JP2023109467A - 移動システム - Google Patents
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Abstract
【課題】乗り部が複数の移動部を渡って移動可能な移動システムにおいて、一つの移動部が行先に到着するまでの間に移動不可となったとしても、乗り部を所定の位置へ移動させることができる移動システムを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、軌道と、移動部と、乗り部と、移動部及び乗り部の移動を制御可能な制御部と、を備え、乗り部と移動部は、隣り合う軌道において一方の軌道に配置された第一の移動部と他方の軌道に配置された第二の移動部とが隣り合ったときに、一方から他方又は他方から一方に乗り部が移動可能であり、制御部は、第一の移動部が行先に到着するまでの間に移動不可となったときに第一の移動部に乗り部が結合している場合は、第二の移動部を第一の移動部と隣り合う位置に移動させ、乗り部を第一の移動部から分離して第二の移動部に結合させた後、第二の移動部を乗り部の行先に向けて移動させる。【選択図】図1
Description
本発明は、乗り部が複数の移動部を渡って移動可能な移動システムに関する。
本願の発明者は、乗りかごと乗りかごを昇降させる昇降駆動装置(移動部)とが分離・結合するものであって、昇降駆動装置上に設けられた横軌道を通じて隣り合う昇降路に位置する昇降駆動装置に乗りかごを移行できるエレベータを提案している(特許文献1)。
このような、乗りかごが横軌道上を横移動するエレベータにおいて、乗りかごが結合した状態の昇降駆動装置が故障したり異常を検知したりすることにより行先に到着するまでの間に移動不可となった場合、乗りかご内の利用者が移動不可となった位置から移動できないおそれがあった。
本発明は、乗り部が複数の移動部を渡って移動可能な移動システムにおいて、乗り部が行先に向かっているときに該乗り部の結合している移動部が移動不可となったとしても、この移動部に結合した乗り部を所定の位置へ移動させることができる移動システムを提供することを目的とする。
本発明の移動システムは、
それぞれが所定方向に延び且つ前記所定方向と直交する方向に間隔をあけて平行に並ぶ複数の軌道と、
各軌道に少なくとも一つ配置され、該軌道に沿って移動可能な複数の移動部と、
各移動部に分離・結合可能な少なくとも一つの乗り部と、
前記各移動部の移動及び前記少なくとも一つの乗り部の移動を制御可能な制御部と、を備え、
前記少なくとも一つの乗り部と前記複数の移動部とのそれぞれは、隣り合う軌道において一方の軌道に配置された移動部である第一の移動部と他方の軌道に配置された移動部である第二の移動部とが隣り合ったときに、前記第一の移動部から前記第二の移動部又は前記第二の移動部から前記第一の移動部に前記乗り部が移動可能に構成され、
前記制御部は、前記乗り部が行先に向かっているときに該乗り部の結合している前記第一の移動部が移動不可となったときに、前記第二の移動部を前記第一の移動部と隣り合う位置に移動させ、前記乗り部を前記第一の移動部から分離して前記第二の移動部に結合させた後、前記第二の移動部を移動させる。
それぞれが所定方向に延び且つ前記所定方向と直交する方向に間隔をあけて平行に並ぶ複数の軌道と、
各軌道に少なくとも一つ配置され、該軌道に沿って移動可能な複数の移動部と、
各移動部に分離・結合可能な少なくとも一つの乗り部と、
前記各移動部の移動及び前記少なくとも一つの乗り部の移動を制御可能な制御部と、を備え、
前記少なくとも一つの乗り部と前記複数の移動部とのそれぞれは、隣り合う軌道において一方の軌道に配置された移動部である第一の移動部と他方の軌道に配置された移動部である第二の移動部とが隣り合ったときに、前記第一の移動部から前記第二の移動部又は前記第二の移動部から前記第一の移動部に前記乗り部が移動可能に構成され、
前記制御部は、前記乗り部が行先に向かっているときに該乗り部の結合している前記第一の移動部が移動不可となったときに、前記第二の移動部を前記第一の移動部と隣り合う位置に移動させ、前記乗り部を前記第一の移動部から分離して前記第二の移動部に結合させた後、前記第二の移動部を移動させる。
かかる構成によれば、移動不可となった第一の移動部に結合した乗り部が、第二の移動部に移動して結合した後に、第二の移動部が移動することより、この乗り部は、所定の位置に移動することができる。
前記移動システムでは、
前記制御部は、前記乗り部が行先に行けないことを示す不可情報と、前記各移動部の行先を示す行先情報又は前記各移動部の行先までの経路を示す経路情報と、を出力可能であり、
前記乗り部が前記行先に向かっているときに該乗り部の結合している前記第一の移動部が移動不可となったとき、前記第二の移動部に前記不可情報を出力することで前記第二の移動部を前記第一の移動部と隣り合う位置まで移動させると共に、前記不可情報の出力後に前記第二の移動部に前記第一の移動部の行先に関する前記行先情報又は前記経路情報を出力してもよい。
前記制御部は、前記乗り部が行先に行けないことを示す不可情報と、前記各移動部の行先を示す行先情報又は前記各移動部の行先までの経路を示す経路情報と、を出力可能であり、
前記乗り部が前記行先に向かっているときに該乗り部の結合している前記第一の移動部が移動不可となったとき、前記第二の移動部に前記不可情報を出力することで前記第二の移動部を前記第一の移動部と隣り合う位置まで移動させると共に、前記不可情報の出力後に前記第二の移動部に前記第一の移動部の行先に関する前記行先情報又は前記経路情報を出力してもよい。
かかる構成によれば、制御部による情報の出力により、第二の移動部を第一の移動部に隣り合うように移動させた上で、第一の移動部に結合していた乗り部の行先や行先までの経路を第二の移動部に指示することができる。
前記移動システムでは、
前記制御部は、前記第一の移動部が移動不可となったとき、前記各移動部の移動と前記少なくとも一つの乗り部の移動の制御において、前記第一の移動部を、前記乗り部を一時的に退避させる退避路、及び、前記乗り部を通過させる通路の少なくとも一方として利用してもよい。
前記制御部は、前記第一の移動部が移動不可となったとき、前記各移動部の移動と前記少なくとも一つの乗り部の移動の制御において、前記第一の移動部を、前記乗り部を一時的に退避させる退避路、及び、前記乗り部を通過させる通路の少なくとも一方として利用してもよい。
かかる構成によれば、移動不可となった第一の移動部を一時退避路や通路として利用することで、乗り部を効率よく移動させることができる。
以上より、本発明によれば、乗り部が複数の移動部を渡って移動可能な移動システムにおいて、乗り部が行先に向かっているときに該乗り部の結合している移動部が移動不可となったとしても、この移動部に結合した乗り部を所定の位置へ移動させることができる移動システムを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1~図6を参照しつつ説明する。
移動システム1は、図1に示すように、それぞれが所定方向(上下方向)に延び且つ上下方向と直交する方向(水平方向)に間隔をあけて平行に並ぶ複数の軌道2と、各軌道2に少なくとも一つ配置され、該軌道2に沿って移動可能な複数の移動部3と、各移動部3に分離・結合可能な少なくとも一つの乗り部4と、を備える。また、移動システム1は、図2に示すように、各移動部3の移動及び少なくとも一つの乗り部4の移動を制御可能な制御部5と、を備える。本実施形態の移動システム1は、二つの軌道2、三つの移動部3、二つの乗り部4を備える(図1及び図5参照)。
また、この移動システム1は、図5に示すように、建物内を複数の階(フロア)に跨って上下方向に延びる複数の昇降路6(本実施形態では、二つの昇降路6)を備えるエレベータである。本実施形態の移動システム1は、乗り部4と乗り部4を昇降させる移動部3とが分離・結合するエレベータ(昇降分離型エレベータ)である。このエレベータでは、乗り部4自体は昇降機能を有していない。また、移動部3は、昇降路6内を昇降して建物の地上各階に設けられる乗場7に停止可能である。さらに、移動部3は、昇降路6内を昇降して建物の地下に設けられる退避場8に停止可能である。
この移動システム1では、昇降路6が図示左右に並列して2本設けられており、上下方向には地上5階分、地下1階分延びている。さらに、並列する昇降路6間で、乗り部4が水平方向に移動可能なように両昇降路6が連通している。本実施形態の移動システム1では、全ての階床において両昇降路6が連通しているが、両昇降路6の少なくとも一部(乗り部4が通過できる程度の領域)において両昇降路6が連通していればよい。例えば、両昇降路6の連通した部分は、両昇降路6における少なくとも一つの階床、両昇降路6における階床と階床との中間部分、両昇降路6における退避場7であってもよい。これら連通した部分には、開閉可能なゲートを設けておき、ゲートを閉鎖することで乗り部4の移動を制限することもできる。
軌道2は、例えば、昇降路6の内部に設けられた一対のガイドレールGである(図1参照)。このガイドレールGは、一つの移動部3に対して、移動部3を水平方向(図示左右方向)から挟むように一対設けられている。なお、ガイドレールGは、一つの移動部3に対して、一つ乃至三つ以上設けられていてもよい。
本実施形態の移動システム1では、複数の軌道2のうち少なくとも一つの軌道2に、複数の移動部3が配置されている。具体的に、一方の軌道21に一つの移動部3(例えば、第一の移動部3)が配置され、他方の軌道22に複数の移動部3(例えば、第二の移動部32及び第三の移動部33)が配置されている。即ち、図5に示すように、第一の移動部31が一方の昇降路6(図示左側の昇降路6)に配置され、第二の移動部32及び第三の移動部33が他方の昇降路6(図示右側の昇降路6)に配置されている。
本実施形態の移動部3は、図3に示すように、移動装置Mに含まれている。移動装置Mは、移動部3に加えて、例えば、移動部3と連動して昇降路6内を昇降するカウンターウェイト、移動部3とカウンターウェイトとを連結するロープR、及び、ロープRを駆動する巻上機等を含む。この構成により、移動部3は、昇降可能に構成されている。ここで、従来のトラクション式エレベータにおいては、ロープRに連結した乗りかごそのものを昇降させていた。これに対して、本実施形態の移動システム1では、従来の乗りかご部分を移動部3に置き換えている。なお、移動部3は、自走する構成であってもよい。
また、移動部3は、該移動部3の位置を検知可能な位置センサを有する。さらに、本実施形態の移動部3は、隣り合う軌道2において一方の軌道21に配置された移動部3である第一の移動部31と、他方の軌道22に配置された移動部3である第二の移動部32と、が隣り合ったときに、これを検知可能な隣接センサを有する。また、移動部3は、該移動部の速度を検知可能な速度センサを有する。さらに、移動部3は、昇降駆動を制御するためのマイコンも有する。
この移動システム1では、移動部3は、水平方向(図示左右方向)に延びる横軌道30を備える構成としている。そのため、乗り部4は、図1に示すように、図示左側の移動部31の横軌道310に沿い水平方向に移動することで、図示右側に位置する他の移動部32の横軌道320に移行できる。なお、移動部3は、移動部3から乗り部4が落下しないで移動可能な構成であればよく、例えば、横軌道30の代わりに、水平方向成分を含む斜め方向に延びる移動路を有していてもよい。
乗り部4は、図4に示すように、利用者が搭乗する乗りかごである。なお、乗り部4は、利用者以外に荷物を載せることができるかごであってもよい。
また、乗り部4は、例えば、利用者が搭乗する乗りかご本体401、及び、乗りかご本体401の背面に、水平方向に延びるように突出しており、移動部3の横軌道30を走行するための走行部40を備える。なお、走行部40は、乗りかご本体401の側面に設けられていてもよい。
本実施形態の乗り部4は、該乗り部4が横軌道30を走行するための動力を、例えば、走行部40に備えており自走する。また、乗り部4は、例えば、横軌道30における走行を制御するマイコンを有する。なお、乗り部4は、該乗り部4が横軌道30を走行するための動力を備えない構成であってもよく、この場合、移動部3に備えられた引き込み機構により横軌道30を走行してもよい。
乗りかご本体401は、開閉により内外を連通させる乗り部ドア400を備える。本実施形態の乗り部ドア400は、開閉単位(一枚のドア、または、開閉の際の移動方向が同じ複数枚のドアから構成される単位)が対称に一対(二つ)設けられた両開きとされている。なお、乗場7に設けられる乗場ドアも同様の形態とされている。
この移動システム1では、少なくとも一つの乗り部4と複数の移動部3とのそれぞれ(本実施形態では、二つの乗り部4と三つの移動部3とのそれぞれ)は、隣り合う軌道2において一方の軌道21に配置された移動部3である第一の移動部31と他方の軌道22に配置された移動部3である第二の移動部32とが隣り合ったときに、第一の移動部31から第二の移動部32、又は、第二の移動部32から第一の移動部31に、乗り部4が移動可能に構成されている(図1参照)。
制御部5は、各移動部3及び各乗り部4に対して乗場呼びの割当等の群管理制御を行う。この群管理では、制御部5は、図5に示す所定の階の乗り場7において乗場呼びが入ったときに(例えば、乗り場7において呼びボタンが押下されたときに)、利用者等の輸送効率が高くなるように複数の移動部3から前記乗場呼びに対応する移動部3を選択し、この選択された移動部3を該乗場呼びの入った乗り場7に向かわせる。また、この群管理では、制御部5は、かご呼びが入ったときに(例えば、乗り部4内の利用者が階床釦を押下したときに)、利用者等の輸送効率が高くなるように複数の移動部3から前記かご呼びに対応する経路を選択し、この経路に基づいて移動部3を乗り部4の行先の乗場7に向かわせる。
例えば、制御部5は、CPU(Central Processing Unit)、このCPUによって実行される種々のプログラムやその実行に必要なデータ等を予め記憶するROM(Read Only Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性記憶素子、このCPUのいわゆるワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶素子およびその周辺回路等を備えた基盤やマイクロコンピュータ等によって構成されている。
制御部5は、第一の移動部31が移動不可となったときに該第一の移動部31に乗り部4が結合している場合は、第二の移動部32を第一の移動部31と隣り合う位置(本実施形態では、第一の移動部31と同じ階床(同じ高さ))に移動させ、前記乗り部4(本実施形態では、第一の乗り部41)を第一の移動部31から分離して第二の移動部32に結合させた後、第二の移動部32を移動させる。
なお、移動部3が移動不可となるときとは、例えば、移動装置Mが故障したときである。具体的には、移動部3の移動(本実施形態では、昇降)に関する移動装置Mの故障であり、より具体的には、移動部3に連結されたロープRを駆動する巻上機の出力不良、移動部3のブレーキを駆動している駆動装置の出力不良等である。
制御部5は、乗り部4が行先に行けないことを示す不可情報と、各移動部3の行先を示す行先情報又は各移動部3の行先までの経路を示す経路情報と、を出力可能である。さらに、本実施形態の制御部5は、各移動部3の位置を示す位置情報と、乗り部4が移動部3に結合していることを示す結合情報と、を取得可能である。また、制御部5は、各移動部3の運転状態(例えば、速度等)を示す運転情報も取得可能である。
不可情報は、例えば、乗り部4内の利用者が救助を必要とすることを示す救助情報を含む。不可情報は、乗り部4から制御部5に出力される。具体的には、救助情報は、乗り部4内の利用者の非常釦操作や、乗り部4内の利用者からの電話連絡による閉じ込めを示す情報等である。なお、不可情報は、乗場呼びが入ったときに、乗り部4がこの乗場呼びが入力された乗場7へ到着できないことを示す到着不可情報を含んでもよい。到着不可情報は、乗り部4内に利用者がいない場合であっても、乗り部4から制御部5に出力され得る。
行先情報は、例えば、移動部3の行先が所望の階床であることを示す情報(具体的には、移動部3の行先が5階であることを示す情報)である。行先情報は、制御部5から移動部3に出力される。例えば、乗り場7において呼びボタンが押下されたときに、乗場7から制御部5に入力される乗場呼びに関する情報に基づいて制御部5により生成される。また、行先情報は、乗り部4においてかご呼びが入ったときに、乗り部4から制御部5に入力されるかご呼びに関する情報に基づいて制御部5により生成される。
経路情報は、例えば、移動部3がどの階床からどの階床へ移動するのかを示す情報である。具体的に、経路情報は、移動部3が所定の昇降路6において1階から、2階、3階、4階を通過して、5階へ移動することを示す情報である。また、経路情報は、制御部5から移動部3に出力される。経路情報は、制御部5が取得した乗場呼びに関する情報やかご呼びに関する情報に対応して、群管理を行うことで生成する。
位置情報は、各移動部3の位置センサから制御部5に出力される。具体的には、位置情報は、各移動部3の位置センサから、移動部3の昇降駆動を制御するためのマイコンや乗り部4の横軌道30における走行を制御するマイコンを介して制御部5に出力される。結合情報は、例えば、ある移動部3に結合していた乗り部4が、この移動部3から分離され、別の移動部3に結合したときに、乗り部4から制御部5に出力される。運転情報は、例えば、所定時間毎に、各移動部3の速度センサから制御部5に出力される。
また、制御部5は、乗り部4が行先(乗り部4の行先)に向かっているときに乗り部4の結合している第一の移動部31が移動不可となったとき、第二の移動部32に不可情報を出力することで第二の移動部32を第一の移動部31と隣り合う位置まで移動させると共に、不可情報の出力後に第二の移動部32に第一の移動部31の行先に関する行先情報又は経路情報を出力する。
さらに、制御部5は、第一の移動部31が移動不可となったとき、各移動部3の移動と少なくとも一つの乗り部4の移動の制御において、第一の移動部31を、乗り部4を一時的に退避させる退避路として利用する。
本実施形態の移動システム1では、制御部5は、第一の乗り部41を、第一の移動部31から分離して第二の移動部32へ移動させて結合させ、第二の移動部32を最寄り階へ移動させた後、移動システム1の利用者が多いときに、第二の移動部32を第一の移動部31の行先と同じ階床に向けて移動させる。
なお、制御部5は、第一の移動部31が移動不可となったときに、第一の移動部31がある軌道2と同じ軌道2に第三の移動部33が配置されている場合、第一の乗り部41を、第一の移動部31から分離して第二の移動部32へ移動させて結合させ、第二の移動部32を最寄り階へ移動させた後、移動システム1の利用者が多ければ、第二の移動部32を第三の移動部33と隣り合う位置に移動させ、第一の乗り部41を、第二の移動部32から分離して第三の移動部33へ移動させて結合させ、第三の移動部33を第一の乗り部41の行先に向けて移動させてもよい。
制御部5は、上述のように、第一の乗り部41を、休止した第一の移動部31から分離して第二の移動部32へ移動させて結合させ、第一の乗り部41の行先へ向けて移動させる前に、第二の移動部32を最寄り階へ移動させるときには、最寄り階への到着前、又は、最寄り階への到着時に、第一の乗り部41内の利用者に対する「最寄り階に停止した後に、5階(目的階)へ移動します。」といったメッセージを、音声アナウンスや第一の乗り部41内のディスプレイにより報知させてもよい。
一方、制御部5は、第一の乗り部41を、第一の移動部31から分離して第二の移動部32へ移動させて結合させ、第二の移動部32を最寄り階へ移動させた後、移動システム1の利用者が少ないとき、第二の移動部32を、第一の移動部31と隣り合う位置に移動させ、第二の移動部32に結合した第一の乗り部41を、第二の移動部32から分離して第一の移動部31へ移動させた状態で停止させることで、一時的に退避させる。
制御部5は、上述のように、第一の乗り部41を、休止した第一の移動部31から分離して第二の移動部32へ移動させて結合させ、第二の移動部32を最寄り階へ移動させた後、退避させるときには、最寄り階への到着前、又は、最寄り階への到着時に、第一の乗り部41内の利用者に対する「このエレベータは、最寄り階に停止した後に休止します。5階(目的階)へは参りません。他の階に移動したい方は、他のエレベータに乗り換えるか階段をご利用ください。」といったメッセージを、音声アナウンスや第一の乗り部41内のディスプレイにより報知させてもよい。
なお、制御部5は、第一の移動部31が移動不可となったときに、第一の移動部31がある軌道2と隣り合う軌道2に、第二の乗り部42が結合した第三の移動部33が配置され、且つ、第二の乗り部42内に利用者がいない場合、第一の乗り部41を、第一の移動部31から分離して第二の移動部32へ移動させて結合させた後、第三の移動部33を、第一の移動部31と隣り合う位置に移動させ、第三の移動部33に結合した第二の乗り部42を、第三の移動部33から分離して第一の移動部31へ移動させた状態で停止させることで、一時的に退避させてもよい。
以下、第一の移動部31に結合した第一の乗り部41が、1階で利用者を載せ、5階へ向かう途中の2階で停止したとき、第二の移動部32が5階で停止し、第三の移動部33が1階で停止している場合の制御部5による制御について、図6のフロー図を用いて説明する。このとき、第二の移動部32には乗り部4が結合しておらず、第三の移動部33には第二の乗り部42が結合している。
制御部5は、この制御の開始時点で、例えば、第一の移動部31の行先(例えば、5階)を示す行先情報、第一の移動部31の位置(例えば、2階)を示す位置情報、第二の移動部32の位置(例えば、5階)を示す位置情報、第三の移動部33の位置(例えば、1階)を示す位置情報、及び、乗り部4が移動部3に結合していること(例えば、第一の乗り部41が第一の移動部31に結合していることや、第二の乗り部42が第三の移動部31に結合していること)を示す結合情報等を有している。なお、本実施形態の移動システム1では、この時点で、第一の移動部31の行先と、第一の乗り部41の行先とは一致している。
まず、制御部5は、第一の移動部31が移動不可となったときに、第一の移動部31に乗り部4が結合しているか否かを判断する(ステップS1)。ステップS1において、制御部5は、例えば、第一の移動部31が停止しており(具体的に、第一の移動部31の位置情報に変化が無く)、第一の乗り部41が第一の移動部31に結合していることを示す結合情報を有している場合、第一の移動部31に第一の乗り部41が結合していると第一の移動部31が判断する。具体的に、ステップS1において、制御部5は、第一の移動部31の行先情報を有し且つ第一の移動部31が停止しており、第一の乗り部41が第一の移動部31に結合していることを示す結合情報を有している場合、第一の移動部31が行先に到着するまでの間に移動不可となったときに、第一の移動部31に第一の乗り部41が結合していると判断する。
第一の移動部31が移動不可となったときに、第一の移動部31に第一の乗り部41が結合している場合(ステップS1においてYes)、第二の移動部32を第一の移動部31と隣り合う位置に移動させ、第一の乗り部41を第一の移動部31から分離して、第二の移動部32に結合させる(ステップS2)。なお、本実施形態では、第一の移動部31は、第一の乗り部41の行先に到着するまでの間に移動不可となっている。ステップS2において、制御部5は、例えば、第二の移動部32に、第一の乗り部41が第一の乗り部41の行先(例えば、5階)に行けないことを示す不可情報を出力することで、第二の移動部32を第一の移動部31と隣り合う位置に移動させる。このとき、制御部5は、第二の移動部32に、この不可情報に加えて、第一の移動部31の位置情報も出力する。これにより、第二の移動部32は、第一の乗り部41が第一の乗り部41の行先(5階)に行けないことと、第一の移動部31の位置と、を把握することができる。また、本実施形態の移動システム1では、ステップS2において、第一の移動部31及び第二の移動部32は、隣接センサにより、互いが隣り合った位置にあることを把握することができる。
次に、制御部5は、第一の乗り部41が第二の移動部32に結合したか否かを判断する(ステップS3)。ステップS3において、制御部5は、例えば、第一の乗り部41が第二の移動部32に結合していることを示す結合信号が第一の乗り部41から出力されると、第一の乗り部41が第二の移動部32に結合していると判断する。
第一の乗り部41が第二の移動部32に結合したとき(ステップS3においてYes)、制御部5は、第一の乗り部41内の利用者の救助を優先すべきか否かを判断する(ステップS4)。ステップS4において、制御部5は、例えば、第一の乗り部41内に利用者が滞在し、且つ、第一の乗り部41が急停止したとき等に、利用者の救助を優先すべきであると判断する。このとき、制御部5は、第一の移動部31からの運転情報に応じて(例えば、第一の移動部31の速度センサから、第一の移動部31の速度が急激にゼロになったとの運転情報が出力されたとき)、第一の乗り部41が急停止したと判断する。
利用者の救助を優先すべきであるとき(ステップS4においてYes)、制御部5は、第二の移動部32を最寄りの階床へ移動させる(ステップS5)。ステップS5において、制御部5は、第二の移動部32の行先を最寄りの階床(例えば、4階)とした行先情報を第二の移動部32に出力することで、第二の移動部32を最寄りの階床(例えば、4階)へ移動させる。
第二の移動部32の移動により、第一の乗り部41が、最寄りの階床(例えば、4階)に到着すると、乗り部ドア400を戸開することで、第一の乗り部41内から利用者が救助される。
本実施形態では、最寄りの階床は、第一の移動部31が移動不可となった階床と隣り合う階床のうち、第一の乗り部41の行先方向(本実施形態では、上方向)に位置する階床である。なお、第二の乗り部42以外の乗り部(例えば、第三の乗り部43)の運転状態、位置に応じて、最寄りの階床を、第一の移動部31が移動不可となった階床と隣り合う階床のうち、第一の乗り部41の行先方向と反対方向(本実施形態では、下方向)に位置する階床としてもよい。
次に、制御部5は、第一の乗り部41の運転が不要か否かを判断する(ステップS6)。ステップS6において、制御部5は、移動システム1の利用者が少ないとき、第一の乗り部41の運転が不要であると判断する。例えば、移動システム1がオフィスビルに設置されたエレベータである場合、制御部5は、出勤時間帯、休憩時間帯、及び、退勤時間帯を除く時間帯において、移動システム1の利用者が少ないと判断する。
第一の乗り部41の運転が不要であると判断したとき(ステップS6においてYes)、制御部5は、第一の乗り部41を第一の移動部31に一時退避させて(ステップS7)、第一の乗り部41を除く乗り部4(具体的には、第二の乗り部42のみ)に対して、通常の群管理の制御を継続する。ステップS7において、制御部5は、第二の移動部32を第一の移動部31と隣り合う位置(例えば、2階)に移動させ、第二の移動部32に結合した第一の乗り部41を、第二の移動部32から分離して第一の移動部31へ移動させた状態で停止させることで、第一の移動部31を一時的に退避させる。
第一の移動部31が移動不可となったときに、第一の移動部31に第一の乗り部41が結合していなければ(ステップS1においてNo)、制御部5は、ステップS1においてYesとなるまでステップS1の判断(第一の移動部31が移動不可となったときに、第一の移動部31に第一の乗り部41が結合しているかの判断)を繰り返す。
また、第一の乗り部41が第二の移動部32に結合していないとき(ステップS3においてNo)、制御部5は、ステップS3においてYesとなるまでステップS3の判断(第一の乗り部41が第二の移動部32に結合しているかの判断)を繰り返す。
利用者の救助を優先すべきでないとき(ステップS4においてNo)、制御部5は、第二の移動部32を第一の乗り部41の行先(5階)と同じ階床へ移動させる(ステップS8)。ステップS8において、制御部5は、第二の移動部32の行先を第一の移動部31の行先(5階)と同じ階床とした行先情報を第二の移動部32に出力することで、第二の移動部32を第一の移動部31の行先(5階)と同じ階床へ移動させる。これにより、制御部5は、不可情報の出力後(具体的に、第二の移動部32に第一の乗り部41が結合した後)に、第二の移動部32に第一の移動部31の行先に関する行先情報を出力することになる。なお、制御部5は、第一の移動部31の行先情報の代わりに、第一の移動部31の行先に関する経路情報を出力してもよい。
第二の移動部32の移動により、第一の乗り部41が、第一の移動部31の行先(5階)と同じ階床に到着すると、乗り部ドア400を戸開することで、第一の乗り部41内から利用者は第一の乗り部41の行先(5階)の乗場7に移動できる。
制御部5は、第一の乗り部41の運転が不要でないと判断したとき(ステップS6においてNo)、即ち、第一の乗り部41の運転が必要であると判断したとき、第一の乗り部41を含む乗り部4(具体的には、第一の乗り部41及び第二の乗り部42)に対して、通常の群管理の制御を継続する。
なお、制御部5は、利用者の救助を優先すべきであるか否かの判断(ステップS4)を行わなくてもよく、この場合、常時、第二の移動部32を最寄りの階床に移動させてもよい。また、この代わりに、常時、第二の移動部32を第一の移動部31の行先(5階)へ移動させてもよい。また、制御部5は、利用者の救助を優先すべきであるとき、第二の移動部32を最寄りの階床に移動させる代わりに、移動システム1が設置された建物における医療機関がある階床、医務室がある階床、及び、外部との出入口がある階床のうち少なくとも一つの階床に移動させてもよい。
さらに、制御部5は、第一の乗り部41の運転が不要であるか否かの判断(ステップS6)を行わなくてもよく、この場合、常時、第一の乗り部41を第一の移動部31に退避させたままとして、第一の乗り部41を除く乗り部4の運転を継続してもよい。また、制御部5は、第一の乗り部41の一次退避を行わせず、常時、第一の乗り部41を含む乗り部4の運転を継続させてもよい。
以上の移動システム1では、移動不可となった第一の移動部31に結合した乗り部4が、第二の移動部32に移動して結合した後に、第二の移動部32が移動することより、この乗り部4は、所定の位置(本実施形態では、最寄り階、又は、第一の乗り部41の行先と同じ階床)に移動することができる。
本実施形態の移動システム1では、制御部5による情報(不可情報)の出力により、第二の移動部32を第一の移動部31に隣り合うように移動させた上で、制御部5による情報(行先情報や経路情報)の出力により、第一の移動部31に結合していた乗り部4の行先や行先までの経路を第二の移動部32に指示することができる。
また、本実施形態の移動システム1では、移動不可となった第一の移動部31を一時退避路として利用することで、乗り部4を効率よく移動させることができる。例えば、制御部5は、利用者が少ないときに、第一の乗り部41を第一の移動部31に一時退避させることで運転する乗り部4の台数を減らしてエネルギー効率を向上させ、利用者が多いときに、第一の乗り部41も運転させることで乗り部4の台数を増やして、輸送量を増大させることができる。
なお、第一の移動部31が、昇降路6内の階床に対応する位置で停止したときに限らず、昇降路6内の階床と階床との間に対応する位置で停止したときにも、制御部5は、図6に示す制御を行えばよい。これにより、第一の移動部31が乗降場所以外の場所で停止したとしても、第一の移動部31に結合した第一の乗り部41が、第二の移動部32に移動することで、所定の位置へ移動することができる。
なお、本発明の移動システムは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
例えば、上記実施形態の移動システム1では、図6のフローの制御の開始時点で、第一の移動部31の行先と、第一の乗り部41の行先とは一致していたが、第一の移動部31の行先と、第一の乗り部41の行先とは異なっていてもよい。具体的に、1階に位置している第一の乗り部41の行先が5階であり、第一の乗り部41は、1階から3階までは第一の移動部31に結合して移動し、3階から5階までは第二の移動部32に結合して移動するものであってもよい。このとき、第一の移動部31の行先は3階であり、第二の移動部32の経路は5階から3階に移動した後に5階に移動するものである。この場合、第一の乗り部41が結合した第一の移動部31が2階で移動不可となったとき、制御部5は、第二の移動部32を第一の移動部31に隣り合う位置(2階)に移動させ、第一の乗り部41を第一の移動部31から分離して第二の移動部32に結合させた後、第二の移動部32を最寄り階や第一の乗り部41の行先に移動させることが考えられる。
また、上記実施形態の移動システム1では、制御部5は、第二の移動部32に第一の乗り部41が結合した後に、第二の移動部32に第一の移動部31の行先に関する行先情報を出力していたが、この行先情報の出力は、不可情報の出力後であればよく、第一の移動部31と第二の移動部32とが隣り合う前であってもよいし、第一の移動部31と第二の移動部32とが隣り合い且つ第二の移動部32に第一の乗り部41が結合する前であってもよい。
さらに、上記実施形態の移動システム1では、複数の軌道2は、上下方向に延び且つ水平方向に間隔を空けて平行に並んでいたが、それぞれが所定方向に延び且つ所定方向と直交する方向に間隔をあけて平行に並んでいればよい。例えば、複数の軌道2は、それぞれが水平方向に延び且つ水平方向と直交する上下方向に間隔をあけて平行に並んでいてもよい。また、複数の軌道2は、いずれも水平面に沿って配置され、且つ、それぞれが横方向に延び且つ横方向と直交する縦方向に間隔をあけて平行に並んでいてもよく、この場合、移動部3は、横移動する台車等の車であってもよい。
上記実施形態の移動システム1では、移動部3は三つであったが、二つ乃至四つ以上であってもよい。さらに、上記実施形態の移動システム1では、同一の軌道2に複数の移動部3が配置されていたが、各移動部3が異なる軌道2に配置されていてもよい。また、軌道2は、二つ設けられていたが、三つ以上であってもよい。この場合、移動システム1は、昇降路6を三つ以上備えていてもよい。
以下、図7に示すように、三つの軌道2、三つの移動部3、及び、一つの乗り部4を備える移動システム1について説明する。この移動システム1では、各軌道2に一つずつ移動部3が配置されている。具体的に、第一の移動部3は、第一の軌道21(図示中央)に配置され、第二の移動部3は、第二の軌道22(図示左側)に配置され、第三の移動部33は、第三の軌道23(図示右側)に配置されている。
この移動システム1では、図8に示すように、昇降路6が図示左右に並列して3本設けられており、上下方向には地上5階分、地下1階分延びている。さらに、並列する3本の昇降路6間で、乗り部4が水平方向に移動可能なように3本の昇降路6が連通している。本実施形態の移動システム1では、全ての階床において3本の昇降路6が連通している。なお、図8の移動システム1では、第一の移動部31が図示中央の昇降路6に配置され、第二の移動部32が図示左側の昇降路6に配置され、第三の移動部33が図示右側の昇降路6に配置されている。
また、この移動システム1では、制御部5は、第一の移動部31が移動不可となったときに第一の移動部31に乗り部4が結合している場合は、第二の移動部32を第一の移動部31と隣り合う位置に移動させ、乗り部4を第一の移動部31から分離して第二の移動部32に結合させた後、第二の移動部32を移動させる。さらに、制御部5は、各移動部3の移動と少なくとも一つの乗り部4の移動の制御において、第一の移動部31を、乗り部4を通過させる通路として利用する。具体的に、第二の移動部32及び第三の移動部33を第一の移動部31と隣り合う位置に移動させ、乗り部4を第二の移動部32から分離して第一の移動部31を通過させて第三の移動部33に結合させる。
なお、制御部5は、第一の移動部31が移動不可となったとき、各移動部3の移動と少なくとも一つの乗り部4の移動の制御において、第一の移動部31を、乗り部4を一時的に退避させる退避路、及び、乗り部4を通過させる通路の両方として利用してもよい。このように、移動不可となった第一の移動部31を一時退避路や通路として利用することで、乗り部4を効率よく移動させることができる。
上記実施形態の制御部5は、各移動部3及び各乗り部4に対して乗場呼びの割当等の群管理制御を行っていたが、群管理制御の代わりに、各移動部3及び各乗り部4を個別制御してもよい。この場合、各移動部3に制御部5が設けられ、各制御部5の制御により、第一の移動部31が移動不可となったときに第一の移動部31に乗り部4が結合している場合は、第二の移動部32を第一の移動部31と隣り合う位置に移動させ、乗り部4を第一の移動部31から分離して第二の移動部32に結合させた後、第二の移動部32を移動させてもよい。
なお、制御部5が、各移動部3に対して乗り部4の横移動のための情報を出力し、各移動部3が乗り部4の横移動を制御してもよい。
上記実施形態等では、第一の移動部31が移動不可となったときに第一の移動部31に乗り部4が結合している場合の制御について説明したが、第一の移動部31が移動不可となったときに第一の移動部31に乗り部4が結合していない場合に、移動不可となった第一の移動部31を乗り部4の一時退避路及び通路の少なくとも一方として利用してもよい。
1…移動システム、2…軌道、3…移動部、4…乗り部、5…制御部、6…昇降路、7…乗場、8…退避場、21…第一の軌道、22…第二の軌道、23…第三の軌道、30、310、320…横軌道、31…第一の移動部、32…第二の移動部、33…第三の移動部、40…走行部、41…第一の乗り部、42…第二の乗り部、43…第二の乗り部、400…乗り部ドア、401…本体、G…ガイドレール、R…ロープ、M…移動装置
Claims (3)
- それぞれが所定方向に延び且つ前記所定方向と直交する方向に間隔をあけて平行に並ぶ複数の軌道と、
各軌道に少なくとも一つ配置され、該軌道に沿って移動可能な複数の移動部と、
各移動部に分離・結合可能な少なくとも一つの乗り部と、
前記各移動部の移動及び前記少なくとも一つの乗り部の移動を制御可能な制御部と、を備え、
前記少なくとも一つの乗り部と前記複数の移動部とのそれぞれは、隣り合う軌道において一方の軌道に配置された移動部である第一の移動部と他方の軌道に配置された移動部である第二の移動部とが隣り合ったときに、前記第一の移動部から前記第二の移動部又は前記第二の移動部から前記第一の移動部に前記乗り部が移動可能に構成され、
前記制御部は、前記乗り部が行先に向かっているときに該乗り部の結合している前記第一の移動部が移動不可となったときに、前記第二の移動部を前記第一の移動部と隣り合う位置に移動させ、前記乗り部を前記第一の移動部から分離して前記第二の移動部に結合させた後、前記第二の移動部を移動させる、移動システム。 - 前記制御部は、前記乗り部が行先に行けないことを示す不可情報と、前記各移動部の行先を示す行先情報又は前記各移動部の行先までの経路を示す経路情報と、を出力可能であり、
前記乗り部が前記行先に向かっているときに該乗り部の結合している前記第一の移動部が移動不可となったとき、前記第二の移動部に前記不可情報を出力することで前記第二の移動部を前記第一の移動部と隣り合う位置まで移動させると共に、前記不可情報の出力後に前記第二の移動部に前記第一の移動部の行先に関する前記行先情報又は前記経路情報を出力する、請求項1に記載の移動システム。 - 前記制御部は、前記第一の移動部が移動不可となったとき、前記各移動部の移動と前記少なくとも一つの乗り部の移動の制御において、前記第一の移動部を、前記乗り部を一時的に退避させる退避路、及び、前記乗り部を通過させる通路の少なくとも一方として利用する、請求項1又は請求項2に記載の移動システム。
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