JP2023090039A - ケーブル収容容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】モルタルを介して設置面に容器本体を設置する場合に、設置面に対して上下方向の位置決めを確実に行い、施工時の高さの調整がしやすく、施工時間を短縮し、複数の容器本体を並べる際にずれを軽減することができ、容器本体の製造時における歪みを抑制することのできるケーブル収容容器を提供する。【解決手段】容器本体10の底板部11には、容器本体10を所定の設置面SにモルタルMを介して設置する際に、モルタルMに当接してモルタルMからの反力が作用する反力作用面11aが形成され、反力作用面11aは、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分において、底板部11に凹部11bを形成することにより、20mm以下の幅寸法Wで連続的または断続的に延びるように形成され、反力作用面11aの面積は、底板部11の下面の面積の50%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、道路の地中に敷設されるケーブルを収容するケーブル収容容器に関するものである。
従来のケーブル収容容器としては、底板部と、底板部の幅方向両側から上方に延びる一対の側板部と、を有し、上面に開口部が形成された樹脂製の容器本体を備え、容器本体が地中に埋設されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
容器本体の埋設は、地盤を掘削した部分にコンクリートを打設することによって容器本体を設置する設置面を形成し、形成された設置面にモルタルを介して設置することによって位置決めをした後、周囲を砂や砂利で埋める手順で行われるのが一般的である。
特許第4885263号公報
従来の容器本体は、射出成型等、金型に樹脂材料を流し込んで固めることによって形成されている。このため、従来の容器本体は、歪みを防止するために全体的に厚さ寸法を均一化するとともに、強度を向上させるために外面側にリブを形成する必要がある。
したがって、従来の容器本体は、下面側に平坦な面が少なく、モルタルを介して設置面に設置する際に、設置面に敷かれたモルタルが下面側の隙間に入り込むことになり、施工時の高さ調整がしづらくなり、複数の容器本体を並べる際に高さのずれが生じるおそれがある。
本発明の目的とするところは、モルタルを介して設置面に容器本体を設置する場合に、設置面に対して上下方向の位置決めを確実に行い、施工時の高さの調整がしやすく、施工時間を短縮し、複数の容器本体を並べる際にずれを軽減することができ、容器本体の製造時における歪みを抑制することのできるケーブル収容容器を提供することにある。
本発明に係るケーブル収容容器は、底板部と、前記底板部の幅方向両側から上方に延びる一対の側板部と、を有し、上面に開口部が形成された樹脂製の容器本体を備え、前記容器本体が地中に埋設されるケーブル収容容器であって、前記容器本体の前記底板部には、前記容器本体を所定の設置面にモルタルを介して設置する際に、モルタルに当接してモルタルからの反力が作用する反力作用面が形成され、前記反力作用面は、前記底板部の厚さ寸法が30mm以上の部分において、前記底板部に凹部を形成することにより、20mm以下の幅寸法で連続的または断続的に延びるように形成され、前記反力作用面の面積は、前記底板部の下面の面積の50%以上である。
また、本発明に係るケーブル収容容器は、前記反力作用面が、前記底板部の厚さ寸法が30mm以上の部分において、10mm以上の幅寸法を有している。
また、本発明に係るケーブル収容容器は、前記反力作用面が、前記底板部の厚さ寸法が30mm以上の部分において、複数の前記凹部の間に位置している。
また、本発明に係るケーブル収容容器は、前記凹部が、円形状、三角形状、四角形状または六角形状を有している。
また、本発明に係るケーブル収容容器は、前記凹部が、前記反力作用面から20mm以上の深さ寸法を有している。
本発明によれば、設置面にモルタルを介して容器本体を設置する際に、反力作用面にモルタルからの反力を作用させることによって、設置面に対して上下方向の位置決めを確実に行うことが可能となるので、施工時の高さの調整がしやすく、施工時間を短縮し、複数の容器本体を並べる際にずれを軽減することができ、底板部の厚さ寸法が30mm以上の部分に位置する反力作用面が20mm以下の幅寸法となるように、底板部に凹部が形成されているので、容器本体の成形の際の歪みを抑制することが可能となる。
図1は、本発明に係るケーブル収容容器の概略図である。 図2は、本発明に係るケーブル収容容器の横断面図である。 図3は、本発明に係る容器本体の下面側の要部斜視図である。 図4は、従来の容器本体の下面側の要部斜視図である。 図5は、本発明に係る容器本体と従来の容器本体を対比する表である。
図1乃至図5は、本発明の一実施形態を示すものである。図1は本発明に係るケーブル収容容器の概略図であり、図2は本発明に係るケーブル収容容器の横断面図であり、図3は本発明に係る容器本体の下面側の要部斜視図であり、図4は従来の容器本体の下面側の要部斜視図であり、図5は本発明に係る容器本体と従来の容器本体とを対比する表である。
本実施形態のケーブル収容容器1は、発電所から供給される電力を各需要設備に対して送る送電線または配電線や、複数の無線基地局装置と交換局との間で送受信される信号を送るための通信線等の複数のケーブル2を収容するためのものである。ケーブル収容容器1は、図1および図2に示すように、車両や歩行者が通行するアスファルト舗装された道路において、上面が路面Gと面一となるように埋設される。
ケーブル収容容器1は、図1および図2に示すように、横断面がU字状に形成され、上面に開口部10aが形成された容器本体10と、容器本体10の開口部10aを閉鎖する蓋体20と、を有している。
容器本体10は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等を含むリサイクルされた樹脂製の部材からなり、例えば射出成型によって形成される。容器本体10は、矩形の板状に形成された底板部11と、底板部11の幅方向の両端側のそれぞれから上方に延出する幅方向一対の側板部12と、を有し、底板部11および一対の側板部12に囲まれる部分が、ケーブル2が収容される収容空間10bとなる。容器本体10は、図3に示すように、長手方向の両端側に連結部13が設けられ、連結部13を他の容器本体10の連結部13と図示しないアダプタを介して連結することにより、収容空間10bを連続して形成することが可能である。
底板部11は、連結部13の厚さ寸法Tが30mm未満(例えば10mm)であり、連結部13以外の部分の厚さ寸法Tが30mm以上(例えば30mm)である。また、底板部11の下面には、図2および図3に示すように、容器本体10を所定の設置面SにモルタルMを介して設置する際に、モルタルMに当接してモルタルMからの反力が作用する反力作用面11aが全体に形成されている。
反力作用面11aは、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分(底板部11の連結部13以外の部分)において、底板部11に凹部11bを形成することにより、10mm以上20mm以下の幅寸法Wで連続的に延びるように形成されている。反力作用面11aの面積は、底板部11の下面の全体の面積の50%以上80%以下となるように形成されている。また、凹部11bは、反力作用面11aから20mm以上の深さ寸法Hを有している。ここで、10mm以上20mm以下の幅寸法Wで延びる反力作用面11aは、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分の下面の全体にわたって形成されるものであればよく、例えば、20mm以下の幅寸法Wで凹部によって分断された断続的に延びる複数の反力作用面11aを、底板部11の下面に形成してもよい。
本実施形態の反力作用面11aは、複数の凹部11bの間に位置している。
凹部11bは、図3(a)に示す円形状、図3(b)に示す矩形状、図3(c)に示す三角形状、図3(d)に示す六角形状が考えられる。
蓋体20は、樹脂製の矩形状の板状部材からなる。蓋体20は、図1および図2に示すように、長手方向の大きさが容器本体10の長手方向の大きさと同一に形成され、幅方向および厚さ方向の大きさが一対の側板部12の上部に設けられた蓋体収納部12aに収容可能な大きさに形成されている。蓋体20は、図示しない締結部材によって容器本体10に対して着脱自在に固定される。
以上のように構成されたケーブル収容容器1を設置する場合には、まず、設置場所およびその周囲の土を掘削し、掘削した部分にコンクリートを打設して上面を平坦面とした設置面Sを形成する。
次に、設置面SにモルタルMを載置した状態で、容器本体10を設置する。設置面Sに設置された容器本体10は、底板部11の下面に形成された反力作用面11aがモルタルMに当接し、反力作用面11aからモルタルMに対して容器本体10の自重が作用するとともに、モルタルMから反力作用面11aに対して反力が作用する。このため、設置面Sに設置された容器本体10は、モルタルMが固まる前に水平方向および上下方向の位置が調整された後、姿勢が保持される。
設置面Sに設置されて位置決めがなされた容器本体10は、容器本体10の周りに砂、砂利の順に投入し、タンパー等の転圧機器を用いて転圧した後、砂利の上にアスファルト舗装を施すことによって埋設される。
ここで、図4は、反力作用面11a´の面積が小さい従来の容器本体10´の下面側の要部斜視図である。また、図5は、従来の容器本体10´と、本実施形態における底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分に位置する反力作用面11aに形成された凹部11bが円形状、矩形状、三角形状、六角形状に形成されたそれぞれの容器本体10と、を対比した表である。
図5の表における凹部間隔は、本実施形態におけるそれぞれの容器本体10において、凹部11bと凹部11bとの間隔(底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分に位置する反力作用面11aの幅寸法W)を示している。
図5に示すように、本実施形態の容器本体10は、それぞれ、従来の容器本体10´と比べて、材料の使用量は多くなるが、反力作用面11aの面積が大きく、底板部11の下面の面積に対する反力作用面11aの面積の比率が大きいことがわかる。これにより、本実施形態の容器本体10は、それぞれ、従来の容器本体10´と比べて、設置面SにモルタルMを介して設置する場合に、上下方向の位置決めが容易である。
また、図5に示すように、本実施形態におけるそれぞれの容器本体10において、凹部間隔が20mmの場合には、凹部間隔が10mmの場合と比べて、反力作用面11aの面積が大きく、底板部11の下面の面積に対する反力作用面11aの面積の比率が大きくなる。しかし、凹部間隔が20mmの容器本体10は、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分に位置する反力作用面11aの幅寸法Wが大きくなるため、射出成型によって成型した場合に生じる歪みが大きくなり、凹部間隔が10mmの容器本体10と比べて、成形性が劣ることがわかる。さらに、本実施形態におけるそれぞれの容器本体10において、凹部間隔が20mmの場合には、凹部間隔が10mmの場合と比べて、材料の使用量が多いことがわかる。
このため、本実施形態におけるそれぞれの容器本体10において、凹部間隔が20mmの容器本体10よりも10mmの容器本体10の方が品質および製造コストの面で優れていることがわかる。
さらに、本実施形態における凹部間隔が10mmのそれぞれの容器本体10は、樹脂材料の使用量の観点から、凹部11bの形状が円形状および矩形状の容器本体10であることが好ましいことがわかる。
このように、本実施形態のケーブル収容容器1によれば、底板部11と、底板部11の幅方向両側から上方に延びる一対の側板部12と、を有し、上面に開口部10aが形成された樹脂製の容器本体10を備え、容器本体10が地中に埋設されるケーブル収容容器1であって、容器本体10の底板部11には、容器本体10を所定の設置面SにモルタルMを介して設置する際に、モルタルMに当接してモルタルMからの反力が作用する反力作用面11aが形成され、反力作用面11aは、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分において、底板部11に凹部11bを形成することにより、20mm以下の幅寸法Wで連続的または断続的に延びるように形成され、反力作用面11aの面積は、底板部11の下面の面積の50%以上である。
これにより、設置面SにモルタルMを介して容器本体10を設置する際に、反力作用面11aにモルタルMからの反力を作用させることによって、設置面Sに対して上下方向の位置決めを確実に行うことが可能となるので、施工時の高さの調整がしやすく、施工時間を短縮し、複数の容器本体10を並べる際にずれを軽減することができ、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分に位置する反力作用面11aが20mm以下の幅寸法Wとなるように、底板部11に凹部11bが形成されているので、容器本体10の成形の際の歪みを抑制することが可能となる。
また、反力作用面11aは、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分において、10mm以上の幅寸法Wを有している、ことが好ましい。
これにより、モルタルMからの反力を反力作用面11aに作用させることが可能となるので、設置面SにモルタルMを介して設置された容器本体10の上下方向の位置ずれを抑制することが可能となる。
また、反力作用面11aは、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分において、複数の凹部11bの間に位置している、ことが好ましい。
これにより、底板部11の厚さ寸法Tが30mm以上の部分の下面の全面にわたって反力作用面11aを配置することが可能となるので、設置面SにモルタルMを介して設置された容器本体10の上下方向の位置ずれをより確実に抑制することが可能となる。
また、凹部11bは、円形状、三角形状、四角形状または六角形状を有している、ことが好ましい。
これにより、凹部11bを簡単な形状とすることで、容器本体10の製造コストの抑制を図ることが可能となる。
また、凹部11bは、反力作用面11aから20mm以上の深さ寸法Hを有している、ことが好ましい。
これにより、凹部11bと凹部11bとの間に位置する部分によって底板部11が補強されることになるため、容器本体10の強度を向上させることが可能となる。
尚、前記実施形態では、アスファルト舗装される道路に埋設されるケーブル収容容器を示したが、車両等の重量物が通行する地面の地中に埋設されるものでれば、アスファルト舗装を有しない路面の地中に埋設されるケーブル収容容器に対しても適用可能である。
また、前記実施形態では、底板部11の厚さ寸法Tが30mm未満の部分である連結部13が長手方向の両端側に設けられた容器本体10を示したが、これに限られるものではない。例えば、連結部を含む底板部の全体の厚さ寸法が30mm以上である容器本体の場合には、底板部の下面側の全体にわたって凹部を形成し、20mm以下の幅寸法で連続的または断続的に延びるように反力作用面を形成すればよい。また、連結部の有無に関わらず、底板部の厚さ寸法が30mm未満の部分を有する容器本体の場合には、底板部の厚さ寸法が30mm未満の部分に、20mm以下の幅寸法で延びる反力作用面を形成する必要はない。
1 ケーブル収容容器
10 容器本体
10a 開口部
11 底板部
11a 反力作用面
11b 凹部
12 側板部
S 設置面
M モルタル

Claims (5)

  1. 底板部と、前記底板部の幅方向両側から上方に延びる一対の側板部と、を有し、上面に開口部が形成された樹脂製の容器本体を備え、前記容器本体が地中に埋設されるケーブル収容容器であって、
    前記容器本体の前記底板部には、前記容器本体を所定の設置面にモルタルを介して設置する際に、モルタルに当接してモルタルからの反力が作用する反力作用面が形成され、
    前記反力作用面は、前記底板部の厚さ寸法が30mm以上の部分において、前記底板部に凹部を形成することにより、20mm以下の幅寸法で連続的または断続的に延びるように形成され、
    前記反力作用面の面積は、前記底板部の下面の面積の50%以上である
    ケーブル収容容器。
  2. 前記反力作用面は、前記底板部の厚さ寸法が30mm以上の部分において、10mm以上の幅寸法を有している
    請求項1に記載のケーブル収容容器。
  3. 前記反力作用面は、前記底板部の厚さ寸法が30mm以上の部分において、複数の前記凹部の間に位置している
    請求項1または2に記載のケーブル収容容器。
  4. 前記凹部は、円形状、三角形状、四角形状または六角形状を有している
    請求項3に記載のケーブル収容容器。
  5. 前記凹部は、前記反力作用面から20mm以上の深さ寸法を有している
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のケーブル収容容器。
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