JP2023109615A - 静電型トランスデューサ - Google Patents

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Abstract

【課題】リード線の芯線を電極シートに確実に電気的に接合すると共に、リード線の耐引抜強度を高くすることができる静電型トランスデューサを提供する。【解決手段】静電型トランスデューサ1は、第一電極シート20と第一リード線40の第一芯線40aとを電気的に接合する第一電気接合部81と、絶縁体シート10と第一リード線40の第一被覆材40bとを接合する第一絶縁接合部82と、第二電極シート30と第二リード線50の第二芯線50aとを電気的に接合する第二電気接合部91と、絶縁体シート10と第二リード線50の第二被覆材50bとを接合する第二絶縁接合部92とを備える。第一電気接合部81と第二電気接合部91とは、絶縁体シート10の面方向に離間して配置され、第一絶縁接合部82と第二絶縁接合部92とは、絶縁体シート10の面方向に離間して配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は静電型トランスデューサに関する。
特許文献1には、リード線(導線と同意である)の芯線を露出させ、芯線を基板上の電極パッドに超音波接合により接続すると共に、リード線を固着樹脂により基板に固着することが記載されている。特許文献2には、露出させた芯線を、金属管を介して接続ランドに超音波接合により接続することが記載されている。
特許文献3には、リード線の端末の絶縁被覆を剥離することなく、リード線の芯線と端子電極とを超音波接合により接合することが記載されている。特許文献4には、熱可塑性フィルムの面に、渦巻き状の平形コイルが形成されている。平形コイルは、熱可塑性樹脂によって被覆されたリード線(導線)を、フィルムの面に融着することによって、略同一方向に渦巻き、かつ、略同一形状となるように形成される。
特許第6511271号公報 特許第6464321号公報 特許第4844848号公報 特開2009-21549号公報
リード線の先端を電極シートに取り付けた状態において、リード線が電極シートからリード線の軸方向に引き抜かれることや剥がれることを防止することが、接続状態の信頼性の観点において重要である。特に、電極シートが柔軟である場合には、リード線の引き抜きや剥がれが生じやすくなる。さらに、容易に、かつ、低コストで、電極シートとリード線とを接続することが求められる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、リード線の芯線を電極シートに確実に電気的に接合すると共に、リード線の耐引抜強度を高くすることができる静電型トランスデューサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、絶縁体シートと、
前記絶縁体シートの第一面に配置される第一電極シートと、
前記絶縁体シートの第二面に配置される第二電極シートと、
第一芯線と前記第一芯線を被覆し熱可塑性材料を含んで形成される第一被覆材とを備え、前記絶縁体シートの前記第一面に重ねて配置される部位および前記第一電極シートに重ねて配置される部位を有する第一リード線と、
第二芯線と前記第二芯線を被覆し熱可塑性材料を含んで形成される第二被覆材とを備え、前記絶縁体シートの前記第二面に重ねて配置される部位および前記第二電極シートに重ねて配置される部位を有する第二リード線と、
前記絶縁体シートの面方向における領域であって前記第一電極シートと前記第一リード線の前記第一芯線とが重ねて配置された第一電気接合領域において、前記第一電極シートと前記第一リード線の前記第一芯線とを電気的に接合する第一電気接合部と、
前記絶縁体シートの面方向における前記第一電気接合領域とは異なる領域であって、前記絶縁体シートと前記第一リード線の前記第一被覆材とが重ねて配置された第一絶縁接合領域において、前記絶縁体シートと前記第一リード線の前記第一被覆材とを接合する第一絶縁接合部と、
前記絶縁体シートの面方向における領域であって前記第二電極シートと前記第二リード線の前記第二芯線とが重ねて配置された第二電気接合領域において、前記第二電極シートと前記第二リード線の前記第二芯線とを電気的に接合する第二電気接合部と、
前記絶縁体シートの面方向における前記第二電気接合領域とは異なる領域であって、前記絶縁体シートと前記第二リード線の前記第二被覆材とが重ねて配置された第二絶縁接合領域において、前記絶縁体シートと前記第二リード線の前記第二被覆材とを接合する第二絶縁接合部と、
を備え、
前記第一電気接合部と前記第二電気接合部とは、前記絶縁体シートの面方向に離間して配置され、
前記第一絶縁接合部と前記第二絶縁接合部とは、前記絶縁体シートの面方向に離間して配置されている、静電型トランスデューサにある。
上記態様によれば、第一電気接合領域における第一電気接合部が、第一電極シートと第一リード線の第一芯線とを電気的に接合している。一方、第一絶縁接合領域における第一絶縁接合部が、絶縁体シートと第一リード線の第一被覆材とを接合している。つまり、第一リード線の耐引抜強度は、第一絶縁接合領域における第二絶縁接合部が主として機能する状態となる。このように、第一電極シートと第一リード線の第一芯線との電気的接合の部位と、第一リード線の耐引抜強度を確保する部位とを、別々の部位とすることにより、電気的接合と耐引抜強度の両立を図ることができる。従って、第一リード線の第一芯線を第一電極シートに確実に電気的に接合することができると共に、第一リード線の耐引抜強度を高くすることができる。
第二電極シートと第二リード線との接合について同様である。従って、第二リード線の第二芯線を第二電極シートに確実に電気的に接合することができると共に、第二リード線の耐引抜強度を高くすることができる。
さらに、第一電気接合部と第二電気接合部とが、絶縁体シートの面方向に離間して配置され、第一絶縁接合部と第二絶縁接合部とが、絶縁体シートの面方向に離間して配置されている。これにより、第一電気接合部および第二電気接合部における接合処理が容易となり、かつ、第一絶縁接合部および第二絶縁接合部における接合処理が容易となる。さらに、絶縁体シートの厚みを薄くすることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、第一リード線の第一芯線を第一電極シートに確実に電気的に接合すると共に第一リード線の耐引抜強度を高くすることができ、かつ、第二リード線の第二芯線を第二電極シートに確実に電気的に接合すると共に第二リード線の耐引抜強度を高くすることができる静電型トランスデューサを提供することができる。
実施形態1の静電型トランスデューサの平面図である。 図1のII部分の拡大図である。 図2のIII-III断面図である。 図2のIV-IV断面図である。 実施形態2の静電型トランスデューサの平面図である。
(実施形態1)
1.適用対象
静電型トランスデューサは、例えば、基材と、基材の取付面に取り付けられた静電シートとを備える。基材は、任意の部材であって、金属、樹脂、その他の材料により形成される。
また、基材の取付面は、曲面、複合平面(複数の平面により形成された形状)、平面と曲面の複合形状などの三次元形状に形成しても良いし、単一平面形状に形成しても良い。基材が可撓性を有する材料により形成されている場合に、当該基材の取付面に当該静電シートを取り付けることもできる。また、静電型トランスデューサは、基材を備えることなく、当該静電シート単体により構成されるようにしても良い。
静電シートは、基材の取付面(表面)に配置されている。静電シートは、全体として、柔軟である。つまり、静電シートは、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。従って、基材の取付面が三次元形状であったとしても、静電シートは、基材の取付面に沿って取り付けることができる。特に、静電シートを面方向に伸長させながら基材の取付面に取り付けることで、静電シートにしわが発生することを抑制することができる。
静電シートは、一対の対象電極の間の静電容量の変化を利用して、アクチュエータまたはセンサとして機能するように構成されている。静電シートは、一対の対象電極のうち少なくとも1つを備えればよく、一対の対象電極を備える構成に限定されるものではない。また、静電シートにおいて、シールド電極を備えるように構成しても良い。つまり、静電シートは、一対の対象電極を備える第一のタイプ、一対の対象電極およびシールド電極を備える第二のタイプ、一対の対象電極のうちの一方の対象電極およびシールド電極を備える第三のタイプなどがある。第三のタイプにおいて、他方の対象電極は、外部の導電体とすることもできる。
静電シートは、一対の対象電極間の静電容量の変化を利用して、振動や音などを発生させるアクチュエータとして構成することができる。また、静電シートは、例えば、対象電極間の静電容量の変化を利用して、外部からの押込力などを検出するセンサ、電位を有する導電体の接触または接近を検出するセンサとして構成することができる。
静電シートがアクチュエータとして構成される場合には、対象電極に電圧が印加されることにより、対象電極間の電位に応じて絶縁体が変形し、絶縁体の変形に伴って振動が発生する。静電シートが押込力を検出するセンサとして構成される場合には、外部からの押込力、振動、および、音など(以下、外部からの押込力など)の入力に起因して絶縁体が変形することにより対象電極間の静電容量が変化し、対象電極間の静電容量に応じた電圧を検出することで、外部からの押込力などを検出する。
また、静電シートが接触または接近を検出するセンサとして構成される場合には、電位を有する導電体の接触または接近により、対象電極間の静電容量が変化し、変化した対象電極間の静電容量に応じた電圧を検出することで、当該導電体の接触または接近を検出する。
静電型トランスデューサは、例えば、ポインティングデバイスであるマウスやジョイスティックの表面、車両部品の表面などに適用できる。車両部品としては、アームレスト、ドアノブ、シフトレバー、ステアリングホイール、ドアトリム、センタートリム、センターコンソール、天井などが含まれる。多くの場合、基材は、金属や硬質樹脂などの可撓性を有しない材料により形成されている。そして、静電型トランスデューサは、対象者の状態の検出や対象者への振動などの付与を行うように構成することができる。
また、静電型トランスデューサは、シートの着座者の状態を検出するために、シート座面またはシート背面に配置しても良い。この場合、静電型トランスデューサは、静電シート単体をシートに配置しても良いし、任意の基材に静電シートを取り付けるように構成しても良い。
また、静電型トランスデューサは、ヒータ機能を有する構成とすることもできる。この場合、静電型トランスデューサは、対象者の状態の検出や対象者への振動などの付与に加えて、対象者への熱の付与を行うことができる。
2.静電型トランスデューサ1の全体構成
実施形態1の静電型トランスデューサ1の全体構成について、図1を参照して説明する。静電型トランスデューサ1は、少なくとも静電シート2を備える。静電シート2は、図示しない基材の表面に配置されるようにしても良いし、単体で用いても良い。
図1において、静電シート2は、長尺の平面状に形成されている。ただし、静電シート2は、可撓性を有し、かつ、伸縮可能に構成されることにより、任意の形状とすることができる。つまり、図1に示す静電シート2は、変形前の初期形状を示す。
静電シート2は、少なくとも、絶縁体シート10、第一電極シート20、第二電極シート30、第一リード線40、第二リード線50を備える。本形態においては、静電シート2は、複数(例えば、2つ)の第一電極シート20、1つの第二電極シート30を備え、さらに、複数(例えば、2つ)の第一リード線40、複数(例えば、2つ)の第二リード線50を備える場合を例に挙げる。
絶縁体シート10は、例えばエラストマーを主成分として含んで形成されている。従って、絶縁体シート10は、柔軟である。つまり、絶縁体シート10は、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。絶縁体シート10は、例えば、熱可塑性材料、特に熱可塑性エラストマーを主成分として含んで形成されている。絶縁体シート10は、熱可塑性エラストマー自身により形成されるようにしても良いし、熱可塑性エラストマーを素材として加熱することによって架橋されたエラストマーを主成分として形成されるようにしても良い。
また、絶縁体シート10は、熱可塑性エラストマー以外のゴム、樹脂や他の材料などを含んでいても良い。例えば、絶縁体シート10がエチレン-プロピレンゴム(EPM、EPDM)などのゴムを含む場合には、絶縁体シート10の柔軟性が向上する。絶縁体シート10の柔軟性を向上させるという観点から、絶縁体シート10に可塑剤などの柔軟性付与成分を含有させてもよい。
絶縁体シート10は、絶縁本体部11、複数(例えば、2つ)の絶縁端子部12、複数(例えば、2つ)の絶縁中間部13を備える。絶縁本体部11は、面状に形成されており、アクチュエータまたはセンサとして機能する領域を構成する。それぞれの絶縁端子部12は、第一リード線40および第二リード線50と接合される領域を構成する。絶縁端子部12は、絶縁本体部11に間接的に接続されており、絶縁本体部11の側辺よりも面方向外方に形成される。それぞれの絶縁中間部13は、絶縁本体部11と絶縁端子部12とを接続する領域を構成する。絶縁中間部13は、絶縁体シート10の面方向において、絶縁本体部11と絶縁端子部12との間に介在する。なお、絶縁端子部12が絶縁本体部11に直接接続されるようにしても良い。この場合、絶縁中間部13が存在しないことになる。
1つの絶縁端子部12および1つの絶縁中間部13は、絶縁本体部11の長手方向の中間部位から、絶縁本体部11の短手方向の外方に延在するように形成されている。また、もう1つの絶縁端子部12およびもう1つの絶縁中間部13は、絶縁本体部11の長手方向側辺のうち長手方向の端部付近から、外方に延在するように形成されている。ただし、絶縁端子部12および絶縁中間部13の配置は、任意に設定できる。
複数の第一電極シート20は、絶縁体シート10の第一面、すなわち絶縁体シート10の表面(図1の前面)側に、絶縁体シート10の面方向に複数配列されている。第一電極シート20は、検出用電極を構成する。第一電極シート20は、導電性を有する。さらに、第一電極シート20は、柔軟である。つまり、第一電極シート20は、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。第一電極シート20は、例えば、導電性布、導電性エラストマー、金属箔などにより形成されている。
それぞれの第一電極シート20は、第一電極本体部21、第一電極端子部22、第一電極中間部23を備える。第一電極本体部21は、面状に形成されている。複数の第一電極本体部21のそれぞれは、絶縁体シート10の絶縁本体部11に重ねて配置されている。第一電極端子部22は、第一電極本体部21に間接的に接続されており、第一電極本体部21の側辺よりも面方向外方に形成され、絶縁体シート10の絶縁端子部12に重ねて配置されている。
第一電極中間部23は、第一電極本体部21と第一電極端子部22とを接続する。つまり、第一電極中間部23は、第一電極シート20の面方向において、第一電極本体部21と第一電極端子部22との間に介在する。第一電極中間部23は、絶縁中間部13に重ねて配置されている。なお、第一電極端子部22が第一電極本体部21に直接接続されるようにしても良い。この場合、第一電極中間部23が存在しないことになる。
1つの第二電極シート30は、絶縁体シート10の第二面、すなわち絶縁体シート10の裏面(図1の奥面)側に配置されている。1つの第二電極シート30は、複数の第一電極シート20に対向する1つのシールド電極を構成する。第二電極シート30は、導電性を有する。さらに、第二電極シート30は、柔軟である。つまり、第二電極シート30は、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。第二電極シート30は、例えば、導電性布、導電性エラストマー、金属箔などにより形成されている。
第二電極シート30は、1つの第二電極本体部31、複数の第二電極端子部32、複数の第二電極中間部33を備える。第二電極本体部31は、面状に形成されている。第二電極本体部31は、絶縁体シート10の絶縁本体部11に重ねて配置されている。さらに、1つの第二電極本体部31は、複数の第一電極本体部21のほぼ全面に対向して配置されている。
複数の第二電極端子部32は、複数の第一電極端子部22と同数である。複数の第二電極端子部32のそれぞれは、第二電極本体部31に間接的に接続されており、第二電極本体部31の側辺よりも面方向外方に形成され、絶縁体シート10の絶縁端子部12に重ねて配置されている。複数の第二電極端子部32のそれぞれは、絶縁体シート10の絶縁端子部12の面方向において、複数の第一電極端子部22のそれぞれとは離間した位置に配置されている。つまり、絶縁体シート10の絶縁端子部12の法線方向から見た場合に、複数の第一電極端子部22と複数の第二電極端子部32とは異なる位置に位置する。この理由は、後述する第一リード線40および第二リード線50の存在に伴う静電シート2の厚みの低減を図るためである。
複数の第二電極中間部33のそれぞれは、第二電極本体部31と第二電極端子部32とを接続する。つまり、第二電極中間部33は、第二電極シート30の面方向において、第二電極本体部31と第二電極端子部32との間に介在する。第二電極中間部33は、絶縁中間部13に重ねて配置されている。第二電極中間部33は、少なくとも一部において、第一電極中間部23に対向して配置されている。なお、第二電極中間部33は、全部において、第一電極中間部23に対向して配置されるようにしても良い。また、第二電極端子部32が第二電極本体部31に直接接続されるようにしても良い。この場合、第二電極中間部33が存在しないことになる。
複数の第一リード線40のそれぞれは、絶縁体シート10の第一面に重ねて配置される部位および第一電極シート20に重ねて配置される部位を有する。詳細には、複数の第一リード線40のそれぞれは、絶縁体シート10の複数の絶縁端子部12のそれぞれに重ねて配置されている。第一リード線40は、第一電極シート20の第一電極端子部22に電気的に接続されており、第一電極中間部23を介して第一電極本体部21に電気的に接続される。さらに、複数の第一リード線40のそれぞれは、絶縁体シート10の絶縁端子部12に接合されている。
複数の第二リード線50のそれぞれは、絶縁体シート10の第二面に重ねて配置される部位および第二電極シート30に重ねて配置される部位を有する。詳細には、複数の第二リード線50のそれぞれは、絶縁体シート10の複数の絶縁端子部12のそれぞれに重ねて配置されている。第二リード線50は、第二電極シート30の第二電極端子部32に電気的に接続されており、第二電極中間部33を介して第二電極本体部31に電気的に接続される。さらに、複数の第二リード線50のそれぞれは、絶縁体シート10の絶縁端子部12に接合されている。
3.静電シート2の端子部分の詳細構成
静電型トランスデューサ1を構成する静電シート2の端子部分の詳細構成について図2~図4を参照して説明する。図2は、図1の右上の端子部分について示しており、当該端子部分の詳細構成について以下に説明する。ただし、図1の中央下の端子部分についても実質的に同様の構成からなる。
静電シート2は、図1を参照して説明したように、少なくとも、絶縁体シート10、第一電極シート20および第二電極シート30を備える。絶縁体シート10は、上述したように、熱可塑性材料を含んで形成されており、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。
第一電極シート20は、絶縁体シート10の第一面、すなわち絶縁体シート10の表面(図3および図4の上面)側に配置されている。第一電極シート20は、導電性を有し、可撓性を有し、かつ、面方向に伸長可能に構成されている。図3および図4において、第一電極シート20が導電性布である場合を図示する。ただし、第一電極シート20は、導電性エラストマー、金属箔などにより形成しても良い。
第一電極シート20が導電性布により形成される場合について詳細に説明する。導電性布は、導電性繊維により形成された織物または不織布である。ここで、導電性繊維は、柔軟性を有する繊維の表面を導電性材料により被覆することにより形成される。導電性繊維は、例えば、ポリエチレンなどの樹脂繊維の表面に、銅やニッケルなどをメッキすることにより形成される。
この場合、第一電極シート20は、絶縁体シート10自身の融着(熱融着)により絶縁体シート10に接合される。さらに、第一電極シート20は、布であるため、複数の貫通孔を有する。従って、絶縁体シート10の一部分が、第一電極シート20の貫通孔に入り込む。つまり、第一電極シート20の少なくとも一部は、絶縁体シート10に埋設された状態となる。
第一電極シート20が導電性エラストマーにより形成される場合について詳細に説明する。この場合、第一電極シート20は、エラストマーを母材とし、導電性フィラーを含有させることにより形成されている。第一電極シート20の母材であるエラストマーは、絶縁体シート10と主成分を同種とするとよい。特に、第一電極シート20は、熱可塑性エラストマーを母材として形成されるようにするとよい。
ただし、第一電極シート20は、絶縁体シート10の軟化点よりも高い軟化点を有する材料により形成されている。これは、絶縁体シート10自身の融着(熱融着)により絶縁体シート10に第一電極シート20を接合する際に、絶縁体シート10を第一電極シート20よりも先に軟化させるためである。その結果、絶縁体シート10の厚みを所望の厚みとすることができる。
ここで、第一電極シート20は、絶縁体シート10自身の融着(熱融着)により絶縁体シート10に接合される。さらには、第一電極シート20が熱可塑性エラストマーを表層に位置するように形成されている場合には、第一電極シート20自身の融着(熱融着)により、第一電極シート20と絶縁体シート10とが接合される。つまり、第一電極シート20と絶縁体シート10とは、相互の融着によって接合される。なお、第一電極シート20と絶縁体シート10とは、いずれか一方のみの融着によって接合されるようにしても良い。
第一電極シート20が金属箔により形成される場合について詳細に説明する。金属箔は、導電性布と同様に、複数の貫通孔を有するのが好適である。従って、第一電極シート20は、可撓性を有し、貫通孔の変形に伴い面方向への伸長を可能とする。金属箔は、導通可能な金属材料であればよく、例えば、銅箔、アルミニウム箔などを適用できる。さらに、第一電極シート20は、導電性布である場合と同様に、絶縁体シート10自身の融着(熱融着)により絶縁体シート10に接合される。
第二電極シート30は、絶縁体シート10の第二面、すなわち絶縁体シート10の裏面(図3および図4の下面)側に配置されている。仮に、静電型トランスデューサ1が基材(図示せず)を備える場合には、第二電極シート30は、絶縁体シート10と基材との間に配置される。第二電極シート30は、第一電極シート20と同様に形成されている。つまり、第二電極シート30は、柔軟であり、導電性布、導電性エラストマー、金属箔などにより形成されている。
静電シート2は、さらに、第一リード線40、第二リード線50、第一接合規制層60、第二接合規制層70を備える。
第一接合規制層60は、図2および図3に示すように、絶縁体シート10の絶縁端子部12と第一電極シート20の第一電極端子部22との間に配置され、絶縁体シート10と第一電極シート20との接合を規制する。従って、第一電極シート20の第一電極端子部22のうち、第一接合規制層60が存在する領域においては、第一接合規制層60との間で空間が形成される。一方、第一電極シート20の第一電極端子部22のうち、第一接合規制層60が存在しない領域においては、絶縁体シート10に接合している。
また、第一接合規制層60は、絶縁体シート10自身の融着によって、絶縁体シート10に接合される。そこで、第一接合規制層60は、例えば、絶縁体シート10の軟化点よりも高い軟化点の材料により形成される。例えば、第一接合規制層60は、熱可塑性材料で形成される樹脂シートを適用することができる。
第一接合規制層60は、図2に示すように、長尺状に形成されている。第一接合規制層60の長手方向の一端は、第一電極シート20の第一電極端子部22の端辺に配置される。第一接合規制層60の長手方向の他端は、第一電極シート20の第一電極端子部22の端辺から第一電極シート20の第一電極中間部23に向かって延びるように配置されている。本形態では、第一接合規制層60の長手方向の他端は、第一電極シート20の端辺に対して、交差する方向、特に斜め方向に向かって延びるように配置されている。
第一接合規制層60は、幅小に形成された奥部61と、幅大に形成された縁部62とを備える。図2においては、奥部61が全長に亘って同幅に形成され、縁部62も全長に亘って同幅に形成される。この他に、縁部62の基端(第一電極シート20の第一電極端子部22の端辺)から奥部61の先端に向かって、徐々に幅小に形成しても良い。また、第一接合規制層60は、平板状に形成しても良いし、一方または両方の面に凹所や凸部を形成しても良い。
第一リード線40は、図3に示すように、第一芯線40aと、第一芯線40aの外周面を絶縁被覆する第一被覆材40bとを備える。第一芯線40aは、例えば、銅線により形成されている。第一被覆材40bは、熱可塑性材料を含んで形成されている。第一被覆材40bは、絶縁性を有する熱可塑性材料であれば良く、例えば、上述した絶縁体シート10に適用可能な材料により形成される。
第一リード線40の一部が、絶縁体シート10の第一面(図3の上面)のうち絶縁端子部12に配置されている。静電シート2においては、第一リード線40の一部は、絶縁体シート10の絶縁端子部12および第一電極シート20の第一電極端子部22が共に存在する領域に配置されるため、絶縁端子部12に重ねて配置されると共に第一電極端子部22にも重ねて配置される。
なお、第一電極シート20の第一電極端子部22が絶縁体シート10の絶縁端子部12の一部に重ねて配置されていない領域を有する場合には、第一リード線40は、絶縁端子部12のみに重ねて配置される部位と、絶縁端子部12および第一電極端子部22に重ねて配置される部位とをそれぞれ有するようにしても良い。この場合、第一リード線40は、少なくとも絶縁端子部12に重ねて配置される部位と、第一電極端子部22に重ねて配置される部位とを有する。
本形態においては、第一リード線40は、絶縁端子部12と第一電極端子部22との間に配置されている。特に、絶縁端子部12には第一接合規制層60が配置されているため、第一リード線40は、第一接合規制層60と第一電極端子部22との間に配置されている。
第一リード線40は、第一リード線40の先端側に、第一被覆材40bが取り除かれ第一芯線40aが露出した第一芯線露出部41を備える。そして、第一リード線40は、第一芯線露出部41よりも基端側に、第一被覆材40bが取り除かれていない第一芯線被覆部42を備える。
第一芯線露出部41は、以下のように構成すると良い。第一芯線露出部41は、銅線により形成される第一芯線40aに、金属メッキ層が形成されるようにする。この場合、金属メッキ層には、ニッケルメッキが好適である。また、第一芯線露出部41は、第一芯線40aに半田フロー層が形成されるようにしても良い。金属メッキ層および半田フロー層は、第一電極端子部22との導通を良好にする役割を有する。
第一リード線40の第一芯線露出部41は、第一接合規制層60の奥部61に配置されており、第一芯線被覆部42は、第一接合規制層60の縁部62に配置されている。そして、第一リード線40は、第一接合規制層60の縁部62から外に延びている。
ここで、第一リード線40は、第一接合規制層60と第一電極端子部22との間に形成される空間に挿入されることにより、当該位置に配置される。第一接合規制層60は、縁部62の幅が広く、奥部61の幅が狭い。従って、第一リード線40が挿入される際に、縁部62の幅が広いことにより初期の挿入が容易となり、奥部61の幅が狭いことにより第一リード線40を所望の位置に位置決めすることができる。
さらに、静電シート2は、絶縁端子部12の面方向における領域のうち、第一電極端子部22と第一リード線40の第一芯線露出部41とが隣接して重ねて配置された第一電気接合領域Paにおいて、第一電極端子部22と第一リード線40の第一芯線露出部41とを電気的に接合する第一電気接合部81を備える。つまり、第一電気接合部81は、絶縁端子部12および第一電極端子部22の積層領域に配置されている。
本形態では、第一電気接合領域Paにおいて、第一電極端子部22と第一芯線露出部41における第一芯線40a部分とが、金属メッキ層または半田フロー層を介して電気的に接合される。つまり、第一電気接合部81は、金属メッキ層の一部、または、半田フロー層の一部により構成される。特に、第一電気接合部81が半田フロー層の一部により構成されることで、第一電極端子部22と第一芯線露出部41における第一芯線40a部分とが、面で電気的に接合され、導通を良好とできる。
ここで、第一接合規制層60の一部が、第一電気接合領域Paに配置されている。従って、第一リード線40が第一電極端子部22と第一接合規制層60との間に挿入された後に、第一電気接合領域Paに対して超音波溶着処理を施すことにより、第一電極端子部22と第一リード線40の第一芯線露出部41とが電気的に接合される。なお、第一電極端子部22および第一リード線40は、金属を表面に有するため、超音波溶着により、接合される。一方、第一リード線40と第一接合規制層60は、隣接しているが、金属と樹脂であるため、超音波溶着を施したとしても溶着されない。
また、静電シート2は、絶縁端子部12の面方向における領域のうち、絶縁端子部12と第一リード線40の第一芯線被覆部42とが重ねて配置された第一絶縁接合領域Pbにおいて、絶縁端子部12と第一リード線40の第一芯線被覆部42とを接合する第一絶縁接合部82を備える。第一絶縁接合部82は、絶縁端子部12および第一電極端子部22の積層領域に配置されている。ただし、第一絶縁接合部82は、当該積層領域において、第一電気接合部81とは異なる領域に配置されている。
第一接合規制層60の一部が、第一絶縁接合領域Pbに配置されている。そして、第一接合規制層60の一部が、第一絶縁接合領域Pbにおいて、絶縁端子部12と第一リード線40の第一芯線被覆部42との間に配置されている。従って、第一絶縁接合領域Pbにおいて、絶縁端子部12と第一接合規制層60とが接合し、かつ、第一接合規制層60と第一リード線40の第一芯線被覆部42とが接合している。つまり、第一絶縁接合部82は、絶縁端子部12の一部、第一接合規制層60の一部、および、第一芯線被覆部42の一部により構成される。このように、第一絶縁接合部82は、第一接合規制層60を介して、絶縁端子部12と第一芯線被覆部42とを間接的に接合する。
第一リード線40が第一電極端子部22と第一接合規制層60との間に挿入された後に、第一絶縁接合領域Pbに対して超音波溶着処理を施すことにより、絶縁端子部12と第一接合規制層60とが接合され、かつ、第一接合規制層60と第一芯線被覆部42とが接合される。第一絶縁接合部82における超音波溶着の処理条件は、第一電気接合部81における超音波溶着の処理条件とは異なる。第一電気接合部81が第一芯線露出部41の溶着を可能とする処理条件とするのに対して、第一絶縁接合部82は第一芯線被覆部42の第一芯線40aが溶着しないような処理条件とする。
第二接合規制層70は、図2および図4に示すように、絶縁体シート10の絶縁端子部12と第二電極シート30の第二電極端子部32との間に配置され、絶縁体シート10と第二電極シート30との接合を規制する。第二接合規制層70は、第一接合規制層60と実質的に同様に構成される。第二接合規制層70は、第一接合規制層60と同様に、奥部71および縁部72を備える。
第二リード線50は、図4に示すように、第二芯線50aと、第二芯線50aの外周面を絶縁被覆する第二被覆材50bとを備える。第二リード線50は、第二リード線50の先端側に、第二被覆材50bが取り除かれ第二芯線50aが露出した第二芯線露出部51を備える。そして、第二リード線50は、第二被覆材50bが取り除かれていない第二芯線被覆部52を備える。第二リード線50は、第一リード線40と実質的に同様に構成される。
そして、静電シート2は、第二電気接合領域Pcにおいて、第二電極端子部32と第二リード線50の第二芯線露出部51とを電気的に接合する第二電気接合部91、および、第二絶縁接合領域Pdにおいて、絶縁端子部12と第二リード線50の第二芯線被覆部52とを第二接合規制層70を介して間接的に接合する第二絶縁接合部92を備える。第二電気接合部91および第二絶縁接合部92は、上述した第一電気接合部81および第一絶縁接合部82と実質的に同様である。また、第二電気接合領域Pcおよび第二絶縁接合領域Pdは、上述した第一電気接合領域Paおよび第一絶縁接合領域Pbと実質的に同様である。
従って、第二電気接合部91および第二絶縁接合部92は、絶縁端子部12および第二電極端子部32の積層領域に配置されている。ただし、第二絶縁接合部92は、当該積層領域において、第二電気接合部91とは異なる領域に配置されている。
従って、第一電極端子部22と第二電極端子部32とは、絶縁体シート10の絶縁端子部12の面方向において離間して配置されている。つまり、第一電気接合部81と第二電気接合部91とは、絶縁端子部12の面方向に離間して配置されている。さらに、第一絶縁接合部82と第二絶縁接合部92とは、絶縁端子部12の面方向に離間して配置されている。
4.実施形態1の効果
実施形態1の静電型トランスデューサ1によれば、第一電気接合領域Paにおける第一電気接合部81が、第一電極端子部22と第一リード線40の第一芯線露出部41における第一芯線40aとを電気的に接合している。一方、第一絶縁接合領域Pbにおける第一絶縁接合部82が、絶縁端子部12と第一リード線40の第一芯線被覆部42における第一被覆材40bとを接合している。つまり、第一リード線40の耐引抜強度は、第一絶縁接合領域Pbにおける第一絶縁接合部82が主として機能する状態となる。
このように、第一電極端子部22と第一リード線40の第一芯線40aとの電気的接合の部位と、第一リード線40の耐引抜強度を確保する部位とを、別々の部位とすることにより、電気的接合と耐引抜強度の両立を図ることができる。従って、第一リード線40の第一芯線40aを第一電極端子部22に確実に電気的に接合することができると共に、第一リード線40の耐引抜強度を高くすることができる。
第二電極シート30と第二リード線50との接合について同様である。従って、第二リード線50の第二芯線50aを第二電極シート30に確実に電気的に接合することができると共に、第二リード線50の耐引抜強度を高くすることができる。
さらに、第一電気接合部81と第二電気接合部91とが、絶縁体シート10の面方向に離間して配置され、第一絶縁接合部82と第二絶縁接合部92とが、絶縁体シート10の面方向に離間して配置されている。これにより、第一電気接合部81および第二電気接合部91における接合処理が容易となり、かつ、第一絶縁接合部82および第二絶縁接合部92における接合処理が容易となる。さらに、絶縁体シート10の厚みを薄くすることができる。
従って、第一リード線40の第一芯線40aを第一電極シート20に確実に電気的に接合すると共に第一リード線40の耐引抜強度を高くすることができ、かつ、第二リード線50の第二芯線50aを第二電極シート30に確実に電気的に接合すると共に第二リード線50の耐引抜強度を高くすることができる。
また、絶縁体シート10は、面状に形成された絶縁本体部11と、絶縁本体部11に直接または間接的に接続され、絶縁本体部11の側辺よりも面方向外方に形成される絶縁端子部12とを有する。第一電極シート20は、面状に形成されており、絶縁本体部11に重ねて配置される第一電極本体部21と、第一電極本体部21に直接または間接的に接続され、第一電極本体部21の側辺よりも面方向外方に形成され、絶縁端子部12に重ねて配置される第一電極端子部22とを有する。第二電極シート30は、面状に形成されており、絶縁本体部11に重ねて配置される第二電極本体部31と、第二電極本体部31に直接または間接的に接続され、第二電極本体部31の側辺よりも面方向外方に形成され、絶縁端子部12に重ねて配置される第二電極端子部32とを有する。
第一電気接合部81および第一絶縁接合部82は、絶縁端子部12および第一電極端子部22の積層領域に配置される。第二電気接合部91および第二絶縁接合部92は、絶縁端子部12および第二電極端子部32の積層領域に配置される。
従って、第一リード線40の第一芯線40aを第一電極端子部22に確実に電気的に接合すると共に、絶縁端子部12における第一リード線40の耐引抜強度を高くすることができる。さらに、第二リード線50の第二芯線50aを第二電極端子部32に確実に電気的に接合すると共に、絶縁端子部12における第二リード線50の耐引抜強度を高くすることができる。
また、絶縁体シート10は、絶縁体シート10の面方向において絶縁本体部11と絶縁端子部12との間に介在する絶縁中間部13を有する。第一電極シート20は、第一電極シート20の面方向において第一電極本体部21と第一電極端子部22との間に介在し、絶縁中間部13に重ねて配置される第一電極中間部23を有する。第二電極シート30は、第二電極シート30の面方向において第二電極本体部31と第二電極端子部32との間に介在し、絶縁中間部13に重ねて配置される第二電極中間部33を有する。
絶縁中間部13、第一電極中間部23および第二電極中間部33を設けることにより、センサまたはアクチュエータとして機能する部位としての絶縁本体部11、第一電極本体部21および第二電極本体部31と、第一リード線40および第二リード線50と接合する絶縁端子部12、第一電極端子部22および第二電極端子部32とを、離間した位置に設けることができる。これにより、それぞれの機能を確実に発揮させることができる。
また、静電型トランスデューサ1は、第一電気接合領域Paにおいて、絶縁体シート10と第一電極シート20との間に配置され、絶縁体シート10と第一電極シート20との接合を規制する第一接合規制層60を備える。第一接合規制層60を設けることにより、絶縁体シート10の絶縁端子部12と第一電極シート20の第一電極端子部22との間に袋状部分を形成することが容易にできる。そして、絶縁端子部12と第一電極端子部22とにより形成された袋状部分に第一リード線40が挿入された状態で、第一リード線40が、絶縁端子部12および第一電極端子部22に接合されている。従って、第一リード線40を所望の位置に位置決めすることが容易となり、かつ、確実に接合することができる。
静電型トランスデューサ1は、第二電気接合領域Pcにおいて、絶縁体シート10と第二電極シート30との間に配置され、絶縁体シート10と第二電極シート30との接合を規制する第二接合規制層70を備える。第二接合規制層70を設けることにより、絶縁体シート10の絶縁端子部12と第二電極シート30の第二電極端子部32との間に袋状部分を形成することが容易にできる。そして、絶縁端子部12と第二電極端子部32とにより形成された袋状部分に第二リード線50が挿入された状態で、第二リード線50が、絶縁端子部12および第二電極端子部32に接合されている。従って、第二リード線50を所望の位置に位置決めすることが容易となり、かつ、確実に接合することができる。
また、第一接合規制層60の一部は、第一絶縁接合領域Pbにおいて、絶縁体シート10と第一リード線40の第一被覆材40bとの間に配置される。第一絶縁接合部82は、第一接合規制層60の一部、絶縁体シート10の一部、および、第一リード線40の第一被覆材40bの一部により構成される。第一接合規制層60を有する構成において、確実に第一絶縁接合部82を形成することができる。
第二接合規制層70の一部は、第二絶縁接合領域Pdにおいて、絶縁体シート10と第二リード線50の第二被覆材50bとの間に配置される。第二絶縁接合部92は、第二接合規制層70の一部、絶縁体シート10の一部、および、第二リード線50の第二被覆材50bの一部により構成される。第二接合規制層70を有する構成において、確実に第二絶縁接合部92を形成することができる。
また、第一接合規制層60および第二接合規制層70は、絶縁体シート10の軟化点よりも高い軟化点の材料により形成される。これにより、第一接合規制層60は、絶縁体シート10自身の融着によって、絶縁体シート10に接合される。同様に、第二接合規制層70は、絶縁体シート10自身の融着によって、絶縁体シート10に接合される。
また、第一接合規制層60および第二接合規制層70は、熱可塑性材料を含んで形成される樹脂シートである。これにより、第一接合規制層60および第二接合規制層70は、絶縁体シート10に接合することができる。
また、第一接合規制層60は、長尺状に形成され、長手方向の一端が第一電極シート20の端辺に配置される。これにより、絶縁体シート10の絶縁端子部12と第一電極シート20の第一電極端子部22との間に袋状部分を形成し、当該袋状部分の入口を形成することができる。
また、第二接合規制層70は、長尺状に形成され、長手方向の一端が第二電極シート30の端辺に配置される。これにより、絶縁体シート10の絶縁端子部12と第二電極シート30の第二電極端子部32との間に袋状部分を形成し、当該袋状部分の入口を形成することができる。
また、第一電極シート20は、絶縁体シート10の面方向に複数配列されており、第二電極シート30は、複数の第一電極シート20に対向する1つのシールド電極を構成する。複数の第一電極シート20のそれぞれの位置において、センサまたはアクチュエータとして機能させることができる。一方、第二電極シート30が、1つのシールド電極を構成するとしても、複数の第一電極シート20のそれぞれの機能に対して確実にシールド機能を発揮するようにできる。従って、第二電極シート30を1つのシールド電極とすることにより、製造コストを低減することができる。
また、第一電極シート20は、絶縁体シート10の面方向に複数配列されており、第二電極シート30は、複数の第一電極シート20に対向する1つのシールド電極を構成する。さらに、絶縁体シート10は、複数の絶縁端子部12を有し、複数の第一電極シート20のそれぞれは、第一電極端子部22を有する。1つの第二電極シート30は、第一電極シート20と同数の第二電極端子部32を有する。複数の絶縁端子部12のそれぞれに、第一電極端子部22が重ねて配置され、かつ、第二電極端子部32が重ねて配置される。第二電極シート30が1つのシールド電極を構成するとしても、第二電極端子部32を、複数の第一電極シート20と同数設けている。これにより、第一電極本体部21に近接した位置に、第二電極シート30に接続する第二リード線50を設置することができる。その結果、シールド機能の安定性が向上する。
また、第一電気接合領域Paと第一絶縁接合領域Pbとにおいて、異なる超音波溶着の処理条件とすることにより、第一電気接合領域Paにおいて電気的な接合をし、第一絶縁接合領域Pbにおいて耐引抜強度を確保する接合をすることができる。同様に、第二電気接合領域Pcと第二絶縁接合領域Pdとにおいて、異なる超音波溶着の処理条件とすることにより、第二電気接合領域Pcにおいて電気的な接合をし、第二絶縁接合領域Pdにおいて耐引抜強度を確保する接合をすることができる。
(実施形態2)
実施形態2の静電型トランスデューサ1の構成について図5を参照して説明する。静電型トランスデューサ1を構成する静電シート2において、絶縁体シート10は、複数の絶縁端子部12を有する。複数の第一電極シート20のそれぞれは、第一電極端子部22を有する。1つの第二電極シート30は、1つの第二電極端子部32を有する。
そして、複数の絶縁端子部12のうち1つの絶縁端子部12に、第一電極端子部22が重ねて配置され、かつ、第二電極端子部32が重ねて配置される。一方、複数の絶縁端子部12のうち残りの絶縁端子部12に、第一電極端子部22が重ねて配置されるのに対して、かつ、第二電極端子部32が配置されていない。これにより、第二リード線50の数を少なくすることにより、コスト低減、小型化を図ることができる。
1 静電型トランスデューサ
10 絶縁体シート
20 第一電極シート
30 第二電極シート
40 第一リード線
40a 第一芯線
40b 第一被覆材
50 第二リード線
50a 第二芯線
50b 第二被覆材
81 第一電気接合部
82 第一絶縁接合部
91 第二電気接合部
92 第二絶縁接合部
Pa 第一電気接合領域
Pb 第一絶縁接合領域
Pc 第二電気接合領域
Pd 第二絶縁接合領域

Claims (11)

  1. 絶縁体シートと、
    前記絶縁体シートの第一面に配置される第一電極シートと、
    前記絶縁体シートの第二面に配置される第二電極シートと、
    第一芯線と前記第一芯線を被覆し熱可塑性材料を含んで形成される第一被覆材とを備え、前記絶縁体シートの前記第一面に重ねて配置される部位および前記第一電極シートに重ねて配置される部位を有する第一リード線と、
    第二芯線と前記第二芯線を被覆し熱可塑性材料を含んで形成される第二被覆材とを備え、前記絶縁体シートの前記第二面に重ねて配置される部位および前記第二電極シートに重ねて配置される部位を有する第二リード線と、
    前記絶縁体シートの面方向における領域であって前記第一電極シートと前記第一リード線の前記第一芯線とが重ねて配置された第一電気接合領域において、前記第一電極シートと前記第一リード線の前記第一芯線とを電気的に接合する第一電気接合部と、
    前記絶縁体シートの面方向における前記第一電気接合領域とは異なる領域であって、前記絶縁体シートと前記第一リード線の前記第一被覆材とが重ねて配置された第一絶縁接合領域において、前記絶縁体シートと前記第一リード線の前記第一被覆材とを接合する第一絶縁接合部と、
    前記絶縁体シートの面方向における領域であって前記第二電極シートと前記第二リード線の前記第二芯線とが重ねて配置された第二電気接合領域において、前記第二電極シートと前記第二リード線の前記第二芯線とを電気的に接合する第二電気接合部と、
    前記絶縁体シートの面方向における前記第二電気接合領域とは異なる領域であって、前記絶縁体シートと前記第二リード線の前記第二被覆材とが重ねて配置された第二絶縁接合領域において、前記絶縁体シートと前記第二リード線の前記第二被覆材とを接合する第二絶縁接合部と、
    を備え、
    前記第一電気接合部と前記第二電気接合部とは、前記絶縁体シートの面方向に離間して配置され、
    前記第一絶縁接合部と前記第二絶縁接合部とは、前記絶縁体シートの面方向に離間して配置されている、静電型トランスデューサ。
  2. 前記絶縁体シートは、
    面状に形成された絶縁本体部と、
    前記絶縁本体部に直接または間接的に接続され、前記絶縁本体部の側辺よりも面方向外方に形成される絶縁端子部と、を有し、
    前記第一電極シートは、
    面状に形成されており、前記絶縁本体部に重ねて配置される第一電極本体部と、
    前記第一電極本体部に直接または間接的に接続され、前記第一電極本体部の側辺よりも面方向外方に形成され、前記絶縁端子部に重ねて配置される第一電極端子部と、を有し、
    前記第二電極シートは、
    面状に形成されており、前記絶縁本体部に重ねて配置される第二電極本体部と、
    前記第二電極本体部に直接または間接的に接続され、前記第二電極本体部の側辺よりも面方向外方に形成され、前記絶縁端子部に重ねて配置される第二電極端子部と、を有し、
    前記第一電気接合部および前記第一絶縁接合部は、前記絶縁端子部および前記第一電極端子部の積層領域に配置され、
    前記第二電気接合部および前記第二絶縁接合部は、前記絶縁端子部および前記第二電極端子部の積層領域に配置される、請求項1に記載の静電型トランスデューサ。
  3. 前記絶縁体シートは、さらに、前記絶縁体シートの面方向において前記絶縁本体部と前記絶縁端子部との間に介在する絶縁中間部を有し、
    前記第一電極シートは、さらに、前記第一電極シートの面方向において前記第一電極本体部と前記第一電極端子部との間に介在し、前記絶縁中間部に重ねて配置される第一電極中間部を有し、
    前記第二電極シートは、さらに、前記第二電極シートの面方向において前記第二電極本体部と前記第二電極端子部との間に介在し、前記絶縁中間部に重ねて配置される第二電極中間部を有する、請求項2に記載の静電型トランスデューサ。
  4. さらに、
    前記第一電気接合領域において、前記絶縁体シートと前記第一電極シートとの間に配置され、前記絶縁体シートと前記第一電極シートとの接合を規制する第一接合規制層と、
    前記第二電気接合領域において、前記絶縁体シートと前記第二電極シートとの間に配置され、前記絶縁体シートと前記第二電極シートとの接合を規制する第二接合規制層と、
    を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の静電型トランスデューサ。
  5. 前記第一接合規制層の一部は、前記第一絶縁接合領域において、前記絶縁体シートと前記第一リード線の前記第一被覆材との間に配置され、
    前記第一絶縁接合部は、前記第一接合規制層の一部、前記絶縁体シートの一部、および、前記第一リード線の前記第一被覆材の一部により構成され、
    前記第二接合規制層の一部は、前記第二絶縁接合領域において、前記絶縁体シートと前記第二リード線の前記第二被覆材との間に配置され、
    前記第二絶縁接合部は、前記第二接合規制層の一部、前記絶縁体シートの一部、および、前記第二リード線の前記第二被覆材の一部により構成される、請求項4に記載の静電型トランスデューサ。
  6. 前記第一接合規制層および前記第二接合規制層は、前記絶縁体シートの軟化点よりも高い軟化点の材料により形成される、請求項4または5に記載の静電型トランスデューサ。
  7. 前記第一接合規制層および前記第二接合規制層は、熱可塑性材料を含んで形成される樹脂シートである、請求項6に記載の静電型トランスデューサ。
  8. 前記第一接合規制層は、長尺状に形成され、長手方向の一端が前記第一電極シートの端辺に配置され、
    前記第二接合規制層は、長尺状に形成され、長手方向の一端が前記第二電極シートの端辺に配置される、請求項4~7のいずれか1項に記載の静電型トランスデューサ。
  9. 前記第一電極シートは、前記絶縁体シートの面方向に複数配列されており、
    前記第二電極シートは、複数の前記第一電極シートに対向する1つのシールド電極を構成する、請求項1~8のいずれか1項に記載の静電型トランスデューサ。
  10. 前記第一電極シートは、前記絶縁体シートの面方向に複数配列されており、
    前記第二電極シートは、複数の前記第一電極シートに対向する1つのシールド電極を構成し、
    前記絶縁体シートは、複数の前記絶縁端子部を有し、
    複数の前記第一電極シートのそれぞれは、前記第一電極端子部を有し、
    1つの前記第二電極シートは、前記第一電極シートと同数の前記第二電極端子部を有し、
    複数の前記絶縁端子部のそれぞれに、前記第一電極端子部が重ねて配置され、かつ、前記第二電極端子部が重ねて配置される、請求項2または3に記載の静電型トランスデューサ。
  11. 前記第一電極シートは、前記絶縁体シートの面方向に複数配列されており、
    前記第二電極シートは、複数の前記第一電極シートに対向する1つのシールド電極を構成し、
    前記絶縁体シートは、複数の前記絶縁端子部を有し、
    複数の前記第一電極シートのそれぞれは、前記第一電極端子部を有し、
    1つの前記第二電極シートは、1つの前記第二電極端子部を有し、
    複数の前記絶縁端子部のうち1つの前記絶縁端子部に、前記第一電極端子部が重ねて配置され、かつ、前記第二電極端子部が重ねて配置され、
    複数の前記絶縁端子部のうち残りの前記絶縁端子部に、前記第一電極端子部が重ねて配置され、かつ、前記第二電極端子部が重ねて配置されていない、請求項2または3に記載の静電型トランスデューサ。
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