JP2023096338A - カテーテル - Google Patents

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紀子 坂井
Noriko Sakai
健太朗 谷
Kentaro Tani
恭宏 柿本
Yasuhiro Kakimoto
庸平 鳥越
Yohei Torigoe
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Abstract

【課題】造影剤を噴出した際のカテーテル先端部の意図しない移動を抑制して噴出位置の位置安定性を高めること。【解決手段】内腔11を有する長尺なシャフト10と、シャフト10から噴出された造影剤Cの流圧となる第1流圧を受圧可能な第1受圧部23を有し、シャフト10の先端部に回動可能に取り付けられる姿勢保持部20と、を備え、姿勢保持部20は、第1受圧部23が第1流圧を受圧して移動したとき、その端部がシャフト10の径方向外側に位置する。【選択図】図2

Description

本発明は、カテーテルに関する。
血管内治療において、医師などの術者は、血管への造影剤の注入とX線の照射によりX線透視画像上に描出された血管やカテーテルなどの医療デバイスの位置を確認しながら手技を行う。
カテーテル先端から目的血管に造影剤などの液体を噴射する際、液体の噴射圧によってカテーテルに液体の噴出方向と逆方向の反力が作用する。そのため、カテーテルは、カテーテルの先端部の位置が後退したり振れたりして、血管内への導入当初の位置(留置姿勢)からずれてしまうことがある。カテーテルは、先端部が意図しない移動をして位置安定性が失われると、先端部が周囲の血管壁に衝突して血管壁を損傷したり、血管内のプラークと衝突してプラークの一部が剥離したりする可能性がある。
そこで、本願出願人は、上記のような液体噴出時の課題を解決するため、造影剤の噴出に伴うカテーテルの移動、変位を抑制し、適正な造影を可能とする造影用カテーテルを開発した。
特開平10-211286号公報
特許文献1に開示されるカテーテルは、左心室内の造影を目的とした造影用カテーテルに対する移動や変位を抑制するものであり、左心室の造影には好適な構成である。しかし、特許文献1のカテーテルは、他の血管(冠動脈や腹部・下肢動脈など)に適する構成とは言い難く、臨床においては、目的血管に左右されない汎用性の高い新規の医療デバイスの開発が望まれている。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、具体的には、造影剤を噴出した際のカテーテル先端部の意図しない移動を抑制して噴出位置の位置安定性を高めることができるカテーテルを提供することにある。
本実施形態に係るカテーテルは、内腔を有する長尺なシャフトと、前記シャフトから噴出された造影剤の流圧となる第1流圧を受圧可能な第1受圧部を有し、前記シャフトの先端部に回動可能に取り付けられる姿勢保持部と、を備え、前記姿勢保持部は、前記第1受圧部が前記第1流圧を受圧して移動したとき、その端部が前記シャフトの径方向外側に位置する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、造影剤を噴出した際のカテーテル先端部の意図しない移動を抑制して噴出位置の位置安定性を高めることができる。
本実施形態に係るカテーテルの概略構成図である。 本実施形態に係るカテーテルの概略断面図である。 本実施形態に係るカテーテルの軸方向視の端面図である。 本実施形態に係るカテーテルの姿勢保持部の移動後の状態を示す概略断面図である。 本実施形態に係るカテーテルの使用例を示す概念図である。 本実施形態に係るカテーテルの使用例を示す概念図である。 本実施形態に係るカテーテルの使用例を示す概念図である。 本実施形態に係る変形例1のカテーテルの概略断面図である。 本実施形態に係る変形例1のカテーテルにおいて姿勢保持部の移動後の状態を示す概略断面図である。 本実施形態に係る変形例2のカテーテルの概略断面図である。 本実施形態に係る変形例2のカテーテルにおいて姿勢保持部の移動後の状態を示す概略断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここで示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために例示するものであって、本発明を限定するものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者などにより考え得る実施可能な他の形態、実施例および運用技術などは全て本発明の範囲、要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
さらに、本明細書に添付する図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺、縦横の寸法比、形状などについて、実物から変更し模式的に表現される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
また、以下の説明において、「第1」、「第2」のような序数詞を付して説明する場合は、特に言及しない限り、便宜上用いるものであって何らかの順序を規定するものではない。
本明細書において、カテーテルの近位側(術者が操作する側)を「基端側」または「上流側」、生体内へ挿入される遠位側を「先端側」または「下流側」と称す。また、先端(最先端)から長軸方向に沿う一定の範囲を含む部分を「先端部」とし、基端(最基端)から長軸方向における一定の範囲を含む部分を「基端部」とする。
[構成]
本実施形態に係るカテーテル1について図1~図4を適宜参照しながら説明する。
カテーテル1は、図1に示すように、概説すると、基端から先端にかけて連通する内腔11を有する長尺なシャフト10と、シャフト10の先端部に取り付けられてシャフト10から噴出される造影剤Cの噴出圧によるシャフト10の意図しない移動を抑制する姿勢保持部20と、を備える。また、シャフト10の基端側には、術者の操作部として機能するハブ部30が装着され、シャフト10とハブ部30との連結部分には、シャフト10のキンクを防止する耐キンクプロテクタ40が装着される。
カテーテル1は、先行して生体管腔(血管Bvなど)に留置されたガイドワイヤGに沿って目的部位まで挿入され、目的部位で所定の液剤(造影剤Cや治療薬など)が噴出可能に構成される。カテーテル1は、先端開口が血管Bvを流れる血液の流れ方向に向いた状態で挿入される。そのため、カテーテル1から噴出された造影剤Cは、血流Bに乗って所定の範囲に拡散し得る。カテーテル1は、少なくとも造影剤Cなどの液剤が噴出可能であり、必要に応じて各種医療デバイス(一例として、バルーンカテーテル、ステントデリバリーカテーテル、アテレクトミーカテーテル、画像診断カテーテルなど)が挿入可能な公知のカテーテルに適用することができる。
〈シャフト〉
シャフト10は、先端から基端にかけて連通する内腔11を有し、カテーテル本体となる長尺な管状部材で構成される。シャフト10の内腔11は、ハブ部30の内腔(図示せず)と連通する。
シャフト10は、例えば、医療分野でカテーテルに適用可能な公知の樹脂材料で形成することができる。シャフト10の構成材料は、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、或いはこれら二種以上の混合物など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂などの高分子材料或いはこれらの混合物などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を適用することができる。
〈姿勢保持部〉
姿勢保持部20は、シャフト10から噴出される造影剤Cの噴出圧によるシャフト10の意図しない移動を抑制し、シャフト10の先端部の血管Bv内への導入当初の姿勢(留置位置)を保持する。
姿勢保持部20は、図2や図3に示すように、シャフト10の径方向に延びる板状の基部21と、基部21の先端側に基部21の延在方向と交差する方向(図2におけるシャフト10の軸方向)に延びる延在部22と、を含む略L字状の軸方向断面を有する板材で構成される。
姿勢保持部20は、シャフト10から噴出された造影剤Cの流圧となる第1流圧を受圧可能な第1受圧部23と、シャフト10の外周を流れる血液の流圧となる第2流圧を受圧可能であり、かつ第1受圧部23に連なる第2受圧部24と、を有する。本実施形態の姿勢保持部20では、シャフト10の先端開口と対向する姿勢保持部20の基部21の少なくとも一部が第1受圧部23の機能を果たし、延在部22の少なくとも一部が第2受圧部24の機能を果たす。
姿勢保持部20は、図2に示すように、基部21の基端側がシャフト10の外周面に対し、第1位置と第2位置との間で回動可能に取り付けられている。姿勢保持部20は、ガイドワイヤGや各種医療デバイスがシャフト10の先端開口から進退可能なように、シャフト10の径方向の間隔を空けて前記先端開口が閉塞されないように取り付けられる。姿勢保持部20は、シャフト10の先端部に対して回動可能に取り付けられていればよく、その取り付け位置は、シャフト10の外周面に限らず、シャフト10の本体の肉厚部分(シャフト10の内周面と外周面との間)やシャフト10の内周面でもよい。本実施形態では、姿勢保持部20は、シャフト10の外周面に装着した支持部20aに対し、シャフト10の先端開口の一部を開放または閉塞する方向に回動可能に軸支されている。
本明細書において、「第1位置」とは、第2受圧部24は第2流圧を受圧しないが第1受圧部23は第1流圧を受圧可能な位置である。姿勢保持部20は、図2に示すように造影剤Cの第1流圧を受ける前(回転する前)は、第1位置に位置する。また、「第2位置」とは、第1受圧部23で第1流圧を受圧しつつ第2受圧部24で第2流圧が受圧可能な位置である。姿勢保持部20は、図4に示すように造影剤Cの第1流圧を受けると、第2受圧部24で血管Bv内を流れる血液の流れ(以下、「血流B」という)による第2流圧が受圧可能となるように回転して第2位置に移動する。
姿勢保持部20は、図2に示すように、造影剤Cの噴出前の状態では、第2受圧部24は第2流圧を受圧しないが第1受圧部23は第1流圧を受圧可能な第1位置で待機する。そのため、姿勢保持部20の端部(詳細には先端側の端部)は、シャフト10の径方向外側に位置しない。したがって、カテーテル1は、血管Bv内に挿入する際など、姿勢保持部20の端部が血管壁Bwやプラークなどと接触し難い構成なため、血管壁Bwを損傷したりプラークを剥離したりするのを防止できる。
姿勢保持部20は、図4に示すように、造影剤Cが噴出された際、造影剤Cを第1受圧部23で受けて第1位置から第2位置へと回動する。これにより、姿勢保持部20の端部(具体的には、第2受圧部24として機能する延在部22)は、シャフト10の径方向外側に位置し、シャフト10の外周面と血管壁Bwとのクリアランスが狭まる。したがって、カテーテル1は、造影剤Cの噴出時の姿勢が噴出前の姿勢からずれ難くなり、位置安定性が高まる。
また、姿勢保持部20は、造影剤Cの第1流圧を受けて第1位置から第2位置に移動した際、第2受圧部24で血流Bによる第2流圧を受ける。これにより、シャフト10の先端部には、第2流圧の受圧方向と垂直な方向に作用する力(以下、「姿勢保持力」と称する)が働く。血流Bの流れ方向と、造影剤Cの噴出方向は、カテーテル1の先端位置を基準としたとき、略同方向に流れる。そのため、カテーテル1は、姿勢保持部20によりシャフト10の外周面と血管壁Bwとのクリアランスが狭まった状態で、さらに姿勢保持力が作用するため、位置安定性がさらに高まり、造影剤Cの噴出による反力に抗して導入当初の姿勢を維持することができる。
また、姿勢保持部20は、造影剤Cの噴出が終了すると、第1流圧により押し上げられた状態が解除され、第2位置から第1位置へと戻る。姿勢保持部20は、造影剤Cの噴出が終了すると、シャフト10の径方向外側に突出しない位置へと移動するため、カテーテル1を抜去する際など、姿勢保持部20が血管壁Bwなど周囲の組織に接触することなくスムーズに操作することができる。
姿勢保持部20は、第1位置から第2位置に移動した際、その端部(延在部22の先端およびその近傍部位)が血管壁Bwと当接してもよいし、当接しなくてもよい。姿勢保持部20は、血管壁Bwに当接する構成とした場合、血管壁Bwの損傷を防止するため、鋭利な角部などが無いようにR加工を施すのが好ましい。また、姿勢保持部29の材質についても、血管壁Bwの損傷を防ぐように軟質材料で形成するのが好ましい。
姿勢保持部20は、図2に示すように、シャフト10の先端部に対し、シャフト10の外周方向に等間隔に複数配置される。姿勢保持部20は、シャフト10の外周方向に沿って等間隔に配置されることで、カテーテル1の位置安定性を効果的に高めることができる。なお、姿勢保持部20は、図2や図3に示す2つに限らず、シャフト10の外周方向に等間隔に配置すれば、その配置数に制限はない。
また、姿勢保持部20は、姿勢保持部20を第1位置側へ付勢する付勢部材50を備えた構成とすることができる。付勢部材50は、第1流圧を受けて第1位置から第2位置へ回転する際に姿勢保持部20に作用する力よりも弱い力で姿勢保持部20を付勢する。これにより、姿勢保持部20は、造影剤Cの噴出が終了した後、第2位置から第1位置までの戻り移動をスムーズに行うことができる。付勢部材50は、バネやゴム材などの弾性部材で構成することができる。
姿勢保持部20の構成材料は、特に限定されず、生体適合性を有する医療分野で適用可能な材料で構成することができる。
〈ハブ部〉
ハブ部30は、造影剤Cを導入するための分岐ポート31と、ガイドワイヤGなどの医療デバイスを挿入する基端ポート32と、を備える。ハブ部30は、シャフト10の基端部が接着剤、熱融着または止具(図示せず)などにより液密に固着されている。ハブ部30は、内腔11内への各種医療デバイスの挿入口、内腔11内への薬液や塞栓物質、造影剤Cなどの注入口として機能する。また、ハブ部30は、カテーテル1を操作する際の操作部としても機能する。ハブ部30は、図1に示すように、例えば医療分野において公知のY型コネクタで構成することができる。なお、カテーテル1は、図1の形態に限定されず、ハブ部30は、少なくとも造影剤Cの導入用ポートを備えた構成であればよい。図1には、造影剤Cを注入するシリンジSを分岐ポート31に装着した状態が示されている。
ハブ部30の構成材料は、特に限定されないが、硬質樹脂のような硬質材料が好適である。硬質樹脂の具体例としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート-ブチレン-スチレン共重合体などが挙げられる。
〈耐キンクプロテクタ〉
耐キンクプロテクタ(ストレインリリーフ部)40は、シャフト10とハブ部30の連結部分に応力が集中することでシャフト10が折れ曲がるキンク現象を抑制するため、シャフト10とハブ部30の連結部位に装着される。耐キンクプロテクタ40は、例えば、エラストマーやシリコーン樹脂などの弾性材料により構成される。なお、カテーテル1は、耐キンクプロテクタ40を備えていなくてもよい。
[動作]
次に、本実施形態に係るカテーテル1の動作例について、図5A~図5Cを参照して説明する。
術者は、造影剤Cを用いた血管造影画像を得るため、事前の準備として、公知の穿刺針などを目的血管にアクセスし易い血管Bv(大腿動脈や撓骨動脈など)に穿刺して、カテーテル1の導入部位を形成する。次に、イントロデューサー(図示省略)を上記導入部位に配置し、イントロデューサーを介してガイドワイヤGを血管Bv内に導入する。その後、術者は、ガイドワイヤGに沿ってカテーテル1を目的部位まで導入する。図5Aは、カテーテル1が目的部位に到達した状態を示している。この時点で、カテーテル1は、造影剤Cの噴出前であるため、姿勢保持部20は、第1位置に待機した状態となる。
次に、術者は、造影剤Cを噴出する。カテーテル1は、造影剤Cが噴出されると、その流圧である第1流圧が姿勢保持部20の第1受圧部23に掛かる。これにより、姿勢保持部20は、図5Bに示すように、第1位置から第2位置へと回転して移動する。姿勢保持部20は、第1位置から第2位置へと移動することで、第2受圧部24がシャフト10の径方向外側に位置し、血流Bによる第2流圧を受圧する。これにより、カテーテル1は、シャフト10の外周面と血管壁Bwとのクリアランスが狭まり、かつ第2受圧部24が血流Bを受けて第2流圧の受圧方向と垂直な方向に作用する姿勢保持力が得られるため、造影剤Cの噴出により生じる反力に抗してカテーテル1の先端部の導入当初の姿勢が保持される。
その後、カテーテル1は、造影剤Cの噴出が終了すると、図5Cに示すように、姿勢保持部20が第2位置から第1位置へと回転して移動する。これにより、姿勢保持部20は、シャフト10の径方向外側に突出しない姿勢となるため、カテーテル1を抜去する際など、姿勢保持部20が血管壁Bwなどに接触することなくスムーズに操作することができる。
次に、上述した実施形態の変形例を説明する。以下の説明では、既に説明した内容についての重複した説明を省略する。また、以下の説明で特に言及しない内容については、上述した実施形態と同一のものとすることができる。
〈変形例1〉
変形例1に係るカテーテル1Aは、シャフト10Aの外周縁側からシャフト10Aの軸線側に向けて凹状に湾曲する湾曲し、かつ先端部分が略円形の軸方向断面を有する姿勢保持部20Aを備える。
姿勢保持部20Aは、図6Aに示すように、シャフト10Aの外周縁側からシャフト10Aの軸線側に向けて凹状に湾曲する基部21Aと、基部21Aの先端側に設けられ略円形の軸方向断面を有する先端部25Aと、で構成される。姿勢保持部20Aは、基部21Aの基端部がシャフト10Aの先端部の外周面に回動可能に取り付けられる。先端部25Aは、基部21Aの血管壁Bw側への移動を補助するとともに、第2流圧による姿勢保持力が得られる形状であれば特に限定されない。
変形例1の姿勢保持部20Aでは、シャフト10Aの先端開口と対向する基部21Aの少なくとも一部が第1受圧部23Aの機能を果たし、先端部25Aの少なくとも一部が第2受圧部24Aの機能を果たす。先端部25Aは、第2流圧を受けた際に姿勢保持部20の先端側の血管壁Bwへの移動を補助する力(揚力)を付与することができるため、姿勢保持部20の第1位置から第2位置への移動を補助して姿勢保持部20を第2位置へと移動し易くする。
姿勢保持部20Aは、図6Bに示すように、造影剤Cの噴出により第1位置から第2位置へと回転する。姿勢保持部20Aは、第1位置から第2位置へと移動することで、第2受圧部24Aがシャフト10Aの径方向外側に位置し、血流Bによる第2流圧を受圧する。これにより、カテーテル1は、シャフト10Aの外周面と血管壁Bwとのクリアランスが狭まり、かつ第2受圧部24Aが血流Bを受けて第2流圧の受圧方向と垂直な方向に作用する姿勢保持力が得られるため、造影剤Cの噴出により生じる反力に抗してカテーテル1Aの先端部の導入当初の姿勢が保持される。また、姿勢保持部20Aは、軸方向断面が略円形の先端部25Aを備えるため、血流Bを受けた際に血管壁Bw側への移動を補助する力が作用して第1位置から第2位置へ移動し易くなる。
〈変形例2〉
変形例2のカテーテル1Bは、姿勢保持部20Bが第1受圧部23Bのみを備えた構成を有する点で、上述した各形態と構成が異なる。すなわち、変形例2のカテーテル1Bは、第1受圧部23Bによって造影剤Cによる第1流圧を受け、シャフト10Bの外周面と血管壁Bwとのクリアランスを狭めることで、カテーテル1Bの位置安定性を高める構成となる。
変形例2のカテーテル1Bは、シャフト10Bの外周縁側からシャフト10Bの軸線側に向けて凹状に湾曲し、かつ基端から先端にかけて徐々に先細なテーパー形状の軸方向断面を有する姿勢保持部20Bを備える。
姿勢保持部20Bは、図7Aに示すように、シャフト10Bの外周縁側からシャフト10Bの軸線側に向けて凹状に湾曲し、かつ基端から先端にかけて徐々に先細なテーパー形状の軸方向断面を有する基部21Bで構成される。姿勢保持部20Bは、基部21Bの基端部がシャフト10Bの先端部の外周面に回動可能に取り付けられる。
変形例2の姿勢保持部20Bでは、シャフト10の先端開口と対向する基部21Bの少なくとも一部が第1受圧部23Bの機能を果たす。
姿勢保持部20Bは、図7Bに示すように、造影剤Cの噴出により第1位置から第2位置へと回転する。姿勢保持部20Bは、第1位置から第2位置へと移動することで、その端部がシャフト10Bの径方向外側に位置する。これにより、カテーテル1Bは、シャフト10Bの外周面と血管壁Bwとのクリアランスが狭まるため、カテーテル1Bの先端部の導入当初の姿勢が保持される。また、姿勢保持部20Bは、基端から先端に向かって徐々に先細なテーパー形状の軸方向断面を有するため、先端側が軽量化されている。そのため、姿勢保持部20Bは、造影剤Cの第1流圧により先端部分がシャフト10Bの径方向外側(血管壁Bw側)に移動し易くなる。
なお、変形例2の姿勢保持部20Bは、第1受圧部23Bのみを備えた構成とした。しかしながら、姿勢保持部20Bは、基部21Bの湾曲度合いを大きくし、第1位置から第2位置へ移動した際に、基部21Bの血管壁Bw側の面を第2受圧部24として機能させる構成とすることもできる。このような構成とすれば、第2流圧を受けた際の姿勢保持力の作用により位置安定性をさらに高めることができる。
[作用効果]
以上説明したように、本実施形態に係るカテーテル1は、内腔11を有する長尺なシャフト10と、シャフト10から噴出された造影剤Cの流圧となる第1流圧を受圧可能な第1受圧部23を有し、シャフト10の先端部に回動可能に取り付けられる姿勢保持部20と、を備え、姿勢保持部20は、第1受圧部23が第1流圧を受圧して移動したとき、その端部がシャフト10の径方向外側に位置する。
このような構成により、姿勢保持部20は、シャフト10の先端開口から噴出された造影剤Cによる第1流圧を受け、その端部がシャフト10の径方向外側に位置するため、シャフト10の外周面と血管壁Bwとのクリアランスを狭めることができる。したがって、カテーテル1は、シャフト10から噴出される造影剤Cの噴出圧による反力を受けたとしても、意図しない移動が抑制され、位置安定性が高まる。
また、本実施形態に係るカテーテル1において、姿勢保持部20は、シャフト10の外周を流れる血液(血流B)の流圧となる第2流圧を受圧可能であり、かつ第1受圧部23に連なる第2受圧部24を備える構成としてもよい。
このような構成により、第2受圧部24で血流Bによる第2流圧を受けることで、シャフト10の先端部に第2流圧の受圧方向と垂直な方向に作用する姿勢保持力が働くため、カテーテル1の位置安定性をさらに高めることができる。
また、本実施形態に係るカテーテル1において、姿勢保持部20は、造影剤Cの噴出により、第2受圧部24は第2流圧を受圧しないが第1受圧部23は第1流圧を受圧可能な第1位置から、第1受圧部23で第1流圧を受圧しつつ第2受圧部24で第2流圧が受圧可能な第2位置へと移動し、造影剤Cの噴出が終了すると、第2位置から第1位置まで戻るような構成としてもよい。
このような構成により、姿勢保持部20は、造影剤Cが噴出した際、第1位置から第2位置へと移動するため、シャフト10の外周面と血管壁Bwとのクリアランスを狭まり、かつ血流Bによる第2流圧を受けて姿勢保持力が作用し、造影剤C噴出時におけるカテーテル1の位置安定性を高めることができる。また、姿勢保持部20は、造影剤Cの噴出が終了すると、第2位置から第1位置へと戻るため、シャフト10の径方向外側に突出しない姿勢となるため、カテーテル1を抜去する際など、姿勢保持部20が血管壁Bwなどに接触することなくスムーズに操作することができる。
また、本実施形態に係るカテーテル1において、姿勢保持部20を第1位置側へ付勢する付勢部材50を備え、付勢部材50は、第1流圧を受けて第1位置から第2位置へ回転する際に姿勢保持部20に作用する力よりも弱い力で姿勢保持部20を付勢するように構成してもよい。
このような構成により、姿勢保持部20は、造影剤Cの噴出が終了した後、第2位置から第1位置までの戻り移動をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態に係るカテーテル1において、姿勢保持部20は、シャフト10の外周方向に等間隔に複数配置される構成としてもよい。
このような構成により、造影剤Cが噴出した際、姿勢保持部20の端部がシャフト10の外周方向に沿って略均一に配置されるため、カテーテル1の位置安定性を効果的に高めることができる。
姿勢保持部20の配置に関して、例えば、図3のように上下方向に配置されるのに加えて、左右方向に配置する構成としても良い。上下左右の2対の姿勢保持部20を備えることにより、カテーテル先端の姿勢が一層維持される。
また、本実施形態に係るカテーテル1において、姿勢保持部20は、略L字状の軸方向断面を有する構成してもよい。
このような構成により、姿勢保持部20は、造影剤Cの噴出時に、第1位置から第2位置へと移動するため、シャフト10の外周面と血管壁Bwとのクリアランスを狭まり、かつ血流Bによる第2流圧を受けて姿勢保持力が作用し、造影剤C噴出時におけるカテーテル1の位置安定性を高めることができる。
また、本実施形態に係るカテーテル1において、姿勢保持部20Aは、シャフト10Aの外周縁側からシャフト10Aの軸線側に向けて凹状に湾曲し、かつ先端部分が略円形の軸方向断面を有する構成としてもよい。
このような構成により、姿勢保持部20Aは、造影剤Cの噴出時に、第1位置から第2位置へと移動するため、シャフト10Aの外周面と血管壁Bwとのクリアランスを狭まり、かつ血流Bによる第2流圧を受けて姿勢保持力が作用し、造影剤C噴出時におけるカテーテル1Aの位置安定性を高めることができる。また、姿勢保持部20Aは、軸方向断面が略円形の先端部25Aを備えるため、血流Bを受けた際に血管壁Bw側への移動を補助する力が作用して第1位置から第2位置へ移動し易くなる。
また、本実施形態に係るカテーテル1において、姿勢保持部20は、シャフト10の外周縁側からシャフト10の軸線側に向けて凹状に湾曲し、かつ基端から先端にかけて徐々に先細なテーパー形状の軸方向断面を有する構成としてもよい。
このような構成により、姿勢保持部20Bは、造影剤Cの噴出時に、第1位置から第2位置へと移動するため、シャフト10Bの外周面と血管壁Bwとのクリアランスを狭まり、造影剤C噴出時におけるカテーテル1Bの位置安定性を高めることができる。また、姿勢保持部20Bは、基端から先端に向かって徐々に先細なテーパー形状の軸方向断面を有するため、造影剤Cの第1流圧により先端部分がシャフト10Bの径方向外側に移動し易くなる。
1、1A、1B カテーテル、
10、10A、10B シャフト部、
20、20A、20B 姿勢保持部、
21、21A、21B 基部、
22 延在部、
23、23A、23B 第1受圧部、
24、24A、24B 第2受圧部、
25A 先端部、
30 ハブ部、
40 耐キンクプロテクタ、
50 付勢部材、
B 血流、
Bv 血管、
Bw 血管壁、
C 造影剤。

Claims (8)

  1. 内腔を有する長尺なシャフトと、
    前記シャフトから噴出された造影剤の流圧となる第1流圧を受圧可能な第1受圧部を有し、前記シャフトの先端部に回動可能に取り付けられる姿勢保持部と、
    を備え、
    前記姿勢保持部は、前記第1受圧部が前記第1流圧を受圧して移動したとき、その端部が前記シャフトの径方向外側に位置する、カテーテル。
  2. 前記姿勢保持部は、前記シャフトの外周を流れる血液の流圧となる第2流圧を受圧可能であり、かつ前記第1受圧部に連なる第2受圧部を備える、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記姿勢保持部は、
    前記造影剤の噴出により、前記第2受圧部は前記第2流圧を受圧しないが前記第1受圧部は前記第1流圧を受圧可能な第1位置から、前記第1受圧部で前記第1流圧を受圧しつつ前記第2受圧部で前記第2流圧が受圧可能な第2位置へと移動し、
    前記造影剤の噴出が終了すると、前記第2位置から前記第1位置まで戻る、請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記姿勢保持部を前記第1位置側へ付勢する付勢部材を備え、
    前記付勢部材は、前記第1流圧を受けて前記第1位置から前記第2位置へ回転する際に前記姿勢保持部に作用する力よりも弱い力で前記姿勢保持部を付勢する、請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記姿勢保持部は、前記シャフトの外周方向に等間隔に複数配置される、請求項1~3の何れか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記姿勢保持部は、略L字状の軸方向断面を有する、請求項1~5の何れか1項に記載のカテーテル。
  7. 前記姿勢保持部は、前記シャフトの外周縁側から前記シャフトの軸線側に向けて凹状に湾曲し、かつ先端部分が略円形の軸方向断面を有する、請求項1~5の何れか1項に記載のカテーテル。
  8. 前記姿勢保持部は、前記シャフトの外周縁側から前記シャフトの軸線側に向けて凹状に湾曲し、かつ基端から先端にかけて徐々に先細なテーパー形状の軸方向断面を有する、請求項1~5の何れか1項に記載のカテーテル。
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