は層の総面積にわたる厚さの非加重平均である。
図4は、例えば光学構成要素100について説明したようなものであり得る第1の光学素子410及び光学積層体420を含む光学システム400の概略断面図である。光学積層体420は、一方が反射型偏光子であってもよく、他方が非接着性可撓性光学層であってもよい第1の層422及び第2の層426を含む。第1の層422及び第2の層426は、ともに(例えば、光学的に透明な接着剤で)接合されてもよく、光学積層体は、(例えば、光学的に透明な接着剤で)第1の光学素子410に接合されてもよい。光学システム400は、第1の光学素子410に隣接し、実質的に非平行な第1の主表面443及び第2の主表面444を含む、第2の光学素子440を更に含む。例示される実施形態では、第1の光学素子410及び第2の光学素子440は、接着層434を介してともに接合される。他の実施形態では、第1の光学素子410及び第2の光学素子440は、互いに離間している。これは、光学システム500の概略断面図である図5に示されている。素子510、520、522、及び526は、それぞれ素子410、420、422、及び426に対応する。光学システム500は、第1の光学素子510に隣接し、第1の光学素子510から離間して配置され、反対向きの第1の主表面543及び第2の主表面544を有する第2の光学素子540を含む。例示される実施形態では、第2の主表面544は、実質的に平坦である。
いくつかの実施形態では、光学積層体は、第1の光学素子と第2の光学素子との間に配置される。これは、光学システム600の概略断面図である図6Aに示されている。素子610、620、622、及び626は、それぞれ素子410、420、422、及び426に対応する。光学システム600は、第1の光学素子610に隣接して配置され、実質的に非平行な第1の主表面643及び第2の主表面644を有する、第2の光学素子640を含む。光学積層体620は、第1の光学素子610と第2の光学素子640との間に配置される。例示される実施形態では、光学積層体子620は、第2の光学レンズ640の第2の主表面644上に配置され、それに適合する。他の実施形態では、光学積層体620は、第2の主表面644に適合しなくてもよく、及び/又は、第2の光学素子640は、光学積層体620から離間していてもよい。例示される実施形態では、光学積層体620は、第1の光学素子610及び第2の光学素子640の各々の主表面(それぞれ611及び644)に接着される。他の実施形態では、光学積層体620は、第1の光学素子610及び第2の光学素子640のうちの他方ではなく、一方に接着されてよい。いくつかの実施形態では、光学積層体620は、例えば、インサート成形プロセスを介して第1の光学素子610及び/又は第2の光学素子640と一体的に形成されてもよい。
いくつかの実施形態では、第2の光学素子640は、実質的に平行な反対向きの主表面を有する第2の光学層と置き換えられる。これは、光学システム600bの概略断面図である図6Bに示されている。光学システム600bは、第2の光学素子640の代わりに第2の光学層640bが使用されることを除いて、光学システム600に対応する。光学積層体620bは、第1の層622及び第2の層626、並びに第2の光学層640bを含む。いくつかの実施形態では、第1の層622は、第1の非接着性可撓性光学層であり、第2の層626は、反射型偏光子であり、第2の光学層640bは、第2の非接着性可撓性光学層である。第2の光学層640bの反対向きの主表面643b及び主表面644bは、実質的に平行であってもよい。
いくつかの実施形態では、第1の光学素子は、第1の光学レンズであり、第2の光学素子は、含まれている場合、第2の光学レンズである。いくつかの実施形態では、第1の光学レンズ及び第2の光学レンズは、含まれている場合、両凸レンズ、平凸レンズ、正メニスカス、負メニスカス、平凹レンズ、又は両凹状レンズからなる群から独立して選択されてもよい。他の実施形態では、光学素子は光学プリズムである。
図7は、湾曲した第1の主表面711を有する第1の光学素子710と、湾曲した第1の主表面711に接合され適合する光学積層体720とを含む、光学構成要素700の概略断面図である。光学積層体720並びに第1の光学層722及び第2の光学層726は、光学積層体120並びに第1の光学層722及び第2の光学層726それぞれに対応し、これに説明されているものとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の光学層722及び第2の光学層726のうちの一方は反射型偏光子であり、第1の光学層722及び第2の光学層726のうちの他方は非接着性可撓性光学層である。光学構成要素700は、光学システム内の構成要素であってもよく、又は光学システム自体と見なされてもよい。いくつかの実施形態では、光学構成要素700は、偏光ビームスプリッタ(PBS)である。
例示される実施形態では、第1の光学素子710は、第1の辺712及び第2の辺713と、湾曲した第1の主表面711を有する斜辺とを有する、第1の光学プリズムである。第1の辺712と第2の辺713との間の角度α1は、約85°~約95°の範囲であってもよい。第1の辺712と湾曲した第1の主表面711との間の角度α2は、約40°~約50°の範囲であってもよく、第2の辺713と湾曲した第1の主表面711との間の角度α3は、約40°~約50°の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の光学素子710は、実質的に直交する第1の辺712及び第2の辺713と、実質的に45°(例えば、40~50°)で第1の辺712及び第2の辺713の各々と交差する斜辺面(湾曲した第1の主表面711を有する面)とを有する。
光学素子の第1の主表面と第2の主表面との間の角度は、例えば、第1の主表面及び第2の主表面が縁部で接触する実施形態では、接触する、表面間の角度である。第1の主表面と第2の主表面が接触しないが、光学素子の副表面を提供する光学素子の縁部で互いに分離される実施形態では、第1の主表面と第2の主表面との間の角度は、縁部において第1の主表面及び第2の主表面へ接する線の間の角度として定義され得る。これは、第1の主表面2011及び第2の主表面2012を有する光学素子2010の概略断面図である図20に示されている。第1の主表面2010及び第2の主表面2011は、それらの間に角度Φを形成する。いくつかの実施形態では、Φは、約45°未満、又は約35°未満である。いくつかの実施形態では、Φは、約10°より大きい又は約20°より大きい。
いくつかの実施形態では、光学素子の第1の主表面及び第2の主表面は、それらの間に約20°~約120°の範囲内の角度を形成する。プリズムの場合、角度は、例えば、プリズムの幾何学形状に応じて約45°又は約90°であってもよく、プリズムの面(第1の主表面)上に、光学積層体又は反射型偏光子が配置される。光学レンズの場合、角度は、例えば約20°~約40°であってもよい。
図8は、第1の斜辺811を有する第1のプリズム810と、第1の斜辺811に面する第2の斜辺844を有する第2のプリズム840と、第1の斜辺811と第2の斜辺844との間に配置され、第1の斜辺811及び第2の斜辺844に接着された光学積層体820とを含む偏光ビームスプリッタ800の概略断面図である。光学積層体820は、接着層832を介して第1の斜辺811に接着され、接着層834を介して第2の斜辺844に接着される。光学積層体820の第1の層822及び第2の層826は、接着層830を介して互いに接着される。光学積層体820は、例えば、光学積層体120に対応することができる。例えば、いくつかの実施形態では、光学積層体820は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子(第1の層822及び第2の層826のうちの1つ)と、反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を有する非接着性可撓性光学層(第1の層822及び第2の層826のうちの他方)とを含む。接着層830は、反射型偏光子と非接着性可撓性光学層との間に配置され、反射型偏光子を非接着性可撓性光学層に接合する。
図9は、第1のプリズム910及び第2のプリズム940の斜辺が実質的に平坦であり、光学積層体920が実質的に平坦であることを除いて、多くの手法において、偏光ビームスプリッタ800と同様の偏光ビームスプリッタ900の概略断面図である。光学積層体920の層は、光学積層体920の層が実質的に平坦であることを除いて、光学積層体820について説明した通りであってもよい。例えば、光学積層体920は、反射型偏光子と、接着層を介してともに接合された非接着性可撓性光学層とを含むことができる。光学積層体920は、それぞれの接着層を介して第1のプリズム910及び第2のプリズム940のそれぞれに接合されてよい。
いくつかの実施形態では、光学積層体820又は光学積層体920は、第2の非接着性可撓性光学層を含む。例えば、光学積層体820又は光学積層体920は、光学積層体620bに対応することができ、第1の非接着性可撓性光学層と第2の非接着性可撓性光学層との間に配置された反射型偏光子を含んでよい。
いくつかの実施形態では、偏光ビームスプリッタは、プリズムのうちの1つが湾曲した斜辺を有し、他方のプリズムが実質的に平坦の斜辺を有する、第1のプリズム及び第2のプリズムを含む。この場合、光学積層体は、1つの斜辺に適合してもよく、又はいずれの斜辺にも適合しなくてもよく、不均一な厚さを有する接着層を使用して、光学積層体を、それが適合しない斜辺に接合することができる。
図10は、レンズアセンブリ1000とディスプレイパネル1050とを含む光学システム1001の概略断面図である。レンズアセンブリ1000は、少なくとも一方向に屈折力を有し、湾曲した第1の主表面1011を有する第1の光学レンズ1010を含む。レンズアセンブリ1000は、第1の主表面1011上に配置された光学層1020を更に含む。いくつかの実施形態では、光学層1020は、第1の主表面1011に接着され、これに適合する。いくつかの実施形態では、光学層1020は、本明細書の他の箇所に説明される光学積層体のいずれかである。例えば、いくつかの実施形態では、光学層1020は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子を含み、反射型偏光子に(例えば、接着層を介して)接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を有する非接着性可撓性光学層を含む。いくつかの実施形態では、光学層1020は、光学干渉によって主に光を反射又は透過する複数の干渉層を含む、一体的に形成された反射型偏光子である。他の実施形態では、第1の光学レンズ1010の第1の主表面1011に接合された反射型偏光子。
ディスプレイパネル1050は、最大投影寸法D及び対応する最大サグSを有する第1の主表面1011の活性領域を決定する光1073を放射する。Dは、平面にわたって、及び平面内の寸法にわたって最大化された、平面上の活性領域の投影の最大寸法である。Sは、投影された寸法が最大化された平面に直交する方向で測定される、最大サグである。例示される実施形態では、投影寸法は、x-y平面における最大値、及びz軸に沿ったSである。光学システム1001が光軸を有する実施形態では、最大投影寸法は、一般に、光軸に垂直な平面に対する投影と、最大サグとが、一般に、光軸に沿っているときに生じる。いくつかの実施形態では、S/Dは、約0.03以上、又は約0.05以上、又は約0.1以上である。いくつかの実施形態では、S/Dは約0.5以下である。
図11は、複数の干渉層1170及び非干渉層1177を含む、一体的に形成された反射型偏光子1129の概略断面図である。いくつかの実施形態では、複数の干渉層は、交互するポリマー層1172及びポリマー層1174を含む。例示される実施形態では、単一の非干渉層1177が含まれている。干渉層は、光学干渉によって反射層の反射率及び透過率が適切に説明されるか、又は光学干渉から生じるように適切に正確にモデル化することができるとき、主に光学干渉によって光を反射又は透過するとして説明することができる。そのような干渉層は、例えば、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)及び米国特許第6,609,795号(Weberら)に説明されている。異なる屈折率を有する干渉層の隣接する対は、光の1/2波長の組み合わされた光学的厚さ(屈折率倍の物理的厚さ)を有する場合、光学干渉によって光を反射する。干渉層は、一般に、約200ナノメートル未満の物理的厚さを有する。非干渉層は、干渉による可視光の反射に寄与するために、大きすぎる光学的厚さを有する。一般に、非干渉層は、少なくとも1マイクロメートルの物理的厚さを有する。いくつかの実施形態では、2つ以上の非干渉層が含まれる。いくつかの実施形態では、複数の干渉層1170は、少なくとも1つの非干渉層1177の同じ側に配置される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの非干渉層(例示される実施形態における非干渉層1177)は、複数の干渉層1170と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない。いくつかの実施形態では、非干渉層1177は、本明細書の他の箇所で更に説明されるような非接着性可撓性光学層である。いくつかの実施形態では、反射型偏光子1129は、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、第1の主面側1178から入射するブロック状態における光に対して、第2の主面側1179から入射するブロック状態における光とは異なる反射率を有する。
複数の干渉層1170の平均総厚は、Tintであり、少なくとも1つの非干渉層1177の平均総厚は、Tnonである。いくつかの実施形態では、Tintは、約20マイクロメートル~約70マイクロメートルの範囲であり、Tnonは、約40マイクロメートル~約100マイクロメートルの範囲である。総厚は、例えば、1つ以上の非干渉層の表面が構造化される場合に変動し得る。総厚はまた、例えば、通常の製造の変動に起因して変動し得る。平均総厚は、層の面積にわたる厚さの非加重平均である。いくつかの実施形態では、反射型偏光子の平均総厚(Tint+Tnon)は、少なくとも50マイクロメートル、又は少なくとも60マイクロメートル、又は少なくとも70マイクロメートルである。いくつかの実施形態では、反射型偏光子1129は、実質的に一軸配向される。いくつかの実施形態では、層1172は、例えば、x軸に沿って実質的に一軸配向され、層1174は、実質的に等方性である。この場合、垂直入射光のブロック偏光状態は、一般に、x軸に沿って偏光された光を伴う偏光状態であり、垂直入射光の通過偏光状態は、一般に、y軸に沿って偏光された光を伴う偏光状態である。
図12は、複数の干渉層1270と、複数の干渉層1270と一体的に形成された少なくとも1つの非干渉層1277a及び非干渉層1277bとを含む、光学フィルム1229の概略図である。少なくとも1つの非干渉層1277a及び非干渉層1277bの平均総厚は、非干渉層1277a及び非干渉層1277bの厚さの合計である。光学フィルム1229は、例えば光学レンズなどの光学素子にフィルムを接着するために使用することができる接着層1232を更に含む。光学フィルム1229は、複数の干渉層1270の各側に少なくとも1つの非干渉層を含む。いくつかの実施形態では、所定の波長範囲における実質的な垂直入射光の場合、複数の干渉層1270は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、直交する第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。
図13は、第1のパケット1370-1及び第2のパケット1370-2に配置された複数の干渉層と、複数の干渉層と一体的に形成された複数の非干渉層1377a、1377b及び1277cとを含む光学フィルム1329の概略図である。少なくとも1つの非干渉層1377bは、複数の干渉層内の2つの干渉層1370a、1370bの間に配置される。光学フィルム1329は、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、平均光透過率及び反射率を有する反射型偏光子であってもよい。いくつかの実施形態では、第1のパケット1370-1及び第2のパケット1370-2は、重なり合う厚さ分布を有する。
いくつかの実施形態では、光学フィルム1229又は光学フィルム1329は、実質的に一軸配向された反射型偏光子であり、少なくとも50マイクロメートル、又は少なくとも60マイクロメートル、又は少なくとも70マイクロメートルである反射型偏光子の平均総厚(Tint+Tnon)を有する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの非干渉層は、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層を含み、非接着性可撓性光学層は、本明細書の他の箇所に説明される範囲のいずれか(例えば、100nm未満又は200nmより大きい)において光学リターダンスを有する。
いくつかの実施形態では、反射型偏光子は、N個の連続して番号付けられた層を含み、層の各々は約200nm未満の厚さを有する。例えば、干渉層1170は、第1の主面側1178に直接隣接する層について、非干渉層1177に直接隣接する層のために、1からNまで連続して番号付けられてもよい。いくつかの実施形態では、Nは、200より大きく、約800未満の整数である。図14Aは、層番号の関数としての層厚1407を概略的に示す。平均勾配mを有する近似曲線1409も図示されている。近似曲線1409は、層番号の関数として、反射型偏光子の層厚に適用される最適近似回帰である。いくつかの実施形態では、第1の層から第Nの層まで延びている領域における近似曲線の平均勾配mは、約0.2nm未満である。いくつかの実施形態では、N個の連続して番号付けられた層は、反射型偏光子内において積層体/パケットの一部を形成しない任意の非干渉層、スペーサ層、又は他の任意選択の光学層を除外する。いくつかの実施形態では、近似曲線1409は、最適近似線形回帰、最適近似非線形回帰、最適近似多項式回帰、及び最適近似指数回帰のうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、最適近似回帰は、線形最小二乗近似であり、平均勾配は、線形最小二乗近似の傾きである。いくつかの実施形態では、層番号1に隣接する端部及び/又は層番号Nの端部に、追加層が含まれる。追加層は、第1の層~第Nの層までほぼ線形の傾向線に追従せず、例えば、米国特許出願公開第2005/0243425号(Wheatleyら)に説明された鋭利な帯域縁部を提供するために含まれてもよい。
いくつかの実施形態では、反射型偏光子は、複数のパケット(例えば、パケット1370-1及び1370-2)を含み、各パケットは、実質的に連続した曲線である層厚対層番号を有する。図14Bは、2つのパケット(パケット1及びパケット2)を含む反射型偏光子の層厚対層番号を示す。いくつかの実施形態では、厚さプロファイルは、実質的に重なり合う(例えば、パケット1の厚さ範囲の50パーセントより多くが、パケット2の厚さ範囲の50パーセントより多くと重なり合う)。他の実施形態では、厚さ範囲内には、ほとんど又は全く重なりがない。図14Bでは、2つのパケットの厚さプロファイルは、実質的に重なり合う。図14Cは、2つのパケット(パケット1及びパケット2)を含む反射型偏光子の層厚対層番号を示し、2つのパケットの厚さ範囲において、ほとんど又は実質的に重なりがない。図14Bでは、第1のパケットの干渉層は、1~325まで番号付けされ、第2のパケットの干渉層は、326~700まで番号付けされている。図14Cでは、第1のパケット及び第2パケットの各々の干渉層は、1~325まで番号付けられている。いくつかの実施形態では、各パケットは、約0.2nm未満の厚さプロファイルに対する近似曲線の平均勾配mを有する層厚さプロファイルを有する。
いくつかの実施形態では、層厚さプロファイルは、連続して番号付けられた干渉層の層番号の関数として、各パケットの厚さプロファイルに適用される最適近似線形式によって特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、各パケットは、類似の傾き(例えば、互いの20%以内)を有する、最適近似厚さプロファイルを有する。いくつかの実施形態では、反射型偏光子内の全てのパケットに対する最適近似線形回帰の平均勾配間の最大差は、約20%未満である。このような反射型偏光子は、2017年3月6日に出願された米国特許仮出願第62/467712号(Haagら)に更に説明される。
図15は、湾曲した第1の主表面1511を有する第1の光学レンズ1510と、反対向きの最も外側の第1の主表面1563及び第2の主表面1567を有する光学フィルム1520と、光学フィルム1520の第1の主表面1523を第1の光学レンズ1510の第1の主表面1511に接合する接着層1532とを含む、レンズアセンブリ1500の概略断面図である。いくつかの実施形態では、第1の光学レンズ1510の第1の主表面1511は、望ましくない特性(例えば、曲率又は表面粗さ)を有し、接合は、第1の光学レンズ1510の第1の主表面1511の望ましくない特性を補償する。いくつかの実施形態では、光学フィルム1520は、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、反射型偏光子と、反射型偏光子に接合された非接着性可撓性光学層とを含む光学積層体である。いくつかの実施形態では、光学フィルム1520は、一体的に形成された反射型偏光子であるか、それを含む。いくつかの実施形態では、一体的に形成された反射型偏光子は、主に光学干渉によって光を反射又は透過する干渉層のような複数の干渉層を含む。
いくつかの実施形態では、第1の光学レンズ1510の第1の主表面1511は、表面曲率を含む望ましくない特性を有する。例えば、いくつかの実施形態では、第1の光学レンズ1510の湾曲した第1の主表面1511は、望ましくない曲率1/R1を有し、ここで、R1は、第1の主表面1511の曲率半径である。いくつかの実施形態では、光学フィルム1520の最も外側の第2の主表面1567は、望ましい曲率1/R2を有し得るので、第1の主表面1511への光学フィルム1520の接合は、望ましくない曲率を補償する。ここで、R2は、最も外側の第2の主表面1567の曲率半径である。
図16は、湾曲した第1の主表面1611を有する第1の光学レンズ1610と、複数の干渉層を含む一体的に形成された反射型偏光子1620であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、反対向きの最も外側の第1の表面1663及び第2の表面1667を有する、反射型偏光子1620と、一体的に形成された反射型偏光子1620の第1の主表面1623を、第1の光学レンズ1610の第1の主表面1611へ接合する接着層1632とを有するレンズアセンブリ1600の概略断面図である。例示される実施形態では、第1の光学レンズ1610の第1の主表面1611は、平均表面粗さを含む望ましくない特性を有する。一体的に形成された反射型偏光子1620の第1の光学レンズ1610への接合は、望ましい平均表面粗さを提供することによって、第1の光学レンズ1610の第1の主表面1611の望ましくない平均表面粗さを補償する。いくつかの実施形態では、一体的に形成された反射型偏光子は、反射型偏光子を含む本明細書の他の箇所に説明される光学積層体と置き換えられ、少なくとも1つの非接着性可撓性光学層は、第1の光学レンズに接合される。第1の光学レンズに反対向きの光学積層体の最も外側の主表面は、最も外側の第2の表面1667について本明細書に説明される特性を有し得る。
いくつかの実施形態では、平均表面粗さは、平均的な表面(表面粗さを無視する平滑面)からの表面の偏差の絶対値の平均値である粗さパラメータRaである。いくつかの実施形態では、第1の主表面1611は、約200nmより大きい、又は約150nmより大きい平均表面粗さRaを有し、最も外側の第2の表面1667は、約100nm未満、又は約50nm未満の表面粗さRaを有する。いくつかの実施形態では、第1の主表面1611は光学的に平滑ではなく(例えば、表面粗さに起因して光が散乱する)、第2の主表面1667は光学的に平滑である。
いくつかの実施形態では、レンズアセンブリ又は光学積層体又は光学システム内の2つ以上の層(例えば、2つの直接隣接する層)は、実質的に屈折率が一致される。実質的に屈折率が一致された層は、屈折率の差の絶対値が約0.20未満であるような屈折率を有する。屈折率は、別段の指定のない限り、550nmの波長において決定される。
いくつかの実施形態では、第1の光学レンズ1610と接着層1632との屈折率の差の絶対値は、約0.20未満、又は約0.15未満、又は約0.10未満、又は約0.08未満、又は約0.06未満、又は約0.04未満、又は約0.02未満、又は約0.01未満である。接着層が、光学積層体又は反射型偏光子をレンズ又はプリズムなどの光学素子に接合する、本明細書に説明される実施形態のいずれにおいても、光学素子と接着層との屈折率の差の絶対値は、これらの範囲のいずれかであってもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書の光学フィルム(例えば、光学積層体、反射型偏光子)、又は光学フィルム内の複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、直交する第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。いくつかの実施形態では、平均光透過率は、光学フィルムの一方又は両方の面から光学フィルムに垂直入射する光に対して、第1の偏光状態について約85%より大きい。いくつかの実施形態では、平均光反射率は、光学フィルムの一方又は両方の面から光学フィルムに垂直入射する光に対して、第2の偏光状態について約80%より大きい。いくつかの実施形態では、光学フィルムは、第2の偏光状態について約2%、又は5%、又は10%より大きい平均光吸収を有し、それにより、所定の波長範囲において実質的に垂直入射する光に対して、光学フィルムは、光学フィルムの第1の主面側から入射する光に対しては、より大きな平均光反射率を有し、光学フィルムの反対側の第2の主面側から入射する光に対しては、より小さい平均光反射率を有する。他の実施形態では、平均光透過率及び平均光反射率が光学フィルムの何れかの面からのものとほぼ同じであるように、平均光吸収率は約1%未満である。例えば、図11を参照して示すように、非干渉層1177に近い干渉層1170のいくつかは、非干渉層1177からより遠い層よりも、第2の偏光状態のためにより高い吸光度を有し得、第2の主面側1179に入射する第2の偏光状態を有する光のより高い吸収のため、光学フィルムは、第1の主面側1178に入射する第2の偏光状態を有する光に対して、第2の主面側1179に入射する第2の偏光状態を有する光よりも高い平均反射率を有する。
光学フィルムの両主面側に入射する光の平均光反射率の差は、光学フィルムの複数の干渉層内の少なくともいくつかの層に、光吸収分子を含めることによって達成することができる。いくつかの実施形態では、複数の干渉層は、第2の偏光状態に沿って実質的に配向された複数の光吸収分子を含む。いくつかの実施形態では、複数の光吸収分子は、所定の波長範囲に、少なくとも部分的に吸収帯域を有する。光吸収分子は、フィルムを延伸(例えば、実質的に一軸延伸)することによってフィルムを配向する前に、フィルム内の層の少なくとも一部に光吸収分子を含めることによって配向することができる。その後、フィルムが延伸されたときに光吸収分子を整列させることができる。いくつかの実施形態では、複数の干渉層は、複数の交互する高屈折率の第1の層及び低屈折率の第2の層を含む。例えば、層1174は、高屈折率層であってもよく、層1172は、低屈折率層であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の層は、所定の波長範囲における少なくとも1つの波長に対して、第2の層よりも実質的に、より光吸収性がある。例えば、第1の層は、第2の層の少なくとも2倍、又は少なくとも5倍、又は少なくとも10倍の吸光度を有することができる。いくつかの実施形態では、第1の層は、実質的に高濃度の光吸収分子を有し、第2の層は、実質的に低濃度の光吸収分子を有する。光吸収分子を組み込んだ反射型偏光子は、例えば、米国特許出願公開第2016/0306086号(Haagら)及び米国特許第6,096,375号(Ouderkirkら)において説明され、これらの各々は、本明細書と矛盾しない範囲で参照により本明細書に組み込まれる。
適切な光吸収分子としては、日本の三井化学ファイン株式会社から入手可能なアントラキノン染料、アゾ染料、及び二色性染料(例えば、PD-325H、PD-335H、PD-104及びPD-318H)が挙げられる。複数の光吸収分子は、複数の共通タイプの分子(例えば、単一のタイプの二色性染料)であってもよく、又は複数の異なるタイプの分子(例えば、二色性染料の混合物)を含んでもよい。
図17は、反射型偏光子の1つの面から反射型偏光子に垂直入射する光に対する反射型偏光子の通過状態及びブロック状態の反射型偏光子の透過率の概略図である。透過率は、反射型偏光子の他方の面から反射型偏光子に垂直入射する光について、実質的に同じであってもよい。λ1~λ2の所定の波長範囲における波長に対する透過率の平均は、通過状態においてTpであり、ブロックにおけるTbは状態である。いくつかの実施形態では、λ1は約400nmであり、λ2は約700nmである。いくつかの実施形態では、Tpは、約80%より大きい、又は約85%より大きい、又は90%より大きい。いくつかの実施形態では、Tbは、約10%以下、又は約5%以下、又は約2%以下、又は約1%以下、又は約0.5%以下である。いくつかの実施形態では、反射型偏光子の1つの面に入射する光のTp及びTbは、これらの条件のうちの少なくとも1つを満たし、いくつかの実施形態では、反射型偏光子の各面に入射する光のTp及びTbは、これらの条件のうちの少なくとも1つを満たす。
図18は、反射型偏光子の1つの面から反射型偏光子に垂直入射する光に対する反射型偏光子の通過状態及びブロック状態の反射型偏光子の反射率の概略図である。反射率は、反射型偏光子の他の面から反射型偏光子に垂直入射する光と実質的に同じであってもよく、又は、例えば、二色性染料の存在に起因して異なっていてもよい。λ1~λ2の所定の波長範囲における波長にわたる反射率の平均は、通過状態でRpであり、ブロックにおけるRbは状態である。いくつかの実施形態では、Rbは、約75%より大きい、又は約80%より大きい、又は約85%より大きい、又は約90%より大きい。いくつかの実施形態では、Rpは約20%以下、又は約15%以下、又は約10%以下、又は約5%以下である。いくつかの実施形態では、反射型偏光子の1つの面に入射する光のRp及びRbは、これらの条件のうちの少なくとも1つを満たし、いくつかの実施形態では、反射型偏光子の各面に入射する光のRp及びRbは、これらの条件のうちの少なくとも1つを満たす。
図19は、反射型偏光子の1つの面から反射型偏光子に垂直入射する光に対する反射型偏光子の通過状態及びブロック状態についての、複数の光吸収分子を組み込んだ反射型偏光子の吸光度の概略プロットである。吸光度は、吸光染料の存在に起因して、反射型偏光子の他方の面から反射型偏光子に垂直入射する光について異なる場合がある。λ1~λ2の所定の波長範囲における波長にわたる吸光度の平均は、通過状態においてApであり、ブロックにおけるAbは状態である。いくつかの実施形態では、Apは、約3%以下、又は約2%以下、又は約1%以下である。いくつかの実施形態では、Abは、約2%よりも大きい、又は約5%よりも大きい、又は約10%よりも大きい。いくつかの実施形態では、反射型偏光子の1つの面に入射する光に対するAp及びAbは、これらの条件のうちの少なくとも1つを満たし、いくつかの実施形態では、反射型偏光子の各面に入射する光のAp及びAbは、これらの条件のうちの少なくとも1つを満たす。いくつかの実施形態では、複数の光吸収分子は、λ3~λ4の吸収帯域1904を有する。いくつかの実施形態では、λ3~λ4の波長範囲は、少なくとも部分的に、λ1~λ2の所定の波長範囲内である。いくつかの実施形態では、λ3~λ4の波長範囲は、完全にλ1~λ2の所定の波長範囲内であり、いくつかの実施形態では、λ3~λ4の波長範囲はλ1未満の波長まで延び、及び/又はλ2より大きい波長まで延びる。
いくつかの実施形態では、光学フィルムは、光学フィルムの第1の主面側から入射する光に対しては、より大きな平均光反射率を有し、光学フィルムの反対側の第2の主面側から入射する光に対しては、より小さな平均光反射率を有する。いくつかの実施形態では、ディスプレイによって放射された画像を観察位置に表示するための光学システムが提供される。光学システムは、光学フィルムを含み、光学フィルムの第1の主面側はディスプレイに面し、光学フィルムの第2の主面側は、観察位置に面する。例えば、図2を参照すると、層226は、光学フィルムの第1の主面側(ディスプレイ250に面する面)から入射する光に対しては、より大きな平均光反射率を有し、光学フィルムの反対側の第2の主面側(層222に面する面)から入射する光に対しては、より小さな平均光反射率を有する反射型偏光子であってもよい。これは、本明細書の他の箇所で更に説明されるように、二色性染料が光学フィルムのいくつかの層に含まれる場合に生じ得る。
いくつかの実施形態では、反射型偏光子、又は反射型偏光子を含む光学積層体は、湾曲形状に形成される。いくつかの実施形態では、成形された反射型偏光子又は成形された光学積層体は、光学接着剤を使用して光学素子の湾曲した面に接合される。他の実施形態では、光学素子は、例えば、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)に一般に説明されているように、インサート成形を介して成形された反射型偏光子又は成形された光学積層体上に直接形成される。
反射型偏光子又は光学積層体は、例えば、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)に一般に説明されているように、熱成形によって成形され得る。適切な熱成形システムとしては、MAAC Machinery社(イリノイ州キャロルストリーム)から入手可能な真空形成システム、及びHy-Tech Forming Systems(米国)社(アリゾナ州フェニックス)から入手可能な加圧成形システムが挙げられる。
「約、ほぼ」などの用語は、それらが本明細書の記載において使用され説明されている文脈において、当業者によって理解されるだろう。形状、量、及び物理的性質を表す量に適用される「約、ほぼ」の使用が、本明細書において使用され説明されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「約、ほぼ」は、特定の値の10パーセント以内を意味すると理解されるだろう。特定の値の約、ほぼとして与えられる量は、正確に特定の値であり得る。例えば、本明細書において使用され説明されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、約1の値を有する量は、0.9~1.1の値を有する量かつその値が1であり得ることを意味する。
「実質的に」などの用語は、それらが本明細書において使用され説明されている文脈において、当業者によって理解されるだろう。「実質的に平行な」の使用が、本明細書において使用され説明されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に平行な」は、平行の30°以内を意味することになる。互いに実質的に平行であるとして説明される方向又は表面は、いくつかの実施形態では、平行の20°以内又は10°以内であり得るか、又は平行若しくは名目上平行であり得る。「実質的に垂直な」の使用が、本明細書において使用され説明されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に垂直な」は、平行の30°以内を意味することになる。実質的に垂直であるとして説明される方向は、いくつかの実施形態では、垂直の20°以内、又は10°以内の平行であり得るか、又は垂直若しくは名目上垂直であり得る。
以下は、本明細書の例示的な実施形態の列挙である。
実施形態1は、光学システムであって、
湾曲した第1の主表面を備える第1の光学素子と、
第1の光学素子の湾曲した第1の主表面に接合され、それに適合する光学積層体とを備え、光学積層体は、
第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、
反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層であって、非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約550nmの波長において、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する、非接着性可撓性光学層とを備える。
実施形態2は、実施形態1の光学システムであって、第1の光学素子が第2の主表面を更に備え、第1の光学素子の第1の主表面及び第2の主表面は、その間に約20°~約120°の範囲の間の角度を形成する。
実施形態3は、実施形態1の光学システムであって、第1の光学素子が、2つの相互に直交する方向に屈折力を有する第1の光学レンズを備える。
実施形態4は、実施形態1の光学システムであって、第1の光学素子が、第1の光学プリズムを備える。
実施形態5は、実施形態1の光学システムであって、第1の光学素子に隣接し、実質的に非平行な第1の主表面及び第2の主表面を備える第2の光学素子を更に備える。
実施形態6は、実施形態1の光学システムであって、反射型偏光子は、N個の連続して番号付けられた層を備え、Nは200より大きく、800未満の整数であり、各層が約200nm未満の平均厚さを有し、近似曲線は、層番号の関数として、反射型偏光子の層厚さに適用される最適近似回帰であり、第1の層~第Nの層まで延びる領域における近似曲線の平均傾斜は、約0.2nm未満である。
実施形態7は、実施形態1の光学システムであって、光学リターダンスが、約80nm未満、又は約60nm未満、又は約40nm未満、又は約30nm未満、又は約20nm未満、又は約10nm未満、又は約5nm未満である。
実施形態8は、実施形態1の光学システムであって、光学リターダンスが、約400nmより大きい、又は約800nmより大きい、又は約1000nmより大きい、又は約2000nmより大きい、又は約3000nmより大きい、又は約4000nmより大きい。
実施形態9は、実施形態1の光学システムであって、非接着性可撓性光学層が、ポリマーフィルム、反射防止コーティング、吸収型偏光子、中和密度フィルタ、リターダ、染色フィルム、光学フィルタ、電気回路を含むフィルム、電極、赤外線反射フィルム、多層光学フィルム、及び拡散体のうちの1つ以上を備える。
実施形態10は、実施形態1の光学システムであって、非接着性可撓性光学層が、剥離ライナーである。
実施形態11は、実施形態1の光学システムであって、反射型偏光子が、ポリマー多層光学フィルムであり、このポリマー多層光学フィルムが、
複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。
実施形態12は、偏光ビームスプリッタ(PBS)であって、
第1の斜辺を備える第1のプリズムと、
第1の斜辺に面する第2の斜辺を備える第2のプリズムと、
第1の斜辺と第2の斜辺との間に配置され、第1の斜辺及び第2の斜辺に接着された光学積層体とを備え、光学積層体は、
第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、
反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層であって、非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する、非接着性可撓性光学層と、
反射型偏光子と非接着性可撓性光学層との間に配置され、反射型偏光子を非接着性可撓性光学層に接合する接着層とを備える。
実施形態13は、実施形態12のPBSであって、
第1の斜辺及び第2の斜辺のうちの少なくとも1つが湾曲している。
実施形態14は、実施形態12のPBSであって、反射型偏光子が、複数の干渉層を備え、各干渉層が、主に光学干渉によって光を反射又は透過する。
実施形態15は、実施形態12のPBSであって、反射型偏光子が、N個の連続して番号付けられた層を備え、Nは、200より大きく、800未満の整数であり、各層が約200nm未満の平均厚さを有し、近似曲線は、層番号の関数として、反射型偏光子の層厚さに適用される最適近似回帰であり、第1の層~第Nの層まで延びる領域における近似曲線の平均傾斜は約0.2nm未満である。
実施形態16は、実施形態12のPBSであって、反射型偏光子が、ポリマー多層光学フィルムであり、このポリマー多層光学フィルムが、
複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。
実施形態17は、レンズアセンブリであって、
少なくとも一方向に屈折力を備える第1の光学レンズと、
第1の光学レンズに接着された光学積層体とを備え、光学積層体は、
第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、
反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層であって、非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する、非接着性可撓性光学層と、
反射型偏光子と非接着性可撓性光学層との間に配置され、反射型偏光子を、非接着性可撓性光学層に接合する接着層とを備える。
実施形態18は、実施形態17のレンズアセンブリであって、非接着性可撓性光学層が、ポリマーフィルム、反射防止コーティング、吸収型偏光子、中和密度フィルタ、リターダ、染色フィルム、光学フィルタ、電気回路を含むフィルム、電極、赤外線反射フィルム、多層光学フィルム、及び拡散体のうちの1つ以上を備える。
実施形態19は、実施形態17のレンズアセンブリであって、非接着性可撓性光学層が、剥離ライナーである。
実施形態20は、実施形態17のレンズアセンブリであって、反射型偏光子が、ポリマー多層光学フィルムであり、このポリマー多層光学フィルムが、
複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。
実施形態21は、実施形態17のレンズアセンブリであって、反射型偏光子が複数の干渉層を備え、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有し、第2の偏光状態について約2%より大きい平均光吸収を有し、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、光学フィルムは、反射型偏光子の第1の主面側から入射する光に対しては、より大きな平均光反射率を有し、反射型偏光子の反対側の第2の主面側から入射する光に対しては、より小さい平均光反射率を有する。
実施形態22は、レンズアセンブリであって、
少なくとも一方向における屈折力、及び湾曲した第1の主表面を備える第1の光学レンズと、
複数の干渉層を備える一体的に形成された反射型偏光子であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、少なくとも1つの干渉層が、少なくとも1つの場所で実質的に一軸配向され、反射型偏光子は、第1の光学レンズの第1の主表面に接着され、反射型偏光子は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する、一体的に形成された反射型偏光子とを備え、
第1の主表面が、最大投影寸法D及び対応する最大サグS、S/D≧0.03を有する活性領域を備え、
反射型偏光子の平均厚さは、約50マイクロメートルより大きい。
実施形態23は、実施形態22のレンズアセンブリであって、反射型偏光子が、複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層を更に備え、少なくとも1つの非干渉層の平均総厚は、約40マイクロメートル~約100マイクロメートルであり、複数の干渉層の平均総厚は、約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである。
実施形態24は、光学フィルムであって、
複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、直交する第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。
実施形態25は、実施形態24の光学フィルムであって、少なくとも1つの非干渉層が、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層を備え、非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmよりも大きい光学リターダンスを有する。
実施形態26は、実施形態24の光学フィルムであって、第2の偏光状態を有する所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光に対して約2%よりも大きい平均光吸収を有し、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、光学フィルムは、光学フィルムの第1の主面側から入射する光に対しては、より大きな平均光反射率を有し、光学フィルムの反対側の第2の主面側から入射する光に対しては、より小さい平均光反射率を有する。
実施形態27は、反射型偏光子アセンブリであって、
約50マイクロメートルよりも大きな平均厚さを有し、複数の干渉層を備える一体的に形成された反射型偏光子であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、少なくとも1つの干渉層が、少なくとも1つの場所で実質的に一軸配向され、一体的に形成された反射型偏光子が、最も外側の湾曲した主表面を備える、一体的に形成された反射型偏光子と、
反射型偏光子の最も外側の湾曲した主表面上に直接形成され、それに適合する光学素子とを備える。
実施形態28は、実施形態27の反射型偏光子アセンブリであって、一体的に形成された反射型偏光子が更に、複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層を備え、少なくとも1つの非干渉層の平均総厚は、約40マイクロメートル~約100マイクロメートルであり、複数の干渉層の平均総厚は、約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである。
実施形態29は、実施形態27の反射型偏光子アセンブリであって、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、直交する第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有し、第2の偏光状態について約2%より大きい平均光吸収率を有し、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、一体的に形成された反射型偏光子は、反射型偏光子の第1の主面側から入射する光に対しては、より大きな平均光反射率を有し、反射型偏光子の反対側の第2の主面側から入射する光に対しては、より小さい平均光反射率を有する。
実施形態30は、レンズアセンブリであって、
少なくとも一方向における屈折力、及び望ましくない特性を有する湾曲した第1の主表面を有する第1の光学レンズと、
複数の干渉層を備える一体的に形成された反射型偏光子であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、一体的に形成された反射型偏光子が、反対向きの最も外側の第1の主表面及び最も外側の第2の主表面を備える、一体的に形成された反射型偏光子と、
一体的に形成された反射型偏光子の第1の主表面を、第1の光学レンズの第1の主表面に接合する接着層であって、接合は、第1の光学レンズの第1の主表面の望ましくない無特性を補償し、一体的に形成された反射型偏光子の最も外側の第2の表面は、望ましい特性を有する、接着層とを備える。
実施形態31は、実施形態30のレンズアセンブリであって、望ましくない特性が表面曲率を含み、第1の光学レンズの湾曲した第1の主表面が、望ましくない曲率を有し、一体的に形成された反射型偏光子の最も外側の第2の表面が、望ましい曲率を有する。
実施形態32は、実施形態30のレンズアセンブリであって、望ましくない特性が、平均表面粗さを含み、湾曲した第1の主表面が、望ましくない平均表面粗さを有し、一体的に形成された反射型偏光子の最も外側の第2の表面が、望ましい平均表面粗さを有する。
実施形態33は、実施形態32のレンズアセンブリであって、最も外側の第2の表面が、湾曲した第1の主表面ではないが、光学的に平滑である。
実施形態34は、
少なくとも一方向において、ゼロより大きい屈折力を有する少なくとも1つのレンズと、
所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光について、少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
所定の波長範囲において、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、所定の波長範囲において、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子とを備えた光学システムであって、光学システムは光軸を有し、光軸に沿って光線が、実質的に屈折することなく、少なくとも1つのレンズ、部分反射体、及び反射型偏光子を通過して伝搬し、第2の偏光状態と所定の波長範囲における波長とを有する光の入射円錐であって、光軸を中心として約100°~約160°の全円錐角θを有するする光の入射円錐の場合、入射光は、第1の偏光状態を有する第1の光成分と、第2の偏光状態を有する第2の光成分とを有して光学システムから出射し、第1の光成分の平均強度と第2の光成分の平均強度との比は約100より大きい。
実施形態35は、実施形態34の光学システムであって、光学積層体が、反射型偏光子と、反射型偏光子に接合された非接着性可撓性光学層とを備える。
実施形態36は、実施形態35の光学システムであって、少なくとも1つのレンズが、第1のレンズを含み、第1のレンズが、湾曲した第1の主表面を含み、光学積層体が、湾曲した第1の主表面に接合されて適合する。
実施形態37は、実施形態34の光学システムであって、反射型偏光子が、ポリマー多層光学フィルムであり、このポリマー多層光学フィルムが、
複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が、約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する。
実施形態38は、実施形態34の光学システムであって、反射型偏光子が一体的に形成され、複数の干渉層を備え、各干渉層が、主に光学干渉によって光を反射又は透過し、反射型偏光子は、湾曲した第1の主表面に接着され、湾曲した第1の主表面は、最大投影寸法D及び対応する最大サグS、S≧0.03を有する活性領域を備える。
実施形態39は、実施形態34の光学システムであって、反射型偏光子の平均厚さが、約50マイクロメートルよりも大きい。
反射型偏光子1
複屈折反射型偏光子光学フィルムが、以下のように準備された。2つの多層光学パケットは、ポリエチレンナフタレート(PEN)及び低屈折率の等方性層の325個の交互層から構成される各パケットと共押出され、これは、屈折率が約1.57であり、一軸方向で実質的に等方性を維持するように、ポリカーボネートとコポリエステル(PC:coPET)とを混合して製造され、PC:coPETのモル比は約42.5mol%PC及び57.5mol%coPETであり、摂氏105℃のTgを有する。この等方性材料は、2つの非延伸方向における屈折率を延伸させた後、非延伸方向における複屈折材料の屈折率と実質的に一致したままとなるように選択され、一方では、延伸方向において、複屈折層と非複屈折層との間には屈折率の実質的な不一致が存在する。PEN及びPC/coPETポリマーは、別個の押出機から多層の共押出フィードブロックに供給され、これらは、合計652層に対して、積層された光学パケットの外側で、PC/coPETのより厚い保護境界層を加えて、325個の交互する光学層(それぞれ「パケット1」及び「パケット2」)のパケットに組み立てられた。フィルムは、米国特許第6,916,440号(Jacksonら)において説明されているように、放物線状テンターで実質的に一軸延伸された。フィルムは、約150℃の温度で約6の延伸比まで延伸された。
反射型偏光子1のこの層厚プロファイルは、示されたパケット1及びパケット2を有する図14Bに示される。最小二乗線形回帰を用いるとパケット1の平均傾斜は約0.17nm/層であり、パケット2の平均傾斜は、約0.18nm/層であり、約6%の2つのパケットに対するそれぞれの傾斜における差を示している。反射型偏光子1は、ほぼ63.2μmの静電容量計によって測定された結果として得られた総厚、90%の通過状態における透過率、及び0.015%のブロック状態における透過率を有していた。干渉層の総厚は54.2マイクロメートルであり、非干渉層は、2.2マイクロメートル及び3.5マイクロメートルの厚さをそれぞれ有する最も外側の層(例えば、非干渉層1377a及び1377cに対応する)、及び3.3マイクロメートルの厚さを有する内側スペーサ層(例えば、非干渉層1377bに対応する)を含む。
実施例1
反射型偏光子1を、(ミネソタ州セントポールの3M Companyから入手可能な)厚さ1ミルの3M 8171の光学的に透明な接着剤を使用して、75マイクロメートル厚のポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルムにラミネートした。得られたラミネートを、真空形成プロセスを用いて0.026のサグ対直径比を有する湾曲形状に熱成形した。光学等級のアクリルを、インサート成形プロセスでラミネート上に射出成形することにより、レンズをラミネート上に形成した。熱成形及び射出成形は、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)において説明されたように実行された。形成プロセス中にラミネートのしわは観察されなかった。
実施例2
反射型偏光子1を、(ミネソタ州セントポールの3M Companyから入手可能な)厚さ1ミルの3M 8171の光学的に透明な接着剤を使用して、75マイクロメートル厚のポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルムにラミネートした。得られたラミネートを、真空形成プロセスを用いて0.13のサグ対直径比を有する湾曲形状に熱成形した。光学等級のアクリルを、インサート成形プロセスでラミネート上に射出成形することにより、レンズをラミネート上に形成した。熱成形及び射出成形は、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)において説明されたように実行された。形成プロセス中にラミネートのしわは観察されなかった。
実施例3
反射型偏光子1を、(ミネソタ州セントポールの3M Companyから入手可能な)厚さ1ミルの3M 8171の光学的に透明な接着剤を使用して、2つの75マイクロメートル厚のポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム間にラミネートした。得られたラミネートを、真空形成プロセスを用いて0.026のサグ対直径比を有する湾曲形状に熱成形した。実施例3のラミネートは、実施例1のラミネートと比較して、その望ましい形状を、より良好な許容差に保持した。光学等級のアクリルを、インサート成形プロセスでラミネート上に射出成形することにより、レンズをラミネート上に形成した。熱成形及び射出成形は、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)において説明されたように実行された。形成プロセス中にラミネートのしわは観察されなかった。
実施例4
反射型偏光子1を、(ミネソタ州セントポールの3M Companyから入手可能な)厚さ1ミルの3M 8171の光学的に透明な接着剤を使用して、2つの75マイクロメートル厚のポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム間にラミネートした。得られたラミネートを、真空形成プロセスを用いて0.13のサグ対直径比を有する湾曲形状に熱成形した。実施例4のラミネートは、実施例2のラミネートと比較して、その望ましい形状を、より良好な許容差に保持した。光学等級のアクリルを、インサート成形プロセスでラミネート上に射出成形することにより、レンズをラミネート上に形成した。熱成形及び射出成形は、米国特許出願公開第2017/0068100号(Ouderkirkら)において説明されたように実行された。形成プロセス中にラミネートのしわは観察されなかった。
図中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し説明したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び説明した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されるであろう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。

Claims (19)

  1. 湾曲した第1の主表面を備える第1の光学素子と、
    前記第1の光学素子の前記湾曲した第1の主表面に接合され、それに適合する光学積層体とを備え、前記光学積層体は、
    第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、
    前記反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層であって、前記非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約550nmの波長において、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する、非接着性可撓性光学層とを備える、光学システム。
  2. 前記第1の光学素子が、2つの相互に直交する方向に屈折力を有する第1の光学レンズを備える、請求項1に記載の光学システム。
  3. 前記第1の光学素子が、第1の光学プリズムを備える、請求項1に記載の光学システム。
  4. 前記反射型偏光子は、N個の連続して番号付けられた層を備え、Nは200より大きく、800未満の整数であり、各層が約200nm未満の平均厚さを有し、近似曲線は、層番号の関数として、前記反射型偏光子の層厚さに適用される最適近似回帰であり、第1の層~第Nの層まで延びる領域における前記近似曲線の平均傾斜は、約0.2nm未満である、請求項1に記載の光学システム。
  5. 前記反射型偏光子が、ポリマー多層光学フィルムであり、前記ポリマー多層光学フィルムが、
    複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、前記複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
    前記複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、前記少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、前記複数の干渉層は、前記第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、前記第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する、請求項1に記載の光学システム。
  6. 第1の斜辺を備える第1のプリズムと、
    前記第1の斜辺に面する第2の斜辺を備える第2のプリズムと、
    前記第1の斜辺と前記第2の斜辺との間に配置され、前記第1の斜辺及び前記第2の斜辺に接着された光学積層体とを備え、前記光学積層体は、
    第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、
    前記反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層であって、前記非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する、非接着性可撓性光学層と、
    前記反射型偏光子と前記非接着性可撓性光学層との間に配置され、前記反射型偏光子を前記非接着性可撓性光学層に接合する接着層とを備える、偏光ビームスプリッタ(PBS)。
  7. 前記反射型偏光子は、N個の連続して番号付けられた層を備え、Nは、200より大きく、800未満の整数であり、各層が約200nm未満の平均厚さを有し、近似曲線は、層番号の関数として、前記反射型偏光子の層厚さに適用される最適近似回帰であり、第1の層~第Nの層まで延びる領域における前記近似曲線の平均傾斜は約0.2nm未満である、請求項6に記載のPBS。
  8. 前記反射型偏光子が、ポリマー多層光学フィルムであり、前記ポリマー多層光学フィルムが、
    複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、前記複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
    前記複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、前記少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、前記複数の干渉層は、前記第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、前記第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する、請求項6に記載のPBS。
  9. 少なくとも一方向に屈折力を備える第1の光学レンズと、
    前記第1の光学レンズに接着された光学積層体とを備え、前記光学積層体が、
    第1の偏光状態を有する光を実質的に透過させ、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子と、
    前記反射型偏光子に接合され、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層であって、前記非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmより大きい光学リターダンスを有する、非接着性可撓性光学層と、
    前記反射型偏光子と前記非接着性可撓性光学層との間に配置され、前記反射型偏光子を前記非接着性可撓性光学層に接合する接着層とを備える、レンズアセンブリ。
  10. 少なくとも一方向における屈折力、及び湾曲した第1の主表面を備える第1の光学レンズと、
    複数の干渉層を備える一体的に形成された反射型偏光子であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、少なくとも1つの干渉層が、少なくとも1つの場所で実質的に一軸配向され、前記反射型偏光子は、前記第1の光学レンズの前記第1の主表面に接着され、前記反射型偏光子は、第1の偏光状態を有する光を実質的に透過し、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する、一体的に形成された反射型偏光子とを備え、
    前記第1の主表面が、最大投影寸法D及び対応する最大サグS、S/D≧0.03を有する活性領域を備え、
    前記反射型偏光子の平均厚さは、約50マイクロメートルより大きい、レンズアセンブリ。
  11. 複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、前記複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
    前記複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、前記少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、前記複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、直交する第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する、光学フィルム。
  12. 前記少なくとも1つの非干渉層が、実質的に平行な反対向きの第1の主表面及び第2の主表面を備える非接着性可撓性光学層を備え、前記非接着性可撓性光学層上の少なくとも1つの場所は、約100nm未満又は約200nmよりも大きい光学リターダンスを有する、請求項11に記載の光学フィルム。
  13. 約50マイクロメートルよりも大きな平均厚さを有し、複数の干渉層を備える一体的に形成された反射型偏光子であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、少なくとも1つの干渉層が、少なくとも1つの場所で実質的に一軸配向され、前記一体的に形成された反射型偏光子が、最も外側の湾曲した主表面を備える、一体的に形成された反射型偏光子と、
    前記反射型偏光子の前記最も外側の湾曲した主表面上に直接形成され、それに適合する光学素子とを備える、反射型偏光子アセンブリ。
  14. 所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、前記複数の干渉層は、第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、直交する第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有し、前記第2の偏光状態について約2%より大きい平均光吸収率を有し、前記所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、前記一体的に形成された反射型偏光子は、前記反射型偏光子の第1の主面側から入射する光に対してはより大きな平均光反射率を有し、前記反射型偏光子の反対側の第2の主面側から入射する光に対してはより小さい平均光反射率を有する、請求項13に記載の反射型偏光子アセンブリ。
  15. 少なくとも一方向における屈折力、及び望ましくない特性を有する湾曲した第1の主表面を有する第1の光学レンズと、
    複数の干渉層を備える一体的に形成された反射型偏光子であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、前記一体的に形成された反射型偏光子が、反対向きの最も外側の第1の主表面及び最も外側の第2の主表面を備える、一体的に形成された反射型偏光子と、前記一体的に形成された反射型偏光子の前記第1の主表面を、前記第1の光学レンズの前記第1の主表面に接合する接着層であって、前記接合は、前記第1の光学レンズの前記第1の主表面の望ましくない無特性を補償し、前記一体的に形成された反射型偏光子の前記最も外側の第2の表面は、望ましい特性を有する、接着層とを備える、レンズアセンブリ。
  16. 前記望ましくない特性が表面曲率を含み、前記第1の光学レンズの前記湾曲した第1の主表面が、望ましくない曲率を有し、前記一体的に形成された反射型偏光子の前記最も外側の第2の表面が、望ましい曲率を有する、請求項15に記載のレンズアセンブリ。
  17. 前記望ましくない特性が平均表面粗さを含み、前記湾曲した第1の主表面が、望ましくない平均表面粗さを有し、前記一体的に形成された反射型偏光子の前記最も外側の第2の表面が、望ましい平均表面粗さを有する、請求項15に記載のレンズアセンブリ。
  18. 少なくとも一方向において、ゼロより大きい屈折力を有する少なくとも1つのレンズと、
    所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光について、少なくとも30%の平均光反射率を有する部分反射体と、
    前記所定の波長範囲において、第1の偏光状態を有する光を実質的に通過し、前記所定の波長範囲において、直交する第2の偏光状態を有する光を実質的に反射する反射型偏光子とを備えた光学システムであって、前記光学システムは光軸を有し、前記光軸に沿って光線が、実質的に屈折することなく、前記少なくとも1つのレンズ、前記部分反射体、及び前記反射型偏光子を通過して伝搬し、前記第2の偏光状態と前記所定の波長範囲における波長とを有する光の入射円錐であって、前記光軸を中心として約100°~約160°の全円錐角を有する光の入射円錐の場合、前記入射光は、前記第1の偏光状態を有する第1の光成分と、前記第2の偏光状態を有する第2の光成分とを有して前記光学システムから出射し、前記第1の光成分の平均強度と前記第2の光成分の平均強度との比は、約100より大きい、光学システム。
  19. 前記反射型偏光子が、ポリマー多層光学フィルムであり、前記ポリマー多層光学フィルムが、
    複数の干渉層であって、各干渉層が主に光学干渉によって光を反射又は透過し、前記複数の干渉層の平均総厚が約20マイクロメートル~約70マイクロメートルである、複数の干渉層と、
    前記複数の干渉層と一体的に形成され、主に光学干渉によって光を反射又は透過しない少なくとも1つの非干渉層であって、前記少なくとも1つの非干渉層の平均総厚が約40マイクロメートル~約100マイクロメートルである、少なくとも1つの非干渉層とを備え、所定の波長範囲において、実質的に垂直入射する光の場合、前記複数の干渉層は、前記第1の偏光状態について約85%より大きい平均光透過率を有し、前記第2の偏光状態について約80%より大きい平均光反射率を有する、請求項18に記載の光学システム。
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