JP2023087406A - 画像形成装置及びドラムカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】ドラムカートリッジの帯電器の状態に応じて、感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を適切に算出する。【解決手段】画像形成装置(1)は、帯電ワイヤ(241)及びグリッド電極(242)を有する帯電器(24)と、ワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す関係情報を記憶するドラムメモリ(23)と、を有するドラムカートリッジ(20)と、ドラムメモリ(23)が記憶する関係情報と、取得したグリッド電圧と、により、帯電ワイヤ(241)に印加されるべきワイヤ電圧を算出する算出処理を実行するコントローラ(44)と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、画像形成装置及びドラムカートリッジに関する。
特許文献1は、ドラムカートリッジ及びコントローラを備える画像形成装置を開示している。ドラムカートリッジは、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電器を有する。コントローラは、帯電器が有する帯電ワイヤと電気的に接続する抵抗回路により、帯電ワイヤに印加されたワイヤ電圧を取得する。
特開2019-174680号公報
帯電器毎に、帯電器の状態が異なる場合がある。帯電器の状態が異なる場合、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧として適切な値も異なる。よって、帯電器の状態に応じて、印加されるべきワイヤ電圧を適切に算出することが望ましい。しかし、特許文献1に開示の画像形成装置は、帯電ワイヤに印加されたワイヤ電圧を取得するものであり、特許文献1に開示の技術では、帯電器の状態に応じて印加されるべきワイヤ電圧を算出することは想定していない。
本開示は、感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電ワイヤにワイヤ電圧を印加する前に、ドラムカートリッジの帯電器の状態に応じて、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を適切に算出することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の第1態様の画像形成装置は、本体筐体と、前記本体筐体に着脱可能なドラムカートリッジであり、感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電ワイヤと、前記帯電ワイヤと前記感光体ドラムとの間に設けられるグリッド電極と、を有する帯電器と、前記帯電ワイヤに印加される電圧であるワイヤ電圧と、前記グリッド電極に印加される電圧であるグリッド電圧と、の関係を示す関係情報を記憶するドラムメモリと、を有するドラムカートリッジと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記グリッド電極に印加される前記グリッド電圧を取得する取得処理と、前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報と、取得した前記グリッド電圧と、により、前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出する算出処理と、を実行する。
第2態様は、第1態様の画像形成装置であって、前記画像形成装置は、前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出するための算出式を記憶する本体メモリをさらに備え、前記コントローラは、前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報と、取得した前記グリッド電圧と、に加えて、前記本体メモリが記憶する前記算出式により、前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出し、前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記本体メモリが記憶する前記算出式に関係する値である。
第3態様は、第1態様または第2態様の画像形成装置であって、前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記グリッド電圧に対する前記ワイヤ電圧の比率を含む。
第4態様は、第3態様の画像形成装置であって、前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記ワイヤ電圧と前記グリッド電圧との関係を示す1次関数を特定するための基準となる前記ワイヤ電圧の基準電圧と、前記帯電ワイヤに前記基準電圧が印加される場合の前記グリッド電圧と、を含み、前記基準電圧の値は、前記帯電ワイヤからコロナ放電が発生する前記ワイヤ電圧の電圧範囲内であるとともに、前記帯電ワイヤから異常放電が発生する前記ワイヤ電圧の電圧範囲外である。
第5態様は、第1態様から第4態様のいずれか1つの画像形成装置であって、前記画像形成装置は、前記ワイヤ電圧を前記帯電ワイヤに印加する電圧印加回路をさらに備え、前記コントローラは、取得した前記グリッド電圧と、前記電圧印加回路が前記帯電ワイヤに印加した前記ワイヤ電圧と、により、前記ドラムメモリが予め記憶する前記関係情報を更新するための更新情報を特定する特定処理と、前記ドラムメモリが予め記憶する前記関係情報を、特定した前記更新情報に更新する更新処理と、をさらに実行する。
第6態様は、第1態様から第5態様のいずれか1つの画像形成装置であって、前記画像形成装置は、前記ドラムカートリッジに着脱可能な現像カートリッジをさらに備える。
上記の課題を解決するために、本開示の第7態様のドラムカートリッジは、感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電ワイヤと、前記帯電ワイヤと前記感光体ドラムとの間に設けられるグリッド電極と、を有する帯電器と、前記帯電ワイヤに印加される電圧であるワイヤ電圧と、前記グリッド電極に印加される電圧であるグリッド電圧と、の関係を示す関係情報を記憶するドラムメモリと、を備え、前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出するための情報である。
第1態様の画像形成装置によれば、コントローラは、ドラムカートリッジのドラムメモリが記憶するワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す関係情報により、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を算出する。よって、コントローラは、本体筐体に着脱されるドラムカートリッジの帯電器の状態に応じて、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を適切に算出することができる。
第2態様の画像形成装置によれば、本体メモリが、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を算出するための算出式を記憶するため、コントローラは、ドラムメモリが記憶する関係情報により、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を精度良く算出することができる。
第3態様の画像形成装置によれば、コントローラは、グリッド電圧を取得したとき、グリッド電圧に対するワイヤ電圧の比率から、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を精度良く算出することができる。
第4態様の画像形成装置によれば、コントローラは、グリッド電圧に対するワイヤ電圧の比率と、ワイヤ電圧の基準電圧と、帯電ワイヤに基準電圧が印加される場合のグリッド電圧と、からワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す1次関数を特定することができる。よって、コントローラは、特定した1次関数から、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧をより精度良く算出することができる。
第5態様の画像形成装置によれば、コントローラは、ドラムメモリが予め記憶する関係情報を、特定した更新情報に更新するため、コントローラによる帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧の算出精度を向上することができる。
第6態様の画像形成装置によれば、コントローラは、現像カートリッジを着脱可能なドラムカートリッジの帯電器の状態に応じて、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を適切に算出することができる。
第7態様のドラムカートリッジによれば、ドラムカートリッジのドラムメモリは、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧を算出するための情報であり、かつ、ワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す関係情報を記憶する。よって、ドラムカートリッジの帯電器の状態に応じて、帯電ワイヤに印加されるべきワイヤ電圧が適切に算出される。
本開示の実施形態1の画像形成装置の概略図である。 ドラムカートリッジを含む、図1に示す画像形成装置の内部構造を示す図である。 図2に示すドラムカートリッジが有する帯電器の構成を示す模式図である。 本開示の実施形態2において、図1に示す画像形成装置が備えるコントローラが実行する更新処理を示すフローチャートである。 図1に示す画像形成装置が備えるコントローラが実行するワイヤ電圧を用いた制御において、グリッド電圧の設定値とワイヤ電圧の出力値との関係を示すグラフである。 図1に示す画像形成装置が備えるコントローラが実行するワイヤ電圧を用いた制御において、グリッド電圧の設定値とワイヤ電圧の出力値との関係を示すグラフである。
〔実施形態1〕
<画像形成装置1の構成>
図1は、本開示の実施形態1の画像形成装置1の概略図である。図2は、ドラムカートリッジ20を含む、図1に示す画像形成装置1の内部構造を示す図である。なお、本実施形態では一例として、画像形成装置1がカラーのレーザープリンタである例について説明する。しかしながら、画像形成装置1はモノクロのレーザープリンタであってもよい。
図1に示すように、画像形成装置1は、本体筐体10と、カバー11と、4つのドラムカートリッジ20と、4つの現像カートリッジ30と、操作部41と、ディスプレイ42と、本体メモリ43と、コントローラ44と、通信部45と、転写ベルト50と、を備える。
本体筐体10は、4つのドラムカートリッジ20と、4つの現像カートリッジ30と、操作部41と、ディスプレイ42と、本体メモリ43と、コントローラ44と、通信部45と、転写ベルト50と、を収容する。本体筐体10には、4つのカートリッジ保持部12が凹状に形成されている。カートリッジ保持部12は、ドラムカートリッジ20を保持する。
なお、本体筐体10には、4つのドラムカートリッジ20と、4つの現像カートリッジ30と、が装着可能であるが、本体筐体10に装着されるドラムカートリッジ20及び現像カートリッジ30の個数は、図1に示す例に限定されない。例えば、画像形成装置1は、1つのドラムカートリッジ20及び1つの現像カートリッジ30が装着可能なモノクロのレーザープリンタであってもよい。
カバー11の内表面には、各ドラムカートリッジ20に対応した光源ユニット13が設けられている。つまり、画像形成装置1は、4つの光源ユニット13を備える。光源ユニット13は、本体筐体10にドラムカートリッジ20が装着されて、カバー11が閉位置にある状態で、感光体ドラム21の表面と向かい合って配置される。また、光源ユニット13は複数の光源を有する。光源は、感光体ドラム21の外周面に光を照射可能である。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。
光源ユニット13は、コントローラ44と電気的に接続している。コントローラ44は、入力された画像データに応じて、光源ユニット13の複数の光源を発光させる。光源が感光体ドラム21の外周面に向けて光を照射することにより、光源は感光体ドラム21の外周面の感光材料を画像データに応じて露光する。
カバー11は、図1において実線で示す開口10Aを開ける開位置と、図1において二点鎖線で示す開口10Aを閉じる閉位置との間で、回動軸11Aを中心に回動可能である。カバー11の回動によって、本体筐体10の上端に形成された開口10Aが開閉される。カバー11が開位置に配置された場合、カートリッジ保持部12が開放される。カバー11が閉位置に配置された場合、カバー11はカートリッジ保持部12を覆う。
本体筐体10には、開口10Aに図示しない閉センサが設けられていてもよい。閉センサは、カバー11が閉位置にあることを検知するセンサである。閉センサは、例えば、接触型のセンサであってもよいし、光学型のセンサであってもよい。
ドラムカートリッジ20は、カバー11が開位置に配置された状態で本体筐体10に装着される。ドラムカートリッジ20は、開口10Aからカートリッジ保持部12に挿入される。つまり、ドラムカートリッジ20は本体筐体10に着脱可能である。図1及び図2に示すように、ドラムカートリッジ20は、感光体ドラム21と、カートリッジ筐体22と、ドラムメモリ23と、帯電器24と、を有する。
なお、説明の便宜上、図2では1つのドラムカートリッジ20のみを示し、他のドラムカートリッジ20を省略している。本実施形態において、1つのドラムカートリッジ20について説明する内容は、他のドラムカートリッジ20にも適用される。
感光体ドラム21は、使用に伴って表面の磨耗等の劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。感光体ドラム21の外周面は感光材料に覆われている。カートリッジ筐体22は本体筐体10に装着可能である。ドラムメモリ23は、情報の読み出し及び書き込みが可能なメモリである。ドラムメモリ23は、例えばフラッシュROM(Read Only Memory)またはEEPROM(登録商標,Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)である。
現像カートリッジ30はドラムカートリッジ20に着脱可能である。現像カートリッジ30は、ドラムカートリッジ20に装着されることによりドラムカートリッジ20と一体となる。つまり、現像カートリッジ30は、ドラムカートリッジ20に装着された状態で、ドラムカートリッジ20とともに本体筐体10に装着される。
現像カートリッジ30は、現像ローラ31と、トナーを収容可能なカートリッジ筐体32と、トナーメモリ33と、を有する。現像カートリッジ30がドラムカートリッジ20に装着されると、感光体ドラム21の外周面は、現像ローラ31の外周面と接触する。カートリッジ筐体32は、ドラムカートリッジ20に装着可能である。
4つの現像カートリッジ30は、画像形成を行うために使用される材料として、互いに異なる色のトナーを収容する。4つの現像カートリッジ30が収容するトナーの色は、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックである。トナーメモリ33は、現像カートリッジ30の外表面に配置される。トナーメモリ33は、情報の読み出し及び書き込みが可能なメモリ、例えば、フラッシュROMまたはEEPROM(登録商標)である。
操作部41は、ユーザの入力操作を受け付けるための入力インタフェースである。操作部41の一例としては、各種物理ボタン及びタッチパネルが挙げられる。操作部41の入力面は、画像形成装置1のユーザが入力面に対し入力操作を行い易いように、本体筐体10の外表面に設けられていてもよい。
ディスプレイ42は、画像を表示可能な出力インタフェースである。ディスプレイ42の一例としては、液晶ディスプレイが挙げられる。ディスプレイ42の表示面は、画像形成装置1のユーザが表示面に表示された情報を視認し易いように、本体筐体10の外表面に設けられていてもよい。本体メモリ43は、情報の読み出し及び書き込みが可能なメモリである。本体メモリ43は、例えばフラッシュROMまたはEEPROM(登録商標)である。なお、画像形成装置1は、本体メモリ43としてRAM(Random Access Memory)をさらに備えてもよい。
コントローラ44は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)を有する。コントローラ44は、操作部41、ディスプレイ42、本体メモリ43及び通信部45と電気的に接続している。コントローラ44は、種々の動作を実行することによって、画像形成装置1に印刷に関連する各種処理を行わせる。
コントローラ44は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを備えてもよい。コントローラ44がプロセッサを備える場合、本体メモリ43は、画像形成装置1の制御方法を実現する制御プログラムを記憶する。プロセッサが制御プログラムにしたがって動作することによって、コントローラ44が画像形成装置1に各種処理を行わせてもよい。
また、コントローラ44は、制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えていてもよい。記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路等を用いることができる。また、記録媒体としては、制御プログラムを展開するRAM等を利用してもよい。
制御プログラムは、制御プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体、例えば、通信ネットワークまたは放送波等を介してコンピュータに供給されてもよい。なお、本開示の一態様は、制御プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現される。
通信部45は、画像形成装置1とPC(Personal Computer)等の外部機器との通信を可能にする通信インタフェースである。コントローラ44は、通信部45を介して、外部機器から印刷ジョブを受信する。印刷ジョブは、コントローラ44が外部機器から受信する印刷指示である。
転写ベルト50は、感光体ドラム21の表面にあるトナーを用紙に転写する部品である。転写ベルト50は、使用に伴って表面の磨耗等の劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。転写ベルト50は、感光体ドラム21の外周面と接触可能な環状のベルトである。画像形成装置1が用紙を印刷する印刷処理を実行するとき、用紙は感光体ドラム21と転写ベルト50との間に搬送される。
転写ベルト50は、駆動ローラ51と従動ローラ52との間に掛け渡されている。駆動ローラ51は転写ベルト50を駆動する。コントローラ44は駆動ローラ51を回転させる。従動ローラ52は、駆動ローラ51の駆動に伴う転写ベルト50の移動にしたがって回転する。
<画像形成装置1の内部構造>
図2に示すように、画像形成装置1は、電圧印加回路46と、電流検出回路47と、を備える。コントローラ44は、電圧印加回路46及び電流検出回路47と電気的に接続される。ドラムカートリッジ20がカートリッジ保持部12に挿入されると、コントローラ44がドラムメモリ23と電気的に接続することより、コントローラ44がドラムメモリ23と通信可能になる。つまり、コントローラ44は、ドラムメモリ23からの情報の読出処理と、ドラムメモリ23への情報の書込処理と、を実行することが可能となる。
また、ドラムカートリッジ20がカートリッジ保持部12に挿入されると、電圧印加回路46が帯電ワイヤ241と電気的に接続するとともに、電流検出回路47がグリッド電極242と電気的に接続する。よって、電圧印加回路46が帯電ワイヤ241にワイヤ電圧を印加することが可能になるとともに、電流検出回路47がグリッド電極242に流れるグリッド電流の値を検出することが可能になる。ワイヤ電圧は帯電ワイヤ241に印加される電圧であり、グリッド電流はグリッド電極242に流れる電流である。
例えば、電圧印加回路46が帯電ワイヤ241にコロナ放電開始電圧以上のワイヤ電圧を印加すると、帯電ワイヤ241とグリッド電極242との間でコロナ放電が生じる。コロナ放電開始電圧とは、帯電ワイヤ241がコロナ放電を開始する電圧である。しかし、帯電ワイヤ241の汚れなどの要因で、帯電ワイヤ241とグリッド電極242との間で異常放電が生じる場合がある。「異常放電」とは、コロナ放電以外の放電をいう。異常放電には、ストリーマ放電またはアーク放電などがある。
画像形成装置1は、さらに、電圧検出回路48を備える。電圧検出回路48は、帯電ワイヤ241と電気的に接続され、ワイヤ電圧を検出する。また、コントローラ44は、電圧検出回路48と電気的に接続される。電圧検出回路48により検出されたワイヤ電圧の値と、後述する算出されたワイヤ電圧の理論値との差分が所定値以上であるかをコントローラ44が判定する。これにより、コントローラ44は、ドラムエラーかどうか(言い換えれば、異常放電であるか)を判断する。
図3は、図2に示すドラムカートリッジ20が有する帯電器24の構成を示す模式図である。図3においては、ドラムカートリッジ20がカートリッジ保持部12に挿入されている状態とする。図2及び図3に示すように、帯電器24は、帯電ワイヤ241と、グリッド電極242と、を有するスコロトロン型の帯電器である。帯電器24は感光体ドラム21の表面を帯電させる。
帯電ワイヤ241は、感光体ドラム21の表面を帯電させるためのものである。グリッド電極242は、帯電ワイヤ241と感光体ドラム21との間に設けられる。グリッド電極242は抵抗R1を介して電流検出回路47と電気的に接続する。電圧印加回路46及び電流検出回路47はグランドG1と電気的に接続する。
<コントローラ44が実行する処理>
コントローラ44は、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧の設定値を本体メモリ43から取得する取得処理を実行する。グリッド電圧はグリッド電極242に印加される電圧である。本体メモリ43はグリッド電圧の設定値を予め記憶している。
また、コントローラ44は、ドラムメモリ23が記憶する関係情報と、本体メモリ43から取得したグリッド電圧の設定値と、により、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出する算出処理を実行する。具体的には、ドラムメモリ23は、ワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す関係情報を記憶する。本体メモリ43は、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出するための以下の算出式(1)を記憶する。
Vw=Vw_cln+(Vg-Vg_cln)×Slope・・・(1)
算出式(1)は、ワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す1次関数を示す算出式である。算出式(1)について、Vwは帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値である。Vgはグリッド電圧の設定値である。Slopeは算出式(1)で示される1次関数の傾きであり、グリッド電圧に対するワイヤ電圧の比率である。Slopeは予め設定された固定値である。
Vw_clnは、ワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す1次関数を特定するための基準となるワイヤ電圧の基準電圧の値である。Vw_clnは、例えば、コントローラ44が印刷処理の前の予備動作を実行する場合に電圧印加回路46が帯電ワイヤ241に印加するワイヤ電圧の平均値である。コントローラ44が実行する印刷処理の前の予備動作は、例えば、ドラムカートリッジ20のクリーニングである。
ワイヤ電圧の基準電圧の値は、帯電ワイヤ241からコロナ放電が発生するワイヤ電圧の電圧範囲内であるとともに、帯電ワイヤ241から異常放電が発生するワイヤ電圧の電圧範囲外である。異常放電は、通常の放電であるコロナ放電とは異なる放電であり、例えばアーク放電または火花放電である。Vg_clnは帯電ワイヤ241にワイヤ電圧の基準電圧が印加される場合のグリッド電圧の設定値である。
ドラムメモリ23が記憶する関係情報は、本体メモリ43が記憶する算出式(1)に関係する値であり、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出するための情報である。ドラムメモリ23が記憶する関係情報は、Vw、Vg、Slope、Vw_cln及びVg_clnを含む。コントローラ44は、本体メモリ43から取得したグリッド電圧の設定値を算出式(1)のVgに代入し、ドラムメモリ23が記憶するSlope、Vw_cln及びVg_clnを算出式(1)に代入する。そして、コントローラ44は、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出する。
なお、コントローラ44は、ドラムメモリ23が記憶するSlope、Vw_cln及びVg_clnを本体メモリ43に記憶してもよい。そして、コントローラ44は、グリッド電圧の設定値を算出式(1)のVgに代入し、本体メモリ43が記憶するSlope、Vw_cln及びVg_clnを算出式(1)に代入することにより、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出してもよい。
コントローラ44は、ドラムカートリッジ20のドラムメモリ23が記憶するワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す関係情報により、ワイヤ電圧の理論値を算出する。よって、コントローラ44は、帯電ワイヤ241にワイヤ電圧を印加する前に、本体筐体10に着脱されるドラムカートリッジ20の帯電器24の状態に応じて、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を適切に算出することができる。
つまり、ドラムカートリッジ20毎の帯電器24の状態として、例えば、気圧、湿度及び帯電器24の汚れ具合が互いに異なる場合であっても、コントローラ44は、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を適切に算出することができる。さらに、コントローラ44は、ドラムカートリッジ20のドラムメモリ23が記憶する関係情報によりワイヤ電圧の理論値を算出する。よって、ドラムカートリッジ20が交換された場合であっても、コントローラ44は、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を適切に算出することができる。
また、コントローラ44は、ドラムメモリ23が記憶する関係情報と、取得したグリッド電圧の設定値と、に加えて、本体メモリ43が記憶する算出式(1)により、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出する。本体メモリ43が、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出するための算出式(1)を記憶するため、コントローラ44は、ドラムメモリ23が記憶する関係情報により、印加されるべきワイヤ電圧の理論値を精度良く算出することができる。
ドラムメモリ23が記憶する関係情報がSlopeを含むことにより、コントローラ44は、グリッド電圧の設定値を取得したとき、グリッド電圧に対するワイヤ電圧の比率から、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を精度良く算出することができる。
さらに、コントローラ44は、グリッド電圧に対するワイヤ電圧の比率と、ワイヤ電圧の基準電圧の値と、帯電ワイヤ241に基準電圧が印加される場合のグリッド電圧の設定値と、からワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す1次関数を特定することができる。よって、コントローラ44は、特定した1次関数から、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値をより精度良く算出することができる。
現像カートリッジ30はドラムカートリッジ20に着脱可能である。よって、コントローラ44は、現像カートリッジ30を着脱可能なドラムカートリッジ20の帯電器24の状態に応じて、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を適切に算出することができる。
また、ドラムカートリッジ20のドラムメモリ23は、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値を算出するための情報であり、かつ、ワイヤ電圧とグリッド電圧との関係を示す関係情報を記憶する。よって、ドラムカートリッジ20の帯電器24の状態に応じて、帯電ワイヤ241に印加されるべきワイヤ電圧の理論値が適切に算出される。
〔実施形態2〕
本開示の実施形態2について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。実施形態2において、Slopeは予め設定された固定値ではなく、コントローラ44がSlopeを更新する。
図4は、本開示の実施形態2において、図1に示す画像形成装置1が備えるコントローラ44が実行する更新処理を示すフローチャートである。更新処理は、ドラムメモリ23が予め記憶する関係情報を更新情報に更新する処理である。
図4に示すように、コントローラ44は、コントローラ44が印刷処理を実行中である、または、コントローラ44が印刷処理を実行する直前であるか否かを判定する(S1)。コントローラ44は、コントローラ44が印刷処理を実行中である、または、コントローラ44が印刷処理を実行する直前であると判定した場合(S1でYES)、コントローラ44の処理は、ステップS4の処理に進む。
コントローラ44は、コントローラ44が印刷処理を実行中ではない、かつ、コントローラ44が印刷処理を実行する直前ではないと判定した場合(S1でNO)を考える。S1でNOの場合、コントローラ44は、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧の値Vg_clnを本体メモリ43から取得する取得処理を実行する。また、S1でNOの場合、コントローラ44が印刷処理を実行する前において、コントローラ44は、図示しないクリーニングローラにより感光体ドラム21の表面に付着したトナーを回収する。
コントローラ44は、グリッド電圧の設定値に、本体メモリ43から取得したグリッド電圧の値Vg_clnを設定する(S2)。コントローラ44がグリッド電圧の設定値にグリッド電圧の値Vg_clnを設定した後、コントローラ44は、グリッド電圧がグリッド電圧の値Vg_clnとなるように、ワイヤ電圧の電圧値を調整することでグリッド電流Ig_clnを流す。グリッド電圧の値Vg_clnは、グリッド電流の値Ig_clnと、抵抗R1の抵抗値と、の積である。
電流検出回路47は、グリッド電極242に流れるグリッド電流の値Ig_clnを検出し、検出したグリッド電流の値Ig_clnをコントローラ44に送信する。コントローラ44は、電流検出回路47から受信したグリッド電流の値Ig_clnに基づき、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧が一定となるように電圧印加回路46によりワイヤ電圧を調整して帯電ワイヤ241に印加する。コントローラ44は、設定したグリッド電圧の値を設定値Vg_clnとしてドラムメモリ23に記憶し、帯電ワイヤ241にて検出されたワイヤ電圧の値をワイヤ電圧の出力値Vw_clnとしてドラムメモリ23に記憶する(S3)。
コントローラ44がグリッド電圧の設定値Vg_cln及びワイヤ電圧の出力値Vw_clnをドラムメモリ23に記憶した後、コントローラ44は、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧の値Vg_xを本体メモリ43から取得する取得処理を実行する。コントローラ44は、グリッド電圧の設定値に、本体メモリ43から取得したグリッド電圧の値Vg_xを設定する(S4)。
コントローラ44がグリッド電圧の設定値にグリッド電圧の値Vg_xを設定した後、コントローラ44は、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧の値がVg_xとなるグリッド電流Ig_xをグリッド電極242に流す。グリッド電圧の値Vg_xは、グリッド電流の値Ig_xと、抵抗R1の抵抗値と、の積である。
電流検出回路47は、グリッド電極242に流れるグリッド電流の値Ig_xを検出し、検出したグリッド電流の値Ig_xをコントローラ44に送信する。コントローラ44は、電流検出回路47から受信したグリッド電流の値Ig_xに基づき、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧が一定となるように電圧印加回路46によりワイヤ電圧を調整して帯電ワイヤ241に印加する。コントローラ44は、設定したグリッド電圧の設定値Vg_xと、帯電ワイヤ241に印加したワイヤ電圧の出力値Vw_xと、をドラムメモリ23に記憶する(S5)。
コントローラ44がグリッド電圧の設定値Vg_x及びワイヤ電圧の出力値Vw_xをドラムメモリ23に記憶した後、コントローラ44は、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧の値Vg_yを本体メモリ43から取得する取得処理を実行する。コントローラ44は、グリッド電圧の設定値に、本体メモリ43から取得したグリッド電圧の値Vg_yを設定する(S6)。
コントローラ44がグリッド電圧の設定値にグリッド電圧の値Vg_yを設定した後、コントローラ44は、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧の値がVg_yとなるグリッド電流Ig_yをグリッド電極242に流す。グリッド電圧の値Vg_yは、グリッド電流の値Ig_yと、抵抗R1の抵抗値と、の積である。
電流検出回路47は、グリッド電極242に流れるグリッド電流の値Ig_yを検出し、検出したグリッド電流の値Ig_yをコントローラ44に送信する。コントローラ44は、電流検出回路47から受信したグリッド電流の値Ig_yに基づき、グリッド電極242に印加されるグリッド電圧が一定となるように電圧印加回路46によりワイヤ電圧を調整して帯電ワイヤ241に印加する。コントローラ44は、設定したグリッド電圧の設定値Vg_yと、帯電ワイヤ241に印加したワイヤ電圧の出力値Vw_yと、をドラムメモリ23に記憶する(S7)。
コントローラ44がグリッド電圧の設定値Vg_y及びワイヤ電圧の出力値Vw_yをドラムメモリ23に記憶した後、コントローラ44は、以下の算出式(2)によりSlopeを算出する。
Slope=(Vw_y-Vw_x)/(Vg_y-Vg_x)・・・(2)
コントローラ44は、算出したSlopeをドラムメモリ23に記憶する(S8)。コントローラ44は、ドラムメモリ23が予め記憶するSlopeを、ステップS8で算出したSlopeに更新する。Vg_cln、Vg_x及びVg_yは、200V以上600V以下の値であることが好ましい。
よって、コントローラ44は、本体メモリ43から取得したグリッド電圧の設定値Vg_x及びVg_yと、電圧印加回路46が帯電ワイヤ241に印加したワイヤ電圧の出力値Vw_x及びVw_yと、により、Slopeを特定する特定処理を実行する。コントローラ44が特定したSlopeは、ドラムメモリ23が予め記憶する関係情報を更新するための更新情報である。また、コントローラ44は、ドラムメモリ23が予め記憶する関係情報を、特定した更新情報に更新する更新処理を実行する。
以上により、コントローラ44は、ドラムメモリ23が予め記憶する関係情報を、特定した更新情報に更新するため、コントローラ44によるワイヤ電圧の算出精度を向上することができる。また、コントローラ44が関係情報を更新情報に更新することにより、帯電器24の状態として、例えば、気圧、湿度及び帯電器24の汚れ具合が変化することに応じて、コントローラ44はワイヤ電圧の理論値を適切に算出することができる。画像形成装置1においては、さらに、電圧検出回路48により検出されたワイヤ電圧の値と、算出されたワイヤ電圧の理論値Vwとの差分が所定値以上であるかをコントローラ44が判定する。これにより、コントローラ44は、ドラムエラーかどうか(言い換えれば、異常放電であるか)を判断する。
コントローラ44は、4つのドラムカートリッジ20のそれぞれに対してステップS1~S8の処理を実行する。また、コントローラ44が、本体メモリ43が記憶するドラム情報を更新した場合にステップS1~S8の処理を実行する。ドラム情報は、本体筐体10に装着されているドラムカートリッジ20に関する情報であり、具体的には、ドラムIDと、ドラム寿命情報と、ドラム種別情報と、ドラム履歴情報と、を含む。
例えば、画像形成装置1が出荷される前に、コントローラ44はステップS1~S8の処理を実行してもよく、コントローラ44が印刷処理を実行中または印刷処理を終了した後にコントローラ44はステップS1~S8の処理を実行してもよい。また、印刷ジョブに含まれる印刷枚数が所定枚数だけ増加した場合に、コントローラ44はステップS1~S8の処理を実行してもよい。
さらに、カバー11が回動した後にコントローラ44がクリーニングローラにより感光体ドラム21の表面に付着したトナーを回収するとき、コントローラ44はステップS1~S8の処理を実行してもよい。
また、カバー11が回動した後にコントローラ44がドラムカートリッジ20と画像形成装置1との組み合わせが変更になったことを認識した場合、コントローラ44はステップS1~S8の処理を実行してもよい。コントローラ44は、本体メモリ43が記憶する画像形成装置1の情報と、ドラムメモリ23が記憶するドラム情報と、を参照することによりドラムカートリッジ20と画像形成装置1との組み合わせが変更になったことを認識する。コントローラ44またはユーザが帯電ワイヤ241のクリーニングを実行した後に、コントローラ44はステップS1~S8の処理を実行してもよい。
なお、コントローラ44は、ステップS1~S3の処理を省略してもよい。コントローラ44がステップS1~S3の処理を省略する場合、コントローラ44は、Vg_xがVg_clnであるとして、ステップS5の処理を実行する。Vw_xはVw_clnとなる。
〔実施形態3〕
本開示の実施形態3について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1及び2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図5は、図1に示す画像形成装置1が備えるコントローラ44が実行するワイヤ電圧を用いた制御において、グリッド電圧の設定値とワイヤ電圧の出力値との関係を示すグラフである。図5において、横軸はグリッド電圧の設定値[V]であり、縦軸はワイヤ電圧の出力値[kV]である。
また、図5において、黒丸は帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われる前のワイヤ電圧の出力値を示し、白丸は帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われた後のワイヤ電圧の出力値を示す。VAは、黒丸のワイヤ電圧の出力値と、算出式(1)と、によりコントローラ44が特定した1次関数のグラフである。VBは、ワイヤクリーニングが行われたかを判別するための閾値となる1次関数のグラフである。VBはVAから所定の電圧を差し引いた1次関数となる。
コントローラ44は、電圧検出回路48により検出されたワイヤ電圧の値と算出されたワイヤ電圧の理論値Vw(または所定の電圧値)との差分が所定値以上であるかを判定することで、異常放電が発生しているかを判断する。そして、コントローラ44が、電圧検出回路48により検出されたワイヤ電圧値と算出されたワイヤ電圧の理論値Vwとの差分が所定値以上である(異常放電である)と判定した場合、コントローラ44は、帯電ワイヤ241から異常放電が発生していると判定する。一方、コントローラ44が、電圧検出回路48により検出されたワイヤ電圧の値と算出されたワイヤ電圧の理論値Vwとの差分が所定値以上である(異常放電である)と判定しなかった場合、コントローラ44は、帯電ワイヤ241から異常放電が発生していないと判定する。
コントローラ44が、帯電ワイヤ241から異常放電が発生していると判定した場合、コントローラ44は、異常放電に対処する処理であるエラー処理を開始する。エラー処理において、例えば、コントローラ44が印刷処理を実行中であれば、コントローラ44は印刷処理を中止する。また、コントローラ44は、エラーが発生した旨をディスプレイ42に表示させる。
コントローラ44が、エラーが発生した旨をディスプレイ42に表示させた後、コントローラ44が印刷処理を再開する前に、コントローラ44は、帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われたかを判定する。具体的には、コントローラ44は、ワイヤ電圧を帯電ワイヤ241に印加し、電圧検出回路48によりワイヤ電圧を検出する。コントローラ44が電圧検出回路48により検出したワイヤ電圧が図5に示す判断基準電圧V1またはVB以下になった場合、コントローラ44は、帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われたと判定する。コントローラ44が帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われたと判定した場合、コントローラ44は印刷処理を再開する。
一方、コントローラ44が電圧検出回路48により検出したワイヤ電圧が判断基準電圧V1及びVBより大きい場合、コントローラ44は、帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われていないと判定する。コントローラ44が帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われていないと判定した場合、コントローラ44は、図示しないファンを所定時間に亘って回転させる。ファンは図示しないモータからの動力により回転する。ファンは、本体筐体10の内部の空間にある気体を外部に送り出す。ファンを駆動するモータはコントローラ44と電気的に接続する。
コントローラ44がファンを所定時間に亘って回転させることにより、仮に、ユーザが可燃性ガス等を使って画像形成装置1内を清掃した場合であっても、ファンにより可燃性ガス等を画像形成装置1の外に送り出すことができる。コントローラ44は、適切に算出したワイヤ電圧により、帯電ワイヤ241から異常放電が発生しているか否かの判定と、帯電ワイヤ241に対するクリーニングが行われたか否かの判定と、を適切に実行することができる。よって、帯電ワイヤ241に対するクリーニングが実際に行われたにもかかわらず、コントローラ44が印刷処理を再開できないという不具合を低減することができる。
図6は、図1に示す画像形成装置1が備えるコントローラ44が実行するワイヤ電圧を用いた制御において、グリッド電圧の設定値とワイヤ電圧の出力値との関係を示すグラフである。図6において、横軸はグリッド電圧の設定値[V]であり、縦軸はワイヤ電圧の出力値[kV]である。
また、図6において、黒丸は、コントローラ44が用紙に印刷した画像に色筋が発生していない場合のワイヤ電圧の出力値を示し、白丸は、コントローラ44が用紙に印刷した画像に色筋が発生した場合のワイヤ電圧の出力値を示す。VCは、黒丸のワイヤ電圧の出力値と、算出式(1)と、によりコントローラ44が特定した1次関数のグラフである。
コントローラ44が電圧検出回路48により検出したワイヤ電圧が図6に示す所定閾値VD以下である場合、コントローラ44はエラー処理を開始する。エラー処理において、例えば、コントローラ44が印刷処理を実行中であれば、コントローラ44は印刷処理を中止する。また、コントローラ44は、エラーが発生した旨をディスプレイ42に表示させる。所定閾値VDは、以下の算出式(2)によりコントローラ44が算出する算出値である。
VD=Vw_cln+(Vg-Vg_cln)×Slope-Vw_down・・・(2)
つまり、所定閾値VDは、算出式(1)のVwからVw_downを差し引いた値である。コントローラ44が電圧検出回路48により検出したワイヤ電圧が所定閾値VDより大きい場合、コントローラ44はエラー処理を開始せず、印刷処理を続行する。
用紙に対して異常印刷が実行される場合のワイヤ電圧は、用紙に対して正常な印刷が実行される場合のワイヤ電圧よりも低い。また、図6に示すように、コントローラ44が用紙に印刷した画像に色筋が発生した場合のワイヤ電圧の出力値のほとんどは、所定閾値VD以下となっている。よって、コントローラ44が電圧検出回路48により検出したワイヤ電圧が所定閾値VD以下である場合、コントローラ44がエラー処理を開始することにより、用紙に対して異常印刷が実行されることを低減することができる。異常印刷は、例えば用紙に発生する色筋等である。
コントローラ44は、適切に算出したワイヤ電圧により、ワイヤ電圧の出力値が所定閾値VD以下であるか否かの判定を適切に実行することができる。よって、用紙に対して異常印刷が実行されるという不具合を低減することができる。
<変形例1>
ドラムカートリッジ20は、感光体ドラム21と、カートリッジ筐体22と、ドラムメモリ23と、帯電器24と、に加えて、現像ローラ31を有してもよい。カートリッジ筐体22には、感光体ドラム21、ドラムメモリ23、帯電器24及び現像ローラ31が設けられる。また、現像カートリッジ30は、カートリッジ筐体32及びトナーメモリ33を有するが、現像ローラ31を有しない。カートリッジ筐体32はトナーを収容する。現像ローラ31の外周面は、ドラムカートリッジ20の内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。
<変形例2>
現像カートリッジ30は、図示しない2つのカートリッジから構成されていてもよい。現像カートリッジ30を構成する2つのカートリッジのうち1つ目のカートリッジは、現像ローラ31を有する。現像カートリッジ30を構成する2つのカートリッジのうち2つ目のカートリッジは、カートリッジ筐体32と、トナーメモリ33と、を有する。カートリッジ筐体32はトナーを収容する。
<変形例3>
画像形成装置1は、ドラムカートリッジ20及び現像カートリッジ30に代えて、図示しない1つのカートリッジを備えてもよい。1つのカートリッジは、感光体ドラム21と、カートリッジ筐体と、メモリと、帯電器24と、現像ローラ31と、を有する。現像ローラ31の外周面は、1つのカートリッジの内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。1つのカートリッジのカートリッジ筐体はトナーを収容する。
<変形例4>
画像形成装置1は、スキャナまたはファクシミリ等の他の機能を併せて備えるMFP(Multi Function Printer)であってもよい。つまり、画像形成装置1がMFPである場合でも、画像形成装置1は、実施形態1~3で説明した各種処理を実施形態1~3の画像形成装置1と同様に実行してもよい。本変形例の画像形成装置1は実施形態1~3の画像形成装置1と同様の効果を奏する。
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
1 画像形成装置
10 本体筐体
20 ドラムカートリッジ
21 感光体ドラム
23 ドラムメモリ
24 帯電器
30 現像カートリッジ
43 本体メモリ
44 コントローラ
46 電圧印加回路
241 帯電ワイヤ
242 グリッド電極

Claims (7)

  1. 画像形成装置であって、
    本体筐体と、
    前記本体筐体に着脱可能なドラムカートリッジであり、
    感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電ワイヤと、前記帯電ワイヤと前記感光体ドラムとの間に設けられるグリッド電極と、を有する帯電器と、
    前記帯電ワイヤに印加される電圧であるワイヤ電圧と、前記グリッド電極に印加される電圧であるグリッド電圧と、の関係を示す関係情報を記憶するドラムメモリと、を有するドラムカートリッジと、
    コントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記グリッド電極に印加される前記グリッド電圧を取得する取得処理と、
    前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報と、取得した前記グリッド電圧と、により、前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出する算出処理と、を実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出するための算出式を記憶する本体メモリをさらに備え、
    前記コントローラは、前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報と、取得した前記グリッド電圧と、に加えて、前記本体メモリが記憶する前記算出式により、前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出し、
    前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記本体メモリが記憶する前記算出式に関係する値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記グリッド電圧に対する前記ワイヤ電圧の比率を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記ワイヤ電圧と前記グリッド電圧との関係を示す1次関数を特定するための基準となる前記ワイヤ電圧の基準電圧と、前記帯電ワイヤに前記基準電圧が印加される場合の前記グリッド電圧と、を含み、
    前記基準電圧の値は、前記帯電ワイヤからコロナ放電が発生する前記ワイヤ電圧の電圧範囲内であるとともに、前記帯電ワイヤから異常放電が発生する前記ワイヤ電圧の電圧範囲外であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記ワイヤ電圧を前記帯電ワイヤに印加する電圧印加回路をさらに備え、
    前記コントローラは、
    取得した前記グリッド電圧と、前記電圧印加回路が前記帯電ワイヤに印加した前記ワイヤ電圧と、により、前記ドラムメモリが予め記憶する前記関係情報を更新するための更新情報を特定する特定処理と、
    前記ドラムメモリが予め記憶する前記関係情報を、特定した前記更新情報に更新する更新処理と、をさらに実行することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記ドラムカートリッジに着脱可能な現像カートリッジをさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. ドラムカートリッジであって、
    感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電ワイヤと、前記帯電ワイヤと前記感光体ドラムとの間に設けられるグリッド電極と、を有する帯電器と、
    前記帯電ワイヤに印加される電圧であるワイヤ電圧と、前記グリッド電極に印加される電圧であるグリッド電圧と、の関係を示す関係情報を記憶するドラムメモリと、を備え、
    前記ドラムメモリが記憶する前記関係情報は、前記帯電ワイヤに印加されるべき前記ワイヤ電圧を算出するための情報であることを特徴とするドラムカートリッジ。
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