JP2023109364A - ミソハギ含有組成物 - Google Patents

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Tetsushi Kin
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Takehiro Kashiwagi
浩幸 渡邊
Hiroyuki Watanabe
浩久 川北
Hirohisa Kawakita
由佳 岡▲崎▼
Yuka Okazaki
大進 鈴木
Hiroyuki Suzuki
速都 篠原
Hayato Shinohara
元 水上
Hajime Mizukami
宗弘 濱口
Munehiro Hamaguchi
直久 岩本
Naohisa Iwamoto
倫代 松野
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Abstract

【課題】安全性が高く、飲食品への適用が可能である、優れた脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、二糖類の消化吸収抑制等に効果的な組成物を提供すること。
【解決手段】ミソハギ(Lythrum anceps)、及び/又は、その抽出物を有効量含有する、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための組成物を調製する。
【選択図】図4

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、二糖類の消化吸収抑制等に優れた効果を有し、飲食品、医薬品、又は医薬部外品として用いることができる組成物に関する。
近年、肥満者数は増加傾向にある。WHOによる2016年の調査では、全世界で肥満者数は6億5000万人を超えており、今後さらに増加していくと推定されている。令和元年の国民健康・栄養調査によると、日本における成人の肥満者の割合は、男性で33.0%、女性で22.3%が肥満であるとされている(非特許文献1)。
また、糖尿病は、インスリン作用の不足に起因する慢性的な高血糖状態を主な症状とする代謝疾患であり、糖尿病が強く疑われる成人男女とその予備軍は、2012年度の厚生労働省の概況によると約2050万人にのぼり、その数は年々増加傾向にあり深刻な問題となっている。
肥満や血糖値の改善・予防のためには、医薬品を用いた治療や日ごろの食生活の改善などが必要となる。しかし、薬による治療は副作用が伴うことや、費用がかさんでしまうといったデメリットがある。そこで、普段の食生活に機能性食品を取り入れることにより、肥満や血糖値の悪化を防ぎ、未然に予防する試みがなされている。
令和元年国民健康・栄養調査報告、厚生労働省
現在日本では高額化する医療費を抑えるべく予防医療に注目が集まっており、疾病の発病リスクを軽減することのできる効果的かつ安全な飲食品、医薬品又は医薬部外品の開発が強く望まれている。
そこで本発明の目的は、安全性が高く、飲食品への適用が可能である、優れた脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、二糖類の消化吸収抑制等に効果的な組成物を提供することにある。
高知県は、急峻な山々から平坦地に至る様々な地形をもち、太平洋型の気候であることから多彩な自然環境を有している。そのため、亜熱帯地域から亜寒帯地域の植生が各々の環境に適応し分布している。現在、これらの植物は商業的に利用されていないものの、様々な生理活性をもつ可能性がある。
したがって、本発明者らは、高知県内に自生している未利用植物の中で、脂質代謝に関わるリパーゼ阻害活性、及び、血糖値改善に関わるα-グルコシダーゼ阻害活性を有する成分のスクリーニングを試みた。
高知県に自生するおよそ100種の植物に対して乾固物重量10mgeq./mLにおけるα-グルコシダーゼ阻害活性のスクリーニングを行ったところ、4種の植物に50%以上の高い活性を見出し、これらの4種の植物の中で活性を強く示し、かつ食習慣のあるミソハギ(Lythrum anceps)を選択した。さらに、ミソハギに強いリパーゼ阻害活性を有することも見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
項1.
ミソハギ(Lythrum anceps)、及び/又は、その抽出物を有効量含有する、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための組成物。
項2.
前記ミソハギが、ミソハギの地上部を含む、項1に記載の組成物。
項3.
前記抽出物の抽出溶媒が、水、エタノール、メタノール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の組成物。
項4.
グラナチンA、ヘリオスコピニンA、ルセニン2、及び、ビセニン2からなる群より選択される少なくとも1種を有効量含有する、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための組成物。
項5.
少なくとも14日間以上継続して摂取するためのものである、項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
項6.
経口、静脈内注射、吸入又は経皮により投与される、項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
項7.
飲食品、医薬部外品、又は医薬品である、項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
本発明の組成物は、ミソハギ(Lythrum anceps)から得られる有効成分を含有しており、安全性の問題がなく、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制からなる群より選択される少なくとも1種に優れた効果を有している。このような組成物は、安全性が高く、副作用の少ない飲食品、医薬品又は医薬部外品に利用することができる。
図1は、試験1(1-1)における、ミソハギ抽出物の抽出手順を示した概要図である。 図2は、試験1(1-2)における、液液分配による分画手順を示した概要図である。 図3は、試験1(1-3)における、ODS中圧カラムクロマトグラフィーによるミソハギ抽出物水層の分画手順を示した概要図である。 図4は、試験1(1-3)における、ODS中圧カラムクロマトグラフィーによるミソハギ抽出物水層の分画後の各画分のリパーゼ阻害活性結果を示したグラフである。 図5は、試験1(1-4)における、20%MeOH/HO溶出部に対してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図6は、試験1(1-4)における、20%MeOH/HO溶出部に対してHPLCを行った後の各画分のリパーゼ阻害活性結果を示したグラフである。 図7は、試験1(1-5)における、20%MeOH/HO溶出部の画分Fr.3に対してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図8は、試験1(1-5)における、画分Fr.3を更に分画してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図9は、試験2(2-1)における、ミソハギ抽出物の抽出手順を示した概要図である。 図10は、試験2(2-2)における、液液分配による分画手順を示した概要図である。 図11は、試験2(2-3)における、ODS中圧カラムクロマトグラフィーによるミソハギ抽出物水層の分画手順を示した概要図である。 図12は、試験2(2-3)における、ODS中圧カラムクロマトグラフィーによるミソハギ抽出物水層の分画後の各画分のα-グルコシダーゼ阻害活性結果を示したグラフである。 図13は、試験2(2-4)における、20%MeOH/HO溶出部に対してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図14は、試験2(2-4)における、20%MeOH/HO溶出部の画分Fr.2に対してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図15は、試験2(2-5)における、40%MeOH/HO溶出部に対してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図16は、試験2(2-5)における、40%MeOH/HO溶出部の画分Fr.2に対してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図17は、試験2(2-6)における、シリカゲル中圧カラムクロマトグラフィーによるミソハギAcOEt層の分画手順を示した概要図である。 図18は、試験2(2-8)における、AcOEt層40% MeOH/H2O溶出部に対してHPLCを行った結果を示したグラフである。 図19は、試験2(2-9)における、α-グルコシダーゼ阻害活性測定法の測定手順を示した概要図である。
[ミソハギ含有組成物]
本発明の組成物は、ミソハギ(Lythrum anceps)、及び/又は、その抽出物を有効量含有する。
ミソハギは、日本各地の湿原や小川、用水路の縁等で生育するミソハギ科の多年草である。生薬名としては、千屈菜(せんくつさい)として知られており、夏場などの、のどの渇き止め等の目的で、水で煎じて飲用されることがある。また、食用としては、和え物、炒め物、佃煮等に調理することや、熱湯に通してサラダに和えて食べられることもある。
ミソハギの部位は、本発明の効果が奏される限り、特に制限されない。ミソハギの部位は、全草又は一部、特に葉部、茎部、根部、種子、花部を別々に1種類ずつ又はそれらの2種以上の組合せ等が挙げられる。
ミソハギは、採取した後にそのまま、又は、その乾燥物を適宜裁断し、破砕又は粉砕した粉末に調製することができる。ミソハギの乾燥物又はその粉砕物は、例えば、熱湯で煮出して用いることができる。ミソハギの破砕物又は粉砕物は、必要により焙煎して用いることもできる。
ミソハギの部位を複数組み合わせて用いる場合、その組合せは特に制限されない。より高い本発明の効果を得ることの観点から、ミソハギの部位は、茎部と葉部との組合せが好ましい。また、茎部と葉部との重量比率は、特に制限されないが、より高い本発明の効果を得ることの観点から、乾燥重量を基準として1~10:1とすることができ、1~5:1が好ましく、1~3:1がより好ましく、2~3:1がさらに好ましい。
ミソハギの採取時期は、本発明の効果が奏される限り、特に制限されないが、例えば、7月~2月に採取されたものが好ましく、8月~1月に採取されたものがより好ましく、9月~12月に採取されたものが更に好ましい。
ミソハギの焙煎は、回転式焙煎機等を用いた公知の方法により行われ、特に限定はされない。焙煎温度は、例えば、150~400℃とすることができ、180~350℃が好ましく、200~330℃がより好ましい。焙煎時間は、焙煎温度等の条件により適宜決定されるが、例えば、5~120分とすることができ、10~90分が好ましく、15~60分がより好ましい。
本発明において、ミソハギの抽出物を用いる場合は、その抽出方法は特に制限されるものではない。ミソハギの抽出物は、ミソハギの全草又は一部、特に葉部、茎部、根部、種子、花部を別々に1種類ずつ又はそれらの2以上の組合せの乾燥物、あるいはその乾燥物を適宜裁断し、破砕又は粉砕した粉末から、溶媒により抽出される。ミソハギは、自生しているものから容易に入手可能であり、栽培して得ることもでき、切り花や苗などの市販品を用いることもできる。
ミソハギの全草又は一部を乾燥させる場合は、限定はされないが、天日干し、風乾又は乾燥機を使用して行うことができる。天日干しを行う場合は、乾燥にかかる時間は天候等により左右されるが、例えば6時間以上、好ましくは1日以上、より好ましくは2日以上とすることができる。乾燥機を使用する場合は、一般的に100℃以下、好ましくは40℃以下の乾燥条件下で、例えば、回転乾燥機、熱風乾燥機、伝熱乾燥機、真空乾燥機、真空凍結乾燥機、冷風乾燥機、振動乾燥機、ろ過乾燥機、真空撹拌乾燥機等を用いることが可能である。
ミソハギの抽出物を用いる場合は、ミソハギの抽出物をそのまま用いてもよく、適宜に希釈又は濃縮して用いてもよい。ミソハギの抽出物を得る場合には、新鮮な植物体を用いることが可能であり、冷蔵、凍結、又は乾燥保存されたミソハギを用いることや、ミソハギの抽出物の濃縮物を水等の適宜な溶媒に溶解又は希釈して用いることもできる。ミソハギの抽出物の濃縮物は、限定はされないが、液状、ペースト状、泥状のものを用いることができる。
ミソハギの抽出に用いる溶媒としては、水、有機溶媒又は含水有機溶媒が挙げられる。適宜の抽出溶媒を用いることにより、ミソハギの水抽出物、有機溶媒抽出物又は含水有機溶媒抽出物を得ることができる。これらの抽出溶媒は、例えば、水、アルコール、又はこれらの混合物が挙げられ、水、メタノール、エタノール、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン又はこれらの混合物が好ましい。より高い本発明の効果を得ることの観点から、これらの抽出溶媒は、水、メタノール、エタノール又は含水エタノールがさらに好ましい。メタノールを用いる場合の濃度は、限定はされないが、より高い抽出効率を得ることの観点から、例えば、40%~99%、好ましくは50%~99%、より好ましくは60%~99%、70%~95%、80%~95%の濃度で用いることができる。含水エタノールを用いる場合のエタノール濃度は、限定はされないが、より高い抽出効率を得ることの観点から、例えば、40%~99%、好ましくは50%~99%、より好ましくは60%~99%、70%~95%、80%~95%の濃度で用いることができる。
抽出に用いるミソハギの部位は、限定はされないが、例えば、葉部、茎部、根部、種子、花部等が挙げられ、より高い本発明の効果を得ることの観点から葉部、茎部又はこれらの組合せが好ましい。
抽出方法は特に限定はされないが、例えば、ミソハギの全草または一部を裁断し、ミキサー等の公知の方法により破砕し、抽出溶媒を加えて撹拌し、室温ないし加熱を一定の抽出時間で処置後、抽出上清からミソハギのエキスを分離抽出する方法が挙げられる。抽出処理は、1回であってもよく、複数回を段階的に行ってもよい。また、抽出方法は、ミソハギを抽出溶媒に浸漬した後、室温ないし加熱する条件において、静置する方法でもよい。
破砕条件としては、限定はされないが、ミソハギの全草または一部の裁断物が1kg~10kg等の大スケールである場合は、大型バーチカルカッターミキサー等を用いることができ、数10g~数100gの小スケールの場合は、家庭用ミキサー等を用いることができる。例えば、大スケールでの破砕条件を適用する場合は、原料の硬さ、含水率等によって適宜変更されるが、例えば、破砕時間は数十秒~数分間、ミキサーの回転数は10~3000rpmで行うことが可能である。
また、抽出条件は通常の条件を適用することができ、限定はされないが、ミソハギの乾燥物を、例えば3~100℃で溶媒に浸漬、加熱還流又はマイクロウェーブ加熱をする方法を採用することができる。抽出温度は、適切な抽出量が得られる限り限定はされないが、例えば、70%エタノール等の含水アルコールを用いた場合は20~100℃とすることができ、22~80℃が好ましく、25~60℃がより好ましい。また、抽出温度は、例えば、水を用いた場合は20~100℃とすることができ、50~100℃が好ましく、70~100℃がより好ましい。抽出時間は、適切な抽出量が得られる限り限定はされないが、例えば、5分以上14日以内、好ましくは10分以上7日以内、より好ましくは15分以上5日以内とすることができる。前記抽出は通常常圧下で行われるが、加圧下で行うことも可能である。溶媒の添加量は、ミソハギの乾燥重量1kgに対して1L~100L程度使用することができる。
抽出溶媒を加える前に、ミソハギに、酸、アルカリ、または酵素を加えることで、抽出効率を高めることも可能である。
抽出溶媒を加えて撹拌する操作は、公知の方法を用いることができるが、例えば、ミソハギの裁断物又は粉砕物と抽出溶媒とを含む抽出用容器を回転させる方法、前記抽出用容器を磁気式又は機械式の撹拌装置に設置して混合する方法、前記抽出用容器を振とうさせる方法等が挙げられる。
撹拌操作は、超音波処理により振動を起こし、抽出効率を高めることも可能である。超音波処理を行う場合は、限定はされないが、例えばミソハギの全草または一部の裁断物が1kg~10kg等の大スケールである場合は、市販の超音波発生器にミソハギの裁断物又は粉砕物と抽出溶媒とを含む抽出用容器を設置し、26kHz超音波で60分間処理することにより、超音波処理物を得ることができ、数10g~数100gの小スケールの場合は、40kHzの超音波で60分間処理することにより、超音波処理物を得ることができる。超音波処理の温度条件は、適切な抽出量が得られる限り限定はされないが、2℃~100℃、好ましくは10℃~70℃とすることができる。大スケール用の超音波発生器としては、例えば神明台工業(株)製UT-12を使用することができ、小スケール用の超音波発生器としては、例えばAS ONE(株)製US-3Rを使用することができる。
抽出効率を高めるためには、同種又は複数種の抽出溶媒を用いた多段階抽出を行うことも可能である。多段階抽出を行う場合は、第1段階の抽出において得られた残渣に、さらに同種又は複数種の抽出溶媒を加え、室温ないし加熱を行った後、抽出上清からミソハギのエキスを分離抽出することができる。
マイクロウェーブ加熱は、本発明の有効成分の活性が失われない範囲で、マイクロウェーブ照射装置の出力、マイクロウェーブの波長、照射時間等の条件を適宜設定することが可能である。例えば、ミソハギの乾燥物100gに対して、2450MHz、500Wのマイクロウェーブを当てる場合は、10秒~10分、好ましくは30秒~5分で処理することが可能である。
抽出上清をそのままミソハギ抽出物として用いることができる。さらには、抽出上清からミソハギ抽出物を分離抽出することもできる。この分離抽出段階においては、公知の方法を採用することができ、例えば、ろ過、遠心分離、吸引、圧搾等を行うことが可能である。
ろ過により分離抽出する場合は、限定はされないが、例えば、膜ろ過を行うことができる。膜ろ過を行う場合は、例えば、温度条件を2℃~70℃、好ましくは10℃~40℃とすることができ、膜孔径を0.1μm~10μm、好ましくは0.1μm~5μmとすることが可能である。
遠心分離により分離抽出する場合は、公知の機器を用いることができ、遠心分離器としては、例えば、分離板型、円筒型、デカンター型等を挙げることができる。遠心分離を行う場合は、例えば、温度条件を2℃~70℃、好ましくは10℃~40℃とすることができ、回転数を1000rpm~10000rpm、好ましくは1500rpm~8000rpm、さらに好ましくは2000rpm~6000rpmとすることができ、遠心時間を10秒~30分、好ましくは20秒~20分、さらに好ましくは30秒~15分とすることができる。
圧搾による分離抽出は、圧搾機を用いることも可能であり、圧搾機としては公知の機器を用いることができ、例えば、空気圧式圧搾機、スクリュー式圧搾機等を挙げることができる。
ミソハギの抽出物は、希釈や濃縮の前後等に、さらに精製処理に付することより、精製物とすることができる。精製処理には、上記の溶媒による抽出以外に、当業者に公知な方法であるクロマトグラフ法、イオン交換クロマトグラフ法等を単独で、または組み合わせて用いることができる。
クロマトグラフ法を用いる場合であっては、例えば、順相若しくは逆相の担体又はイオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー又は遠心液体クロマトグラフィー等のいずれか、又はそれらを組み合わせて用いる方法が挙げられる。クロマトグラフ法を用いる場合の担体、溶出溶媒等の精製条件は、各種のクロマトグラフ法に対応して適宜選択することができる。
ミソハギの裁断物又は粉砕物と抽出溶媒とを混合する比率としては、より高い抽出効率を得ることの観点から、水抽出物を得る場合は、例えば、水1Lに対して、ミソハギ乾燥体の裁断物又は粉砕物を5g~300g、好ましくは10g~200g、より好ましくは20g~100gとすることができる。また、含水有機溶媒抽出物を得る場合は例えば、溶媒1Lに対して、ミソハギの裁断物又は粉砕物を10g~1kg、好ましくは20g~500g、より好ましくは30g~200gとすることができる。
本発明において、ミソハギ又はその抽出物の含有量は、より高い本発明の効果を得る観点から、組成物の総量を基準として、固形分換算で0.000001~100重量%、好ましくは0.00001~90重量%、さらに好ましくは0.0001~80重量%、さらに好ましくは0.001~70重量%、さらに好ましくは0.01~60重量%、さらに好ましくは0.1~50重量%、さらに好ましくは0.2~40重量%、さらに好ましくは0.3~30重量%、さらに好ましくは0.4~25重量%、さらに好ましくは0.5~20重量%、さらに好ましくは0.6~15重量%、さらに好ましくは0.7~10重量%、さらに好ましくは0.8~5重量%、さらに好ましくは0.8~4重量%、さらに好ましくは0.8~3重量%、さらに好ましくは0.8~2重量%とすることができる。
本発明において、ミソハギの精製物の含有量は、より高い本発明の効果を得る観点から、生活習慣病予防及び/又は改善用組成物の総量を基準として、固形分換算で0.000000001~1重量%、好ましくは0.00000001~0.9重量%、さらに好ましくは0.0000001~0.8重量%とすることができる。
[用途]
本発明者らは、ミソハギ又はその抽出物若しくは精製物が、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制からなる群より選択される少なくとも1種に顕著な効果を有することを新たに見出した。本発明は、医薬的な用途にも用いられることが可能であるが、非医薬的な用途としても用いられ得る。
体内に摂取された二糖類は、α-グルコシダーゼの作用によってブドウ糖などの単糖に分解され、血管に吸収されることによって、血糖値が上昇する。後述の実施例において、ミソハギ及び/又はその抽出物が、α-グルコシダーゼの阻害活性を有することが見出されている。また、ミソハギ抽出物中のグラナチンA、及び/又は、ヘリオスコピニンAがその活性に寄与していることが明らかとなった。これにより、ミソハギ及び/又はその抽出物並びにその活性成分を有効量用いることで、二糖類の消化吸収を遅らせることができ、食後の急激な血糖値の上昇を抑えることに繋がる。
食後の急激な血糖値の上昇は、空腹時の血糖値が正常域にある健常者でも起こり得る。食後に急激な血糖値上昇をくり返すと、血管壁に損傷を与えることや、脳梗塞、心筋梗塞のリスクを高めることになる。よって、ミソハギ及び/又はその抽出物を有効量用いることで、血管の損傷抑制や、脳梗塞又は心筋梗塞のリスク低減に効果を奏する。また、本発明は、血糖値改善、HbA1c改善、血管の健康、脳梗塞又は心筋梗塞が気になる健常者、若しくは、それらの予防を意識する健常者に向けられる飲食料品にも好適である。
また、後述の別の実施例において、ミソハギ及び/又はその抽出物が、リパーゼ阻害作用を有することが見出されている。また、ミソハギ抽出物中のグラナチンA、ルセニン2、及び、ビセニン2からなる群より選択される少なくとも1種がその活性に寄与していることが明らかとなった。これにより、ミソハギ及び/又はその抽出物並びにその活性成分を有効量用いることで、リパーゼを阻害し、腸管からの脂質吸収を抑制し、内臓脂肪を低減することに繋がる。同様の作用機序を有する医薬品としては、例えば、セチリスタットが臨床で用いられている。セチリスタットは、リパーゼを阻害することで、脂質吸収を抑制し、内臓脂肪、HbA1c、LDLコレステロール、総コレステロール、収縮期血圧を低下させ、体重を減少させたことが報告されている。また、本発明は、肥満改善、内臓脂肪改善、LDLコレステロール改善、総コレステロール改善、血圧改善が気になる健常者、若しくは、それらの予防を意識する健常者に向けられる飲食料品にも好適である。
[飲食料品]
本発明の組成物は、飲食料品の一つの成分として配合することが可能である。これらの飲食料品は、限定はされないが、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制等のために用いられる飲食料品として用いることも可能であり、例えば、病院等の医療機関で患者のために提供され得る。またはこれらの飲食料品は、限定はされないが、機能性飲料又は機能性食品として提供することも可能であり、これらの機能性飲食料品は、医療機関の他、ドラッグストア、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店等で提供され得る。機能性飲食料品とは、国や公共団体が許可・指定している医薬品的な効能を有する飲食品又は企業が国等に所定の効果を届け出た内容に基づき機能性を表示した飲食料品をいう。機能性食品には、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、老人用食品、健康補助食品(バランス栄養食、サプリメント)等が挙げられる。医薬品的な効能又は機能性を表示したパッケージや容器、添付文書、取扱い説明書等を含む飲食品も含まれる。国等への申請書に医薬品的な効能又は機能性を表示した飲食品も含まれる。
食品としては、あらゆる食品が挙げられ、例えば、穀類、いも類、魚介類、肉類、卵類、油脂類、乳類、野菜類、豆類、果実類、砂糖類、海藻類、菓子類、調味料類、調理加工食品類等が挙げられる。
調味加工食品としては、限定はされないが、例えば、ちくわ、かまぼこ等の水産加工品;ハムやソーセージ等の畜産加工品;クッキー、ビスケット、スナック、チョコレート、ケーキ等の菓子;そば、うどん、生麺、中華麺、パスタ等の麺類;食パン、菓子パン等のパン;納豆、味噌等の発酵加工食品;豆腐、おから等の大豆食品;浅漬け、糠漬け等の漬け物、水産品、加工肉、野菜、果物等の缶詰;バター、マーガリン、ヨーグルト、チーズ、牛乳等の乳製品;アイスクリーム、シャーベット等の冷菓食品等が挙げられる。
飲料としては、あらゆる飲料が挙げられ、限定はされないが、例えば、ミソハギそのものをお茶とする飲料、お茶の葉の代用としての焙煎乾燥物、果汁飲料、果汁100%飲料、低果汁飲料、果肉飲料、野菜ジュース、フレーバー入り飲料、希釈用果実飲料等の果実飲料;炭酸飲料;コーヒー、コーヒー飲料、コーヒー入り清涼飲料、ココア飲料、紅茶、緑茶、抹茶、烏龍茶、麦茶、ほうじ茶等の嗜好飲料;食酢飲料;スポーツドリンク等の清涼飲料水;牛乳;乳飲料;乳性飲料;乳酸飲料;乳酸菌飲料;豆乳、調製豆乳等の大豆飲料;ビール、日本酒、焼酎、リキュール、ワイン等のアルコール飲料;タウリン、ローヤルゼリー、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、鉄分等を含む栄養飲料等が挙げられる。
本発明を飲食料品に適用する時期に制限はないが、例えば、飲食料品の製造工程において、加工工程、調理工程、加熱工程、保存工程等の前後において適用され得る。例えば、加工工程や調理工程においては、原料に本発明の生活習慣病予防及び/又は改善用組成物を含ませることができる。適用方法は、飲食料品の種類、原料の形態等に応じて適宜変更することができ、混入、添加、塗布、噴霧、浸漬等の様々な方法を採用し得る。
本発明の組成物を飲料品に適用する場合、一つの実施形態において、茶飲料とすることが好ましい。限定はされないが、乾燥したミソハギの葉部及び/又は茎部は、公知の方法により裁断された後、破砕又は粉砕され粉状物とされる。ミソハギの粉状物の状態で、茶飲料として販売することが可能である。また、必要により、ミソハギの粉状物は焙煎される。ミソハギの粉状物は焙煎された状態で茶飲料として販売することも可能である。ミソハギの粉状物や焙煎物は、例えば、ティーバッグに適量を封入した形態で販売することも可能である。焙煎されたミソハギは、熱湯で煮出すことで飲用される。
また、前記飲料や他の茶飲料と、ミソハギ又はその抽出物とを混合物として、又は水などで薄めてジュースやドリンク剤等として用いることができる。更に、前記混合物の濃縮品、噴霧乾燥等によって粉末状にした粉末茶、凍結乾燥したインスタント茶等として利用することができる。その場合、たとえば粉末茶やインスタント茶にお湯を注いで飲むことができる。また、例えば緑茶や紅茶などの茶調製物とミソハギ又はその抽出物との混合物を飲料用茶葉としてそのまま用いることもできる。その場合、一般的な日本茶や紅茶の飲用物と同様にして、茶調製物とミソハギ又はその抽出物との混合茶葉に湯を注いで飲むことができる。
本発明の組成物を飲食料品に適用する場合は、本発明の効果を損なわない範囲で通常の食品及び飲料に使用されている助剤を適宜配合することが可能である。そのような助剤としては、例えば、ブドウ糖、ショ糖、果糖、オリゴ糖、水飴、マルトース、マルチトース、キシリトール、ソルビトール、アスパルテーム、スクラロース、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L-アスコルビン酸、dL-α-トコフェノール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸、ソルビタン脂肪酸エステル、エステルアラビアガム、カゼイン、ペクチン、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ビタミンB類、ビタミンC類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、カルシウム塩類、アミノ酸類、色素、香料、保存剤等が挙げられる。
本発明の組成物を飲食料品に適用する場合のミソハギ又はその抽出物の含有量は、限定はされないが、固形分換算で、ヒト及び動物であれば、一般に1日あたり0.00001~5000mg/kg体重であり、好ましくは0.01~200mg/kg体重であり、より好ましくは0.1~100mg/kg体重である。かかる1日当りの摂取量は、1回で摂取してもよく、また、2回又は3回等、複数回に分割して摂取してもよい。
本発明の組成物を飲料品に適用する場合のpHは、飲料品の種類によって適宜調整されるが、例えば、茶飲料の場合は、pH3.5~7.5とすることができ、3.8~7.2が好ましく、4.0~7.0がより好ましく、4.5~6.5がさらに好ましい。飲料品のpHは、例えば、炭酸水素ナトリウム、クエン酸等を適宜配合することにより調整することができる。
[医薬品、医薬部外品]
本発明の組成物は、医薬品や医薬部外品とされる場合は、適宜の形態に製剤化し、任意の投与形態でヒト又は動物に投与することができる。投与形態としては、限定はされないが、例えば、経口、経皮、経腸、経粘膜、注射などが挙げられる。本発明の効果を顕著に奏する観点から、投与形態は経口投与が好ましい。
本発明の組成物が経口投与される場合は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤、散剤、フィルム状、ドロップ状、ゼリー状、半固体のプリン状等の剤型に、公知の方法で製剤化される。フィルム状、ドロップ状、ゼリー状、半固体のプリン状の剤型等により、経口投与の場合は、本発明の生活習慣病予防及び/又は改善用組成物は、水無しにより摂取されることが可能である。または、ミソハギ又はその抽出物若しくは精製物の乾燥粉末を生薬又は漢方薬製剤として経口投与することも可能である。
非経口投与する場合は、例えば、静脈内注射、筋肉注射剤、経皮吸収剤、吸入薬、坐剤、点眼剤、点鼻剤等の剤型に公知の方法で製剤化することが可能である。
投与形態の一態様として、ミソハギ又はその抽出物若しくは精製物の安定性及び生体利用性を高め、あるいは患者の服薬コンプライアンスを向上するため、又はこれらを組み合わせた目的のために、公知の薬物送達システムを利用して、吸収部位まで本発明の組成物を送達することが可能である。
薬物送達システムとしては、限定されないが、例えばセルロース、デキストラン、澱粉、ポリビニルアルコール、アセチル化若しくはメタクリル化されたポリマー、ポリ乳酸及びポリグリコール酸及びそのブロック共重合体、ポリエチレングリコール等のポリマーを利用する方法、アルブミン等の輸送タンパク質を利用する方法、その他ミセル、リポソーム、ミクロスフェア、ナノ粒子、複合エマルジョン、デンドリマー等を利用する方法が挙げられる。これらの薬物送達システムは、吸収部位等の目的の部位へ本発明の組成物を運搬する目的だけでなく、適時に本発明の組成物を放出する放出制御の目的にも用いられ得る。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、固形の製剤においては、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等を、液状の製剤においては、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等を適宜配合することが可能である。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D-マンニトール、ぶどう糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、精製タルク、コロイドシリカ、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、結合セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、デンプン、乾燥デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が挙げられる。
溶剤としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤や、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
本発明の組成物を経口により投与する場合のミソハギ又はその抽出物の有効投与量は、限定はされないが、固形分換算で、ヒト及び動物であれば、一般に1日あたり0.00001~5000mg/kg体重であり、好ましくは0.01~200mg/kg体重であり、より好ましくは0.1~100mg/kg体重である。投与回数は、通常は1日1~4回程度であるが、投与経路等によって、適宜調整することができる。
次に、試験例、実施例等により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[試験1.ミソハギ及び/又はその抽出物のリパーゼ阻害活性の検討]
(実施例1)生鮮ミソハギからの含水有機溶媒による抽出方法1
(1-1.抽出方法)
生鮮ミソハギ(収穫時期9月~12月、以下のミソハギについても同様)4kgに、15Lの80%MeOH/HOを用いて、室温で48時間浸漬した後、抽出液を濾過し、濾液を得た。残渣に再度15Lの80%MeOHを加え、同条件で繰り返し抽出、濾過により濾液を得た。濾液を合一し、ロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮し、ミルサーで粉砕後MeOH抽出物(271.58g)を得た(図1)。
(1-2.液液分配による分画方法)
得られたミソハギ抽出物に対して、液液分配による分画を行った。得られた80%MeOH抽出物(乾固物重量:5.4g)を水135mLに懸濁し、Hexane100mLで3回液液分配を行い、水層とHexane層(0.17g)を得た。得られた水層をAcOEt1000mLで4回分配を行い、濃縮乾固後、水層(4.70g)、AcOEt層(0.364g)を得た(図2)。下記[リパーゼ阻害活性測定法]の記載に従って、各画分のリパーゼ阻害活性を測定した結果、水層(阻害率:64.8%)に高い活性が認められた。一方で、AcOEt層(阻害率:16.3%)、hexane層(阻害率:3.66%)は十分な活性を示さなかった。
(1-3.ODS中圧カラムクロマトグラフィーによる水層の分画)
上記の液液分配による分画にて最も高い活性を示したHO抽出物3.63gをODS中圧カラムクロマトグラフィーに供した(図3)。条件は、下記のとおりである。
ODS :Chromatorex ODS DM1020T、FUJI SILYSIA CHEMICAL LTD.製、100-200mesh
カラムサイズ:20mm i.d.×325mm
溶離液 :MeOH/HO(濃度0~100%)、各2,500mL
上記条件で、0%MeOH/HO溶出部(1.69g)、20%MeOH/HO溶出部(1.79g)、40%MeOH/HO溶出部(0.12g)、及び、100% MeOH/HO溶出部(0.06g)を得た。各画分は下記[リパーゼ阻害活性測定法]の記載に従って、リパーゼ阻害活性を測定した(図4)。
(1-4.ODS20% MeOH/HO溶出部の分画)
上記1-3で最も高い活性を示した20%MeOH/HO溶出部を、下記[HPLC条件I]に示した方法で精製を進めた。逆相系のHPLCを用い、保持時間に従ってFr.1~4の4つの画分に分画した(図5)。得られた各画分は下記(1-6.リパーゼ阻害活性測定法)の記載に従って、リパーゼ阻害活性を測定したところ(図6)、最も高い活性を示したFr.2が関与成分であると推定し、化合物1として単離・精製し、下記(1-7.構造解析)に記載の方法に従って、NMR分析に供した。
[HPLC条件I]
分析装置 :島津製作所製 LC-10A
カラム :COSMOSIL 5C18-MS-II(10mm i.d.×250mm,Nacalai tesque)
溶離液 :A 0.5% Formic acid/H
B 0.5% Formic acid/MeOH
グラジエント:0-35min(B conc.10%)、35-40min(10-50%)、40-55min(50%)、55-60min(50-10%)
流速 :3.0mL/min
検出器 :紫外分光検出器(UV)
カラム温度 :40℃
(1-5.ODS20% MeOH/HO溶出部の分画)
上記1-4で得られたODS20% MeOH/HO溶出部の画分Fr.3を[HPLC条件II]に示した方法で分析を行った。
保持時間に従ってFr.1~4に分画した(図7)。各画分のリパーゼ阻害活性を測定したところ、活性の発現にはFr.2とFr.3の共存が必要であることが明らかとなった。そこで、Fr.3をさらにFr.3-1~3-3に分画した(図8)。Fr.2とこれらの画分についてリパーゼ阻害活性を評価したところ、Fr.3-1とFr.3-2とが活性に関与していることが分かった。そこで、Fr.3-1を化合物2、Fr.3-2を化合物3として単離・精製し、下記(1-7.構造解析)に記載の方法に従って、NMR分析に供した。
[HPLC分析条件II]
分析装置 :島津製作所製 LC-10A
カラム :Inertsil ODS-4(10mm i.d.×250mm,GL science Inc.)
溶離液 :35% CHCN/H
流速 :3.0 mL/min
検出器 :紫外分光検出器(UV)
カラム温度 :40℃
(1-6.リパーゼ阻害活性測定法)
(1)試薬の調製
豚膵臓リパーゼ1.0mgに125mM Tris-HCl緩衝液(pH7.5)を20mL添加し、撹拌、5秒間超音波処理を行なった後、再度撹拌を行ったものを酵素溶液とした。リパーゼキットS付属の緩衝液300μLで発色剤30mgを溶解し、超純水2750μLを加えたものを発色原液とした。測定時には、この発色原液300μLを超純水2400μL、緩衝液300μLで希釈し、発色液を調製した。反応停止原液5mLを超純水で100mLに希釈し、反応停止液とした。
(2)活性測定法
0.56mL容96穴ディーププレート(BM6028、BM Equipment Co.Ltd.)にサンプル(50mL eq.d.w./mL in DMSO or 50%MeOH)15μL、発色液50μL、酵素溶液5μLを順次添加し、暗所下30℃で5分間静置した。その後、基質液5μLを添加し、暗所下30℃で静置した。基質添加から30分後、反応停止液100μLを添加し酵素反応を停止させ、1時間以内に412nmにおける吸光度を測定した。
サンプル添加時の吸光度(Asample)、サンプルの代わりに100%DMSOを添加したコントロールの吸光度(Acontrol)、酵素溶液の代わりに125mM Tris-HCl緩衝液を添加したブランクの吸光度(Asample blank),(Acontrol blank)を以下の式に代入し、リパーゼ阻害率を算出した。

リパーゼ阻害率(%)={1-(Asample-Asample blank)/(Acontro-Acontrol blank)}×100
(1-7.構造解析)
H-NMRスペクトル、及び、13C-NMRスペクトルの測定は、JNM-ECX500(JEOL社製)を用い、当該装置の使用法に従ってH-NMRの測定周波数は500MHz、13C-NMRの測定周波数は125MHzにて測定した。
化合物1の解析結果は、以下の通りであり、グラナチンAであることが認められた。
13C-NMR:(CH3)32.2、(CH2)50.1、64.7、(CH)51.6、61.0、69.3、70.8、71.0、90.0、108.7、109.5、113.5、127.4、(C=O)206.7、(C=OO)165.3、165.9、166.6、168.8、(C)81.1、109.6、116.0、117.2、117.8、119.7、125.4、125.7、136.4、136.9、137.0、144.6、144.6、144.8、145.1、145.5、147.0、147.6、198.0
H-NMR:2.18(s)、2.77(d,J=5)、3.26(d,J=15)、4.11(dd,J=11.5,5.0)、4.53(s)、4.63(d、J=13.0,5.5)、4.96(dd,J=812.0,12.0)、5.01(s)、5.17(s)、6.10(s)
化合物2の解析結果は、以下の通りであり、ルセニン2であることが認められた。
13C-NMR:(6-Glucose)60.4、69.6、71.5、73.9、78.4、81.4、(8-Glucose)62.2、70.9、72.4、74.6、79.4、82.6、(C)103.0、103.6、105.8、108.0、114.5、116.5、119.9、122.3、146.4、150.4、155.9、159.2、161.9、164.7、182.7
H-NMR:(6-Glucose)3.85、4.73、(8-Glucose)3.82、4.85、(H)6.52、6.88(d,J=8.1)、7.38、7.43(d,J=8.1)
化合物3の解析結果は、以下の通りであり、ビセニン2であることが認められた。
13C-NMR:(6-Glucose)60.2、69.5、71.4、73.9、78.3、82.4、(8-Glucose)61.8、71.0、72.4、74.6、79.2、81.4、(C)103.1、104.3、105.7、108.1、116.3、122.0、126.9、129.6、155.4、159.1、161.4、161.7、164.6、182.7
H-NMR:(6-Glucose)4.71(d,J=9.8)、(8-Glucose)4.76(d,J=9.8)、(H)6.78(s)、6.88、7.94
[試験2.ミソハギ及び/又はその抽出物のα-グルコシダーゼ阻害活性の検討]
(実施例2)乾燥ミソハギからの含水有機溶媒による抽出方法1
(2-1.抽出方法)
ミソハギ(乾燥葉及び茎)を裁断した後、80%MeOH/HOを添加、その後室温で48~72時間抽出した。抽出液を濾過し(No.2、Toyu Roshi Kaisya,Ltd.製)、残渣に80%MeOH/HOを添加し、75℃で3時間加熱しながら再抽出した。その後濾過し、80%MeOH/HOを加え60℃で1時間ソニケーションをし、濾過した。得られた濾液は、エバポレーターを用いて濃縮した。窒素置換をした後、凍結乾燥、粉砕したものを80%MeOH/HO抽出物とした(図9)。また、抽出率は25.1%であった。
(2-2.液液分配による分画方法)
得られたミソハギ抽出物に対して、液液分配による分画を行った(図10)。ミソハギ乾燥植物体の80%MeOH/HO抽出物(乾固物重量:8.02g)を50%MeOH/HOで懸濁し、Hexaneで3回液液分配を行った。50%MeOH/HO層を回収後、MeOHをエバポレーターで留去した後、HOを添加し、AcOEtで3回液液分配を行った。それぞれ、Hexane層(0.14g)、AcOEt層(1.35g)、HO層(7.88g)を得た。
(2-3.ODS中圧カラムクロマトグラフィーによる水層の分画)
得られたHO抽出物1.69gをODS中圧カラムクロマトグラフィーに供した(図11)。条件は、下記のとおりである。
ODS :Chromatorex ODS DM1020T、FUJI SILYSIA CHEMICAL LTD.製、100-200mesh
カラムサイズ:50mm i.d.×170mm
溶離液 :MeOH/HO(濃度0~100%)、各3,400mL
上記条件で、0%MeOH/HO溶出部(1.50g)、20%MeOH/HO溶出部(0.66g)、40%MeOH/HO溶出部(0.19g)、100%MeOH/HO溶出部(0.16g)を得た。各画分は下記(2-9.α-グルコシダーゼ阻害活性測定法)の記載に従って、α-グルコシダーゼ阻害活性を測定した(図12)。
(2-4.ODS20% MeOH/H2O溶出部の分画)
上記2-3において、α-グルコシダーゼ阻害活性の評価結果の高かった20%MeOH/HO溶出部を[HPLC条件III]に示した方法で精製を進めた。
逆相系のHPLCを用い、保持時間に従ってFr.1~3の3つの画分に分画した(図13)。各画分のα-グルコシダーゼ阻害活性を測定したところ、最も阻害活性の高かったFr.2について、溶離液を10% CHCN/HOに変更し、分画を行った。保持時間に従い、Fr.2-1~2-3の3つの画分に分画し(図14)、主要なピークであるFr.2-2は化合物Aとして単離・精製した。
得られた9.8mg(from 1.7g eq.)をNMR分析に供した。
[HPLC条件III]
分析装置 :島津製作所製 LC-10A
カラム :COSMOSIL 5C18-MS-II (10 mm i.d.×250mm,Nacalai tesque)
溶離液 :20%MeOH/HO or 10%CHCN/H
流速 :3.0mL/min
検出器 :紫外分光検出器(UV)
カラム温度 :40℃
(2-5.ODS40% MeOH/HO溶出部の分画)
上記2-3において、α-グルコシダーゼ阻害活性の評価結果の高かった40%MeOH/HO溶出部を[HPLC条件IV]に示した方法で分析を行った。
保持時間に従ってFr.1~4に分画した(図15)。各画分のα-グルコシダーゼ阻害活性を測定したところ、最も阻害活性の高かったFr.2について、溶離液を20%CHCN/HOに変更し、分画を行った。保持時間に従い、Fr.2-1~2-5の5つの画分に分画し(図16)、各画分のα-グルコシダーゼ阻害活性を測定したところ、活性の認められたFr.2-4を化合物Bとして単離・精製した。
得られた化合物Bの30.6mg(from 9.8g eq.)をNMR分析に供した。
[HPLC分析条件IV]
分析装置 : HITACHI社製 L-6200
カラム :COSMOSIL 5C18-MS-II(10mm i.d.×250mm,Nacalai tesque)
溶離液:30%MeOH/HO or 20%CHCN/H
流速:3.0mL/min
検出器:紫外分光検出器(UV)
カラム温度:40℃
(2-6.AcOEt層の分画)
上記2-2で得られたミソハギAcOEt層をシリカゲル中圧カラムを用いて分画した(図17)。条件は、下記のとおりである。
シリカゲル中圧カラム:Wakogel(登録商標)C-300、Wako pure chemical industries,Ltd.製、45-75mesh
カラムサイズ :20mm i.d.×280mm
溶離液:AcOEt/Hexane(濃度40~100%)、各1,300mL
このような条件で、40%AcOEt/Hexane溶出部(0.38g)、60%AcOEt/Hexane溶出部(0.09g)、80%AcOEt/Hexane溶出部(0.98g)、100%AcOEt/Hexane溶出部(0.27g)を得た。得られた各画分は下記(2-9.α-グルコシダーゼ阻害活性測定法)の記載に従って、α-グルコシダーゼ阻害活性を評価した。
(2-7.ODS中圧カラムによる80% AcOEt/Hexane の分画)
上記2-6で得られたミソハギ80%AcOEt層の分画をODS中圧カラムを用いて行った(図17)。条件は下記のとおりである。
ODS:Chromatorex ODS DM1020T(FUJI SILYSIA CHEMICAL LTD.製、100-200mesh)
カラムサイズ:15 mm i.d.×300mm
溶離液:MeOH/HO(濃度0~100%)、各600mL
このような条件で0%MeOH/HO溶出部(0.064g)、20%MeOH/HO溶出部(0.12g)、40%MeOH/HO溶出部(0.13g)、100%MeOH/HO溶出部(0.089g)、100%EtOH溶出部(0.079g)を得た。各画分は下記(2-9.α-グルコシダーゼ阻害活性測定法)の記載に従って、α-グルコシダーゼ阻害活性を測定した。
(2-8.逆相系HPLCによるAcOEt層40% MeOH/HO溶出部の分画)
上記2-7.で得られた40%MeOH/HO溶出部を[HPLC条件V]に示した方法で分析を行った。保持時間に従ってFr.1~5に分画した(図18)。各画分のα-グルコシダーゼ阻害活性を測定したところ、活性の認められたFr.2を化合物Cとして単離・精製した。
化合物C 97.1mg(from 30g eq.)はNMR分析の結果、化合物Bと同一であった。
[HPLC分析条件V]
分析装置 :島津製作所製 LC-10A
カラム :COSMOSIL 5C18-MS-II(10mm i.d.×250mm,Nacalai tesque)
溶離液 :20%CHCN/H
流速 :3.0mL/min
検出器 :紫外分光検出器(UV)
カラム温度 :40℃
(2-9.α-グルコシダーゼ阻害活性測定法)
(1)試薬の調製
ラット腸管アセトンパウダー0.1gに、0.1M リン酸緩衝液(pH7.0)を1.0mL添加した後、毎分5分ごとに攪拌を1時間行った。攪拌後、遠心分離し(15,000rpm、45min、4℃)、上清を回収したものをα-グルコシダーゼ溶液(100mg/mL)とした。測定に用いる際は0.1M リン酸緩衝液(pH7.0)で10倍希釈した。基質として用いるマルトースは、0.1M リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、0.25Mマルトース溶液とした。発色試薬は、グルコースC-IIテストワコーの発色剤1瓶を緩衝液1瓶で溶解した。
(2)活性測定法
0.56mL容96穴ディーププレート(BM6028、BM Equipment Co. Ltd.)に100%ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解したサンプル溶液25μL、0.1M リン酸緩衝液(pH7.0)100μL、0.25M マルトース溶液100μLを順次添加した。その後、37℃で5分間インキュベーションした後、α-グルコシダーゼ溶液(10mg/mL)25μLを添加し、さらに40分間、37℃でインキュベーションした。正確に酵素反応させた後、0.2M 炭酸ナトリウム水溶液を250μL添加して反応を停止し、これをサンプル反応溶液とした。一方、0.2M 炭酸ナトリウム水溶液を添加後に、α-グルコシダーゼ溶液を添加したものをブランク、サンプルの代わりにDMSOを添加したものをコントロールとした。
96穴マイクロプレートにサンプル反応溶液16μL、発色試薬240μLを順次添加し、サーモマイクロプレートシェイカーを用いて37℃で5分間攪拌した後、マイクロプレートリーダーで505nmにおける吸光度を測定した(図19)。
グルコース溶液を用いて検量線を作成し、各ウェルの吸光度からグルコース生成量を算出した。試料の有する阻害活性値は、阻害率(%)として、以下の式を用いて算出した。

α-グルコシダーゼ阻害率(%)={1-(■-■)/(■-■)}×100
A: サンプルのグルコース生成量
B: サンプルブランクのグルコース生成量
C: コントロールのグルコース生成量
D: コントロールブランクのグルコース生成量
なお、3回繰り返し測定による阻害率は、平均値±標準誤差で表した。
(2-10.構造解析)
H-NMRスペクトル、及び、13C-NMRスペクトルの測定は、JNM-ECX500(JEOL社製)を用い、当該装置の使用法に従ってH-NMRの測定周波数は500MHz、13C-NMRの測定周波数は125MHzにて測定した
化合物Aの解析結果は、以下の通りであり、グラナチンAであることが認められた。
13C-NMR:(CH3)32.2、(CH2)50.1、64.7、(CH)51.6、61.0、69.3、70.8、71.0、90.0、108.7、109.5、113.5、127.4、(C=O)206.7、(C=OO)165.3、165.9、166.6、168.8、(C)81.1、109.6、116.0、117.2、117.8、119.7、125.4、125.7、136.4、136.9、137.0、144.6、144.6、144.8、145.1、145.5、147.0、147.6、198.0
H-NMR:2.18(s)、2.77(d,J=5)、3.26(d,J=15)、4.11(dd,J=11.5, 5.0)、4.53(s)、4.63(d、J=13.0,5.5)、4.96(dd,J=812.0, 12.0)、5.01(s)、5.17(s)、6.10(s)
化合物B及び化合物Cの解析結果は、以下の通りであり、ヘリオスコピニンAであることが認められた。
13C-NMR:(CH3)32.1、(CH2)49.2、63.9、(CH)51.6、61.0、69.3、70.8、71.0、90.0、108.7、109.5、113.5、127.4、(C=O)206.7、(C=OO)165.3、165.9、166.6、168.8、(C)81.1、109.6、116.0、117.2、117.8、119.7、125.4、125.7、136.4、136.9、137.0、144.6、144.6、144.8、145.1、145.5、147.0、147.6、198.0
H-NMR:2.18(s)、2.77(d,J=5)、3.26(d,J=15)、4.11(dd,J=11.5, 5.0)、4.53(s)、4.63(d、J=13.0,5.5)、4.96(dd,J=812.0, 12.0)、5.01(s)、5.17(s)、6.10(s)

Claims (7)

  1. ミソハギ(Lythrum anceps)、及び/又は、その抽出物を有効量含有する、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための組成物。
  2. 前記ミソハギが、ミソハギの地上部を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記抽出物の抽出溶媒が、水、エタノール、メタノール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. グラナチンA、ヘリオスコピニンA、ルセニン2、及び、ビセニン2からなる群より選択される少なくとも1種を有効量含有する、脂質吸収抑制、内臓脂肪の低減、血中コレステロール上昇抑制、血中トリグリセリド上昇抑制、血糖値の上昇抑制、及び、二糖類の消化吸収抑制からなる群より選択される少なくとも1種に用いるための組成物。
  5. 少なくとも14日間以上継続して摂取するためのものである、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 経口、静脈内注射、吸入又は経皮により投与される、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 飲食品、医薬部外品、又は医薬品である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
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