JP2023110823A - プレート型ヒータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性に優れ、省電力なプレート型ヒータ装置を提供すること。【解決手段】本発明の一態様は、セラミック発熱素子を熱源として輻射熱を発生させる暖房機器であって、ベースプレートと、ベースプレートの一方面側に設けられ、平型のセラミック発熱素子を有する発熱部と、ベースプレートの他方面側に設けられる繊維層と、を備える。繊維層は、セラミック塗料を介してベースプレートの他方面に接続される。セラミック塗料は繊維層の繊維間に含浸していてもよいし、繊維層の表面を被覆するように設けられていてもよい。【選択図】図1
Description
本発明は、プレート型ヒータ装置に関し、より詳しくは、セラミック発熱素子を用いた省電力タイプのプレート型ヒータ装置に関するものである。
足下を温める家庭用のヒータや、自動車のダッシュボードなどに配置される車載用のヒータにおいては、プレート型ヒータ装置が適している。このようなプレート型ヒータ装置として、特許文献1には、物体が接触したときの接触部の温度をより迅速に低下させることができる輻射ヒータ装置が開示される。
特許文献2には、外部環境の変化に起因する温度検出部の異常の検出精度の低下を抑制可能な輻射ヒータ装置が開示される。また、特許文献3には、発熱した輻射ヒータへの乗員の接触を抑制可能な輻射ヒータ装置が開示される。
プレート型ヒータ装置においては、装置構成が薄いことから大きな発熱部を組み込むことができない。そこで、十分な加熱出力を得るためにパネル全面にニクロム線を配置したり、発熱部へ供給する電力を高めたりするようにしている。また、発熱部の熱が伝わるプレート部分の面積が広いため、接触による安全性についても考慮する必要がある。プレート部分に被覆材を設けてプレート表面に直接触れられないようにすることもできるが、被覆材によって熱の放出が妨げられることになる。
本発明は、安全性に優れ、省電力なプレート型ヒータ装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、セラミック発熱素子を熱源として輻射熱を発生させる暖房機器であって、ベースプレートと、ベースプレートの一方面側に設けられ、平型のセラミック発熱素子を有する発熱部と、ベースプレートの他方面側に設けられる繊維層と、を備えたプレート型ヒータ装置である。
このような構成によれば、平型のセラミック発熱素子を有する発熱部によって薄さを保ちつつ省電力で輻射熱を発生させることができる。また、ベースプレートの他方面に繊維層が設けられていることで、発熱部で発生した熱がベースプレートを介して繊維層に伝達され、繊維層から輻射熱として効率良く放射できるようになる。さらに、ベースプレートの他方面が繊維層によって覆われているため、ベースプレートに直接触れることがなく安全性を高めることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、繊維層は、セラミック塗料を介してベースプレートの他方面に接続されていることが好ましい。これにより、発熱部で発生した熱がセラミック塗料を介して繊維層に伝わり、発熱部から繊維層への熱の伝達効率を高めることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、セラミック塗料は、繊維層の繊維間に含浸していることが好ましい。繊維層の繊維間にセラミック塗料が含浸していることで、繊維層とともに繊維間からも輻射熱を発生させることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、セラミック塗料は、繊維層の表面を被覆することが好ましい。これにより、ベースプレートの他方面側がセラミック塗料で覆われることになり、ベースプレートに直接触れることがなく安全性を高めることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、複数本の発熱部を備え、複数本の発熱部は、ベースプレートの一方面側に所定の間隔で略平行に配置されていてもよい。ベースプレートの他方面に繊維層が設けられることで効率良く輻射熱を放出することができるため、複数本の発熱部でも十分に輻射熱を発生させることができる。すなわち、ベースプレートの全面に発熱部が設けられていなくても、効果的な発熱を行うことができ、省電力化を図ることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、ベースプレートの一方面に、ベースプレートと一体に形成され、一方面に沿って延在する筒部をさらに備え、筒部の筒内にセラミック発熱素子が挿入されていてもよい。このように、セラミック発熱素子を挿入する筒部がベースプレートと一体に形成されることで、セラミック発熱素子で発生した熱を効率良くベースプレートに伝えることができる。さらに、プレート型ヒータ装置の部品点数の削減および組み立てが容易となる。
上記プレート型ヒータ装置において、発熱部は、セラミック発熱素子を収容する筒部を有し、ベースプレートの一方面に発熱部の筒部が別体で接続されていてもよい。このように、ベースプレートと筒部とが別体になっていることで、ベースプレートとしては平板を用意すればよい。また、所望のサイズや個数の筒部をベースプレートの適した位置に取り付けることができ、適用するヒータ装置に応じた設計の自由度を高めることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、ベースプレートは、セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板のうち一方の電極板と兼用になっていてもよい。このように、セラミック発熱素子へ電圧を印加する一対の電極板のうち一方の電極板をベースプレートで兼用することによって、構造の簡素化および部品点数の削減を図ることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、ベースプレートと対向する対向プレートをさらに備え、セラミック発熱素子は、ベースプレートと対向プレートとの間で挟持され、セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板が、ベースプレートおよび対向プレートで構成されていてもよい。このように、セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板をベースプレートおよび対向プレートで構成することで、構造の簡素化および部品点数の削減を図ることができる。
上記プレート型ヒータ装置において、ベースプレートと対向する対向プレートと、対向させたベースプレートと対向プレートとの間に隙間を設けるためのスペーサと、をさらに備えていてもよい。スペーサによってベースプレートと対向プレートとの間に隙間が設けられることで空気の流路が構成され、この隙間を通る空気が発熱部によって加熱される。
上記プレート型ヒータ装置において、スペーサは放熱フィンを有し、ベースプレートと対向プレートとが対向する方向にみて発熱部と重なる位置にスペーサが配置されていてもよい。これにより、発熱部で発生させた熱を放熱フィンに伝えるとともに、放熱フィンに接触しながら通過する空気を効果的に加熱することができる。
上記プレート型ヒータ装置において、セラミック発熱素子およびスペーサは互いに積層された状態でベースプレートと対向プレートとの間で挟持され、セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板が、ベースプレートおよび対向プレートで構成されていてもよい。このように、セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板をベースプレートおよび対向プレートで構成することで、構造の簡素化および部品点数の削減を図ることができるとともに、スペーサを用いる構成でも装置の厚さの増加を抑制することができる。
上記プレート型ヒータ装置において、ベースプレートと対向プレートとの隙間を対向プレートの面方向に流れてきた空気の方向を変える手段をさらに備えていてもよい。これにより、隙間を流れてきた空気の吹き出し方向を設定することができる。
本発明によれば、安全性に優れ、省電力なプレート型ヒータ装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置の構成を例示する分解斜視図である。
図2(a)および(b)は、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置の断面図である。図2(a)には図1のA-A線断面図が示され、図2(b)には図2(a)のB部の拡大断面図が示される。
図3は、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置の平面図である。
図1は、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置の構成を例示する分解斜視図である。
図2(a)および(b)は、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置の断面図である。図2(a)には図1のA-A線断面図が示され、図2(b)には図2(a)のB部の拡大断面図が示される。
図3は、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置の平面図である。
第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Aは、セラミック発熱素子200を熱源として輻射熱を発生させる薄型の暖房機器である。プレート型ヒータ装置1Aは、ベースプレート10と、ベースプレート10の一方面(裏面10b)側に設けられ、平型のセラミック発熱素子200を有する発熱部20と、ベースプレート10の他方面(表面10a)側に設けられる繊維層30と、を備える。
ベースプレート10には、アルミニウムなど金属、熱伝導性、耐熱性および電気絶縁性に優れた樹脂、ガラスおよびセラミックなどが用いられる。本実施形態では、ベースプレート10としてアルミニウムを用いる場合を例とする。ベースプレート10のサイズは適宜決定されるが、足下を温めるヒータの場合には、縦約100ミリメートル(mm)以上300mm以下程度、横約100mm以上300mm以下程度、厚さ約1mm程度である。自動車のダッシュボードに配置する車載用ヒータの場合の好適な例としては、縦約150mm、横約200mm、厚さ約1mmである。
ベースプレート10の裏面10bには発熱部20を収容する筒部15が設けられる。筒部15はベースプレート10と一体に形成される。例えば、アルミニウムを押し出し成形することで、ベースプレート10と筒部15とが一体成形された部材を製造することができる。本実施形態では、ベースプレート10の裏面10bに2つの筒部15が設けられる。2つの筒部15は、所定の間隔で互いに略平行に設けられる。
発熱部20は筒部15の筒内に収容される。本実施形態では、2つの筒部15のそれぞれに発熱部20が収容される。発熱部20には、電圧の印加によって発熱するセラミック発熱素子200が用いられる。発熱部20には導通ケーブル25が設けられ。導通ケーブル25に所定の電圧を印加することでセラミック発熱素子200が発熱する。発熱部20の構成については後述する。
ベースプレート10の表面10aには繊維層30が設けられる。繊維層30には、ガラス繊維層、カーボン繊維層、アラミド繊維層、合成繊維層、樹脂繊維層、フェルト層、不織布層、スパッタシートなどが用いられる。本実施形態では、繊維層30としてガラス繊維層を用いる場合を例とする。繊維層30はベースプレート10の表面10aのほぼ全面に設けられる。繊維層30は、ベースプレート10の表面10aに接着剤によって接続される。接着剤には、耐熱性および熱伝導性に優れたものが用いられる。
本実施形態では、接着剤としてセラミック塗料40が用いられる。セラミック塗料40は、アルミナ、ジルコニアなどのセラミック系材料を含有する接着剤(セラミック系接着剤)である。セラミック塗料40は少なくともベースプレート10の表面10aと繊維層30との間に設けられる。セラミック塗料40は繊維層30の繊維間に含浸していることが好ましい。また、セラミック塗料40は繊維層30の表面を被覆することがより好ましい。
このように、ベースプレート10の表面10aに繊維層30が設けられていることで、発熱部20で発生した熱がベースプレート10を介して繊維層30に伝達され、繊維層30から輻射熱として効率良く放射される。また、繊維層30がセラミック塗料40を介してベースプレート10の表面10aに接続されることで、発熱部20で発生した熱がベースプレート10からセラミック塗料40を介して繊維層30に伝わり、繊維層30から輻射熱として外部へ効率良く放射できることになる。
特に、繊維層30の繊維間にセラミック塗料40が含浸していることで、繊維層30とともに繊維間からも効果的に輻射熱を発生させることができる。
本実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Aの熱の伝達は次のようになる。すなわち、先ず、発熱部20で発生した熱がベースプレート10に伝達される。ベースプレート10は熱伝導率の高いアルミニウム等の金属で構成されているため、発熱部20がベースプレート10の全面に設けられていなくても、ベースプレート10の全体に効率良く伝達される。そして、ベースプレート10に伝達された熱は、表面10aを覆う繊維層30に伝わり、熱を吸収した繊維層30から輻射熱(遠赤外線)が放射される。繊維層30はベースプレート10よりも放射率が高いため、ベースプレート10の熱を効率良く輻射熱として放射することができる。繊維層30がセラミック塗料40によって接続されている場合には、ベースプレート10からセラミック塗料40にも熱が伝わり、セラミック塗料40からも輻射熱が放射される。
本実施形態のようにベースプレート10の表面10aを覆うように繊維層30を設けることで、ベースプレート10の熱を繊維層30を介して効率良く放射できるため、ベースプレート10を加熱するための発熱部20を全面に設ける必要がない。したがって、プレート型ヒータ装置1Aの小型化、簡素化および省電力化を図ることができる。
一方、ベースプレート10の表面10aに繊維層30が設けられていない場合には、ベースプレート10の表面10aから加熱の対象物までの媒体(空気)を介して熱を伝えることになり(熱の伝わり方が主として対流)、十分な加熱を行うためには大きな発熱部20や多くの電力が必要になる。さらに、ベースプレート10の表面10aが高温になることから、直接触れた場合の安全性が懸念される。
本実施形態のように、ベースプレート10の表面10aが繊維層30で覆われていたり、セラミック塗料40によって覆われていたりすることで、ベースプレート10に直接触れることがなくなる。繊維層30やセラミック塗料40の表面温度は、ベースプレート10の表面温度に比べて低いため、繊維層30やセラミック塗料40に直接触れたとしても、ベースプレート10に直接触れる場合に比べて安全性は高い。すなわち、繊維層30の表面の粗さ(凹凸)はベースプレート10の表面10aの粗さよりも粗いため、直接触れた場合の接触面積がベースプレート10よりも繊維層30のほうが狭い。また、繊維層30の表面の凹凸によって熱が外部に放出されやすいことから、繊維層30の表面温度はベースプレート10の表面温度よりも低下しやすい。例えば、ベースプレート10の表面10aの温度は120℃から130℃程度となる。一方、繊維層30(セラミック塗料40)の表面温度はベースプレート10の表面10aの温度に対して5℃から10℃程度低くなる。したがって、表面に露出している繊維層30やセラミック塗料40に触れたとしても、短時間であれば問題はない。
図4(a)および(b)は、発熱部を例示する斜視図である。図4(a)には発熱部の構成を例示する斜視図が示され、図4(b)には発熱素子および電極の分解斜視図が示される。
図5は、発熱素子を例示する斜視図である。
本実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Aで適用される発熱部20には、セラミック発熱素子200としてPTC(Positive Temperature Coefficient)素子が用いられる。PTC素子は正温度特性を有する。すなわち、キュリー点以上の温度になると抵抗が増加して、それ以上の温度上昇が制限される。セラミック発熱素子200としてPTC素子を用いることで、温度制御の容易性および消費電力の抑制を図ることができる。
図5は、発熱素子を例示する斜視図である。
本実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Aで適用される発熱部20には、セラミック発熱素子200としてPTC(Positive Temperature Coefficient)素子が用いられる。PTC素子は正温度特性を有する。すなわち、キュリー点以上の温度になると抵抗が増加して、それ以上の温度上昇が制限される。セラミック発熱素子200としてPTC素子を用いることで、温度制御の容易性および消費電力の抑制を図ることができる。
PTC素子の正温度特性は、チタン酸バリウム(BaTiO3)に微量の希土類などを添加することで変化する。本実施形態では1つの発熱部20に1つの平型のPTC素子が用いられる。PTC素子から成るセラミック発熱素子200のサイズは、幅Wと長さLとの比(W:L)が1:5以上1:20以下程度の長尺状となっている。
一例として、車載用ヒータとして用いる場合、PTC素子から成る1つのセラミック発熱素子200のサイズは、幅Wが約10mm以上30mm以下程度、長さLが約90mm以上200mm以下程度、厚さtは約1mm以上5mm以下程度である。
車載用ヒータの場合の好適な例として、ベースプレート10のサイズが縦約150mm、横約200mm、厚さ約1mmの場合、PTC素子から成る1つのセラミック発熱素子200のサイズは、幅Wが約15mm、長さLが約90mm、厚さtが約1.5mmである。
発熱部20は、上記のような平型長尺のセラミック発熱素子200と、セラミック発熱素子200を間に挟持する一対の電極板21と、絶縁性シート22とを備える。セラミック発熱素子200の表裏面(厚さ方向の表裏面)のそれぞれには図示しない電極層が設けられる。電極層には、銀(Ag)やアルミニウム(Al)等の金属が用いられる。これらの金属をセラミック発熱素子200の表裏面に例えば溶射することで電極層が形成される。電極層はセラミック発熱素子200とオーミックコンタクトしている。
セラミック発熱素子200を間に挟持する一対の電極板21としては、例えばステンレスやアルミニウムが用いられる。セラミック発熱素子200と電極板21とは、導電性および熱伝導性に優れた例えばシリコーン系接着剤によって接続される。一対の電極板21のそれぞれには導通ケーブル25が接続される。導通ケーブル25は電極板21に例えばかしめによって接続される。
絶縁性シート22は、一対の電極板21の周囲を覆う絶縁性のシート材である。すなわち、絶縁性シート22は、セラミック発熱素子200を間に挟持した一対の電極板21の周囲を包むように設けられる。絶縁性シート22の材料としては、可撓性、熱伝導性および電気絶縁性を有する、例えば厚さ0.05mm程度のポリイミドフィルムが好ましい。
図6(a)および(b)は、発熱部の組み込み状態を例示する断面図である。図6(a)には発熱部の拡大断面図が示され、図6(b)には図6(a)のC部の拡大断面図が示される。
発熱部20はベースプレート10の裏面10bに設けられた筒部15の筒内に収容される。発熱部20は絶縁性シート22によって覆われているため、筒部15に組み込んだ状態でベースプレート10および筒部15を介して発熱部20の一対の電極板21の間が導通(短絡)することはない。
発熱部20はベースプレート10の裏面10bに設けられた筒部15の筒内に収容される。発熱部20は絶縁性シート22によって覆われているため、筒部15に組み込んだ状態でベースプレート10および筒部15を介して発熱部20の一対の電極板21の間が導通(短絡)することはない。
筒部15の筒内に発熱部20を挿入した状態で筒部15を押圧することで筒部15を潰し、発熱部20を筒内で挟持する。この際、筒部15の側壁15sにくびれ部分151を設けておくことで、側壁15sが潰されても発熱部20側に突出することがない。すなわち、側壁15sは折れ曲がることなく縮む(潰れる)ようになって、発熱部20を筒部15の筒内で挟持できるようになる。これにより、筒部15が押圧されても筒部15の空間内で側壁15sと発熱部20とが接触することを回避できる。
第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Aでは、ベースプレート10と筒部15とが一体に設けられているため、部品点数の削減につながる。また、平型長尺のセラミック発熱素子200を用いることで、セラミック発熱素子200を筒部15に挿入する際の手間を大幅に減らすことができる。また、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Aは電気絶縁性に優れていることから、例えば数十ボルトから数百ボルトの電圧を印加することによって加熱するヒータ(例えば、電気自動車用の車載ヒータ)に適している。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図8(a)および(b)は、発熱部の組み込み状態を例示する断面図である。図8(a)には発熱部の拡大断面図が示され、図8(b)には図8(a)のD部の拡大断面図が示される。
第2実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Bでは、ベースプレート10と筒部15とが別体となっている。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。ベースプレート10は表面10aおよび裏面10bが平坦な薄板状となっている。筒部15は、金属材料(例えば、アルミニウム)を用いた押し出し成形などによって筒形に製造される。筒部15の筒内には発熱部20が収容される。
図7は、第2実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図8(a)および(b)は、発熱部の組み込み状態を例示する断面図である。図8(a)には発熱部の拡大断面図が示され、図8(b)には図8(a)のD部の拡大断面図が示される。
第2実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Bでは、ベースプレート10と筒部15とが別体となっている。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。ベースプレート10は表面10aおよび裏面10bが平坦な薄板状となっている。筒部15は、金属材料(例えば、アルミニウム)を用いた押し出し成形などによって筒形に製造される。筒部15の筒内には発熱部20が収容される。
発熱部20を収容した筒部15は、ベースプレート10の裏面10bに接続される。筒部15は、熱伝導性に優れた例えばシリコーン系接着剤によってベースプレート10の裏面10bに、ベースプレート10とは別体で接着される。
第2実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Bでは、ベースプレート10と筒部15とが別体になっているため、ベースプレート10としては平板を用意すればよい。また、所望のサイズや個数の筒部15をベースプレート10の適した位置に取り付けることができ、適用するヒータ装置に応じた設計の自由度を高めることができる。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図10(a)および(b)は、発熱部の接続状態を例示する断面図である。
第3実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Cでは、ベースプレート10の裏面10bに接続される発熱部20が筒部15(図1参照)を介すことなく接続されている。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。発熱部20は、一対の電極板21の間にセラミック発熱素子200が挟持された構成である。発熱部20は、ベースプレート10の裏面10bに絶縁性部材50を介して接続される。また、ベースプレート10の裏面10bに接続された発熱部20の表面は、絶縁性被覆材60によって覆われている。
図9は、第3実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図10(a)および(b)は、発熱部の接続状態を例示する断面図である。
第3実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Cでは、ベースプレート10の裏面10bに接続される発熱部20が筒部15(図1参照)を介すことなく接続されている。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。発熱部20は、一対の電極板21の間にセラミック発熱素子200が挟持された構成である。発熱部20は、ベースプレート10の裏面10bに絶縁性部材50を介して接続される。また、ベースプレート10の裏面10bに接続された発熱部20の表面は、絶縁性被覆材60によって覆われている。
絶縁性部材50には例えばポリイミドが用いられる。絶縁性部材50は、図10(a)に示すように、ベースプレート10の裏面10bの発熱部20と対向する位置に設けられていてもよいし、図10(b)に示すように、ベースプレート10の裏面10bの全面に設けられていてもよい。絶縁性部材50は、熱伝導性に優れた例えばシリコーン系接着剤によってベースプレート10の裏面10bに接着される。また、発熱部20は、熱伝導性に優れた例えばシリコーン系接着剤によって絶縁性部材50に接着される。
絶縁性被覆材60には例えばポリイミドが用いられる。絶縁性被覆材60は、発熱部20の表面を含むベースプレート10の裏面10bの全面を覆うように設けられる。
第3実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Cでは、筒部15を介すことなく発熱部20が接続される構成のため、構造の簡素化および部品点数の削減を図ることができる。
(第4実施形態)
図11は、第4実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図12は、発熱部の接続状態を例示する断面図である。
第4実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Dは、発熱部20の一方の電極板21をベースプレート10で兼用した構成である。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。発熱部20のセラミック発熱素子200は、熱伝導性および導電性に優れた例えばシリコーン系接着剤によってベースプレート10の裏面10bに接続される。複数のセラミック発熱素子200が設けられている場合、セラミック発熱素子200の一方の電極がベースプレート10で共通となっている。したがって、セラミック発熱素子200に電圧を印加する一方の導通ケーブル25はベースプレート10に接続される。
図11は、第4実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図12は、発熱部の接続状態を例示する断面図である。
第4実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Dは、発熱部20の一方の電極板21をベースプレート10で兼用した構成である。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。発熱部20のセラミック発熱素子200は、熱伝導性および導電性に優れた例えばシリコーン系接着剤によってベースプレート10の裏面10bに接続される。複数のセラミック発熱素子200が設けられている場合、セラミック発熱素子200の一方の電極がベースプレート10で共通となっている。したがって、セラミック発熱素子200に電圧を印加する一方の導通ケーブル25はベースプレート10に接続される。
ベースプレート10の裏面10bに接続された発熱部20の表面は、絶縁性被覆材60によって覆われている。絶縁性被覆材60には例えばポリイミドが用いられる。絶縁性被覆材60は、発熱部20の表面を含むベースプレート10の裏面10bの全面を覆うように設けられる。
第4実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Dでは、発熱部20の一方の電極板21をベースプレート10で兼用しているため、構造の簡素化および部品点数の削減を図ることができる。
(第5実施形態)
図13は、第5実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図14は、発熱部の挟持状態を例示する断面図である。
第5実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Eは、発熱部20の一方の電極板21をベースプレート10で兼用するとともに、他方の電極板21を対向プレート70にした構成である。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。
図13は、第5実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図14は、発熱部の挟持状態を例示する断面図である。
第5実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Eは、発熱部20の一方の電極板21をベースプレート10で兼用するとともに、他方の電極板21を対向プレート70にした構成である。ベースプレート10の表面10a側の構成は第1実施形態と同様である。
対向プレート70には、アルミニウムなどの金属が用いられる。対向プレート70のサイズはベースプレート10のサイズと同等である。ベースプレート10と対向プレート70との間にセラミック発熱素子200が挟持される。ベースプレート10および対向プレート70のそれぞれには、セラミック発熱素子200に電圧を印加するための導通ケーブル25が接続される。
セラミック発熱素子200は、熱伝導性および導電性に優れた例えばシリコーン系接着剤によってベースプレート10の裏面10bおよび対向プレート70の表面70aに接続される。また、ベースプレート10と対向プレート70との間であってセラミック発熱素子200が配置されていない部分には絶縁性部材80が設けられる。絶縁性部材80には、熱伝導性および電気絶縁性に優れた例えばシリコーン系接着剤が用いられる。
第5実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Eでは、発熱部20の一対の電極板21をベースプレート10および対向プレート70で構成しているため、構造の簡素化および部品点数の削減を図ることができる。また、複数のセラミック発熱素子200を備えていても、それぞれ個別に電極板21や導通ケーブル25を設ける必要がなくなる。
(第6実施形態)
図15は、第6実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図16は、隙間への熱の伝達を説明する模式断面図である。
第6実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Gは、ベースプレート10と対向する対向プレート70と、この対向させたベースプレート10と対向プレート70との間に隙間Gを設けるためのスペーサ90と、をさらに備えた構成となっている。
図15は、第6実施形態に係るプレート型ヒータ装置を例示する分解斜視図である。
図16は、隙間への熱の伝達を説明する模式断面図である。
第6実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Gは、ベースプレート10と対向する対向プレート70と、この対向させたベースプレート10と対向プレート70との間に隙間Gを設けるためのスペーサ90と、をさらに備えた構成となっている。
プレート型ヒータ装置1Gでは、発熱部20の一方の電極板21をベースプレート10で兼用し、他方の電極板21を対向プレート70で兼用している。また、スペーサ90は放熱フィン95を有している。放熱フィン95を有するスペーサ90は、ベースプレート10と対向プレート70とが対向する方向にみて発熱部20と重なる位置に配置される。
具体的には、ベースプレート10の裏面10bにセラミック発熱素子200が熱伝導性および導電性に優れた例えばシリコーン系接着剤によって接続され、セラミック発熱素子200の対向プレート70側の面に放熱フィン95を有するスペーサ90が上記と同様な例えばシリコーン系接着剤によって接続される。さらに、スペーサ90と対向プレート70とが上記と同様な例えばシリコーン系接着剤によって接続される。すなわち、セラミック発熱素子200およびスペーサ90は互いに積層された状態でベースプレート10と対向プレート70との間に挟持される。そして、ベースプレート10および対向プレート70のそれぞれには、セラミック発熱素子200に電圧を印加するための導通ケーブル25が接続される。
このように、ベースプレート10と対向プレート70との間にスペーサ90が設けられることで、ベースプレート10の裏面10bと対向プレート70の表面70aとの間に隙間Gが設けられる。図16に示すように、プレート型ヒータ装置1Gでは、ベースプレート10の表面10a側からは輻射熱(矢印A参照)が放射される。一方、ベースプレート10の裏面10b側においては、発熱部20で発生した熱がスペーサ90に伝わり、放熱フィン95から隙間Gを通過する空気を加熱する。加熱された空気は、隙間Gを流路として対向プレート70の面方向に流れる(矢印B参照)。
図17は、空気の流れを説明する斜視図である。
プレート型ヒータ装置1Gにおいて、隙間Gの横から隙間G内に空気を送り込むようにする(矢印C参照)。隙間Gに送り込まれた空気は、隙間G内においてスペーサ90の放熱フィン95と接触して効果的に熱を吸収し加熱される。隙間G内の空気は放熱フィン95の間を通過して外部に出て行く(矢印D参照)。これにより、プレート型ヒータ装置1Gでは、ベースプレート10の表面10a側からは輻射熱が放射され(矢印A参照)、ベースプレート10の面方向には対流熱が出て行くことになる(矢印D参照)。
プレート型ヒータ装置1Gにおいて、隙間Gの横から隙間G内に空気を送り込むようにする(矢印C参照)。隙間Gに送り込まれた空気は、隙間G内においてスペーサ90の放熱フィン95と接触して効果的に熱を吸収し加熱される。隙間G内の空気は放熱フィン95の間を通過して外部に出て行く(矢印D参照)。これにより、プレート型ヒータ装置1Gでは、ベースプレート10の表面10a側からは輻射熱が放射され(矢印A参照)、ベースプレート10の面方向には対流熱が出て行くことになる(矢印D参照)。
図18(a)および(b)は、空気の流れの設定例を説明する模式平面図である。
プレート型ヒータ装置1Gにおいて、隙間Gにおける空気の流れを設定する構成を備えていてもよい。図18(a)に示す例では、ベースプレート10と対向プレート70との間に蓋部111および112が設けられる。例えば、略平行に配置された2つの発熱部20およびスペーサ90の互いの両端をつなぐように蓋部111および112が設けられる。これにより、隙間G内の空気の流れを蓋部111と112との間に制限することができる。
プレート型ヒータ装置1Gにおいて、隙間Gにおける空気の流れを設定する構成を備えていてもよい。図18(a)に示す例では、ベースプレート10と対向プレート70との間に蓋部111および112が設けられる。例えば、略平行に配置された2つの発熱部20およびスペーサ90の互いの両端をつなぐように蓋部111および112が設けられる。これにより、隙間G内の空気の流れを蓋部111と112との間に制限することができる。
図18(b)に示す例では、略平行に配置された2つの発熱部20およびスペーサ90の互いの両端をつなぐように蓋部111および112が設けられ、一方の蓋部111の間に空気の送り込み口111hが設けられる。これにより、送り込み口111hから隙間Gに送られた空気は隙間G内で左右に分かれて流れ、それぞれ吹き出していくことになる(矢印D1、D2参照)。
図19(a)および(b)は、空気の吹き出し方向の設定について説明する模式断面図である。
プレート型ヒータ装置1Gにおいて、隙間Gにおける空気の吹き出し方向を設定する手段を備えていてもよい。図19(a)に示す例では、隙間Gを面方向に流れる空気を前方(ベースプレート10側)に向ける壁部121が設けられる。壁部121は、例えば対向プレート70の縁部分に設けられ、対向プレート70の表面70aと交差する方向に立設される。壁部121とベースプレート10の縁との間には吹き出し口121hが設けられる。これにより、隙間Gを対向プレート70の面方向に流れてきた空気が壁部121に当たって方向を変えられ、吹き出し口121hから吹き出すことになる。
プレート型ヒータ装置1Gにおいて、隙間Gにおける空気の吹き出し方向を設定する手段を備えていてもよい。図19(a)に示す例では、隙間Gを面方向に流れる空気を前方(ベースプレート10側)に向ける壁部121が設けられる。壁部121は、例えば対向プレート70の縁部分に設けられ、対向プレート70の表面70aと交差する方向に立設される。壁部121とベースプレート10の縁との間には吹き出し口121hが設けられる。これにより、隙間Gを対向プレート70の面方向に流れてきた空気が壁部121に当たって方向を変えられ、吹き出し口121hから吹き出すことになる。
図19(b)に示す例では、隙間Gの端部に可変翼125が設けられる。可変翼125は、例えば対向プレート70の縁部分に設けられ、対向プレート70の表面70aに対する角度を変えられるようになっている。隙間Gを対向プレート70の面方向に流れてきた空気は、可変翼125に当たって可変翼125の角度に応じて方向を変えられ、吹き出し口121hから吹き出すことになる。可変翼125はルーバ型であってもよい。
上記説明したプレート型ヒータ装置1Gにおいて、スペーサ90は放熱フィン95を有するものに限定されず、支柱型や壁型、板型であってもよい。また、ベースプレート10および対向プレート70を電極板21と兼用する場合、ベースプレート10と対向プレート70との電気的な短絡を防止するため、両者間に絶縁部材を介在させたり、プレート面に絶縁膜を形成したりしてもよい。また、対向プレート70の裏面70bに断熱部材を設けてもよい。対向プレート70の裏面70bは自動車のダッシュボードなどの取付面と接するため、断熱部材を設けておくことで取付面を熱から保護することができる。
このように、第6実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Gでは、放熱フィン95を有するスペーサ90によってベースプレート10と対向プレート70との間に空気の流路となる隙間Gが設けられる。これにより、この隙間Gを通る空気を加熱することができ、ベースプレート10の表面10a側で輻射熱を得るとともに、裏面10b側で対流熱を得ることが可能となる。輻射熱および対流熱を利用できるプレート型ヒータ装置1Gでは、輻射熱のみの場合に比べて2~3倍程度の熱量を得ることができる。
また、第3実施形態に係るプレート型ヒータ装置1C、第4実施形態に係るプレート型ヒータ装置1D、第5実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Eおよび第6実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Gでは、第1実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Aや第2実施形態に係るプレート型ヒータ装置1Bのような筒部15が不要になるため、構造の簡素化および部品点数の削減を図ることができる。特に、プレート型ヒータ装置1C、1D、1Eおよび1Gでは、数ボルトから十数ボルト程度の低電圧、数十ボルト程度の中電圧で加熱するヒータ(例えば、12Vや24Vの車載バッテリーの電圧で駆動する車載ヒータ)に適している。
例えば、上記のような足下を温めるヒータや、自動車のダッシュボードに配置する車載用ヒータに適したサイズのベースプレート10を用いる場合、図3に示すように、1つのベースプレート10に対して2つの発熱部20を所定の間隔で略平行に配置することが好ましい。また、この場合、発熱部20(筒部15が設けられていない場合はセラミック発熱素子200)の幅をW1、2つの発熱部20の間隔をW2、発熱部20の縁からベースプレート10の縁までの距離をW3として、幅W1に対する間隔W2および距離W3をそれぞれ1~1.5倍程度にするとよい。これにより、2つの発熱部20であってもベースプレート10の全体を効果的に温めることができるため、省電力、発熱量および均一性のバランスに優れた暖房器具を構成することができる。また、1つのベースプレート10に3つ以上の発熱部20が互いに略平行に設けられている場合も上記と同様な比率で配置されているとよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、安全性に優れ、省電力なプレート型ヒータ装置1A、1B、1C、1D、1Eおよび1Gを提供することが可能となる。
なお、上記に本実施形態およびその適用例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、1つの筒部15に1つの発熱部20を組み込む例を示したが、1つの筒部15に複数の発熱部20を組み込んでもよい。また、1つの発熱部20に複数のセラミック発熱素子200を並べるようにしてもよい。
また、発熱部20の個数やベースプレート10に対する発熱部20の配置(レイアウト)は上記に限定されない。例えば、上記実施形態では、ベースプレート10の短手方向と発熱部20の長手方向とを合わせてレイアウトした例を示したが、ベースプレート10の長手方向と発熱部20の長手方向とを合わせてレイアウトしてもよい。
また、セラミック発熱素子200としてPTC素子を例としたが、PTC素子以外の発熱素子であってもよい。さらには、ベースプレート10は矩形以外の形状(丸形、楕円形、多角形など)であってもよいし、湾曲した形状や立体的な形状であってもよい。また、繊維層30と同等の機能を有する部材として、ベースプレート10の表面10aの粗さ(凹凸)よりも粗い(凹凸が多い)もの(例えば、ディンプルを有する部材、凹みを有する部材、格子状の部材など)や、ベースプレート10よりも表面積が狭いもの(例えば、微小な孔が多数設けられた部材など)を用いてもよい。
また、前述の各実施形態またはその適用例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
本発明は、家庭用ヒータ、自動車(エンジン自動車、電気自動車、ハイブリッド車など)に用いられる車載用ヒータのほか、電車その他の移動体、産業用装置の加熱用、水槽用のヒータなど、電圧で駆動する加熱装置として好適に利用可能である。
1A,1B,1C,1D,1E,1G…プレート型ヒータ装置
10…ベースプレート
10a…表面
10b…裏面
15…筒部
15s…側壁
20…発熱部
21…電極板
22…絶縁性シート
25…導通ケーブル
30…繊維層
40…セラミック塗料
50…絶縁性部材
60…絶縁性被覆材
70…対向プレート
70a…表面
80…絶縁性部材
90…スペーサ
95…放熱フィン
111,112…蓋部
111h…送り込み口
121…壁部
121h…吹き出し口
125…可変翼
151…くびれ部分
200…セラミック発熱素子
G…隙間
L…長さ
W…幅
t…厚さ
10…ベースプレート
10a…表面
10b…裏面
15…筒部
15s…側壁
20…発熱部
21…電極板
22…絶縁性シート
25…導通ケーブル
30…繊維層
40…セラミック塗料
50…絶縁性部材
60…絶縁性被覆材
70…対向プレート
70a…表面
80…絶縁性部材
90…スペーサ
95…放熱フィン
111,112…蓋部
111h…送り込み口
121…壁部
121h…吹き出し口
125…可変翼
151…くびれ部分
200…セラミック発熱素子
G…隙間
L…長さ
W…幅
t…厚さ
Claims (13)
- セラミック発熱素子を熱源として輻射熱を発生させる暖房機器であって、
ベースプレートと、
前記ベースプレートの一方面側に設けられ、平型の前記セラミック発熱素子を有する発熱部と、
前記ベースプレートの他方面側に設けられる繊維層と、
を備えたプレート型ヒータ装置。 - 前記繊維層は、セラミック塗料を介して前記ベースプレートの前記他方面に接続された、請求項1記載のプレート型ヒータ装置。
- 前記セラミック塗料は、前記繊維層の繊維間に含浸している、請求項2記載のプレート型ヒータ装置。
- 前記セラミック塗料は、前記繊維層の表面を被覆する、請求項2記載のプレート型ヒータ装置。
- 複数本の前記発熱部を備え、
前記複数本の発熱部は、前記ベースプレートの前記一方面側に所定の間隔で略平行に配置された、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレート型ヒータ装置。 - 前記ベースプレートの前記一方面に、前記ベースプレートと一体に形成され、前記一方面に沿って延在する筒部をさらに備え、
前記筒部の筒内に前記セラミック発熱素子が挿入された、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレート型ヒータ装置。 - 前記発熱部は、前記セラミック発熱素子を収容する筒部を有し、
前記ベースプレートの前記一方面に前記発熱部の前記筒部が別体で接続された、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレート型ヒータ装置。 - 前記ベースプレートは、前記セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板のうち一方の電極板と兼用である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレート型ヒータ装置。
- 前記ベースプレートと対向する対向プレートをさらに備え、
前記セラミック発熱素子は、前記ベースプレートと前記対向プレートとの間で挟持され、
前記セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板が、前記ベースプレートおよび前記対向プレートで構成される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレート型ヒータ装置。 - 前記ベースプレートと対向する対向プレートと、
対向させた前記ベースプレートと前記対向プレートとの間に隙間を設けるためのスペーサと、
をさらに備えた、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレート型ヒータ装置。 - 前記スペーサは放熱フィンを有し、
前記ベースプレートと前記対向プレートとが対向する方向にみて前記発熱部と重なる位置に前記スペーサが配置される、請求項10記載のプレート型ヒータ装置。 - 前記セラミック発熱素子および前記スペーサは、互いに積層された状態で前記ベースプレートと前記対向プレートとの間で挟持され、
前記セラミック発熱素子に電圧を印加する一対の電極板が、前記ベースプレートおよび前記対向プレートで構成される、請求項11記載のプレート型ヒータ装置。 - 前記ベースプレートと前記対向プレートとの前記隙間を前記対向プレートの面方向に流れてきた空気の方向を変える手段をさらに備えた請求項10記載のプレート型ヒータ装置。
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