JP2023107055A - 球状酸化亜鉛粒子 - Google Patents

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拓也 時山
Takuya TOKIYAMA
司 馬場
Tsukasa Baba
菜重子 奥村
Naeko Okumura
卓也 蛭間
Takuya Hiruma
哲也 金丸
Tetsuya Kanamaru
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Abstract

【課題】付着凝集性が低く、良好な分散性及び流動性を示す酸化亜鉛粒子を提供する。【解決手段】メディアン径(D50)が1~300μmであり、かつBET比表面積が50~300m2/gである、球状酸化亜鉛粒子。【選択図】図1

Description

本発明は、球状酸化亜鉛粒子に関し、特に、高い比表面積を有する球状酸化亜鉛粒子に関する。
酸化亜鉛粒子は、紫外線遮蔽効果(紫外線吸収能)や近赤外線反射効果、光触媒効果等といった特徴を有していることから、化粧料や光触媒材料、紫外線防止材料、抗菌材料、防カビ材料、放熱性材料等の様々な用途に対して有用である。中でも、酸化亜鉛粒子を球状にすることで、分散性や流動性、充填性等が向上し、さらにはハンドリング性能も向上することから、球状酸化亜鉛粒子は上記用途においてより有用な材料となる。
特許文献1では、金属亜鉛蒸気から超微粒子酸化亜鉛を製造する方法が開示され、得られた超微粒子酸化亜鉛は比表面積10~200m/g、タッピング密度4~40mL/gである。
特許文献2では、電気透析処理により水酸化物及び/又は酸化物の微粒子を製造する方法が開示され、得られる微粒子として酸化亜鉛微粒子が例示されている。該微粒子の平均一次粒子径は0.2~15nmであり、微粒子が酸化亜鉛である場合の比表面積は22~180m/g程度である。
国際公開第2000/046152号 国際公開第2008/044544号
特許文献1で実際に得られている超微粒子酸化亜鉛は比表面積14~34m/g、一次粒径31~76nm、平均粒径0.47~0.55μmであることから、付着凝集性が高く、分散性や流動性において改善の余地があった。
特許文献2で得られる酸化亜鉛微粒子についても同様に、比表面積22~180m/g、一次粒子径0.2~15nmであることから付着凝集性が高く、分散性や流動性において改善の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、付着凝集性が低く、良好な分散性及び流動性を示す球状酸化亜鉛粒子を提供することを目的とする。
本発明者らは、付着凝集性が低く、良好な分散性及び流動性を示す酸化亜鉛粒子として、特定範囲の比表面積とメディアン径(D50)を満たす球状酸化亜鉛粒子を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記の(1)又は(2)からなるものである。
(1) メディアン径(D50)が1~300μmであり、かつ
BET比表面積が50~300m/gである、球状酸化亜鉛粒子。
(2) BJH法により算出した全細孔容積が0.10~1.50cm/gである前記(1)に記載の球状酸化亜鉛粒子。
本発明に係る球状酸化亜鉛粒子は、比表面積が高く、かつ特定範囲内のメディアン径(D50)を有する球状であるため、サブミクロン以下の酸化亜鉛粒子よりも良好な分散性、流動性が期待できると共に、高比表面積を活かした吸油特性、吸湿特性、光触媒活性、抗菌性、抗カビ性等が期待できる。
図1は、実施例1~3及び比較例1で得られた球状酸化亜鉛粒子のSEM画像をまとめたものである。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
本明細書において数値範囲を示す「~」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
<球状酸化亜鉛粒子>
本発明に係る球状酸化亜鉛粒子はBET比表面積が50~300m/gであり、かつメディアン径(D50)が1~300μmの球状である。
酸化亜鉛粒子が球状であるとは、全体的に丸みを帯びている形状を指し、厳密に球であることに限定されない。例えば、真球がやや扁平したり、歪んだりした形状、楕円形状をも含むものである。
なお、本発明に係る球状酸化亜鉛粒子は、化粧料用途など真球性が求められる用途においては真球に近いほど好ましい。任意の複数の粒子に対して長径aと短径bとの比(a/b)を求め、その算術平均値(アスペクト比)が1に近付くほど真球に近くなる。より真球性が求められる場合においては、アスペクト比は1.15以下が好ましく、1.10以下がより好ましく、1.00に近いほど好ましい。なお、アスペクト比における長径a、短径bとはそれぞれ、粒子に外接する長方形を描いた際の長辺、短辺に相当する。
メディアン径(D50)が1μm以上の球状であることにより、良好な分散性及び流動性が期待できる。メディアン径(D50)は3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。
一方、メディアン径(D50)が300μm以下であることにより化粧料や光触媒材料、紫外線防止材料、抗菌材料、防カビ材料、放熱性材料等として用いる際に、その材料の性能を妨げることなく効果を発揮することができる。メディアン径(D50)は100μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。
なお、メディアン径(D50)は、ナノ粒子径分布測定装置により粒度分布を求め、体積基準の累積百分率50%相当粒子径のことをいう。
本発明に係る球状酸化亜鉛粒子のBET比表面積が50m/g以上であることにより、活性点や吸着容量等が増え、良好な吸油特性、吸湿特性、光触媒活性、抗菌性、抗カビ性等が期待できる。BET比表面積は100m/g以上が好ましく、150m/g以上がより好ましい。また、吸油性を発揮する点からBET比表面積は高いほど好ましい。
一方、BET比表面積が高くなるほど球状酸化亜鉛粒子の密度が低くなり、粒子が舞いやすくなることから手扱い性が低下する。そのため、手扱い性を考慮する場合には、BET比表面積は300m/g以下が好ましく、280m/g以下がより好ましく、250m/g以下がさらに好ましい。
本発明に係る球状酸化亜鉛粒子の全細孔容積はBET法による窒素吸脱着測定の結果から、BJH法により算出できる。本発明に係る球状酸化亜鉛粒子の、BJH法により算出した全細孔容積は0.10cm/g以上であることが吸着容量の増加の点から好ましく、0.15cm/g以上がより好ましい。また、吸着容量が増える点から全細孔容積は大きいほど好ましい。
一方、全細孔容積が大きくなるほど球状酸化亜鉛粒子の密度が低くなり、粒子が舞いやすくなることから手扱い性が低下する。そのため、手扱い性を考慮する場合には、全細孔容積は1.50cm/g以下が好ましく、1.30cm/g以下がより好ましい。
本発明に係る球状酸化亜鉛粒子は、結晶子サイズが一定幅の範囲内であることが好ましい。
具体的には、X線回折測定を行った際のX線回折パターンにおける酸化亜鉛(101)面ピークの半値幅が0.6~3.5°であることが好ましい。
上記半値幅が0.6°以上であることで、粒子を構成する結晶子サイズが大きくなりすぎるのを防ぐことができ、高比表面積を実現できる。また、上記半値幅が3.5°以下であることで、結晶子が小さくなり過ぎず、酸化亜鉛としての性能を有したまま高い比表面積を実現することができる。半値幅は1.0°以上がより好ましく、また、3.0°以下がより好ましい。
上記半値幅は、以下の条件でX線回折測定を行うことで求めることができる。
(X線回折の測定条件)
線源:CuKα、測定範囲(2θ):10~80°、ステップ幅:0.02°、スキャンスピード:2°/分、管電圧:40kV、管電流:30mA、対陰極:Cu、受光スリット:0.3mm、発散スリット:1°、散乱スリット:1°
上記測定条件で得られたXRDパターンに対し、バックグラウンド処理及びスムージング処理を行い、酸化亜鉛(101)面ピーク強度の半分の強度値における両端を結んだ幅を半値幅とする。
<球状酸化亜鉛粒子の製造方法>
本発明に係る球状酸化亜鉛粒子が得られればその製造方法は特に限定されないが、例えば、下記工程(A)~工程(C)により製造することができる。
工程(A):亜鉛化合物と、アンモニウムイオン及びアンモニウムイオンを発生する化合物の少なくともいずれか一方と、を含む水溶液を加熱して塩基性炭酸亜鉛の沈殿物を得る。
工程(B):得られた上記塩基性炭酸亜鉛を焼成し、酸化亜鉛粒子を得る。
工程(C):上記工程(A)又は上記工程(B)の後に、上記塩基性炭酸亜鉛又は上記酸化亜鉛粒子を粉砕及び噴霧乾燥する。
上記工程は、工程(A)、工程(B)、工程(C)の順序で行われてもよく、工程(A)、工程(C)、工程(B)の順序で行われてもよい。
工程(A)、工程(B)、工程(C)の順序で行われる場合、工程(C)では工程(B)で得られた酸化亜鉛粒子を粉砕及び噴霧乾燥することで、球状の酸化亜鉛粒子が得られる。
一方、工程(A)、工程(C)、工程(B)の順序で行われる場合、工程(C)では工程(A)で得られた塩基性炭酸亜鉛を粉砕及び噴霧乾燥することで球状の塩基性炭酸亜鉛粒子が得られ、それを工程(B)で焼成することで、球状の酸化亜鉛粒子が得られる。
(工程(A))
工程(A)における亜鉛化合物は、亜鉛塩を含むものであればよい。亜鉛塩としては、例えば硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、ギ酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛等の無機塩や、有機塩が挙げられる。これら亜鉛塩は1種でも2種以上含んでいてもよい。
具体的には、硝酸亜鉛六水和物、酢酸亜鉛二水和物、酢酸亜鉛(無水)、硫酸亜鉛七水和物、塩化亜鉛等が挙げられる。
工程(A)におけるアンモニウムイオンを含む水溶液としては、アンモニア水が挙げられる。また、アンモニウムイオンを発生する化合物としては、尿素、ヘキサメチレンテトラミン、エチレンジアミン等が挙げられる。中でも尿素が好ましい。
工程(A)における水溶液には、さらに有機酸を含むことが好ましい。有機酸を含むことにより、得られる球状酸化亜鉛粒子の比表面積をより高いものとすることができる。これは、有機酸の添加により球状酸化亜鉛粒子が適度に、すなわち過不及なく結晶成長するためであると推測される。
有機酸としては、カルボン酸が挙げられる。有機酸は1種を含んでも2種以上を含んでもよい。
カルボン酸としては、クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸等が挙げられる。中でも、クエン酸、マレイン酸及びリンゴ酸からなる群より選ばれる少なくとも1の酸が比表面積を高くする効果が顕著であることからより好ましい。
工程(A)では、上述した亜鉛化合物と、アンモニウムイオン及びアンモニウムイオンを発生する化合物の少なくともいずれか一方と、好ましくは有機酸と、を含む水溶液を加熱することにより、塩基性炭酸亜鉛の沈殿物が得られる。
得られた塩基性炭酸亜鉛の沈殿物はX線回折により同定することができる。該沈殿物は濾過、遠心分離等によって単離することができ、必要に応じて洗浄、乾燥した後に次の工程(B)又は工程(C)に供する。
(工程(B))
工程(A)により得られた塩基性炭酸亜鉛、又は、工程(A)により得られた塩基性炭酸亜鉛を後述する工程(C)に供して得られた球状の塩基性炭酸亜鉛粒子を焼成することにより、酸化亜鉛粒子又は球状の酸化亜鉛粒子を得ることができる。
焼成温度は150~400℃が好ましい。焼成温度を150℃以上とすることで未分解の塩基性炭酸亜鉛が生成した粒子中に残ることを防ぐことができ、400℃以下とすることで最終的に得られる球状酸化亜鉛粒子の比表面積をより高いものとすることができる。焼成時間は特に限定されないが、1~5時間が好ましい。
(工程(C))
工程(A)に次いで行われた工程(B)により得られた酸化亜鉛粒子、又は、工程(A)により得られた塩基性炭酸亜鉛を粉砕及び噴霧乾燥することにより、上記酸化亜鉛粒子又は塩基性炭酸亜鉛粒子を球状にすることができる。
粉砕により、酸化亜鉛粒子又は塩基性炭酸亜鉛粒子の粒子破壊が進行され、続いて行う噴霧乾燥による球状化が容易となる。
粉砕する方法は特に限定されず、乾式粉砕でも湿式粉砕でもよいが、湿式粉砕が粒子破壊の効果が高いことから好ましい。
具体的には、乾式ビーズミル、湿式ビーズミル、ボールミル、ジェットミル、湿式ジェットミル等が挙げられるが、湿式ビーズミル、湿式ジェットミルが好ましく用いられる。
湿式粉砕の場合の分散剤は特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリカルボン酸アンモニウム等が用いられる。
噴霧乾燥(スプレードライ)では、粉砕された酸化亜鉛粒子又は塩基性炭酸亜鉛粒子を液体との混合物(スラリー)として気体中に噴霧した後、急速に乾燥させることで、該酸化亜鉛粒子又は塩基性炭酸亜鉛粒子を球状にすることができる。噴霧乾燥する際の送液速度の条件や、アトマイザ回転数の条件を変えることで、得られる球状粒子のメディアン径(D50)や真球度を調整することができる。
スラリーを微小液滴にして噴霧された材料に高温の熱風をあてて乾燥させることで、球状の粒子を得ることができる。乾燥する際の温度は160℃以上が液滴の乾燥促進の点から好ましい。乾燥する際の温度は、得られた粒子の結晶成長が促進されなければ特に上限はなく、乾燥に使用する装置限界の温度を上限とする。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
(A-1) 硝酸亜鉛六水和物(和光純薬工業(株)製、特級)、尿素(和光純薬工業(株)製、特級)、及び0.1重量%アンモニア水(和光純薬工業(株)製、特級)を表1に示す組成に従って蒸留水中に投入した。次いでホットスターラーにて攪拌しながら95℃で2時間加熱した。
得られた白色沈殿を濾過、洗浄し、オーブンにて110℃で2時間乾燥した。ここで得られた白色沈殿は塩基性炭酸亜鉛粒子(Zn(CO(OH))であることをX線回折測定により確認した。
(B-1) その後、得られた塩基性炭酸亜鉛粒子を250℃で2時間焼成することにより、酸化亜鉛粒子を得た。
(C-1) 次いで得られた酸化亜鉛粒子をビーズミルにて粉砕し、得られたスラリーを噴霧乾燥することで、球状酸化亜鉛粒子を得た。ビーズミルによる粉砕条件及び噴霧乾燥における噴霧条件は表2及び表3に示すとおりである。また、得られた球状粒子が酸化亜鉛粒子であることをX線回折測定により確認した。
Figure 2023107055000002
Figure 2023107055000003
Figure 2023107055000004
<実施例2>
(A-2) 硝酸亜鉛六水和物(和光純薬工業(株)製、特級)、尿素(和光純薬工業(株)製、特級)、及び0.1重量%アンモニア水(和光純薬工業(株)製、特級)を表1に示す組成に従って蒸留水中に投入した。次いでホットスターラーにて攪拌しながら95℃で2時間加熱した。
得られた白色沈殿を濾過、洗浄し、オーブンにて110℃で2時間乾燥した。ここで得られた白色沈殿は塩基性炭酸亜鉛粒子(Zn(CO(OH))であった。
(C-2) 次いで得られた塩基性炭酸亜鉛粒子をビーズミルにて粉砕し、得られたスラリーを噴霧乾燥することで、球状の塩基性炭酸亜鉛粒子を得た。ビーズミルによる粉砕条件及び噴霧乾燥における噴霧条件は表2及び表3に示すとおりである。
(B-2) その後、得られた球状の塩基性炭酸亜鉛粒子を250℃で2時間焼成することにより、球状酸化亜鉛粒子を得た。
<実施例3>
(A-3) 硝酸亜鉛六水和物(和光純薬工業(株)製、特級)、尿素(和光純薬工業(株)製、特級)、0.1重量%アンモニア水(和光純薬工業(株)製、特級)、及びクエン酸一水和物(和光純薬工業(株)製、食品添加物)を表1に示す組成に従って蒸留水中に投入した。次いでホットスターラーにて攪拌しながら95℃で2時間加熱した。
得られた白色沈殿を濾過、洗浄し、オーブンにて110℃で2時間乾燥した。ここで得られた白色沈殿は塩基性炭酸亜鉛粒子(Zn(CO(OH))であった。
(C-3) 次いで得られた塩基性炭酸亜鉛粒子をビーズミルにて粉砕し、得られたスラリーを噴霧乾燥することで、球状の塩基性炭酸亜鉛粒子を得た。ビーズミルによる粉砕条件及び噴霧乾燥における噴霧条件は表2及び表3に示すとおりである。
(B-3) その後、得られた球状の塩基性炭酸亜鉛粒子を250℃で2時間焼成することにより、球状酸化亜鉛粒子を得た。
<比較例1>
(C-4) 酸化亜鉛粉末((株)高純度化学研究所製、4N)をビーズミルにて粉砕し、得られたスラリーを噴霧乾燥することで、球状の酸化亜鉛粒子を得た。ビーズミルによる粉砕条件及び噴霧乾燥における噴霧条件は表2及び表3に示すとおりである。
<外観観察>
得られた球状酸化亜鉛粒子はSEM(日本電子(株)製、JSM-5500LV)にて外観観察を行った。実施例1~3及び比較例1で得られた酸化亜鉛粒子のSEM画像を図1にまとめて示すが、該酸化亜鉛粒子がいずれも球状であることを確認した。また、得られた球状酸化亜鉛粒子のメディアン径(D50)はナノ粒子径分布測定装置((株)島津製作所製、SALD-7100)にて、体積基準の累積百分率50%相当粒子径を算出した。結果を表4に示す。
<BET比表面積、全細孔容積>
球状酸化亜鉛粒子のBET比表面積は比表面積計(マイクロトラックベル(株)製、BELSORP-miniII)にて行い、BJH法により全細孔容積を算出した。結果を表4に示す。
<酸化亜鉛(101)面ピークの半値幅>
球状酸化亜鉛粒子の酸化亜鉛(101)面ピークの半値幅はX線回折装置((株)島津製作所製、XRD-6000)にて行い、半値幅を算出した。結果を表4に示す。
Figure 2023107055000005
以上の結果から、高比表面積でありメディアン径(D50)が特定範囲内である球状酸化亜鉛粒子が得られたことが確認された。
本発明に係る球状酸化亜鉛粒子は、比表面積が高く、かつメディアン径(D50)が1μm以上の球状であることから、サブミクロン以下の酸化亜鉛微粒子よりも良好な分散性、流動性が期待できると共に、高比表面積を活かした吸油特性、吸湿特性、光触媒活性、抗菌性、抗カビ性等が期待でき、その技術的意義は極めて大きなものである。

Claims (2)

  1. メディアン径(D50)が1~300μmであり、かつ
    BET比表面積が50~300m/gである、球状酸化亜鉛粒子。
  2. BJH法により算出した全細孔容積が0.10~1.50cm/gである請求項1に記載の球状酸化亜鉛粒子。
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