JP2023087806A - 乳化組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、γ-オリザノールを含有する乳化組成物において、展延性に基づく優れた使用感、可溶性、及び乳化安定性を発現できる製剤技術を提供するである。【解決手段】(A)γ-オリザノール及び(B)アルキル硫酸塩を含む乳化組成物は、展延性に基づく優れた使用感、可溶性、及び乳化安定性を発現できる。【選択図】なし
Description
本発明は、γ-オリザノールを含有し、優れた使用感、可溶性、及び乳化安定性を発現できる乳化組成物に関する。
健康的で潤いのある肌は、皮膚表面の角質層に水分が十分に保有されている。しかし、皮膚表面を覆っている皮脂の分泌量が低下したり、皮膚中の角質細胞間脂質が減少したりすると、角質層の水分含有量は低下していわゆる乾燥肌(ドライスキン)となる。乾燥肌は、年齢、体質、気候、環境、ライフスタイル等の様々な要因が関与しており、更に栄養障害、腎不全、粘液水腫等の全身性疾患から生じることもある。
従来、乾燥肌の処置には、保湿成分を含むスキンケア製品が利用されている。保湿成分の中でも、γ-オリザノールは、皮脂腺賦活化作用等により乾燥性皮膚疾患を改善する成分として有用であることが知られている。
また、γ-オリザノールは脂溶性であり、油相中に溶解させ、乳化組成物等の形態で皮膚に塗布するのが、吸収性及び安定性の点で有利である。一方で、γ-オリザノールが適用される皮膚は乾燥性皮膚疾患のように脆弱であるため、皮膚への適用時に負担がかからないよう、外用剤自体が展延性に富んでおり、且つ、γ-オリザノールの析出物も無く滑らかであることが望まれる。さらに、保存中でのこのような特性が維持されるよう、乳化安定性に優れていることも望まれる。
例えば、特許文献1では、γ-オリザノールとヘパリン類似物質とを併用することにより、皮膚に塗布した際の展延性が良好で、優れた使用感を備えることができるとともに、γ-オリザノールの可溶化状態又は乳化状態を保持できることが記載されている。
γ-オリザノールをヘパリン類似物質と併用する製剤化技術は、展延性、及びγ-オリザノールの可溶化状態又は乳化状態の保持性が良好であるだけでなく、皮膚水分量及び皮膚バリア機能を飛躍的に向上できる点でも優れているが、多様な処方設計に対応するために、特許文献1の製剤化技術とは別の手法によって、使用感の向上を図る技術の開発が望まれる。
本発明は、γ-オリザノールを含有する乳化組成物において、展延性に基づく優れた使用感、可溶性、及び乳化安定性を発現できる製剤技術を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、γ-オリザノールを含む乳化組成物にアルキル硫酸塩を組み合わせることで、展延性が顕著に向上するため、優れた使用感を発現できることを見出した。また、当該乳化組成物が、可溶性にも優れており、乳化安定性にも優れていることも見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)γ-オリザノール及び(B)アルキル硫酸塩を含む、乳化組成物。
項2. 前記(B)成分が、炭素数10~18のアルキル基を有するアルキル硫酸塩である、項1に記載の乳化組成物。
項3. 前記(B)成分が、セチル硫酸塩である、項1又は2に記載の乳化組成物。
項4. 前記(B)成分の含有量が、0.01~7重量%である、請求項1~3のいずれかに記載の乳化組成物。
項5. 前記(A)成分1重量部に対する前記(B)成分の含有量が、0.05~2.5重量部である、項1~4のいずれかに記載の乳化組成物。
項1. (A)γ-オリザノール及び(B)アルキル硫酸塩を含む、乳化組成物。
項2. 前記(B)成分が、炭素数10~18のアルキル基を有するアルキル硫酸塩である、項1に記載の乳化組成物。
項3. 前記(B)成分が、セチル硫酸塩である、項1又は2に記載の乳化組成物。
項4. 前記(B)成分の含有量が、0.01~7重量%である、請求項1~3のいずれかに記載の乳化組成物。
項5. 前記(A)成分1重量部に対する前記(B)成分の含有量が、0.05~2.5重量部である、項1~4のいずれかに記載の乳化組成物。
本発明によれば、γ-オリザノールを含有する乳化組成物において、優れた使用感、可溶性及び乳化安定性を発現できる製剤技術が提供される。
本発明の乳化組成物は、(A)γ-オリザノール(以下において、「(A)成分」とも記載する。)及び(B)アルキル硫酸塩(以下において、「(B)成分」とも記載する。)を含有することを特徴とする。γ-オリザノールにアルキル硫酸塩を併用することにより、乳化組成物の展延性が顕著に向上し優れた使用感(以下において、「使用感」とは、少なくとも展延性に基づく使用感を指す。)を発現するとともに、優れた可溶性及び乳化安定性も発現できる。以下、本発明の乳化組成物について、詳述する。
γ-オリザノール
本発明の乳化組成物は、(A)成分としてγ-オリザノールを含有する。γ-オリザノールとしては、具体的には、フェルラ酸とトリテルペンアルコールとのエステル、及びフェルラ酸とステロールとのエステルが挙げられる。
本発明の乳化組成物は、(A)成分としてγ-オリザノールを含有する。γ-オリザノールとしては、具体的には、フェルラ酸とトリテルペンアルコールとのエステル、及びフェルラ酸とステロールとのエステルが挙げられる。
本発明の乳化組成物において、(A)成分として、フェルラ酸とトリテルペンアルコールとのエステル及びフェルラ酸とステロールとのエステルのいずれか一方を単独で使用してもよく、またこれらを組み合わせて使用してもよい。本発明で使用されるγ-オリザノールの好適な例として、フェルラ酸シクロアルテニル(C40H58O4)を含むもの、更に好ましくはフェルラ酸シクロアルテニルを95重量%以上含むもの、特に好ましくはフェルラ酸シクロアルテニルを98重量%以上含むものが挙げられる。
γ-オリザノールのCAS登録番号は、「11042-64-1」で表される。本発明で使用されるγ-オリザノールには、オリザノールA(CAS登録番号[21238-33-5])及びオリザノールC(CAS登録番号[469-36-3])等が含まれ得る。
本発明で使用されるγ-オリザノールの原料、製造方法、精製方法等は特に限定されない。例えば、γ-オリザノールとしては、米糠等から単離及び精製されたもの等が挙げられる。
また、γ-オリザノールは、例えば、オリザ油化株式会社、築野食品工業株式会社、和光純薬工業株式会社、理研ビタミン株式会社、岡安商店株式会社等により製造販売されており、本発明の乳化組成物では、γ-オリザノールとして、これらの市販品を使用することもできる。
本発明の乳化組成物における(A)成分の量(総量)については、特に制限されず、付与すべき効能及び/又は製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.05重量%以上、好ましくは0.05~2.5重量%、より好ましくは0.1~2.2重量%、さらに好ましくは0.5~2重量%、一層好ましくは0.8~2重量%が挙げられる。
(B)アルキル硫酸塩
本発明の乳化組成物は、(B)成分としてアルキル硫酸塩を含有する。γオリザノールを含む乳化組成物は、アルキル硫酸塩を含有することで、展延性が顕著に向上し、優れた使用感を発現する。
本発明の乳化組成物は、(B)成分としてアルキル硫酸塩を含有する。γオリザノールを含む乳化組成物は、アルキル硫酸塩を含有することで、展延性が顕著に向上し、優れた使用感を発現する。
アルキル硫酸塩が有するアルキル基は、直鎖であってもよいし分岐鎖であってもよい。当該アルキル基の具体例としては、炭素数10~18のアルキル基が挙げられ、より具体的には、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ミリスチル基、セチル基、イソセチル基、ステアリル基、イソステアリル基が挙げられる。
アルキル硫酸塩の塩形態については、薬学的に許容され且つ水溶性である限りにおいて特に限定されず、例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられ、好ましくはナトリウム塩が挙げられる。
本発明の乳化組成物において、(B)成分として、1種のアルキル硫酸塩を単独で用いてもよいし、複数種のアルキル硫酸塩を組み合わせて用いてもよい。
中でも、アルキル硫酸塩としては、乳化組成物の使用感、可溶性及び/又は乳化安定性をより一層向上させる観点から、好ましくは直鎖アルキル硫酸塩、又は、炭素数12~18(好ましくは炭素数14~18、特に好ましくは炭素数16)のアルキル硫酸塩が挙げられ、より好ましくは、ラウリル硫酸塩、テトラデシル硫酸塩、ミリスチル硫酸塩、セチル硫酸塩が挙げられ、特に好ましくはセチル硫酸塩が挙げられる。
本発明の乳化組成物における(B)成分の含有量については、付与すべき使用感向上効果、可溶性向上効果、及び乳化安定性向上効果に応じて適宜設定すればよいが、例えば、総量で0.01~7重量%となる量が挙げられる。乳化組成物の使用感、可溶性及び/又は乳化安定性をより一層向上させる観点から、(B)成分の含有量としては、好ましくは0.03~7重量%、より好ましくは0.05~7重量%、さらに好ましくは0.08~7重量%が挙げられる。また、本発明の乳化組成物は、使用感、可溶性及び乳化安定性に優れており、界面活性剤である(B)成分の配合量が比較的少なくてもこれらの特性を効果的に発現する。このような観点から、本発明の乳化組成物における(B)成分の含有量の好適な例としては、例えば0.01~3重量%、より好ましくは0.01~1重量%、さらに好ましくは0.01~0.5重量%、一層好ましくは0.01~0.22重量%、より一層好ましくは0.01~0.12重量%も挙げられる。
本発明の乳化組成物における(A)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の比率については、上記の各成分の配合量に応じて定まるが、乳化組成物の使用感、可溶性及び/又は乳化安定性をより一層向上させる観点から、(A)成分の1重量部(総量)に対する(B)成分の量(総量)として、好ましくは0.05~2.5重量部、より好ましくは0.07~2.5重量部、さらに好ましくは0.09~2.5重量部が挙げられる。また、本発明の乳化組成物は、使用感、可溶性及び乳化安定性に優れており、(A)成分の配合量に対して界面活性剤である(B)成分の配合量が比較的少なくてもこれらの特性を効果的に発現する。このような観点から、本発明の乳化組成物における(A)成分の1重量部(総量)に対する(B)成分の量(総量)の好適な例としては、より好ましくは0.05~1重量部、さらに好ましくは0.05~0.22重量部、一層好ましくは0.05~0.12重量部も挙げられる。
油性基剤
本発明の乳化組成物は、油相の基剤成分を含む。油性基剤としては薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、油類(中鎖脂肪酸トリグリセリド、オリーブ油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ひまわり油、綿実油、落花生油、ラード、スクワラン、魚油等)、鉱物油(流動パラフィン、パラフィン、ゲル化炭化水素、ワセリン等)、ワックス類又はロウ類(ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス等)、エステル油(イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル等)、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、リノール酸、ラノリン等)、脂肪酸エステル(パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル等)、高級アルコール(ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラノリンアルコール等)、コレステロール、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、環状シリコーン等)等が挙げられる。
本発明の乳化組成物は、油相の基剤成分を含む。油性基剤としては薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、油類(中鎖脂肪酸トリグリセリド、オリーブ油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ひまわり油、綿実油、落花生油、ラード、スクワラン、魚油等)、鉱物油(流動パラフィン、パラフィン、ゲル化炭化水素、ワセリン等)、ワックス類又はロウ類(ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス等)、エステル油(イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル等)、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、リノール酸、ラノリン等)、脂肪酸エステル(パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル等)、高級アルコール(ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラノリンアルコール等)、コレステロール、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、環状シリコーン等)等が挙げられる。
これらの油分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの油性基剤の中でも、乳化組成物の使用感、可溶性及び/又は乳化安定性をより一層向上させる観点から、好ましくは、鉱物油、ワックス類又はロウ類、エステル油、高級アルコール、及びシリコーンオイルが挙げられ、より好ましくは、流動パラフィン、ワセリン、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール、及びジメチルポリシロキサンが挙げられる。
本発明の乳化組成物における油相配合率(つまり、油性成分と油性基剤との総量)については特に限定されないが、好ましくは、水中油型乳化が可能な、5~30重量%、より好ましくは10~25重量%、さらに好ましくは16~21重量%が挙げられる。
水
本発明の乳化組成物は、水相の基剤成分として水を含む。本発明の乳化組成物における水の含有量についても特に限定されないが、好ましくは、水中油型乳化が可能な、60~95重量%、好ましくは60~80重量%、より好ましくは60~70重量%が挙げられる。
本発明の乳化組成物は、水相の基剤成分として水を含む。本発明の乳化組成物における水の含有量についても特に限定されないが、好ましくは、水中油型乳化が可能な、60~95重量%、好ましくは60~80重量%、より好ましくは60~70重量%が挙げられる。
他の界面活性剤
本発明の乳化組成物は、上記(B)成分以外の他の界面活性剤を含むことができる。他の界面活性剤としては、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、ノニオン性界面活性剤、(B)成分以外のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。これらの他の界面活性剤の中でも、乳化組成物の使用感、可溶性及び/又は乳化安定性をより一層向上させる観点から、好ましくはノニオン性界面活性剤が挙げられる。
本発明の乳化組成物は、上記(B)成分以外の他の界面活性剤を含むことができる。他の界面活性剤としては、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、ノニオン性界面活性剤、(B)成分以外のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。これらの他の界面活性剤の中でも、乳化組成物の使用感、可溶性及び/又は乳化安定性をより一層向上させる観点から、好ましくはノニオン性界面活性剤が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート(モノステアリン酸ソルビタン)、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリル、モノエルカ酸グリセリル、セスキオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル(ステアリン酸グリセリン)、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);グリセリンアルキルエーテル;ステアレス-2;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート等);ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビットモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビットモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビットペンタオレエート、ポリオキシエチレンソルビットモノステアレート等);ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノイソステアレート、ポリオキシエチレングリセリントリイソステアレート等);ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノステアレート(ステアリン酸ポリオキシル)、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);ポリオキシエチレンアルキル又はアラキルエーテル類(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン2-オクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアラキルエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル等)及びこれらのリン酸又はリン酸塩(ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム等);プルロニック(登録商標)型類(例えば、プルロニック(登録商標)等);ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル類(例えば、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン-セチルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン-2-デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン水添ラノリン、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリセリンエーテル等);ステアレス-21等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのノニオン性界面活性剤の中でも、乳化組成物の使用感、可溶性及び/又は乳化安定性をより一層向上させる観点から、好ましくはソルビタン脂肪酸エステル類及びグリセリン脂肪酸エステル類が挙げられ、より好ましくはソルビタンモノステアレート(モノステアリン酸ソルビタン)及びモノステアリン酸グリセリル(ステアリン酸グリセリン)が挙げられる。
他の界面活性剤のHLB値としては、例えば2.5~6、好ましくは2.7~5.5、より好ましくは2.9~5が挙げられる。HLB値(親水性-親油性のバランス)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。
本発明の乳化組成物が他の界面活性剤を含む場合、当該他の界面活性剤の含有量については、使用する当該他の界面活性剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.3~1.5重量%、好ましくは0.5~1重量%、より好ましくは0.7~0.9重量%が挙げられる。
他の成分
本発明の乳化組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、通常使用される他の添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、例えば、多価アルコール、増粘剤、pH調節剤、緩衝剤、可溶化剤、キレート剤、防腐剤、保存剤、酸化防止剤、安定化剤、香料、着色料等が挙げられる。
本発明の乳化組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、通常使用される他の添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、例えば、多価アルコール、増粘剤、pH調節剤、緩衝剤、可溶化剤、キレート剤、防腐剤、保存剤、酸化防止剤、安定化剤、香料、着色料等が挙げられる。
多価アルコールとしては、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコール;グリセリン等の3価アルコール等が挙げられる。これらの多価アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの多価アルコールの中でも、好ましくはプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンが挙げられる。増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。また、本発明の乳化組成物においてこれらの添加剤を含有させる場合、その含有量については、使用する添加剤の種類、製剤形態等に応じて適宜設定すればよい。
更に、本発明の乳化組成物は、前述する成分の他に、薬学的又は香粧学的な生理機能を発揮できる薬効成分が、必要に応じて含まれていてもよい。このような薬効成分としては、例えば、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、抗炎症剤、殺菌剤、鎮痒剤、保湿剤、血行促進成分、ビタミン類、ムコ多糖類等が挙げられる。これらの薬効成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの薬効成分の中でも、好ましくは、アラントイン(抗炎症剤)、グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症剤)、ヘパリン類似物質(抗炎症剤、保湿剤、血行促進剤)が挙げられる。また、本発明の乳化組成物においてこれらの薬効成分を含有させる場合、その含有量については、使用する薬効成分の種類、期待する効果等に応じて適宜設定すればよい。
製剤形態
本発明の乳化組成物の製剤形態については特に制限されず、例えば、乳液剤、クリーム剤、ローション剤等が挙げられ、好ましくはクリーム剤が挙げられる。
本発明の乳化組成物の製剤形態については特に制限されず、例えば、乳液剤、クリーム剤、ローション剤等が挙げられ、好ましくはクリーム剤が挙げられる。
本発明の乳化組成物としては、具体的には、医薬品、医薬部外品、化粧品等が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、好ましくは医薬品、医薬部外品が挙げられる。
本発明の乳化組成物としては、好ましくは外用剤、より好ましくは皮膚外用剤が挙げられる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の試験例及び処方例に示す乳化組成物の調製に用いた各成分の詳細を以下に示す。
γ-オリザノール:オリザノールKB(オカヤス株式会社)、フェルラ酸及びトリテルペンアルコールのエステルと、フェルラ酸及びステロールのエステルとの混合物
ジメチルポリシロキサン:Dow Corning(R) Q7-9120 Silicone Fluid,350cst(東レ・ダウコーニング株式会社)
モノステアリン酸グリセリル:NIKKOL MGS-BMV(日本サーファクタント工業株式会社) HLB値:3.0
モノステアリン酸ソルビタン:NIKKOL SS-10MV(日本サーファクタント工業株式会社) HLB値:4.7
カルボキシビニルポリマー:Carbopol 980NF(日本ル-ブリゾ-ル株式会社)
以下の試験例及び処方例に示す乳化組成物の調製に用いた各成分の詳細を以下に示す。
γ-オリザノール:オリザノールKB(オカヤス株式会社)、フェルラ酸及びトリテルペンアルコールのエステルと、フェルラ酸及びステロールのエステルとの混合物
ジメチルポリシロキサン:Dow Corning(R) Q7-9120 Silicone Fluid,350cst(東レ・ダウコーニング株式会社)
モノステアリン酸グリセリル:NIKKOL MGS-BMV(日本サーファクタント工業株式会社) HLB値:3.0
モノステアリン酸ソルビタン:NIKKOL SS-10MV(日本サーファクタント工業株式会社) HLB値:4.7
カルボキシビニルポリマー:Carbopol 980NF(日本ル-ブリゾ-ル株式会社)
試験例
表1に示す組成の乳化組成物(クリーム剤、皮膚外用剤、水中油型乳化組成物)を調製した。具体的には、下記表1の油相成分を85℃で加熱混合し、別途、水相成分を85℃で加熱混合し、85℃条件下で油相を攪拌しながら、水相を加えて混合した。ついでホモミキサーで粒子を微細化し、攪拌しながら35℃まで冷却し、乳化組成物を得た。得られた乳化組成物について、以下の評価を行った。
表1に示す組成の乳化組成物(クリーム剤、皮膚外用剤、水中油型乳化組成物)を調製した。具体的には、下記表1の油相成分を85℃で加熱混合し、別途、水相成分を85℃で加熱混合し、85℃条件下で油相を攪拌しながら、水相を加えて混合した。ついでホモミキサーで粒子を微細化し、攪拌しながら35℃まで冷却し、乳化組成物を得た。得られた乳化組成物について、以下の評価を行った。
(1)使用感の評価
(1-1)展延性の評価
得られた各乳化組成物0.1gを、訓練された専門のパネラー(5名)の前腕に塗り広げ、その際の展延性について評価した。展延性の評価は、具体的には、「乳化組成物を肌に塗り広げた場合の塗り広げ易さ」が「良い」を5点、「やや良い」を4点、「どちらでもない」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点として、1~5点の5段階で評点化することにより行った。得られた5名の「評点」を合計した値を、以下の基準に基づいて分類し、展延性の評価結果とした。結果を表1に示す。
◎:20超25以下
○:15超20以下
△:10超15以下
×:10以下
(1-1)展延性の評価
得られた各乳化組成物0.1gを、訓練された専門のパネラー(5名)の前腕に塗り広げ、その際の展延性について評価した。展延性の評価は、具体的には、「乳化組成物を肌に塗り広げた場合の塗り広げ易さ」が「良い」を5点、「やや良い」を4点、「どちらでもない」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点として、1~5点の5段階で評点化することにより行った。得られた5名の「評点」を合計した値を、以下の基準に基づいて分類し、展延性の評価結果とした。結果を表1に示す。
◎:20超25以下
○:15超20以下
△:10超15以下
×:10以下
(1-2)柔らかさの評価
上記展延性の評価方法と同様にして各乳化組成物を前腕に塗り広げた。柔らかさの評価は、具体的には、「乳化組成物の柔らかさ及びそれによる塗布時の肌への馴染ませ易さの評価」が「良い」を5点、「やや良い」を4点、「どちらでもない」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点として、1~5点の5段階で評点化することにより行った。得られた5名の「評点」を合計した値を、以下の基準に基づいて分類し、柔らかさの評価結果とした。結果を表1に示す。
◎:20超25以下
○:15超20以下
△:10超15以下
×:10以下
上記展延性の評価方法と同様にして各乳化組成物を前腕に塗り広げた。柔らかさの評価は、具体的には、「乳化組成物の柔らかさ及びそれによる塗布時の肌への馴染ませ易さの評価」が「良い」を5点、「やや良い」を4点、「どちらでもない」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点として、1~5点の5段階で評点化することにより行った。得られた5名の「評点」を合計した値を、以下の基準に基づいて分類し、柔らかさの評価結果とした。結果を表1に示す。
◎:20超25以下
○:15超20以下
△:10超15以下
×:10以下
(2)可溶性
ガラス瓶(No.8バイアル瓶)に乳化組成物を充填し、外観の目視にて不溶物の残存の有無を確認した。結果を表1に示す。
○:不溶物なし
×:不溶物あり
ガラス瓶(No.8バイアル瓶)に乳化組成物を充填し、外観の目視にて不溶物の残存の有無を確認した。結果を表1に示す。
○:不溶物なし
×:不溶物あり
(3)乳化安定性
ガラス瓶(No.8バイアル瓶)に乳化組成物を充填し、40℃で60日保存した。保存後の乳化組成物について、外観を目視して分離の有無を確認し、さらに、上記(1)で評価した使用感からの変化の有無を確認した。結果を表1に示す。
○:分離及び使用感の変化のいずれも無し
×:分離及び使用感の変化の少なくともいずれかが有り
ガラス瓶(No.8バイアル瓶)に乳化組成物を充填し、40℃で60日保存した。保存後の乳化組成物について、外観を目視して分離の有無を確認し、さらに、上記(1)で評価した使用感からの変化の有無を確認した。結果を表1に示す。
○:分離及び使用感の変化のいずれも無し
×:分離及び使用感の変化の少なくともいずれかが有り
表1から明らかなとおり、(A)成分を含む乳化組成物で(B)成分を含まないもの(比較例1~5)では展延性に基づく使用感、可溶性、乳化安定性のいずれも悪かったことに対し、(A)成分を含む乳化組成物で(B)成分を含むもの(実施例1~6)では、展延性に基づく使用感、可溶性、乳化安定性がいずれも顕著に向上し、それらに加えて、柔らかさに基づく使用感も向上した。(B)成分の代わりに、(B)成分と類似したアニオン性界面活性剤である(b)成分を用いた場合(比較例1,2)には展延性に基づく使用感、可溶性、乳化安定性のいずれも悪いことに鑑みると、実施例1~6で確認された効果は、(B)成分すなわちアルキル硫酸塩を選択したことによる特有の効果であることが認められた。
処方例
表2に示す処方の乳化組成物(クリーム剤、皮膚外用剤、水中油型乳化組成物)を試験例と同様の方法で調製した。いずれの乳化組成物についても、(B)成分を含まない場合に比べ、展延性に基づく使用感、可溶性、乳化安定性がいずれも顕著に向上し、それらに加えて、柔らかさに基づく使用感も向上していた。
表2に示す処方の乳化組成物(クリーム剤、皮膚外用剤、水中油型乳化組成物)を試験例と同様の方法で調製した。いずれの乳化組成物についても、(B)成分を含まない場合に比べ、展延性に基づく使用感、可溶性、乳化安定性がいずれも顕著に向上し、それらに加えて、柔らかさに基づく使用感も向上していた。
Claims (5)
- (A)γ-オリザノール及び(B)アルキル硫酸塩を含む、乳化組成物。
- 前記(B)成分が、炭素数10~18のアルキル基を有するアルキル硫酸塩である、請求項1に記載の乳化組成物。
- 前記(B)成分が、セチル硫酸塩である、請求項1又は2に記載の乳化組成物。
- 前記(B)成分の含有量が、0.01~7重量%である、請求項1~3のいずれかに記載の乳化組成物。
- 前記(A)成分1重量部に対する前記(B)成分の含有量が、0.05~2.5重量部である、請求項1~4のいずれかに記載の乳化組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021202288A JP2023087806A (ja) | 2021-12-14 | 2021-12-14 | 乳化組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021202288A JP2023087806A (ja) | 2021-12-14 | 2021-12-14 | 乳化組成物 |
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Family Applications (1)
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- 2021-12-14 JP JP2021202288A patent/JP2023087806A/ja active Pending
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