JP2023087675A - パーフルオロエラストマー組成物およびパーフルオロエラストマー架橋物 - Google Patents

パーフルオロエラストマー組成物およびパーフルオロエラストマー架橋物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を有する架橋物を得ることができるパーフルオロエラストマー、ならびに、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を有するパーフルオロエラストマー架橋物を提供すること。【解決手段】ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)、ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)、ならびに、無機窒化物およびアンモニア発生化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(C)を含有するパーフルオロエラストマー組成物を提供する。【選択図】 なし

Description

本開示は、パーフルオロエラストマー組成物およびパーフルオロエラストマー架橋物に関する。
特許文献1には、テトラフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニル)エーテル、およびニトリル基含有フッ素化硬化部位モノマーのランダム共重合された単位を有するパーフルオロポリマーにおいて、このパーフルオロポリマーが更に、このパーフルオロポリマーの最小約0.05重量%の量で存在しているヨード部分を含むことから成るパーフルオロポリマーが記載されている。
特許文献2には、ペルフルオロエラストマー及び硬化剤からなる硬化性組成物であって、前記ペルフルオロエラストマーが、(1)テトラフルオロエチレン、(2)ペルフルオロ(アルキルビニル)エーテル、ペルフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択されたペルフルオロビニルエーテル、及び(3)ニトリル含有フッ素化オレフィン及びニトリル含有フッ素化ビニルエーテルからなる群から選択された硬化部位モノマー、の共重合単位を含み、前記硬化剤が、ジアミノビスフェノールAF、有機過酸化物、及び40℃~330℃の温度で分解してアンモニアを生じる、有機または無機酸のアンモニウム塩以外の化合物からなる群から選択される硬化性組成物が記載されている。
特表平05-500070号公報 特表2004-532902号公報
本開示では、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を有する架橋物を得ることができるパーフルオロエラストマー組成物、ならびに、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を有するパーフルオロエラストマー架橋物を提供することを目的とする。
本開示によれば、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)、ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)、ならびに、無機窒化物およびアンモニア発生化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(C)を含有するパーフルオロエラストマー組成物が提供される。
本開示のパーフルオロエラストマー組成物において、ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の含有量が、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)100質量部に対して、0.5~10質量部であることが好ましい。
本開示のパーフルオロエラストマー組成物において、化合物(C)が、窒化ケイ素であることが好ましい。
また、本開示によれば、上記のパーフルオロエラストマー組成物を架橋して得られるパーフルオロエラストマー架橋物が提供される。
また、本開示によれば、ヘイズ値が95%以下であり、圧縮永久歪みが25~40%であるパーフルオロエラストマー架橋物が提供される。
本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、全光線透過率が85%以上であることが好ましい。
本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、トリアジン環を含有することが好ましい。
本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、ヨウ素原子または臭素原子を含有することが好ましい。
本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、ケイ素原子を含有することが好ましい。
本開示によれば、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を有する架橋物を得ることができるパーフルオロエラストマー組成物、ならびに、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を有するパーフルオロエラストマー架橋物を提供することができる。
以下、本開示の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本開示のパーフルオロエラストマー組成物は、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)、ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)、ならびに、無機窒化物およびアンモニア発生化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(C)を含有する。
特許文献1には、上記したパーフルオロポリマーが、パーオキサイド硬化剤および架橋用助剤と反応してユニークなポリマー網目構造(ここでは、ポリマー鎖に沿ったランダムな地点およびこの鎖末端の両方で架橋が生じている)を生じさせることが記載されている。さらに、このようなパーフルオロポリマーが、優れた強度と圧縮永久歪み特性、並びに良好な加工特性を有することが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載のパーフルオロポリマーをパーオキサイド硬化剤および架橋用助剤を用いて架橋させた場合、優れた圧縮永久歪み特性を得ることができない問題がある。
特許文献2には、良好な引張性質及び低い圧縮永久歪みを維持したまま、半透明または透明であり、淡色であるか、または無色であると共に、非常に低量の金属を含有するペルフルオロエラストマー物品を有することが有益であることが記載されている。しかしながら、特許文献2に記載の硬化性組成物から得られる架橋物も、圧縮永久歪み特性と透明性とを十分に両立できない問題がある。
これらの問題の解決手段を鋭意検討したところ、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)に対して、ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)および化合物(C)を添加することによって、得られる架橋物の圧縮永久歪み特性を大きく悪化させることなく、得られる架橋物の透明性を向上させられることが見出された。この理由は、明確ではないが、化合物(C)の作用によってニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)が架橋パーフルオロエラストマーを形成し、一方でヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)が架橋することなく、架橋物中を自由に動くことができるため、架橋物の曇りの要因となる僅かな欠陥を埋めることができるためと推定される。本開示のパーフルオロエラストマー組成物および本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、このような知見に基づき完成された。
本開示のパーフルオロエラストマー組成物は、パーフルオロエラストマーとして、少なくともパーフルオロエラストマー(A)および(B)を含有する。本開示において、パーフルオロエラストマーとは、全重合単位に対するパーフルオロモノマー単位の含有量が90モル%以上、好ましくは91モル%以上のフルオロポリマーであって、20℃以下のガラス転移温度を有し、4.5J/g以下の融解ピーク(ΔH)の大きさを有するフルオロポリマーであり、さらに、フルオロポリマーに含まれるフッ素原子の濃度が71質量%以上、好ましくは71.5質量%以上であるポリマーである。本開示において、フルオロポリマーに含まれるフッ素原子の濃度は、フルオロポリマーを構成する各モノマーの種類と含有量より、フルオロポリマーに含まれるフッ素原子の濃度(質量%)を計算により求めるものである。
本開示において、パーフルオロモノマーとは、分子中に炭素原子-水素原子結合を含まないモノマーである。上記パーフルオロモノマーは、炭素原子およびフッ素原子の他、炭素原子に結合しているフッ素原子のいくつかが塩素原子で置換されたモノマーであってもよく、炭素原子の他、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、燐原子、硼素原子または珪素原子を有するものであってもよい。上記パーフルオロモノマーとしては、全ての水素原子がフッ素原子に置換されたモノマーであることが好ましい。上記パーフルオロモノマーには、架橋部位を与えるモノマーは含まれない。
架橋部位を与えるモノマーとは、架橋を形成するための架橋部位をパーフルオロエラストマーに与える架橋性基を有するモノマー(キュアサイトモノマー)である。
本開示において、パーフルオロエラストマーを構成する各モノマーの含有量は、NMR、FT-IR、元素分析、蛍光X線分析、その他公知の方法をモノマーの種類によって適宜組み合わせることで算出できる。
パーフルオロエラストマーを構成するパーフルオロモノマー単位を与えるパーフルオロモノマーとしては、
テトラフルオロエチレン〔TFE〕、
ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕、
一般式(13):CF=CF-ORf13
(式中、Rf13は、炭素数1~8のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるフルオロモノマー、
一般式(14):CF=CFOCFORf14
(式中、Rf14は炭素数1~6の直鎖状または分岐鎖状パーフルオロアルキル基、炭素数5~6の環式パーフルオロアルキル基、1~3個の酸素原子を含む炭素数2~6の直鎖状または分岐鎖状パーフルオロオキシアルキル基である)で表されるフルオロモノマー、および、
一般式(15):CF=CFO(CFCF(Y15)O)(CF
(式中、Y15はフッ素原子またはトリフルオロメチル基を表す。mは1~4の整数である。nは1~4の整数である。)で表されるフルオロモノマー
からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
本開示のパーフルオロエラストマー組成物が含有する各成分について、さらに詳細に説明する。
(ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A))
パーフルオロエラストマー(A)は、ニトリル基(-CN基)を含有する。ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)は、ニトリル基が環化三量化によりトリアジン環を形成して架橋することができるものであり、架橋物にすぐれた圧縮永久歪み特性および耐熱性を付与できる。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)は、主鎖末端および/または側鎖にニトリル基(-CN基)を有することが好ましい。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)は、ニトリル基を有するモノマー単位を含有することが好ましい。ニトリル基を有するモノマーとしては、
式:CX =CX -CN
(式中、X、Xは、それぞれ独立に、H、Fまたは炭素数1~5のアルキル基であり、R は1個以上のエーテル結合性酸素原子を有していてもよく、芳香環を有していてもよい、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されていてもよい直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基またはオキシアルキレン基である)で表されるモノマーが挙げられる。
ニトリル基を有するモノマーとしては、たとえば、
式:CY =CY(CF-CN
(式中、Yは、それぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子、nは1~8の整数である)
式:CF=CFCFRf-CN
(式中、Rfは-(OCF-または-(OCF(CF))-であり、nは0~5の整数である)
式:CF=CFCF(OCF(CF)CF(OCHCFCFOCHCF-CN
(式中、mは0~5の整数、nは0~5の整数である)
式:CF=CFCF(OCHCFCF(OCF(CF)CFOCF(CF)-CN
(式中、mは0~5の整数、nは0~5の整数である)
式:CF=CF(OCFCF(CF))O(CF-CN
(式中、mは0~5の整数、nは1~8の整数である)
式:CF=CF(OCFCF(CF))-CN
(式中、mは1~5の整数である)
式:CF=CFOCF(CF(CF)OCFCF(-CN)CF
(式中、nは1~4の整数である)
式:CF=CFO(CFOCF(CF)-CN
(式中、nは2~5の整数である)
式:CF=CFO(CF-(C)-CN
(式中、nは1~6の整数である)
式:CF=CF(OCFCF(CF))OCFCF(CF)-CN
(式中、nは1~2の整数である)
式:CH=CFCFO(CF(CF)CFO)CF(CF)-CN
(式中、nは0~5の整数である)
式:CF=CFO(CFCF(CF)O)(CF-CN
(式中、mは0~5の整数、nは1~3の整数である)
式:CH=CFCFOCF(CF)OCF(CF)-CN
式:CH=CFCFOCHCF-CN
式:CF=CFO(CFCF(CF)O)CFCF(CF)-CN
(式中、mは0以上の整数である)
式:CF=CFOCF(CF)CFO(CF-CN
(式中、nは1以上の整数である)
式:CF=CFOCFOCFCF(CF)OCF-CN
で表されるモノマーなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
ニトリル基(-CN基)を有するモノマーとしては、なかでも、
式:CF=CF(OCFCF(CF))O(CF-CN
(式中、mは0~5の整数、nは1~8の整数である)で表されるモノマーが好ましく、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCNがより好ましい。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)としては、TFE/一般式(13)、(14)または(15)で表されるフルオロモノマー/ニトリル基を有するモノマーの共重合体が挙げられる。この場合、ニトリル基を有するモノマー単位の含有量は、良好な架橋特性および耐熱性の観点から、TFE単位と一般式(13)、(14)および(15)で表されるフルオロモノマー単位との合計量に対して、0.1~5モル%であってよく、0.3~3モル%であってよい。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)がTFE/パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)/ニトリル基を有するモノマー共重合体である場合、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)の組成(モル%)は、好ましくは45~89.9/10~54.9/0.01~4であり、より好ましくは55~77.9/20~49.9/0.1~3.5であり、さらに好ましくは55~69.8/30~44.8/0.2~3であり、最も好ましくは55.3~69.5/30.3~44.5/0.2~2.8である。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)がTFE/炭素数が4~12の一般式(13)、(14)または(15)で表されるフルオロモノマー/ニトリル基を有するモノマー共重合体である場合、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)の組成(モル%)は、好ましくは50~89.9/10~49.9/0.01~4であり、より好ましくは60~87.9/12~39.9/0.1~3.5であり、さらに好ましくは65~84.8/15~34.8/0.2~3であり、最も好ましくは66~84.3/15.5~33.8/0.2~2.8である。
これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)としては、TFE/一般式(15)で表されるフルオロモノマー/ニトリル基を有するモノマー共重合体、および、TFE/一般式(13)で表されるフルオロモノマー/ニトリル基を有するモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)は、極性末端基を有してもよい。末端基とは、ポリマーの主鎖または任意に存在する長いもしくは短い末端に存在するすべての基を意味する。極性末端基には、カルボキシレート(-COO)基やスルフォネート(-OSO )基などのイオン性基、および、アルコール(-CHOH)、アシルフルオライド(-COF)、アミド(-CONH)などの非イオン性基が含まれる。極性末端基は、モノマーを重合することによりパーフルオロエラストマーを製造する際に、重合開始剤として無機過酸化物などを用いることにより、エラストマーに導入することができる。極性末端基の有無は、フーリエ変換赤外分光分析(FTIR)により確認することができる。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)は、高温における圧縮永久歪み特性に優れる点から、ガラス転移温度が-70℃以上であることが好ましく、-60℃以上であることがより好ましく、-50℃以上であることがさらに好ましい。また、耐寒性が良好である点から、5℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましく、-3℃以下であることがさらに好ましい。
上記ガラス転移温度は、示差走査熱量計(メトラー・トレド社製、DSC822e)を用い、試料10mgを10℃/minで昇温することによりDSC曲線を得て、DSC曲線の二次転移前後のベースラインの延長線と、DSC曲線の変曲点における接線との2つの交点の中点を示す温度として求めることができる。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)は、耐熱性が良好な点で、170℃におけるムーニー粘度ML(1+20)が30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上であることがさらに好ましい。また、加工性が良好な点で、150以下であることが好ましく、120以下であることがより好ましく、110以下であることがさらに好ましい。
上記ムーニー粘度は、ALPHA TECHNOLOGIES社製 ムーニー粘度計MV2000E型を用いて、170℃において、JIS K6300に従い測定することができる。
ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)は、常法により製造することができる。
(ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B))
パーフルオロエラストマー(B)は、ヨウ素原子または臭素原子を含有する。パーフルオロエラストマー(B)は、ニトリル基を含有しておらず、この点でパーフルオロエラストマー(A)と相違する。パーフルオロエラストマー(B)は、化合物(C)の存在下でも架橋することなく架橋物中に存在し、架橋物の優れた圧縮永久歪み特性を損なうことなく、架橋物に優れた透明性を付与すると推測される。さらには、ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)は、加熱により揮発することなく、架橋物中に存在し続ける上、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)との相溶性にも優れていることから、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を架橋物に付与できるものと推測される。しかも、ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)は、ヨウ素移動重合法により製造することができるので、分子量を容易に調整することができる。したがって、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)の物性に応じた適切な分子量を有するエラストマー(B)を容易に製造できることから、結果として、エラストマー(B)を用いることは、架橋物の圧縮永久歪み特性を維持し透明性を容易に向上させることができる点でも有利である。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)は、主鎖末端および/または側鎖にヨウ素原子または臭素原子を有することが好ましい。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)としては、ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマー単位を含有するパーフルオロエラストマー、主鎖末端にヨウ素原子または臭素原子を有するパーフルオロエラストマー、および、主鎖末端にヨウ素原子または臭素原子を有しており、なおかつ、ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマー単位を含有するパーフルオロエラストマーからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマーとしては、
式:CX =CX -X
(式中、X、Xは、それぞれ独立に、H、Fまたは炭素数1~5のアルキル基であり、R は1個以上のエーテル結合性酸素原子を有していてもよく、芳香環を有していてもよい、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されていてもよい直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基またはオキシアルキレン基であり、Xはヨウ素原子または臭素原子である)で表されるモノマーが挙げられる。
ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマーとしては、たとえば、
式:CX16 =CX16-Rf16CHR16
(式中、X16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子またはCH、Rf16は、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロ(ポリ)オキシアルキレン基またはパーフルオロ(ポリ)オキシアルキレン基、R16は、水素原子またはCH、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である)で表されるフルオロモノマー、
式:CX16 =CX16-Rf17
(式中、X16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子またはCH、Rf17は、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロ(ポリ)オキシアルキレン基またはパーフルオロ(ポリ)オキシアルキレン基、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である)で表されるフルオロモノマー、
式:CF=CFO(CFCF(CF)O)(CF-X
(式中、mは0~5の整数、nは1~3の整数、Xは、ヨウ素原子、臭素原子、または、-CHIである)で表されるフルオロモノマー、
式:CH=CFCFO(CF(CF)CFO)(CF(CF))-X
(式中、mは0~5の整数、nは1~3の整数、Xは、ヨウ素原子または臭素原子である)で表されるモノマーなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
16は、フッ素原子であることが好ましい。Rf16およびRf17は炭素数が1~5のパーフルオロアルキレン基であることが好ましい。R16は、水素原子であることが好ましい。
ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマーとしては、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCHI、CF=CFOCFCFCHI、および、CH=CHCFCFIからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、CF=CFOCFCFCHIがより好ましい。
主鎖末端にヨウ素原子または臭素原子を有するパーフルオロエラストマーは、モノマーを重合することによりパーフルオロエラストマーを製造する際に、連鎖移動剤としてヨウ素化合物または臭素化合物を使用することにより、製造することができる。ヨウ素化合物または臭素化合物を使用して行う重合方法としては、たとえば、実質的に無酸素状態で、ヨウ素化合物または臭素化合物の存在下に、加圧しながら水媒体中で乳化重合を行う方法が挙げられる(ヨウ素移動重合法)。使用するヨウ素化合物または臭素化合物の代表例としては、たとえば、一般式:
21Br
(式中、xおよびyはそれぞれ0~2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、R21は炭素数1~16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1~3の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいてもよい)で表される化合物が挙げられる。
ヨウ素化合物および臭素化合物としては、たとえば1,3-ジヨードパーフルオロプロパン、2-ヨードパーフルオロプロパン、1,3-ジヨード-2-クロロパーフルオロプロパン、1,4-ジヨードパーフルオロブタン、1,5-ジヨード-2,4-ジクロロパーフルオロペンタン、1,6-ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8-ジヨードパーフルオロオクタン、1,12-ジヨードパーフルオロドデカン、1,16-ジヨードパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2-ジヨードエタン、1,3-ジヨード-n-プロパン、CFBr、BrCFCFBr、CFCFBrCFBr、CFClBr、BrCFCFClBr、CFBrClCFClBr、BrCFCFCFBr、BrCFCFBrOCF、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1-ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロブタン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、2-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、ベンゼンのモノヨードモノブロモ置換体、ジヨードモノブロモ置換体、ならびに(2-ヨードエチル)および(2-ブロモエチル)置換体等が挙げられ、これらの化合物は、単独で使用してもよく、相互に組み合わせて使用することもできる。
これらのなかでも、重合反応性、架橋反応性、入手容易性等の点から、1,4-ジヨードパーフルオロブタン、1,6-ジヨードパーフルオロヘキサン、2-ヨードパーフルオロプロパンを用いることが好ましい。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)のヨウ素原子および臭素原子の含有量は、好ましくは0.001~10質量%であり、より好ましくは0.01質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは5質量%以下である。ヨウ素原子および臭素原子の含有量が少なすぎると、ヘイズ値が大きくなり、優れた透明性を示す架橋物が得られないおそれがある。ヨウ素原子および臭素原子の含有量は、元素分析により測定できる。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)としては、TFE単位を含むヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)、たとえば、TFE/一般式(13)、(14)または(15)で表されるフルオロモノマー共重合体、および、TFE/一般式(13)、(14)または(15)で表されるフルオロモノマー/ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)がTFE/パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)共重合体である場合、ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の組成(モル%)は、好ましくは45~90/10~55であり、より好ましくは55~80/20~45であり、さらに好ましくは55~70/30~45であり、最も好ましくは56~69.5/30.5~44である。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)がTFE/PMVE/ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマー共重合体である場合、ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の組成(モル%)は、好ましくは45~89.9/10~54.9/0.01~4であり、より好ましくは55~77.9/20~49.9/0.01~3.5であり、さらに好ましくは55~69.8/30~44.8/0.03~3.0であり、最も好ましくは55.3~69.5/30.3~44.5/0.05~2.5である。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)がTFE/炭素数が4~12の一般式(13)、(14)または(15)で表されるフルオロモノマー共重合体である場合、ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の組成(モル%)は、好ましくは50~90/10~50であり、より好ましくは60~88/12~40であり、さらに好ましくは65~85/15~35であり、最も好ましくは66~84/16~34である。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)がTFE/炭素数が4~12の一般式(13)、(14)または(15)で表されるフルオロモノマー/ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマー共重合体である場合、ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の組成(モル%)は、好ましくは50~89.9/10~49.9/0.01~4であり、より好ましくは60~87.9/12~39.9/0.1~3.5であり、さらに好ましくは65~84.8/15~34.8/0.2~3.0であり、最も好ましくは66~84.3/15.5~33.8/0.2~2.0である。
これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)としては、TFE/一般式(13)で表されるフルオロモノマー共重合体、TFE/一般式(13)で表されるフルオロモノマー/ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマー共重合体、TFE/一般式(15)で表されるフルオロモノマー共重合体、および、TFE/一般式(15)で表されるフルオロモノマー/ヨウ素原子または臭素原子を有するモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)は、高温における圧縮永久歪み特性に優れる点から、ガラス転移温度が-70℃以上であることが好ましく、-60℃以上であることがより好ましく、-50℃以上であることがさらに好ましい。また、耐寒性が良好である点から、5℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましく、-3℃以下であることがさらに好ましい。
上記ガラス転移温度は、示差走査熱量計(メトラー・トレド社製、DSC822e)を用い、試料10mgを10℃/minで昇温することによりDSC曲線を得て、DSC曲線の二次転移前後のベースラインの延長線と、DSC曲線の変曲点における接線との2つの交点の中点を示す温度として求めることができる。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)は、耐熱性が良好な点で、100℃におけるムーニー粘度ML(1+10)が10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、25以上であることがさらに好ましい。また、加工性が良好な点で、120以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、80以下であることがさらに好ましい。
上記ムーニー粘度は、ALPHA TECHNOLOGIES社製 ムーニー粘度計MV2000E型を用いて、100℃において、JIS K6300に従い測定することができる。
パーフルオロエラストマー(B)は、常法により製造することができる。
ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の含有量は、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部であり、より好ましくは1.0質量部以上であり、さらに好ましくは2.0質量部以上であり、特に好ましくは3.0質量部以上であり、より好ましくは7質量部以下であり、さらに好ましくは5質量部以下である。ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の含有量が多すぎると、優れた圧縮永久歪み特性を示す架橋物が得られないおそれがあり、圧縮時に圧壊(割れ)が発生するおそれがある。ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の含有量が少なすぎると、ヘイズ値が大きくなり、優れた透明性を示す架橋物が得られないおそれがある。
(化合物(C))
本開示のパーフルオロエラストマー組成物は、無機窒化物およびアンモニア発生化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(C)を含有する。化合物(C)を含有することによって、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)が有するニトリル基を環化三量化させて、トリアジン環を形成させ、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)を架橋させることができる。一方で、ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)は、化合物(C)の存在下でも架橋することが無く、得られる架橋物中に未架橋の状態で存在することになる。得られる架橋物中に未架橋の状態で存在するヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)は、架橋物の優れた圧縮永久歪み特性を損なうことなく、架橋物に優れた透明性を付与すると推測される。
無機窒化物としては、特に限定されるものではないが、窒化ケイ素(Si)、窒化リチウム、窒化チタン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化バナジウム、窒化ジルコニウムなどがあげられる。これらの中でも、ナノサイズの微粒子が供給可能であることから、窒化ケイ素が好ましい。
アンモニアを発生させる化合物としては、40~330℃でアンモニアを発生させる化合物が好ましい。
アンモニア発生化合物としては、尿素またはその誘導体、アンモニウム塩が好ましく、尿素またはアンモニウム塩がより好ましく、尿素がさらに好ましい。アンモニウム塩としては有機アンモニウム塩でも無機アンモニウム塩でもよい。また、アンモニア発生化合物としては、微量の水と反応して、アンモニアを発生させるものであってもよい。
尿素の誘導体としては、ビウレア、チオウレア、尿素塩酸塩、ビウレットなどがあげられる。
有機アンモニウム塩としては、安息香酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、フタル酸アンモニウムなどの非フッ素系のカルボン酸またはスルホン酸のアンモニウム塩が挙げられる。
無機アンモニウム塩としては、特開平9-111081号公報に記載された化合物、たとえば硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどが挙げられる。
また、アンモニア発生化合物としては、アセトアルデヒドアンモニア、ヘキサメチレンテトラミン、ホルムアミジン、ホルムアミジン塩酸塩、ホルムアミジン酢酸塩、t-ブチルカルバメート、ベンジルカルバメート、フタルアミドなども挙げられる。
化合物(C)としては、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を高いレベルで両立できることから、尿素、尿素の誘導体および無機窒化物からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、無機窒化物がより好ましく、窒化ケイ素がさらに好ましい。
化合物(C)の含有量は、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)100質量部に対して、好ましくは0.05~10質量部であり、より好ましくは0.1質量部以上であり、さらに好ましくは0.2質量部以上であり、より好ましくは5質量部以下であり、さらに好ましくは3質量部以下であり、特に好ましくは1.0質量部以下であり、最も好ましくは0.5質量部以下である。化合物(C)の含有量が多すぎると、スコーチが発生するおそれがあり、化合物(C)の含有量が少なすぎると、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)の架橋が不十分となって、優れた圧縮永久歪み特性を示す架橋物が得られないおそれがある。
(その他の成分)
パーフルオロエラストマー組成物は、フィラーをさらに含有してもよい。パーフルオロエラストマー組成物の一実施形態においては、得られる架橋物の透明性を一層向上させる観点から、フィラーを実質的に含有せず、たとえば、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)100質量部に対して0.01質量部未満のフィラーしか含有しない。
フィラーとしては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどのイミド構造を有するイミド系フィラー、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリオキシベンゾエートなどのエンジニアリングプラスチック製の有機フィラー、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化イットリウムなどの金属酸化物フィラー、炭化ケイ素、炭化アルミニウムなどの金属炭化物、窒化アルミニウムなどの金属窒化物フィラー、カーボンブラック、フッ化アルミニウム、フッ化カーボンなどの無機フィラーがあげられる。
これらの中でも、各種プラズマの遮蔽効果の点から、カーボンブラック、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化イットリウム、炭化ケイ素、ポリイミド、フッ化カーボンが好ましい。
また、上記したフィラーを単独で、または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
とくに高純度かつ非汚染性が要求されない分野では、必要に応じて組成物に配合される通常の添加物、たとえば、加工助剤、可塑剤、着色剤などを配合することができ、前記のものとは異なる常用の架橋剤や架橋助剤を1種またはそれ以上配合してもよい。
上記組成物は、有機塩基性化合物を含有してもよい。有機塩基性化合物としては、式:CH(CH17-NHのオクダデシルアミン;
式:HN-C(O)-(CH11-CH=CH-(CHCHのエルカアミド;
式:HN-C(O)-(CH-CH=CH-(CHCHのオレアミド;
式:HN-(CH-NHのヘキサメチレンジアミン
式:
Figure 2023087675000001
の1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン(DBU)等を挙げることができる。
パーフルオロエラストマー組成物は、上記の各成分を、通常のポリマー用加工機械、たとえば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混合することにより調製することができる。この他、密閉式混合機を用いる方法によっても調製することができる。パーフルオロエラストマー組成物は、架橋成形して架橋物を得るための成形材料として好適に使用できる。
(架橋物)
パーフルオロエラストマー組成物を架橋することにより、パーフルオロエラストマー架橋物を得ることができる。本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性を有している。
一実施形態に係るパーフルオロエラストマー架橋物は、95%以下のヘイズ値、および、25~40%の圧縮永久歪みを有している。この実施形態に係るパーフルオロエラストマー架橋物は、高温でも優れた圧縮永久歪み特性を示し、しかも優れた透明性を示すことから、優れた耐熱性および高度な清浄度が要求される分野で用いられるシール材として利用できる。この実施形態に係るパーフルオロエラストマー架橋物は、好適には、本開示のパーフルオロエラストマー組成物を架橋することにより得られる。
パーフルオロエラストマー架橋物のヘイズ値は、好ましくは95%以下であり、より好ましくは90%以下であり、さらに好ましくは80%以下である。パーフルオロエラストマー架橋物のヘイズ値は、低いほど好ましいが、ヘイズ値の下限は、たとえば、50%以上であってよい。ヘイズ値は、任意の厚みの架橋物について、ASTM D1003に準拠して、測定することができる。
パーフルオロエラストマー架橋物の圧縮永久歪みは、好ましくは50%以下であり、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。
パーフルオロエラストマー架橋物の圧縮永久歪みは、圧縮率25%で、300℃で72時間放置することにより測定する圧縮永久歪みである。圧縮永久歪は、架橋物を25%の圧縮率で圧縮した状態で、300℃で72時間放置し、圧縮を開放し、23℃で30分間放置した後、圧縮前後の架橋物の厚みを測定することにより算出できる。
パーフルオロエラストマー架橋物の全光線透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは88%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。パーフルオロエラストマー架橋物の全光線透過率は、高いほど好ましいが、全光線透過率の上限は、たとえば、95%以下であってよい。全光線透過率は、任意の厚みの架橋物について、ASTM D1003に準拠して、測定することができる。
パーフルオロエラストマー架橋物は、トリアジン環を含有することが好ましい。トリアジン環は、架橋物の透明性を損なうことなく、架橋物に優れた高温での圧縮永久歪み特性を付与する。パーフルオロエラストマー架橋物中のトリアジン環の有無は、フーリエ変換赤外線分光法(FT-IR)により確認することができる。
パーフルオロエラストマー架橋物中のトリアジン環の含有量は、好ましくは0.04以上であり、より好ましくは0.05以上である。本開示において、パーフルオロエラストマー架橋物中のトリアジン環の含有量は、パーフルオロエラストマー架橋物中のCF結合の含有量に対する、トリアジン環の含有量の比率により表される。パーフルオロエラストマー架橋物中のトリアジン環の含有量は、フーリエ変換赤外線分光法(FT-IR)により測定できる。フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて架橋物の赤外スペクトルを取得し、赤外スペクトルに現れたCF結合の倍音振動ピーク(2360cm-1)に対するトリアジン環ピーク(1555cm-1)の吸光度比(A1555/A2360)を算出することにより、トリアジン環の含有量を求めることができる。
パーフルオロエラストマー架橋物は、ヨウ素原子または臭素原子を含有することが好ましい。ヨウ素原子または臭素原子は、架橋物の圧縮永久歪み特性を損なうことなく、架橋物に優れた透明性を付与する。パーフルオロエラストマー架橋物中のヨウ素原子または臭素原子の有無は、架橋物を灰化処理することにより得られる灰化物のイオンクロマトグラフによる元素分析により確認することができる。
パーフルオロエラストマー架橋物中のヨウ素原子および臭素原子の含有量は、好ましくは0.0001質量%以上であり、より好ましくは0.0005質量%以上であり、更に好ましくは0.0008以上であり、好ましくは0.010質量%以下であり、より好ましくは0.005以下であり、さらに好ましくは0.002質量%以下である。ヨウ素原子および臭素原子の含有量は、架橋物を灰化処理することにより得られる灰化物のイオンクロマトグラフによる元素分析により測定することができる。
パーフルオロエラストマー架橋物は、ケイ素原子を含有することが好ましい。ケイ素原子は、優れた圧縮永久歪み特性および優れた透明性の両方を高いレベルで架橋物に付与する。パーフルオロエラストマー架橋物中のケイ素原子の有無は、エネルギー分散型X線分析(EDX)により確認することができる。
パーフルオロエラストマー架橋物中のケイ素原子の含有量は、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上であり、好ましくは1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。ケイ素原子の含有量は、エネルギー分散型X線分析(EDX)により測定することができる。
パーフルオロエラストマー組成物からパーフルオロエラストマー架橋物を得る方法としては、パーフルオロエラストマー組成物を成形材料として成形することにより予備成形体を得た後、予備成形体を架橋させる方法が挙げられる。パーフルオロエラストマー組成物から予備成形体を得る方法は通常の方法でよく、金型にて加熱圧縮する方法、加熱された金型に圧入する方法、押出機で押出す方法など公知の方法で行なうことができる。ホースや電線などの押出製品の場合は押出後にスチームなどによる加熱架橋を行なうことで、パーフルオロエラストマー架橋物を得ることができる。
上記架橋は、一次架橋、二次架橋の順で、行うことができる。一次架橋は、150~250℃で5~120分間行うことが好ましく、170~200℃で5~60分間行うことがより好ましい。架橋手段としては、公知の架橋手段を用いればよく、例えば、プレス架橋などをあげることができる。
二次架橋は、180~320℃で2~48時間行うことが好ましく、200~310℃で5~24時間行うことがより好ましい。また、この温度範囲で温度変化を持たせてもよい。架橋手段としては、公知の架橋手段を用いれば良く、例えば、オーブン架橋などをあげることができる。
本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、特に耐熱性が要求される半導体製造装置、特に高密度プラズマ照射が行なわれる半導体製造装置のシール材として好適に使用できる。上記シール材としては、O-リング、角-リング、ガスケット、パッキン、オイルシール、ベアリングシール、リップシール等が挙げられる。
そのほか、半導体製造装置に使用される各種のポリマー製品、例えばダイヤフラム、チューブ、ホース、各種ゴムロール、ベルト等としても使用できる。また、コーティング用材料、ライニング用材料としても使用できる。
なお、本開示でいう半導体製造装置は、特に半導体を製造するための装置に限られるものではなく、広く、液晶パネルやプラズマパネルを製造するための装置等、高度なクリーン度が要求される半導体分野において用いられる製造装置全般を含むものであり、例えば次のようなものを挙げることができる。
(1)エッチング装置
ドライエッチング装置
プラズマエッチング装置
反応性イオンエッチング装置
反応性イオンビームエッチング装置
スパッタエッチング装置
イオンビームエッチング装置
ウェットエッチング装置
アッシング装置
(2)洗浄装置乾式エッチング洗浄装置
UV/O洗浄装置
イオンビーム洗浄装置
レーザービーム洗浄装置
プラズマ洗浄装置
ガスエッチング洗浄装置
抽出洗浄装置
ソックスレー抽出洗浄装置
高温高圧抽出洗浄装置
マイクロウェーブ抽出洗浄装置
超臨界抽出洗浄装置
(3)露光装置
ステッパー
コータ・デベロッパー
(4)研磨装置
CMP装置
(5)成膜装置
CVD装置
スパッタリング装置
(6)拡散・イオン注入装置
酸化拡散装置
イオン注入装置
本開示のパーフルオロエラストマー架橋物は、例えば、CVD装置、プラズマエッチング装置、反応性イオンエッチング装置、アッシング装置またはエキシマレーザー露光機のシール材として優れた性能を発揮する。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
つぎに本開示の実施形態について実施例をあげて説明するが、本開示はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
(パーフルオロエラストマーの組成)
19F-NMR分析により求めた。
(パーフルオロエラストマーのヨウ素原子含有量)
石英製フラスコに純水20mlを入れ、白金バスケットにパーフルオロエラストマー12mgにNaCOとKCOとを1対1(重量比)で混合したもの30mgを加え、石英製フラスコ内、酸素中で燃焼させ、30分放置後、NaSOを5mg入れ振盪し、発生させた燃焼ガスを石英製フラスコ内の液体に溶解させ、得られた溶液中のヨウ素イオンの濃度を島津20Aイオンクロマトグラフを用いて測定した。ヨウ素イオン0.5ppmを含むKI標準溶液および1.0ppmを含むKI標準溶液を用いて作成した検量線を用いて、パーフルオロエラストマーのヨウ素含有量を決定した。
(パーフルオロエラストマーのムーニー粘度)
ALPHA TECHNOLOGIES社製 ムーニー粘度計MV2000E型を用いて、170℃または100℃において、JIS K6300に従い測定した。
(架橋物中のトリアジン環の含有量)
フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて架橋物の赤外スペクトルを取得し、赤外スペクトルに現れたCF結合の倍音振動ピーク(2360cm-1)に対するトリアジン環ピーク(1555cm-1)の吸光度比(A1555/A2360)を算出し、算出した吸光度比を架橋物中のトリアジン環の含有量とした。
(架橋物中のヨウ素原子の含有量)
架橋物を灰化処理して得られた灰化物のイオンクロマトグラフによる元素分析で測定した。
(架橋物中のケイ素原子の含有量)
架橋物中のケイ素原子の含有量は、架橋物の作製に用いた組成物の組成から計算により求めた。また、架橋物中のケイ素原子の有無および含有量を、架橋物のエネルギー分散型X線分析(EDX)により測定することもできる。表1には、EDXにより架橋物中のケイ素原子を検出できた場合を「有」と記載し、EDXにより架橋物中のケイ素原子を検出できなかった場合を「無」と記載した。
(全光線透過率、ヘイズ値)
厚さ2mmの架橋物を用いて、ASTM D1003に準拠し、ヘイズガードII(製品名)(東洋精機製作所社製)を用いて測定した。
(圧縮永久歪み率)
圧縮永久歪み率は、ASTM D395またはJIS K6262に記載の方法に準じて測定した。実施例および比較例で作製したOリングを、圧縮装置を用いて、常温で、圧縮率25%まで圧縮(厚さ(線径)3.5mmのOリングを、厚さ2.625mmまで圧縮)した。
次に、圧縮されたOリングが固定された圧縮装置を、電気炉内に静置し、300℃で72時間放置した後、電気炉から圧縮装置を取り出した。圧縮装置からOリングを取り外し、取り外したOリングを恒温室に静置し、23℃で30分放置し、Oリングの厚さ(t)を測定した。次式により、圧縮永久歪みを求めた。
圧縮永久歪み率(%)=(t-t)/(t-t)×100
:Oリングの元の厚さ(mm)
:スペーサの厚さ(mm)
:圧縮試験後のOリングの厚さ(mm)
上記の試験においては、t=3.5mm、t=2.625mmである。
(常態物性)
厚さ2mmの架橋物を用いて、JIS-K6251に準じて、引張破断強度(MPa)、100%モジュラス(MPa)および破断点伸度(%)を測定した。
(硬度(ShoreA) Peak)
厚さ2mmの架橋物を用いて、JIS-K6253に準じて硬度(Shore A)を測定した(ピーク値)。
実施例および比較例では以下の材料を用いた。
<ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)>
エラストマー(a1)
組成:TFE/PMVE/CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN=59.4/40.1/0.5(モル%)
ムーニー粘度(ML1+20(170℃)):80
極性末端基(カルボキシレート基)を有する。
<ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)>
エラストマー(b1)
組成:TFE/PMVE/CF=CFOCFCFCHI=66.7/33.2/0.1(モル%)
ムーニー粘度(ML1+10(100℃)):65
ヨウ素原子含有量:0.40wt%
エラストマー(b2)
組成:TFE/CF=CF(OCFCF(CFOCFCFCF/CF=CFOCFCFCHI=79.6/20.0/0.4(モル%)
ムーニー粘度(ML1+10(100℃)):27
ヨウ素原子含有量:0.20wt%
エラストマー(b3)
組成:TFE/PMVE=62/38(モル%)
ムーニー粘度(ML1+10(100℃)):50
ヨウ素原子含有量:0.24wt%
<化合物(C)>
化合物(c1):窒化ケイ素(Si
化合物(c2):ビウレット
化合物(c3):尿素
比較例1
エラストマー(a1)に、窒化ケイ素(Si)(宇部興産社製SN-A00)を0.25phr添加し、オープンロールにて混練して架橋可能なフッ素ゴム組成物を調整した。得られたフッ素ゴム組成物を180℃で20分間プレスして架橋を行ったのち、さらにオーブン中で200~290℃で18時間オーブン架橋を施し、厚さ2mmの架橋物の成型品およびOリング(AS-568A-214サイズ)の成型品を作製した。得られた成型品を用い、上記に示した方法に従って、全光線透過率、ヘイズ値、圧縮永久歪み率、及び常態物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例2
窒化ケイ素の代わりにビウレット(関東化学社製)を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてフッ素ゴム組成物、及び成型品を作製して各種評価を行った。
比較例3
窒化ケイ素の代わりに尿素(関東化学社製)を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてフッ素ゴム組成物、及び成型品を作製して各種評価を行った。
実施例1~4
表1に記載した配合組成にしたがって、エラストマー(a1)に、窒化ケイ素(宇部興産社製SN-A00)、エラストマー(b1)を添加し、オープンロールにて混練して架橋可能なフッ素ゴム組成物を調整した。得られたフッ素ゴム組成物を180℃で20分間プレスして架橋を行ったのち、さらにオーブン中で200~290℃で18時間オーブン架橋を施し、厚さ2mmの架橋物の成型品およびO-ring(AS-568A-214サイズ)の成型品を作製した。得られた成型品を用い、上記に示した方法に従って、全光線透過率、ヘイズ値、圧縮永久歪み率、及び常態物性を測定した。
実施例5
エラストマー(b1)の代わりにエラストマー(b2)を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてフッ素ゴム組成物、及び成型品を作製して各種評価を行った。
実施例6
エラストマー(b1)の代わりにエラストマー(b3)を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてフッ素ゴム組成物、及び成型品を作製して各種評価を行った。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2023087675000002

Claims (9)

  1. ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)、
    ニトリル基を含有しないヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)、ならびに、
    無機窒化物およびアンモニア発生化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(C)
    を含有するパーフルオロエラストマー組成物。
  2. ヨウ素または臭素含有パーフルオロエラストマー(B)の含有量が、ニトリル基含有パーフルオロエラストマー(A)100質量部に対して、0.5~10質量部である請求項1に記載のパーフルオロエラストマー組成物。
  3. 化合物(C)が、窒化ケイ素である請求項1または2に記載のパーフルオロエラストマー組成物。
  4. 請求項1または2に記載のパーフルオロエラストマー組成物を架橋して得られるパーフルオロエラストマー架橋物。
  5. ヘイズ値が95%以下であり、圧縮永久歪みが25~40%であるパーフルオロエラストマー架橋物。
  6. 全光線透過率が85%以上である請求項5に記載のパーフルオロエラストマー架橋物。
  7. トリアジン環を含有する請求項5または6に記載のパーフルオロエラストマー架橋物。
  8. ヨウ素原子または臭素原子を含有する請求項5または6に記載のパーフルオロエラストマー架橋物。
  9. ケイ素原子を含有する請求項5または6に記載のパーフルオロエラストマー架橋物。
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