JP2023101073A - 垂直離着陸機の駐機場及び駐機方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数の垂直離着陸機を簡便な構造で、限られた敷地面積内にスペース効率よく駐機させておける垂直離着陸機の駐機場及び駐機方法を提供すること、更に、駐機場からの離発着に要する時間を短くすることができる垂直離着陸機の駐機場または駐機方法を提供すること。
【解決手段】上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機の駐機場であって、第1の前記垂直離着陸機を駐機する第1の駐機面と、第2の前記垂直離着陸機を駐機する第2の駐機面と、前記第1の垂直離着陸機の幅広部の上方または下方に前記第2の垂直離着陸機の幅広部の一部が干渉することなく存するように、前記第1の駐機面と前記第2の駐機面との間に設けた段差とを有することを特徴とする垂直離着陸機の駐機場またはその駐機方法。
【選択図】図1


Description

本発明は、垂直離着陸機の駐機場に関し、特に、効率よく多数の垂直離着陸機を駐機できる駐機場及び駐機方法に関する。
近年、VTOL(Vertical Take-Off and Landing aircraft)と呼ばれる垂直離着陸機の需要が拡大しつつある。垂直離着陸機は全く滑走しないで垂直方向に離着陸する航空機(飛行体)であり、有人機では、「空飛ぶクルマ」「空飛ぶタクシー」として実用化に近づいており、無人機ではドローンによる物品の配送などに広く使われ始めている。
なお、本発明において、通常運航におけるヘリコプターは、垂直離着陸機には含まれないものとする。ヘリコプターは、通常時は垂直ではなくやや斜めに離着陸を行う(離着陸勾配)こと、航空法上もそのような観点からヘリポートの規制は、離着陸勾配を考慮したものになっていることなどからである。
ここで、垂直離着陸機が空飛ぶクルマ・空飛ぶタクシーなどとして実用化される際には、多数の垂直離着陸機をスペース効率よく駐機しておいて、多くの利用者の要望に対応できる駐機場を広範に設けることが必要であり、また、その駐機場では離着陸に要する時間を短くできることが重要である。
なお、垂直離着陸機の運用者としては、運用する垂直離着陸機の機種を統一した方が、運航、保守、訓練などの面からメリットが大きいため、同一機種が多数そろえられることになる。
例えば、特許文献1には、多数の垂直離着陸機などを駐機する立体駐機場の技術思想が開示されている(明細書5ページ左欄下から10行目参照)が、大掛かりな構造で建造費用も高額となり、また、駐機場と離発着場との出入にも比較的長い時間を要することなどから、垂直離着陸機の駐機場として普及させることは難しく、より簡便な構造の駐機場が求められている。
なお、垂直離着陸機は、離着陸時や飛行中の安定性の面から、胴体部の幅に比べて翼部の幅の寸法が非常に大きいという機体特徴を有している。そのため従来の駐機場では翼部の幅の寸法に依存し、空間効率が悪く、建設コストや広い敷地が必要となるといった問題点も有している。
特開平3-169983号公報
上記の状況に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、多数の垂直離着陸機を簡便な構造で、限られた敷地面積内にスペース効率よく駐機させておける垂直離着陸機の駐機場または駐機方法を提供することである。
更に、本発明の解決しようとするもう一つの課題は、駐機場からの離発着に要する時間を短くすることができる垂直離着陸機の駐機場または駐機方法を提供することである。
なお、後述するように、垂直離着陸機は、上下方向に、幅広部と幅狭部とを有していることが多く、それらに適応した駐機場であることも望ましい。ここで、幅広部は主に回転翼部であり、幅狭部は主に胴体部である。
更に、先に述べたように、垂直離着陸機の運用者としては、運用する垂直離着陸機の機種を統一した方が、運航、保守、訓練などの面からメリットが大きいため、同一機種が多数揃えられることになり、それらをスペース効率よく駐機できることが望ましい。
このような課題を解決するために、本発明の第1の態様は、上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機の駐機場であって、
-第1の前記垂直離着陸機を駐機する第1の駐機面と、
-第2の前記垂直離着陸機を駐機する第2の駐機面と、
-前記第1の垂直離着陸機の幅広部の上方または下方に前記第2の垂直離着陸機の幅広部の一部が干渉することなく存するように、前記第1の駐機面と前記第2の駐機面との間に設けた段差と
を有することを特徴とする。
ここで、垂直離着陸機は、上部に、回転翼を設けた水平方向の幅が広い幅広部(回転翼部ともいえる)を有し、下部に乗員・乗客・貨物などを収容する水平方向の幅狭部(胴体部ともいえる)とを有することが一般的である。
特に、同一機種を多数機保有している垂直離着陸機運用者においては、同一形状の機体であることから、幅広部・幅狭部の関係が統一されており、先に述べた態様を実施することに困難が少なく、メリットは大きい。
ここで、幅広部は、全体として水平方向の幅寸法に大きな変動はないが、幅狭部は、平面視で長方形や長円形の形状の場合が多く、その場合はその幅の狭い向きを幅狭部と定めるものとする。
なお、垂直離着陸機の上部に幅広部、下部に幅狭部として説明したが、垂直離着陸機の構造によっては逆の場合もあり、その場合も本発明を適用することができる。
また、駐機面とは、地表面(舗装などの処理を含んでもよい)、台座・台車などの介在物やビルの屋上などの構造物・建築物に設けられた面を指し、水平面であることが好適であるが、少しの凹凸・隙間・傾斜がある略水平面であってもよい。
また、干渉することなく存するとは、平面視で(上方から見て)、双方の垂直離着陸機の幅広部の一部が重なって見える状態で、かつ、双方の幅広部が接触しない状態を指し、この状態が最も駐機の効率が良い状態である。
但し、更に、接触しないだけではなく、適切な空隙を有して、この駐機場において、幅狭部への乗員乗客の乗り降りや荷物の積み下ろし、給油・充電・保守作業などを行うこともあり得るが、その場合、それらの作業が安全に実施できる状態を含むものとすることもあり得る。
なお、本発明の第1の態様では、第1の駐機面と第2の駐機面とを有するとしたが、更に、階段状に第3以降の駐機面を有してもよく、それもこの態様に含まれる。
また、段差の形成は、いずれかの駐機面を上昇・下降の必要のない基準面として、その面よりも盛り上げるようにして他の駐機面を形成する場合と、その面よりも下方に掘り込んで他の駐機面を形成する場合とがあり、いずれも本発明の第1の態様に含まれる。
また、上昇・下降する必要のない基準面を有せず、一方が上昇、一方が下方する駐機面でああってもよい。形成が容易になる場合もあり得る。
また、基準面でない他の駐機面への垂直離着陸機の移動のために、上昇する、または下降するスロープ(傾斜面)を設けることが好適であり、その際も、駐機済みの垂直離着陸機と出入する垂直離着陸機とが干渉することがないようにスロープを形成することが必要である。
この場合のスロープを用いての上昇または下降については、垂直離着陸機が車輪を有している場合、あるいは車輪を取り付けられる場合は、それを用いて自走する、人手や駆動源によって牽引あるいは後押しするなどの方法により、移動させればよい。
また、垂直離着陸機が車輪を有さない場合は、車輪を有する台車に載置して台車を自走・牽引などさせる方法により、あるいは、車輪のない台座に載置して、台座ごとAGV(自走車)が運搬するなどの方法により、移動させればよい。
なお、基準面でない駐機面への移動は、スロープによる方法以外に、スロープを設けずにリフトやエレベータによって上昇・下降させる方法や、垂直離着陸機自体を飛翔させる方法などがあり、状況に応じて適切な方法を選択すればよい。
このように構成した本発明の第1の態様によれば、平面視で垂直離着陸機の幅広部の一部が重なることから、同一平面上に垂直離着陸機を並べた場合に比べて、必要とする駐機場全体の面積を少なくすることができ、スペース効率のよい駐機場が実現できる。
更に、一方の駐機面に垂直離着陸機が駐機していても、他の駐機面に別の垂直離着陸機を駐機させる(入場させる)こと、及び他の駐機面に駐機している別の垂直離着陸機を駐機面から出す(出場させる)ことが可能であるため、いずれの垂直離着陸機をも任意に、迅速に垂直離着陸機の離発着を行わせることができる。
次に、本発明の第2の態様は、第1の態様の垂直離着陸機の駐機場であって、
前記第1の駐機面と前記第2の駐機面とを繰り返し設けたことを特徴としてもよい。
最も好適には、第1の駐機面、第2の駐機面、第1の駐機面、第2の駐機面(以降略)というように、交互に駐機面を形成し、各駐機面に1機ずつ垂直離着陸機を駐機させることがよい。
このようにすると、平面視で隣接する垂直離着陸機の幅広部の一部が重なることから、同一平面上に垂直離着陸機を並べた場合に比べて、必要とする駐機場全体の敷地面積を大幅に少なくすることができ、極めてスペース効率のよい駐機場が実現できる。
更に、いずれかの駐機面に垂直離着陸機が駐機していても、他の駐機面に別の垂直離着陸機を駐機させること、及び他の駐機面に駐機している別の垂直離着陸機を駐機面から出場させることが可能であるため、順番を待つことなく、所望の垂直離着陸機を、迅速に離発着させることができる。
なお、本発明の第2の態様において、一部のあるいは全ての駐機面に2機以上を駐機させるようにしてもよい。若干スペース効率は劣るが、段差の形成が少なくて済み、全体としてより大きな経済効果を生じる場合もあり得る。
次に、本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様の垂直離着陸機の駐機場であって、干渉の恐れのある複数の垂直離着陸機を同時に隣接する前記駐機面から出場させる、あるいは隣接する前記駐機面に入場させることのない同時出入防止手段を有することを特徴としてもよい。
これは、駐機した状態では、垂直離着陸機は干渉しない状態になっているが、隣接する第1の駐機面に駐機した垂直離着陸機と第2の駐機面に駐機した垂直離着陸機とを同時に駐機面から出場させると、干渉する恐れがある。同様に、同時に駐機面に入場させる場合や、同時に入場と出場をさせる場合にも干渉が生じる恐れはある。
このような事態を防止するために、垂直離着陸機の駐機場入出は、駐機場を管理するコンピュータによって制御されていることが望ましく、AI技術の活用なども有力な手段である。
例えば、垂直離着陸機の駐機面への、あるいは駐機面からの移動手段によっては、それらの移動手段の動作を制御して、同時出入場をできないようにすることも一つの手段である。これらの手段を設けることで、安全に垂直離着陸機の駐機場を使用することができる。
また、物理的な手段としては、例えば、駐機面の出入口部分に開閉可能なストッパを設けたり、信号灯を設けたり、警報音を発したりする同時出入防止手段を設けることが好適である。
次に、本発明の第4の態様は、上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機を駐機させる方法であって、
-段差を有する駐機場の上段に第1の前記垂直離着陸機を駐機させ、
-前記駐機場の下段に、前記第1の垂直離着陸機の幅広部の下方に前記第2の垂直離着陸機の幅広部の全てまたは一部が、平面視で重なりあうが、干渉することなく存するように、第2の前記垂直離着陸機を駐機させることを特徴とする。
ここで、段差については、基準面から盛り上げでも掘り込みでもよく、その形成手段については、その手段を問わず、スロープによるもののほか、階段状のもの、昇降可能な台によるものなど、どのようなものであってもよい。
また、段差の上段または下段への駐機手段についても、自走、牽引、押出し、リフトによる昇降など、どのような手段であってもよい。
このようにすると、適切に形成した段差によって、上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機を複数台駐機させる際に、その幅広部を平面視で重なり合うようにすることができるため、同一敷地面積に、より多くの垂直離着陸機を駐機させることができ、垂直離着陸機の駐機場の採算性が増し、各地への展開が容易に行える。
次に、本発明の第5の態様は、上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機を駐機させる方法であって、
-段差を有する駐機場の下段に第1の前記垂直離着陸機を駐機させ、
-前記駐機場の上段に、前記第1の垂直離着陸機の幅広部の上方に前記第2の垂直離着陸機の幅広部の全てまたは一部が、平面視で重なりあうが、干渉することなく存するように、第2の前記垂直離着陸機を駐機させることを特徴としてもよい。
これは第4の態様と同様の思想であるが、上段・下段の駐機順序を変えたものであり、同様の効果を奏する。
上記のように、本発明の垂直離着陸の駐機場または駐機方法によれば、駐機場全体のスペース効率がよく、更には、迅速な離発着を、安全に行わせることができる。
本発明の第1の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図である。。 本発明の第1の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。 本発明の第4の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。
本発明の第1の実施形態の垂直離着陸機の駐機場について図面を用いて説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
図1は本発明の第1の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図であり、図2は本発明の第1の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。
垂直離着陸機の駐機場1は、基準面である第1の駐機面10、第1の駐機面10より上方に設けられた第2の駐機面20a、第1の駐機面10と第2の駐機面20aとの間の段差30aとを有している。
また、第1の駐機面10から第2の駐機面20aへは、スロープ40aによって段差30aを乗り越えずに到達することができる。
ここで、第1の駐機面10には、垂直離着陸機V11及びV12の2機が駐機しており、第2の駐機面20aには、垂直離着陸機V21の1機が駐機している状態を示している。
なお、更に第2の駐機面20a及び第1の駐機面10を、例えば図2上で、右方向あるいは左方向に繰り返し増設し、垂直離着陸機を追加して駐機させることも可能であり、その数には制限はない。
ここで、この実施形態の垂直離着陸機Vは、機体上部に4個の回転翼B及びモータあるいはエンジン(図示せず)、フレーム(図示せず)などからなる幅広部Wを有している。
一方、機体下部は、操縦室、客室、荷物室などからなる胴体部となっており、その部分は平面視で略長円形のようになっているが、機体前方から見ると、上部と比べて幅が狭くなっており、この部分を幅狭部Nとする。
ここで、駐機している垂直離着陸機Vは同型機であるとする。その場合に、第1の駐機面10の垂直離着陸機V11の上部の幅広部Wは、段差30a上の第2の駐機面20aに駐機している垂直離着陸機V21の上部の幅広部Wの下方に、平面視で一部が重なった状態とすることができる。
なお、幅広部W同士が接触することのない状態を幅広部W同士が干渉しない状態と言い、駐機のみを目的とし、駐機効率をよくするためには、最も空隙が少ないことが望ましい。
但し、駐機場において、幅狭部N(胴体部)への乗員・乗客の乗降、貨物の積み下ろし、充電・給油・点検などの作業を行う場合には、安全上必要な隙間を確保するものとする。
このようにすると、1個所の幅広部Wの重なりによって、幅広部Wの1/4程度の幅方向のスペースが削減できる。なお、このような数値は概略であり、垂直離着陸機の形状などにより、変更があり得る。
第1の駐機面10(基準面)から第2の駐機面20aへの移動のためのスロープ40aは、既に正面から見て左または右の隣に駐機している垂直離着陸機V11、V12と干渉しないように、スロープ40aの起点、長さ、傾斜などを定めるものとする。
ここで、それぞれの垂直離着陸機Vは、前方に1個、後方に2個、計3個の駆動可能な車輪を有しており、第1の駐機面10(基準面)、スロープ40a、及び第2の駐機面20aの走行は、垂直離着陸機V自体の動力で自走できるようになっている。
自走できない場合でも、車輪を有していれば、牽引や後押しによってスロープ40aを昇降させることができる。
また、垂直離着陸機が車輪を有さない場合は、車輪を有する台車に載置して台車を自走・牽引・後押しするなどの方法により、あるいは、車輪のない台座に載置して、台座ごとAGV(自走車)が運搬するなどの方法により、移動させればよい。
なお、第1の駐機面10から第2の駐機面20aへの移動は、スロープ40aによる方法以外に、スロープ40aを設けずにリフト(図示せず)やエレベータ(図示せず)によって上昇・下降させる方法や、垂直離着陸機V自体を飛翔させる方法などもある。
また、各々の第1の駐機面10及び第2の駐機面20aの駐機位置から出場する方向の前方にストッパ(図示せず)を設けてもよい。これは、長手方向が垂直離着陸機の進行方向に直交する長尺板状で、通常時には駐機面に埋め込まれており、必要な場合には、長手方向に設けた回転機構を作動させて、略90度程度起立されるものなどが考えられる。
なお、このストッパの動作は、人手によるか、モータなどを設けて近傍あるいは遠隔で制御するようにする。
これによって、垂直離着陸機の出場方向の移動を制限するものである。ただし、その構造はこれに限定されず、垂直離着陸機の出場を防止できる手段であれば、他の周知の手段によってもよい。
次に、このような構成の本発明の第1の実施形態の垂直離着陸機の駐機場の運用について説明する。
垂直離着陸機の離着陸場などから駐機のために入場してくる垂直離着陸機Vは、空いている駐機面10,または20aに、自走、牽引などの方法で進行してくる。
スロープ40を有する駐機面20aに向かう際には、スロープ40のない基準面の駐機面10に向かうよりも大きな、人力、モータ、エンジンなど何らかの駆動力によって進行させられる。
なお、その際には、隣接する駐機面10または20aに駐機している垂直離着陸機Vは、出場しないようにストッパを作動させておく。
また、隣接する駐機面への同時入場は避けるよう、適切な手段を講じる。このようにして、空きの駐機スペースが効率よく埋められることになる。
出場の際も入場の場合と同様に、どの垂直離着陸機であっても、ストッパを解除した上で、隣接する駐機面への垂直離着陸機の入場を待機させて、速やかに出場させることができる。
また、隣接する駐機面の垂直離着陸機は、ストッパで出場を防止されており、同時出場できないようになっている。
このように、駐機しているどの垂直離着陸機も、任意に、安全に出場させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態の垂直離着陸機の駐機場について図面を用いて説明する。なお、第1の実施形態と共通する部分は同一符号をもって表示し、説明を省略する場合もある。
図3は本発明の第2の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図であり、図4は本発明の第2の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。
垂直離着陸機の駐機場1は、基準面である第1の駐機面10、第1の駐機面10より下方に設けられた第2の駐機面20b、第1の駐機面10と第2の駐機面20bとの間の段差30bとを有している。
また、第1の駐機面10から第2の駐機面20bへは、スロープ40bによって段差30bを乗り越えずに到達することができる。
ここで、第1の駐機面10には、垂直離着陸機V11及びV12の2機が駐機しており、第2の駐機面20bには、垂直離着陸機V21の1機が駐機している状態を示している。
なお、更に第2の駐機面20a及び第1の駐機面10を、例えば図4上で、右方向あるいは左方向に繰り返し増設し、垂直離着陸機を追加して駐機させることも可能であり、その数には制限はない。
ここで、この実施形態の垂直離着陸機Vは、機体上部に4個の回転翼B及びモータあるいはエンジン(図示せず)、フレーム(図示せず)などからなる幅広部Wを有している。
一方、機体下部は、操縦室、客室、荷物室などからなる胴体部となっており、その部分は平面視で略長円形のようになっているが、機体前方から見ると、上部と比べて幅が狭くなっており、この部分を幅狭部Nとする。
ここで、駐機している垂直離着陸機Vは同型機であるとする。その場合に、第1の駐機面10の垂直離着陸機V11の上部の幅広部Wは、段差30b上の第2の駐機面20bに駐機している垂直離着陸機V21の上部の幅広部Wの下方に、平面視で一部が重なった状態とすることができる。
なお、幅広部W同士が接触することのない状態を幅広部W同士が干渉しない状態と言い、駐機のみを目的とし、駐機効率をよくするためには、最も空隙が少ないことが望ましい。
但し、駐機場において、幅狭部N(胴体部)への乗員・乗客の乗降、貨物の積み下ろし、充電・給油・点検などの作業を行う場合には、安全上必要な隙間を確保するものとする。
このようにすると、1個所の幅広部Wの重なりによって、幅広部Wの1/4程度の幅方向のスペースが削減できる。なお、このような数値は概略であり、垂直離着陸機の形状などにより、変更があり得る。
第1の駐機面10(基準面)から第2の駐機面20bへの移動のためのスロープ40bは、既に正面から見て左または右の隣に駐機している垂直離着陸機V11、V12と干渉しないように、スロープ40bの起点、長さ、傾斜などを定めるものとする。
ここで、それぞれの垂直離着陸機Vは、前方に1個、後方に2個、計3個の駆動可能な車輪を有しており、第1の駐機面10(基準面)、スロープ40b、及び第2の駐機面20bの走行は、垂直離着陸機V自体の動力で自走できるようになっている。
自走できない場合でも、車輪を有していれば、牽引や後押しによってスロープ40bを昇降させることができる。
また、垂直離着陸機が車輪を有さない場合は、車輪を有する台車に載置して台車を自走・牽引などさせる方法により、あるいは、車輪のない台座に載置して、台座ごとAGV(自走車)が運搬するなどの方法により、移動させればよい。
なお、第1の駐機面10から第2の駐機面20bへの移動は、スロープ40bによる方法以外に、スロープ40bを設けずにリフト(図示せず)やエレベータ(図示せず)によって上昇・下降させる方法や、垂直離着陸機V自体を飛翔させる方法などもある。
なお、このような構成の本発明の第2の実施形態の垂直離着陸機の駐機場の運用については、第2の駐機面20が、盛り上げてあるか、掘り下げてあるかのみの相違であり、運用上はほぼ同様であるので、説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態の垂直離着陸機の駐機場について図面を用いて説明する。
図5は本発明の第3の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図であり、図6は本発明の第3の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。
この実施形態では、垂直離着陸機V11、V12、V21が、水平の回転翼Bだけでなく、垂直方向の固定翼Tを有する形状となっており、回転翼Bについても4個が正面から見て左右方向に直線状に配置され、幅広部Wを形成している。
更に、幅狭部Nが垂直離着陸機Vの上部に、幅広部Wが垂直離着陸機Vの下部に形成されている。
この場合でも、先に説明した実施形態と同様に、垂直の固定翼Tを考慮した段差の高さを設定し、スロープ40cと第2の駐機面20cとを構成すれば、隣接する垂直離着陸機Vの幅広部Wが平面視で重なるようにでき、駐機場の敷地面積を小さくする、あるいは限られた敷地面積により多くの垂直離着陸機を駐機させることができる。
次に、本発明の第4の実施形態の垂直離着陸機の駐機場について図面を用いて説明する。
図7は本発明の第4の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の斜視図であり、図8は本発明の第4の実施形態に係る垂直離着陸機の駐機場の正面図である。
この実施形態は、第3の実施形態で示したのと同じ垂直離着陸機V11、V12、V21を駐機させる駐機場であるが、幅広部Wの構造が、回転翼Bを正面から見て左右に直線状に配置してあることから、奥行方向の寸法が比較的小さい(短い)ことに着目した実施形態である。
すなわち、第1の駐機面10と第2の駐機面20dとの段差30dを、第3の実施形態よりも低くしても、垂直離着陸機Vの駐機時の配置を前後にずらすことによって、回転翼Bの部分の干渉を避けることができるものである。
このようにすると、段差30dが小さくて済むため、構築にかかる費用や、垂直離着陸機の移動の動力が少なくて済む。また、駐機場に屋根がある場合や高さ制限がある場合には、この実施形態が適する場合もある。
但し、この場合には、入場あるいは出場につき、干渉を避けるため、順序などの制約が生じる、あるいは、スロープ40d及び段差30dの長さが長くなる可能性もあるという問題はあるが、それを上回る経済効果もあり得る。
なお、この実施形態の場合、段差が小さいことから、段差の昇降については、スロープよりも、容易に高さを調整できる乗降装置のついた台による方法も用いることができる。
なお、これまでの実施形態では、段差30を繰り返し設けるとして説明したが、単一の段差だけでも、一定の効果は得られる。
また、本発明は、段差を有する駐機場に、上下方向に幅広部と幅狭部とを有している複数の垂直離着陸機を、段差の上下に、一方の幅広部の下方または上方に他方の幅広部の全てまたは一部が、平面視で重なりあうが、干渉することなく存するように駐機させる方法という態様であってもよい。
このようにすれば、段差の形成手段などによらず、同一敷地面積に、より多くの垂直離着陸機を駐機させることができる。
本発明の垂直離着陸機の駐機場または駐機方法は、垂直離着陸機の需要の増加とともに必要とされてくるものであるため、大いに産業上の利用可能性を有する。
1 垂直離着陸機の駐機場
10 第1の駐機面
20 第2の駐機面
30 段差
40 スロープ
V 垂直離着陸機
W 幅広部
N 幅狭部
B 回転翼
T 固定翼

Claims (5)

  1. 上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機の駐機場であって、
    -第1の前記垂直離着陸機を駐機する第1の駐機面と、
    -第2の前記垂直離着陸機を駐機する第2の駐機面と、
    -前記第1の垂直離着陸機の幅広部の上方または下方に前記第2の垂直離着陸機の幅広部の一部が干渉することなく存するように、前記第1の駐機面と前記第2の駐機面との間に設けた段差と
    を有することを特徴とする垂直離着陸機の駐機場。
  2. 前記第1の駐機面と前記第2の駐機面とを繰り返し設けたことを特徴とする請求項1に記載の垂直離着陸機の駐機場。
  3. 干渉の恐れのある複数の垂直離着陸機を同時に隣接する前記駐機面から出場させる、あるいは隣接する前記駐機面に入場させることのない同時出入防止手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の垂直離着陸機の駐機場。
  4. 上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機を駐機させる方法であって、段差を有する駐機場の上段に第1の前記垂直離着陸機を駐機させ、
    前記駐機場の下段に、前記第1の垂直離着陸機の幅広部の下方に前記第2の垂直離着陸機の幅広部の全てまたは一部が、平面視で重なりあうが、干渉することなく存するように、第2の前記垂直離着陸機を駐機させる、垂直離着陸機の駐機方法。
  5. 上下方向に幅広部と幅狭部とを有している垂直離着陸機を駐機させる方法であって、段差を有する駐機場の下段に第1の前記垂直離着陸機を駐機させ、
    前記駐機場の上段に、前記第1の垂直離着陸機の幅広部の上方に前記第2の垂直離着陸機の幅広部の全てまたは一部が、平面視で重なりあうが、干渉することなく存するように、第2の前記垂直離着陸機を駐機させる、垂直離着陸機の駐機方法。

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