JP2023105914A - Fmラジオ放送帯微弱電波送信機能を備えた視覚障害者誘導用ブロック - Google Patents

Fmラジオ放送帯微弱電波送信機能を備えた視覚障害者誘導用ブロック Download PDF

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Abstract

【課題】利便向上に貢献するデジタル技術であるが、片手で白杖を持つ視覚障がい者などが歩行支援情報や地域の情報などを受ける際には、特殊装置の装着操作や、スマートフォンの購入及び画面操作が必要であるなど、危険や煩雑を伴うシステムが多かった。【解決手段】視覚障がい者などに向けたデジタル形式の無線情報などを受信解析し、その内容をアナログ形式の音声としてFM微弱電波で再送信する小型送信機を開発し、視覚障害者誘導用ブロックなどの道路関連部材などに組み込むことで、FMラジオさえ持っていれば誰もが手軽に歩行支援や地域情報を聞ける様になり、システム運営者と利用者双方にとって安全で簡便な情報手段として構築することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、その内容が公共の福祉や安全に有益にも拘らず通常のアナログラジオでは聞けない情報を受信する情報受信解析装置、更新可能な記録装置、微弱電波送信装置、電源装置、及びそれらを制御する制御装置から成る小型の微弱電波送信機(以降当小型送信機と言う)に関するものであり、受信した内容、又は予め録音した内容を、音声として、デジタルデータではなくアナログ形式のFMラジオ放送帯微弱電波で送信することを特長とする。
よって、当小型送信機を視覚障害者誘導用ブロックなどの道路施設に組み込めば(以降この組み合わせを当情報発信用ブロックと言う)、多様な通信手段で送られてくる歩行支援情報や地域の避難場所など公共の福祉や安全に有益な情報を常に送信し続けるので、デジタル処理を必要とする複雑な受信装置やスマートフォンの装着あるいは煩雑な操作を必要とせずに、身近にあるアナログラジオで聞ける利点が生まれる。
ここで言うアナログとは、自然界の音声や色彩の様に連続性を持つ振動波形や色彩映像の情報概念を指す。
ここで言うアナログラジオとは、受信周波数さえ合えば誰でも手軽にその放送内容を音声で聞くことができるアナログ形式の電波を直接受信して音声として再生できる一般市場向けラジオ受信機(アナログ放送を直接受信できる機能を持つスマートフォンや白杖に内蔵された受信機を含む)を指し、アナログ放送内容をデジタルデータ化してネット配信されているものを受信するインターネットラジオ受信端末機(ネットラジオ受信用アプリケーションソフトを入れたスマートフォンやパソコンなども含む)(以降ネットラジオ受信機と言う)のことではない。
ここで言うアナログ形式のFMラジオ放送帯とは、基準となる搬送波の周波数を変化させて伝送するFMと呼ばれる周波数変調方式のアナログ電波としてNHKや民間の放送局、又は微弱電波を使った地域の放送施設から送られてくる日本国内では概ね76から90メガヘルツ又はこれに概ね76から95メガヘルツを加えた周波数帯を指す。
ここで言うデジタルとは、自然界の音声や色彩の様に連続した振動波形や映像などの情報を、0と1で構成されるデータとして数値化して処理をする概念であり、デジタルデータとは、デジタル化されたデータ、デジタル通信とは、インターネットその他の高度情報通信ネットワークあるいは近距離間の双方向通信システムや、それを構成する電子部品やデジタルデータ処理用の機器類、プログラムなどを使って運用する技術によりデジタルデータ化された信号を送受信することを指す。
一般にデジタル形式の電波は複雑で膨大な情報を正確に伝える能力や盗聴防止能力に優れており、それを使った通信や制御など様々な生活支援システムは、日常生活を安全便利にするものとして開発投入が進められているが、反面、受信処理装置やシステムが複雑になり、その利用に際しては高額な維持運用費が発生するばかりではなく、場合によっては個人情報を含む煩雑な事前の利用者登録や、視覚障害者にとって操作が難しいスマートフォンの画面を操作しなければならないなどの不都合が生じている。
ここで言う情報受信解析装置とは、アナログ形式又はデジタル形式の60メガヘルツ帯電波や、デジタル化が進められている260メガヘルツ帯などの防災無線、最近警察組織が展開を開始した高度化PICS(歩行者等支援情報通信システム)で交差点の情報を放送したり青信号を制御するための双方向通信手段として使われる無線LAN又は近距離無線通信規格による双方向デジタル通信システム(以降PICSデジタル通信と言う)の電波、様々な特許を取得したり考案されて市場展開されている歩行支援システムに使用されている受信装置に向けて送信されている情報電波など、アナログ形式とデジタル形式に大別される電波形式や周波数などを問わず、その情報が公共の福祉や安全に有益にも拘らず広く普及しているラジオでは受信して音声として聞くことができない電波や近距離から送出される電磁波などを受信し、その電波などが一般に通信プロトコルと呼ばれる事前の取り決めが必要な通信規約や通信手順要素を含むものにあっては、その取り決めに則り受信内容を解析して更新可能な記録装置に送り出す装置を指し、当小型送信機が設置される場所や目的によって、予め受信電波の形式や周波数に対応できる仕様になっている。
ここで言う更新可能な記録装置とは、当小型送信機が送信(放送とも言う、以下同じ)する内容につき、予めアナログ形式又はデジタル形式で記録してある内容だけではなく、適宜情報受信解析装置によりその内容が更新できる機能を持つ記録装置を指す。
ここで言う微弱電波とは、電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進することを目的とする法律であることを謳う電波法の第4条第一項にある著しく微弱な電波であって、電波法施行規則第6条に定める無線設備から3メートル離れた電界強度が周波数別に定められた値以下の電波を指し、例えばFMラジオ放送帯では毎メートル500マイクロボルト以下のものを指す。
ここで言う微弱電波送信装置とは、更新可能な記録装置から送られるアナログ音声データなどを、電波の送出範囲を制御できる送信用アンテナからFMラジオ放送帯の微弱電波として送信する装置を指す。
ここで言う電源装置とは、太陽光などの光によって発電する素子や電磁誘導などによって発電するコイルなど、外部エネルギーによって発電するインターフェイスと、それらによって発電した電気を蓄わえて供給する装置を指し、当小型送信機が短期使用に供する目的の場合にあっては乾電池も含む。
ここで言う小型の微弱電波送信機(当小型送信機)とは、最低寸法が概ね30センチメートル四方で厚みが60から80ミリメートルとして日本工業規格で定められている視覚障害者誘導用ブロックの内部に組み込める程度の寸法の微弱電波送信機を指す。
ここで言う視覚障害者誘導用ブロックとは、視覚障害者が足裏の触感覚で認識できるよう、突起を表面につけたもので、視覚障害者を安全に誘導するために地面や床面に敷設されている誘導ブロックと警告ブロックの2種類のブロック(プレート)を指し、簡素な構造にもかかわらず、足の裏の感触と白杖などでその形状を把握することにより、今自分が立つ場所が安全な歩道であり、前後方向に進める場所か左右に折れる場所なのか、あるいは危険な場所が先にあるのかなどが分かる便利な部材なので、日本で考案されて以来50年以上経っても基本的な概念やその活用方法は大きく変化していない反面、白杖を持つ視覚障害者の慣れや感覚にその判断が大きく左右される構造も殆ど変わっていないので、近年はデジタル技術をシステムの中心とした様々な機能を視覚障害者誘導用ブロックに持たせることにより歩行支援の内容を高度化する提案がなされている。
ここで言う白杖とは、身体障害者福祉法では盲人安全つえに分類され、視覚障害者が路面を叩くなどしてその音や感触から自らが歩く少し前方路面の状態や周囲の障害物などをいち早く察知するために持つ白く着色された杖のことを言い、視覚障害者にとっては視覚障害者誘導用ブロックと共に歩行時の路面状況などを把握するために便利で重要な道具である。
急激な少子高齢化や海外からの労働力移入に加え産業の国際化などにより増えてゆく視聴覚障害者や地域に不慣れな外国人などの健常者(以降視覚障がい者などと言う)に対して平時はもとより非常時にも歩行を支援し、地域の情報を伝え、あるいは迅速に避難誘導することは国や自治体又は公共交通機関など (以降運営者と言う)にとって急務となっている。
近年急速に技術が進化しその通信網も整備されている双方向通信システムなど、デジタル技術をシステムの中心に使用した様々な情報提供手段が運営者から提供されており、その利便機能として様々な項目が謳ってあるが、視覚障がい者などがそのシステムを利用する際には、個人情報の提供など煩雑な事前登録が必要であったり、デジタル処理機能を持った特殊な装置を新たに購入するか、事前に利用システムに対応したアプリケーションがインストールされているスマートフォンと呼ばれる多機能型の携帯電話を使わなければならず、これらのシステムを利用又は整備構築するに際しては、高額な機器購入やその維持の費用、設置又は運用の費用が発生するばかりではなく、視覚障害者にとっては、特殊な機器類を装着したり、手で小さな画面を操作したり、衆目の中で声による操作を余儀なくされるなど、システムの利用者とシステムの運営者、双方にとって、安全で簡便な情報入手あるいは情報提供の手段(以降安全で簡便な情報手段と言う)とは言えなかった。
ここで言う安全とは、機器類の操作に集中するあまり周囲への注意が散漫になる、あるいは機器類の操作のために両手がふさがり万一の転倒の際に受け身がとれないなど、視覚障がい者などが、必要な情報を得たりその情報により行動する際に、潜在的あるいは直接的な危険が生じないことを指す。
ここで言う簡便とは、視覚障がい者などが、必要な情報を得るに際して個人情報など煩雑な事前登録や複雑な操作、あるいは利用のための高額な費用などが発生せず、運営者にとっても、高額なシステム開発費用や機器類の投資、高額で煩雑な運用作業が発生しない様に既存のインフラを活用するなどの工夫がなされていることを指す。
近距離間のデジタル式双方向通信システムに多く使われるRFIDは自らの駆動用電池を内蔵するアクティブ型、外部エネルギーによって自己発電するパッシブ型、及び外部の制御信号によって電源を入り切りするセミアクティブ型に大別されるが、基本的な構造は超小型の無線送受信装置とデジタルデータの記憶演算処理装置などの部品を極小のガラス管やプラスチック製の薄板などに組み込んだ小型の電子部品である。
RFIDがデータの送受信に用に使う電波は、瞬時に多量のデータを伝送させるためにUHFと呼ばれる非常に高い周波数帯の電波や、混信を防ぐために公共の電波帯を避けた周波数を使っている。
このため、広く普及しているアナログラジオではこれらの周波数帯の電波は殆ど受信できず、あるいは電波が受信できたとしてもデジタル処理されたデータを人の耳に聞こえる音波として再生するにはデジタルからアナログに変換し、更に、場合によっては他人の傍受を防止するなどの目的で施された暗号を解除する機能も備えておく必要があるので、デジタル受信機の製造コストや処理プログラムの開発など、従来のアナログ技術を拡張する場合に比べて整備費用が高くなると共に運用が複雑になるなど、視覚障がい者などに提供する目的のためにデジタル形式の電波やデジタルデータをアナログ形式の電波で送り出す形態をシステムの中核として使う限り、安全で簡便な情報手段とは言い難い構造的に不可避な欠点があった。
例えばRFIDを組み込んだICタグと呼ばれる無線による情報発信用の集積回路を街中の至る所に設置し視聴覚障がい者などに対して街の案内をする実証実験が国土交通省などにより2005年6月から神戸で行われたが、ユビキタスコミュニケーターと呼ばれる専用端末や白杖の先に取り付けた読み取り装置で38桁の番号データを読み取りデータベースと通信をした結果を音声で案内するそのシステムの複雑さや事前のデータ入力の煩雑さなど運営者に重い負担が生じるばかりではなく、データ処理に電力を使う携帯端末の電池が1時間しか持たないことや端末が高価になったことに加え、機器類が使いづらいなどの使用者の不便意見があり(非特許文献1及び2)、2006年4月以降に予定されていた全国展開は行われていない。
この他にもデジタル技術の進歩に伴い視覚障害者誘導用ブロックや白杖に対する様々な付加機能や技術が考案され公開されているのでその内容を分析精査したのだが、それらの考案についても特許査定、拒絶査定などその結果を問わず、後述の不都合理由の通りデジタル技術を視覚障がい者などとの情報の遣り取りをする部分(以降利用者とのインターフェイス部分と言う)に使う限り安全で簡便な情報手段とは言えないと判断せざるを得ない欠点があった。
例えば、靴に埋め込んだRFIDが視覚障害者誘導用ブロックに埋め込んだRFIDから発せられる位置情報をデジタル通信により解析し、手もとの受信機からイヤホンなどを通じて音声として聞くシステム(特許文献1)が公開されているが、視覚障害者にとっては次の一歩先にある不意の障害を検知する白杖は必須であり、耳から離れた靴からの信号を聞くために、単純な構造のFMラジオなどの受信機と較べて重いスマートフォンでの受信が必要になるなど利用者に負荷がかかるばかりではなく、運営者にもデジタル処理用の特別なシステム機器が必要であるので、安全で簡便な情報手段とは言えない。
例えば、視覚障害者誘導用ブロックやトイレの壁などに固定されたトランスポンダ又はタグ(データキャリア又はRFID)と規定される識別情報信号発信装置からFM電波などを使って発せられる位置又は物情報などを16進コードなどでデジタル形式のコードデータ化した内容を、コードデータ信号処理装置又はこれを白杖の先端に組み込んだ専用の受信装置で解析し、手もとのラジオやイヤホンなどを通じて音声として聞けたり振動で知ることができるシステム(特許文献2)が公開されている。
このシステムの基幹技術はデジタル技術であり、識別情報信号発信装置と呼ばれる送信機から発信される識別情報信号は、受信後に視覚障がい者が認識可能な音声又は振動に変換するコードデータ信号処理装置を通す方式としてあることから、一般のFMラジオで識別情報信号を直接受信し音声として再生できないことが分かる。
また、受信したコードデータを音声や振動制御の信号として出力する際に参照するマスタ情報に関しての例としてICカードがあるが、これについての組み込み又は読み込み方法が不明確であり、更に外部からのアナログ又はデジタル情報により容易に更新できる工夫も示されていないことから、識別情報信号発信装置設置後又はコードデータ信号処理装置入手後のランニングコストが新たに発生することが考えられる。
拡張運用例ではエレベータ壁面にある呼び出し釦付近にこのRFIDを設置しておけば釦の位置や点字プレートの内容が分かるとするものであるが、専用のコードデータ信号処理装置又はコーデック受信機などが必要であり、安全で簡便な情報手段とは言えない。
運営者にとってはGPS(衛星による全地球測位システム)や地図情報を組み込んだICカードなどの大掛かりなシステムとの連携プログラムの開発や、視覚障害者誘導用ブロックとともに配置されていればとの特許文献の表現が視覚障害者誘導用ブロックに組み込まれている構造を意図しておらず外部に固定されている概念の場合には視覚障害者誘導用ブロックの設置費用とともにこの送信機の敷設費用も別途費用が発生し、更に既述の通り専用端末を持っていない人々には利用できないシステムなので安全で簡便な情報手段とは言えない。
同じく、GPSデータを基にスマートフォンの地図アプリケーションと連動させて靴の中に組み込んだデバイスを進行方向変更の毎に違う部分を振動させることで目的地へ着用者を誘導する視覚障がい者向けナビゲーションシステムが開発投入されている(非特許文献3)が、道路のくぼみや小さな段差など地図に取り込めない障害物に対応困難なために白杖の併用が必須であり、そもそも目的地を事前に入力しているのであればそのスマートフォンのナビゲーションシステムからの地点毎の右左折指示などの音声案内をイヤホンなどを介して直接聞けばこのデバイスを付けない普通の靴で歩いてもほぼ同じ機能を手に入れることができるので安全で簡便な情報手段とは言えない。
音声データに識別コードを付加した赤外線データを、埋め込まれた視覚障害者誘導用ブロックなどから斜め方向に送り出す視覚障害者用送信機と、白杖に埋め込んだ視覚障害者用受信機から成るシステム(特許文献3)は、元データ送出用の光ファイバーやデジタルデータ処理装置あるいは赤外線受光機能を持つ視覚障害者用受信機など事前のデータ入力作業や専用の機器類の準備が必要なので安全で簡便な情報手段とは言えない。
公開情報では、光又は赤外線データを使うと表現されているが、これは周波数帯が概ね76から90メガヘルツ又は95メガヘルツの周波数変調方式の電波とは理解できないのでFMラジオでは受信できず、仮にFMラジオで音声データに識別コードを付加した赤外線データを受信できた場合であってもそれらのデータを復調することはできないので安全で簡便な情報手段とは言えない。
利用者の装置負担を軽減し受信機を稼働させる電源の消耗を回避させる効果があるとして履物の底や白杖の先端などに埋め込んだ磁石によって視覚障害者誘導用ブロック内の発振器からラジオ波によって識別信号を発射させ、それを受信する仕組みの視覚障害者誘導装置(特許文献4)が実用新案登録されているがこの方式であっても白杖又は靴に磁石を埋め込む必要や識別信号の処理、更に情報を伝えるラジオ波を発信させるための起動ツールとなる磁石を持っていない人には手軽に聞けないので安全で簡便な情報手段とは言えない。
視覚障害者誘導用ブロックに、番地情報を持たせた多数のRFIDを埋め込みそれぞれが発するRFIDの情報を解析して体の向きや歩行の方角を歩行者に知らせる仕組み(特許文献5)が公開されているが、多数のRFIDへの番地情報入力やその管理及び解析装置など複雑なシステム投資が必要となり、利用者にもRFIDタグリーダなどの装置が必要となるなど、安全で簡便な情報手段とは言えない。
既存の公開技術を改善して新たに考案したとする視覚障害者誘導用ブロックと白杖に太陽電池で駆動する赤外光による音声情報通信装置を組み込み、ブロック側から複数方向に出射される赤外光を、白杖内部に組み込まれた装置により受信して直進右左折の情報を音声として利用者に伝えるシステム(特許文献6)が公開されているが、赤外光を受光して電気信号に変換する太陽電池や大量の赤外線LEDやデータ処理装置などが必要となることに加え、赤外光を受光できる専用の白杖を持っていない視覚障がい者などには利用できないシステムなので安全で簡便な情報手段とは言えない。
パッシブ型RFIDを使った視覚障がい者向けナビゲーションシステムの開発に関しては、情報処理学会論文誌で、日本工学教育協会特別教育士らが、無線標識となるビーコン電波を一部のスマートフォンなどで直接受信して自分の位置を特定する方式の案内システムや先端にアンテナを組み込んでRFIDからの情報を読み取る特殊な白杖を使う方式などの既存技術の欠点を克服した新たな仕組みとして前置きしたした上で、UHF帯RFIDを用いた視覚障がい者向け歩行者ナビゲーションシステムの開発と展示会への適用と題して予備実験内容を書面公開している(非特許文献4)。
これはUHF帯で通信距離が10メートル程度あるRFIDタグを点字ブロックの下に埋め込んだナビゲーションシステムの構築に向けての屋内実験であるが、論文によれば、事前に位置情報を入力してある手持ち型リーダーでは最大3メートルの読み取り距離を誇るRFIDを、床面に予め設置位置を把握した上で複数敷設しておき、専用の受信機でそれらの位置情報とRSSIと呼ばれる受信信号強度をもとに三辺推量法によって導き出した現在位置や歩行の方向を床平面図の座標と連動させて視覚障がい者に音声で知らせるものとなっている。
このシステムではRFIDに外部から電波などによる電磁誘導を加えるためのバッテリーやその制御基板、RFIDリーダーと呼ばれる特殊機器、アプリケーションソフトを組み込んだスマートフォンなどの重い装備を身体に装着した上で手元の制御用ボタンを操作するなど煩雑で大がかりなシステムを別途用意する必要があり、視覚障害者への身体的負担と設置運用に掛かる費用などを考慮すると安全で簡便な情報手段とは言えない。
地下鉄駅構内エリア限定の実証実験として視覚障害者誘導用ブロックに貼り付けられた二次元バーコードをスマートフォンで撮影すれば目的地まで音声で案内してくれるシステム(非特許文献5、6、7及び8)が導入されたが、事前に個人情報と引き換えに提供されるアプリケーションソフトをスマートフォンに読み込み、歩行指導員から説明を受けた後に漸く認証キーを付与して貰えるなど事前手続きが煩雑であることに加え、乗降客錯綜時はもとより閑散時であっても、視覚障害者が白杖を持つ他方の手でスマートフォンを持ち、対象の二次元バーコードを撮影し続けることは困難かつ危険なので安全で簡便な情報手段とは言えず、3年経過した時点でも一部の駅での検討運用段階にとどまっている。
最近警察組織が展開を開始した高度化PICS(歩行者等支援情報通信システム)は、PICSデジタル通信を活用し、主としてスマートフォンに対して歩行者用信号情報を送信するものであり、令和2年度から運用開始されている(非特許文献9)。
このシステムでは視覚障がい者などが、スマートフォンからあたかもラジオを聞いている感覚で交差点や横断歩道の状況を音声で聞けたり、スマートフォンの操作により青信号の延長を可能とするなど多くの利点が謳ってあるが、利用者にとっては事前に対応アプリケーションソフトウェアをインストールしたり、視覚障害者にとって操作が困難な画面操作中心のスマートフォンが受信装置として必須であることなど煩雑な要因もあるため、試験運用を通して利用者と運営者にとっての煩雑性度合いや信号操作の影響などの検証が求められていた。
歩行者用信号の青時間帯に音を出して横断歩行者に知らせる視覚障害者用付加装置は令和3年3月末現在で20621基、歩行者青信号の開始をチャイム等で横断歩行者に知らせる音響式歩行者誘導付加装置は3569基が全国に設置されているが、信号の状態、横断開始時期等の音声情報を提供する歩行者支援装置は534基、この内高度化PICSは138基と少なく(非特許文献10)、各県警の広報誌でも試験展開後に導入交差点数が大幅に増加しているとする記述が見られないことから、これらのシステムが利用者と運営者双方にとって安全で簡便な情報手段となっておらず、その導入には様々な解決すべき問題要素があることが分かる。
以上の事例に限らず視覚障がい者などの歩行支援に係る特許又は実用新案内容を分析し考察したが、最先端のデジタル技術や設計概念を使って高度な歩行支援システムを構築する際に、その主な利用者である視覚に障害を持つ人に視覚による画面操作が必要なスマートフォンをシステムの中心に使うなど視覚障がい者など利用者とのインターフェイス部分にデジタル技術を使う限り、安全で簡便な情報手段とならず、利用者と運営者双方にとっての不都合を排除することは困難であり断念せざるを得ないとの結論に至った。
これらの欠点を解消するためにはシステムの中枢部分に於いてはデジタル技術の利用有無を問わないが、視覚障がい者など利用者とのインターフェイス部分ではアナログ汎用システムとすることが必須であり、安全と利便に関する情報が、高齢者にとってもその利用になじみが深いラジオで聞けるなど、安全で簡便な情報手段によって提供される様になれば、30万人を超えると言われる国内の視覚障害者のみならず、地域に不慣れな外国人、更には高度な通信網などインフラが整っていない海外の多くの視覚障害者にも恩恵をもたらすものとなる。
特開2003-91794号公報 特開平7-334076号公報 特許第2673258号公報 実用新案第3019026号公報 特開2019-75024号公報 特開2007-50191号公報
2005年4月2日読売新聞夕刊・道案内はICにおまかせ 2005年6月30日日刊建設産業新聞・ユビキタス技術を活用 本田技研工業株式会社 「2021年6月11日発ニュースリリース」 情報処理学会論文誌 コンシューマ・デバイス&システム 2017年1月号 UHF帯RFIDを用いた視覚障がい者向けナビゲーションシステムの開発と展示会への応用 IPSJーTCDS0701006.pdf リンクス株式会社 shikAIホームページ 東京地下鉄株式会社 2021年1月18日 ニュースリリース 朝日新聞「視覚障碍者向二次元バーコード誘導システム」2021年5月15日夕刊 J-CASTニュース 「点字ブロックに二次元バーコード」 2021年7月10日 警察庁及び都道府県警 令和3年ホームページ 高度化PICSに関する広報 警察庁交通局 音響信号機に関するQ&A
様々な情報が瞬時に遣り取りできるデジタル技術をシステムの中枢手段に使う視覚障害者用歩行支援システムは多数開発されているのだが、環境整備のために別途多額の開発費用や機器類の整備費用が掛かり、その利用に際しても個人情報などの煩雑な事前登録や複雑なデータ処理装置及びソフトウェアが必要となるばかりでなく、白杖で片手がふさがっている視覚障害者にとって他方の手で何かを操作するシステムでは両手がふさがる恐怖心が生まれ、更にスマートフォンを使う場合にはその画面操作が難しい上に通信や維持費用が嵩む欠点があり、また、大規模災害時など通信網の切断や錯綜により情報の遣り取りができなくなる恐れもあった。
解決しようとする問題点は、近年便利になりつつある高度情報化社会の中で、その技術を使うことが必須であるかの如く扱われているデジタル技術やデジタル形式の電波を、利用者とのインターフェイス部分に使おうとする限り、視覚障がい者などは、スマートフォンや専用端末の高額利用料を負担し、個人情報の事前登録を強いられたり、不慣れな機器類装着と視認しづらいその操作に煩わされるばかりではなく、運営者にとっても様々な開発整備に係る費用が発生するなど、安全で簡便な情報手段とすることができない点である。
このため、システム処理の基幹部分としてはデジタル技術の活用有無を問わないが、利用者とのインターフェイス部分にはデジタル技術を使わずにアナログ方式による提供手段を考えることで、既存のインフラと整合性があり、大規模災害時などで外部電源が喪失した場合でも着実に稼働する簡単な情報発信装置から、道路状況など地域の情報が、それを必要とする地域の人々に、手軽な受信方法で確実に聞いて貰える、安価で持続可能な送信システムとすることを目指した。
デジタル技術を使わない視覚障害者に対する歩行支援ツールとして、視覚障害者誘導用ブロックと白杖のほか、交差点脇の柱などに設置したスピーカーから今自分が立っている横断歩道の利用可否などを音声によって直接教えてくれる装置が挙げられるが、併せて重要なことは視覚障がい者などをその交差点まで誘導できる安全で簡便な情報手段も併せて提供することである。
そこで既知の技術や考案を踏まえた上で独自の発想を加え、安全で簡便な情報手段を提供する方法について項目別に策定した。
視覚障がい者などの利用者にとって個人情報を含む煩雑な事前録や複雑な機器類の操作をすることなく必要な情報が入手でき、設置者側にとっても複雑なデータの事前入力作業や新規のシステム機器類などの整備負担ができるだけ少なくて済むように考慮された情報提供方法が良い。
視覚障がい者などの利用者に提供される情報の形式は利用者が理解しやすいものとするため、文字や図形の画面表示ではなく、ラジオを聞く感覚で耳に直接届く音声による案内方法が良い。
情報の提供手段は、煩わしい事前登録などが不要で、利用料も発生しない小さなラジオさえ持っていれば、大規模災害時にもネット回線切断やアクセス錯綜による受信困難などに陥ることなく電波が届く限り情報が受信でき、かつ受信人数の制限もない無線方式を使う方法が良い。
電波の形式はデータ処理など複雑な機器類を必要とせず、国内のみならず広く世界中で使用されている一般的なラジオで周波数さえ合えば耳でその放送を聞くことができるアナログ形式の電波が良い。
その電波は混信を軽減するために直進性に優れていること、近距離間の通信に適していること、平時と大規模災害時を問わず公共放送が受信できるラジオで受信できること、受信音質が良いこと、近い将来に当該変調方式の当該周波数帯の電波発射が停止することが無いこと、などの条件に照らし合わせ、わが国では1950年代に本格的な試験放送が実施され1960年代のNHK‐FM開局以来、利用者が手軽に利用してきたFMラジオ放送帯の周波数電波を使用することが良い。
電波の強さや送出範囲は既存の公共放送に影響を与えず、かつ隣接する装置同士での混信が起こらない出力とするために電波法で規定する微弱電波の範囲内で運用するシステムが良い。
情報電波の受信には、視覚障害者や高齢者など、あるいは外国地域に住む人々にとっても、その所持や操作方法になじみがあり違和感が少ない日常使用のFMラジオでも聞けることとするが、白杖に内蔵したFMラジオがあれば別途ラジオを持ち歩かずとも普段は片耳式イヤホンなどを通して公共放送を聞き、道路を歩くときは前もって知らされている歩行支援情報などの受信用周波数に合わせるだけで煩雑な操作なくその放送が聞けるので更に便利である。
提供する情報の内容は、予め録音してある道路情報などに関する定型文以外にも、地域の自治体によって個々に録音された当小型送信機の設置場所周辺固有の情報や、防災無線を受信した場合はその内容、或いは無線LANや近距離無線通信規格で送信されているデジタル音声データの受信内容など、視覚障がい者などへの歩行支援情報以外にも、災害時に於ける最寄りの避難場所情報、景勝地に於ける観光情報や工場構内に於ける安全誘導情報などが考えられ、設置場所や個人の希望に沿う情報を大きく分類した内容毎に異なる周波数として送信すれば、利用者にとっては自分が欲しい情報が放送されている周波数チャンネルに合わせるだけで必要な情報が聞けることになるので、送信情報の区分毎に周波数を複数持てる仕様としておけばなお良い。
運営者にとって新規のシステム開発及び永続のための維持費用が重荷にならぬ様に、部材敷設など展開費用が既存の視覚障害者誘導用ブロックの敷設コストと大きく変わらず、且つ提供情報内容の更新がアナログ形式とデジタル形式にかかわらず電波や電磁波などにより外部から容易に行える機能が備わった装置とすることを考える。
なお、既知の技術として古くから使われているFMラジオ用ワイヤレスマイクは音声をアナログ形式のFMラジオ帯微弱電波送信機としてラジオに送信するものであり、情報受信解析装置や更新可能な記憶装置などの如き、受信した内容をアナログ形式に変換して再送信する機能は備わっていない。
近年では無線LAN又は近距離無線通信規格技術で運用されるFMトランスミッターとしてオーディオ機器とカーラジオやワイヤレスイヤホンとの通信にFM電波を使ったシステムが展開されているが、それらは特定機器間の通信としての用に供されており、その通信は混線防止と秘匿性の確保のために暗号を含むデジタル形式での通信方式又は専用の受信機による受信方式を採用しているので安全で簡便な情報手段とは言えない。
当小型送信機が既知の技術から容易に考案できるシステムとの差別化を図るための新しい発想としては、情報送信用としての単純な微弱電波送信機ではなく、電池交換が不要で、送信する内容の更新が容易であるばかりではなく、公共の福祉や安全に有益にも拘らず通常のアナログラジオでは聞けない情報を受信して必要に応じて解析するなど内部処理した情報を、視覚障がい者などの利用者にとって最も安全で簡便な情報手段としてアナログ形式の電波で音声を届けることができる点である。
本発明は、以上の方向性を踏まえ、利用者と運営者双方にとって安全で簡便な情報手段となる様、その情報が公共の福祉や安全に有益にも拘らず広く普及しているラジオでは受信して音声として聞くことができない電波や近距離から送出される電磁波などを受信し、その電波などが一般に通信プロトコルと呼ばれる事前の取り決めが必要な通信規約や通信手順要素を含むものにあっては、その取り決めに則り受信内容を解析して更新可能な記録装置に送り出す情報受信解析装置、当小型送信機が送信する内容につき、予めアナログ形式又はデジタル形式で記録してある内容だけではなく、適宜情報受信解析装置によりその内容が更新できる機能を持つ更新可能な記録装置、更新可能な記録装置から送られるアナログ音声データなどを、送出範囲を制御できる送信用アンテナからFMラジオ放送帯の微弱電波として送信する微弱電波送信装置、太陽光などの光によって発電する素子や電磁誘導などによって発電するコイルなど、外部エネルギーによって発電するインターフェイスと、それらによって発電した電気を蓄わえる電源装置(当小型送信機が短期使用に供する目的の場合にあっては乾電池も含む)、及びそれらを制御する制御装置から成る小型の微弱電波送信機(当小型送信機)に関するものであり、受信した内容又は予め録音した内容をデジタルデータではなくアナログ形式のFMラジオ放送帯微弱電波で音声を送信することを特長とする。
当小型送信機を視覚障害者誘導用ブロックなどの道路施設に組み込めば、多様な通信手段で送られてくる歩行支援情報や地域の避難場所など公共の福祉や安全に有益な情報を受信解析し、身近なFMラジオで聞ける電波として常に送信し続けるので、デジタル処理を必要とする複雑な受信装置やスマートフォンの装着あるいは煩雑な操作を必要とせずに、FMラジオさえ持っていれば、通常放送や緊急放送と共に、歩行支援情報や地域の情報などが聞ける利点があり、これは従来概念の単機能無線送信装置又はデジタル電波を扱う中継装置やルーターと比べた場合の大きな差別化機能である。
当小型送信機は、インターフェイスによる発電及び蓄電機能のある電源装置を備えているので、太陽光の当たる屋外のみならず、照明や電磁波など外部からのエネルギー供給環境がある場所に一度設置すれば長期間情報を送信し続け、また、情報の更新についても、アナログ形式の電波のみならず、情報更新用のデジタルデータ受信用アンテナや外部入力用インターフェイスを対応させておけば、RFID電波をはじめ、電磁誘導、あるいは無線LANや近距離無線通信規格などのデジタル通信技術により、悪意ある書き換えを排除して安全かつ迅速に外部から更新できるので、運営者にとって電池交換やメモリ交換などの費用が発生せず、ランニングコストが低く抑えられる利点がある。
また、例えば、最近警察組織が最近展開を開始した高度化PICS(歩行者等支援情報通信システム)の様に、交差点の情報を放送したり青信号を制御するための双方向通信手段としてPICSデジタル通信を活用するシステムなど既に開発を済ませ展開を始めてしまっているシステムを変更するには大きな労力が必要となるが、当小型送信機を活用すれば既展開のシステムを変更することなく、安全で簡便な情報手段として改善することが可能となるなど、大きな利点となる。
更に、当情報送信用ブロックの敷設費用は、機能が付加されていない従来型の視覚障害者誘導用ブロックを敷設する場合と大きく変わることがない利点がある。
図1は、当小型送信機の構成概念図である。(実施例1) 図2は、当情報発信用ブロックの外観と断面図である。(実施例2) 図3は、当情報発信用ブロックから送信される微弱電波の電力イメージ図である。(実施例3) 図4は、当情報送信用ブロック又は当小型送信機を敷設した稼働イメージ図である。(実施例4)
外部エネルギーによって発電する機能を持ち、デジタル電波などの受信により更新された情報を、身近なラジオに送り続ける小型のFMラジオ放送帯微弱電波送信機を開発することにより、例えば視覚障害者誘導用ブロックに組み込みめば、その外形寸法、外観、施工手順を大きく変えずに、より安全で簡便な情報提供手段として高機能化させることができる。
図1は、大別して符号1から符号5の5つの装置と符号6から符号8の3つのアンテナ又はインターフェイスから成る当小型送信機の構成及び作動概念図であり、符号1は情報受信解析装置、符号2は更新可能な記録装置、符号3は微弱電波送信装置、符号4は電源装置、符号5は制御装置、符号6は受信用アンテナ又は外部入力用インターフェイス、符号7は送信用アンテナ、符号8は発電用のインターフェイス、符号9は当小型送信機、符号10はアース、符号11は公共の福祉や安全に有益にも拘らず通常のアナログラジオでは聞けない情報や更新用のデータなどを含む様々な電波や電磁波、符号12はFMラジオ放送帯微弱電波、符号13は太陽光や電磁波などの外部エネルギー、符号14はポケットラジオと呼ばれる小型軽量FMラジオの外観概念である。
符号1は、符号11の様々な形式の電波や情報などを符号6の受信用アンテナで受信し、その内容を解析した結果を更新可能な記録装置に渡す、情報受信解析装置である。
符号2は、最新情報に更新した有益な情報をアナログ音声データとして微弱電波送信装置に渡す、更新可能な記録装置である。
符号3は、符号14のFMラジオに向けて、アナログ音声データを符号7の送信用アンテナから符号12のFMラジオ放送帯微弱電波として送信する微弱電波送信装置である。
符号4は、符号13の光や電磁波などの外部エネルギーによって起電する符号8のインターフェイスで発電した電気を蓄え、当小型送信機の電源として供給する電源装置である。
符号5は、当小型送信機を構成する各装置が効率よく適正に機能する様に制御する制御装置である。
図2は、図1符号9の当小型送信機を、誘導ブロック(線状ブロック)と警告ブロック(点状ブロック)各々の形状の視覚障害者誘導用ブロックに組み込んだ、符号15の当情報発信用ブロックの外観と断面の概念図である。
図2-1の符号15は誘導ブロック型と警告ブロック型として2つの型がある当情報発信用ブロックの上方からの平面概念図であるが2つの型についてその内部構造に大きな相違はない。
図2-2の符号15は誘導ブロック型の当情報発信用ブロックの三方断面概念図であり、上方からの平面図については、符号Zの境界位置で表面と水平断面を比較した概念図となっている。
図2-1、 図2-2、共に符号は図1と同じである。
図3は、符号7の電波の送出範囲を制御できる送信用アンテナの構造を示す断面図と当情報発信用ブロックから送出される符号12の電波の範囲を示す概念図である。
図3-1は符号7の送信用アンテナの断面であり、符号16は電波を送出するアンテナ素子、符号17は電波制御用の金属筒で、符号10のアースに繋がっている。
電波を広範囲に送出する場合には17の筒を除去するか短くしてアースから解放すれば良い。
図3-2は符号7の送信用アンテナから送出される符号12のFMラジオ放送帯微弱電波の範囲を示す概念図であり、隣接する当情報発信用ブロックと十分に距離がある時は符号12は広範囲に設定し、当情報発信用ブロックが近接し、混信が不都合な状況となる場合には、送出ゲインは下るが金属筒を上げれば送出範囲を狭く制御できる。
図4は、符号15の当情報発信用ブロック又は当小型送信機が敷設された誘導路などを符号14のFMラジオと符号18の白杖を持つ視覚障害者がFM微弱電波による歩行支援情報を聞きながら安心して歩く様子を示す概念図である。
なお、符号数字の後ろに付してある、a、b、c、dは、便宜上その電波を送出する情報発信用ブロックを特定して指し示すための識別用の枝符号、又は当該ブロックが敷設されている位置を表している。
図4-1は、誘導ブロックが連続敷設された誘導路を歩く符号19の視覚障害者と、その前方aの位置に符号12aの微弱電波を送信する符号15aの当情報発振用ブロック、後方bの位置に符号12bの微弱電波を送信する符号15bの当情報発振用ブロックが設置されている場面である。
符号19の視覚障害者は、先ずbの位置周辺で12bの電波によりbの位置に関する音声案内をラジオで聞き、少し歩いてaの位置に近づくと、今度は12aの電波によりaの位置に関する音声案内がラジオから聞こえてくるので、符号19の視覚障害者は、確実に自分がb地点からa地点に歩いていることが分かり、放送内容によっては当該地点に関する様々な情報を耳で聞きながら安心して歩くことができるのである。
図4-2は、交差点等に関する有益な情報が提供されているにもかかわらず、その提供手段がデジタル形式となっているために専用の受信解析装置が無ければその情報が入手できない交差点について、当情報発信用ブロック又は当小型送信機を設置することで、視覚障がい者などがFMラジオさえ持っていればその提供内容の一部又は全部が聞ける様にした概念図である。
例えば警察組織が最近展開を開始した高度化PICS(歩行者等支援情報通信システム)が導入されている交差点の横断歩道手前位置cに設置された符号15cの当情報発信用ブロックは、当該組織との事前調整が必要ではあるが、符号20のPICSデジタル通信用の電波送信機から送信される符号21のPICSデジタル通信電波を受信解析した内容をアナログ音声として符号22のFM微弱電波で即時再送信するので、符号23の視覚障害者は符号14のFMラジオから交差点関連情報が聞けて安心できている。
また、交差点内や、横断歩道面には通常視覚障害者誘導用ブロックが敷設されていないので、視覚障害者にとっては自分の歩く方向が正しいのか、長い距離の横断歩道の場合は、渡り切るまでの距離や残時間はどの程度あるのかなどの情報が手軽に分かる手段の投入が待たれていた。
最近ではエスコートゾーンと称して横断歩道のエリアに視覚障害者誘導用のブロックを敷設している箇所も増えてきてはいるが、まだまだ視覚障害者にとって安全で簡便な情報手段とは言えない。
そこで、横断歩道路面すぐ下の位置dに、自動車の重みに耐えかつ発電用の光を遮らない堅牢な保護材で上部を覆った符号9dの当小型送信機、あるいはエスコートゾーンが設定されている横断歩道にあっては前後の視覚障害者誘導用ブロックと同じ型とした符号15dの当情報発信用ブロック、を敷設した場合の説明を加える。
番号24の横断歩道用スイッチを押した後に横断歩道を渡り始めた符号26の視覚障害者は、横断歩道用スイッチから流れる青信号残時間告知チャイムやナレーションなどと併せて、dの位置で符号25の微弱電波を受信した符号14のFMラジオから、例えば進行方向別に渡り切るまでの距離や横断歩道内であることを示す合図などの横断歩道に関する情報を聞くことで焦ることなく、安心して横断歩道を渡り切れる様になる。
つまり、便利なデジタルシステムとして既に開発を済ませ展開を始めてしまっているシステムを変更するには大きな労力が必要となるが、当小型送信機又は当情報発信用ブロックを活用すれば既展開のシステムを変更することなく、安全で簡便な情報手段として視覚障害者などの歩行や避難誘導環境を改善することが可能となるなど、大きな利点となることが分かる。
なお、当小型送信機や当情報発信用ブロックは、無線LANや近距離無線通信規格などデジタル電波を受信解析しこれをアナログFM電波として放送するので、必ずしも視覚障がい者などの歩行支援情報だけではなく、風水害や地震など大規模災害時の避難場所情報や観光地情報、臨時ニュースなど、健常者にとっても必要な情報が、大災害や停電などでネット環境が錯綜している時でもFMラジオさえあれば聞けるシステムとして活用できるので、多くの送信チャンネルを持っておき、送信周波数を事前に告知しておけば利用範囲が広がる。

Claims (1)

  1. デジタル放送や一般のラジオでの受信周波数範囲外の周波数でのアナログ放送など、その内容が公共の福祉や安全に有益にも拘らず通常のアナログFMラジオでは聞けない情報を受信してその内容を解析する情報受信解析装置、更新可能な記録装置、微弱電波送信装置、電源装置、及びそれらを制御する制御装置から成る小型の微弱電波送信機(当小型送信機)、及びこれを視覚障害者誘導用ブロックなどに組み込んだ構造(当情報発信用ブロック)を特徴とする道路施設部材
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