JP2023102961A - 排気管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒による排気の浄化作用の低下を抑制可能な排気管構造を提供すること。【解決手段】排気管構造10は、内燃機関2からの排気が流れる排気経路100と、排気経路100内に設けられており、排気を浄化する触媒5に向けて排気を案内する案内部材300と、を備える。排気経路100は、ターボチャージャ配置部110と、排気の流れ方向におけるターボチャージャ配置部110の下流側に設けられており、流れ方向における下流に向かうにしたがって次第に排気の流路面積が大きくなる拡大部140と、拡大部140の下流側の端部につながった触媒配置部150と、を有する。案内部材300は、拡大部140に配置されており、かつ、拡大部140の中心軸を含む中心線AXに沿う方向と、中心線AXと直交する直交方向における外側に向かう方向と、に排気を案内する。【選択図】図1

Description

この発明は、排気管構造に関する。
例えば、特開2009-13865号公報には、内燃機関と、排気通路と、NOx触媒と、を備える内燃機関の排気浄化装置が開示されている。排気通路は、第1排気通路と第2排気通路とに分岐しており、第1排気通路に第1ターボチャージャが配置されており、第2排気通路に第2ターボチャージャが配置されている。第1ターボチャージャ及び第2ターボチャージャの下流でかつNOx触媒の上流において、第1排気通路及び第2排気通路が合流している。
特開2009-13865号公報
特開2009-13865号公報に記載されるような内燃機関の排気浄化装置では、触媒に向かう排気に偏流が生じる場合がある。この場合、触媒の上流側において排気の流れによどみが生じ、そのよどみ付近にデポジットが堆積するため、触媒による排気の浄化が十分に行われない懸念がある。
本発明の目的は、触媒による排気の浄化作用の低下を抑制可能な排気管構造を提供することである。
この発明の一局面に従った排気管構造は、内燃機関からの排気が流れる排気経路と、前記排気経路内に設けられており、前記排気を浄化する触媒に向けて前記排気を案内する案内部材と、を備え、前記排気経路は、ターボチャージャを配置することが可能なターボチャージャ配置部と、前記排気の流れ方向における前記ターボチャージャ配置部の下流側に設けられており、前記流れ方向における下流に向かうにしたがって次第に前記排気の流路面積が大きくなる拡大部と、前記拡大部の下流側の端部につながっており、前記触媒が配置される触媒配置部と、を有し、前記案内部材は、前記拡大部に配置されており、かつ、前記拡大部の中心軸を含む中心線に沿う方向と、前記中心線と直交する直交方向における外側に向かう方向と、に前記排気を案内する。
この発明によれば、触媒による排気の浄化作用の低下を抑制可能な排気管構造を提供することができる。
本発明の一実施形態の排気管構造を含む内燃機関システムを概略的に示す図である。 図1におけるII-II線での断面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、本発明の一実施形態の排気管構造を含む内燃機関システムを概略的に示す図である。図2は、図1におけるII-II線での断面図である。図1に示されるように、内燃機関システム1は、内燃機関2と、ターボチャージャ3と、ターボチャージャ3とは異なる他のターボチャージャ4と、触媒5と、排気管構造10と、を備えている。
本実施形態では、内燃機関2は、V型の2バンク構造を有している。ターボチャージャ3、他のターボチャージャ4及び触媒5は、排気管構造10に取り付けられる。本実施形態では、ターボチャージャ3は、プライマリターボチャージャに設定されており、他のターボチャージャ4は、セカンダリターボチャージャに設定されている。触媒5は、内燃機関2の排気を浄化する。触媒5として、例えば、酸化触媒(DOC)が挙げられる。
排気管構造10は、内燃機関2に接続されている。排気管構造10は、排気経路100と、切替部材200と、案内部材300と、を備えている。
排気経路100は、内燃機関2に接続されており、内燃機関2からの排気が流れる。排気経路100は、ターボチャージャ配置部110と、他のターボチャージャ配置部120と、合流部130と、拡大部140と、触媒配置部150と、を有している。
ターボチャージャ配置部110は、ターボチャージャ3を配置可能な部位である。他のターボチャージャ配置部120は、他のターボチャージャ4を配置することが可能な部位である。他のターボチャージャ配置部120は、ターボチャージャ配置部110と並列となるように内燃機関2に接続されている。
合流部130は、ターボチャージャ配置部110及び他のターボチャージャ配置部120の下流側に形成されている。合流部130は、ターボチャージャ配置部110を通過した排気と他のターボチャージャ配置部120を通過した排気とを合流させる。
拡大部140は、排気の流れ方向におけるターボチャージャ配置部110の下流側に設けられている。より詳細には、拡大部140は、前記流れ方向における合流部130の下流側の端部につながっている。すなわち、合流部130は、ターボチャージャ配置部110及び他のターボチャージャ配置部120の下流側でかつ拡大部140の上流側に形成されている。拡大部140は、前記流れ方向における下流に向かうにしたがって次第に排気の流路面積が大きくなる。
触媒配置部150は、拡大部140の下流側の端部につながっている。触媒配置部150は、触媒5を配置することが可能である。触媒配置部150は、円筒状に形成されてもよい。触媒配置部150の内径は、一定に形成されてもよい。
切替部材200は、排気経路100に設けられている。図1に示されるように、切替部材200は、例えば他のターボチャージャ配置部120のうち他のターボチャージャ4が位置する部位の下流側の部位に設けられる。切替部材200は、ターボチャージャ配置部110にのみ排気が流れる第1状態と、ターボチャージャ配置部110及び他のターボチャージャ配置部120の双方に排気が流れる第2状態と、に切り替え可能である。切替部材200は、例えば切替弁で構成される。この場合、切替弁が閉じられた状態が前記第1状態に相当し、切替弁が開かれた状態が前記第2状態に相当する。
切替部材200が第1状態のときには、ターボチャージャ配置部110のみを排気が通過するため、拡大部140において排気に偏流が生じやすくなる。案内部材300は、その偏流の発生を抑制する部材である。すなわち、案内部材300は、切替部材200が第1状態のときに特に効果的である。ただし、切替部材200が第2状態のときにも案内部材300は偏流の発生を抑制可能である。
案内部材300は、排気経路100内に設けられている。より詳細には、案内部材300は、拡大部140に配置されている。案内部材300は、触媒5に向けて排気を案内する。案内部材300は、拡大部140の中心軸を含む中心線AX(図1を参照)に沿う方向と、中心線AXと直交する直交方向における外側に向かう方向と、に排気を案内する。換言すれば、案内部材300は、触媒5のうち中心線AXの近傍の領域と直交方向における外側の領域とに排気を案内する。図1及び図2に示されるように、案内部材300は、第1案内板310と、第2案内板320と、を有している。
図1において矢印AR1で示されるように、切替部材200が第1状態のときに、第1案内板310は、ターボチャージャ配置部110を通過した排気を、触媒5のうち中心線AXを基準としてターボチャージャ配置部110が位置する側とは反対側(図1における左側)に位置する領域R1に向けて案内する。
図1において矢印AR2で示されるように、切替部材200が第1状態のときに、第2案内板320は、ターボチャージャ配置部110を通過した排気を、触媒5のうち中心線AXを基準としてターボチャージャ配置部110が位置する側と同じ側(図1における右側)に位置する領域R2に向けて案内する。
図1に示されるように、第1案内板310及び第2案内板320は、前記流れ方向における下流側に向かうにしたがって次第に中心線AXから離間する形状を有している。第2案内板320は、第1案内板310よりも前記流れ方向における上流側に突出する突出部322を有していてもよい。
以上に説明したように、本実施形態の排気管構造10では、案内部材300は、切替部材200が第1状態のときに比較的排気に偏流の生じやすい拡大部140に配置されており、かつ、中心線AXに沿う方向と前記直交方向における外側に向かう方向とに排気を案内するため、拡大部140において排気に偏流が生じることが抑制される。よって、触媒5による排気の浄化作用の低下が抑制される。すなわち、前記領域R1及び領域R2においても排気が有効に浄化される。また、案内部材300によって領域R1,R2に向かう排気の流速が大きくなるため、その領域R1,R2へのデポジットの堆積が抑制される。
なお、上記実施形態では、排気経路100がターボチャージャ配置部110及び他のターボチャージャ配置部120を有する、いわゆるツインターボ式の内燃機関システムが例示されたが、上記実施形態における排気管構造10は、いわゆるシングルターボ式の内燃機関システム、すなわち、排気経路100が他のターボチャージャ配置部120を有しておらずターボチャージャ配置部110のみを有するシステムにも適用可能である。
また、中心線AXと直交する平面での案内部材300の断面は、円形ないし楕円形に形成されてもよい。
[態様]
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
この開示の一局面に従った排気管構造は、内燃機関からの排気が流れる排気経路と、前記排気経路内に設けられており、前記排気を浄化する触媒に向けて前記排気を案内する案内部材と、を備え、前記排気経路は、ターボチャージャを配置することが可能なターボチャージャ配置部と、前記排気の流れ方向における前記ターボチャージャ配置部の下流側に設けられており、前記流れ方向における下流に向かうにしたがって次第に前記排気の流路面積が大きくなる拡大部と、前記拡大部の下流側の端部につながっており、前記触媒が配置される触媒配置部と、を有し、前記案内部材は、前記拡大部に配置されており、かつ、前記拡大部の中心軸を含む中心線に沿う方向と、前記中心線と直交する直交方向における外側に向かう方向と、に前記排気を案内する。
この排気管構造では、案内部材は、拡大部の中心軸を含む中心線に沿う方向と、前記中心線と直交する直交方向における外側に向かう方向と、に排気を案内するため、排気に偏流が生じることが抑制される。よって、触媒配置部ないし拡大部に排気のよどみが生じること及びそれに起因してよどみ付近にデポジットが堆積することが抑制されるため、触媒による排気の浄化作用の低下が抑制される。
また、前記排気管構造は、前記排気経路に設けられた切替部材をさらに備えていてもよい。この場合、前記排気経路は、前記ターボチャージャとは異なる他のターボチャージャを配置することが可能であり、かつ、前記ターボチャージャ配置部と並列となるように形成された他のターボチャージャ配置部と、前記ターボチャージャ配置部及び前記他のターボチャージャ配置部の下流側でかつ前記拡大部の上流側に形成されており、前記ターボチャージャ配置部を通過した前記排気と前記他のターボチャージャ配置部を通過した前記排気とを合流させる合流部と、をさらに有しており、前記切替部材は、前記ターボチャージャ配置部にのみ前記排気が流れる第1状態と、前記ターボチャージャ配置部及び前記他のターボチャージャ配置部の双方に前記排気が流れる第2状態と、に切り替え可能である。
前記案内部材は、前記ターボチャージャ配置部を通過した前記排気を、前記中心線を基準として前記ターボチャージャ配置部が位置する側とは反対側に向けて案内する第1案内板と、前記ターボチャージャ配置部を通過した前記排気を、前記中心線を基準として前記ターボチャージャ配置部が位置する側と同じ側に向けて案内する第2案内板と、を有していてもよい。この場合において、前記第1案内板及び前記第2案内板は、前記流れ方向における下流側に向かうにしたがって次第に前記中心線から離間する形状を有することが好ましい。
この態様では、2つのターボチャージャを備えるいわゆるツインターボ式の内燃機関システムにおいて一のターボチャージャのみが駆動されている場合(切替部材が第1状態である場合)においても、拡大部においてターボチャージャ配置部を通過した排気に偏流が生じることが有効に抑制される。
また、前記第2案内板は、前記第1案内板よりも前記流れ方向における上流側に突出する突出部を有していてもよい。
このようにすれば、切替部材が第1状態のときに、第2案内板の突出部によって前記中心線よりも第2案内板側に位置する触媒に向けて案内される排気の流量が増大するため、より均一に排気が触媒に向けて案内される。よって、触媒による排気の浄化作用がより高まる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 内燃機関システム、2 内燃機関、3 ターボチャージャ(プライマリターボチャージャ)、4 他のターボチャージャ(セカンダリターボチャージャ)、5 触媒、10 排気管構造、100 排気経路、110 ターボチャージャ配置部、120 他のターボチャージャ配置部、130 合流部、140 拡大部、150 触媒配置部、200 切替部材、300 案内部材、310 第1案内板、320 第2案内板。

Claims (3)

  1. 内燃機関からの排気が流れる排気経路と、
    前記排気経路内に設けられており、前記排気を浄化する触媒に向けて前記排気を案内する案内部材と、を備え、
    前記排気経路は、
    ターボチャージャを配置することが可能なターボチャージャ配置部と、
    前記排気の流れ方向における前記ターボチャージャ配置部の下流側に設けられており、前記流れ方向における下流に向かうにしたがって次第に前記排気の流路面積が大きくなる拡大部と、
    前記拡大部の下流側の端部につながっており、前記触媒が配置される触媒配置部と、を有し、
    前記案内部材は、前記拡大部に配置されており、かつ、前記拡大部の中心軸を含む中心線に沿う方向と、前記中心線と直交する直交方向における外側に向かう方向と、に前記排気を案内する、排気管構造。
  2. 前記排気経路に設けられた切替部材をさらに備え、
    前記排気経路は、
    前記ターボチャージャとは異なる他のターボチャージャを配置することが可能であり、かつ、前記ターボチャージャ配置部と並列となるように形成された他のターボチャージャ配置部と、
    前記ターボチャージャ配置部及び前記他のターボチャージャ配置部の下流側でかつ前記拡大部の上流側に形成されており、前記ターボチャージャ配置部を通過した前記排気と前記他のターボチャージャ配置部を通過した前記排気とを合流させる合流部と、をさらに有し、
    前記切替部材は、前記ターボチャージャ配置部にのみ前記排気が流れる第1状態と、前記ターボチャージャ配置部及び前記他のターボチャージャ配置部の双方に前記排気が流れる第2状態と、に切り替え可能であり、
    前記案内部材は、
    前記ターボチャージャ配置部を通過した前記排気を、前記中心線を基準として前記ターボチャージャ配置部が位置する側とは反対側に向けて案内する第1案内板と、
    前記ターボチャージャ配置部を通過した前記排気を、前記中心線を基準として前記ターボチャージャ配置部が位置する側と同じ側に向けて案内する第2案内板と、を有し、
    前記第1案内板及び前記第2案内板は、前記流れ方向における下流側に向かうにしたがって次第に前記中心線から離間する形状を有する、請求項1に記載の排気管構造。
  3. 前記第2案内板は、前記第1案内板よりも前記流れ方向における上流側に突出する突出部を有する、請求項2に記載の排気管構造。
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