JP2023100121A - 車両用シート構造 - Google Patents

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Kazuya Taniguchi
航 金子
Ko Kaneko
賢 益田
Ken Masuda
奎汰 ▲高▼橋
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【課題】車両用シートの周囲に配索される配索材の弛みを調整し、配索材がシートから車両室内に露出することを抑制する。【解決手段】車両用シート構造は、クッション材41を有するシート1に弛んだ状態で配索されているワイヤハーネス8と、弛みを調整する弛み調整部5と、を備え、ワイヤハーネス8のうち、弛み調整部5の周辺に位置する部位が、クッション材41に対して隣接して配置されている。弛み調整部5の周辺に位置するワイヤハーネス8と、クッション材41との間には、突出部48が設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、車両用シート構造に関する。
例えば運転席及び助手席等の車両用シートは、車両室内のフロア上に設置されたシートレールに移動可能に取り付けられている。このようなシートは、通常、座部と、シートバックと、座部に対するシートバックの位置を調整可能なリクライニング機構と、を有している。また、当該車両用シートには、シートバックの幅方向側部にエアバッグ装置等の電装部品が設けられる場合がある。シートがシートレール上を前後方向に移動するとき、または、リクライニング機構により例えばシートバックが傾倒移動するときに、エアバッグ装置等の電装部品も移動する。
エアバッグ装置等の電装部品には、バッテリ等に接続される電線等の配索材が接続されている。当該配索材は、シートの後部や下部等に配索され、バッテリ等に接続されている。配索材の長さは、電装部品等の移動に追従できるように設定されているため、弛んだ状態でシートの例えばシートフレームの周囲に配索されている。そのため、弛ませる部位を意図通りに配索できないような場合、配索材が弛んでいる部分が車両室内に露出してしまう可能性がある。
このような配索材の弛みについて、特許文献1では、シートクッションの下面側に配索材(ワイヤハーネス)の弛みを抑制する弛み取り部を設けている。この例では、ループド・ラバー・バンドを設けている。これにより、ループド・ラバー・バンドの一端を、シートクッションの内部のS字ばねに取り付け、他端をワイヤハーネスに取り付けることにより、ループド・ラバー・バンドの弾性力により、弛みを吸収しようとしている。
特開2019-142191号公報
ところが上記例のような構造では、弛み取り部の周辺に位置し、且つ、車両用シートのクッション材と隣接する位置のワイヤハーネスにおいて、弛み取り部により弛みを取るときに、ワイヤハーネスの一部が、クッション材の外表面から内部に沈み込んで、クッション材を凹ませる状態になることがある。これは、ワイヤハーネスの弛みを取り切れない状況を引き起こす可能性がある。
弛みを十分に取り切れない場合、ワイヤハーネスの弛み部が車両室内にはみ出した状態になり、車両室内の美観が損われてしまう。また、弛み部がシートのカバー部材に接触して異音が生じる可能性もある。また、ワイヤハーネスがクッション材に沈み込む(めり込む)と、上記した電装部品の移動に追従できない可能性もある。そのため、上記例の構造は、シートの周囲に配索される配索材の弛みを抑制する上で、改善の余地があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両用シートの周囲に配索される配索材の弛みを調整し、配索材がシートから車両室内に露出することを抑制することが可能な車両用シート構造を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る車両用シート構造は、クッション材を有する車両用シートに弛んだ状態で配索されている配索材と、前記車両シートに設けられ、前記配索材の弛みを調整する弛み調整部と、を備え、前記配索材のうち、前記弛み調整部の周辺に位置する部位が、前記クッション材に対して隣接して配置されている。当該車両用シート構造において、前記配索材の前記部位と、前記クッション材との間には、シート状部材が設けられている。
本発明によれば、車両用シートの周囲に配索される配索材の弛みを調整し、配索材がシートから車両室内に露出することを抑制することができる。
本発明に係る車両用シート構造の一実施形態を示すシートの斜視図である。 図1のシートのクッション材を取り外した状態を示す斜視図である。 図1のシートの後面図である。 図3の上側表皮部材及び下側表皮部材を取り外した状態を示す後面図である。 図4のクッション材に上側表皮材の突出部及び下側表皮部材が取り付けられている状態を示す後面図である。 図5の弛み調整部及びその周辺を拡大して示す拡大後面図である。 図6の下側表皮部材を下方にはがした状態を示す斜視図である。 図5の弛み調整部、ワイヤハーネル、及び突出部の関係を模式的に示す断面図である。 図5の弛み調整部の変形例を示す後面図である。 図7の弛み調整部の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明に係る車両の車両用シート構造の一実施形態について、図面(図1~図9)を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車両用シート1の前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部(前端)及び後部(後端)」は、シート前後方向における前部及び後部に対応する。また、本実施形態におけるシート前後方向の前方は、車両前後方向の前方に対応する。また、矢印R及び矢印Lは、乗員がシート1に着座したときの右側及び左側を示している。また、矢印Uは、上方を示している。
本実施形態の車両用シート1は、図1及び図2に示すように、シートレール2上をシート前後方向に移動可能な運転席または助手席等の前列シートの構造である。シートレール2は、車両室内のフロア部を構成するフロアパネル(図示せず)に取り付けられている。
本実施形態の車両用シート1は、クッション材20,40を有しており、車両用シート1には、ワイヤハーネス(配索材)8が弛んだ状態で配索され、ワイヤハーネス8の弛みを調整する弛み調整部5が設けられている。ワイヤハーネス8における弛み調整部5の周辺に位置する部位は、クッション材20,40に対して隣接して配置されている。この部位と、クッション材20,40との間には、シート状部が配置されている。以下、車両用シート1を構成する各部材について、説明する。
先ず、車両用シート1の基本構成について説明する。車両用シート1は、座部10と、シートバック30と、を有している。以下、座部10及びシートバック30について説明する。
先ず、座部10について説明する。図1~図3に示すように、座部10は、乗員が着座する部分であり、座部フレーム11と、座部クッション(クッション材)20と、座部表皮部材22と、を有している。座部フレーム11は、図2に示すように、座部10の骨格を構成する部分である。また、座部フレーム11は、シート幅方向(左右)の両側部に配置され、シート前後方向に延びるサイドフレーム12と、シート幅方向に延び左右のサイドフレーム12の前部に接合される前部フレーム13と、シート幅方向に延び左右のサイドフレーム12の後部に接合される後部フレーム14と、を有している。
右側に位置するサイドフレーム12の後部には、リクライニング機構51が設けられている。この例におけるリクライニング機構51は、シートバック30が座部10に対面するように傾倒可能にするための機構である。また、サイドフレーム12の下部は、シートレール2に走行部(図示せず)を介して移動可能に取り付けられている。
座部クッション20は、図1及び図3に示すように、弾性特性を有し、座部フレーム11の上部に設置されている。当該座部クッション20の上部には、乗員が着座する着座面20aが設けられている。座部表皮部材22は、座部クッション20に上方から被さることにより、座部クッション20の着座面20a、前部、左右両側部を覆っている。
シートバック30は、図1及び図2に示すように、座部10の後部から上方に延びている部分であり、座部10に着座した乗員の特に上半身を支持するように構成されている。シートバック30は、シートバックフレーム31と、シートバッククッション(クッション材)40と、上側表皮部材(第1の表皮部材)47と、下側表皮部材(第2の表皮部材)49と、を有している。図2及び図3に示すように、シートバックフレーム31は、フレーム本体32と、縦フレーム37と、接続部材38と、S字状ばね39と、を有している。
図2に示すように、フレーム本体32は、シートバックフレーム31の骨格を構成する部材で、パイプ状の部材を湾曲させて略長方形状に形成されている。当該フレーム本体32は、シート幅方向に延びる上側フレーム33と、該上側フレーム33の左右端のそれぞれから下方に延び、互いに平行に配置された左右のバックサイドフレーム34と、左右のバックサイドフレーム34の下端を繋ぐようにシート幅方向に延びる下側フレーム35と、を有している。上側フレーム33及び下側フレーム35は、それぞれが水平で、互いに平行に延びている。
図4に示すように、S字状ばね39は、フレーム本体32の左右のバックサイドフレーム34を繋ぐように、シート幅方向に沿って配置されている。この例では、2本のS字ばねが上下方向に互いに間隔を空けて配置されている。下方側に位置するS字状ばね39には、弛み調整部5が取り付けられている。弛み調整部5の詳細については、後で説明する。
図2に示すように、縦フレーム37は、座部10の右側のサイドフレーム12の後部から上方に延びる部材で、フレーム本体32の右側のバックサイドフレーム34に取り付けられている。縦フレーム37の上部(上端)は、バックサイドフレーム34の上下方向の中央と上端との間に配置されている。縦フレーム37の下部は、リクライニング機構51を介して、座部10の右側のサイドフレーム12の後部に接続されている。すなわち、縦フレーム37は、リクライニング機構51の回動軸を回動中心として、回動可能である。
また、図2に示すように、縦フレーム37には、エアバッグ装置(電装部品)53が取り付けられている。すなわち、エアバッグ装置53は、縦フレーム37と一体となって回動する。エアバッグ装置53は、縦フレーム37の長手方向に沿って延びており、当該エアバッグ装置53には、ワイヤハーネス(配索材)8が接続されている。本実施形態のワイヤハーネス8は、車両に搭載されたバッテリ装置(図示せず)からエアバッグ装置53に、電力を供給する。この例のエアバッグ装置53は、側突時に乗員を保護するサイドエアバッグであり、車両室内における車幅方向外側のバックサイドフレーム34に配置されている。
接続部材38は、座部10の左側のサイドフレーム12の後部に回動可能に取り付けられており、フレーム本体32の左側のバックサイドフレーム34に取り付けられている。本実施形態のフレーム本体32は、縦フレーム37及び接続部材38を介して、座部フレーム11の後部に傾倒可能に取付られている。なお、本実施形態のリクライニング機構51は、座部10の右側のみ(車幅方向の一方の側部のみ)に設けられている。そのため、この例におけるシートバック30が傾倒するための回動軸は、座部フレーム11を構成する左右のサイドフレーム12を繋ぐようなパイプ状の部材ではなく、左右のサイドフレーム12の後部のそれぞれに設けられている。
図1、図3及び図4に示すように、シートバッククッション40は、上側クッション41と、バックパッド45と、を有している。上側クッション41は、本体部42と、サイドバック部43と、凹部44と、を有している。本体部42は、弾性特性を有し、シートバックフレーム31のフレーム本体32を上方から覆っている部分であり、乗員の背中を支持する支持面42aを有している。サイドバック部43は、本体部42のシート幅方向外側部に配置され、上下方向に延びている。凹部44は、本体部42の後面側で、左右のサイドバック部43の間に設けられ、シート前方に凹んでいる。凹部44の上端は、本体部42の上下方向中間部よりも下方に位置している。また、凹部44の内側には、2本のS字状ばね39が凹部44を横断するように配置されている。凹部44の下端は、下方に開放されている。また、上側クッション41は、上側表皮部材47により覆われている。
バックパッド45は、図4及び図5に示すように、凹部44の下方側に配置され、シート幅方向に延びている部分である。当該バックパッド45は、シートバックフレーム31のフレーム本体32の下側フレーム35を後方から覆うように配置されている。本実施形態では、バックパッド45の上部に、ワイヤハーネス8が配索されている。また、バックパッド45は、下側表皮部材49によって覆われている。この例では下側表皮部材49は、バックパッド45を後方から覆っており、シート幅方向に延びている。
上側表皮部材47は、図1及び図3に示すように、シートバッククッション40の本体部42に上方から被さるトリムである。上側表皮部材47は、支持面42aを含む本体部42、サイドバック部43、及び、凹部44を覆っている。また、本実施形態の上側表皮部材47には、図5及び図6に示すように、突出部(シート状部)48が設けられている。突出部48は、上側表皮部材47のシート幅方向外側部における下部から、シート外側に突出している部分である。すなわち、上側表皮部材47の下側の角から外側に突出し、帯状をなしている。この例では、突出部48は、上記したシート状部として形成されており、バックパッド45の後面を覆うように配置されている。突出部48(シート状部)としては、可撓性を有する繊維材料を使用しているが、布帛(織物,編物,不織布、)や、皮革(天然皮革,合成皮革)を用いてもよい。また、突出部48(シート状部)は、例えば樹脂プレートのような板状の部材を用いてもよい。板状の部材としては、荷重を受けたときに破断又は弾性変形して撓むことが可能な形状または材質であることが好ましい。
ここで、ワイヤハーネス8の配索について説明する。ワイヤハーネス8は、図5~図7に示すように、左側のシートレール2に設けられたワイヤ接続部3と、エアバッグ装置53とを繋ぐように延びている。また、図示は省略しているが、ワイヤハーネス8は、ワイヤ接続部3等を介して、バッテリ装置とワイヤ接続部3とを繋ぐように延びている。ワイヤ接続部3は、ワイヤハーネス8の中継接点であり、エアバッグ装置53とワイヤ接続部3との間のワイヤハーネス8と、接続部とバッテリ装置との間のワイヤハーネス8とを、電気的及び機械的に接続している。
以下、ワイヤ接続部3とエアバッグ装置53とを繋ぐワイヤハーネス8の配索について説明する。ワイヤハーネス8は、図4~図6に示すように、座部クッション20の下方において、ワイヤ接続部3から、シート後方に向かって延びている。ここで、後方に延びるワイヤハーネス8のシート前後方向の中間部は、座部フレーム11に設けられたばねに弛みを持たせて状態で支持されている。ワイヤハーネス8は、ばねに支持された部分から弛んだ状態で、シートバックフレーム31の下方側における左側部まで延びている。
さらに、シートバックフレーム31の下方側に配索されたワイヤハーネス8は、弛んだ状態で、上方に向かって湾曲し、バックパッド45の上部まで延び、当該上部において、右側に向かって湾曲し、バックパッド45の上部における右側端まで、バックパッド45の上部で、シート幅方向に沿って延びている。さらに、ワイヤハーネス8は、バックパッド45の上部における右側端において、上方に湾曲し、縦フレーム37に沿って延び、エアバッグ装置53の例えば下部に接続されている。なお、図示による説明は省略しているが、ワイヤハーネス8のうち、座部フレーム11及びシートバックフレーム31に沿って配索される部分は、例えばクリップのような、複数の固定部材等を介して、シートバックフレーム31に対して摺動可能に取り付けられている。
ワイヤハーネス8は、上記したように、弛んだ状態で座部フレーム11及びシートバックフレーム31に配索されている。本実施形態の車両用シート構造は、ワイヤハーネス8の弛みを、弛み調整部5によって調整可能に構成されている。
弛み調整部5は、シートバッククッション40の本体部42の後側に設けられている。弛み調整部5の本体は、バンド状であり、例えばポリエステルの繊維糸と、例えばウレタンゴムの糸を織り合わせた、エラスティックウェビング等で構成されている。また、図4~図7に示すように、弛み調整部5の本体には、環状部5a及び固定部5bが設けられている。固定部5bは、下方の位置するS字状ばね39の左側部に取り付けられている。この例では、樹脂製で、図8に示すようにフック形状をなし、フック形状によりS字状ばね39に引っ掛けられている。環状部5aは、弾性特性を有する樹脂材が混入された繊維材により形成され、当該環状部5aには、ワイヤハーネス8が挿通されている。固定部5bがS字状ばね39に取り付けられた状態で、環状部5aにワイヤハーネス8を挿通させることにより、弛み調整部5はワイヤハーネス8を上方に引っ張り上げている。ワイヤハーネス8が引っ張り上げられることにより、ワイヤハーネス8に張力が作用し、ワイヤハーネス8の弛みが調整される。
続いて、突出部48と、ワイヤハーネス8との関係について説明する。本実施形態では、ワイヤハーネス8のうち、弛み調整部5の周辺に位置する部位は、シートバッククッション40に対して隣接して配置されている。この例における弛み調整部5の周辺に位置する部位は、図5及び図6に示すように、弛み調整部5によって上方に引っ張られているワイヤハーネス8のうち、環状部5aよりも下方に配索されている部位で、図4において破線で示す領域A及び領域Bに対応する。突出部48は、当該部位と、上側クッション41及びバックパッド45との間に、配置されている。また、突出部48の幅(短手方向の長さ)は、リクライニング機構51が作動するときに、弛み調整部5の下方の位置するワイヤハーネス8が動く範囲よりも幅広に設定されている。
本実施形態では、弛み調整部5を設けることにより、ワイヤハーネス8の一部が弛んだ状態で、車両用シート1の外側にはみ出すことを抑制することができる。また、図5及び図6に示すように、ワイヤハーネス8は、弛み調整部5により、下方に開くV字状になるため、シート1の外側に、よりはみ出し難いように配索されている。
一方で、図4では、上側表皮部材47及び下側表皮部材49が取り外された状態を示している。図4に示す状態では、弛み調整部5の下方に位置するワイヤハーネス8は、図4の破線で示す領域Aで、上側クッション41を押圧し、領域Bでバックパッド45を押圧することで、ワイヤハーネス8は、上側クッション41及びバックパッド45に沈み込む可能性がある。これに対して、本実施形態では、車両用シート1が、シートレール2上を移動する場合や、リクライニング機構51によりシートバック30が傾倒移動するよう場合に、弛み調整部5の周辺に位置するワイヤハーネス8が、図4に示す領域A及び領域B等において、上側クッション41及びバックパッド45に沈み込むことを抑制することが可能となる。その結果、ワイヤハーネス8の弛みを効率的に吸収しつつ、ワイヤハーネス8が車両室内に露出すること、及び、ワイヤハーネス8が車両用シート1の表皮部材(この例では、上側表皮部材47及び下側表皮部材49)等と接触して異音が生じることを抑制できる。
また、本実施形態の突出部48は、図5及び図6に示すように、弛み調整部5の周辺に位置するワイヤハーネス8の長手方向に沿って延びている。すなわち、突出部48は、弛み調整部5の下方に位置するワイヤハーネス8が延びる方向であって、シート後面の左下の角からシート幅方向内側に向かうに従い上方に向かって傾斜して延びている。これにより、弛み調整部5の下方に位置するワイヤハーネス8がシートバッククッション40に直接接触する面積を減らすことが可能とり、ワイヤハーネス8が上側クッション41及びバックパッド45に沈み込むことを、さらに抑制することできる。
また、本実施形態では、突出部48は、上側表皮部材47に接続されているため、撓みにくい。そのため、ワイヤハーネス8がシートバッククッション40に沈み込みにくくなる。
また、本実施形態では、突出部48の長手方向の上端(一端)は、弛み調整部5に接続され、突出部48の下端(他端)は、上側表皮部材47の下部に接続されている。これにより、突出部48は、撓みにくくなるので、ワイヤハーネス8がシートバッククッション40に沈み込みにくくなる。さらに、上側表皮部材47が突出部48を介し弛み調整部5に連結されるので、上側表皮部材47におけるしわ等の発生を抑制することができる。
本実施形態では、シートバック30を覆う表皮部材は、上側表皮部材47及び下側表皮部材49を含み、突出部48は、上側表皮部材47に接続されている。また、ワイヤハーネス8と、シートバッククッション40(上側クッション41及びバックパッド45)との間には、突出部48と、下側表皮部材49とが重なった状態で配置されている。すなわち、本実施形態では、シート前方側から後方側に向かって、シートバッククッション40、突出部48、下側表皮部材49、ワイヤハーネス8の順に重なって配置されている。
突出部48と下側表皮部材49とを重ねて配置しているため、弛み調整部5からワイヤハーネス8に作用する張力が、弛み調整部5の下方から、突出部48及び下側表皮部材49を介して、シートバッククッション40に伝達される。これにより、ワイヤハーネス8がシートバッククッション40を押圧する力が作用する面積を大きくすることができる。その結果、ワイヤハーネス8がシートバッククッション40に沈み込むことを抑制させる効果を、さらに高めることができる。
また、本実施形態では、突出部48及び下側表皮部材49は、弛み調整部5の周囲に位置するワイヤハーネス8と、上側クッション41とが対面する方向(シート前後方向)に交差する方向(シート幅方向)にオフセットして配置されている。すなわち、この例では、突出部48及び下側表皮部材49は、シート幅方向に互いにオフセットして配置されている。これにより、ワイヤハーネス8がシートバッククッション40に沈み込むことを抑制させる効果がさらに高まる。
また、本実施形態の突出部48は、下側表皮部材49よりもシート後方側(外側)に配置されている。また、下側表皮部材49における突出部48に対面する部分の摩擦係数は、突出部48におけるワイヤハーネス8に対面する部分の摩擦係数よりも大きく設定されている。これにより、突出部48と、下側表皮部材49の位置ずれを抑制することが可能となり、ワイヤハーネス8がシートバッククッション40に沈み込むことを抑制させる効果がさらに高まる。
なお、本実施形態では、上側表皮部材47及び下側表皮部材49は、ポリエステルで形成され、下側表皮部材49は、上側表皮部材47よりも表面が粗く形成されている。また、座部クッション20及びシートバッククッション40は、ウレタン等の発泡材で形成されている。
また、本実施形態では、突出部48が、撓み調整部5に連結されている。このため、撓み調整部5の環状部5aに挿通されるワイヤハーネス8と、突出部48とを隣接配置しやすくなる。さらに、突出部48は、弛み調整部5に縫合されることにより連結される。例えば、図8に示すように縫合される部分(連結部5c)において、S字状ばね39に取り付けられる部分と、環状部5aと、上側表皮部材47の突出部48を縫合してもよい。これにより、突出部48と弛み調整部5とをブラケット等の固定部材を用いずに接続できるので、連結部5cに乗員が触れても衝撃を受けにくく、弛みを抑制できる。なお、突出部48と撓み調整部5との連結方法は、縫合に限定されず、接着剤で接着してもよいし、これらを一体的に成型して連結してもよいし、クリップやブラケット等の固定部材を用いて接続してもよい。クリップやブラケットを用いる場合にはより小型のものが好ましい。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本実施形態では、ワイヤハーネス8が接続される電装部品を、エアバッグ装置53としているが、これに限らない。例えば、位置調整機構(リクライニング機構51)等を駆動する電気モータ等であってもよい。さらに、本実施形態では、ワイヤハーネス8は、電力を供給する電線の集合体であるが、これに限らない。例えば、エアチューブ等の流体(液体または気体)を供給するものでもよい。
撓み調整部5は、弾性特性を有する繊維材で形成された撓み調整バンドで構成しているが、これに限らない。例えば、ゴムのような弾性部材で構成してもよい。また、ゼンマイ式ばね、または、電動モータ等の巻取機構によって、巻取り可能な撓み調整ベルト機構を用いることも可能である。
また、本実施形態では、弛み調整部5を、シートバック30の後部に取り付けているがこれに限らない。例えば、座部フレーム11の後部に設けてもよい。この場合、突出部48は、弛み調整部5の周囲に位置するワイヤハーネス8と、座部クッション20との間に配置されるとよい。
また、本実施形態では、弛み調整部5は、固定部5bによってシートバックのS字状ばね39に取り付けられているが、これに限らない。例えば、図9に示すように、固定部5bを、下方に向かうに従い外側にやや傾斜するように延びるバンド状に形成し、S字状ばね39に引っ掛かる部分と、突出部48に縫合される部分とを含むように形成してもよい。突出部48に縫合される部分には、図9に示すように、第2連結部5dを設けるとよい。この場合、第2連結部5dは、例えばU字状に縫合するとよい。
また、本実施形態のリクライニング機構51は、座部10に対して、シートバック30が傾倒する例を説明しているが、これに限らない。起立しているシートバック30に対して、座部10を回動させる機構でもよい。この場合には、弛み調整部5を、座部フレーム11に設けるとよい。
本実施形態では、弛み調整部5として、バンド状を例に挙げて説明しているが、これに限らない。例えば、ばねの弾性力を用いてワイヤハーネス8等の配索材を引っ張ることができる機構等でもよい。
また、本実施形態では、突出部48は、上側表皮部材47に縫合されているが、これに限らない。上側表皮部材47と一体的に形成してよい。また、例えば、突出部48を、シート状(薄板状)に形成された部材として、上側表皮部材47とは独立して、ワイヤハーネス8における弛み調整部5の周辺に位置する部位と、クッション材20,40との間に配置してもよい。また、突出部48を、下側表皮部材49に設けてもよいし、座部表皮部材22の後部に設けることもできる。
また、本実施形態では、突出部48は、弛み調整部5を介して、クッション材を支持する支持部材であるS字状ばね39に固定されているが、これに限らない。例えば、突出部48を、弛み調整部5の固定部5bとは異なるフックや布部材等の固定部材を介して、S字状ばね39のような支持部材に固定してもよい。
本実施形態では、図7に示すように、弛み調整部5は、突出部48と連結される連結部5cを基点に環状部5aが、突出部48の延伸方向と離れる方向に延伸させることで、ワイヤハーネス8は、環状部5a及びその周辺において、なだらかに傾斜し、且つ、なだらかに湾曲するように配置されている。これにより、ワイヤハーネス8は、環状部5aに対して摺動しやすくなる。さらに、固定部5bが、突出部48の延伸方向に沿うように延伸しているので、突出部48に張力を作用させやすくなる。
これに対して、図10に示すように、環状部5aを固定部5bの延伸方向または突出部48の延伸方向に沿うように延伸させてもよい。このように環状部5aを構成することにより、ワイヤハーネス8を、突出部48の中央領域に近づくように配置することができる。その結果、ワイヤハーネス8が車幅方向に移動または湾曲しても、突出部48との接触が維持され、シートバッククッション40の上側クッション41の凹部44との接触を防止しやすくなる。
1 シート(車両用シート)
2 シートレール
3 ワイヤ接続部
5 弛み調整部
5a 環状部
5b 固定部
5c 連結部
5d 第2連結部
8 ワイヤハーネス(配索材)
10 座部
11 座部フレーム
12 サイドフレーム
13 前部フレーム
14 後部フレーム
20 座部クッション(クッション材)
20a 着座面
22 座部表皮部材
30 シートバック
31 シートバックフレーム
32 フレーム本体
33 上側フレーム
34 バックサイドフレーム
35 下側フレーム
37 縦フレーム
38 接続部材
39 S字状ばね
40 シートバッククッション(クッション材)
41 上側クッション
42 本体部
42a 支持面
43 サイドバック部
44 凹部
45 バックパッド
47 上側表皮部材(第1の表皮部材)
48 突出部(シート状部)
49 下側表皮部材(第2の表皮部材)
51 リクライニング機構
53 エアバッグ装置(電装部品)

Claims (9)

  1. クッション材を有する車両用シートに、弛んだ状態で配索されている配索材と、
    前記車両シートに設けられ、前記配索材の弛みを調整する弛み調整部と、を備え、
    前記配索材のうち、前記弛み調整部の周辺に位置する部位が、前記クッション材に対して隣接して配置されている、車両用シート構造において、
    前記配索材の前記部位と、前記クッション材との間には、シート状部が設けられていることを特徴とする、車両用シート構造。
  2. 前記シート状部は、前記配索材の前記部位の長手方向に沿って延びていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート構造。
  3. 前記シート状部の長手方向の一端は、前記クッション材を支持する支持部材に接続されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用シート構造。
  4. 前記シート状部は、前記車両用シートを外側から覆う表皮材に接続されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の車両用シート構造。
  5. 前記シート状部は、前記表皮材と、前記弛み調整部との間に、延びて配置され、
    前記シート状部の長手方向の一端は、前記弛み調整部に接続され、前記シート状部の長手方向の他端は、前記表皮材に接続されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の車両用シート構造。
  6. 前記表皮材は、前記車両用シートの上部を覆う第1表皮材と、前記第1表皮材の下方に配置され、前記車両用シートの下部を覆う第2表皮材とを含み、
    前記シート状部は、前記第1表皮材に接続され、
    前記配索材と、前記クッション材との間には、前記シート状部と、前記第2表皮材とが重なった状態で配置されていることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の車両用シート構造。
  7. 前記シート状部及び前記第2表皮部材は、前記配索材の前記部位と、前記クッション材とが対面する方向に交差する方向にオフセットして配置されていることを特徴とする、請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の車両用シート構造。
  8. 前記シート状部は、前記第2表皮部材よりも外側に配置されており、
    前記第2表皮部材における前記シート状部に対面する部分の摩擦係数は、前記シート状部における前記配索材に対面する部分の摩擦係数よりも大きく設定されていることを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載の車両用シート構造。
  9. 前記弛み調整部は、弾性特性を有する樹脂材料を含む繊維材料により形成され、前記配索材が挿通される環状部を有し、
    前記シート状部は、前記弛み調整部に縫合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の車両用シート構造。

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