JP2023094716A - 研磨装置、表示パネル及び基板の製造方法 - Google Patents

研磨装置、表示パネル及び基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023094716000001
【課題】第1には、研磨に係る作業性を改善し、研磨品質の向上を図り、小型化を図ることを目的とし、第2には、シート部材の密着性を改善する。
【解決手段】研磨装置20は、基板11の被研磨面17の一部に接する研磨部23と、研磨部23に取り付けられ、研磨部23を駆動して被研磨面17に沿って変位させる駆動部24と、駆動部24に取り付けられ、駆動部24を保持する保持部25と、少なくとも一部が、基板11の被研磨面17のうちの研磨部23に接する部分とは異なる部分上に載置され、基板11と保持部25との間に介在して保持部25を支持する支持部22と、を備える。
【選択図】図11

Description

本明細書が開示する技術は、研磨装置、表示パネル及び基板の製造方法に関する。
従来、基板を研磨する研磨装置として下記特許文献1,2に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された研磨装置に用いられる研磨具は、所定の研磨方向に往復移動することにより被研磨基板を研磨するものであって、一端側が研磨剤にて構成されている研磨ブロックと、研磨ブロックの他端側において研磨ブロックに対向して位置するベースブロックと、研磨ブロックとベースブロックとの間に位置し、これらを接続するシート状の弾性部材とを備える。弾性部材の厚さをtとし、研磨方向に沿った弾性部材の長さをLとした場合に、t/L≦1/5の関係を満たす。
特許文献2に記載された部分研磨装置は、基板に接触する加工面が基板よりも小さい研磨部材と、研磨部材を基板に押圧させるための押圧機構と、研磨部材に、基板の表面に平行な第1運動方向に運動を与えるための第1駆動機構と、前記第1運動方向に垂直であり且つ基板の表面に平行な方向に成分を有する第2運動方向に、研磨部材に運動を与えるための第2駆動機構と、研磨装置の動作を制御するための制御装置とを有し、基板を研磨しているときに、研磨部材は、基板に接触している領域上の任意の点が同一の第1運動方向に運動するように構成され、制御装置は、研磨部材を用いて基板を局所的に研磨するように、第1駆動機構および第2駆動機構の動作を制御するように構成される。
特開2015-62976号公報
特開2018-134710号公報
ところで、上記した特許文献1に記載された研磨具を備える研磨装置は、研磨作業を行う際研磨具が保持される方法が具体的に示されておらず、研磨品質の安定化という観点で課題があった。上記した特許文献2に記載された部分研磨装置においては、第1駆動機構及び第2駆動機構が、基板を支持するステージの外側に配置されるとともに、研磨部材等を基板側とは反対側(上側)から支持している。このため、部分研磨装置の装置サイズが大型となっており、ステージの外側に広い設置スペースを確保する必要があった。
また、上記した特許文献1には、研磨装置によって研磨される被研磨基板として液晶表示パネルのガラス基板が記載されている。液晶表示パネルのガラス基板の被研磨面には、研磨装置による研磨が行われると、部分的な凹部が形成される。研磨が行われた後に液晶表示パネルのガラス基板の被研磨面には、シート部材である偏光板が貼り付けられる。このとき、被研磨面のうちの凹部の形成箇所には、偏光板の密着性が低下する、という問題があった。
本明細書に記載の技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、第1には、研磨に係る作業性を改善し、研磨品質の向上を図り、小型化を図ることを目的とし、第2には、シート部材の密着性を改善することを目的とする。
(1)本明細書に記載の技術に関わる研磨装置は、基板の被研磨面の一部に接する研磨部と、前記研磨部に取り付けられ、前記研磨部を駆動して前記被研磨面に沿って変位させる駆動部と、前記駆動部に取り付けられ、前記駆動部を保持する保持部と、少なくとも一部が、前記基板の前記被研磨面のうちの前記研磨部に接する部分とは異なる部分上に載置され、前記基板と前記保持部との間に介在して前記保持部を支持する支持部と、を備える。
(2)また、上記研磨装置は、上記(1)に加え、前記支持部は、前記研磨部を全周にわたって取り囲んでもよい。
(3)また、上記研磨装置は、上記(2)に加え、前記支持部における前記基板との対向面に設けられ、前記支持部に沿って延在する環状をなすシールリングを備えてもよい。
(4)また、上記研磨装置は、上記(3)に加え、前記シールリングには、第1シールリングと、前記第1シールリングに対して前記研磨部側とは反対側に間隔を空けて配される第2シールリングと、が含まれてもよい。
(5)また、上記研磨装置は、上記(2)から上記(4)のいずれかに加え、前記支持部は、前記研磨部との対向面のうち、少なくとも前記被研磨面の法線方向の前記基板側の端部が、前記基板側を向いてもよい。
(6)また、上記研磨装置は、上記(1)から上記(5)のいずれかに加え、前記支持部と前記保持部との間に介在する弾性部材を備えてもよい。
(7)また、上記研磨装置は、上記(6)に加え、前記弾性部材と前記支持部との間に介在するスペーサを備えてもよい。
(8)また、上記研磨装置は、上記(1)から上記(7)のいずれかに加え、前記駆動部は、前記被研磨面の法線方向に沿う第1回転軸周りに前記研磨部を回転させ、前記研磨部及び前記第1回転軸を、前記法線方向に沿い前記第1回転軸に対して偏心した第2回転軸周りに回転させてもよい。
(9)また、上記研磨装置は、上記(1)から上記(7)のいずれかに加え、前記駆動部は、前記被研磨面の法線方向に沿う回転軸周りに前記研磨部を回転させ、前記研磨部は、自身の中心が前記回転軸に対して偏心して配されてもよい。
(10)また、上記研磨装置は、上記(9)に加え、前記研磨部は、外周面が前記回転軸に接して配されてもよい。
(11)本明細書に記載の技術に関わる表示パネルは、板面に凹部を有する基板と、前記板面に貼り付けられるシート部材と、を備え、前記基板は、前記凹部の深さが外周端から中心に向けて次第に大きくなる。
(12)本明細書に記載の技術に関わる基板の製造方法は、基板の被研磨面において傷の有無を検査し、前記被研磨面に傷があった場合は、前記傷の位置を特定し、前記基板の前記被研磨面上において、前記傷から離れた位置に支持部を載置し、前記被研磨面のうちの前記傷がある部分に、駆動部に取り付けられた研磨部を接触させるとともに、前記駆動部に取り付けられた保持部を前記支持部に支持させ、前記駆動部により前記研磨部を駆動させて前記被研磨面に沿って変位させることで、前記被研磨面のうちの前記傷がある部分を研磨する。
本明細書に記載の技術によれば、第1には、研磨に係る作業性を改善し、研磨品質の向上を図り、小型化を図ることを目的とし、第2には、シート部材の密着性を改善することができる。
実施形態1に係る液晶パネルの平面図 液晶パネルの断面図 液晶パネルを構成する基板及び偏光板の凹部付近を示す断面図 研磨装置を構成するポリッシャの側断面図 ポリッシャの底面図 研磨装置を構成する支持部の側断面図 支持部の平面図 基板の製造方法に含まれる研磨工程の手順を示すフローチャート 支持部にポリッシャをセットする前の状態を示す側断面図 基板上に支持部を載置した状態を示す平面図 支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図 研磨処理が行われて基板に凹部が形成された状態を示す側断面図 基板及びダミー基板上に支持部を載置した状態を示す平面図 基板及びダミー基板上に載置された支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図 実施形態2に係る支持部にポリッシャをセットする前の状態を示す側断面図 突部が弾性部材から離れた状態を示す側断面図 支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図 弾性部材が突部により圧縮された状態を示す側断面図 第2スペーサを用いた場合において、突部が弾性部材から離れた状態を示す側断面図 実施形態3に係る支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図 研磨部の動作を示す平面図 研磨処理が行われて基板に凹部が形成された状態を示す側断面図 凹部が形成された基板の被研磨面に偏光板を貼り付ける前の状態を示す断面図 凹部が形成された基板の被研磨面に偏光板が貼り付けられた状態を示す断面図 実施形態4に係る支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図 実施形態5に係る支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図 研磨部の動作を示す平面図 実施形態6に係る突部が弾性部材から離れた状態を示す側断面図 弾性部材が突部により圧縮された状態を示す側断面図 実施形態7に係るポリッシャの側断面図 支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図 実施形態8に係る支持部にポリッシャをセットした状態を示す側断面図
<実施形態1>
実施形態1を図1から図14によって説明する。本実施形態では、液晶パネル(表示パネル)10、及び液晶パネル10の製造過程で用いられる研磨装置20等について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、各図面に示されるX軸方向及びY軸方向が水平方向と一致し、Z軸方向が鉛直方向と一致している。
本実施形態に係る液晶パネル10は、図1に示すように、全体として平面形状が縦長の略方形状とされる。この液晶パネル10は、その短辺方向がX軸方向と、長辺方向がY軸方向と、板厚方向がZ軸方向と、それぞれ一致している。液晶パネル10は、バックライト装置(照明装置)から照射される照明光を利用して画像を表示することが可能とされる。液晶パネル10は、画面の中央側部分が、画像が表示される表示領域AAとされる。液晶パネル10は、画面における表示領域AAを取り囲む額縁状の外周側部分が、画像が表示されない非表示領域NAAとされる。なお、図1において一点鎖線により囲った範囲が表示領域AAである。
液晶パネル10は、図1に示すように、ほぼ透明で優れた透光性を有するガラス製の一対の基板11を有する。一対の基板11のうち、表側に配されるものが対向基板(CF基板)11αであり、裏側に配されるものがアレイ基板(薄膜トランジスタ基板)11βである。なお、以下では一対の基板11を区別する場合には、対向基板の符号に添え字「α」を、アレイ基板の符号に添え字「β」を付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。対向基板11αには、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の色を呈するカラーフィルタと、隣り合うカラーフィルタの間を仕切る遮光部(ブラックマトリクス)と、が設けられているのに加えて、配向膜等の構造物が設けられている。アレイ基板11βには、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)、そのスイッチング素子に接続されていて画素を構成する画素電極、配向膜等の構造物が設けられている。アレイ基板11βは、長辺寸法が対向基板11αの同寸法よりも大きくされており、長辺方向についての一方の端部が対向基板11αに対して重なり合うことがなく、そこにドライバ12及びフレキシブル基板13が実装されている。ドライバ12は、内部に駆動回路を有するLSIチップからなり、フレキシブル基板13によって伝送される各種信号を処理する。フレキシブル基板13は、一端側がアレイ基板11βに、他端側が外部のコントロール基板(信号供給源)に、それぞれ接続されている。コントロール基板から供給される各種信号は、フレキシブル基板13を介して液晶パネル10に伝送され、ドライバ12にて処理されてから、ゲート配線やソース配線等に供給される。
液晶パネル10は、図2に示すように、一対の基板11の間の内部空間に充填される液晶層(媒質層)14を有している。液晶層14は、電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む。液晶層14は、一対の基板11の間の内部空間を取り囲むシール部15によって封止されている。シール部15は、非表示領域NAAに配され、一対の基板11の間の内部空間を全周にわたって取り囲むよう方形の枠状(無端環状)に形成されている。一対の基板11における外側(液晶層14側とは反対側)の板面には、一対の偏光板(シート部材)16がそれぞれ貼り付けられている。偏光板16は、基板11の板面に沿う面を有するシート状の部材であり、バックライト装置により照射される光から直線偏光を作り出すための偏光層を少なくとも有する。つまり、偏光板16は、自身を透過する光に光学作用を付与する光学部材であると言える。偏光板16は、偏光層以外にも、偏光層の外面側に配されて偏光層を保護するためのラミネータ層(保護層)と、偏光層の内面側(基板11側)に積層されて基板11の外側の板面に固着される固着層と、を有する。
液晶パネル10を構成する基板11の外側の板面には、製造過程で傷が付く場合がある。その場合は、基板11の外側の板面のうちの傷が付いた部分を研磨することで、傷を除去する修理が行われるようになっている。従って、研磨作業による修理が行われた基板11の外側の板面は、被研磨面17である、と言える。基板11の外側の板面に付く傷には、様々な種類があり、平面形状として円形に凹んだディンプルと言われる症状であったり、ディンプルが連なることで線状に発生する傷状ディンプルと言われる症状が存在する。これらの症状は、基板11をスリミング(薄型化)するスリミング工程を行う場合に生じ易い傾向にある。具体的には、スリミング工程においてエッチングレートに差が出ると、基板11の表面に発生していた傷や打痕等の欠陥が円状になることで生じる。また、スリミング工程以降にも、外部のダメージによって基板11の外側の板面に傷が付く場合もある。基板11の被研磨面17には、図3に示すように、研磨作業による修理が行われることで、局所的な凹部18が形成されている。凹部18は、平面形状が円形とされる。偏光板16は、基板11の被研磨面17に貼り付けられると、一部(固着層)が凹部18内に入り込むようになっている。なお、図3では、アレイ基板11βの被研磨面17に凹部18が形成された場合を代表して図示しているが、対向基板11αの外側の板面に傷が付く場合もあり、その場合は対向基板11αの被研磨面17に凹部18が形成されることになる。
続いて、基板11の被研磨面17を研磨するのに用いられる研磨装置20及び研磨処理に関して説明する。この研磨装置20を用いた研磨処理は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法にて行われる。CMP法は、化学反応によるエッチングと、砥粒による機械的研磨と、を組み合わせた研磨法である。本実施形態では、酸化セリウムを主体とした研磨剤を含有した液状のスラリーを、基板11の被研磨面17上に供給しつつ研磨装置20により被研磨面17の研磨を行う。
研磨装置20は、図4及び図5に示されるポリッシャ21と、図6及び図7に示される支持部22と、を備え、支持部22によりポリッシャ21が自立した形で支持されるようになっている。ポリッシャ21は、図4及び図5に示すように、研磨部(研磨パッド)23と、研磨部23に取り付けられて研磨部23を駆動する駆動部24と、駆動部24に取り付けられて駆動部24を保持する保持部25と、を備える。研磨部23は、基板11の被研磨面17の一部に接する研磨面23Aを有する。図5では、研磨面23Aの範囲を、網掛け状にして図示している。研磨部23(研磨面23A)は、平面形状が円形とされる。研磨部23は、基板11よりも平面に視た大きさが小型であり、研磨面23Aの面積が、被研磨面17の面積よりも十分に小さい(図10を参照)。研磨部23の径寸法は、最大で例えば5cm程度とされる。研磨部23は、消耗品であることから、駆動部24に対して着脱可能な形で取り付けられている。駆動部24は、研磨部23の直上に位置しており、研磨部23のうちの研磨面23A側とは反対側の端部(上端部)がネジなどにより取り付けられている。駆動部24は、モータ等の駆動源に機械的に接続されており、回転軸24AX周りに回転(変位)可能とされる。図4では、回転軸24AXを一点鎖線により図示している。回転軸24AXは、基板11の被研磨面17の法線方向であるZ軸方向に沿う軸である。駆動部24は、その回転軸24AXが、研磨部23の研磨面23Aの中心(平面に視た外形の重心)と一致するよう、研磨部23に取り付けられる。研磨部23は、駆動部24により駆動されると、回転軸24AX周りに回転されるようになっている。保持部25は、研磨装置20の外装を構成し、駆動部24をその外周側から取り囲んで配されている。保持部25は、研磨部23及び駆動部24に対して径方向の外側(回転軸24AXから離れる向き)に張り出している。
支持部22は、図6及び図7に示すように、断面形状が略L字型で、平面形状が円環状とされる。支持部22は、内周側部分に対して外周側部分が一段高くなっている。支持部22は、金属材料または合成樹脂材料等からなり、ポリッシャ21を安定的に支持するのに十分な重量を有する。支持部22は、平面形状が円形の開口部22Aを有する。支持部22は、開口部22Aの面積が、基板11の被研磨面17の面積よりも小さく、研磨面23Aの面積よりも大きい。従って、基板11上に載置された支持部22の開口部22A内には、鉛直方向の上方から研磨部23を収容することが可能とされる(図10を参照)。研磨部23が開口部22A内に収容された状態では、支持部22は、研磨部23を全周にわたって取り囲み、研磨部23との間に一定の間隔が空けられるようになっている。
支持部22の外周側部分の上面には、図6及び図7に示すように、緩衝性を有する支持パッド26が取り付けられている。支持パッド26には、第1支持パッド(内周側支持パッド)26αと、第1支持パッド26αに対して外周側に配される第2支持パッド(外周側支持パッド)26βと、が含まれる。なお、以下では支持パッド26を区別する場合には、第1支持パッドの符号に添え字「α」を、第2支持パッドの符号に添え字「β」を付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。第1支持パッド26α及び第2支持パッド26βは、共に平面形状が円環状とされる。第1支持パッド26αは、Z軸方向に支持部22とポリッシャ21の保持部25との間に介在し、保持部25を下支えすることが可能とされる(図11を参照)。第2支持パッド26βは、ポリッシャ21の保持部25を外周側から取り囲み、保持部25が径方向の外側(中心から離れる向き)に変位するのを規制することが可能とされる。保持部25の外周面が第2支持パッド26βの内周面に接した状態では、研磨部23の中心が開口部22Aの中心とほぼ一致する位置関係となる。つまり、第2支持パッド26βにより研磨部23を支持部22に対して位置決めすることができる。以上のように、支持部22は、基板11と保持部25との間に介在して保持部25を支持することが可能とされる。
支持部22の下面(基板11との対向面)には、図6及び図7に示すように、支持部22に沿って延在するシールリング27が設けられている。シールリング27は、平面に視て円環状をなしている。シールリング27は、弾性材料であるゴムなどからなる。シールリング27は、支持部22が基板11の被研磨面17上に載置されると、基板11と支持部22との間に挟まれ、支持部22の重量によって被研磨面17に対して密着した状態となる(図10を参照)。シールリング27には、第1シールリング27αと、第1シールリング27αに対して外周側(研磨部23側と反対側)に間隔を空けて配される第2シールリング27βと、が含まれる。なお、以下ではシールリング27を区別する場合には、第1シールリングの符号に添え字「α」を、第2シールリングの符号に添え字「β」を付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。第1シールリング27αは、支持部22の内周端付近に位置し、研磨部23が開口部22A内に収容されると、研磨部23と間隔を空けて対向する関係となる(図10を参照)。第2シールリング27βは、第1シールリング27αよりも径寸法が大きい。第2シールリング27βは、支持部22の外周端付近に位置し、第1シールリング27αと間隔を空けて対向する関係とされる。
次に、研磨処理の対象となる液晶パネル10の製造方法について簡単に説明する。液晶パネル10は、それぞれ別途に製造された対向基板11αとアレイ基板11βとを、間に液晶層14が介在するよう貼り合わせることで製造される。この製造過程では、基板11の外側の板面に傷が付く可能性がある。そこで、図8に示すように、貼り合わせられた一対の基板11の外側の板面を検査する検査工程が行われる(ステップS1)。続いて、ステップS1の検査工程での検査結果に基づいて、基板11の外側の板面に傷があるか否かを判定する判定工程が行われる(ステップS2)。ステップS2の判定工程にて傷があると判定された場合は、特定工程へと進み、基板11の外側の板面の面内における傷の位置や範囲が特定される(ステップS3)。なお、ステップS3の特定工程では、傷の位置や範囲以外にも、傷の深さや傷の種類(引っ掻き傷や凹み傷等)が特定されてもよい。ステップS3の特定工程を経たら、研磨工程へと進み、基板11の外側の板面に研磨処理が行われる(ステップS4)。ステップS4の研磨工程では、ステップS3の特定工程にて特定された傷の位置や範囲等の情報が利用されるようになっている。ステップS4の研磨工程を終えると、偏光板貼付工程へと進み、基板11の外側の板面に偏光板16を貼り付けられる(ステップS5)。一方、ステップS2の判定工程にて傷がないと判定された場合は、ステップS3,S4の研磨工程及び特定工程を経ずに、ステップS5の偏光板貼付工程へと進む。
続いて、研磨工程での研磨装置20を用いた研磨処理に関して詳しく説明する。研磨処理を行う際には、判定工程にて傷11SCがあると判定された基板11の被研磨面17が、図9及び図10に示すように、鉛直方向の上を向くようにして液晶パネル10を机上にセットする。このとき、液晶パネル10は、机上に予め載置された下敷きシート上に載せられる。ここで用いられる下敷きシートは、液晶パネル10への品質影響が少なく、且つ液晶パネル10との摩擦係数が高いゴム材料(ポリウレタン等)からなる。セットされた基板11の被研磨面17上に支持部22を載置する。このとき、ステップS3の特定工程にて得られた傷11SCの位置や範囲等の情報に基づいて、基板11の被研磨面17上において、傷11SCから離れた位置に支持部22が載置される。具体的には、支持部22の開口部22Aの中央付近に傷11SCが位置するよう、支持部22を載せる位置が調整される。図10では、傷11SCを「×」にて図示するとともに研磨部23による研磨範囲を網掛け状にして図示している。図10では、傷11SCが、液晶パネル10の表示領域AAの中央付近に位置する場合を例示している。基板11の被研磨面17には、支持部22の下面に設けられたシールリング27が密着した状態で接する。
基板11上に載置された支持部22に対してポリッシャ21をセットする。このとき、図11に示すように、ポリッシャ21の研磨部23を支持部22の開口部22A内に収容し、研磨部23の研磨面23Aを基板11の被研磨面17の一部(支持部22と重畳する部分とは異なる部分)に接触させる。詳しくは、研磨部23の研磨面23Aは、基板11の被研磨面17のうちの傷11SCがある部分に接触された状態となる。また、保持部25を各支持パッド26に接触させる。セットされたポリッシャ21は、支持部22によって自立した形で支持される。この状態で、基板11の被研磨面17上に研磨剤を含むスラリーを供給しつつ、駆動部24により研磨部23を駆動し、研磨部23を回転軸24AX周りに回転させる。すると、スラリーの研磨剤に含まれる酸化セリウムと基板11に含まれるガラスとの化学反応によるエッチングがなされるとともに、研磨部23の砥粒による機械的研磨がなされる。これにより、基板11の被研磨面17のうちの傷11SCがある部分の研磨が効率的に行われる。また、基板11と支持部22との間には、シールリング27が介在しているので、研磨部23付近に存在するスラリーがシールリング27の外側に漏れ出し難くなる。特に、本実施形態では、支持部22の内周端付近に第1シールリング27αが、支持部22の外周端付近に第2シールリング27βが、それぞれ配されているので、スラリーの漏れ出しが防がれる確実性が向上している。これにより、基板11の被研磨面17上がスラリーで満たされた状態で研磨部23による研磨が継続的に行われるので、研磨処理が効率的になされる。しかも、第1シールリング27α及び第2シールリング27βによって支持部22から基板11に作用する圧力を分散させることができる。これにより、研磨装置20の重量が液晶パネル10に加える応力が分散し、液晶パネル10のセル厚ムラ等の不具合が生じ難くなる。
ここで、研磨部23の回転に伴って振動が発生する。これに対し、保持部25を支持する支持部22は、十分な重量を有しているので、上記した振動が支持部22に伝達されても、基板11の被研磨面17内において位置ずれする事態が生じ難くなっている。しかも、保持部25は、第1支持パッド26α及び第2支持パッド26βを介して支持部22により支持されているので、振動が作用しても鉛直方向及び支持部22の径方向に位置ずれし難くなっている。これにより、作業者は、研磨処理が行われる間、ポリッシャ21を把持する必要がない。従って、研磨に係る作業性が良好になり、また作業者の熟練度によらず良好な研磨品質が得られる。このような研磨処理が所定時間行われると、図12に示すように、基板11の被研磨面17のうち、研磨部23の研磨面23Aに接した部分に凹部18が形成される。形成された凹部18は、平面形状が研磨部23と同じ円形となる。研磨処理は、凹部18の深さが傷11SCの深さと同等かそれ以上となるまで行われる。これにより、傷11SCが除去される。なお、本実施形態では、研磨部23の研磨面23Aに形成された凹部18は、深さがほぼ均一とされる。また、凹部18の径寸法は、研磨部23の径寸法と同等であり、最大で例えば5cm程度とされる。
次に、傷11SCが基板11の被研磨面17のうちの角部付近についた場合の研磨処理について説明する。この場合は、支持部22を基板11上に載置する前に、図13及び図14に示すように、液晶パネル10を取り囲むダミー基板28をセットする。ダミー基板28は、平面形状が枠状とされ、その内周側に液晶パネル10を収容可能とされる。本実施形態では、枠状のダミー基板28を例示しているが、それ以外にも、例えば矩形のダミー基板を用いることもできる。その場合は、基板11の4つの辺部のうちの研磨箇所(傷11SCがある部分)に最も近い辺部に接するように矩形のダミー基板を配置することが可能である。ダミー基板28は、液晶パネル10とほぼ同じ厚みであり、その上面と基板11の被研磨面17との間には段差が生じることが殆どない。支持部22は、開口部22A内に基板11の被研磨面17の角部が位置するよう基板11上に載置される。このとき、支持部22は、一部が基板11の外側にはみだした状態となるが、そのはみ出した部分がダミー基板28上に載置される。つまり、支持部22は、基板11とダミー基板28とに跨がる形で載置される。基板11とダミー基板28との間には段差が殆ど生じていないから、載置された支持部22にがたつきが生じ難くなっている。その後、ポリッシャ21を支持部22により自立した状態で支持させつつ、研磨処理が行われる。
以上説明したように本実施形態の研磨装置20は、基板11の被研磨面17の一部に接する研磨部23と、研磨部23に取り付けられ、研磨部23を駆動して被研磨面17に沿って変位させる駆動部24と、駆動部24に取り付けられ、駆動部24を保持する保持部25と、少なくとも一部が、基板11の被研磨面17のうちの研磨部23に接する部分とは異なる部分上に載置され、基板11と保持部25との間に介在して保持部25を支持する支持部22と、を備える。
基板11の被研磨面17のうちの一部には、研磨部23が接し、研磨部23に接する部分とは異なる部分上には、支持部22が載置される。研磨部23は、駆動部24によって駆動されると、被研磨面17に沿って変位される。これにより、被研磨面17が部分的に研磨される。支持部22は、基板11と保持部25との間に介在し、駆動部24に取り付けられた保持部25を支持する。保持部25は、被研磨面17上に載置された支持部22によって支持されるので、研磨に伴って振動が発生しても、基板11に対して位置ずれし難くなっている。以上のように、駆動部24に取り付けられた保持部25を支持部22によって支持するようにしているから、従来のように、研磨作業を行う際に研磨装置20を作業者が把持し、操作する必要がない。これにより、作業性が改善し、作業者の熟練度によらず研磨品質が均整化される。また、従来の研磨装置において、研磨部23材を駆動する第1駆動機構及び第2駆動機構が基板11の外側に配される構成に比べると、当該研磨装置20の小型化が図られ、設置スペースの削減を図る上で好適となる。本実施形態によれば、研磨に係る作業性を改善し、研磨品質の向上を図り、小型化を図ることができる。
また、支持部22は、研磨部23を全周にわたって取り囲む。このようにすれば、研磨部23を全周にわたって取り囲む支持部22によって保持部25が支持されるから、保持部25が基板11に対して支持部22の中心から離れる向きに位置ずれし難くなる。
また、支持部22における基板11との対向面に設けられ、支持部22に沿って延在する環状をなすシールリング27を備える。このようにすれば、基板11の被研磨面17上に研磨剤を含むスラリーを供給しつつ研磨部23による研磨を行う場合、支持部22と基板11との間に介在するシールリング27によってスラリーがシールリング27の外側に漏れ出し難くなる。
また、シールリング27には、第1シールリング27αと、第1シールリング27αに対して研磨部23側とは反対側に間隔を空けて配される第2シールリング27βと、が含まれる。このようにすれば、第1シールリング27α及び第2シールリング27βによってスラリーの漏れが防がれる確実性が向上する。しかも、第1シールリング27α及び第2シールリング27βによって支持部22から基板11に作用する圧力を分散させることができる。これにより、研磨ムラが生じ難くなる。
本実施形態に係る基板11の製造方法は、基板11の被研磨面17において傷11SCの有無を検査し、被研磨面17に傷11SCがあった場合は、傷11SCの位置を特定し、基板11の被研磨面17上において、傷11SCから離れた位置に支持部22を載置し、被研磨面17のうちの傷11SCがある部分に、駆動部24に取り付けられた研磨部23を接触させるとともに、駆動部24に取り付けられた保持部25を支持部22に支持させ、駆動部24により研磨部23を駆動させて被研磨面17に沿って変位させることで、被研磨面17のうちの傷11SCがある部分を研磨する。
基板11の被研磨面17にある傷11SCは、被研磨面17のうちの傷11SCがある部分に接した研磨部23によって研磨されることで、除去される。駆動部24に取り付けられた保持部25は、被研磨面17上において、傷11SCから離れた位置に載置された支持部22によって支持されるので、研磨に伴って振動が発生しても、基板11に対して位置ずれし難くなっている。以上のように、駆動部24に取り付けられた保持部25を支持部22によって支持するようにしているから、従来のように、研磨作業を行う際に研磨装置20を作業者が把持し、操作する必要がない。これにより、作業性が改善し、作業者の熟練度によらず研磨品質が均整化される。また、従来の研磨装置において、研磨部23材を駆動する第1駆動機構及び第2駆動機構が基板11の外側に配される構成に比べると、当該研磨装置20の小型化が図られ、設置スペースの削減を図る上で好適となる。
<実施形態2>
実施形態2を図15から図19によって説明する。この実施形態2では、ポリッシャ121及び支持部122の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るポリッシャ121に備わる保持部125は、図15に示すように、鉛直方向の下向きに突出する突部29を有する。突部29は、円柱状をなす。突部29は、保持部125の下面のうちの径方向の外端付近に配される。突部29は、下面が、支持部122の上面と間隔を空けて対向する位置に配される。ここで、保持部125の下面は、円環状をなしている。突部29は、保持部125の下面において周方向について等角度間隔を空けた位置に複数が配されている。突部29の設置数をN(自然数)としたとき、N個の突部29は、保持部125の下面において「360°/N」の角度間隔を空けた位置に配される。また、ポリッシャ121には、基板111に作用する荷重を調整するための重り30が載せられている。
支持部122は、図15に示すように、厚みがほぼ一定とされる。支持部122の上面には、弾性部材31及びスペーサ32が設けられている。弾性部材31及びスペーサ32は、保持部125の突部29と対向する(平面に視て重畳する)位置に配されている。弾性部材31は、例えば、圧縮コイルばねにより構成される。弾性部材31は、螺旋状の素線の中心にある軸線が、Z軸方向と一致した姿勢で支持部122の上面に配されている。弾性部材31は、図16に示すように、自然状態から軸線に沿って圧縮されると、圧縮量に応じた弾発力を蓄積することが可能とされる。なお、図16では、研磨部123の研磨面123Aが基板111の被研磨面117に接した状態での突部29を二点鎖線により図示している。弾性部材31のばね定数をkとし、弾性部材31の圧縮量をxとしたとき、弾性部材31に蓄積される弾発力は、フックの法則により「kx」となる。スペーサ32は、Z軸方向に弾性部材31と支持部122との間に介在して配される。スペーサ32は、弾性部材31の下端部を支持する。スペーサ32は、例えば、シムリングにより構成される。スペーサ32としては、厚み(高さ)が異なる複数用意されており、複数のスペーサ32から特定のスペーサ32が選択して使用されるようになっている。本実施形態では、複数のスペーサ32として、第1スペーサ32αと、第1スペーサ32αよりも厚みが大きい第2スペーサ32β(図19を参照)と、を例示する。なお、以下ではスペーサ32を区別する場合には、第1スペーサの符号に添え字αを、第2スペーサの符号に添え字βを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。使用されるスペーサ32の厚みに応じて弾性部材31の上端部の高さ位置が変更されるようになっている。第1スペーサ32αを用いた場合と、第2スペーサ32βを用いた場合と、を比べると、前者では弾性部材31の上端部の高さ位置が相対的に低くなり、後者では弾性部材31の上端部の高さ位置が相対的に高くなる。
研磨処理に関して説明する。図15に示す状態から、基板111上に載置された支持部122に対してポリッシャ121をセットする。このとき、図17及び図18に示すように、突部29を弾性部材31の上端部に接触させる。この状態からポリッシャ121が下向きに変位されるのに伴って、突部29によって弾性部材31が押し込まれて圧縮される。弾性部材31の圧縮は、研磨部123の研磨面123Aが基板111の被研磨面117に接触されるまで行われる。弾性部材31には、圧縮量に応じた弾発力が蓄積される。
ここで、支持部122により自立した状態に支持されたポリッシャ121から基板111に作用する総荷重は、研磨部123から基板111に作用する第1荷重と、シールリング127を介して支持部122から基板111に作用する第2荷重と、の合計となる。これら第1荷重及び第2荷重は、弾性部材31に蓄積される弾発力や弾性部材31の設置数に応じて変化する。具体的には、弾性部材31のばね定数をkとし、弾性部材31の圧縮量をxとし、弾性部材31の設置数をN(自然数)としたとき、第2荷重は、「Nkx」となる。ポリッシャ121から基板111に作用する総荷重をAとしたとき、第1荷重は、「A-Nkx」となる。従って、第2荷重を大きくすれば、第1荷重は小さくなり、逆に第2荷重を小さくすれば、第1荷重は大きくなる。第2荷重の調整について説明する。弾性部材31に蓄積される弾発力を大きくしたり、弾性部材31の設置数を多くすれば、第2荷重が大きくなる。弾性部材31に蓄積される弾発力を小さくしたり、弾性部材31の設置数を少なくすれば、第2荷重が小さくなる。弾性部材31のばね定数を大きくしたり、弾性部材31の圧縮量を多くすれば、弾性部材31に蓄積される弾発力は、大きくなる。逆に、弾性部材31のばね定数を小さくしたり、弾性部材31の圧縮量を少なくすれば、弾性部材31に蓄積される弾発力は、小さくなる。
本実施形態では、弾性部材31の圧縮量の調整は、使用するスペーサ32の厚みを選択することで行われる。図16に示される第1スペーサ32αを用いた場合と、図19に示される第2スペーサ32βを用いた場合と、を比較する。なお、図16及び図19には、弾性部材31の圧縮量を矢線の長さにより表している。第1スペーサ32αを用いた場合には、図16に示すように、弾性部材31の上端部の高さ位置が相対的に低くなるので、突部29による弾性部材31の圧縮量は相対的に少なくなる。一方、第2スペーサ32βを用いた場合には、図19に示すように、弾性部材31の上端部の高さ位置が相対的に高くなるので、突部29による弾性部材31の圧縮量は相対的に多くなる。なお、図19では、研磨部123の研磨面123Aが基板111の被研磨面117に接した状態での突部29を二点鎖線により図示している。従って、第1スペーサ32αを用いれば、弾性部材31に蓄積される弾発力が小さくなるので、研磨部123から基板111に作用する第1荷重が大きくなる。研磨部123から基板111に作用する第1荷重が大きくなれば、研磨部123による基板111の研磨がより効率的に行われ、研磨処理に要する時間を短縮させる上で好適となる。一方、第2スペーサ32βを用いれば、弾性部材31に蓄積される弾発力が大きくなるので、研磨部123から基板111に作用する第1荷重が小さくなる。研磨部123から基板111に作用する第1荷重が小さくなれば、研磨処理に要する時間は長くなるものの、基板111の研磨量の微調整をする上で好適となる。なお、ばね定数が異なる弾性部材31を複数用意し、その中から特定の弾性部材31を選択して使用することで、第2荷重を調整することも可能である。
以上説明したように本実施形態によれば、支持部122と保持部125との間に介在する弾性部材31を備える。このようにすれば、研磨部123が基板111の被研磨面117に接した状態では、支持部122と保持部125との間に介在する弾性部材31が弾性的に圧縮された状態となる。弾性部材31の弾性係数や弾性部材31の圧縮量を調整することで、研磨部123から基板111に作用する荷重を制御することができる。具体的には、弾性部材31の弾性係数を大きくしたり、弾性部材31の圧縮量を多くしたりすれば、研磨部123から基板111に作用する荷重が減少する。逆に、弾性部材31の弾性係数を小さくしたり、弾性部材31の圧縮量を少なくしたりすれば、研磨部123から基板111に作用する荷重が増加する。研磨部123から基板111に作用する荷重を制御することで、安定的な研磨を行うことができる。
また、弾性部材31と支持部122との間に介在するスペーサ32を備える。このようにすれば、スペーサ32の厚みを調整することで、弾性部材31の圧縮量を容易に調整することができる。これにより、研磨部123から基板111に作用する荷重を適切に制御することができる。
<実施形態3>
実施形態3を図20から図24によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態2からポリッシャ221及び液晶パネル210の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るポリッシャ221に備わる駆動部224は、図20及び図21に示すように、2つの回転軸24AX1,24AX2を有する。詳しくは、駆動部224は、基板211の被研磨面217の法線方向に沿う第1回転軸24AX1周りに研磨部223を回転させる。研磨部23の中心は、第1回転軸24AX1とほぼ一致する位置関係とされる。さらに、駆動部224は、研磨部223及び第1回転軸24AX1を、被研磨面217の法線方向に沿い第1回転軸24AX1に対して偏心した第2回転軸24AX2周りに回転させる。図20では、第1回転軸24AX1及び第2回転軸24AX2をそれぞれ一点鎖線により図示している。また、図21では、研磨部223を網掛け状にして図示している。
このような駆動部224により駆動される研磨部223は、図21に示すように、基板211の被研磨面217上での変位軌跡、つまり研磨範囲が、研磨面223Aの面積よりも広い。図21では、研磨部223による被研磨面217の研磨範囲を、点の間隔が広い一点鎖線により囲って図示している。研磨部223による被研磨面217の研磨範囲は、平面に視て第2回転軸24AX2を中心とした円形とされる。被研磨面217の研磨範囲には、研磨処理が行われる間において常に研磨部223が接する第1範囲A1と、常には研磨部223が接しない第2範囲A2と、が含まれる。図21では、第1範囲A1と第2範囲A2との境界を、点の間隔が狭い一点鎖線により示している。第1範囲A1は、平面に視て第2回転軸24AX2を中心とした円形とされ、被研磨面217の研磨範囲よりも一回り小さい。第2範囲A2は、第1範囲A1を取り囲んでいて第2回転軸24AX2を中心とした円環状とされる。第2範囲A2の幅は、平面に視た第1回転軸24AX1と第2回転軸24AX2との間の距離とほぼ一致している。
上記した駆動部224により研磨部223が駆動されて研磨処理が行われると、図22に示すように、基板211の被研磨面217における研磨範囲には、凹部218が形成される。形成された凹部218の径寸法は、研磨部223の径寸法よりも大きい。ここで、被研磨面217における研磨範囲のうち、常に研磨部223が接する第1範囲A1では、研磨部223による研磨量が多くなり、常には研磨部223が接しない第2範囲A2では、研磨部223による研磨量が少なくなる。従って、被研磨面217に形成された凹部218は、深さが第2回転軸24AX2からの距離に応じて連続的に漸次変化する。具体的には、凹部218の深さは、凹部218の外周端から第2回転軸24AX2側に向けて次第に大きくなり、全体としては浅い擂り鉢状となる。基板211の厚みは、凹部218の非形成部分では均一であるものの、凹部218の形成部分では位置に応じて連続的に漸次変化し、凹部218の中央位置で最も薄く、凹部218の外端位置で最も厚くて凹部218の非形成部分と同等になる。特に、研磨部223等を備えるポリッシャ221は、支持部222によって自立した状態で安定的に支持されているから、作業者の熟練度によらず、凹部218の形状再現性が高くなっている。しかも、被研磨面217の研磨範囲には、研磨部223が常に接しない第2範囲A2が含まれるから、第2範囲A2に対してスラリーが良好に供給される。これにより、被研磨面217の研磨を効率的に行うことができる。
以上のようにして研磨処理がなされた基板211の被研磨面217には、図23に示すように、偏光板216が貼り付けられる。貼り付けられた偏光板216は、図24に示すように、固着層が被研磨面217に固着されるとともに、凹部218には固着層が入り込んだ状態となる。ここで、被研磨面217に形成された凹部218の深さは、凹部218の外周端から第2回転軸24AX2側に向けて次第に大きくなっているから、偏光板216が被研磨面217に対して高い密着性でもって固着されるとともに、凹部218内に気泡が入り難くなっている。このようにして製造された液晶パネル210は、被研磨面217に対する偏光板216の密着性が高く保たれているので、少なくとも外観が良好なものとなる。特に、凹部218が表示領域AA(図1を参照)内に形成された場合には、凹部218での偏光板216の密着性が高く保たれて、凹部218内に気泡が生じ難くされることで、凹部218に起因する表示不良が視認され難くなる、という効果が得られる。
以上説明したように本実施形態によれば、駆動部224は、被研磨面217の法線方向に沿う第1回転軸24AX1周りに研磨部223を回転させ、研磨部223及び第1回転軸24AX1を、法線方向に沿い第1回転軸24AX1に対して偏心した第2回転軸24AX2周りに回転させる。このようにすれば、駆動部224によって研磨部223が第1回転軸24AX1周りに回転されるとともに、研磨部223及び第1回転軸24AX1が第2回転軸24AX2周りに回転されることで、基板211の被研磨面217の部分的な研磨が行われる。被研磨面217には、研磨に伴って部分的な凹部218が生じる。研磨部223及び第1回転軸24AX1は、第1回転軸24AX1に対して偏心した第2回転軸24AX2周りに回転されるから、研磨に伴って被研磨面217に生じる凹部218の深さが、凹部218の外周端から第2回転軸24AX2側に向けて次第に大きくなる。これにより、研磨された基板211の被研磨面217に偏光板216を貼り付ける場合、被研磨面217に対する偏光板216の密着性が良好になる。しかも、研磨に伴って被研磨面217に生じる凹部218の面積は、研磨部223の面積よりも大きくなる。このことは、研磨時に、被研磨面217には研磨部223が常に接しない部分が生じることを意味する。従って、基板211の被研磨面217上に研磨剤を含むスラリーを供給しつつ研磨部223による研磨を行う場合、被研磨面217のうちの研磨部223が常に接しない部分に、スラリーが良好に供給される。これにより、被研磨面217の研磨を効率的に行うことができる。
本実施形態に係る液晶パネル(表示パネル)210は、板面に凹部218を有する基板211と、板面に貼り付けられる偏光板(シート部材)216と、を備え、基板211は、凹部218の深さが外周端から中心に向けて次第に大きくなる。このようにすれば、製造過程で基板211の板面に局所的な傷211SCが付いた場合は、例えば傷211SCが付いた部分を研磨することで、傷211SCを除去することができる。基板211の板面には、研磨などに伴って凹部218が形成される。この凹部218は、深さが外周端から中心に向けて次第に大きくなっているから、基板211の板面に貼り付けられる偏光板216の密着性が良好になる。本実施形態によれば、偏光板216の密着性を改善することができる。
<実施形態4>
実施形態4を図25によって説明する。この実施形態4では、上記した実施形態1から支持部322の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る支持部322は、図25に示すように、研磨部323との対向面33のうち、被研磨面317の法線方向の基板311側の端部33Aが、基板311側を向く構成とされる。支持部322の対向面33のうちの上記した端部33Aは、被研磨面317に対して傾いた傾斜面とされており、被研磨面317との間の間隔が、支持部322の内端に近づくほど大きくなる勾配を有する。つまり、支持部322は、上記した実施形態1に記載した支持部22における内端側の下側の角部を斜めに切り欠いた構成とされる。ここで、研磨処理に際し、基板311の被研磨面317上に供給されたスラリーが、研磨部323側から支持部322側へ向けて流動した場合、支持部322の研磨部323との対向面33のうち、被研磨面317の法線方向の基板311側の端部33Aにスラリーがかかることがある。その場合でも、支持部322は、研磨部323との対向面33のうち、少なくとも被研磨面317の法線方向の基板311側の端部33Aが、基板311側を向いているから、スラリーが研磨部323側へ戻され易くなっている。これにより、スラリーが支持部322上に跳ねる事態が生じ難くなる。
以上説明したように本実施形態によれば、支持部322は、研磨部323との対向面33のうち、少なくとも被研磨面317の法線方向の基板311側の端部33Aが、基板311側を向く。このようにすれば、基板311の被研磨面317上に研磨剤を含むスラリーを供給しつつ研磨部323による研磨を行う場合、研磨部323側から支持部322側へ向かうスラリーが、支持部322の研磨部323との対向面33のうち、被研磨面317の法線方向の基板311側の端部33Aにかかることがある。その場合でも、支持部322は、研磨部323との対向面33のうち、少なくとも被研磨面317の法線方向の基板311側の端部33Aが、基板311側を向いているから、スラリーが研磨部323側へ戻され易くなっている。これにより、スラリーが支持部322上に跳ねる事態が生じ難くなる。
<実施形態5>
実施形態5を図26または図27によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態2からポリッシャ421の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るポリッシャ421には、図26及び図27に示すように、2つの研磨部423が備えられている。なお、図27では、研磨部423を網掛け状にして図示している。2つの研磨部423は、いずれも平面形状が円形とされ、それぞれの径寸法が互いに等しい。研磨部423の径寸法は、実施形態2に記載した研磨部123の径寸法の半分程度とされる。そして、2つの研磨部423は、それぞれの中心23Cが、駆動部424の回転軸424AXに対して偏心して配される。具体的には、2つの研磨部423は、それぞれの外端が回転軸424AXに接して配される。つまり、2つの研磨部423は、互いの外端が接しており、その接点が、回転軸424AXと一致している。2つの研磨部423の各中心23Cと、駆動部424の回転軸424AXと、は、一直線上に並ぶ配置とされる。このような構成とされる2つの研磨部423は、駆動部424の回転軸424AX周りに回転されると、基板411の被研磨面417上での変位軌跡、つまり研磨範囲が、2つの研磨面423Aの面積の合計よりも広い。図27では、2つの研磨部423による被研磨面417の研磨範囲を、一点鎖線により囲って図示している。2つの研磨部423による被研磨面417の研磨範囲は、平面に視て回転軸424AXを中心とした円形とされる。被研磨面417の研磨範囲には、研磨処理が行われる間において研磨部423が常に接する部分が殆ど生じない。つまり、被研磨面417の研磨範囲は、ほぼ全域にわたって、研磨処理が行われる間において常には研磨部423が接することがない。
上記した研磨部423が駆動部424により駆動されて研磨処理が行われると、基板411の被研磨面417における研磨範囲には、部分的な凹部が形成される。ここで、被研磨面417の研磨範囲は、ほぼ全域にわたって研磨部423が常に接することがないから、研磨範囲の全域に対してスラリーが良好に供給される。これにより、被研磨面417の研磨を効率的に行うことができる。なお、被研磨面417に生じた凹部の面積は、研磨部423の面積よりも大きい。
以上説明したように本実施形態によれば、駆動部424は、被研磨面417の法線方向に沿う回転軸424AX周りに研磨部423を回転させ、研磨部423は、自身の中心が回転軸424AXに対して偏心して配される。このようにすれば、駆動部424によって研磨部423が回転軸424AX周りに回転されることで、基板411の被研磨面417の部分的な研磨が行われる。被研磨面417には、研磨に伴って部分的な凹部が生じる。研磨部423は、自身の中心が回転軸424AXに対して偏心して配されているから、研磨に伴って被研磨面417に生じる凹部の面積は、研磨部423の面積よりも大きくなる。このことは、研磨時に、被研磨面417には研磨部423が常に接しない部分が生じることを意味する。従って、基板411の被研磨面417上に研磨剤を含むスラリーを供給しつつ研磨部423による研磨を行う場合、被研磨面417のうちの研磨部423が常に接しない部分に、スラリーが良好に供給される。これにより、被研磨面417の研磨を効率的に行うことができる。
また、研磨部423は、外周面が回転軸424AXに接して配される。このようにすれば、被研磨面417のうちの研磨部423により研磨される部分のほぼ全域が、研磨時に研磨部423が常に接しない部分となる。つまり、被研磨面417には、研磨時に研磨部423が常に接する部分が殆ど生じない。従って、基板411の被研磨面417上に研磨剤を含むスラリーを供給しつつ研磨部423による研磨を行う場合、被研磨面417のうちの研磨部423が常に接しない部分に、スラリーがより良好に供給される。これにより、被研磨面417の研磨をより効率的に行うことができる。
<実施形態6>
実施形態6を図28または図29によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態2から弾性部材531を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る弾性部材531は、図28及び図29に示すように、クッション材により構成される。弾性部材531は、円柱状をなしており、その中心にある軸線が、Z軸方向と一致した姿勢で支持部522の上面に配されている。弾性部材531は、自然状態から軸線に沿って圧縮されると、圧縮量に応じた弾発力を蓄積することが可能とされる。本実施形態によれば、上記した実施形態2と同様の作用及び効果が得られる。
<実施形態7>
実施形態7を図30または図31によって説明する。この実施形態7では、上記した実施形態2からポリッシャ621の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るポリッシャ621は、図30に示すように、Z軸方向に研磨部623と駆動部624との間に介在するアタッチメント34を備える。アタッチメント34は、研磨部623と共に駆動部624によって回転されるようになっている。アタッチメント34としては、厚み(高さ)が異なる複数用意されており、複数のアタッチメント34から特定のアタッチメント34が選択して使用されるようになっている。本実施形態では、複数のアタッチメント34として、第1アタッチメント34αと、第1アタッチメント34αよりも厚みが大きい第2アタッチメント34βと、を例示する。なお、以下ではアタッチメント34を区別する場合には、第1アタッチメントの符号に添え字αを、第2アタッチメントの符号に添え字βを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。また、図30及び図31では、第2アタッチメント34βを用いた場合における第2アタッチメント34β及び研磨部623を二点鎖線にて図示している。使用されるアタッチメント34の厚みに応じて研磨部623の研磨面623Aの高さ位置が変更されるようになっている。第1アタッチメント34αを用いた場合と、第2アタッチメント34βを用いた場合と、を比べると、前者では研磨面623Aの高さ位置が相対的に高くなり、後者では研磨面623Aの高さ位置が相対的に低くなる。
研磨処理に関して説明する。基板611上に載置された支持部622に対してポリッシャ621がセットされると、図31に示すように、弾性部材631が突部629によって押し込まれて圧縮される。研磨部623の研磨面623Aが基板611の被研磨面617に接触されるまで弾性部材631が圧縮され、その圧縮量に応じた弾発力が弾性部材631に蓄積される。本実施形態では、弾性部材631の圧縮量及び弾発力の調整は、使用するアタッチメント34の厚みを選択することで行われる。図31では二点鎖線により示される第1アタッチメント34αを用いた場合と、図31では実線により示される第2アタッチメント34βを用いた場合と、を比較する。第1アタッチメント34αを用いた場合には、研磨面623Aの高さ位置が相対的に高くなるので、突部629による弾性部材631の圧縮量は相対的に多くなる。一方、第2アタッチメント34βを用いた場合には、研磨面623Aの高さ位置が相対的に低くなるので、突部629による弾性部材631の圧縮量は相対的に少なくなる。従って、第1アタッチメント34αを用いれば、弾性部材631に蓄積される弾発力が大きくなるので、研磨部623から基板611に作用する第1荷重が小さくなる。研磨部623から基板611に作用する第1荷重が小さくなれば、研磨処理に要する時間は長くなるものの、基板611の研磨量の微調整をする上で好適となる。一方、第2アタッチメント34βを用いれば、弾性部材631に蓄積される弾発力が小さくなるので、研磨部623から基板611に作用する第1荷重が大きくなる。研磨部623から基板611に作用する第1荷重が大きくなれば、研磨部623による基板611の研磨がより効率的に行われ、研磨処理に要する時間を短縮させる上で好適となる。
<実施形態8>
実施形態8を図32によって説明する。この実施形態8では、上記した実施形態4から支持部722の構成を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態4と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る支持部722は、図32に示すように、研磨部723との対向面733のうち、被研磨面717の法線方向の基板711側の端部733Aが、円弧状の断面形状とされる。
<他の実施形態>
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)支持部22,122,222,322,522,622,722の平面形状は、円環状以外にも、例えば方形の環状(枠状)などであってもよい。また、支持部22,122,222,322,522,622,722の平面形状は、非環状(例えば「コ」字型等)であってもよい。また、支持部22,122,222,322,522,622,722は、複数の分割部品により構成されていてもよく、複数の分割部品が協働して保持部25,125を支持してもよい。
(2)研磨部23,123,223,323,423,623,723の平面形状は、円形以外にも、非円形(例えば四角形、三角形、楕円形等)でもよい。
(3)シールリング27,127の設置数は、1つまたは3つ以上に変更することも可能である。また、シールリング27,127の平面形状は、支持部22,122,222,322,522,622,722の平面形状に適合する形で変更されてもよい。
(4)実施形態2,6,7の変形例として、弾性部材31,531,631は、例えばゲル状のテープにより構成されてもよい。
(5)実施形態2,6,7の変形例として、突部29,629が、保持部25,125の下面において周方向に沿って延在する円筒状でもよい。このような突部29,629は、弾性部材31,531,631と重畳する部分と、弾性部材31,531,631とは非重畳となる部分と、を含むことになる。突部29,629の設置数は、弾性部材31,531,631の設置数と不一致でもよい。
(6)実施形態2,6,7に記載した突部29,629及び弾性部材31,531,631の設置数は、任意に設定することが可能である。
(7)実施形態2,6に記載したスペーサ32は、厚みが異なる3種類以上用意されていてもよい。
(8)実施形態2,6の変形例として、スペーサ32は、保持部25,125の突部29,629と弾性部材31,531との間に介在して配されてもよい。
(9)実施形態2,6に記載したスペーサ32の設置数は、任意に設定することが可能である。
(10)実施形態3に記載の構成において、駆動部224における第1回転軸24AX1と第2回転軸24AX2との位置関係は、図示以外にも適宜に変更可能である。
(11)実施形態3,5に記載の構成において、突部29、弾性部材31及びスペーサ32に代えて、実施形態1に記載した支持パッドを用いることも可能である。また、実施形態3,5に記載の構成において、スペーサ32に代えて、実施形態7に記載したアタッチメント34を用いることも可能である。
(12)実施形態4,8に記載の構成において、支持部322,722の対向面33,733のうちの端部33A,733Aの具体的な断面形状は、図示以外にも適宜に変更可能である。
(13)実施形態4,8に記載の構成において、支持パッドに代えて、実施形態2,6に記載した突部29、弾性部材31,531及びスペーサ32や実施形態7に記載した突部629、弾性部材631及びアタッチメント34を用いることも可能である。
(14)実施形態5の変形例として、研磨部423の設置数は、1つまたは3つ以上でもよい。
(15)実施形態5の変形例として、研磨部423の外端が、駆動部424の回転軸424AXから離れた配置でもよい。
(16)実施形態7に記載したアタッチメント34は、厚みが異なる3種類以上用意されていてもよい。
(17)実施形態7の変形例として、アタッチメント34に代えて、厚み(高さ)が異なる研磨部623を複数用意し、複数の研磨部623から特定の研磨部623が選択して使用することで、第1荷重の調整を行ってもよい。
(18)ポリッシャ21,121,221,621は、駆動部24,224,424,624によって研磨部23,123,223,323,423,623,723を直線的に往復変位させる構成であってもよい。
(19)駆動部24,224,424,624は、回転軸24AX,424AXが被研磨面17,117,217,317,417,617,717の法線方向に対して多少傾いていてもよい。
(20)基板11,111,211,311,411,611,711は、ガラス製以外にも合成樹脂製でもよい。
(21)液晶パネル10,210において、凹部18,218は、研磨以外の方法で形成されてもよい。
(22)液晶パネル10,210の平面形状は、縦長の略方形状だけでなく、横長の略方形状・略正方形・円形等の異形(非方形)でもよい。
(23)液晶パネル10,210以外の表示パネル(例えば有機EL表示パネル等)でもよい。その場合、基板11,111,211,311,411,611,711の被研磨面17,117,217,317,417,617,717には、偏光板16,216以外のシート部材(例えば保護シートなど)が貼り付けられてもよい。
10,210…液晶パネル(表示パネル)、11,111,211,311,411,611,711…基板、11SC,211SC…傷、16,216…偏光板(シート部材)、17,117,217,317,417,617,717…被研磨面、18,218…凹部、20…研磨装置、22,122,222,322,522,622,722…支持部、23,123,223,323,423,623,723…研磨部、24,224,424,624…駆動部、24AX,424AX…回転軸、24AX1…第1回転軸、24AX2…第2回転軸、25,125…保持部、27,127…シールリング、27α…第1シールリング、27β…第2シールリング、31,531,631…弾性部材、32…スペーサ、33,733…対向面、33A,733A…端部

Claims (12)

  1. 基板の被研磨面の一部に接する研磨部と、
    前記研磨部に取り付けられ、前記研磨部を駆動して前記被研磨面に沿って変位させる駆動部と、
    前記駆動部に取り付けられ、前記駆動部を保持する保持部と、
    少なくとも一部が、前記基板の前記被研磨面のうちの前記研磨部に接する部分とは異なる部分上に載置され、前記基板と前記保持部との間に介在して前記保持部を支持する支持部と、を備える研磨装置。
  2. 前記支持部は、前記研磨部を全周にわたって取り囲む請求項1記載の研磨装置。
  3. 前記支持部における前記基板との対向面に設けられ、前記支持部に沿って延在する環状をなすシールリングを備える請求項2記載の研磨装置。
  4. 前記シールリングには、第1シールリングと、前記第1シールリングに対して前記研磨部側とは反対側に間隔を空けて配される第2シールリングと、が含まれる請求項3記載の研磨装置。
  5. 前記支持部は、前記研磨部との対向面のうち、少なくとも前記被研磨面の法線方向の前記基板側の端部が、前記基板側を向く請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の研磨装置。
  6. 前記支持部と前記保持部との間に介在する弾性部材を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の研磨装置。
  7. 前記弾性部材と前記支持部との間に介在するスペーサを備える請求項6記載の研磨装置。
  8. 前記駆動部は、前記被研磨面の法線方向に沿う第1回転軸周りに前記研磨部を回転させ、前記研磨部及び前記第1回転軸を、前記法線方向に沿い前記第1回転軸に対して偏心した第2回転軸周りに回転させる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の研磨装置。
  9. 前記駆動部は、前記被研磨面の法線方向に沿う回転軸周りに前記研磨部を回転させ、前記研磨部は、自身の中心が前記回転軸に対して偏心して配される請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の研磨装置。
  10. 前記研磨部は、外周面が前記回転軸に接して配される請求項9記載の研磨装置。
  11. 板面に凹部を有する基板と、
    前記板面に貼り付けられるシート部材と、を備え、
    前記基板は、前記凹部の深さが外周端から中心に向けて次第に大きくなる表示パネル。
  12. 基板の被研磨面において傷の有無を検査し、
    前記被研磨面に傷があった場合は、前記傷の位置を特定し、
    前記基板の前記被研磨面上において、前記傷から離れた位置に支持部を載置し、
    前記被研磨面のうちの前記傷がある部分に、駆動部に取り付けられた研磨部を接触させるとともに、前記駆動部に取り付けられた保持部を前記支持部に支持させ、
    前記駆動部により前記研磨部を駆動させて前記被研磨面に沿って変位させることで、前記被研磨面のうちの前記傷がある部分を研磨する基板の製造方法。
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