JP2023085974A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】 フェース部のソール側の応力を低減させてヘッドの耐久性を維持しつつ、フェース部の高反発エリアを広げる。
【解決手段】 ゴルフクラブヘッドであって、フェース部を備える。フェース部は、ボールを打撃する面であるフェース正面と、フェース裏面22と、フェース中心とを含む。フェース裏面22には、中央薄肉部50と、中央薄肉部50よりもソール4の側をトウ・ヒール方向に延びるソール側薄肉部60と、中央薄肉部50とソール側薄肉部60との間をトウ・ヒール方向に延びるソール側リブ70とが形成されている。フェース中心を通るヘッド縦断面において、ソール側薄肉部の幅W1は、ソール側リブ70の幅W2よりも大きい。
【選択図】 図6
【解決手段】 ゴルフクラブヘッドであって、フェース部を備える。フェース部は、ボールを打撃する面であるフェース正面と、フェース裏面22と、フェース中心とを含む。フェース裏面22には、中央薄肉部50と、中央薄肉部50よりもソール4の側をトウ・ヒール方向に延びるソール側薄肉部60と、中央薄肉部50とソール側薄肉部60との間をトウ・ヒール方向に延びるソール側リブ70とが形成されている。フェース中心を通るヘッド縦断面において、ソール側薄肉部の幅W1は、ソール側リブ70の幅W2よりも大きい。
【選択図】 図6
Description
本開示は、ゴルフクラブヘッドに関する。
ボールを打撃するフェース部の中央領域に、厚さが小さい薄肉部が形成されたゴルフクラブヘッドが種々提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
近年、フェース部の薄肉部の面積を拡大させることで、打球がよく飛ぶ高反発エリアを拡大させる試みがなされている。しかしながら、単に薄肉部をフェース部のソール側に拡大すると、ボール打撃時にフェース部のソール側に大きな応力が生じ、フェース部が破損するなど耐久性が悪化するおそれがある。
本開示は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、ヘッドの耐久性を維持しつつ、フェース部の高反発エリアを広げることができるゴルフクラブヘッドを提供することを主たる目的としている。
本開示は、ゴルフクラブヘッドであって、規定のライ角及びロフト角として水平面に置かれた基準状態において、フェース部及びソールを備え、前記フェース部は、ボールを打撃する面であるフェース正面と、フェース裏面と、フェース中心とを含み、前記フェース裏面には、中央薄肉部と、前記中央薄肉部よりも前記ソールの側をトウ・ヒール方向に延びる1本又は複数本のソール側薄肉部と、前記中央薄肉部と前記中央薄肉部に最も近い前記ソール側薄肉部との間をトウ・ヒール方向に延びるソール側リブとが形成されており、前記フェース中心を通りかつ前記フェース正面及び前記水平面と直交するヘッド縦断面において、前記ソール側薄肉部の前記フェース正面と平行に測定された幅W1は、前記ソール側リブの前記フェース正面と平行に測定された幅W2よりも大きい、ゴルフクラブヘッドである。
本開示のゴルフクラブヘッドは、上記の構成を採用したことにより、ボール打撃時に発生するフェース部のソール側の応力を低減させてヘッドの耐久性を維持しつつ、フェース部の高反発エリアを広げることができる。
以下、本開示の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本明細書を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本開示の内容理解のためのものであって、本開示は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
本明細書を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本開示の内容理解のためのものであって、本開示は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
図1~3は、それぞれ、本実施形態のゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」ということがある。)1の正面図、背面図及び図1のIII-III線断面図である。
本実施形態のヘッド1は、例えば、金属材料からなるアイアン型として構成されている。他の実施形態では、ヘッド1は、アイアン型ではなく、ウッド型やユーティリティ型として構成されても良い。
図1~3において、ヘッド1は、基準状態に向けられている。本明細書において、ヘッド1の「基準状態」とは、図4に概念的に示されるように、ヘッド1が、規定のライ角α及びロフト角βとして水平面に置かれた状態を意味し、ヘッド1のホーゼル7の中心軸線CL(これは、クラブシャフトの軸線に相当する。)は基準垂直面VP内に配される。ヘッド1のライ角α及びロフト角βは、通常、製品カタログ等に掲載されている。アイアン型のヘッド1の基準状態では、フェース正面21に形成されたフェースライン8が水平面HPに平行となるように、ヘッド1が水平面HP上に置かれる。本明細書及び特許請求の範囲において、特に言及されていない場合、ヘッド1は、基準状態に置かれているものとして、各部の構成が説明されている。
また、図4を参照して、ヘッド1の前側は、フェース正面21の側を意味する。ヘッド1の後側又は背面側は、フェース裏面22の側を意味する。また、ヘッド前後方向は、図4において、基準垂直面VPと直交するx軸の方向である。また、ヘッド1のトウ・ヒール方向は、ヘッド前後方向と直交する水平なy軸の方向である。ヘッド1の上下方向は、x軸及びy軸にともに直交するz軸の方向である。ヘッド1の「上側」及び「下側」は、それぞれ、基準状態での「上側」及び「下側」に相当する。
図1~3に示されるように、ヘッド1は、フェース部2を含む。フェース部2は、ボールを打撃する面であるフェース正面21と、その反対側の面であるフェース裏面22と、フェース中心FCとを含む。
本明細書において、フェース中心FCは、図1に示されるように、フェース正面21のトウ・ヒール方向の中央位置Cにおいて、フェース正面21の上下方向寸法であるフェース高さ(図6及び図7に符号H1で示される。)の中間位置とされる。また、本明細書において、フェース正面21のトウ・ヒール方向の中央位置Cは、原則として、図1に示されるように、フェースライン8の最もトウ側に位置する端点8aと、フェースライン8の最もヒール側に位置する端点8bとの間のトウ・ヒール方向の中央位置として定義される。ただし、図5に示されるように、フェースライン8が、トップ3の最も高い位置P1を超えトウ5の近傍まで延びているようなヘッド1の場合、フェース正面21の最もトウ側の端から18mmの距離をヒール側に隔てた位置8cと、フェースライン8の最もヒール側に位置する端点8bとの間のトウ・ヒール方向の中央位置が、フェース正面21のトウ・ヒール方向の中央位置Cとされる。
フェース正面21には、ボールとの摩擦を高める目的で複数のフェースライン8が形成されている。フェースライン8を除いて、フェース正面21は、本質的に平面で形成されている。本実施形態のフェースライン8は、例えば、トウ・ヒール方向に直線状に延びる細溝である。フェースライン8は、当該ヘッド1で意図された主たる打撃領域に形成される。なお、一部の図面では、フェースライン8が省略されていることに留意されたい。
また、本実施形態のヘッド1は、トップ3、ソール4、トウ5、ヒール6及びホーゼル7を含む。
図3に示されるように、トップ3は、フェース正面21の上縁からヘッド1の後方に延びており、ヘッド1の上面部分を構成している。また、ソール4は、フェース正面21の下縁からヘッド1の後方に延びており、ヘッド1の下面部分を構成している。
図1に示されるように、トウ5は、ヘッド1のトウ・ヒール方向において、ホーゼル7から最も離れた端部分であり、トップ3とソール4との間を滑らかに接続している。ヒール6は、ヘッド1のトウ・ヒール方向において、トウ5と反対側に位置する端部分であり、そこには、ホーゼル7が接続されている。
ホーゼル7は、図1に示されるように、クラブシャフト(図示省略)を受け入れるためのシャフト差込穴7aを備える。シャフト差込穴7aの中心軸線によって、ホーゼル7の中心軸線CLが画定される。
図3に示されるように、本実施形態のヘッド1は、フェースプレート30と、フェースプレート30を支持するフレーム部40とが接合されて形成されている。フェースプレート30とフレーム部40とは、例えば、溶接、ネジ留め、カシメ等の各種の方法により固着される。
フェースプレート30は、例えば、フェース正面21とフェース裏面22とを含む。これについては、後述する。
図2に示されるように、本実施形態のフレーム部40は、トップ側フレーム41、ソール側フレーム42、トウ側フレーム43及びヒール側フレーム44を備える。
トップ側フレーム41は、トップ3に沿ってトウ・ヒール方向に延びている。ソール側フレーム42は、ソール4に沿ってトウ・ヒール方向に延びている。トウ側フレーム43及びヒール側フレーム44は、それぞれトウ5及びヒール6に形成され、トップ側フレーム41及びソール側フレーム42を連結している。本実施形態のフレーム部40は、フェース裏面22の外周縁を連続して支持するように環状に形成されている。また、これらの各フレーム41、42及び43は、ヘッド外周面に露出する外周面を有する。
図3から理解されるように、本実施形態のヘッド1は、フレーム部40の前面に、フェースプレート30が固着されている。この実施形態では、フレーム部40とフェースプレート30との接合部が、ヘッド外周面側から溶接されて固着される。溶接による接合部Eは、例えば、ヘッドの外周面から約1.0~1.5mm程度の深さで形成され得る。
また、本実施形態のヘッド1は、フェースプレート30のフェース裏面22とフレーム部40との間に、ヘッド上下方向に延びる空所、すなわち、ポケット状のキャビティが形成される。このようなキャビティバックのヘッド1は、フェース部2の周辺部に多くの重量が配分され、ヘッド重心周りの慣性モーメントが大きくなる。したがって、本実施形態のヘッド1は、ボールをフェース正面21のスイートスポットから外れた位置で打撃したときでも、フェース部2の望ましくない回転運動を抑制できる。これは、打球の方向性を安定させるのに役立つ。
図6には、フレーム部40に固着される前の状態のフェースプレート30の裏面図が示される。図7には、図6のVII-VII線断面図が示されている。図6及び図7に示されるように、本実施形態のフェースプレート30は、基準厚さTを有する板状に形成されており、フェース正面21と、フェース裏面22と、これらの間を延びる外周面31とを含む。
基準厚さTは、フェースプレート30の最も厚さの大きい部分の厚さを意味している。本実施形態のフェースプレート30は、以下で説明する薄肉部を除いて、実質的に一定の基準厚さTを備える。この基準厚さTは、フェースプレート30の耐久性を維持する観点より、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは2.3mm以上、さらに好ましくは2.5mm以上が望ましく、また、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.9mm以下、さらに好ましくは2.8mm以下とされる。
フェースプレート30の外周面31は、トップ3、ソール4及びトウ5それぞれのヘッド前側部分を形成しており、ヘッド外周面に露出する。また、外周面31のヒール側は、本実施形態では、上下に延びるヒール側面6aとされている。ヒール側面6aは、フレーム部40と当接しており、ヘッド外部には露出しない。なお、図6において、フェースプレート30とフレーム部40との接合部Eの最深部が仮想線で示されている。
フェースプレート30のフェース裏面22には、中央薄肉部50と、ソール側薄肉部60と、ソール側リブ70とが形成されている。
本実施形態の中央薄肉部50は、フェース裏面22側に形成された凹部である。これにより、中央薄肉部50は、フェースプレート30の基準厚さTよりも小さい厚さtcで形成される。
中央薄肉部50は、トウ・ヒール方向及びヘッド上下方向に広がっており、例えば、フェースプレート30の外周面31の輪郭形状に沿った輪郭形状を備える。本実施形態では、中央薄肉部50は、フェース裏面22に形成される薄肉部の中で最も大きな領域を占める。好ましい実施形態では、フェース裏面22の正面視において、中央薄肉部50の面積は、フェース裏面22の全面積の15%以上、より好ましくは25%以上の面積とされ、好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下とされる。
中央薄肉部50は、フェース裏面22の正面透視図において、フェース中心FCを含む位置に形成されている。
ソール側薄肉部60は、フェース裏面22側に形成された凹部である。これにより、ソール側薄肉部60は、フェースプレート30の基準厚さTよりも小さい厚さtsで形成される。
ソール側薄肉部60は、中央薄肉部50よりもソール4の側(すなわち、下側)をトウ・ヒール方向に延びている。この例では、ソール側薄肉部60は、トウ・ヒール方向に細長い溝状とされており、トウ・ヒール方向に対して±5°以下の角度で延びている。本実施形態では、中央薄肉部50の下方に、1本のソール側薄肉部60が形成されている。ソール側薄肉部60は、例えば、フェース正面21のトウ・ヒール方向の中央位置Cを横切るように延びている。
ソール側リブ70は、中央薄肉部50とソール側薄肉部60との間をトウ・ヒール方向に延びる。ソール側リブ70の厚さは、中央薄肉部50及びソール側薄肉部60のそれぞれの厚さtc及びtsよりも大きい。本実施形態のソール側リブ70は、基準厚さTと等しく形成されているが、基準厚さTよりも小さい厚さで形成されても良い。
図7は、フェース中心FCを通りかつフェース正面21及び水平面HPと直交するヘッド縦断面図(フェースプレート30の縦断面図)である。図7に示されるように、ソール側薄肉部60のフェース正面21と平行に測定された幅W1は、ソール側リブ70のフェース正面21と平行に測定された幅W2よりも大きく形成されている。
以上のように構成された本実施形態のヘッド1の作用は次のとおりである。
フェース正面21の主要な打撃領域の裏面には中央薄肉部50が設けられており、かつ、その下方にはさらにソール側薄肉部60が設けられる。これらの薄肉部50及び60によって、フェースプレート30は、ボール打撃時に大きく撓むことができる。このようなフェースプレート30は、フェース部2の高反発エリアを拡大する。
フェース正面21の主要な打撃領域の裏面には中央薄肉部50が設けられており、かつ、その下方にはさらにソール側薄肉部60が設けられる。これらの薄肉部50及び60によって、フェースプレート30は、ボール打撃時に大きく撓むことができる。このようなフェースプレート30は、フェース部2の高反発エリアを拡大する。
中央薄肉部50とソール側薄肉部60との間には、幅W2が特定されたソール側リブ70が介在する。このようなソール側リブ70は、ボール打撃時の衝撃力を適度に緩和してソール側薄肉部60へ伝達する。これにより、フェースプレート30のソール側薄肉部60やその下方位置に作用する応力は軽減される。また、ソール側薄肉部60の幅W1は、ソール側リブ70の幅W2よりも大きく形成されているため、フェースプレート30のソール側に作用する応力は、ソール側薄肉部60の変形によって分散され、接合部E等での局所的な応力集中が解消される。さらに、ソール側薄肉部60は、その幅W1が相対的に小さいため、ボール打撃時のフェースプレート30の撓みを損なることはなく、反発性能の低下が抑制される。
なお、ソール側リブ70の幅W2がソール側薄肉部60の幅W1よりも大きいと、ソール側リブ70及びその下方領域の剛性を過度に高めることになる。その結果、ボール打撃時の衝撃力は、十分に緩和されることなくソール側リブ70を介してソール側薄肉部60の下方に伝達される。これは、接合部E等での局所的な応力集中を招くため好ましくない。
上述のような幅W1>W2の関係は、図7のヘッド縦断面において成立すれば良いが、例えば、図7のヘッド縦断面を中心として、トウ側及びヒール側にそれぞれ5mmの範囲、さらには10mmの範囲、さらには15mmの範囲で成立するこが望ましい。
ボール打撃時のソール4側での応力分散効果をより高めつつ、反発性能の低下をより確実に抑制するという観点では、ソール側薄肉部60の幅W1及びソール側リブ70の幅W2の比W1/W2は、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.3以上とされる。一方、前記比W1/W2が過度に大きくなると、ソール側リブ70の上述の機能が損なわれるおそれがある。このような観点では、前記比W1/W2は、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下とされる。
ボール打撃時のソール側での応力の分散効果をより高めるために、ソール側薄肉部60の幅W1は、好ましくは3.8mm以上、より好ましくは4.1mm以上、さらに好ましくは4.4mm以上とされる。ソール側薄肉部60の幅W1の上限値は特に制限されないが、例えば、7.5mm以下、好ましくは7.0mm以下、より好ましくは6.5mm以下とされる。
反発性能の低下をより確実に抑制するために、ソール側リブ70の幅W2は、好ましくは3.5mm以下、より好ましくは3.4mm以下、さらに好ましくは3.3mm以下とされる。ソール側リブ70の幅W2の下限値は特に制限されないが、小さすぎると、ヘッド1の耐久性が悪化するおそれがあることから、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上、さらに好ましくは2.0mm以上とされる。
ソール側薄肉部60の厚さtsは、中央薄肉部50の厚さtcよりも小さく形成されるのが望ましい。このような態様は、フェース中心付近での強度を維持してヘッド1の耐久性を維持しつつ、フェース部2の高反発エリアをより一層広げることができる。
ソール側薄肉部60の厚さtsは、特に制限されないが、耐久性と高反発エリアとを両立させる観点より、好ましくは0.9mm以上、より好ましくは1.0mm以上、さらに好ましくは1.1mm以上とされ、また、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.4mm以下、さらに好ましくは1.3mm以下とされる。
中央薄肉部50の厚さtcも、特に制限されないが、耐久性と高反発エリアとを両立させる観点より、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは1.6mm以上、さらに好ましくは1.7mm以上とされ、また、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2.4mm以下、さらに好ましくは2.3mm以下とされる。
ソール側薄肉部60の厚さtsと中央薄肉部50の厚さtcとの比tc/tsは、例えば1.2~3.0の範囲が望ましい。これにより、ヘッド1の耐久性と高反発エリアの拡大効果がバランス良く奏され得る。
なお、ソール側薄肉部60及び/又は中央薄肉部50の厚さtc、tsが変化する場合、上述の各規定の適用については、各薄肉部において、占有面積で重み付けされた平均厚さとして特定される。
中央薄肉部50の厚さtcは、一定でも良いが、例えば、トウ5の側からヒール6の側に向かって薄くなるように形成されているのが望ましい。本実施形態では、中央薄肉部50の厚さtcは、トウ5の側からヒール6の側に向かって連続的に薄くなっている。このような態様は、中央薄肉部50の領域において、相対的なものとして、ヒール6側の反発性能が向上する。経験則上、アベレージゴルファの主要な打撃位置は、フェース中心FCよりもややヒール側により多く分布する傾向がある。したがって、中央薄肉部50において、ヒール6側の反発性能を相対的に高めることで、打球の飛距離をより一層向上させることができる。
本実施形態では、図7に示したように、フェース中心FCを通りかつフェース正面21及び水平面HPと直交するヘッド縦断面図において、フェース正面21と平行なフェース高さをH1とし、フェース中心FCからソール側リブ70の幅中央位置までのフェース正面21と平行な距離をH2としたときに、比H2/H1が0.20~0.41とされる。
このように、前記比H2/H1を0.20~0.41の範囲とすることで、上述の作用がより効果的に発現する。すなわち、前記比H2/H1が0.20以上であると、ソール側リブ70の位置がフェース中心FCに過度に接近することがないため、高反発エリアの拡大効果が十分に奏され得る。また、前記比H2/H1が0.41以下に抑えられることで、ソール側リブ70の位置がソール4側に過度に接近することがない。この結果、ボール打撃時のフェースプレート30のソール側の応力集中がより確実に抑制され得る。
ヘッド1の耐久性を維持しながら、高反発エリアの拡大を図るために、前記比H2/H1は、より好ましくは0.25以上、さらに好ましくは0.30以上とされ、より好ましくは0.40以下、さらに好ましくは0.39以下とされる。
ソール側薄肉部60は、例えば、トウ・ヒール方向において、フェースライン8が形成されているフェースライン形成範囲内に形成されているのが望ましい。すなわち、ソール側薄肉部60は、トウ・ヒール方向において、フェースライン8の最もトウ側に位置する端点8aと、フェースライン8の最もヒール側に位置する端点8bとの間に収まるように形成されるのが望ましい。
図8は、図7のソール4側の部分拡大図である。図8に示されるように、本実施形態のソール側薄肉部60は、溝状の凹部であって、底面61と、側面62、62と、これらの間を滑らかに繋ぐ円弧面63、63とを含む。
本実施形態において、底面61は、フェース正面21と実質的に平行に延びる平面で形成されている。また、側面62は、フェース正面21と実質的に直交する平面で形成されている。ここで、上記「実質的」と表現されているのは、製造上の誤差を許容する趣旨であり、具体的には、基準となる面に対して±5°の誤差は許容され得る。
円弧面63は、好ましくは、1.0~2.0mmの曲率半径r1を有する。ボール打撃時、ソール側薄肉部60の底面61と側面62とが交わるコーナ部には、応力が集中しやすいが、上述のような曲率半径r1を有する円弧面63を設けることで、ソール側薄肉部60の前記コーナ部への応力集中が緩和され、ひいては、フェース部2の耐久性がさらに向上する。
ここで、円弧面63の曲率半径r1が1.0mmを下回ると、上述の応力集中の緩和効果が十分に得られないおそれがある。逆に、円弧面63の曲率半径r1が2.0mmを超えると、円弧面63の部分が、ソール側薄肉部60の撓みを抑える傾向があり、ひいては、反発性能の向上を妨げるおそれがある。
同様に、本実施形態の中央薄肉部50は、底面51と、底面51を取り囲む側面52と、これらの間を滑らかに繋ぐ円弧面53とを含む。
本実施形態において、底面51は、フェース正面21と実質的に平行に延びる平面で形成されている。また、一対の側面52は、フェース正面21と実質的に直交する平面で形成されている。ここで、上記「実質的」と表現されているのは、上述の理由に基づく。
円弧面53は、好ましくは、1.0~2.0mmの曲率半径r2を有する。ボール打撃時、中央薄肉部50の底面51と側面52とが交わるコーナ部には、応力が集中しやすいが、上述のような曲率半径r2を有する円弧面53を設けることで、中央薄肉部50の前記コーナ部への応力集中が緩和され、ひいては、フェース部2の耐久性がさらに向上する。
図6に戻ると、本実施形態のフェースプレート30は、フェース裏面22に、さらに、トウ側薄肉部80、及び/又は、トップ側薄肉部90が形成されている。
トウ側薄肉部80は、フェース裏面22側に形成された凹部である。これにより、トウ側薄肉部80は、フェースプレート30の基準厚さTよりも小さい厚さte(図示省略)で形成される。
トウ側薄肉部80は、中央薄肉部50から間隔を空けてトウ5側に配されている。本実施形態のトウ側薄肉部80は、フェースプレート30のトウ5側の輪郭に沿って円弧状に湾曲するように延びている。このようなトウ側薄肉部80は、フェース部2のトウ側を撓みやすくし、ひいては、高反発エリアをトウ側に拡大するのに役立つ。
本実施形態では、トウ側薄肉部80の厚さteは、中央薄肉部50の厚さtcよりも小さく形成されている。このように形成された場合、ボール打撃時に発生するフェース部2のトウ5側の応力を低減させてヘッド1の耐久性を維持しつつ、フェース部2の高反発エリアをトウ5側にも広げることができる。
トップ側薄肉部90は、フェース裏面22側に形成された凹部である。これにより、トップ側薄肉部90は、フェースプレート30の基準厚さTよりも小さい厚さttで形成される。
トップ側薄肉部90は、中央薄肉部50から間隔を空けてトップ3側に配されている。本実施形態のトップ側薄肉部90は、フェースプレート30のトップ3側の輪郭に沿って延びている。このようなトップ側薄肉部90は、フェース部2のトップ3側を撓みやすくし、ひいては、高反発エリアをトップ3側に拡大するのに役立つ。
本実施形態では、トップ側薄肉部90の厚さttは、中央薄肉部50の厚さtcよりも小さく形成されている。このように形成された場合、ボール打撃時に発生するフェース部2のトップ3側の応力を低減させてヘッドの耐久性を維持しつつ、フェース部2の高反発エリアをトップ3側にも広げることができる。
好ましい態様では、トウ側薄肉部80の厚さteは、トップ側薄肉部90の厚さttよりも小さく形成されても良い。このような態様では、フェース部2の高反発エリアをトウ・ヒール方向に拡大させることができる。
トウ側薄肉部80の厚さteは、特に制限されないが、フェース部2の耐久性を維持しつつ、高反発エリアをトウ・ヒール方向に拡大させるために、好ましくは0.6mm以上、より好ましくは0.7mm以上、さらに好ましくは0.8mm以上とされ、また、好ましくは1.3mm以下、より好ましくは1.2mm以下、さらに好ましくは1.1mm以下とされる。
トップ側薄肉部90の厚さttは、特に制限されないが、フェース部2の耐久性を維持しつつ、高反発エリアを上下方向に拡大させるために、好ましくは1.1mm以上、より好ましくは1.2mm以上、さらに好ましくは1.3mm以上とされ、また、好ましくは1.8mm以下、より好ましくは1.7mm以下、さらに好ましくは1.6mm以下とされる。
[他の実施形態]
図9及び図10は、本開示のさらに他の実施形態を示す。図9は、フェースプレート30の裏面図(すなわち、フェース裏面22をフェース正面21と直交する方向から見た図)である。図10は、図9のX-X線断面図である。図9及び10に示されるように、この実施形態では、フェースプレート30に、複数本(この例では2本)のソール側薄肉部60、60が、ヘッド上下方向に間隔を開けて形成されている点で先の実施形態とは異なっている。このような態様においても、先の実施形態と同様に、ボール打撃時に発生するフェース部2のソール4側の応力を低減させてヘッド1の耐久性を維持しつつ、フェース部2の高反発エリアを上下方向に広げることができる、という作用を奏する。
図9及び図10は、本開示のさらに他の実施形態を示す。図9は、フェースプレート30の裏面図(すなわち、フェース裏面22をフェース正面21と直交する方向から見た図)である。図10は、図9のX-X線断面図である。図9及び10に示されるように、この実施形態では、フェースプレート30に、複数本(この例では2本)のソール側薄肉部60、60が、ヘッド上下方向に間隔を開けて形成されている点で先の実施形態とは異なっている。このような態様においても、先の実施形態と同様に、ボール打撃時に発生するフェース部2のソール4側の応力を低減させてヘッド1の耐久性を維持しつつ、フェース部2の高反発エリアを上下方向に広げることができる、という作用を奏する。
この実施形態では、上述のソール側薄肉部60のフェース正面21と平行に測定された幅W1は、全てのソール側薄肉部60、60のそれぞれの幅W1a及びW1bを足し合わせた合計の幅として定義される。また、ソール側リブ70の幅W2は、中央薄肉部50と中央薄肉部50に最も近い1本のソール側薄肉部60(すなわち、上側のソール側薄肉部60)との間をトウ・ヒール方向に延びるリブ部分として定義される。
以上、本開示の実施形態が詳細に説明されたが、本開示は、上記の具体的な開示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、種々変更して実施することができる。
以下、本開示のより具体的かつ非限定的な実施例が説明される。
図1ないし10に示した基本構造を有するアイアン型のゴルフクラブヘッドのコンピュータ・シミュレーションモデルが、表1の仕様に基づいて設計された。各モデルにおいて、フェースプレートとフレーム部とは、溶接による固着状態を再現するために、フェースプレートの外周面からヘッド内側に1.5mmの範囲をフレーム部と一体化させた。各フェースプレートの裏面形状は、図11(A)ないし(D)のとおりである。
図1ないし10に示した基本構造を有するアイアン型のゴルフクラブヘッドのコンピュータ・シミュレーションモデルが、表1の仕様に基づいて設計された。各モデルにおいて、フェースプレートとフレーム部とは、溶接による固着状態を再現するために、フェースプレートの外周面からヘッド内側に1.5mmの範囲をフレーム部と一体化させた。各フェースプレートの裏面形状は、図11(A)ないし(D)のとおりである。
次に、各モデルを用いて耐久性と反発性能に関する計算が行われた。耐久性は、各モデルのフェース中心にボールを衝突させる打撃シミュレーションの結果で評価された。打撃シミュレーションから、フェース部のフェース中心での応力と、フェース部のソール側で発生した最大の応力とがそれぞれ出力された。結果は、比較例1のそれぞれの応力値を100とする指数で示されており、数値が小さいほど良好である。
反発性能は、CORの値で評価された。CORは、反発係数(Coefficient Of Restitution)を意味し、USGA(United States Golf Association:全米ゴルフ協会)で規定されている「Interim Procedure for Measuring the Coefficient of Restitution of an Iron Clubhead Relative to a Baseline Plate Revision 1.3 January 1, 2006」に準拠して計算された。本実施例では、CORは、フェース正面の正面視において、フェース中心から上側15mm、フェース中心から下側5mm及びフェース中心を中心とするトウ・ヒール方向30mmの範囲について、5mm間隔で計算された。
表1は、実施例及び比較例のゴルフクラブヘッドモデルの仕様及び耐久性の計算結果を示す。また、図12(A)~(C)は、代表例として、比較例2、実施例1及び実施例2について、打撃シミュレーションで最大の応力が発生した瞬間のフェースプレートに作用した応力分布図である。
表1から明らかなように、ヘッドのフェース中心での応力については、実施例は、比較例に対して、約8%以上の減少効果が得られた。また、フェース部のソール側に発生する最大の応力に関しては、実施例は、比較例に対して、約25%以上の軽減効果が得られた。
また、図12(A)から明らかなように、比較例2(ソール側リブの幅がソール側薄肉部の幅よりも大きく形成されている)は、破線で囲まれたフェース中心、フェースプレートのソール側端部及びソール側リブのヒール側の各領域の広い範囲で色相が濃くなっている。これは高い応力が広い範囲で発生していることを示す。これに対して、実施例1及び2では、比較例2に破線で示した領域に対応する領域は、色相がやや薄く、かつ、その面積も小さいことから、応力が軽減されていることが確認できる。
反発性能については、代表例として、比較例2、実施例1及び2のCORの分布図を表2ないし4に示す。表2ないし4では、それぞれ、上段はCOR値を、下段は、最大CORを100とした場合の各位置でのCOR維持率を示す(数値が大きいほど良好)。また、各テーブルの横軸は、フェース中心からのトウ・ヒール方向の距離で、+はヒール側を、-はトウ側をそれぞれ意味する。また、各テーブルの縦軸は、フェース中心からの上下方向の距離で、+はトップ側を、-はソール側をそれぞれ意味する。
表2ないし4から明らかなように、実施例は、高反発エリアが拡大していることが確認できた。以下、具体的に考察する。まず、地面に置かれたボールを打撃する際に、ボールと衝突する確率の高いエリアであるフェース中心から上下±5mm、左右±10mmのエリアでのCOR維持率に着目する。比較例では、このエリアのCOR維持率の平均値は91.5%であったが、実施例1及び実施例2では、それぞれ91.8%及び91.9%であり、比較例よりも高い数値を示した。また、前記エリア内のCOR維持率の最大値と最小値の差について、実施例1及び2は、比較例よりも2ポイント以上小さいことも確認できる。もし、ボールのスピンや打ち出し角が同じでこの反撥性能が飛距離に直結すると仮定した場合、実施例1及び2の飛距離のバラツキは、比較例に比べて、3ヤード以上改善するものと推察される。さらに、特に上級ゴルファがボールを打撃する確率の高いエリアであるフェース中心から±5mmのエリアに着目すると、実施例1のCOR維持率は97.9%であり、比較例に比べてさらに顕著な性能差を示すと考えられる。
[付記]
本開示は以下の態様を含む。
本開示は以下の態様を含む。
[本開示1]
ゴルフクラブヘッドであって、
規定のライ角及びロフト角として水平面に置かれた基準状態において、フェース部及びソールを備え、
前記フェース部は、ボールを打撃する面であるフェース正面と、フェース裏面と、フェース中心とを含み、
前記フェース裏面には、中央薄肉部と、前記中央薄肉部よりも前記ソールの側をトウ・ヒール方向に延びる1本又は複数本のソール側薄肉部と、前記中央薄肉部と前記中央薄肉部に最も近い前記ソール側薄肉部との間をトウ・ヒール方向に延びるソール側リブとが形成されており、
前記フェース中心を通りかつ前記フェース正面及び前記水平面と直交するヘッド縦断面において、前記ソール側薄肉部の前記フェース正面と平行に測定された幅W1は、前記ソール側リブの前記フェース正面と平行に測定された幅W2よりも大きい、
ゴルフクラブヘッド。
[本開示2]
前記幅W1及びW2の比W1/W2は1.1以上である、本開示1に記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示3]
前記ソール側薄肉部の前記幅W1は3.8mm以上である、本開示1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示4]
前記ソール側リブの前記幅W2は3.5mm以下である、本開示1ないし3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示5]
前記ソール側薄肉部の厚さは、前記中央薄肉部の厚さよりも小さい、本開示1ないし4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示6]
前記ヘッド縦断面において、前記フェース正面と平行なフェース高さをH1とし、かつ、前記フェース中心から前記ソール側リブの幅中央位置までの前記フェース正面と平行な距離をH2としたときに、比H2/H1が0.20~0.41である、本開示1ないし5のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示7]
前記フェース正面には、トウ・ヒール方向に延びるフェースラインが形成されており、
前記ソール側薄肉部は、トウ・ヒール方向において、前記フェースラインが形成されているフェースライン形成範囲内に形成されている、本開示1ないし6のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示8]
前記中央薄肉部の厚さは、トウ側からヒール側に向かって薄くなるように形成されている、本開示1ないし7のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示9]
前記ソール側薄肉部は、底面と、側面と、これらの間を滑らかに繋ぐ円弧面とを含み、前記円弧面が1.0~2.0mmの曲率半径を有する、本開示1ないし8のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示10]
前記中央薄肉部の厚さが1.5~2.5mmであり、前記ソール側薄肉部の厚さが0.9~1.5mmであり、前記ソール側リブの厚さが2.0~3.0mmである、本開示1ないし9のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示11]
アイアン型である、本開示1ないし10のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
ゴルフクラブヘッドであって、
規定のライ角及びロフト角として水平面に置かれた基準状態において、フェース部及びソールを備え、
前記フェース部は、ボールを打撃する面であるフェース正面と、フェース裏面と、フェース中心とを含み、
前記フェース裏面には、中央薄肉部と、前記中央薄肉部よりも前記ソールの側をトウ・ヒール方向に延びる1本又は複数本のソール側薄肉部と、前記中央薄肉部と前記中央薄肉部に最も近い前記ソール側薄肉部との間をトウ・ヒール方向に延びるソール側リブとが形成されており、
前記フェース中心を通りかつ前記フェース正面及び前記水平面と直交するヘッド縦断面において、前記ソール側薄肉部の前記フェース正面と平行に測定された幅W1は、前記ソール側リブの前記フェース正面と平行に測定された幅W2よりも大きい、
ゴルフクラブヘッド。
[本開示2]
前記幅W1及びW2の比W1/W2は1.1以上である、本開示1に記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示3]
前記ソール側薄肉部の前記幅W1は3.8mm以上である、本開示1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示4]
前記ソール側リブの前記幅W2は3.5mm以下である、本開示1ないし3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示5]
前記ソール側薄肉部の厚さは、前記中央薄肉部の厚さよりも小さい、本開示1ないし4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示6]
前記ヘッド縦断面において、前記フェース正面と平行なフェース高さをH1とし、かつ、前記フェース中心から前記ソール側リブの幅中央位置までの前記フェース正面と平行な距離をH2としたときに、比H2/H1が0.20~0.41である、本開示1ないし5のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示7]
前記フェース正面には、トウ・ヒール方向に延びるフェースラインが形成されており、
前記ソール側薄肉部は、トウ・ヒール方向において、前記フェースラインが形成されているフェースライン形成範囲内に形成されている、本開示1ないし6のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示8]
前記中央薄肉部の厚さは、トウ側からヒール側に向かって薄くなるように形成されている、本開示1ないし7のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示9]
前記ソール側薄肉部は、底面と、側面と、これらの間を滑らかに繋ぐ円弧面とを含み、前記円弧面が1.0~2.0mmの曲率半径を有する、本開示1ないし8のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示10]
前記中央薄肉部の厚さが1.5~2.5mmであり、前記ソール側薄肉部の厚さが0.9~1.5mmであり、前記ソール側リブの厚さが2.0~3.0mmである、本開示1ないし9のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
[本開示11]
アイアン型である、本開示1ないし10のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
1 ゴルフクラブヘッド
2 フェース部
4 ソール
5 トウ
6 ヒール
8 フェースライン
21 フェース正面
22 フェース裏面
50 中央薄肉部
51 底面
52 側面
53 円弧面
60 ソール側薄肉部
61 底面
62 側面
63 円弧面
70 ソール側リブ
FC フェース中心
HP 水平面
2 フェース部
4 ソール
5 トウ
6 ヒール
8 フェースライン
21 フェース正面
22 フェース裏面
50 中央薄肉部
51 底面
52 側面
53 円弧面
60 ソール側薄肉部
61 底面
62 側面
63 円弧面
70 ソール側リブ
FC フェース中心
HP 水平面
Claims (11)
- ゴルフクラブヘッドであって、
規定のライ角及びロフト角として水平面に置かれた基準状態において、フェース部及びソールを備え、
前記フェース部は、ボールを打撃する面であるフェース正面と、フェース裏面と、フェース中心とを含み、
前記フェース裏面には、中央薄肉部と、前記中央薄肉部よりも前記ソールの側をトウ・ヒール方向に延びる1本又は複数本のソール側薄肉部と、前記中央薄肉部と前記中央薄肉部に最も近い前記ソール側薄肉部との間をトウ・ヒール方向に延びるソール側リブとが形成されており、
前記フェース中心を通りかつ前記フェース正面及び前記水平面と直交するヘッド縦断面において、前記ソール側薄肉部の前記フェース正面と平行に測定された幅W1は、前記ソール側リブの前記フェース正面と平行に測定された幅W2よりも大きい、
ゴルフクラブヘッド。 - 前記幅W1及びW2の比W1/W2は1.1以上である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記ソール側薄肉部の前記幅W1は3.8mm以上である、請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記ソール側リブの前記幅W2は3.5mm以下である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記ソール側薄肉部の厚さは、前記中央薄肉部の厚さよりも小さい、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記ヘッド縦断面において、前記フェース正面と平行なフェース高さをH1とし、かつ、前記フェース中心から前記ソール側リブの幅中央位置までの前記フェース正面と平行な距離をH2としたときに、比H2/H1が0.20~0.41である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記フェース正面には、トウ・ヒール方向に延びるフェースラインが形成されており、
前記ソール側薄肉部は、トウ・ヒール方向において、前記フェースラインが形成されているフェースライン形成範囲内に形成されている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。 - 前記中央薄肉部の厚さは、トウ側からヒール側に向かって薄くなるように形成されている、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記ソール側薄肉部は、底面と、側面と、これらの間を滑らかに繋ぐ円弧面とを含み、前記円弧面が1.0~2.0mmの曲率半径を有する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記中央薄肉部の厚さが1.5~2.5mmであり、前記ソール側薄肉部の厚さが0.9~1.5mmであり、前記ソール側リブの厚さが2.0~3.0mmである、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- アイアン型である、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
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JP2021200326A JP2023085974A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | ゴルフクラブヘッド |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021200326A JP2023085974A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | ゴルフクラブヘッド |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021200326A Pending JP2023085974A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | ゴルフクラブヘッド |
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US9981168B2 (en) * | 2013-05-06 | 2018-05-29 | Acushnet Company | Supported iron set |
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2021
- 2021-12-09 JP JP2021200326A patent/JP2023085974A/ja active Pending
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- 2022-12-06 US US18/075,749 patent/US20230181975A1/en active Pending
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