JP2023101155A - 製氷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】製氷水の過冷却を効果的に防止して製氷を行い得る製氷機を提供する。【解決手段】製氷水タンクに貯留された製氷水を、冷凍機構により冷却される製氷部に循環ポンプで供給して、製氷部で氷結しなかった製氷水を製氷水タンクに回収するよう構成する。そして、製氷運転に伴う時間を計測するタイマ段と、製氷水の温度または当該製氷水の温度変化に連動するように温度変化する対象物の温度を検出する温度検出手段と、循環ポンプを連続運転および間欠運転に切り替えるように運転制御可能に構成された制御手段と設けて、制御手段は、前回の製氷運転時にタイマが計測した製氷時間が基準製氷時間X1より長い場合において、今回の製氷運転の開始から基準検出経過時間X2が経過する前に温度検出手段が第1の設定温度P1を検出した場合に、循環ポンプを間欠運転に切り替える。【選択図】図3
Description
この発明は、製氷水タンクに貯留された製氷水を、冷凍機構により冷却される製氷部に循環ポンプで供給するよう構成した製氷機に関するものである。
流下式製氷機や噴射式製氷機に代表される水循環式の製氷機は、製氷水タンクに供給して貯留された製氷水を、冷凍機構により冷却される製氷部に循環ポンプで供給して該製氷部で氷塊を形成し、前記製氷部で氷結しなかった製氷水を前記製氷水タンクに回収して再循環するよう構成されている。このような製氷機では、製氷運転の初期に製氷水を冷却する過程において、製氷水の過冷却を原因として不完全氷(以下「綿氷」という)が発生することがある。このような綿氷は、循環ポンプの吸込口に綿氷が詰まるなどの不具合の原因となり、規定量の製氷水を製氷部へ循環し得なくなって製氷効率が低下する問題等を招来する。そこで、例えば特許文献1に記載された前記製氷機では、前記製氷部を冷却する冷凍機構における蒸発器の出口温度を測定して、該出口温度が所定の温度となった場合に、前記循環ポンプを一時停止して綿氷の発生を防止するようになっている。
ここで、特許文献1に開示された製氷機では、温度検出手段で蒸発器の出口温度を検出して、該出口温度に基づいて循環ポンプの駆動を制御することにより、製氷水の過冷却を防止して綿氷の発生を防ぐことを可能にしている。しかしながら、特許文献1に開示の技術は、製氷水が過冷却になっているかを判別することができないため、製氷運転を行う毎に循環ポンプを一時停止して綿氷の発生を防止する運転を行う必要があり、製氷運転が長くなる問題がある。また蒸発器の出口温度と製氷水温度との温度差は、0~3℃の間で異なることが実験等により判明しており、しかもこの温度差は製氷機の個体差や設置環境等により毎に異なる。このため、綿氷が発生した場合には、綿氷の発生を防止するための運転制御条件を手動で切り替える必要があった。更に、循環ポンプの一時停止時間を長くするなどにより製氷機の個体差や設置環境等に幅広く対応し得るものの、製氷された氷塊が白濁しやすくなるなどの問題を生じかねない。
そこで、本発明は、前述した従来技術に内在する前記課題を好適に解決するべく提案されたものであって、製氷水の過冷却を効果的に防止して製氷を行い得る製氷を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、第1の発明は、
製氷水タンク(22)に貯留された製氷水を、冷凍機構(30)により冷却される製氷部(21)に循環ポンプ(25)で供給して、前記製氷部(21)で氷結しなかった製氷水を前記製氷水タンク(22)に回収するよう構成した製氷機において、
製氷運転に伴う時間を計測する時間計測手段(Tm)と、
前記製氷水の温度または当該製氷水の温度変化に連動するように温度変化する対象物の温度を検出する温度検出手段(38)と、
前記循環ポンプ(25)を連続運転および間欠運転に切り替えるように運転制御可能に構成された制御手段(C)と、を備えており、
前記制御手段(C)は、前回の製氷運転時に前記時間計測手段(Tm)が計測した製氷時間が基準製氷時間(X1)より長い場合において、今回の製氷運転の開始から基準検出経過時間(X2)が経過する前に前記温度検出手段(38)が第1の設定温度(P1)を検出した場合に、前記循環ポンプ(25)を間欠運転に切り替えるよう構成されていることを要旨としている。
この発明によれば、前回の製氷運転の製氷時間が基準製氷時間より長い場合に、今回の製氷運転において基準検出経過時間が経過する前に第1の設定温度を検出することで循環ポンプが間欠運転に切り替えられる。ここで、製氷水が過冷却された場合には、僅かな振動などにより氷結して正常に水が循環し難くなるなどにより製氷時間が長くなると共に、水温が急激に低下する傾向にある。すなわち、過去に行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間を超え、通常の製氷運転よりも早いタイミングで予め定めた第1の設定温度に到達するような製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状況となった場合に、循環ポンプを間欠運転して製氷水の過冷却を防止することが可能になる。このように、製氷水が過冷却の状態となる可能性かに応じて、綿氷の発生を防止する運転を行うことができるから、効率的に製氷運転を行うことが可能になる。
また、前回の製氷運転の状況および今回の製氷運転の状況の2つ指標を用いて製氷水が過冷却となる可能性を判別することで、製氷機の個体差や設置環境等に幅広く対応することが可能となり、氷塊の白濁などの不具合も効果的に防止できる。
製氷水タンク(22)に貯留された製氷水を、冷凍機構(30)により冷却される製氷部(21)に循環ポンプ(25)で供給して、前記製氷部(21)で氷結しなかった製氷水を前記製氷水タンク(22)に回収するよう構成した製氷機において、
製氷運転に伴う時間を計測する時間計測手段(Tm)と、
前記製氷水の温度または当該製氷水の温度変化に連動するように温度変化する対象物の温度を検出する温度検出手段(38)と、
前記循環ポンプ(25)を連続運転および間欠運転に切り替えるように運転制御可能に構成された制御手段(C)と、を備えており、
前記制御手段(C)は、前回の製氷運転時に前記時間計測手段(Tm)が計測した製氷時間が基準製氷時間(X1)より長い場合において、今回の製氷運転の開始から基準検出経過時間(X2)が経過する前に前記温度検出手段(38)が第1の設定温度(P1)を検出した場合に、前記循環ポンプ(25)を間欠運転に切り替えるよう構成されていることを要旨としている。
この発明によれば、前回の製氷運転の製氷時間が基準製氷時間より長い場合に、今回の製氷運転において基準検出経過時間が経過する前に第1の設定温度を検出することで循環ポンプが間欠運転に切り替えられる。ここで、製氷水が過冷却された場合には、僅かな振動などにより氷結して正常に水が循環し難くなるなどにより製氷時間が長くなると共に、水温が急激に低下する傾向にある。すなわち、過去に行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間を超え、通常の製氷運転よりも早いタイミングで予め定めた第1の設定温度に到達するような製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状況となった場合に、循環ポンプを間欠運転して製氷水の過冷却を防止することが可能になる。このように、製氷水が過冷却の状態となる可能性かに応じて、綿氷の発生を防止する運転を行うことができるから、効率的に製氷運転を行うことが可能になる。
また、前回の製氷運転の状況および今回の製氷運転の状況の2つ指標を用いて製氷水が過冷却となる可能性を判別することで、製氷機の個体差や設置環境等に幅広く対応することが可能となり、氷塊の白濁などの不具合も効果的に防止できる。
第2の発明は、
前記時間計測手段(Tm)が測定する製氷運転の製氷時間を、製氷運転毎に記憶する第1の記憶手段(R1)と、
前記時間計測手段(Tm)が計測する製氷運転の開始から前記温度検出手段(38)が前記第1の設定温度(P1)を検出するまでの検出経過時間を、前記製氷運転毎に記憶する第2の記憶手段(R2)と、
前記第1の記憶手段(R1)が製氷運転毎に記憶した製氷時間に基づいて、前記基準製氷時間(X1)となる製氷運転の平均時間を算出する基準製氷時間算出手段(C)と、
前記第2の記憶手段(R2)が製氷運転毎に記憶した検出経過時間に基づいて、前記基準検出経過時間(X2)となる前記第1の設定温度(P1)を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出する基準検出経過時間算出手段(C)と、を備えていることを要旨とする。
この発明によれば、過去の製氷運転の実績に基づいて、基準製氷時間となる製氷運転の平均時間や、基準検出経過時間となる第1の設定温度を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出することで、製氷機の個体差や設置環境等に応じて製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより正確に判別して製氷運転を行うことができる。
また、製氷運転を行うことで、基準製氷時間および基準検出経過時間を更新することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を、製氷機の個体差や設置環境等より適した状態で判別することができる。
前記時間計測手段(Tm)が測定する製氷運転の製氷時間を、製氷運転毎に記憶する第1の記憶手段(R1)と、
前記時間計測手段(Tm)が計測する製氷運転の開始から前記温度検出手段(38)が前記第1の設定温度(P1)を検出するまでの検出経過時間を、前記製氷運転毎に記憶する第2の記憶手段(R2)と、
前記第1の記憶手段(R1)が製氷運転毎に記憶した製氷時間に基づいて、前記基準製氷時間(X1)となる製氷運転の平均時間を算出する基準製氷時間算出手段(C)と、
前記第2の記憶手段(R2)が製氷運転毎に記憶した検出経過時間に基づいて、前記基準検出経過時間(X2)となる前記第1の設定温度(P1)を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出する基準検出経過時間算出手段(C)と、を備えていることを要旨とする。
この発明によれば、過去の製氷運転の実績に基づいて、基準製氷時間となる製氷運転の平均時間や、基準検出経過時間となる第1の設定温度を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出することで、製氷機の個体差や設置環境等に応じて製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより正確に判別して製氷運転を行うことができる。
また、製氷運転を行うことで、基準製氷時間および基準検出経過時間を更新することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を、製氷機の個体差や設置環境等より適した状態で判別することができる。
第3発明は、
前記基準製氷時間算出手段(C)は、算出した製氷運転の平均時間から所定時間以上外れた製氷時間を除いて前記基準製氷時間(X1)を算出するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、イレギュラーな状況で行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。
前記基準製氷時間算出手段(C)は、算出した製氷運転の平均時間から所定時間以上外れた製氷時間を除いて前記基準製氷時間(X1)を算出するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、イレギュラーな状況で行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。
第4発明は、
前記基準検出経過時間算出手段(C)は、算出した検出経過時間の平均時間から所定時間以上外れた検出経過時間を除いて前記基準検出経過時間(X2)を算出するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、イレギュラーな状況で行われた製氷運転の検出経過時間が基準検出経過時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。
前記基準検出経過時間算出手段(C)は、算出した検出経過時間の平均時間から所定時間以上外れた検出経過時間を除いて前記基準検出経過時間(X2)を算出するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、イレギュラーな状況で行われた製氷運転の検出経過時間が基準検出経過時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。
第5発明は、
前記制御手段(C)は、
前記基準検出経過時間(X2)が経過する前に前記温度検出手段(38)が前記第1の設定温度(P1)を検出する製氷運転が連続して基準回数発生していない場合と、連続して基準回数以上発生した場合とで、異なる条件で前記循環ポンプ(25)を間欠運転するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態が連続した複数回の製氷運転において発生したかに応じて、循環ポンプの間欠運転の制御条件を変更することにより、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別して製氷を行うことができる。
前記制御手段(C)は、
前記基準検出経過時間(X2)が経過する前に前記温度検出手段(38)が前記第1の設定温度(P1)を検出する製氷運転が連続して基準回数発生していない場合と、連続して基準回数以上発生した場合とで、異なる条件で前記循環ポンプ(25)を間欠運転するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態が連続した複数回の製氷運転において発生したかに応じて、循環ポンプの間欠運転の制御条件を変更することにより、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別して製氷を行うことができる。
第6発明は、
ネットワーク(NT)を介して外部サーバに情報を送信可能な送信手段(50)と、
ネットワーク(NT)を介して外部サーバから情報を受信可能な受信手段(52)と、を有し、
前記時間計測手段(Tm)が計測した製氷運転の製氷時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段(50)を介して外部サーバ(SB)に送信可能に構成されると共に、
前記製氷運転毎の製氷時間に関する情報に基づいて前記外部サーバ(SB)で特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報を、前記受信手段(52)を介して受信可能に構成され、
前記制御手段(C)は、前記受信手段(52)で受信した製氷運転の平均製氷時間に関する情報により特定された基準製氷時間(X1)に基づいて、前回の製氷運転時に前記時間計測手段(Tm)が計測した製氷時間が当該基準製氷時間(X1)より長いか否かを判定するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、外部サーバで特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
ネットワーク(NT)を介して外部サーバに情報を送信可能な送信手段(50)と、
ネットワーク(NT)を介して外部サーバから情報を受信可能な受信手段(52)と、を有し、
前記時間計測手段(Tm)が計測した製氷運転の製氷時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段(50)を介して外部サーバ(SB)に送信可能に構成されると共に、
前記製氷運転毎の製氷時間に関する情報に基づいて前記外部サーバ(SB)で特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報を、前記受信手段(52)を介して受信可能に構成され、
前記制御手段(C)は、前記受信手段(52)で受信した製氷運転の平均製氷時間に関する情報により特定された基準製氷時間(X1)に基づいて、前回の製氷運転時に前記時間計測手段(Tm)が計測した製氷時間が当該基準製氷時間(X1)より長いか否かを判定するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、外部サーバで特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
第7発明は、
ネットワーク(NT)を介して外部サーバ(SB)に情報を送信可能な送信手段(50)と、
ネットワーク(NT)を介して外部サーバ(SB)から情報を受信可能な受信手段(52)と、を有し、
前記時間計測手段(Tm)が計測した前記製氷運転の開始から前記温度検出手段(38)が予め定めた第1の設定温度(P1)を検出するまでの時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段(50)を介して外部サーバ(SB)に送信可能に構成されると共に、
前記製氷運転毎の第1の設定温度(P1)を検出するまでの時間に関する情報に基づいて前記外部サーバ(SB)で特定された平均検出経過時間に関する情報を、前記受信手段(52)を介して受信可能に構成され、
前記制御手段(C)は、前記受信手段(52)で受信した平均検出経過時間に関する情報により特定された基準検出経過時間(X2)が今回の製氷運転の開始から経過する前に、前記温度検出手段(38)が前記第1の設定温度(P1)を検出したか否かを判定するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、外部サーバで特定された平均検出経過時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
ネットワーク(NT)を介して外部サーバ(SB)に情報を送信可能な送信手段(50)と、
ネットワーク(NT)を介して外部サーバ(SB)から情報を受信可能な受信手段(52)と、を有し、
前記時間計測手段(Tm)が計測した前記製氷運転の開始から前記温度検出手段(38)が予め定めた第1の設定温度(P1)を検出するまでの時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段(50)を介して外部サーバ(SB)に送信可能に構成されると共に、
前記製氷運転毎の第1の設定温度(P1)を検出するまでの時間に関する情報に基づいて前記外部サーバ(SB)で特定された平均検出経過時間に関する情報を、前記受信手段(52)を介して受信可能に構成され、
前記制御手段(C)は、前記受信手段(52)で受信した平均検出経過時間に関する情報により特定された基準検出経過時間(X2)が今回の製氷運転の開始から経過する前に、前記温度検出手段(38)が前記第1の設定温度(P1)を検出したか否かを判定するよう構成されていることを要旨とする。
この発明によれば、外部サーバで特定された平均検出経過時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
本発明によれば、製氷水の過冷却を効果的に防止して製氷を行うことができる。
次に、本発明に係る製氷機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
図1に示すように、第1の実施形態の製氷機M1は所謂流下式であって、製氷室11と、製氷室11の下側方に形成された貯氷室12と、貯氷室12の上方に形成された機械室13とを有する製氷機本体10を備えている。製氷室11内には、氷塊Sを形成する製氷機構20が収容設置され、機械室13内には、前記製氷部21の冷却および加熱を行う冷凍機構30が配設されている。
前記製氷機構20は、氷塊Sを形成する製氷部21と、製氷部21に供給される製氷水を貯留する製氷水タンク22とを備えている。製氷部21は、製氷水が流下する製氷板23を備え、この製氷板23の背面に、前記冷凍機構30の蒸発器35が蛇行して配設されている。製氷水タンク22は、上方に開口しており、製氷部21から流れ落ちた製氷水を回収可能となっている。また製氷水タンク22には、給水管24を介して該タンク内の製氷水を製氷部21へ供給する循環ポンプ25が設けられている。一方、符号26は、外部水源に連結されて給水弁26Aを備えた給水部であり、該給水部26は、製氷水を製氷部21へ供給する。
前記冷凍機構30は、図1に示すように、気化冷媒を圧縮する圧縮機31と、ファンモータ32により圧縮した冷媒を液化する凝縮器33と、液化冷媒を膨張させる膨張弁34と、前記製氷部21に配設されて液化冷媒の気化により冷却されて該製氷部21の製氷板を冷却させる蒸発器35を備えている。また冷凍機構30は、圧縮機31からのホットガスを蒸発器35へバイパスするバイパス管36およびホットガス弁37等を備えている。そして、冷凍機構30における蒸発器35の出口側には、該蒸発器35の出口温度Toを検知する温度検出手段38が配設されている。
製氷機M1を全般的に制御する制御装置Cには、図2に示すように、前述した圧縮機31、ファンモータ32、ホットガス弁37、給水弁26A、循環ポンプ25および温度検出手段38等が接続されると共に、製氷運転に伴って時間を計測するタイマ(時間計測手段)Tmが接続されている。そして、温度検出手段38が検出する前記蒸発器35の出口温度ToおよびタイマTmの計測時間に基づき、制御装置Cが圧縮機31、ファンモータ32、ホットガス弁37、給水弁26A、循環ポンプ25を作動制御することで、製氷運転と除氷運転とが反復される。なお図2では、本願発明に関連する機器のみを記載している。
また、前記制御装置Cは、製氷運転の初期において綿氷が発生するのを防止するための過冷却防止運転を行うよう製氷機M1の各構成機器を制御可能に構成されている。ここで、綿氷の発生は、製氷水が過冷却、すなわち0℃以下に冷却された状態となることで発生する可能性があることが知られている。そこで、前記製氷機M1は、製氷水が過冷却される可能性がある状況かを判定する過冷却判定処理を制御装置Cが実行すると共に、製氷水が過冷却となる可能性がある場合に製氷水の過冷却を防止する過冷却防止運転処理を制御装置Cが実行し得るようよう構成されている。すなわち、過冷却防止運転(過冷却判定処理、過冷却防止運転処理)を実行することで、製氷水の過冷却を防止して綿氷の発生を防止する。また、この第1の実施形態の製氷機M1は、製氷水の温度変化に連動するように温度変化する対象物の温度に基づいて過冷却防止運転を実行するよう制御装置Cに制御されるようになっており、製氷水の温度を直接的に検出する温度検出手段を省略して装置構成の簡略化が図られている。具体的に、この第1の実施形態では、蒸発器35の出口温度Toを検知する温度検出手段38の検出温度に基づいて過冷却防止運転が実行されるようにしてある。
ここで、過冷却判定処理では、製氷運転を行う際に、前回(直前)の製氷運転時に前記タイマTmが計測する製氷時間が基準製氷時間X1より長い場合において、今回の製氷運転の開始から基準検出経過時間X2が経過する前に前記温度検出手段38が第1の設定温度P1を検出するかを判定する判定処理を制御装置Cが実行し、当該判定処理において温度検出手段38が第1の設定温度P1を検出した場合に、過冷却防止運転処理を実行して循環ポンプ25を間欠運転に切り替えて運転するようになっている。
ここで綿氷の発生は、製氷水が過冷却、すなわち0℃以下に冷却されることで発生するため、過冷却防止運転は製氷水が0℃より高い温度で行う必要がある。しかし、蒸発器35の出口温度Toと製氷水タンク22内の製氷水の温度とは、製氷機M1の個体差や設置環境等により製氷機毎に異なっており、蒸発器35の出口温度Toと製氷水の温度との製氷機毎の温度幅が0~3℃程度であることが実験等により判明している。このため、製氷水が0℃近傍まで冷却された時点で過冷却防止運転を開始しても、過冷却防止運転中に該製氷水が0℃以下になることもあり得る。このため、第1の設定温度P1としては、蒸発器35の出口温度Toと製氷水の温度との温度差より高い温度に設定することが好ましく、この第1の実施形態では、第1の設定温度P1として予め10℃が設定されている。このように、例えば蒸発器35の出口温度Toが第1の設定温度P1(10℃)に到達したタイミングを基準に判定することで、製氷水の温度が0℃以上の状態で過冷却防止運転を開始することが可能となっている。
ここで、前記制御装置Cには、図2に示すように、前記タイマTmが測定する製氷運転の製氷時間を製氷運転毎に記憶する第1の記憶手段R1が備えている。そして、前記第1の記憶手段R1が記憶している製氷運転毎の製氷時間に基づいて、当該製氷機M1で行われる製氷運転の平均時間を算出して、当該算出した製氷運転の平均時間を第1の記憶手段R1に設けた所定の記憶領域に基準製氷時間X1として記憶するよう構成されている。なお、製氷運転の平均時間(基準製氷時間X1)の算出は、一定期間(例えば2週間)の間に行われた製氷運転毎の製氷時間に基づいて行うようにしてもよく、一定回数(例えば100回)実行した製氷運転毎の製氷時間に基づいて行うようにしてもよい。すなわち、この第1の実施形態の制御装置Cは、過冷却防止運転処理において、算出した製氷運転の平均時間を前記基準製氷時間X1として、前回の製氷運転時に前記タイマTmが計測した製氷時間が製氷運転の平均時間(基準製氷時間X1)より長い時間か否かを判定するようになっている。
また、前記制御装置Cには、図2に示すように、タイマTmが計測する製氷運転の開始から前記温度検出手段38が前記第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間を、前記製氷運転毎に記憶する第2の記憶手段R2が備えられている。そして、前記第2の記憶手段R2が記憶する製氷運転毎の検出経過時間に基づいて、当該製氷運転において第1の設定温度を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出して、当該算出した検出経過時間の平均時間を第2の記憶手段R2に設けた所定の記憶領域に基準検出経過時間X2として記憶するよう構成されている。なお、検出経過時間の平均時間(基準検出経過時間X2)の算出は、一定期間(例えば2週間)の間に行われた製氷運転毎における前記検出経過時間に基づいて行うようにしてもよく、一定回数(例えば100回)実行した製氷運転毎における検出経過時間に基づいて行うようにしてもよい。すなわち、この第1の実施形態の制御装置Cは、過冷却防止運転処理において、算出した前記第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間の平均時間を前記基準検出経過時間X2として、今回の開始から基準検出経過時間X2が経過する前に前記温度検出手段38が前記第1の設定温度を検出したか否かを判定するようになっている。
このように、製氷機M1は、前記第1の記憶手段R1が記憶する製氷時間に基づいて、製氷運転の平均時間を前記基準製氷時間X11として算出する基準製氷時間算出手段を備えると共に、前記第2の記憶手段R2が記憶する検出経過時間に基づいて、当該検出経過時間の平均時間を前記基準検出経過時間X2として算出する基準検出経過時間算出手段を備えるよう構成されている。
ここで、前記基準製氷時間算出手段としての制御装置Cは、前記基準製氷時間X1を算出する際に、製氷運転の平均時間から所定時間以上外れた製氷時間(例えば10分以上乖離した製氷時間)を除いて当該基準製氷時間X1を算出するよう構成されている。同様に、前記基準検出経過時間算出手段としての制御装置Cは、前記基準検出経過時間X2を算出する際に、検出経過時間の平均時間から所定時間以上外れた検出経過時間(例えば10分以上乖離した検出経過時間)を除いて当該基準検出経過時間を算出するよう構成されている。ここで例えば、製氷運転(過冷却防止運転)が行われている間に、例えば給水の一時停止など何らかのイレギュラーな事象が発生した場合には、通常よりも製氷時間が長くなったり、温度検出手段38が第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が長くなる。すなわち、計測した製氷時間や検出経過時間が基準製氷時間X1や基準検出経過時間X2に対して乖離している場合には、何らかのイレギュラーな事象が発生している可能性があることから、このような異常な値を除外して基準製氷時間X1や基準検出経過時間X2を算出することで、指標として利用する基準製氷時間X1や基準検出経過時間X2の信頼性を維持することができる。
また、前記制御装置Cは、過冷却防止運転処理において循環ポンプ25を間欠運転に切り替える基準として、前記第1の設定温度P1より低く0℃より高い第2の設定温度P2と、この第1の設定温度P1および第2の設定温度P2より低く0℃より高い第3の設定温度P3が予め設定されており、当該第2の設定温度P2および第3の設定温度P3を閾値として循環ポンプ25を間欠運転に切り替えて運転するようになっている。具体的に、前記基準検出経過時間X2が経過する前に前記温度検出手段38が前記第1の設定温度P1を検出する製氷運転が連続して基準回数発生していない場合に、第2の設定温度P2を基準として循環ポンプ25を間欠運転に切り替える第1の過冷却防止運転処理を制御装置Cが制御し得るようになっており、前記基準検出経過時間X2が経過する前に前記温度検出手段38が前記第1の設定温度P1を検出する製氷運転が連続して基準回数発生した場合に第3の設定温度P3を基準として循環ポンプ25を間欠運転に切り替える第2の過冷却防止運転処理を制御装置Cが制御し得るようになっている。なお、基準回数としては特に限定されないが、この実施形態では2回に設定してある。
この第1の過冷却防止運転処理は、前記温度検出手段38が前記第2の設定温度を検出した後に、前記循環ポンプ25を間欠運転に切り替えると共に、設定回数の間欠サイクルを実行してから連続運転に切り替えるよう制御される。ここで、この第1の実施形態における間欠運転では、循環ポンプ25を10秒間の停止および50秒間の駆動する間欠サイクルを繰り返すよう制御されている。また、設定回数としては特に限定されないが、例えば2回に設定することができる。また、この第2の過冷却防止運転処理は、前記基準検出経過時間X2が経過する前に前記温度検出手段38が前記第1の設定温度P1を検出する製氷運転が連続して基準回数発生した場合に、当該第1の設定温度P1の検出に応じて前記循環ポンプ25を間欠運転に切り替え、この間欠運転において、前記温度検出手段38が前記第3の設定温度P3を検出した後に、設定回数の間欠サイクルを実行してから前記連続運転に切り替えるよう制御されている。
ここで、第2の設定温度P2は、前述した蒸発器35の出口温度Toと製氷水の温度との製氷機毎の温度幅(0~~3℃)よりも高い温度(例えば5℃)に設定することが好ましい。第2の設定温度P2をこのような温度設定とすることで、循環ポンプ25の停止に伴う製氷水が冷却されない時間を抑制して、製氷効率を維持しつつ製氷水の過冷却を防止し得る利点がある。また、第3の設定温度P3は、前述した蒸発器35の出口温度Toと製氷水の温度との製氷機毎の温度幅(0~~3℃)の範囲の温度(例えば1℃)に設定することが好ましい。第3の設定温度P3をこのような温度設定とすることで、製氷水が過冷却されることをより効果的に防止できる利点がある。
次に、前述のように構成された製氷機M1の動作制御について、図3を引用して説明する。
製氷運転に先立ち(除氷運転中)、給水部26を介して製氷水タンク22内へ製氷水を供給すると共に、循環ポンプ25を連続運転して(ステップS1)、製氷水タンク22に貯留された製氷水を製氷部21へ供給する。そして、除氷運転から製氷運転に切り替わると(ステップS2)、冷凍機構30の冷凍運転により蒸発器35が冷却され、製氷部21の製氷板23を蒸発器35との熱交換により冷却する。このもとで、製氷部21に供給された製氷水は、製氷板23の上部から下部に向けて流下し、この流下過程で製氷板23の冷却されている部位に接触することで徐々に冷却される。なお、製氷水はまだ氷結しないので、製氷板23から落下する製氷水は、図1に示すように、その全量が製氷水タンク22に回収された後、循環ポンプ25により再び製氷部21に供給される。
製氷運転を開始すると、制御装置Cは、前記第1の記憶手段R1が記憶している前回(直前)の製氷運転時における製氷時間を読み出すと共に、過去の製氷運転毎の製氷時間に基づいて算出した基準製氷時間X1(製氷運転毎の平均時間)を読み出し、前回の製氷運転時の製氷時間が基準製氷時間X1より長い(前回の製氷時間>基準製氷時間X1)か否かを判定する(ステップ3)。そして、前回の製氷運転時の製氷時間が基準製氷時間X1と同じか短い場合には、製氷運転が終了するまで循環ポンプ25を連続運転し(ステップS4)。これにより、製氷水が冷されて製氷部21の製氷板23に製氷水が徐々に氷結し氷塊Sが形成されるに至る。そして、蒸発器35の出口温度が予め設定された製氷完了温度に到達するまで循環ポンプ25を連続運転して製氷運転を継続して行う(ステップS5)。そして、温度検出手段38が製氷完了温度を検出することにより、当該の製氷運転の完了と判断して循環ポンプ25の連続運転を停止する(ステップS6)。
また、上記ステップ3において前回の製氷運転時の製氷時間が基準製氷時間X1より長い場合には、制御装置Cは、過去の製氷運転毎において温度検出手段38が第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間から算出される基準検出経過時間X2(経過運転の平均時間)を読み出すと共に、当該の製氷運転の開始から温度検出手段38が蒸発器35の出口温度Toとして第1の設定温度P1を計測するまでにタイマTmが計測する時間(検出経過時間)が当該基準検出経過時間X2より短い(出経過時間<基準検出経過時間X2)かを判定する(ステップ7)。すなわち、制御装置Cは、今回の製氷運転の開始から基準検出経過時間X2が経過する前に前記温度検出手段38が前記第1の設定温度P1を検出したかを判定している。そして、当該の製氷運転において第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が、基準検出経過時間X2と同じか長い場合には、前述したステップ4~ステップS6の処理を行うようになっている。
また、前記制御装置Cは、当該の製氷運転において第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い場合に、複数回の製氷運転において第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い状態が連続して基準回数発生しているか否かを判定する(ステップS8)。具体的には、この第1の実施形態では、前回の製氷運転において第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い状態か否かを判定して、第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い状態が基準回数(この実施形態では2回)の製氷運転で連続しているかを判断するようになっている。このように、複数回の製氷運転において第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い状態が連続しているかを判断することで、当該製氷機M1において製氷水が過冷却になり易い状態かを判別するようになっており、複数回の製氷運転で連続していない場合には、製氷水が過冷却になる可能性が比較的に低く、循環ポンプ25を間欠運転する時間の短い第1の過冷却防止運転処理を実行すると共に、複数回の製氷運転で連続している場合には、製氷水が過冷却になる可能性が比較的に高く、循環ポンプ25を間欠運転する時間の長い第2の過冷却防止運転処理を実行する。
ここで、第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い状態が複数回の製氷運転で連続していない場合に行われる第1の過冷却防止運転処理では、制御装置Cは、温度検出手段38が検出する蒸発器35の出口温度Toが第2の設定温度P2になったかを判定し(ステップS9)、出口温度Toが第2の設定温度P2になることで、循環ポンプ25を連続運転から間欠運転に切り替えるように制御する(ステップS10)。循環ポンプ25が間欠運転に切り替わると、制御装置Cにより、所定時間(例えば10秒間)の停止および所定時間(例えば50秒間)の駆動からなる間欠サイクルを反復する。この間欠運転により、製氷水の冷却速度が遅くなり、該製氷水は徐々に冷される。そして、間欠運転に切り替わった後に、設定回数(例えば2回)の間欠サイクルを実行することで(ステップS11)、循環ポンプ25が間欠運転から連続運転に切り替えると共に、当該の製氷運転が終了するまで循環ポンプ25を連続運転して、前述したステップ4~ステップS6の処理を行うようになっている。
また、第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い状態が複数回の製氷運転で連続している場合に行われる第2の過冷却防止運転処理では、制御装置Cは、先ず循環ポンプ25を連続運転から間欠運転に切り替えるように制御する(ステップS12)。すなわち、間欠運転により製氷水の冷却速度を遅くして、該製氷水を徐々に冷却すると共に、当該製氷水により製氷部21における製氷板23の冷却を徐々に進行させる。そして、制御装置Cは、温度検出手段38が検出する蒸発器35の出口温度Toが予め設定された第3の設定温度P3である1℃に到達したかを判定し(ステップS13)、第3の設定温度P3に達した後に、設定回数(例えば2回)前記の間欠サイクルを実行するまで間欠運転を継続して(ステップS14)、その後に環ポンプ25を間欠運転から連続運転に切り替える。その後、当該の製氷運転が終了するまで循環ポンプ25を連続運転して、前述したステップ4~ステップS6の処理を行うようになっている。
このように、第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間が基準検出経過時間X2より短い状態が複数回の製氷運転で連続している場合には、循環ポンプ25を速やかに間欠運転に切り替えて製氷水の冷却速度を抑制することで、製氷水の過冷却を効果的に防止するようになっている。
また、温度検出手段38が製氷完了温度を検出して製氷運転の完了と判断するのに合わせて、タイマTmが計測した当該の製氷運転の製氷時間を第1の記憶手段R1に記憶すると共に、当該の製氷運転を含めた過去の製氷運転毎の製氷時間に基づいて基準製氷時間X1を算出して、第1の記憶手段R1に記憶する。ここで、製氷運転の製氷時間を記憶するタイミングおよび基準製氷時間X1を算出するタイミングとしては、特に限定されるものではなく、製氷運転が完了した後の任意のタイミングで行うようにすることができる。
ここで、当該の製氷運転を含めた過去の製氷運転毎の製氷時間に基づいて基準製氷時間X1を算出する際に、当該の製氷運転時にタイマTmが計測した製氷時間が、第1の記憶手段R1に記憶されている基準製氷時間X1に対して所定時間(例えば10分)以上外れた時間(値)の場合には、当該の製氷運転の製氷時間を除いて基準製氷時間X1を算出するようにすることが好ましい。すなわち、計測した製氷時間が基準製氷時間X1に対して乖離した時間の場合には、例えば給水の一時停止など何らかのイレギュラーな事象が発生している可能性があり、このような異常な製氷時間を除外することで、指標として利用する基準製氷時間X1の信頼性を維持することができる。
同様に、当該の製氷運転において製氷運転の開始から温度検出手段38が検出する蒸発器35の出口温度Toが第1の設定温度P1になるまでにタイマTmが計測した計測した検出経過時間を第2の記憶手段R2に記憶すると共に、当該の製氷運転を含めた過去の製氷運転毎の前記検出経過時間に基づいて基準検出経過時間X2を算出して、第2の記憶手段R2に記憶する。また、第1の設定温度P1になるまでの検出経過時間を記憶するタイミングおよび基準検出経過時間X2を算出するタイミングとしては、特に限定されるものではなく、温度検出手段38が第1の設定温度P1を検出した後の任意のタイミングで行うようにすることができる。
また、当該の製氷運転を含めた過去の製氷運転毎の前記検出経過時間に基づいて基準検出経過時間X2を算出する際に、当該の製氷運転時においてタイマTmが計測した製氷時間が、第2の記憶手段R2に記憶されている基準検出経過時間X2に対して所定時間(例えば10分)以上外れた時間(値)の場合には、当該の製氷運転の前記検出経過時間を除いて基準検出経過時間X2を算出するようにすることが好ましい。すなわち、計測した検出経過時間が基準検出経過時間X2に対して乖離した時間の場合には、例えば給水の一時停止など何らかのイレギュラーな事象が発生している可能性があり、このような異常な製氷時間を除外することで、指標として利用する基準検出経過時間X2の信頼性を維持することができる。
そして、前述のように構成された製氷機M1によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)前回の製氷運転の製氷時間が基準製氷時間X1より長い場合に、今回の製氷運転において基準検出経過時間X2が経過する前に第1の設定温度P1を検出することで循環ポンプ25が間欠運転に切り替えられる。ここで、製氷水が過冷却された場合には、僅かな振動などにより氷結して正常に水が循環し難くなるなどにより製氷時間が長くなると共に、水温が急激に低下する傾向にある。すなわち、過去に行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間X1を超え、通常の製氷運転よりも早いタイミングで予め定めた第1の設定温度P1に到達するような製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状況となった場合に、循環ポンプ25を間欠運転して製氷水の過冷却を防止することが可能になる。このように、製氷水が過冷却の状態となる可能性かに応じて、綿氷の発生を防止する運転を行うことができるから、効率的に製氷運転を行うことが可能になる。
(2)また、前回の製氷運転の状況および今回の製氷運転の状況の2つ指標を用いて製氷水が過冷却となる可能性を判別することで、製氷機M1の個体差や設置環境等に幅広く対応することが可能となり、氷塊の白濁などの不具合も効果的に防止できる。
(3)また、蒸発器35の出口温度Toが、製氷水の温度が0℃以下になっていない第1の設定温度P1である10℃に到達した場合に、過冷却防止運転処理(第1の過冷却防止運転処理または第2の過冷却防止運転処理)が行われ得るようにしたので、製氷水が過冷却状態となっていない状態で過冷却防止運転処理が開始され、該過冷却防止運転処理を効率的に行うことができる。
(4)過冷却防止運転処理における間欠運転では、循環ポンプ25を10秒間停止して50秒間駆動する間欠サイクルを反復するようにしたので、散水パイプに綿氷が詰まって製氷部21への製氷水の供給量が減少することや、製氷水タンクに綿氷が滞留して製氷水が溢れることにより製氷水が減少すること等が防止され、製氷部21における氷塊Sの生成に支障を来すことなく製氷水の冷却を遅らせて、該製氷水の過冷却を防止しながら綿氷の発生を防止し得る。
(5)過去の製氷運転の実績に基づいて、基準製氷時間X1となる製氷運転の平均時間や、基準検出経過時間X2となる第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出するようにしたことで、製氷機M1の個体差や設置環境等に応じて製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより正確に判別して製氷運転を行うことができる。
また、製氷運転が行われる都度、基準製氷時間X1および基準検出経過時間X2を更新して、基準製氷時間X1および基準検出経過時間X2をその時点での製氷運転に適した時間にして製氷水が過冷却となる可能性があるかを判別できるから、より正確に製氷水の過冷却を防止して綿氷の発生を防ぐことができる。
(6)イレギュラーな状況で行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。同様に、イレギュラーな状況で行われた製氷運転の検出経過時間が基準検出経過時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。
(7)製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態が連続した複数回(例えば2回)の製氷運転において発生したかに応じて、循環ポンプ25の間欠運転の制御条件(第1の過冷却防止運転処理、第2の過冷却防止運転処理)を変更することにより、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別して製氷を行うことができる。
(8)製氷水の水温を直接検知する温度検出手段を製氷水タンク22に備える必要がないので、製造コストを抑えつつ綿氷の発生を好適に防止し得る。
(1)前回の製氷運転の製氷時間が基準製氷時間X1より長い場合に、今回の製氷運転において基準検出経過時間X2が経過する前に第1の設定温度P1を検出することで循環ポンプ25が間欠運転に切り替えられる。ここで、製氷水が過冷却された場合には、僅かな振動などにより氷結して正常に水が循環し難くなるなどにより製氷時間が長くなると共に、水温が急激に低下する傾向にある。すなわち、過去に行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間X1を超え、通常の製氷運転よりも早いタイミングで予め定めた第1の設定温度P1に到達するような製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状況となった場合に、循環ポンプ25を間欠運転して製氷水の過冷却を防止することが可能になる。このように、製氷水が過冷却の状態となる可能性かに応じて、綿氷の発生を防止する運転を行うことができるから、効率的に製氷運転を行うことが可能になる。
(2)また、前回の製氷運転の状況および今回の製氷運転の状況の2つ指標を用いて製氷水が過冷却となる可能性を判別することで、製氷機M1の個体差や設置環境等に幅広く対応することが可能となり、氷塊の白濁などの不具合も効果的に防止できる。
(3)また、蒸発器35の出口温度Toが、製氷水の温度が0℃以下になっていない第1の設定温度P1である10℃に到達した場合に、過冷却防止運転処理(第1の過冷却防止運転処理または第2の過冷却防止運転処理)が行われ得るようにしたので、製氷水が過冷却状態となっていない状態で過冷却防止運転処理が開始され、該過冷却防止運転処理を効率的に行うことができる。
(4)過冷却防止運転処理における間欠運転では、循環ポンプ25を10秒間停止して50秒間駆動する間欠サイクルを反復するようにしたので、散水パイプに綿氷が詰まって製氷部21への製氷水の供給量が減少することや、製氷水タンクに綿氷が滞留して製氷水が溢れることにより製氷水が減少すること等が防止され、製氷部21における氷塊Sの生成に支障を来すことなく製氷水の冷却を遅らせて、該製氷水の過冷却を防止しながら綿氷の発生を防止し得る。
(5)過去の製氷運転の実績に基づいて、基準製氷時間X1となる製氷運転の平均時間や、基準検出経過時間X2となる第1の設定温度P1を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出するようにしたことで、製氷機M1の個体差や設置環境等に応じて製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより正確に判別して製氷運転を行うことができる。
また、製氷運転が行われる都度、基準製氷時間X1および基準検出経過時間X2を更新して、基準製氷時間X1および基準検出経過時間X2をその時点での製氷運転に適した時間にして製氷水が過冷却となる可能性があるかを判別できるから、より正確に製氷水の過冷却を防止して綿氷の発生を防ぐことができる。
(6)イレギュラーな状況で行われた製氷運転の製氷時間が基準製氷時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。同様に、イレギュラーな状況で行われた製氷運転の検出経過時間が基準検出経過時間に反映されるのを防止でき、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができる。
(7)製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態が連続した複数回(例えば2回)の製氷運転において発生したかに応じて、循環ポンプ25の間欠運転の制御条件(第1の過冷却防止運転処理、第2の過冷却防止運転処理)を変更することにより、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別して製氷を行うことができる。
(8)製氷水の水温を直接検知する温度検出手段を製氷水タンク22に備える必要がないので、製造コストを抑えつつ綿氷の発生を好適に防止し得る。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る製氷機について説明する。なお、第2の実施形態に係る製氷機は、前述した第1の実施形態に係る製氷機M1と基本的な構成は同一であるので、異なる構成についてのみ説明するものとする。
次に、第2の実施形態に係る製氷機について説明する。なお、第2の実施形態に係る製氷機は、前述した第1の実施形態に係る製氷機M1と基本的な構成は同一であるので、異なる構成についてのみ説明するものとする。
前述した第1の実施形態に係る製氷機M1では、当該製氷機M1が備える制御装置Cが基準製氷時間X1および基準検出経過時間X2を算出し、当該算出した基準製氷時間X1および基準検出経過時間X2を用いて過冷却防止運転(過冷却判定処理、過冷却防止運転処理)を行うよう構成したが、第2の実施形態に係る製氷機M2では、外部サーバSBが特定した基準製氷時間X1および基準検出経過時間X2を利用して制御装置Cが過冷却防止運転(過冷却判定処理、過冷却防止運転処理)を行うよう構成されている点で相違している。
すなわち、図4に示すように、第2の実施形態に係る製氷機M2は、ネットワークNTを介して外部サーバSBに情報を送信可能な送信手段50と、ネットワークNTを介して外部サーバSBから情報を受信可能な受信手段52と、を備えており、前記タイマTmが計測した製氷運転の製氷時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段50を介して外部サーバに送信可能に構成されると共に、前記製氷運転毎の製氷時間に関する情報に基づいて前記外部サーバSBで特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報を、前記受信手段52を介して受信可能に構成される。
更に、前記タイマTmが計測した前記製氷運転の開始から前記温度検出手段38が予め定めた第1の設定温度P1を検出するまでの時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段50を介して外部サーバSBに送信可能に構成されると共に、前記製氷運転毎の第1の設定温度P1を検出するまでの時間に関する情報に基づいて前記外部サーバSBで特定された平均検出経過時間に関する情報を、前記受信手段52を介して受信可能に構成される。
ここで、ネットワークNTとしては情報通信可能に接続されるものであれば特に限定されるものではなく、製氷機M2と外部サーバSBを通信線で接続したものや、インターネット回線などのコンピュータネットワークNT回線を利用したものであってもよい。インターネット回線を利用する形態では、複数の製氷機M2を同時に外部サーバSBに容易に接続して複数の製氷機M2の情報収集が可能になり好適である。
そして、第2の実施形態の製氷機M2では、前記制御装置Cは、前記受信手段52で受信した製氷運転の平均製氷時間に関する情報により特定される基準製氷時間X1に基づいて、前回の製氷運転時に前記タイマTmが計測した製氷時間が当該基準製氷時間X1より長いか否かを判定するよう構成され、これにより、第1の実施形態におけるステップ1の制御処理を実行可能になっている。更に、前記制御装置Cは、前記受信手段52で受信した平均検出経過時間に関する情報により特定された基準検出経過時間X2が今回の製氷運転の開始から経過する前に、前記温度検出手段38が前記第1の設定温度P1を検出したか否かを判定するよう構成され、これにより、第1の実施形態におけるステップ7の制御処理を実行可能になっている。
このように構成された第2の実施形態に係る製氷機M2によれば、前述した第1の実施形態に係る製氷機M1と同様の作用効果を期待することができる。
また、第2の実施形態に係る製氷機M2では、外部サーバSBで特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機M2の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機M2の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバSBで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
同様に、第2の実施形態に係る製氷機M2では、外部サーバSBで特定された平均検出経過時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバSBで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
また、第2の実施形態に係る製氷機M2では、外部サーバSBで特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機M2の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機M2の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバSBで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
同様に、第2の実施形態に係る製氷機M2では、外部サーバSBで特定された平均検出経過時間に関する情報に基づいて、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態を判別することができるから、製氷機の制御負荷を軽減することができる。また、複数の製氷機の製氷運転から得られる情報に基づいて外部サーバSBで製氷運転の平均製氷時間に関する情報を特定することができるから、製氷水が過冷却の状態となる可能性がある状態をより適切に判別することができるようになる。
(変更例)
本発明に係る製氷機としては、前述した各実施形態に示すものに限られるものではなく、種々の変更が可能である。
(1)第1の設定温度P1、第2の設定温度P2および第3の設定温度P3は、実施形態に示した温度に限らず、綿氷防止運転を実行する製氷機に合わせて適宜変更することが可能である。
(2)循環ポンプ25の間欠運転における停止時間を10秒、運転時間を50秒としたが、これら停止時間および運転時間は変更可能である。
(3)温度検出手段38により蒸発器35の出口温度を検出すようにしたが、該製氷水の温度変化に連動するように温度変化する対象物の温度を検出するようにすればよく、温度を検出する対象物は任意決定することができる。また温度検出手段38により製氷水の温度を直接検出するようにしてもよい。
(4)基準検出経過時間X2が経過する前に温度検出手段38が第1の設定温度P1を検出する製氷運転が連続して基準回数発生していない場合と、連続して基準回数以上発生した場合とで、異なる条件(第1の過冷却防止運転処理および第2の過冷却防止運転処理)で循環ポンプ25を間欠運転するよう構成したが、連続して基準回数以上発生したか否かに関わらず同一の条件で循環ポンプ25を間欠運転するようにしてもよい。すなわち、間欠運転に切り替える基準として、第2の設定温度P2および第3の設定温度P3を設定するよう構成したが、何れか一方のみを設定するようにして第1の過冷却防止運転処理または第2の過冷却防止運転処理を行うようにすることも可能である。
(5)基準製氷時間X1を算出する際に、製氷運転の平均時間から所定時間以上外れた製氷時間を除いて算出するようにしたが、所定時間以上外れた製氷時間を除くことなく基準製氷時間X1を算出するようにしてもよい。同様に、基準検出経過時間X2を算出する際に、検出経過時間の平均時間から所定時間以上外れた検出経過時間を除いて算出するようにしたが、所定時間以上外れた検出経過時間を除くことなく基準検出経過時間X2を算出するようにしてもよい。
(6)流下式の製氷機に限らず、水循環式であれば噴射式にも実施可能である。
本発明に係る製氷機としては、前述した各実施形態に示すものに限られるものではなく、種々の変更が可能である。
(1)第1の設定温度P1、第2の設定温度P2および第3の設定温度P3は、実施形態に示した温度に限らず、綿氷防止運転を実行する製氷機に合わせて適宜変更することが可能である。
(2)循環ポンプ25の間欠運転における停止時間を10秒、運転時間を50秒としたが、これら停止時間および運転時間は変更可能である。
(3)温度検出手段38により蒸発器35の出口温度を検出すようにしたが、該製氷水の温度変化に連動するように温度変化する対象物の温度を検出するようにすればよく、温度を検出する対象物は任意決定することができる。また温度検出手段38により製氷水の温度を直接検出するようにしてもよい。
(4)基準検出経過時間X2が経過する前に温度検出手段38が第1の設定温度P1を検出する製氷運転が連続して基準回数発生していない場合と、連続して基準回数以上発生した場合とで、異なる条件(第1の過冷却防止運転処理および第2の過冷却防止運転処理)で循環ポンプ25を間欠運転するよう構成したが、連続して基準回数以上発生したか否かに関わらず同一の条件で循環ポンプ25を間欠運転するようにしてもよい。すなわち、間欠運転に切り替える基準として、第2の設定温度P2および第3の設定温度P3を設定するよう構成したが、何れか一方のみを設定するようにして第1の過冷却防止運転処理または第2の過冷却防止運転処理を行うようにすることも可能である。
(5)基準製氷時間X1を算出する際に、製氷運転の平均時間から所定時間以上外れた製氷時間を除いて算出するようにしたが、所定時間以上外れた製氷時間を除くことなく基準製氷時間X1を算出するようにしてもよい。同様に、基準検出経過時間X2を算出する際に、検出経過時間の平均時間から所定時間以上外れた検出経過時間を除いて算出するようにしたが、所定時間以上外れた検出経過時間を除くことなく基準検出経過時間X2を算出するようにしてもよい。
(6)流下式の製氷機に限らず、水循環式であれば噴射式にも実施可能である。
22 製氷水タンク,21 製氷部,30 冷凍機構,25 循環ポンプ
38 温度検出手段,50 送信手段,52 受信手段,Tm タイマ(時間計測手段)
C 制御装置(制御手段),R1 第1の記憶手段,R2 第2の記憶手段
NT ネットワーク,SB 外部サーバ
38 温度検出手段,50 送信手段,52 受信手段,Tm タイマ(時間計測手段)
C 制御装置(制御手段),R1 第1の記憶手段,R2 第2の記憶手段
NT ネットワーク,SB 外部サーバ
Claims (7)
- 製氷水タンクに貯留された製氷水を、冷凍機構により冷却される製氷部に循環ポンプで供給して、前記製氷部で氷結しなかった製氷水を前記製氷水タンクに回収するよう構成した製氷機において、
製氷運転に伴う時間を計測する時間計測手段と、
前記製氷水の温度または当該製氷水の温度変化に連動するように温度変化する対象物の温度を検出する温度検出手段と、
前記循環ポンプを連続運転および間欠運転に切り替えるように運転制御可能に構成された制御手段と、を備えており、
前記制御手段は、前回の製氷運転時に前記時間計測手段が計測した製氷時間が基準製氷時間より長い場合において、今回の製氷運転の開始から基準検出経過時間が経過する前に前記温度検出手段が第1の設定温度を検出した場合に、前記循環ポンプを間欠運転に切り替えるよう構成されている
ことを特徴とする製氷機。 - 前記時間計測手段が測定する製氷運転の製氷時間を、製氷運転毎に記憶する第1の記憶手段と、
前記時間計測手段が計測する製氷運転の開始から前記温度検出手段が前記第1の設定温度を検出するまでの検出経過時間を、前記製氷運転毎に記憶する第2の記憶手段と、
前記第1の記憶手段が製氷運転毎に記憶した製氷時間に基づいて、前記基準製氷時間となる製氷運転の平均時間を算出する基準製氷時間算出手段と、
前記第2の記憶手段が製氷運転毎に記憶した検出経過時間に基づいて、前記基準検出経過時間となる前記第1の設定温度を検出するまでの検出経過時間の平均時間を算出する基準検出経過時間算出手段と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の製氷機。 - 前記基準製氷時間算出手段は、算出した製氷運転の平均時間から所定時間以上外れた製氷時間を除いて前記基準製氷時間を算出するよう構成されていることを特徴とする請求項2記載の製氷機。
- 前記基準検出経過時間算出手段は、算出した検出経過時間の平均時間から所定時間以上外れた検出経過時間を除いて前記基準検出経過時間を算出するよう構成されていることを特徴とする請求項2または3記載の製氷機。
- 前記制御手段は、
前記基準検出経過時間が経過する前に前記温度検出手段が前記第1の設定温度を検出する製氷運転が連続して基準回数発生していない場合と、連続して基準回数以上発生した場合とで、異なる条件で前記循環ポンプを間欠運転するよう構成されていることを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の製氷機。 - ネットワークを介して外部サーバに情報を送信可能な送信手段と、
ネットワークを介して外部サーバから情報を受信可能な受信手段と、を有し、
前記時間計測手段が計測した製氷運転の製氷時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段を介して外部サーバに送信可能に構成されると共に、
前記製氷運転毎の製氷時間に関する情報に基づいて前記外部サーバで特定された製氷運転の平均製氷時間に関する情報を、前記受信手段(52)を介して受信可能に構成され、
前記制御手段は、前記受信手段で受信した製氷運転の平均製氷時間に関する情報により特定された基準製氷時間に基づいて、前回の製氷運転時に前記時間計測手段が計測した製氷時間が当該基準製氷時間より長いか否かを判定するよう構成されていることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の製氷機。 - ネットワークを介して外部サーバに情報を送信可能な送信手段と、
ネットワークを介して外部サーバから情報を受信可能な受信手段と、を有し、
前記時間計測手段が計測した前記製氷運転の開始から前記温度検出手段が予め定めた第1の設定温度を検出するまでの時間に関する情報を、製氷運転毎に前記送信手段を介して外部サーバに送信可能に構成されると共に、
前記製氷運転毎の第1の設定温度を検出するまでの時間に関する情報に基づいて前記外部サーバで特定された平均検出経過時間に関する情報を、前記受信手段を介して受信可能に構成され、
前記制御手段は、前記受信手段で受信した平均検出経過時間に関する情報により特定された基準検出経過時間が今回の製氷運転の開始から経過する前に、前記温度検出手段が前記第1の設定温度を検出したか否かを判定するよう構成されていることを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の製氷機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022001570A JP2023101155A (ja) | 2022-01-07 | 2022-01-07 | 製氷機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022001570A JP2023101155A (ja) | 2022-01-07 | 2022-01-07 | 製氷機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023101155A true JP2023101155A (ja) | 2023-07-20 |
Family
ID=87201870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022001570A Pending JP2023101155A (ja) | 2022-01-07 | 2022-01-07 | 製氷機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023101155A (ja) |
-
2022
- 2022-01-07 JP JP2022001570A patent/JP2023101155A/ja active Pending
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