JP2023112758A - 吸込口体および電気掃除機 - Google Patents

吸込口体および電気掃除機 Download PDF

Info

Publication number
JP2023112758A
JP2023112758A JP2022014661A JP2022014661A JP2023112758A JP 2023112758 A JP2023112758 A JP 2023112758A JP 2022014661 A JP2022014661 A JP 2022014661A JP 2022014661 A JP2022014661 A JP 2022014661A JP 2023112758 A JP2023112758 A JP 2023112758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction port
rotating
cleaning
electric motor
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022014661A
Other languages
English (en)
Inventor
俊洋 鹿山
Toshihiro Shikayama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
Original Assignee
Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lifestyle Products and Services Corp filed Critical Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
Priority to JP2022014661A priority Critical patent/JP2023112758A/ja
Priority to CN202310032250.2A priority patent/CN116530871A/zh
Publication of JP2023112758A publication Critical patent/JP2023112758A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47LDOMESTIC WASHING OR CLEANING; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47L9/00Details or accessories of suction cleaners, e.g. mechanical means for controlling the suction or for effecting pulsating action; Storing devices specially adapted to suction cleaners or parts thereof; Carrying-vehicles specially adapted for suction cleaners
    • A47L9/02Nozzles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47LDOMESTIC WASHING OR CLEANING; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47L9/00Details or accessories of suction cleaners, e.g. mechanical means for controlling the suction or for effecting pulsating action; Storing devices specially adapted to suction cleaners or parts thereof; Carrying-vehicles specially adapted for suction cleaners
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47LDOMESTIC WASHING OR CLEANING; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47L9/00Details or accessories of suction cleaners, e.g. mechanical means for controlling the suction or for effecting pulsating action; Storing devices specially adapted to suction cleaners or parts thereof; Carrying-vehicles specially adapted for suction cleaners
    • A47L9/02Nozzles
    • A47L9/04Nozzles with driven brushes or agitators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47LDOMESTIC WASHING OR CLEANING; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47L9/00Details or accessories of suction cleaners, e.g. mechanical means for controlling the suction or for effecting pulsating action; Storing devices specially adapted to suction cleaners or parts thereof; Carrying-vehicles specially adapted for suction cleaners
    • A47L9/02Nozzles
    • A47L9/04Nozzles with driven brushes or agitators
    • A47L9/0405Driving means for the brushes or agitators
    • A47L9/0411Driving means for the brushes or agitators driven by electric motor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47LDOMESTIC WASHING OR CLEANING; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47L9/00Details or accessories of suction cleaners, e.g. mechanical means for controlling the suction or for effecting pulsating action; Storing devices specially adapted to suction cleaners or parts thereof; Carrying-vehicles specially adapted for suction cleaners
    • A47L9/28Installation of the electric equipment, e.g. adaptation or attachment to the suction cleaner; Controlling suction cleaners by electric means
    • A47L9/2805Parameters or conditions being sensed
    • A47L9/2831Motor parameters, e.g. motor load or speed
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47LDOMESTIC WASHING OR CLEANING; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47L9/00Details or accessories of suction cleaners, e.g. mechanical means for controlling the suction or for effecting pulsating action; Storing devices specially adapted to suction cleaners or parts thereof; Carrying-vehicles specially adapted for suction cleaners
    • A47L9/28Installation of the electric equipment, e.g. adaptation or attachment to the suction cleaner; Controlling suction cleaners by electric means
    • A47L9/2836Installation of the electric equipment, e.g. adaptation or attachment to the suction cleaner; Controlling suction cleaners by electric means characterised by the parts which are controlled

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Nozzles For Electric Vacuum Cleaners (AREA)
  • Electric Vacuum Cleaner (AREA)

Abstract

【課題】先行順回転する回転ブラシと、後行逆回転する回転ブラシと、を備え、かつ多種の被掃除面に対応する走行の軽快性と塵取り性能を両立可能な吸込口体、および電気掃除機を提案する。【解決手段】吸込口体16は、電流検出回路98の検出結果に基づいて複数の回転清掃体28が回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断し、順回転する回転清掃体28が進行方向へ発生させる補助力が、逆回転する回転清掃体28が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力より大きくなるよう複数の電動機29を運転する。【選択図】 図11

Description

本発明に係る実施形態は、吸込口体および電気掃除機に関する。
2つの回転ブラシと、2つの回転ブラシをそれぞれ独立に回転駆動させる2つの電動機と、を備える吸込口体が知られている。
2つの回転ブラシは、吸込口体の幅方向に延びる回転中心線を有して吸込口体の前後に並んでいる。2つの回転ブラシは、吸込口を間に挟んでいる。吸込口体が前後方向に移動するとき、先行する回転ブラシは、吸込口体の走行を補助するよう回転し、被掃除面上の塵埃を後方へ向かって掻き上げて吸込口へ案内し、後行する回転ブラシは、吸込口体の走行の抵抗になるよう回転し、被掃除面上の塵埃を前方へ向かって掻き上げて吸込口へ案内する。
なお、以下の説明の便宜のため、先行して吸込口体の走行を補助する回転ブラシの回転を、先行順回転と呼び、後行して吸込口体の走行の抵抗になる回転ブラシの回転を、後行逆回転と呼ぶ。
特開2021-94278号公報
回転ブラシを回転させる電動機への負荷は、回転ブラシと回転ブラシが接する被掃除面との間の転がり抵抗に依存する。一般的に家庭用電気掃除機が使用される環境では、性質の異なる複数の被掃除面が混在している。性質の異なる複数の被掃除面の代表例は、木床やフローリングのように転がり抵抗の小さい平滑な被掃除面、および絨毯のように転がり抵抗の大きい被掃除面である。また、絨毯のような被掃除面は、順目と逆目と呼ばれる生地の目の流れを有している。絨毯の順目と回転ブラシとの間の転がり抵抗と、絨毯の逆目と回転ブラシとの間の転がり抵抗も、また異なっている場合がある。つまり、一般的に家庭用電気掃除機が使用される環境における回転ブラシと回転ブラシが接する被掃除面との間の転がり抵抗は、被掃除面の性質によって大きく変化する。
そして、従来の吸込口体は、先行順回転する回転ブラシと、後行逆回転する回転ブラシと、を備えている。そのような従来の吸込口体において、例えば、木床やフローリングのような平滑な被掃除面を重視して回転ブラシと被掃除面との接触状態が設定された場合には、絨毯のように転がり抵抗の大きい被掃除面では、電動機の過負荷を避けるための停止制御、つまり安全制御が頻繁に実行される可能性がある。また、複数の回転ブラシを単数の電動機で回転駆動させる吸込口体では、単一の電動機が負担する負荷が増大する。この負荷の増大は、過負荷を回避するための安全制御が実行される可能性を高める。
また、従来の吸込口体において、絨毯のように転がり抵抗の大きい被掃除面を重視して回転ブラシと被掃除面との接触状態が設定された場合には、木床やフローリングのような平滑な被掃除面と回転ブラシとの接触が不足してしまい、塵取り性能が低下してしまう。 さらに、先行順回転する回転ブラシから被掃除面に作用する推進力と後行逆回転する回転ブラシから被掃除面に作用する推進力との大小関係は、吸込口体の操作の快適性に大きく影響する。例えば、これらの推進力が釣り合っている場合には、これらの推進力は打ち消しあって、吸込口体の前進操作および後退操作のいずれにも寄与しない。
そこで、本発明は、先行順回転する回転ブラシと、後行逆回転する回転ブラシと、を備え、かつ多種の被掃除面に対応する走行の軽快性と塵取り性能を両立可能な吸込口体、および電気掃除機を提案することを目的とする。
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る吸込口体は、平行する回転中心線を有する複数の回転清掃体と、前記複数の回転清掃体の回転駆動力を発生させる複数の電動機と、それぞれの前記電動機に流れる電流を個別に検出する電流検出回路と、前記複数の電動機の運転を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記電流検出回路の検出結果に基づいて前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断し、進行方向に先行する前記回転清掃体が進行を補助する順回転方向へ回転するように少なくとも1つの前記電動機を運転し、前記先行する前記回転清掃体を追う、少なくとも1つの前記回転清掃体が逆回転方向へ回転するように他の少なくとも1つの前記電動機を運転し、順回転する前記回転清掃体が進行方向へ発生させる補助力が、逆回転する前記回転清掃体が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力より大きくなるよう前記複数の電動機を運転する。
また、本発明の実施形態に係る電気掃除機は、掃除機本体と、前記掃除機本体に収容されて負圧を発生させる電動送風機と、前記電動送風機に流体的に接続される前記吸込口体と、を備えている。
さらに、本発明の実施形態に係る電気掃除機は、平行する回転中心線を有する複数の回転清掃体と、前記複数の回転清掃体の回転駆動力を発生させる複数の電動機と、それぞれの前記電動機に流れる電流を個別に検出する電流検出回路と、前記複数の電動機の運転を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記電流検出回路の検出結果に基づいて前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断し、進行方向に先行する前記回転清掃体が進行を補助する順回転方向へ回転するように少なくとも1つの前記電動機を運転し、前記先行する前記回転清掃体を追う、少なくとも1つの前記回転清掃体が逆回転方向へ回転するように他の少なくとも1つの前記電動機を運転し、順回転する前記回転清掃体が進行方向へ発生させる補助力が、逆回転する前記回転清掃体が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力より大きくなるよう前記複数の電動機を運転する。
本発明の実施形態に係る電気掃除機の斜視図。 本発明の実施形態に係る吸込口体を右前方から示す斜視図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の平面図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の平面図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の底面図。 本発明の実施形態に係る吸込口体を下方から見た斜視図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の縦断面図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の縦断面図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の部分的な断面図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の他の例の部分的な断面図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の制御ブロック図。 本発明の実施形態に係る吸込口体の先行駆動用電動機および後行駆動用電動機に流れる電流の一例のグラフ。
本発明に係る吸込口体および電気掃除機の実施形態について、図1から図12を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1は、例えばスティック型である、電気掃除機1は、把手11を有して手持ち操作可能な掃除機本体12と、掃除機本体12に着脱可能な二次電池13と、掃除機本体12に接続される延長管15と、延長管15に接続される吸込口体16と、を備えている。
なお、電気掃除機1は、キャニスター型、アップライト型、またはハンディ型であっても良い。電気掃除機1は、二次電池13を電源として備えるコードレスタイプであっても良いし、商用交流電源から電源コードを介して電力を得る有線式であっても良い。
掃除機本体12は、把手11を有する本体ケース17と、本体ケース17に収容されて吸込負圧を発生させる電動送風機18と、本体ケース17に着脱可能に設けられる塵埃分離集塵部19と、主に電動送風機18を制御する本体制御部21と、を備えている。
掃除機本体12は、二次電池13が蓄える電力によって電動送風機18を駆動させる。電動送風機18の駆動によって発生する負圧は、塵埃分離集塵部19および延長管15を介して吸込口体16に作用する。電気掃除機1は、吸込口体16および延長管15を通じて床面から塵埃を含んだ空気(以下、「含塵空気」と呼ぶ。)を吸い込み、含塵空気から塵埃を分離し、分離後の塵埃を捕集し、蓄積するとともに分離後の空気を排気する。
本体ケース17は、側面視において延長管15の延長線上に配置される円筒状の前半部17aと、前半部17aから屈曲して延長管15の延長線から徐々に離れる後半部17bと、を備えている。本体ケース17の前半部17aの上方には、塵埃分離集塵部19が設けられている。本体ケース17の後半部17bは、吸込口体16を床上に配置した使用状態(図2)において、後方へ向かって延びている。
本体ケース17の正面部分は、本体接続口23を有している。
本体接続口23は、延長管15を着脱可能な継手である。本体接続口23は、本体ケース17の円筒状の前半部17aから正面へ向かって突出している。本体接続口23は、掃除機本体12の流体的な入口であり、延長管15と塵埃分離集塵部19とを流体的に接続する。掃除機本体12から延長管15を取り外すことによって、本体接続口23は、掃除機本体12を単体で使用する際の吸込口としても機能する。
把手11は本体ケース17に一体に設けられている。把手11は、電気掃除機1で床面を掃除するために、使用者が手で把持する部分である。把手11は、塵埃分離集塵部19の後端部の近傍から本体ケース17の後端部へアーチ状に架かっている。また、把手11は、延長管15中心線の延長線上に交差して配置されている。
把手11の近傍には、把手11を握った使用者が、その手指を動かせる範囲に配置される入力部26が設けられている。
入力部26は、電動送風機18の運転開始操作を受け付ける運転開始スイッチ26aと、電動送風機18の運転停止操作を受け付ける運転停止スイッチ26bと、吸込口体16への電力供給の開始操作および停止操作を受け付けるブラシスイッチ26cと、を備えている。運転開始スイッチ26aおよび運転停止スイッチ26bは、本体制御部21に電気的に接続されている。電気掃除機1の使用者は、入力部26を操作して電動送風機18の運転モードを択一的に選択できる。運転開始スイッチ26aは、電動送風機18の運転中に、運転モードの切替スイッチとしても機能している。この場合、本体制御部21は、運転開始スイッチ26aから操作信号を受け取る度に運転モードを強→中→弱→強→中→弱→………の順に切り換える。なお、入力部26は、運転開始スイッチ26aに代えて、強運転スイッチ(図示省略)、中運転スイッチ(図示省略)、および弱運転スイッチ(図示省略)を個別に備えていても良い。
塵埃分離集塵部19は、掃除機本体12の上面側に配置され、かつ掃除機本体12に着脱できる。塵埃分離集塵部19は、掃除機本体12に流れ込む含塵空気から塵埃を分離し、捕集し、蓄積する一方で、塵埃が除去された清浄な空気を電動送風機18へ送る。塵埃分離集塵部19は、電気掃除機1が吸い込む、塵埃と空気との質量の差異を利用して塵埃と空気とを遠心分離する遠心分離方式であっても良いし、含塵空気から塵埃を濾し取るフィルターを有する濾過分離方式であっても良い。
電動送風機18は、塵埃分離集塵部19から空気を吸い込んで負圧(吸込負圧)を発生させる。
本体制御部21は、マイクロプロセッサ、およびマイクロプロセッサが実行する各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する記憶装置を備えている。記憶装置は、予め設定される複数の運転モードに関連する種々の設定(引数)を記憶している。複数の運転モードは電動送風機18の出力に関連付けられている。それぞれの運転モードには、相互に異なる入力値(電動送風機18の入力値、電動送風機18に流れる電流目標値)が設定されている。それぞれの運転モードは、入力部26が受け付ける操作入力に関連付けられている。本体制御部21は、入力部26への操作入力に対応する任意の運転モードを、予め設定される複数の運転モードから択一的に選択する。また、本体制御部21は、選択した運転モードの設定を記憶部から読み出し、読み出した運転モードの設定にしたがって電動送風機18を運転する。
二次電池13は、蓄電池、充電式電池、および充電池とも呼ばれる。二次電池13は、電動送風機18や本体制御部21で消費される電力を蓄える。二次電池13は、本体ケース17に固定されていても良いし、本体ケース17に着脱可能であっても良い。換言すると、電気掃除機1は、複数の二次電池13を適宜に交換して利用できるものであっても良いし、そうでなくても良い。電気掃除機1に着脱可能に装着されている二次電池13の充電率が低下した場合には、この二次電池13を充電済みの二次電池13に交換することによって、電気掃除機1の運転が継続できる。
延長管15および吸込口体16は、電動送風機18から作用する負圧によって、床面上の塵埃を空気とともに吸い込んで掃除機本体12へ案内する。
延長管15は、本体ケース17の本体接続口23および塵埃分離集塵部19を介して電動送風機18の吸込側に流体的に接続されている。延長管15は、使用者が掃除機本体12の把手11を把持した状態で実質的に床面に届く長さを有する。延長管15の一方の端部には、掃除機本体12の本体接続口23に着脱可能な継手構造が設けられている。延長管15の他方の端部には、掃除機本体12の吸込口体16を着脱可能な継手構造が設けられている。延長管15は、伸縮可能であっても良いし、そうでなくても良い。
吸込口体16は、その底面を木床やカーペットなどの床面に対向させた状態で床面上を走行自在または滑走自在である。吸込口体16の底面は、吸込口27を有している。また、吸込口体16は、回転自在な回転清掃体28と、回転清掃体28を駆動させる駆動源としての電動機29と、を備えている。吸込口体16の一方の端部には、延長管15の他方の端部に着脱可能な継手構造が設けられている。吸込口体16は、延長管15を介して電動送風機18の吸込側に流体的に接続されている。吸込口体16、延長管15、および塵埃分離集塵部19は、電動送風機18から吸込口27へ至る吸込風路である。
電気掃除機1は、運転開始スイッチ26aが操作されると電動送風機18を始動させる。例えば、電気掃除機1は、電動送風機18が停止している状態で運転開始スイッチ26aが操作されると、先ず電動送風機18を強運転モードで始動させ、再び運転開始スイッチ26aが操作されると電動送風機18の運転モードを中運転モードに変更し、三度、運転開始スイッチ26aが操作されると電動送風機18の運転モードを弱運転モードに変更し、以下同様に繰り返す。強運転モード、中運転モード、および弱運転モードは、予め設定される複数の運転モードである。強運転モードにおける電動送風機18の入力値が最も大きく、弱運転モードにおける電動送風機18の入力値が最も小さい。始動した電動送風機18は、塵埃分離集塵部19から空気を吸込み、塵埃分離集塵部19内を負圧にする。
塵埃分離集塵部19内の負圧は、本体接続口23、延長管15、および吸込口体16を順次に通じて吸込口27に作用する。電気掃除機1は、吸込口27に作用した負圧によって、被掃除面上の塵埃を空気とともに吸い込んで被掃除面を掃除する。塵埃分離集塵部19は、電気掃除機1に吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離し、蓄積する一方で、含塵空気から分離した空気を電動送風機18へ送る。電動送風機18は、塵埃分離集塵部19から吸い込んだ空気を掃除機本体12外へ排気する。
次いで、吸込口体16について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る吸込口体を右前方から示す斜視図である。
図2に示すように、本実施形態に係る吸込口体16は、略直方体形の吸込口本体31と、吸込口本体31の後部に設けられる接続管32と、を備えている。
なお、吸込口体16の前後、左右、上下は、電気掃除機1の使用者を基準に説明する。図2中の実線矢印Xの方向は、吸込口体16の前方または前進方向であり、その反対方向は後方または後退方向である。また、図2中の実線矢印Yの方向は、吸込口体16の左方であり、その反対方向は右方である。さらに、図2中の実線矢印Zの方向は、吸込口体16の上方であり、その反対方向は下方である。
平面視における吸込口本体31の形状は、前後方向に短辺を有し、左右方向に長辺を有する長方形状である。つまり、吸込口本体31の左右方向の寸法、つまり幅寸法は、吸込口本体31の前後方向の寸法、つまり奥行き寸法より大きい。吸込口本体31は、下ケース35と、下ケース35に覆い被さる上ケース36と、を備えている。
接続管32は、吸込口本体31の後部、かつ幅方向略中央部に設けられている。接続管32は、いわゆる自在継手(Universal joint)である。接続管32は、吸込口本体31に対して回転可能な回転接続管38と、回転接続管38に対して揺動可能な揺動接続管39と、を備えている。
回転接続管38は、吸込口体16の前後方向に延びる中心線(X軸に一致する線分またはX軸に平行な線分)まわりに回転する。この中心線は、吸込口本体31を左右に二分する。
揺動接続管39は、回転接続管38の回転中心線に直交する線分、または回転接続管38の回転中心線に直交する線分に平行な線分まわりに揺動する。揺動接続管39の自由端部は、延長管15の自由端部に着脱可能な継手である。
図3および図4は、本発明の実施形態に係る吸込口体の平面図である。
図5は、本発明の実施形態に係る吸込口体の底面図である。
図6は、本発明の実施形態に係る吸込口体を下方から見た斜視図である。
図7は、図3のVII-VII線における、本発明の実施形態に係る吸込口体の縦断面図である。
図8は、図3のVIII-VIII線における、本発明の実施形態に係る吸込口体の縦断面図である。
なお、図4では、上ケース36が取り外されている。
図3から図7に示すように、本実施形態に係る吸込口体16は、吸込口本体31と、吸込口本体31に回転可能に支持される複数の回転清掃体28と、回転清掃体28の回転駆動力を発生させる駆動源としての複数の電動機29と、それぞれの電動機29から対応する回転清掃体28へ駆動力を伝達する動力伝達機構41と、電動機29の運転を制御する吸込口体制御部42と、を備えている。
吸込口本体31は、底面31aへ向かって開く吸込口27と、吸込口27に繋がる吸込室45と、回転清掃体28を収容する清掃体室46と、を有している。
また、吸込口本体31は、清掃体室46の一部を区画し、かつ回転清掃体28の外周面の少なくとも一部を目視可能に覆う透過壁47を備えている。
清掃体室46は、吸込室45の外側に区画されている。清掃体室46は、吸込口本体31の底面31aへ向かって開放されている。
吸込室45は、下ケース35と、上ケース36の内側に収容され、かつ下ケース35の一部に覆い被さる風路カバー48と、吸込口本体31の左右方向に幅広な吸込口27を中央部へ向かって絞る風路狭窄体49と、で区画されている。換言すると、下ケース35、風路カバー48、および風路狭窄体49は、協働して吸込室45を区画している。
吸込口本体31は、被掃除面fに接地して吸込口本体31を支える複数の転50を備えている。複数の転50は、吸込口本体31の底面31aに配置されている。複数の転50は、吸込口本体31の左右それぞれの端部に配置される転50と、吸込口本体31の後部中央部に配置される転50と、を含んでいる。
吸込口本体31の下ケース35と上ケース36との間には、空間が区画されている。この空間は、電動機29を収容する電動機室51と、動力伝達機構41を収容する機械室52と、吸込口体制御部42を収容する制御室53と、を含んでいる。これら電動機室51、機械室52、および制御室53は、繋がっていても良いし、分断されていても良い。
制御室53は、平面視において、吸込口本体31の前後左右の中央部に配置されている。
複数の回転清掃体28は、平行する回転中心線を有している。換言すると、複数の回転清掃体28の回転中心線は、吸込口本体31の左右方向へ延びている。複数の回転清掃体28は、吸込口27を吸込口27の前方および吸込口27の後方から挟み込む一対の回転清掃体28を含んでいる。
電動機29および動力伝達機構41も、一対あって、それぞれの回転清掃体28に個別に対応している。一方の電動機29は、一方の動力伝達機構41を介して一方の回転清掃体28を回転駆動させる。他方の電動機29は、他方の動力伝達機構41を介して他方の回転清掃体28を回転駆動させる。
一対の電動機29は、吸込口本体31の幅方向における一方の端部に設けられる電動機29と、吸込口本体31の幅方向における他方の端部に設けられる電動機29と、を含んでいる。これら一対の電動機29は、吸込口本体31を左右に二分する中心線から実質的に同じ距離離れた箇所に配置されていることが好ましい。そうすることで自在継手、つまり接続管32まわりの吸込口本体31の回転バランスが均質になって取り扱い性が向上する。
一対の動力伝達機構41は、吸込口本体31の幅方向における一方の端部に設けられる動力伝達機構41と、吸込口本体31の幅方向における他方の端部に設けられる動力伝達機構41と、を含んでいる。これら一対の動力伝達機構41は、吸込口本体31を左右に二分する中心線から実質的に同じ距離離れた箇所に配置されていることが好ましい。そうすることで自在継手、つまり接続管32まわりの吸込口本体31の回転バランスが均質になって取り扱い性が向上する。
吸込口27よりも前側の回転清掃体28を、前清掃体28F(第一回転清掃体)と呼ぶ。前清掃体28Fを収容する清掃体室46を前清掃体室46F(第一回転清掃体室)と呼ぶ。前清掃体28Fに対応する電動機29を前用電動機29Fと呼び、前清掃体28Fに対応する動力伝達機構41を前用伝達機構41Fと呼ぶ。前用電動機29Fを収容する電動機室51を前用電動機室51Fと呼び、前用伝達機構41Fを収容する機械室52を前用機械室52Fと呼ぶ。
吸込口27よりも後ろ側の回転清掃体28を、後清掃体28R(第二回転清掃体)と呼ぶ。後清掃体28Rを収容する清掃体室46を後清掃体室46R(第二回転清掃体室)と呼ぶ。後清掃体28Rに対応する電動機29を後用電動機29Rと呼び、後清掃体28Rに対応する動力伝達機構41を後用伝達機構41Rと呼ぶ。後用電動機29Rを収容する電動機室51を後用電動機室51Rと呼び、後用伝達機構41Rを収容する機械室52を後用機械室52Rと呼ぶ。
前清掃体室46F、吸込口27、後清掃体室46Rは、吸込口体16の進行方向へ並んでいる。換言すると、前清掃体28F、吸込口27、後清掃体28Rは、吸込口体16の進行方向へ並んでいる。前清掃体28F、吸込口27、後清掃体28Rは、吸込口体16の前側から後ろ側へ並んでいる。さらに、前清掃体28F、風路狭窄体49、後清掃体28Rは、吸込口体16の進行方向へ並んでいる。前清掃体室46F、吸込口27、後清掃体室46Rは、実質的に同じ幅寸法を有している。
なお、吸込口体16が前進しているときは、前清掃体室46Fおよび前清掃体28Fが、後清掃体室46Rおよび後清掃体28Rに先行して前進し、後清掃体室46Rおよび後清掃体28Rが、前清掃体室46Fおよび前清掃体28Fの後ろを追い、後行して前進する。吸込口体16が後退しているときは、後清掃体室46Rおよび後清掃体28Rが、前清掃体室46Fおよび前清掃体28Fに先行して後退し、前清掃体室46Fおよび前清掃体28Fが、後清掃体室46Rおよび後清掃体28Rの後ろを追い、後行して後退する。
電動機29は、吸込口本体31が被掃除面fに配置された状態で、被掃除面fの塵埃を吸込口27へ塵埃を掃き集める方向へ回転清掃体28を回転させる。つまり、前用電動機29Fは、吸込口体16の前進を補助する回転方向Rfへ前清掃体28Fを回転させ、後用電動機29Rは、吸込口体16の後退を補助する回転方向Rrへ後清掃体28Rを回転させる。
以下、吸込口体16が前進しているとき、前進を補助する回転方向Rfへの前清掃体28Fの回転を先行順回転と呼び、回転方向Rrへの後清掃体28Rの回転を後行逆回転と呼ぶ。吸込口体16が後退しているとき、後退を補助する回転方向Rrへの後清掃体28Rの回転も先行順回転であり、回転方向Rfへの前清掃体28Fの回転も後行逆回転である。
また、先行順回転する回転清掃体28から被掃除面fに作用する推進力Ffを補助力と呼び、後行逆回転する回転清掃体28から被掃除面fに作用する推進力Frを抵抗力と呼ぶ。
補助力は、吸込口体16が前進していれば、吸込口体16の前方へ向かって働き、吸込口体16が後退していれば、吸込口体16の後方へ向かって働く。抵抗力は、吸込口体16が前進していれば、吸込口体16の後方へ向かって働き、吸込口体16が後退していれば、吸込口体16の前方へ向かって働く。
透過壁47は、それぞれの清掃体室46の一部を区画し、かつそれぞれの回転清掃体28の外周面の少なくとも一部を目視可能に覆っている。そのため、吸込口本体31は、透過壁47によって塞がれる少なくとも1つの窓部55を有している。この窓部55は、それぞれの清掃体室46に設けられていても良いし、隣り合う複数の清掃体室46に跨がって設けられていても良い。本実施形態に係る窓部55は、前清掃体28Fを目視可能なように上ケース36に設けられる前清掃体窓55Fと、後清掃体28Rを目視可能なように下ケース35に設けられる後清掃体窓55Rと、を含んでいる。
前清掃体窓55Fは、前清掃体28Fの上方に位置し、かつ前清掃体28Fの全長に渡って開いている。
後清掃体窓55Rは、後清掃体室46Rの上方を経て接続管32に至る吸込室45を避けるため、後清掃体28Rの上方に位置し、かつ後清掃体28Rの左右2箇所に分断されて開いている。つまり、後清掃体窓55Rは、後清掃体28Rの回転中心線に沿う方向へ分割された複数の分割窓55RL、55RRを含んでいる。
そして、透過壁47は、前清掃体窓55Fを塞いで前清掃体窓55Fを目視可能に覆う第一透過壁47Aと、後清掃体窓55Rを塞いで後清掃体窓55Rを目視可能に覆う第二透過壁47Bと、を含んでいる。また、第二透過壁47Bは、後清掃体28Rの回転中心線に沿う方向へ分割されていても良い。つまり、第二透過壁47Bは、後清掃体28Rの回転中心線に沿う方向へ分割された複数の分割透過壁47BL、47BRを含んでいても良い。換言すると、少なくとも1つの透過壁47は、少なくとも1つの回転清掃体28の回転中心線に沿う方向へ分割された複数の分割透過壁47BL、47BRを含んでいる。
第一透過壁47Aは、上ケース36に固定されている。第一透過壁47Aは、吸込口本体31が被掃除面fに配置された状態で、前清掃体28Fの被掃除面fから最も離れた部位、つまり頂部28Faから前清掃体28Fの回転方向Rfへ沿って延びている。第二透過壁47Bは、下ケース35に固定されている。第二透過壁47Bは、吸込口本体31が被掃除面fに配置された状態で、後清掃体28Rの被掃除面fから最も離れた部位、つまり頂部28Raから後清掃体28Rの回転方向Rrへ沿って延びている。換言すると、透過壁47は、吸込口本体31が被掃除面fに配置された状態で、対応する回転清掃体28の被掃除面fから最も離れた部位28Fa、28Raから回転清掃体28の回転方向へ沿って延びている。
第一透過壁47Aは、前清掃体28Fの上方に覆い被さり、かつ前清掃体室46Fの前側の開口縁(吸込口27から最も遠い開口縁)を画定している。そして、第一透過壁47Aは、吸込口本体31の外殻の一部を兼ねる透過部材56である。つまり、下ケース35、上ケース36、および透過部材56は、協働して吸込口本体31の外殻を担っている。透過部材56は、第一透過壁47Aに加えて第二透過壁47Bを一体化したものであっても良い。換言すると、透過部材56は、複数の透過壁47の全部、または一部であって良い。
透過部材56は、上ケース36に覆い被さって後清掃体室46Rの上方を跨ぎ、後清掃体窓55Rより後方で下ケース35に接続されている。つまり、透過部材56は、第二透過壁47Bと協働して後清掃体窓55Rを二重に覆っている。透過部材56は、透明または半透明な樹脂の成型品または成形品である。
吸込口27は、前清掃体室46Fと後清掃体室46Rとの間に配置されている。換言すると、吸込口27は、前清掃体28Fと後清掃体28Rとの間に配置されている。吸込口27は、前清掃体28Fおよび後清掃体28Rに遮られることなく、被掃除面fを臨み、被掃除面fを直視している。
吸込室45は、後清掃体室46Rに覆い被さるように下ケース35に沿って吸込口本体31の後方へ湾曲し、接続管32に繋がっている。吸込室45と接続管32との間には中継管57が設けられている。中継管57は、接続管32を支持する基部の役割を担っている。中継管57は、風路カバー48に一体成形されている。
前清掃体室46Fは、上ケース36、下ケース35、透過壁47の第一透過壁47A、および風路狭窄体49によって区画されている。換言すると、上ケース36、下ケース35、透過壁47の第一透過壁47A、および風路狭窄体49は、協働して前清掃体室46Fを区画している。前清掃体室46Fは、第一透過壁47Aを通じて吸込口本体31の外側から目視できる。
後清掃体室46Rは、下ケース35、透過壁47の第二透過壁47B、および風路狭窄体49によって区画されている。換言すると、下ケース35、透過壁47の第二透過壁47B、および風路狭窄体49は、協働して後清掃体室46Rを区画している。後清掃体室46Rは、第二透過壁47Bを通じて吸込口本体31の外側から目視できる。
機械室52は、吸込口本体31の左右それぞれの端部であって、前清掃体室46F、吸込口27、および後清掃体室46Rの不存在部分に区画されている。機械室52は、前清掃体28Fの軸端、および後清掃体28Rの軸端を収容している。機械室52の底部には、転50が設けられている。
前用機械室52Fは、吸込口本体31の左側の端部であって、前清掃体室46F、吸込口27、および後清掃体室46Rの不存在部分に区画されている。前用機械室52Fは、前清掃体28Fの軸端、および後清掃体28Rの軸端を収容している。
後用機械室52Rは、吸込口本体31の右側の端部であって、前清掃体室46F、吸込口27、および後清掃体室46Rの不存在部分に区画されている。後用機械室52Rは、前清掃体28Fの軸端、および後清掃体28Rの軸端を収容している。
電動機室51は、平面視において前清掃体室46F、吸込口27、後清掃体室46Rに重なり、制御室53と機械室52との間に配置されている。側面視において、前清掃体28Fの回転中心線、後清掃体28Rの回転中心線、電動機29の回転中心線が、三角形状のそれぞれの頂点に位置している。電動機室51は、前清掃体室46F、および後清掃体室46Rの極力近くに円筒形状の電動機29を収容している。つまり、電動機29の底部は、前清掃体28Fの頂部28Fa、および後清掃体28Rの頂部28Raより下方に配置されている。換言すると、電動機29は、前清掃体28Fの被掃除面fから最も離れた部位28Faと、後清掃体28Rの被掃除面fから最も離れた部位28Raと、を結ぶ線分よりも被掃除面fに近い部位を有して、前清掃体28Fと後清掃体28Rとの間に配置されている。このような電動機29の配置、および電動機室51の構成は、回転清掃体28の上方に電動機29を配置する場合であっても、吸込口本体31の高さを回転清掃体28の高さ(直径)と電動機29の高さ(直径)との和より低く抑える。
前用電動機室51Fは、吸込口本体31の左側に配置され、かつ前用機械室52Fに併設されている。
後用電動機室51Rは、吸込口本体31の右側に配置され、かつ後用機械室52Rに併設されている。
なお、前用電動機室51Fと前用機械室52Fとが併設されていれば、前用電動機室51Fおよび前用機械室52Fは、吸込口本体31の右側に配置されていても良い。この場合には、前用伝達機構41Fも、吸込口本体31の右側に配置される。後用電動機室51R、後用機械室52R、および後用伝達機構41Rは、吸込口本体31の左側に配置される。
回転清掃体28の回転中心線は、吸込口本体31の幅方向に向けられている。回転清掃体28は、放射状に延びるブラシ毛59を有している。ブラシ毛59は、回転清掃体28の長手方向に延びる複数条の刷毛であり、かつ回転清掃体28の周方向に並んでいる。
回転清掃体28は、清掃体室46に大部分が収容されていても良いし、回転清掃体28の側面部の大部分が清掃体室46外に露出していても良い。この回転清掃体28の露出部分は、吸込口本体31の正面の一部、および背面の一部であることが好ましい。
電動機29は、機械室52内に突出する出力軸29aを備えている。出力軸29aの回転中心線は、回転清掃体28の回転中心線に実質的に平行している。
動力伝達機構41は、電動機29の出力軸29aに固定される主動歯車61と、回転清掃体28に設けられる従動歯車62と、主動歯車61と従動歯車62とに巻掛けられて電動機29から回転清掃体28へ駆動力を伝える無端状のベルト63と、を備えている。
なお、電動機29および動力伝達機構41は、回転清掃体28の内側、つまりブラシ毛59の台に相当する筒状の軸部の内側に収容されていても良い。
吸込口体制御部42は、掃除機本体12から延長管15を介して供給される電力によって電動機29を運転する。
風路狭窄体49は、吸込室45と清掃体室46とを区画し、吸込室45と清掃体室46とを分断し、かつ吸込口27の縁の一部を画定する隔壁65と、隔壁65の縁から突出して回転清掃体28に接する除塵突起66と、を備えている。
吸込室45と前清掃体室46Fとを区画する隔壁65を前隔壁65Fと呼ぶ。前隔壁65Fは、吸込口27の前側の縁を画定している。前隔壁65Fの縁から突出して前清掃体28Fに接する除塵突起66を前突起66Fと呼ぶ。
吸込室45と後清掃体室46Rとを区画する隔壁65を後隔壁65Rと呼ぶ。後隔壁65Rは、吸込口27の後ろ側の縁を画定している。後隔壁65Rの縁から突出して後清掃体28Rに接する除塵突起66を後突起66Rと呼ぶ。
吸込室45の内面の一部(ここでは吸込室45の後ろ側の内面、吸込室45の内面の第一残部)は、前隔壁65Fに対向し、かつ前隔壁65Fに向かって凸の円弧形状の湾曲面68を有している。湾曲面68は、後隔壁65Rの内面、および後隔壁65Rの内面に連なる下ケース35の面を含んでいる。下ケース35は、後清掃体室46Rの一部を区画する、円弧形状の壁を有している。この壁は、実質的に一様な厚みで後清掃体28Rを同心円状に囲み、かつ後隔壁65Rの内面に滑らかに連なっている。
前清掃体28Fの回転によって被掃除面fから掃き上げられる塵埃は、吸込室45の湾曲面68に向かう。そして、湾曲面68は、飛来する塵埃を吸込室45の奥側(下流側)へ円滑に誘導する。
また、吸込室45の内面の一部(ここでは吸込室45の左右それぞれの側方の内面、吸込室45の内面の第二残部)は、隔壁65に連接し、かつ吸込室45の奥側(下流側)へ向かって風路幅を狭める漏斗状の傾斜面71を有している。傾斜面71は、前隔壁65Fおよび後隔壁65Rに連接している。つまり、傾斜面71は、前隔壁65Fと後隔壁65Rとの間に架け渡されている。傾斜面71は、風路狭窄体49の左右に一対ある。左右の傾斜面71は、風路狭窄体49の対応する端部から離れ、風路狭窄体49の中央部に近づくほど吸込室45の奥側へ入り込むよう傾いている。左右の傾斜面71は、合流することなく、離間している。この左右の傾斜面71の隙間は、傾斜面71よりも奥側の吸込室45へ繋がっている。傾斜面71は、吸込口体16の幅方向へ細長く広がった吸込口27から吸い込まれる空気を、接続管32に繋がる吸込室45の奥側へ円滑に案内する。
傾斜面71は、吸込口本体31の縦断面視において、隔壁65に対向する案内面72を含む階段形状を有している。案内面72は、前隔壁65Fに対向している。この階段形状部は、図7のように単段でも良いし、複数段であっても良い。階段形状は、傾斜面71の全幅に達していることが好ましい。各段の底の形状は平面であっても良いし、窪んでいても良い。案内面72は、前隔壁65Fに平行であることが好ましい。案内面72は、前清掃体28Fに掃き上げられた塵埃を捕捉して吸込室45の奥側へ導く。また、案内面72は、途中部分が前清掃体28Fと被掃除面fとの間に挟まり、一方または両方の端部が吸込口27へ向かって浮き上がった糸状の塵埃が、後隔壁65Rを乗り越えて後清掃体28R側へ接近しないよう、糸状の塵埃の端部を吸込室45の奥側へ導く。
除塵突起66は、回転清掃体28の回転軌跡の内側に入り込んでいる。除塵突起66は、回転清掃体28の回転にともなって回転清掃体28のブラシ毛59を弾く。このとき、除塵突起66は、回転清掃体28に付着して清掃体室46に進入しようとする糸状の塵埃をブラシ毛59から弾き飛ばして回転清掃体28から離脱させる。回転清掃体28から離脱した糸状の塵埃は、吸込口27へ容易に吸い込まれる。つまり、除塵突起66は、回転清掃体28に付着した糸状の塵埃が清掃体室46へ進入することを阻止できる。
除塵突起66は、隔壁65の全幅に渡って設けられていることが好ましい。除塵突起66は、回転清掃体28のブラシ毛59を撓ませることができれば良い。そのため、除塵突起66の形状は、図5および図6のように櫛形状であっても良いし、突出長さが全幅に渡って一様な板状であっても良い。除塵突起66が接触することによって回転清掃体28の転がり抵抗が増すため、除塵突起66の形状は、電動機29の出力に応じて、適宜に設定される。
吸込口体16の接地面を基準面とすると、前突起66Fは、基準面に実質的に平行している。後突起66Rは、基準面から遠ざかる方向へ傾いて突出している。
一般に、使用者は、吸込口体16を前進させて吸込口体16を未掃除の被掃除面fへ進入させる。このとき、被掃除面f上の糸状の塵埃は、吸込口体16の前方から後方へ移動する。前突起66Fを基準面に対して実質的に平行させる一方、後突起66Rを基準面から遠ざかる方向へ傾けることで、糸状の塵埃が前清掃体室46Fおよび後清掃体室46Rの両方に進入しにくくなる。
また、後隔壁65Rは、吸込室45と後清掃体室46Rとを繋ぐ孔73を有している。孔73は、左右の傾斜面71に挟まれる範囲に配置されている。孔73は、複数あっても良い。孔73は、後清掃体室46R内に入り込んだ塵埃が後清掃体室46R内に残留しないよう、吸込室45へ排出する。
なお、前清掃体室46Fに入り込んだ塵埃は、前清掃体28Fの回転にともなって吸込口体16の前方へ排出される。つまり、前清掃体室46Fに入り込んだ塵埃は、後清掃体室46Rに入り込んだ塵埃よりも吸込口体16の前進中に吸込口27へ吸い込まれる機会が多い。そのため、前隔壁65Fは、後隔壁65Rのように孔73を有していなくとも良い。
また、仮に、清掃体室46に塵埃が入り込んだ場合には、使用者は、透過壁47を通じて清掃体室46に入り込んだ塵埃を視認することができる。つまり、使用者は、第一透過壁47Aを通じて前清掃体室46Fに塵埃が入り込んでいるか否かを視認することが可能であって、第二透過壁47Bを通じて後清掃体室46Rに塵埃が入り込んでいるか否かを視認することが可能である。
後清掃体室46Rの開口縁部の一部であって、後突起66Rに対向する箇所には、後清掃体28Rに向かって鋭角な縦断面形状を有する突出部75が設けられている。突出部75は、後清掃体室46Rの開口縁部の後ろ側の部分に設けられている。吸込口体16をカーペットのように柔らかい被掃除面fで使用する場合には、吸込口本体31は、被掃除面fに沈み込む。このような場合に、突出部75は、ブルドーザーのブレードのように被掃除面fをかきおこして、カーペットに入り込んだ塵埃を掻き出す。
突出部75は、後清掃体室46Rの全幅に渡っていることが好ましい。また、突出部75は、吸込口体16をフローリングのような堅い被掃除面fで使用する場合には、被掃除面fに接しない範囲で吸込口本体31の下方へ向かって吸込口本体31の底面31aよりも突出していても良い。
なお、吸込口体16は、吸込口27を間に挟む前清掃体28Fおよび後清掃体28Rを含む3つ以上の回転清掃体28を備えていても良い。つまり、吸込口体16は、吸込室45の外側に区画されて吸込口27を間に挟む前清掃体室46Fおよび後清掃体室46Rを含む3つ以上の清掃体室46と、前清掃体28Fおよび後清掃体28Rを含み、それぞれの清掃体室46に配置される3つ以上の回転清掃体28と、を備えていても良い。この場合には、清掃体室46および回転清掃体28とは、同数設けられていることが好ましい。電動機29、電動機室51、動力伝達機構41、および機械室52は、清掃体室46および回転清掃体28と同数設けられていても良いし、複数の回転清掃体28を同じ方向へ回転駆動可能な限りにおいて清掃体室46および回転清掃体28よりも少数であっても良い。例えば、1つの電動機29の駆動力を動力伝達機構41で分配して複数の回転清掃体28を同時に同じ方向へ回転駆動させても良い。電動機29、電動機室51、動力伝達機構41、および機械室52は、清掃体室46および回転清掃体28よりも多数であっても良い。例えば、複数の電動機29で協働して1つの回転清掃体28を駆動させても良い。
また、吸込口体16は、前清掃体28Fを目視可能に覆う第一透過壁47A、および後清掃体28Rを目視可能に覆う第二透過壁47Bを含む3つ以上の透過壁47を備えていても良い。この場合には、それぞれの透過壁47は、それぞれの清掃体室46に設けられている。透過部材56は、3つ以上の透過壁47の全部、または一部であって良い。
図9は、本発明の実施形態に係る吸込口体の部分的な断面図である。
図5、図6、図9に示すように、本実施形態に係る吸込口体16は、複数の回転清掃体28が回転中心線に平行する方向、つまり吸込口体16の左右方向へ移動する場合に、吸込口本体31の底面31aから突出して被掃除面fから吸込口本体31を遠ざけて複数の回転清掃体28の転がり抵抗を軽減する抵抗軽減機構81を備えている。
抵抗軽減機構81は、吸込口本体31の左右方向へ延びて上に凸に湾曲したガイド部82と、ガイド部82に沿って移動可能な転83と、転83をガイド部82の中央部に配置する誘導磁力部85と、を備えている。
ガイド部82は、上に凸のアーチ状に湾曲している。
転83は、ガイド部82の中央部に位置する場合には、被掃除面fから離れていることが好ましい。吸込口体16が左右いずれかの方向に移動し始めると、転83は、慣性力によって被掃除面fに接地する。吸込口体16の移動が継続すると、転83と被掃除面fとの摩擦力が、転83をガイド部の中央部に配置しようとする誘導磁力部85の磁力に打ち勝って、転83は、吸込口本体31の底面31aから突出する。転83の突出量は、ガイド部82の中央部とそれぞれの端部の高低差によって決まる。転83がガイド部82のそれぞれの端部に移動して吸込口本体31の底面31aから突出すると、転83は、被掃除面fに接地して吸込口本体31と被掃除面fとの距離を拡大させる。そうすると、回転清掃体28と被掃除面fとの接触量が減少して転がり抵抗が減少し、吸込口体16の左右方向における移動の軽快性が増す。
なお、転83は、吸込口体16を被掃除面fから遠ざけ、かつ被掃除面f上を移動可能な橇であっても良い。
誘導磁力部85は、ガイド部82の端部に設置される固定磁石87と、転83の基部に設置される移動磁石88と、を有している。固定磁石87の極性と移動磁石88の極性とは、互いに反発する方向へ設定されている。この固定磁石87と移動磁石88との反発によって、転83は、ガイド部82の中央部、つまり中立位置へ誘導される。したがって、転83は、被掃除面fに設置していない場合には、誘導磁力部85によって中立位置へ移動する。
次に、本実施形態に係る吸込口体16の抵抗軽減機構81の他の例を説明する。なお、各例で説明する抵抗軽減機構81Aにおいて、抵抗軽減機構81と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10は、本発明の実施形態に係る吸込口体の他の例の部分的な断面図である。
図10に示すように、本実施形態に係る吸込口体16は、複数の回転清掃体28が回転中心線に平行する方向、つまり吸込口体16の左右方向へ移動する場合に、吸込口本体31の底面31aから突出して被掃除面fから吸込口本体31を遠ざけて複数の回転清掃体28の転がり抵抗を軽減する抵抗軽減機構81Aを備えている。
抵抗軽減機構81Aは、吸込口本体31の左右方向へ延びて上に凸に湾曲したガイド部82Aと、ガイド部82Aに沿って移動可能な転83と、転83をガイド部82Aの中央部に配置する誘導磁力部85Aと、を備えている。
ガイド部82Aは、吸込口本体31の底面31aから遠く、緩やかに上へ凸のアーチ状の中央部と、吸込口本体31の底面31aに近い左右一対の平行部と、を有している。
誘導磁力部85Aは、図9Bの左側平行部の左端部、中央部の両端部、および右側平行部の右端部に設置される固定磁石87Aと、転83の基部に設置される移動磁石88と、を有している。固定磁石87Aの極性と移動磁石88の極性とは、互いに反発する方向へ設定されている。この固定磁石87Aと移動磁石88との反発によって、転83は、ガイド部82Aの中央部、つまり中立位置へ誘導される。したがって、転83は、被掃除面fに設置していない場合には、誘導磁力部85Aによって中立位置へ移動する。
なお、吸込口体16は、吸込口本体31の短辺に沿う前後方向に移動可能であり、かつ抵抗軽減機構81、抵抗軽減機構81Aによって、吸込口本体31の長辺に沿う左右に移動可能である。吸込口本体31の短辺に沿う走行を、前後方向(図2の実線矢印Xに沿う方向)の移動とし、吸込口本体31の長辺に沿う走行を、左右方向(図2の実線矢印Yに沿う方向)の移動とする。吸込口体16は、延長管15に自在継手である接続管32を介して接続されているので、電気掃除機1の使用者から見たときに、吸込口本体31の短辺を使用者の左右方向へ向け、吸込口本体31の長辺を使用者の前後方向へ向けた状態で走行することも可能である。この場合、吸込口本体31の前後方向の移動は、使用者から見た左右方向の移動であり、吸込口本体31の左右方向の移動は、使用者から見た前後方向の移動である。以下、説明の便宜のため、吸込口体16の進行方向は、吸込口体16の座標系(図2の実線矢印X、Y、Z)で説明する。
図11は、本発明の実施形態に係る吸込口体の制御ブロック図である。
図11に示すように、本実施形態に係る吸込口体16は、掃除機本体12に装着された二次電池13から供給される電力で、複数の電動機29を駆動する。吸込口体16は、複数の回転清掃体28と、回転清掃体28毎に設けられて、回転清掃体28を回転駆動する駆動力をそれぞれ個別に発生させる複数の電動機29と、複数の電動機29の運転を制御する吸込口体制御部42と、を備えている。
吸込口体制御部42は、延長管15を通って掃除機本体12に達する2つの電線91によって二次電池13に電気的に接続されている。2つの電線91の一方は、接地側電線92であり、2つの電線91の他方は、非接地側電線93である。
そして、吸込口体制御部42は、二次電池13から供給される電力を降圧して制御用の電力を出力する制御用電源生成回路95と、基準電圧を出力する基準電圧発生回路96と、電動機29毎に設けられる複数の駆動回路97と、電動機29に流れる電流をそれぞれ個別に検出する電流検出回路98と、電流検出回路98の検出結果に基づいて複数の電動機29に流れる電流を一括して制御する駆動力差制御回路99と、を備えている。各回路は個別に接地されている。
基準電圧発生回路96は、制御用電源生成回路95から供給される電力でパルス幅変調(Pulse Width Modulation、PWM)制御用の基準電圧を発生させて駆動力差制御回路99へ出力する。基準電圧は、三角波である。基準電圧発生回路96は、オペアンプによって三角波を出力する。
それぞれの駆動回路97は、対応する電動機29に入力される電力をスイッチングするスイッチング素子を含んでいる。それぞれの駆動回路97は、対応するスイッチング素子をパルス幅変調制御で個別に開閉する。
それぞれのスイッチング素子は、二次電池13から対応する電動機29へ駆動電力を供給する非接地側電線93を開閉する。それぞれのスイッチング素子は、双方向サイリスタ(Triode AC Switch、TRIAC)や逆阻止3端子サイリスタ(Silicon Controlled Rectifier、SCR)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などの素子である。それぞれのスイッチング素子は、対応する駆動力差制御回路99に接続されるゲートを備えている。スイッチング素子は、ゲート電流またはゲート電圧の変化に応じて電動機29の入力(駆動電流)を変える。
電流検出回路98は、それぞれの電動機29に流れる電流の検出結果に相関する電圧値を駆動力差制御回路99に出力する。電流検出回路98は、それぞれの電動機29に流れる電流を電圧に変換するシャント抵抗と、シャント抵抗によって変換した電圧を増幅して対応する駆動力差制御回路99へ出力する増幅回路と、を含んでいる。増幅回路は、1つのオペアンプと、4つの抵抗と、を備える、いわゆる差動増幅回路である。電流検出回路98は、電動機29毎に別個に独立する複数の回路であっても良い。
駆動力差制御回路99は、電流検出回路98が出力する電圧値と基準電圧発生回路96が出力する基準電圧とを比較して、対応する駆動回路97のスイッチング素子をスイッチングする。
ところで一般的に、複数の電動機29の運転を制御するマイクロコンピューターまたは制御回路を、掃除機本体12に設ける場合には、吸込口体16側で複数の電動機29に流れる電流を検出して合成し、この合成電流の検出結果を掃除機本体12側のマイクロコンピューターまたは制御回路へ入力して複数の電動機29の運転を制御することができる。このような制御態様を、以下、「合成電流制御型」と呼ぶ。
また一般的に、複数の電動機29の運転を制御するマイクロコンピューターまたは制御回路を、掃除機本体12に設ける場合には、吸込口体16側で複数の電動機29に流れる電流を個別に検出し、この個別に検出した電流を、合成することなく個別に掃除機本体12のマイクロコンピューターまたは制御回路へ入力して複数の電動機29の運転を制御することができる。このような制御態様を、以下、「個別制御型」と呼ぶ。
そして、合成電流制御型は、複数の電動機29の運転制御を成立させるために、掃除機本体12から吸込口体16へ電力を供給する給電線と、吸込口体16から掃除機本体12へ合成電流の検出結果を送信する信号線と、を含む少なくとも2つの電線を備えていれば良い。
一方、個別制御型は、複数の電動機29の運転制御を成立させるために、掃除機本体12から吸込口体16へ電力を供給する給電線と、吸込口体16から掃除機本体12へそれぞれの電動機29に流れる電流の検出結果を送信する複数の信号線と、を含む少なくとも3つの電線を必要とする。
合成電流制御型は、複数の電動機29の合成電流に基づいて、複数の電動機29の入力を一括して制御する。つまり、合成電流制御型では、掃除機本体12のマイクロコンピューターまたは制御回路は、それぞれの電動機29の負荷状態を個別に把握することができない。そのため、それぞれの電動機29の入力が過大になったり、過小になったりする虞がある。入力が過大になれば、電動機29にレイヤーショートが生じる虞が高まる一方、入力が過小になれば、回転清掃体28の回転数が低下して塵埃除去能力を発揮できない虞がある。
また、個別制御型では、掃除機本体12のマイクロコンピューターまたは制御回路は、それぞれの電動機29の負荷状態を個別に把握できる一方で、延長管15を含む掃除機本体12と吸込口体16との間に、少なくとも3つの電線を必要とする。掃除機本体12と吸込口体16との間に3つ以上の電線を配線する場合には、配線を通すトンネル構造の拡大と、それにともなう電気掃除機1の重量増加を招く。換言すると、個別制御型は、電気掃除機1の小型化、軽量化を妨げる。
そこで、本実施形態に係る吸込口体16は、電動機29毎に設けられて、複数の電動機29に流れる電流をそれぞれ個別に検出する電流検出回路98と、電流検出回路98の検出結果に基づいて複数の電動機29に流れる電流をそれぞれ個別に制限する駆動力差制御回路99と、を備えている。複数の電動機29の少なくとも1つが過負荷状態になった場合には、電流検出回路98が過負荷状態の電動機29を検知し、駆動力差制御回路99が過負荷状態の電動機29に対応する駆動回路97のスイッチング素子をスイッチングして過負荷状態の電動機29に流れる電流を制限する。つまり、吸込口体制御部42は、電流検出回路98でそれぞれの電動機29に流れる電流値を検出し、この電流値が過大になった場合には、駆動力差制御回路99によって過負荷状態の電動機29に流れる電流を制限する。そうすることで、吸込口体制御部42は、過負荷状態の電動機29にレイヤーショートが生じることを防ぐ一方で、他の非過負荷状態の電動機29の運転を継続させる。
さらに、駆動力差制御回路99は、進行方向に先行する回転清掃体28が進行を補助する順回転方向へ回転するように少なくとも1つの電動機29を運転し、先行する回転清掃体28を追う、少なくとも1つの回転清掃体28が逆回転方向へ回転するように他の少なくとも1つの電動機29を運転する。
本実施形態では、吸込口体16が前進している場合には、駆動力差制御回路99は、前清掃体28Fが先行順回転するよう前用電動機29Fを駆動制御し、後清掃体28Rが後行逆回転するように後用電動機29Rを駆動制御する。また、吸込口体16が後退している場合には、駆動力差制御回路99は、後清掃体28Rが先行順回転するよう後用電動機29Rを駆動制御し、前清掃体28Fが後行逆回転するよう前用電動機29Fを駆動制御する。
また、駆動力差制御回路99は、電流検出回路98の検出結果に基づいて吸込口体16が前進および後退のいずれの方向へ進行しているのか判断する。換言すると、駆動力差制御回路99は、電流検出回路98の検出結果に基づいて複数の回転清掃体28がその回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断する。
なお、吸込口体制御部42は、掃除機本体12に設けられていても良い。つまり、吸込口体制御部42の制御用電源生成回路95、基準電圧発生回路96、駆動回路97、電流検出回路98、および駆動力差制御回路99は、掃除機本体12に設けられていても良い。また、制御用電源生成回路95、基準電圧発生回路96、駆動回路97、電流検出回路98、および駆動力差制御回路99は、掃除機本体12および吸込口体16に分散して配置されていても良い。
図12は、本発明の実施形態に係る吸込口体の複数の電動機に流れる電流の一例のグラフである。
図12は、前用電動機29Fに流れる前駆動電流値IF、後用電動機29Rに流れる後駆動電流値IR、および吸込口体16の前後方向における加速度Aの時間変化を表している。
ところで、吸込口体16は、後ろ斜め上方に延びる(使用者から見ると前斜め下方に延びる)延長管15を介して作用する力によって被掃除面f上を走行または滑走する。延長管15は、自在継手である接続管32を介して吸込口体16に接続されている。吸込口体16が前進する場合には、前方へ押し出し、かつ被掃除面fに押さえつける力が延長管15から吸込口体16へ作用する。吸込口体16が後退する場合には、後方へ引き込み、かつ被掃除面fから引き離す力が延長管15から吸込口体16へ作用する。つまり、吸込口体16は、被掃除面fへ荷重しながら複数の回転清掃体28を前進させる力を受け、被掃除面fから抜重しながら複数の回転清掃体28を後退させる力を受ける継手部としての接続管32を備えている。
したがって、図12に示すように、吸込口体16が前進している場合には、電動機29に作用する回転負荷が高まり、前駆動電流値IFおよび後駆動電流値IRは増加する。また、吸込口体16が後退している場合には、電動機29に作用する回転負荷が下がり、前駆動電流値IFおよび後駆動電流値IRは低下する。
このような関係から、駆動力差制御回路99は、吸込口体16が前進および後退のいずれの方向へ進行しているのか判断する。
具体的には、駆動力差制御回路99は、回転方向の異なる少なくとも2つの回転清掃体28をそれぞれ別個に回転駆動させる、少なくとも2つの電動機29に流れる電流値の差異に基づいて、吸込口体16進行方向の変化を検知して複数の回転清掃体28が回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断する。つまり、駆動力差制御回路99は、前清掃体28Fおよび後清掃体28Rをそれぞれ別個に回転駆動させる前用電動機29Fおよび後用電動機29Rに流れる前駆動電流値IFおよび後駆動電流値IRの差異に基づいて、吸込口体16進行方向の変化を検知して複数の回転清掃体28が回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断する。
また、駆動力差制御回路99は、回転方向の異なる少なくとも2つの回転清掃体28をそれぞれ別個に回転駆動させる、少なくとも2つの電動機29に流れる電流値の変化の差異に基づいて、吸込口体16進行方向の変化を検知して複数の回転清掃体28が回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断しても良い。つまり、駆動力差制御回路99は、前清掃体28Fおよび後清掃体28Rをそれぞれ別個に回転駆動させる前用電動機29Fおよび後用電動機29Rに流れる前駆動電流値IFおよび後駆動電流値IRの変化の差異に基づいて、吸込口体16進行方向の変化を検知して複数の回転清掃体28が回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断しても良い。この場合、駆動力差制御回路99は、前駆動電流値IFの時間的変化(図12における傾き)および後駆動電流値IRの時間的変化(図12における傾き)の少なくとも一方、またはこれらの差異に基づいて吸込口体16の進行方向の変化を検知する。
さらに、駆動力差制御回路99は、先行順回転する少なくとも1つの回転清掃体28を回転駆動させる電動機29に流れる電流値、または先行順回転する少なくとも1つの回転清掃体28を回転駆動させる電動機29に流れる電流値の変化に基づいて、進行方向の変化を検知しても良い。吸込口体16が後退から前進へ進行方向を変えた直後に前清掃体28Fに作用する転がり抵抗は、吸込口体16が前進から後退へ進行方向を変えた直後に後清掃体28Rに作用する転がり抵抗よりも明確に大きい。吸込口体16が後退から前進へ方向を変えた直後には、前清掃体28Fは、被掃除面fに荷重しながら回転する。換言すると、前清掃体28Fの回転方向が後行逆回転から先行順回転へ変化した直後には、前清掃体28Fの転がり抵抗は急激に増加する。一方、吸込口体16が前進から後退へ進行方向を変えた直後には、後清掃体28Rは、被掃除面fから抜重しながら回転する。換言すると、後清掃体28Rの回転方向が後行逆回転から先行順回転へ変化した直後には、後清掃体28Rの転がり抵抗は急激に減少する。そこで、前用電動機29Fに流れる前駆動電流値IFおよび後用電動機29Rに流れる後駆動電流値IRを交互に監視することで、駆動力差制御回路99は、先行順回転する少なくとも1つの回転清掃体28を回転駆動させる電動機29に流れる電流値の変化を検知し、吸込口体16の進行方向の変化を検知できる。このような、前駆動電流値IFおよび後駆動電流値IRの交互監視によるy吸込口体16の進行方向の変化の検知は、後行逆回転する少なくとも1つの回転清掃体28を回転駆動させる電動機29に流れる電流値の変化を検知することでも達成される。
また、駆動力差制御回路99は、前用電動機29Fの前駆動電流値IFが所定の判定電流Idを超えるピーク電流の継続時間の長短に基づいて、進行方向の変化を検知して複数の回転清掃体28が回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断しても良い。図12に示すように、前駆動電流値IFが判定電流Idを超えるピーク電流の継続時間は、後駆動電流値IRが判定電流Idを超えるピーク電流の継続時間より短い。ここで、吸込口体16の進行方向が後退から前進へ変化する際に前用電動機29Fに流れる電流値に着目する。前用電動機29Fは、吸込口体16の進行方向が後退から前進へ変化するときに、被掃除面fに強く押さえつけられつつ、先行順回転し始める。このとき、前用電動機29Fに流れる前駆動電流値IFは、瞬時に上昇する。吸込口体16の前進が継続すれば、前用電動機29Fの回転負荷は低減し、前用電動機29Fに流れる前駆動電流値IFは、後行逆回転する後用電動機29Rに流れる後駆動電流値IRに比べて急激に低下する。そのような電流値の変化を捕らえることで、駆動力差制御回路99は、吸込口体16の進行方向を検出できる。
さらに、吸込口体16が前進している最中、順回転する前清掃体28Fの回転負荷は低下する。そのため、図12に示すように、前駆動電流値IFは、一時的に上昇した後、徐々に低下する傾向を有する。一方、吸込口体16が前進している最中、逆回転する後清掃体28Rの回転負荷は、常に高い状態に維持される。そのため、図12に示すように、後駆動電流値IRは、吸込口体16が前進している最中、常に高い数値を維持する。したがって、後駆動電流値IRが高く、後用電動機29Rに高負荷が維持される状態、および前駆動電流値IFが一時的に上昇した後、低下する状態が重なり合う状況を捕らえることで、駆動力差制御回路99は、吸込口体16の進行方向を検出できる。
そして、先行順回転する回転清掃体28から被掃除面fに作用する補助力と後行逆回転する回転清掃体28から被掃除面fに作用する抵抗力とが釣り合っている場合には、これらの推進力は打ち消しあって、吸込口体16の前進および後退のいずれにも寄与しない。また、抵抗力が補助力より大きい場合には、推進力の合力は吸込口体16の進行方向の反対向きへ作用し、使用者に抵抗を感じさせる。
そこで、本実施形態に係る吸込口体16の駆動力差制御回路99は、先行順回転する回転清掃体28が吸込口体16の進行方向へ発生させる補助力が、後行逆回転する回転清掃体28が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力より大きくなるよう複数の電動機29を運転する。
なお、補助力および抵抗力は、それぞれの回転清掃体28の構成の違い、例えばブラシ毛の密度や、シリコンブレードの有無の違いを問わないが、複数の回転清掃体28が同質な被掃除面f、具体的には実質的に摩擦係数が同じ掃除面fに接した状態で回転にともない生じさせる力である。したがって、前清掃体28Fおよび後清掃体28Rが同質な被掃除面fに接し、かつ外力が働かない条件では、補助力は抵抗力より常に大きい。
また、図12に示す前駆動電流値IFおよび後駆動電流値IRの波の高さは、対応する電動機29の回転負荷の大小に応じて変化する。絨毯のような被掃除面fにおける転がり抵抗は、木床やフローリングのような平滑な被掃除面fにおける転がり抵抗より大きい。つまり、絨毯のような被掃除面fで回転清掃体28を回転駆動する電動機29の回転負荷は、木床やフローリングのような平滑な被掃除面fで回転清掃体28を回転駆動する電動機29の回転負荷より大きく、絨毯のような被掃除面fで回転清掃体28を回転駆動する電動機29に流れる電流値は、木床やフローリングのような平滑な被掃除面fで回転清掃体28を回転駆動する電動機29に流れる電流値よりも大きい。したがって、駆動力差制御回路99は、複数の電動機29の少なくとも1つの電動機29に流れる電流値、電流値の変化、または電流値が所定の第二判定電流を超えるピーク電流の大きさに基づいて、電動機29によって回転駆動される回転清掃体28が接する被掃除面fの摩擦による転がり抵抗を推定することができる。
そして、駆動力差制御回路99は、推定した転がり抵抗が所定の転がり抵抗よりも大きい場合、例えば絨毯上で回転清掃体28が回転している場合には、複数の電動機29へ第一駆動電力を送る。また、駆動力差制御回路99は、推定した転がり抵抗が所定の転がり抵抗以下の場合、例えば木床やフローリングのような平滑な被掃除面fで回転清掃体28が回転している場合には、複数の電動機29へ第一駆動電力より小さい第二駆動電力を送る。つまり、駆動力差制御回路99は、電動機29の回転負荷から回転清掃体28が接する被掃除面fの転がり抵抗の大小を推定し、推定した被掃除面fの転がり抵抗の大小に対応させて電動機29の運転出力の大小を変化させる。そうすることで、吸込口体16は、被掃除面fの性質に適する効率的な消費電力でゴミ取り性能を最大限発揮できる。また、絨毯のように順目と逆目とで回転清掃体28の転がり抵抗が変化する被掃除面であっても、吸込口体16は、順目に対して前進し逆目に対して後退する場合と、順目に対して後退し逆目に対して前進する場合との、いずれの進行方向についても、被掃除面fの性質に適する効率的な消費電力でゴミ取り性能を最大限発揮できる。
吸込口体16は、補助力と抵抗力との差から生じる自走出力を得ている。したがって、後行逆回転する電動機29の回転トルクが小さいほど、吸込口体16の自走出力を高めやすい。しかしながら、後行逆回転する電動機29は、被掃除面f上の塵埃除去の観点で重要な役割を担う。つまり、後行逆回転する電動機29の回転トルクが小さい場合には、吸込口体16の塵埃除去性能が勢い低下する。したがって、吸込口体16の自走出力と吸込口体16の塵埃除去性能とはトレードオフの関係にある。このような問題は、回転トルクが高出力な電動機29を採用することで解決するが、単に電動機29の回転トルクを大きくしすぎると、塵埃を掻き集めるどころか弾き飛ばしてしまう虞がある。そこで、本実施形態に係る吸込口体16は、被掃除面fの性質によって駆動電力(第一駆動電力、第二駆動電力)を適切に設定することで、吸込口体16の自走出力、吸込口体16の塵埃除去性能、吸込口体16の塵埃弾き飛ばし防止を両立する。
したがって、第一駆動電力(絨毯のように転がり抵抗の大きい被掃除面fに対応する駆動電力)と第二駆動電力(木床やフローリングのように転がり抵抗の小さい被掃除面fに対応する駆動電力)との比率は、例えば13対7に設定される。また、第一駆動電力における補助力(推進力FF)と抵抗力(推進力FR)との比率は、例えば10対3に設定され、第二駆動電力における補助力(推進力FF)と抵抗力(推進力FR)との比率は、例えば5対2に設定される。電動機29のこれらの駆動力設定比率は、吸込口体16の自走出力、吸込口体16の塵埃除去性能、吸込口体16の塵埃弾き飛ばし防止を好適に両立する。
なお、第二判定電流は、判定電流Idと異なり、被掃除面fの性質を判定可能な適宜の値に設定されることが好ましい。
さらに、駆動力差制御回路99は、複数の電動機29の少なくとも1つの電動機29に流れる電流値が所定の第三判定電流Id3を超えるピーク電流の発生間隔に基づいて、複数の回転清掃体28が回転中心線に交差する方向へ往来する時間間隔を推定しても良い。
図12に示すように、複数の電動機29に流れる電流値、つまり前駆動電流値IFおよび後駆動電流値IRが第三判定電流Id3を超えている区間では、吸込口体16は、前進していることが分かる。なお、第三判定電流Id3は、判定電流Idと同じであっても良く、性質の異なる種々の被掃除面fで複数の回転清掃体28の往来を識別可能な適宜の値に設定されることが好ましい。
そして、駆動力差制御回路99は、推定した往来に掛かる時間間隔が所定の時間間隔よりも短い場合には、先行順回転する回転清掃体28が吸込口体16の進行方向へ発生させる補助力(推進力FF)と後行逆回転する回転清掃体28が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力(推進力FR)との差異を第一差異に設定する。また、駆動力差制御回路99は、推定した時間間隔が所定の時間間隔以上の場合には、補助力と抵抗力との差異を第一差異より大きい第二差異に設定する。そうすることで、吸込口体16の前進と後退との往来時間の間隔、あるいは吸込口体16の前進と後退との周期が短く、吸込口体16が高速に移動していると推定される場合には、補助力と抵抗力との差異をより小さい第一差異に設定して後行逆回転する回転清掃体28による塵埃除去力を優先する。また、吸込口体16の前進と後退との往来時間の間隔が長く、吸込口体16がゆっくりと移動していると推定される場合には、補助力と抵抗力との差異をより大きい第二差異に設定して先行順回転する回転清掃体28による走行の補助を優先する。
ところで、吸込口体16の前進と後退との往来時間の間隔、あるいは吸込口体16の前進と後退との周期が短く、吸込口体16が高速に移動していると推定される場合には、電気掃除機1の使用者は、掃除の遂行を急いでいるものと推定される。この場合、二次電池13の消費電力が増大して運転時間が短縮されても塵埃の除去能力を高めることが使用者の便益に適う。
そこで、第一差異を発生させる抵抗力の大きさは、第二差異を発生させる抵抗力よりも大きく設定される。駆動力差制御回路99は、推定した往来に掛かる時間間隔が所定の時間間隔よりも短い場合には、補助力と抵抗力との差異を第一差異に設定し、かつ抵抗力の大きさを推定した時間間隔が所定の時間間隔以上の場合の抵抗力の大きさよりも増加させる。換言すると、推定した往来に掛かる時間間隔が所定の時間間隔以上の場合には、補助力と抵抗力との差異は第二差異に設定され、かつ抵抗力の大きさは、推定した時間間隔が所定の時間間隔よりも短い場合の抵抗力の大きさよりも小さい。そうすることで、吸込口体16は、使用者の特性や意向に合う自走出力と塵埃掻き取り能力との適切なバランスを両立できる。この場合、駆動力差制御回路99は、第二差異が第一差異より大きければ、推進力を維持しても良いし、抵抗力とともに推進力も変化させても良い。
また、腕力が弱い使用者は、吸込口体16を高速に移動させることが難しい。つまり、吸込口体16の前進と後退との往来時間の間隔、あるいは吸込口体16の前進と後退との周期が長く、吸込口体16が低速に移動していると推定される場合には、電気掃除機1の使用者は、腕力の低い女性や子供などであるものと推定される。この場合、塵埃除去能力を犠牲にしてでも二次電池13の消費電力を減少させて運転時間を長期化することが使用者の便益に適う。
そこで、第二差異を発生させる推進力の大きさは、第一差異を発生させる推進力よりも小さく設定される。駆動力差制御回路99は、推定した往来に掛かる時間間隔が所定の時間間隔以上の場合には、補助力と抵抗力との差異を第二差異に設定し、かつ推進力の大きさを推定した時間間隔が所定の時間間隔よりも短い場合の推進力の大きさよりも減少させる。換言すると、推定した往来に掛かる時間間隔が所定の時間間隔よりも短い場合には、補助力と抵抗力との差異は第一差異に設定され、かつ推進力の大きさは、推定した時間間隔が所定の時間間隔以上の場合の推進力の大きさよりも大きい。そうすることで、吸込口体16は、使用者の特性や意向に合う自走出力と塵埃掻き取り能力との適切なバランスを両立できる。この場合、駆動力差制御回路99は、第二差異が第一差異より大きければ、抵抗力を維持しても良いし、推進力とともに抵抗力も変化させても良い。抵抗力を維持する、または抵抗力の下限値を設定しておくことで、後行逆回転する回転清掃体28の塵埃除去能力の低下の著しい低下を回避することが好ましい。
吸込口体16の往来の速度の高低に追従させて、推進力および抵抗力の少なくとも一方を増減させるこれらの制御は、往来速度の高低、推進力の大小、抵抗力の大小の2段階に限られず、3段階以上の大小関係を制御するものであっても良いし、線形な大小関係を制御するものであっても良い。
また、吸込口体16の前進と後退との往来時間の間隔が短い場合には、使用者は、吸込口体16を早く動かす腕力があったり、掃除を早く終わらせたいという要請があったりすると推測される。そこで、補助力と抵抗力との差異をより小さい第一差異に設定して逆転する回転清掃体28による塵埃除去力を優先する。
さらに、吸込口体16の前進と後退との往来時間の間隔が長い場合には、使用者は、腕力が低かったり、丁寧に掃除を行っていたりすると推測される。そこで、補助力と抵抗力との差異をより大きい第二差異に設定して吸込口体16の自走出力を上げてより軽快な操作感を提供する。
つまり、吸込口体16は、使用者の特性や意向に合う自走出力と塵埃掻き取り能力との適切なバランスを両立できる。
また、吸込口体16が後退している場合、先行順回転する後清掃体28Rは、後行逆回転する前清掃体28Fよりも大きい推進力を発生させている。この状況で吸込口体16を前進させようとすると、使用者は、吸込口体16が後退方向へ進もうとする推進力によって引っ掛かりのような違和感を与える虞がある。また、後退する吸込口体16を前進させようとすると、吸込口体16から被掃除面fへ作用する力は、被掃除面fから抜重している状態から被掃除面fへ荷重する状態へと変化する。
そこで、本実施形態に係る駆動力差制御回路99は、複数の回転清掃体28の進行方向が後退から前進へ切り替わったと判断した直後に、補助力と抵抗力との差異が大きくなるよう前用電動機29Fを運転しても良い。そうすることで、吸込口体16の進行方向が後退から前進へ切り替わった際に、吸込口体16が後退方向へ進もうとする推進力によって生じる引っ掛かりのような違和感が軽減され、前進し始める際の操作の軽快性が向上する。
なお、図12に示すように、吸込口体16に作用する加速度Aは、吸込口体16が前進から後退へ、後退から前進へ、進行方向を変化させるときに増減の傾向を反転させる。そこで、吸込口体16は、図11に示すように、複数の回転清掃体28の回転中心線に交差する方向の加速度を検知する加速度センサー101を備えていても良い。駆動力差制御回路99は、加速度センサー101が検出する加速度の方向の反転を切っ掛けに電流検出回路98の検出結果に基づく進行方向の判断を開始する。そうすることで、駆動力差制御回路99は、吸込口体16が前進しているか後退しているかをより確実に捕らえることができる。加速度センサー101の検出結果を所定の時間間隔で取得し、傾きを平均化して算出することで、吸込口体16の前後方向における加速度の増減傾向をより正確に把握できる。
以上のように、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、先行順回転する回転清掃体28が進行方向へ発生させる補助力が、後行逆回転する回転清掃体28が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力より大きくなるよう複数の電動機29を運転する。そのため、吸込口体16は、進行方向へ偏重する力を出力する。従来の吸込口体では性質の異なる種々の被掃除面に自走出力と塵埃除去能力とを両立し難かったが、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、性質の異なる種々の被掃除面に好適な自走出力と塵埃除去能力とを容易に両立できる。これら好適な自走出力と塵埃除去能力は、吸込口体16の操作の快適性を劇的に向上させる。また、従来の吸込口体では性質の異なる種々の被掃除面に対応すべく、吸込口体と被掃除面との間の距離を中庸に設定せざるを得なかったが、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、性質の異なる種々の被掃除面に共通して吸込能力が最大に発揮されるよう吸込口本体31を被掃除面fに近接さえることができる。そのため、回転清掃体28の塵埃除去能力を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、回転方向の異なる少なくとも2つの回転清掃体28をそれぞれ別個に回転駆動させる、少なくとも2つの電動機29に流れる電流値の差異、またはこの電流値の変化の差異に基づいて、進行方向の変化を検知できる。そのため、吸込口体16および電気掃除機1は、特別な装置や検出器を用いることなく、容易かつ確実に吸込口体16の進行方向を把握することができる。
さらに、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、先行順回転する少なくとも1つの回転清掃体を回転駆動させる電動機29に流れる電流値、またはこの電流値の変化に基づいて、進行方向の変化を検知しても良い。そのため、吸込口体16および電気掃除機1は、特別な装置や検出器を用いることなく、容易かつ確実に吸込口体16の進行方向を把握することができる。
また、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、先行順回転する少なくとも1つの回転清掃体28を回転駆動させる電動機29に流れる電流値が所定の判定電流Idを超えるピーク電流の継続時間の長短に基づいて、進行方向の変化を検知して複数の回転清掃体28が回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断できる。つまり、吸込口体16および電気掃除機1は、先行順回転する回転清掃体28を回転駆動する電動機29と、後行逆回転する回転清掃体28を回転駆動する電動機29と、を個別に備え、これら電動機29に流れる電流値を個別に検出することによって、特別な装置や検出器を用いることなく、容易かつ確実に吸込口体16の進行方向を把握することができる。
さらに、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、加速度センサー101が検出する、吸込口体16の前後方向の加速度の方向の反転を切っ掛けに電流検出回路98の検出結果に基づく進行方向の判断を開始しても良い。そのため、吸込口体16および電気掃除機1は、進行方向の切り替わりを単に加速度センサー101のみで検出するよりも、より高精度かつ正確に検出することができる。進行方向の切り替わりを加速度センサー101のみで検出する場合には、吸込口体16が一旦停止したり、実質的に等速移動したりして加速度の検出が極めて小さくなってしまうと、進行方向の切り替わりを誤検出したり、検出し漏れてしまったりする虞がある。
また、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、複数の電動機29の少なくとも1つの電動機29に流れる電流値、電流値の変化、または電流値が所定の第二判定電流を超えるピーク電流の大きさに基づいて、電動機29によって回転駆動される回転清掃体28が接する被掃除面fの摩擦による転がり抵抗を推定し、推定した転がり抵抗が所定の転がり抵抗よりも大きい場合には、複数の電動機29へ送る第一駆動電力を送り、推定した転がり抵抗が所定の転がり抵抗以下の場合には、複数の電動機29へ第一駆動電力より小さい第二駆動電力を送る。そのため、吸込口体16および電気掃除機1は、被掃除面fの性質に適する効率的な消費電力でゴミ取り性能を最大限発揮できる。また、絨毯のように順目と逆目とで回転清掃体28の転がり抵抗が変化する被掃除面であっても、吸込口体16および電気掃除機1は、順目に対して前進し逆目に対して後退する場合と、順目に対して後退し逆目に対して前進する場合との、いずれの進行方向についても、被掃除面fの性質に適する効率的な消費電力でゴミ取り性能を最大限発揮できる。
また、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、複数の電動機29の少なくとも1つの電動機29に流れる電流値が所定の第三判定電流Id3を超えるピーク電流の発生間隔に基づいて、複数の回転清掃体28が回転中心線に交差する方向へ往来する時間間隔を推定し、推定した時間間隔が所定の時間間隔よりも短い場合には、補助力と抵抗力との差異を第一差異に設定し、推定した時間間隔が所定の時間間隔以上の場合には、補助力と抵抗力との差異を第一差異より大きい第二差異に設定する。そのため、使用者の特性や意向に合う自走出力と塵埃掻き取り能力との適切なバランスを両立できる。
さらに、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、複数の回転清掃体28が回転中心線に平行する方向へ移動する場合に、吸込口本体31の底面31aから突出して被掃除面fから吸込口本体31を遠ざけて複数の回転清掃体28の転がり抵抗を軽減する抵抗軽減機構81、**Aを備えていても良い。そのため、吸込口体16および電気掃除機1は、吸込口体16を前後方向へ移動させる場合のみならず、吸込口体16を左右方向へ移動させる場合には、回転清掃体28と被掃除面fとの接触量を軽減して前後左右の四方への操作の軽快性を向上できる。
また、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1は、複数の回転清掃体28の進行方向が後退から前進へ切り替わったと判断した直後に、前清掃体28Fの補助力と後清掃体28Rの抵抗力との差異が大きくなるよう複数の電動機29を運転する。そのため、吸込口体16および電気掃除機1は、吸込口体16の進行方向が後退から前進へ切り替わった際に、吸込口体16が後退方向へ進もうとする推進力によって生じる引っ掛かりのような違和感を軽減し、前進し始める際の操作の軽快性を向上させる。
したがって、本実施形態に係る吸込口体16および電気掃除機1によれば、先行順回転する回転清掃体28と、後行逆回転する回転清掃体28と、を備え、かつ多種の被掃除面に対応する走行の軽快性と塵取り性能を両立できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…電気掃除機、11…把手、12…掃除機本体、13…二次電池、15…延長管、16…吸込口体、17…本体ケース、17a…前半部、17b…後半部、18…電動送風機、19…塵埃分離集塵部、21…本体制御部、23…本体接続口、26…入力部、26a…運転開始スイッチ、26b…運転停止スイッチ、26c…ブラシスイッチ、27…吸込口、28…回転清掃体、28F…前清掃体、28Fa…前清掃体の頂部、28R…後清掃体、28Ra…後清掃体の頂部、28pr…先行回転清掃体、28fo…後行回転清掃体、29…電動機、29F…前用電動機、29R…後用電動機、29a…出力軸、29pr…先行駆動用電動機、29fo…後行駆動用電動機、31…吸込口本体、31a…底面、32…接続管、35…下ケース、36…上ケース、38…回転接続管、39…揺動接続管、41…動力伝達機構、41F…前用伝達機構、41R…後用伝達機構、42…吸込口体制御部、45…吸込室、46…清掃体室、46F…前清掃体室、46R…後清掃体室、47…透過壁、47A…第一透過壁、47B…第二透過壁、47BL、47BR…分割透過壁、48…風路カバー、49…風路狭窄体、50…転、51…電動機室、51F…前用電動機室、51R…後用電動機室、52…機械室、52F…前用機械室、52R…後用機械室、53…制御室、55…窓部、55F…前清掃体窓、55R…後清掃体窓、55RL、55RR…分割窓、56…透過部材、57…中継管、59…ブラシ毛、61…主動歯車、62…従動歯車、63…ベルト、65…隔壁、65F…前隔壁、65R…後隔壁、66…除塵突起、66F…前突起、66R…後突起、68…湾曲面、71…傾斜面、72…案内面、73…孔、75…突出部、81、81A…抵抗軽減機構、82、82A…ガイド部、83…転、85、85A…誘導磁力部、87、87A…固定磁石、88…移動磁石、91…電線、92…接地側電線、93…非接地側電線、95…制御用電源生成回路、96…基準電圧発生回路、97…駆動回路、98…電流検出回路、99…駆動力差制御回路、101…加速度センサー。

Claims (13)

  1. 平行する回転中心線を有する複数の回転清掃体と、
    前記複数の回転清掃体の回転駆動力を発生させる複数の電動機と、
    それぞれの前記電動機に流れる電流を個別に検出する電流検出回路と、
    前記複数の電動機の運転を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記電流検出回路の検出結果に基づいて前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断し、
    進行方向に先行する前記回転清掃体が進行を補助する順回転方向へ回転するように少なくとも1つの前記電動機を運転し、
    前記先行する前記回転清掃体を追う、少なくとも1つの前記回転清掃体が逆回転方向へ回転するように他の少なくとも1つの前記電動機を運転し、
    順回転する前記回転清掃体が進行方向へ発生させる補助力が、逆回転する前記回転清掃体が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力より大きくなるよう前記複数の電動機を運転する吸込口体。
  2. 前記制御部は、回転方向の異なる少なくとも2つの前記回転清掃体をそれぞれ別個に回転駆動させる、少なくとも2つの前記電動機に流れる電流値の差異、または回転方向の異なる少なくとも2つの前記回転清掃体をそれぞれ別個に駆動させる、少なくとも2つの前記電動機に流れる電流値の変化の差異に基づいて、進行方向の変化を検知して前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断する請求項1に記載の吸込口体。
  3. 前記制御部は、順回転する少なくとも1つの前記回転清掃体を回転駆動させる前記電動機に流れる電流値、または順回転する少なくとも1つの前記回転清掃体を回転駆動させる前記電動機に流れる電流値の変化に基づいて、進行方向の変化を検知して前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断する請求項1に記載の吸込口体。
  4. 前記制御部は、順回転する少なくとも1つの前記回転清掃体を回転駆動させる前記電動機に流れる電流値が所定の判定電流を超えるピーク電流の継続時間の長短に基づいて、進行方向の変化を検知して前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断する請求項2または3に記載の吸込口体。
  5. 前記複数の回転清掃体の前記回転中心線に交差する方向の加速度を検知する加速度センサーを備え、
    前記加速度の方向の反転を切っ掛けに前記電流検出回路の検出結果に基づく進行方向の判断を開始する請求項2から4のいずれか1項に記載の吸込口体。
  6. 前記制御部は、前記複数の電動機の少なくとも1つの電動機に流れる電流値、電流値の変化、または電流値が所定の判定電流を超えるピーク電流の大きさに基づいて、前記電動機によって回転駆動される前記回転清掃体が接する被掃除面の摩擦による転がり抵抗を推定し、
    推定した前記転がり抵抗が所定の転がり抵抗よりも大きい場合には、前記複数の電動機へ送る第一駆動電力を送り、推定した前記転がり抵抗が所定の転がり抵抗以下の場合には、前記複数の電動機へ前記第一駆動電力より小さい第二駆動電力を送る請求項1から5のいずれか1項に記載の吸込口体。
  7. 前記制御部は、前記複数の電動機の少なくとも1つの電動機に流れる電流値が所定の判定電流を超えるピーク電流の発生間隔に基づいて、前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差する方向へ往来する時間間隔を推定し、
    推定した前記時間間隔が所定の時間間隔よりも短い場合には、前記補助力と前記抵抗力との差異を第一差異に設定し、
    推定した前記時間間隔が所定の時間間隔以上の場合には、前記補助力と前記抵抗力との差異を第一差異より大きい第二差異に設定する請求項1から6のいずれか1項に記載の吸込口体。
  8. 前期第一差異を発生させる前記抵抗力の大きさは、前記第二差異を発生させる前記抵抗力よりも大きい請求項7に記載の吸込口体。
  9. 前記第二差異を発生させる前記推進力の大きさは、前記第一差異を発生させる前記推進力よりも小さい請求項7に記載の吸込口体。
  10. 前記複数の回転清掃体を回転可能に支持する本体と、
    前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に平行する方向へ移動する場合に、前記本体の底面から突出して被掃除面から前記本体を遠ざけて前記複数の回転清掃体の転がり抵抗を軽減する抵抗軽減機構と、を備える請求項1から9のいずれか1項に記載の吸込口体。
  11. 被掃除面へ荷重しながら前記複数の回転清掃体を前進させる力を受け、前記被掃除面から抜重しながら前記複数の回転清掃体を後退させる力を受ける継手部を備え、
    前記制御部は、前記複数の回転清掃体の進行方向が後退から前進へ切り替わったと判断した直後に、前記補助力と前記抵抗力との差異が大きくなるよう前記複数の電動機を運転する請求項1から8のいずれか1項に記載の吸込口体。
  12. 掃除機本体と、
    前記掃除機本体に収容されて負圧を発生させる電動送風機と、
    前記電動送風機に流体的に接続される請求項1から11のいずれか1項に記載の吸込口体と、を備える電気掃除機。
  13. 平行する回転中心線を有する複数の回転清掃体と、
    前記複数の回転清掃体の回転駆動力を発生させる複数の電動機と、
    それぞれの前記電動機に流れる電流を個別に検出する電流検出回路と、
    前記複数の電動機の運転を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記電流検出回路の検出結果に基づいて前記複数の回転清掃体が前記回転中心線に交差するいずれの方向へ進行しているか判断し、
    進行方向に先行する前記回転清掃体が進行を補助する順回転方向へ回転するように少なくとも1つの前記電動機を運転し、
    前記先行する前記回転清掃体を追う、少なくとも1つの前記回転清掃体が逆回転方向へ回転するように他の少なくとも1つの前記電動機を運転し、
    順回転する前記回転清掃体が進行方向へ発生させる補助力が、逆回転する前記回転清掃体が進行方向の反対方向へ発生させる抵抗力より大きくなるよう前記複数の電動機を運転する電気掃除機。
JP2022014661A 2022-02-02 2022-02-02 吸込口体および電気掃除機 Pending JP2023112758A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022014661A JP2023112758A (ja) 2022-02-02 2022-02-02 吸込口体および電気掃除機
CN202310032250.2A CN116530871A (zh) 2022-02-02 2023-01-10 吸入口体和电动吸尘器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022014661A JP2023112758A (ja) 2022-02-02 2022-02-02 吸込口体および電気掃除機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023112758A true JP2023112758A (ja) 2023-08-15

Family

ID=87454829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022014661A Pending JP2023112758A (ja) 2022-02-02 2022-02-02 吸込口体および電気掃除機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2023112758A (ja)
CN (1) CN116530871A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
CN116530871A (zh) 2023-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102125334B1 (ko) 로봇 청소기 및 그 제어방법
US11013378B2 (en) Surface cleaning apparatus
JP6560921B2 (ja) 電気掃除機
JP5957296B2 (ja) 充電式電気掃除機
JP2011030668A (ja) 電気掃除機
JP6983350B2 (ja) 吸込口体および電気掃除機
JP2023112758A (ja) 吸込口体および電気掃除機
JP6105886B2 (ja) 吸込口体および電気掃除機
CN114652193B (zh) 电动吸尘器
JP7433185B2 (ja) 吸込口体および電気掃除機
JP7226965B2 (ja) 電気掃除機
JP7365891B2 (ja) 吸込口体および電気掃除機
WO2016047183A1 (ja) 自走式掃除機
JP4896793B2 (ja) 電気掃除機
JP7344110B2 (ja) 吸込口体および電気掃除機
JP2005160958A (ja) 電気掃除機
JP2019083873A (ja) 電気掃除機
JP3877481B2 (ja) 吸込み口体及び循環式電気掃除機
JP2021087620A (ja) 清掃体及び電気掃除機
JP2010069019A (ja) 電気掃除機
JP7012480B2 (ja) 吸込口体および電気掃除機
CN115956832A (zh) 吸入口体以及电动吸尘器
JP2023022580A (ja) 電気掃除機
KR20070019092A (ko) 업라이트형 진공 청소기의 헤드