JP2023098229A - 口金具付きゴムホース及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば生コンクリートや土砂水など、固体が混在する流体を搬送する用途に好適に使用可能な口金具付きゴムホース及びその製造方法に関する。
ゴムホース本体の軸方向両端部に口金具が固定された口金具付きゴムホースを製造する方法としては、図11に示すように、マンドレルBに未加硫ゴムからなる内面ゴム層21を形成し、内面ゴム層21の外周側に、外面ゴム層、コード補強ゴム層、線材補強ゴム層等で構成される外側ゴム層22を形成して未加硫のゴムホース本体23を形成し、これを加硫する方法が知られている(特許文献1参照)。ゴムホース本体23の長さ方向両端部は、口金具24の基端部を被覆するように形成されており、ゴムホース本体23を加硫することで口金具24がゴムホース本体23両端部に固定される。
ところで、口金具24はマンドレルBに外挿した後、マンドレルB上を摺動可能とするために、その内径はマンドレルBの外径よりも1mm程度大きく形成される。従って、口金具24がマンドレルBに外挿された状態においては、マンドレルB下部と口金具24との間に隙間Cが生じることになる。未加硫のゴムホース本体23は、その外周をラッピングして加圧した状態で加硫缶内にて加熱加硫される。したがって、加熱によって内面ゴム層21が溶融すると、溶融した内面ゴムはゴムホース本体の両端部に向って流れ、図12に示すように、マンドレルB下部と口金具24の隙間Cから漏れ出ることでバリEが発生するという問題があった。
発生したバリは、口金具付きゴムホースの美観を損なうとともに、流体搬送の際にバリによって流体抵抗が増大したり、バリが剥落して流体中に混入するおそれがあった。
そこで、本発明では、口金具の内面に発生するバリを抑制可能な口金具付きゴムホース及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様として、内面ゴム層と、前記内面ゴム層の半径方向外側に形成された外側ゴム層とを有するゴムホース本体と、前記ゴムホース本体両端部に固定された口金具とを備え、前記内面ゴム層はゴムホース長さ方向において前記口金具に当接するように形成され、前記外側ゴム層は前記内面ゴム層及び前記口金具の基端部を覆うように形成された口金具付きゴムホースであって、前記口金具は、ゴムホース長さ方向において前記内面ゴム層に当接する面の少なくとも一部が傾斜面及び/又は段差面とされた構成とする。
前記外側ゴム層は、螺旋状に巻回された線材によって補強された線材補強ゴム層と、前記線材補強ゴム層の内面及び外面に形成されたコード補強ゴム層と、最外層として外面ゴム層とを備えた構成としてもよい。
前記口金具の基端部に、前記内面ゴム層のゴムホース長さ方向端部を収容可能な拡径部が形成され、前記拡径部内に、前記内面ゴム層に当接する面が形成された構成としてもよい。
上記構成の口金具付きゴムホース、具体的に、内面ゴム層と、前記内面ゴム層の半径方向外側に形成された外側ゴム層とを備えたゴムホース本体と、前記ゴムホース本体の両端部に固定された口金具とを備えた口金具付きゴムホースの製造方法としては、
マンドレルの外周面に未加硫の前記内面ゴム層を形成する内面ゴム層形成工程と、
前記内面ゴム層が形成された前記マンドレルに筒状の口金具を外挿し、前記口金具を前記マンドレルの軸方向に摺動させ、前記口金具が前記内面ゴム層の軸方向端面に当接した状態で前記内面ゴム層及び前記口金具の基端部を覆うように未加硫の前記外側ゴム層を形成する外側ゴム層形成工程と、
前記外側ゴム層形成工程後に、未加硫の前記内面ゴム層及び前記外側ゴム層を加硫する加硫工程を備え、
前記口金具は、ゴムホース長さ方向において前記内面ゴム層に当接する面の少なくとも一部が傾斜面及び/又は段差面とされ、前記外側ゴム層形成工程後に前記傾斜面及び/又は段差面と前記内面ゴム層のゴムホース長さ方向端面との間に空間部が形成され、前記加硫工程において流動する前記内面ゴム層の内面ゴムを前記空間部に流入させるようにすればよい。
マンドレルの外周面に未加硫の前記内面ゴム層を形成する内面ゴム層形成工程と、
前記内面ゴム層が形成された前記マンドレルに筒状の口金具を外挿し、前記口金具を前記マンドレルの軸方向に摺動させ、前記口金具が前記内面ゴム層の軸方向端面に当接した状態で前記内面ゴム層及び前記口金具の基端部を覆うように未加硫の前記外側ゴム層を形成する外側ゴム層形成工程と、
前記外側ゴム層形成工程後に、未加硫の前記内面ゴム層及び前記外側ゴム層を加硫する加硫工程を備え、
前記口金具は、ゴムホース長さ方向において前記内面ゴム層に当接する面の少なくとも一部が傾斜面及び/又は段差面とされ、前記外側ゴム層形成工程後に前記傾斜面及び/又は段差面と前記内面ゴム層のゴムホース長さ方向端面との間に空間部が形成され、前記加硫工程において流動する前記内面ゴム層の内面ゴムを前記空間部に流入させるようにすればよい。
本発明の一態様に係る口金具付きゴムホースによれば、口金具がゴムホース長さ方向において前記内面ゴム層に当接する面の少なくとも一部が傾斜面及び/又は段差面とされたため、口金具付きゴムホースの製造過程において、口金具を未加硫の内面ゴム層のゴムホース長さ方向端面に当接させたときに、傾斜面及び/又は段差面と内面ゴム層のゴムホース長さ方向端面との間に空間部が形成される。その後、加硫工程において、流動した内面ゴムは空間部に収容されるため、口金具の内面にバリが発生するのを抑制することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を基に説明する。図1は、本実施形態の口金具付きゴムホースを示す断面図であり、図2は図1の丸枠Aで囲まれた部分の口金具と内面ゴム層を示す拡大図である。なお、図中、矢印Xはゴムホースの長さ方向(マンドレルBの軸方向及び水平方向と一致する)を、矢印Yは上下方向をそれぞれ示す。
以下、本発明の第1実施形態について図面を基に説明する。図1は、本実施形態の口金具付きゴムホースを示す断面図であり、図2は図1の丸枠Aで囲まれた部分の口金具と内面ゴム層を示す拡大図である。なお、図中、矢印Xはゴムホースの長さ方向(マンドレルBの軸方向及び水平方向と一致する)を、矢印Yは上下方向をそれぞれ示す。
図1に示すように、本実施形態の口金具付きゴムホースは、内面ゴム層1と、内面ゴム層1の半径方向外側に形成された外側ゴム層2とを有するゴムホース本体3と、ゴムホース本体3のゴムホース長さ方向両端部に固定された口金具4とを備える。なお、図1は、マンドレルB上で加硫した直後の口金具付きゴムホースの状態を示しており、マンドレルBを抜き取ることで口金具付きゴムホースを得ることができる。
内面ゴム層1は、ゴムホース長さ方向Xにおいて口金具4に当接するように形成され、外側ゴム層2は内面ゴム層1及び口金具4の長さ方向一端部を覆うように形成される。本稿では、口金具4の長さ方向両端のうち、外側ゴム層2で覆われる側を口金具4の基端とし、ゴムホース本体3から露出する側を口金具4の先端とする。そして、口金具4が外側ゴム層2で覆われる部分を口金具4の基端部とする。口金具4は、口金具4の基端部側の内面に拡径部5が形成される。内面ゴム層1は拡径部5内に入り込んだ状態とされる。拡径部5内には、ゴムホース長さ方向Xにおいて内面ゴム層1の端面に当接する面6(以下、内面ゴム当接面と略する。)が形成される。
内面ゴム当接面6の少なくとも一部は傾斜面及び/又は段差面とされる。本実施形態では、内面ゴム当接面6は口金具4の先端側に向かうに従って内径が小さくなるテーパー状の傾斜面とされているが、曲線的に傾斜する傾斜面であってもよい。また、内面ゴム当接面6はゴムホース長さ方向Xに段差を有する段差面であってもよい。
図1に示すように、本実施形態では、外側ゴム層2として、螺旋状に巻回された線材によって補強された線材補強ゴム層7と、線材補強ゴム層7の内面及び外面に形成されたコード補強ゴム層8と、最外層として外面ゴム層9とを備える。線材補強ゴム層7は、線材 としての硬鋼線と、線材を被覆する被覆ゴムとから構成されており、これにより耐圧性、耐座屈性に優れたゴムホースを得ることが可能となる。なお、便宜上、外側ゴム層2の断面のハッチングは省略する。
コード補強ゴム層8は、繊維からなるすだれ織布(コード)に公知の未加硫ゴムをトッピング処理したシート状物からなる。コードに使用される繊維としては、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、アラミド、カーボンなどの有機繊維及びガラス、スチールなどの無機、金属繊維などが挙げられる。
本実施形態では線材補強ゴム層7の内面側のコード補強ゴム層8は2層積層され、隣接するコード補強ゴム層8、8同士は、コードの傾斜角度がマンドレルBの軸線方向に対して対称に交差するように配される。線材補強ゴム層7の外面側のコード補強ゴム層8は、線材補強ゴム層7を保護する目的で1層形成される。なお、外面ゴム層9の形成は必ずしも必要ではないものの、コード補強ゴム層8を保護してゴムホースの耐久性を向上させることが可能となる。
口金具4の基端部の外周面には周方向に連続して突出するストップリング11が形成されている。線材補強ゴム層7の内面側の2層のコード補強ゴム層8、8はストップリングを越えた位置でビードリング12に掛けるようにして折り返され、これによりゴムホース本体3からの口金具4の抜け出しを防止している。
内面ゴム層1、コード補強ゴム層8、線材補強ゴム層7及び外面ゴム層9で用いられる未加硫ゴムのベース配合としては特に限定は無く、従来からこの分野において公知の配合であればいずれも使用可能であり、例えば、耐摩耗性、耐水性、加工性において優れる天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)或いはNRとシス-1,4-ポリブタジエンゴム(BR)及び/又はSBRとのブレンド配合組成物等を挙げることができる。
上記構成の口金具付きゴムホースの製造方法について説明する。先ず、マンドレルBの外周面に内面ゴム層1を形成する(内面ゴム層形成工程)。図3は、マンドレルBの外周面に内面ゴム層1を形成した後に、マンドレルBに口金具4を外挿した状態、いいかえれば口金具4にマンドレルBを挿入した状態を示す断面図である。口金具4の内径はマンドレルBの外径より若干大きくなるように形成されており、これにより、口金具4下部の内面と、マンドレルB下部の外面との間には隙間Cが生じる。
図4は、マンドレルBに外挿した口金具4を摺動させ、内面ゴム当接面6に内面ゴム層1が当接するまで拡径部5内に内面ゴム層1を挿入した状態を示す断面図であり、図5は図4の丸枠Dで囲まれた部分の拡大図である。口金具4に拡径部5を形成し、そこに内面ゴム層1を挿入することにより、外側ゴム層2形成時にゴムホースの長さ方向Xにおける口金具4と内面ゴム層1との相対的なズレを抑制することができ、安定的に外側ゴム層2を形成することが可能となる。
前述のごとく、内面ゴム当接面6は傾斜面とされており、内面ゴム層1は内面ゴム当接面6にさしかかったところで、それ以上の進入が規制される。すなわち、内面ゴム当接面6は内面ゴム層1のそれ以上の進入を阻止するストッパーとしての機能を有する。また、内面ゴム当接面6はゴムホース長さ方向Xに対して傾斜する傾斜面であるため、内面ゴム当接面6と内面ゴム層のゴムホース長さ方向X端面1a(以下、内面ゴム層端面と略する。)との間に空間部13が形成される。より詳しくは、内面ゴム当接面6と内面ゴム層端面1aとマンドレルBとで囲まれた空間部13が形成される。
図6に示すように、口金具4が内面ゴム層端面1aに当接した状態で、内面ゴム層1及び口金具4の基端部を覆うように未加硫の外側ゴム層2が形成される(外側ゴム層形成工程)。外側ゴム層2形成工程後は、ゴムホース本体3の外周をラッピングし、その状態で加硫缶に収容して加熱することで、未加硫の内面ゴム層1及び外側ゴム層2が加硫される(加硫工程)。
本実施形態では、内面ゴム層端面1aと隙間Cとの間に空間部13が介在する。したがって、ゴムホース本体3の外周をラッピングして加圧した状態で加熱すると、溶融した内面ゴム層はラッピングの圧力によりゴムホース本体の両端部に向って流れ、空間部13に内面ゴムが流入する。いいかえれば、空間部13が内面ゴムで充填されなければ隙間Cからバリとなって漏れ出ることがない。これによって、図1及び図2に示すように、溶融した内面ゴムがマンドレルB下部と口金具4の隙間Cから漏れ出ることを抑制することができる。なお、空間部13は内部が流入した内面ゴムで充填される程度の大きさに形成するのが好ましいが、加硫工程後に空間部13に一部空間が残存しても差し支えない。
[第2実施形態]
本実施形態では、口金具の基端側の内面に拡径部が形成されておらず、口金具の基端面が内面ゴム当接面とされた点が特徴とされる。その他の構成は第1実施形態と同様とされる。なお、本実施形態では第1実施形態と同じ名称の部材には便宜上同じ符号を付している。
本実施形態では、口金具の基端側の内面に拡径部が形成されておらず、口金具の基端面が内面ゴム当接面とされた点が特徴とされる。その他の構成は第1実施形態と同様とされる。なお、本実施形態では第1実施形態と同じ名称の部材には便宜上同じ符号を付している。
図7は、第1実施形態における図5と同様、マンドレルBに外挿した本実施形態の口金具4を摺動させ、内面ゴム当接面6に内面ゴム層1が当接した状態を示す拡大図である。図示のごとく、口金具4の基端面には口金具4の先端側に向かうに従い内径が小さくなるテーパー状の傾斜面が形成され、この傾斜面が内面ゴム当接面6とされる。そして、内面ゴム当接面6と内面ゴム層端面1aとの間に空間部13が形成される。より詳しくは、内面ゴム当接面6と内面ゴム層端面1aとマンドレルBとで囲まれた空間部13が形成される。外側ゴム層形成工程後に、加硫工程を実行することで、空間部13に内面ゴムが流入し、バリの発生を抑制可能である点は第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
本実施形態では、内面ゴム当接面を傾斜面とする代わりにゴムホースの長さ方向Xに対して直交する面とし、その一部を段差面とした点が特徴とされる。その他の構成は第1実施形態と同様とされる。なお、本実施形態では第1実施形態と同じ名称の部材には便宜上同じ符号を付している。
本実施形態では、内面ゴム当接面を傾斜面とする代わりにゴムホースの長さ方向Xに対して直交する面とし、その一部を段差面とした点が特徴とされる。その他の構成は第1実施形態と同様とされる。なお、本実施形態では第1実施形態と同じ名称の部材には便宜上同じ符号を付している。
図8は、第1実施形態における図5と同様、マンドレルBに外挿した本実施形態の口金具4を摺動させ、内面ゴム当接面6に内面ゴム層1が当接した状態を示す拡大図である。図示のごとく、拡径部5内には、ゴムホース長さ方向Xにおいて内面ゴム層端面1aに当接する内面ゴム当接面6が形成される。内面ゴム当接面6は、第1当接面6aと、第1当接面6aに対してゴムホース長さ方向Xに段差を有する段差面6bとを備える。
上記構成の口金具4をマンドレルBに外挿し、内面ゴム層1に向けて摺動させると、内面ゴム層端面1aは、第1当接面6aに当接したところで、内面ゴム層端面1aがそれ以上口金具4の先端方向に進入することが規制される(ゴムホース長さ方向Xへの口金具4の摺動が規制される)。内面ゴム当接面6の一部は、第1当接面6aに対して段差を有する段差面6bとされており、段差面6bと内面ゴム層端面1aとの間に空間部13が形成される。より詳しくは、段差面6bと内面ゴム層端面1aとマンドレルBとに囲まれた空間部13が形成される。外側ゴム層形成工程後に、加硫工程を実行することで、空間部13に内面ゴムが流入し、バリの発生を抑制可能である点は第1実施形態と同様である。
[第4実施形態]
本実施形態では、第3実施形態における内面ゴム当接面6が第1当接面6aと、段差面6bを備えていたのに対し、第1当接面6aと、段差面6bの間の段差部分を傾斜面6cとした点が特徴とされる。その他の構成は第3実施形態と同様とされる。なお、本実施形態では第3実施形態と同じ名称の部材には便宜上同じ符号を付している。
本実施形態では、第3実施形態における内面ゴム当接面6が第1当接面6aと、段差面6bを備えていたのに対し、第1当接面6aと、段差面6bの間の段差部分を傾斜面6cとした点が特徴とされる。その他の構成は第3実施形態と同様とされる。なお、本実施形態では第3実施形態と同じ名称の部材には便宜上同じ符号を付している。
図9は、第3実施形態における図8と同様、マンドレルBに外挿した本実施形態の口金具4を摺動させ、内面ゴム当接面6に内面ゴム層1が当接した状態を示す拡大図である。図示のごとく、拡径部5内には、ゴムホース長さ方向Xにおいて内面ゴム層端面1aに当接する内面ゴム当接面6が形成される。内面ゴム当接面6は、第1当接面6aと、第1当接面6aに対してゴムホース長さ方向Xに段差を有する段差面6bと、第1当接面6aと段差面6bとの間を接続する傾斜面6cとを備える。
上記構成の口金具4をマンドレルBに外挿し、内面ゴム層1に向けて摺動させると、内面ゴム層端面1aは、第1当接面6aに当接したところで、内面ゴム層端面1aがそれ以上口金具4の先端方向に進入することが規制される。内面ゴム当接面6の一部は、第1当接面6に対して段差を有する段差面6b及びテーパー状の傾斜面6cとされており、段差面6bと傾斜面6cと内面ゴム層端面1aとの間に空間部13が形成される。より詳しくは、段差面6bと傾斜面6cと内面ゴム層端面1aとマンドレルBとに囲まれた空間部13が形成される。外側ゴム層形成工程後に、加硫工程を実行することで、空間部13に内面ゴムが流入し、バリの発生を抑制可能である点は第1実施形態と同様である。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。具体的に、本実施形態では外側ゴム層2は外面ゴム層9を備えているが、必ずしも外面ゴム層9を備えていなくてもよい。また、線材補強ゴム層7の内面及び外面に形成されるコード補強ゴム層8の構成(単層構成又は複層構成)は適宜変更することが可能である。
また、第3実施形態又は第4実施形態では段差面6bは、口金具4の内面に接するように形成しているが、これに限らず、例えば、図10に示すように、第1当接面6aに口金具4の先端に向って凹状の環状溝部14を形成することも可能である。この場合、環状溝部の底面が段差面6bとなり、段差面6bと内面ゴム層端面1aとの間に空間部が形成される。より詳しくは、段差面6bと環状溝部14の側面と内面ゴム層端面1aとで囲まれた空間部が形成される。
すなわち、上記変形例における空間部は、第1~第4実施形態における空間部と同様、内面ゴム層端面1aに対してゴムホース長さ方向外側に隣接するように形成される。これにより、外側ゴム層形成工程後に、加硫工程を実行することで、空間部に内面ゴムが流入し、バリの発生を抑制することが可能となる。
本実施形態に開示されている構成要件は互いに組合せ可能であり、組み合せることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 内面ゴム層
2 外側ゴム層
3 ゴムホース本体
4 口金具
5 拡径部
6 内面ゴム当接面
7 線材補強ゴム層
8 コード補強ゴム層
9 外面ゴム層
11 ストップリング
12 ビードリング
13 空間部
14 環状溝部
B マンドレル
C 隙間
E バリ
2 外側ゴム層
3 ゴムホース本体
4 口金具
5 拡径部
6 内面ゴム当接面
7 線材補強ゴム層
8 コード補強ゴム層
9 外面ゴム層
11 ストップリング
12 ビードリング
13 空間部
14 環状溝部
B マンドレル
C 隙間
E バリ
Claims (4)
- 内面ゴム層と、前記内面ゴム層の半径方向外側に形成された外側ゴム層とを有するゴムホース本体と、前記ゴムホース本体両端部に固定された口金具とを備え、前記内面ゴム層はゴムホース長さ方向において前記口金具に当接するように形成され、前記外側ゴム層は前記内面ゴム層及び前記口金具の基端部を覆うように形成された口金具付きゴムホースであって、前記口金具は、ゴムホース長さ方向において前記内面ゴム層に当接する面の少なくとも一部が傾斜面及び/又は段差面とされた口金具付きゴムホース。
- 前記外側ゴム層は、螺旋状に巻回された線材によって補強された線材補強ゴム層と、前記線材補強ゴム層の内面及び外面に形成されたコード補強ゴム層と、最外層として外面ゴム層とを備えた請求項1に記載の口金具付きゴムホース。
- 前記口金具の基端部に、前記内面ゴム層のゴムホース長さ方向端部を収容可能な拡径部が形成され、前記拡径部内に前記内面ゴム層に当接する面が形成された請求項1又は2に記載の口金具付きゴムホース。
- 内面ゴム層と、前記内面ゴム層の半径方向外側に形成された外側ゴム層とを備えたゴムホース本体と、前記ゴムホース本体の両端部に固定された口金具とを備えた口金具付きゴムホースの製造方法であって、
マンドレルの外周面に未加硫の前記内面ゴム層を形成する内面ゴム層形成工程と、
前記内面ゴム層が形成された前記マンドレルに筒状の口金具を外挿し、前記口金具を前記マンドレルの軸方向に摺動させ、前記口金具が前記内面ゴム層のゴムホース長さ方向端面に当接した状態で前記内面ゴム層及び前記口金具の基端部を覆うように未加硫の前記外側ゴム層を形成する外側ゴム層形成工程と、
前記外側ゴム層形成工程後に、未加硫の前記内面ゴム層及び前記外側ゴム層を加硫する加硫工程を備え、
前記口金具は、ゴムホース長さ方向において前記内面ゴム層に当接する面の少なくとも一部が傾斜面及び/又は段差面とされ、前記外側ゴム層形成工程後に前記傾斜面及び/又は段差面と前記内面ゴム層のゴムホース長さ方向端面との間に空間部が形成され、前記加硫工程において流動する前記内面ゴム層の内面ゴムを前記空間部に流入させる口金具付きゴムホースの製造方法。
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