JP2023111184A - 振動素子、振動デバイスおよび振動デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱応力の低減を図ることができる振動素子、振動デバイスおよび振動デバイスの製造方法を提供すること。【解決手段】振動部を含む圧電基板と、振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1、第2励振電極と、圧電基板に配置され第1、第2励振電極と電気的に接続されている第1、第2接続電極と、を有し、第1、第2接続電極がそれぞれ搭載基板に接合される振動素子であって、第1接続電極は、第1接着材と、第1接着材に覆われている少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群と、を備えている第1接合部材を介して搭載基板に接合され、第2接続電極は、第2接着材と、第2接着材に覆われている少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群と、を備えている第2接合部材を介して搭載基板に接合され、第1、第2接合部材が並ぶ方向に沿った振動部の幅をL1とし、第1、第2バンプの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。【選択図】図3
Description
本発明は、振動素子、振動デバイスおよび振動デバイスの製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、絶縁基板と水晶振動素子とが一対の導電性接着材を介して機械的および電気的に接合されている振動子が記載されている。また、この振動子では、一対の導電性接着材の間に一対の金属バンプが配置されており、この金属バンプによって絶縁基板と水晶振動素子との間に所定のスペースが確保されている。そのため、導電性接着材の潰れが生じず、水晶振動素子を絶縁基板上に安定的に搭載することができる。
しかしながら、特許文献1の振動子では、一対の導電性接着材の間に一対の金属バンプが配置されているため、一対の導電性接着材が大きく離間してしまう。そのため、水晶振動素子に絶縁基板との線膨張係数差に起因する熱応力が加わり易くなり、例えば、ヒステリシス等の振動特性に影響するという課題があった。
本発明の振動素子は、振動部を含む圧電基板と、前記振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1励振電極および第2励振電極と、前記圧電基板に配置され前記第1励振電極と電気的に接続されている第1接続電極と、前記圧電基板に配置され前記第2励振電極と電気的に接続されている第2接続電極と、を有し、前記第1接続電極および前記第2接続電極がそれぞれ搭載基板に接合される振動素子であって、
前記第1接続電極は、第1接着材と、前記第1接着材に覆われている少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群と、を備えている第1接合部材を介して前記搭載基板に接合され、
前記第2接続電極は、第2接着材と、前記第2接着材に覆われている少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群と、を備えている第2接合部材を介して前記搭載基板に接合され、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。
前記第1接続電極は、第1接着材と、前記第1接着材に覆われている少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群と、を備えている第1接合部材を介して前記搭載基板に接合され、
前記第2接続電極は、第2接着材と、前記第2接着材に覆われている少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群と、を備えている第2接合部材を介して前記搭載基板に接合され、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。
本発明の振動デバイスは、振動部を含む圧電基板と、前記振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1励振電極および第2励振電極と、前記圧電基板に配置され前記第1励振電極と電気的に接続されている第1接続電極と、前記圧電基板に配置され前記第2励振電極と電気的に接続されている第2接続電極と、を有している振動素子と、
前記振動素子が搭載されている搭載基板と、
前記第1接続電極と前記搭載基板を接合し、第1接着材と、前記第1接着材に覆われている少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群と、を備えている第1接合部材と、
前記第2接続電極と前記搭載基板を接合し、第2接着材と、前記第2接着材に覆われている少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群と、を備えている第2接合部材と、を有し、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。
前記振動素子が搭載されている搭載基板と、
前記第1接続電極と前記搭載基板を接合し、第1接着材と、前記第1接着材に覆われている少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群と、を備えている第1接合部材と、
前記第2接続電極と前記搭載基板を接合し、第2接着材と、前記第2接着材に覆われている少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群と、を備えている第2接合部材と、を有し、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。
本発明の振動デバイスの製造方法は、搭載基板に少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群および少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群を形成するバンプ形成工程と、
前記第1バンプ群を覆うように第1接着材を塗布して第1接合部材を形成し、前記第2バンプ群を覆うように第2接着材を塗布して第2接合部材を形成する接着材塗布工程と、
振動部を含む圧電基板と、前記振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1励振電極および第2励振電極と、前記圧電基板に配置され前記第1励振電極と電気的に接続されている第1接続電極と、前記圧電基板に配置され前記第2励振電極と電気的に接続されている第2接続電極と、を有している振動素子を準備し、前記第1接合部材を介して前記第1接続電極を前記搭載基板に接合し、前記第2接合部材を介して前記第2接続電極を前記搭載基板に接合する振動素子接合工程と、を含み、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。
前記第1バンプ群を覆うように第1接着材を塗布して第1接合部材を形成し、前記第2バンプ群を覆うように第2接着材を塗布して第2接合部材を形成する接着材塗布工程と、
振動部を含む圧電基板と、前記振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1励振電極および第2励振電極と、前記圧電基板に配置され前記第1励振電極と電気的に接続されている第1接続電極と、前記圧電基板に配置され前記第2励振電極と電気的に接続されている第2接続電極と、を有している振動素子を準備し、前記第1接合部材を介して前記第1接続電極を前記搭載基板に接合し、前記第2接合部材を介して前記第2接続電極を前記搭載基板に接合する振動素子接合工程と、を含み、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。
以下、本発明の振動素子、振動デバイスおよび振動デバイスの製造方法の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図2は、図1に示す振動デバイスの平面図である。図3は、第1接合部材および第2接合部材を示す縦断面図である。図4は、第1接合部材および第2接合部材を示す横断面図である。図5ないし図9は、それぞれ、第1接合部材および第2接合部材の変形例を示す横断面図である。図10は、第1接合部材および第2接合部材の変形例を示す断面図である。図11は、振動素子の変形例を示す平面図である。図12は、振動デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図13ないし図17は、それぞれ、振動デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
図1は、第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図2は、図1に示す振動デバイスの平面図である。図3は、第1接合部材および第2接合部材を示す縦断面図である。図4は、第1接合部材および第2接合部材を示す横断面図である。図5ないし図9は、それぞれ、第1接合部材および第2接合部材の変形例を示す横断面図である。図10は、第1接合部材および第2接合部材の変形例を示す断面図である。図11は、振動素子の変形例を示す平面図である。図12は、振動デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図13ないし図17は、それぞれ、振動デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
なお、説明の便宜上、各図には、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、以下では、X軸方向に沿う方向を「X軸方向」、Y軸方向に沿う方向を「Y軸方向」、Z軸方向に沿う方向を「Z軸方向」とも言う。また、各軸の矢印側を「プラス側」、反対側を「マイナス側」とも言う。また、Z軸方向プラス側を「上」とも言い、Z軸方向マイナス側を「下」とも言う。
図1に示す振動デバイス100は、発振器であり、振動素子1と、振動素子1を発振させる発振回路80を含む回路素子8と、振動素子1および回路素子8を収容するパッケージ9と、を有している。パッケージ9は、上面に開口する凹部911を備える搭載基板としてのベース91と、凹部911の開口を塞ぐようにベース91の上面に接合部材93を介して接合されている板状のリッド92と、を有している。パッケージ9の内側には、凹部911によって気密な内部空間Sが形成され、この内部空間Sに振動素子1および回路素子8がそれぞれ収容されている。
例えば、ベース91は、アルミナ等のセラミックスで構成され、リッド92は、コバール等の金属材料で構成されている。これにより、機械的強度に優れるパッケージ9となる。また、これらの線膨張係数差を小さく抑えることができ、熱応力の発生を抑制することができる。ただし、ベース91およびリッド92の構成材料としては、それぞれ、特に限定されない。また、内部空間Sは、減圧状態、好ましくは、より真空に近い状態となっている。これにより、粘性抵抗が減少して振動素子1の振動特性が向上する。ただし、内部空間Sの雰囲気は、特に限定されない。
凹部911は、ベース91の上面に開口する第1凹部911aと、第1凹部911aの底面に開口し、第1凹部911aよりも小さい第2凹部911bと、第2凹部911bの底面に開口し、第2凹部911bよりも小さい第3凹部911cと、を有している。そして、第3凹部911cの底面に回路素子8が配置されており、第1凹部911aの底面に振動素子1が配置されている。
また、第2凹部911bの底面には、ボンディングワイヤーBW1を介して回路素子8と電気的に接続されている複数の内部端子951が配置され、第1凹部911aの底面には、導電性の第1、第2接合部材6、7を介して振動素子1と電気的に接続されている一対の内部端子952、953が配置され、ベース91の下面には複数の外部端子954が配置されている。複数の内部端子951は、図示しない内部配線を介して内部端子952、953および外部端子954に電気的に接続されている。これにより、振動素子1と回路素子8とが電気的に接続され、回路素子8と外部端子954とが電気的に接続された状態となる。
図2に示すように、振動素子1は、圧電基板11と、圧電基板11の表面に配置されている電極パターンと、を有している。なお、振動素子1は、後述するように、X軸方向マイナス側の端部においてベース91に接合されているため、以下では、X軸方向マイナス側の端部を基端部とも言い、X軸方向プラス側の端部を先端部とも言う。
圧電基板11は、ATカットの水晶基板である。圧電基板11は、板状をなし、表裏関係にある上面および下面を有している。また、圧電基板11は、厚さ方向つまりZ軸方向からの平面視において(以下、単に「平面視」とも言う。)、X軸方向を長手方向とし、Y軸方向を短手方向とした略長方形状となっている。また、圧電基板11は、平面視で略長方形状の振動部111を含む。
電極パターンは、上面に配置されている励振電極としての第1励振電極121、下面に第1励振電極121と対向して配置されている励振電極としての第2励振電極122と、下面に配置されている第1接続電極123および第2接続電極124と、第1励振電極121と第1接続電極123とを接続している第1引出電極125と、第2励振電極122と第2接続電極124とを接続している第2引出電極126と、を有している。第1、第2接続電極123、124は、圧電基板11の基端部にY軸方向に並んで配置されている。
第1励振電極121および第2励振電極122は、振動部111を挟んで配置されている。換言すると、振動部111は、第1励振電極121および第2励振電極122の両方と平面視で重なる位置に設けられている。振動部111は、第1励振電極121および第2励振電極122の間に印加される電圧により、厚み滑り振動をなす。
以上、振動素子1について説明したが、その構成は、特に限定されない。例えば、圧電基板11の平面視形状は、矩形に限定されず、円形、楕円形、半円形、その他の多角形であってもよい。また、圧電基板11の外縁部を研削するベベル加工や、圧電基板11の上面および下面を凸曲面とするコンベックス加工が施されていてもよい。また、メサあるいは逆メサが形成されていてもよい。また、振動素子1として、ATカット水晶振動素子ではなく、SCカット水晶振動素子、BTカット水晶振動素子、音叉型水晶振動素子、弾性表面波共振子、その他の圧電振動素子、MEMS共振素子等を用いてもよい。
このような構成の振動素子1は、第1接合部材6および第2接合部材7を介してベース91に接合されている。第1接合部材6および第2接合部材7は、Y軸方向に並んで配置されている。また、図3に示すように、第1接合部材6は、内部端子952と第1接続電極123との間に位置し、これらを電気的に接続している。一方、第2接合部材7は、内部端子953と第2接続電極124との間に位置し、これらを電気的に接続している。これにより、第1、第2接合部材6、7によって振動素子1とベース91とが機械的に接合されると共に、振動素子1と回路素子8とが電気的に接続される。
第1接合部材6は、第1接着材61と、第1接着材61に覆われている第1バンプ群62と、を有している。また、第1バンプ群62には複数の第1バンプ621が含まれている。同様に、第2接合部材7は、第2接着材71と、第2接着材71に覆われている第2バンプ群72と、を有している。また、第2バンプ群72には複数の第2バンプ721が含まれている。
第1接着材61は、導電性を有し、内部端子951と第1接続電極123とを機械的に接合すると共に、電気的に接続している。同様に、第2接着材71は、導電性を有し、内部端子952と第2接続電極124とを機械的に接合すると共に、電気的に接続している。これにより、ベース91と振動素子1との電気的な接続を容易に行うことができる。このような第1、第2接着材61、71としては、導電性を有していれば特に限定されず、例えば、エポキシ系、アクリル系、シリコーン系の各種樹脂接着材に、金属粒子等の導電性フィラーが含有された接着材を用いることができる。これにより、第1接着材61および第2接着材71の構成が簡単となる。
各第1バンプ621は、第1接着材61内に埋設されている。また、各第2バンプ721は、第2接着材71内に埋設されている。これら各第1バンプ621および各第2バンプ721は、それぞれ、硬質であり、ベース91と振動素子1との間に所定の間隔Dを確保するスペーサーとしての機能を有する。そのため、ベース91に振動素子1を搭載する際に、第1接着材61および第2接着材71の想定以上の潰れが規制され、第1接着材61および第2接着材71の径の広がりを抑制することができると共に、径を容易に制御することができる。このように、第1接着材61および第2接着材71を小径でかつ所定の大きさに制御することができるため、第1接合部材6と第2接合部材7との接触を防ぎつつ、これらをより接近させて配置することができる。そのため、振動素子1とベース91との線膨張係数差に起因して振動素子1に加わる熱応力を小さく抑えることができる。その結果、例えば、ヒステリシス等、振動特性の低下を効果的に抑制することができる。
特に、各第1バンプ621を第1接着材61内に埋設することにより、第1接着材61の塗布量を少なくすることができる。そのため、第1接着材61の濡れ広がりが抑制され、第1接着材61の径をより小さくすることができる。また、各第1バンプ621との表面張力によって第1接着材61の濡れ広がりが抑制され、第1接着材61の径をより小さくすることができる。つまり、各第1バンプ621は、上述したスペーサーとしての機能に加えて、第1接着材61の濡れ広がりを抑制するアンカーとしての機能を併せて有している。
第2バンプ721についても同様である。つまり、各第2バンプ721を第2接着材71内に埋設することにより、第2接着材71の塗布量を少なくすることができる。そのため、第2接着材71の濡れ広がりが抑制され、第2接着材71の径をより小さくすることができる。また、各第2バンプ721との表面張力によって第2接着材71の濡れ広がりが抑制され、第2接着材71の径をより小さくすることができる。つまり、各第2バンプ721は、上述したスペーサーとしての機能に加えて、第2接着材71の濡れ広がりを抑制するアンカーとしての機能を併せて有している。
ここで、第1バンプ群62が有する第1バンプ621の数および第2バンプ群72が有する第2バンプ721の数としては、それぞれ、特に限定されないが、複数すなわち2つ以上であることが好ましい。これにより、第1、第2バンプ群62、72の強度を高めることができ、前述したスペーサーとしての機能をより確実に発揮することができる。第1、第2バンプ621、721の上限数としては、特に限定されないが、それぞれ、10個以下であることが好ましく、5つ以下であることがより好ましい。これにより、第1、第2接合部材6、7の過度な大径化を抑制することができる。
なお、本実施形態では、図4に示すように、第1バンプ621および第2バンプ721がそれぞれ略正方形状に並んで4つ配置されている。これにより、第1バンプ621および第2バンプ721の数および配置が好適となり、第1、第2接合部材6、7を十分に小さい径に抑えつつ、上述したスペーサーとしての機能およびアンカーとしての機能をそれぞれ十分に発揮することができる。ただし、第1バンプ621および第2バンプ721の数および配置は、特に限定されず、振動素子1の大きさ、第1、第2接続電極123、124の配置等によって適宜設定することができる。例えば、第1バンプ621および第2バンプ721は、それぞれ、図5に示すように、さらに中心に1つを加えてもよいし、図6に示すように、略正三角形状に並んで3つ配置されていてもよいし、図7に示すように、X軸方向に並んで2つ配置されていてもよいし、図8に示すように、Y軸方向に並んで2つ配置されていてもよいし、図9に示すように、1つだけが配置されていてもよい。また、第1バンプ621と第2バンプ721とでその数や配置が異なっていてもよい。
各第1バンプ621は、第1接着材61よりも硬く、各第2バンプ721は、第2接着材71よりも硬い。つまり、各第1バンプ621は、第1接着材61よりも高いヤング率を有し、各第2バンプ721は、第2接着材71よりも高いヤング率を有している。特に、本実施形態では、各第1、第2バンプ621、721は、それぞれ、金属バンプで構成されている。これにより、各第1、第2バンプ621、721が十分に硬質となり、前述したスペーサーとしての機能をより確実に発揮することができる。なお、各第1、第2バンプ621、721は、例えば、ワイヤーボンディング技術を用いたスタッドバンプ、めっきバンプ等で構成されている。ただし、各第1、第2バンプ621、721の構成材料や形成方法としては、それぞれ、特に限定されない。
また、図3に示すように、各第1バンプ621は、複数のバンプ621aが積み重なって構成されている。このような構成によれば、積み重ねるバンプ621aの数で第1バンプ621の高さを簡単に制御することができる。そのため、間隔Dを制御し易くなる。さらには、複数のバンプ621aを積み重ねることにより、第1バンプ621の表面積を大きくすることができると共に、第1バンプ621の表面に凹凸を形成することができる。そのため、前述したアンカー効果がより向上する。
同様に、各第2バンプ721は、複数のバンプ721aが積み重なって構成されている。このような構成によれば、積み重ねるバンプ721aの数で第2バンプ721の高さを簡単に制御することができる。そのため、間隔Dを制御し易くなる。さらには、複数のバンプ721aを積み重ねることにより、第2バンプ721の表面積を大きくすることができると共に、第2バンプ721の表面に凹凸を形成することができる。そのため、前述したアンカー効果がより向上する。
ただし、第1、第2バンプ621、721の構成としては、特に限定されず、例えば、1つのバンプ621a、721aで構成されていてもよい。
また、本実施形態では、第1バンプ群62つまり各第1バンプ621は、第1接続電極123と離間している。言い換えると、各第1バンプ621と第1接続電極123とは非接触である。同様に、第2バンプ群72つまり各第2バンプ721は、第2接続電極124と離間している。言い換えると、各第2バンプ721と第2接続電極124とは非接触である。これにより、第1、第2接着材61、71と第1、第2接続電極123、124との接触面積の減少を抑制することができ、これらの接合強度を高めることができる。
ただし、これに限定されず、例えば、図10に示すように、第1バンプ群62は、第1接続電極123と接触していてもよく、第2バンプ群72は、第2接続電極124と接触していてもよい。これにより、第1バンプ群62を介して内部端子951と第1接続電極123とを電気的に接続することができ、第2バンプ群72を介して内部端子952と第2接続電極124とを電気的に接続することができる。したがって、第1、第2接着材61、71として絶縁性の接着材を用いることが可能となり、材料の選択肢が増える。
また、第1接合部材6と第2接合部材7とが並ぶ方向すなわちY軸方向に沿った振動部111の幅をL1とし、第1バンプ621と第2バンプ721との最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2の関係を満足している。これにより、第1接合部材6と第2接合部材7との離間距離L3を小さくすることができ、振動素子1とベース91との線膨張係数差に起因して振動素子1に加わる熱応力を小さく抑えることができる。そのため、例えば、ヒステリシス等、振動素子1の振動特性の低下を効果的に抑制することができる。なお、最大離間距離L2は、複数の第1バンプ621のうち第2接合部材7に対してY軸方向に最も離間している第1バンプ621と、複数の第2バンプ721のうち第1接合部材6に対してY軸方向に最も離間している第2バンプ721と、のY軸方向に沿った離間距離を言う。
図3に示した通り、離間距離には第1バンプ621および第2バンプ721自体の幅も含まれる。すなわち、第1バンプ621と第2バンプ721との最大離間距離L2は、Y軸方向に沿った第1バンプ621の幅と、Y軸方向に沿った第2バンプ721の幅と、Y軸方向に沿った第1バンプ621と第2バンプ721との間の距離と、の和である。
上述のように、L1≧L2の関係を満足していればよいが、0.9L1≧L2の関係を満足することが好ましく、0.8L1≧L2の関係を満足することがさらに好ましい。これにより、離間距離L3をさらに小さくすることができ、振動素子1の振動特性の低下をさらに効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1、第2励振電極121、122が互いに同じ形状であるため、L1は、第1励振電極121の幅としてもよく、第2励振電極122の幅としてもよい。これに対して、例えば、図11に示すように、第1、第2励振電極121、122が互いに異なる形状である場合は、第1、第2励振電極121、122の小さい方すなわち第2励振電極122の幅をL1とすればよい。
また、第1、第2励振電極121、122が完全に重ならず、一部がずれて配置されている場合は、第1、第2励振電極121、122が重なる部分の幅をL1とすればよい。なお、本実施形態では第1接合部材6と第2接合部材7がY軸方向において振動部111の範囲内に収まるように配置されているが、必ずしもこのような配置でなくてもよく、L1≧L2の関係を満足していればよい。また、第1励振電極121、第2励振電極122、および振動部111の平面視形状は、矩形に限定されず、円形、楕円形、長円形、半円形、その他の多角形であってもよい。その場合、Y軸方向における振動部111の幅の最大値をL1とすればよい。
次に、振動デバイス100の製造方法について説明する。振動デバイス100の製造方法は、図12に示すように、バンプ形成工程S1と、接着材塗布工程S2と、振動素子接合工程S3と、リッド接合工程S4と、を含んでいる。
≪バンプ形成工程S1≫
まず、図13に示すように、ベース91を準備する。なお、図示しないが、このベース91には既に回路素子8が搭載されている。次に、図14に示すようにベース91に複数の第1バンプ621を形成して第1バンプ群62を得ると共に、複数の第2バンプ721を形成して第2バンプ群72を得る。第1、第2バンプ621、721は、それぞれ、ワイヤーボンディング技術を用いたスタッドバンプやめっきバンプで形成することができる。ここで、本工程では、第1バンプ621と第2バンプ721との最大離間距離L2が振動部111の幅L1よりも小さくなるように、第1、第2バンプ群62、72を形成する。
まず、図13に示すように、ベース91を準備する。なお、図示しないが、このベース91には既に回路素子8が搭載されている。次に、図14に示すようにベース91に複数の第1バンプ621を形成して第1バンプ群62を得ると共に、複数の第2バンプ721を形成して第2バンプ群72を得る。第1、第2バンプ621、721は、それぞれ、ワイヤーボンディング技術を用いたスタッドバンプやめっきバンプで形成することができる。ここで、本工程では、第1バンプ621と第2バンプ721との最大離間距離L2が振動部111の幅L1よりも小さくなるように、第1、第2バンプ群62、72を形成する。
≪接着材塗布工程S2≫
次に、図15に示すように、第1バンプ群62上から未硬化の第1接着材61を塗布すると共に、第2バンプ群72上から未硬化の第2接着材71を塗布する。これにより、第1バンプ群62が第1接着材61で覆われてなる第1接合部材6および第2バンプ群72が第2接着材71で覆われてなる第2接合部材7が得られる。
次に、図15に示すように、第1バンプ群62上から未硬化の第1接着材61を塗布すると共に、第2バンプ群72上から未硬化の第2接着材71を塗布する。これにより、第1バンプ群62が第1接着材61で覆われてなる第1接合部材6および第2バンプ群72が第2接着材71で覆われてなる第2接合部材7が得られる。
≪振動素子接合工程S3≫
次に、振動素子1を準備する。次に、図16に示すように、振動素子1を第1、第2バンプ群62、72に押し当てるようにして、第1、第2接合部材6、7上に配置する。前述したように、この際、第1、第2バンプ群62、72がベース91と振動素子1との間に所定の間隔Dを確保するためのスペーサーとして機能する。そのため、第1、第2接着材61、71の想定以上の潰れを抑制することができ、第1、第2接着材61、71の接触を効果的に抑制することができる。次に、第1、第2接着材61、71を硬化する。これにより、第1接合部材6を介して第1接続電極123がベース91に接合され、第2接合部材7を介して第2接続電極124がベース91に接合された状態となる。
次に、振動素子1を準備する。次に、図16に示すように、振動素子1を第1、第2バンプ群62、72に押し当てるようにして、第1、第2接合部材6、7上に配置する。前述したように、この際、第1、第2バンプ群62、72がベース91と振動素子1との間に所定の間隔Dを確保するためのスペーサーとして機能する。そのため、第1、第2接着材61、71の想定以上の潰れを抑制することができ、第1、第2接着材61、71の接触を効果的に抑制することができる。次に、第1、第2接着材61、71を硬化する。これにより、第1接合部材6を介して第1接続電極123がベース91に接合され、第2接合部材7を介して第2接続電極124がベース91に接合された状態となる。
≪リッド接合工程S4≫
次に、リッド92を準備する。次に、図17に示すように、リッド92を接合部材93を介してベース91の上面に接合する。以上により、振動デバイス100が得られる。
次に、リッド92を準備する。次に、図17に示すように、リッド92を接合部材93を介してベース91の上面に接合する。以上により、振動デバイス100が得られる。
以上のような製造方法によれば、L1≧L2の関係を満足しているため、第1接合部材6と第2接合部材7との離間距離L3を小さくすることができ、振動素子1とベース91との線膨張係数差に起因して振動素子1に加わる熱応力を小さく抑えることができる。そのため、例えば、ヒステリシス等、振動素子1の振動特性の低下を効果的に抑制することができる。
以上、振動デバイス100および振動デバイス100の製造方法について説明した。振動デバイス100が備える振動素子1は、前述したように、振動部111を含む圧電基板11と、振動部111を挟んで圧電基板11に配置されている第1、第2励振電極121、122と、圧電基板11に配置され第1励振電極121と電気的に接続されている第1接続電極123と、圧電基板11に配置され第2励振電極122と電気的に接続されている第2接続電極124と、を有し、第1接続電極123および第2接続電極124がそれぞれ搭載基板であるベース91に接合されている。また、第1接続電極123は、第1接着材61と、第1接着材61に覆われている少なくとも1つの第1バンプ621を含む第1バンプ群62と、を備えている第1接合部材6を介してベース91に接合され、第2接続電極124は、第2接着材71と、第2接着材71に覆われている少なくとも1つの第2バンプ721を含む第2バンプ群72と、を備えている第2接合部材7を介してベース91に接合されている。また、第1接合部材6と第2接合部材7とが並ぶ方向であるY軸方向に沿った振動部111の幅をL1とし、第1バンプ621と第2バンプ721との最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。これにより、第1、第2接合部材6、7の接触を防ぎつつ、第1接合部材6と第2接合部材7との離間距離L3を小さくすることができる。そのため、振動素子1とベース91との線膨張係数差に起因して振動素子1に加わる熱応力を小さく抑えることができる。その結果、例えば、ヒステリシス等、振動素子1の振動特性の低下を効果的に抑制することができる。
また、前述したように、第1バンプ群62は、複数の第1バンプ621を含み、第2バンプ群72は、複数の第2バンプ721を含んでいる。これにより、第1、第2バンプ群62、72の強度を高めることができ、前述したスペーサーとしての機能をより確実に発揮することができる。
また、前述したように、第1バンプ621および第2バンプ721は、それぞれ、複数のバンプ621a、721aが積み重なって構成されている。これにより、積み重ねるバンプ621a、721aの数で第1、第2バンプ621、721の高さを簡単に制御することができる。そのため、間隔Dを制御し易くなる。さらには、複数のバンプ621a、721aを積み重ねることにより、第1、第2バンプ621、721の表面積を大きくすることができると共に、第1、第2バンプ621、721の表面に凹凸を形成することができる。そのため、前述したアンカー効果がより向上する。
また、前述したように、第1接着材61および第2接着材71は、それぞれ、導電性を有している。これにより、ベース91と振動素子1との電気的な接続を容易に行うことができる。
また、前述したように、第1バンプ621は、第1接続電極123と離間しており、第2バンプ721は、第2接続電極124と離間している。これにより、第1、第2接着材61、71と第1、第2接続電極123、124との接触面積の減少を抑制することができ、これらの接合強度を高めることができる。
また、前述したように、振動デバイス100は、振動部111を含む圧電基板11と、振動部111を挟んで圧電基板11に配置されている第1、第2励振電極121、122と、圧電基板11に配置され第1励振電極121と電気的に接続されている第1接続電極123と、圧電基板11に配置され第2励振電極122と電気的に接続されている第2接続電極124と、を有している振動素子1と、振動素子1が搭載されている搭載基板であるベース91と、第1接続電極123とベース91を接合し、第1接着材61と、第1接着材61に覆われている少なくとも1つの第1バンプ621を含む第1バンプ群62と、を備えている第1接合部材6と、第2接続電極124とベース91を接合し、第2接着材71と、第2接着材71に覆われている少なくとも1つの第2バンプ721を含む第2バンプ群72と、を備えている第2接合部材7と、を有している。また、第1接合部材6と第2接合部材7とが並ぶ方向であるY軸方向に沿った振動部111の幅をL1とし、第1バンプ621と第2バンプ721との最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。これにより、第1、第2接合部材6、7の接触を防ぎつつ、第1接合部材6と第2接合部材7との離間距離L3を小さくすることができる。そのため、振動素子1とベース91との線膨張係数差に起因して振動素子1に加わる熱応力を小さく抑えることができる。その結果、例えば、ヒステリシス等、振動素子1の振動特性の低下を効果的に抑制することができる。
また、前述したように、振動デバイス100の製造方法は、搭載基板であるベース91に少なくとも1つの第1バンプ621を含む第1バンプ群62および少なくとも1つの第2バンプ721を含む第2バンプ群72を形成するバンプ形成工程S1と、第1バンプ群62を覆うように第1接着材61を塗布して第1接合部材6を形成し、第2バンプ群72を覆うように第2接着材71を塗布して第2接合部材7を形成する接着材塗布工程S2と、振動部111を含む圧電基板11と、振動部111を挟んで圧電基板11に配置されている第1、第2励振電極121、122と、圧電基板11に配置され第1励振電極121と電気的に接続されている第1接続電極123と、圧電基板11に配置され第2励振電極122と電気的に接続されている第2接続電極124と、を有している振動素子1を準備し、第1接合部材6を介して第1接続電極123をベース91に接合し、第2接合部材7を介して第2接続電極124をベース91に接合する振動素子接合工程S3と、を含んでいる。また、第1接合部材6と第2接合部材7とが並ぶ方向であるY軸方向に沿った振動部111の幅をL1とし、第1バンプ621と第2バンプ721との最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2である。このような製造方法によれば、第1、第2接合部材6、7の接触を防ぎつつ、第1接合部材6と第2接合部材7との離間距離L3を小さくすることができる。そのため、振動素子1とベース91との線膨張係数差に起因して振動素子1に加わる熱応力を小さく抑えることができる。その結果、例えば、ヒステリシス等、振動素子1の振動特性の低下を効果的に抑制することができる。
<第2実施形態>
図18は、第2実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。
図18は、第2実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。
本実施形態の振動デバイス100は、第1、第2接合部材6、7の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の振動デバイス100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図18に示すように、本実施形態の振動デバイス100では、第1接合部材6に含まれる4つの第1バンプ621のうち、基端側(X軸方向マイナス側)に位置する2つの第1バンプ621の高さが先端側(X軸方向プラス側)に位置する2つの第1バンプ621の高さよりも低い。同様に、第2接合部材7に含まれる4つの第2バンプ721のうち、基端側に位置する2つの第2バンプ721の高さが先端側に位置する2つの第2バンプ721の高さよりも低い。このような構成とすることで、振動素子1を、その先端側を上に向けた傾斜姿勢でベース91に配置することができる。これにより、振動素子1の先端部の沈み込みを抑制することができ、振動素子1とベース91との接触を抑制することができる。
なお、各第1、第2バンプ621、721の高さおよび配置は、振動素子1をどのような姿勢で搭載するかによって適宜設定することができる。
以上のように、本実施形態の振動デバイス100では、第1バンプ群62は、高さの異なる第1バンプ621を含み、第2バンプ群72は、高さの異なる第2バンプ721を含んでいる。これにより、振動素子1をベース91に対して傾斜した姿勢で搭載することができる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図19は、第3実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図20は、図19に示す振動デバイスの平面図である。
図19は、第3実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図20は、図19に示す振動デバイスの平面図である。
本実施形態の振動デバイス100は、恒温槽付水晶発振器(OCXO)であること以外は、前述した第1実施形態の振動デバイス100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図19に示すように、本実施形態の振動デバイス100では、ベース91の凹部911が、ベース91の上面に開口する第1凹部911aと、第1凹部911aの底面に開口し第1凹部911aよりも小さい第2凹部911bと、第2凹部911bの底面に開口し第2凹部911bよりも小さい第3凹部911cと、第3凹部911cの底面に開口し第3凹部911cよりも小さい第4凹部911dと、を有している。そして、第4凹部911dの底面に回路素子8が配置されており、第2凹部911bの底面にヒーターとしての温度制御素子2を介して振動素子1が配置されている。なお、本実施形態の場合、温度制御素子2が搭載基板に相当する。
また、図20に示すように、第3凹部911cの底面には、ボンディングワイヤーBW1を介して回路素子8と電気的に接続されている複数の内部端子951が配置され、第1凹部911aの底面には、ボンディングワイヤーBW2および温度制御素子2上の中継電極28、29を介して振動素子1と電気的に接続されている一対の内部端子952、953と、ボンディングワイヤーBW3を介して温度制御素子2と電気的に接続されている複数の内部端子955と、が配置されている。
温度制御素子2は、温度センサー21と、発熱回路22と、を有している。温度センサー21は、その周囲温度、特に振動素子1の温度を検出する温度検出部として機能し、発熱回路22は、振動素子1を加熱する発熱部として機能する。発熱回路22は、温度センサー21の検出結果に基づいて制御され、振動素子1を所定の温度に維持する。このように、温度制御素子2を振動素子1と同じ内部空間Sに収容することにより、温度センサー21の検出結果と実際の振動素子1の温度との差が小さくなり、周波数温度特性に優れた振動デバイス100が得られる。
また、振動素子1の第1接続電極123は、第1接合部材6を介して中継電極28に機械的および電気的に接合されており、第2接続電極124は、第2接合部材7を介して中継電極29に機械的および電気的に接合されている。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、本実施形態では、振動デバイス100を恒温槽付水晶発振器(OCXO)に適用しているが、これに限定されず、例えば、温度補償水晶発振器(TCXO)、電圧制御水晶発振器(VCXO)等、如何なる発振器に適用してもよい。
以上、本発明の振動素子、振動デバイスおよび振動デバイスの製造方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…振動素子、100…振動デバイス、11…圧電基板、111…振動部、121…第1励振電極、122…第2励振電極、123…第1接続電極、124…第2接続電極、125…第1引出電極、126…第2引出電極、2…温度制御素子、21…温度センサー、22…発熱回路、28…中継電極、29…中継電極、6…第1接合部材、61…第1接着材、62…第1バンプ群、621…第1バンプ、621a…バンプ、7…第2接合部材、71…第2接着材、72…第2バンプ群、721…第2バンプ、721a…バンプ、8…回路素子、80…発振回路、9…パッケージ、91…ベース、911…凹部、911a…第1凹部、911b…第2凹部、911c…第3凹部、911d…第4凹部、92…リッド、93…接合部材、951…内部端子、952…内部端子、953…内部端子、954…外部端子、955…内部端子、BW1…ボンディングワイヤー、BW2…ボンディングワイヤー、BW3…ボンディングワイヤー、D…幅、L1…幅、L2…最大離間距離、L3…離間距離、S…内部空間、S1…バンプ形成工程、S2…接着材塗布工程、S3…振動素子接合工程、S4…リッド接合工程
Claims (8)
- 振動部を含む圧電基板と、前記振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1励振電極および第2励振電極と、前記圧電基板に配置され前記第1励振電極と電気的に接続されている第1接続電極と、前記圧電基板に配置され前記第2励振電極と電気的に接続されている第2接続電極と、を有し、前記第1接続電極および前記第2接続電極がそれぞれ搭載基板に接合される振動素子であって、
前記第1接続電極は、第1接着材と、前記第1接着材に覆われている少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群と、を備えている第1接合部材を介して前記搭載基板に接合され、
前記第2接続電極は、第2接着材と、前記第2接着材に覆われている少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群と、を備えている第2接合部材を介して前記搭載基板に接合され、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2であることを特徴とする振動素子。 - 前記第1バンプ群は、複数の前記第1バンプを含み、
前記第2バンプ群は、複数の前記第2バンプを含んでいる請求項1に記載の振動素子。 - 前記第1バンプ群は、高さの異なる前記第1バンプを含み、
前記第2バンプ群は、高さの異なる前記第2バンプを含んでいる請求項2に記載の振動素子。 - 前記第1バンプおよび前記第2バンプは、それぞれ、複数のバンプが積み重なって構成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動素子。
- 前記第1接着材および前記第2接着材は、それぞれ、導電性を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動素子。
- 前記第1バンプは、前記第1接続電極と離間しており、
前記第2バンプは、前記第2接続電極と離間している請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動素子。 - 振動部を含む圧電基板と、前記振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1励振電極および第2励振電極と、前記圧電基板に配置され前記第1励振電極と電気的に接続されている第1接続電極と、前記圧電基板に配置され前記第2励振電極と電気的に接続されている第2接続電極と、を有している振動素子と、
前記振動素子が搭載されている搭載基板と、
前記第1接続電極と前記搭載基板を接合し、第1接着材と、前記第1接着材に覆われている少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群と、を備えている第1接合部材と、
前記第2接続電極と前記搭載基板を接合し、第2接着材と、前記第2接着材に覆われている少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群と、を備えている第2接合部材と、を有し、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2であることを特徴とする振動デバイス。 - 搭載基板に少なくとも1つの第1バンプを含む第1バンプ群および少なくとも1つの第2バンプを含む第2バンプ群を形成するバンプ形成工程と、
前記第1バンプ群を覆うように第1接着材を塗布して第1接合部材を形成し、前記第2バンプ群を覆うように第2接着材を塗布して第2接合部材を形成する接着材塗布工程と、
振動部を含む圧電基板と、前記振動部を挟んで前記圧電基板に配置されている第1励振電極および第2励振電極と、前記圧電基板に配置され前記第1励振電極と電気的に接続されている第1接続電極と、前記圧電基板に配置され前記第2励振電極と電気的に接続されている第2接続電極と、を有している振動素子を準備し、前記第1接合部材を介して前記第1接続電極を前記搭載基板に接合し、前記第2接合部材を介して前記第2接続電極を前記搭載基板に接合する振動素子接合工程と、を含み、
前記第1接合部材と前記第2接合部材とが並ぶ方向に沿った前記振動部の幅をL1とし、前記第1バンプと前記第2バンプとの最大離間距離をL2としたとき、L1≧L2であることを特徴とする振動デバイスの製造方法。
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