JP2023093072A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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【課題】圧力室の幅をノズルの入口径よりも小さくすることができる液体吐出ヘッドを提供すること。【解決手段】液体吐出ヘッドは、アクチュエータと、複数のノズル室と、ノズルプレートと、を備える。アクチュエータは、複数の圧力室を有し、前記複数の圧力室の容積を可変する。複数のノズル室は、前記複数の圧力室の一端にそれぞれ設けられる。ノズルプレートは、前記複数のノズル室と対向して設けられ、入口径が前記圧力室の幅よりも大きい、液体を吐出する複数のノズルが形成される。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、液体吐出ヘッドに関する。
従来、インク等の液体を吐出するシェアモード型の液体吐出ヘッドで駆動周波数を向上させるため、液体をノズルから吐出する圧力室と、液体を吐出しない空気室を交互に複数配列したものがある。この空気室は、感光性樹脂で形成された壁で封止され、空気室に液体が流入するのを防止している。液体を吐出するノズルは、圧電部材を溝加工することにより形成された圧力室に直接連通するように形成されている。
しかしながら、この従来技術は、圧力室の幅をノズルの入口径よりも大きくしなければならないため、インクに対して適正な粘性抵抗を付与できない虞がある。このため、液体の吐出後もノズルに向かう液体の流れを抑制できず、ノズル面からメニスカスが盛り上がり、高い駆動周波数では吐出速度の低下が生じて印字品質が低下する虞がある。
特開2015-189031号公報
本発明は、圧力室の幅をノズルの入口径よりも小さくすることができる液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
液体吐出ヘッドは、アクチュエータと、複数のノズル室と、ノズルプレートと、を備える。アクチュエータは、複数の圧力室を有し、前記複数の圧力室の容積を可変する。複数のノズル室は、前記複数の圧力室の一端にそれぞれ設けられる。ノズルプレートは、前記複数のノズル室と対向して設けられ、入口径が前記圧力室の幅よりも大きい、液体を吐出する複数のノズルが形成される。
実施形態に係る液体吐出ヘッドの構成を示す斜視図。 実施形態に係る液体吐出ヘッドのヘッド本体の構成を示す斜視図。 実施形態に係るヘッド本体の構成を一部省略して示す平面図。 実施形態に係るヘッド本体の構成を示す断面図。 実施形態に係るヘッド本体の構成を拡大して示す平面図。 実施形態に係るヘッド本体の構成を拡大して示す断面図。 実施形態に係るヘッド本体の構成を示す断面図。 実施形態に係る液体吐出ヘッドの駆動波形の一例を示す説明図。 実施形態に係る液体吐出ヘッドと、従来例の液体吐出ヘッドとの、メニスカス位置の時間変化の例を示す説明図。 実施形態に係る液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置の構成を示す説明図。
以下に、実施形態に係る液体吐出ヘッド1及び液体吐出ヘッド1を用いた液体吐出装置2について、図1乃至図10を参照して説明する。図1は、実施形態に係る液体吐出ヘッド1の構成を示す斜視図であり、図2は、液体吐出ヘッド1のヘッド本体11の構成を示す斜視図である。図3は、ヘッド本体11の構成を一部省略して示す平面図である。図4は、ヘッド本体11の構成を、図3中IV-IV線断面で示す断面図である。図5は、ヘッド本体11のアクチュエータ113の構成を拡大して示す平面図であり、図6は、ヘッド本体11の構成を、図5中VI-VI線断面で示す断面図、図7は、ヘッド本体11の構成を、図5、図6中VII-VII線断面で示す断面図である。
図8は、実施形態に係る液体吐出ヘッド1の駆動波形の一例を示す説明図、図9は、実施形態に係る液体吐出ヘッド1と、従来例の液体吐出ヘッドとの、ノズル1141におけるメニスカス位置の時間変化の例を示す説明図である。図10は、液体吐出ヘッド1を用いた液体吐出装置2の構成を示す説明図である。なお、各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示している。
液体吐出ヘッド1は、例えば、図10に示すインクジェット記録装置などの液体吐出装置2に設けられるシェアモードのインクジェットヘッドである。液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置2に設けられた液体収容部としての供給タンク2132を含むヘッドユニット2130に設けられる。
液体吐出ヘッド1は、供給タンク2132に貯留された液体としてのインクが供給される。なお、液体吐出ヘッド1は、インクを循環させない非循環式のヘッドである。また、液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置2に設けられた温調装置に接続され、インクの温度制御を行う温調用液体(温調水)が供給される。
図1に示すように、液体吐出ヘッド1は、ヘッド本体11と、マニフォールドユニット12と、回路基板13と、を備える。例えば、液体吐出ヘッド1は、アクチュエータ113を一対有するヘッド本体11を一つ有する構成であってもよく、また、ヘッド本体11を二組有する構成であってもよい。
ヘッド本体11は、液体を吐出する。図2乃至図7に示すように、ヘッド本体11は、基板111と、枠体112と、複数の圧力室1131、複数の空気室1132及び複数のノズル室1133を有するアクチュエータ113と、ノズルプレート114と、を備える。ヘッド本体11は、アクチュエータ113の複数の圧力室1131と連通する共通液室116を有する。
ヘッド本体11は、基板111及びアクチュエータ113に、アクチュエータ113の複数の圧力室1131を駆動する電極118を有する。図3に示すように、電極118は、例えば、複数の圧力室1131をそれぞれ個別に駆動する複数の個別電極1181と、複数の圧力室1131又は全ての圧力室1131で共有される単数又は複数の共通電極1182と、を有する。また、電極118は、基板111の短手方向の端部に、回路基板13が実装される接続部である複数の実装パッド1183を有する。
基板111は、例えばセラミックス材料により矩形板状に形成される。基板111は、例えば、一方向に長い矩形状に形成される。基板111の一面には、電極118の一部となる配線パターンが形成される。基板111の一面には、基板111の短手方向に並んで一対のアクチュエータ113が設けられる。基板111の一面とは、基板111の一方の主面である。基板111は、例えば、単数の供給口1111を有する。なお、基板111は、複数の供給口を有する構成であってもよい。また、基板111は、例えば、単数又は複数の排出口を有する。供給口1111及び排出口は、基板111の両主面間を貫通する貫通孔である。
供給口1111は、インクを共通液室116に供給する入口である。供給口1111は、基板111の短手方向の中央に形成され、基板111の長手方向に沿って延びる貫通孔である。供給口1111は、基板111の長手方向に沿って延びる。換言すると、供給口1111は、例えば、アクチュエータ113の長手方向及び共通液室116の長手方向に沿って一方向に長い長孔である。供給口1111は、一対のアクチュエータ113の間に設けられ、共通液室116と対向する位置に開口する。
排出口は、インクを共通液室116から排出するインクの出口である。排出口は、複数設けられる。複数の排出口は、例えば、共通液室116と対向し、且つ、一対のアクチュエータ113の長手方向の両端部のそれぞれに隣接する位置に開口する。なお、複数の排出口は、一対のアクチュエータ113の長手方向の一方の端部にそれぞれ隣接する位置に開口していてもよい。
枠体112は、基板111の一方の主面に接着剤等により接合される。枠体112は、基板111に設けられた供給口1111、複数の排出口、及び、アクチュエータ113を囲う。
例えば、枠体112は、矩形枠状に形成されることで、枠体112の長手方向に沿って一方向に長い開口を形成する。枠体112の開口には、一対のアクチュエータ113、供給口1111及び複数の排出口が配置される。
一対のアクチュエータ113は、基板111の実装面に接合される。一対のアクチュエータ113は供給口1111を挟んで二列に並んで基板111に設けられる。アクチュエータ113は、一方向に長い板状に形成される。アクチュエータ113は、枠体112の開口内に配置される。アクチュエータ113は、基板111の主面に接合される。アクチュエータ113の基板111とは反対側の面は、ノズルプレート114に接合される。
図2乃至図7に示すように、アクチュエータ113は、アクチュエータ113の長手方向に沿って等間隔に配置された複数の圧力室1131と、アクチュエータ113の長手方向に等間隔に配置されるとともに、隣り合う圧力室1131の間に配置された空気室1132と、を有する。換言すると、アクチュエータ113には、長手方向に沿って、複数の圧力室1131及び空気室1132が交互に配置される。
また、アクチュエータ113は、複数の圧力室1131の一方の端部に連続する複数のノズル室1133を有する。アクチュエータ113は、複数の空気室1132及び複数のノズル室1133を形成する、複数の第1防液壁1136及び単数又は複数の第2防液壁1137を備える。
アクチュエータ113には、長手方向に等間隔に並んで配置され、長手方向に直交する方向に沿う複数の溝が形成される。複数の溝は、複数の圧力室1131と、複数の空気室1132と、を形成する。換言すると、アクチュエータ113は、長手方向に等間隔に並んで配置された、間に溝を形成する壁を構成する駆動素子である複数の圧電体1134を有する。複数の圧電体1134は、複数の圧力室1131を駆動する。複数の圧電体1134は、隣り合う圧電体1134の間に複数の圧力室1131及び複数の空気室1132を形成し、駆動電圧が印加することで、圧力室1131の容積を変化させる。
アクチュエータ113は、例えば、短手方向の幅が、ノズルプレート114が接合される頂部側から基板111側に向かって漸次大きくなる。アクチュエータ113の長手方向に直交する方向(短手方向)に沿った断面の断面形状は、台形状に形成される。即ち、アクチュエータ113は、短手方向の側面部に傾斜する傾斜面1135を有する。一方の側面部(傾斜面1135)は、共通液室116に対向配置される。また、他方の側面部は、複数のノズル室1133を形成する第2防液壁1137が設けられ、一部が複数のノズル室1133内に位置し、他の一部が第2防液壁1137に覆われる。
具体例として、アクチュエータ113は、一方向に長い矩形板状の二枚の圧電材料を、互いの分極方向が逆向きとなるように対向して接着した積層圧電部材により形成される。ここで、圧電材料は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)である。アクチュエータ113は、例えば熱硬化性を有するエポキシ系接着剤によって基板111の実装面に接着される。そして、アクチュエータ113は、例えば、切削加工等によって、傾斜面1135を構成する。また、併せて、基板111及びアクチュエータ113は、例えば、研磨加工によって、電極118がパターニングされる表面が研磨され、研磨面が形成される。また、アクチュエータ113は、例えば、切削加工複数の圧力室1131及び複数の空気室1132を形成する複数の溝が形成され、隣り合う溝の間を区切る側壁である圧電体(駆動素子)1134が形成される。
また、アクチュエータ113には、電極118の一部となる配線パターンが形成される。また、アクチュエータ113は、短手方向において、空気室1132を構成する溝の一端側を閉塞する複数の第1防液壁1136、及び、空気室1132を構成する溝の他端側を閉塞し、そして、圧力室1131を構成する溝の他端側に複数のノズル室1133を形成する第2防液壁1137が形成される。
圧力室1131は、液体吐出ヘッド1による印字等の動作時に、変形することで、インクをノズル1141から噴射させる。圧力室1131は、入口が共通液室116に開口し、出口がノズル室1133に開口する。圧力室1131は、入口からインクが流入し、出口からノズル室1133へインクが流出する。
空気室1132は、図2に示すように、入口側の開口が、感光性樹脂等により形成された第1防液壁1136によって塞がれることで、共通液室116と隔てられる。空気室1132は、ノズルプレート114によって塞がれ、ノズル1141が配置されない。よって、空気室1132には、インクが流入しない。
ノズル室1133は、圧力室1131の出口側の開口と対向して配置され、圧力室1131と流体的に連続する、閉じられた室である。図5に示すように、ノズル室1133の幅Waは、圧力室1131の幅Wbよりも大きく、且つ、ノズルプレート114に形成される後述するノズル1141の入口径ΦDi以上に形成される。好ましくは、ノズル室1133の幅Waは、ノズル1141の入口径ΦDiよりも大きく形成される。ここで、ノズル室1133の幅Wa及び圧力室1131の幅Wbとは、アクチュエータ113の長手方向に沿った寸法である。また、ノズル室1133の幅Waは、ノズルプレート114により覆われる端部の開口の幅である。また、ノズル室1133のノズルプレート114に覆われる端部の開口の幅Waと直交する幅は、ノズル1141の入口径ΦDi以上に形成される。
第1防液壁1136は、空気室1132を形成する溝の入口側となる端部を閉塞し、空気室1132へのインクの浸入を防止する。例えば、第1防液壁1136は、空気室1132を形成する溝内に紫外線硬化樹脂を注した後、マスクプレート等を用いて、必要な部分、例えば、空気室1132を形成する溝の入口側となる端部に紫外線を照射することで形成される。
第2防液壁1137は、空気室1132を形成する溝の出口側となる端部を閉塞するとともに、圧力室1131を形成する溝の出口側となる端部にノズル室1133を形成する。第2防液壁1137は、空気室1132へのインクの浸入を防止し、そして、圧力室1131内のインクをノズル室1133に案内する。
第2防液壁1137は、ノズルプレート114側からみて、櫛歯状に形成される。具体例として、図6に示すように、アクチュエータ113の短手方向で圧力室1131と対向する第2防液壁1137(ノズル室1133)の端面1139は、例えば、アクチュエータ113の傾斜面1135と溝(圧力室1131)の底面1138との稜部からノズルプレート114側に向かって延びる。具体的には、第2防液壁1137の端面1139は、圧力室1131内を流れるインクの流れ方向で、圧力室1131と対向する。第2防液壁1137の端面1139は、傾斜面1135及び溝の底面1138の稜部からノズルプレート114側に向かってアクチュエータ113の長手方向及び短手方向のそれぞれに(基板111の主面方向に)直交する方向に延びる。換言すると、ノズル室1133は、圧力室1131の底部の端部からノズルプレート114に向かって、アクチュエータ113の長手方向及び短手方向のそれぞれに直交する方向に延びる室を形成する。
ノズルプレート114は、板状に形成される。ノズルプレート114は、枠体112の基板111とは反対側の主面に接着剤等により接合される。ノズルプレート114は、複数のノズル室1133と対向する位置に形成された複数のノズル1141を有する。本実施形態において、ノズルプレート114は、複数のノズル1141が一方向に並ぶノズル列1142を二列有する。図6に示すように、ノズル1141は、例えば、ノズル室1133側の入口径ΦDiが、ノズルプレート114の外面側の出口径ΦDоよりも大きい。
共通液室116は、一対のアクチュエータ113の短手方向の間及び一対のアクチュエータ113の長手方向の端部側に形成され、供給口1111から各アクチュエータ113の複数の圧力室1131の一次側の開口(入口)へのインクの流路を構成する。共通液室116は、アクチュエータ113の長手方向に沿って延びる。
電極118は、圧電体である複数の圧電体1134に駆動電圧を印加する。電極118は、基板111に形成された配線パターン及びアクチュエータ113に形成された配線パターンにより形成される。電極118は、アクチュエータ113に形成された溝の内面、アクチュエータ113の傾斜面1135及び基板111上に成膜される。電極118は、アクチュエータ113から、回路基板13が接続される基板111の短手方向の端部へ延びる。
例えば、電極118の複数の個別電極1181は、複数の圧電体1134に個別に駆動電圧を印加する。複数の個別電極1181は、例えば、基板111の短手方向の両端部側に設けられる。例えば、電極118の単数又は複数の共通電極1182は、複数の圧電体1134又は全ての圧電体に同じ電圧を印加する。圧電体1134は、個別電極1181と共通電極1182とによりの間に生じる電圧差により、各圧力室1131を個別に変形させる。共通電極1182は、例えば、基板111の短手方向の中央部に設けられるとともに、該中央部から個別電極1181を避けて基板111の短手方向の両端部又は一方の端部にパターニングされる。
図1に示すように、マニフォールドユニット12は、マニフォールド121と、インク供給管123と、インク排出管124と、一対の温調用管である温調水供給管125及び温調水排出管と、を備える。なお、インク供給管123、インク排出管124、温調水供給管125及び温調水排出管の数は適宜設定できる。
マニフォールド121は、板状又はブロック状に形成される。マニフォールド121は、基板111の供給口1111及びインク供給管123を連続する供給流路と、基板111の排出口及びインク排出管124をする排出流路と、温調用の流体の流路を形成する温調用流路と、を備える。マニフォールド121には、例えば、インク供給管123、インク排出管124、温調水供給管125及び温調水排出管が固定される。
回路基板13は、一端が基板111の電極118の端部に設けられた実装パッド1183に接合される配線フィルム131と、配線フィルム131に搭載されたドライバIC132と、配線フィルム131の他端に実装されたプリント配線基板133と、を備える。
回路基板13は、ドライバIC132により駆動電圧をアクチュエータ113の配線パターンに印加することでアクチュエータ113を駆動し、圧力室1131の容積を増減させて、ノズル1141から液滴を吐出させる。
配線フィルム131は、電極118に接続される。具体例として、配線フィルム131は、複数の個別電極1181及び共通電極1182に接続される。例えば、配線フィルム131は、基板111の接続部に熱圧着等により固定されるACF(異方導電性フィルム)である。接続される配線フィルム131は、例えば、一つのヘッド本体11に対して複数設けられる。本実施形態においては、配線フィルム131は、1つのアクチュエータ113に2つ連結される。配線フィルム131は、例えば、ドライバIC132が実装されたCOF(Chip on Film)である。
ドライバIC132は、配線フィルム131を介して複数の個別電極1181及び共通電極1182に接続される。なお、ドライバIC132は、配線フィルム131ではなく、ACP(異方導電ペースト)、NCF(非導電性フィルム)、及びNCP(非導電性ペースト)のような他の手段によって、複数の個別電極1181及び共通電極1182に接続されても良い。
プリント配線基板133は、各種電子部品やコネクタが搭載されたPWA(Printing Wiring Assembly)である。
次に、図8及び図9を用いて、液体吐出ヘッド1の動作及びメニスカス位置の時間変化について説明する。なお、図9に示すように、本実施形態の液体吐出ヘッド1のメニスカス位置の時間変化と比較するために、比較例として、従来の技術である、ノズル室1133を有さず、圧力室1131にノズル1141が対向する液体吐出ヘッドとのメニスカス位置の時間変化を用いて説明する。なお、実施形態の液体吐出ヘッド1と従来技術の液体吐出ヘッドとは、図8に示す駆動波形を印加した例を示す。
先ず、図8に示す駆動波形を説明する。駆動波形は、吐出パルスPa~Pcと、キャンセルパルスPdからなる。この駆動波形が電極118に印可されると、アクチュエータ113の圧力室1131を構成する圧電体1134がせん断変形し、圧力室1131の内部に充填されているインクを加圧し、圧力振動が発生する。圧力振動により、吐出パルスPa~Pcが印加されたときに、各々1滴のインクが連続的にノズル1141から吐出する。このとき、実施形態に係る液体吐出ヘッド1においては、圧力室1131からノズル室1133を通ってノズル1141からインクが吐出される。比較例の液体吐出ヘッドにおいては、ノズル室1133を有さず、圧力室1131に対向してノズル1141が配置される。よって、比較例の液体吐出ヘッドは、圧力室1131からノズル1141へとインクが移動し、ノズル1141からインクが吐出される。
なお、キャンセルパルスPdが印加されると、圧力室1131を形成する圧電体1134が振動し、吐出パルスPa~Pcにより生じた圧力振動を打ち消す。なお、このような駆動波形のように、連続する複数の吐出パルスPa~Pcにより連続的にインクが吐出すると、ノズル1141に向けて、インクを補給する流れが圧力室1131に生じ、吐出動作が終了した後も、インクの慣性により圧力室1131からノズル1141へのインクの流れが継続する。
従来の技術では、圧力室1131にノズル1141が対向して配置されているので、圧力室1131の幅Wbがノズル1141の入口径Diより大きいので、この流れに対する粘性抵抗が小さく、吐出動作が終了した後のインクの流れを抑制できない。このため、図9に破線で示すように、ノズル1141からメニスカスが出っ張る現象である所謂メニスカス盛り上がりが生じる。そして、図9にNSで示すように、メニスカス盛り上がりが生じている状態においてアクチュエータ113(圧力室1131)の次の駆動タイミングとなると、メニスカス盛り上がりが生じた状態で次の吐出動作が開始すると、次の吐出動作によりノズル1141から吐出されるインクの吐出速度が大幅に低下する。このため、インクの吐出速度の低下によって、記録媒体上に付着するインクの位置がずれることや、吐出体積にバラツキが生じることがあり、印字品質が悪化する虞がある。
これに対し、実施形態の液体吐出ヘッド1は、圧力室1131の外側にノズル1141を配置するノズル室1133を有する。このため、ノズル1141の入口径Diに対してノズル室1133の幅Waを設定することができるため、圧力室1131の幅Wbをノズル1141入口径Diより小さくできる。よって、圧力室1131におけるインクを補給する流れに対する粘性抵抗を大きくすることができる。このため、図9に実線で示すように、メニスカス盛り上がりを防止でき、記録媒体上に付着するインクの位置がずれて印字品質が悪化することや、吐出体積にバラツキを生じることを防止できる。このように、実施形態の液体吐出ヘッド1は、図9に示す比較例と比べても、メニスカス盛り上がりが生じることを防止できる。
以下、液体吐出ヘッド1を有する液体吐出装置2について、図10を参照して説明する。液体吐出装置2は、筐体2111と、媒体供給部2112と、画像形成部2113と、媒体排出部2114と、支持装置である搬送装置2115と、メンテナンス装置2117と、制御部2118と、を備える。また、液体吐出装置2は、液体吐出ヘッド1に供給するインクの温度を調整する温調装置を備えている。
液体吐出装置2は、媒体供給部2112から画像形成部2113を通って媒体排出部2114に至る所定の搬送路2001に沿って、吐出対象物である記録媒体として例えば用紙Pを搬送しながらインク等の液体を吐出することで、用紙Pに画像形成処理を行うインクジェットプリンタである。
媒体供給部2112は、複数の給紙カセット21121を備える。画像形成部2113は、用紙を支持する支持部2120と、支持部2120の上方に対向配置された複数のヘッドユニット2130と、を備える。媒体排出部2114は、排紙トレイ21141を備える。
支持部2120は、画像形成を行う所定領域にループ状に備えられる搬送ベルト21201と、搬送ベルト21201を裏側から支持する支持プレート21202と、搬送ベルト21201の裏側に備えられた複数のベルトローラ21203と、を備える。
ヘッドユニット2130は、複数のインクジェットヘッドである液体吐出ヘッド1と、各液体吐出ヘッド1上にそれぞれ搭載された液体タンクとしての複数の供給タンク2132と、インクを供給するポンプ2134と、液体吐出ヘッド1と供給タンク2132とを接続する接続流路2135と、を備える。
本実施形態において、液体吐出ヘッド1としてシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色の液体吐出ヘッド1と、これらの各色のインクをそれぞれ収容する4色の供給タンク2132を備える。供給タンク2132は接続流路2135によって液体吐出ヘッド1に接続される。
ポンプ2134は、例えば圧電ポンプで構成される送液ポンプである。ポンプ2134は、制御部2118に接続され、制御部2118により駆動制御される。
接続流路2135は、液体吐出ヘッド1のインク供給管123に接続される供給流路を備える。また、接続流路2135は、液体吐出ヘッド1のインク排出管124に接続される回収流路を備える。例えば、液体吐出ヘッド1が非循環式であることから、回収回路は、メンテナンス装置2117に接続される。
搬送装置2115は、媒体供給部2112の給紙カセット21121から画像形成部2113を通って媒体排出部2114の排紙トレイ21141に至る搬送路2001に沿って、用紙Pを搬送する。搬送装置2115は、搬送路2001に沿って配置される複数のガイドプレート対21211~21218と、複数の搬送用ローラ21221~21228と、を備えている。搬送装置2115は、用紙Pを液体吐出ヘッド1に相対移動可能に支持する。
メンテナンス装置2117は、例えば、メンテナンス時にノズルプレート114の外面に残存するインクを吸引し、回収する。また、液体吐出ヘッド1が非循環式である場合には、メンテナンス装置2117は、メンテナンス時に、ヘッド本体11内のインクを回収する。このようなメンテナンス装置2117は、回収したインクを貯留するトレイやタンク等を有する。
制御部2118は、プロセッサの一例としてのCPU21181と、各種のプログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等のメモリと、外部からのデータの入力及び外部へのデータの出力をするインターフェイス部と、を備える。
このように構成された液体吐出ヘッド1及び液体吐出ヘッド1を用いる液体吐出装置2は、ヘッド本体11に圧力室1131と連続するノズル室1133を設け、このノズル室1133にノズル1141を対向配置する。このため、ノズル1141の入口径は、ノズル室1133の幅との関係で設定できるため、ノズル1141の入口径に合わせて圧力室1131の幅を設定することを要しない。即ち、圧力室1131の幅をノズル1141の入口径よりも小さくすることができる。よって、圧力室1131の幅を、インクに対して適正な粘性抵抗及び慣性抵抗とする幅に設定できる。
このような圧力室1131とすることで、ヘッド本体11は、インクに対して適正な粘性抵抗等を付与することができることから、インクのノズル1141からの吐出後に、圧力室1131からノズル1141に向かうインクの流れを制御できる。即ち、ノズル1141からインクが連続的に吐出されると、ノズル1141に向けて、インクを補給する流れが圧力室1131に生じ、吐出動作が終了した後も、インクの慣性により流れが継続する。しかしながら、実施形態の液体吐出ヘッド1は、圧力室1131の幅をノズル1141の入口径より小さくすることで、インクを補給する流れに対する粘性抵抗を大きくできる。
よって、液体吐出ヘッド1は、ノズル1141のノズル面からインク吐出後にメニスカスが盛り上がり、高い駆動周波数においてインクの吐出速度が低下することを防止できる。液体吐出ヘッド1は、高い駆動周波数でも吐出速度や吐出体積のバラツキが生じることを抑制できるため、良好な印字品質を安定させることができる。
また、アクチュエータ113の複数の圧力室1131及び複数の空気室1132は、アクチュエータ113の短手方向において基板111の端部(出口)側が、複数のノズル室1133を形成する第2防液壁1137により覆われる。このため、短手方向における基板111の端部とアクチュエータ113との間に共通液室116を配置する必要がない。よって、基板111は、短手方向の幅を小さくすることができることから、液体吐出ヘッド1の小型化が可能となる。
上述した液体吐出ヘッド1及び液体吐出装置2によれば、圧力室1131に連続するノズル室1133を設けることで、圧力室1131の幅をノズル1141の入口径ΦDiよりも小さくすることができる。
なお、本発明の実施形態は上述した構成に限定されない。以下、いくつかの実施形態の例を示す。また、以下の説明において説明する実施形態において、上述した第1の実施形態と同様の構成には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
例えば、上述した例では、ヘッド本体11は、枠体112を備える構成を説明したがこれに限定されない。例えば、枠体112を設けず、第2防液壁1137を矩形枠状とし、一対のアクチュエータ113、供給口1111及び複数の排出口の周囲を囲う構成としてもよい。このような構成とすることで、枠体112を設ける必要が無くなることから、基板111の短手方向の幅を小さくすることができ、ヘッド本体11の小型化が可能となる。
また、上述した例では、ノズル室1133に対向するノズル1141を一つ設ける例を説明したがこれに限定されない。例えば、ノズル室1133に対向するノズル1141は複数であってもよく、また、ノズル1141の形状も適宜設定できる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、圧力室の幅をノズルの入口径よりも小さくすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…液体吐出ヘッド、2…液体吐出装置、11…ヘッド本体、12…マニフォールドユニット、13…回路基板、111…基板、112…枠体、113…アクチュエータ、114…ノズルプレート、116…共通液室、118…電極、121…マニフォールド、123…インク供給管、124…インク排出管、125…温調水供給管、131…配線フィルム、132…ドライバIC、133…プリント配線基板、1111…供給口、1131…圧力室、1132…空気室、1133…ノズル室、1134…圧電体(駆動素子)、1135…傾斜面、1136…第1防液壁、1137…第2防液壁、1138…底面、1139…端面、1141…ノズル、1142…ノズル列、1181…個別電極、1182…共通電極、1183…実装パッド、2001…搬送路、2111…筐体、2112…媒体供給部、2113…画像形成部、2114…媒体排出部、2115…搬送装置、2117…メンテナンス装置、2118…制御部、2120…支持部、2130…ヘッドユニット、2132…供給タンク、2134…ポンプ、2135…接続流路、21121…給紙カセット、21141…排紙トレイ、21201…搬送ベルト、21202…支持プレート、21203…ベルトローラ、21211~21218…ガイドプレート対、21221~21228…搬送用ローラ。

Claims (5)

  1. 複数の圧力室を有し、前記複数の圧力室の容積を可変するアクチュエータと、
    前記複数の圧力室の一端にそれぞれ設けられる複数のノズル室と、
    前記複数のノズル室と対向して設けられ、入口径が前記圧力室の幅よりも大きい、液体を吐出する複数のノズルが形成されるノズルプレートと、
    を備える液体吐出ヘッド。
  2. 前記複数の圧力室と交互に配置される複数の空気室を有する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記アクチュエータは、シェアモードである、請求項1又は請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ノズル室の幅は、前記ノズルの入口径以上である、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記アクチュエータの短手方向の側面部に傾斜面を有し、
    前記圧力室と対向する前記ノズル室の端面は、前記アクチュエータの前記傾斜面と前記圧力室の底面との稜部から前記ノズルプレートに向かって延びる、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
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