JP2023092517A - 高屈折率を有する光学ガラス - Google Patents

高屈折率を有する光学ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】高い屈折率、およびできるだけ低い液相線温度、並びに有利にはできるだけ高い内部透過率を有し、比較的高いアッベ数を有する光学ガラスを提供する。【解決手段】前記課題は、2.10を上回る屈折率ndを有し、少なくともTiO2、NbO2.5およびLaO1.5を含む光学ガラスであって、以下の特徴: カチオン特性値K 1.8<K≦28、ここでK=(Ti等価物+SiO2+(BO1.5)/2)/(La等価物)であり、Ti等価物、SiO2、BO1.5およびLa等価物のモル割合はカチオン%で前記カチオン特性値Kに入れられる; ガラス成分SiO2およびB2O3の合計 8.0モル%≦(SiO2+B2O3)≦20.0モル%、ここでB2O3の割合は0モル%を上回り、且つSiO2の割合は0モル%を上回る; 温度Tmax≦1330℃を有する、前記光学ガラスによって解決される。【選択図】図1

Description

本発明は光学ガラス、ガラス物品およびその使用に関する。
本発明は光学部品およびレンズ並びにメタ光学部品の分野において、および「拡張現実」(英語の「Augmented reality」)において用いられ得るガラスに関する。後者は、殊に視覚的に提示されたコンピュータ生成の情報について、現実を拡張することであると理解される。拡張現実は、特別なAR眼鏡を介して実現される。これはそれぞれ、ガラス製の平面状の導波路を1~3個含有する光学的な構造部材を有する。その導波路上にさらに、可視スペクトル範囲の赤色領域、緑色領域および場合により青色領域におけるそれぞれ1つの波長用の格子が組み込まれている。これを介して、仮想的な像もしくは情報が導波路において結合および取り出され、目の前で可視化される。導波路として機能するガラス基材の屈折率値が高いことは、広い視野(Field of View; FoV)を実現できるという利点を有する。その際、FoVはシステムにおける最小の屈折率値を通じて、つまり、赤色スペクトル領域におけるガラスの屈折率値を通じて決定される。従って、587.6nmでの高い屈折率値nd以外に、さらに比較的大きなアッベ数、ひいては小さな分散を有するガラスが好ましい。メタ光学部品とは、その構造サイズが光の波長よりも著しく小さい、例えば5分の1または10分の1であるナノ光学部品と理解される。
重いガラスの成分、つまり、高いモル質量を有する成分は、屈折率値(屈折率とも称される)を高めるために寄与するが、同時にガラスの密度を高め、そのことは不利である。その際、そのようなガラスの密度は、屈折率の上昇に伴って不相応に上昇することが多い。これは、AR用途のためにガラス基材が薄くされ得るにしても、そのガラス基材が著しく重くなることを意味し、そのことがAR眼鏡の長時間の装着を不快にする。ヘッドセットから標準的な眼鏡の形態に移行する傾向があり、それはより長時間、または通常の眼鏡のように常に装着されるものなので、眼鏡を軽くする必要がある。この軽量化は、多くの他の使用分野のためにも有利であり、なぜならDSLR分野におけるカメラ光学部品も非常にかさばるか、または非常に重いことが非常に多く、そのことがオートフォーカスの電池の出力需要を著しく高めるからである。
さらに、高屈折率ガラスは好ましくは、可視波長領域において特に良好な内部透過率τi(英語の「internal transmission」)を有するべきである。これに関し、特に高屈折率ガラスの場合、殊に低い方の可視波長領域、例えば青色領域420nm~490nmにおける、とりわけ420nm、450nmまたは460nmでの内部透過率が問題として明らかになっている。これに関し、ガラスのいわゆる「UV端」、つまりスペクトルの可視領域から引き続くUV領域への透過率曲線の低下が説明されることが多い。UV端が可視領域に広くシフトし過ぎるか、または充分急峻に上昇しない場合、透過率特性は低い方の可視波長領域において用途によっては充分に良好ではなく、ガラスが黄色がかっていることが多い。さらに、可視領域全体(殊に380nm~800nm)において特に高い屈折率を有するガラスを提供するのは困難であることが判明している。
高屈折率ガラスのさらなる問題は、そのようなガラスは高い液相線温度、つまり、溶融物と固体もしくは結晶とが平衡状態にある温度を有することである。液相線温度を下回ると、溶融物から結晶が析出する。高屈折率ガラスはガラス形成剤の割合が低く、且つ非常に低い粘度を有するので、そのようなガラスの場合、液相線温度を下回ることは非常に急速な結晶の形成をもたらし、なぜなら、溶融物の「粘性」による結晶化についての動力学的な阻害がないか、もしくは非常に少ないからである。従って、高い溶融温度は高い液相線温度を伴う。高い液相線温度はさらに不利であり、なぜなら、高温の際、耐熱性材料(とりわけ溶解された形態および粒子としての白金)が侵入するという問題が生じかねないからである。さらに、高温は複数の価数のガラス成分(殊にニオブおよびチタン)が部分的に還元されて、それぞれ、より低い酸化数で存在することをもたらすことがあり、そのことはガラスの着色の問題および透過率の低下をもたらすことがある。低い内部透過率は、AR眼鏡においても、他の光学的な構造部材についても投影される像の色感を歪曲する。さらに、高い液相線温度は、高屈折率ガラスの製造コストを高める。
従来技術におけるガラスのいくつかは、リン酸ニオブ系またはリン酸チタン系に由来するので、それらはP25およびニオブおよび/またはチタンを多大な割合で含有する。これらのガラス、殊にリン酸ニオブガラスは2.1未満の屈折率値を有し、且つ生産において非常に問題があることがあり、なぜなら、ただでさえ既に還元性に作用するリン酸系において、例えば高すぎる溶融温度および清澄温度による酸素の損失が、低下した酸化数をもたらすからである。ニオブの場合、これは例えばV未満の酸化数であり、チタンの場合、IV未満の酸化数である。これは、ニオブ系においては濃い茶色から黒色の着色をもたらすか、またはチタン系においては黄緑青色~茶色の着色をもたらすことがある。さらに、リン酸チタン系におけるチタンは結晶化傾向を顕著に高め、それは重フリント分野において既存の高屈折率ガラスの公知の問題であり、その際、例えばそれはもはや再プレス可能ではない。ニオブとは対照的に、最も高い酸化数のチタンでさえ、可視領域の端部(UV領域に向かって)で吸収し、それは高い含有率ではケイ酸バリウムチタンの公知の黄ばみを引き起こす。
さらに、リン酸ニオブのガラス類、例えば高屈折の重フリント類、またはランタン重フリント類は、界面で結晶化する傾向があるだけでなく、非常に速い結晶成長も示し、そのことにより、後の冷却(応力冷却または屈折度の調整)が、場合により予め核生成したガラスにとって危機的になる。さらに、そのガラスは比較的脆く、従って非常に薄いウェハに研磨することが困難であることが知られている。
独国特許出願公開第102006030867号明細書(DE102006030867 A1)においては、2000以上の屈折率ndを有する光学ガラスが記載されている。そこで開示されるガラスは高含有率の酸化バリウムを有し、それはガラス形成および屈折率値に悪影響を及ぼす。
米国特許出願公開第20160194237号明細書(US20160194237 A1)は、ケイ素、ホウ素、ランタン、チタン、ニオブおよびジルコニウムを含有する光学ガラスを記載しているが、それは通常、2.10未満の屈折率値しか有さない。欧州特許出願公開第3845503号明細書(EP3845503 A1)、特開2020-59629号明細書(JP202059629 A1)、国際公開第2021085271号(WO2021085271 A1)も、2.10未満、大抵は2.05未満の屈折率値を有するガラスしか開示していない。
独国特許出願公開第102006030867号明細書 米国特許出願公開第20160194237号明細書 欧州特許出願公開第3845503号明細書 特開2020-59629号明細書 国際公開第2021085271号
本発明の課題は、従来技術からの欠点を克服する光学ガラスを提供することである。さらに、本発明の課題は、高い屈折率nd、およびその際できるだけ低い液相線温度、並びに有利にはできるだけ高い内部透過率を有し、比較的高いアッベ数を有するガラスを提供することである。前記ガラスは有利にはできるだけ低い密度を示し、良好に熱間成形でき且つ良好に加工可能であるべきである。前記の課題は、特許請求の範囲の対象によって解決される。
発明の説明
1つの態様において、本発明は2.10を上回る屈折率ndを有し、少なくともTiO2、NbO2.5およびLaO1.5を含む光学ガラスであって、以下の特徴:
・ カチオン特性値K 1.8<K≦28、ここでK=(Ti等価物+SiO2+(BO1.5)/2)/(La等価物)であり、Ti等価物、SiO2、BO1.5およびLa等価物のモル割合はカチオン%で前記カチオン特性値Kに入れられる、
・ ガラス成分SiO2およびB23の合計 8.0モル%≦(SiO2+B23)≦20.0モル%、ここでB23の割合は0モル%を上回り、且つSiO2の割合は0モル%を上回る、
・ 温度Tmax≦1330℃
を有する、前記ガラスに関する。
本発明は大部分が、ガラス成分のカチオンの互いのモル割合の正確な調整に基づく。従って、ガラス組成をカチオン%での記述によって特徴付けることが合理的である。当然、ガラスはアニオン、殊に酸素も含有する。ただし、本発明によるガラスの特性はアニオンによってはあまり決定されないので、本発明の本質はカチオンの組成のほうにある。
「カチオンパーセント」(略してカチオン%)との用語は、ガラス中のカチオンの全体の含有率に対するカチオンの相対的なモル割合に関する。当然、ガラスはアニオンも含有し、ガラス中のアニオンの全体の含有率に関するその相対的なモル割合はアニオンパーセント(アニオン%)として示される。本発明の範囲において、カチオンはそれぞれ最高の酸化数で述べられ、アニオンとしての酸素との電荷平衡で表される。しかしながらこれは、ガラス中のカチオンが最高の酸化数でのみ存在しなければならないことを意味するのではない。例えばヒ素およびアンチモンの場合、カチオンはガラス中に3価の酸化数および5価の酸化数で併存することがある。よりわかりやすくするために、ガラス組成の説明においては成分の元素名、例えば「ニオブ」も使用される。これは例えば「ニオブのカチオン」の代わりであり、従ってガラス中に元素状のニオブが存在することを意味するのではない。
カチオンに加えて、本発明によるガラスはアニオンも有し、それは好ましくはO2-、F-、Br-、Cl-からなる群から選択される。O2-のモル割合は、アニオンに関して有利には少なくとも50%(アニオン%)、さらに好ましくは少なくとも70%、また好ましくは少なくとも90%、特に好ましくは少なくとも99%であるべきである。好ましい実施態様において、前記ガラスはアニオンとしてO2-のみを含有し、他のアニオンは不含である。
いくつかの組成の特徴は、酸化物のガラス成分のモル割合について述べることによってより良好に説明できる。そのような場合、それぞれのガラス成分、またはガラス成分の合計はモル%で明示的に述べられる。モル%での記述は、カチオン%で記述されるガラス組成から計算できる。
本発明の範囲において、SiO2を有する、TiO2を多く含むガラス系は、冒頭で記載されたリン酸ニオブ系またはリン酸チタン系のガラスとは異なり、達成可能な内部透過率に関して安定であり、より高い屈折率値、且つそれにもかかわらず比較的低い密度を有することが判明した。屈折率値の増加に伴い、失透傾向が増加する。それにもかかわらず、nd>2.10を有する本発明によるガラスは、公知のチタン、ニオブおよびランタン含有ガラスと同様の安定な失透を有することが判明した。
本発明による光学ガラスはガラス成分の特定のカチオンの割合(カチオン%)の特別な比を有し、それはカチオン特性値Kとして示され、以下のように決定される:
K=(Ti等価物+SiO2+(BO1.5)/2)/(La等価物)。
本発明によるガラスについては1.8<K≦2.8が該当する。
この条件は、高い屈折率値および高い内部透過率を達成するために有利な成分について、アモルファスガラスを形成する、つまり結晶相が形成されないことが可能である組成範囲を規定する。そのような高屈折率ガラス系においては、低い液相線温度で安定なガラス範囲を得ることが課題である。本発明による条件を通じて、そのような組成範囲が見出され、二元系または三元系の場合の混和ギャップと同様に説明される。
その際、前記ガラスはさらに温度点Tmax≦1330℃およびnd>2.10を有する。
カチオン特性値Kにおいて、ガラス組成のカチオンは、その結晶イオン半径に相応して(例えばR.D.Shannon; Revised Effective Ionic Radii and Systematic Study of Inter Atomic Distances;Halides and Chalcogenides; Acta crystallographica. Section A, 32, 751, 1976に開示)、種々の群に区分される:
チタン等価物(Ti等価物)は、チタン(TiO2)、ニオブ(NbO2.5)、ジルコニウム(ZrO2)、タングステン(WO3)、タンタル(TaO2.5)、アルミニウム(AlO1.5)、アンチモン(SbO2.5)およびヒ素(AsO2.5)のカチオン、つまり100pm未満の小さめのイオン半径を有するイオンのモル割合の合計から構成される。
ランタン等価物(La等価物)は、ランタン(LaO1.5)、ガドリニウム(GdO1.5)、イットリウム(YO1.5)およびイッテルビウム(YbO1.5)のカチオン、つまり、100pmを上回る大きめのイオン半径を有するイオンのモル割合の合計から形成される。La等価物はカチオン特性値の除数である。
ガラス形成剤であるケイ素(SiO2)およびホウ素(BO1.5)のモルでのカチオン%も前記条件に入っており、それらはチタン等価物のカチオン%の割合に加えられ、チタン等価物と共にカチオン特性値の被除数を構成する。ガラス組成において、物質量を考慮するとSiO2はB23によって置き換えられることができ、その際、屈折率はほぼ同じレベルのままであるので、BO1.5のカチオン%の半分のみ、つまり(BO1.5)/2が前記条件に入る。
特定の比における種々の大きさのカチオンの本発明による選択および混合によって、効率的に結晶形成に対抗することができる。
カチオン特性値Kは本発明によれば1.8を上回り且つ最大2.8である。カチオン特性値が1.8以下である場合、Tmaxが高くなり過ぎるので、プロセス中で必須の高温に起因して耐熱性材料が侵入することおよび複数の価数の酸化物の還元の増加によって、内部透過率が低下する。さらに、Kが小さくなると屈折率値は低下する傾向があり、なぜなら、ランタン等価物はチタン等価物よりも屈折率値を強く高めないからである。しかし、カチオン特性値も高すぎてはならない。Kが2.8より大きい場合、ガラス中に含有されるランタン等価物が少な過ぎ、そのことは結晶化傾向、ひいてはTmaxに悪影響を及ぼす。さらに、カチオン特性値Kが高過ぎる、ひいてはチタン等価物が多過ぎる場合、前記ガラスは、複数の価数の酸化物、例えばTiO2およびNbO2.5の割合が高いことに基づき、還元、ひいては変色する傾向がより強い。カチオン特性値の有利な下限は、少なくとも1.9またはそれより上、または少なくとも2.0であることができる。特に有利な実施例は、2.0を上回るカチオン特性値についての下限、または少なくとも2.1またはそれより上、または少なくとも2.2またはそれより上、または少なくとも2.25またはそれより上、または少なくとも2.3またはそれより上の下限を有する。本発明のいくつかの有利な変形形態は、最高2.75またはそれ未満、または最高2.7またはそれ未満、またはいくつかの好ましい変形形態については最高2.6またはそれ未満のカチオン特性値Kの上限を有し得る。
さらに、本発明によるガラスの場合、ガラス成分SiO2およびB23の合計は少なくとも8.0モル%且つ最高20.0モル%であり、ここでB23の割合は0モル%を上回り、且つSiO2の割合は0モル%を上回る。酸化物に基づくモル%でのガラス成分SiO2およびB23の割合はそれぞれ、カチオン%で記述された組成から算出され得る。本発明によるガラスは少なくとも8.0モル%、有利には8.0モル%より多く、有利には少なくとも9.0モル%、または少なくとも10.0モル%の(SiO2+B23)の合計を必要とし、それによって溶融プロセスにおいてガラス状の組成物が形成され得る。しかしながら、その合計については、20.0モル%の条件を上回るべきではなく、なぜなら、そうでなければガラス中に包含される屈折率を高めるガラス成分の割合が少なくなり過ぎるので、生じる屈折率が低くなり過ぎるからである。SiO2+B23の合計についての有利な上限は<20.0モル%であることができる。特に有利な実施態様について、SiO2+B23の合計の上限は最大19.0モル%、または最大18.0モル%であることができる。いくつかの有利な変形形態は、最大17.0モル%、または最大16.5モル%の合計の上限も有し得る。B23は有利には少なくとも1.0モル%、または少なくとも1.5モル%、または少なくとも2.0モル%、且つ/または有利には最高19.0モル%、または最高17.0モル%、または最高15.0モル%、または最高13.0モル%、または最高12.0モル%であることができる。SiO2は有利には少なくとも1.0モル%、または少なくとも2.0モル%、または少なくとも3.0モル%、且つ/または有利には最高19.0モル%、または最高18.0モル%、または最高16.0モル%、または最高15.0モル%であることができる。
さらに、本発明によるガラスは温度Tmax≦1330℃を有する。Tmaxは組成に依存するガラスの変数であり、出発材料(例えば原料、破片など)から「完全な」溶融物を生成するために、溶融プロセスにおいて少なくとも必要とされる温度を記述する。その際、「完全な」溶融物は、溶融残留物、例えば完全には溶融されていない原料、および結晶が溶融物中にない場合に存在する。冒頭で説明したとおり、耐熱性材料がガラス中に侵入すること、およびより低い酸化数での複数の価数のイオンによるガラスの着色を回避するために、溶融温度および清澄温度はできるだけ低くする必要がある。それによって、高い内部透過率を達成できる。できるだけ高い内部透過率を達成するという要件に基づき、溶融温度および清澄温度を任意に高く選択することはできないため、溶融温度は上限があり、それ故にここで記載される温度点は「Tmax」としても示される。従って、Tmaxは結晶不含の完全な溶融物がまだ生成され得る最低温度である。この関係に基づき、Tmaxはガラスの液相線温度についての良好な尺度である(下記参照)。
本発明の範囲において、ガラス組成物のTmaxは一連の実験で研究室規模で系統的に特定され、小さなるつぼ内の出発成分から、それぞれ体積20mlを有する同じガラスを異なる最高温度で溶融し、その際、10℃の温度ステップが選択される。引き続き、最低温度から始まって最高温度まで、完全な溶融物が既に形成されたかどうか、または残留物および/または結晶がガラス中にまだあるかどうかについて、溶融結果を視覚的に評価する。
組成物についてこのように算出されたTmax値は、より大きな体積(例えば1リットル)での研究室の溶融物でも再現することができた。さらに、さらなる実験は、温度点Tmaxがガラスの液相線温度よりわずかに高いだけであることを示した。扱いが容易な研究室の方法において特定された温度点Tmaxが、ここでは正確に特定されていないガラスの液相線温度についての良好な尺度であることが導き出された。
本発明の有利なさらなる構成において、Tmaxは1330℃未満、有利には最高1320℃、有利には最高1310℃、好ましくは最高1300℃である。いくつかの有利な変形形態は、最高1290℃、または最高1280℃のTmaxを有する。
さらに、本発明によるガラスは2.10を上回る屈折率ndを有し、それによってシステム、例えばAR眼鏡の有利な大きいFoVを実現できる。
有利な実施態様において、屈折率ndは2.100を上回り、有利には少なくとも2.110、有利には少なくとも2.115、有利には少なくとも2.120、有利には少なくとも2.125、または有利には少なくとも2.130、または少なくとも2.133である。有利なndの上限は2.20または2.200または2.195または2.190または2.189であることができる。従って、全体として屈折率は有利には2.10~2.20の範囲であることができる。屈折率ndは当業者には公知であり、殊に波長約587.6nm(ヘリウムのd線の波長)での屈折率を示す。どのように屈折率ndを特定できるのかは、当業者に公知である。
好ましくは、屈折率は屈折計を用いて、殊にVブロック屈折計を用いて特定される。その際、殊に正方形またはほぼ正方形の底面を有する試料(例えば約20mm×20mm×5mmの寸法を有する)を使用できる。Vブロック屈折計を用いて測定する際、試料は通常、既知の屈折率を有するV字型のブロックプリズム内に設置される。入射光線の屈折は試料の屈折率とVブロックプリズムの屈折率との間の差に依存するので、試料の屈折率を特定できる。測定は好ましくは温度22℃で行われる。
本発明の範囲において、2.10を上回る屈折率ndと、低い温度点Tmax、つまり低い液相線温度とを有する光学ガラスを提供することに成功し、そのことによって高い内部透過率を有するガラスを提供することができる。
前記ガラスの有利な実施態様は、波長460nmおよび試料厚10mmで測定して少なくとも75%、殊に少なくとも79%、殊に少なくとも82%、または少なくとも85%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも90%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、または少なくとも97%の内部透過率を有する。導波路としてのガラスの機能において、例えばAR眼鏡において生成される像の場合、色感は歪曲されない。
内部透過率もしくは内部透過度は、例えばDIN5036-1:1978に準拠して、当業者によく知られた方法で測定できる。本明細書において、内部透過率の記載は波長460nmおよび試料厚10mmに関する。「試料厚」の記述は、ガラスがこの厚さを有することを意味するのではなく、内部透過率の記載が関する厚さを記述するに過ぎない。
特段記載されない限り、または当業者にとって明らかでない限り、本願で記載される測定は20℃且つ気圧101.3kPaで実施される。
本発明の有利な実施態様において、ガラスの密度は有利には<5.3g/cm3、有利には<5.2g/cm3、または<5.1g/cm3、または<5.0g/cm3である。
本発明の有利な実施態様において、前記ガラスは高い屈折率に比して低い密度を有し、そのことによって例えばAR眼鏡における光学素子の場合に重量を削減することができる。その際、(nd2/密度の比の数値が0.85を上回り、有利には0.87を上回り、好ましくは0.89を上回り、好ましくは0.90を上回り、且つ/または有利には0.99未満、有利には0.98未満、好ましくは0.97未満である場合に有利であることができる。
本発明の有利な実施態様において、ガラスは18.5を上回るアッベ数、つまり分散(νd)を有する。好ましくは、分散は18.9を上回り、さらに好ましくは19.2を上回り、且つ/またはさらに好ましくは19.5を上回り、且つ/または有利には30.0未満、または25.0未満、または24.0未満である。νdは公知のとおり、屈折計を用いて屈折率値nd(約587.6nmで)、nF(約486nmで)、およびnC(約656nmで)を特定し、νd=(nd-1)/(nF-nC)を用いて互いに関係付けて計算される。
有利な実施態様において、前記ガラスは600℃~800℃のガラス転移温度Tを示す。有利には、Tgは670℃を上回り、有利には700℃を上回り、好ましくは720℃を上回ることができる。より高いTgは結晶化安定性に関して有利であることができ、なぜなら、それによってTmaxに対する温度差が小さくなり、ガラスが速やかに安定なガラス状態に達するからである。しかし、それにも関わらず前記ガラスは良好に熱成形および加工され得る。
温度範囲20~300℃での平均熱膨張係数(CTE)も高すぎてはならず、有利には8.0~12.0ppm/Kの範囲、殊に8.3~11.5ppm/K、さらに好ましくは8.5~11.0ppm/Kの範囲であるべきである。CTEはDIN ISO7991:1987に準拠して特定される。
本発明のガラスは有利にはチタン含有、ニオブ含有およびランタン含有である。ニオブ含有ガラスはUVに近い可視スペクトル範囲において悪い内部透過率を示し、且つチタン含分に基づき、界面結晶化の傾向が強いという評判がある。この欠点は、本願に記載されるガラスでは生じないか、または制御可能な程度でしか生じない。
チタン等価物(Ti等価物)の群を構成するガラス成分を以下に記載する:
ガラス中のチタン(TiO2)含有率は少なくとも32.0カチオン%、有利には少なくとも34.0カチオン%、または少なくとも35.0カチオン%であることができる。いくつかの有利な実施態様において、前記含有率はさらには、少なくとも37.0カチオン%、または少なくとも38.0カチオン%である。いくつかの有利な変形形態は、少なくとも39カチオン%のTiO2も含有し得る。TiO2の含有率は任意に最高52.0カチオン%、最高50.0カチオン%、最高49.0カチオン%、または最高48.0カチオン%、または最高47.0カチオン%に制限され得る。TiO2成分は本発明のガラスにおいてガラス形成の機能を担い、従って不完全なガラス形成剤として示され得る。TiO2含有率が高過ぎると、アッベ数が減少し過ぎる。
ガラス中のニオブ(NbO2.5)の割合は少なくとも3.0カチオン%、有利には少なくとも4.0カチオン%、有利には少なくとも4.5カチオン%、有利には少なくとも5.0カチオン%、または少なくとも6.0カチオン%であることができる。NbO2.5の含有率は任意に最高15.0カチオン%、最高13.0カチオン%、最高11.0カチオン%、または最高10.0カチオン%に制限され得る。いくつかの有利な変形形態は、最高9.0カチオン%も含有し得る。TiO2およびLaO1.5以外に、NbO2.5が高屈折率に寄与する。しかしながら、高すぎるNbO2.5含有率はこのガラス系においては不利であり、結晶化の強化をみちびく。
ガラス中のジルコニウム(ZrO2)の割合は0~11.0カチオン%であることができる。有利には、ガラス中に少なくとも1.0カチオン%、または少なくとも2.0カチオン%、有利には少なくとも3.0カチオン%、または少なくとも4.0カチオン%のZrO2が含有され得る。ZrO2は、前記ガラス系について相応の低いTmaxを有するガラス範囲が実現されるようにカチオン特性値を調整することに寄与できる。ZrO2の含有率は任意に最高11.0カチオン%、最高10.0カチオン%、最高9.0カチオン%、または最高8.0カチオン%に制限され得る。いくつかの有利な変形形態は、最高7.0カチオン%も含有し得る。ZrO2は高い屈折率の達成に寄与するが、大量の場合はガラスの結晶化傾向を高めもするので、その含有率は任意に制限される。ZrO2不含の変化形態が可能である。
タングステン(WO3)はガラスの任意成分である。WO3は最大5.0カチオン%、有利には最大3.0カチオン%、好ましくは最大2カチオン%、または最大1.5カチオン%、または最大1カチオン%、または最大0.7カチオン%の含有率でガラス中に含有され得る。この成分が含有される場合、下限は有利には0.1カチオン%、好ましくは0.3カチオン%である。WO3不含の変化形態が可能であり且つ有利である。
タンタル(TaO2.5)はガラスの任意成分である。TaO2.5は最大5.0カチオン%、有利には最大3.0カチオン%、好ましくは最大2.0カチオン%、または最大1.0カチオン%、または最大0.7カチオン%の含有率でガラス中に含有され得る。この成分が含有される場合、下限は有利には0.1カチオン%、好ましくは0.3カチオン%である。TaO2.5不含の変化形態が可能であり且つ有利である。
アルミニウム(AlO1.5)はガラスの任意成分であり、化学的耐久性に寄与できるが、ただしガラスの屈折率を低下させもする。その含有率は、0~5.0カチオン%、または3.0カチオン%まで、または2.0カチオン%まで、または1.0カチオン%までであることができる。AlO1.5が含有される場合、それは少なくとも0.1カチオン%、または少なくとも0.5カチオン%の割合で含有され得る。いくつかの実施態様はAlO1.5不含である。
アンチモン(SbO2.5)およびヒ素(AsO2.5)は任意成分であり、且つガラス中にそれぞれ互いに独立して最大0.5カチオン%、有利には最大0.3カチオン%、または最大0.1カチオン%、または最大0.05カチオン%の含有率で含有され得る。これらの成分の少なくとも1つがガラス中に含有される場合、0.005カチオン%がそれぞれ有利な下限であることができる。SbO2.5および/またはAsO2.5不含の変形形態が可能である。本発明によるガラスの溶融物は低い粘性を有するので、気泡を低減するための典型的な清澄剤の使用はなくてもよい。任意に、真空清澄を用いることができる。ただし、SbO2.5および/またはAsO2.5を混合物に添加して、高い溶融温度および清澄温度の際にガラス溶融物を酸化状態で保持することができ、従って複数の価数のイオン、殊にチタンおよびニオブのイオンがそれぞれのより低い酸化数で存在しないので、生じるガラスの内部透過率が改善される。
ガラス中のチタン等価物(Ti等価物)の合計の割合、つまりTiO2+NbO2.5+ZrO2+WO3+AlO1.5+TaO2.5+AsO2.5+SbO2.5の合計が少なくとも43.0カチオン%、または少なくとも44.0カチオン%である場合が有利である。特に有利な実施態様において、前記合計は少なくとも45.0カチオン%、または少なくとも46.0カチオン%、有利には少なくとも47.0カチオン%、好ましくは少なくとも49.0カチオン%、または少なくとも50.0カチオン%であることができ、且つ/または有利には最高63.0カチオン%、有利には最高61.0カチオン%、好ましくは最高59.0カチオン%、または最高58.0カチオン%であることができる。多すぎる量のチタン等価物は、結晶化および高いTmaxをみちびきかねない。少なすぎる量についても相応して該当する。
本発明の有利な実施態様において、チタン等価物の特徴はチタン(TiO2)、ニオブ(NbO2.5)、ジルコニウム(ZrO2)、アンチモン(SbO2.5)およびヒ素(AsO2.5)のカチオンのモル割合の合計から構成され、ここで有利にはチタン等価物(Ti等価物)の合計の割合について上記で挙げられた上限および/または下限が相応して該当する。この有利な実施態様のガラスが本質的にWO3、AlO1.5およびTaO2.5不含であることは自明である。
さらに有利な実施態様において、チタン等価物の特徴はチタン(TiO2)、ニオブ(NbO2.5)およびジルコニウム(ZrO2)のカチオンのモル割合の合計から構成され、ここで有利にはチタン等価物(Ti等価物)の合計の割合について上記で挙げられた上限および/または下限が相応して該当する。この有利な実施態様のガラスが本質的にWO3、AlO1.5、TaO2.5、AsO2.5およびSbO2.5不含であることは自明である。
本発明の有利な実施態様において、以下の条件が満たされる:
TiO2の(カチオン%での)含有率>NbO2.5の(カチオン%での)含有率>ZrO2の(カチオン%での)含有率。
ランタン等価物(La等価物)の群を構成するガラス成分を以下に記載する:
ガラス中のランタン(LaO1.5)含有率は少なくとも13.0カチオン%、有利には少なくとも15.0カチオン%、または少なくとも16.0カチオン%であることができる。いくつかの有利な実施態様において、前記含有率はさらには、少なくとも17.0カチオン%、または少なくとも18.0カチオン%である。いくつかの変形形態の場合、前記含有率は少なくとも19.0カチオン%、または少なくとも20カチオン%である。LaO1.5含有率は任意に最高30.0カチオン%、最高29.0カチオン%に制限され得る。特に有利な実施態様は、最高28.0カチオン%、最高26.0カチオン%、最高25.0カチオン%、または最高24.0カチオン%、または最高23.0カチオン%のLaO1.5含有率を有し得る。TiO2およびNiO2.5以外に、LaO1.5が高屈折率に寄与する。LaO1.5の高過ぎる含有率は失透の高まりをもたらし、ひいてはTmaxの高まりをもたらす。
ガラス中のガドリニウム(GdO1.5)の割合は0~10.0カチオン%であることができる。それが含有される場合、その割合は有利には少なくとも1.0カチオン%、有利には少なくとも2.0カチオン%、または少なくとも3.0カチオン%であることができる。GdO1.5の含有率は任意に最高10.0カチオン%、最高9.0カチオン%、最高8.0カチオン%、または最高7.0カチオン%に制限され得る。いくつかの有利な変形形態は、最大6.0カチオン%または最大5.0カチオン%のGdO1.5も含有し得る。
イットリウム(YO1.5)はガラスの任意成分であり、最大5.0カチオン%、有利には最大3.0カチオン%、好ましくは最大2.0カチオン%、または最大1.5カチオン%、または最大1.0カチオン%の含有率でガラス中に含有され得る。この成分が含有される場合、下限は有利には0.1カチオン%、好ましくは0.3カチオン%である。YO1.5不含の変化形態が可能である。
イッテルビウム(YbO1.5)はガラスの任意成分であり、最大5.0カチオン%、有利には最大3.0カチオン%、好ましくは最大2カチオン%、または最大1.5カチオン%、または最大1.0カチオン%の含有率でガラス中に含有され得る。この成分が含有される場合、下限は有利には0.1カチオン%、好ましくは0.3カチオン%である。YbO1.5不含の変化形態が可能であり且つ有利である。
ガラス中のランタン等価物(La等価物)の合計の割合、つまり、LaO1.5+GdO1.5+YO1.5+YbO1.5の合計がガラス中で少なくとも21.0カチオン%、有利には少なくとも22.0カチオン%、好ましくは少なくとも23.0カチオン%、または少なくとも24.0カチオン%であり、且つ/または有利には最高35.0カチオン%、有利には最高33.0カチオン%、有利には最高31.0カチオン%である場合が有利である。特に有利な実施態様は、最高30.0カチオン%、有利には最高29.0カチオン%、好ましくは最高28.0カチオン%、またはいくつかの変形形態によれば最高27.0カチオン%のランタン等価物も含有し得る。多すぎる量のランタン等価物は、結晶化および高いTmaxをみちびきかねない。少なすぎる量についても相応して該当する。
さらに有利な実施態様において、ランタン等価物の特徴はランタン(LaO1.5)、ガドリニウム(GdO1.5)およびイットリウム(YO1.5)のカチオンのモル割合の合計から構成され、ここで有利にはランタン等価物(La等価物)の合計の割合について上記で挙げられた上限および/または下限が相応して該当する。この有利な実施態様のガラスが本質的にYbO1.5不含であることは自明である。
本発明の有利な実施態様において、以下の条件が満たされる:
LaO1.5の(カチオン%での)含有率>GdO1.5の(カチオン%での)含有率>YO1.5の(カチオン%での)含有率。
本発明の有利な実施態様において、ガラス中のTiO2およびLaO1.5成分の割合は少なくとも53.0カチオン%、有利には少なくとも55.0カチオン%、好ましくは少なくとも57.0カチオン%、好ましくは少なくとも59.0カチオン%、および/または有利には最高70.0カチオン%、有利には最高69カチオン%、または最高68カチオン%である。
有利なさらなる構成によれば、TiO2、LaO1.5およびNbO2.5成分の割合は、少なくとも60.0カチオン%、有利には少なくとも63.0カチオン%、有利には少なくとも65.0カチオン%、有利には少なくとも67.0カチオン%、および/または有利には最高80.0カチオン%、有利には最高77カチオン%、または最高75カチオン%、有利には最高73.0カチオン%である。
光学ガラスについて、ガラス中の(Ti等価物+La等価物)の合計が少なくとも72.0カチオン%、有利には少なくとも73.0カチオン%、好ましくは少なくとも74.0カチオン%であり、且つ/または有利には最高85.0カチオン%、有利には最高84.0カチオン%、好ましくは最高83.0カチオン%である場合が有利であることができる。いくつかの有利な変形形態は、(Ti等価物+La等価物)の合計について、少なくとも75.0カチオン%、または少なくとも76.0カチオン%の下限も有し得る。前記の合計が高いほど、ガラスの屈折率が高くなる。ただし、合計の増加に伴い、低いTmax、ひいては高い内部透過率を有する結晶化安定性のガラスを提供することが困難にもなる。
ケイ素(SiO2)はガラス形成剤である。該成分は化学的耐久性に寄与する。それが非常に多くの量で用いられる場合、本発明による屈折率は達成できない。本発明によれば、前記ガラスはSiO2を>0カチオン%の割合で含有する。任意に、前記ガラスは少なくとも1.0カチオン%、少なくとも2.0カチオン%、または少なくとも3.0カチオン%含有する。いくつかの有利な変形形態は、少なくとも4.0カチオン%、または少なくとも5.0カチオン%のSiO2を含有し得る。SiO2含有率は、20.0カチオン%未満、有利には最大18.0カチオン%、または最大16.0カチオン%、または最大14.0カチオン%、または最大13.0カチオン%、または最大12.0カチオン%に制限され得る。
ホウ素(BO1.5)もガラス形成剤として機能する。本発明によるガラス系において、それは温度点Tmaxを低下させるために寄与する。本発明によれば、前記ガラスはBO1.5を>0カチオン%の割合で含有する。任意に、前記ガラスは少なくとも1.0カチオン%、少なくとも2.0カチオン%、または少なくとも3.0カチオン%含有する。いくつかの有利な変形形態は、少なくとも4.0カチオン%、または少なくとも5.0カチオン%、または少なくとも6.0カチオン%のBO1.5を含有し得る。BO1.5含有率は20.0カチオン%未満、有利には最大19.0カチオン%、または最大18.0カチオン%に制限され得る。いくつかの有利な変形形態は、BO1.5を最大17.0カチオン%、または最大16.0カチオン%、または最大14.0カチオン%、または最大12.0カチオン%、または最大11.0カチオン%の割合で含有する。
SiO2およびBO1.5成分の割合に関して、本発明による条件8.0モル%≦(SiO2+B23)≦20.0モル%が満たされるようにその割合を選択すべきであることに留意すべきである。この特徴についてのさらに有利な上限および下限は上記でも既に示された。
前記ガラスはバリウム(BaO)を含有し得る。有利な実施態様において、BaOの含有率は最高6.5カチオン%、有利には最高6.0カチオン%、いくつかの有利な変形形態においては最高5.5カチオン%に制限され、なぜなら、高過ぎる割合は望ましくない結晶化をみちびくからである。BaOがガラス中に含有される場合、この成分は少なくとも0.1カチオン%、少なくとも0.2カチオン%、少なくとも0.5カチオン%、または少なくとも1.0カチオン%であり、殊に少なくとも2.0カチオン%、または少なくとも3.0カチオン%であることができる。ガラス中のBaOの存在は、約106dPasから1014dPasまでの高粘度範囲において粘度をより高く、より急峻にするために有益であることができる。BaO不含の変化形態が可能である。
亜鉛(ZnO)、マグネシウム(MgO)、カルシウム(CaO)および/またはストロンチウム(SrO)は任意にガラス中で用いられ得る。それらは、アルカリ金属酸化物と同程度に化学的耐久性を低下させることなく、溶融温度を下げ、ガラスを結晶化に対して安定化する。その際、ZnOの含有率は0カチオン%から5.0カチオン%まで、有利には最大4.0カチオン%まで、または最大3.0カチオン%まで、または最大2.0カチオン%まで、または最大1.0カチオン%までであることができる。いくつかの有利な実施態様はZnO不含である。MgOの含有率は0カチオン%から2.0カチオン%までであるか、または有利には最大1.0カチオン%までであることができる。有利な実施態様はMgO不含である。CaOの含有率は0カチオン%から2.0カチオン%までであるか、または有利には最大1.0カチオン%までであることができる。いくつかの有利な実施態様はCaO不含である。SrOの含有率は0カチオン%から2.0カチオン%までであるか、または有利には最大1.0カチオン%までであることができる。いくつかの有利な実施態様はSrO不含である。上記成分について、有利な下限はそれぞれ少なくとも0.1カチオン%、または少なくとも0.3カチオン%、または少なくとも0.5カチオン%であることができる。
アルカリ金属酸化物、例えばLiO0.5、NaO0.5、KO0.5、RbO0.5、CsO0.5は、最大2カチオン%、有利には最大1カチオン%、有利には最大0.5カチオン%の、個々の成分についての割合、有利にはこれらの合計についての割合でガラス中に含有され得る。少なくとも0.1カチオン%、または少なくとも0.2カチオン%(個々の成分について、または有利にはこれらの合計について)の少ない量がガラスの溶融性にとって有利であることができる。しかしながら、これらの成分は屈折率値を低下させるので、その含有率には上限がある。本発明の有利な変形形態はLiO0.5および/またはNaO0.5および/またはKO0.5および/またはRbO0.5および/またはCsO0.5不含であり、有利にはアルカリ金属酸化物不含である。
酸化スズ(SnO2)は、本発明によるガラス系においては清澄剤としての作用を示さないか、または非常にわずかしか示さない。しかしながら、それはガラス成分として最大2カチオン%、または最大1カチオン%、または最大0.5カチオン%の割合で含有され得る。好ましくは前記ガラスはSnO2不含である。
複数の価数のイオンの場合に、より高い酸化数の安定化に寄与するために、硫酸塩(SO3)が少ない割合でガラス中に含有され得る。それが含有される場合、その割合は少なくとも0.01カチオン%である。より高い硫酸塩の割合は、ガラス中で気泡形成が強化されるリスク、およびガラス中に白金が入るリスクを高める。従って、硫酸塩の割合は有利には最大0.5カチオン%、有利には最大0.1カチオン%、好ましくは最大0.05カチオン%であることができる。好ましくは前記ガラスはSO3不含である。
前記ガラスは少量のハフニウム(HfO2)、有利には最大0.1カチオン%、または最大0.05カチオン%を含有し得る。通常、それは積極的に添加されるのではなく、原料を介してZrO2成分と共にガラス中に入る。非常に純粋なZrO2原料を使用する場合、前記ガラスは有利にはHfO2不含である。
前記光学ガラスはフッ素(F)を含有し得る。有利な変形形態は最大1カチオン%、有利には最大0.5カチオン%、好ましくは最大0.1カチオン%のこの成分を含有し得る。有利な変形形態はF不含である。
有利な実施態様において、前記ガラスは以下の成分をカチオン%で有する:
Figure 2023092517000002
有利な実施態様において、前記ガラスは以下の成分をカチオン%で有する:
Figure 2023092517000003
有利な実施態様において、前記ガラスは以下の成分をカチオン%で有する:
Figure 2023092517000004
有利な実施態様において、前記ガラスは少なくとも95.0カチオン%、殊に少なくとも98.0カチオン%、または少なくとも99.0カチオン%が本願内に記載される成分から、殊に上記の表に挙げられた成分からなる。1つの実施態様において、前記ガラスは本質的に完全にこれらの成分からなる。
上記で既に説明したとおり、典型的な清澄剤の添加は必要ではなく、なぜなら、溶融物は溶融のために必要な温度で低い粘性を有するからである。しかし、清澄剤、例えばAsO2.5、SbO2.5、SO3および/またはClが添加される場合、それらの含有率を明らかに、例えば<0.1カチオン%に低減することができる。純粋な物理的清澄も可能であり、且つ有利である。任意に、前記ガラスは清澄作用を有する以下の成分の1つ以上を、カチオン%で記載される割合で有し得る:
Figure 2023092517000005
有利な実施態様において、前記ガラスは本質的にビスマス(BiO1.5)および/または鉛(PbO)のカチオン不含である。ビスマスの添加によって、ガラスの密度が不相応に高められる。さらに、ビスマスイオンは1000℃の範囲の比較的低い温度で既に元素状のビスマスに還元され、それはガラスの強い灰色の着色をみちびく。PbOも低い密度に悪影響を及ぼすので断念される。さらにそれは有毒な成分とみなされる。
ニオブ、チタンおよびランタンの含有率が高いことに基づき、目的とする高い屈折率を有するガラスを得るために、ガラス中で高価な成分、例えばタンタルおよび/またはタングステンおよび/またはイッテルビウムおよび/またはゲルマニウム(GeO2)は必要とされないか、もしくは少ない割合でしか必要とされない。リチウムはセラミックの槽およびるつぼ材料に対する腐食性が知られているので、できるだけ用いられないか、または少量でしか用いられない。
任意に、前記ガラスはリン酸塩(PO2.5)不含であり、なぜなら、それは溶融物を著しく還元するので、溶融物の酸素の需要を著しく高め、そのことがまた、白金の消耗を高め且つガラスの着色をみちびくからである。
任意に前記ガラスは、それぞれのカチオンに関して、マグネシウム、カドミウム、ガリウム、ゲルマニウム、着色成分(例えばコバルト、バナジウム、クロム、モリブデン、銅、ニッケル)、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上の成分を本質的に含まない。鉄、マンガン、セレン、テルルおよび/またはタリウムなどの成分は、場合により少ない割合でガラス中に含有されることがあり、例えば不純物としてガラスに入ることがある。殊に鉄、セレンおよびテルル、またマンガンも、レドックスパートナーとして機能し得る。しかしながら、有利には、これらの成分も、個々にまたは組み合わせて、前記ガラスに意図的には添加されない。
本明細書において、ガラスが、ある成分不含である、または特定の成分を含有しないと述べられる場合、それはこの成分がガラス中に最大でも不純物として存在し得ることを意味する。これは、それらが本質的な量では添加されないことを意味する。本発明によれば、本質的でない量とは、100ppm未満、好ましくは50ppm未満、および最も好ましくは10ppm未満(m/m)の量である。
1つの態様において、本発明は上記のガラスを有するか、またはそれからなるガラス物品に関する。前記ガラス物品は、種々の形態を有し得る。任意に、前記物品は、
・ 光学部品の構造部材のための、殊にAR眼鏡における、ガラス基材、殊に基材の積層体の構成要素としてのガラス基材
・ ウェハ、殊に最大直径5.0cm~50.0cmを有するか、または直径0.7cm~50cm、好ましくは3cm~45cm、または5cm~40cmを有するウェハ
・ レンズ、殊に球面レンズ、プリズムまたは非球面体、および/または
・ 光導波路、殊にファイバーまたはプレート
の形態を有する。
さらなる態様において、本発明は、AR眼鏡、メタ光学部品、ウェハレベル光学部品、光学ウェハ用途、または典型的な光学部品における、本願内で記載されるガラスまたはガラス物品の使用に関する。代替的または追加的に、本願内で記載されるガラスまたは本願内で記載されるガラス物品を、ウェハ、レンズ、球面レンズまたは光導波路として用いることができる。
本発明によるガラスは市販の原料から溶融され得る。例えば、未公開の独国特許出願第102020120168.0号明細書(DE102020120168.0)内に記載されるような装置でガラスを溶融することが可能である。
表1のガラス例31の内部透過率を示す図である。 表1~9および14の実施例および比較例についてのカチオン特性値KとTmaxとの関係を示す図である。 前記表の実施例および比較例についてのカチオン特性値KとTmaxとの関係を示し、図2に示された実施例に加えて、表10~12の実施例を示す図である。
以下の表1~14に示される組成物を溶融し、その特性を調査し、ここで表1~13は本発明による実施例(例1~99)、および表14は比較例(比較例A~G)を示す。いくつかのガラスで内部透過率を特定した。有利な例(例31)の内部透過率を図1に示す。
組成および特性
Figure 2023092517000006
Figure 2023092517000007
Figure 2023092517000008
Figure 2023092517000009
Figure 2023092517000010
Figure 2023092517000011
Figure 2023092517000012
Figure 2023092517000013
Figure 2023092517000014
Figure 2023092517000015
Figure 2023092517000016
Figure 2023092517000017
Figure 2023092517000018
Figure 2023092517000019
図面
図1は表1のガラス例31の内部透過率を示す。この例は460nmで、10mmの試料厚で88%を上回る内部透過率を有することがわかる。さらに、透過率曲線はスペクトルの可視領域からそれに引き続くUV領域への有利な急峻な低下を示す。
図2は表1~9および14の実施例および比較例についてのカチオン特性値KとTmaxとの関係を示す。表1~9の本発明によるガラスは2.0を上回り且つ最大2.8の範囲のカチオン特性値と共に、1330℃未満のTmax、つまり比較的低い液相線温度を有することがわかる。さらに、全ての例は2.10を上回る屈折率ndを有する。従って、本発明の範囲において、高屈折率ガラス系において低い液相線温度での安定なガラス範囲が見出された。
図3は前記表の実施例および比較例についてのカチオン特性値KとTmaxとの関係を示す。図2に示された実施例に加えて、表10~12の実施例を示す。2.10を上回る屈折率値で1.8を上回り且つ2.0までの範囲のカチオン特性値を有する例も、ここでは1330℃未満のTmax、つまり比較的低い液相線温度を共に有することができることがわかる。
本発明の範囲において、2.0を上回るカチオン特性値を有するガラスは、より結晶化傾向の強い最大2.0のカチオン特性値を有するガラスよりも低い結晶化傾向を示すことが判明した。強化された結晶化傾向は、製造の際のプロセスウィンドウを小さくするので、そのようなガラスについてはより多くの労力が必要である。プロセスウィンドウ内で、溶融の温度はTmaxより上である。ただし、粘度が低過ぎず且つガラスが例えば熱間成形に関して取り扱われ得るように前記温度を任意に高く選択することはできない。結晶化傾向の強化のさらなる結果は、例えばより小さなガラスのサイズしか製造可能ではないことであり得る。

Claims (15)

  1. 2.10を上回る屈折率ndを有し、少なくともTiO2、NbO2.5およびLaO1.5を含む光学ガラスであって、以下の特徴:
    ・ カチオン特性値K 1.8<K≦28、ここでK=(Ti等価物+SiO2+(BO1.5)/2)/(La等価物)であり、Ti等価物、SiO2、BO1.5およびLa等価物のモル割合はカチオン%で前記カチオン特性値Kに入れられる、
    ・ ガラス成分SiO2およびB23の合計 8.0モル%≦(SiO2+B23)≦20.0モル%、ここでB23の割合は0モル%を上回り、且つSiO2の割合は0モル%を上回る、
    ・ 温度Tmax≦1330℃
    を有する、前記光学ガラス。
  2. 波長460nmおよび試料厚10mmで測定して少なくとも75%、殊に少なくとも79%、または少なくとも82%、または少なくとも85%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも90%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、または少なくとも97%の内部透過率τiを有する、請求項1に記載の光学ガラス。
  3. 5.3g/cm3未満の密度、および/または0.85を上回る(nd2/密度の比の数値を有する、請求項1または2に記載の光学ガラス。
  4. ガラス中のTiO2およびLaO1.5成分の割合が、少なくとも53.0カチオン%、有利には少なくとも55.0カチオン%、有利には少なくとも57.0カチオン%、好ましくは少なくとも59.0カチオン%であり、且つ/またはTiO2、LaO1.5およびNbO2.5成分の割合が少なくとも60.0カチオン%、有利には少なくとも63.0カチオン%、有利には少なくとも65.0カチオン%、有利には少なくとも67.0カチオン%である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  5. 以下の特徴:
    ・ Ti等価物の割合 少なくとも43.0カチオン%および/または最高63.0カチオン%、
    ・ La等価物の割合 少なくとも21.0カチオン%および/または最高35.0カチオン%、
    ・ (Ti等価物+La等価物)の合計 少なくとも72.0カチオン%および/または最高85.0カチオン%
    の少なくとも1つを有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  6. La等価物の割合が最高30.0カチオン%であり、且つ/またはTi等価物の割合が少なくとも45.0カチオン%である、請求項5に記載の光学ガラス。
  7. 前記カチオン特性値が少なくとも1.9、有利には少なくとも2.0、または2.0より上、有利には少なくとも2.1、有利には少なくとも2.2、または少なくとも2.25である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  8. 以下の成分をカチオン%で含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の光学ガラス:
    Figure 2023092517000020
  9. 以下の成分をカチオン%で含む、請求項1から8までのいずれか1項に記載の光学ガラス:
    Figure 2023092517000021
  10. 以下の成分をカチオン%で含む、請求項1から9までのいずれか1項に記載の光学ガラス:
    Figure 2023092517000022
  11. 最大6.5カチオン%のBaO含有率および/または少なくとも39カチオン%のTiO2含有率を有する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  12. 18.5を上回る、または18.9を上回る、または19.2を上回る、または19.5を上回る、且つ/または30.0未満、または25.0未満、または24.0未満のアッベ数(νd)を有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  13. 前記ガラスが、それぞれのカチオンに関して、ビスマス、鉛、ゲルマニウム、リン酸塩、リチウム、マグネシウム、カドミウム、ガリウム、着色成分(例えばコバルト、バナジウム、クロム、モリブデン、銅、ニッケル)、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上の成分を本質的に含まない、請求項1から12までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  14. 請求項1から13までのいずれか1項に記載の光学ガラスを含むガラス物品であって、
    ・ 光学部品の構造部材のための、殊にAR眼鏡における、ガラス基材、殊に基材の積層体の構成要素としてのガラス基材、
    ・ ウェハ、殊に最大直径5.0cm~50.0cmを有するか、または直径0.7cm~50cm、好ましくは3cm~45cm、または5cm~40cmを有するウェハ、
    ・ レンズ、殊に球面レンズ、プリズムまたは非球面体、および/または
    ・ 光導波路、殊にファイバーまたはプレート
    の形態での前記ガラス物品。
  15. AR眼鏡、ウェハレベル光学部品、メタ光学部品、光学ウェハ用途、または古典的な光学部品における、および/またはウェハ、レンズ、球面レンズまたは光導波路としての、請求項1から14までのいずれか1項に記載の光学ガラスまたはガラス物品の使用。
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