JP2023093279A - 混合体、撹拌翼、撹拌方法、静的流体混合器、及び静的流体混合方法 - Google Patents

混合体、撹拌翼、撹拌方法、静的流体混合器、及び静的流体混合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粒子が含まれる流体であっても閉塞を抑制し、高効率で混合することができる混合体、撹拌翼、静的流体混合器を提供する。【解決手段】混合体1は、複数の円柱体12aと、当該円柱体12aを挟んで対向配置される2つの支持板11とを備え、前記円柱体12aは複数の列状に配設され、前記2つの支持板11の一方又は両方の中央には、流体を流出入させる流出入孔111が形成されている。流出入孔111から流入した流体は、複数の列状に配設された複数の円柱体12a間を流通する際に、分割及び合流等により混合され、混合体1の外周部から流出する。【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、流体を混合又は撹拌する技術であり、混合体、撹拌翼、撹拌方法、静的流体混合器、及び静的流体混合方法に関するものである。
流体を混合又は撹拌する装置として、動的には撹拌槽内の流体中に配設した撹拌翼を回転させるものが広く使用されている。一方、静的にはスタティックミキサーと呼ばれる静的流体混合器が広く使用されている。
撹拌翼としては、ディスクタービン翼等の羽根タイプの翼が広く使用されているが、撹拌効率を高くするために特許文献1に記載の撹拌翼も使用されている。特許文献1の図17に示される撹拌翼は、流体が連通する第1の貫通孔を複雑に流動するので撹拌効果が高い。
一方、静的流体混合器としては、特許文献2に記載のインライン静止型混合装置が広く使用されている。一方、特許文献1の図12に示される静止型の混合装置は、流体が連通する第1の貫通孔を複雑に流動するので、条件により特許文献2に記載のインライン静止型混合装置より高い混合効果を有する。
しかし、特許文献1に記載された撹拌翼及び静止型混合装置は、流体が連通する第1の貫通孔を複雑に流動するので、流体に粒子等の固形分が含まれていたり、流体の反応により粒子が生成する場合には、それらにより連通する第1の貫通孔が閉塞されるという問題があった。
特開2010-23026号公報 特開2004-314011号公報
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、流体を撹拌又は混合する技術であり、混合体、撹拌翼、撹拌方法、静的流体混合器、及び静的流体混合方法として、粒子が含まれる流体であっても閉塞を抑制し、高効率で混合することができる技術に関するものである。
本発明に係る混合体は、
複数の柱状体又は板状体と、前記複数の柱状体又は板状体を挟んで対向配置される2つの支持板とを備え、
前記複数の柱状体又は板状体は、複数の列状に配設され、
前記2つの支持板の一方又は両方の中央には、流体を流出入させる流出入孔が形成されていることを特徴とする混合体である。
本発明の他の局面は、
前記混合体が、回転駆動される回転軸に取り付けられていることを特徴とする撹拌翼である。
また、本発明の他の局面は、
管の内部を流れる流体を混合する静的流体混合器であって、
前記静的流体混合器は前記混合体を備え、
前記混合体の一方の支持板は流出入孔を有さず、他方の支持板は流出入孔を備え、
前記一方及び/又は他方の支持板は、管の内径と略同一又は管の内径より大きい外形形状を有することを特徴とする静的流体混合器である。
以上のように、本発明に係る混合体、撹拌翼、撹拌方法、静的流体混合器、及び静的流体混合方法によれば、流体が複数の列状に配列された柱状体又は板状体間を分割及び合流を繰り返しながら流動するので、流体に粒子等の固形分が含まれていても閉塞を抑制して、高い混合効率で撹拌又は混合することができる。
実施形態1の混合体を示す分解斜視図である。 実施形態1の混合体を構成する支持板、円柱体、スペーサー、ボルト及びナットの関係を示す断面図である。 実施形態1の混合体を構成する支持板を示す斜視図である。 実施形態1の混合体内部を流体Fが流れる様子を示した断面模式図である。 実施形態1の混合体内部を流体Fが流れる様子を示した水平断面模式図である。 実施形態2の混合体を示す分解斜視図である。 実施形態2の混合体を構成する支持板、円柱体、中間板、スペーサー、ボルト及びナットの関係を示す断面図である。 実施形態2の混合体を構成する中間板を示す平面図である。 混合体の変形例1における、断面が矩形状の四角柱体を千鳥状に配列した平面図(図9(a))、断面が円形状の円柱体及び楕円形状の楕円柱体を千鳥状に配列した平面図(図9(b))、断面が楕円形状の楕円柱体を渦巻き状に配列した平面図(図9(c))、及び板状体を放射状に配列した平面図(図9(d))である。 混合体の変形例2における、位置決め板及びカバー板を示す斜視図(図10(a))、位置決め板の平面図(図10(b))、及びカバー板の平面図(図10(c))である。 混合体の変形例2における、位置決め板、カバー板、柱状体、スペーサー、ボルト及びナットの関係を示す断面図である。 混合体の変形例3における、円柱体を使用する場合の分解斜視図(図12(a))、及び管状体を使用する場合の分解斜視図(図12(b))である。 実施形態による撹拌翼を示す分解斜視図である。 実施形態による撹拌翼を備える撹拌装置を示す断面模式図である。 撹拌翼の変形例1を示す断面模式図(図15(a))、及び変形例2を示す断面模式図(図15(b))である。 撹拌翼の変形例3を示す平面模式図(図16(a))、及び変形例4を示す平面模式図(図16(b))である。 実施形態による静的流体混合器が、配管経路中のフランジ間に配設された状態を示す断面模式図である。 他の実施形態による静的流体混合器が、配管経路中のフランジ間に配設された状態を示した断面模式図である。 磁石が埋め込まれた台座上に混合体を備える撹拌子を示す分解斜視図(図19(a))、及び棒状撹拌子を取り付けた台座上に混合体を備える撹拌子を示す斜視図(図19(b))である。
(混合体の実施形態1)
混合体1は、図1に示すように、2つの略円板状の支持板11の間に、柱状体12として断面が円形の複数の円柱体12a、及び円管状のスペーサー14が配されている。スペーサー14内部にはボルト13aが挿通され、ナット13bと共に締結手段として混合体1を一体的に固定する。
図3に示すように、支持板11には中央に流体が流入又は流出する流出入孔111が配され、円柱体12aと同数の凹孔112(ここでは24個)が円周状に2列に、且つ半径方向に千鳥状に配されている。外周部に近い位置には、締結用貫通孔として4つの段付きボルト孔113が90度間隔で配されている。段付きボルト孔113は、貫通孔113a及び段部113bを備える段付き構造になっている。
図2も参照して、凹孔112は支持板11を貫通しておらず、内径は円柱体12aの外径よりも僅かに大きく形成されているので、凹孔112には円柱体12aの長さ方向端部が嵌まり込んで、支持板11上に円柱体12aが位置決めされる。複数の円柱体12aは、支持板11の凹孔112の配列に従い、混合体1平面視で内周側及び外周側に円周状に略同一ピッチで、半径方向に対して千鳥状配列になるように配される。段付きボルト孔113の段部113bの内径はスペーサー14の外径より僅かに大きいので、段部113bにはスペーサー14の肉厚部が載置され、スペーサー14が位置決めされる。
以上のように混合体1では、2つの支持板11に配された凹孔112及び段付きボルト孔113により、円柱体12a及びスペーサー14が位置決めされる。そのため、スペーサー14を挿通するボルト13aとナット13bを締め込むことにより、2つの支持板11が円柱体12a及びスペーサー14を挟み込んで固定されて混合体1を構成する。そして、混合体1の中央には、支持板11の流出入孔111に繋がる中空部15が形成される。
以上の構造を有する混合体1に、流体Fを供給した場合の混合体1内部の流れを図4及び図5に示した。図4は図5におけるB-B矢視における縦断面図であり、図5は図4のA-A矢視における水平断面図である。図4に示すように、混合体1の断面視において、混合体1の上下の支持板11の流出入孔111から流体Fを供給すると、流体Fは複数の円柱体12aに囲まれた中空部15に流入し、混合体1内部を内周部から外周部に向かって流れ、外周部から流出する。そして、図5に示すように、混合体1内部において半径方向に対して千鳥状に配列された複数の円柱体12aの間を流通する際に、分割及び合流等を繰り返すことにより混合される。
図5から分かるように、混合体1の水平断面視において流体Fの流れる空間はすべて連通している。そのため、流体F中に粒子が含まれていても複数の円柱体12aの間への粒子の閉塞を抑制しつつ、流体Fを中空部15から外周部に流すことが可能である。また使用後の混合体1の洗浄も容易である。この場合において、2つの支持板11の一方には流出入孔111を設けず、他方の支持板11の流出入孔111のみから流体Fを供給しても良い。
上記とは逆に、混合体1の外周部から適宜な手段により流体Fを供給しても良い。この場合には、流体Fは混合体1内部の円柱体12aの間を外周部から内周部に向かって流れ、中空部15を経て2つの支持板11の流出入孔111から流出する。そして、混合体1内部の千鳥状に配列された複数の円柱体12aの間を流通する際に、分割及び合流等を繰り返すことにより混合される。この場合においても、2つの支持板11の一方には流出入孔111を設けず、他方の支持板11の流出入孔111のみから流体Fを流出させてもよい。
なお、混合体1において、特に段付きボルト孔113と円柱体12aが近い位置に配されている場合には、ボルト13aの外周には必ずしもスペーサー14を配しなくても良い。複数の円柱体12aが2つの支持板11の間に配されているため、スペーサー14がなくてもボルト13aとナット13bを締め込むことにより、円柱体12aが2つの支持板11の間に固定されて、混合体1を構成することができるからである。スペーサー14を配さないことにより部品点数を少なくすることができる。
ボルト13aとして、両端にオスネジ部を備える両端オスネジシャフトを使用しても良い。この場合は、両端オスネジシャフトの円筒部の長さをスペーサー14と略同じ長さとし、外径を支持板11の段付きボルト孔113の段部113bの内径より僅かに小さくする。そして、両端オスネジシャフトのオスネジ部を段付きボルト孔113の貫通孔113aを挿通させてナット13bと締結することにより、混合体1を形成することができる。あるいは、両端オスネジシャフトの円筒部の外径をボルト孔113の段部113bの内径より大きくして、長さを円柱体12aより段付きボルト孔113の段部113bの深さの2倍に相当する長さを短くしたものとしても良い。
さらに、ボルト13aとして、両端にメスネジ部を備える両端メスネジシャフトを使用し、支持板11の外側から締付ボルトにより締結してもよい。この場合は、両端メスネジシャフトの長さをスペーサー14と略同じ長さとし、外径を支持板11の段付きボルト孔113の段部113bの内径より僅かに小さくする。そして、締付ボルトを支持板11の外側から段付きボルト孔113の孔部113bに貫通させて両端メスネジシャフトと締結することにより、混合体1を形成することができる。あるいは、両端メスネジシャフトの外径をボルト孔113の内径より大きくして、長さを円柱体12aより段付きボルト孔113の段部113bの深さの2倍に相当する長さを短くしたものとしても良い。
(混合体の実施形態2)
混合体の実施形態2に係る混合体1Aは、図6に示すように、2つの支持板11の間に1枚の中間板16が配設され、前記中間板16を挟んで配設されているスペーサー14a,14bをボルト13aが挿通している点で、実施形態1に係る混合体1と異なる。その他の構成は実施形態1に係る混合体1と同じである。
中間板16は、図8に示すように中央貫通孔161、複数の柱状体貫通孔162、及び締結用貫通孔として4つのボルト孔163を有し、各々が支持板11の流出入孔111、複数の凹孔112、及び段付きボルト孔113と同数で同じ位置に配置されている。中央貫通孔161及びボルト孔163の内径は、各々支持板11の流出入孔111及び段付きボルト孔113の貫通孔113aと略同じである。複数の柱状体貫通孔162の内径は、支持板11の凹孔112の内径と略同じである。各々の支持板11と中間板16の間隔を保つために、ボルト13aの外周に中間板16を挟んで2つのスペーサー14a,14bが配されている。
図7も参照して、混合体1Aにおいては、円柱体12aは2つの支持板11の間に配設された中間板16の柱状体貫通孔162を貫通し、その端部は2つの支持板11の凹孔112により位置決めされる。スペーサー14a,14bは、2つの支持板11の段付きボルト孔113の段部113bにより位置決めされる。そのため、スペーサー14a,14b及び中間板16のボルト孔163を挿通するように配されたボルト13aに対してナット13bを締め込むことにより、支持板11及び中間板16が円柱体12a及びスペーサー14a,14bを挟み込んで固定され、混合体1Aを形成することができる。
以上の構成を有する混合体1Aの支持板11の流出入孔111から適宜な手段により流体Fを供給すると、混合体1の場合と同様に、流体Fは混合体1A内部の各円柱体12aの間を中空部15から外周部に向かって流れ、外周部から流出する。そして、流体Fが混合体1A内部を内周から外周に向かって千鳥状に配列された複数の円柱体12aの間を流通する際に、分割、合流等を繰り返すことにより混合される。
なお、図6に示す混合体1Aでは中間板16は1つであり、円柱体12aは長さ方向に2つに区切られているが、中間板16を2つ以上配し、スペーサー14を各々支持板11と中間板16の間、及び中間板16同士の間に配設することにより、円柱体12aを長さ方向に3つ以上に区切っても良い。
以上のように混合体1の長さ方向を中間板16により区切られた混合体1Aとすることにより、支持板11の表面壁及び中間板16の表面壁から流体Fの流れ方向に対して垂直方向に摩擦抵抗が作用する。そのため、円柱体12aが長い場合であっても、流体Fが2つの支持板11のみの場合と比較して、支持板11と中間板16により仕切られた各々の区間の速度分布が均等に近付くので、流体Fを円柱体12aの長さ方向に対して直角方向へ、より一様に流すことができる。特に、後述する混合体の撹拌翼への適用において、円柱体12aが長い場合に有効である。
(混合体の変形例1)
混合体1及び1Aにおいて、柱状体12として断面が円形状の円柱体12aを配しているが、これには限定されない。例えば、円柱体12aに代えて図9(a)に示すようにサイズが異なる断面が矩形状の四角柱体12bを放射状に、且つ円周方向に千鳥状に配列しても良い。四角柱体12bとすることにより、流体Fが混合体1内部を通過する際に受けるせん断力が大きくなって流動抵抗は大きくなるが、流体が四角柱体12bの角部近傍を通過する際に発生する渦流等により、混合効率を高くすることができる。複数の四角柱体12b間の間隙を小さくすれば、さらに流体Fに作用するせん断力を大きくして混合効率を高くすることができる。
また、図9(b)に示すように、円柱体12aをサイズの異なる断面が楕円形状の楕円柱体12cと組み合わせても良いし、図9(c)に示すように同じ大きさの楕円柱体12cをらせん状に配置しても良い。さらに、図9(d)に示すように偏平状の板状体12dを放射状に配置しても良い。図9(b)のように内周から外周に向かって円周方向の断面積が大きくなる楕円柱体12cを配置することにより、同じサイズの円柱体12aのみを配置した図5の場合と比較して、混合体1の外周付近の楕円柱体12c間を流れる際の流体の流速が大きくなるので、流体の乱れを大きくして混合効率を高くすることができる。また、図9(c)のように楕円柱体12cをらせん状に配置することにより、混合体1を回転させる場合の流動抵抗を小さくすることができるので、効率的に流体を混合することができる。さらに、図9(d)のように偏平状の板状体12dを配することにより、混合体1を回転させる場合の流動抵抗は大きくなるが、渦流等の発生により円柱体12aや楕円柱体12cを配するよりも混合を促進することができる。なお、図9(a)~図9(d)においては、支持板11の段付きボルト孔113は省略されている。
また、図9(a)では周方向に3列の四角柱体12bを配し、図9(b)では周方向に合計4列の円柱体12a及び楕円柱体12cを配しているが、これらには限定されず周方向に5列以上配しても良い。また、柱状体12としては円柱体12a、四角柱体12b及び楕円柱体12c以外の、例えば断面が三角形の三角柱体等の任意の形状であっても良い。また、混合体1の重量を軽くするために、円柱体12aのような棒状の中実材でなく、管状体のような中空材でも良い。例えば、スペーサー14のような断面が円環状である円管体であっても良いし、四角柱体12b及び楕円柱体12cに代えて、中空材である四角管体又は楕円管体であっても良い。中実材であっても中空材であっても,流体を混合するための効果は同じだからである。
(混合体の変形例2)
図10(a)に示すように、混合体1を構成する支持板11を、位置決め板17(図10(b))及びカバー板18(図10(c))から形成しても良い。この場合において位置決め板17は、中央に中央貫通孔171、円周状に円柱体12aと同数の位置決め貫通孔172、及び外周部に近い位置に4つのボルト孔173を有し、各々支持板11の流出入孔111、凹孔112、段付きボルト孔113と同じ位置に配されている。一方、カバー板18は中央に中央貫通孔181、及び外周部に近い位置に4つのボルト孔182を有し、各々支持板11の流出入孔111、及び段付きボルト孔113と同じ位置に配されている。
位置決め板17の中央貫通孔171の内径とカバー板18の中央貫通孔181の内径は、支持板11の流出入孔111の内径と同じである。位置決め板17の位置決め貫通孔172の内径は、支持板11の凹孔112の内径と同じである。位置決め板17のボルト孔173の内径とカバー板18のボルト孔182の内径は、支持板11の段付きボルト孔113の貫通孔113aの内径と同じである。スペーサー14の長さは、図1の支持板11を使用する場合と比較して、段付きボルト孔113の段部113bの深さの2倍に相当する長さだけ短い。そのため図11に示したように、位置決め板17及びカバー板18を積層することにより、支持板11と同様の形状とすることができるので、支持板11を使用した図1の場合と同様に混合体1を形成することができる。
(混合体の変形例3)
また、上記とは異なり図12(a)に示すように、支持板11に代えて位置決め板17とし、位置決め板17の位置決め貫通孔172に円柱体12aを直接溶接した混合体1としても良い。この場合において、円柱体12aの一端にオスネジ加工を施し、一方の位置決め板17の位置決め貫通孔172にメスネジ加工を施し、円柱体12aの一端を一方の位置決め板17の位置決め貫通孔172にねじ込んだ後に、円柱体12aの他端を他方の位置決め板17の位置決め貫通孔172に溶接しても良い。あるいは、図12(b)に示すように、円柱体12aに代えて円管体12eとする場合には、位置決め板17の位置決め貫通孔172に円管体12eを溶接した後に、位置決め板17にカバー板18を重ねて溶接等の適宜な手段により固定した混合体1としても良いし、位置決め板17にカバー板18を重ねて固定せずに、円管体12e内部を流体が通過するようにしても良い。位置決め板17の間に中間板16を配設する場合には、円柱体12a又は円管体12eの適宜な位置に溶接すれば良いが、全ての円柱体12a又は円管体12eに溶接せずに、外周部の円柱体12a又は円管体12eだけに溶接すれば良い。これらの変形例は、水処理のような大型の設備に混合体1を使用する場合に有効である。
(撹拌翼)
図13は、撹拌翼の実施形態に係る混合体1Aを備える撹拌翼2の分解斜視図である。混合体1Aの上部に、流出入孔111に十字状の支持部材114を設けた支持板11aを配設し、支持部材114の中央部にねじ込み等の適宜な方法により回転軸21を取り付けて撹拌翼2を構成することができる。図14に示すようにこの撹拌翼2を流体Fを収容した撹拌槽T内部に設置した撹拌装置において、図示しないモータにより撹拌翼2を回転させると、撹拌翼2の内部に保持された流体Fは、遠心力の作用により半径方向外方に向けて付勢される。付勢された流体Fは、撹拌翼2内部の複数の円柱体12aの間を内周部から外周部に向かって略放射状に流れ、撹拌翼2の外周部から吐出させられる。これに伴い、撹拌槽T内部の流体Fは、撹拌翼2の上下の支持板11a,11から撹拌翼2内部の中空部22に流入するので、流体Fは撹拌槽T内部で循環させられる。
以上により、流体Fは、撹拌翼2内部を内周部から外周部に向かって略放射状に流動する際に、図5に示したように複数の円柱体12aの間を流通しながら分割及び合流され、さらには乱流、渦流、衝突等を繰り返し、撹拌槽T内部で循環を繰り返すことにより混合される。この際、撹拌翼2の水平断面視において、複数の円柱体12a間の空間はすべて連通しているため、流体Fが粒子等の固形分を含む場合であっても、複数の円柱体12aの間隙への閉塞が抑制される。このため、撹拌翼2は流体Fが粒子等を含んでいても使用することができ、また使用後の洗浄も容易である。
(撹拌翼の変形例)
図13に示した撹拌翼2は、上側の支持板11に回転軸21が接続されているが、図15(a)に示した撹拌翼2Aのように、支持板11aと同様に中央貫通孔161に十字状の支持部材164を設けた中間板16aに、回転軸21を取り付けた撹拌翼2Aとしても良い。また、図15(b)に示したように、2以上の中間板16を備えた撹拌翼2Bとしても良いし、図1に示したような、中間板16を備えていない混合体1に回転軸21を取り付けた撹拌翼2としても良い。なお、これらの場合においても、2つの支持板11の一方には流出入孔111を設けず、他方の支持板11の流出入孔111のみから流体Fを流入させてもよいし、支持板11の代わりに位置決め板17とカバー板18の組合せであっても良い。
撹拌翼2において、円柱体12aを図16(a),16(b)のように配した撹拌翼2C,2Dとしても良い。図16(a)は、略十字状の支持板11bに円柱体12aを千鳥状に、且つ十字状に配列したものであり、図16(b)は、略矩形状の支持板11cに円柱体12aを全面に、且つ碁盤目状に配列したものである。このように円柱体12aを配列することによっても、撹拌槽T内で撹拌翼2C,2Dを回転させることにより、撹拌槽T内に保持された流体Fを混合することが可能である。撹拌翼2のように円柱体12aを円周状に配置することにより、例えば高粘性の流体Fが撹拌翼2と共回りして定常流れとなる場合には、撹拌翼2Cや2Dのように円柱体12aを配置することにより、流体Fの流れが非定常になって乱れが大きくなり混合が促進される。また、円柱体12aに代えて、図9(a)~図9(d)に示したような四角柱体12b、楕円柱体12c、板状体12dでも良いし、円管体12eやその他の断面形状のものでもよい。
(静的流体混合器)
図17は、静的流体混合器の実施形態に係る混合体1を備える静的流体混合器3が、配管31のフランジ32間に配設された断面模式図である。静的流体混合器3において、上流側の第1支持板11d及び下流側の第3支持板11fは、図4に示した混合体1における支持板11と異なり流出入孔111を有していない。一方、第1支持板11dと第3支持板11fの中間に配設された第2支持板11eは流出入孔111を有し、外径はフランジ32の締結用のボルト13aに内接する大きさであり、フランジ32間にボルト13a及びナット13bにより挟持されている。
このような静的流体混合器3に適宜な圧送手段により流体Fを供給すると、流体Fは上流側(左側)の第1支持板11dにより直進を妨げられ、配管31の内壁と第1支持板11dの外周の間隙を通過して、静的流体混合器3の上流側の外周部の第1環状空間33aに到達し、複数の円柱体12aの間を外周部から内周部に向かって流れ、第1中空部34aに到達する。第1中空部34aに到達した流体Fは、続いて第2支持板11eの流出入孔111を通過して第2中空部34bに到達し、複数の円柱体12aの間を内周部から外周部に向かって流れ、下流側の外周部の第2環状空間33bに到達し、配管31の内壁と第3支持板11fの間隙を通過して配管31内部に到達する。
以上のように、流体Fは静的流体混合器3を構成する複数の円柱体12aの間を外周部から内周部へ、あるいはその逆に内周部から外周部へに向かって略放射状に流れる。そしてその際に、流体Fは半径方向に千鳥状に配列された複数の円柱体12aの間を流通しながら、分割及び合流等を繰り返すことにより混合される。このような静的流体混合器3であれば、流体Fに粒子が含まれていても閉塞しにくく、また洗浄が容易である。
(静的流体混合器の他の実施形態)
図18は、静的流体混合器の他の実施形態である静的流体混合器3Aが、配管31のフランジ32間に配設された断面模式図である。静的流体混合器3Aは、静的流体混合器3の円柱体12aを長さ方向に延長して第1支持板11d及び第3支持板11fを貫通させ、そして上流側の先端に配管31の内壁と略内接する外径を有し、且つ中央に流体Fが流入する流出入孔111を有する第4支持板11gが配設され、また、下流側の先端には、第4支持板11gと同様に配管31の内壁と略内接する外径を有し、且つ中央に流体Fが流出する流出入孔111を有する第5支持板11hが配設されている。その他の構造は静的流体混合器3と同じである。
このような静的流体混合器3Aに適宜な圧送手段により流体Fを供給すると、図18に示したように、流体Fは上流側の第4支持板11gの流出入孔111から静的流体混合器3A内部の第1中空部34cに流入し、第1支持板11dにより直進を妨げられるため、複数の円柱体12aの間を流れて第1環状空間33cに到達する。第1環状空間33cに到達した流体Fは、第2支持板11eにより直進を妨げられるため、第1支持板11dと第2支持板11eの間の複数の円柱体12a間を通過して第2中空部34dに到達し、さらに第2支持板11eの流出入孔111を通過して第3中空部34eに到達する。その後流体Fは、第3支持板11fにより直進を妨げられるため、複数の円柱体12a間を通過して第2環状空間33dに到達し、さらに複数の円柱体12a間を通過して第4中空部34fに到達し、第5支持板11hの流出入孔111を経て静的流体混合器3Aから配管31内部に到達する。このような静的流体混合器3Aは、静的流体混合器3よりも多くの複数の円柱体12a間を通過するため、静的流体混合器3よりも流体Fの混合を促進することができる。
(その他)
本発明に係る混合体、撹拌翼及び静的流体混合器は種々の用途に使用することができる。既に述べたように粒子等の固形分を含む液体であっても混合することが可能であり、含まれる粒子等のサイズが大きい場合であっても、各々の柱状体や板状体の間隔を大きくすることにより、閉塞を抑制して混合することが可能である。また、高粘性の液体であっても、柱状体間の間隔を大きくして流れる際の流動抵抗を小さくすることにより混合することが可能である。また、撹拌翼により、ある程度の流動性を備える粉体を混合することが可能である。
混合体のサイズは自由に調整可能であり、大きいものでは水処理でのフロック形成のような大型の撹拌装置に適用することが可能である。この場合、円柱体12aや円管体12eのような角部や突起のない柱状体12を使用することにより、フロックの破壊を抑えて粗大化することができる。一方、小さいものでは図19(a)に示したような磁石42が埋め込まれた台座41の上に図示しないボルト孔を配し、小型の混合体1をボルトにより固定した撹拌子4や、図19(b)に示したような棒状撹拌子43を取り付けた台座41Aの上に、混合体1を締結具により固定した撹拌子4Aとすることもできる。これらの撹拌子4や撹拌子4Aは、流体を収容したビーカー等の容器内に設置して、マグネチックスターラー上に載置して流体を混合することができる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
1 混合体
2 撹拌翼
3 静的流体混合器
11 支持板
12 柱状体
12a 円柱体
14 スペーサー
15 (混合体の)中空部
16 中間板
17 位置決め板
18 カバー板
21 回転軸
22 (撹拌翼の)中空部
31 配管
32 フランジ
33 環状空間
34 (静的流体混合器の)中空部
4 撹拌子
41 台座
42 磁石
43 棒状撹拌子
F 流体
T 撹拌槽

Claims (9)

  1. 複数の柱状体又は板状体と、前記複数の柱状体又は板状体を挟んで対向配置される2つの支持板とを備え、
    前記複数の柱状体又は板状体は、複数の列状に配設され、
    前記2つの支持板の一方又は両方の中央には、流体を流出入させる流出入孔が形成されていることを特徴とする混合体。
  2. 請求項1に記載の混合体において、
    前記2つの支持板の間には、1又は2以上の中間板が配設され、
    前記中間板には、前記支持板の流出入孔と略同じ位置に、略同サイズの中央貫通孔が形成され、且つ、前記複数の柱状体又は板状体が前記中間板を貫通していることを特徴とする混合体。
  3. 請求項1又は2に記載の混合体において、
    前記2つの支持板は、前記複数の柱状体又は板状体の位置決め用の凹孔を備え、
    前記2つの支持板及び/又は前記中間板の各々は、相対する複数の締結用貫通孔を備え、
    前記混合体は、前記支持板及び/又は前記中間板の相対する複数の締結用貫通孔の各々に配設された締結手段により、一体的に固定されていることを特徴とする混合体。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の混合体において、
    前記支持板は、位置決め板及び/又はカバー板により形成され、
    前記位置決め板は、前記複数の柱状体又は板状体と同数の位置決め貫通孔を備え、
    前記位置決め貫通孔は、前記柱状体又は板状体の断面形状と略同形状であり、且つ、僅かに大きいことを特徴とする混合体。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の混合体が、回転駆動される回転軸に取り付けられていることを特徴とする撹拌翼。
  6. 請求項5に記載の撹拌翼であって、
    前記支持板は略矩形形状であることを特徴とする撹拌翼。
  7. 請求項5又は6に記載の撹拌翼による流体の撹拌方法であって、
    前記撹拌翼が、自己の回転動作により、前記支持板の流出入孔を介して前記混合体内部に流入した流体を、前記混合体の外周部から流出させる工程を含むことを特徴とする撹拌方法。
  8. 管の内部を流れる流体を混合する静的流体混合器であって、
    前記静的流体混合器は請求項1,3又は4のいずれか1項に記載の混合体を備え、
    前記混合体の一方の支持板は流出入孔を有さず、他方の支持板は流出入孔を備え、
    前記一方及び/又は他方の支持板は、管の内径と略同一又は管の内径より大きい外形形状を有することを特徴とする静的流体混合器。
  9. 請求項8に記載の静的流体混合器により管内を流れる流体を混合する静的流体混合方法であって、
    前記静的流体混合器の支持板の流出入孔から前記混合体内部に流入した流体を、前記混合体の外周部から流出させる工程、又は、
    前記静的流体混合器の混合体の外周部から前記混合体内部に流入した流体を、前記支持板の流出入孔から流出させる工程、を含むことを特徴とする静的流体混合方法。
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