JP2023098758A - 油性ケラチン繊維用化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、形状保持効果、化粧膜の落としやすさ、ボリューム効果、だま・束付きのなさに優れる油性ケラチン繊維用化粧料の開発を課題とする。【課題の解決手段】 次の成分(A)~(C);(A)次の(1)及び(2)を満たすアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体(1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~35:65である(2)イソドデカンと質量比1:10で80℃に加熱混合した際に溶解する(B)ワックスエステル(C)揮発性油剤を含有する油性ケラチン繊維用化粧料。

Description

本発明は、油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
ケラチン繊維用化粧料に求められる主な効果は、例えば、マスカラでは睫毛を長く見せたり、睫毛を太く見せたり、睫毛をカールしたりすることで、目元の印象を美しく際立たせるものである。特に、睫毛を上向きにカールした状態を保ち続けるカール保持効果、睫毛を太く濃く目立たせるボリューム効果、また一塗りで睫毛1本1本に十分に付着し、さらにはだま・束付きせず均一に付着することは睫毛を美しく仕上げるために重要である。睫毛1本1本に十分に付着させるためには、睫毛のキューティクル表面に存在する18-メチルエイコ酸(以下、18-MEAと略す)に親和性を持たせることが重要である。
また近年、汗や雨など水に曝されても、ケラチン繊維用化粧料の機能が落ちることなく、化粧膜を維持する化粧効果の持続性が求められている。一方で、これらの化粧持続効果の高いケラチン繊維用化粧料は化粧落ち(洗浄性)が悪く、ケラチン繊維用化粧料を十分に落とす際には睫毛を強く擦る必要があり、睫毛に対して負担をかける場合があった。そこで、汗や雨など水に対する化粧効果の持続性は高いが、クレンジングの際には軽い力でも簡便に落とせるケラチン繊維用化粧料が求められていた。
これまでにも油溶性皮膜形成剤、HLB値が7~10である非イオン性界面活性剤、揮発性油剤および不揮発性油剤を特定量、特定の割合で含有することで、睫毛のつや、カール効果および化粧持ち(耐水性)に加えて、温水による除去性に優れた油性睫毛用化粧料が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
また、融点が55~70℃であるワックス、HLBが5~10の界面活性剤、揮発性炭化水素油を特定量含有することで、ボリューム効果、カール持続効果及び化粧持ちに優れ、更に高温保存時の外観安定性や粘度安定性に優れ、長期間使用し続けた際にも仕上がり低下が少ない油性まつ毛用化粧料が開発されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル酸アルキル共重合体エマルジョン、カーボンブラック、多価アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種以上の水溶性皮膜形成剤を特定量、特定割合で含有することで、高いツヤと黒さ、ぬるま湯に対する劇的なクレンジング性を有し、さらに保存安定性が良好な水中油型睫用化粧料が開発されている。(例えば、特許文献3参照)。
特開2017-125000号公報 特開2012-140338号公報 特開2010-77042号公報
しかしながら、従来の技術では、化粧持ち(カールキープ等の睫毛の形状保持効果)(以下、形状保持効果と称する)と化粧膜の落としやすさという相反する効果を両立させるために、特定HLBの非イオン性界面活性剤を必須としていた。非イオン性界面活性剤を使用することで、形状保持効果と化粧膜の落としやすさは両立できるものの、ボリューム効果や一塗りで十分な量の油性ケラチン繊維用化粧料が、だま・束付きせずに均一に付着性する効果に満足のいく品質は得られなかった。そこで、睫毛上の18-MEAとの親和性に着目し、非イオン性界面活性剤では実現できなかった形状保持効果と化粧膜の落としやすさを両立しながらも、ボリューム効果、だま・束付きのなさに優れる油性ケラチン繊維用化粧料の開発を行った。
例えば、先行文献3のようにエマルション形態をとるポリマーは、水中油型乳化マスカラ等で頻繁に使用される。この睫毛への付着が良い一方でお湯での落としやすさに優れる技術に着目し、素材開発を行った。その結果、エマルション形態をとらない特定のモノマー比率のアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体を用いることで、油性ケラチン繊維用化粧料に使用することができ、睫毛上の18-MEAとの親和性により、だま・束付きせずに均一に付着し、形状保持効果が高いにもかかわらず、化粧膜の落としやすさに優れることを見出した。しかしながら、アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体を用いるだけでは、ボリューム効果に満足のいく品質が得られなかった。
そこで本発明は、形状保持効果、化粧膜の落としやすさ、ボリューム効果、だま・束付きのなさに優れる油性ケラチン繊維用化粧料の開発を課題とする。
上記実情に鑑み、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、特定のアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体とワックスエステルを組み合わせて用いることで、アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体となじみやすく、硬さを付与しながらも柔軟な化粧膜を形成し、かつボリューム効果を向上させることを見出した。さらに、揮発性油剤を用いることで、形状保持効果、化粧膜の落としやすさボリューム効果、だま・束付きのなさに優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]次の成分(A)~(C);
(A)次の条件(1)及び(2)を満たすアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体
(1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~35:65である
(2)イソドデカンと質量比1:10で80℃に加熱混合した際に溶解する
(B)ワックスエステル
(C)揮発性油剤
を含有する油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[2]
前記成分(A)のアクリル酸アルキルにおけるアルキルの炭素数が12~22である[1]に記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[3]
前記成分(A)がアクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体である[1]または[2]に記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[4]
前記成分(B)がカルナウバロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、ヒマワリ種子ロウ、及びコメヌカロウよりなる群から選択される1種または2種以上である[1]~[3]のいずれかに記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[5]
前記成分(A)の含有量が0.5~25質量%である[1]~[4]のいずれかに記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[6]
前記成分(B)に対する前記成分(A)の含有質量割合(A)/(B)が0.05~10である[1]~[5]のいずれか1項に記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[7]
さらに、成分(D)油溶性皮膜形成剤(前記成分(A)を除く)を含有する[1]~[6]のいずれかに記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[8]
さらに、成分(E)油相増粘剤(前記成分(B)を除く)を含有する[1]~[7]のいずれかに記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
[9]
前記成分(E)が炭化水素ワックス、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ、及び脂肪酸またはその塩よりなる群から選択される1種または2種以上である[8]に記載の油性ケラチン繊維用化粧料に関するものである。
本発明により、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れる油性ケラチン繊維用化粧料を提供することができる。
本発明の詳細について以下に説明する。なお、本明細書において、「~」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
(アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体)
本発明における成分(A)は、アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体であり、次の条件(1)及び(2)を満たすものである。
(1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~35:65である
(2)イソドデカンと質量比1:10で80℃に加熱混合した際に溶解する
アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体は、アクリル酸アルキルと酢酸ビニルを共重合して得ることができる。ここで、アクリル酸アルキルにおけるアルキル基は、直鎖または分岐鎖等、特に限定されないが、炭素数12~22が好ましく、炭素数14~22がより好ましく、炭素数16~22がさらにより好ましく、炭素数18であるアクリル酸ステアリルが最も好ましい。また、アルキル基は直鎖状がより好ましい。この範囲であると、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果により優れるためより好ましい。また、アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体における共重合体の形態は、ランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれでもよいが、化粧膜の落としやすさの観点からランダム共重合体が好ましい。
本発明における成分(A)は、次の条件(1)を満たす。
(1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~35:65である
アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比は、15:85~35:65であるが、20:80~30:70であるとより好ましい。なお、含有モル比は重合前の単量体の仕込み量の質量を単量体の分子量で除した値の比である。この範囲であると、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果により優れるためより好ましい。
本発明における成分(A)は、さらに次の条件(2)を満たす。
(2)イソドデカンと質量比1:10で80℃に加熱混合した際に溶解する
本発明において、成分(A)とイソドデカンとを質量比1:10となるよう調製し、80℃に加熱混合した際、溶解すればよい。ここで、溶解するとは、透明な溶液となっていることを指し、成分(A)が溶解していない場合は、沈殿または懸濁した状態となる。ここで透明とは、温度80℃下で分光光度計にて700nmの光の波長領域で透過率を測定した場合に、透過率が80%以上のものを指す。ここで、透過率は、光路長10mm×光路幅5mmのガラスセルに測定サンプルを、分光光度計「UV-2500PC UV-VIS REDCORDING SPECTROPHOTOMETER」(SHIMADZU社製)にて測定することができる。
本発明における成分(A)の重量平均分子量は、特に限定されないが、1,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、5,000~30,000がさらにより好ましく、5,000~15,000が最も好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果により優れるためより好ましい。なお、重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
本発明における成分(A)は、常法により製造することができる。例えば、揮発性溶媒中(例えば、2-プロパノール、エタノール、イソドデカン等)で、アクリル酸アルキル、酢酸ビニル、及び重合開始剤(例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル等)を用いて重合反応させて得ることができる。また、必要に応じて溶媒置換をして溶液として用いても良く、洗浄、ろ過をし、粒子化して用いても良い。
本発明における成分(A)の含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、固形分換算で0.5質量%(以下、単に「%」と略す)以上が好ましく、1%以上がより好ましく、5%以上がさらにより好ましい。また、25%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、15%以下がさらにより好ましい。また、0.5~25%が好ましく、1~20%がより好ましく、5~15%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ化粧膜の落としやすさ、形状保持効果により優れるため、より好ましい。
(ワックスエステル)
本発明における成分(B)ワックスエステルは、通常化粧料に使用されるものであれば、動物、植物、合成等の起源に限定されず、いずれのものも使用できる。例えば、硬質ラノリン、カルナウバロウ、ミツロウ、ステアリン酸ステアリル、モンタンワックス、水添ホホバ油、ベヘン酸ベヘニル、キャンデリラロウ、ヒマワリ種子ロウ、コメヌカロウ、シア脂等が挙げられ、これらから1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果の観点から、カルナウバロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、ヒマワリ種子ロウ、及びコメヌカロウよりなる群から選ばれる1種または2種以上が好ましく、カルナウバロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、及びコメヌカロウよりなる群から選ばれる1種または2種以上がより好ましく、カルナウバロウ、ミツロウ、及びキャンデリラロウよりなる群から選ばれる1種または2種以上がさらにより好ましい。
本発明における成分(B)の融点は、特に限定されないが、例えば、50~90℃が好ましく、55~85℃がより好ましく、60~80℃がさらにより好ましい。この範囲であれば、形状保持効果により優れるため、より好ましい。なお、本発明において、融点は、融点の測定は、医薬部外品原料規格2006一般試験法、融点試験法第1法にて測定することができる。
本発明における成分(B)の含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、2%以上が好ましく、5%以上がより好ましく、10%以上がさらにより好ましい。また、35%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、25%以下がさらにより好ましい。また、2~35%が好ましく、5~30%がより好ましく、10~25%がさらにより好ましい。この範囲であれば、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の含有質量割合(A)/(B)は、特に限定されないが、は、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらにより好ましい。また、10以下が好ましく、5以下がより好ましく、1以下がさらにより好ましい。また、0.05~10が好ましく、0.1~5がより好ましく、0.3~1がさらにより好ましい。この範囲であれば、化粧膜の落としやすさ 、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
(揮発性油剤)
本発明における成分(C)揮発性油剤は、20℃、常圧において揮発性を有する油剤である。ここで揮発性とは、常圧(1気圧)における沸点が260℃以下であることを指す。成分(C)揮発性油剤として、特に限定されないが、例えば、シリコーン油、炭化水素油、エステル油等が挙げられ、これらから1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、だま・束付きのなさ、形状保持効果の観点からシリコーン油、炭化水素油が好ましく、炭化水素油がより好ましい。
より詳細には、例えば、低分子量メチルポリシロキサン(25℃動粘度1~5CS)、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルトリメチコン、デカメチルテトラシロキサン、エチルトリシロキサンなどの揮発性シリコーン油;軽質流動イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカンなどの揮発性炭化水素油などが挙げられ、これらから1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、だま・束付きのなさ、形状保持効果の観点から、低分子量メチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、軽質流動イソパラフィン、及びイソドデカンよりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、低分子量メチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、及びイソドデカンよりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましく、低分子量メチルポリシロキサン、及びイソドデカンよりなる群から選択される1種または2種以上がさらにより好ましい。
本発明における成分(C)の市販品としては、例えば、KF-96L-1.5CS、KF-96L-2CS(いずれも信越化学工業社製)、ISODODECANE(IMCD社製)、IPソルベント1620MU、IPソルベント2028MU(いずれも出光興産社製)等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いることができる。
本発明における成分(C)の含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、20%以上が好ましく、25%以上がより好ましく、30%以上がさらにより好ましい。また、50%以下が好ましく、45%以下がより好ましく、40%以下がさらにより好ましい。また、20~50%が好ましく、25~45%がより好ましく、30~40%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果により優れるため、より好ましい。
(油溶性皮膜形成剤)
本発明は、さらに成分(D)油溶性皮膜形成剤を含有しても良い。本発明における成分(D)油溶性皮膜形成剤は、揮発性油剤等の油剤に可溶で、皮膜を形成するものである。ここで皮膜を形成するとは、樹脂が可溶な溶媒に40%溶解した溶液を、ガラス板に400μm厚のアプリケーターで塗布し、室温24時間乾燥後に皮膜が形成されていることをいう。ただし、本発明における成分(D)は、前記成分(A)を含まない。本発明における成分(D)油溶性皮膜形成剤は、通常の化粧料に使用できるものであれば、特に限定されず、いずれのものも使用できる。成分(D)油溶性皮膜形成剤として、特に限定されないが、例えば、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、アクリル-シリコーングラフト共重合体、フッ素変性シリコーン樹脂等のシリコーン系樹脂、イソステアリン酸デキストリン(ただし、後述の成分(E)を含まない)、ロジン変性フェノール樹脂、ロジンエステル(例えば、水添ロジン酸ペンタエリスリチル等)等のロジン酸系樹脂、水添アビエチン酸グリセリル等の水添アビエチン酸系樹脂、キャンデリラ樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリブテン、ポリイソブチレン等の油溶性樹脂が挙げられ、これらから1種または2種以上を用いることができる。
本発明における成分(D)油溶性皮膜形成剤の市販品としては、例えば、KF7312J(固形分50%、溶媒:シクロペンタシロキサン、信越化学工業社製)、KF-9021(固形分50%、溶媒:シクロペンタシロキサン、信越化学工業社製)、BY11-018(固形分30%、溶媒:シクロペンタシロキサン、東レ・ダウコーニング社製)、KP541(固形分60%、溶媒:イソプロパノール、信越化学工業社製)、SR-1000(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、KP545(固形分30%、溶媒:シクロペンタシロキサン、信越化学工業社製)、KP575(固形分30%、溶媒:シクロペンタシロキサン、信越化学工業社製)、SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、XS66-B8226(固形分50%、溶媒:シクロペンタシロキサン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、XS22-8338E(固形分30%、溶媒:イソドデカン、信越化学工業社製)、ユニフィルマHVY(千葉製粉社製)、エステルガムHP(荒川化学工業社製)、パインクリスタルKE-311(荒川化学工業社製)等が挙げられる。
これらのうち、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさの観点からシリコーン系樹脂、ロジン酸系樹脂が好ましく、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、フッ素変性シリコーン樹脂、及び水添ロジン酸ペンタエリスリチルよりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましく、トリメチルシロキシケイ酸、及びフッ素変性シリコーン樹脂よりなる群から選択される1種または2種がさらにより好ましい。
本発明における成分(D)の含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、1%以上が好ましく、3%以上がより好ましく、5%以上がさらにより好ましい。また、20%以下が好ましく、18%以下がより好ましく、15%以下がさらにより好ましい。また、1~20%が好ましく、3~18%がより好ましく、5~15%がさらにより好ましい。この範囲であれば、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果により優れるため、より好ましい。
(油相増粘剤)
本発明は、さらに成分(E)油相増粘剤を含有しても良い。本発明における成分(E)油相増粘剤は、増粘作用により油相の粘度を調整するものである。ただし、本発明における成分(E)は、前記成分(B)を含まない。本発明における成分(E)は、通常化粧料に使用されるものであれば、特に限定されず、いずれのものも使用できる。例えば、炭化水素ワックス、シリコーンワックス等の前記成分(B)以外のワックス、デキストリン脂肪酸エステル(ただし、前記成分(D)のイソステアリン酸デキストリンを含まない)、ショ糖脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ、脂肪酸又はその塩等が挙げられ、これらから1種または2種以上を用いることができる。本発明においては、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、炭化水素ワックス、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ、及び脂肪酸またはその塩よりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、炭化水素ワックス、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、及び煙霧状シリカよりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましく、デキストリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、及び煙霧状シリカよりなる群から選択される1種または2種以上がさらにより好ましい。また、成分(E)は単体で用いることもできるが、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、2種以上を組み合わせて用いることが好ましく、3種以上を組み合わせて用いることがより好ましい。
(成分(B)以外のワックス)
本発明における前記成分(B)以外のワックスは、通常化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用できる。例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライトワックス、マイクロクリスタリンワックス、水添マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、(エチレン/プロピレン)コポリマー等の炭化水素ワックス、(エイコセン/ビニルピロリドン)コポリマー、長鎖アルコキシ変性シリコーン、長鎖アルキル変性シリコーン(例えば、ステアリルジメチコン等)等のシリコーンワックス等が挙げられ、これらを1種または2種以上を使用することができる。
これらの中でも、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、炭化水素ワックス、及びシリコーンワックスよりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、(エチレン/プロピレン)コポリマー、及びステアリルジメチコンよりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましく、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、及びステアリルジメチコンよりなる群から選択される1種または2種以上がさらにより好ましい。
本発明における前記成分(B)以外のワックスの含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、1%以上が好ましく、3%以上がより好ましく、5%以上がさらにより好ましい。また、11%以下が好ましく、8%以下がより好ましく、5%以下がさらにより好ましい。また、0.1~11%が好ましく、0.5~8%がより好ましく、1~5%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
(デキストリン脂肪酸エステル)
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルは、脂肪酸とデキストリンのエステルである。ただし、前述の成分(D)に記載した皮膜形成剤に使用されるイソステアリン酸デキストリンは、成分(E)で挙げるデキストリン脂肪酸エステルから除く。脂肪酸は、直鎖または分岐の脂肪酸であり、飽和または不飽和の脂肪酸である。前記脂肪酸は、特に限定されないが、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、脂肪酸の炭素数が、8~22が好ましく、12~18がより好ましく、14~18がさらにより好ましい。このような脂肪酸としては、特に限定されないが、例えば、エチルヘキサン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらから1種または2種以上を用いることができる。一方、デキストリンは、化粧料に使用されるものであれば、特に限定されないが、直鎖状、分岐鎖上、環状の何れでも良い。デキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリン、ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルは、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、炭素数8~22の脂肪酸とデキストリンとのエステルが好ましく、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、及び(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリンよりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましく、パルミチン酸デキストリン、及び(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリンよりなる群から選択される1種または2種以上がさらにより好ましく、パルミチン酸デキストリンが最も好ましい。
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、0.1%以上が好ましく、0.5%以上がより好ましく、1%以上がさらにより好ましい。また、11%以下が好ましく、8%以下がより好ましく、5%以下がさらにより好ましい。また、0.1~11%が好ましく、0.5~8%がより好ましく、1~5%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
(ショ糖脂肪酸エステル)
本発明におけるショ糖脂肪酸エステルはショ糖と脂肪酸のエステルである。本発明のショ糖脂肪酸エステルにおける脂肪酸は、炭素数14~20の脂肪酸が好ましく、直鎖または分岐、飽和又は不飽和何れのものも使用できる。例えば、ミリスチン酸スクロース、パルミチン酸スクロース、ステアリン酸スクロース、オレイン酸スクロース、イソステアリン酸スクロース、ポリステアリン酸スクロース、酢酸ステアリン酸スクロース等が挙げられ、これらから1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、ポリステアリン酸スクロース、及び酢酸ステアリン酸スクロースよりなる群から選択される1種または2種が好ましい。
本発明におけるショ糖脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、0.1%以上が好ましく、0.5%以上がより好ましく、1%以上がさらにより好ましい。また、11%以下が好ましく、8%以下がより好ましく、5%以下がさらにより好ましい。また、0.1~11%が好ましく、0.5~8%がより好ましく、1~5%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
(有機変性粘土鉱物)
本発明における有機変性粘土鉱物は、粘土鉱物の層間金属イオンを第4級アルキルアンモニウムイオン等のカチオンで置換したものである。本発明における有機変性粘土鉱物は、化粧料に一般に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用することが可能である。具体的には、層状粘土鉱物をアルキル四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤でイオン交換して得ることができる。例えば、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムイオンで交換されたもの、ジメチルジステアリルアンモニウムイオンで交換されたもの等が挙げられる。層状粘土鉱物としては三層構造を有するコロイド性含水ケイ酸アルミニウムの一種で、下記の一般式(1)で示されるもの等が挙げられる。
(X,Y)2-3(Si,Al)10(OH)Z・nHO・・・(1)
式中 X=Al,Fe,Mn,Cr
Y=Mg,Fe,Ni,Zn,Li
Z=K,Na,Ca
具体的にはモンモリロナイト、ラポナイト及びヘクトライト等の天然又は合成(この場合、上記一般式中の(OH)がフッ素で置換されたもの)のモンモリロナイト群、及びナトリウムシリシックマイカやナトリウム又はリチウムテニオライトの名で知られる合成雲母等が挙げられ、特にモンモリロナイト、ヘクトライトがだま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の点で好ましい。
前記カチオン界面活性剤として層状粘土鉱物のイオン交換に用いられるアルキル四級アンモニウム塩等におけるアルキル基は、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチルオクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、オクタデシル等が挙げられる。
粘土鉱物の変性方法としては、特に限定されないが、例えば、粘土鉱物を水中に分散させた懸濁液に第4級アルキルアンモニウム塩を添加し、十分に混合する方法や、第4級アルキルアンモニウム塩溶液中に、粘土鉱物懸濁液を添加し、十分に混合する方法等が挙げられる。前記変性反応は、室温で充分進行するが、必要に応じて加温してもよい。加温する場合の最高温度は、用いられる第4級アルキルアンモニウム塩の耐熱性に支配され、その分解点以下であれば任意に設定が可能である。次いで固液を分離し、生成物を水洗浄して、副成電解質を充分に除去する。これを乾燥し、必要に応じて粉砕して用いる。粘土鉱物を変性する第4級アルキルアンモニウム塩の添加量は、第4級アルキルアンモニウムイオンとして、粘土鉱物のカチオン交換容量と当量用いることが好ましい。より具体的には、粘土鉱物のカチオン交換容量に対する第4級アルキルアンモニウム塩の添加量は0.5~1.5倍量(モル当量換算)が好ましく更には0.8~1.4倍量(モル当量換算)であることが好ましい。
本発明における有機変性粘土鉱物の市販品としては、例えば、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトであるBENTONE 38V BC(エレメンティス社製)、スメクトン SAN(クニミネ工業社製)、スメクトンSAN-P(クニミネ工業社製)、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライトであるBENTONE 27V(エレメンティス社製)が挙げられる。
本発明における有機変性粘土鉱物の含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、1%以上が好ましく、3%以上がより好ましく、5%以上がさらにより好ましい。また、12%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、8%以下がさらにより好ましい。また、1~12%が好ましく、3~10%がより好ましく、5~8%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
(煙霧状シリカ)
本発明における煙霧状シリカは、平均粒子径が50nm以下の非晶質のシリカである。煙霧状シリカを含有することで、経時安定性により優れるためより好ましい。煙霧状シリカは、通常化粧料に使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、四塩化ケイ素を酸水素炎中で加水分解して得られるものが挙げられる。本発明における煙霧状シリカの一次粒子径はだま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、30nm以下が好ましく、20nm以下が特に好ましい。一次粒子の粒度分布は電子顕微鏡写真から求めることができる。また、前記煙霧状シリカは、疎水化処理してもよく、その処理方法としては、例えばジメチルジクロルシランによるジメチルシリル化処理、トリメチルシリルクロライドやヘキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、オクチルシラン化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。本発明においては、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、疎水化処理された煙霧状シリカが好ましく、ジメチルシリル化処理された煙霧状シリカがより好ましい。
本発明における煙霧状シリカの含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、0.1%以上が好ましく、0.3%以上がより好ましく、0.5%以上がさらにより好ましい。また、11%以下が好ましく、8%以下がより好ましく、5%以下がさらにより好ましい。また、0.1~11%が好ましく、0.3~8%がより好ましく、0.5~5%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
(脂肪酸またはその塩)
本発明における脂肪酸またはその塩は、化粧料に一般に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用することが可能である。具体的には、常温で固形のものを使用することができ、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12-ヒドロキシステアリン酸等を挙げることができる。また、脂肪酸の塩としては、前記脂肪酸のカルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等を挙げることができる。これらの中でもだま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の観点から、炭素数12~22の脂肪酸またはその塩が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸よりなる群から選択される1種または2種以上の脂肪酸またはその塩がより好ましい。
本発明における脂肪酸またはその塩の含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、0.1%以上が好ましく、0.3%以上がより好ましく、0.5%以上がさらにより好ましい。また、11%以下が好ましく、8%以下がより好ましく、5%以下がさらにより好ましい。また、0.1~11%が好ましく、0.3~8%がより好ましく、0.5~5%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
本発明における成分(E)の含有量は、特に限定されないが、油性ケラチン繊維用化粧料全量に対して、1%以上が好ましく、3%以上がより好ましく、5%以上がさらにより好ましい。また、20%以下が好ましく、18%以下がより好ましく、15%以下がさらにより好ましい。また、1~20%が好ましく、3~18%がより好ましく、5~15%がさらにより好ましい。この範囲であれば、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果により優れるため、より好ましい。
本発明の油性ケラチン繊維用化粧料は、上記の成分(A)~(E)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば、成分(B)、(C)、及び(E)以外の油性成分、粉体、界面活性剤、繊維、アルコール類、水溶性高分子、保湿剤等の水性成分、糖類、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。
本発明における、成分(B)、(C)、及び(E)以外の油性成分は、通常化粧料に使用されるものであれば、特に限定されず、固形状、ペースト状、液状等のいずれの性状のものを用いても良い。このような油性成分として、固形状の油性成分としては、例えば、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール等が挙げられる。ペースト状の油性成分としては、例えば、ワセリン等の炭化水素類等、アジピン酸ジグリセリル混合脂肪酸エステル、フィトステロール脂肪酸エステル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/べへニル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、水添ヒマシ油脂肪酸エステル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル等のエステル類等が挙げられる。液状の油性成分としては、例えば、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、パラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル等のエステル油、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコノール等のシリコーン油類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油等が挙げられる。
本発明における、油性とは、油を連続相とし、実質的に水を含有しないものである。ここで、実質的に含有しないとは、全く含有しないか、含有したとしても、本発明に影響を与えない程度に微量であることを意味するものである。このような水の含有量としては、例えば、5%未満が好ましく、1%未満がより好ましく、0.1%未満がさらにより好ましい。
本発明の油性ケラチン繊維用化粧料は、常法に従って製造することができる。例えば、成分(A)~(C)、並びに必要に応じて成分(D)、(E)、及び任意成分を、成分(B)の融点以上の温度(例えば、100℃)に加熱混合して得ることができるが、この製造方法に限定されるものではない。
本発明の油性ケラチン繊維用化粧料は、特に限定されないが、液状、固形状、クリーム状等、いずれの性状とすることもできる。
本発明の油性ケラチン繊維用化粧料は、ケラチン繊維に用いるものであれば特に限定されないが、例えば、マスカラ等の睫毛用化粧料、アイブロウ等の眉毛用化粧料、整髪剤、毛髪着色料等の毛髪用化粧料等が挙げられる。これらの中でも、睫毛用化粧料が好ましく、マスカラに用いるとより好ましい。
以下に本発明における成分(A)の製造例及び比較製造例と、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
<アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体の製造例>
製造例1:アクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体(含有モル比25:75)
還流冷却器、温度計、窒素置換用菅及び攪拌機を備えた容量1リットルの四つ口フラスコを反応容器として用いた。この反応容器内に2-プロパノール80質量部を仕込み、窒素気流下で反応容器内を昇温させた。反応容器内が70℃に到達した時点で重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1質量部を添加し、内温70℃を保持しながら、アクリル酸ステアリル55.7質量部と酢酸ビニル44.3質量部の混合液を反応容器内に供給した。単量体の供給後は内温70℃を2時間保持することで重合反応を進行させた。次いで、蒸留により反応容器から2-プロパノールを留去し、減圧乾燥させることで、共重合体の固体を得た。得られた共重合体は、重量平均分子量8,000であった。尚、共重合体の重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した結果である。ゲル浸透クロマトグラフィでの分子量測定は 、例えば、次の条件の下で行うことができる。
GPC装置:Prominence HPLCシステム(株式会社島津製作所製)
カラム:KF-805、KF-803、KF-801(直列)(昭和電工株式会社製)
移動相:テトラヒドロフラン
流速:1mL/min
検出器:示差屈折率検出器
温度:40℃
分子量標準試料:ポリスチレン
製造例2:アクリル酸イソステアリル/酢酸ビニル共重合体(含有モル比25:75)
製造例1の重合反応させる単量体のアクリル酸ステアリルをアクリル酸イソステアリルに換えた以外は、製造例1に準じて共重合体を得た。得られた共重合体は、重量平均分子量7,000であった。
製造例3:アクリル酸ラウリル/酢酸ビニル共重合体(含有モル比25:75)
製造例1の重合反応させる単量体のアクリル酸ステアリルをアクリル酸ラウリルに換えた以外は、製造例1に準じて共重合体を得た。得られた共重合体は、重量平均分子量7,400であった。
製造例4:アクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体(含有モル比15:85)
製造例1のアクリル酸ステアリルと酢酸ビニルの仕込み量を、それぞれ39.9質量部と60.1質量部に換えた以外は、製造例1に準じて共重合体を得た。得られた共重合体は、重量平均分子量8,000であった。
製造例5:アクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体(含有モル比35:65)
製造例1のアクリル酸ステアリルと酢酸ビニルの仕込み量を、それぞれ66.9質量部と33.1質量部に換えた以外は、製造例1に準じて共重合体を得た。得られた共重合体は、重量平均分子量8,500であった。
製造例6(比較製造例):アクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体(含有モル比10:90)
製造例1のアクリル酸ステアリルと酢酸ビニルの仕込み量を、それぞれ29.5質量部と70.5質量部に換えた以外は、製造例1に準じて共重合体を得た。得られた共重合体は、重量平均分子量7,800であった。
製造例7(比較製造例):アクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体(含有モル比50:50)
製造例1のアクリル酸ステアリルと酢酸ビニルの仕込み量を、それぞれ79.0質量部と21.0質量部に換えた以外は、製造例1に準じて共重合体を得た。得られた共重合体は、重量平均分子量7,700であった。
実施例1~29および比較例1~8:油性マスカラ
下記表1~4に示す処方の油性マスカラを下記に示す製造方法で調製し、イ.だま・束付きのなさ、ロ.化粧膜の落としやすさ、ハ.形状保持効果、ニ.ボリューム効果について、下記評価方法により評価した。その結果も併せて表1~4に示す。
Figure 2023098758000001
*1:ニッセツU‐3712A(固形分45%、日本カーバイド工業社製)
*2:ビニゾール2140L(固形分43%、大同化成工業社製)
*3:ビニブランGV-5651(固形分36%、日信化学工業社製)
*4:ヨドゾールGH800F(固形分45%、アクゾノーベル社製)
*5:カルナウバワックス(マチャードケミカル社製)
*6:ライスワックスSS-I(ボーソー油脂社製)
*7:精製キャンデリラワックスSR-3(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*8:SUPER REFINED BEESWAX(クローダジャパン社製)
*9:合成ワックスP-200(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*10:SR1000(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
*11:エステルガムHP(荒川化学工業社製)
*12:パインクリスタル KE-311(荒川化学工業社製)
*13:レオパール KL2(千葉製粉社製)
*14:スメクトン SAN-P(クニミネ工業社製)
*15:AEROSIL R976S(日本アエロジル社製)
*16:シュガーワックス A-10E(第一工業製薬社製)
Figure 2023098758000002
Figure 2023098758000003
Figure 2023098758000004
(製造方法)
A:成分1~26を100℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを25℃に冷却し、25℃を保ちながら成分27~32を添加して均一に混合する。
C:Bを容器に充填し、油性ケラチン繊維用化粧料を得た。
(評価方法)
下記イ~ニの項目について、各試料について化粧品評価専門パネル20名による使用テストを行った。パネル全員が各試料を睫毛に塗布し、イ~ニの各項目を下記評価観点に従って下記絶対評価基準にて5段階に評点をつけ、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。
(評価項目):(評価観点)
イ.だま・束付きのなさ:一塗り目でだま・束付きせず、睫毛に対して均一に付着するかどうか
ロ.化粧膜の落としやすさ:塗布6時間後に、市販のオイルクレンジング剤(商品名:コスメデコルテ リフトディメンション スムージング クレンジングオイル コーセー社製)を2mLを染み込ませたコットンを用いて化粧料の除去を行い、力を入れずに除去できるかどうか
ハ.形状保持効果:塗布6時間後に、塗布直後の睫毛のカールを維持しているかどうか
ニ.ボリューム効果:塗布後に、睫毛1本1本を太く濃く目立たせているかどうか
<絶対評価基準>
(評点):(評価)
5 :非常に良い
4 :良い
3 :普通
2 :悪い
1 :非常に悪い
<判定基準>
(判定):(評価)
◎ :4.2より高い
○ :3.5点より高く4.2点以下
△ :2.5点より高く3.5点以下
× :2.5点以下
表1~4の結果から明らかなように、本発明の実施例1~29の油性ケラチン繊維用化粧料は、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れたものであった。一方、成分(A)の代わりに製造例6の共重合体を用いた比較例1では、だま・束付きのなさ、形状保持効果の点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(A)の代わりに製造例7の共重合体を用いた比較例2では、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果の点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(A)の代わりにアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体の油系エマルジョンを用いた比較例3では、だま・束付きのなさ、形状保持効果の点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(A)の代わりに(アクリレーツ/VA)コポリマーの水系エマルジョンを用いた比較例4では、だま・束付きのなさ、ボリューム効果の点で満足のいくものが得られなかった。また、ポリ酢酸ビニルを用いた比較例5では、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の点で満足のいくものが得られなかった。また、アクリレーツコポリマーを用いた比較例6では、だま・束付きのなさ、形状保持効果、ボリューム効果の点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(B)の代わりにポリエチレンワックスを用いた比較例7では、形状保持効果の点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(B)の代わりに(エチレン/プロピレン)コポリマーを含有する比較例8では、形状保持効果の点で満足のいくものが得られなかった。
実施例30:油性液状マスカラ化粧料(繊維入りタイプ)
(成分) (%)
1.水添ポリイソブテン*17 残量
2.ポリメチルシルセスキオキサン*18 10
3.製造例1のアクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体 7
4.キャンデリラロウ(融点72℃)*7 3
5.ミツロウ (融点63℃)*8 6
6.カルナウバロウ (融点83℃)*5 1
7.水添アビエチン酸グリセリル*12 2
8.パルミチン酸デキストリン*19 4
9.ポリプロピレン繊維(5T、2mm) 0.5
10.リン脂質処理レーヨン繊維(5T、1mm) 1
11.ナイロン66繊維(17T、2mm) 1
12.PET繊維(6.3T、2mm) 1
13.ジメチコン処理セルロース繊維(6T、2mm) 1
14.黒色酸化鉄 8
15.炭酸プロピレン 1
16.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクライト*20 4
17.球状シリカ(平均粒子径16μm) 1
18.N-ラウロイル-L-リジン 3
19.タルク 3
20.エチルヘキシルグリセリン 0.2
21.クロルフェネシン 0.1
22.レモン果実エキス 0.1
23.トコフェロール 0.1
24.アンズ核油 0.1
25.オリーブ果実油 0.1
26.スクワラン 0.5
27.ジプロピレングリコール 0.5
28.デカメチルシクロペンタシロキサン*21 5
29.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 0.8
30.ヒマワリ種子油 0.1
31.ゴマ種子油 0.1
*17:IPソルベント1620MU(出光興産社製)
*18:SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ社製)
*19:レオパールTL2(千葉製粉社製)
*20:BENTONE 38V BC(エレメンティス社製)
*21:KF-995(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分1~8を100℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを25℃に冷却し、25℃を保ちながら成分9~31を添加して均一に混合する。
C:Bを容器に充填し、油性液状マスカラ化粧料(繊維入りタイプ)を得た。
本発明の実施例30の油性液状マスカラ(繊維入りタイプ)は、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れたものであった。
実施例31:油性液状アイブロウ化粧料
(成分) (%)
1.イソドデカン 残量
2.製造例3のアクリル酸ラウリル/酢酸ビニル共重合体 10
3.トリメチルシロキシケイ酸*10 2.5
4.トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸*22

5.コメヌカロウ(融点79℃)*6 5
6.ミツロウ (融点63℃)*8 8
7.カルナウバロウ(融点83℃)*5 1
8.マイクロクリスタリンワックス(融点79℃)*23 2
9.水添レシチン 0.3
10.イソステアリン酸デキストリン*24 0.5
11.ミリスチン酸デキストリン*25 2
12.ジメチコノール(10万mPa・s) 3
13.モモ核油 0.5
14.コーン油 0.1
15.アーモンド油 0.2
16.BHT 0.1
17.パラフィン(融点56℃)*26 1
18.フェノキシエタノール 0.5
19.カニナバラ果実油 0.1
20.クオタ二ウムー18ヘクトライト*14 4
21.煙霧状シリカ*27 1.5
22.黒色酸化鉄 2
23.ベンガラ 1.5
24.黄色酸化鉄 1.5
25.N-ラウロイル-L-リジン 0.5
26.球状シリコーン粉末(平均粒子径5μm) 0.5
27.マイカ 5
28.窒化ホウ素(平均粒子径6μm) 1
29.球状セルロース(平均粒子径5μm) 2
*22:XS66-B8226(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 固形分50%シクロメチコン溶液)
*23:MULTIWAX W445(SONNEBORN社制)
*24:ユニフィルマHVY(千葉製粉社製)
*25:レオパールMKL2(千葉製粉社製)
*26:PARACERA256(PARAMELT社製)
*27:AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分1~12を100℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを25℃に冷却し、25℃を保ちながら成分13~29を添加して均一に混合する。
C:Bを塗布体付き容器に充填し、油性液状アイブロウ化粧料を得た。
本発明の実施例31の油性液状アイブロウ化粧料は、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れたものであった。
実施例32:油性固形状アイブロウ化粧料
(成分) (%)
1.ミツロウ(融点63℃)*8 5
2.ヒマワリ種子ロウ(融点76℃)*28 4
3.カルナウバロウ(融点83℃)*5 13
4.製造例2のアクリル酸イソステアリル/酢酸ビニル共重合体 10
5.トリメチルシロキシケイ酸*10 3
6.軽質流動イソパラフィン*17 残量
7.パルミチン酸デキストリン*13 5
8.ポリメチルシルセスキオキサン*18 2
9.フェニルグリコール 1
10.EDTA-2Na 0.01
11.流動パラフィン 0.5
12.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)
0.4
13.ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物 *29 0.3
14.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)
ジペンタエリスリチル 0.5
15.クオタ二ウムー18ヘクトライト*14 4
16.炭酸プロピレン 1
17.メタクリル酸メチルクロスポリマー(平均粒子径7μm) 2
18.カーボンブラック 1
19.シリコーン2%処理ベンガラ 1.3
20.シリコーン2%処理黄色酸化鉄 2
21.セリサイト 5
22.シリル化処理無水ケイ酸*15 2
23.天然ビタミンE 0.1
24.ホホバ種子油 0.1
25.シア脂 0.1
26.ジメチコン*30 2
27.オレイン酸フィトステリル 0.1
28.トリメリト酸トリトリデシル 1
29.(エイコセン/ビニルピロリドン)コポリマー*31 0.5
30.オレンジ果皮油 0.01
31.ゴマ油 0.01
32.ナイアシンアミド 0.01
33.ハチミツ 0.01
34.2-デシルテトラデカノール 3
*28:精製ヒマワリワックス(横関油脂工業社製)
*29:LUSPLAN DD-DHR(日本精化社製)
*30:KF-96-2CS(信越化学工業社製)
*31:ANTARON V-220F(ASHLAND SPECIALITY INGREDIENS社製)
(製造方法)
A:成分1~8を100℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを65℃に冷却し、65℃を保ちながら成分9~34を添加して均一に混合する。
C:Bを容器に充填し、25℃に冷却固化することで油性固形状アイブロウ化粧料を得た。
本発明の実施例32の油性固形状アイブロウ化粧料は、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れたものであった。
実施例33:油性ペースト状ヘアワックス化粧料
(成分) (%)
1.パラフィン(融点56℃)*26 3
2.ワセリン 15
3.カルナウバロウ(融点83℃)*5 7
4.マイクロクリスタリンワックス(融点80℃)*23 3
5.ミツロウ(融点63℃)*8 3
6.製造例5のアクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体 8
7.トリメチルシロキシケイ酸*10 5
8.イソドデカン 残量
9.1,3-ブチレングリコール 1.5
10.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
11.ステアラルコニウムヘクトライト*32 5
12.炭酸プロピレン 1
13.モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10.E.O)
(HLB11.0) 0.5
14.ステアリン酸 2
15.ジブチルヒドロキシトルエン 0.1
16.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル
/べへニル) 0.01
17.タルク 6
18.マイカ 5
19.ポリエチレン末(平均粒子径10μm)*33 1
20.オリーブ脂肪酸エチル 0.1
21.酢酸トコフェロール 0.1
22.アンズ核油 0.1
23.サフラワー油 0.1
24.ホホバ種子油 0.1
25.ククイナッツ油 0.1
26.オリーブ油 0.1
*32:BENTONE 27V(エレメンティス社製)
*33:ミペロンPM-200(三井化学社製)
(製造方法)
A:成分1~6を90℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを65℃に冷却し、65℃を保ちながら成分7~26を添加して均一に混合する。
C:Bを容器に充填し、25℃に冷却することで、油性ペースト状ヘアワックス化粧料を得た。
本発明の実施例33の油性ペースト状ヘアワックス化粧料は、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れたものであった。
実施例34:油性スティック状ヘアワックス化粧料
(成分) (%)
1.2-エチルヘキサン酸セチル 15
2.リンゴ酸ジイソステアリル 15
3.カルナウバロウ(融点83℃)*5 9
4.マイクロクリスタリンワックス(融点80℃)*23 3
5.ミツロウ(融点63℃)*8 3
6.ポリエチレン(融点88℃)*9 2
7.製造例5のアクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体 7
8.イソドデカン*34 残量
9.モノステアリン酸ポリチチレングリコール(10.E.O)
(HLB11.0) 1.5
10.ステアリン酸グリセリル(HLB6.0) 1.5
11.ジブチルヒドロキシトルエン 0.1
12.トリメチルシロキシケイ酸*10 5
13.水添ロジン酸ペンタエリスリチル*11 3
14.タルク 1
15.マイカ 2
16.無水ケイ酸(球状、平均粒子径8μm) 5
17.オリーブ脂肪酸エチル 0.1
18.トコフェロール 0.1
19.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 0.1
20.ワサビノキ種子油 0.1
21.ホホバ種子油 0.1
22.ククイナッツ油 0.1
23.1,3-ブチレングリコール 0.2
24.ジプロピレングリコール 0.5
*34:ISODODECANE(IMCD社製)
(製造方法)
A:成分1~24を95℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを容器に充填し、25℃に冷却することで、油性スティック状ヘアワックス化粧料を得た。
本発明の実施例34の油性スティック状ヘアワックス化粧料は、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れたものであった。
実施例35:油性ペースト状カラーヘアワックス化粧料
(成分) (%)
1.パラフィン(融点56℃)*26 4
2.ワセリン 10
3.カルナウバロウ(融点83℃)*5 5
4.キャンデリラロウ(融点72℃)*7 5
5.ミツロウ(融点63℃)*8 5
6.製造例5のアクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体 8
7.イソドデカン*34 残量
8.トリプロピレングリコール 1
9.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
10.セスキステアリン酸ソルビタン(HLB4.2) 1
11.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG―30(HLB5.0) 1
12.ポリソルベート60(HLB14.9) 1
13.ジブチルヒドロキシトルエン 0.1
14.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル
/セチル/ステアリル/べへニル) 0.1
15.2%シリコーン処理タルク 3
16.合成フルオロフロゴバイト 2
17.結晶セルロース(平均粒子径20μm) 5
18.黒色酸化鉄 1
19.赤色202号 1
20.黄色4号 0.8
21.オリーブ油 0.1
22.オレイン酸エチル 0.1
23.ローズヒップ油 0.1
24.ツバキ油 0.1
25.トウモロコシ油 0.1
26.ホホバ油 0.1
27.ポリエチレン(融点88℃)*9 3.5
28.(パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸)デキストリン*35 2.5
29.ポリメチルシルセスキオキサン*18 2
30.トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸*22 3
*35:レオパールTT2(千葉製粉社製)
(製造方法)
A:成分1~6、及び成分27~30を90℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを65℃に冷却し、65℃を保ちながら成分7~26を添加して均一に混合する。
C:Bを容器に充填し25℃に冷却することで油性ペースト状カラーヘアワックス化粧料を得た。
本発明の実施例35の油性ペースト状カラーヘアワックス化粧料は、だま・束付きのなさ、化粧膜の落としやすさ、形状保持効果、ボリューム効果に優れたものであった。

Claims (9)

  1. 次の成分(A)~(C);
    (A)次の条件(1)及び(2)を満たすアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体
    (1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~35:65である
    (2)イソドデカンと質量比1:10で80℃に加熱混合した際に溶解する
    (B)ワックスエステル
    (C)揮発性油剤
    を含有する油性ケラチン繊維用化粧料。
  2. 前記成分(A)のアクリル酸アルキルにおけるアルキルの炭素数が12~22である請求項1に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。
  3. 前記成分(A)がアクリル酸ステアリル/酢酸ビニル共重合体である請求項1または2に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。
  4. 前記成分(B)がカルナウバロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、ヒマワリ種子ロウ、及びコメヌカロウよりなる群から選択される1種または2種以上である請求項1~3のいずれか1項に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。
  5. 前記成分(A)の含有量が0.5~25質量%である請求項1~4のいずれか1項に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。
  6. 前記成分(B)に対する前記成分(A)の含有質量割合(A)/(B)が0.05~10である請求項1~5のいずれか1項に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。
  7. さらに、成分(D)油溶性皮膜形成剤(前記成分(A)を除く)を含有する請求項1~6のいずれか1項に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。
  8. さらに、成分(E)油相増粘剤(前記成分(B)を除く)を含有する請求項1~7のいずれか1項に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。
  9. 前記成分(E)が炭化水素ワックス、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ、及び脂肪酸またはその塩よりなる群から選択される1種または2種以上である請求項8に記載の油性ケラチン繊維用化粧料。

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