JP2023102025A - 防水栓及びコネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】シール性を保持することができる防水栓及びコネクタを提供する。【解決手段】筒状に形成された本体部3と、本体部3の外面から外方に向けて突出し、周方向に連続して形成されたシール部5とを備えた防水栓1において、本体部3の長さ方向の端部11とシール部5との間に、周方向に分割された複数の分割部7を設けた。【選択図】図1
Description
本発明は、防水栓及びコネクタに関する。
従来、防水栓としては、筒状に形成された本体部と、本体部の外周から外方に向けて突出し、周方向に連続して形成されたシール部とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。この防水栓では、本体部の長さ方向の端部に、周方向に連続して形成された傘状の露出部が設けられている。このような防水栓は、コネクタに適用される。
コネクタは、開口を有する端子収容室が形成されたハウジングと、端子収容室に収容される端子と、端子に電気的に接続され、端子収容室の開口から外部に引き出される電線と、防水栓とを備えている。このようなコネクタにおいて、防水栓は、本体部の内部に電線が密着して挿通され、シール部が端子収容室に密着して収容される。
防水栓の露出部は、端子収容室の開口からハウジングの外部に露出して配置され、端子収容室の開口を覆う。防水栓の露出部で端子収容室の開口を覆うことにより、端子収容室の開口に、水が溜まることがなく、シール性を向上することができる。
ところで、上記特許文献1のような防水栓では、本体部の長さ方向の端部とシール部との間が、周方向に連続して形成されている。このような防水栓では、例えば、電線が屈曲したときに、本体部の長さ方向の端部側が、電線に追従して屈曲する。このとき、シール部において、電線の屈曲方向側に位置するシール部は、本体部の長さ方向の端部側の屈曲によって、外方に向けて膨出するように変形し、端子収容室の内面との密着性が高くなる。
しかしながら、電線の屈曲方向と反対側に位置するシール部は、本体部の長さ方向の端部側の屈曲によって、伸びるように変形し、端子収容室の内面との密着性が低くなる。このため、シール部と端子収容室の内面との間に、隙間が形成される可能性があり、シール性が低下する可能性があった。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、シール性を保持することができる防水栓及びコネクタを提供することにある。
本実施形態に係る防水栓は、筒状に形成された本体部と、前記本体部の外面から外方に向けて突出し、周方向に連続して形成されたシール部とを備え、前記本体部の長さ方向の端部と前記シール部との間には、周方向に分割された複数の分割部が設けられている。
本実施形態に係るコネクタは、開口を有する端子収容室が形成されたハウジングと、前記端子収容室に収容される端子と、前記端子に電気的に接続され、前記端子収容室の開口から外部に引き出される電線と、前記本体部の内部に前記電線が密着して挿通され、前記シール部が前記端子収容室に密着して収容される前記防水栓とを備え、前記防水栓の前記分割部は、前記端子収容室の開口側に配置されている。
本発明によれば、シール性を保持することができる防水栓及びコネクタを提供することができる。
以下、図面を用いて本実施形態に係る防水栓及びコネクタについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
(第1実施形態)
図1~図7を用いて第1実施形態について説明する。
図1~図7を用いて第1実施形態について説明する。
図1~図7に示すように、本実施形態に係るコネクタ201は、相手コネクタ(不図示)と嵌合可能となっている。コネクタ201は、相手コネクタと嵌合することにより、ハウジング203に収容された端子205と、相手コネクタに収容された相手端子(不図示)とが電気的に接続される。コネクタ201は、ハウジング203と、端子205と、電線207と、防水栓1とを備えている。
図3~図7に示すように、ハウジング203は、例えば、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。ハウジング203は、相手コネクタと嵌合可能な筐体状に形成されている。ハウジング203の外面には、相手コネクタとの嵌合状態を保持するロック部209が突出して形成されている。ハウジング203の内部には、端子205を収容可能な端子収容室211が設けられている。
端子収容室211は、コネクタ201と相手コネクタとの嵌合方向に沿って延出されている。端子収容室211の長さ方向の一端側には、端子205を端子収容室211内に挿入可能な開口213が形成されている。端子収容室211の内部には、係止ランス(不図示)が弾性変形可能に設けられている。係止ランスは、開口213から端子収容室211内に収容された端子205と係合し、端子205を端子収容室211から抜け止めする。
図1~図3に示すように、端子205は、導電性材料からなる。端子205は、例えば、コネクタ201と相手コネクタとの嵌合方向に沿って延出されたタブ状の接続部215を有する雌型端子からなる。端子205には、端子収容室211の係止ランスに係合される箱状に形成された箱部217が設けられている。端子205には、接続部215と反対側に、電線接続部219が設けられている。電線接続部219は、一対の圧着片からなる芯線圧着部221と、一対の加締め片からなる被覆圧着部223とを有する。端子205の電線接続部219は、端子収容室211の開口213からハウジング203の外部に引き出される電線207の端末部に電気的に接続される。
図1~図7に示すように、電線207は、例えば、電源、機器などに電気的に接続されている。電線207は、例えば、複数の芯線の外周を絶縁被覆で覆った被覆電線からなる。電線207の端末部は、絶縁被覆が所定長さ剥がされ、複数の芯線が露出する端末処理を施される。電線207の絶縁被覆から露出する複数の芯線は、電線接続部219の芯線圧着部221に圧着され、電線207と端子205とが電気的に接続される。電線207の絶縁被覆には、電線接続部219の被覆圧着部223が加締められ、端子205が電線207の端末部に固定される。電線207の外周には、防水栓1が密着して配置されている。
図1~図7に示すように、防水栓1は、例えば、ゴムなどの弾性材料からなる。防水栓1は、本体部3と、シール部5と、複数の分割部7とを備えている。
本体部3は、円形の筒状に形成されている。本体部3の内径は、長さ方向の全域で一定に形成され、電線207の外径と同等、或いは僅かに小さく設定されている。本体部3の長さ方向の一側には、外径が他の部分より小径に形成された装着部9が設けられている。本体部3の内部には、電線207の外周面が密着して挿通され、防水栓1が電線207に装着される。なお、本体部3の長さ方向の端部11の内面は、本体部3の内部に電線207を挿通し易くするために、テーパ状に形成されている。電線207に装着された防水栓1は、装着部9の外周が、電線接続部219の被覆圧着部223に加締められ、電線207と共に端子205に固定される。
シール部5は、本体部3の長さ方向の中央部分において、本体部3の外面から外方に向けて突出し、周方向に連続して形成されている。シール部5は、本体部3の長さ方向に沿って複数列(ここでは2列)配置されている。シール部5の外径は、端子収容室211の内径より大きく設定されている。シール部5は、端子205が開口213から端子収容室211内に収容されると、端子収容室211の内面と密着する。シール部5と端子収容室211の内面との密着により、端子収容室211内がシールされる。
ここで、端子収容室211の開口213からハウジング203の外部に引き出された電線207は、例えば、配索経路に対応するなど、屈曲して配置されることがある。従来の防水栓では、本体部3の長さ方向において、シール部5から端子収容室211の開口213に配置される部分までが、周方向に連続して形成されている。このような従来の防水栓では、端子収容室211の開口213に位置する部分において、電線207が屈曲されると、電線207の屈曲方向と反対側が、端子収容室211の内面から離間するように、伸びるように変形する。このとき、従来の防水栓におけるシール部5では、端子収容室211の開口213に配置される部分の変形に追従して、電線207の屈曲方向と反対側が、端子収容室211の内面から離間するように、伸びるように変形する。このため、シール部5の電線207の屈曲方向と反対側と端子収容室211の内面との間に隙間が形成され、シール性が低下する可能性があった。そこで、防水栓1では、本体部3の長さ方向の端部11とシール部5との間に、複数の分割部7が設けられている。
複数の分割部7は、本体部3の長さ方向において、本体部3の長さ方向の端部11とシール部5との間に設けられている。複数の分割部7は、シール部5側から端部11まで本体部3の長さ方向に沿って形成された複数のスリット13によって、本体部3の周方向に複数に分割されている。複数のスリット13は、本体部3の周方向に対して、等間隔で形成されている。複数の分割部7の外径は、端子収容室211の開口213の内径と同等、或いは僅かに大きく設定されている。複数の分割部7は、端子205が開口213から端子収容室211内に収容されると、端子収容室211の開口213側の内面と密着する。このとき、複数の分割部7は、周方向に拡がるように変形し、複数のスリット13がなくなるように、周方向に密着される。複数の分割部7と端子収容室211の内面との密着と、複数の分割部7の周方向の密着とにより、端子収容室211内がシールされる。
このような複数の分割部7は、例えば、図6,図7に示すように、電線207が上方に向けて屈曲されると、電線207の屈曲方向である上方に位置する分割部7が弾性変形される。このとき、電線207の屈曲方向と反対側である下方に位置する分割部7は、本体部3の周方向に複数形成されたスリット13によって、周方向に分割されているので、変形することがない。このため、下方に位置する分割部7と、本体部3の長さ方向に連続する電線207の屈曲方向と反対側である下方に位置するシール部5も、変形することがない。従って、電線207が屈曲しても、シール部5と端子収容室211の内面との間に隙間が形成されることがなく、シール性を保持することができる。
なお、電線207の屈曲方向である上方に位置するシール部5は、本体部3の長さ方向に連続し、上方に位置する分割部7の弾性変形によって、外方に向けて膨出するように弾性変形される。このため、上方に位置するシール部5は、弾性変形によって外方に向けて膨出することにより、端子収容室211の内面との密着性が増大し、シール性を向上することができる。加えて、複数の分割部7は、複数のスリット13によって、周方向等間隔に分割されている。このため、複数の分割部7は、電線207のあらゆる屈曲方向に対して、均等に対応することができ、シール性を保持することができる。
ここで、本体部3の長さ方向の端部11、すなわち複数の分割部7の端部11は、ハウジング203の端子収容室211の開口213が形成された端面225の位置を含むハウジング203の外部に位置されている。本実施形態においては、分割部7の端部11が、ハウジング203の端面225よりハウジング203の外部に露出して配置されている。なお、ハウジング203の端面225の位置を含むハウジング203の外部とは、ハウジング203の端面225からハウジング203の外部側の領域を示すものであり、分割部7の端部11をハウジング203の端面225と面一となる位置に配置してもよい。
分割部7の端部11をハウジング203の端面225の位置を含むハウジング203の外部に位置させることにより、端子収容室211の開口213に、水などが溜まる空間が形成されることがない。このため、電線207の屈曲による開口213から端子収容室211内への水などの侵入を抑制することができ、シール性を保持することができる。
このような防水栓1では、筒状に形成された本体部3と、本体部3の外面から外方に向けて突出し、周方向に連続して形成されたシール部5とを備えている。そして、本体部3の長さ方向の端部11とシール部5との間には、周方向に分割された複数の分割部7が設けられている。
複数の分割部7は、周方向に分割されているので、複数の分割部7のうち一部の分割部7が変形したとしても、周方向に対向する分割部7が、追従して変形することがない。このため、シール部5において、変形する分割部7と周方向に対向するシール部5が、変形する分割部7に追従して変形することがなく、シール部5が当接する部分とシール部5との間に隙間が形成されることがない。
従って、このような防水栓1では、シール部5が当接する部材とシール部5との間に隙間が形成されることがなく、シール性を保持することができる。
また、複数の分割部7は、周方向等間隔に分割されている。このため、複数の分割部7の周方向のあらゆる位置における変形に対して、均等に対応することができ、シール性を保持することができる。
さらに、コネクタ201では、開口213を有する端子収容室211が形成されたハウジング203と、端子収容室211に収容される端子205とを備えている。また、コネクタ201は、端子205に電気的に接続され、端子収容室211の開口213から外部に引き出される電線207を備えている。さらに、コネクタ201は、本体部3の内部に電線207が密着して挿通され、シール部5が端子収容室211に密着して収容される防水栓1を備えている。そして、防水栓1の分割部7は、端子収容室211の開口213側に配置されている。
複数の分割部7は、周方向に分割されているので、電線207の屈曲によって、電線207の屈曲方向に位置する分割部7が変形したとしても、電線207の屈曲方向と反対側に位置する分割部7が、追従して変形することがない。このため、シール部5において、電線207の屈曲方向と反対側に位置するシール部5が、変形することがなく、端子収容室211とシール部5との間に隙間が形成されることがない。
従って、このようなコネクタ201では、端子収容室211とシール部5との間に隙間が形成されることがなく、シール性を保持することができる。
また、防水栓1の長さ方向の端部11は、ハウジング203の端子収容室211の開口213が形成された端面225の位置を含むハウジング203の外部に位置されている。このため、端子収容室211の開口213に、水などが溜まる空間が形成されることがない。従って、電線207の屈曲による開口213から端子収容室211内への水などの侵入を抑制することができ、シール性を保持することができる。
(第2実施形態)
図8を用いて第2実施形態について説明する。
図8を用いて第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る防水栓101は、分割部103が、シール部5から本体部3の長さ方向の端部11に向けて径方向に拡大するように傾斜されている。
なお、第1実施形態と同一の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は第1実施形態を参照するものとし省略するが、第1実施形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図8に示すように、複数の分割部103は、内径が、本体部3の長さ方向の全域で一定に設定されている。複数の分割部103は、それぞれ径方向の肉厚が、シール部5側から本体部3の長さ方向の端部11側に向けて順次厚くなるように形成されている。このため、複数の分割部103は、外径が、シール部5側から本体部3の長さ方向の端部11側に向けて拡大するように傾斜されている。
このような防水栓101は、端子収容室211(図5参照)の開口213から端子収容室211内に挿入される。このとき、複数の分割部7は、端子収容室211の開口213側に配置される。分割部103は、シール部5から本体部3の長さ方向の端部11に向けて径方向に拡大するように傾斜されているので、複数の分割部103の外面と端子収容室211の開口213の内面との密着性が増大する。加えて、複数の分割部103の周方向に対する弾性変形量も増大し、周方向に隣り合う分割部103,103の密着性を増大でき、スリット13の隙間を安定してなくすことができる。このため、端子収容室211内のシール性を向上することができる。
このような防水栓101では、分割部103が、シール部5から本体部3の長さ方向の端部11に向けて径方向に拡大するように傾斜されている。このため、防水栓101が挿入される部材の開口と分割部103との密着性が増大し、シール性を向上することができる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態に係る防水栓では、コネクタの端子収容室に挿入されているが、これに限らず、筐体状の部材の壁部に形成された貫通孔に挿入されるなど、防水栓はどのような構造にも適用することができる。
また、本体部は、円筒状に形成されているが、これに限らず、本体部が、角筒状などに形成されていてもよい。
1,101 防水栓
3 本体部
5 シール部
7,103 分割部
11 端部
201 コネクタ
203 ハウジング
205 端子
207 電線
211 端子収容室
213 開口
225 端面
3 本体部
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201 コネクタ
203 ハウジング
205 端子
207 電線
211 端子収容室
213 開口
225 端面
Claims (5)
- 筒状に形成された本体部と、
前記本体部の外面から外方に向けて突出し、周方向に連続して形成されたシール部と、
を備え、
前記本体部の長さ方向の端部と前記シール部との間には、周方向に分割された複数の分割部が設けられている防水栓。 - 前記複数の分割部は、周方向等間隔に分割されている請求項1に記載の防水栓。
- 前記分割部は、前記シール部から前記本体部の長さ方向の端部に向けて径方向に拡大するように傾斜されている請求項1又は2に記載の防水栓。
- 開口を有する端子収容室が形成されたハウジングと、
前記端子収容室に収容される端子と、
前記端子に電気的に接続され、前記端子収容室の開口から外部に引き出される電線と、
前記本体部の内部に前記電線が密着して挿通され、前記シール部が前記端子収容室に密着して収容される請求項1から3のいずれか1項に記載の防水栓と、
を備え、
前記防水栓の前記分割部は、前記端子収容室の開口側に配置されているコネクタ。 - 前記防水栓の長さ方向の端部は、前記ハウジングの前記端子収容室の開口が形成された端面の位置を含む前記ハウジングの外部に位置されている請求項4に記載のコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022002347A JP2023102025A (ja) | 2022-01-11 | 2022-01-11 | 防水栓及びコネクタ |
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JP2022002347A JP2023102025A (ja) | 2022-01-11 | 2022-01-11 | 防水栓及びコネクタ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2023102025A true JP2023102025A (ja) | 2023-07-24 |
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JP2022002347A Pending JP2023102025A (ja) | 2022-01-11 | 2022-01-11 | 防水栓及びコネクタ |
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