JP2023102679A - ブシラミンの結晶形i - Google Patents

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チャガンティ、ピッチ
Pitchi Chaganti
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Abstract

【課題】ブシラミンの結晶形Iおよびブシラミンの結晶形Iを調製するための精製方法を提供する。【解決手段】a.粗ブシラミンを適切な有機溶媒に溶解すること、b.得られた懸濁液を適切な温度で加熱すること、c.ステップbで得られた溶液を冷却すること、d.ブシラミンの結晶形Iを分離すること、を含む、ブシラミンの結晶形Iの調製方法とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ブシラミンの結晶形Iに関する。本発明はまた、ブシラミンの結晶形Iを調製するための精製方法に関する。
ブシラミン(国際一般名;商品名「リマチル」;「チオブタリット」)は、チオプロニンから開発された抗リウマチ薬である。主に日本と韓国で使用されている。ブシラミンは日本と韓国でのみ承認されている。日本では、本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者を対象としたリマティ錠50mg及び100mg(参天製薬株式会社)などがある。活量は、分子が含む2つのチオール基によって媒介されている。米国で行われた研究では、肯定的な移植の保存特性が示された。米国で行われた研究では、シスチン尿症患者を対象とした第2相試験が進行中である。Revive Therapeutics社は、米国FDAがシスチン尿症の治療薬としてブシラミンの希少医薬品の指定を承認したと発表した。ブシラミンは、化学的には式(I)のN-(2-メルカプトイソブチリル)-L-システインとして知られており、以下の構造を有している。
Figure 2023102679000002
US4,305,958(参天製薬)はブシラミンとその調製法を報告している。ブシラミンは、US4,305,958特許において、酢酸エチルによる再結晶/精製によって、139~140℃で融解する純粋なブシラミンで得られている。
オプティマス社のIN202041006187は、ブシラミンの結晶形とその製造方法を報告している。特許出願IN202041006187で、酢酸エチル及びシクロヘキサンによる再結晶/精製によって、135.99℃で融解するブシラミンの結晶形が得られている。
文献では、ブシラミンの異なる結晶形については何も言及されていない。
多くの医薬品の固体は、異なる物理的形態で存在し得る。結晶多形は、原薬の性能として、結晶格子内で分子の異なる配列及び/又は構造を有する2つ以上の結晶相で存在することで特徴付けられることが多い。結晶多形とは、同一の原薬の異なる結晶形で存在することを指す。異なる結晶形は、融点、X線回折パターン、赤外スペクトル及び固体NMRスペクトルのような異なる物理的特性を有する。
異なる結晶形の物理的性質の違いは、バルク固体中の隣接する分子の配向と分子間相互作用に起因する。したがって、多形体は、同じ分子式を共有する別個の固体であるが、同じ化合物の他の結晶形と比較して異なる物理的特性を有する。
異なる多形体、擬似多形体、非晶形は、融点、溶解度などの物理的特性が異なるため、原薬の溶解速度及び生物学的利用能などの薬物特性に影響を及ぼす可能性がある。そのため、新しい多形体又は異なる多形体を見出だすことは重要である。新しい多形体は、消化管での吸収がより効果的であることが証明され得る製剤の製造に役立つ可能性があるからである。
我々はブシラミンの結晶形Iを見出だした。この結晶形Iは、経時的に安定しており、再現性があることが見出された。したがって、それは医薬品の調合に適している。
本発明の目的は、医薬組成物中で増強されるブシラミンの新規な結晶形Iを調製することである。
本発明は、ブシラミンの結晶形Iに関し、また、ブシラミンの結晶形Iを調製するための精製方法にも関する。
本発明の一態様では、約10.4、13.5、14.4、16.8、17.2、17.5、21.9、22.7、28.0、29.3、30.0及び30.45±0.2度(2θ)にピーク反射を有するX線粉末回折(XRPD)スペクトルを特徴とするブシラミンの結晶形Iを提供する。
本発明の別の態様は、ブシラミンの結晶形Iを調製するための方法を提供するものであり、該方法は、
a.粗ブシラミンを適切な有機溶媒に溶解すること、
b.得られた懸濁液を適切な温度で加熱すること、
c.ステップb)で得られた溶液を冷却すること、
d.ブシラミンの結晶形Iを分離すること、
を含む。
本発明のさらに別の態様では、約250μm未満の粒子径分布D90を有するブシラミンの結晶形Iの治療有効量を含む医薬組成物を提供する。
ブシラミンの結晶形IのX線粉末回折(PXRD)を示す図である。 ブシラミンの結晶形Iの示差走査熱量(DSC)を示す図である。
本発明は、ブシラミンの結晶形I及びその調製方法に関する。
本発明の一実施形態では、ブシラミンの結晶形Iは、図1に示されるように、X線粉末回折スペクトルによって特徴付けられる。
本発明の一実施形態では、約10.4、13.5、14.4、16.8、17.2、17.5、21.9、22.7、28.0、29.3、30.0及び30.45±0.2度(2θ)にピーク反射を有するX線粉末回折(XRPD)スペクトルによって特徴づけられるブシラミンの結晶形Iを提供する。
本実施形態によれば、ブシラミンの結晶形Iはさらに、約10.4、13.5、14.4、16.8、17.2、17.5、20.1、20.9、21.9、22.7、23.5、28.0、28.7、29.3、30.0、30.45、32.1、37.8及び38.6±0.2度(2θ)にピーク反射を有するX線粉末回折(XRPD)スペクトルによって特徴づけられる。
本発明の実施形態によれば、ブシラミンの結晶形Iは、図2に示されるように、示差走査熱量(DSC)によって特徴付けられる。
本発明の別の実施形態は、ブシラミンの結晶形Iを調製するための方法を提供するものであり、該方法は、
a.粗ブシラミンを適切な有機溶媒に溶解すること、
b.得られた懸濁液を適切な温度で加熱すること、
c.ステップb)で得られた溶液を冷却すること、
d.ブシラミンの結晶形Iを分離すること、
を含む。
本発明の実施形態によれば、粗ブシラミンを適切な有機溶媒に溶解し、混合物を70~75℃で1~2時間加熱した。得られた反応混合物を25~30℃に冷却した。得られた固体をろ過し、シクロヘキサンで洗浄し、50~60℃で3~4時間乾燥させて、ブシラミンの結晶形Iを得た。
本発明の実施形態によれば、有機溶媒は、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、シクロヘキサン及び水、又はそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の別の実施形態では、薬学的に許容される担体及び許容される賦形剤と共に組み合わせたブシラミン結晶形Iの治療有効量を含んだ医薬組成物が提供され、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤又は薬学的に許容される担体は、好ましくはクリーム、錠剤、カプセル、懸濁液、分散液、注射剤又は他の医薬形態に製剤化され得る。
本発明のさらに別の実施形態では、約250μm未満の粒子径分布D90を有するブシラミンの結晶形Iの治療有効量を含む医薬組成物を提供する。
本発明の方法の詳細は、以下に示す実施例により提供されているが、これらは説明のためだけに提供されており、したがって、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
実施例
実施例-1:
ブシラミン結晶形Iの精製:
粗ブシラミン(20g)を酢酸エチル溶液中で室温にて撹拌し、反応物を70~75℃に加熱し(透明溶液が観察された)、透明溶液を25~30℃に冷却し、1~2時間撹拌し、さらに0~5℃に冷却して1~2時間撹拌した。得られた固体をろ過し、シクロヘキサンで洗浄し、50~60℃のオーブンで3~4時間乾燥させ、純粋なブシラミンがオフホワイトの固体として得られた。
収量:20gm及び純度:99.8%
実施例-2:
ブシラミン結晶形Iの精製:
粗製ブシラミン(20g)を酢酸イソプロピル溶液中で室温にて撹拌し、還流加熱して透明な溶液を得て(透明な溶液が観察された)、1~2時間撹拌する。25~30℃で1~2時間冷却し、得られた固体をろ過し、酢酸イソプロピルで洗浄し、40~45℃のオーブンで3~4時間乾燥させ、純粋なブシラミンがオフホワイトの固体として得られた。
収量:15gm及び純度:99.5%
実施例-3:
ブシラミン結晶形Iの精製:
粗ブシラミン(20g)をシクロヘキサン溶液で室温にて撹拌し、ゆっくりと40~45℃に加熱し(透明な溶液が観察された)、1~2時間維持した。反応物を15℃以下にゆっくりと冷却し、さらに1~2時間撹拌した。得られた固体をろ過し、シクロヘキサンで洗浄し、40~45℃のオーブンで3~4時間乾燥させ、ブシラミンをオフホワイトの固体として得た。
収量:17gm及び純度:99.8%。

Claims (9)

  1. ブシラミンの結晶形I。
  2. 約10.4、13.5、14.4、16.8、17.2、17.5、21.9、22.7、28.0、29.3、30.0、30.45±0.2度(2θ)にピーク反射を有するX線粉末回折パターン(XRPD)スペクトルによって特徴付けられる、請求項1に記載のブシラミンの結晶形I。
  3. さらに、約10.4、13.5、14.4、16.8、17.2、17.5、20.1、20.9、21.9、22.7、23.5、28.0、28.7、29.3、30.0、30.45、32.1、37.8、38.6±0.2度(2θ)にピーク反射を有するX線粉末回折パターン(XRPD)スペクトルによって特徴付けられる、請求項1又は2に記載のブシラミンの結晶形I。
  4. 実質的に図1に示す粉末X線回折パターンを有する、請求項1に記載のブシラミンの結晶形I。
  5. 実質的に図2に示す示差走査熱量(DSC)を有する、請求項1に記載のブシラミンの結晶形I。
  6. a.粗ブシラミンを適切な有機溶媒に溶解すること、
    b.得られた懸濁液を適切な温度で加熱すること、
    c.ステップb)で得られた溶液を冷却すること、
    d.ブシラミンの結晶形Iを分離すること、
    を含む、ブシラミンの結晶形Iの調製方法。
  7. 前記ステップb)の加熱反応を70~75℃で行う、請求項6に記載の方法。
  8. 前記適切な有機溶媒が、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、シクロヘキサン及び水、又はそれらの混合物からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  9. 粒子径分布D90が250μm未満である、請求項1に記載のブシラミンの結晶形I。
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