JP2023110158A - 異常予兆検知機能付ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】外部のグラウンド電位を使用しなくても、電気信号を入力して、電線に断線が生じる予兆を検知することができる異常予兆検知機能付ケーブルを提供する。【解決手段】電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、検知線導体31と、前記検知線導体31の外周を被覆する検知線被覆32と、を有する検知線3と、を有し、前記検知線導体31は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、前記検知線導体31は、素線として、内側素線3aと、前記内側素線3aよりも屈曲寿命が短い外側素線3bと、を含み、前記内側素線3aのそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、前記内側素線3aの群の外周に、前記外側素線3bが、前記内側素線3aの群に対して絶縁された状態で配置されている、異常予兆検知機能付ケーブルとする。【選択図】図2

Description

本開示は、異常予兆検知機能付ケーブルに関する。
種々の電気・電子機器や輸送用機器、建造物、公共設備等において、電線が搭載、また敷設されるが、電線の長期の使用に伴い、電線に断線等の損傷が発生する場合がある。例えば、電線に屈曲や振動が繰り返し加えられると、金属疲労により、電線を構成する導体に断線が発生する場合がある。断線等の損傷は、実際に発生する前に、金属疲労が進行している段階等、予兆の段階で検知することが好ましい。電線の損傷の発生を、予兆の段階で検知することができれば、その電線を交換する等の対策を実施することで、電線が配置された機器の機能停止等、電線の損傷に起因する不具合を、未然に防止することができる。
電線の損傷の予兆を検出することを意図したケーブルとして、例えば、特許文献1に、複数の素線を撚り合わせた導体を有する検知線と、複数の素線を撚り合わせた導体を有する被検知線と、を備え、検知線の導体の撚りピッチが、被検知線の導体の撚りピッチよりも長くなった断線検知機能付ケーブルが開示されている。検知線の導体の撚りピッチを被検知線の導体の撚りピッチよりも長くすることで、検知線の屈曲寿命を被検知線の屈曲寿命よりも短くして、断線の予測を図っている。
また、特許文献2に、複数の電線とそれら複数の電線を覆う電気シールド層と電気シールド層を覆うシースからなる電気ケーブルと、電気シールド層に設けられ導体線とその外周の絶縁層からなる断線検知線と、導体線に電気的に接続された電圧源と、導体線に電気的に接続された第1の検出器と、電気シールド層に電気的に接続された第2の検出器とを備えた断線検知装置が開示されている。断線検知線の屈曲寿命は電線の屈曲寿命よりも短く設定される。断線検知線の導体線に電圧源により電圧を印加し、第1の検出器の検出信号と第2の検出器の検出信号から電気シールド層の断線を予測することが記載されている。
特許文献3には、導体を絶縁体で被覆した線心と、断線検知線とを有する断線検知機能付きケーブルにおいて、断線検知線が、導体線に絶縁体を被覆した複数本の素線からなり、それら複数本の素線が屈曲寿命の異なる2種類以上の素線からなる形態が開示されている。屈曲寿命の異なる素線を組み合わせて検知線を構成しているので、この検知線を段階的に断線させることが可能であるとされている。また検知線の素線を個々に絶縁することにより、素線断線による抵抗変化が明確に現れ、より正確な断線検知が可能であるとされている。
特開2013-182716号公報 特開2007-305478号公報 特開2007-299608号公報
特許文献1~3に記載されるように、断線の予兆を検知する対象である対象電線とともに、その対象電線よりも屈曲によって破断しやすい検知線を設けておき、検知線の破断を監視することで、対象電線の断線の予兆を検知することが可能である。検知線の破断を監視するための手段としては、検知線を構成する導体線に、交流電流等の電気信号を入力し、反射または透過によって得られる応答信号の変化を監視する方法をとることができる。この際、電気信号に対する基準として用い、また電気信号のリターンパスを確保するために、グラウンド電位を設定する必要がある。
この断線予兆検知のためのグラウンド電位としては、自動車等、電線を搭載している機器全体としてのグラウンド電位を利用することができる。しかし、機器全体のグラウンド電位には、その機器に搭載されている種々の装置が接続されていることが通常であり、断線予兆検知のための電気信号に、他の装置に由来するノイズが重畳されやすく、正確な断線予兆の検知が難しくなることが多い。他に、機器全体のグラウンド電位を利用せず、断線予兆検知ための検知線用に、専用のグラウンド線を別途設けておく方法も考えられる。この場合には、ノイズの影響は小さく抑えることができるが、機器の内部に配策される電線の本数が多くなり、機器の内部構造の複雑化や質量の増大につながる。機器全体のグラウンド電位や、専用のグラウンド線のように、検知線の外部のグラウンド電位を使用しなくても、検知線による断線予兆の検知を行うことができれば、ノイズの影響を低く抑えながら、断線予兆の検知に要する設備の簡素化を図ることができる。
以上に鑑み、外部のグラウンド電位を使用しなくても、電気信号を入力して、電線に断線が生じる予兆を検知することができる異常予兆検知機能付ケーブルを提供することを課題とする。
本開示にかかる異常予兆検知機能付ケーブルは、電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、検知線導体と、前記検知線導体の外周を被覆する検知線被覆と、を有する検知線と、を有し、前記検知線導体は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、前記検知線導体は、素線として、内側素線と、前記内側素線よりも屈曲寿命が短い外側素線と、を含み、前記内側素線のそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、前記内側素線の群の外周に、前記外側素線が、前記内側素線の群に対して絶縁された状態で配置されている。
本開示にかかる異常予兆検知機能付ケーブルによると、外部のグラウンド電位を使用しなくても、電気信号を入力して、電線に断線が生じる予兆を検知することができる。
図1は、本開示の第一の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルの構成を示す断面図である。 図2は、上記第一の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルに含まれる検知線の構成を示す断面図である。 図3は、本開示の第二の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルに含まれる検知線の構成を示す断面図である。 図4は、本開示の第三の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルに含まれる検知線の構成を示す断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施態様を説明する。
本開示の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルは、電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、検知線導体と、前記検知線導体の外周を被覆する検知線被覆と、を有する検知線と、を有し、前記検知線導体は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、前記検知線導体は、素線として、内側素線と、前記内側素線よりも屈曲寿命が短い外側素線と、を含み、前記内側素線のそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、前記内側素線の群の外周に、前記外側素線が、前記内側素線の群に対して絶縁された状態で配置されている。
上記異常予兆検知機能付ケーブルは、対象電線の電線導体よりも屈曲寿命が短い検知線導体を有する検知線を含んでいる。よって、異常予兆検知機能付ケーブルに、屈曲や振動により負荷が繰り返し加えられると、対象電線の電線導体よりも、検知線導体に含まれる素線の方が短期間で破断することになる。検知線に含まれる素線に破断が生じた際に、特性インピーダンスの測定等、電気的測定によって、その破断を検出することで、対象電線に断線が発生する前に、対象電線に断線の予兆が生じていることを、検知することができる。
この電気的測定に際して、検知線導体に含まれる2種の素線のうち、内側素線の群をグラウンド線として用い、そのグラウンド線の電位として定まるグラウンド電位を基準として、外側素線に対して電気信号を入力して、電気的測定を行えばよい。外側素線が内側素線よりも短い屈曲寿命を有することにより、また外側素線が内側素線の外周に配置されていることにより、検知線に屈曲や振動による負荷が繰り返して印加された際に、外側素線の方が内側素線よりも先に破断を起こす。よって、内側素線の群をグラウンド線として用いることで、電気的測定によって外側素線の破断を安定して検出し、対象電線の断線の予兆を敏感に検知することが可能となる。外側素線と内側素線が共通の検知線を構成しているため、電気的測定による素線の破断の検出のために、異常予兆検知機能付ケーブルが搭載された機器全体のグラウンド電位への接続や、異常予兆検知機能付ケーブルの外部への独立したグラウンド線の設置を必要としない。そのため、機器全体のグラウンド電位からのノイズの影響、また独立したグラウンド線の設置に伴う必要スペースや質量の増大を避けながら、安定した電気的測定を実施することができる。さらに、内側素線が、導電性材料が露出された裸線として構成されていることにより、内側素線が、特に安定性の高いグラウンド電位を与えるものとなる。
加えて、この異常予兆検知機能付ケーブルにおいては、検知線導体の内側素線の群をグラウンド線として用いる代わりに、機器全体のグラウンド電位や別途設けたグラウンド線等、別のグラウンド電位を用いれば、内側素線も対象電線の断線予兆の検知に用いることができる。内側素線は、外側素線よりも屈曲寿命が長く、さらに外側素線よりも内側に配置されていることにより、外側素線よりは破断を起こしにくいが、屈曲や振動による負荷が検知線導体に繰り返して印加されると、外側素線が破断するよりも後に、内側素線も破断を起こす可能性がある。そこで、別のグラウンド電位を基準として、外側素線と内側素線の集合体に対して電気的測定を行い、外側素線の破断と、その後に起こる内側素線の破断をそれぞれ検出することで、対象電線の電線導体における断線の予兆を、段階的に検知することが可能となる。
ここで、前記外側素線のそれぞれは、導電性材料の外周に絶縁層を有し、相互に対して絶縁されているとよい。この場合には、外側素線のそれぞれの外周に設けられた絶縁層が、外側素線と内側素線の群の間の絶縁を確保する役割を果たす。同時に、外側素線が1本ずつ相互に絶縁されていることにより、異常予兆検知機能付ケーブルに印加された負荷の大きさに応じて、外側素線が1本ずつあるいは数本ずつ段階的に破断した際に、破断した素線が、破断していない素線と接触することで、破断箇所の導通が再形成される事態が生じにくい。よって、特性インピーダンス等、電気的測定における測定値の変化が、外側素線の段階的な破断に応じて、敏感に起こるようになる。その段階的な破断を電気的測定によって検出することで、対象電線の断線の予兆の切迫の程度を、判別して検知することが可能となる。
あるいは、前記内側素線の群の外周が、絶縁性材料で包囲され、前記絶縁性材料の外周に前記外側素線が配置されているとよい。この場合には、内側素線の群の外周を連続した絶縁性材料で被覆するだけの簡素な構成で、内側素線と外側素線の間の絶縁を確保することができる。
あるいは、前記外側素線は、複数の群を構成しており、前記複数の群のそれぞれの外周が、絶縁性材料で包囲されているとよい。この場合には、外側素線の複数の群のそれぞれの外周を包囲する絶縁性材料が、群を単位として外側素線を相互に絶縁するとともに、外側素線と内側素線の間を絶縁するものとなる。外側素線が複数の群に分割され、各群が相互に絶縁されていることにより、1つの群、あるいは一部の群を構成する素線が破断した際に、他の群を構成する素線と接触によって、破断箇所に導通が再形成される事態が生じにくい。よって、特性インピーダンス等、電気的測定における測定値の変化が、外側素線の群を単位とした破断により、敏感に生じるようになる。つまり、ある群を構成する素線が全て破断すると、その破断が、外側素線の電気的特性の変化として明瞭に検出される。そのように、群を単位とした外側素線の段階的な破断を検出することで、対象電線の断線の予兆の切迫の程度を、ある程度の精度で判別して検知することが可能となる。
前記外側素線は、相互に異なる屈曲寿命を有する複数種の素線より構成されており、前記複数種の素線は、素線種間で相互に絶縁されているとよい。すると、複数種の外側素線のうち、屈曲寿命の短い外側素線から順に破断することになり、外側素線全体としての電気的測定において、屈曲寿命の短い外側素線の破断による変化が先に起こり、屈曲寿命の長い外側素線の破断による変化がその後に起こるという、段階的な変化が生じる。この段階的な変化を検出することで、異常予兆検知機能付ケーブルに印加された負荷の程度や、対象電線の断線の予兆の切迫の程度を、詳細に判別することが可能となる。
前記外側素線を構成する前記複数種の素線の中で、屈曲寿命が短い素線ほど、前記検知線導体の外周側に配置されているとよい。検知線導体の外周側に配置されている素線ほど、屈曲による負荷が大きく印加され、破断を起こしやすくなる。そこで、屈曲寿命の短い外側素線ほど外周側に配置しておくことで、屈曲寿命の差による破断しやすさの差異が、配置の効果で増幅され、外側素線の中で、素線種ごとの破断に至る時期の差が、大きくなる。そのため、対象電線の断線の予兆の切迫の程度を、明確に識別しやすくなる。
前記内側素線と前記外側素線は、構成材料および線径の少なくとも一方が相互に異なることにより、相互に異なる屈曲寿命を有しているとよい。すると、内側素線と外側素線の間の屈曲寿命に、簡便に差を設けることができる。
前記異常予兆検知機能付ケーブルは、前記対象電線として、電源線と、通信線とを含んでいるとよい。この場合には、電源線と通信線の両方における断線の予兆を、共通の検知線を用いて検知することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、図面を用いて、本開示の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルについて詳細に説明する。本開示の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルは、当該ケーブルに含まれる対象電線において損傷が発生する予兆を、検知可能なケーブルである。
<第一の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブル>
(1)異常予兆検知機能付ケーブルの構成
まず、本開示の第一の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブル(以下、単にケーブルと称する場合がある)について、説明する。図1に、本開示の第一の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブル1の構成を、軸線方向に垂直に切断した断面図にて表示する。異常予兆検知機能付ケーブル1は、対象電線2(2A~2D)と、検知線3と、テープ層4と、シース5と、を含んでいる。
対象電線2は、給電、電圧印加、通信等、機器等において求められる機能を果たす電線であり、ケーブル1において、損傷の予兆を検出すべき対象となる電線である。対象電線2の本数は特に指定されず、1本または複数とすることができる。各対象電線2は、導体線として構成された電線導体21(21A~21D)と、絶縁材料より構成されて電線導体21の外周を被覆する電線被覆22とを有している。図示した形態では、ケーブル1は、4本の対象電線2A~2Dを備えている。それら4本のうち、2本は電源線2A,2Bである。他の2本は、電源線2A,2Bよりも導体断面積が小さい通信線2C,2Dであり、相互に撚り合わせられて、ツイストペアを構成している。図ではツイストペアの外縁を破線で表示している。この種の電源線2A,2Bと通信線2C,2Dを備えた複合ケーブルは、自動車の電動ブレーキ等に用いられる。
検知線3は、後に作用を説明するように、自らが破断を起こすことで、対象電線2に断線の予兆が発生していることを検知する電線である。検知線3は、導体線として構成された検知線導体31と、絶縁材料より構成されて検知線導体31の外周を被覆する検知線被覆32とを有している。ケーブル1に含まれる検知線3の本数は特に限定されず、1本または複数とすることができる。以下では、検知線3を1本のみ用いる形態について主に説明するが、検知線導体31を構成する素線の材質や線径、本数等の異なる複数の検知線3を設けてもよい。検知線被覆32は、検知線導体31の絶縁を確実に行う観点から、検知線導体31とは別の部材として、検知線導体31全体としての外周を被覆して設けることが好ましいが、後に説明するように、検知線導体31の外周部を構成する外側素線3bの外周に、絶縁層3cあるいは分割絶縁層3eが設けられている場合に、それらの絶縁層3c,3eが検知線被覆を兼ねるものであってもよい。
検知線導体31は、屈曲寿命が、対象電線2の電線導体21よりも短くなっている。本明細書において、導体や素線の屈曲寿命とは、屈曲を受けた際に破断が起こるまでの期間を示し、所定の角度での屈曲を繰り返した際に破断が起こるまでの屈曲回数等として評価することができる。その屈曲回数が多いほど、屈曲寿命が長い(耐屈曲性が高い)ことを示す。後に説明するように、検知線導体31は、複数種の素線を含んでいるが、検知線導体31の全体としての屈曲寿命、つまり全素線を合わせた集合体としての屈曲寿命が、対象電線2の電線導体21よりも短くなっている。また、ケーブル1が複数の対象電線2を含む場合には、それら複数の対象電線2の電線導体21のそれぞれよりも、検知線導体31の屈曲寿命が短くなっている。電源線2A,2Bと通信線2C,2Dがケーブル1に含まれる場合に、通信線2C,2Dに比べて導体断面積の大きい電源線2A,2Bの方が屈曲寿命が短いことが一般的であり、検知線導体31は、その電源線2A,2Bよりもさらに屈曲寿命が短くなっている。
対象電線2と検知線3の間で、導体21,31の屈曲寿命に差を設ける手段としては、以下の形態を例示することができる。例えば、導体断面積が同じであれば撚線導体を構成する素線の本数が多いほど、屈曲寿命が長くなる。また、導体を構成する素線が細い方が、屈曲寿命が長くなる。また、導体を構成する導電性材料が、材料物性として高い耐屈曲性を示す場合、例えば大きなヤング率や高い剛性率、高い曲げ強度を有する場合には、導体の屈曲寿命が長くなる。さらに、特許文献1に記載されるように、導体における素線の撚りピッチが短いほど、導体の屈曲寿命が長くなる。図示した形態では、各対象電線2よりも検知線導体31の導体断面積が小さく、各検知線3を構成する素線が、各対象電線2を構成する素線よりも細くなっている。
ケーブル1において、全ての対象電線2と検知線3は、1つにまとめられ、電線群Gを構成している。電線群Gにおいて、各対象電線2および検知線3の相互配置は、特に限定されるものではないが、検知線3を中央に配置し、その検知線3の外周を囲んで、複数の対象電線2を配置する形態が好ましい。この際、検知線3が複数設けられる場合には、それら複数の検知線3を中央にまとめて配置するとよい。検知線3と対象電線2は、電線束としてまとめるだけでもよいが、検知線3を中心とし、その検知線3の外周に対象電線2を配置して、一括して撚る形態が好ましい。この場合に、中心の検知線3も撚られることになる。
電線群Gの外周には、テープ層4が設けられている。テープ層4は、電線群Gを構成する各対象電線2および検知線3をシース5と分離する役割を果たす。テープ層4の形態および材料は、特に限定されないが、紙や樹脂等の絶縁性材料より構成されたテープ体が、電線群Gの外周に螺旋状に巻き付けられた形態を、好適に例示することができる。テープ層4は、電線群Gに密着している。つまり、電線群Gを構成する各電線2A~2D,3のうち、電線群Gの最外周に面する電線(ここでは対象電線2A,2B,2D)の外周面に接触している。
シース5は、ポリマー材料を主成分とする絶縁体の押出成形体として構成されており、テープ層4の外周を囲んで、ケーブル1全体の最外周を構成している。シース5は、テープ層4の外周に密着している。つまり、テープ層4の外周の全域において、シース5とテープ層4の間に、不可避的なものを除いて空隙が形成されずに、シース5がテープ層4に接触していることが好ましい。シース5は、1層より構成されても、複数の層より構成されてもよいが、図示した形態では外層51と内層52の2層より構成されており、外層51の方が、内層52よりも、耐摩耗性等の機械的特性に優れた材料より構成されている。ケーブル1において、テープ層4を省略し、電線群Gの外周に直接密着する押出成形体として、シース5を形成してもよい。シース5が押出成形体として形成されており、適宜テープ層4を介して電線群Gの外周に密着していることで、対象電線2と検知線3の位置関係が、相互にずれにくくなり、対象電線2の断線の予兆を、位置や時期に依存しない感度で、検知線3によって正確に検知することができる。
(2)検知線導体の構成
次に、異常予兆検知機能付ケーブル1に含まれる検知線3を構成する検知線導体31について説明する。検知線導体31は、複数の素線(導電線材料の単線)の集合体として構成されているが、全てが同じ素線よりなるのではなく、内側素線3aと外側素線3bとをそれぞれ複数含んでいる。外側素線3bは、内側素線3aよりも屈曲寿命が短くなっている。
本実施形態にかかるケーブル1においては、複数の内側素線3aが、中心部に1つに集合され、群を構成している。この内側素線3aの群の外周に、複数の外側素線3bが配置されている。図示した形態では、内側素線3aの群の外周を1周囲んで、外側素線3bが配置されている。内側素線3aと外側素線3bの間には、外側素線3bの外周の絶縁層3cを除き、他の素線や部材が介在されないことが好ましい。検知線導体31においては、複数の内側素線3aと複数の外側素線3bの集合体全体に対して、撚りが加えられていることが好ましい。
上記のように、外側素線3bは、内側素線3aよりも屈曲寿命が短くなっている。外側素線3bと内側素線3aは、構成材料および線径の少なくとも一方が相互に異なっていることにより、相互に異なる屈曲寿命を有するものであるとよい。構成材料の差としては、内側素線3aを外側素線3bよりも、大きなヤング率や高い剛性率、高い曲げ強度等、材料物性として高い耐屈曲性を示す材料より構成すればよい。線径の差としては、内側素線3aを外側素線3bよりも、線径の小さな素線として構成すればよい。好ましくは、内側素線3aと外側素線3bが、少なくとも構成材料において相互に異なっており、内側素線3aの方が高い耐屈曲性を示す材料より構成されるとよい。例えば、外側素線3bに銅(軟銅)を用い、内側素線3aに銅合金を用いる形態、外側素線3bにアルミニウムを用い、内側素線3aにアルミニウム合金を用いる形態、外側素線3bに比較的耐屈曲性の低い銅合金またはアルミニウム合金を用い、内側素線3aにそれよりも耐屈曲性の高い別の銅合金またはアルミニウム合金を用いる形態を、好適に例示することができる。
それぞれの内側素線3aは、裸線(メッキされた金属線も含む;本明細書において同様)として構成されている。つまり、それぞれの内側素線3aは、外周部に絶縁層を有さず、内側素線3aを構成する導電性材料が直接露出している。検知線導体31において、それぞれ裸線として構成された内側素線3aが複数集合して群をなしており、複数の内側素線3aの相互間には、導通が形成されている。
外側素線3bは、内側素線3aの群に対して絶縁されていれば、1本ずつは、裸線として構成されても、外周部に絶縁層を有していてもいずれでもよい。しかし、本実施形態においては、各外側素線3bは、個別に絶縁層3cを有している。つまり、それぞれの外側素線3bを構成する導電性材料の外周を個別に、絶縁層3cが被覆している。絶縁層3cの具体的な種類や厚さは特に限定されるものではないが、エナメル被覆層より構成されることが好ましい。この外側素線3bの外周に設けられた絶縁層3cは、内側素線3aの群に対して外側素線3bを絶縁するものとなる。同時に、絶縁層3cは、個々の外側素線3bを、相互に対して絶縁するものとなる。
(3)断線検知の方法
上記で説明したケーブル1が、機器等に搭載され、使用中に、繰り返して屈曲や振動を受けると、対象電線2を構成する電線導体21に金属疲労が蓄積し、断線に至る可能性がある。対象電線2に断線が生じると、対象電線2が、給電、通信等の機能を果たせなくなり、ケーブル1が搭載された機器が、正常な機能を発揮し続けられなくなる可能性がある。さらには、対象電線2の断線に起因して、その機器に故障等の不具合が発生する可能性もある。
しかし、本実施形態にかかるケーブル1は、機器等において所定の機能を果たす対象電線2に加えて、対象電線2の電線導体21よりも屈曲寿命の短い検知線導体31を備えた、検知線3を含んでいる。ケーブル1が繰り返して屈曲や振動を受けることがあると、屈曲寿命の短い検知線導体31が、電線導体21よりも先に破断を生じることになる。検知線導体31に破断が生じたことは、対象電線2にも屈曲や振動による負荷が加えられて、電線導体21に金属疲労が蓄積されており、そのまま負荷の印加が続けば、対象電線2の電線導体21も断線を起こす可能性があることを意味する。検知線導体31の破断は、特性インピーダンスの測定等、電気的測定によって検出することができる。ここで、検知線導体31の破断とは、検知線導体31を構成する素線(外側素線3bおよび内側素線3a)の少なくとも一部が破断を起こすことを指す。
このように、屈曲寿命の短い検知線導体31の破断を検出することで、対象電線2の電線導体21に断線の予兆があることを、実際に対象電線2に断線が生じていない段階で、未然に検知することができる。対象電線2の断線の予兆を検知した段階で、対象電線2を新しいものに交換する等の措置を講じれば、対象電線2の断線によって引き起こされる不具合を、予防することができる。なお、本明細書において、対象電線2の電線導体21の断線を、単に、対象電線2の断線と称する場合がある。
本実施形態にかかるケーブル1において、検知線3を用いて対象電線2の断線の予兆を検知するための検査法の1つとして、内側素線3aの群を、グラウンド電位として用い、外側素線3bに電気信号を入力して、特性インピーダンス(あるいは電気的測定によって得られる他の電気パラメータ;以下においても同様)の測定を行う方法がある。この場合には、特性インピーダンスの測定を行うに際し、内側素線3aの群に基準電位を設定し、交流成分を含む検査信号を外側素線3bの群に入力する。そして、反射法または透過法、好ましくは反射法によって応答信号を検出する。
検知線導体31の中途部において、外側素線3bに破断が存在すると、その破断の箇所で電気信号の反射が起こるので、応答信号に不連続な変化が発生する。そこで、計測される特性インピーダンスに、基準値以上の変化が生じた場合に、外側素線3bに破断が発生しており、対象電線2の電線導体21に断線の予兆が生じていると判定することができる。単純な直線状の検知線導体31の外側素線3bに破断が生じると、通常は特性インピーダンス値が上昇する方向に変化する。特性インピーダンスの基準値は、外側素線3bに破断が発生していない場合の実測結果等に基づいて、外側素線3bの破断によるものとみなすべき変化量の閾値として、あらかじめ定めておけばよい。なお、特性インピーダンスの変化は、破断にまでは至らない外側素線3bの損傷によっても発生する。本明細書においては、破断による特性インピーダンスの変化を代表として扱っているが、破断以外の外側素線3bの損傷についても、同様に、特性インピーダンスの変化を介して、対象電線2の断線の予兆の検知に利用することができる。
さらに特性インピーダンスの計測に、時間領域法または周波数領域法を用いれば、ケーブル1の軸線方向に沿って、負荷が印加され、検知線導体31の外側素線3bに破断が生じた位置を特定することもできる。時間領域法の場合には、パルス電気信号を外側素線3bの群に入力し、特性インピーダンスに変化が現れた時間をケーブル1の軸線方向に沿った位置に変換することにより、外側素線3bに破断が生じた位置を知ることができる。周波数領域法の場合には、複数の周波数成分を含む電気信号を外側素線3bの群に入力し、応答信号をフーリエ変換して、周波数の情報をケーブル1上の位置の情報に変換すればよい。検知線3に対する特性インピーダンスの測定は、ケーブル1の使用中に、連続的あるいは断続的に行うことが好ましい。すると、対象電線2の電線導体21に断線の予兆が生じれば、早期にその断線の予兆を発見し、ケーブル1が搭載された機器の使用者等に通知することができる。あるいは、ケーブル1が配置された機器の定期点検等、所定の時期に、検知線3に対して特性インピーダンスの測定を行ってもよい。
本実施形態にかかるケーブル1の検知線導体31においては、外側素線3bの方が内側素線3aよりも屈曲寿命が短くなっている。よって、ケーブル1の屈曲や振動により、検知線導体31が繰り返して負荷を受けた際に、外側素線3bの方が、内側素線3aよりも先に破断を起こすことになる。さらに、同じ素線であっても、導体の外側に配置されている素線の方が、導体を屈曲させた際に、大きな負荷を印加されることになり、少ない屈曲回数でも破断に至りやすくなる。導体を曲げた際に、曲げ形状の内側で最も小さな曲率半径で曲げられる素線は、導体の最も外側に配置された素線だからである。本実施形態にかかるケーブル1の検知線導体31において、外側素線3bは、内側素線3aの群の外周に配置されているため、その配置の効果によって、素線自体の特性による内側素線3aと外側素線3bの間の屈曲寿命の差が増幅され、外側素線3bが、内側素線3aよりも少ない屈曲回数で破断を起こしやすい傾向が、さらに顕著となっている。
このように、本実施形態にかかるケーブル1が、屈曲や振動によって負荷を受けても、検知線導体31において、内側素線3aは、外側素線3bよりも破断を起こしにくい。検知線導体31が繰り返して負荷を印加された際に、外側素線3aの一部が先に破断を起こしても、内側素線3aも全て破断に至らない限り、内側素線3aを、グラウンド線として安定して利用し、外側素線3bに対する特性インピーダンス測定の基準電位として用いることができる。一方で、外側素線3bは、屈曲や振動によって繰り返して負荷を受けた際に、比較的短期間で断線を起こすため、断線に伴う特性インピーダンスの変化を通じて、ケーブル1を構成する対象電線2における断線の予兆を、敏感に報知するものとなる。内側素線3aの群と外側素線3bの間が、互いに絶縁されていることにより、グラウンド線として機能する内側素線3aと、破断によって断線予兆の検知手段として機能する外側素線3bが、単一の検知線導体31の中で、同心状に共存することができる。
検知線導体31に含まれる内側素線3aの群をグラウンド線として利用できることで、断線予兆検知のために用いる電気信号の基準電位およびリターンパスとして、自動車等、ケーブル1を搭載している機器全体としてのグラウンド電位や、ケーブル1とは別に設けられた専用のグラウンド線等、外部のグラウンド電位を使用する必要は生じない。自動車をはじめとして、機器全体のグラウンド電位には、その機器を構成する種々の装置が接続されていることが多く、それらの装置に由来するノイズを生じやすいため、検知線3における特性インピーダンス測定の精度を低下させる要因となる。また、専用のグラウンド線をケーブル1と別に設ける場合には、そのグラウンド線を設置するためのスペースが必要となるとともに、機器の内部構成の複雑化や質量の増大につながりうる。
さらに、本実施形態にかかるケーブル1の検知線導体31においては、内側素線3aが裸線として構成されており、その内側素線3aが、検知線導体31の中心部で、互いに集合して群をなしている。つまり、内側素線3aは、電気的には、全体として、1本の導体として振舞う。そのため、外側素線3bに対する特性インピーダンスの測定において、内側素線3aが安定なグラウンド電位として機能し、ノイズの少ない状態で、安定して特性インピーダンスの測定を継続することができる。その結果として、断線予兆の検知を高精度に行うことが可能となる。もし、内側素線3aのそれぞれが、外側素線3bと同様に絶縁層によって被覆されているとすれば、グラウンド電位が安定せず、正確な特性インピーダンス測定に支障が生じる可能性がある。
一方、外側素線3bについては、1本ずつが絶縁層3cで被覆されていることにより、断線予兆を段階的に検知することが可能となる。検知線導体31が繰り返しの屈曲や振動によって負荷を受けた際に、極端に大きな負荷を印加されないかぎり、全ての外側素線3bが一度に破断することは稀であり、外側素線3bが1本ずつ、あるいは数本ずつ、順に破断し、ある程度の期間を経て、破断した外側素線3bの本数が徐々に増えていくことが多い。複数の外側素線3b全体としての特性インピーダンスを計測している場合に、外側素線3bに破断が発生すると、破断の箇所で、その外側素線3bにおける導通の連続性が途切れることになるので、破断した断線の本数に応じて、特性インピーダンスの測定値が変化するはずである。しかし、もし各外側素線3bが絶縁層3cを有さず、相互に導通を有しているとすれば、ある外側素線3bが破断したとしても、隣接する破断していない外側素線3bが、その破断した外側素線3bと接触して、破断箇所を橋渡しすることで、その破断した外側素線3bにおいて、導通の連続性が途切れなくなる(チャタリング;導通の再形成)。すると、外側素線3bの特性インピーダンスに変化が生じなくなる。あるいは、変化が生じても、その変化量が小さくなる事態や、緩やかな変化しか生じなくなる事態が起こる。
これに対し、本実施形態においては、各外側素線3bが絶縁層3cによって相互に絶縁されているため、ある外側素線3bが破断した際にも、その外側素線3bが周囲の外側素線3bから絶縁されていることにより、その外側素線3bの導通の連続性が、破断箇所を挟んで途切れた状態が、安定に維持されることになる。すると、外側素線3bの特性インピーダンスの測定値に、外側素線3bの破断による影響が、大きく、また明瞭に生じるようになる。つまり、屈曲等によるケーブル1への負荷の印加が累積するに従って、外側素線3bが段階的に破断を起こす場合に、外側素線3bの特性インピーダンスに、階段状の明瞭な変化、つまり値が安定している状態から急激に値が変動し(通常は上昇し)、変化後に再び値が安定した状態となる形態の変化が、生じることになる。その階段状の特性インピーダンスの変化を検知することで、外側素線3bに段階的な破断が起こっていることを検知することができ、さらにその階段状の変化の回数や変化量から、破断した外側素線3bの本数を推定することも可能となる。外側素線3bの段階的な破断が進行することは、ケーブル1全体として、繰り返しの屈曲等により、累積的な負荷の印加が進行していることを意味する。つまり、金属疲労による対象電線2における断線の予兆が、進行していることを意味する。
上記のように、外側素線3b全体に対して計測される特性インピーダンスに、基準値以上の変化が生じた場合に、対象電線2に断線の予兆が生じていると判定することができるが、それに加えて、階段状の特性インピーダンス変化によって、外側素線3bの段階的な破断を検知することで、対象電線2の断線の予兆の切迫度(どの程度の負荷がさらに加われば実際に断線するか)を、判別することができる。すると、例えば、ケーブル1が搭載された機器において、切迫度に応じた警報を発する等の手段を講じることが可能となる。
ここまで、検知線3において、内側素線3aをグラウンド線として使用して、対象電線2の断線予兆の検査を行う形態について説明したが、本実施形態にかかるケーブル1において、検知線3を用いて対象電線2の断線の予兆を検知するための別の検査法として、内側素線3aも特性インピーダンスの計測対象とする形態も用いることができる。この場合には、グラウンド電位として、ケーブル1が搭載された機器全体のグラウンド電位や、ケーブル1の外部に別途設けたグラウンド線を、グラウンド電位として用いて、外側素線3bと内側素線3aを含む検知線導体31全体としての特性インピーダンスを計測する。上記のように、屈曲寿命の短い外側素線3bが、屈曲等による負荷の印加がそれほど累積していない段階で、先に破断を起こした後、負荷がさらに累積して印加されてから、屈曲寿命の長い内側素線3aが破断を起こす。この外側素線3bと内側素線3aの段階的な破断によって、特性インピーダンスも段階的に変化する。この段階的な特性インピーダンスの変化を検出することで、相互に絶縁された外側素線3bの段階的な破断だけではカバーできない広い範囲にわたって、負荷の印加による対象電線2における断線予兆の切迫度を、判別することが可能となる。機器全体のグラウンド電位のノイズが軽度である場合や、独立したグラウンド線を別途設けることによる必要スペースの増大等が問題にならない場合には、この検査形態を採用することも考えうる。
(4)変形形態
上記では、外側素線3bとして、内側素線3aよりも屈曲寿命の短いものが1種類用いられる形態について説明を行った。しかし、外側素線3bとして、いずれも内側素線3aよりは屈曲寿命が短く、かつ相互に屈曲寿命が異なる複数のものを用いることも考えられる。外側素線3bとしては、構成材料および線径の少なくとも一方が異なることで、屈曲寿命が異なるものを用いればよい。このように、屈曲寿命の異なる複数種の外側素線3bを用いれば、外側素線3bの中でも屈曲寿命が短いものほど、早期に破断を起こすことになるので、外側素線3b全体としての特性インピーダンスにおいて、外側素線3bの段階的な破断に対応する変化が、さらに明瞭に、また負荷の印加の程度として幅広い範囲にわたって、生じることになる。特に、外側素線3bを内側素線3aの群の外周に複数層で配置するようにし、屈曲寿命の短い外側素線3bほど、検知線導体31の外周側に配置するようにすれば、それら複数種の外側素線3bの屈曲寿命の差を、配置の効果でさらに増幅することができる。さらに、ケーブル1の電源線2A,2Bと通信線2C,2Dのように、屈曲寿命の異なる複数の対象電線2を含む場合に、電源線2A,2B等、屈曲寿命の短い対象電線2の断線の予兆を、複数種の外側素線3bの中で屈曲寿命の短い外側素線3bの破断をもって検知するとともに、通信線2C,2D等、屈曲寿命の長い対象電線2の断線の予兆を、複数種の外側素線3bの中で屈曲寿命の長い外側素線3bの破断をもって検知するように構成することもできる。
また、上記では、1本の異常予兆検知機能付ケーブル1の中に、検知線3を1本のみ設けたが、複数設けることもできる。複数の検知線3を設ける場合には、それらの検知線3の検知線導体31として、素線3a,3b、特に外側素線3bが相互に異なる屈曲寿命を有するものを用いれば、対象電線2における断線の予兆の切迫度を、さらに明確に判別することが可能となる。屈曲寿命の長い素線を含んだ検知線導体31の破断が検出されるほど、電線導体21の疲労が進み、断線の予兆が切迫していると判定することができる。また、ケーブル1の電源線2A,2Bと通信線2C,2Dのように、屈曲寿命の異なる複数の対象電線2を含む場合に、電源線2A,2B等、屈曲寿命の短い対象電線2の断線の予兆を、複数の検知線導体31の中で屈曲寿命の短い素線を含んだ検知線導体31の破断をもって検知するとともに、通信線2C,2D、屈曲寿命の長い対象電線2の断線の予兆を、それら複数の検知線導体31の中で屈曲寿命の長い素線を含んだ検知線導体31の破断をもって検知するように構成することもできる。
以上で説明した本開示の第一の実施形態およびその変形形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブル1では、検知線導体31を構成する外側素線3bが、絶縁層3cによって1本ずつ絶縁されていた。そのように各外側素線3bが相互間で絶縁されていることで、各外側素線3bの段階的な破断による特性インピーダンスの変化を検出し、対象電線2における断線の予兆の切迫度を判別することができるが、そのように外側素線3bの1本ずつの破断を判別する必要がない場合には、外側素線3bを1本ずつ絶縁することは必要ない。相対的に屈曲寿命が長い素線である内側素線3aのそれぞれが、導電性材料が露出された裸線として構成され、その内側素線3aの群の外周に、相対的に屈曲寿命が短い素線である外側素線3bが、内側素線3aの群に対して絶縁された状態で配置されてさえいれば、内側素線3aをグラウンド線として利用することで、外部のグラウンド電位を使用することなく、外側素線3bの破断による特性インピーダンスの変化を指標として、対象電線2における断線の予兆を検知することができる。また、適宜、外部のグラウンド電位を使用すれば、外側素線3bの破断と内側素線3aの破断によって特性インピーダンスの変化が段階的に起こることを利用して、対象電線2の断線の予兆の切迫度を、少なくとも2段階では判別することができる。
そのように、外側素線3bを個別に絶縁しない形態について、本開示の第二の実施形態および第三の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルとして次に説明する。なお、以下の第二の実施形態および第三の実施形態においても、個別の外側素線3bの外周に絶縁層3cが形成されることを妨げるものではないが、構成の簡素性の観点から、そのような絶縁層3cは設けられないことが好ましい。以下の第二の実施形態および第三の実施形態についての説明では、上記で詳細に説明した第一の実施形態と共通する構成については、説明を省略する。
<第二の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブル>
本開示の第二の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルは、全体としては、図1に示した第一の実施形態にかかるケーブル1と同様の構成を有している。しかし、検知線3’を構成する検知線導体31’の構成が、上記第一の実施形態の検知線導体31と相違している。図3に、第二の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルに含まれる検知線3’の断面を示す。
第二の実施形態における検知線3’に含まれる検知線導体31’も、相対的に屈曲寿命の長い内側素線3aの群の外周に、相対的に屈曲寿命の短い外側素線3bが配置されている。ここでは、内側素線3aおよび外側素線3bはともに、導電性材料が露出した裸線として構成されている。本実施形態においては、検知線導体31’の中央部に集合された内側素線3aの群の外周が、絶縁性材料よりなる内外絶縁層3dによって包囲されている。そして、その内外絶縁層3dの外周に外側素線3bが配置されており、内側素線3aの群と外側素線3bが、内外絶縁層3dによって絶縁されている。内外絶縁層3dは、どのような形態で内側素線3aの群の外周を被覆するものであってもよく、押出成形された樹脂被覆層、エナメル被覆層、紙や樹脂等の絶縁性材料よりなるシート体を巻き付けたもの、それらの絶縁性材料よりなるチューブ体を被せたもの等を例示することができる。
ケーブル全体の屈曲等により、検知線導体31’に屈曲や振動が繰り返して加えられると、外側素線3bが、屈曲寿命の短さと、検知線導体31’の外周に位置するという配置の効果により、内側素線3aよりも早期に破断する。この外側素線3bの破断を特性インピーダンスの変化として検出することで、対象電線の電線導体21にも疲労が蓄積し、断線の予兆が発生していることを検知することができる。断線予兆の検査に際し、内側素線3aをグラウンド線として使用して、外側素線3bに対して特性インピーダンスの測定を行っても、ケーブルの外部のグラウンド電位を使用して、外側素線3bと内側素線3aを合わせた検知線導体31’全体に対して特性インピーダンスの測定を行ってもよい。前者の場合には、外部のグラウンド電位の使用を排除することができ、後者の場合には、繰り返して屈曲や振動による負荷が印加された際に、外側素線3bが破断した後、内側素線3aが破断することを利用して、2段階での断線予兆の検知が可能となる。
この第二の実施形態においては、上記第一の実施形態とは異なり、外側素線3bが1本ずつ絶縁されていないことにより、外側素線3bが段階的に破断したとしても、その段階的な破断を特性インピーダンスの変化として検出することは難しい。よって、外側素線3bの段階的な破断を利用して対象電線における断線予兆の切迫度を判別することは困難である。しかし、外側素線3bを個別に絶縁する必要がなく、検知線導体31’の構成を簡素にすることができるので、断線予兆の切迫度を詳細に判別する必要がない場合等に、好適に適用することができる。この第二の実施形態においても、外側素線3bとして、相互に異なる屈曲寿命を有する複数種の素線を用いることができる。その場合には、屈曲寿命が短い外側素線3bほど外周側に配置されるように、複数種の外側素線3bを配置し、それら種類の異なる外側素線3bの層の間に、上記内外絶縁層3dと同様の絶縁性材料の層を設けておき、素線種間で相互に絶縁を保てばよい。
<第三の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブル>
本開示の第三の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルも、全体としては、図1に示した第一の実施形態にかかるケーブル1と同様の構成を有している。しかし、検知線3”を構成する検知線導体31”の構成が、上記第一の実施形態および第二の実施形態の検知線導体31,31’と相違している。図4に、第三の実施形態にかかる異常予兆検知機能付ケーブルに含まれる検知線3”の断面を示す。
第三の実施形態における検知線3”に含まれる検知線導体31”も、相対的に屈曲寿命の長い内側素線3aの群の外周に、相対的に屈曲寿命の短い外側素線3bが配置されている。ここでは、内側素線3aが、導電性材料が露出した裸線として構成されている。外側素線3bも、1本ずつは、導電性材料が露出した裸線として構成されているが、複数の群gに分割され、各群gの外周が、絶縁性材料よりなる分割絶縁層3eで包囲されている。分割絶縁層3eに囲まれた各群gを構成する外側素線3bは、相互に対して絶縁されないが、各群gの間では、分割絶縁層3eによって外側素線3bどうしが絶縁されている。外側素線3bは、分割絶縁層3eで包囲されて区画された群gを単位として、内側素線3aの群の外周に配置されている。分割絶縁層3eは、どのような形態で外側素線3bの各群gの外周を被覆するものであってもよく、押出成形された樹脂被覆層、エナメル被覆層、紙や樹脂等の絶縁性材料よりなるシート体を巻き付けたもの、それらの絶縁性材料よりなるチューブ体を被せたもの等を例示することができる。
ケーブル全体の屈曲等により、検知線導体31”に屈曲や振動による負荷が繰り返して加えられると、外側素線3bが、屈曲寿命の短さと、検知線導体31”の外周に位置するという配置の効果により、内側素線3aよりも早期に破断する。この外側素線3bの破断を特性インピーダンスの変化として検出することで、対象電線の電線導体にも疲労が蓄積し、断線の予兆が発生していることを検知することができる。断線予兆の検査に際し、内側素線3aをグラウンド線として使用して、外側素線3bに対して特性インピーダンスの測定を行っても、ケーブルの外部のグラウンド電位を使用して、外側素線3bと内側素線3aを合わせた検知線導体31”全体に対して特性インピーダンスの測定を行ってもよい。前者の場合には、外部のグラウンド電位の使用を排除することができ、後者の場合には、繰り返して屈曲や振動による負荷が印加された際に、外側素線3bが破断した後、内側素線3aが破断することを利用して、少なくとも2段階での断線予兆の検知が可能となる。
この第三の実施形態においては、上記第一の実施形態とは異なり、外側素線3bが1本ずつ絶縁されていないことにより、外側素線3bが段階的に破断したとしても、その段階的な破断を、外側素線1本ずつの単位で、特性インピーダンスの変化として検出することは難しい。しかし、分割絶縁層3eで区画された群gを単位としてであれば、外側素線3bの断線を段階的に検知することができる。つまり、ある群gを構成する外側素線3bの全てが破断すると、他の群gにおいて全ての外側素線3bの破断が起こっていない段階でも、外側素線3b全体として計測している特性インピーダンスに、明瞭な変化が生じうる。このように、特性インピーダンスの変化が段階的に生じた場合に、その変化を検出することで、対象電線における断線の予兆の切迫度を、最大で、外側素線3bの群gの数に対応する段階数(図示した検知線3”を用いる場合には6段階)に区分して、検知することが可能となる。
この第三の実施形態においては、対象電線における断線の予兆の切迫度を、1本1本の外側素線3bの破断を識別するほどの分解能で判別する必要はないが、ある程度の精度では判別したいような場合に、好適に適用することができる。ケーブルの屈曲が、全方向に等しく起こるのではなく、一部の方向に頻繁に起こる状況では、検知線導体31”において、その屈曲形状の内側に相当する位置に、特に大きな負荷が印加されることになる。すると、そのような位置に存在する外側素線3bの群gにおいて、他の群gよりも、群内の外側素線3bが全て破断する状況が生じやすい。このような場合に、群gを単位として外側素線3bを絶縁した第三の実施形態の検知線導体31”を利用することで、屈曲や振動による対象電線における断線予兆の段階的な検知を、効果的に行うことができる。
また、群と群の間で、外側素線3bとして、屈曲寿命の異なるものを用いるようにしてもよい。すると、屈曲寿命の短い外側素線3bよりなる群gにおいて、外側素線3bの破断が優先的に起こり、群内の全外側素線3bの破断による特性インピーダンスの変化が生じやすくなる。例えば、図1に示した形態の電源線2A,2Bと通信線2C,2Dのように、屈曲寿命の異なる複数の対象電線が共通のケーブルに含まれる場合に、電源線2A,2Bのように屈曲寿命が比較的短い対象電線における断線の予兆を好適に検知することができる、屈曲寿命の短い外側素線3bよりなる群gと、通信線2C,2Dのように屈曲寿命の長い対象電線における断線の予兆を好適に検知することができる、屈曲寿命の長い外側素線3bよりなる群gと、をともに検知線導体31”に設けておく形態が考えられる。この場合には、それら各群gの外側素線3bの破断に対応する検知線導体31”の特性インピーダンスの段階的な変化により、屈曲寿命の異なる各対象電線における断線の予兆を、判別して検知することが可能となる。この場合に、異常予兆検知機能付ケーブルにおいて、断線予兆の検知の対象となる対象電線と、各対象電線の断線予兆を検知するのに適した外側素線3bの群gを、近接させて配置しておくと、さらに好ましい。
以上、本開示の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 (異常予兆検知機能付)ケーブル
2 対象電線
2A,2B 電源線
2C,2D 通信線
21(21A~21D) 電線導体
22 電線被覆
3,3’,3” 検知線
31,31’,31” 検知線導体
32 検知線被覆
3a 内側素線
3b 外側素線
3c 絶縁層
3d 内外絶縁層
3e 分割絶縁層
4 テープ層
5 シース
51 外層
52 内層
G 電線群
g 外側素線の群

Claims (8)

  1. 電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、
    検知線導体と、前記検知線導体の外周を被覆する検知線被覆と、を有する検知線と、を有し、
    前記検知線導体は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、
    前記検知線導体は、素線として、内側素線と、前記内側素線よりも屈曲寿命が短い外側素線と、を含み、
    前記内側素線のそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、
    前記内側素線の群の外周に、前記外側素線が、前記内側素線の群に対して絶縁された状態で配置されている、異常予兆検知機能付ケーブル。
  2. 前記外側素線のそれぞれは、導電性材料の外周に絶縁層を有し、相互に対して絶縁されている、請求項1に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
  3. 前記内側素線の群の外周が、絶縁性材料で包囲され、
    前記絶縁性材料の外周に前記外側素線が配置されている、請求項1に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
  4. 前記外側素線は、複数の群を構成しており、前記複数の群のそれぞれの外周が、絶縁性材料で包囲されている、請求項1に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
  5. 前記外側素線は、相互に異なる屈曲寿命を有する複数種の素線より構成されており、前記複数種の素線は、素線種間で相互に絶縁されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
  6. 前記外側素線を構成する前記複数種の素線の中で、屈曲寿命が短い素線ほど、前記検知線導体の外周側に配置されている、請求項5に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
  7. 前記内側素線と前記外側素線は、構成材料および線径の少なくとも一方が相互に異なることにより、相互に異なる屈曲寿命を有している、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
  8. 前記対象電線として、電源線と、通信線とを含んでいる、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
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