JP2023098190A - 方向性結合器、高周波モジュール及び通信装置 - Google Patents

方向性結合器、高周波モジュール及び通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】主線路を通過する信号の損失を抑制する。【解決手段】方向性結合器8は、主線路81と、第1副線路821と、第2副線路822と、終端回路83と、切替スイッチ84と、短絡スイッチ85と、を備える。終端回路83は、第1副線路821及び第2副線路822の少なくとも一方を終端する。切替スイッチ84は、第1モードにおいて第1副線路821と終端回路83とを接続し、第2モードにおいて第2副線路822と終端回路83とを接続する。短絡スイッチ85は、第1モードにおいて第2副線路822の両端(第1端8221及び第2端8222)を短絡させる。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に方向性結合器、高周波モジュール及び通信装置に関し、より詳細には、主線路及び複数の副線路を備える方向性結合器、方向性結合器を備える高周波モジュール、及び高周波モジュールを備える通信装置に関する。
特許文献1には、主線路と、第1副線路と、第2副線路と、終端回路と、スイッチ回路(切替スイッチ)とを備える方向性結合器が記載されている。第1副線路及び第2副線路の各々は、検出信号の周波数に対応した線路長を有する。特許文献1に記載の方向性結合器では、スイッチ回路にて、第1副線路と終端回路とを接続した状態と、第2副線路と終端回路とを接続した状態と、が切り替えられる。
特開2021-27426号公報
特許文献1に記載の方向性結合器では、スイッチ回路にて、第1副線路及び第2副線路のうちの一方の副線路と終端回路とを接続した場合、第1副線路及び第2副線路のうちの他方の副線路は、いずれの回路にも接続されない開放(オープン)状態になる。他方の副線路が開放状態であっても、主線路を伝送する信号の一部が主線路から開放状態の他方の副線路に漏洩し、信号の損失が発生する場合がある。
本発明の目的は、主線路を伝送する信号の損失を抑制することが可能な方向性結合器、高周波モジュール及び通信装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る方向性結合器は、主線路と、第1副線路と、第2副線路と、終端回路と、切替スイッチと、短絡スイッチと、を備える。前記終端回路は、前記第1副線路及び前記第2副線路の少なくとも一方を終端する。前記切替スイッチは、第1モードにおいて前記第1副線路と前記終端回路とを接続し、第2モードにおいて前記第2副線路と前記終端回路とを接続する。前記短絡スイッチは、前記第1モードにおいて前記第2副線路の両端を短絡させる。
本発明の一態様に係る高周波モジュールは、前記方向性結合器と、アンテナスイッチと、を備える。前記アンテナスイッチは、アンテナ端子に接続されている。
本発明の一態様に係る通信装置は、前記高周波モジュールと、信号処理回路と、を備える。前記信号処理回路は、前記高周波モジュールに接続されている。
本発明の一態様に係る方向性結合器、高周波モジュール及び通信装置によれば、主線路を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
図1は、実施形態1に係る方向性結合器の第1モードを示す回路図である。 図2は、同上の方向性結合器の第2モードを示す回路図である。 図3は、同上の方向性結合器を備える高周波モジュール及び通信装置の回路図である。 図4は、同上の高周波モジュールの平面図である。 図5は、同上の高周波モジュールに関し、実装基板の第2主面と、実装基板の第2主面に配置された電子部品及び複数の外部接続端子と、を実装基板の第1主面側から透視した平面図である。 図6は、同上の高周波モジュールに関し、図4のX-X線断面図である。 図7は、実施形態1の変形例に係る高周波モジュールの斜視図である。 図8は、同上の高周波モジュールに関し、主線路、第1副線路及び第2副線路とICチップとの位置関係を示す平面図である。 図9は、実施形態2に係る方向性結合器の回路図である。 図10A~図10Cは、同上の方向性結合器に用いられる位相回路の回路図である。 図11は、実施形態3に係る方向性結合器の回路図である。 図12は、実施形態4に係る方向性結合器の回路図である。
以下の実施形態等において参照する図4~図8は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態1)
実施形態1に係る方向性結合器8は、図1及び図2に示すように、主線路81と、第1副線路821と、第2副線路822と、終端回路83と、切替スイッチとしての第1切替スイッチ84と、短絡スイッチ85と、を備える。終端回路83は、第1副線路821及び第2副線路822の少なくとも一方を終端する。より詳細には、終端回路83は、第1モードにおいて第1副線路821を終端し、第2モードにおいて第1副線路821及び第2副線路822を終端する。第1切替スイッチ84は、第1モードにおいて第1副線路821と終端回路83とを接続し、第2モードにおいて第2副線路822と終端回路83とを接続する。短絡スイッチ85は、第1モードにおいて第2副線路822の両端(第1端8221及び第2端8222)を短絡させる。
ここで、第1モードは、第1副線路821にて、主線路81を伝送する信号のうち第1周波数帯域の信号を検波するモードである。また、第2モードは、直列に接続された第1副線路821及び第2副線路822にて、主線路81を伝送する信号のうち第2周波数帯域の信号を検波するモードである。方向性結合器においては、副線路の線路長は検波する信号に対応する波長と関連し、信号の周波数が高いほど副線路の線路長は短くなるため、第2周波数帯域は、第1周波数帯域よりも周波数の低い帯域である。すなわち、第1モードは、第2モードに比べて副線路の線路長が短いため相対的に周波数の高い信号を検波するHB(ハイバンド)モードであり、第2モードは、相対的に周波数の低い信号を検波するLB(ローバンド)モードである。
実施形態1に係る方向性結合器8では、上述したように、第1副線路821にて信号を検波する第1モードにおいて、短絡スイッチ85にて第2副線路822の両端を短絡させており、第2副線路822を含む閉回路を形成することが可能となる。これにより、第2副線路822の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
(1)方向性結合器、高周波モジュール及び通信装置
(1.1)高周波モジュールの構成
まず、実施形態1に係る高周波モジュール100の構成について、図3を参照して説明する。
高周波モジュール100は、図3に示すように、例えば、通信装置300に用いられる。通信装置300は、例えば、スマートフォンのような携帯電話である。なお、通信装置300は、携帯電話であることに限らず、例えば、スマートウォッチのようなウェアラブル端末であってもよい。高周波モジュール100は、例えば、4G(第4世代移動通信)規格、5G(第5世代移動通信)規格等に対応可能なモジュールである。4G規格は、例えば、3GPP(Third Generation Partnership Project) LTE(Long Term Evolution)規格である。5G規格は、例えば、5G NR(New Radio)である。高周波モジュール100は、例えば、キャリアアグリゲーション及びデュアルコネクティビティに対応可能なモジュールである。
通信装置300は、複数の通信バンドの通信を行う。より詳細には、通信装置300は、複数の通信バンドの送信信号の送信、及び、複数の通信バンドの受信信号の受信を行う。
複数の通信バンドの送信信号及び受信信号の一部は、FDD(Frequency Division Duplex)の信号である。なお、複数の通信バンドの送信信号及び受信信号は、FDDの信号に限定されず、TDD(Time Division Duplex)の信号であってもよい。FDDは、無線通信における送信と受信とに異なる周波数帯域を割り当てて、送信及び受信を行う無線通信技術である。TDDは、無線通信における送信と受信とに同一の周波数帯域を割り当てて、送信と受信とを時間ごとに切り替えて行う無線通信技術である。
高周波モジュール100は、図3に示すように、第1パワーアンプ11と、第2パワーアンプ12と、第1スイッチ51と、第2スイッチ52と、複数(図示例では5つ)のフィルタ装置60~64と、を備える。また、高周波モジュール100は、第1出力整合回路31と、第2出力整合回路32と、複数(図示例では4つ)の整合回路71~74と、を更に備える。また、高周波モジュール100は、第1ローノイズアンプ21と、第2ローノイズアンプ22と、第1入力整合回路41と、第2入力整合回路42と、を更に備える。また、高周波モジュール100は、第3スイッチ53と、第4スイッチ54と、第5スイッチ55と、を更に備える。また、高周波モジュール100は、方向性結合器8を更に備える。また、高周波モジュール100は、複数の外部接続端子9を更に備える。なお、方向性結合器8については、「(1.3)方向性結合器の構成」の欄において詳しく説明する。
(1.1.1)パワーアンプ
第1パワーアンプ11は、例えば、第1周波数帯域に含まれる第1通信バンド及び第2通信バンドの送信信号を増幅する増幅器である。第1パワーアンプ11は、後述の複数の送信フィルタ611,621と信号入力端子92との間の信号経路に設けられている。第1パワーアンプ11は、第1入力端子(図示せず)及び第1出力端子(図示せず)を有する。第1パワーアンプ11の第1入力端子は、信号入力端子92を介して外部回路(例えば、信号処理回路301)に接続されている。第1パワーアンプ11の第1出力端子は、送信フィルタ611,621に接続される。第1パワーアンプ11は、例えば、コントローラ(図示せず)によって制御される。なお、第1パワーアンプ11は、直接又は間接的に、送信フィルタ611,621に接続されていればよい。図3の例では、第1パワーアンプ11は、第1出力整合回路31を介して送信フィルタ611,621に接続される。
第2パワーアンプ12は、例えば、第1周波数帯域よりも周波数の低い帯域である第2周波数帯域に含まれる第3通信バンド及び第4通信バンドの送信信号を増幅する増幅器である。第2パワーアンプ12は、後述の複数の送信フィルタ631,641と信号入力端子93との間の信号経路に設けられている。第2パワーアンプ12は、第2入力端子(図示せず)及び第2出力端子(図示せず)を有する。第2パワーアンプ12の第2入力端子は、信号入力端子93を介して外部回路(例えば、信号処理回路301)に接続されている。第2パワーアンプ12の第2出力端子は、送信フィルタ631,641に接続される。第2パワーアンプ12は、例えば、コントローラによって制御される。なお、第2パワーアンプ12は、直接又は間接的に、送信フィルタ631,641に接続されていればよい。図3の例では、第2パワーアンプ12は、第2出力整合回路32を介して送信フィルタ631,641に接続される。
(1.1.2)フィルタ装置
フィルタ装置61は、送信フィルタ611と受信フィルタ612とを有するデュプレクサ(以下、「デュプレクサ61」とも称する)である。送信フィルタ611は、例えば、第1通信バンドの送信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。受信フィルタ612は、例えば、第1通信バンドの受信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。
フィルタ装置62は、送信フィルタ621と受信フィルタ622とを有するデュプレクサ(以下、「デュプレクサ62」とも称する)である。送信フィルタ621は、例えば、第2通信バンドの送信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。受信フィルタ622は、例えば、第2通信バンドの受信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。
フィルタ装置63は、送信フィルタ631と受信フィルタ632とを有するデュプレクサ(以下、「デュプレクサ63」とも称する)である。送信フィルタ631は、例えば、第3通信バンドの送信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。受信フィルタ632は、例えば、第3通信バンドの受信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。
フィルタ装置64は、送信フィルタ641と受信フィルタ642とを有するデュプレクサ(以下、「デュプレクサ64」とも称する)である。送信フィルタ641は、例えば、第4通信バンドの送信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。受信フィルタ642は、例えば、第4通信バンドの受信帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタである。
フィルタ装置60は、複数(図示例では2つ)のフィルタ601,602を有するダイプレクサ(以下、「ダイプレクサ60」とも称する)である。複数のフィルタ601,602の各々は、例えば、LCフィルタである。フィルタ601は、例えば、第1通信バンド、第2通信バンド、第3通信バンド及び第4通信バンドを通過帯域とするローパスフィルタである。フィルタ602は、例えば、第5通信バンドを通過帯域とするハイパスフィルタである。すなわち、第5通信バンドは、第1通信バンド、第2通信バンド、第3通信バンド及び第4通信バンドよりも周波数の高い通信バンドである。
(1.1.3)出力整合回路
第1出力整合回路31は、第1パワーアンプ11の第1出力端子と後述の第1スイッチ51の共通端子510との間の信号経路に設けられている。第1出力整合回路31は、第1パワーアンプ11と2つの送信フィルタ611,621とのインピーダンス整合をとるための回路である。第1出力整合回路31は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。第1出力整合回路31のインダクタは、第1パワーアンプ11の出力側に設けられている。なお、第1出力整合回路31は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
第2出力整合回路32は、第2パワーアンプ12の第2出力端子と後述の第2スイッチ52の共通端子520との間の信号経路に設けられている。第2出力整合回路32は、第2パワーアンプ12と2つの送信フィルタ631,641とのインピーダンス整合をとるための回路である。第2出力整合回路32は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。第2出力整合回路32のインダクタは、第2パワーアンプ12の出力側に設けられている。なお、第2出力整合回路32は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
(1.1.4)整合回路
複数(図示例では4つ)の整合回路71~74は、複数のデュプレクサ61~64に一対一に対応している。整合回路71は、デュプレクサ61と後述の第5スイッチ55(の選択端子551)との間の信号経路に設けられている。整合回路71は、デュプレクサ61と第5スイッチ55とのインピーダンス整合をとるための回路である。整合回路71は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。なお、整合回路71は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
整合回路72は、デュプレクサ62と第5スイッチ55(の選択端子552)との間の信号経路に設けられている。整合回路72は、デュプレクサ62と第5スイッチ55とのインピーダンス整合をとるための回路である。整合回路72は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。なお、整合回路72は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
整合回路73は、デュプレクサ63と第5スイッチ55(の選択端子554)との間の信号経路に設けられている。整合回路73は、デュプレクサ63と第5スイッチ55とのインピーダンス整合をとるための回路である。整合回路73は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。なお、整合回路73は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
整合回路74は、デュプレクサ64と第5スイッチ55(の選択端子555)との間の信号経路に設けられている。整合回路74は、デュプレクサ64と第5スイッチ55とのインピーダンス整合をとるための回路である。整合回路74は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。なお、整合回路74は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
(1.1.5)ローノイズアンプ
第1ローノイズアンプ21は、第1通信バンド及び第2通信バンドの受信信号を低雑音で増幅する増幅器である。第1ローノイズアンプ21は、複数の受信フィルタ612,622と後述の信号出力端子94との間の信号経路に設けられている。第1ローノイズアンプ21は、第1入力端子(図示せず)及び第1出力端子(図示せず)を有する。第1ローノイズアンプ21の第1入力端子は、第1入力整合回路41に接続されている。第1ローノイズアンプ21の第1出力端子は、信号出力端子94を介して外部回路(例えば、信号処理回路301)に接続されている。
第2ローノイズアンプ22は、第3通信バンド及び第4通信バンドの受信信号を低雑音で増幅する増幅器である。第2ローノイズアンプ22は、複数の受信フィルタ632,642と後述の信号出力端子95との間の信号経路に設けられている。第2ローノイズアンプ22は、第2入力端子(図示せず)及び第2出力端子(図示せず)を有する。第2ローノイズアンプ22の第2入力端子は、第2入力整合回路42に接続されている。第2ローノイズアンプ22の第2出力端子は、信号出力端子95を介して外部回路(例えば、信号処理回路301)に接続されている。
(1.1.6)入力整合回路
第1入力整合回路41は、第1ローノイズアンプ21と後述の第3スイッチ53の共通端子530との間の信号経路に設けられている。第1入力整合回路41は、第1ローノイズアンプ21と複数の受信フィルタ612,622とのインピーダンス整合をとるための回路である。第1入力整合回路41は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。第1入力整合回路41のインダクタは、第1ローノイズアンプ21の入力側に設けられている。なお、第1入力整合回路41は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
第2入力整合回路42は、第2ローノイズアンプ22と後述の第4スイッチ54の共通端子540との間の信号経路に設けられている。第2入力整合回路42は、第2ローノイズアンプ22と複数の受信フィルタ632,642とのインピーダンス整合をとるための回路である。第2入力整合回路42は、例えば、1つのインダクタを含む構成である。第2入力整合回路42のインダクタは、第2ローノイズアンプ22の入力側に設けられている。なお、第2入力整合回路42は、1つのインダクタを含む構成であることに限定されず、例えば、複数のインダクタを含む構成であってもよいし、複数のインダクタ及び複数のキャパシタを含む構成であってもよい。
(1.1.7)スイッチ
第1スイッチ51は、複数の送信フィルタ611,621の中から第1パワーアンプ11に接続される送信フィルタを切り替える。つまり、第1スイッチ51は、第1パワーアンプ11に接続させる経路を切り替えるためのスイッチである。第1スイッチ51は、共通端子510と、複数(図示例では2つ)の選択端子511,512と、を有する。共通端子510は、第1パワーアンプ11に接続されている。選択端子511は、送信フィルタ611に接続されている。また、選択端子512は、送信フィルタ621に接続されている。
第1スイッチ51は、共通端子510と複数の選択端子511,512との接続状態を切り替える。第1スイッチ51は、例えば、コントローラ(図示せず)によって制御される。第1スイッチ51は、コントローラからの制御信号に従って、共通端子510と複数の選択端子511,512の少なくとも1つとを電気的に接続させる。
第2スイッチ52は、複数の送信フィルタ631,641の中から第2パワーアンプ12に接続される送信フィルタを切り替える。つまり、第2スイッチ52は、第2パワーアンプ12に接続させる経路を切り替えるためのスイッチである。第2スイッチ52は、共通端子520と、複数(図示例では2つ)の選択端子521,522と、を有する。共通端子520は、第2パワーアンプ12に接続されている。選択端子521は、送信フィルタ631に接続されている。また、選択端子522は、送信フィルタ641に接続されている。
第2スイッチ52は、共通端子520と複数の選択端子521,522との接続状態を切り替える。第2スイッチ52は、例えば、コントローラによって制御される。第2スイッチ52は、コントローラからの制御信号に従って、共通端子520と複数の選択端子521,522の少なくとも1つとを電気的に接続させる。
第3スイッチ53は、複数の受信フィルタ612,622の中から第1ローノイズアンプ21に接続される受信フィルタを切り替える。つまり、第3スイッチ53は、第1ローノイズアンプ21に接続させる経路を切り替えるためのスイッチである。第3スイッチ53は、共通端子530と、複数(図示例では2つ)の選択端子531,532と、を有する。共通端子530は、第1ローノイズアンプ21に接続されている。選択端子531は、受信フィルタ612に接続されている。また、選択端子532は、受信フィルタ622に接続されている。
第3スイッチ53は、共通端子530と複数の選択端子531,532との接続状態を切り替える。第3スイッチ53は、例えば、信号処理回路301によって制御される。第3スイッチ53は、信号処理回路301のRF信号処理回路302からの制御信号に従って、共通端子530と複数の選択端子531,532の少なくとも1つとを電気的に接続させる。
第4スイッチ54は、複数の受信フィルタ632,642の中から第2ローノイズアンプ22に接続される受信フィルタを切り替える。つまり、第4スイッチ54は、第2ローノイズアンプ22に接続させる経路を切り替えるためのスイッチである。第4スイッチ54は、共通端子540と、複数(図示例では2つ)の選択端子541,542と、を有する。共通端子540は、第2ローノイズアンプ22に接続されている。選択端子541は、受信フィルタ632に接続されている。また、選択端子542は、受信フィルタ642に接続されている。
第4スイッチ54は、共通端子540と複数の選択端子541,542との接続状態を切り替える。第4スイッチ54は、例えば、信号処理回路301によって制御される。第4スイッチ54は、信号処理回路301のRF信号処理回路302からの制御信号に従って、共通端子540と複数の選択端子541,542の少なくとも1つとを電気的に接続させる。
第5スイッチ55は、複数の送信フィルタ611,621,631,641の中からアンテナ端子91に接続される送信フィルタを切り替える。また、第5スイッチ55は、複数の受信フィルタ612,622,632,642の中からアンテナ端子91に接続される受信フィルタを切り替える。つまり、第5スイッチ55は、アンテナ310に接続させる経路を切り替えるためのスイッチである。第5スイッチ55は、共通端子550と、複数(図示例では6つ)の選択端子551~556と、を有する。共通端子550は、アンテナ端子91に接続されている。選択端子551は、送信フィルタ611及び受信フィルタ612に接続されている。また、選択端子552は、送信フィルタ621及び受信フィルタ622に接続されている。また、選択端子554は、送信フィルタ631及び受信フィルタ632に接続されている。また、選択端子555は、送信フィルタ641及び受信フィルタ642に接続されている。図3の例では、選択端子553,556には、いずれの回路も接続されていない。なお、図3では、共通端子550と選択端子551及び選択端子555とが同時に接続されているが、この構成のように共通端子550が複数の選択端子に同時に接続される構成にしても構わない。このような構成にすることにより、異なる周波数帯域の信号を同時に受信あるいは送信できるキャリアアグリゲーションに対応できる。
第5スイッチ55は、共通端子550と複数の選択端子551~556との接続状態を切り替える。第5スイッチ55は、例えば、信号処理回路301によって制御される。第5スイッチ55は、信号処理回路301のRF信号処理回路302からの制御信号に従って、共通端子550と複数の選択端子551~556の少なくとも1つとを電気的に接続させる。本実施形態では、第5スイッチ55がアンテナスイッチ(以下、「アンテナスイッチ55」ともいう)である。
(1.1.8)外部接続端子
複数の外部接続端子9は、アンテナ端子91と、2つの信号入力端子92,93と、2つの信号出力端子94,95と、カップリング端子(結合端子)96と、複数のグランド端子(図示せず)と、を含む。複数のグランド端子は、通信装置300の備える後述の回路基板のグランド電極と電気的に接続されてグランド電位が与えられる端子である。
アンテナ端子91は、アンテナ310に接続されている。高周波モジュール100内において、アンテナ端子91は、方向性結合器8(の第1接続端子871)に接続されている。また、アンテナ端子91は、方向性結合器8、フィルタ601及び第5スイッチ55を介して、複数の送信フィルタ611,621,631,641及び複数の受信フィルタ612,622,632,642に接続されている。
2つの信号入力端子92,93の各々は、外部回路(例えば、信号処理回路301)からの送信信号を高周波モジュール100に入力するための端子である。高周波モジュール100内において、信号入力端子92は、第1パワーアンプ11に接続されている。また、高周波モジュール100内において、信号入力端子93は、第2パワーアンプ12に接続されている。
信号出力端子94は、第1ローノイズアンプ21からの受信信号を外部回路(例えば、信号処理回路301)へ出力するための端子である。高周波モジュール100内において、信号出力端子94は、第1ローノイズアンプ21に接続されている。信号出力端子95は、第2ローノイズアンプ22からの受信信号を外部回路(例えば、信号処理回路301)へ出力するための端子である。高周波モジュール100内において、信号出力端子95は、第2ローノイズアンプ22に接続されている。
カップリング端子96は、方向性結合器8からの信号(検波信号)を外部装置(例えば、検波器)に出力するための端子である。カップリング端子96は、方向性結合器8の第3接続端子873(図1参照)に接続されている。
複数のグランド端子は、通信装置300が備える外部基板(図示せず)のグランド電極と電気的に接続されてグランド電位が与えられる端子である。高周波モジュール100内において、複数のグランド端子は、実装基板10のグランド層(図示せず)に接続されている。グランド層は、高周波モジュール100の回路グランドである。
(1.2)通信装置の構成
次に、実施形態1に係る通信装置300の構成について、図3を参照して説明する。
通信装置300は、図3に示すように、高周波モジュール100と、アンテナ310と、信号処理回路301と、を備える。また、通信装置300は、高周波モジュール100が実装される回路基板を更に備える。回路基板は、例えば、プリント配線板である。回路基板は、グランド電位が与えられるグランド電極を有している。
(1.2.1)アンテナ
アンテナ310は、高周波モジュール100のアンテナ端子91に接続されている。アンテナ310は、高周波モジュール100から出力された送信信号を電波にて放射する送信機能と、受信信号を電波として外部から受信して高周波モジュール100へ出力する受信機能と、を有する。
(1.2.2)信号処理回路
信号処理回路301は、RF信号処理回路302と、ベースバンド信号処理回路303と、を含む。信号処理回路301は、高周波モジュール100を通る信号を処理する。より詳細には、信号処理回路301は、送信信号及び受信信号を処理する。
RF信号処理回路302は、例えば、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)である。RF信号処理回路302は、高周波信号に対する信号処理を行う。
RF信号処理回路302は、ベースバンド信号処理回路303から出力された信号に対してアップコンバート等の信号処理を行い、信号処理が行われた高周波信号を高周波モジュール100に出力する。また、RF信号処理回路302は、高周波モジュール100から出力された高周波信号に対してダウンコンバート等の信号処理を行い、信号処理が行われた信号をベースバンド信号処理回路303に出力する。
ベースバンド信号処理回路303は、例えば、BBIC(Baseband Integrated Circuit)である。ベースバンド信号処理回路303は、信号処理回路301の外部からの送信信号に対する所定の信号処理を行う。ベースバンド信号処理回路303で処理された受信信号は、例えば、画像信号として画像表示のための画像信号として使用され、又は、通話のための音声信号として使用される。
また、RF信号処理回路302は、高周波信号(送信信号、受信信号)の送受に基づいて、高周波モジュール100が有する第3スイッチ53、第4スイッチ54、第5スイッチ55、第1切替スイッチ84、短絡スイッチ85及び第2切替スイッチ86の各々の接続を制御する制御部としての機能も有する。具体的には、RF信号処理回路302は、制御信号(図示せず)によって、高周波モジュール100の第3スイッチ53、第4スイッチ54、第5スイッチ55、第1切替スイッチ84、短絡スイッチ85及び第2切替スイッチ86の各々の接続を切り替える。なお、制御部は、RF信号処理回路302の外部に設けられていてもよく、例えば、高周波モジュール100又はベースバンド信号処理回路303に設けられていてもよい。
(1.3)方向性結合器の構成
次に、実施形態1に係る方向性結合器8の構成について、図1及び図2を参照して説明する。
方向性結合器8は、図1及び図2に示すように、主線路81と、複数(図示例では2つ)の副線路82と、終端回路83と、第1切替スイッチ84と、短絡スイッチ85と、第2切替スイッチ86と、を備える。また、方向性結合器8は、複数(図示例では3つ)の接続端子87を更に備える。複数の副線路82は、第1副線路821と、第2副線路822と、を含む。また、複数の接続端子87は、第1接続端子871と、第2接続端子872と、第3接続端子873と、を含む。
(1.3.1)主線路
主線路81は、主線路81の長手方向の両端である第1端811及び第2端812を有する。主線路81の第1端811は、第1接続端子871に接続されている。また、主線路81の第1端811は、第1接続端子871を介してアンテナ端子91(図3参照)に接続されている。主線路81の第2端812は、第2接続端子872に接続されている。また、主線路81の第2端812は、第2接続端子872を介してダイプレクサ60(図3参照)に接続されている。
(1.3.2)副線路
第1副線路821は、第1副線路821の長手方向の両端である第1端8211及び第2端8212を有する。第1副線路821の第1端8211は、後述の第2切替スイッチ86に接続されている。より詳細には、第1副線路821の第1端8211は、第2切替スイッチ86の共通端子860に接続されている。第1副線路821の第2端8212は、第3接続端子873に接続されている。また、第1副線路821の第2端8212は、第3接続端子873を介してカップリング端子96(図3参照)に接続されている。第1副線路821は、主線路81と電磁界的に結合している。
第2副線路822は、第2副線路822の長手方向の両端である第1端8221及び第2端8222を有する。第2副線路822の第1端8221は、後述の第1切替スイッチ84に接続されている。より詳細には、第2副線路822の第1端8221は、第1切替スイッチ84の選択端子842に接続されている。第2副線路822の第2端8222は、第2切替スイッチ86に接続されている。より詳細には、第2副線路822の第2端8222は、第2切替スイッチ86の選択端子862に接続されている。第2副線路822は、第1副線路821と同様、主線路81と電磁界的に結合している。
ここで、第1副線路821及び第2副線路822は、図1及び図2に示すように、主線路81の長手方向(図1の左右方向)に沿って並んでいる。また、第1副線路821の長さL1と第2副線路822の長さL2とは同じである。なお、第1副線路821の長さL1と第2副線路822の長さL2とは異なっていてもよい。すなわち、第2副線路822の長さL2は、第1副線路821の長さL1よりも長くてもよいし、短くてもよい。
(1.3.3)終端回路
終端回路83は、上述の第1副線路821及び第2副線路822の少なくとも一方を終端するための回路である。より詳細には、終端回路83は、第1モードにおいて、第1副線路821を終端する。また、終端回路83は、第2モードにおいて、直列に接続された第1副線路821及び第2副線路822を終端する。終端回路83は、図1及び図2に示すように、例えば、可変抵抗器831と、可変キャパシタ832と、を有する。可変抵抗器831は、第1切替スイッチ84の共通端子840とグランドとの間に接続されている。可変キャパシタ832は、可変抵抗器831に対して並列に接続されている。つまり、可変キャパシタ832についても、第1切替スイッチ84の共通端子840とグランドとの間に接続されている。
(1.3.4)第1切替スイッチ
第1切替スイッチ84は、第1副線路821の接続先を切り替えるためのスイッチである。第1切替スイッチ84は、共通端子840と、複数(図示例では2つ)の選択端子841,842と、を有する。共通端子840は、終端回路83に接続されている。選択端子841は、第2切替スイッチ86の選択端子861に接続されている。選択端子842は、第2副線路822の第1端8221に接続されている。
第1切替スイッチ84は、共通端子840と選択端子841とを接続する第1状態と、共通端子840と選択端子842とを接続する第2状態と、を切り替える。より詳細には、第1切替スイッチ84は、第1モードにおいて共通端子840と選択端子841とを接続し、第2モードにおいて共通端子840と選択端子842とを接続する。これにより、第1モードにおいては第1副線路821と終端回路83とが接続され、第2モードにおいては第2副線路822と終端回路83とが接続される。第1切替スイッチ84は、例えば、信号処理回路301によって制御される。第1切替スイッチ84は、信号処理回路301のRF信号処理回路302からの制御信号に従って、共通端子840を、複数の選択端子841,842のいずれかに接続する。
本実施形態では、第1切替スイッチ84が切替スイッチである。また、本実施形態では、共通端子840が第1端子であり、選択端子841が第2端子であり、選択端子842が第3端子である。
(1.3.5)短絡スイッチ
短絡スイッチ85は、第2副線路822の両端を短絡させるためのスイッチである。短絡スイッチ85は、複数(図示例では2つ)の端子851,852を有する。端子851は、第2副線路822の第1端8221に接続されている。端子852は、第2副線路822の第2端8222に接続されている。つまり、短絡スイッチ85は、第2副線路822の両端間に接続されている。
短絡スイッチ85は、端子851と端子852とを接続する第1状態と、端子851と端子852とを開放する第2状態と、を切り替える。より詳細には、短絡スイッチ85は、第1モードにおいて端子851と端子852とを接続し、第2モードにおいて端子851と端子852とを開放する。これにより、第1モードにおいては第2副線路822の両端(第1端8221及び第2端8222)が短絡する。短絡スイッチ85は、例えば、信号処理回路301によって制御される。短絡スイッチ85は、信号処理回路301のRF信号処理回路302からの制御信号に従って、端子851を端子852に接続し、又は、端子851を端子852から開放する。
(1.3.6)第2切替スイッチ
第2切替スイッチ86は、副線路として、第1副線路821のみを使用する第1モードと、第1副線路821及び第2副線路822を使用する第2モードと、を切り替えるためのスイッチである。第2切替スイッチ86は、共通端子860と、複数(図示例では2つ)の選択端子861,862と、を有する。共通端子860は、第1副線路821の第1端8211に接続されている。選択端子861は、第1切替スイッチ84の選択端子841に接続されている。選択端子862は、第2副線路822の第2端8222に接続されている。
第2切替スイッチ86は、共通端子860と選択端子861とを接続する第1状態と、共通端子860と選択端子862とを接続する第2状態と、を切り替える。より詳細には、第2切替スイッチ86は、第1モードにおいて共通端子860と選択端子861とを接続し、第2モードにおいて共通端子860と選択端子862とを接続する。これにより、第1モードにおいては第1副線路821と終端回路83とが接続され、第2モードにおいては第2副線路822と終端回路83とが接続される。第2切替スイッチ86は、例えば、信号処理回路301によって制御される。第2切替スイッチ86は、信号処理回路301のRF信号処理回路302からの制御信号に従って、共通端子860を、複数の選択端子861,862のいずれかに接続する。
本実施形態では、共通端子860が第4端子であり、選択端子861が第5端子であり、選択端子862が第6端子である。
(2)高周波モジュールの構造
次に、高周波モジュール100の構造について、図4~図6を参照して説明する。
高周波モジュール100は、図4~図6に示すように、実装基板10と、複数の電子部品と、複数の外部接続端子9と、を備える。また、高周波モジュール100は、第1樹脂層16と、第2樹脂層18と、金属電極層17と、を更に備える。
高周波モジュール100は、外部基板(図示せず)に電気的に接続可能である。外部基板は、例えば、携帯電話及び通信機器等の通信装置300のマザー基板に相当する。なお、高周波モジュール100が外部基板に電気的に接続可能であるとは、高周波モジュール100が外部基板上に直接的に実装される場合だけでなく、高周波モジュール100が外部基板上に間接的に実装される場合も含む。また、高周波モジュール100が外部基板上に間接的に実装される場合とは、高周波モジュール100が、外部基板上に実装された他の高周波モジュール上に実装される場合等である。
(2.1)実装基板
実装基板10は、図4~図6に示すように、第1主面101及び第2主面102を有する。第1主面101及び第2主面102は、実装基板10の厚さ方向D1において互いに対向する。第2主面102は、高周波モジュール100が外部基板に設けられたときに、外部基板における実装基板10側の主面と対向する。実装基板10は、第1主面101及び第2主面102に複数の電子部品が実装された両面実装基板である。
実装基板10は、複数の誘電体層が積層された多層基板である。実装基板10は、複数の導電層と、複数のビア導体(貫通電極を含む)と、を有する。複数の導電層は、グランド電位のグランド層を含む。複数のビア導体は、第1主面101及び第2主面102のそれぞれに配置されている素子と実装基板10の導電層との電気的接続に用いられる。また、複数のビア導体は、第1主面101に配置されている素子と第2主面102に配置されている素子との電気的接続、及び、実装基板10の導電層と外部接続端子9との電気的接続に用いられる。
実施形態1に係る高周波モジュール100では、複数の電子部品のうち第1群の電子部品が実装基板10の第1主面101に配置されている。第1群の電子部品は、第1パワーアンプ11と、第2パワーアンプ12と、複数のフィルタ装置60~64と、第1出力整合回路31と、第2出力整合回路32と、第1入力整合回路41と、第2入力整合回路42と、を含む。
また、高周波モジュール100では、複数の電子部品のうち第2群の電子部品が実装基板10の第2主面102に配置されている。第2群の電子部品は、第1ICチップ13と、第2ICチップ14と、第3ICチップ15と、第1ローノイズアンプ21と、第2ローノイズアンプ22と、を含む。第1ICチップ13は、第5スイッチ(アンテナスイッチ)55と、第1切替スイッチ84と、短絡スイッチ85と、第2切替スイッチ86と、を含むICチップ(IC部品)である。つまり、第5スイッチ55は、第1切替スイッチ84及び短絡スイッチ85と一体である。第2ICチップ14は、第1スイッチ51と、第2スイッチ52と、を含むICチップである。第3ICチップ15は、第3スイッチ53と、第4スイッチ54と、を含むICチップである。
なお、整合回路71~74及び終端回路83については、図4~図6のいずれにも図示されていないが、実装基板10の第1主面101及び第2主面102のいずれに配置されていてもよい。また、方向性結合器8の主線路81、第1副線路821及び第2副線路822については、後述するように、実装基板(多層基板)10の内部に設けられている。
(2.2)電子部品
複数の電子部品は、上述したように、第1群の電子部品と、第2群の電子部品と、を含む。第1群の電子部品は、実装基板10の第1主面101に配置されている。第1群の電子部品は、複数のフィルタ装置60~64を構成する複数の第1電子部品と、第1パワーアンプ11及び第2パワーアンプ12を構成する複数の第2電子部品と、第1出力整合回路31、第2出力整合回路32、第1入力整合回路41及び第2入力整合回路42を構成する複数の第3電子部品と、を含む。
ダイプレクサ60を構成するフィルタ601,602、並びに、複数のデュプレクサ61~64を構成する複数の送信フィルタ611,621,631,641及び複数の受信フィルタ612,622,632,642の各々は、例えば、複数の直列腕共振子及び複数の並列腕共振子を含む弾性波フィルタである。弾性波フィルタは、例えば、弾性表面波を利用するSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタである。さらに、複数のフィルタ601,602、複数の送信フィルタ611,621,631,641及び複数の受信フィルタ612,622,632,642の各々は、複数の直列腕共振子のいずれかと直列に接続されるインダクタ及びキャパシタの少なくとも一方を含んでもよいし、複数の並列腕共振子のいずれかと直列に接続されるインダクタ又はキャパシタを含んでもよい。
第2群の電子部品は、実装基板10の第2主面102に配置されている。第2群の電子部品は、第1ICチップ13、第2ICチップ14及び第3ICチップ15を構成する複数の第4電子部品と、第1ローノイズアンプ21及び第2ローノイズアンプ22を構成する複数の第5電子部品と、を含む。
(2.3)外部接続端子
複数の外部接続端子9は、実装基板10と外部基板(図示せず)とを電気的に接続するための端子である。
複数の外部接続端子9は、図5及び図6に示すように、実装基板10の第2主面102に配置されている。「外部接続端子9が実装基板10の第2主面102に配置されている」とは、外部接続端子9が実装基板10の第2主面102に機械的に接続されていることと、外部接続端子9が実装基板10(の適宜の導体部)と電気的に接続されていることと、を含む。複数の外部接続端子9の材料は、例えば、金属(例えば、銅、銅合金等)である。複数の外部接続端子9の各々は、柱状電極である。柱状電極は、例えば、実装基板10の導体部に対して、例えば、はんだにより接合されているが、はんだにより接合されることに限らず、例えば、導電性接着剤(例えば、導電性ペースト)を用いて接合されていてもよいし、直接接合されていてもよい。実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、複数の外部接続端子9の各々は、円形状である。
(2.4)樹脂層
第1樹脂層16は、図6に示すように、実装基板10の第1主面101に配置されている。第1樹脂層16は、実装基板10の第1主面101に配置されている第1群の電子部品を覆っている。第1樹脂層16は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂)を含む。第1樹脂層16は、樹脂の他にフィラーを含んでいてもよい。
第2樹脂層18は、図6に示すように、実装基板10の第2主面102に配置されている。第2樹脂層18は、実装基板10の第2主面102に配置されている第2群の電子部品及び複数の外部接続端子9を覆っている。第2樹脂層18は、樹脂(例えば、エポキシ樹脂)を含む。第2樹脂層18は、樹脂の他にフィラーを含んでいてもよい。第2樹脂層18の材料は、第1樹脂層16の材料と同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
(2.5)金属電極層
金属電極層17は、導電性を有する。金属電極層17は、高周波モジュール100の内外の電磁シールドを目的として設けられている。金属電極層17は、複数の金属層を積層した多層構造を有しているが、多層構造であることに限らず、1つの金属層であってもよい。1つの金属層は、1又は複数種の金属を含む。金属電極層17は、図6に示すように、第1樹脂層16における実装基板10側とは反対側の主面と、第1樹脂層16の外周面と、実装基板10の外周面と、第2樹脂層18の外周面と、を覆っている。金属電極層17は、実装基板10の有するグランド層(図示せず)の外周面の少なくとも一部と接触している。これにより、金属電極層17の電位をグランド層の電位と同じにすることができる。
(3)高周波モジュールの各構成要素の詳細構造
(3.1)実装基板
実装基板10は、例えば、複数の誘電体層及び複数の導電層を含む多層基板である。複数の誘電体層及び複数の導電層は、実装基板10の厚さ方向D1において積層されている。複数の導電層は、層ごとに定められた所定パターンに形成されている。複数の導電層の各々は、実装基板10の厚さ方向D1に直交する一平面内において1つ又は複数の導体部を含む。各導電層の材料は、例えば、銅である。複数の導電層は、グランド層(図示せず)を含む。高周波モジュール100では、複数のグランド端子とグランド層とが、実装基板10のビア導体等を介して電気的に接続されている。実装基板10は、例えば、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)基板である。実装基板10は、LTCC基板に限らず、例えば、プリント配線板、HTCC(High Temperature Co-fired Ceramics)基板、樹脂多層基板であってもよい。
また、実装基板10は、LTCC基板に限らず、例えば、配線構造体であってもよい。配線構造体は、例えば、多層構造体である。多層構造体は、少なくとも1つの絶縁層と、少なくとも1つの導電層とを含む。絶縁層は、所定パターンに形成されている。絶縁層が複数の場合は、複数の絶縁層は、層ごとに定められた所定パターンに形成されている。導電層は、絶縁層の所定パターンとは異なる所定パターンに形成されている。導電層が複数の場合は、複数の導電層は、層ごとに定められた所定パターンに形成されている。導電層は、1つ又は複数の再配線部を含んでもよい。配線構造体では、多層構造体の厚さ方向において互いに対向する2つの面のうち第1面が実装基板10の第1主面101であり、第2面が実装基板10の第2主面102である。配線構造体は、例えば、インタポーザであってもよい。インタポーザは、シリコン基板を用いたインタポーザであってもよいし、多層で構成された基板であってもよい。
実装基板10の第1主面101及び第2主面102は、実装基板10の厚さ方向D1において離れており、実装基板10の厚さ方向D1に交差する。実装基板10における第1主面101は、例えば、実装基板10の厚さ方向D1に直交しているが、例えば、実装基板10の厚さ方向D1に直交しない面として導体部の側面等を含んでいてもよい。また、実装基板10における第2主面102は、例えば、実装基板10の厚さ方向D1に直交しているが、例えば、実装基板10の厚さ方向D1に直交しない面として、導体部の側面等を含んでいてもよい。また、実装基板10の第1主面101及び第2主面102は、微細な凹凸又は凹部又は凸部が形成されていてもよい。
(3.2)フィルタ装置
複数のフィルタ装置60~64の詳細な構造について説明する。以下では、複数のフィルタ装置60~64を区別せずにフィルタとする。
第1電子部品で構成されるフィルタは、ベアチップの弾性波フィルタである。第1電子部品は、基板と、回路部と、複数のパッド電極と、圧電体層と、低音速膜と、を有する。基板は、基板の厚さ方向において互いに対向する第1面及び第2面を有する。回路部は、複数のIDT(Interdigital Transducer)電極を含む。複数のパッド電極は、基板の第1面上に形成され、回路部に接続されている。複数のパッド電極は、複数のバンプを介して実装基板10に接続されている。低音速膜は、基板の第1面上に設けられている。圧電体層は、低音速膜上に設けられている。複数のIDT電極は、圧電体層上に設けられている。また、複数のIDT電極は、複数のパッド電極と複数のバンプと基板と実装基板10と第1樹脂層16とによって、基板と実装基板10との間に形成される空間内に配置されている。第1電子部品は、基板の厚さ方向からの平面視において、長方形状であるが、例えば、正方形状であってもよい。
低音速膜は、基板の厚さ方向からの平面視において、基板の外周から離れて位置している。第1電子部品は、絶縁層を更に有する。絶縁層は、基板の第1面のうち低音速膜に覆われていない領域を覆っている。絶縁層は、電気絶縁性を有する。絶縁層は、基板の第1面上において基板の外周に沿って形成されている。絶縁層は、複数のIDT電極を囲んでいる。第1電子部品の厚さ方向からの平面視において、絶縁層は、枠形状(例えば、矩形枠状)である。絶縁層の一部は、第1電子部品の厚さ方向において圧電体層の外周部に重なっている。圧電体層の外周面及び低音速膜の外周面は、絶縁層により覆われている。絶縁層の材料は、エポキシ樹脂、ポリイミド等である。
複数のパッド電極は、絶縁層を介して基板の第1面上に設けられている。
圧電体層の材料は、例えば、リチウムニオベイト又はリチウムタンタレートである。低音速膜の材料は、例えば、酸化ケイ素である。低音速膜では、圧電体層を伝搬するバルク波の音速よりも、低音速膜を伝搬するバルク波の音速が低速である。低音速膜の材料は、酸化ケイ素に限定されず、例えば、酸化ケイ素、ガラス、酸窒化ケイ素、酸化タンタル、酸化ケイ素にフッ素、炭素、若しくはホウ素を加えた化合物、又は、上記各材料を主成分とする材料であってもよい。
基板は、例えば、シリコン基板である。すなわち、第1電子部品の基板の材料は、シリコンである。基板では、圧電体層を伝搬する弾性波の音速よりも、基板を伝搬するバルク波の音速が高速である。ここにおいて、基板を伝搬するバルク波は、基板を伝搬する複数のバルク波のうち最も低音速なバルク波である。本実施形態では、基板と、基板上に設けられている低音速膜と、で高音速部材が構成されている。また、本実施形態では、基板が、シリコン基板からなる支持基板である。なお、基板の材料は、シリコンに限らず、例えば、ガリウム砒素、ヒ化アルミニウム、ヒ化インジウム、リン化インジウム、リン化ガリウム、アンチモン化インジウム、窒化ガリウム、窒化インジウム、窒化アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、炭化シリコン及び酸化ガリウム(III)のいずれかを主成分として含む材料、又はこれらの材料のうち2以上の材料からなる多元系混晶材料を主成分として含む材料であってもよい。
第1電子部品は、基板と低音速膜との間に設けられている高音速膜を更に有していてもよい。高音速膜では、圧電体層を伝搬する弾性波の音速よりも、高音速膜を伝搬するバルク波の音速が高速である。高音速膜の材料は、例えば、窒化ケイ素であるが、窒化ケイ素に限らず、例えば、ダイヤモンドライクカーボン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、シリコン、サファイア、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、水晶、ジルコニア、コージライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライト、マグネシア、及びダイヤモンドからなる群から選択される少なくとも1種の材料からなっていてもよい。
また、第1電子部品は、例えば、低音速膜と圧電体層との間に介在する密着層を含んでいてもよい。密着層は、例えば、樹脂(エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂)からなる。また、第1電子部品は、低音速膜と圧電体層との間、圧電体層上、又は低音速膜下のいずれかに誘電体膜を備えていてもよい。
(3.3)パワーアンプ
複数の第2電子部品の各々は、第1パワーアンプ11又は第2パワーアンプ12を構成するICチップである。複数の第2電子部品の各々は、基板と、回路部と、を備える。基板は、基板の厚さ方向において互いに対向する第1面及び第2面を有する。基板は、例えば、ガリウム砒素基板である。すなわち、第2電子部品の基板の材料は、ガリウム砒素である。回路部は、基板の第1面に形成された少なくとも1つのトランジスタを含む。回路部は、第1パワーアンプ11又は第2パワーアンプ12に入力された送信信号を増幅する機能を有する。トランジスタは、例えば、HBT(Heterojunction Bipolar Transistor)である。第1パワーアンプ11及び第2パワーアンプ12の各々は、例えば、直流カット用のキャパシタを含んでいてもよい。複数の第2電子部品の各々は、例えば、基板の第1面が実装基板10の第1主面101側となるように実装基板10の第1主面101にフリップチップ実装されている。実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、複数の第2電子部品の各々の外縁は、四角形状である。
なお、基板の材料は、ガリウム砒素に限らず、例えば、ガリウム砒素、ヒ化アルミニウム、ヒ化インジウム、リン化インジウム、リン化ガリウム、アンチモン化インジウム、窒化ガリウム、窒化インジウム、窒化アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、酸化ガリウム(III)及びガリウムビスマスのいずれかを主成分として含む材料、又はこれらの材料のうち2以上の材料からなる多元系混晶材料を主成分として含む材料であってもよい。
(3.4)整合回路
複数の第3電子部品の各々は、例えば、第1出力整合回路31、第2出力整合回路32、第1入力整合回路41又は第2入力整合回路42のインダクタ若しくはキャパシタを構成するチップ部品である。複数の第3電子部品の各々は、SMD(Surface Mount Device)である。複数の第3電子部品の各々は、直方体状である。実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、複数の第3電子部品の各々の外縁は、四角形状である。
(3.5)ICチップ
複数の第4電子部品の各々は、第1ICチップ13、第2ICチップ14又は第3ICチップ15を構成するチップ部品である。複数の第4電子部品の各々は、基板と、回路部と、を備える。基板は、互いに対向する第1面及び第2面を有する。基板は、例えば、シリコン基板である。回路部は、複数のスイッチング素子として複数のFETを含んでいる。複数のスイッチング素子の各々は、FETに限らず、例えば、バイポーラトランジスタであってもよい。複数の第4電子部品の各々は、基板の第1面が実装基板10の第2主面102側となるように実装基板10の第2主面102にフリップチップ実装されている。実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、複数の第4電子部品の各々の外縁は、四角形状である。
ここで、第1ICチップ13を構成する第4電子部品は、上記FETとして、短絡スイッチ85を構成する第1FETと、第1切替スイッチ84を構成する第2FETと、第2切替スイッチ86を構成する第3FETと、を有する。すなわち、短絡スイッチ85は第1FETを含み、第1切替スイッチ84は第2FETを含み、第2切替スイッチ86は第3FETを含む。そして、第1FETのゲート幅は、第2FETのゲート幅よりも広く、かつ第3FETのゲート幅よりも広い。これにより、第2副線路822を含む閉回路の抵抗を小さくすることが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を通過する信号の損失を抑制することが可能となる。
(3.6)ローノイズアンプ
複数の第5電子部品の各々は、第1ローノイズアンプ21又は第2ローノイズアンプ22を構成するICチップである。複数の第5電子部品の各々は、基板と、回路部と、を備える。基板は、互いに対向する第1面及び第2面を有する。基板は、例えば、シリコン基板である。回路部は、基板の第1面に形成されている。回路部は、第1ローノイズアンプ21又は第2ローノイズアンプ22に入力された受信信号を増幅する機能を有する。複数の第5電子部品の各々は、例えば、基板の第1面が実装基板10の第2主面102側となるように実装基板10の第2主面102にフリップチップ実装されている。実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、複数の第5電子部品の各々の外縁は、四角形状である。
(4)高周波モジュールのレイアウト
次に、高周波モジュール100のレイアウトについて、図4及び図5を参照して説明する。
複数のデュプレクサ61~64のうち2つのデュプレクサ61,63は、実装基板10の第1主面101において、実装基板10の短手方向D3に沿って並んでいる。また、複数のデュプレクサ61~64のうち2つのデュプレクサ62,64は、実装基板10の第1主面101において、実装基板10の短手方向D3に沿って並んでいる。2つのデュプレクサ61,63と2つのデュプレクサ62,64とは、実装基板10の長手方向D2に沿って並んでいる。また、実装基板10の第1主面101において、2つのデュプレクサ62,64に対して2つのデュプレクサ61,63側とは反対側には、ダイプレクサ60が配置されている。実装基板10の第1主面101において、2つのデュプレクサ61,63間には第1入力整合回路41が配置され、2つのデュプレクサ62,64間には第2入力整合回路42が配置されている。
さらに、実装基板10の第1主面101において、2つのデュプレクサ61,63に対して2つのデュプレクサ62,64側とは反対側には、第1パワーアンプ11及び第2パワーアンプ12が配置されている。また、第1パワーアンプ11及び第2パワーアンプ12は、実装基板10の短手方向D3に沿って並んでいる。実装基板10の第1主面101において、第1パワーアンプ11及び第2パワーアンプ12と2つのデュプレクサ61,63との間には、第1出力整合回路31及び第2出力整合回路32が配置されている。また、第1出力整合回路31及び第2出力整合回路32は、実装基板10の短手方向D3に沿って並んでいる。
第1ICチップ13、第2ICチップ14及び第3ICチップ15は、実装基板10の第2主面102において、実装基板10の長手方向D2に沿って並んでいる。より詳細には、第1ICチップ13、第2ICチップ14及び第3ICチップ15は、実装基板10の長手方向D2における一端側(図5の左側)から、第2ICチップ14、第3ICチップ15、第1ICチップ13の順に並んでいる。また、実装基板10の長手方向D2において、第1ICチップ13と第3ICチップ15との間には、第1ローノイズアンプ21及び第2ローノイズアンプ22が配置されている。また、第1ローノイズアンプ21及び第2ローノイズアンプ22は、実装基板10の短手方向D3に沿って並んでいる。
(5)方向性結合器の動作
次に、実施形態1に係る方向性結合器8の動作について、図1及び図2を参照して説明する。
方向性結合器8は、上述したように、第1モード及び第2モードを有する。第1モードは、主線路81を伝送する信号のうち第1周波数帯域の信号を検波するモードである。第2モードは、主線路81を伝送する信号のうち第2周波数帯域の信号を検波するモードである。
(5.1)第1モード
方向性結合器8は、第1モードでは、図1に示すように、第1切替スイッチ84の共通端子840と選択端子841とを接続し、第2切替スイッチ86の共通端子860と選択端子861とを接続する。また、方向性結合器8は、第1モードでは、短絡スイッチ85の端子851と端子852とを接続する。これにより、第1モードでは、第1副線路821と終端回路83とが接続され、第2副線路822の両端(第1端8221及び第2端8222)が短絡する。
方向性結合器8は、第1モードでは、主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)のうち第1周波数帯域の信号を第1副線路821にて検波し、この検波信号を、第3接続端子873及びカップリング端子96(図3参照)を介して外部装置(例えば、検波器)に出力する。
また、第1モードでは、上述したように、第2副線路822の両端を短絡させており、第2副線路822を含む閉回路が形成される。これにより、第2副線路822の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
(5.2)第2モード
方向性結合器8は、第2モードでは、図2に示すように、第1切替スイッチ84の共通端子840と選択端子842とを接続し、第2切替スイッチ86の共通端子860と選択端子862とを接続する。また、方向性結合器8は、第2モードでは、短絡スイッチ85の端子851と端子852とを開放させる。これにより、第2モードでは、直列に接続された第1副線路821及び第2副線路822と終端回路83とが接続される。
これにより、第1副線路821のみを終端回路83に接続させる第1モードに比べて、終端回路83に接続される副線路の長さ(L1+L2)を長くすることが可能となり、第1モードよりも低い周波数帯域である第2周波数帯域の信号を検波することが可能となる。そして、方向性結合器8は、第2モードにおいて検波した検波信号を、第3接続端子873及びカップリング端子96(図3参照)を介して外部装置(例えば、検波器)に出力する。
(6)効果
(6.1)方向性結合器
実施形態1に係る方向性結合器8では、上述したように、第1副線路821のみを終端回路83に接続する第1モードにおいて、短絡スイッチ85にて第2副線路822の両端(第1端8221及び第2端8222)を短絡させており、第2副線路822を含む閉回路を形成することが可能となる。これにより、第2副線路822の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る方向性結合器8では、上述したように、直列に接続した第1副線路821及び第2副線路822によって第2モードにおける副線路を形成することが可能となる。このため、第2モードにおける副線路を1つの副線路で形成する場合に比べて、方向性結合器8の小型化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る方向性結合器8では、上述したように、短絡スイッチ85を構成する第1FETのゲート幅が、第1切替スイッチ84を構成する第2FETのゲート幅よりも広く、かつ第2切替スイッチ86の第3FETのゲート幅よりも広くなっている。これにより、第2副線路822を含む閉回路の抵抗を小さくすることが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
(6.2)高周波モジュール及び通信装置
実施形態1に係る高周波モジュール100及び通信装置300は、上述したように、方向性結合器8を備えているので、方向性結合器8の主線路81を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る高周波モジュール100では、上述したように、第5スイッチ(アンテナスイッチ)55は、第1切替スイッチ84及び短絡スイッチ85と共に第1ICチップ13に含まれており、第1切替スイッチ84及び短絡スイッチ85と一体である。これにより、第5スイッチ55と第1切替スイッチ84及び短絡スイッチ85とが別々のICチップに含まれる場合に比べて、高周波モジュール100の小型化を図ることが可能となる。
なお、上述の信号処理回路301を構成する複数の電子部品は、例えば、上述の回路基板に実装されていてもよいし、高周波モジュール100が実装された回路基板(第1回路基板)とは別の回路基板(第2回路基板)に実装されていてもよい。つまり、信号処理回路301が実装される回路基板と高周波モジュール100が実装される回路基板とは、異なる回路基板であってもよい。
(7)変形例
実施形態1の変形例に係る高周波モジュール100aについて、図7及び図8を参照して説明する。変形例に係る高周波モジュール100aに関し、実施形態1に係る高周波モジュール100と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
変形例に係る高周波モジュール100aは、第5スイッチ(アンテナスイッチ)55、第1切替スイッチ84、短絡スイッチ85及び第2切替スイッチ86を含む第1ICチップ13が、実装基板10の第1主面101に配置されている点で、実施形態1に係る高周波モジュール100と相違する。
変形例に係る高周波モジュール100aは、図7に示すように、実装基板10と、第1ICチップ13と、第1樹脂層16と、金属電極層17と、を備える。第1ICチップ13は、上述したように、第5スイッチ55と、第1切替スイッチ84と、短絡スイッチ85と、第2切替スイッチ86と、を含む。
実装基板10は、例えば、複数(図示例では5つ)の層10a~10eを有する多層基板である。複数の層10a~10eは、第1層10aと、第2層10bと、第3層10cと、第4層10dと、第5層10eと、を含む。
第1層10aの一面(裏面)には、複数(図示例では9つ)の外部接続端子9が配置されている。第2層10bの一面(表面)には、第1副線路821を構成する導体パターン部が形成されている。第3層10cの一面(表面)には、主線路81を構成する導体パターン部が形成されている。第4層10dの一面(表面)には、第2副線路822を構成する導体パターン部が形成されている。第5層10eには、複数(図示例では4つ)の端子103~106が形成されている。
端子103は、第1副線路821の第1端8211に対応し、ビア導体(図示せず)を介して第1副線路821の第1端8211に接続される。端子104は、第1副線路821の第2端8212に対応し、ビア導体(図示せず)を介して第1副線路821の第2端8212に接続される。端子105は、第2副線路822の第2端8222に対応し、ビア導体(図示せず)を介して第2副線路822の第2端8222に接続される。端子106は、第2副線路822の第1端8221に対応し、ビア導体(図示せず)を介して第2副線路822の第1端8221に接続される。
実装基板10では、下側から、第1層10a、第2層10b、第3層10c、第4層10d、第5層10eの順に積層されている。これにより、主線路81、第1副線路821及び第2副線路822は、実装基板(多層基板)10の内部に設けられる。また、実装基板10の第1主面101(第5層10eの表面)には、第1ICチップ13が配置されている。上述のように、実装基板10の内部に主線路81、第1副線路821及び第2副線路822を設け、実装基板10の第1主面101に第1ICチップ13を配置することにより、高出力の信号が第1切替スイッチ84及び第2切替スイッチ86を伝送することを回避することが可能となり、主線路81を伝送する信号(高周波信号)の歪みを小さくすることが可能となる。さらに、実装基板10の第1主面101には、第1ICチップ13を覆うように第1樹脂層16が配置されている。また、実装基板10の第1主面101側において、第1樹脂層16を覆うように金属電極層17が配置されている。変形例に係る高周波モジュール100aは、携帯電話等の内部にあるマザー基板上に、外部接続端子9を介して実装することができる。また、高周波モジュール100aをサブモジュールとして、実施形態1に係る高周波モジュール100の実装基板10の第1主面101あるいは第2主面102のいずれか一方主面に実装しても構わない。
変形例に係る高周波モジュール100aでは、図8に示すように、実装基板10の厚さ方向D1(図7参照)からの平面視において、主線路81、第1副線路821及び第2副線路822と第1ICチップ13とが重なっている。これにより、第1ICチップ13と方向性結合器8との接続距離を短くすることが可能となり、その結果、不要なインダクタの発生を抑制することが可能となる。なお、第1ICチップ13は、実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、主線路81、第1副線路821及び第2副線路822のいずれか1つと重なっていてもよいし、いずれか2つと重なっていてもよい。すなわち、第1ICチップ13は、実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、主線路81、第1副線路821及び第2副線路822の少なくとも1つと重なっていればよい。また、図8において、主線路81と、第1副線路821及び第2副線路822とは、実装基板10の厚さ方向D1からの平面視において、少なくとも一部が重なるように配置されているが、主線路81と第1副線路821及び第2副線路822との間の電磁界結合が必要な結合度よりも大きい場合は、互いに重ならない位置に配置しても構わない。また、主線路81と、第1副線路821及び第2副線路の少なくとも一方を同じ層上に近接して配置する構成としても構わない。
(実施形態2)
実施形態2に係る方向性結合器8aについて、図9及び図10を参照して説明する。実施形態2に係る方向性結合器8aに関し、実施形態1に係る方向性結合器8と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る方向性結合器8aでは、第1副線路821の第1端8211と第2副線路822の第2端8222との間の信号経路R1に位相回路88が設けられている点で、実施形態1に係る方向性結合器8と相違する。また、実施形態2に係る方向性結合器8aでは、位相回路88の第2端8802と第2副線路822の第2端8222との間の信号経路にスイッチ89が設けられている点で、実施形態1に係る方向性結合器8と相違する。
(1)構成
実施形態2に係る方向性結合器8aは、図9に示すように、主線路81と、第1副線路821と、第2副線路822と、終端回路83と、第1切替スイッチ84と、短絡スイッチ85と、第2切替スイッチ86と、位相回路88と、スイッチ89と、を備える。また、方向性結合器8aは、第1接続端子871と、第2接続端子872と、第3接続端子873と、を更に備える。
主線路81は、主線路81の長手方向の両端である第1端811及び第2端812を有する。主線路81の第1端811は、第1接続端子871に接続されている。また、主線路81の第1端811は、第1接続端子871を介してアンテナ端子91(図3参照)に接続されている。主線路81の第2端812は、第2接続端子872に接続されている。また、主線路81の第2端812は、第2接続端子872を介してダイプレクサ60(図3参照)に接続されている。
第1副線路821は、第1副線路821の長手方向の両端である第1端8211及び第2端8212を有する。第1副線路821の第1端8211は、第2切替スイッチ86の共通端子860に接続されている。第1副線路821の第2端8212は、第3接続端子873に接続されている。また、第1副線路821の第2端8212は、第3接続端子873を介してカップリング端子96(図3参照)に接続されている。
第2副線路822は、第2副線路822の長手方向の両端である第1端8221及び第2端8222を有する。第2副線路822の第1端8221は、第1切替スイッチ84の選択端子842に接続されている。第2副線路822の第2端8222は、スイッチ89の端子892に接続されている。
ここで、第1副線路821及び第2副線路822は、図9に示すように、主線路81の長手方向(図9の左右方向)に沿って並んでいる。また、第1副線路821の長さL1と第2副線路822の長さL2とは同じである。なお、第1副線路821の長さL1と第2副線路822の長さL2とは異なっていてもよい。この場合において、第2副線路822の長さL2は、第1副線路821の長さL1よりも長くてもよいし、短くてもよい。
位相回路88は、第1副線路821の第1端8211と第2副線路822の第2端8222との間の信号経路R1に設けられている。より詳細には、位相回路88の第1端8801は、第2切替スイッチ86の選択端子862に接続されており、位相回路88の第2端8802は、スイッチ89の端子891に接続されている。
位相回路88は、図10Aに示すように、例えば、インダクタ881と、キャパシタ882と、を有する。すなわち、位相回路88は、インダクタ881とキャパシタ882とで構成されるローパスフィルタを有する。インダクタ881は、位相回路88の両端間(第1端8801及び第2端8802)に接続されている。キャパシタ882は、位相回路88の第1端8801及びインダクタ881の接続点とグランドとの間に接続されている。
ここで、位相回路88は、上述の第1ICチップ13(図5参照)に含まれていることが好ましい。すなわち、第1ICチップ13は、上述の第5スイッチ55、第1切替スイッチ84、短絡スイッチ85及び第2切替スイッチ86に加えて、位相回路88を更に含むことが好ましい。これにより、実装基板10の内部に形成されている主線路81と位相回路88とを物理的に離すことが可能となり、その結果、主線路81と位相回路88との不要な結合を抑制することが可能となる。また、位相回路88が第2切替スイッチ86に近接して配置されている場合には、位相回路88と第2切替スイッチ86との接続距離を短くすることが可能となり、その結果、第1副線路821及び第2副線路822の位相調整を高精度に行うことが可能となる。
第1切替スイッチ84は、共通端子840と、複数(図示例では2つ)の選択端子841,842と、を有する。共通端子840は、終端回路83に接続されている。選択端子841は、第2切替スイッチ86の選択端子861に接続されている。選択端子842は、第2副線路822の第1端8221に接続されている。本実施形態では、第1切替スイッチ84が切替スイッチである。また、本実施形態では、共通端子840が第1端子であり、選択端子841が第2端子であり、選択端子842が第3端子である。
第2切替スイッチ86は、共通端子860と、複数(図示例では2つ)の選択端子861,862と、を有する。共通端子860は、第1副線路821の第1端8211に接続されている。選択端子861は、第1切替スイッチ84の選択端子841に接続されている。選択端子862は、位相回路88の第1端8801に接続されている。本実施形態では、共通端子860が第4端子であり、選択端子861が第5端子であり、選択端子862が第6端子である。
短絡スイッチ85は、2つの端子851,852を有する。短絡スイッチ85は、第2副線路822の両端間に接続されている。より詳細には、端子851が第2副線路822の第1端8221に接続され、端子852が第2副線路822の第2端8222に接続されている。
スイッチ89は、2つの端子891,892を有する。スイッチ89は、位相回路88と第2副線路822との間の信号経路に設けられている。より詳細には、端子891が位相回路88の第2端8802に接続され、端子892が第2副線路822の第2端8222に接続されている。
実施形態2に係る方向性結合器8aは、第1モードと、第2モードと、を有する。第1モードは、主線路81を伝送する信号のうち第1周波数帯域の信号を検波するモードである。第2モードは、主線路81を伝送する信号のうち第2周波数帯域の信号を検波するモードである。ここで、第1周波数帯域は第2周波数帯域よりも周波数の高い帯域である。すなわち、実施形態2に係る方向性結合器8aでは、第1モードがHB(ハイバンド)モードであり、第2モードがLB(ローバンド)モードである。
(2)動作
(2.1)第1モード
実施形態2に係る方向性結合器8aは、第1モードでは、第1切替スイッチ84の共通端子840と選択端子841とを接続し、第2切替スイッチ86の共通端子860と選択端子861とを接続し、短絡スイッチ85の端子851と端子852とを接続する。これにより、第1副線路821と終端回路83とが接続され、第1副線路821にて主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)のうち第1周波数帯域の信号を検波する。
第1モードでは、第2副線路822は、短絡スイッチ85にて閉回路を形成する。これにより、第2副線路822の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を通過する信号の損失を抑制することが可能となる。
(2.2)第2モード
実施形態2に係る方向性結合器8aは、第2モードでは、第1切替スイッチ84の共通端子840と選択端子842とを接続し、第2切替スイッチ86の共通端子860と選択端子862とを接続し、スイッチ89の端子891と端子892とを接続する。これにより、第1副線路821及び第2副線路822が終端回路83に接続される。ここで、実施形態2に係る方向性結合器8aでは、第1副線路821と第2副線路822との間の信号経路R1に位相回路88が設けられており、第1副線路821及び第2副線路822の位相を調整することが可能となる。その結果、第1副線路821及び第2副線路822に周波数の高い信号が流れにくくなる。したがって、方向性結合器8aを広帯域に適用することが可能となる。
(3)変形例
方向性結合器8aは、位相回路88の代わりに、位相回路88aを備えていてもよいし、位相回路88bを備えていてもよい。
位相回路88aは、図10Bに示すように、例えば、インダクタ881と、複数(図示例では2つ)の可変キャパシタ883,884と、を有する。インダクタ881は、位相回路88aの両端(第1端8801及び第2端8802)間に接続されている。可変キャパシタ883は、位相回路88aの第1端8801とインダクタ881との接続点と、グランドとの間に接続されている。また、可変キャパシタ884は、位相回路88aの第2端8802とインダクタ881との接続点と、グランドとの間に接続されている。
また、位相回路88bは、図10Cに示すように、例えば、複数(図示例では2つ)のインダクタ881,885と、複数(図示例では3つ)の可変キャパシタ886~888と、を有する。複数のインダクタ881,885は互いに直列に接続されており、位相回路88bの両端(第1端8801及び第2端8802)間に接続されている。可変キャパシタ886は、位相回路88bの第1端8801とインダクタ881との接続点と、グランドとの間に接続されている。可変キャパシタ887は、インダクタ881とインダクタ885との接続点と、グランドとの間に接続されている。可変キャパシタ886は、位相回路88bの第2端8802とインダクタ885との接続点と、グランドとの間に接続されている。
これらの場合においても、位相回路88と同様、第1副線路821及び第2副線路822の位相を調整することが可能となり、その結果、第1副線路821及び第2副線路822に周波数の高い信号が流れにくくなるため、方向性結合器8aを広帯域に適用することが可能となる。
また、実施形態2に係る方向性結合器8aでは、例えば、第1副線路821の第2端8212の接続先が終端回路83となり、第1切替スイッチ84の共通端子840の接続先が第3接続端子873となるように、接続先を切替可能とすることで、送信信号及び受信信号の両方について検波することが可能となる。この際、位相回路88a(又は位相回路88b)により、送信信号を検波する場合と受信信号を検波する場合との間でインピーダンスを調整することが可能となる。
また、送信信号及び受信信号の両方を検波する場合には、上述の主線路81、第1副線路821、第2副線路822、終端回路83、第1切替スイッチ84、短絡スイッチ85、第2切替スイッチ86、位相回路88a(又は位相回路88b)及びスイッチ89にて構成される検波回路を2組設けることでも可能となる。
(実施形態3)
実施形態3に係る方向性結合器8bについて、図11を参照して説明する。実施形態3に係る方向性結合器8bに関し、実施形態1に係る方向性結合器8と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態3に係る方向性結合器8bは、第1副線路821及び第2副線路822に加えて、第3副線路823を更に備えている点で、実施形態1に係る方向性結合器8と相違する。また、実施形態3に係る方向性結合器8bは、短絡スイッチとしての第2短絡スイッチ85とは異なる第1短絡スイッチ80を更に備えている点で、実施形態1に係る方向性結合器8と相違する。また、実施形態3に係る方向性結合器8bは、第1切替スイッチ84及び第2切替スイッチ86に加えて、第3切替スイッチ90を更に備えている点で、実施形態1に係る方向性結合器8と相違する。
(1)構成
実施形態3に係る方向性結合器8bは、図11に示すように、主線路81と、第1副線路821と、第2副線路822と、第3副線路823と、終端回路83と、を備える。また、実施形態3に係る方向性結合器8bは、第1切替スイッチ84と、第2切替スイッチ86と、第3切替スイッチ90と、を更に備える。また、実施形態3に係る方向性結合器8bは、第1短絡スイッチ80と、第2短絡スイッチ85と、を更に備える。
主線路81は、主線路81の長手方向の両端である第1端811及び第2端812を有する。主線路81の第1端811は、第1接続端子871に接続されている。また、主線路81の第1端811は、第1接続端子871を介してアンテナ端子91(図3参照)に接続されている。主線路81の第2端812は、第2接続端子872に接続されている。また、主線路81の第2端812は、第2接続端子872を介してダイプレクサ60(図3参照)に接続されている。
第1副線路821は、第1副線路821の長手方向の両端である第1端8211及び第2端8212を有する。第1副線路821の第1端8211は、第2切替スイッチ86の共通端子860に接続されている。第1副線路821の第2端8212は、第3接続端子873に接続されている。また、第1副線路821の第2端8212は、第3接続端子873を介してカップリング端子96(図3参照)に接続されている。
第2副線路822は、第2副線路822の長手方向の両端である第1端8221及び第2端8222を有する。第2副線路822の第1端8221は、第3切替スイッチ90の共通端子900に接続されている。第2副線路822の第2端8222は、第2切替スイッチ86の選択端子862に接続されている。
第3副線路823は、第3副線路823の長手方向の両端である第1端8231及び第2端8232を有する。第3副線路823の第1端8231は、第1切替スイッチ84の選択端子843に接続されている。第3副線路823の第2端8232は、第3切替スイッチ90の選択端子902に接続されている。
ここで、第1副線路821、第2副線路822及び第3副線路823は、図11に示すように、主線路81の長手方向(図11の左右方向)に沿って並んでいる。また、第1副線路821の長さL1と第2副線路822の長さL2と第3副線路823の長さL3とは同じである。なお、第1副線路821の長さL1と第2副線路822の長さL2と第3副線路823の長さL3とは異なっていてもよい。すなわち、第2副線路822の長さL2は、第1副線路821の長さL1よりも長くてもよいし、短くてもよい。また、第3副線路823の長さL3は、第1副線路821の長さL1及び第2副線路822の長さL2よりも長くてもよいし、短くてもよい。
第1切替スイッチ84は、共通端子840と、複数(図示例では3つ)の選択端子841,842,843と、を有する。共通端子840は、終端回路83に接続されている。選択端子841は、第2切替スイッチ86の選択端子861に接続されている。選択端子842は、第3切替スイッチ90の選択端子901に接続されている。選択端子843は、第3副線路823の第1端8231に接続されている。本実施形態では、第1切替スイッチ84が切替スイッチである。また、本実施形態では、共通端子840が第1端子であり、選択端子841が第2端子であり、選択端子842が第3端子である。
第2切替スイッチ86は、共通端子860と、複数(図示例では2つ)の選択端子861,862と、を有する。共通端子860は、第1副線路821の第1端8211に接続されている。選択端子861は、第1切替スイッチ84の選択端子841に接続されている。選択端子862は、第2副線路822の第2端8222に接続されている。本実施形態では、共通端子860が第4端子であり、選択端子861が第5端子であり、選択端子862が第6端子である。
第3切替スイッチ90は、共通端子900と、複数(図示例では2つ)の選択端子901,902と、を有する。共通端子900は、第2副線路822の第1端8221に接続されている。選択端子901は、第1切替スイッチ84の選択端子842に接続されている。選択端子902は、第3副線路823の第2端8232に接続されている。
第1短絡スイッチ80は、2つの端子801,802を有する。第1短絡スイッチ80は、第3副線路823の第1端8231と第2端8232との間に接続されている。より詳細には、端子801が第3副線路823の第1端8231に接続され、端子802が第3副線路823の第2端8232に接続されている。
第2短絡スイッチ85は、2つの端子851,852を有する。第2短絡スイッチ85は、第2副線路822の第1端8221と第2端8222との間に接続されている。より詳細には、端子851が第2副線路822の第1端8221に接続され、端子852が第2副線路822の第2端8222に接続されている。
実施形態3に係る方向性結合器8bは、第1モードと、第2モードと、第3モードと、を有する。第1モードは、主線路81を伝送する信号のうち第1周波数帯域の信号を検波するモードである。第2モードは、主線路81を伝送する信号のうち第2周波数帯域の信号を検波するモードである。第3モードは、主線路81を伝送する信号のうち第3周波数帯域の信号を検波するモードである。ここで、第1周波数帯域は第2周波数帯域よりも周波数の高い帯域である。また、第2周波数帯域は、第3周波数帯域よりも周波数の高い帯域である。すなわち、実施形態3に係る方向性結合器8bでは、第1モードがHB(ハイバンド)モードであり、第2モードがMB(ミッドバンド)モードであり、第3モードがLB(ローバンド)モードである。
(2)動作
(2.1)第1モード
実施形態3に係る方向性結合器8bは、第1モードでは、第1切替スイッチ84の共通端子840と選択端子841とを接続し、第2切替スイッチ86の共通端子860と選択端子861とを接続し、第1短絡スイッチ80の端子801と端子802とを接続し、第2短絡スイッチ85の端子851と端子852とを接続する。このとき、第3切替スイッチ90の共通端子900は、複数の選択端子901,902のいずれにも接続されない。これにより、第1副線路821と終端回路83とが接続され、第1副線路821にて主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)のうち第1周波数帯域の信号を検波する。
また、第1モードでは、第2副線路822は、第2短絡スイッチ85にて閉回路を形成する。これにより、第2副線路822の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)の損失を抑制することが可能となる。
また、第1モードでは、第3副線路823は、第1短絡スイッチ80にて閉回路を形成する。これにより、第3副線路823の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第3副線路823との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第3副線路823への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)の損失を抑制することが可能となる。
(2.2)第2モード
実施形態3に係る方向性結合器8bは、第2モードでは、第1切替スイッチ84の共通端子840と選択端子842とを接続し、第2切替スイッチ86の共通端子860と選択端子862とを接続し、第3切替スイッチ90の共通端子900と選択端子901とを接続し、第1短絡スイッチ80の端子801と端子802とを接続する。このとき、第2短絡スイッチ85の端子851と端子852とが開放している。これにより、直列に接続された第1副線路821及び第2副線路822と終端回路83とが接続され、第1副線路821及び第2副線路822にて主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)のうち第2周波数帯域の信号を検波する。
また、第2モードでは、第3副線路823は、第1短絡スイッチ80にて閉回路を形成する。これにより、第3副線路823の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第3副線路823との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第3副線路823への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)の損失を抑制することが可能となる。
(2.3)第3モード
実施形態3に係る方向性結合器8bは、第3モードでは、第1切替スイッチ84の共通端子840と選択端子843とを接続し、第2切替スイッチ86の共通端子860と選択端子端子862とを接続し、第3切替スイッチ90の共通端子900と選択端子902とを接続する。このとき、第1短絡スイッチ80の端子801と端子802とが開放し、第2短絡スイッチ85の端子851と端子852とが開放している。これにより、直列に接続された第1副線路821、第2副線路822及び第3副線路823と終端回路83とが接続され、第1副線路821、第2副線路822及び第3副線路823にて主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)のうち第3周波数帯域の信号を検波する。
(実施形態4)
実施形態4に係る方向性結合器8cについて、図12を参照して説明する。実施形態4に係る方向性結合器8cに関し、実施形態1に係る方向性結合器8と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態4に係る方向性結合器8cでは、第1副線路821の長さL1が第2副線路822の長さL2よりも短い点、及び切替スイッチをまとめている点で、実施形態1に係る方向性結合器8と相違する。
(1)構成
実施形態4に係る方向性結合器8cは、図12に示すように、主線路81と、第1副線路821と、第2副線路822と、終端回路83と、を備える。また、実施形態4に係る方向性結合器8cは、第1切替スイッチ84と、第1短絡スイッチ80と、第2短絡スイッチ85と、を更に備える。
主線路81は、主線路81の長手方向の両端である第1端811及び第2端812を有する。主線路81の第1端811は、第1接続端子871に接続されている。また、主線路81の第1端811は、第1接続端子871を介してアンテナ端子91(図3参照)に接続されている。主線路81の第2端812は、第2接続端子872に接続されている。また、主線路81の第2端812は、第2接続端子872を介してダイプレクサ60(図3参照)に接続されている。
第1副線路821は、第1副線路821の長手方向の両端である第1端8211及び第2端8212を有する。第1副線路821の第1端8211は、第1切替スイッチ84の選択端子842に接続されている。第1副線路821の第2端8212は、第1切替スイッチ84の選択端子843に接続されている。
第2副線路822は、第2副線路822の長手方向の両端である第1端8221及び第2端8222を有する。第2副線路822の第1端8221は、第1切替スイッチ84の選択端子841に接続されている。第2副線路822の第2端8222は、第1切替スイッチ84の選択端子844に接続されている。ここで、図12に示すように、第2副線路822の長さL2は、第1副線路821の長さL1よりも長い。したがって、後述の第1モードでは相対的に線路長の短い第1副線路821が選択され、後述の第2モードでは相対的に線路長の長い第2副線路822が選択される。
第1切替スイッチ84は、複数(図示例では2つ)の共通端子840A,840Bと、複数(図示例では4つ)の選択端子841~844と、を有する。共通端子840Aは、第3接続端子873に接続されている。また、共通端子840Aは、第3接続端子873を介してカップリング端子96(図3参照)に接続されている。共通端子840Bは、終端回路83に接続されている。選択端子841は、第2副線路822の第1端8221に接続されている。選択端子842は、第1副線路821の第1端8211に接続されている。選択端子843は、第1副線路821の第2端8212に接続されている。選択端子844は、第2副線路822の第2端8222に接続されている。本実施形態では、第1切替スイッチ84が切替スイッチである。
第1短絡スイッチ80は、2つの端子801,802を有する。第1短絡スイッチ80は、第1副線路821の第1端8211と第2端8212との間に接続されている。より詳細には、端子801が第1副線路821の第1端8211に接続され、端子802が第1副線路821の第2端8212に接続されている。
第2短絡スイッチ85は、2つの端子851,852を有する。第2短絡スイッチ85は、第2副線路822の第1端8221と第2端8222との間に接続されている。より詳細には、端子851が第2副線路822の第1端8221に接続され、端子852が第2副線路822の第2端8222に接続されている。本実施形態では、第2短絡スイッチ85が短絡スイッチである。
実施形態4に係る方向性結合器8cは、第1モードと、第2モードと、を有する。第1モードは、主線路81を通過する信号のうち第1周波数帯域の信号を検波するモードである。第2モードは、主線路81を通過する信号のうち第2周波数帯域の信号を検波するモードである。ここで、第1周波数帯域は第2周波数帯域よりも周波数の高い帯域である。すなわち、実施形態4に係る方向性結合器8cでは、第1モードがHB(ハイバンド)モードであり、第2モードがLB(ローバンド)モードである。
(2)動作
(2.1)第1モード
実施形態4に係る方向性結合器8cは、第1モードでは、第1切替スイッチ84の共通端子840Aと選択端子842とを接続し、共通端子840Bと選択端子843とを接続する。また、第1モードでは、第2短絡スイッチ85の端子851と端子852とを接続する。また、第1モードでは、第1短絡スイッチ80の端子801と端子802とが開放している。これにより、第1副線路821と終端回路83とが接続され、第1副線路821にて主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)のうち第1周波数帯域の信号を検波する。
また、第1モードでは、第2副線路822は、第2短絡スイッチ85にて閉回路を形成する。これにより、第2副線路822の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第2副線路822との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第2副線路822への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)の損失を抑制することが可能となる。
(2.2)第2モード
実施形態4に係る方向性結合器8cは、第2モードでは、第1切替スイッチ84の共通端子840Aと選択端子841とを接続し、共通端子840Bと選択端子844とを接続する。また、第2モードでは、第1短絡スイッチ80の端子801と端子802とを接続する。また、第2モードでは、第2短絡スイッチ85の端子851と端子852とが開放している。これにより、第2副線路822と終端回路83とが接続され、第2副線路822にて主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)のうち第2周波数帯域の信号を検波する。
また、第2モードでは、第1副線路821は、第1短絡スイッチ80にて閉回路を形成する。これにより、第1副線路821の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路81と第1副線路821との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路81から第1副線路821への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路81を伝送する信号(送信信号又は受信信号)の損失を抑制することが可能となる。
(その他の変形例)
上述の実施形態1~4等は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態1~4等は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能であり、互いに異なる実施形態の互いに異なる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
高周波モジュール100では、金属電極層17は、第1樹脂層16における実装基板10側とは反対側の主面の全部を覆っている場合だけに限らず、第1樹脂層16の上記主面の少なくとも一部を覆っていてもよい。
また、複数のフィルタ601,602、複数の送信フィルタ611,621,631,641及び複数の受信フィルタ612,622,632,642の各々は、表面弾性波フィルタに限らず、例えば、BAW(Bulk Acoustic Wave)フィルタであってもよい。BAWフィルタにおける共振子は、例えば、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)又はSMR(Solidly Mounted Resonator)である。BAWフィルタは、基板を有している。基板は、例えば、シリコン基板である。
また、複数のフィルタ601,602、複数の送信フィルタ611,621,631,641及び複数の受信フィルタ612,622,632,642の各々は、ラダー型フィルタに限らず、例えば、縦結合共振子型弾性表面波フィルタでもよい。
また、上述の弾性波フィルタは、表面弾性波又はバルク弾性波を利用する弾性波フィルタであるが、これに限らず、例えば、弾性境界波、板波等を利用する弾性波フィルタであってもよい。
また、実施形態1に係る通信装置300は、高周波モジュール100の代わりに、高周波モジュール100aを備えてもよい。
また、実施形態1に係る高周波モジュール100は、方向性結合器8の代わりに、方向性結合器8a,8b,8cのいずれかを備えてもよい。
また、実施形態1,2,4に係る方向性結合器8,8a,8cでは副線路82の個数が2つであり、実施形態3に係る方向性結合器8bでは副線路82の個数が3つであるが、副線路82の個数は2つ及び3つに限らず、例えば、1つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
本明細書において、「要素は、基板の第1主面に配置されている」は、要素が基板の第1主面上に直接実装されている場合だけでなく、基板で隔された第1主面側の空間及び第2主面側の空間のうち、第1主面側の空間に要素が配置されている場合を含む。つまり、「要素は、基板の第1主面に配置されている」は、要素が基板の第1主面上に、他の回路素子又は電極等を介して実装されている場合を含む。要素は、例えば、第1群の電子部品であるが、第1群の電子部品に限定されない。基板は、例えば、実装基板10である。基板が実装基板10である場合、第1主面は第1主面101であり、第2主面は第2主面102である。
本明細書において、「要素は、基板の第2主面に配置されている」は、要素が基板の第2主面上に直接実装されている場合だけでなく、基板で隔された第1主面側の空間及び第2主面側の空間のうち、第2主面側の空間に要素が配置されている場合を含む。つまり、「要素は、基板の第2主面に配置されている」は、要素が基板の第2主面上に、他の回路素子又は電極等を介して実装されている場合を含む。要素は、例えば、第2群の電子部品であるが、第2群の電子部品に限定されない。基板は、例えば、実装基板10である。基板が実装基板10である場合、第1主面は第1主面101であり、第2主面は第2主面102である。
(態様)
本明細書には、以下の態様が開示されている。
第1の態様に係る方向性結合器(8;8a;8b;8c)は、主線路(81)と、第1副線路(821)と、第2副線路(822)と、終端回路(83)と、切替スイッチ(84)と、短絡スイッチ(85)と、を備える。終端回路(83)は、第1副線路(821)及び第2副線路(822)の少なくとも一方を終端する。切替スイッチ(84)は、第1モードにおいて第1副線路(821)と終端回路(83)とを接続し、第2モードにおいて第2副線路(822)と終端回路(83)とを接続する。短絡スイッチ(85)は、第1モードにおいて第2副線路(822)の両端(8221,8222)を短絡させる。
この態様によれば、第1副線路(821)と終端回路(83)とを接続する第1モードにおいて、短絡スイッチ(85)にて第2副線路(822)の両端(8221,8222)を短絡させており、第2副線路(822)を含む閉回路を形成することが可能となる。これにより、第2副線路(822)の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路(81)と第2副線路(822)との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路(81)から第2副線路(822)への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路(81)を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
第2の態様に係る方向性結合器(8;8a;8b)は、第1の態様において、第2切替スイッチ(86)を更に備える。第2切替スイッチ(86)は、切替スイッチ(84)としての第1切替スイッチ(84)とは異なるスイッチである。第1切替スイッチ(84)は、第1端子(840)と、第2端子(841)と、第3端子(842)と、を有する。第1端子(840)は、終端回路(83)に接続されている。第2端子(841)は、第2切替スイッチ(86)に接続されている。第3端子(842)は、第2副線路(822)の第1端(8221)に接続されている。第2切替スイッチ(86)は、第4端子(860)と、第5端子(861)と、第6端子(862)と、を有する。第4端子(860)は、第1副線路(821)の一端(8211)に接続されている。第5端子(861)は、第1切替スイッチ(84)の第2端子(841)に接続されている。第6端子(862)は、第2副線路(822)の第2端(8222)に接続されている。方向性結合器(8;8a;8b)では、第1モードにおいて、第1切替スイッチ(84)の第1端子(840)と第2端子(841)とを接続し、第2切替スイッチ(86)の第4端子(860)と第5端子(861)とを接続する。方向性結合器(8;8a;8b)では、第2モードにおいて、第1切替スイッチ(84)の第1端子(840)と第3端子(842)とを接続し、第2切替スイッチ(86)の第4端子(860)と第6端子(862)とを接続する。
この態様によれば、直列に接続した第1副線路(821)及び第2副線路(822)によって第2モードにおける副線路を形成することが可能となる。このため、第2モードにおける副線路を1つの副線路で形成する場合に比べて、方向性結合器(8;8a;8b)の小型化を図ることが可能となる。
第3の態様に係る方向性結合器(8a)は、第2の態様において、位相回路(88;88a;88b)を更に備える。位相回路(88;88a;88b)は、第1副線路(821)の一端(8211)と第2副線路(822)の第2端(8222)との間の信号経路(R1)に設けられている。
この態様によれば、方向性結合器(8a)を広帯域に適用することが可能となる。
第4の態様に係る方向性結合器(8;8a;8b)では、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、短絡スイッチ(85)は、第1FETを含み、切替スイッチ(84)は、第2FETを含む。第1FETのゲート幅は、第2FETのゲート幅よりも広い。
この態様によれば、主線路(81)を伝送する信号の損失を低減することが可能となる。
第5の態様に係る方向性結合器(8;8a;8b)は、第4の態様において、第2切替スイッチ(86)を更に備える。第2切替スイッチ(86)は、切替スイッチ(84)としての第1切替スイッチ(84)とは異なるスイッチである。第2切替スイッチ(86)は、第3FETを含む。第1FETのゲート幅は、第3FETのゲート幅よりも広い。
この態様によれば、主線路(81)を伝送する信号の損失を更に低減することが可能となる。
第6の態様に係る方向性結合器(8)は、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、多層基板(10)を更に備える。多層基板(10)は、主線路(81)、第1副線路(821)及び第2副線路(822)が内部に設けられている。
この態様によれば、高調波歪みを抑制することが可能となる。
第7の態様に係る方向性結合器(8)は、第6の態様において、ICチップ(13)を更に備える。ICチップ(13)は、切替スイッチ(84)及び短絡スイッチ(85)を含む。ICチップ(13)は、多層基板(10)の主面(101)に配置されている。
この態様によれば、主線路(81)、第1副線路(821)及び第2副線路(822)の配線抵抗を低減することが可能となり、その結果、信号損失を低減することが可能となる。
第8の態様に係る方向性結合器(8a)は、第7の態様において、位相回路(88;88a;88b)を更に備える。位相回路(88;88a;88b)は、第1副線路(821)の一端(8211)と第2副線路(822)の一端(8222)との間の信号経路(R1)に設けられている。ICチップ(13)は、位相回路(88;88a;88b)を更に含む。
この態様によれば、主線路(81)と位相回路(88;88a;88b)とを物理的に離すことが可能となり、その結果、主線路(81)と位相回路(88;88a;88b)との不要な結合を抑制することが可能となる。
第9の態様に係る方向性結合器(8)では、第7又は第8の態様において、ICチップ(13)は、多層基板(10)の厚さ方向(D1)からの平面視において、主線路(81)、第1副線路(821)及び第2副線路(822)の少なくとも1つと重なっている。
この態様によれば、ICチップ(13)と方向性結合器(8)との接続距離を短くすることが可能となり、その結果、不要なインダクタの発生を抑制することが可能となる。
第10の態様に係る方向性結合器(8c)は、第1の態様において、第1短絡スイッチ(80)を更に備える。第1短絡スイッチ(80)は、短絡スイッチ(85)としての第2短絡スイッチ(85)とは異なり、第2モードにおいて第1副線路(821)の両端(8211,8212)を短絡させる。
この態様によれば、第1副線路(821)と終端回路(83)とを接続する第1モードにおいて、第2短絡スイッチ(85)にて第2副線路(822)の両端(8221,8222)を短絡させており、第2副線路(822)を含む閉回路を形成することが可能となる。これにより、第2副線路(822)の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路(81)と第2副線路(822)との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路(81)から第2副線路(822)への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路(81)を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
また、第2副線路(822)と終端回路(83)とを接続する第2モードにおいて、第1短絡スイッチ(80)にて第1副線路(821)の両端(8211,8212)を短絡させており、第1副線路(821)を含む閉回路を形成することが可能となる。これにより、第1副線路(821)の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路(81)と第1副線路(821)との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路(81)から第1副線路(821)への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路(81)を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
第11の態様に係る高周波モジュール(100;100a)は、第1~第10の態様のいずれか1つの方向性結合器(8;8a;8b;8c)と、アンテナスイッチ(55)と、を備える。アンテナスイッチ(55)は、アンテナ端子(91)に接続されている。
この態様によれば、第1副線路(821)と終端回路(83)とを接続する第1モードにおいて、短絡スイッチ(85)にて第2副線路(822)の両端(8221,8222)を短絡させており、第2副線路(822)を含む閉回路を形成することが可能となる。これにより、第2副線路(822)の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路(81)と第2副線路(822)との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路(81)から第2副線路(822)への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路(81)を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
第12の態様に係る高周波モジュール(100;100a)では、第11の態様において、アンテナスイッチ(55)は、方向性結合器(8;8a;8b;8c)の切替スイッチ(84)及び短絡スイッチ(85)と一体である。
この態様によれば、アンテナスイッチ(55)と切替スイッチ(84)及び短絡スイッチ(85)とが別体である場合に比べて、高周波モジュール(100;100a)の小型化を図ることが可能となる。
第13の態様に係る通信装置(300)は、第11又は第12の態様の高周波モジュール(100;100a)と、信号処理回路(301)と、を備える。信号処理回路(301)は、高周波モジュール(100;100a)に接続されている。
この態様によれば、第1副線路(821)と終端回路(83)とを接続する第1モードにおいて、短絡スイッチ(85)にて第2副線路(822)の両端(8221,8222)を短絡させており、第2副線路(822)を含む閉回路を形成することが可能となる。これにより、第2副線路(822)の周囲に発生する電磁界の広がりを抑制することが可能となり、主線路(81)と第2副線路(822)との結合度を弱めることが可能となる。その結果、主線路(81)から第2副線路(822)への信号の漏洩を低減することが可能となり、主線路(81)を伝送する信号の損失を抑制することが可能となる。
8,8a,8b,8c 方向性結合器
9 外部接続端子
10 実装基板(多層基板)
10a 第1層
10b 第2層
10c 第3層
10d 第4層
10e 第5層
11 第1パワーアンプ
12 第2パワーアンプ
13 第1ICチップ
14 第2ICチップ
15 第3ICチップ
16 第1樹脂層
17 金属電極層
18 第2樹脂層
21 第1ローノイズアンプ
22 第2ローノイズアンプ
31 第1出力整合回路
32 第2出力整合回路
41 第1入力整合回路
42 第2入力整合回路
51 第1スイッチ
52 第2スイッチ
53 第3スイッチ
54 第4スイッチ
55 第5スイッチ(アンテナスイッチ)
60,61,62,63,64 フィルタ装置
71,72,73,74 整合回路
80 第1短絡スイッチ
81 主線路
82 副線路
83 終端回路
84 第1切替スイッチ(切替スイッチ)
85 第2短絡スイッチ(短絡スイッチ)
86 第2切替スイッチ
87 接続端子
88,88a,88b 位相回路
90 第3切替スイッチ
91 アンテナ端子
92 第1信号入力端子
93 第2信号入力端子
94 第1信号出力端子
95 第2信号出力端子
96 カップリング端子
100,100a 高周波モジュール
101 第1主面
102 第2主面
103,104,105,106 端子
300 通信装置
301 信号処理回路
302 RF信号処理回路
303 ベースバンド信号処理回路
310 アンテナ
510 共通端子
511 選択端子
512 選択端子
520 共通端子
521 選択端子
522 選択端子
530 共通端子
531 選択端子
532 選択端子
540 共通端子
541 選択端子
542 選択端子
550 共通端子
551 選択端子
552 選択端子
553 選択端子
554 選択端子
555 選択端子
556 選択端子
601,602 フィルタ
611,621,631,641 送信フィルタ
612,622,632,642 受信フィルタ
801,802 端子
811 第1端
812 第2端
821 第1副線路
822 第2副線路
823 第3副線路
831 可変抵抗器
832 可変キャパシタ
840 共通端子(第1端子)
840A 共通端子
840B 共通端子
841 選択端子(第2端子)
842 選択端子(第3端子)
843 選択端子
844 選択端子
851,852 端子
860 共通端子(第4端子)
861 選択端子(第5端子)
862 選択端子(第6端子)
871 第1接続端子
872 第2接続端子
873 第3接続端子
881,885 インダクタ
882 キャパシタ
883,884,886,887,888 可変キャパシタ
900 共通端子
901 選択端子
902 選択端子
8211 第1端
8212 第2端
8221 第1端
8222 第2端
8231 第1端
8232 第2端
8801 第1端
8802 第2端
D1 厚さ方向
L1,L2 長さ
R1 信号経路

Claims (13)

  1. 主線路と、
    第1副線路と、
    第2副線路と、
    前記第1副線路及び前記第2副線路の少なくとも一方を終端する終端回路と、
    第1モードにおいて前記第1副線路と前記終端回路とを接続し、第2モードにおいて前記第2副線路と前記終端回路とを接続する切替スイッチと、
    前記第1モードにおいて前記第2副線路の両端を短絡させる短絡スイッチと、を備える、
    方向性結合器。
  2. 前記切替スイッチとしての第1切替スイッチとは異なる第2切替スイッチを更に備え、
    前記第1切替スイッチは、
    前記終端回路に接続されている第1端子と、
    前記第2切替スイッチに接続されている第2端子と、
    前記第2副線路の第1端に接続されている第3端子と、を有し、
    前記第2切替スイッチは、
    前記第1副線路の一端に接続されている第4端子と、
    前記第1切替スイッチの前記第2端子に接続されている第5端子と、
    前記第2副線路の第2端に接続されている第6端子と、を有し、
    前記第1モードにおいて、
    前記第1切替スイッチの前記第1端子と前記第2端子とを接続し、
    前記第2切替スイッチの前記第4端子と前記第5端子とを接続し、
    前記第2モードにおいて、
    前記第1切替スイッチの前記第1端子と前記第3端子とを接続し、
    前記第2切替スイッチの前記第4端子と前記第6端子とを接続する、
    請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 前記第1副線路の前記一端と前記第2副線路の前記第2端との間の信号経路に設けられている位相回路を更に備える、
    請求項2に記載の方向性結合器。
  4. 前記短絡スイッチは、第1FETを含み、
    前記切替スイッチは、第2FETを含み、
    前記第1FETのゲート幅は、前記第2FETのゲート幅よりも広い、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  5. 前記切替スイッチとしての第1切替スイッチとは異なる第2切替スイッチを更に備え、
    前記第2切替スイッチは、第3FETを含み、
    前記第1FETのゲート幅は、前記第3FETのゲート幅よりも広い、
    請求項4に記載の方向性結合器。
  6. 前記主線路、前記第1副線路及び前記第2副線路が内部に設けられている多層基板を更に備える、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  7. 前記切替スイッチ及び前記短絡スイッチを含むICチップを更に備え、
    前記ICチップは、前記多層基板の主面に配置されている、
    請求項6に記載の方向性結合器。
  8. 前記第1副線路の一端と前記第2副線路の一端との間の信号経路に設けられている位相回路を更に備え、
    前記ICチップは、前記位相回路を更に含む、
    請求項7に記載の方向性結合器。
  9. 前記ICチップは、前記多層基板の厚さ方向からの平面視において、前記主線路、前記第1副線路及び前記第2副線路の少なくとも1つと重なっている、
    請求項7又は8に記載の方向性結合器。
  10. 前記短絡スイッチとしての第2短絡スイッチとは異なり、前記第2モードにおいて前記第1副線路の両端を短絡させる第1短絡スイッチを更に備える、
    請求項1に記載の方向性結合器。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の方向性結合器と、
    アンテナ端子に接続されているアンテナスイッチと、を備える、
    高周波モジュール。
  12. 前記アンテナスイッチは、前記方向性結合器の前記切替スイッチ及び前記短絡スイッチと一体である、
    請求項11に記載の高周波モジュール。
  13. 請求項11又は12に記載の高周波モジュールと、
    前記高周波モジュールに接続されている信号処理回路と、を備える、
    通信装置。
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