JP2023108765A - 超音波診断装置及び判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】計測に係るワークフローを改善すること。【解決手段】実施形態の超音波診断装置は、収集部と、取得部と、判定部とを備える。収集部は、超音波画像を収集する。取得部は、前記超音波画像における計測の基準位置を取得する。判定部は、超音波画像に含まれる部位の情報に基づいて、超音波画像における基準位置に対する計測位置の方向を判定する。【選択図】図1

Description

本明細書等に開示の実施形態は、超音波診断装置及び判定方法に関する。
従来、超音波検査では、種々の計測が行われている。例えば、生活習慣病や動脈硬化などの疾患の指標として、頸動脈における内中膜厚(intima-media thickness:IMT)が計測されている。IMTは、頸動脈の内膜と中膜の複合体の厚みであり、頸動脈の長軸断面を示す超音波画像における内膜側の高エコー層と、その外側の層の高エコー層との間の距離として定義されている。
IMTの計測位置としては、「超音波による頸動脈病変の標準的評価法2017」によって、IMT-C10が提唱されている。IMT-C10は、総頸動脈と頸動脈洞との間の移行部より中枢側10mmの遠位壁におけるIMTを示す。上記箇所を計測するため、移行部にカーソルを合わせ、そこから10mmの位置にキャリパーを出してIMTを計測する手法が提案されている。
国際公開第2018/047404号
本明細書等に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、計測に係るワークフローを改善することである。ただし、本明細書等に開示の実施形態により解決される課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を、本明細書等に開示の実施形態が解決する他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の超音波診断装置は、収集部と、取得部と、判定部とを備える。収集部は、超音波画像を収集する。取得部は、前記超音波画像における計測の基準位置を取得する。判定部は、前記超音波画像に含まれる部位の情報に基づいて、前記超音波画像における前記基準位置に対する計測位置の方向を判定する。
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2Aは、第1の実施形態に係るIMT-C10の計測の一例を説明するための図である。 図2Bは、第1の実施形態に係るIMT-C10の計測の一例を説明するための図である。 図3は、第1の実施形態に係る処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図4は、第1の実施形態に係る処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図5Aは、第1の実施形態に係る学習済みモデルの構築例を説明するための図である。 図5Bは、第1の実施形態に係る判定機能による処理を説明するための図である。 図6は、第1の実施形態に係る計測位置の判定処理の一例を説明するための図である。 図7は、変形例1に係る処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図8は、第2の実施形態に係る超音波診断装置の構成の一例を示すブロック図である。 図9は、第2の実施形態に係る処理の手順を説明するためのフローチャートである。 図10は、第2の実施形態に係る判定機能による処理を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本願に係る超音波診断装置及び判定方法の実施形態を詳細に説明する。なお、本願に係る超音波診断装置及び判定方法は、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。また、以下の説明において、同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置10の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る超音波診断装置10は、超音波プローブ1と、ディスプレイ2と、入力インターフェース3と、装置本体4とを有し、超音波プローブ1と、ディスプレイ2と、入力インターフェース3とが装置本体4と通信可能に接続される。
超音波プローブ1は、装置本体4に含まれる送受信回路41に接続される。超音波プローブ1は、例えば、プローブ本体に複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、送受信回路41から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ1は、被検体からの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ1は、プローブ本体において、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。なお、超音波プローブ1は、装置本体4と着脱自在に接続される。例えば、超音波プローブ1は、セクタ型、リニア型又はコンベックス型などの超音波プローブである。
超音波プローブ1から被検体に超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体の体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ1が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
なお、本実施形態は、複数の圧電振動子が一列で配置された1次元超音波プローブである超音波プローブ1により、被検体を2次元でスキャンする場合であっても、1次元超音波プローブの複数の圧電振動子を機械的に揺動する超音波プローブ1や複数の圧電振動子が格子状に2次元で配置された2次元超音波プローブである超音波プローブ1により、被検体を3次元でスキャンする場合であっても、適用可能である。
ディスプレイ2は、超音波診断装置10の操作者が入力インターフェース3を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)や、装置本体4において生成された超音波画像等を表示する。また、ディスプレイ2は、装置本体4の処理状況や処理結果を操作者に通知するために、各種のメッセージや表示情報を表示する。また、ディスプレイ2は、スピーカーを有し、音声を出力することもできる。
入力インターフェース3は、所定の位置(例えば、計測に係る種々の位置等)の設定等を行うために操作され、例えば、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチモニタ、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。入力インターフェース3は、後述する処理回路45に接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換し処理回路45へと出力する。なお、本明細書において入力インターフェース3は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路45へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
装置本体4は、送受信回路41と、Bモード処理回路42と、ドプラ処理回路43と、メモリ44と、処理回路45とを有する。図1に示す超音波診断装置10においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ44へ記憶されている。送受信回路41、Bモード処理回路42、ドプラ処理回路43、及び、処理回路45は、メモリ44からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の各回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
送受信回路41は、パルス発生器、送信遅延回路、パルサ等を有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給する。パルス発生器は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。送信遅延回路は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束し、かつ送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生器が発生する各レートパルスに対し与える。パルサは、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、送信遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波の送信方向を任意に調整する。
なお、送受信回路41は、後述する処理回路45の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、又は、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
また、送受信回路41は、プリアンプ、A/D(Analog/Digital)変換器、受信遅延回路、加算器等を有し、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行って反射波データを生成する。プリアンプは、反射波信号をチャネル毎に増幅する。A/D変換器は、増幅された反射波信号をA/D変換する。受信遅延回路は、受信指向性を決定するために必要な遅延時間を与える。加算器は、受信遅延回路によって処理された反射波信号の加算処理を行なって反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
Bモード処理回路42は、送受信回路41から反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理等を行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
ドプラ処理回路43は、送受信回路41から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、速度、分散、パワー等の移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。例えば、移動体は、血管内を流動する血液や、リンパ管内を流動するリンパ液等の流体である。
なお、Bモード処理回路42及びドプラ処理回路43は、2次元の反射波データ及び3次元の反射波データの両方について処理可能である。すなわち、Bモード処理回路42は、2次元の反射波データから2次元のBモードデータを生成し、3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成する。また、ドプラ処理回路43は、2次元の反射波データから2次元のドプラデータを生成し、3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成する。
また、Bモード処理回路42は、複数の2次元の反射波データを合成して3次元の反射波データを生成し、生成した3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成することもできる。また、ドプラ処理回路43は、複数の2次元の反射波データを合成して3次元の反射波データを生成し、生成した3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成することもできる。
メモリ44は、処理回路45が生成した表示用の超音波画像を記憶する。また、メモリ44は、Bモード処理回路42が生成したBモードデータやドプラ処理回路43が生成したドプラデータを記憶することも可能である。また、メモリ44は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や、診断プロトコルや各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。
処理回路45は、超音波診断装置10の処理全体を制御する。具体的には、処理回路45は、図1に示す制御機能451、画像生成機能452、取得機能453、判定機能454に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで、種々の処理を行う。例えば、処理回路45は、各プログラムをメモリ44から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路45は、図1の処理回路45内に示された各機能を有することとなる。
ここで、制御機能451は、収集機能及び表示制御部の一例である。取得機能453は、取得部の一例である。また、判定機能454は、判定部の一例である。なお、本実施形態においては、単一の処理回路45にて、以下に説明する各処理機能が実現されるものとして説明するが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
制御機能451は、入力インターフェース3を介して操作者から入力された各種設定要求や、メモリ44から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信回路41、Bモード処理回路42、ドプラ処理回路43の処理を制御する。また、制御機能451は、超音波画像や、種々の情報をディスプレイ2に表示させるように制御する。また、制御機能451は、各種計測処理を実行する。
画像生成機能452は、Bモード処理回路42及びドプラ処理回路43が生成したデータから超音波画像を生成する。すなわち、画像生成機能452は、Bモード処理回路42が生成した2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度にて表した超音波画像を生成する。また、画像生成機能452は、ドプラ処理回路43が生成した2次元のドプラデータから移動体情報を表す超音波画像を生成する。ドプラデータに基づく超音波画像は、速度画像データ、分散画像データ、パワー画像データ、又は、これらを組み合わせた画像データである。
ここで、画像生成機能452は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像を生成する。具体的には、画像生成機能452は、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用の超音波画像を生成する。また、画像生成機能452は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行なう。また、画像生成機能452は、超音波画像に、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。
更に、画像生成機能452は、Bモード処理回路42が生成した3次元のBモードデータに対して座標変換を行なうことで、3次元のBモード画像データを生成する。また、画像生成機能155bは、ドプラ処理回路43が生成した3次元のドプラデータに対して座標変換を行なうことで、3次元のドプラ画像データを生成する。更に、画像生成機能155bは、これら3次元の画像データ(ボリュームデータ)をディスプレイ2にて表示するための各種2次元画像を生成するために、ボリュームデータに対してレンダリング処理を行なうことができる。
取得機能453は、超音波画像における計測の基準位置を取得する。具体的には、取得機能453は、超音波画像に描出された部位に関する計測において、計測を決定するための基準位置の情報を取得する。例えば、取得機能453は、頸動脈を対象として収集された超音波画像を対象としたIMT-C10において、総頸動脈と頸動脈洞との間の移行部の位置情報を取得する。なお、取得機能453による処理の詳細については、後述する。
判定機能454は、超音波画像に含まれる部位の情報に基づいて、超音波画像における基準位置に対する計測位置の方向を判定する。具体的には、判定機能454は、ディスプレイ2に表示される超音波画像において、計測の基準位置に対して計測位置がどちらの方向にあるかを判定する。すなわち、判定機能454は、超音波画像上での基準位置と計測位置との位置関係を判定する。なお、判定機能454による処理の詳細については、後述する。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置10の構成について説明した。かかる構成のもと、超音波診断装置10は、計測に係るワークフローを改善することを可能にする。具体的には、超音波診断装置10は、超音波画像上での計測の基準位置に対する計測位置の方向を判定することで、正しい計測位置に計測用GUIを表示させることを可能にし、計測に係るワークフローを改善させることを可能にする。
上述したように、IMT-C10は、総頸動脈と頸動脈洞との間の移行部より中枢側(心臓に近い側)10mmの位置が計測位置となり、この位置を計測するため、移行部にカーソルを合わせ、そこから10mmの位置にキャリパーを表示させる手法が提案されている。しかしながら、この手法では、超音波画像上でカーソルに対して左右どちら側にキャリパーを表示させるかを事前に設定しておくため、収集された超音波画像の向きによって移行部から末梢側(心臓から遠い側)10mmの位置にキャリパーが表示される場合がある。
図2A及び図2Bは、第1の実施形態に係るIMT-C10の計測の一例を説明するための図である。ここで、図2A及び図2Bでは、キャリパーの表示位置がカーソルの位置に対して左側に設定されている場合を示す。例えば、図2Aに示す超音波画像が収集された場合、操作者は、まず、超音波画像内に描出された総頚動脈と頸動脈洞とを観察して、それらの間の移行部(総頚動脈から頸動脈洞に向かって血管の幅が広がり始める箇所)の位置にカーソルa1を配置する。この操作に応じて、超音波診断装置は、カーソルa1の左側10mmの位置(移行部から中枢側10mmの位置)に、IMT計測のためのキャリパーb1を表示させる。この場合、キャリパーb1は、カーソルa1に対して正確な方向に表示されることとなる。
一方、図2Bに示すように、部位の表示位置が図2Aの超音波画像とは左右反転した超音波画像が収集された場合、超音波診断装置は、操作者によるカーソルa1の配置に応じて、カーソルa1の左側10mmの位置(移行部から末梢側10mmの位置)に、キャリパーb1を表示させることとなる。すなわち、キャリパーb1が誤った位置に表示される。この場合、操作者は、改めて計測する方向を設定する必要があり、余計な時間がかかることとなる。
そこで、本実施形態に係る超音波診断装置10は、事前に、基準位置に対する計測用GUIの表示位置を判定することで、計測位置の方向の再設定を不要とし、ワークフローを改善させる。以下、超音波診断装置10による処理の詳細について説明する。なお、以下では、IMT-C10の計測を行う場合の処理を一例に挙げて説明する。
まず、図3、4を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置10による処理の手順を説明する。図3及び図4は、第1の実施形態に係る処理の手順を説明するためのフローチャートである。ここで、図4は、図3におけるステップS106における処理の一例を示す。なお、図3におけるステップS101は、処理回路45が、制御機能451及び画像生成機能452に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。また、ステップS102、ステップS103及びステップS108は、処理回路45が、制御機能451に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。また、ステップS104は、処理回路45が、判定機能454に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。また、ステップS105及びステップS107は、処理回路45が、取得機能453に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。また、ステップS106は、処理回路45が、制御機能451及び判定機能454に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。
また、図4におけるステップS201は、処理回路45が、判定機能454に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。また、ステップS202~ステップS205は、処理回路45が、制御機能451に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。
図3に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置10においては、処理回路45が、頸動脈の超音波画像を収集して(ステップS101)、フリーズボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS102)。ここで、フリーズボタンが押下されると(ステップS102:Yes)、処理回路45は、IMT-C10ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS103)。なお、処理回路45は、フリーズボタンが押下されるまで、超音波画像の収集を継続する(ステップS102:No)。
ステップS103において、IMT-C10ボタンが押下されると(ステップS103:Yes)、処理回路45は、超音波画像から総頚動脈を抽出して、抽出した総頚動脈の座標を取得する(ステップS104)。なお、処理回路45は、IMT-C10ボタンが押下されるまで、待機状態となる(ステップS103:No)。
続いて、処理回路45は、IMT-C10の計測のための基準位置を示すカーソルの座標を取得する(ステップS105)。そして、処理回路45は、取得した総頚動脈の座標とカーソルの座標とに基づいて、IMT計測用のキャリパーを表示する方向を判定して、計測を実行する(ステップS106)。
その後、処理回路45は、カーソルの位置が移動されたか否かを判定する(ステップS107)。ここで、カーソルの位置が移動された場合(ステップS107:Yes)、処理回路45は、ステップS105に戻り、カーソルの座標を再度取得する。
一方、カーソルの位置が移動されていない場合(ステップS107:No)、処理回路45は、計測の処理が終了されたか否かを判定する(ステップS108)。ここで、計測の処理が終了されていない場合(ステップS108:No)、処理回路45は、ステップS107の判定を継続する。一方、計測の処理が終了された場合(ステップS108:Yes)、処理回路45は、処理を終了する。
また、ステップS106の処理では、例えば、図4に示すように、処理回路45は、収集した超音波画像において、総頚動脈の座標がカーソルの座標より右側か否かを判定する(ステップS201)。ここで、総頚動脈の座標がカーソルの座標より右側である場合(ステップS201:Yes)、処理回路45は、カーソルの右側にキャリパーを表示させる(ステップS202)。一方、総頚動脈の座標がカーソルの座標より右側ではない場合(ステップS201:No)、処理回路45は、カーソルの左側にキャリパーを表示させる(ステップS203)。
そして、処理回路45は、キャリパーの上部と下部の間の距離をIMTの値とする計測を実行して(ステップS204)、計測値をディスプレイ2に表示させる。そして、処理回路45は、キャリパーの上部と下部の幅が変更されたか否かを判定する(ステップS205)。ここで、キャリパーの上部と下部の幅が変更された場合(ステップS205:Yes)、処理回路45は、キャリパーの幅の変更に応じた計測値をディスプレイ2に表示させる。一方、キャリパーの上部と下部の幅が変更されていない場合(ステップS205:Yes)、処理回路45は、ステップS106における処理を終了する。
なお、図4では、総頚動脈の座標がカーソルの座標より右側か否かを判定する場合を一例に挙げて説明したが、総頚動脈の座標とカーソルの座標との位置関係を判定する判定処理を上記に限られない。例えば、総頚動脈の座標がカーソルの座標より左側か否かを判定する場合でもよく、その他、位置関係が判定できる処理であればどのような判定処理が実行されてもよい。
(超音波画像の収集)
ステップS101において説明したように、制御機能451は、計測対象の部位を含む超音波画像を収集する。例えば、IMT-C10の計測の場合、制御機能451は、頸動脈の長軸断面(血管の縦断面)を示す超音波画像を収集する。ここで、被検体に対する超音波プローブ1の向きに応じて、ディスプレイ2に表示される頸動脈の向きが変わる。すなわち、操作者による超音波プローブ1の操作に応じて、超音波画像の左右方向における頸動脈の向きが変化することとなる。
(部位の抽出処理)
上述したように、処理回路45は、超音波画像から部位(図4では、総頚動脈)を抽出し、抽出した部位の座標と、カーソルの座標とを比較することで、キャリパーを表示する方向を判定する。ここで、超音波画像からの部位の抽出処理を実行する判定機能454は、種々の方法によって部位を抽出することができる。例えば、判定機能454は、基準位置に対する計測部位の方向を示す画像データを教師データとして生成された学習済みモデルを用いて、超音波画像から部位を抽出して、その座標(位置)を取得することができる。
図5Aは、第1の実施形態に係る学習済みモデルの構築例を説明するための図である。例えば、学習済みモデルは、図5Aに示すように、頸動脈の超音波画像と、当該超音波画像における総頚動脈の座標(位置)を示す総頚動脈ラベリング情報とを機械学習することによって生成される。ここで、学習済みモデルは、教師データとして、判定される方向に画像データを反転させた反転画像データを用いて生成される。例えば、学習済みモデルは、図5Aに示すように、超音波診断装置によって収集された超音波画像(図中、収集画像)と、収集画像を頸動脈の走行方向である左右に反転させた超音波画像(図中、左右反転画像)とを用いて生成される。なお、総頚動脈ラベリング情報は、収集画像及び左右反転画像のそれぞれについて入力される。これにより、収集画像を入力とし、収集画像における総頚動脈の座標を出力とする学習済みモデルが生成される。
判定機能454は、例えば、図5Bに示すように、ステップS101にて収集された超音波画像(図中、収集画像)を、学習済みモデルに入力することで、入力した超音波画像における総頚動脈の座標を取得する。なお、図5Bは、第1の実施形態に係る判定機能による処理を説明するための図である。
なお、上述した例では、超音波画像における総頚動脈を抽出して、その座標を取得する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、方向を判定することができる部位であればどの部位の座標が取得される場合でもよい。例えば、超音波画像における頸動脈洞の座標が取得される場合でもよい。かかる場合には、超音波画像と、当該超音波画像における頸動脈洞の座標を示す頸動脈洞ラベリング情報とが機械学習されることで、学習済みモデルが生成される。そして、判定機能454は、生成された学習済みモデルに超音波画像を入力することで、頸動脈洞の座標を取得する。
また、上述した例では、超音波画像から部位の座標を取得する方法として、学習済みモデルを用いる方法について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、その他、種々の方法によって超音波画像から部位を抽出し、その座標が取得されてもよい。例えば、パターンマッチングや、解剖学的特徴点に基づく解析などの方法によって超音波画像から対象の部位を抽出することで、その座標を取得する場合でもよい。
(基準位置の取得処理)
ステップS105において説明したように、取得機能453は、超音波画像上のカーソルの座標(位置)を取得する。すなわち、取得機能453は、IMT-C10の計測における基準位置の情報を取得する。例えば、取得機能453は、操作者によって超音波画像上に指定された計測の基準位置を取得する。
超音波画像の収集時にフリーズボタンが押下され、その後、IMT-C10ボタンが押下されると、制御機能451は、超音波画像上に基準位置を指定するためのカーソルを表示させる。具体的には、制御機能451は、フリーズボタンが押下された時点の超音波画像上に、移行部を指定するためのカーソルを表示させる。操作者は、表示されたカーソルの位置を、入力インターフェース3を介して操作することで、移行部を指定する。取得機能453は、操作者によって超音波画像上に配置されたカーソルの座標を取得することで、IMT-C10の計測における基準位置を取得する。
(計測位置の判定処理)
ステップS106において説明したように、判定機能454は、基準位置に対する計測位置の方向を判定する。具体的には、判定機能454は、超音波画像に含まれる部位の画像情報に基づいて、超音波画像における基準位置に対する計測部位の方向を判定する。例えば、判定機能454は、基準位置に対する計測部位の方向を示す画像データを教師データとして生成された学習済みモデルを用いて、超音波画像における基準位置に対する計測部位の方向を判定する。
図6は、第1の実施形態に係る計測位置の判定処理の一例を説明するための図である。ここで、図6では、学習済みモデルを用いて総頸動脈の座標を取得した後の判定機能454による処理を示す。例えば、図6に示すように、操作者が、移行部にカーソルa1を配置すると、判定機能454は、カーソルa1の座標と総頸動脈の座標とを比較する。ここで、総頚動脈の座標がカーソルa1の座標よりも右側にあることから、判定機能454は、カーソルa1の右側にIMT-C10の計測位置があると判定する。すなわち、判定機能454は、カーソルa1の右側にキャリパーb1を配置すると決定する。
制御機能451は、判定機能454による判定結果に応じた位置に、キャリパーb1を表示させる。具体的には、制御機能451は、超音波画像における基準位置に対する判定機能454によって判定された方向に、計測位置を計測するためのキャリパーb1を表示させる。例えば、制御機能451は、図6に示すように、カーソルa1の右側10mmの位置に、キャリパーb1を表示させる。
(計測処理)
ステップS204において説明したように、制御機能451は、計測用GUIによって指定された距離に基づく計測を実行する。例えば、制御機能451は、キャリパーb1の上部と下部との間の距離をIMTの値として計測する。ここで、操作者は、キャリパーb1の上部と下部との間の距離を、入力インターフェース3を介した操作によって任意に変更することができる。例えば、操作者は、超音波画像を観察して、総頸動脈の遠位壁における内膜と中膜を特定し、総頸動脈の内腔と内膜との境界にキャリパーb1の上部を配置し、中膜と外膜との境界にキャリパーb1の下部を配置する。なお、総頸動脈の遠位壁とは、長軸断面の超音波画像において超音波プローブから遠い位置に表示される血管壁である。
制御機能451は、操作者によって配置されたキャリパーb1の上部と下部との間の距離を、IMTの値として計測する。なお、キャリパーb1の配置は、上述した操作者による配置に限らず、自動で実施される場合でもよい。かかる場合には、制御機能451は、超音波画像の輝度情報に基づいて、総頸動脈の内腔と内膜との境界、及び、中膜と外膜との境界を抽出し、抽出した各境界にキャリパーb1の上部と下部をそれぞれ配置する。
(変形例1)
上述した実施形態では、操作者によって指定されたカーソルの座標を取得することで、基準位置を取得する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、基準位置を自動で取得する場合でもよい。かかる場合には、例えば、取得機能453は、超音波画像に含まれる部位の画像情報に基づいて、超音波画像における計測の基準位置を取得する。
一例を挙げると、取得機能453は、機械学習や、パターンマッチング、解剖学的特徴点に基づく解析などの手法により、超音波画像に含まれる移行部を抽出することで、移行部の座標を取得する。例えば、取得機能453は、頸動脈の超音波画像と、当該超音波画像における移行部の座標(位置)を示す移行部ラベリング情報とを機械学習することによって生成された学習済みモデルを用いて、超音波画像における移行部の座標を取得することができる。
なお、超音波画像における移行部と総頸動脈とを同時に抽出する場合でもよい。かかる場合には、例えば、頸動脈の超音波画像と、当該超音波画像における移行部の座標を示す移行部ラベリング情報と、当該超音波画像における総頸動脈の座標を示す総頸動脈ラベリング情報とを機械学習することによって学習済みモデルが生成される。そして、この学習済みモデルを用いて、超音波画像における移行部と総頸動脈とが同時に抽出され、座標がそれぞれ取得される。この場合、判定機能454が基準位置の取得処理を実行してもよい。
上述したように、超音波診断装置10は、計測における基準位置を自動で取得することができる。かかる場合、超音波画像上にカーソルa1が表示されなくてもよいが、例えば、超音波画像からの移行部の抽出がうまくいかなかった場合などに、超音波画像上にカーソルa1を表示させてもよい。一例を挙げると、制御機能451は、移行部の抽出に失敗した場合や、移行部と総頸動脈の抽出結果において、各部位の相対的な位置関係が、想定される位置関係から逸脱している場合(例えば、移行部の座標と総頸動脈の座標とが上下方向に並んでいる等)などに、超音波画像上にカーソルa1を表示させる。これにより、カーソルを用いた基準位置の指定も行うことが可能になる。
以下、図7を用いて、変形例1に係る超音波診断装置10による処理の手順を説明する。図7は、変形例1に係る処理の手順を説明するためのフローチャートである。ここで、図7におけるステップS301~S303、S305、S306は、図3におけるステップS101~S103、S106、S108とそれぞれ同じである。ステップS304は、処理回路45が、取得機能453及び判定機能454に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。
図7に示すように、変形例1に係る超音波診断装置10においては、処理回路45が、頸動脈の超音波画像を収集して(ステップS301)、フリーズボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS302)。ここで、フリーズボタンが押下されると(ステップS302:Yes)、処理回路45は、IMT-C10ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS303)。なお、処理回路45は、フリーズボタンが押下されるまで、超音波画像の収集を継続する(ステップS302:No)。
ステップS303において、IMT-C10ボタンが押下されると(ステップS303:Yes)、処理回路45は、超音波画像から総頚動脈及び移行部を抽出して、それぞれの座標を取得する(ステップS304)。なお、処理回路45は、IMT-C10ボタンが押下されるまで、待機状態となる(ステップS303:No)。
続いて、処理回路45は、取得した総頚動脈の座標と移行部の座標とに基づいて、IMT計測用のキャリパーを表示する方向を判定して、計測を実行する(ステップS305)。
その後、処理回路45は、計測の処理が終了されたか否かを判定する(ステップS306)。ここで、計測の処理が終了されていない場合(ステップS306:No)、処理回路45は、計測を継続する。一方、計測の処理が終了された場合(ステップS306:Yes)、処理回路45は、処理を終了する。
上述したように、第1の実施形態によれば、制御機能451は、超音波画像を収集する。取得機能453は、超音波画像における計測の基準位置を取得する。判定機能454は、超音波画像に含まれる部位の情報に基づいて、超音波画像における基準位置に対する計測位置の方向を判定する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、基準位置に対する正しい方向に計測用GUIを表示させることを可能にし、計測に係るワークフローを改善させることができる。
また、第1の実施形態によれば、判定機能454は、超音波画像に含まれる部位の画像情報に基づいて、超音波画像における基準位置に対する計測部位の方向を判定する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、基準位置に対する計測位置の正しい方向を精度よく判定することができる。
また、第1の実施形態によれば、判定機能454は、基準位置に対する計測部位の方向を示す画像データを教師データとして生成された学習済みモデルを用いて、超音波画像における基準位置に対する前記計測部位の方向を判定する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、基準位置に対する計測位置の正しい方向を容易に判定することができる。
また、第1の実施形態によれば、学習済みモデルは、教師データとして、判定機能454によって判定される方向に画像データを反転させた反転画像データを用いて生成される。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、精度の高い学習済みモデルを用いることができる。
また、第1の実施形態によれば、取得機能453は、操作者によって超音波画像上に指定された計測の基準位置を取得する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、正確な基準位置を容易に取得することができる。
また、第1の実施形態によれば、取得機能453は、超音波画像に含まれる部位の画像情報に基づいて、超音波画像における計測の基準位置を取得する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、操作者の手間を低減させることができる。
また、第1の実施形態によれば、制御機能451は、超音波画像における基準位置に対する判定機能454によって判定された方向に、計測部位を計測するためのキャリパーを表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、基準位置に対して正しい方向にキャリパーを表示させることができる。
また、第1の実施形態によれば、制御機能451は、超音波画像上に基準位置を指定するためのカーソルを表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置10は、操作者による基準位置の指定を容易にすることができる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、超音波画像に含まれる部位の画像情報に基づいて、基準位置に対する計測部位の方向を判定する場合について説明した。第2の実施形態では、超音波画像の収集時に位置センサを用い、位置センサによって取得された位置情報に基づいて、基準位置に対する計測部位の方向を判定する場合について説明する。図8は、第2の実施形態に係る超音波診断装置10の構成の一例を示すブロック図である。ここで、第2の実施形態に係る超音波診断装置10は、第1の実施形態と比較して、トランスミッタ5aと、位置センサ5b~位置センサ5dとが新たに接続される点と、処理回路45aが検出機能455を新たに実行する点と、判定機能454による処理内容が異なる。以下、これらを中心に説明する。
トランスミッタ5aは、自装置を中心として外側に向かって磁場を形成する装置であり、装置本体4aの近傍の任意の位置に配置される。
位置センサ5bは、例えば、磁気センサであり、被検体の頭部側、或いは、下肢側に配置され、トランスミッタ5aによって形成された3次元の磁場の強度と傾きとを検出する。そして、位置センサ5bは、検出した磁場の情報に基づいて、トランスミッタ5aを原点とする空間における自装置の位置(座標及び角度)を算出し、算出した位置を装置本体4aに送信する。
位置センサ5c、及び、位置センサ5dは、磁気センサであり、超音波プローブ1に取り付けられ、トランスミッタ5aによって形成された3次元の磁場の強度と傾きとを検出する。そして、位置センサ5c、及び、位置センサ5dは、検出した磁場の情報に基づいて、トランスミッタ5aを原点とする空間における自装置の位置(座標及び角度)を算出し、算出した位置を装置本体4aにそれぞれ送信する。
検出機能455は、トランスミッタ5aと、位置センサ5b~位置センサ5dとを制御し、位置センサ5b~位置センサ5dから位置情報を取得する。
第2の実施形態に係る判定機能454は、位置センサ5b~位置センサ5dによって取得された位置情報に基づいて、基準位置に対する計測部位の方向を判定する。具体的には、判定機能454は、超音波画像の収集時に位置センサによって取得された位置情報に基づいて当該超音波画像に含まれる部位の位置関係を特定し、特定した位置関係に基づいて超音波画像における基準位置に対する計測部位の方向を判定する。
まず、図9を用いて、第2の実施形態に超音波診断装置10による処理の手順を説明する。図9は、第2の実施形態に係る処理の手順を説明するためのフローチャートである。ここで、図9におけるステップS401~S403、S405~S408は、図3におけるステップS101~S103、S105~S108とそれぞれ同じである。また、ステップS405は、処理回路45aが、判定機能454及び検出機能455に対応するプログラムをメモリ44から読み出して実行することで実現される。
図9に示すように、第2の実施形態に係る超音波診断装置10においては、処理回路45aが、頸動脈の超音波画像を収集して(ステップS401)、フリーズボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS402)。ここで、フリーズボタンが押下されると(ステップS402:Yes)、処理回路45aは、IMT-C10ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS403)。なお、処理回路45aは、フリーズボタンが押下されるまで、超音波画像の収集を継続する(ステップS402:No)。
ステップS403において、IMT-C10ボタンが押下されると(ステップS403:Yes)、処理回路45aは、フリーズボタンが押下された時点で位置センサ5b~位置センサ5dによって取得された位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、超音波画像に含まれる部位の位置関係を特定する(ステップS404)。なお、処理回路45aは、IMT-C10ボタンが押下されるまで、待機状態となる(ステップS403:No)。
続いて、処理回路45aは、IMT-C10の計測のための基準位置を示すカーソルの座標を取得する(ステップS405)。そして、処理回路45aは、取得した総頸動脈の座標とカーソルの座標とに基づいて、IMT計測用のキャリパーを表示する方向を判定して、計測を実行する(ステップS406)。
その後、処理回路45aは、カーソルの位置が移動されたか否かを判定する(ステップS407)。ここで、カーソルの位置が移動された場合(ステップS407:Yes)、処理回路45aは、ステップS405に戻り、カーソルの座標を再度取得する。
一方、カーソルの位置が移動されていない場合(ステップS407:No)、処理回路45aは、計測の処理が終了されたか否かを判定する(ステップS408)。ここで、計測の処理が終了されていない場合(ステップS408:No)、処理回路45aは、ステップS407の判定を継続する。一方、計測の処理が終了された場合(ステップS408:Yes)、処理回路45aは、処理を終了する。
(部位の位置関係の特定処理)
ステップS404において説明したように、判定機能454は、検出機能455によって検出された位置センサ5b~位置センサ5dの位置情報に基づいて、超音波画像に含まれる部位の位置関係を特定する。図10は、第2の実施形態に係る判定機能による処理を説明するための図である。ここで、図10では、超音波画像収集時の位置センサ5b~位置センサ5dの配置を示す。
例えば、位置センサ5bは、図10に示すように、被検体の頭部側に配置される。また、位置センサ5cは、超音波プローブ1における一方の側面(超音波画像の左右方向の右側に対応する側面)に配置される。また、位置センサ5dは、超音波プローブ1における他方の側面(超音波画像の左右方向の左側に対応する側面)に配置される。検出機能455は、超音波収集時、図10で示す位置に配置された位置センサ5b~位置センサ5dから位置情報を取得する。
判定機能454は、検出機能455によって取得された位置情報に基づいて、超音波画像に含まれる部位の位置関係を特定する。例えば、超音波画像収集においてフリーズボタンが押下された時点の各位置センサの位置情報が、図10に示す配置であった場合、判定機能454は、位置センサ5cが、位置センサ5dよりも位置センサ5bに近いことから、超音波画像における右側の部位が頭部に近い部位(すなわち、末梢側の部位)であると特定する。また、判定機能454は、超音波画像における左側の部位が心臓に近い部位(すなわち、中枢側の部位)であると特定する。
これにより、判定機能454は、上記超音波画像において、左側に総頸動脈があり、右側に頸動脈洞があると判定することができる。その結果、判定機能454は、指定されたカーソルの座標の左側が計測位置の方向であると判定することができる。
上述したように、第2の実施形態によれば、判定機能454は、超音波画像の収集時に位置センサによって取得された位置情報に基づいて当該超音波画像に含まれる部位の位置関係を特定し、特定した位置関係に基づいて超音波画像における基準位置に対する計測部位の方向を判定する。したがって、第2の実施形態に係る超音波診断装置10は、超音波画像を解析することなく、正しい計測位置の方向を判定することができる。
(その他の実施形態)
上述した実施形態では、IMT-C10の計測を行う場合を一例に挙げて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、基準位置に対して所定の方向に計測位置が設定される計測手法であれば適用することができる。この場合、基準位置に対する方向は、上述した超音波画像における左右方向に限られず、超音波画像における上下方向や、超音波画像に含まれる部位の長軸方向、或いは、部位の短軸方向など、種々の方向について判定することができる。
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリに保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、メモリにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。
なお、上記の実施形態の説明で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態で説明した判定方法は、あらかじめ用意された判定プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この判定プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この判定プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD、USBメモリ及びSDカードメモリ等のFlashメモリ等のコンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録され、コンピュータによって非一時的な記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上、説明したとおり、実施形態によれば、計測に係るワークフローを改善することを可能にする。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 超音波診断装置
45、45a 処理回路
451 制御機能
452 画像生成機能
453 取得機能
454 判定機能
455 検出機能

Claims (10)

  1. 超音波画像を収集する収集部と、
    前記超音波画像における計測の基準位置を取得する取得部と、
    前記超音波画像に含まれる部位の情報に基づいて、前記超音波画像における前記基準位置に対する計測位置の方向を判定する判定部と、
    を備える、超音波診断装置。
  2. 前記判定部は、前記超音波画像に含まれる部位の画像情報に基づいて、前記超音波画像における前記基準位置に対する前記計測位置の方向を判定する、請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記判定部は、前記基準位置に対する前記計測位置の方向を示す画像データを教師データとして生成された学習済みモデルを用いて、前記超音波画像における前記基準位置に対する前記計測位置の方向を判定する、請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記学習済みモデルは、教師データとして、前記判定部によって判定される方向に前記画像データを反転させた反転画像データを用いて生成される、請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記判定部は、前記超音波画像の収集時に位置センサによって取得された位置情報に基づいて当該超音波画像に含まれる部位の位置関係を特定し、特定した位置関係に基づいて前記超音波画像における前記基準位置に対する前記計測位置の方向を判定する、請求項1に記載の超音波診断装置。
  6. 前記取得部は、操作者によって前記超音波画像上に指定された前記計測の基準位置を取得する、請求項1~5のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  7. 前記取得部は、前記超音波画像に含まれる部位の画像情報に基づいて、前記超音波画像における前記計測の基準位置を取得する、請求項1~5のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  8. 前記超音波画像における前記基準位置に対する前記判定部によって判定された方向に、前記計測位置を計測するためのキャリパーを表示させる表示制御部をさらに備える、請求項1~7のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  9. 前記表示制御部は、前記超音波画像上に前記基準位置を指定するためのカーソルを表示させる、請求項8に記載の超音波診断装置。
  10. 超音波画像を収集し、
    前記超音波画像における計測の基準位置を取得し、
    前記超音波画像に含まれる部位の情報に基づいて、前記超音波画像における前記基準位置に対する計測位置の方向を判定する、
    ことを含む、判定方法。
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