JP2023088402A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像剤量の検知精度の低下を抑制する。【解決手段】導光手段は、容器の壁面に対し容器の外側に突出した第1突出部及び第4突出部と、壁面に対し容器の内側に突出する第2突出部及び第3突出部と、を有する。第2突出部の上面は、第1突出部が突出する第1方向及び重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、第1突出部の上面に沿う第1の仮想直線よりも上方に位置し、第3突出部の上面は、第4突出部が突出する第2方向及び重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、第4突出部の上面に沿う第2の仮想直線よりも上方に位置する。【選択図】図16
Description
本発明は、記録材に画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、トナーを含む現像剤を用いて感光ドラム等の像担持体の表面にトナー像を現像する現像装置を備えている。現像装置内の現像剤の残量(トナー残量)を検知する方法としては、光を用いる光透過式残量検知方式が知られている。特許文献1には、現像装置の容器の外側から内側に貫通する発光側導光部及び受光側導光部を備えた残量検知構成が記載されている。この構成では、発光素子が発した光は容器の外側で発光側導光部に入射し、発光側導光部から容器の内部空間を経由して受光側導光部に入射し、容器の外側で受光側導光部から出射されて受光素子に受光される。
しかしながら、上記文献に記載の構成において、発光側導光部及び受光側導光部は現像装置の容器の内側に突出していた。そのため、発光側導光部及び受光側導光部の突出部における現像剤の堆積を契機に現像剤の凝集塊が成長し、発光側導光部及び受光側導光部の光路を形成する面に現像剤が付着することで光路が遮られ、現像剤量の検知精度が低下する可能性があった。
そこで、本発明は、現像剤量の検知精度の低下を抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、現像剤を収容する容器と、前記容器の外側に配置された発光素子及び受光素子と、前記容器の壁面に設けられ、前記発光素子が発した光を前記容器の内部空間を経由して前記受光素子に到達させるように導く導光手段と、を有し、前記容器内の前記現像剤の量に応じて前記受光素子の出力信号が変化する検知手段と、を備え、前記現像剤を用いて記録材に画像を形成する画像形成装置であって、前記導光手段は、前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第1突出部であって、前記発光素子によって発せられた光が入射する入射面を有する第1突出部と、前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第2突出部であって、前記第1突出部に入射した光を前記容器の前記内部空間に出射する第2突出部と、前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第3突出部であって、前記第2突出部から前記容器の前記内部空間に出射された光が入射する第3突出部と、前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第4突出部であって、前記第3突出部に入射した光を前記受光素子に向けて出射する出射面を有する第4突出部と、を有し、前記入射面は、前記壁面に対し前記第1突出部が突出する第1方向における前記第1突出部の先端部に設けられ、前記出射面は、前記壁面に対し前記第4突出部が突出する第2方向における前記第4突出部の先端部に設けられ、前記第2突出部の上面は、前記第1方向及び重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第1突出部の上面に沿う第1の仮想直線よりも上方に位置し、前記第3突出部の上面は、前記第2方向及び前記重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第4突出部の上面に沿う第2の仮想直線よりも上方に位置する、ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の一態様は、現像剤を収容する容器と、前記容器の外側に配置された発光素子及び受光素子と、前記容器の壁面に設けられ、前記発光素子が発した光を前記容器の内部空間を経由して前記受光素子に到達させるように導く導光手段と、を有し、前記容器内の前記現像剤の量に応じて前記受光素子の出力信号が変化する検知手段と、を備え、前記現像剤を用いて記録材に画像を形成する画像形成装置であって、前記導光手段は、前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第1突出部であって、前記発光素子によって発せられた光が入射する入射面を有する第1突出部と、前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第2突出部であって、前記第1突出部に入射した光を前記容器の前記内部空間に出射する第2突出部と、前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第3突出部であって、前記第2突出部から前記容器の前記内部空間に出射された光が入射する第3突出部と、前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第4突出部であって、前記第3突出部に入射した光を前記受光素子に向けて出射する出射面を有する第4突出部と、を有し、前記第1突出部は、前記容器の前記壁面に沿った第1方向に延びる第1側面部と、前記第1方向における前記第1側面部の一端部に設けられた第1反射面と、を有し、前記入射面は、前記第1方向における前記第1側面部の他端部に設けられ、前記第4突出部は、前記容器の前記壁面に沿った第2方向に延びる第2側面部と、前記第2方向における前記第2側面部の一端部に設けられた第2反射面と、を有し、前記出射面は、前記第2方向における前記第2側面部の他端部に設けられ、前記第2突出部の上面は、前記第1方向及び重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第1反射面の上端を通る直線であって、前記第1反射面に前記第1方向の光が入射して反射された場合の反射方向に引いた第1の仮想直線よりも上方に位置し、前記第3突出部の上面は、前記第2方向及び前記重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第2反射面の上端を通る直線であって、前記第2反射面に入射した光が前記第2方向に反射される場合の入射方向に引いた第2の仮想直線よりも上方に位置する、ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、現像剤量の検知精度の低下を抑制することができる。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1(a)は、第1実施形態に係る画像形成装置1の構成を示す概略図である。画像形成装置1は、外部機器から入力される画像情報に基づいて記録材に画像を形成するモノクロプリンターである。記録材には、普通紙及び厚紙等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等のプラスチックフィルム、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート、並びに布等の、材質の異なる様々なシート材が含まれる。
図1(a)は、第1実施形態に係る画像形成装置1の構成を示す概略図である。画像形成装置1は、外部機器から入力される画像情報に基づいて記録材に画像を形成するモノクロプリンターである。記録材には、普通紙及び厚紙等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等のプラスチックフィルム、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート、並びに布等の、材質の異なる様々なシート材が含まれる。
[全体構成]
画像形成装置1は、図1(a、b)に示すように、装置本体としてのプリンタ本体100と、プリンタ本体100に開閉可能に支持される読取装置200と、プリンタ本体100の外装面に取付けられた操作部300と、を有する。プリンタ本体100は、記録材にトナー像を形成する画像形成部10と、画像形成部10に記録材を給送する給送部60と、画像形成部10によって形成されたトナー像を記録材に定着させる定着部70と、排出ローラ対80と、を有する。
画像形成装置1は、図1(a、b)に示すように、装置本体としてのプリンタ本体100と、プリンタ本体100に開閉可能に支持される読取装置200と、プリンタ本体100の外装面に取付けられた操作部300と、を有する。プリンタ本体100は、記録材にトナー像を形成する画像形成部10と、画像形成部10に記録材を給送する給送部60と、画像形成部10によって形成されたトナー像を記録材に定着させる定着部70と、排出ローラ対80と、を有する。
画像形成部10は、スキャナユニット11と、電子写真方式のプロセスユニット20と、プロセスユニット20の感光ドラム21に形成された現像剤像としてのトナー像を記録材に転写する転写ローラ12と、を有する。プロセスユニット20は、図5(a、b)に示すように、感光ドラム21と、感光ドラム21の周囲に配置された帯電ローラ22、前露光装置23及び現像ローラ31を含む現像装置30を有する。プロセスユニット20は、プリンタ本体100に対して着脱可能に取付けられている。なお、プロセスユニット20は、プリンタ本体100に対してビス留めされていてもよく、主にユーザではなくサービスマンによって取り外されるものも含む。一方で、プロセスユニット20には、プリンタ本体100の筐体フレーム等、プリンタ本体100の構造部材は含まれない。
感光ドラム21は、円筒型に成形された感光体である。本実施形態の感光ドラム21は、アルミニウムで成形されたドラム状の基体上に、負帯電性の有機感光体で形成された感光層を有する。また、像担持体としての感光ドラム21は、モータによって所定の方向(図中時計周り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。
帯電ローラ22は、感光ドラム21に所定の圧接力で接触し、帯電部を形成する。また、帯電高圧電源によって所望の帯電電圧を印加されることで、感光ドラム21の表面を所定の電位に均一に帯電させる。本実施形態では、感光ドラム21は帯電ローラ22により負極性に帯電する。前露光装置23は、帯電部で安定した放電を生じさせるために、帯電部に侵入する前の感光ドラム21の表面電位を除電する。
露光手段としてのスキャナユニット11は、外部機器又は読取装置200から入力された画像情報に対応したレーザ光を、ポリゴンミラーを用いて感光ドラム21に照射することで、感光ドラム21の表面を走査露光する。この露光により、感光ドラム21の表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。なお、スキャナユニット11は、レーザスキャナ装置に限定されることはなく、例えば、感光ドラム21の長手方向に沿って複数のLEDが配列されたLEDアレイを有するLED露光装置を採用しても良い。
現像装置30は、現像剤を担持する現像剤担持体としての現像ローラ31と、現像装置30の枠体としての現像容器32と、現像ローラ31に現像剤を供給可能な供給ローラ33と、を備えている。現像ローラ31及び供給ローラ33は、現像容器32によって回転可能に支持されている。また、現像ローラ31は、感光ドラム21に対向するように、現像容器32の開口部に配置されている。供給ローラ33は現像ローラ31に回転可能に当接しており、現像容器32に収容されている現像剤としてのトナーは供給ローラ33によって現像ローラ31の表面に塗布される。なお、現像ローラ31に十分にトナーを供給できる構成であれば、必ずしも供給ローラ33は必要としない。
本実施形態の現像装置30は、現像方式として接触現像方式を用いている。即ち、現像ローラ31に担持されたトナー層が、感光ドラム21と現像ローラ31とが対向する現像部(現像領域)において感光ドラム21と接触する。現像ローラ31には現像高圧電源によって現像電圧が印加される。現像電圧の下で、現像ローラ31に担持されたトナーが感光ドラム21の表面の電位分布に従って現像ローラ31からドラム表面に転移することで、静電潜像がトナー像に現像される。なお、本実施形態では、反転現像方式を採用している。即ち、帯電工程において帯電させられた後、露光工程において露光されることで電荷量が減衰した感光ドラム21の表面領域にトナーが付着することでトナー像が形成される。
また、本実施形態では、粒径が6μmで、正規の帯電極性が負極性のトナーを用いている。本実施形態のトナーは一例として重合法により生成された重合トナーを採用している。また、本実施形態のトナーは磁性成分を含有せず、主に分子間力や静電気力(鏡像力)によってトナーが現像ローラ31に担持される、所謂非磁性の一成分現像剤である。ただし、磁性成分を含有する一成分現像剤を用いてもよい。また、一成分現像剤には、トナー粒子以外にもトナーの流動性や帯電性能を調整するための添加物(例えば、ワックスやシリカ微粒子)が含まれている場合がある。また、現像剤として非磁性のトナーと磁性を有するキャリアとによって構成された二成分現像剤を用いてもよい。磁性を有する現像剤を用いる場合、現像剤担持体としては、例えば内側にマグネットが配置された円筒状の現像スリーブが用いられる。
現像容器32の内部には、撹拌部材34が設けられている。撹拌部材34は、モータM1(図13参照)に駆動されて回転することで、現像容器32内のトナーを撹拌すると共に、現像ローラ31及び供給ローラ33に向け、トナーを搬送する。また、撹拌部材34は、現像に使用されず現像ローラ31から剥ぎ取られたトナーを現像容器内で循環させ、現像容器内のトナーを均一化する役割を有する。なお、撹拌部材34は、回転する形態に限定されない。例えば、揺動する形態の撹拌部材を採用しても良い。また、撹拌部材34の他に、さらに別の撹拌部材を設けても良い。
また、現像ローラ31が配置される現像容器32の開口部には、現像ローラ31に担持されるトナーの量を規制する現像ブレード35が配置されている。現像ローラ31の表面に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って現像ブレード35との対向部を通過することで、均一に薄層化され、また摩擦帯電により負極性に帯電させられる。
給送部60は、図1(a、b)に示すように、プリンタ本体100に開閉可能に支持される前扉61と、トレイ部62と、中板63と、トレイバネ64と、ピックアップローラ65と、を有する。トレイ部62は、前扉61が開かれることで現れる記録材収容空間の底面を構成しており、中板63は、トレイ部62に昇降可能に支持されている。トレイバネ64は、中板63を上方に付勢しており、中板63に積載された記録材Pをピックアップローラ65に押し付ける。なお、前扉61は、プリンタ本体100に対して閉じられた状態で記録材収容空間を閉塞し、プリンタ本体100に対して開かれた状態でトレイ部62、中板63と共に記録材Pを支持する。
定着部70は、記録材上のトナーを加熱して溶融させることで画像の定着処理を行う熱定着方式のものである。定着部70は、定着フィルム71と、定着フィルム71を加熱するセラミックヒータ等の定着ヒータと、定着ヒータの温度を測定するサーミスタと、定着フィルム71に圧接する加圧ローラ72と、を備える。
次に、画像形成装置1の画像形成動作について説明する。画像形成装置1に画像形成の指令が入力されると、画像形成装置1に接続された外部のコンピュータ又は読取装置200から入力された画像情報に基づいて、画像形成部10による画像形成プロセスが開始される。スキャナユニット11は、入力された画像情報に基づいて、感光ドラム21に向けてレーザ光を照射する。このとき感光ドラム21は、帯電ローラ22により予め帯電されており、レーザ光が照射されることで感光ドラム21上に静電潜像が形成される。その後、現像ローラ31によりこの静電潜像が現像され、感光ドラム21上にトナー像が形成される。
上述の画像形成プロセスに並行して、給送部60のピックアップローラ65は、前扉61、トレイ部62及び中板63に支持された記録材Pを送り出す。記録材Pは、ピックアップローラ65によってレジストレーションローラ対15に給送され、レジストレーションローラ対15のニップに突き当たることで斜行が補正される。そして、レジストレーションローラ対15は、トナー像の転写タイミングに合わせて駆動され、記録材Pを転写ローラ12及び感光ドラム21によって形成される転写ニップに向けて搬送する。
転写手段としての転写ローラ12には、転写高圧電源から転写電圧が印加され、レジストレーションローラ対15によって搬送される記録材Pに感光ドラム21に担持されているトナー像が転写される。トナー像を転写された記録材Pは、定着部70に搬送され、定着部70の定着フィルム71と加圧ローラ72との間のニップ部を通過する際にトナー像が加熱及び加圧される。これによりトナー粒子が溶融し、その後固着することで、トナー像が記録材Pに定着する。定着部70を通過した記録材Pは、排出ローラ対80によって画像形成装置1の外部(機外)に排出され、プリンタ本体100の上部に形成された排出トレイ81に積載される。
排出トレイ81は、記録材の排出方向における下流に向けて上り傾斜しており、排出トレイ81に排出された記録材は、排出トレイ81を滑り下りることで、後端が規制面84によって整合される。
なお、転写手段は像担持体から記録材にトナー像を直接転写する直接転写方式に限らず、像担持体から中間転写体を経由して記録材にトナー像を転写する中間転写方式であってもよい。その場合、転写ローラ12に代えて、例えば複数のローラに張架された無端状の中間転写ベルトと、中間転写ベルトを挟んで感光ドラムに対向する一次転写ローラと、中間転写ベルトの外面と対向する二次転写ローラと、を含む中間転写ユニットが用いられる。感光ドラムに形成されたトナー像は、一次転写ローラにより中間転写ベルトに一次転写された後、二次転写ローラにより記録材に二次転写される。このような中間転写ユニットは、転写手段の他の例である。
また、本実施形態ではモノクロプリンターについて説明するが、複数組の像担持体及び現像装置を備え、複数色のトナーを用いてカラー画像を形成する画像形成装置に以下で説明する技術を適用してもよい。
読取装置200は、図3(a、b)に示すように、内部に不図示の読取部を内蔵する読取ユニット201と、読取ユニット201に開閉可能に支持される圧板202と、を有する。読取ユニット201の上面には、読取部から出射される光を透過すると共に、原稿が載置される原稿台ガラス203が設けられている。
ユーザは、原稿の画像を読取装置200によって読み取らせる場合には、圧板202を開いた状態で原稿台ガラス203上に原稿を載置する。そして、圧板202を閉じることで原稿台ガラス203上の原稿の位置ずれを防止し、例えば操作部300を操作することで画像形成装置1に読取指令を出力する。読取動作が開始されると、読取ユニット201内の読取部が副走査方向、すなわち画像形成装置1の操作部300を正面に臨んだ状態で左右方向に読取部が往復移動する。読取部は、発光部から原稿に対して光を出射しつつ、原稿によって反射した光を受光部によって受光し、光電変換することで原稿の画像を読み取る。なお、以下では、操作部300を正面に臨んだ状態を基準にして、前後方向、左右方向及び上下方向を規定する。
図2(a、b)に示すように、プリンタ本体100の上部には、上方に開口した第1開口部101が形成されており、通常の使用状態(画像形成動作を実行可能な状態)では排出トレイ81によって覆われている。排出トレイ81は、左右方向に延びる回動軸を中心にプリンタ本体100に対して開閉可能に支持されている。排出トレイ81は、読取装置200がプリンタ本体100に対して開かれた状態で、手前側から奥側に向けて開かれる。また、第1開口部101には、後述する、トナーパック40を装着可能な補給口32aを有する装着部57が露出するように構成されている(図4(a、b)参照)。ユーザは、排出トレイ81を開くことで装着部57にアクセスする。なお、読取装置200及び排出トレイ81は、ヒンジ機構等の保持機構によって、開かれた状態及び閉じられた状態で保持されるように構成されてもよい。
このように、本実施形態では、現像装置30が画像形成装置1に装着されている状態のまま、ユーザが補給用のトナーが充填されているトナーパック40(図1(a、b)参照)から現像装置30へとトナーを補給する方式(直接補給方式)を採用している。
[転写残トナーの回収]
本実施形態は、記録材Pに転写されずに感光ドラム21に残留した転写残トナーを現像装置30に回収し再利用するクリーナーレス構成を採用している。転写残トナーは、以下の工程で除去される。転写残トナーには正極性に帯電しているトナーや、負極性に帯電しているものの充分な電荷を有していないトナーが混在する。前露光装置23により転写後の感光ドラム21を除電し、帯電ローラ22による均一な放電を生じさせることで、転写残トナーは再び負極性に帯電させられる。帯電部において再び負極性に帯電させられた転写残トナーは、感光ドラム21の回転に伴い現像部に到達する。そして、帯電部を通過した感光ドラム21の表面領域は、転写残トナーが表面に付着した状態のまま、スキャナユニット11により露光されて静電潜像を書き込まれる。
本実施形態は、記録材Pに転写されずに感光ドラム21に残留した転写残トナーを現像装置30に回収し再利用するクリーナーレス構成を採用している。転写残トナーは、以下の工程で除去される。転写残トナーには正極性に帯電しているトナーや、負極性に帯電しているものの充分な電荷を有していないトナーが混在する。前露光装置23により転写後の感光ドラム21を除電し、帯電ローラ22による均一な放電を生じさせることで、転写残トナーは再び負極性に帯電させられる。帯電部において再び負極性に帯電させられた転写残トナーは、感光ドラム21の回転に伴い現像部に到達する。そして、帯電部を通過した感光ドラム21の表面領域は、転写残トナーが表面に付着した状態のまま、スキャナユニット11により露光されて静電潜像を書き込まれる。
ここで、現像部に到達した転写残トナーの挙動について、感光ドラム21の露光部と非露光部に分けて説明する。感光ドラム21の非露光部に付着している転写残トナーは、現像部において感光ドラム21の非露光部の電位(暗部電位)と現像電圧との電位差により現像ローラ31に転移し、現像容器32に回収される。これは、トナーの正規帯電極性が負極性であるものとして、現像ローラ31に印加される現像電圧が、非露光部の電位に対して相対的に正極性だからである。なお、現像容器32に回収されたトナーは、撹拌部材34によって現像容器内のトナーと撹拌されて分散すると共に、現像ローラ31に担持されることで再び現像工程に使用される。
一方、感光ドラム21の露光部に付着している転写残トナーは、現像部において感光ドラム21から現像ローラ31に転移せずにドラム表面に残る。これは、トナーの正規帯電極性が負極性であるものとして、現像ローラ31に印加される現像電圧が、露光部の電位(明部電位)よりもさらに負極性の電位となっているためである。ドラム表面に残った転写残トナーは、現像ローラ31から露光部へと転移する他のトナーと共に感光ドラム21に担持されて転写部へ移動し、転写部において記録材Pに転写される。
このように、本実施形態は、転写残トナーを現像装置30に回収し再利用するクリーナーレス構成(現像同時回収方式)としたが、従来公知の感光ドラム21に当接するクリーニングブレードを使用して転写残トナーを回収する構成としてもよい。その場合、クリーニングブレードによって回収された転写残トナーは、現像装置30とは別に設置される回収容器に回収される。ただし、クリーナーレス構成とすることで、転写残トナー等を回収する回収容器の設置スペースが不要となって画像形成装置1のより一層の小型化が可能となり、また、転写残トナーを再利用することで印刷コストの低減を図ることもできる。
[現像容器とトナーパックの構成]
次に、現像容器32と、補給容器としてのトナーパック40の構成について説明する。図4(a)は、現像容器32及びトナーパック40を示す斜視図であり、図4(b)は、現像容器32及びトナーパック40を示す正面図である。図4(c)は、現像容器32内の撹拌部材34を示す斜視図である。図5(a)は、図4(b)の5A-5A断面図であり、図5(b)は、図4(b)の5B-5B断面図である。
次に、現像容器32と、補給容器としてのトナーパック40の構成について説明する。図4(a)は、現像容器32及びトナーパック40を示す斜視図であり、図4(b)は、現像容器32及びトナーパック40を示す正面図である。図4(c)は、現像容器32内の撹拌部材34を示す斜視図である。図5(a)は、図4(b)の5A-5A断面図であり、図5(b)は、図4(b)の5B-5B断面図である。
図4(a)~図5(b)に示すように、現像装置30の一部としての現像容器32(容器)は、撹拌部材34を収容する搬送室36を有する。トナーを収容する収容部としての搬送室36は、現像容器32の長手方向LD(左右方向)における全長に亘って延びている。現像容器32の長手方向LDは、現像剤担持体である現像ローラ31の回転軸線方向である。また、現像容器32は、現像容器枠320と、現像容器蓋321とが、接続部322によって接続されることで構成されている。現像ローラ31及び供給ローラ33は、現像容器枠320により回転可能に支持されている。
また、現像容器32は、搬送室36の長手方向における一端部から上方に突出し、搬送室36に連通する補給突出部37を有する。より詳しくは、補給突出部37は、現像ローラ31の回転軸線方向(長手方向LD)において現像容器蓋321の一端部に設けられている。補給突出部37は、上記回転軸線方向における現像容器32の中央部よりも回転軸線方向に交差する交差方向(特に、重力方向上方)において排出トレイ81に向かって突出している。
本実施形態では、補給突出部37は、内部が中空状に形成されており、現像容器32の左側に配置されている。補給突出部37の端部には、トナーパック40を装着可能な装着部57が設けられており、装着部57には、トナーパック40から搬送室36へ現像剤が補給されるための回転可能な補給口32aが配置されている。装着部57には、トナーパック40が装置の外部に露出した状態で装着できる。
補給突出部37は、搬送室36から装置手前かつ上方に向かって斜めに延びている。すなわち、補給突出部37は、排出ローラ対80の排出方向における下流かつ上方に向けて突出している。このため、補給突出部37に配置された補給口32aは、画像形成装置1の手前側に配置されることとなり、現像容器32へのトナーの補給作業を容易に行うことができる。また、補給口32aが配置される補給突出部37を、現像容器32の長手方向における一方側に設けることで、スキャナユニット11から出射されるレーザが通過可能なレーザ通過空間を確保することができ、画像形成装置1を小型化できる。
トナーパック40は、図4(a)~図5(b)に示すように、補給突出部37の装着部57に着脱可能に構成されている。また、トナーパック40は、トナーパック40の開口部に設けられ開閉可能なシャッタ部材41と、装着部57に形成された突部32bに対応して形成された溝部42と、を有する。ユーザは、現像容器32にトナーを補給する場合、トナーパック40の溝部42が装着部57の突部32bを通過するように位置合わせして、トナーパック40を装着部57に連結する。そして、この状態で、画像形成装置1に設けられた不図示のレバーを操作してトナーパック40のシャッタ部材41を90度回転させる。すると、シャッタ部材41と共に補給口32aも回転し、装着部57の不図示の突き当て部に突き当たることで、シャッタ部材41が完全に開かれると同時に、補給口32aとトナーパック40の開口部が連通する。これにより、トナーパック40に収容されたトナーがトナーパック40の開口部から漏下し、漏下したトナーは、補給口32aを介して中空状の補給突出部37から搬送室36に進入する。
ここで、撹拌部材34は、図4(c)に示すように、長手方向LDに延びる撹拌軸34aと、撹拌軸34aからそれぞれ径方向外側に延びる第1羽根部34b1と第2羽根部34b2と、を有する。第1羽根部34b1と第2羽根部34b2は、いずれも可撓性を有するシートで形成され、径方向外側に延びる長さが互いに異なる。第1羽根部34b1は第2羽根部34b2よりも長い。図5(a、b)には、現像容器32の壁面を無視して第1羽根部34b1が真っ直ぐ延びた状態で回転したと仮定した場合の第1羽根部36b1の回転軌跡をTb1として示している。同様に、図5(a、b)には、現像容器32の壁面を無視して第2羽根部34b1が真っ直ぐ延びた状態で回転したと仮定した場合の第2羽根部34b2の回転軌跡をTb2として示している。なお、図4(c)に示す撹拌部材34の拭取部34cについては後述する。
図5(a)に示すように、撹拌部材34の搬送方向における上流側に配置された補給口32aから補給されたトナーは、撹拌部材34の回転に伴い、現像ローラ31及び供給ローラ33に向けて送り込まれることになる。補給口32a及び補給突出部37は、現像容器32の長手方向LDにおける一端部に配置されているが、撹拌部材34の回転を繰り返すことで、現像容器32の全長に亘ってトナーを行き渡らせる。つまり、撹拌部材34の搬送方向は、現像容器32の長手方向LD(図4(a)参照)に平行な方向であると共に、長手方向LDと交差する方向(搬送室36から現像ローラ31及び供給ローラ33に向かう方向)でもある。ここで、回転軌跡Tb1とTb2に示すように、長い方の羽根部である第1羽根部34b1は、トナーを現像ローラ31及び供給ローラ33に向け搬送する主要部分として機能する。一方、短い方の羽根部である第2羽根部34b2は、第1羽根部34b1では腹当たりになりうまく搬送できない、例えば、搬送室36の隅部36eのトナーを搬送する補助部分として機能する。
本実施形態では、トナーパック40は、図6及び図7(a)に示すように、変形容易なプラスチックフィルム製の袋体から構成されているが、これに限定されない。例えば、トナーパック(補給容器)は、図7(b)に示すように略円筒形状のボトル容器40Bから構成されてもよく、図7(c)に示すように紙製の紙容器40Cから構成されてもよい。いずれにしても、トナーパック(補給容器)は、その材質及び形状はどのようなものでも良い。また、トナーパック(補給容器)からトナーを吐出させる方法は、トナーパック40や紙容器40Cであればユーザが指で絞るようにするのが好適であり、ボトル容器40Bであればユーザが容器を叩く等して振動させながら漏下させるのが好適である。また、ボトル容器40Bからトナーを排出させるために、ボトル容器40B内に排出機構を設けてもよい。さらに、排出機構は、プリンタ本体100と係合してプリンタ本体100から駆動力を受ける構成でもよい。
また、いずれのトナーパックにおいてもシャッタ部材41を省いてもよく、回転式のシャッタ部材41の代わりにスライド式のシャッタ部材を適用してもよい。また、シャッタ部材41は、トナーパックを補給口32aに装着したり装着状態でトナーパックを回転させたりすることで破壊される構成でも良く、シールのような取り外し可能な蓋構造であってもよい。
さらに、本実施形態においては、撹拌部材34に2つの長さの異なる羽根部34b1、34b2を配置しているが、羽根部の長さ及び個数はこれに限定しない。例えば、現像容器32形状や搬送効率等を考慮して自由に設定してよい。
[トナー残量の検知方法]
ここからは、図8~図14を用いて、本実施形態のトナー残量検知に係る現像装置30の構成についてより詳しく説明する。図8は、現像装置30を示す斜視図である。図9(a)は、現像容器蓋321に基板700及び基板保持部材710を組付ける様子を示す斜視図である。図9(b)は、基板700及び基板保持部材710を示す斜視図であり、図9(c)は、基板700及び基板保持部材710を示す他の斜視図である。図10(a)は、トナー残量を検知する時の現像装置30の姿勢における、現像装置30の発光素子510aを通る断面図であり、図10(b)は、図10(a)の10B-10B断面図である。図11は、トナー残量センサ500の回路構成の一例を模式的に示す回路図である。図12(a)は、トナー残量を検知する時の現像装置30の姿勢における、トナー残量が少ない状態の現像容器32を示す断面図である。図12(b)は、トナー残量を検知する時の現像装置30の姿勢における、トナー残量が多い状態の現像容器32を示す断面図である。
ここからは、図8~図14を用いて、本実施形態のトナー残量検知に係る現像装置30の構成についてより詳しく説明する。図8は、現像装置30を示す斜視図である。図9(a)は、現像容器蓋321に基板700及び基板保持部材710を組付ける様子を示す斜視図である。図9(b)は、基板700及び基板保持部材710を示す斜視図であり、図9(c)は、基板700及び基板保持部材710を示す他の斜視図である。図10(a)は、トナー残量を検知する時の現像装置30の姿勢における、現像装置30の発光素子510aを通る断面図であり、図10(b)は、図10(a)の10B-10B断面図である。図11は、トナー残量センサ500の回路構成の一例を模式的に示す回路図である。図12(a)は、トナー残量を検知する時の現像装置30の姿勢における、トナー残量が少ない状態の現像容器32を示す断面図である。図12(b)は、トナー残量を検知する時の現像装置30の姿勢における、トナー残量が多い状態の現像容器32を示す断面図である。
図8に示すように、現像容器32の一部を構成する現像容器蓋321は、基板位置決め321a,321bと、基板固定部321c,321dと、を有する。長手方向LDにおける現像容器蓋321の基板固定部321c,321dの間の位置には、導光手段としての導光部材600が設置されている。導光部材600は、発光側導光体610と、受光側導光体620と、を有する。発光側導光体610は、後述する発光素子510aから発せられた光を現像容器32の搬送室36内に導く。受光側導光体620は、発光側導光体610から出射され搬送室36内の空間光路Q(図10(a、b)参照)を経由して入射した光を後述する受光素子510bに導く。導光部材600は、現像容器32(容器)の壁面としての現像容器蓋321に設けられ、発光素子510aが発した光を現像容器32の内部空間を経由して受光素子510bに到達させるように導く導光手段として機能する。また、導光部材600と発光素子510aと受光素子510bにより、現像剤量の検知手段としてのトナー残量センサ500が構成される。
位置決め部としての基板位置決め321a,321bは、現像容器32の長手方向LDにおいて、基板固定部321c,321dの外側にそれぞれ配置されており、現像容器32から離れる方向に突出するボス形状を有する。なお、基板位置決め321a,321bの形状は、ボス形状に限らず、任意の形状にしてもよい。また、現像容器32の長手方向LDは、プロセスユニット20の長手方向LD(図4(a)参照)と同じである。基板固定部321c,321dには、ビス等の固定具が螺合可能となっている。
本実施形態では、図9(a)に示すように、現像容器蓋321に基板700及び基板保持部材710が組付けられる。基板保持部材710は、現像容器蓋321及び基板700に挟まれた状態で現像容器蓋321に組付けられる。なお、基板700の保持構成を簡略化して、基板700を基板保持部材710を介さずに直接、現像容器蓋321に組付ける構成とすることも可能である。
基板700は、図9(b)に示すように、基板保持部材710に対向する面に設けられ、搬送室36内のトナー残量を検知するための発光素子510a及び受光素子510bを有する。本実施形態では、発光素子510aにはLEDを使用し、受光素子510bにはLEDからの光によりオン状態となるフォトトランジスタを使用しているが、これに限定されない。例えば、発光素子510aにハロゲンランプや蛍光灯を適用してもよく、受光素子510bにフォトダイオードやアバランシェフォトダイオードを適用してもよい。
また、基板700には、ケーブルコネクタ700nが設けられており、プリンタ本体100に設けられた後述する制御部90とケーブルによって接続される。
また、基板700は、基板位置決め321a,321bが挿通されて係合する位置決め孔700a,700bと、基板固定部321c,321dに螺合されるビスが貫通可能な基板固定孔700c,700dと、を有する。
基板保持部材710も同様に、基板位置決め321a,321bが挿通されて係合する位置決め孔710a、710bと、基板固定部321c,321dに螺合されるビスが貫通可能な基板固定孔710c,710dと、を有する。さらに、基板保持部材710は、導光部材600の発光側導光体610が挿入される第1孔部711aと、導光部材600の受光側導光体620が挿入される第2孔部711bと、を有する。これら第1孔部711a及び第2孔部711bは、筒形状を有する。基板保持部材710は、基板700を保持するホルダとして機能する。
また、基板保持部材710の基板700に対向する側には、遮蔽部としての遮光板710e,710fが設けられている。これら遮光板710e,710fは、基板700及び基板保持部材710が現像容器蓋321に組付けられた状態で、長手方向LDにおける発光素子510a及び受光素子510bの間に配置されると共に、基板700に近接して設けられている。
図8~図10(a)に示すように、基板保持部材710は、現像容器蓋321の基板位置決め321a,321bが位置決め孔710a、710bに貫通して係合することで、現像容器蓋321に対して位置決めされる。また、基板700は、現像容器蓋321の基板位置決め321a,321bが位置決め孔700a,700bに貫通して係合することで、現像容器蓋321に対して位置決めされる。このように、基板位置決め321a,321bが基板保持部材710及び基板700の位置決めに共通して使用されることで、現像容器蓋321、基板保持部材710及び基板700をより高精度に位置決めすることができる。
また、現像容器蓋321に対して基板保持部材710及び基板700が位置決めされた状態で、基板固定孔700c,700d,710c,710dにビスが挿入され、現像容器蓋321の基板固定部321c,321dにビスが螺合される。これにより、現像容器蓋321に対して基板保持部材710及び基板700がビスによって共締めされ、基板保持部材710及び基板700が現像容器蓋321に固定される。
図8~図10(b)に示すように、現像容器蓋321に対して基板保持部材710及び基板700が組付けられると、導光部材600の発光側導光体610が基板保持部材710の第1孔部711aに挿入された(嵌合した)状態となる。そして、発光側導光体610は、基板700の発光素子510aに近接した位置で位置決めされる。同様にして、導光部材600の受光側導光体620が基板保持部材710の第2孔部711bに挿入された(嵌合した)状態となる。そして、受光側導光体620は、基板700の受光素子510bに近接した位置で位置決めされる。
上述したように、基板保持部材710及び基板700は現像容器蓋321に精度良く位置決めされるため、発光素子510aから発せられた光量に対し発光側導光体610に入射する光量の比を高めることができる。そして、発光側導光体610の内部を通って現像容器32の内側に案内された光は、発光側導光体610から長手方向LDに向けて出射される。
そして、搬送室36の内部で空間光路Qを進む光は、受光側導光体620に入射し、受光側導光体620の内部を通って現像容器32の外側に案内される。受光側導光体620は、受光素子510bに近接して配置されているため、受光側導光体620から出射された光量に対し受光素子510bによって受光される光量の比を高めることができる。
また、図9(b)(c)に示すように、基板保持部材710には、発光素子510a及び受光素子510bの間に配置されると共に、基板700に近接した位置に、遮光板710e、710fが配置されている。このため、発光素子510aから発せられ、発光側導光体610及び受光側導光体620を介さずに受光素子510bに向かう光は、遮光板710e,710fによって遮蔽される。これにより、空間光路Qを通らない光(迷光)が受光素子510bによって受光されることに起因する誤検知が抑制される。
ここで、発光素子510a及び受光素子510bの配置についてより詳しく説明する。発光素子510a及び受光素子510bは、図10(a、b)に示すように、現像容器32の、現像ローラ31とは反対の側面36aに対向して配置されている。また、発光素子510a及び受光素子510bは、長手方向LDにおいて搬送室36の中央部分に設けられている。より詳しくは、図10(b)に示すように、長手方向LDにおいて、発光素子510a及び受光素子510bの間に現像ローラ31の中心部31a(破線)がくるように配置されている。このように、発光素子510a及び受光素子510bを搬送室36の中央部分に設けることで、搬送室36のトナー残量を良好に検知することができる。すなわち、搬送室36の長手方向LDにおける端部には、現像剤が偏在することがあるが、搬送室36の中央部分は現像剤の偏在が少ないので、より正確にトナー残量を検知することができる。
図11のトナー残量センサ500の回路図に示すように、発光素子510aと電源電圧Vccとの間には、不図示のスイッチが設けられている。該スイッチをオン状態にすることにより、電源電圧Vccからの電圧が発光素子510aに印加され、発光素子510aは導通状態となる。一方、受光素子510bも電源電圧Vccとの間に不図示のスイッチが設けられ、スイッチをオン状態にすることにより、検知した光量に応じた電流により受光素子510bは導通状態となる。
発光素子510aには、電源電圧Vccと電流制限抵抗R1が接続され、発光素子510aは、電流制限抵抗R1によって決定される電流により発光する。発光素子510aから出射された光は、上述の現像容器32内部の空間光路Q(図10(b))を通り、受光素子510bによって受光される。受光素子510bのコレクタ端子には電源電圧Vccが接続され、エミッタ端子には検出抵抗R2が接続されている。フォトトランジスタである受光素子510bは、発光素子510aから出射された光を受光し、受光した光量に応じた信号(電流)を出力する。この信号は、検出抵抗R2により電圧V1に変換され、制御部90(図11参照)のA/D変換部95に入力される。即ち、受光素子510bは、搬送室36に収容されたトナー(現像剤)の量に応じて出力信号の値(電圧値)を変化させる。
制御部90(CPU91)は、入力された電圧値に基づいて受光素子510bが発光素子510aから光を受光したか否か判断する。制御部90(CPU91)は、現像容器32内のトナーを撹拌部材34により一定時間撹拌させた時の受光素子510bが各光を検知した時間の長さと受光した光強度に基づいて、現像容器32内のトナー量(現像材量)を算出する。即ち、ROM93は、トナーを撹拌部材34で搬送した際の、受光時間及び光強度からトナー残量を出力できるテーブルを予め記憶しており、制御部90は、A/D変換部95への入力とテーブルとに基づきトナー残量を予測/算出する。
より具体的には、図10(a)に示すように、トナー残量センサ500の空間光路Qは、撹拌部材34の回転軸の軸方向に見て、撹拌部材34の回転軌跡Tb1、Tb2と重なるように設定されている。言い換えれば、トナー残量センサ500の発光素子510aから発せられた光は、搬送室36の内部において、撹拌部材34の軸方向に見て撹拌部材34の回転軌跡Tb1、Tb2の内側を通過する。そして、撹拌部材34が1回転する際に撹拌部材34によって搬送されるトナーによって空間光路Qが遮光された時間、すなわち受光素子510bが発光素子510aからの光を検知しない時間は、トナー残量に依存して変化する。また、受光素子510bに入射する光の強度(受光量)もトナー残量に依存して変化する。
つまり、トナー残量が多いときは空間光路Qがトナーによって遮られやすいために受光素子510bが受光している時間が短くなり、また受光素子510bが受光する光の強度が低く(受光量が少なく)なる。反対に、トナー残量が少ないときは受光素子510bが受光している時間が長くなり、また受光素子510bが受光する光の強度は強く(受光量が多く)なる。従って、制御部90は、このように受光素子510bの受光時間及び受光強度に基づいて、以下のようにトナー残量レベルを判断することができる。
例えば、受光素子510bが受光している時間が所定の閾値より長くなり、又は受光素子510bの受光強度が所定の閾値より強い場合、図12(a)に示すように現像容器32の搬送室36内のトナー残量が少ないと判断される。一方で、受光素子510bが受光している時間が所定の閾値より短くなり、又は受光素子510bの受光強度が所定の閾値より弱い場合、図12(b)に示すように現像容器32の搬送室36内のトナー残量が多いと判断される。
[画像形成装置の制御系]
図13は、画像形成装置1の制御系を示すブロック図である。画像形成装置1の制御手段としての制御部90は、演算装置としてのCPU91と、CPU91の作業領域として使用されるRAM92と、各種プログラムを格納するROM93と、を有する。また、制御部90は、外部の機器と接続される入出力ポートとしてのI/Oインターフェース94と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部95と、を有する。
図13は、画像形成装置1の制御系を示すブロック図である。画像形成装置1の制御手段としての制御部90は、演算装置としてのCPU91と、CPU91の作業領域として使用されるRAM92と、各種プログラムを格納するROM93と、を有する。また、制御部90は、外部の機器と接続される入出力ポートとしてのI/Oインターフェース94と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部95と、を有する。
制御部90の入力側には、トナー残量センサ500、装着センサ53及び開閉センサ54が接続されている。装着センサ53は、トナーパック40が現像容器32の補給口32aに装着されたことを検知する。例えば、装着センサ53は、補給口32aに設けられ、トナーパック40の突起によって押圧されることで検知信号を出力する感圧スイッチから構成される。また、開閉センサ54は、排出トレイ81が開かれたか否かを検知する。開閉センサ54は、例えば感圧スイッチや磁気センサから構成される。
また、制御部90には、操作部300と、画像形成部10と、トナー残量に関する情報を報知可能な報知手段としてのトナー残量パネル400と、が接続されており、操作部300は、各種の設定画面を表示可能な表示部301及び物理キー等を有する。表示部301は、例えば液晶パネルから構成される。画像形成部10は、感光ドラム21、現像ローラ31、供給ローラ33及び撹拌部材34等を駆動する駆動源としてのモータM1を有する。なお、感光ドラム21、現像ローラ31及び供給ローラ33と、撹拌部材34と、をそれぞれ別個のモータによって駆動するように構成してもよい。
トナー残量パネル400は、図1(b)及び図14(a)~(d)に示すように、プリンタ本体100の筐体の前面の右側、すなわち左側に配置された操作部300とは反対側に設けられており、現像容器32内のトナー残量に関する情報を表示する。本実施形態では、トナー残量パネル400は、上下に並設される複数(本実施形態では3つ)の目盛りからなるパネル部材であり、各目盛りがLowレベル、Midレベル及びFullレベルに対応している。
すなわち、図14(a)に示すように、下方の目盛りのみが点滅している場合には、現像容器32のトナー残量はNearOutレベルを示す。図14(b)に示すように、下方の目盛りのみが点灯している場合には、現像容器32のトナー残量はLowレベルを示す。図14(c)に示すように、下方及び中央の目盛りが点灯し、上方の目盛りが消灯している場合には、現像容器32のトナー残量はMidレベルを示す。図14(d)に示すように、3つの目盛りの全てが点灯している場合には、現像容器32のトナー残量はFullレベルを示す。
NearOutレベルは、もうすぐ現像容器32内のトナーが切れて適切に画像形成できなくなる程度のトナー残量を示している。Lowレベルは、NearOutレベルよりも多く、Midレベルよりも少ないトナー残量を示している。Midレベルは、Lowレベルよりも多く、Fullレベルよりも少ないトナー残量を示している。
なお、トナー残量パネル400は、液晶パネルに限らず、LEDや白熱灯等の光源及び拡散レンズから構成されてもよい。また、トナー残量パネル400の配置は右側に限定されない。例えば、操作部300と同じ左側に設けてもよい。また、トナー残量パネル400を別途設けずに、操作部300のディスプレイに、本実施形態で説明したような各目盛りによるトナー残量の表示を行う構成としてもよい。また、現像容器32のトナー残量がLowレベルになったら、操作部300にトナー補給を促すための補給通知を表示してもよい。また、トナーが無くなったら操作部300にトナー補給を促すための補給通知を表示してもよい。
また、本実施形態においては、3つの目盛りによって4つの状態を表示する構成について説明したが、目盛りの数などはこれに限定されず、画像形成装置の構成などに応じて適宜設定されてよい。また、パーセント表示やゲージ表示によって、トナー残量を連続的に表示するように構成してもよい。また、トナー残量のユーザへの通知は、スピーカーを用いて音声により行ってもよい。
また、図14(a)~(d)に示した例では、トナー残量パネル400を、トナー残量を表す報知手段として説明したが、これに限定されない。例えば、図14(b)の表示をトナー補給が必要であることの表示にし、図14(c)の表示をトナー補給が不要であることの表示にし、図14(d)の表示をトナー補給が十分に行われたことを示す表示としても良い。
また、本実施形態の発光素子510a及び受光素子510bは、プロセスユニット20の長手方向LDに並んで配置されており、かつ長手方向LDに見て、搬送室36に対して同じ側(手前側)に配置されている。このため、発光素子510a及び受光素子510bをコンパクトに配置することができる。また、発光素子510a及び受光素子510bは、基板700にまとめて設けられている。このため、発光素子510a及び受光素子510bへ容易に電源を供給することができると共に、発光素子510a及び受光素子510bとの信号のやり取りを簡易に行うことができる。よって、プロセスユニット20を小型化することができる。
[導光部材]
次に、本実施形態における導光部材600の構成についてより詳しく説明する。図15(a、b)は現像容器蓋321と一体化される前の、単部品としての導光部材600を示す斜視図である。図15(a)は、導光部材600の表側、即ち現像容器32内の現像剤と接触しない側、現像容器32の外側に露出する側を示す。図15(b)は、導光部材600の裏側、即ち現像容器32内の現像剤と接触する側、現像容器32の内側に露出する側を示す。図15(a、b)に示す検知光OPは、前述の発光素子510aから照射され、導光部材600を通過した後、受光素子510bにおいて受光される光の代表光路(光軸)を示している。上述の空間光路Qは、検知光OPが辿る経路の内、現像容器32の内部空間を通過する部分である。
次に、本実施形態における導光部材600の構成についてより詳しく説明する。図15(a、b)は現像容器蓋321と一体化される前の、単部品としての導光部材600を示す斜視図である。図15(a)は、導光部材600の表側、即ち現像容器32内の現像剤と接触しない側、現像容器32の外側に露出する側を示す。図15(b)は、導光部材600の裏側、即ち現像容器32内の現像剤と接触する側、現像容器32の内側に露出する側を示す。図15(a、b)に示す検知光OPは、前述の発光素子510aから照射され、導光部材600を通過した後、受光素子510bにおいて受光される光の代表光路(光軸)を示している。上述の空間光路Qは、検知光OPが辿る経路の内、現像容器32の内部空間を通過する部分である。
図16(a~e)は、導光部材600の裏側を正面として、導光部材600及び検知光OPを第三角法にて5方向から示した図である。図16(a)は、導光部材600の裏側を示す正面図である。図16(b)は長手方向LDにおいて発光素子510a側から見た側面図である。図16(c)は長手方向LDにおいて受光素子510b側から見た側面図である。図16(d)は高さ方向NDの上方側から見た平面図である。図16(e)は高さ方向NDの下方側から見た導光部材600の下面図及びその一部を拡大した拡大図である。
なお、以下の説明で用いる上下方向とは、導光部材600が現像剤量を検知するときの姿勢(検知時の姿勢、図12参照)における重力方向WD(鉛直方向)を示すこととする。重力方向WDは、後述する導光部材600の高さ方向NDと必ずしも一致しない。また、現像容器32の長手方向LD及び重力方向WDの両方と直交する方向を、水平方向HDとする。
図15(a)~図16(d)に示すように、導光部材600は、発光側導光体610と受光側導光体620と枠部650とが、一体的に形成された部材である。導光部材600は、発光素子501aが発する光を透過する透光性を有する樹脂材料で構成され、例えば射出成型等の成形方法により一体成形される。なお、導光手段は、発光側導光体610及び受光側導光体620が枠部650を介して一体成形されたものに限らず、例えば発光側導光体610と受光側導光体620を別部材として成形し、それぞれ現像容器蓋321に装着する構成としてもよい。
(枠部)
枠部650は、現像容器蓋321と共に現像容器32の壁面を構成する板状部である。枠部650は、後述する現像容器蓋321の取付座面3211と当接する面である設置面680(図17(a、b))を有する。
枠部650は、現像容器蓋321と共に現像容器32の壁面を構成する板状部である。枠部650は、後述する現像容器蓋321の取付座面3211と当接する面である設置面680(図17(a、b))を有する。
(発光側導光体)
発光側導光体610は、現像容器32の外側の発光素子501aから発せられた検知光OPを搬送室36内へ導くための導光体である。発光側導光体610は、枠部650の表面653から現像容器32の外側に向かって突出する外側導光部611と、枠部650の裏面654から現像容器32内側に向かって突出する内側導光部612と、を含む。内側導光部612の上方には、内側導光部612から上方に延長された部分である内側上部630が設けられている。内側上部630は、内側導光部612と共に、枠部650の裏面654から現像容器32の内側に向かって突出している。
発光側導光体610は、現像容器32の外側の発光素子501aから発せられた検知光OPを搬送室36内へ導くための導光体である。発光側導光体610は、枠部650の表面653から現像容器32の外側に向かって突出する外側導光部611と、枠部650の裏面654から現像容器32内側に向かって突出する内側導光部612と、を含む。内側導光部612の上方には、内側導光部612から上方に延長された部分である内側上部630が設けられている。内側上部630は、内側導光部612と共に、枠部650の裏面654から現像容器32の内側に向かって突出している。
発光側導光体610の外側導光部611は、現像容器32の外面の一部を構成する枠部650の表面653から現像容器32の外側(図16(b)の右側)に向かって突出している。外側導光部611は、本実施形態の第1突出部である。発光側導光体610の内側導光部612及び内側上部630は、現像容器32の内面の一部を構成する枠部650の裏面654から現像容器32の内側(図16(b)の左側)に向かって突出している。内側導光部612及び内側上部630は、本実施形態の第2突出部である。内側導光部612は、本実施形態における第2突出部の下部であり、内側上部630は、本実施形態における第2突出部の上部である。
枠部650に対する外側導光部611、内側導光部612及び内側上部630の突出方向TDは、枠部650の現像容器蓋321と当接する面である設置面680と実質的に垂直な方向(長手方向LD及び高さ方向NDの両方に直交する方向)である。しかしながら、外側導光部611、内側導光部612又は内側上部630が、設置面680と垂直な方向に対して斜めに交差する角度で突出するようにしてもよい。突出方向TDは、発光側導光体610の内部において外側導光部611から内側導光部612に向かって導かれる検知光OPの光軸方向でもある。
本実施形態における内側上部630の側面は、内側導光部612の側面と連続しており、内側上部630は内側導光部612と同じ材質で一体に形成される。しかし、内側上部630と内側導光部612を別材質で形成してもよい。
内側上部630は検知光OPをガイドするために設けられた形状ではない点で内側導光部612とは機能が異なるため、内側導光部612と内側上部630の境界線を第1仮想線IL1として図示している。第1仮想線IL1は、長手方向LDに見た場合に、外側導光部611の上面611cと枠部650の表面653との境界部611ctを通り、外側導光部611から内側導光部612に向かう検知光OPの光軸方向に延びる直線である。つまり、第2突出部の内、検知光OPの光路を実質的に形成する部分(第1仮想線IL1より下側部分)を内側導光部612とし、検知光OPの光路形成に実質的に寄与しない部分(第1仮想線IL1より上側部分)を内側上部630とする。
(受光側導光体)
受光側導光体620は、搬送室36内の空間光路Qを経由して入射する光を現像容器32の外側の受光素子501bへ導くための導光体である。受光側導光体620は、枠部650の表面653から現像容器32の外側に向かって突出する外側導光部621と、枠部650の裏面654から現像容器32内側に向かって突出する内側導光部622と、を含む。また、受光側導光体620は、内側導光部622の上方に、内側導光部622から上方に延長された部分である内側上部640を有する。内側上部640は、内側導光部622と共に、枠部650の裏面654から現像容器32の内側に向かって突出している。
受光側導光体620は、搬送室36内の空間光路Qを経由して入射する光を現像容器32の外側の受光素子501bへ導くための導光体である。受光側導光体620は、枠部650の表面653から現像容器32の外側に向かって突出する外側導光部621と、枠部650の裏面654から現像容器32内側に向かって突出する内側導光部622と、を含む。また、受光側導光体620は、内側導光部622の上方に、内側導光部622から上方に延長された部分である内側上部640を有する。内側上部640は、内側導光部622と共に、枠部650の裏面654から現像容器32の内側に向かって突出している。
受光側導光体620の外側導光部621は、現像容器32の外面の一部を構成する枠部650の表面653から現像容器32の外側(図16(c)の左側)に向かって突出する本実施形態の第4突出部である。受光側導光体620の内側導光部622及び内側上部640は、現像容器32の内面の一部を構成する枠部650の裏面654から現像容器32の内側(図16(c)の右側)に向かって突出する本実施形態の第3突出部である。内側導光部622は、本実施形態における第3突出部の下部であり、内側上部640は、本実施形態における第3突出部の上部である。
枠部650に対する外側導光部621、内側導光部622及び内側上部640の突出方向TDは、枠部650の設置面680と実質的に垂直な方向(長手方向LD及び高さ方向NDの両方に直交する方向)である。つまり、枠部650に対する受光側導光体620の外側導光部621、内側導光部622及び内側上部640の突出方向は、発光側導光体610の外側導光部611、内側導光部612及び内側上部630の突出方向TDと実質的に同じ方向である。しかしながら、外側導光部621、内側導光部622又は受光側導光体620の内側上部640が、設置面680と垂直な方向に対して斜めに交差する角度で突出するようにしてもよい。突出方向TDは、受光側導光体620の内部において外側導光部621から内側導光部622に向かって導かれる検知光OPの光軸方向である。
本実施形態における受光側導光体620の内側上部640の側面は、内側導光部622の側面と連続しており、内側上部640は内側導光部622と同じ材質で一体に形成される。しかし、内側上部640を内側導光部622とは別材質で形成してもよい。
受光側導光体620の内側上部640は検知光OPをガイドするために設けられた形状ではない点で内側導光部622とは機能が異なるため、内側導光部622と内側上部640の境界線を第2仮想線IL2として図示している。第2仮想線IL2は、長手方向LDに見た場合に、外側導光部621の上面621cと枠部650の表面653との境界部621ctを通り内側導光部622から外側導光部621に向かう検知光OPの光軸方向に延びる直線である。つまり、第3突出部の内、検知光OPの光路を実質的に形成する部分(第2仮想線IL2より下側部分)を内側導光部622とし、検知光OPの光路を形成するのに実質的に必要ではない部分(第2仮想線IL2より上側部分)を内側上部640とする。
(光路設計)
発光側導光体610の外側導光部611は、発光素子510aから照射された検知光OPが入射する入射面611a(第1入射面)を有する。入射面611aは、枠部650の表面653(現像容器32の外面)に対する外側導光部611の突出方向TDにおける外側導光部611の先端に設けられている。発光素子510a(図9(b))は、入射面611aと対向するように配置される。発光素子510aから照射される光は一般的に拡散光であることが多く、これを同一方向の光に修正するために入射面611aは凸レンズ形状になっている。レンズ形状は、発光素子510aと入射面611aとの距離などを考慮して設計されている。
発光側導光体610の外側導光部611は、発光素子510aから照射された検知光OPが入射する入射面611a(第1入射面)を有する。入射面611aは、枠部650の表面653(現像容器32の外面)に対する外側導光部611の突出方向TDにおける外側導光部611の先端に設けられている。発光素子510a(図9(b))は、入射面611aと対向するように配置される。発光素子510aから照射される光は一般的に拡散光であることが多く、これを同一方向の光に修正するために入射面611aは凸レンズ形状になっている。レンズ形状は、発光素子510aと入射面611aとの距離などを考慮して設計されている。
発光側導光体610の内側導光部612は、反射面612bと、発光窓612aと、を有する。反射面612bは、外側導光部611の入射面611aに入射して外側導光部611から内側導光部612に通ってきた検知光OPを発光窓612aに向けて鏡面反射することで、発光側導光体610の内部で検知光OPの向きを変える面である。発光窓612aは、反射面612bにおいて反射された検知光OPを搬送室36内の空間光路Qへ出射する出射面(第2出射面)である。
受光側導光体620の内側導光部622は、受光窓622aと、反射面622bと、を有する。受光窓622aは、搬送室36内の空間光路Qを通る検知光OPが受光側導光体620に入射する入射面(第2入射面)である。反射面622bは、内側導光部622の受光窓622aに入射した検知光OPを外側導光部621に向けて鏡面反射することで、発光側導光体610の内部で検知光OPの向きを変える面である。
受光側導光体620の外側導光部621は、内側導光部622の受光窓622aに入射し、反射面622bで向きを変えられた検知光OPを受光素子510bに向けて出射する出射面621a(第1出射面)を有する。出射面621aは、枠部650の表面653(現像容器32の外面)に対する外側導光部621の突出方向TDにおける外側導光部621の先端に設けられている。受光素子510b(図9(b))は、受光側導光体620の出射面621aと対向するように配置される。
発光側導光体610の発光窓612aと受光側導光体620の受光窓622aは、現像容器32の内部において互いに対向するように配置されている。そして、発光窓612aと受光窓622aの間に、検知光OPが通過する空間光路Qが形成されている。本実施形態において、発光窓612aと受光窓622aは現像容器32の内部において長手方向LDに互いに対向する。また、本実施形態において、空間光路Qの向きは現像容器32の長手方向LDと実質的に平行であるが、重力方向WDと交差する向きであれば空間光路Qを長手方向LDとは異なる向きに設定してもよい。なお、本実施形態では、空間光路Qの向きを長手方向LDとし、空間光路Qが長手方向LDにおける現像ローラ31の中心部31aの位置(図10(b)の破線)を通るように導光部材600を配置する。これにより、搬送室36内の現像剤の偏在の影響を受けにくくなるので現像剤量の検知精度の向上が期待できるが、他の位置に導光部材600を配置してもよい。
(撹拌部材と導光部材の関係)
ここで、撹拌部材34の、導光部材600に関係する構成について説明する。図4(c)に示すように、撹拌部材34は、長手方向LDにおいて、導光部材600と対向する位置に、発光側拭取端34c1と受光側拭取端34c2を含む拭取部34cと、拭取補助部34dを有する。拭取補助部34dは、撹拌部材34の回転方向下流側に、拭取部34cと重ねて配置される。これら拭取部34c及び拭取補助部34dは、可撓性を有するシートである。また、撹拌部材34の軸方向(長手方向LD)に見た拭取部34cの回転軌跡Tcは、空間光路Qと重なるように設定されている(図10(a)参照)。なお、拭取部34cの回転軌跡Tcは、撹拌部材34の回転軸線を中心として、現像容器32の壁面を無視して拭取部34cが真っ直ぐ延びた状態を仮定した場合の回転半径の円として描いている。
ここで、撹拌部材34の、導光部材600に関係する構成について説明する。図4(c)に示すように、撹拌部材34は、長手方向LDにおいて、導光部材600と対向する位置に、発光側拭取端34c1と受光側拭取端34c2を含む拭取部34cと、拭取補助部34dを有する。拭取補助部34dは、撹拌部材34の回転方向下流側に、拭取部34cと重ねて配置される。これら拭取部34c及び拭取補助部34dは、可撓性を有するシートである。また、撹拌部材34の軸方向(長手方向LD)に見た拭取部34cの回転軌跡Tcは、空間光路Qと重なるように設定されている(図10(a)参照)。なお、拭取部34cの回転軌跡Tcは、撹拌部材34の回転軸線を中心として、現像容器32の壁面を無視して拭取部34cが真っ直ぐ延びた状態を仮定した場合の回転半径の円として描いている。
撹拌部材34が回転すると、発光側拭取端34c1は発光側導光体610の発光窓612aを擦りながら導光部材600を通過し、受光側拭取端34c2は受光側導光体620の受光窓622aを擦りながら導光部材600を通過する。即ち、撹拌部材34が1回転する毎に、拭取部34cによって、発光窓612aと受光窓622aに付着した現像剤が拭取られる。また、拭取補助部34dは、拭取部34cの発光窓612aと受光窓622aへの当接圧と進入角度を調整するためのもので、導光部材600と撹拌部材34の形状や位置関係などを考慮して設計されている。なお、拭取部34c単体での現像剤の拭取り性能が充分確保できれば、拭取補助部34dは無くてもよい。また、拭取部34cを省略し、撹拌部材34の羽根部により導光部材600の発光窓612a及び受光窓622aを清掃させる構成としてもよい。
導光部材600の下面図である図16(e)の拡大図Aに示すように、発光窓612aは完全な平面ではなく、高さ方向NDに見た状態で、空間光路Qの側(現像容器32の内側)に向かって凸の曲面形状となっている。受光窓622aについても、高さ方向NDに見た状態で、空間光路Qの側(現像容器32の内側)に向かって凸の曲面形状となっている。これにより、撹拌部材34の拭取部34cが、発光窓612aと受光窓622aの曲面頂点付近に局所的に強く当接し、現像剤をより強く拭取ることができる。
(導光部材の現像容器への位置決め及び一体化)
ここで、導光部材600の現像容器32(現像容器蓋321)への位置決めと一体化方法について説明する。図17(a、b)は、現像容器蓋321と一体化する前の単部品としての導光部材600を示す斜視図である。
ここで、導光部材600の現像容器32(現像容器蓋321)への位置決めと一体化方法について説明する。図17(a、b)は、現像容器蓋321と一体化する前の単部品としての導光部材600を示す斜視図である。
現像容器蓋321は、導光部材600の長手方向LDの位置を決めるための2つの面3212a、3212bと、導光部材600の高さ方向NDの位置を決めるための2つの面3212c、3212dと、を有する。面3212a、3212bは、長手方向LDに互いに対向し、それぞれ高さ方向NDに延びている。面3212c、3212dは、高さ方向NDに互いに対向し、それぞれ長手方向LDに延びている。これらの面3212a~3212dは、現像容器32の内側に導光部材600を露出させるための矩形状の開口3212を形成している。
導光部材600の高さ方向NDとは、長手方向LDと直交しかつ取付座面3211と平行な方向である。高さ方向NDは、導光部材600が現像容器32と一体化されて画像形成装置2に組付けられたときの姿勢(現像剤量検知時の姿勢)における重力方向WDとは必ずしも一致しない。本実施形態では、長手方向LDに見たときに、高さ方向NDが重力方向WDに対して小さな角度で交差するように、導光部材600が傾斜している(図10(a))。導光部材600は、高さ方向NDにおける導光部材600の下部が水平方向HDに撹拌部材34の回転中心に近く、導光部材600の上部が水平方向HDに撹拌部材34の回転中心から遠くなるように、傾斜している。
図17(a、b)に示すように、導光部材600は、現像容器蓋321の取付座面3211と当接する面(設置面680)に、第1位置決めリブ661と第2位置決めリブ662を有する。第1位置決めリブ661及び第2位置決めリブ662は、設置面680が取付座面3211に当接した状態で、取付座面3211の開口3212の内側の空間に突出するように、設置面680から突出している。
第1位置決めリブ661は、長手方向LDの位置を決めるための面661aと、高さ方向NDの位置を決めるための面661c、661dと、を含む。第2位置決めリブ662は、長手方向LDの位置を決めるための面662bと、高さ方向NDの位置を決めるための面662c、662dと、を含む。現像容器蓋321の面3212a、3212bと導光部材600の面661a、662bが係合することで、現像容器蓋321に対する導光部材600の長手方向LDの位置が決まる。現像容器蓋321の面3212c、3212dと導光部材600の面661c、662c、661d、662dが係合することで、現像容器蓋321に対する導光部材600の高さ方向NDの位置が決まる。
現像容器蓋321と導光部材600は、導光部材600に設けられたダイレクタ部670を超音波溶着により現像容器蓋321の取付座面3211に溶着することで、一体化される。ダイレクタ部670は、現像容器蓋321の開口3212の周りを囲む矩形状の領域に設けられた溶かし代である(図15(b)も参照)。また、上述したように現像容器枠320と現像容器蓋321とが接合されることで現像容器32が一体化される。
なお、本実施形態では超音波溶着により現像容器蓋321と導光部材600を一体化(接合)しているが、一体化方法(接合方法)はこれに限定されない。導光部材600と現像容器蓋321を隙間なく一体化できる方法であれば、例えば、両面テープ又は接着剤を用いて一体化してもよい。
(発光側上部及び受光側上部の詳細)
次に、本実施形態における、発光側導光体610の内側上部630及び受光側導光体620の内側上部640の構成について詳しく説明する。図18は、現像剤が収容される搬送室36の内側から、現像容器蓋321に取付けられた導光部材600の裏側を見た斜視図である。
次に、本実施形態における、発光側導光体610の内側上部630及び受光側導光体620の内側上部640の構成について詳しく説明する。図18は、現像剤が収容される搬送室36の内側から、現像容器蓋321に取付けられた導光部材600の裏側を見た斜視図である。
まず、発光側導光体610の内側上部630について説明する。内側上部630は、発光窓612aから高さ方向NDに沿って上方に延びる第1側面630aと、反射面612bから高さ方向NDに沿って上方に延びる第2側面630bと、を有する。また、内側上部630は、これら第1側面630a及び第2側面630bの上縁と枠部650の裏面654(現像容器32の壁面)とを接続する上面630c(第1の上面)を有する。上面630cは、高さ方向NDに見た場合に、発光窓612aと反射面612bと枠部650の裏面654とによって囲まれた領域を覆っている。言い換えると、第2突出部の上面は、長手方向に直交し容器の壁面に平行な高さ方向に見た場合に、壁面と第1出射面と第1反射面とによって囲まれた領域を覆っている。
内側上部630の上面630cは、重力方向WD及び高さ方向NDと交差する面である。本実施形態の上面630cは、高さ方向NDと直交するか、又は成型時の抜き勾配として高さ方向NDに対して若干傾斜している。傾斜の方向は、内側導光部612及び内側上部630の突出方向TD(第2突出部の突出方向)に枠部650の裏面654(現像容器の壁面)から離れるほど高さ方向NDの下方に向かう方向である。
図16(b)に示すように、内側上部630の上面630cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、発光側導光体610の外側導光部611の上面611cの第1延長線EL1より上方に位置する。第1延長線EL1は、長手方向LDに見た状態で、外側導光部611の上面611cに沿って引いた仮想の直線(第1の仮想直線)である。なお、検知光OPの光路を形成する発光窓612aは、長手方向LDに見た場合に第1延長線EL1より下方に位置する。
また、図16(b)に示すように、内側上部630の上面630cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、上述した第1仮想線IL1より上方に位置する。上面630cは、外側導光部611の上面611cと枠部650の表面653との境界部611ctを通る重力方向WDに垂直な水平面よりも上方に位置する。上述した通り、第1仮想線IL1より上側の領域は、検知光OPの光路形成に実質的に寄与しない部分である。
ここで、発光側導光体610の外側導光部611は、突出方向TDに延びる四角柱状、又は、成型時の離型性を向上させるために現像容器32の外側に向かって断面積が小さくなるように若干の抜き勾配が設けられた角錐台状に形成される。そのため、現像容器32の内側において、外側導光部611の上面611cの第1延長線EL1は、第1仮想線IL1と重なるか、又は第1仮想線IL1より上方に位置する。従って、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、発光側導光体610の内側上部630の上面630cは、外側導光部611の上面611cの第1延長線EL1よりも上方に位置する。
つまり、本実施形態では、発光側導光体610の内側導光部612(第1の下部)の上方に、検知光OPの光路形成に本来的には必要ではない内側上部630(第1の上部)を設けている。そして、内側上部630の上面630c(第1の上面)は、発光側導光体610の外側導光部611の上面611cに沿って引いた第1延長線EL1(第1の仮想直線)よりも上方に位置する構成とした。言い換えると、現像容器32の壁面に対する外側導光部611(第1突出部)の突出方向TD(第1方向)及び重力方向WDの双方と交差する方向に見た場合に、内側上部630の上面630c(第1の上面)は、第1延長線EL1(第1の仮想直線)よりも上方に位置する。ここで、第1方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは重力方向WDと直交し且つ導光部材600が設けられた現像容器32の壁面に沿った方向である。また、第1方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは、現像容器32の内部で内側導光部612,622(第2突出部、第3突出部)が互いに対向する方向であり、本実施形態においては現像容器32の長手方向LDである。
次に、受光側導光体620の内側上部640について説明する。内側上部640は、受光窓622aから高さ方向NDに沿って上方に延びる第1側面640aと、反射面622bから高さ方向NDに沿って上方に延びる第2側面640bと、を有する。また、内側上部640は、これら第1側面640a及び第2側面640bの上縁と枠部650の裏面654(現像容器の壁面)とを接続する上面640c(第2の上面)を有する。上面640cは、高さ方向NDに見た場合に、受光窓622aと反射面622bと枠部650の裏面654とによって囲まれた領域を覆っている。言い換えると、第3突出部の上面は、長手方向に直交し容器の壁面に平行な高さ方向に見た場合に、壁面と第2入射面と第2反射面とによって囲まれた領域を覆っている。
内側上部640の上面640cは、重力方向WD及び高さ方向NDと交差する面である。本実施形態の上面640cは、高さ方向NDと直交するか、又は成型時の抜き勾配として高さ方向NDに対して若干傾斜している。傾斜の方向は、内側導光部622及び内側上部640の突出方向TD(第3突出部の突出方向)に枠部650の裏面654(現像容器の壁面)から離れるほど高さ方向NDの下方に向かう方向である。
図16(c)に示すように、内側上部640の上面640cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、受光側導光体620の外側導光部621の上面621cの第2延長線EL2より上方に位置する。第2延長線EL2は、長手方向LDに見た状態で、外側導光部621の上面621cに沿って引いた仮想の直線(第2の仮想直線)である。なお、検知光OPの光路を形成する受光窓622aは、長手方向LDに見た場合に第2延長線EL2より下方に位置する。
また、図16(c)に示すように、内側上部640の上面640cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、上述した第2仮想線IL1より上方に位置する。上面640cは、外側導光部621の上面621cと枠部650の表面653との境界部621ctを通る重力方向WDに垂直な水平面よりも上方に位置する。上述した通り、第2仮想線IL2より上側の領域は、検知光OPの光路形成に実質的に寄与しない部分である。
ここで、受光側導光体620の外側導光部621は、突出方向TDに延びる四角柱状、又は、成型時の離型性を向上させるために現像容器32の外側に向かって断面積が小さくなるように若干の抜き勾配が設けられた角錐台状に形成される。そのため、現像容器32の内側において、外側導光部621の上面621cの第2延長線EL2は、第2仮想線IL2と重なるか、又は第2仮想線IL2より上方に位置する。従って、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、受光側導光体620の内側上部640の上面640cは、外側導光部621の上面621cの第2延長線EL2よりも上方に位置する。
つまり、本実施形態では、受光側導光体620の内側導光部622(第2の下部)の上方に、検知光OPの光路形成に本来的には必要ではない内側上部640(第2の上部)を設けている。そして、内側上部640の上面640c(第2の上面)は、受光側導光体620の外側導光部611の上面611cに沿って引いた第2延長線EL2(第2の仮想直線)よりも上方に位置する構成とした。言い換えると、現像容器32の壁面に対する外側導光部621(第4突出部)の突出方向TD(第2方向)及び重力方向WDの双方と交差する方向に見た場合に、内側上部640の上面640c(第2の上面)は、第2延長線EL2(第2の仮想直線)よりも上方に位置する。ここで、第2方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは重力方向WDと直交し且つ導光部材600が設けられた現像容器32の壁面に沿った方向である。また、第2方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは、現像容器32の内部で内側導光部612,622(第2突出部、第3突出部)が互いに対向する方向であり、本実施形態においては現像容器32の長手方向LDである。
(本実施形態の利点)
撹拌部材34によって搬送室36内の現像剤が撹拌されるとき、重力や慣性力によって、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640の上面630c,640cに現像剤が堆積する。現像剤の堆積量が多くなると、現像剤粒子間に働く静電気力や液架橋力等によって、現像剤が凝集塊となって成長し、例えば、内側上部630,640の第1側面630a,640aまで凝集塊が伸びてきて付着する可能性がある。
撹拌部材34によって搬送室36内の現像剤が撹拌されるとき、重力や慣性力によって、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640の上面630c,640cに現像剤が堆積する。現像剤の堆積量が多くなると、現像剤粒子間に働く静電気力や液架橋力等によって、現像剤が凝集塊となって成長し、例えば、内側上部630,640の第1側面630a,640aまで凝集塊が伸びてきて付着する可能性がある。
ここで、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640が無い従来構成では、内側導光部612,622の上面(第1仮想線IL1、第2仮想線IL2の位置の上向き面)が、搬送室36内に露出する。この構成では、内側導光部612,622の上面に堆積して成長した現像剤の凝集塊が、上面に隣接する発光窓612a又は受光窓622aに到達して付着する可能性がある。この場合、発光窓612a又は受光窓622aに付着した現像剤によって検知光OPの光路が遮られることで、現像剤量の検知精度が低下する可能性があった。
これに対し、本実施形態では、発光側導光体610の内側上部630の上面630cは、外側導光部611の上面611cの第1延長線EL1よりも上方に位置する(図16(b))。また、受光側導光体620の内側上部640の上面640cは、外側導光部621の上面621cの第2延長線EL2よりも上方に位置する(図16(c))。このため、現像剤が上面630c,640cに堆積し、凝集塊として成長する場合でも、発光窓612a又は受光窓622aに凝集塊が到達しにくくなる。その結果、発光窓612a又は受光窓622aに付着した現像剤によって検知光OPの光路が遮られる可能性が低減される。
従って、本実施形態の構成により、トナー残量センサ500の検知精度の低下を抑制することができる。即ち、予期せぬタイミングで現像剤が発光窓612a又は受光窓622aを塞ぐことで受光素子510bが検知光OPを受光している時間が短くなる(又は受光強度が小さくなる)ことによる現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を低減することができる。
また、本実施形態では、発光側導光体610及び受光側導光体620に、内側導光部612,622と同じ材質で内側上部630,640を一体成形する簡素な構成により、現像剤量の誤検知を低減することができる。
なお、発光側導光体610の内側上部630の上面630cと発光窓612aとの間の高さ方向NDの距離が大きい程、上面630cを起点とする現像剤の凝集塊が発光窓612aに到達しにくくなる。同様に、受光側導光体620の内側上部640の上面640cと受光窓622aとの間の高さ方向NDの距離が大きい程、上面640cを起点とする現像剤の凝集塊が受光窓622aに到達しにくくなる。従って、上面630c,640cと発光窓612a及び受光窓622aとが離れているほど、現像剤量の誤検知をより確実に低減することができる。
具体的には、枠部650との隣接位置における第2突出部の高さを、枠部650との隣接位置における第1突出部の高さの、例えば120%以上、より好ましくは150%以上とする(図16(b)参照)。第2突出部の高さとは、内側導光部612の下面612fから内側上部630の上面630cまでの高さ方向NDの距離であり、第1突出部の高さとは、外側導光部611の下面611fから上面611cまでの高さ方向NDの距離である。また、長手方向LDに見た場合に、内側上部630の上面630cの全体を、第1延長線EL1から少なくとも2mm以上、より好ましくは5mm以上、上方側に離間させると好適である。これにより、上面630cから発光窓612aの上縁までの距離が確保される。
同様に、枠部650との隣接位置における第3突出部の高さを、枠部650との隣接位置における第4突出部の高さの、例えば120%以上、より好ましくは150%以上とする(図16(c)参照)。第3突出部の高さとは、内側導光部622の下面622fから内側上部640の上面640cまでの高さ方向NDの距離であり、第4突出部の高さとは、外側導光部621の下面621fから上面621cまでの高さ方向NDの距離である。また、長手方向LDに見た場合に、内側上部640の上面640cの全体を、第2延長線EL2から少なくとも2mm以上、より好ましくは5mm以上、上方側に離間させると好適である。これにより、上面640cから受光窓622aの上縁までの距離が確保される。
実際の内側上部630,640の上面630c,640cの位置を決める場合は、現像剤の凝集特性、他部品との干渉、導光部材600のヒケ等を考慮して、最適に設計すればよい。
[変形例]
次に、第1実施形態の変形例を説明する。図19は、搬送室36の内側から現像容器蓋321に取付けられた導光部材600の裏側を見た斜視図である。図19に示すように、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640は、それぞれ内側導光部612,622とは別部材として構成され、内側導光部612,622に対して固定されている。例えば、発光側導光体610の内側上部630の下面630dを、両面テープや接着剤等の接着手段により、内側導光部612の上面612cに接合する。また、受光側導光体620の内側上部640の下面640dを、両面テープや接着剤等の接着手段により、内側導光部622の上面622cに接合する。なお、内側上部630,640と内側導光部612,622の接合方法は、接着に限らず、例えばスナップフィット等の機械的接合や超音波溶着等の溶着であってもよい。
次に、第1実施形態の変形例を説明する。図19は、搬送室36の内側から現像容器蓋321に取付けられた導光部材600の裏側を見た斜視図である。図19に示すように、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640は、それぞれ内側導光部612,622とは別部材として構成され、内側導光部612,622に対して固定されている。例えば、発光側導光体610の内側上部630の下面630dを、両面テープや接着剤等の接着手段により、内側導光部612の上面612cに接合する。また、受光側導光体620の内側上部640の下面640dを、両面テープや接着剤等の接着手段により、内側導光部622の上面622cに接合する。なお、内側上部630,640と内側導光部612,622の接合方法は、接着に限らず、例えばスナップフィット等の機械的接合や超音波溶着等の溶着であってもよい。
このように、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640を内側導光部612,622とは別部材として構成すると、次のような利点がある。内側上部630,640は検知光OPの光路形成に寄与しない部分であるため、内側上部630,640を導光部材600の他の部分と別に作成しても導光部材600の導光性能は維持される。また、第1実施形態では、内側上部630,640によって導光部材600が肉厚になる分、成型時のヒケの発生に注意する必要があるのに対し、本変形例では、肉厚増加によるヒケの発生が抑制される。従って、本変形例により、導光部材600の導光性能を維持しつつ、導光部材600の内側上部630,640を除いた部分を成型する際のヒケの発生を抑制することができる。
また、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640を内側導光部612,622と同じ材質にする必要はない。内側上部630,640は、内側導光部612、622よりも検知光OPの透過性が低い材質(例えば、艶消しされた黒色のポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂)にすることができる。あるいは、内側導光部612,622と同じ材質で形成された内側上部630,640の表面に、検知光OPを遮る黒色の塗料を塗布してもよい。これにより、内側上部630,640を経由する迷光を低減し、迷光による現像剤量の誤検知を抑制することができる。
<第2実施形態>
本開示における第2実施形態について説明する。本実施形態は、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640と内側導光部612,622との位置関係が第1実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1実施形態と共通である。以下、第1実施形態と共通の符号を付した要素は、第1実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
本開示における第2実施形態について説明する。本実施形態は、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640と内側導光部612,622との位置関係が第1実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1実施形態と共通である。以下、第1実施形態と共通の符号を付した要素は、第1実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
図20は、搬送室36の内側から現像容器蓋321に取付けられた導光部材600の裏側を見た斜視図である。図20に示すように、発光側導光体610の内側上部630と内側導光部612の間には、スリット615(第1スリット)が設けられ、受光側導光体620の内側上部640と内側導光部622の間にはスリット625(第2スリット)が設けられている。
これらのスリット615,625は、プロセスユニット20がプリンタ本体100内にある状態、即ち現像剤量検知時の姿勢(図12参照)において、重力方向WDと交差する方向に広がっている。スリット615は、発光側導光体610の内側上部630(第1の上部)の下面630dと、内側導光部612(第1の下部)の上面612cとの間に形成された第1の空間である。スリット625は、受光側導光体620の内側上部640(第2の上部)の下面640dと、内側導光部622(第2の下部)の上面622cとの間に形成された第2の空間である。
スリット615によって発光側導光体610の内側導光部612と内側上部630が分断されるため、検知光OPが内側導光部612から内側上部630を経由して最終的に受光素子510bへ至る迷光が抑制される。同様に、スリット625によって受光側導光体620の内側導光部622と内側上部640が分断されるため、検知光OPが内側上部640から内側導光部622を経由して最終的に受光素子510bへ至る迷光が抑制される。
なお、発光側導光体610の内側上部630の下面630dと、内側導光部612の上面612cは必ずしも平行関係にある必要はない。本実施形態では、成型時の抜き勾配により内側上部630の下面630dと内側導光部612の上面612cは互いに傾斜している。即ち、長手方向LDに見た場合、枠部650に対する内側上部630及び内側導光部612の突出方向において枠部650の裏面654から離れるほど、内側上部630の下面630dと内側導光部612の上面612cとの高さ方向NDの距離が広がる。同様に、受光側導光体620の内側上部640の下面640dと、内側導光部622の上面622cは必ずしも平行関係にある必要はない。本実施形態では、成型時の抜き勾配により内側上部640の下面640dと内側導光部622の上面622cは互いに傾斜している。
なお、スリット615,625の幅は、スリット615,625内に侵入した現像剤を起点に凝集塊が成長して発光窓612aと受光窓622aに付着するのを防ぐため、狭い方が好ましい。本実施形態では、成型時の抜き勾配による成型性(離型性)を考慮して、スリット615,625の最小幅(枠部650の裏面654に隣接する位置での幅)を称呼1mmで設計している。これに限らず、例えば、より凝集し難い現像剤を採用するのであれば、成型性を考慮してスリット615,625の幅をより広く設定してもよい。
本実施形態においても、発光側導光体610の内側上部630の上面630cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、発光側導光体610の外側導光部611の上面611cの第1延長線EL1より上方に位置する。また、受光側導光体620の内側上部640の上面640cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、受光側導光体620の外側導光部621の上面621cの第2延長線EL2より上方に位置する。従って、第1実施形態と同様に、内側導光部612,622の上面612c,622cを起点にして現像剤の凝集塊が成長して発光窓612a又は受光窓622aに到達する可能性を低減することができる。これにより、トナー残量センサ500による現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を抑制することができる。
加えて、本実施形態によれば、内側導光部612,622と内側上部630,622との間にスリット615,625を設けたことで、迷光による現像剤量の誤検知を抑制することができる。
なお、第1実施形態で述べた変形例と同様に、発光側導光体610の内側上部630を内側導光部612とは別部材としてもよく、受光側導光体620の内側上部640を内側導光部622とは別部材としてもよい。この変形例により、導光部材600の導光性能を維持しつつ、導光部材600の内側上部630,640を除いた部分を成型する際のヒケの発生を抑制することができる。また、内側上部630,640を、内側導光部612、622よりも検知光OPが透過しにくい材質とすることで、迷光による現像剤量の誤検知をさらに抑制することができる。
<第3実施形態>
本開示における第3実施形態について説明する。本実施形態は、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640の形状が第2実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1及び第2実施形態と共通である。以下、第1及び第2実施形態と共通の符号を付した要素は、第1及び第2実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1及び第2実施形態と異なる部分を主に説明する。
本開示における第3実施形態について説明する。本実施形態は、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640の形状が第2実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1及び第2実施形態と共通である。以下、第1及び第2実施形態と共通の符号を付した要素は、第1及び第2実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1及び第2実施形態と異なる部分を主に説明する。
図21は、搬送室36の内側から現像容器蓋321に取付けられた導光部材600の裏側を見た斜視図である。図22(a~c)は、単一部品としての導光部材600を示した図である。図22(a)は導光部材600の正面図である。図22(b)は、図22(a)における発光側の領域Bの拡大図である。図22(c)は図22(a)における受光側の領域Cの拡大図である。図23(a~c)は、導光部材600を、第三角法にて3方向から示した図である。図23(a)を導光部材600の裏側の正面図として、図23(b)は長手方向LDにおいて発光素子510a側の側面図、図23(c)は長手方向LDにおいて受光素子510b側の側面図を示している。
図21に示すように、発光側導光体610の内側上部630は、発光窓612aの上方に位置する第1側面631a(第1オフセット面)と、反射面612bの上方に位置する第2側面631bと、を有する。また、内側上部630は、第1側面631a及び第2側面631bの上方に位置する上面631c(第1上向き面)と、枠部650の設置面680の法線方向(突出方向TD)の先端に設けられた端面631e(第1端面)と、を有する。上面631cは、現像剤量検知時の姿勢(図12参照)において重力方向と交差する方向に広がる面である。端面631eは、第1側面631a及び第2側面631bにそれぞれ隣接し、長手方向LDにおいて第1側面631aと第2側面631bとの間に設けられている。
図22(b)に示すように、第1側面631a及び端面631eは、高さ方向NDに見て発光窓612aに対して突出した状態とならないよう、内側導光部612の突出方向TDにおける根元側(図中上側)にオフセットして配置される。これにより、第1側面631a又は端面631eが、前述の撹拌部材34の拭取部34cによる発光窓612aの拭取りを妨げないようになっている。
また、端面630eが、撹拌部材34の第1羽根部34b1、第2羽根部34b2といった可撓性を有するシートに対して面当たりすることで、シートの裂けといった破損を抑制することができる。なお、第2側面631bを形成するリブ部分は、端面631eの表面積を広くとるためのものであり、例えば、撹拌部材34の羽根部34bに厚みがあり裂けに強いシート材を採用する場合は、端面631e及び第2側面631bを省略してもよい。
上面631cは、内側上部630の突出方向TDにおける先端側に向かって重力方向の下方側に傾斜した傾斜面631sを含む。さらに、傾斜面641sの傾斜角度は、現像剤量検知時の姿勢(図12参照)において、水平面と成す角が現像剤の安息角以上となるように設計されている。このように、上面631cの少なくとも一部を、水平面に対して傾斜させた傾斜面とすることにより、内側上部630の上面631cにおける現像剤の堆積自体を抑制することができる。従って、第1及び第2実施形態における内側上部630の上面630cを、本実施形態の傾斜面631sのように傾斜させてもよい。なお、第1側面631a及び第2側面631bは、上面631cよりも水平面と成す角が大きい。
また、図23(b)に示すように、内側上部630の上面631cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、発光側導光体610の外側導光部611の上面611cの第1延長線EL1より上方に位置する。
図21に示すように、受光側導光体620の内側上部640は、受光窓622aの上方に位置する第1側面641a(第2オフセット面)と、反射面622bの上方に位置する第2側面641bと、を有する。また、内側上部640は、第1側面641a及び第2側面641bの上方に位置する上面641c(第1上向き面)と、枠部650の設置面680の法線方向(突出方向TD)の先端に設けられた端面641e(第2端面)と、を有する。上面641cは、現像剤量検知時の姿勢(図12参照)において重力方向と交差する方向に広がる面である。端面641eは、第1側面641a及び第2側面641bにそれぞれ隣接し、長手方向LDにおいて第1側面641aと第2側面641bとの間に設けられている。
図22(c)に示すように、第1側面641a及び端面641eは、高さ方向NDに見て受光窓622aに対して突出した状態とならないよう、内側導光部622の突出方向TDにおける根元側(図中上側)にオフセットして配置される。これにより、第1側面641a又は端面641eが、前述の撹拌部材34の拭取部34cによる受光窓622aの拭取りを妨げないようになっている。
また、端面640eが、撹拌部材34の第1羽根部34b1、第2羽根部34b2といった可撓性を有するシートに対して面当たりすることで、シートの裂けといった破損を抑制することができる。なお、第2側面641bを形成するリブ部分は、端面641eの表面積を広くとるためのものであり、例えば、撹拌部材34の羽根部34bに厚みがあり裂けに強いシート材を採用する場合は、端面641e及び第2側面641bを省略してもよい。
上面641cは、内側上部640の突出方向TDにおける先端側に向かって重力方向の下方側に傾斜した傾斜面641sを含む。さらに、傾斜面641sの傾斜角度は、現像剤量検知時の姿勢(図12参照)において、水平面と成す角が現像剤の安息角以上となるように設計されている。このように、上面641cの少なくとも一部を、水平面に対して傾斜させた傾斜面とすることにより、内側上部640の上面641cにおける現像剤の堆積自体を抑制することができる。従って、第1及び第2実施形態における内側上部640の上面640cを、本実施形態の傾斜面641sのように傾斜させてもよい。なお、第1側面641a及び第2側面641bは、上面641cよりも水平面と成す角が大きい。
また、図23(c)に示すように、内側上部640の上面641cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、受光側導光体620の外側導光部621の上面621cの第2延長線EL2より上方に位置する。
なお、安息角は現像剤によって変わるため、発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640の上面631c,641cに設けられた傾斜面631s,641sの傾斜角度は、現像剤の特性に合わせて適宜変更可能である。傾斜面631s,641sの傾斜角度が安息角未満であったとしても、傾斜面631s,641sが水平面と成す角が、少なくとも内側導光部612,622の上面612c,622cが水平面と成す角よりも大きければ、現像剤の堆積を抑制する作用が得られる。
本実施形態においても、発光側導光体610の内側上部630の上面631cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、発光側導光体610の外側導光部611の上面611cの第1延長線EL1より上方に位置する。また、受光側導光体620の内側上部640の上面641cは、現像剤量検知時の姿勢において長手方向LDに見た場合に、受光側導光体620の外側導光部621の上面621cの第2延長線EL2より上方に位置する。従って、第1実施形態と同様に、内側導光部612,622の上面612c,622cを起点にして現像剤の凝集塊が成長して発光窓612a又は受光窓622aに到達する可能性を低減することができる。これにより、トナー残量センサ500による現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を抑制することができる。
加えて、本実施形態によれば、内側上部630,640の上面631c,641cに傾斜面631s,641sが設けられているため、上面631c,641cにおける現像剤の堆積自体を抑制することができる。これにより、トナー残量センサ500による現像剤量の誤検知をさらに抑制することができる。
また、内側上部630,640の先端に、シート材からなる撹拌部材34の第1羽根部34b1及び第2羽根部34b2が面接触する端面631e,641eを設けたので、シート材の裂け等の破損を抑制できる。
なお、第1実施形態で述べた変形例と同様に、発光側導光体610の内側上部630を内側導光部612とは別部材としてもよく、受光側導光体620の内側上部640を内側導光部622とは別部材としてもよい。この変形例により、導光部材600の導光性能を維持しつつ、導光部材600の内側上部630,640を除いた部分を成型する際のヒケの発生を抑制することができる。また、内側上部630,640を、内側導光部612、622よりも検知光OPが透過しにくい材質とすることで、迷光による現像剤量の誤検知をさらに抑制することができる。
<第4実施形態>
本開示における第4実施形態について説明する。本実施形態は、導光部材600の枠部650の一部の形状が第1~第3実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1~第3実施形態と共通である。以下、第1~第3実施形態と共通の符号を付した要素は、第1~第3実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1~第3実施形態と異なる部分を主に説明する。
本開示における第4実施形態について説明する。本実施形態は、導光部材600の枠部650の一部の形状が第1~第3実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1~第3実施形態と共通である。以下、第1~第3実施形態と共通の符号を付した要素は、第1~第3実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1~第3実施形態と異なる部分を主に説明する。
第1~第3実施形態で述べたトナー残量センサ500の構成において、発光素子510aから照射される検知光OPの一部が、導光部材600の入射面611a以外から導光部材600内に侵入することがある。このような光は、図15(a)~図16(d)等に図示した設計光路と異なる経路を通る迷光となって受光素子510bに到達することがある。受光素子510bに到達する迷光の光量が多いと、光の透過時間が想定よりも長く検出されてしまうなど、現像剤量の誤検知が生じうる。
図24は、現像容器32に取付けられた導光部材600を、現像容器32(現像容器蓋321)の外側から見た図である。図24に示すように、導光部材600の枠部650は、平面部651と退避部655とを含む。
平面部651は、長手方向LD及び高さ方向NDに広がる平板状である。平面部651は、現像容器32の外側に露出する面として、表平面651sと、角部を湾曲面で繋いだ4つの側面(第1側面651a、第2側面651b、第3側面651c、第4側面651d)を有する。第1側面651a及び第2側面651bは、長手方向LDにおける平面部651の両端部であり、第3側面651c及び第4側面651dは、高さ方向NDにおける平面部651の両端部である。
退避部655は、平面部651の4つの側面の内側に設けられ、平面部651に対して現像容器32の外側に向かって凹んだ(退避した)凹形状である。退避部655は、発光窓612aと受光窓622aを撹拌部材34の拭取部34cで拭取る際に拭取部34cが侵入可能な空間を形成している。退避部655は、現像容器32の外側に露出する面として、表側退避面655sと、表側側面655a、655bと、を有する。表側退避面655sは、長手方向LDに見て現像容器32の外側に向かって凸に湾曲した面である。表側側面655a、655bは、平面部651の表平面651sから現像容器32の外側に向かって立ち上がって長手方向LDにおける表側退避面655sの両端部に接続された面である。
表平面651s及び表側退避面655sには、十点平均粗さ20μm以上の凹凸面処理(粗面化処理)が施されている。この凹凸面処理により、発光素子510aから照射された検知光OPが表平面651sと表側退避面655sに入射するときに入射光を拡散及び乱反射させることができる。従って、発光素子510aから照射された検知光OPの内、表平面651s及び表側退避面655sから導光部材600に侵入して受光素子510bに到達する迷光の光量を抑制することができる。これにより、迷光による現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を抑制することができる。なお、導光部材600の現像容器32の外側に露出する面の内、第1突出部及び第4突出部を除いた部分の少なくとも一部の表面粗さ(十点平均粗さ)が、第1突出部及び第4突出部の表面の表面粗さより大きい構成とすれば、同様の効果を期待できる。
なお、本実施構成では、導光部材600の型抜き方向(設置面680の法線方向、突出方向TD)と平行な側面(651a~651d、655a、655b)には、成型性(離型性)を考慮して凹凸面処理を施していない。また、発光側導光体610及び受光側導光体620は、屈折・反射における検知光OPの光量ロスをなるべく抑えるため、最大高さ0.2μm以下の鏡面仕上げとなっている。このように、導光部材600の外側に露出する部分において、検知光OPを案内するための発光側導光体610及び受光側導光体620は表面を滑らかに、それ以外の部分は、成形性を考慮した上で極力表面を粗くする。これにより、設計光路を通る検知光OPの光量減衰を抑えつつ、迷光による現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を抑制することができる。
なお、表面粗さの実数値については、発光側導光体610及び受光側導光体620の表面よりも、それ以外の面の粗さが粗く設定されていれば、程度差はあるものの、検知光OP起因の迷光による誤検知の抑制効果は得られる。導光部材600の各表面の粗さ(滑らかさ)の設定は、発光素子510aとしてのLEDの光量や、受光素子510bとしてのフォトトランジスタの感度等の具体的構成に応じて、適宜変更される。
本実施形態で説明した導光部材600の現像容器32の外側に露出する面の構成は、第1~第3実施形態で説明した発光側導光体610及び受光側導光体620の内側上部630,640と組み合わせて実施することができる。従って、内側上部630,640を設けることで、トナー残量センサ500による現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を抑制しつつ、表平面651s及び表側退避面655sの凹凸面処理によって誤検知をさらに低減することができる。
<第5実施形態>
本開示における第5実施形態について説明する。本実施形態は、導光部材600の発光側導光体610及び受光側導光体620の外側導光部611,621の形状、及びトナー残量センサ500の光路設計が第1~第4実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1~第4実施形態と共通である。以下、第1~第4実施形態と共通の符号を付した要素は、第1~第4実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1~第4実施形態と異なる部分を主に説明する。
本開示における第5実施形態について説明する。本実施形態は、導光部材600の発光側導光体610及び受光側導光体620の外側導光部611,621の形状、及びトナー残量センサ500の光路設計が第1~第4実施形態と異なる。その他の画像形成装置1及びプロセスユニット20の構成は、第1~第4実施形態と共通である。以下、第1~第4実施形態と共通の符号を付した要素は、第1~第4実施形態で説明したものと実質的に同じ構成及び作用を有するものとし、第1~第4実施形態と異なる部分を主に説明する。
図25(a、b)は現像容器蓋321と一体化される前の、単部品としての導光部材600を示す斜視図である。図25(a)は、導光部材600の表側、即ち現像容器32内の現像剤と接触しない側、現像容器32の外側に露出する側を示す。図25(b)は、導光部材600の裏側、即ち現像容器32内の現像剤と接触する側、現像容器32の内側に露出する側を示す。
図26(a~f)は、導光部材600の裏側を正面として、導光部材600及び検知光OPを第三角法にて6方向から示した図である。ただし、紙面の都合上、背面図(f)を下面図(e)の下方に配置している。図26(a)は、導光部材600の裏側を示す正面図である。図26(b)は長手方向LDにおいて発光素子510a側から見た導光部材600の側面図である。図26(c)は長手方向LDにおいて受光素子510b側から見た導光部材600の側面図である。図26(d)は高さ方向NDの上方側から見た導光部材600の平面図である。図26(e)は高さ方向NDの下方側から見た導光部材600の下面図である。図26(f)は、導光部材600の裏側を示す背面図である。
図27(a)は、図26(a、f)に示す切断線A-Aにおいて、発光側導光体610を通り長手方向LDに垂直な平面で切断した導光部材600の断面図である。図27(b)は、図26(a、f)に示す切断線B-Bにおいて、受光側導光体620を通り長手方向LDに垂直な平面で切断した導光部材600の断面図である。
図25(a)~図27(b)の各図に示す検知光OPは、前述の発光素子510aから照射され、導光部材600を通って受光素子510bに至る光の代表光路(光軸)を示している。
第1~第4実施形態において、発光側導光体610の外側導光部611の入射面611a及び受光側導光体620の外側導光部621の出射面621aは、外側導光部611,621の突出方向TDにおける外側導光部611,621の先端部に設けられていた。これに対し、本実施形態の外側導光部611,621は、枠部650の平面部651に沿った方向に延びている。
図25(a)及び図26(a~f)に示すように、発光側導光体610の外側導光部611は、枠部650の表面653(表平面651s)に沿って第1延伸方向D1(第1方向)に延びる角柱状に形成される。外側導光部611は、第1延伸方向D1に延びる側面部611dと、第1延伸方向D1における側面部611dの一端部に設けられた入射面611aと、第1延伸方向D1における側面部611dの他端部に設けられた反射面611bと、を有する。
入射面611aは、発光素子510aからの光が入射する面である。本実施形態の発光素子510aは、この入射面611aに対向するように配置される(図27(a))。入射面611aは、発光素子510aから照射される拡散光を、外側導光部611の第1延伸方向D1の略平行な光束とするように、凸レンズ状に形成される。
第1反射面としての反射面611bは、入射面611aに入射して外側導光部611の内部を第1延伸方向D1に進む検知光OPを内側導光部612に向けて反射(鏡面反射)する面である(図27(a))。一例として、長手方向LDに垂直な断面(図27(a))において、第1延伸方向D1(枠部650の表平面651sに沿った方向)に対して反射面611bが成す角は、45°である。
第1側面部としての側面部611dは、第1延伸方向D1に垂直な断面においてコ字状となる3つの面であり、これら3つの面と枠部650とによって略正方形状の断面が形成される。側面部611dの3つの面の内、長手方向LDに互いに対向する2つの面は、成型時の抜き勾配を設けてもよい。この場合、外側導光部611の第1延伸方向D1に垂直な断面は、枠部650とは反対側の辺が枠部650と接する側の辺より若干短い台形状となる。
図25(a)及び図26(a~f)に示すように、受光側導光体620の外側導光部621は、枠部650の表面653(表平面651s)に沿って第2延伸方向D2(第2方向)に延びる角柱状に形成される。外側導光部621は、第2延伸方向D2に延びる側面部621dと、第2延伸方向D2における側面部621dの一端部に設けられた出射面621aと、第2延伸方向D2における側面部621dの他端部に設けられた反射面621bと、を有する。
出射面621aは、搬送室36内の空間光路Qを経由して内側導光部622に入射した検知光OPを受光素子510bに向けて出射する面である。本実施形態の受光素子510bは、この出射面621aに対向するように配置される(図27(b))。
第2反射面としての反射面621bは、内側導光部622に入射して受光側導光体620の内部を内側導光部622から外側導光部621に向かって進む検知光OPを、第2延伸方向D2に向けて反射(鏡面反射)する面である(図27(b))。一例として、長手方向LDに垂直な断面(図27(b))において、第2延伸方向D2(枠部650の表平面651sに沿った方向)に対して反射面621bが成す角は、45°である。
第2側面部としての側面部621dは、第2延伸方向D2に垂直な断面においてコ字状となる3つの面であり、これら3つの面と枠部650とによって略正方形状の断面が形成される。側面部621dの3つの面の内、長手方向LDに互いに対向する2つの面は、成型時の抜き勾配を設けてもよい。この場合、外側導光部611の第2延伸方向D2に垂直な断面は、枠部650とは反対側の辺が枠部650と接する側の辺より若干短い台形状となる。
(外側導光部の反射面と内側上部の位置関係)
第1~第4実施形態では、外側導光部611,612の突出方向TDの先端部に、発光素子510aからの光が入射する入射面611a及び受光素子510bに向けて光を出射する出射面621aが設けられていた。そして、外側導光部611,612の上面611c,621cの延長線(図16(b、c)のEL1,EL2)よりも上方に、内側上部630,640の上面630c,640cを配置することで、現像剤量の誤検知を低減可能であることを説明した。
第1~第4実施形態では、外側導光部611,612の突出方向TDの先端部に、発光素子510aからの光が入射する入射面611a及び受光素子510bに向けて光を出射する出射面621aが設けられていた。そして、外側導光部611,612の上面611c,621cの延長線(図16(b、c)のEL1,EL2)よりも上方に、内側上部630,640の上面630c,640cを配置することで、現像剤量の誤検知を低減可能であることを説明した。
これに対し、本実施形態の発光側導光体610の外側導光部611は、入射面611aに入射した光が外側導光部611の内部を第1延伸方向D1に進み、反射面611bに反射されることで内側導光部612へ向けて案内される構成となっている。同様に、本実施形態の受光側導光体620の外側導光部621は、内側導光部622から外側導光部621に進んできた光が反射面621bに反射されることで、出射面621aに向けて第2延伸方向D2に案内される構成となっている。
このような構成において、導光部材600の第2突出部の内、第1突出部(外側導光部611)の反射面611bで反射された光束が通る領域は、検知光OPの光路を実質的に構成する部分であると言える。同様に、導光部材600の第3突出部の内、第3突出部から第4突出部(外側導光部611)に進んだときに反射面621bで反射される光束が通る領域は、検知光OPの光路を実質的に構成する部分であると言える。
そこで、本実施形態では、発光側導光体610の第2突出部の上面を、外側導光部611の反射面611bの上端611btを通り、反射面611bでの光の反射方向D3に延びる直線(IL3)よりも上方に配置する。また、本実施形態では、受光側導光体620の第3突出部の上面の位置を、外側導光部621の反射面621bの上端621btを通り、反射面621bに対する光の入射方向D4に延びる直線(IL4)よりも上方に配置する。
具体的に、図27(a)に示す仮想直線IL3は、重力方向WDにおける反射面611bの上端611btを通る直線であって、第1延伸方向D1の光が反射面611bで鏡面反射された場合の反射方向D3に引いた直線である。導光部材600の第2突出部の内、仮想直線IL3より下方側の部分は、検知光OPの光路を形成する部分としての内側導光部612である。導光部材600の第2突出部の内、仮想直線IL3より上方側の部分は、検知光OPの光路形成に寄与しない部分である内側上部630である。そして、内側上部630の上面630cは、長手方向LDに見た状態で、仮想直線IL3(第1の仮想直線)よりも上方に位置する。言い換えると、現像容器32の壁面に沿って外側導光部611(第1突出部)が延伸する第1延伸方向D1(第1方向)及び重力方向WDの双方と交差する方向に見た場合に、内側上部630の上面630c(第1の上面)は、仮想直線IL3(第1の仮想直線)よりも上方に位置する。ここで、第1方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは重力方向WDと直交し且つ導光部材600が設けられた現像容器32の壁面に沿った方向である。また、第1方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは、現像容器32の内部で内側導光部612,622(第2突出部、第3突出部)が互いに対向する方向であり、本実施形態においては現像容器32の長手方向LDである。
また、図27(b)に示す仮想直線IL4は、重力方向WDにおける反射面621bの上端621btを通る直線であって、反射面621bに入射した入射光が第2延伸方向D2に鏡面反射される場合の入射光の入射方向D4に引いた直線である。導光部材600の第3突出部の内、仮想直線IL4より下方側の部分は、検知光OPの光路を形成する部分としての内側導光部622である。導光部材600の第3突出部の内、仮想直線IL4より上方側の部分は、検知光OPの光路形成に寄与しない部分である内側上部640である。そして、内側上部640の上面640cは、長手方向LDに見た状態で、仮想直線IL4(第2の仮想直線)よりも上方に位置する。言い換えると、現像容器32の壁面に沿って外側導光部621(第4突出部)が延伸する第2延伸方向D2(第2方向)及び重力方向WDの双方と交差する方向に見た場合に、内側上部640の上面640c(第2の上面)は、仮想直線IL4(第2の仮想直線)よりも上方に位置する。ここで、第2方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは重力方向WDと直交し且つ導光部材600が設けられた現像容器32の壁面に沿った方向である。また、第2方向及び重力方向WDの双方と交差する方向は、好ましくは、現像容器32の内部で内側導光部612,622(第2突出部、第3突出部)が互いに対向する方向であり、本実施形態においては現像容器32の長手方向LDである。
このように、本実施形態は外側導光部611,621の光路設計が第1~第4実施形態と異なるものの、内側導光部612,622の上方に内側上部630,640を設けて、その上面630c,640cを仮想直線IL3,IL4よりも上方に位置させている。
つまり、導光部材600の第2突出部の上面630cは、現像容器32の長手方向LDに見た場合に、反射面611b(第1反射面)の上端を通る直線であって、前記第1反射面に第1延伸方向D1(第1方向)の光が入射して反射された場合の反射方向D3に引いた仮想直線IL3(第1の仮想直線)よりも上方に位置する。また、導光部材600の第3突出部の上面640cは、現像容器32の長手方向LDに見た場合に、反射面621b(第2反射面の上端を通る直線であって、前記第2反射面に入射した光が第2延伸方向D2(第2方向)に反射される場合の入射方向D4に引いた仮想直線IL4(第2の仮想直線)よりも上方に位置する。
このような構成により、現像剤量検知時の姿勢において内側上部630,640の上面630c,640cに現像剤が堆積したとしても、現像剤の凝集塊が内側導光部612,622の発光窓612a又は受光窓622aに到達しにくくすることができる。つまり、本実施形態の構成でも、発光窓612a又は受光窓622aへの現像剤の付着を低減し、トナー残量センサ500による現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を抑制することができる。
なお、本実施形態では、外側導光部611,621の延伸方向がそれぞれ高さ方向NDと実質的に平行であるものとして説明したが、外側導光部611,621が他の方向に延びた構成であってもよい。外側導光部611,621の延伸方向は、画像形成装置における発光素子510a及び受光素子510bの配置との関係において、適宜変更可能である。例えば、発光側導光体610の外側導光部611が長手方向LDの一方側に延び、受光側導光体620の外側導光部621が長手方向LDの他方側に延びる構成としてもよい。この場合、発光側導光体610の外側導光部611の反射面611bは、入射面611aから外側導光部611の内部を第1方向としての長手方向LDに進んでくる光を、内側導光部612に向けて反射するように配置される。また、受光側導光体620の外側導光部621の反射面621bは、内側導光部622から外側導光部611に進んできた光を第2方向としての長手方向LDに沿って出射面621aに向けて反射するように配置される。
発光側導光体610の外側導光部611(第1突出部)の延伸方向(第1方向)が本実施形態と異なる場合でも、第2突出部の上面を、長手方向LDに見て第1の仮想直線より上方に配置すればよい。この第1の仮想直線は、外側導光部611の反射面(第1反射面)の上端を通る直線であって、前記第1反射面に前記第1方向の光が入射して反射された場合の反射方向に引いた仮想直線である。同様に、受光側導光体620の外側導光部621(第4突出部)の延伸方向(第2方向)が本実施形態と異なる場合でも、第3突出部の上面を、長手方向LDに見て第2の仮想直線より上方に配置すればよい。この第2の仮想直線は、外側導光部621の反射面(第2反射面)の上端を通る直線であって、前記第2反射面に入射した光が前記第2方向に反射される場合の入射方向に引いた仮想直線である。これにより、本実施形態と同様に、現像剤量の誤検知(検知精度の低下)を抑制することができる。
なお、第1実施形態で述べた変形例と同様に、発光側導光体610の内側上部630を内側導光部612とは別部材としてもよく、受光側導光体620の内側上部640を内側導光部622とは別部材としてもよい。この変形例により、導光部材600の導光性能を維持しつつ、導光部材600の内側上部630,640を除いた部分を成型する際のヒケの発生を抑制することができる。また、内側上部630,640を、内側導光部612、622よりも検知光OPが透過しにくい材質とすることで、迷光による現像剤量の誤検知をさらに抑制することができる。
また、本実施形態における内側上部630,640を、第2及び第3実施形態で説明した内側上部630,640の構成に置き換えてもよく、本実施形態の枠部650に第4実施形態で説明した凹凸面処理を適用してもよい。
<その他実施形態>
既述の実施形態では、発光素子510a及び受光素子510bは、プロセスユニット20に配置されているが、発光素子510a及び受光素子510bは例えば、画像形成装置1のプリンタ本体100内に配置してもよい。また、上述した実施形態では、現像容器蓋321と基板700との間に基板保持部材710を設けているが、基板700の保持構成はこれに限定されない。すなわち、基板保持部材710を設けずに、基板700を直接、現像容器蓋321に取付けてもよい。
既述の実施形態では、発光素子510a及び受光素子510bは、プロセスユニット20に配置されているが、発光素子510a及び受光素子510bは例えば、画像形成装置1のプリンタ本体100内に配置してもよい。また、上述した実施形態では、現像容器蓋321と基板700との間に基板保持部材710を設けているが、基板700の保持構成はこれに限定されない。すなわち、基板保持部材710を設けずに、基板700を直接、現像容器蓋321に取付けてもよい。
また、既述の実施形態において、発光側導光体610と受光側導光体620とが、枠部650を介して一体成形された部材として構成されるが、これに限定されない。例えば、発光側導光体610と受光側導光体620を別部材として構成し、それぞれ現像容器32に取付ける構成としてもよい
また、既述の実施形態において、空間光路Qは、撹拌部材34の軸方向に見て、撹拌部材34の回転軌跡Tb1、Tb2に重なるように配置されていたが、これに限定されない。すなわち、空間光路Qは、撹拌部材34の回転軌跡Tb1、Tb2に重ならないように配置してもよい。
なお、既述の実施形態において、プリンタ本体の上方に読取装置200を設けていたが、これに限定されない。すなわち、画像形成装置は、読取装置を有さないプリンタでもよい。また、読取装置は、原稿を給送するADF(Auto Ducument Feeder)を備えた読取装置でも良い。
32…容器(現像容器)/500…検知手段(トナー残量センサ)/510a…発光素子/510b…受光素子/600…導光手段(導光部材)/611…第1突出部(発光側導光体の外側導光部)/611a…第1入射面(入射面)/611b…第1反射面/611c…第1突出部の上面/611d…第1側面部/612…第2突出部、第1の下部(内側導光部)/612a…第2出射面(発光窓)/621…第4突出部(外側導光部)/621a…第1出射面(出射面)/621b…第2反射面/621c…第4突出部の上面/621d…第2側面部/622…第3突出部、第2の下部(内側導光部)/622a…第2入射面(受光窓)/630…第2突出部、第1の上部(内側上部)/630c…第2突出部の上面/640…第3突出部、第2の上部(内側上部)/640c…第3突出部の上面/EL1,IL3…第1の仮想直線(第1延長線、仮想直線)/EL2,IL4…第2の仮想直線(第2延長線、仮想直線)
Claims (18)
- 現像剤を収容する容器と、
前記容器の外側に配置された発光素子及び受光素子と、前記容器の壁面に設けられ、前記発光素子が発した光を前記容器の内部空間を経由して前記受光素子に到達させるように導く導光手段と、を有し、前記容器内の前記現像剤の量に応じて前記受光素子の出力信号が変化する検知手段と、
を備え、前記現像剤を用いて記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
前記導光手段は、
前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第1突出部であって、前記発光素子によって発せられた光が入射する入射面を有する第1突出部と、
前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第2突出部であって、前記第1突出部に入射した光を前記容器の前記内部空間に出射する第2突出部と、
前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第3突出部であって、前記第2突出部から前記容器の前記内部空間に出射された光が入射する第3突出部と、
前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第4突出部であって、前記第3突出部に入射した光を前記受光素子に向けて出射する出射面を有する第4突出部と、
を有し、
前記入射面は、前記壁面に対し前記第1突出部が突出する第1方向における前記第1突出部の先端部に設けられ、
前記出射面は、前記壁面に対し前記第4突出部が突出する第2方向における前記第4突出部の先端部に設けられ、
前記第2突出部の上面は、前記第1方向及び重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第1突出部の上面に沿う第1の仮想直線よりも上方に位置し、
前記第3突出部の上面は、前記第2方向及び前記重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第4突出部の上面に沿う第2の仮想直線よりも上方に位置する、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 現像剤を収容する容器と、
前記容器の外側に配置された発光素子及び受光素子と、前記容器の壁面に設けられ、前記発光素子が発した光を前記容器の内部空間を経由して前記受光素子に到達させるように導く導光手段と、を有し、前記容器内の前記現像剤の量に応じて前記受光素子の出力信号が変化する検知手段と、
を備え、前記現像剤を用いて記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
前記導光手段は、
前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第1突出部であって、前記発光素子によって発せられた光が入射する入射面を有する第1突出部と、
前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第2突出部であって、前記第1突出部に入射した光を前記容器の前記内部空間に出射する第2突出部と、
前記壁面に対し前記容器の内側に突出した第3突出部であって、前記第2突出部から前記容器の前記内部空間に出射された光が入射する第3突出部と、
前記壁面に対し前記容器の外側に突出した第4突出部であって、前記第3突出部に入射した光を前記受光素子に向けて出射する出射面を有する第4突出部と、
を有し、
前記第1突出部は、前記容器の前記壁面に沿った第1方向に延びる第1側面部と、前記第1方向における前記第1側面部の一端部に設けられた第1反射面と、を有し、
前記入射面は、前記第1方向における前記第1側面部の他端部に設けられ、
前記第4突出部は、前記容器の前記壁面に沿った第2方向に延びる第2側面部と、前記第2方向における前記第2側面部の一端部に設けられた第2反射面と、を有し、
前記出射面は、前記第2方向における前記第2側面部の他端部に設けられ、
前記第2突出部の上面は、前記第1方向及び重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第1反射面の上端を通る直線であって、前記第1反射面に前記第1方向の光が入射して反射された場合の反射方向に引いた第1の仮想直線よりも上方に位置し、
前記第3突出部の上面は、前記第2方向及び前記重力方向の双方と交差する方向に見た場合に、前記第2反射面の上端を通る直線であって、前記第2反射面に入射した光が前記第2方向に反射される場合の入射方向に引いた第2の仮想直線よりも上方に位置する、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記第2突出部は、前記第1方向及び前記重力方向の双方と交差する前記方向に見て前記第1の仮想直線より下方に位置する第1の下部と、前記第1の下部の上方に位置する第1の上部と、を有し、
前記第2突出部の前記上面は、前記第1の上部の一部であり、
前記第3突出部は、前記第2方向及び前記重力方向の双方と交差する前記方向に見て前記第2の仮想直線より下方に位置する第2の下部と、前記第2の下部の上方に位置する第2の上部と、を有し、
前記第3突出部の前記上面は、前記第2の上部の一部である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記第1の上部は、前記第1の下部と同じ材質で前記第1の下部と一体成形され、
前記第2の上部は、前記第2の下部と同じ材質で前記第2の下部と一体成形されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記第1の上部は、前記第1の下部とは別部材であり、前記第1の上部の下面と前記第1の下部の上面とが接合されており、
前記第2の上部は、前記第2の下部とは別部材であり、前記第2の上部の下面と前記第2の下部の上面とが接合されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記第1の上部の下面と前記第1の下部の上面との間に、第1の空間が設けられ、
前記第2の上部の下面と前記第2の下部の上面との間に、第2の空間が設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記第1の上部は、前記第1の下部より前記発光素子が発する光の透過性が低い材質で形成され、
前記第2の上部は、前記第2の下部より前記発光素子が発する光の透過性が低い材質で形成されている、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。 - 前記容器の内側に配置され、前記容器の長手方向に延びる軸線を中心に回転し、前記容器内の前記現像剤を撹拌する撹拌部材をさらに有し、
前記撹拌部材は、前記長手方向に延びる軸と、可撓性を有するシート材で形成され前記軸から突出する羽根部と、を有し、
前記第1の上部における前記容器の前記壁面とは反対側の端部には、前記長手方向に延びる第1端面が設けられ、
前記第2の上部における前記容器の前記壁面とは反対側の端部には、前記長手方向に延びる第2端面が設けられている、
ことを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記第2突出部の前記上面の少なくとも一部は、前記第1方向及び前記重力方向の双方と交差する前記方向に見た場合に、前記容器の内側に向かって重力方向の下方側に傾斜しており、
前記第3突出部の前記上面の少なくとも一部は、前記第2方向及び前記重力方向の双方と交差する前記方向に見た場合に、前記容器の内側に向かって重力方向の下方側に傾斜している、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 水平面に対する前記第2突出部の前記上面の前記少なくとも一部の傾斜角度、及び、水平面に対する前記第3突出部の前記上面の前記少なくとも一部の傾斜角度は、前記現像剤の安息角より大きい、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記第1突出部の前記入射面を第1入射面とし、前記第4突出部の前記出射面を第1出射面として、
前記第2突出部は、前記第1突出部に入射した光を前記容器の前記内部空間に出射する第2出射面を有し、
前記第3突出部は、前記第2突出部から前記容器の前記内部空間に出射された光が入射する第2入射面を有し、
前記第2出射面及び前記第2入射面は、前記容器の長手方向に互いに対向している、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記容器の内側に配置され、前記長手方向に延びる軸線を中心に回転し、前記第2突出部の前記第2出射面及び前記第3突出部の前記第2入射面と接触して前記第2出射面及び前記第2入射面に付着した前記現像剤を拭取る拭取部をさらに有する、
ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。 - 前記第2突出部は、前記第2出射面の上方で前記第2出射面に沿った方向に広がる第1オフセット面を有し、
前記第3突出部は、前記第2入射面の上方で前記第2入射面に沿った方向に広がる第2オフセット面を有し、
前記第1オフセット面は、前記長手方向に直交し前記容器の前記壁面に平行な高さ方向に見た場合に、前記第2出射面に対して前記壁面に近い側にオフセットしており、
前記第2オフセット面は、前記高さ方向に見た場合に、前記第2入射面に対して前記壁面に近い側にオフセットしている、
ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。 - 前記第2出射面は、前記長手方向に直交し前記容器の前記壁面に平行な高さ方向に見た場合に、前記長手方向における前記第2入射面の側に向かって凸に湾曲しており、
前記第2入射面は、前記高さ方向に見た場合に、前記長手方向における前記第2出射面の側に向かって凸に湾曲している、
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成装置。 - 前記第2突出部は、前記長手方向における前記第2出射面とは反対側に、前記第1突出部から前記第2突出部に進んできた光を前記第2出射面に向けて反射する反射面を有し、
前記第3突出部は、前記長手方向における前記第2入射面とは反対側に、前記第2入射面に入射した光を前記第4突出部の前記第1出射面に向けて反射する反射面を有する、
ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記容器の前記壁面には、開口が設けられ、
前記導光手段は、前記開口に取付けられる枠部を有し、
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、前記第4突出部及び前記枠部は、一体成形されている、
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記導光手段の前記容器の外側に露出する面の内、前記第1突出部及び前記第4突出部を除いた部分の少なくとも一部の表面粗さは、前記第1突出部及び前記第4突出部の表面粗さよりも大きい、
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記第2突出部及び前記第3突出部は、前記容器の長手方向に対向しており、
前記第1方向及び前記重力方向の双方と交差する前記方向、及び、前記第2方向及び前記重力方向の双方と交差する前記方向は、前記長手方向である、
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2021203077A JP2023088402A (ja) | 2021-12-15 | 2021-12-15 | 画像形成装置 |
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CN202211628032.7A CN116263571A (zh) | 2021-12-15 | 2022-12-15 | 成像设备 |
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JP2021203077A JP2023088402A (ja) | 2021-12-15 | 2021-12-15 | 画像形成装置 |
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