JP2023099245A - 細胞信号測定電極プレート、及びこれを備える情報処理装置 - Google Patents

細胞信号測定電極プレート、及びこれを備える情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】測定したい観察試料の測定箇所にマイクロ電極を設置することを簡素な構成で可能とする。【解決手段】細胞信号測定電極プレート(1)の選択回路(5)が、ゲート端子が第1選択線(6)に接続され、ソース端子が第2選択線(7)に接続される第1トランジスタ(T1)と、ゲート端子が第1トランジスタ(T1)のドレイン端子に接続され、ソース端子が電極(3)に接続され、ドレイン端子が共通配線(4)に接続される第2トランジスタ(T2)と、一方の容量電極が第1トランジスタ(T1)のドレイン端子に接続され、他方の容量電極が容量素子電位固定配線(24)に接続される第1キャパシタ(C1)とを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、細胞から発せられる細胞信号を読み出すための細胞信号測定電極プレート、及びこれを備える情報処理装置に関する。
特許文献1には、観察試料の細胞または組織の電気生理学的活動を測定するための細胞電位測定電極が開示されている。この細胞電位測定電極は、透明ガラス基板上に複数のマイクロ電極を有する。この細胞電位測定電極には、64個のマイクロ電極が8行×8列の行列形式で形成されている。この64個のマイクロ電極のぞれぞれは、透明ガラス基板の4辺に置かれた64個の外部接続端子に、配線のための導電性パターンを介して1対1で接続される。これにより、細胞電位測定電極は観察試料の電位を64個のマイクロ電極の位置で同時に測定することができる。
特許文献2には、生体細胞を含む培養液内の電位を電気化学的に計測するため、半導体基板上にマイクロ電極をアレイ状に配置した細胞電位測定装置が開示されている。この細胞電位測定装置は、高速動作(MHz以上)が可能なCMOS集積回路技術を用いて、多数のマイクロ電極、増幅器、A/D変換器などを1つのチップにまとめ、多数のマイクロ電極の全てから高速に観察試料の電位を読み出す。
特表2002-523726号公報(平成14年7月30日公表) 国際公開2017/221714(2017年12月28日国際公開)
しかしながら、上述の特許文献1においては、マイクロ電極が外部接続端子と1対1で接続されるので、観察試料の測定箇所が、細胞電位測定電極に分散して配置された8行×8列の64個のマイクロ電極の位置に制限され、電極ピッチも大きい。このため、測定者は観察試料の測定したい位置にマイクロ電極を合わせることが困難であり、もっと多数のマイクロ電極を配置して測定したいというニーズが存在する。
特許文献2においては、高速動作が可能なCMOS集積回路技術を用いて、多数の全電極を走査して観察試料の電位を読み出しているが、観察試料の細胞電位信号を測定するためには必ずしも全電極を走査して読み出す必要は無く、少数の箇所でいいから、観察試料の所望の箇所の電位を読み出したいというニーズが存在する。
また、観察試料と電極との位置関係を正確に把握するために透明基板を用いたいというニーズが存在する。
本発明は、測定したい観察試料の測定箇所あるいは測定箇所近傍に電極を設置することをガラスなどの透明基板で簡素な構成で可能とする細胞信号測定電極プレートこれを備える情報処理装置を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る細胞信号測定電極プレートは、基板と、前記基板上に設けられた列方向に延びる複数の第1選択線と、前記基板上に設けられた行方向に延びる複数の第2選択線と、細胞から発せられる細胞信号を読み出すために前記基板上に設けられて前記複数の第1選択線と前記複数の第2選択線とが交差する部分に行列状に配列された複数の選択回路及び電極と、前記細胞信号を読み出すために前記第2選択線と前記第1選択線との何れかと並行に配置され、前記行列状に配列された複数の電極のうちの一行又は一列のそれぞれに前記選択回路を介して接続される複数の共通配線とを備え、各選択回路は、1個以上の単位選択回路を有し、前記単位選択回路は、そのゲート端子が前記第1選択線に接続され、ソース端子が前記第2選択線に接続される第1トランジスタと、そのゲート端子が前記第1トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が前記電極に接続され、ドレイン端子が前記共通配線に接続される第2トランジスタと、その一方の容量電極が前記第1トランジスタのドレイン端子に接続され、他方の容量電極が一定の電位に固定されるための配線に接続される容量素子とを含む。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、本発明の一態様に係る細胞信号測定電極プレートを備える。
本発明の一態様によれば、測定したい観察試料の測定箇所あるいは測定箇所近傍に電極を設置することがガラスなどの透明基板で簡素な構成で可能となる。
実施形態1に係る細胞信号検出システムの機能構成図である。 上記細胞信号検出システムに設けられた細胞信号測定電極プレートの平面図である。 上記細胞信号測定電極プレートの微小電極アレイと周辺部の回路図である。 共通配線が第2選択線と並行に配置された微小電極アレイの回路図である。 共通配線が第1選択線と並行に配置された微小電極アレイの回路図である。 上記細胞信号測定電極プレートに設けられたゲートドライバから微小電極アレイに供給されるクロック信号のタイミングを示す波形図の例である。 上記細胞信号測定電極プレートに設けられたソースドライバから微小電極アレイに供給されるクロック信号のタイミングを示す波形図の例である。 上記微小電極アレイに行列状に配列された複数の電極のうち上記クロック信号により選択された選択電極を示す図である。 上記微小電極アレイの行列状に配列された複数の電極のうちの選択された選択電極の配置を示す図である。 上記微小電極アレイの行列状に配列された複数の電極のうちの選択された選択電極の配置を示す図である。 上記細胞信号測定電極プレートの選択電極と観察試料との間の位置関係を示す図である。 実施形態1の変形例に係る細胞信号測定電極プレートの回路図である。 実施形態2に係る細胞信号測定電極プレートの回路図である。 上記細胞信号測定電極プレートの選択電極と観察試料との間の位置関係を示す図である。 実施形態3に係る細胞信号測定電極プレートの回路図である。 上記細胞信号測定電極プレートの選択電極と観察試料との間の位置関係を示す図である。 実施形態3の変形例に係る微小電極アレイの回路図である。 実施形態4に係る細胞信号測定電極プレートの回路の概略図である。 上記細胞信号測定電極プレートの選択電極と観察試料との間の位置関係を示す図である。 上記細胞信号測定電極プレートの他の選択電極と他の観察試料との間の位置関係を示す図である。 実施形態4の変形例に係る細胞信号測定電極プレートの回路の概略図である。 上記細胞信号測定電極プレートの選択電極と観察試料との間の位置関係を示す図である。 実施形態4の他の変形例に係る細胞信号測定電極プレートの回路の概略図である。 上記細胞信号測定電極プレートの選択電極と観察試料との間の位置関係を示す図である。 上記細胞信号測定電極プレートの他の選択電極と他の観察試料との間の位置関係を示す図である。 実施形態4のさらに他の変形例に係る細胞信号測定電極プレートの回路の概略図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
<細胞信号検出システム15の機能構成>
図1は、実施形態1に係る細胞信号検出システム15(情報処理装置)の機能構成図である。細胞信号検出システム15は、細胞信号測定電極プレート1、コネクタ18、増幅部19、信号検出部20、信号供給部17、電極選択指示部25及び表示部21から構成される。
観察試料11は、例えばマウスの脳スライスや神経細胞である。
細胞信号測定電極プレート1は、観察試料11から発せられる細胞電位信号(細胞信号)を検出するためのプレートである。
電極選択指示部25は、細胞信号測定電極プレート1に選択信号を伝送する。
コネクタ18は、細胞信号測定電極プレート1と増幅部19を接続する接続端子である。細胞信号測定電極プレート1で検出した細胞電位信号は、コネクタ18を介して増幅部19に伝送される。
信号供給部17は、観察試料11に細胞信号測定電極プレート1を介して刺激信号を供給する。
増幅部19は、コネクタ18を介して伝送された細胞電位信号を増幅する。細胞電位信号は増幅されて、増幅信号となり、信号検出部20に伝送される。
信号検出部20は、増幅信号を検出信号に変換する。例えば、増幅信号は、時間に対して変化するため、増幅信号の経時変化に基づいて、増幅信号強度と時間の2次元の処理がなされた検出信号に変換する。
表示部21は、検出信号を表示する。
ここで、細胞信号検出システム15の使用方法を説明する。
観察試料11を細胞信号測定電極プレート1上に載せる。そして、電極選択指示部25で、観察試料11のどこの場所を観測するのかを選択して決定する。電極選択指示部25で選択された場所に信号供給部17から細胞信号測定電極プレート1を介して刺激信号を供給する。刺激信号が観察試料11の選択された場所に供給されると、刺激信号に反応して刺激信号が供給された場所以外の別の場所から細胞電位信号が発せられる。細胞電位信号は、電極選択指示部25で選択された場所から細胞信号測定電極プレート1を介してコネクタ18に伝送される。コネクタ18は、細胞電位信号を増幅部19に伝送して、増幅部19は、伝送信号を増幅して増幅信号に変換する。増幅信号は、信号検出部20に伝送される。信号検出部は、増幅信号を検出信号に変換する。表示部21は、検出信号を表示する。
これにより、細胞信号検出システム15は、信号供給部17から刺激信号を観察試料11に供給し、刺激信号に反応した観察試料11の細胞電位信号を測定し、表示することができる。
また、細胞信号検出システム15は、観察試料11に刺激信号を供給しなくても、観察試料11が自発的に発する細胞電位信号を検出することができる。観察試料11を培養液に浸しておくことで、観察試料11が自発的に細胞電位信号を発することが想定されるからである。
<細胞信号測定電極プレート1の外観>
図2は、実施形態1に係る細胞信号検出システム15に設けられた細胞信号測定電極プレート1の平面図である。細胞信号測定電極プレート1は、基板2、複数の端子10、ゲートドライバ8(列選択ドライバ)、ソースドライバ9(行選択ドライバ)及び微小電極アレイ16(MEA)を備えている。複数の端子10、ゲートドライバ8、ソースドライバ9、及び微小電極アレイ16は、基板2上に配置されている。基板2は、端子10、ゲートドライバ8、ソースドライバ9及び微小電極アレイ16を配置するための平板の板である。
実施形態1では、基板2は透明基板を用いている。基板2を透明基板とすることで、基板2の裏側から観察試料11を倒立顕微鏡等により視認することができるので、観察者は、観察試料11を基板2の選択された特定の位置に配置することができる。透明基板は、例えば、ガラス基板である。
実施形態1では、基板2の平板は、透明基板であるガラス基板を用いているが、これに限定されるものではなく、透明樹脂基板であってもよい。また、基板2の平板は、基板2の裏側から観察試料11を視認することができるという効果はなくなるものの、透明でない半導体材料であるSi基板やGaAs基板であってもよい。
微小電極アレイ16は、観察試料11に刺激信号を供給し、観察試料11の細胞電位信号を検出する。
端子10は、観察試料11に刺激信号を供給し、細胞電位信号を検出するための端子である。端子10は、コネクタ18と接続される。実施形態1では、細胞信号測定電極プレート1は64個の端子10を備えている。この64個の端子10の中の1個以上が刺激信号の供給に使用される。端子10の端子数は、64個であるが、これに限定されるものではなく、増減することができる。
ゲートドライバ8は、クロック信号を微小電極アレイ16に伝送する。実施形態1では、ゲートドライバ8は、細胞信号測定電極プレート1上のFPC(Flexible Printed Circuit)に実装されて、信号供給部17及び電極選択指示部25を含む外部の制御システムに接続される。
ソースドライバ9は、他のクロック信号を微小電極アレイ16に伝送する。実施形態1では、ソースドライバ9は、細胞信号測定電極プレート1上のFPCに実装されて、信号供給部17及び電極選択指示部25を含む外部の制御システムに接続される。
なお、ゲートドライバ8を細胞信号測定電極プレート1上に配置せずに、外部にゲートドライバ8を設置して、外部のゲートドライバ8と細胞信号測定電極プレート1とをコネクタを介して接続してもよい。また、ゲートドライバ8を細胞信号測定電極プレート1上に配置せずに、フラットケーブル又はFFC(Flexible Flat Cable)を介して外部のゲートドライバ8を含む制御システムに細胞信号測定電極プレート1を接続してもよい。
ソースドライバ9を細胞信号測定電極プレート1上に配置せずに、外部にソースドライバ9を設置して、外部のソースドライバ9と細胞信号測定電極プレート1とをコネクタを介して接続してもよい。また、ソースドライバ9を細胞信号測定電極プレート1上に配置せずに、フラットケーブル又はFFCを介して外部のソースドライバ9を含む制御システムに細胞信号測定電極プレート1を接続してもよい。
また、ゲートドライバ8、ソースドライバ9を細胞信号測定電極プレート1上にCOG実装し、FFC(FPC配線)かコネクタ経由で外部機器と接続してもよい。
信号供給部17は、細胞信号測定電極プレート1を介して観察試料11に刺激信号を供給する。実施形態1では、64個の端子10のうちの2個を刺激信号の供給用として割り当てることができる。細胞信号測定電極プレート1は、刺激信号を与えられた観察試料11の部位から影響を受けた観察試料11の他の部位から細胞電位信号を検出する。実施形態1では、細胞電位信号は、刺激信号の供給に割り当てられなかった残りの62個の端子10で検出する。
また、観察試料11の自立信号である細胞電位信号を検出する場合には、信号供給部17は、刺激信号を供給しない。その場合には、64個の端子すべてで細胞電位信号を検出することができる。例えば、心筋細胞を細胞信号測定電極プレート1上に培養した場合には、心筋細胞が自立信号である細胞電位信号を出すので、刺激信号無しですべての端子を読み出しに使用することができる。
観察試料11は、脳細胞、神経細胞、心筋細胞、iPS細胞(人工多能性幹細胞、Induced Pluripotent Stem Cells)、その他生物に関する細胞を含む。
<細胞信号測定電極プレート1上の微小電極アレイ16>
図3は、実施形態1に係る細胞信号測定電極プレート1の簡略化した微小電極アレイ16と周辺部の回路図である。
微小電極アレイ16は、基板2上に設けられた列方向に延びる複数の第1選択線6と、基板2上に設けられた行方向に延びる複数の第2選択線7と、観察試料11の細胞から発せられる細胞電位信号(細胞信号)を読み出すために基板2上に設けられて複数の第1選択線6と複数の第2選択線7とが交差する部分に行列状に配列された複数の選択回路5及び電極3と、細胞電位信号を読み出すために第2選択線7と並行に配置され、行列状に配列された複数の電極3のうちの一行に選択回路5を介して接続される複数の共通配線4とを備える。
各選択回路5は、1個以上の単位選択回路を有する。この単位選択回路は、そのゲート端子が第1選択線6に接続され、ソース端子が第2選択線7に接続される第1トランジスタT1と、そのゲート端子が第1トランジスタT1のドレイン端子に接続され、ソース端子が電極3に接続され、ドレイン端子が共通配線4に接続される第2トランジスタT2と、その一方の容量電極が第1トランジスタT1のドレイン端子に接続され、他方の容量電極が一定の電位に固定されるための容量素子電位固定配線24(配線)に接続される第1キャパシタC1(容量素子)とを含む。
微小電極アレイ16は、行列状に配置された数千個の電極3を備える。実施形態1では、微小電極アレイ16は、横64個×縦64個=4096個の電極3を備える。微小電極アレイ16は、横5mm×縦5mm=25mmの面積を占め、その領域内に4096個の電極3が配置される。微小電極アレイ16の電極3が占める領域範囲である横5mm×縦5mm=25mmが、観察試料11の細胞電位信号を測定できる測定領域である。
各電極3は、例えば横50μm、縦50μmの正方形である。微小電極アレイ16に配置される各電極3の間のピッチは、例えば100μmである。
特許文献1に記載の従来の細胞信号検出システムの細胞信号測定電極プレートは、実施形態1の細胞信号測定電極プレート1の測定領域と同面積の測定領域(横5mm×縦5mm)に横8個×縦8個=64個の電極が行列状に配置されている。この従来の細胞信号検出システムでは、64個の電極しかないため、観察試料11の測定希望位置に電極3を配置することは困難であった。
実施形態1の細胞信号測定電極プレート1は、計4096個の電極3を有するので、測定領域内にある観察試料11に対して綿密に電極を充てることができる。これにより、観察試料11の細かな位置に信号供給部17から刺激信号を供給し、細胞電位信号を検出することができる。
実施形態1では、微小電極アレイ16は、横64個×縦64個=4096個の電極3を備えているが、これに限定されるものではなく微小電極アレイ16の横行および縦列の電極数は増減可能である。実施形態1では、電極3のサイズについて、横50μm、縦50μmであったが、これに限定されるものではなく、増減可能である。実施形態1では、微小電極アレイの測定領域の面積は、横5mm×縦5mm=25mmであったが、これに限定されるものではなく、増減可能である。
図3で微小電極アレイ16の構成の詳細を説明する。図3では、説明の便宜上、電極3の数を省略して表記している。
ゲートドライバ8は、微小電極アレイ16の縦の列の電極3に対応する複数の第1選択線6と接続されている。それぞれの第1選択線6はそれぞれの1列の電極3に選択回路5を介して接続されている。このゲートドライバ8は、電極選択指示部25からの選択信号に基づいて、電極3の縦1列を選択するためのクロック信号を各選択回路5に伝送する。
ソースドライバ9は、微小電極アレイ16の横の行の電極3に対応する複数の第2選択線7と接続している。それぞれの第2選択線7はそれぞれの1行の電極3に選択回路5を介して接続されている。このソースドライバ9は、上記選択信号に基づいて、電極3の横1行を選択するためのクロック信号を各選択回路5に伝送する。
選択回路5は、2つのトランジスタと1つのキャパシタを備える単位選択回路から構成され、少なくとも1つ以上の単位選択回路を含む。実施形態1では、1つの単位選択回路を備える選択回路5の詳細について説明する。
第1選択線6は、選択回路5を介して各電極3と接続している。第1選択線6は、各第1トランジスタT1のゲートと接続される。
第1トランジスタT1のソースは第2選択線7と接続され、第1トランジスタT1のドレインは第1キャパシタC1(容量素子)および第2トランジスタT2のゲートと接続される。
第1キャパシタC1(容量素子)の容量電極の一方は第1トランジスタT1のドレインと接続され、容量電極の他方は容量素子電位固定配線24(配線)に接続される。実施形態1では、容量素子電位固定配線24は、接地されている。
第2トランジスタT2のソースは、電極3と接続され、第2トランジスタT2のゲートは第1トランジスタT1のドレインおよび第1キャパシタC1(容量素子)に接続される。また第2トランジスタT2のドレインは共通配線4と接続する。
実施形態1において、第1および第2トランジスタT1・T2はTFT(Thin Film Transister、薄膜トランジスタ)が用いられている。実施形態1では、第1および第2トランジスタT1・T2はTFTを用いているが、これに限定されるものではない。
図4は、共通配線4が第2選択線7と並行に配置された微小電極アレイ16の回路図を示す。共通配線4は、第2選択線7と並行に配置されている。
図5は、共通配線4が第1選択線6と並行に配置された微小電極アレイ16の回路図を示す。共通配線4は、第1選択線6と並行に配置されている。
図4及び図5から示されるように共通配線4は、第1選択線6と並行に配置されていてもよいし、第2選択線7と並行に配置されていてもよい。
<細胞信号測定電極プレート1の回路動作>
図6、7,8を参照して選択回路5の動作原理を詳細に説明する。
図6は、細胞信号測定電極プレート1に設けられたゲートドライバ8から微小電極アレイ16に供給されるクロック信号G1~G6のタイミングを示す波形図である。実施形態1では、64本の第1選択線6が備わるが、説明の簡略化のためここでは、6本の第1選択線6を用いて説明する。
図7は、細胞信号測定電極プレート1に設けられたソースドライバ9から微小電極アレイ16に供給されるクロック信号S1~S5のタイミングを示す波形図である。実施形態1では、64本の第2選択線7が備わるが、説明の簡略化のためここでは、5本の第2選択線7を用いて説明する。
図8は、微小電極アレイ16に行列状に配列された複数の電極3のうち上記クロック信号により選択された選択電極3Sを示す図である。実施形態1では、微小電極アレイ16には4096個の電極3が配置されるが、説明の簡略化のためここでは、横5行、縦8列の計40個の電極3が配置される場合を想定して説明する。
図8において、行列状のマス目が電極3を表わしている。図8において、X=1~6に対応する点線は、第1選択線6を表わしている。図8において、Y=1~5に対応する点線は、第2選択線7を表わしている。
図6において、X=1~6の6本の各第1選択線6に、クロック信号G1~G6が印加される。
図8において、X=1は、第1選択線6の第1列を示している。X=2は、第1選択線6の第1列の隣に配置された第1選択線6の第2列を示している。X=3は、第1選択線6の第2列の隣に配置された第1選択線6の第3列を示している。同様にX=4は第1選択線6の第4列、X=5は第1選択線6の第5列、X=6は第1選択線6の第6列を示している。
図6のタイムチャートは、縦軸が電圧の大きさ、横軸が時間を示している。第1選択線6の第1列にクロック信号G1を時刻t1で印加した後、第1選択線6の第2列に時間をずらして時刻t2でクロック信号G2を印加する。このように順次第1選択線6の第1列から第6列までクロック信号G1~G6を印加していく。
実施形態1では、クロック信号G1~G6の電圧値は、Hi:10Vであり、クロック信号G1~G6が印加されない状態の電圧値は、Lo:-5Vである。
図7において、Y=1~5の5本の各第2選択線7に、クロック信号S1~S5が印加される。
図8において、Y=1は、第2選択線7の第1行を示している。Y=2は、第2選択線7の第1行の隣に配置された第2選択線7の第2行を示している。Y=3は、第2選択線7の第2行の隣に配置された第2選択線7の第3行を示している。同様にY=4は第2選択線7の第4行、Y=5は第2選択線7の第5行を示している。
図7のタイムチャートは、縦軸が電圧の大きさ、横軸が時間を示している。第2選択線7の第1行にクロック信号S1を印加した後に、第2選択線7の第2行にクロック信号S2を印加する。その後、第2選択線7の第4行にクロック信号S4を印加し、一定時間置いた後、第2選択線7の第3行にクロック信号S3を印加する。最後に、第2選択線7の第5行にクロック信号S5を印加する。
図6の第1選択線6のクロック信号G1~G6と図7の第2選択線7のクロック信号S1~S5は、同期されている。
時刻t1において、第1選択線6のX=1のクロック信号G1と、第2選択線7のY=1のクロック信号S1とは同時に選択回路5に印加される。図8では、黒色のマス目が時刻t1において第1選択線6と第2選択線7とにクロック信号が印加されていることを示している。時刻t1において、クロック信号G1が印加されるX=1の第1選択線6と、クロック信号S1が印加されるY=1の第2選択線7とが交わる黒いマス目は、選択電極3Sを表わしている。
選択電極3Sは、刺激信号を供給し、または細胞電位信号を検出するための電極3である。
時刻t2において、第1選択線6のX=2のクロック信号G2と、第2選択線7のY=2のクロック信号S2とは同時に選択回路5に印加される。図8では、時刻t2において、クロック信号G2が印加されるX=2の第1選択線6と、クロック信号S2が印加されるY=2の第2選択線7とが交わる黒いマス目が、選択電極3Sである。
時刻t3において、第1選択線6のX=3のクロック信号G3と、第2選択線のY=4のクロック信号S4は同時に選択回路5に印加される。図8では、時刻t3において、クロック信号G3が印加されるX=3の第1選択線6と、クロック信号S4が印加されるY=4の第2選択線7とが交わる黒いマス目が、選択電極3Sである。
時刻t4において、第1選択線6のX=4のクロック信号G4は印加されるが、第2選択線7のいずれの線においてもクロック信号は印加されていない。この場合には、図8で、電極3は選択されない。
時刻t5において、第1選択線6のX=5のクロック信号G5と、第2選択線のY=3のクロック信号S3とは同時に選択回路5に印加される。図8では、時刻t5において、クロック信号G5が印加されるX=5の第1選択線6と、クロック信号S3が印加されるY=3の第2選択線7とが交わる黒いマス目が、選択電極3Sである。
時刻t6において、第1選択線6のX=6のクロック信号G6と、第2選択線のY=5のクロック信号S5とは同時に選択回路5に印加される。図8では、時刻t5において、クロック信号G6が印加されるX=6の第1選択線6と、クロック信号S5が印加されるY=5の第2選択線7とが交わる黒いマス目が、選択電極3Sである。
このように、第1選択線6に印加されるクロック信号と第2選択線7に印加されるクロック信号とが同時に選択回路5に伝送されたとき、その選択回路に接続された電極3は、選択される。
微小電極アレイ16の選択電極3Sを選択する回路動作を、図3及び図8を参照して説明する。
X=1の列の電極3に配置される選択回路5の第1トランジスタT1のゲートにクロック信号G1が印加される。それと同時に、第2選択線7のY=1の行の電極3に配置される選択回路5の第1トランジスタT1のソースにクロック信号S1が印加される。
電極3の第1トランジスタT1のゲートにクロック信号G1、第1トランジスタのソースにクロック信号S1が同期されて印加されると第1トランジスタT1のソースとドレイン間に電流か流れ、第1キャパシタC1(容量素子)に電荷が供給される。
次に、クロック信号G1がLoに立下り、第1トランジスタT1のソースとドレイン間が遮断される。その後、クロック信号S1がLoに立下る。このため、第1キャパシタC1(容量素子)に供給された電荷が第1トランジスタT1を通って第2選択線7に逆流することなく維持され、第2トランジスタT2のゲートに電圧が印加される。その結果、電極3に接続された第2トランジスタT2のソースとドレイン間が導通する。
これにより、測定者は、第2トランジスタT2のドレインに接続された共通配線4から刺激信号を選択電極3Sに供給し、又は、選択電極3Sの細胞電位信号を共通配線4から読み出すことができる。
<選択電極の機能>
図9は、微小電極アレイ16の行列状に配列された複数の電極3のうちの選択された選択電極3S(1)・3S(2)の配置を示す図である。説明の簡略化のため、電極3の配置は、横4行、縦4列としている。
ここでは、選択電極3S(1)が、観察試料11に刺激信号を供給し、又は、観察試料から細胞電位信号を検出する仕組みについて説明する。
第1選択線6(1)~6(4)または第2選択線7(1)~7(4)にクロック信号が印加される信号をHi信号、クロック信号が印加されない状態をLoとする。
第2選択線7(1)にHi信号、他の第2選択線7(2)~(4)はLoとした状態で、第1選択線6(1)をHi信号、他の第1選択線6(2)~(4)をLoとすると、選択電極3S(1)の第1キャパシタC1にのみ、Hi信号の電荷が供給される。
そして、第2選択線7(2)にHi信号、他の第2選択線7(1)・7(3)・7(4)はLoとした状態で、第1選択線6(2)にHi信号、他の第1選択線6(1)・6(3)・6(4)はLoとすることで選択電極3S(2)の第1キャパシタC1にのみ電荷が供給される。
このように、ソースドライバ9は、電極選択指示部25により伝送された選択信号に基づいて、第2選択線7(1)~(4)に順次Hi信号を供給する。ゲートドライバ8は、電極選択指示部25により伝送された選択信号に基づいて、選択したい選択電極3Sに対応する第1選択線6(1)~(4)の何れかにHi信号を、第2選択線7(1)~(4)のHi信号と同期させて供給する。これにより、選択したい選択電極3S(1)・3S(2)に接続された選択回路5の第1キャパシタC1に電荷が供給できる。電荷が供給された第1キャパシタC1は第2トランジスタT2のゲートに電圧を印加するため、選択電極3S(1)・3S(2)と共通配線4を導通させることができる。
また、第1キャパシタC1の電荷保持期間は有限であるため、必要に応じて一定のサイクルで電荷の供給を繰り返さなくてはならない。
図10は、微小電極アレイ16の行列状に配列された複数の電極3のうちの選択された選択電極3S(1)~3S(4)の配置を示す図である。説明の簡略化のため、電極3の配置は、横4行、縦4列としている。
例えば、図10に示されるように選択電極3S(1)~3S(4)の第1キャパシタC1に電荷を供給した場合は、細胞信号測定電極プレート1の上に観察試料11を載せた状態で、共通配線4(2)に外部から刺激信号を供給すると、選択電極3S(2)から刺激信号が観察試料11に供給される。
そして、他の共通配線4(1)・4(3)・4(4)は、選択電極3S(1)・3S(3)・3S(4)により検出された細胞電位信号を細胞信号検出システム15に伝達する。
このように、微小電極アレイ16に配置される電極3の中から選択電極3S(1)~3S(4)を選択することで、観察試料11の測定希望位置またはその近傍位置に刺激信号を供給し、細胞電位信号を検出することができる。
図11は、実施形態1に係る細胞信号測定電極プレート1の選択電極3Sと観察試料11との間の位置関係を示す図である。
行列状のマスで表示されたものが電極3である。行列状のマスの上に観察試料11が重ねて置かれている。
実施形態1では、細胞信号測定電極プレート1は透明なガラス基板で形成されている。そのため、倒立顕微鏡によりガラス基板越しに観察試料11を視認することができるので、観察試料11を視認しながら、測定希望位置を電極選択指示部25により特定することができる。
図11では、行列状のマス目のうち黒いマス目が選択された選択電極3Sである。実施形態1の細胞信号測定電極プレート1は、64行64列の計4096個の電極3が配置されている。
これにより、観察者は、計4096個の電極3の中から64個の選択電極3Sを電極選択指示部25により選択し、観察試料11の測定希望位置または測定希望位置近傍に選択電極3Sを合わせることができる。
これにより、測定希望にきめ細やかに対応した位置で観察試料11の細胞電位信号を測定することができる。
このように、観察試料11の細胞に与えるための刺激信号が、第1選択線6及び第2選択線7により選択された選択回路5に接続された共通配線4を介して、選択回路5に接続された電極3である選択電極3Sの一部(第2電極)に外部回路から供給される。そして、第1選択線6及び第2選択線7により選択された選択回路5に接続された電極3である選択電極3Sの残りの一部(第1電極)及び共通配線4を介して、観察試料11の細胞から細胞電位信号が読み出される。
このように、発明者らは、前述した特許文献1の細胞電位測定電極での観察試料の測定エリアと同様の範囲に数千のマイクロ電極を基板上に形成した細胞信号測定電極プレート1を作成した。この細胞信号測定電極プレート1では、数千のマイクロ電極から計測したい数十個のマイクロ電極を選択することができるので、観察試料の測定位置をきめ細やかに選択することができる。
実施形態1に係る細胞信号測定電極プレート1は、特許文献2の細胞電位測定装置のように行列状に配置された全電極を走査して読み出すのではなく、選択された特定の電極3に対応する選択回路5の第1キャパシタC1のみに電荷を供給して当該特定の電極3と共通配線4とを導通させ、当該特定の電極3のみから細胞電位信号を外部回路に読み出す構成を備える点で特許文献2と顕著に相違する。
そして、この細胞信号測定電極プレート1は透明であるガラスの基板2上に微小な電極3を配置しているため、ガラスの基板2側から観察試料11を観察することができ、観察試料11の測定したい位置を選択することができる。
前述した特許文献2に記載の細胞電位測定装置は、CMOS集積回路技術を用いるためのシリコン基板が不透明である。そして、この不透明であるシリコン基板に配置されたマイクロ電極の上に観察試料を載せるので、不透明であるシリコン基板側から倒立顕微鏡等で観察試料を観察できず、観察試料の測定したい位置を知ることができないという問題がある。
特許文献2の細胞電位測定装置は、CMOS集積回路技術を用いたトランジスタの動作が高速なので、ラインを高速に選択し、例えば64ビットのCPU等で出力制御することで、全電極を細かく読み出すことができる。この細胞電位測定装置は、電極を選択するのではなく、動画カメラで用いるCMOSイメージセンサのイメージで動作する。高速動作が可能なので、この細胞電位測定装置は、細胞電位信号を時間分解で全電極分順番に読み出して、電極の座標毎に合成して細胞電位信号の波形を生成する。
特許文献2のシリコン基板は単価が高額であるため、微小電極の領域部分を切り出して、低額な別の基板にワイヤボンディングしてプレートに仕上げる必要がある。このため、製造工程が複雑になるという問題がある。
さらに、シリコン基板では、ワイヤボンディングする電極はアルミニウムを用いるが、このアルミニウムには細胞毒性が存在するので、ワイヤボンディング後の溶出対策、又は、アルミニウムの電極を微小電極から十分離すためにシリコン基板を大きくする必要が生じ、細胞信号測定電極プレートが高価になるという問題がある。
これに対して、実施形態1に係る細胞信号測定電極プレート1は、透明な基板2を備えるので、基板2の下側から基板2越しに倒立顕微鏡等で観察することができ、電極3の位置と観察試料11の位置とを正確に把握することができる。観察試料11の細胞は、生かしておくために培養液、脳脊髄液に浸している。このため、上側から観察することができないので、基板2の透明性が有効になる。
ガラス基板の上に形成できるトランジスタは、ガラス上に形成できる半導体材料の性能に限界があるため、シリコン基板、GaAs基板の上に形成できるトランジスタのような高速動作ができない。このため、細胞信号測定電極プレート1のように、選択電極3Sと共通配線4とを継続的に導通させる選択回路5が有効になる。選択電極3Sは、選択された後、継続的に共通配線4に電気的に接続されているので、外部機器により、検出された細胞電位信号を、共通配線4を通して読み出すことができる。
〔実施形態1の変形例〕
図12は、実施形態1の変形例に係る細胞信号測定電極プレート1Aの回路図である。
細胞信号測定電極プレート1で読み出される細胞電位信号は微弱であるため、ノイズ対策が必要である。特に高周波ノイズを除去する必要があるため、第2トランジスタT2のドレインから共通配線4を介して端子10に至るまでの間にローパスフィルタ22(ノイズカットフィルタ)が配置されている。図12に示す例では、共通配線4の端子10側にローパスフィルタ22が共通配線4の1本ごとに1個設けられる。ローパスフィルタ22の構成として抵抗Rを図示しているが、電極3からローパスフィルタ22までに含まれる配線やトランジスタT2が持つ抵抗値を抵抗Rとして使い、図12の位置に実際に抵抗Rを置かなくてもよい。
ローパスフィルタ22は、例えばRC回路である。
なお、各電極3に接続される選択回路5A毎にローパスフィルタ22を設けてもよい。この場合、選択回路5Aの第2トランジスタT2のドレインに抵抗Rの一方を接続し、抵抗Rの他方は共通配線4に接続されるとともに第3キャパシタC3の容量電極の一方にも接続される。第3キャパシタC3の容量電極の他方の線は容量素子電位固定配線24に接続される。本実施形態では、容量素子電位固定配線24は接地されている。
これにより、選択電極3Sの細胞電位信号を読み出す際または選択電極3Sに刺激信号を供給する際、高周波ノイズを除去することが可能となる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図13は、実施形態2に係る細胞信号測定電極プレート1Bの回路図である。
実施形態2では、電極3には、選択回路5Bが接続される。
選択回路5Bは、少なくとも2つの単位選択回路を備える。例えば、選択回路5Bは、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第1キャパシタC1で構成される単位選択回路の他に、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4及び第2キャパシタC2を備える単位選択回路をもう一つ備える。
また、ゲートドライバ8は、第1選択線6のクロック信号とは別制御のクロック信号を駆動させる第1選択線23をさらに備える。
電極3は、選択回路5Bを介して共通配線4及び共通配線12に接続されている。
選択回路5Bを詳細に説明する。
第1選択線6は、第1トランジスタT1のゲートと接続される。第1トランジスタT1のソースは第2選択線7と接続され、第1トランジスタのドレインは第1キャパシタC1および第2トランジスタのゲートと接続される。
第1キャパシタC1の容量電極の一方は第1トランジスタT1のドレインと接続され、容量電極の他方の線は容量素子電位固定配線24に接続される。本実施形態では、容量素子電位固定配線24は接地されている。
第2トランジスタT2のソースは、電極3と接続され、第2トランジスタのゲートは第1トランジスタT1のドレインおよび第1キャパシタC1に接続される。また第2トランジスタT2のドレインは共通配線4と接続する。
第1選択線23は、第3トランジスタT3のゲートと接続される。第3トランジスタT3のソースは第2選択線7と接続され、第3トランジスタT3のドレインは第2キャパシタC2および第4トランジスタT4のゲートと接続される。
第2キャパシタC2の容量電極の一方は第3トランジスタT3のドレインと接続され、容量電極の他方は容量素子電位固定配線24に接続される。
第4トランジスタT4のソースは、電極3と接続され、第4トランジスタT4のゲートは第3トランジスタT3のドレインおよび第2キャパシタC2に接続される。また第4トランジスタT4のドレインは共通配線12と接続する。
このように、各選択回路5Bは、複数個の単位選択回路を有する。この複数個の単位選択回路のうちの一つは、共通配線4と接続され、複数個の単位選択回路のうちの他の一つは、共通配線12と接続される。
選択回路5Bは、細胞信号測定電極プレート1Bに係る微小電極アレイ16の第1行に並んでいる電極3のうちから、2個の選択電極3Sを選択することができる。
実施形態1では、細胞信号測定電極1に係る微小電極アレイ16の第1行の第2選択線7につながる電極3のうち選択できるのは1個の選択電極3Sのみであった。これに対して、実施形態2では、第1行の第2選択線7と対応する電極3のうち選択できる選択電極3Sの数は、2個に増大する。
これにより、観察者は、観察試料11の測定希望位置に選択電極3Sを合わせる際に、更にきめ細かく観察試料11の測定位置を調整することが可能となる。
端子10の数は64個と決まっているため、実施形態1では、端子10は、縦に64行の電極3を選択できた。しかし、本実施形態では、同一の行に2個の選択電極3Sが選択できるので、同一の行に2個の端子が割り当てられる。そのため、端子10は、実施形態1の半分である縦32行の電極3を選択することができる。
実施形態2は、選択回路5Bに、2本の共通配線4、12が接続される。しかしこれに限定されるものではなく、選択回路5Bは単位選択回路を3個にして、更に他の共通配線を追加する構成であってもよい。このような構成とすれば、第1行の第2選択線7に対応する電極3のうち選択できる選択電極3Sの数は、3個となる。
選択回路5Bは、電極3の面積に配置できる限度で、いくつかの単位選択回路を備えることができる。
図14は、実施形態2に係る細胞信号測定電極プレート1Bの選択電極3S1、3S2と観察試料11との間の位置関係を示す図である。
微小電極アレイ16の行列状のマスで表示されたものが電極3である。微小電極アレイ16の行列状のマスの上に観察試料11が重ねて置かれている。
図14では、微小電極アレイ16の行列状のマスのうち黒く塗られた箇所が選択された選択電極3S1及び3S2である。選択電極3S1は、第1選択線6に対応する選択電極である。選択電極3S2は、第1選択線23に対応する選択電極である。
図14では、微小電極アレイ16の行列状のマスのうち同一の行に選択電極3S1及び選択電極3S2が2つ選択されている。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図15は、実施形態3に係る細胞信号測定電極プレート1Cの回路図である。
実施形態3では、細胞信号測定電極プレート1Cは、共通配線4の代わりに第1分割線13(第1分割共通配線)及び第2分割線14(第2分割共通配線)を備えている。
第1分割線13及び第2分割線14は、微小電極アレイ16の行列状の電極3のうち横方向の同一行を2つに分割している。
細胞信号測定電極プレート1Cは、微小電極アレイ16の同一の行の第1分割線13及び第2分割線14に対して第1分割線13で1個の選択電極3S1を選択し、第2分割線14で1個の選択電極3S2を選択することができる。
これにより、観察者は、観察試料11の測定希望位置に選択電極3S1、3S2を合わせる際に、きめ細かく観察試料11の測定位置を調整することが可能となる。
図16は、実施形態3に係る細胞信号測定電極プレート1Cの選択電極3S1,3S2と観察試料11との間の位置関係を示す図である。
図16では、微小電極アレイ16を表示したマスに縦の仕切り線が太線で引かれており、この仕切り線を境に第1分割線13、第2分割線14に分割される。微小電極アレイ16の行列状に配置された電極3のうち同一行に対して、仕切り線の左右に選択電極3S1、3S2を1個ずつ選択することができる。
端子10の数は64個と決まっているため、実施形態1では、端子10は、縦に64行の電極3を選択できた。しかし、本実施形態では、同一の行に2個の選択電極3Sを選択できるので、同一の行に2個の端子が割り当てられる。そのため、端子10は、実施形態1の半分である縦32行の電極3を選択することができる。
このように、共通配線が、第2選択線7と並行に配置され、各共通配線が、一行に配列された複数の電極3のうちの一方の側に配列された複数の電極3が各々の選択回路5を介して共通に接続される第1分割線13と、前記一行に配列された複数の電極3のうちの他方の側に配列された複数の電極3が各々の選択回路5を介して共通に接続される第2分割線14とに分割される。
〔実施形態3の変形例〕
図17は、実施形態3の変形例に係る微小電極アレイ16の回路図である。
本実施形態では、第1分割線13及び第2分割線14は、微小電極アレイ16の行列状の電極3のうち縦方向の同一列を2つに分割していること以外は、実施形態3と同様である。
このように、共通配線は、第1選択線6と並行に配置されてもよい。この場合は、各共通配線は、一列に配列された複数の電極3のうちの一方の側に配列された複数の電極3が各々の選択回路5を介して共通に接続される第1分割線13と、前記一列に配列された複数の電極3のうちの他方の側に配列された複数の電極3が各々の選択回路5を介して共通に接続される第2分割線14とに分割される。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図18は、実施形態4に係る細胞信号測定電極プレート1Dの回路の概略図である。
図18に示された概略図は、縦32列×横32行の配列の微小電極アレイ16の電極3の中から32個の選択電極3S1、3S2を選択し、観察試料11に刺激信号を供給し、細胞電位信号を測定する場合を説明する。
第1分割線13及び第2分割線14は、それぞれ32本である。
細胞信号測定電極プレート1Dは、第1分割線13及び第2分割線14がペアリングされている。ペアリングとは、微小電極アレイ16の行列状の電極3のうち、横1行目に配列される電極3と他のもう横1行に配列される電極3とが接続されて、2行で1組の第1分割線13及び第2分割線14を構成されていることをいう。
図19において、縦に番号が(1)から(8)まで付されている。同じ番号が付された第1分割線13及び第2分割線14がペアリングされている。
このように構成することで、1組を構成する2行のうち、選択された1行のみから選択電極3S1,3S2を選択することができる。
図19は、実施形態4に係る細胞信号測定電極プレート1Dの選択電極3S1,3S2と観察試料11との間の位置関係を示している。
観察試料11は、微小電極アレイ16の測定領域の全体に配置されている。この場合には、測定領域の全体に32個の選択電極3S1、3S2を選択することができる。
図20は、実施形態4に係る細胞信号測定電極プレート1Dの他の選択電極3S1、3S2と他の観察試料11との間の位置関係を示す図である。
他の観察試料11は、微小電極アレイ16の測定領域の中央付近に配置され、上側部分の電極3及び下側部分の電極3は、未使用となる。この場合には、測定エリアの中央付近に32個の選択電極3S1、3S2を選択することができる。
第1分割線13及び第2分割線14を2本で1組にペアリングすることで、観察試料11の大きさに応じて、1組で2本の第1分割線13及び第2分割線14のうちからどちらかの1本を選択することができる。
これにより、第1分割線13及び第2分割線14のペアリングは、観察試料11の大きさに応じて選択電極3S1、3S2の配置の範囲を変更することができる。
このように、第1分割線13及び第2分割線14が第2選択線7と並行に配置される。そして、第1分割線13のうちの1本と他の1本とが接続され、第1分割線13のうちの前記1本に対応する一行と、前記第1分割線13のうちの他の1本に対応する他の一行とに含まれる複数の電極3の中の何れか一つの電極から前記細胞信号が読み出される。
第1分割線13及び第2分割線14は、第1選択線6と並行に配置されてもよい。
〔実施形態4の変形例1〕
図21は、実施形態4の変形例1に係る細胞信号測定電極プレート1Eの回路の概略図である。
細胞信号測定電極プレート1Eは、電極3の選択回路5Bに接続する共通配線4をそれぞれ他の別の共通配線4とペアリングさせている。
また、細胞信号測定電極プレート1Eは、電極3の選択回路5Bに接続する共通配線12をそれぞれ他の別の共通配線12とペアリングさせている。
細胞信号測定電極プレート1Eは、微小電極アレイ16の左右に端子10をそれぞれ32個備える。
微小電極アレイ16の左右の同行の端子10は、共通配線4、12を介して接続されている。ある選択電極3S1、3S2で検出される細胞電位信号は、左右のどちらかの端子10で検出することができる。
細胞電位信号を検出しようとする観察者は、左右の端子10の群のうちから、一方の端子10の群を選ぶことができるので、測定の利便性を向上させることができる。
図22は、実施形態4の変形例1に係る細胞信号測定電極プレート1Eの選択電極3S1、3S2と観察試料11との間の位置関係を示す図である。
共通配線4、12のペアリングによって、観察試料11の大きさに応じた選択電極3S1、3S2の配置の範囲を変更できる。
これにより、観察者は、観察試料11の測定希望位置に選択電極3S1、3S2を合わせる際に、更にきめ細かく観察試料11の測定位置を調整することが可能となる。
〔実施形態4の変形例2〕
図23は、実施形態4の他の変形例に係る細胞信号測定電極プレート1Fの回路図である。
細胞信号測定電極プレート1Fは、電極3の選択回路5Bに接続する共通配線4をそれぞれ他の別の共通配線4とペアリングさせている。
また、細胞信号測定電極プレート1Fは、電極3の選択回路5Bに接続する共通配線12をそれぞれ他の別の共通配線12とペアリングさせている。
細胞信号測定電極プレート1Fは、微小電極アレイ16の右側に端子10を32個備えている。
細胞信号測定電極プレート1Fは、微小電極アレイ16の同一の横行に配置される電極3の中から2個の選択電極3S1、3S2を選択することができる。
図24は、実施形態4の他の変形例に係る細胞信号測定電極プレート1Fの選択電極3S1,3S2と観察試料11との間の位置関係を示す図である。
図25は、実施形態4の他の変形例に係る細胞信号測定電極プレート1Fの他の選択電極3S1、3S2と他の観察試料11との間の位置関係を示す図である。
図24に示すように、観察試料11が測定領域全体に配置される場合には、選択電極3S1、3S2を、微小電極アレイ16の領域全体に配置する。
図25に示すように、他の観察試料11が測定領域中央にだけ配置される場合には、選択電極3S1、3S2を、微小電極アレイ16の中央部のみに配置する。
これにより、観察者は、観察試料11の測定希望位置に選択電極3S1、3S2を合わせる際に、更にきめ細かく観察試料11の測定位置を調整することが可能となる。
〔実施形態4の変形例3〕
図26は、実施形態4の変形例3に係る細胞信号測定電極プレート1Gの回路の概略図である。
図18で前述した実施形態4との相違は、第1分割線13及び第2分割線14のペアリングの接続位置が異なることである。
端子10を、測定領域の下半分側に配置している。実施形態4では端子10を、測定領域の中心に配置し、観察試料11を中心に合わせていた。
それに対して、実施形態4の変形例3では、観察試料11を底辺に合わせて、選択電極3S1、3S2を配置することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る細胞信号測定電極プレート1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、基板2と、前記基板2上に設けられた列方向に延びる複数の第1選択線6・23と、前記基板2上に設けられた行方向に延びる複数の第2選択線7と、細胞(観察試料)から発せられる細胞信号を読み出すために前記基板2上に設けられて前記複数の第1選択線6・23と前記複数の第2選択線7とが交差する部分に行列状に配列された複数の選択回路5・5A・5B及び電極3と、前記細胞信号を読み出すために前記第2選択線7と前記第1選択線6・23との何れかと並行に配置され、前記行列状に配列された複数の電極3のうちの一行又は一列のそれぞれに前記選択回路5・5A・5Bを介して接続される複数の共通配線4・12とを備え、各選択回路5・5A・5Bは、1個以上の単位選択回路を有し、前記単位選択回路は、そのゲート端子が前記第1選択線6・23に接続され、ソース端子が前記第2選択線7に接続される第1トランジスタT1と、そのゲート端子が前記第1トランジスタT1のドレイン端子に接続され、ソース端子が前記電極3に接続され、ドレイン端子が前記共通配線4・12に接続される第2トランジスタT2と、その一方の容量電極が前記第1トランジスタT1のドレイン端子に接続され、他方の容量電極が一定の電位に固定されるための配線(容量素子電位固定配線24)に接続される容量素子(第1キャパシタC1)とを含む。
この特徴によれば、複数の第1選択線と複数の第2選択線とが交差する部分に行列状に配列された複数の選択回路が、そのゲート端子が第1選択線に接続され、ソース端子が第2選択線に接続される第1トランジスタと、そのゲート端子が第1トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が電極に接続され、ドレイン端子が共通配線に接続される第2トランジスタと、その一方の容量電極が第1トランジスタのドレイン端子に接続され、他方の容量電極が一定の電位に固定されるための配線に接続される容量素子とを含む。
このため、第1選択線及び第2選択線にクロック信号を同期して供給することにより、行列状に配列された複数の電極の中から、共通配線と導通する電極を選択することができる。
この結果、細胞の測定したい測定箇所あるいは測定箇所近傍に電極を設置することが簡素な構成で可能となる。
本発明の態様2に係る細胞信号測定電極プレート1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、上記態様1において、前記基板2が透明基板である。
この構成によれば、基板越しに下側から倒立顕微鏡等で観察することができるので、電極の位置と細胞の位置とを正確に把握することができる。
本発明の態様3に係る細胞信号測定電極プレート1D・1E・1F・1Gは、上記態様1において、前記複数の共通配線4(第1分割線13、第2分割線14)は、前記第1選択線6、若しくは第2選択線7と並行に配置され、前記複数の共通配線4(第1分割線13、第2分割線14)のうちの1本と他の1本とが接続され、前記複数の共通配線4(第1分割線13、第2分割線14)のうちの前記1本に対応する一行若しくは一列と、前記複数の共通配線4(第1分割線13、第2分割線14)のうちの前記他の1本に対応する他の一行若しくは一列とに含まれる複数の電極3の中の何れか一つの電極3から前記細胞信号が読み出される。
この構成によれば、行列状に配列された複数の電極のうちの一行又は一列のうち共通配線と導通する電極を、上記電極の行列の中央に集めることができる。
本発明の態様4に係る細胞信号測定電極プレート1C・1D・1Gは、上記態様1において、前記複数の共通配線4は、前記第1選択線6、若しくは前記第2選択線7と並行に配置され、各共通配線4は、一行若しくは一列に配列された複数の電極3のうちの一方の側に配列された複数の電極3が各々の選択回路5を介して共通に接続される第1分割共通配線(第1分割線13)と、前記一行若しくは一列に配列された複数の電極3のうちの他方の側に配列された複数の電極3が各々の選択回路5を介して共通に接続される第2分割共通配線(第2分割線14)とに分割される。
この構成によれば、行列状に配列された複数の電極のうちの一行又は一列のうち共通配線と導通する電極の数を増やすことができる。
本発明の態様5に係る細胞信号測定電極プレート1Bは、上記態様1において、各選択回路5Bは、複数個の単位選択回路を有し、前記複数個の単位選択回路のうちの一つは、前記複数の共通配線4・12のうちの1本(共通配線4)と接続され、前記複数個の単位選択回路のうちの他の一つは、前記複数の共通配線4・12のうちの他の1本(共通配線12)と接続される。
この構成によれば、行列状に配列された複数の電極のうちの一行又は一列のうち共通配線と導通する電極の数を増やすことができる。
本発明の態様6に係る細胞信号測定電極プレート1Aは、上記態様1において、各選択回路5Aが、前記細胞信号のノイズを除去するために前記第2トランジスタT2のドレインから前記共通配線4を介して端子10に至るまでの間に配置されたノイズカットフィルタ(ローパスフィルタ22)をさらに含む。
この構成によれば、電極から第2トランジスタを通って共通配線に読み出される微弱な細胞信号に重畳する高周波ノイズを除去することができる。
本発明の態様7に係る細胞信号測定電極プレート1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、上記態様1において、前記複数の第1選択線6・23のうちの1本を選択する列選択ドライバ(ゲートドライバ8)と、前記複数の第2選択線7のうちの1本を選択する行選択ドライバ(ソースドライバ9)とさらに備える。
この構成によれば、行列状に配列された複数の電極の中から、共通配線と導通する電極を選択するためのクロック信号を、第1選択線及び第2選択線に同期して供給することができる。
本発明の態様8に係る細胞信号測定電極プレート1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、上記態様1において、前記第1選択線6・23及び前記第2選択線7により選択された前記単位選択回路に接続された前記電極3である第1電極(選択電極3S・3S1・3S2)及び前記共通配線(4・12)を介して、前記細胞から前記細胞信号を読み出す。
この構成によれば、細胞の測定したい測定箇所から細胞信号を読み出すことができる。
本発明の態様9に係る細胞信号測定電極プレート1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、上記態様8において、前記細胞に与えるための刺激信号が、前記第1選択線6・23及び前記第2選択線7により選択された前記単位選択回路に接続された前記共通配線4・12を介して、前記単位選択回路に接続された電極3である第2電極に外部回路から供給される。
この構成によれば、細胞の所望の箇所に刺激信号を供給することができる。
本発明の態様10に係る情報処理装置(細胞信号検出システム15)は、態様1から態様9の何れかに記載の細胞信号測定電極プレート1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gを備える。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G 細胞信号測定電極プレート
2 基板
3 電極
3S、3S1、3S2 選択電極(第1電極)
4、12 共通配線
5、5A、5B 選択回路
6、23 第1選択線
7 第2選択線
8 ゲートドライバ(列選択ドライバ)
9 ソースドライバ(行選択ドライバ)
10 端子
11 観察試料(細胞)
13 第1分割線(第1分割共通配線、共通配線)
14 第2分割線(第2分割共通配線、共通配線)
15 細胞信号検出システム(情報処理装置)
16 微小電極アレイ
17 信号供給部
18 コネクタ
19 増幅部
20 信号検出部
21 表示部
22 ローパスフィルタ(ノイズカットフィルタ)
24 容量素子電位固定配線(配線)
25 電極選択指示部
T1 第1トランジスタ
T2 第2トランジスタ
T3 第3トランジスタ
T4 第4トランジスタ
C1 第1キャパシタ(容量素子)
C2 第2キャパシタ(容量素子)
C3 第3キャパシタ
R 抵抗
G1-G5 クロック信号
S1-S5 クロック信号

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられた列方向に延びる複数の第1選択線と、
    前記基板上に設けられた行方向に延びる複数の第2選択線と、
    細胞から発せられる細胞信号を読み出すために前記基板上に設けられて前記複数の第1選択線と前記複数の第2選択線とが交差する部分に行列状に配列された複数の選択回路及び電極と、
    前記細胞信号を読み出すために前記第2選択線と前記第1選択線との何れかと並行に配置され、前記行列状に配列された複数の電極のうちの一行又は一列のそれぞれに前記選択回路を介して接続される複数の共通配線とを備え、
    各選択回路は、1個以上の単位選択回路を有し、
    前記単位選択回路は、
    そのゲート端子が前記第1選択線に接続され、ソース端子が前記第2選択線に接続される第1トランジスタと、
    そのゲート端子が前記第1トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が前記電極に接続され、ドレイン端子が前記共通配線に接続される第2トランジスタと、
    その一方の容量電極が前記第1トランジスタのドレイン端子に接続され、他方の容量電極が一定の電位に固定されるための配線に接続される容量素子とを含む細胞信号測定電極プレート。
  2. 前記基板が透明基板である請求項1に記載の細胞信号測定電極プレート。
  3. 前記複数の共通配線は、前記第1選択線、若しくは第2選択線と並行に配置され、
    前記複数の共通配線のうちの1本と他の1本とが接続され、
    前記複数の共通配線のうちの前記1本に対応する一行若しくは一列と、前記複数の共通配線のうちの前記他の1本に対応する他の一行若しくは一列とに含まれる複数の電極の中の何れか一つの電極から前記細胞信号が読み出される請求項1に記載の細胞信号測定電極プレート。
  4. 前記複数の共通配線は、前記第1選択線、若しくは前記第2選択線と並行に配置され、
    各共通配線は、一行若しくは一列に配列された複数の電極のうちの一方の側に配列された複数の電極が各々の選択回路を介して共通に接続される第1分割共通配線と、前記一行若しくは一列に配列された複数の電極のうちの他方の側に配列された複数の電極が各々の選択回路を介して共通に接続される第2分割共通配線とに分割される請求項1に記載の細胞信号測定電極プレート。
  5. 各選択回路は、複数個の単位選択回路を有し、
    前記複数個の単位選択回路のうちの一つは、前記複数の共通配線のうちの1本と接続され、
    前記複数個の単位選択回路のうちの他の一つは、前記複数の共通配線のうちの他の1本と接続される請求項1に記載の細胞信号測定電極プレート。
  6. 各選択回路が、前記細胞信号のノイズを除去するために前記第2トランジスタのドレインから前記共通配線を介して出力端子に至るまでの間に配置されたノイズカットフィルタをさらに含む請求項1に記載の細胞信号測定電極プレート。
  7. 前記複数の第1選択線のうちの1本を選択する列選択ドライバと、
    前記複数の第2選択線のうちの1本を選択する行選択ドライバとさらに備える請求項1に記載の細胞信号測定電極プレート。
  8. 前記第1選択線及び前記第2選択線により選択された前記単位選択回路に接続された前記電極である第1電極及び前記共通配線を介して、前記細胞から前記細胞信号を読み出す請求項1に記載の細胞信号測定電極プレート。
  9. 前記細胞に与えるための刺激信号が、前記第1選択線及び前記第2選択線により選択された前記単位選択回路に接続された前記共通配線を介して、前記単位選択回路に接続された電極である第2電極に外部回路から供給される請求項8に記載の細胞信号測定電極プレート。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の細胞信号測定電極プレートを備えた情報処理装置。
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