JP2023093881A - トナーカートリッジ - Google Patents

Abstract

【課題】トナーメモリを保持するメモリホルダを組み付けしやすいトナーカートリッジを提供する。【解決手段】トナーカートリッジ３０は、トナー筐体３１と、トナーメモリ３６と、メモリホルダ７０と、メモリホルダカバー８０と、ギヤと、ギヤカバー６０とを備える。トナー筐体３１は、トナーを収容可能である。メモリホルダ７０は、トナーメモリ３６を保持する。メモリホルダカバー８０は、メモリホルダ７０を移動可能に保持する。メモリホルダカバー８０は、爪８１を有する。ギヤカバー６０は、トナー筐体３１の第１方向における一方側に位置する。ギヤカバー６０は、ギヤの少なくとも一部を覆う。ギヤカバー６０は、爪８１が入り込むフック６２を有する。【選択図】図６

Description

本開示は、メモリを備えるトナーカートリッジに関する。

従来、メモリを備えるトナーカートリッジが知られている（特許文献１参照）。このトナーカートリッジでは、メモリを保持するメモリホルダがホルダカバーに移動可能に保持されている。ホルダカバーは、ギヤを覆うギヤカバーの内表面から挿入される２つのネジによりギヤカバーに固定されている。

特開２０２１－１６２７５０号公報

特許文献１のトナーカートリッジでは、メモリホルダの組み付けに手間がかかるという問題点があった。

そこで、本開示は、トナーメモリを保持するメモリホルダを組み付けしやすいトナーカートリッジを提供することを目的とする。

前記課題を解決するためのトナーカートリッジは、トナー筐体と、トナーメモリと、メモリホルダと、メモリホルダカバーと、ギヤと、ギヤカバーと、を備える。トナー筐体は、トナーを収容可能である。メモリホルダは、トナーメモリを保持する。メモリホルダカバーは、メモリホルダを移動可能に保持する。メモリホルダカバーは、爪を有する。ギヤは、トナー筐体の外表面に位置する。ギヤカバーは、トナー筐体の第１方向における一方側に位置する。ギヤカバーは、ギヤの少なくとも一部を覆う。ギヤカバーは、爪が入り込むフックを有する。

このような構成によれば、メモリホルダカバーの爪をギヤカバーに入り込ませることで、メモリホルダカバーをギヤカバーに固定する。このため、メモリを保持するメモリホルダの組み付けがしやすい。

また、前記したトナーカートリッジにおいて、メモリホルダカバーをギヤカバーに固定するネジをさらに備える構成としてもよい。

これによれば、メモリホルダカバーがネジによってギヤカバーに固定されるので、メモリホルダカバーが確実にギヤカバーに固定される。

また、前記したトナーカートリッジにおいて、ギヤカバーは、第１方向における前記一方側に突出するボスを有し、メモリホルダカバーは、ボスが入り込む穴を有する構成としてもよい。

これによれば、ギヤカバーに対してメモリホルダカバーの位置決めがしやすい。

また、前記したトナーカートリッジにおいて、爪、ネジ、および、穴は、一直線に並ぶ構成としてもよい。

また、前記したトナーカートリッジにおいて、フックは、第１リブと、第１リブに対して第１方向に交差する第２方向に離れて位置する第２リブと、第１リブと第２リブを連結する連結部と、をさらに有し、爪は、連結部と接触する構成としてもよい。

これによれば、メモリホルダカバーの爪がフックの連結部と接触することで、爪が第１方向の一方側に移動するのを規制することができる。

また、前記したトナーカートリッジにおいて、トナーカートリッジは、第１方向に延びる現像ローラ軸について回転する現像ローラをさらに有し、メモリホルダカバーは、現像ローラから離れるにつれて第１方向における前記一方側に位置するように傾斜する傾斜面を有する構成としてもよい。

これによれば、メモリホルダカバーが傾斜面を有することで、トナーカートリッジを画像形成装置に装着する場合に、装着経路にトナーカートリッジが引っ掛かってしまうことを抑制できる。

また、前記したトナーカートリッジにおいて、トナーカートリッジは、トナー筐体の内部に位置し、トナーを撹拌するアジテータであって、第１方向に延びるアジテータ軸について回転するアジテータをさらに有し、
前記ギヤは、前記アジテータの一端に位置する構成としてもよい。

本開示によれば、トナーメモリを保持するメモリホルダを組み付けしやすいトナーカートリッジを提供することができる。

画像形成装置に装着されたドラムカートリッジを示す断面図である。 ドラムカートリッジを上から見た図である。 トナーカートリッジをドラムカートリッジに装着する手順を説明する図（ａ），（ｂ），（ｃ）であり、（ａ）は装着前、（ｂ）はトナーカートリッジが装着位置より浮き上がった位置、（ｃ）は装着位置を示している。 トナーカートリッジをドラムカートリッジから取り外す手順を説明する図（ａ），（ｂ），（ｃ）であり、（ａ）は装着位置、（ｂ）はロック解除した位置、（ｃ）は取り外し位置を示している。 トナーカートリッジの第１方向における他方側の端部を示す斜視図である。 トナーカートリッジを第１方向における一方側から見た斜視図である。 トナーカートリッジのギヤの配置を説明する分解斜視図である。 ギヤカバー、メモリホルダ、メモリホルダカバーの斜視図である。 図６のＡ－Ａ断面図であり、メモリホルダカバーをギヤカバーに固定する方法を説明する断面図である。 メモリホルダカバーに保持されたメモリホルダの移動を説明する図であり、メモリホルダが第１位置に位置する場合の図（ａ）と、第２位置に位置する場合の図（ｂ）である。 トナーカートリッジが半挿し状態であるドラムカートリッジを本体筐体に装着する過程を説明する図であり、突起が接触部に接触する前の状態を示す図である。 トナーカートリッジが半挿し状態であるドラムカートリッジを本体筐体に装着する過程を説明する図であり、突起が接触部に接触し始めた状態を示す図である。 トナーカートリッジが半挿し状態であるドラムカートリッジを本体筐体に装着する過程を説明する図であり、突起が接触部に接触してトナーカートリッジがドラムカートリッジにロックされた状態を示す図である。

次に、本開示の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図１に示すように、画像形成装置１は、本体筐体１０と、ドラムカートリッジ２０と、トナーカートリッジ３０と、制御部ＣＵと、本体接点ＣＲとを備える。

画像形成装置１は、モノクロプリンタである。ドラムカートリッジ２０は、本体筐体１０に着脱可能である。ドラムカートリッジ２０は、装着方向から本体筐体１０に装着される。トナーカートリッジ３０は、ドラムカートリッジ２０に装着される。すなわち、本実施形態では、トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に装着された状態で、ドラムカートリッジ２０が本体筐体１０に装着される。

本体筐体１０は、ドラムカートリッジ２０を装着位置に案内するガイド溝１０Ｇを有する。ガイド溝１０Ｇは、装着方向に延びている。ガイド溝１０Ｇは、上側ガイド面１０Ａと、下側ガイド面１０Ｂを有している。上側ガイド面１０Ａは、ドラムカートリッジ２０の装着経路の上側に装着経路に沿って延びている。下側ガイド面１０Ｂは、ドラムカートリッジ２０の装着経路の下側に装着経路に沿って延びている。

制御部ＣＵは、ＣＰＵなどを備え、印刷制御を実行する。制御部ＣＵは、ドラムカートリッジ２０が本体筐体１０に装着された場合、後述するトナーメモリ３６と通信可能である。本体接点ＣＲは、ドラムカートリッジ２０が本体筐体１０に装着された場合、トナーメモリ３６の電気的接触面３６Ａと接触する部材である。制御部ＣＵは、本体接点ＣＲを介してトナーメモリ３６と通信する。

図１、図２に示すように、ドラムカートリッジ２０は、ドラムフレーム２１と、感光体ドラム２２と、帯電器２３と、転写ローラ２４と、ロックレバー２５と、を有する。

ドラムフレーム２１は、ドラムカートリッジ２０の全体を覆うフレームである。ドラムフレーム２１は、感光体ドラム２２および転写ローラ２４を回転可能に支持する。ドラムフレーム２１は、トナーカートリッジ３０を装着する場合にトナーカートリッジ３０を案内するための案内溝２１Ａを有している（図３（ａ）参照）。

感光体ドラム２２は、第１方向に延びるドラム軸Ｘ１について回転する。本明細書では、第１方向は、感光体ドラム２２の回転軸であるドラム軸Ｘ１が延びる方向である。
以下の説明において、第１方向と交差する方向を「第２方向」という。本実施形態では、第２方向は、第１方向と直交する。また、第２方向は、ドラムカートリッジ２０の装着方向に沿った方向である。また、第１方向および第２方向と直交する方向を、「第３方向」という。

帯電器２３は、感光体ドラム２２を帯電させる。帯電器２３は、感光体ドラム２２から離間しているスコロトロン型帯電器である。

転写ローラ２４は、感光体ドラム２２上のトナーを、図示せぬシートに転写させるためのローラである。転写ローラ２４は、第１方向に延びる転写ローラ軸Ｘ２について回転可能である。転写ローラ２４は、感光体ドラム２２に接触する。

ロックレバー２５は、トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に装着された場合に、トナーカートリッジ３０をドラムフレーム２１にロックする部材である。ロックレバー２５は、第１方向において、ドラムカートリッジ２０の一方側の端部に位置する（図２における左側）。また、以下の説明において、各図面における各方向を示す矢印は、各方向における「一方側」を指すこととする。また、各方向における「一方側」の反対の方向を「他方側」と言うこととする。

図３（ａ）に示すように、ロックレバー２５は、第１方向に延びるロックレバー軸Ｘ３について回動可能である。ロックレバー２５は、図３（ｃ）に示すロック位置と、図４（ｃ）に示す解除位置との間で揺動可能である。ロック位置は、ロックレバー２５がトナーカートリッジ３０をドラムフレーム２１にロックする位置である。解除位置は、トナーカートリッジ３０のドラムフレーム２１へのロックを解除する位置である。

ロックレバー２５は、操作部２５Ａと、押し上げ部２５Ｂと、ロック部２５Ｃと、トーションバネＴＳとを有する。なお、図３（ａ），（ｂ），（ｃ）、図４（ａ），（ｂ），（ｃ）では、図を見やすくするために、ドラムフレーム２１の一部と、トナーカートリッジ３０のハンドルＨＤを省略している。

操作部２５Ａは、ロックレバー軸Ｘ３から所定距離だけ離れて位置する。操作部２５Ａは、ドラムカートリッジ２０の外表面に露出している。操作部２５Ａは、ユーザに操作される部分である。

押し上げ部２５Ｂは、ロックレバー軸Ｘ３を挟んで、操作部２５Ａとは反対側に位置する。押し上げ部２５Ｂは、ロックレバー軸Ｘ３から操作部２５Ａと反対側に延びている。押し上げ部２５Ｂは、ユーザが操作部２５Ａを押した場合に、トナーカートリッジ３０に接触して、トナーカートリッジ３０を押し上げる。

ロック部２５Ｃは、操作部２５Ａと押し上げ部２５Ｂの間に位置している。ロック部２５Ｃは、トナーカートリッジ３０をロックする場合に、トナーカートリッジ３０の一部が入り込む凹みである。具体的には、ロック部２５Ｃは、後述するギヤカバー６０のロック突起６７が入り込む凹みである。
トーションバネＴＳは、ロックレバー２５を解除位置からロック位置に向けて常に付勢している。

図１、図２に示すように、トナーカートリッジ３０は、トナー筐体３１と、現像ローラ３２と、供給ローラ３３と、層厚規制ブレード３４と、アジテータ３５と、トナーメモリ３６と、ハンドルＨＤとを備える。

トナー筐体３１は、トナーを収容可能である。

現像ローラ３２は、感光体ドラム２２に、トナーを供給するローラである。現像ローラ３２は、第１方向に延びる現像ローラ軸Ｘ４について回転する。現像ローラ３２は、第２方向におけるトナー筐体３１の一方側の端部に位置する。

供給ローラ３３は、トナー筐体３１内のトナーを現像ローラ３２に供給するローラである。供給ローラ３３は、第１方向に延びる供給ローラ軸Ｘ５について回転可能である。

層厚規制ブレード３４は、現像ローラ３２上のトナーの層の厚さを規定するための部材である。層厚規制ブレード３４は、現像ローラ３２に接触する。

アジテータ３５は、トナー筐体３１の内部に位置する。アジテータ３５は、トナーを撹拌する。また、アジテータ３５は、トナー筐体３１内のトナーを供給ローラ３３にトナーを供給する。アジテータ３５は、第１方向に延びるアジテータ軸Ｘ６について回転可能である。

トナーメモリ３６は、例えば、ＩＣチップなどの情報を記憶する媒体であり、ＩＣチップに限られない。トナーメモリ３６は、トナーカートリッジ３０に関する情報を記憶可能である。トナーカートリッジ３０に関する情報とは、トナーカートリッジ３０を識別可能な識別情報と、トナーカートリッジ３０の寿命情報との少なくともいずれかである。識別情報は、例えば、シリアルナンバーである。寿命情報は、例えば、現像ローラ３２またはアジテータ３５の累積転回数、使用済みのドットカウント、トナーの残量の少なくとも１つである。

トナーメモリ３６は、電気的接触面３６Ａを有する（図６も参照）。電気的接触面３６Ａは、第１方向において、トナー筐体３１と異なる位置に位置する。電気的接触面３６Ａは、第２方向に延びている。電気的接触面３６Ａは、第３方向に交差する。

ハンドルＨＤは、第２方向におけるトナー筐体３１の他方側の端部に位置している。ハンドルＨＤは、トナーカートリッジ３０を着脱するときにユーザが把持する取っ手である（図６も参照）。

図５に示すように、トナーカートリッジ３０は、トナー筐体３１の第１方向の他方側に、検知ギヤ３７と、現像電極４１と、供給電極４２と、絶縁部材４３と、第１カラー４４Ａとをさらに備える。

検知ギヤ３７は、ドラムカートリッジ２０が新品であるかを検知するための部材である。検知ギヤ３７は、公知の構成であり、ドラムカートリッジ２０が新品である場合に所定の角度だけ回転し、ドラムカートリッジ２０が新品でない場合に回転しない。制御部ＣＵは、検知ギヤ３７の回転によって、ドラムカートリッジ２０が新品であるかを判定可能である。

現像電極４１、供給電極４２および絶縁部材４３は、導電性樹脂からなる。現像電極４１は、現像ローラ３２と電気的に接続される部材である。供給電極４２は、供給ローラ３３と電気的に接続される部材である。絶縁部材４３は、現像電極４１と供給電極４２との間に位置する。

第１カラー４４Ａは、現像ローラ３２の回転軸の第１方向における他方側の端部を覆う。第１カラー４４Ａは、現像電極４１と一体に形成されている。

図６、図７に示すように、トナーカートリッジ３０は、トナー筐体３１の第１方向の一方側に、第２カラー４４Ｂと、カップリング５１と、現像ギヤ５２と、供給ギヤ５３と、アジテータギヤ５４と、アイドルギヤ５５と、ギヤカバー６０と、メモリホルダ７０と、メモリホルダカバー８０と、ネジ８０Ｎとを有している。カップリング５１、現像ギヤ５２、供給ギヤ５３、アジテータギヤ５４およびアイドルギヤ５５は、ギヤの一例である。第２カラー４４Ｂ、カップリング５１、現像ギヤ５２、供給ギヤ５３、アジテータギヤ５４およびアイドルギヤ５５は、トナー筐体３１の外表面に位置する。

図７に示すように、第２カラー４４Ｂは、現像ローラ３２の回転軸の第１方向における一方側の端部を覆う。第２カラー４４Ｂは、円筒形状を有し、第１方向の一方側に突出している。

カップリング５１は、第１方向に延びるカップリング軸Ｘ７について回転可能である。カップリング５１は、駆動力を受けることにより回転可能である。カップリング５１は、第１方向に凹む凹部５１Ｈを有する。凹部５１Ｈは、駆動部材と噛み合う。カップリング５１は、大径ギヤ５１Ａと、小径ギヤ５１Ｂとを有する。

現像ギヤ５２は、現像ローラ３２と共に回転する。現像ギヤ５２は、カップリング５１の大径ギヤ５１Ａと噛み合う。

供給ギヤ５３は、供給ローラ３３と共に回転する。供給ギヤ５３は、カップリング５１の小径ギヤ５１Ｂと噛み合う。

アイドルギヤ５５は、大径ギヤ５５Ａと、小径ギヤ５５Ｂとを有する。アイドルギヤ５５の大径ギヤ５５Ａは、カップリング５１の大径ギヤ５１Ａと噛み合う。

アジテータギヤ５４は、アジテータ３５の一端に位置する。アジテータギヤ５４は、アジテータ３５と共に回転する。アジテータギヤ５４は、アイドルギヤ５５の小径ギヤ５５Ｂと噛み合う。

図６、図７に示すように、ギヤカバー６０は、トナー筐体３１の第１方向における一方側に位置する。ギヤカバー６０は、トナー筐体３１の一方側に位置する少なくとも１つのギヤを覆う。本実施形態では、ギヤカバー６０は、カップリング５１の少なくとも一部を覆う。また、ギヤカバー６０は、アジテータギヤ５４およびアイドルギヤ５５を覆う（図９も参照）。

図６に示すように、ギヤカバー６０は、複数のネジ６０Ｎによりトナー筐体３１に固定される。本実施形態では、ギヤカバー６０は、ギヤカバー６０の外表面から挿入されるネジ６０Ｎによってトナー筐体３１に固定されている。

図８に示すように、ギヤカバー６０は、カップリング穴６１と、フック６２と、ボス６３と、第１長穴６４と、第２長穴６５と、ネジ穴６６と、ロック突起６７とを有している。

カップリング穴６１は、ギヤカバー６０の第２方向における一方側の端部に位置する。カップリング穴６１は、カップリング５１を露出させる。

図９に示すように、フック６２は、ギヤカバー６０外表面に位置する。フック６２は、第１方向の一方側に突出し、第２方向の他方側に開口している。フック６２は、メモリホルダカバー８０の後述する爪８１が第２方向の他方側から入り込むことでメモリホルダカバー８０が第１方向の一方側に離れないように爪８１を引っかけておく部分である。図８に示すように、フック６２は、第１リブ６２Ａと、第２リブ６２Ｂと、連結部６２Ｃとを有する。

第１リブ６２Ａは、第１方向の一方側に突出している。第１リブ６２Ａは、第２方向に延びている。第１リブ６２Ａは、第２方向の一方側から他方側に進むにつれて第１方向の他方側から一方側に位置するように傾斜している。
第２リブ６２Ｂは、第１方向の一方側に突出している。第２リブ６２Ｂは、第２方向に延びている。第２リブ６２Ｂは、第２方向の一方側から他方側に進むにつれて第１方向の他方側から一方側に位置するように傾斜している。第２リブ６２Ｂは、第１リブ６２Ａに対して第１方向に交差する第２方向に離れて位置する。
連結部６２Ｃは、第１リブ６２Ａと第２リブ６２Ｂを連結する。連結部６２Ｃは、第３方向に延びている。

ギヤカバー６０の外表面に位置している。ボス６３は、第１方向における一方側に突出している。ボス６３は、ボス６３は、フック６２とネジ穴６６の間に位置する。

第１長穴６４および第２長穴６５は、第３方向に長い長穴である。第１長穴６４および第２長穴６５は、第３方向の一方側にいくにつれて第２方向の寸法が小さくなり、第３方向の他方側にいくにつれて第２方向の寸法が広くなっている。第１長穴６４は、第２長穴６５より第３方向の一方側に位置している。

ネジ穴６６は、第２方向の他方側の端部に位置する。ネジ穴６６は、メモリホルダカバー８０をギヤカバー６０に固定するネジ８０Ｎが入り込む穴である。

ロック突起６７は、第２方向の他方側の端部に位置し、第３方向の他方側に突出している。

メモリホルダ７０は、トナーメモリ３６を保持する部材である。メモリホルダ７０は、トナーメモリ３６の電気的接触面３６Ａがトナー筐体３１に対して移動可能となるように、トナーメモリ３６を保持する。

メモリホルダ７０は、台座７０Ａと、筒状部７０Ｂと、第１ボスＢ１と、第２ボスＢ２と、第３ボスＢ３とを有する。台座７０Ａは、トナーメモリ３６を保持する部位である。台座７０Ａは、筒状部７０Ｂから第１方向の一方側に向けて突出している。

筒状部７０Ｂは、矩形の筒形状を有する。筒状部７０Ｂは、台座７０Ａからトナーメモリ３６とは反対に向けて延びる。第１ボスＢ１および第２ボスＢ２は、筒状部７０Ｂからギヤカバー６０に向けて第１方向の他方側に突出する。第１ボスＢ１は、第１長穴６４に入る。第２ボスＢ２は、第１ボスＢ１から第３方向の他方側に所定距離だけ離れて位置する。第２ボスＢ２は、第２長穴６５に入る。第３ボスＢ３は、筒状部７０Ｂから第１方向の一方側に向けて突出している。第３ボスＢ３は、後述する第３長穴８４に入る。

メモリホルダ７０は、バネホルダ７１と、バネ７２が取り付けられている。図１０（ａ）に示すように、バネホルダ７１は、筒状部７０Ｂの内側に位置する。バネホルダ７１は、メモリホルダ７０の内側にスライド可能に保持され、メモリホルダ７０に対して第３方向にスライド可能となっている。バネ７２は、メモリホルダ７０とバネホルダ７１の間に位置する。バネ７２は、第３方向に延びている。バネ７２は、コイルバネである。バネ７２は、バネホルダ７１をトナーメモリ３６から離れる方向に付勢する。

図８に示すように、メモリホルダカバー８０は、メモリホルダ７０を移動可能に保持する部材である。図２に示すように、メモリホルダカバー８０の少なくとも一部は、第１方向において、ロックレバー２５よりもトナー筐体３１の外表面から離れている。すなわち、メモリホルダカバー８０は、ロックレバー２５よりも第１方向の一方側に突出している。

図８に戻り、メモリホルダカバー８０は、爪８１がギヤカバー６０のフック６２に入り込んだ状態で、ネジ８０Ｎによって、ギヤカバー６０に固定されている（図９も参照）。メモリホルダカバー８０は、爪８１と、ボスが入り込む穴の一例としてのボス穴８２と、傾斜面８３と、第３長穴８４と、ネジ穴８５と、突起８６と、保持面８７とを有する。

爪８１は、メモリホルダカバー８０の第２方向における一方側の端部に位置する。爪８１は、先端が丸い三角形状を有している。爪８１は、第２方向の一方側にいくにつれて、第３方向の寸法が小さくなっている。メモリホルダカバー８０がギヤカバー６０に固定される場合には、爪８１がフック６２に入り込み、爪８１がフック６２の連結部６２Ｃと接触する。

ボス穴８２は、ギヤカバー６０のボス６３が入り込む穴である。

傾斜面８３は、メモリホルダカバー８０の第２方向における一方側の端部に位置する。傾斜面８３は、第２方向において、爪８１と第３長穴８４の間に位置する。傾斜面８３は、現像ローラ３２から離れるにつれて第１方向における一方側に位置するように傾斜する面である。

第３長穴８４は、第３方向に長い長穴である。第３長穴８４は、第３方向の一方側にいくにつれて第２方向の寸法が小さくなり、第３方向の他方側にいくにつれて第２方向の寸法が広くなっている。第３長穴８４は、第３ボスＢ３が入る。

図９に示すように、ネジ穴８５は、ネジ８０Ｎが入り込む穴である。ネジ８０Ｎは、ギヤカバー６０の第１方向の一方側、すなわち、外表面から挿入されている。ネジ８０Ｎがネジ穴８５に入り込んだ場合、爪８１、ネジ８０Ｎ、および、ボス穴８２は、一直線に並ぶ。

図８に示すように、突起８６は、第２方向における他方側の端部に位置する。突起８６は、第２方向において、爪８１よりも現像ローラ３２から離れている。突起８６は、第１方向に交差する方向の一例としての第３方向に向けて突出している。本実施形態では、突起８６は、第３方向の他方側に向けて突出している。

保持面８７は、第３方向に直交する面であり、第３方向の他端側の端部に位置する面である。保持面８７は、メモリホルダ７０の台座７０Ａを保持可能である。

以上のようにメモリホルダ７０が構成されることで、メモリホルダ７０は、図１０（ａ），（ｂ）に示すように、トナー筐体３１に対して、第２方向および第３方向に移動可能となっている。具体的には、メモリホルダ７０は、図１０（ａ）に示す第１位置と、図１０（ｂ）に示す第２位置に移動可能である。

図１０（ａ）に示すように、第１位置は、トナーカートリッジ３０が画像形成装置１の本体筐体１０に装着されていない場合に位置する位置である。詳しくは、メモリホルダ７０が第１位置に位置する状態において、メモリホルダ７０の台座７０Ａが、メモリホルダカバー８０の保持面８７に接触する。

図１０（ｂ）に示すように、第２位置は、トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に装着された状態で、画像形成装置１の本体筐体１０に装着された場合に位置する位置である。トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に装着された場合、バネホルダ７１が下側ガイド面１０Ｂ（図１１～図１３参照）によって、第３方向の他方側に向けて押圧される。これにより、メモリホルダ７０が第２位置に位置する場合、トナーメモリ３６の電気的接触面３６Ａは、第１位置に位置するメモリホルダ７０の電気的接触面３６Ａよりも第３方向の他方側に位置する。また、メモリホルダ７０が第２位置に位置する場合、トナーメモリ３６の電気的接触面３６Ａは、第１位置に位置するメモリホルダ７０の電気的接触面３６Ａよりも第２方向の一方側に位置する。メモリホルダ７０が第２位置に位置する状態において、トナーメモリ３６は、バネ７２の付勢力によって本体接点ＣＲに付勢され、電気的接触面３６Ａが本体接点ＣＲと接触する（図１参照）。

次に、図３（ａ），（ｂ），（ｃ）を参照して、トナーカートリッジ３０をドラムカートリッジ２０に装着する場合の手順を説明する。
図３（ａ）に示すように、トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に装着されていない場合には、ロックレバー２５は、トーションバネＴＳに付勢されてロック位置に位置している。トナーカートリッジ３０をドラムカートリッジ２０に装着するときには、現像ローラ３２の第１カラー４４Ａおよび第２カラー４４Ｂをドラムフレーム２１の案内溝２１Ａに入り込ませる。

次に、図３（ｂ）に示すように、第１カラー４４Ａおよび第２カラー４４Ｂを回動軸としてトナーカートリッジ３０をドラムフレーム２１に近づけていく。すると、ロック突起６７がロックレバー２５の接触面２５Ｍに接触する。このとき、ロック突起６７がロックレバー２５の接触面２５Ｍを押圧するので、ロックレバー２５がロック位置からロック解除位置に向けて回動する。この図３（ｂ）で示す状態では、トナーカートリッジ３０がドラムフレーム２１から浮き上がった位置に位置しており、トナーカートリッジ３０は、ロックレバー２５によってロックされていない。言い換えると、トナーカートリッジ３０がドラムフレーム２１から浮き上がった位置に位置する場合に、ロックレバー２５は、ロック解除位置に位置する。以下の説明では、トナーカートリッジ３０がドラムフレーム２１から浮き上がった位置に位置する状態を「半挿し状態」ともいう。

次に、トナーカートリッジ３０をドラムフレーム２１から浮き上がった位置（半挿し状態）から、さらに、トナーカートリッジ３０をドラムフレーム２１に近づけていくと、トナーカートリッジ３０は、図３（ｃ）に示す装着位置に移動する。トナーカートリッジ３０が装着位置に位置すると、ロック突起６７がロック部２５Ｃに入り込むので、ロックレバー２５は、トーションバネＴＳに付勢されて、ロック解除位置からロック位置に移動する。このようにして、ロックレバー２５は、トナーカートリッジ３０が装着位置に装着された場合にロック位置に位置する。ロックレバー２５がロック位置に位置する場合、ロック突起６７がロック部２５Ｃの上面に接触して、ロック突起６７がドラムフレーム２１に対して上方に移動しないように規制されるので、トナーカートリッジ３０を取り外すことができない。

次に、図４（ａ），（ｂ），（ｃ）を参照して、トナーカートリッジ３０をドラムカートリッジ２０からとりはずす場合の手順を説明する。
トナーカートリッジ３０をドラムカートリッジ２０から取り外す場合には、図４（ａ）に示すロック位置に位置するロックレバー２５の操作部２５Ａを下方に押す。操作部２５Ａが下方に押されると、図４（ｂ）に示すように、ロックレバー２５がロック位置からロック解除位置に移動する。ロックレバー２５がロック解除位置に移動すると、ロック突起６７がロック部２５Ｃの上面から離れて、ロック突起６７がロック部２５Ｃの外側に位置するので、トナーカートリッジ３０がドラムフレーム２１から取り外し可能となる。

そして、ロックレバー２５の操作部２５Ａをさらに下方に押すと、図４（ｃ）に示すように、ロックレバー２５の押し上げ部２５Ｂがトナーカートリッジ３０を押し上げる。押し上げ部２５Ｂがトナーカートリッジ３０をドラムフレーム２１に対して押し上げると、トナーカートリッジ３０が取り出しやすくなる。

次に、図１１～図１３を参照して、トナーカートリッジ３０が半挿し状態であるドラムカートリッジ２０を本体筐体１０に装着する過程を説明する。図１１～図１３では、ドラムフレーム２１の一部と、トナーカートリッジ３０のハンドルＨＤを省略している。

ここで、上側ガイド面１０Ａには、接触部１０Ｃが形成されている。接触部１０Ｃは、本体筐体１０の第１方向における一方側の側壁に位置する。接触部１０Ｃは、トナーカートリッジ３０が半挿し状態であるドラムカートリッジ２０が本体筐体１０に装着される場合に、トナーカートリッジ３０の突起８６が接触する部分である。接触部１０Ｃは、上側ガイド面１０Ａに位置する上側ガイド面１０Ａの一部である。接触部１０Ｃは、上側ガイド面１０Ａから下側ガイド面１０Ｂに向けて突出する部分である。

図１１に示すように、トナーカートリッジ３０が半挿し状態であるドラムカートリッジ２０においては、ロックレバー２５のロック部２５Ｃに、ギヤカバー６０のロック突起６７が入りこんでいない。すなわち、ロックレバー２５によってトナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０にロックされていない。

図１１の状態からドラムカートリッジ２０を装着方向に向けて少し移動させると、図１２に示すように、メモリホルダカバー８０の突起８６が、ガイド溝１０Ｇの接触部１０Ｃに接触し始める。すると、トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に近づくように押圧され、ロック突起６７がドラムカートリッジ２０に移動していく。ロック突起６７がドラムカートリッジ２０に近づくと、ロックレバー２５の接触面２５Ｍを押すので、ロックレバー２５がロック解除位置に向けて移動していく。

図１２の状態からドラムカートリッジ２０を装着方向に向けてさらに移動させると、図１３に示すように、突起８６が、接触部１０Ｃの頂点に接触する。すると、トナーカートリッジ３０がドラムカートリッジ２０に向けてさらに押圧され、ロック突起６７がロックレバー２５のロック部２５Ｃに入り込む。これにより、トナーカートリッジ３０の半挿し状態が解消されて、トナーカートリッジ３０が完全にドラムカートリッジ２０に装着された状態となる。

この後、ドラムカートリッジ２０を装着方向に向けてさらに移動させると、突起８６が接触部１０Ｃを通過し、突起８６は、上側ガイド面１０Ａから離間する。このようにして、トナーカートリッジ３０が装着位置よりもドラムフレーム２１から浮き上がった位置に位置した状態（半挿し状態）で、ドラムカートリッジ２０が本体筐体１０に装着される場合に、トナーカートリッジ３０は、突起８６が接触部１０Ｃに接触することで、ドラムフレーム２１に対して浮き上がった位置（半挿し状態）から装着位置（完全に装着された状態）に移動する。

以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
従来の構成では、トナーメモリを保持するメモリホルダを交換する場合には、ギヤカバーの内表面から挿入される２つのネジを外す必要があった。このため、トナーメモリの交換に非常に手間がかかっていた。しかし、本開示のトナーカートリッジ３０によれば、メモリホルダカバー８０の爪８１をギヤカバー６０のフック６２に入り込ませることで、メモリホルダカバー８０をギヤカバー６０に固定している。このため、従来と比較して、トナーメモリ３６を保持するメモリホルダ７０の組み付けがしやすく、トナーメモリ３６に交換の手間が少なくなる。具体的には、トナーカートリッジ３０は、ギヤカバー６０の外側から挿入される１本のネジ８０Ｎを外側から外せば、ギヤカバー６０をトナー筐体３１から外すことなく、簡単にメモリホルダ７０を交換することができる。この結果、例えば、トナーカートリッジ３０をリサイクルする場合においても、トナーメモリ３６の交換作業の手間を軽減することできる。

また、メモリホルダカバー８０がネジ８０Ｎによってギヤカバー６０に固定されているので、メモリホルダカバー８０が確実にギヤカバー６０に固定される。本開示のトナーカートリッジ３０では、ギヤカバー６０の外表面から挿入される１本のネジ８０Ｎでメモリホルダカバー８０が固定されるので、メモリホルダ７０の組み付けがしやすい。

また、メモリホルダカバー８０は、ギヤカバー６０のボス６３が入り込むボス穴８２を有する。このため、ギヤカバー６０に対してメモリホルダカバー８０の位置決めがしやすい。

また、メモリホルダカバー８０がギヤカバー６０に固定されている状態では、メモリホルダカバー８０の爪８１は、連結部６２Ｃと接触している。このため、爪８１が第１方向の一方側に移動するのを規制することができる。

また、メモリホルダカバー８０は、現像ローラ３２から離れるにつれて第１方向における一方側に位置するように傾斜する傾斜面８３を有する。このため、トナーカートリッジ３０を画像形成装置１の本体筐体１０に装着する場合に、装着経路にトナーカートリッジ３０が引っ掛かってしまうことを抑制できる。

本開示のドラムカートリッジ２０によれば、トナーカートリッジ３０が装着位置よりもドラムフレーム２１から浮き上がった位置に位置した状態（半挿し状態）で、ドラムカートリッジ２０が本体筐体１０に装着される場合に、トナーカートリッジ３０は、突起８６が、本体筐体１０の接触部１０Ｃに接触する。これにより、トナーカートリッジ３０がドラムフレーム２１に対して浮き上がった位置から完全な装着位置に移動する。すなわち、本開示のドラムカートリッジ２０によれば、トナーカートリッジ３０が半挿し状態であっても、ドラムカートリッジ２０を本体筐体１０に装着すれば、半挿し状態が解消され、適切に画像形成を実行することができる。

なお、本開示は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。

上述した実施形態では、第２方向が第１方向と直交する方向であったが、これにかぎられない。また、第２方向がドラムカートリッジ２０の装着方向に沿った方向であったが、第２方向がドラムカートリッジ２０の装着方向に沿った方向でなくてもよい。

上述した実施形態では、突起８６は、第１方向に交差する方向の一例としての第３方向に向けて突出していたが、第３方向と異なる方向に突出する構成であってもよい。この場合には、本体筐体１０の側壁に位置する接触部を第３方向と異なる方向に突出する突起が突出する方向に配置すればよい。

上述した実施形態では、情報を記憶するためのトナーメモリ３６が電気的接触面と記憶素子を一体に有する構成であったが、電気的接触面と記憶素子が別体で構成されていてもよい。なお、この場合、電気的接触面は、ハーネスを介して記憶素子に電気的に接続されていればよい。

上述した実施形態では、モノクロプリンタに本開示を適用したが、本開示はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えばカラープリンタ、複写機、複合機などに本開示を適用してもよい。

前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。

１ 画像形成装置
１０ 本体筐体
１０Ｃ 接触部
１０Ｇ ガイド溝
２０ ドラムカートリッジ
２１ ドラムフレーム
２２ 感光体ドラム
２５ ロックレバー
３０ トナーカートリッジ
３１ トナー筐体
３２ 現像ローラ
３６ トナーメモリ
３６Ａ 電気的接触面
６０ ギヤカバー
６２ フック
６２Ａ 第１リブ
６２Ｂ 第２リブ
６２Ｃ 連結部
６３ ボス
７０ メモリホルダ
８０ メモリホルダカバー
８０Ｎ ネジ
８１ 爪
８２ ボス穴
８３ 傾斜面
８６ 突起

Claims (7)

1. トナーカートリッジであって、
   トナーを収容可能なトナー筐体と、
   トナーメモリと、
   前記トナーメモリを保持するメモリホルダと、
   前記メモリホルダを移動可能に保持するメモリホルダカバーであって、爪を有するメモリホルダカバーと、
   前記トナー筐体の外表面に位置するギヤと、
   前記トナー筐体の第１方向における一方側に位置し、前記ギヤの少なくとも一部を覆うギヤカバーであって、前記爪が入り込むフックを有するギヤカバーと、を備えることを特徴とするトナーカートリッジ。
2. 前記メモリホルダカバーを前記ギヤカバーに固定するネジをさらに備えることを特徴とする請求項１に記載のトナーカートリッジ。
3. 前記ギヤカバーは、前記第１方向における前記一方側に突出するボスを有し、
   前記メモリホルダカバーは、前記ボスが入り込む穴を有する請求項２に記載のトナーカートリッジ。
4. 前記爪、前記ネジ、および、前記穴は、一直線に並ぶことを特徴とする請求項３に記載のトナーカートリッジ。
5. 前記フックは、第１リブと、前記第１リブに対して前記第１方向に交差する第２方向に離れて位置する第２リブと、前記第１リブと前記第２リブを連結する連結部と、をさらに有し、
   前記爪は、前記連結部と接触することを特徴とする請求項４に記載にトナーカートリッジ。
6. 前記トナーカートリッジは、前記第１方向に延びる現像ローラ軸について回転する現像ローラをさらに有し、
   前記メモリホルダカバーは、前記現像ローラから離れるにつれて前記第１方向における前記一方側に位置するように傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項１から請求項５のいずれか１項に記載のトナーカートリッジ。
7. 前記トナーカートリッジは、前記トナー筐体の内部に位置し、トナーを撹拌するアジテータであって、前記第１方向に延びるアジテータ軸について回転するアジテータをさらに有し、
   前記ギヤは、前記アジテータの一端に位置することを特徴とする請求項１から請求項６のいずれか１項に記載のトナーカートリッジ。

Images