JP2023084405A - 非空気圧タイヤ - Google Patents

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Abstract

Figure 2023084405000001
【課題】ピッチノイズを低減することが可能な非空気圧タイヤを提供する。
【解決手段】内側環状部20と、内側環状部20の外周側に当該内側環状部20と同軸に配置される外側環状部30と、内側環状部20と外側環状部30とを連結し、タイヤ周方向に沿って配列される複数のスポーク40と、外側環状部30の外周面に設けられるトレッド50と、を備える非空気圧タイヤ1であって、トレッド50は、タイヤ周方向に沿ってピッチ長P1の異なる複数のピッチ要素が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有し、複数のスポーク40は、第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向に沿って配列されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、非空気圧タイヤに関する。
近年、パンクの発生等の問題が起こらず、空気圧調整も不要な非空気圧タイヤが開発されている。一般に、非空気圧タイヤは、同軸に配置される内周側環状部及び外周側環状部が、複数のスポークによって連結された構造を有する。複数のスポークはタイヤ周方向に間隔をおいて放射状に配列される。外側環状部の外周面には、路面と接地するトレッドが設けられる。
例えば、特許文献1には、スポークに補強部を設け、補強部の面積等を適切に設定することにより、乗り心地を高めることができる非空気圧タイヤが開示されている。
特開2019-43505号公報
この種の非空気圧タイヤは、走行時にピッチノイズが生じる。このピッチノイズは、路面に対するスポークの打撃時に生じる。上記特許文献1の構成によれば、乗り心地を高めることができるものの、走行時のピッチノイズについては考慮されていない。
本発明の目的は、ピッチノイズを低減することが可能な非空気圧タイヤを提供することである。
本発明の非空気圧タイヤは、内側環状部と、前記内側環状部の外周側に当該内側環状部と同軸に配置される外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に沿って配列される複数のスポークと、前記外側環状部の外周面に設けられるトレッドと、を備える非空気圧タイヤであって、前記トレッドは、タイヤ周方向に沿ってピッチ長の異なる複数のピッチ要素が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有し、前記複数のスポークは、前記第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向に沿って配列されている。
本発明によれば、ピッチノイズを低減することが可能な非空気圧タイヤを提供することができる。
本実施形態の非空気圧タイヤを示す側面図である。 図1のII-II断面図である。 図2に示す部分を斜めから見た非空気圧タイヤの一部斜視図である。 トレッドパターンにおけるピッチ要素の区分けを模式的に示す展開図である。 図1のV部拡大図であり、非空気圧タイヤの一部側面図である。 図4の展開図に対して、スポークの接続部の位置を透過して見たときの図である。 図6に対応する図であり、第1の配列パターン及び第2の配列パターンの配列に関する変形例である。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の非空気圧タイヤ1をタイヤ回転軸(タイヤ子午線)と平行な方向、すなわち図1で紙面表裏方向に沿う方向から側面視した側面図である。図1に示す非空気圧タイヤ1は、無荷重状態である。図2は、図1のII-II断面図である。図3は、図2に示す部分を斜めから見た非空気圧タイヤ1の一部斜視図である。
図1及び図3において、矢印Cはタイヤ周方向を示している。図1~図3において、矢印Xはタイヤ径方向を示している。図2及び図3において、矢印Yはタイヤ幅方向を示している。図1においてのタイヤ幅方向Yは、紙面表裏方向である。図2の符号Eは、タイヤ赤道面である。図2においてのタイヤ周方向Cは、紙面表裏方向である。
タイヤ周方向Cは、タイヤ回転軸周りの方向であって非空気圧タイヤ1が回転する方向と同一の方向である。タイヤ径方向Xは、タイヤ回転軸に垂直な方向である。タイヤ幅方向Yは、タイヤ回転軸と平行な方向である。図2及び図3においては、タイヤ幅方向Yの一方側をY1として示し、タイヤ幅方向Yの他方側をY2として示している。図2に示すタイヤ赤道面Eは、タイヤ回転軸に直交する面で、かつ、タイヤ幅方向Yの中心に位置する面である。
なお、これら符号で示す各方向については、図4~図7においても同様である。
本実施形態の非空気圧タイヤ1は、内側環状部20と、外側環状部30と、複数のスポーク40と、トレッド50と、を備える。
なお、以下において、内側環状部20及び外側環状部30の厚みとは、タイヤ径方向Xに沿った方向の寸法である。内側環状部20及び外側環状部30の幅とは、図2に示すタイヤ幅方向Yに沿った方向の寸法である。
内側環状部20は、非空気圧タイヤ1の内周部を構成するタイヤ周方向Cに沿った環状の部分である。内側環状部20の厚み及び幅は、ユニフォミティを向上させるために一定に設定される。内側環状部20の内周側の空間に、図示しないタイヤホイールが配置される。そのタイヤホイールのリムの外周部に、内側環状部20の内周部が嵌合して装着される。内側環状部20がリムに装着されて、非空気圧タイヤ1は当該タイヤホイールに装着される。内側環状部20の内周面には、当該リムとの嵌合のために、凸部や溝等で構成される嵌合部が設けられる場合がある。
内側環状部20は、例えば、弾性を有する樹脂材料によって形成することができるが、材料は樹脂に限定されない。
内側環状部20は、上記タイヤホイールの回転をスポーク40及び外側環状部30に伝達する。内側環状部20の厚みは、スポーク40に回転力を十分に伝達する機能を満たしつつ、軽量化及び耐久性も得られる観点から決定される。内側環状部20の厚みは特に限定されないが、例えば、図2に示すタイヤ断面高さHの2%以上7%以下であることが好ましく、3%以上6%以下であることがより好ましい。
内側環状部20の内径は、非空気圧タイヤ1が装着されるタイヤホイールのリムの寸法や車両の用途等に応じて決定される。例えば、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、内側環状部20の内径は、例えば、250mm以上500mm以下といった寸法が挙げられるが、これに限定されない。
内側環状部20の幅は、非空気圧タイヤ1が装着される車両の用途等に応じて適宜決定される。例えば、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、内側環状部20の幅は、100mm以上300mm以下といった寸法が挙げられるが、これに限定されない。
外側環状部30は、非空気圧タイヤ1の外周部を構成するタイヤ周方向Cに沿った環状の部分である。外側環状部30は、内側環状部20の外周側に、内側環状部20と同軸に配置される。外側環状部30の厚み及び幅は、ユニフォミティを向上させるために一定に設定される。
外側環状部30は、例えば、弾性を有する樹脂材料によって形成することができるが、材料は樹脂に限定されない。
外側環状部30は、内側環状部20及びスポーク40の回転を、トレッド50を介して路面に伝達する。外側環状部30の厚みは、スポーク40から路面に回転力を十分に伝達する機能を満たしつつ、軽量化及び耐久性も得られる観点から決定される。外側環状部30の厚みは特に限定されないが、例えば、図2に示すタイヤ断面高さHの2%以上7%以下であることが好ましく、2%以上5%以下であることがより好ましい。
外側環状部30の内径は、非空気圧タイヤ1が装着されるタイヤホイールのリムの寸法や車両の用途等に応じて適宜決定される。例えば、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、外側環状部30の内径は、420mm以上750mm以下といった寸法が挙げられるが、これに限定されない。
外側環状部30の幅は、非空気圧タイヤ1が装着される車両の用途等に応じて適宜決定される。例えば、一般の空気入りタイヤの代替を想定した場合、外側環状部30の幅は、100mm以上300mm以下といった寸法が挙げられるが、これに限定されない。
複数のスポーク40は、内側環状部20と外側環状部30とを連結する。複数のスポーク40で連結された内側環状部20と外側環状部30とは、互いに同軸に配置される。複数のスポーク40のそれぞれは、タイヤ周方向Cに沿って各々独立して配列される。図1に示すように、複数のスポーク40は、非空気圧タイヤ1が無荷重状態では、側面視した場合においてタイヤ径方向Xと略平行でラジアル方向に直線状に延びている。
図2及び図3に示すように、本実施形態の複数のスポーク40は、複数の第1のスポーク41と、複数の第2のスポーク42と、を含む。第1のスポーク41及び第2のスポーク42のいずれも、その延在方向は、タイヤ周方向Cに沿った方向で見た場合において、タイヤ径方向Xとは平行ではない。第1のスポーク41は、タイヤ軸方向すなわちタイヤ幅方向Yの一方側へ傾斜している。第2のスポーク42は、第1のスポーク41とは反対側へ傾斜している。第1のスポーク41と第2のスポーク42とは、タイヤ周方向Cに交互に配置されている。
詳しくは、図2及び図3に示すように、第1のスポーク41は、外側環状部30のタイヤ幅方向Yの一方側であるY1側から、内側環状部20のタイヤ幅方向Yの他方側であるY2側へ向かって傾斜して延びている。第2のスポーク42は、外側環状部30のタイヤ幅方向Yの他方側であるY2側から、内側環状部20のタイヤ幅方向Yの一方側であるY1側へ向かって傾斜して延びている。
第1のスポーク41及び第2のスポーク42の傾斜角度は同じである。このため、タイヤ周方向Cに隣接する第1のスポーク41と第2のスポーク42とは、タイヤ周方向Cに沿う方向から見た場合、略X字状に配置されている。図2に示すように、第1のスポーク41及び第2のスポーク42は、タイヤ幅方向Yに対して角度θで傾斜しており、その角度θは、例えば30°以上60°以下が好ましい。
図2に示すように、タイヤ周方向Cに沿う方向から見た状態での第1のスポーク41及び第2のスポーク42のそれぞれは、タイヤ赤道面Eに対して対称な同一形状である。したがって、以下においては、第1のスポーク41及び第2のスポーク42を区別する必要がなく、まとめて説明できる場合には、第1のスポーク41及び第2のスポーク42を、スポーク40と総称する。
スポーク40は板状であって、内側環状部20から外側環状部30に向けて、上記のように角度θの角度で斜めに延びている。図3示すように、スポーク40は、タイヤ周方向に沿った板厚tが、板幅wよりも小さく、板厚tの方向がタイヤ周方向Cに沿っている。すなわち、スポーク40は、タイヤ径方向X及びタイヤ幅方向Yの面内に沿って延びる板状に形成されている。なお、ここでいう板幅wは、図2にも示すように、スポーク40をタイヤ周方向Cに沿う方向から見た場合での、スポーク40が延在する傾斜方向に直交する方向の寸法である。本実施形態においては、全てのスポーク40の板厚tは同じである。また、全てのスポーク40の板幅wは同じである。
スポーク40は長尺板状であるため、板厚tを薄くしても、板幅wを広く設定することによってスポーク40の耐久性を向上させることができる。さらに、板厚tを薄くしてスポーク40の数を増やすことにより、非空気圧タイヤ1全体の剛性を維持しつつ、タイヤ周方向Cに隣接するスポーク40の間の間隔を小さくできる。これによって、スポーク40によるタイヤ転動時の接地圧が分散し、接地圧を小さくできる。
なお、本実施形態のスポーク40は側面視においてタイヤ径方向Xと平行であるが、スポーク40は側面視においてタイヤ径方向Xと交差するようにタイヤ径方向Xに対し斜めに配置されてもよい。
図2及び図3に示すように、第1のスポーク41は、内側環状部20のタイヤ幅方向Y2側に接続する第1の内側接続部411と、外側環状部30のタイヤ幅方向Y1側に接続する第1の外側接続部412と、を有する。第2のスポーク42は、内側環状部20のタイヤ幅方向Y1側に接続する第2の内側接続部421と、外側環状部30のタイヤ幅方向Y2側に接続する第2の外側接続部422と、を有する。第1の外側接続部412及び第2の外側接続部422のそれぞれは、本実施形態における、外側環状部30に接続されるスポーク40の接続部の一例である。
図2に示すように、第1のスポーク41の第1の内側接続部411は、内側環状部20に近付くにつれてタイヤ幅方向Yに沿って広がる形状を有している。第1の内側接続部411のタイヤ幅方向Y2側の側面411aは、内側環状部20のタイヤ幅方向Y2側の端部20bまでなだらかに湾曲しながら延びている。第1の内側接続部411のタイヤ幅方向Y1側の側面411bは、内側環状部20のタイヤ赤道面Eの位置までタイヤ幅方向Y1側に向かって湾曲して延びている。
第1のスポーク41の第1の外側接続部412は、第1の内側接続部411と同様の形状であって、外側環状部30に近付くにつれてタイヤ幅方向に沿って広がる形状を有している。第1の外側接続部412のタイヤ幅方向Y1側の側面412aは、外側環状部30のタイヤ幅方向Y1側の端部30aまでなだらかに湾曲しながら延びている。第1の外側接続部412のタイヤ幅方向Y2側の側面412bは、外側環状部30のタイヤ赤道面Eの位置までタイヤ幅方向Y2側に向かって湾曲して延びている。
第1の内側接続部411は、内側環状部20のタイヤ幅方向Y2側の半分の領域に設けられている。第1の外側接続部412は、外側環状部30のタイヤ幅方向Y1側の半分の領域に設けられている。
図2に示すように、第2のスポーク42の第2の内側接続部421は、内側環状部20に近付くにつれてタイヤ幅方向Yに沿って広がる形状を有している。第2の内側接続部421のタイヤ幅方向Y1側の側面421aは、内側環状部20のタイヤ幅方向Y1側の端部20aまでなだらかに湾曲しながら延びている。第2の内側接続部421のタイヤ幅方向Y2側の側面421bは、内側環状部20のタイヤ赤道面Eの位置までタイヤ幅方向Y2側に向かって湾曲して延びている。
第2のスポーク42の第2の外側接続部422は、第2の内側接続部421と同様の形状であって、外側環状部30に近付くにつれてタイヤ幅方向に沿って広がる形状を有している。第2の外側接続部422のタイヤ幅方向Y2側の側面422aは、外側環状部30のタイヤ幅方向Y2側の端部30bまでなだらかに湾曲しながら延びている。第2の外側接続部422のタイヤ幅方向Y1側の側面422bは、外側環状部30のタイヤ赤道面Eの位置までタイヤ幅方向Y1側に向かって湾曲して延びている。
第2の内側接続部421は、内側環状部20のタイヤ幅方向Y1側の半分の領域に設けられている。第2の外側接続部422は、外側環状部30のタイヤ幅方向Y2側の半分の領域に設けられている。
上述したように、本実施形態の全てのスポーク40の板厚tは同じである。板厚tの寸法は特に限定されないが、スポーク40が内側環状部20及び外側環状部30からの回転力を十分受けつつ、荷重を受けた際には適度に撓み変形が可能なようにする上で、1mm以上30mm以下であることが好ましく、5mm以上25mm以下であることがより好ましい。
上述したように、本実施形態の全てのスポーク40の板幅wは同じである。スポーク40の板幅wは特に限定されないが、内側環状部20及び外側環状部30からの回転力を十分受けつつ、荷重を受けた際には適度に撓み変形が可能なようにする上で、5mm以上25mm以下であることが好ましく、10mm以上20mm以下であることがより好ましい。また、板幅wは、耐久性を向上させつつ接地圧を分散させ得る観点から、板厚tの110%以上であることが好ましく、115%以上であることがより好ましい。
スポーク40の数としては、車両からの荷重を十分支持しつつ、軽量化が可能で、動力伝達性及び耐久性の向上をともに図ることを可能とする観点から、80個以上300個以下であることが好ましく、100個以上200個以下であることがより好ましい。
スポーク40は、下記に挙げる弾性材料によって形成することができる。まず、その弾性材料の特性としては、十分な耐久性を確保しながら、適度な剛性を付与する観点から、JIS K7312:1996に準じて行う引張試験を行い、10%伸び時の引張応力から算出した引張モジュラスが、3MPa以上12MPa以下が好ましい。
スポーク40において、10%伸び時の引張応力から算出した引張モジュラスが3MPaを下回る場合、十分な剛性が得られず、タイヤ周方向Cに隣接するスポーク40どうしが接触する可能性がある。一方、10%伸び時の引張応力から算出した引張モジュラスが12MPaを上回る場合、過度に剛性が高くなり、乗り心地が悪化する。
スポーク40の母材として用いられる弾性材料としては、熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリ塩化ビニルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等が例示される。
架橋ゴムを構成するゴム材料としては、天然ゴム及び合成ゴムのいずれを使用することもできる。合成ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(水添NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等が例示される。これらのゴム材料は、必要に応じて2種以上を併用してもよい。
その他の樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
スポーク40には、上記の弾性材料のうち、成形、加工性及びコストの観点から、ポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。なお、弾性材料としては、発泡材料を使用することもできる。すなわち、上記の熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂を発泡させたものを使用することができる。
なお、スポーク40の母材として用いられる弾性材料は、補強繊維により補強されていてもよい。補強繊維としては、長繊維、短繊維、織布、不織布等が挙げられる。補強繊維の種類としては、レーヨンコード、ナイロン-6,6等のポリアミドコード、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルコード、アラミドコード、ガラス繊維コード、カーボンファイバー、スチールコード等が挙げられる。
なお、弾性材料の補強は、補強繊維による補強に限らない。例えば、粒状フィラーの添加による補強が行われてもよい。添加される粒状フィラーとしては、カーボンブラック、シリカ、アルミナ等のセラミックス、その他の無機材料のフィラー等が挙げられる。
ところで、上述した内側環状部20及び外側環状部30は、スポーク40と同じ樹脂材料で形成されると好ましく、その場合には、例えば注型成形法によって、内側環状部20、外側環状部30及びスポーク40を一体成形することができる。
トレッド50は、外側環状部30の外周面に設けられている。
トレッド50は、非空気圧タイヤ1の最外周部分を構成する。トレッド50は、トレッドゴム51を含む。トレッドゴム51は、路面に接地する踏面51aを外周面に有する。トレッドゴム51のゴム材料としては、特にその種類に制限はなく、車両用タイヤのトレッドを構成するゴムとしての一般的な加硫ゴム等を使用することができる。トレッドゴム51の踏面51aには、従来の空気入りタイヤと同様にして、複数の溝及び陸部で形成されるトレッドパターンが設けられる。
なお、トレッドゴム51は、成分や特性が異なる複数のゴム層が積層された構成(例えば、2層あるいは3層)でもよい。また、トレッド50は、樹脂で形成されてもよい。
なお、本実施形態の非空気圧タイヤ1は、さらに不図示の補強層を備えていてもよい。補強層は、外側環状部30に埋設されていてもよい。あるいは、補強層は、外側環状部30とトレッド50との間に設けられていてもよい。補強層は、タイヤ周方向Cに沿って延びる円筒状の層である。
補強層は、外側環状部30がタイヤ幅方向Yの中央部でタイヤ径方向Xに撓む座屈の発生を抑制するために、タイヤ全周にわたって均等に配置される。補強層は、例えば、スチール製のコードがタイヤ幅方向Yと概ね平行になるように配置されて構成される。補強層として、円筒状の金属製リング、高モジュラス樹脂製リング等が用いられてもよい。例えば、補強層として、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等の繊維強化プラスチック(FRP)製リングが用いられてもよい。
補強層が設けられることにより、非空気圧タイヤ1の剛性が確保され、路面に対するトレッド50の接地性が向上する。
図4は、トレッド50のトレッドパターンにおけるピッチ要素の区分けを模式的に示す展開図である。図4において、紙面上下方向がタイヤ周方向Cであり、紙面左右方向がタイヤ幅方向Yである。図4は、図1の例えばV部の領域におけるトレッド50の外表面の一部を、タイヤの外周側から見たときの図に対応する。
トレッド50は、タイヤ周方向Cに沿ってピッチ長P1の異なる複数のピッチ要素(パターンの構成単位)が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有する。
本実施形態の第1の配列パターンは、複数のピッチ要素としてのパターンTS、TM、TLが、いわゆるバリアブルピッチで配列されたパターンである。ここで、バリアブルピッチとは、繰り返し用いられるピッチ要素のピッチ長P1を異ならせて配列することを意味する。なお、第1の配列パターンにおけるピッチ長P1は、ピッチ要素としてのパターンTS、TM、TLのタイヤ周方向長さによって規定される。トレッドパターンの複数のピッチ要素は、少なくとも3種類以上のピッチ長P1を有するバリアブルピッチで配列されていることが好ましい。
本実施形態の第1の配列パターンは、少なくとも3種類以上のピッチ長P1を有する複数のピッチ要素を備える。具体的には、第1の配列パターンを構成するピッチ要素のピッチ長P1は、ピッチ長S1と、ピッチ長S1よりも長いピッチ長M1と、ピッチ長M1よりも長いピッチ長L1の少なくとも3種類を含む。すなわち、第1の配列パターンは、ピッチ長S1のピッチ要素TSと、ピッチ長S1よりも長いピッチ長M1のピッチ要素TMと、ピッチ長M1よりも長いピッチ長L1のピッチ要素TLと、を含む。これらの異なるピッチ長P1を有する複数のピッチ要素は、タイヤ周方向Cに分散して配置されている。本実施形態においては、図4に示すように、ピッチ要素が、TL、TM、TS、TS、TM、TLの順に並んで配置されている。このように、異なるピッチ長P1を有する複数のピッチ要素は、タイヤ周方向に不規則に並んで配置されていることが好ましい。
なお、本実施形態の第1の配列パターンは、第1のピッチ要素と、第1のピッチ要素の隣に配置され、第1のピッチ要素のピッチ長とは異なるピッチ長である第2のピッチ要素と、第2のピッチ要素の隣に配置され、第2のピッチ要素のピッチ長とは異なるピッチ長である第3のピッチ要素と、が順に並ぶ配列順序を含む。例えば、第1の配列パターンは、ピッチ長L1のピッチ要素TLと、ピッチ要素TLの隣に配置され、ピッチ要素TLのピッチ長L1とは異なるピッチ長M1であるピッチ要素TMと、ピッチ要素TMの隣に配置され、ピッチ要素TMのピッチ長M1とは異なるピッチ長S1であるピッチ要素TSと、が並ぶ配列順序を含む。第1の配列パターンは、第1のピッチ要素と、第1のピッチ要素の隣に配置され、第1のピッチ要素のピッチ長とは異なるピッチ長である第2のピッチ要素と、第2のピッチ要素の隣に配置され、第2のピッチ要素のピッチ長とは異なるピッチ長である第3のピッチ要素と、第3のピッチ要素の隣に配置され、第3のピッチ要素のピッチ長とは異なるピッチ長である第4のピッチ要素と、が順に並ぶ配列順序を含んでもよい。なお、この場合において、隣り合わないピッチ要素、例えば第2のピッチ要素と第4のピッチ要素は、同じピッチ長のピッチ要素であってもよい。このような構成を含むことにより、タイヤ転動時のピッチノイズの周波数成分を効果的に分散させることができる。タイヤ転動時は、トレッドパターンのピッチ要素の配列に応じた周波数のノイズが問題となるが、本実施形態によれば、タイヤ転動時のピッチノイズの周波数を分散させて、トレッドパターンのピッチ要素の配列によって生じるピッチノイズを低減することができる。
図5は、図1のV部拡大図であり、非空気圧タイヤの一部側面図である。図6は、図4のトレッドパターンを模式的に示す展開図に対して、外側環状部30の内周面に接続されるスポーク40の接続部の位置を透過して見たときの図である。すなわち、図6は、第1の配列パターンと第2の配列パターンとの関係を示す図であり、トレッドパターンの表面に投影されたスポーク40の接続部の仮想的な位置を破線で示す図である。
複数のスポーク40は、トレッドパターンの第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向Cに沿って配列されている。具体的には、複数のスポーク41、42の接続部412、422は、トレッドパターンの第1の配列パターンとずれたピッチの第2の配列パターンで、タイヤ周方向Cに沿ってピッチ長P2を異ならせて配列されている。
なお、本実施形態においては、第1のスポーク41と第2のスポーク42とが、タイヤ周方向に交互に配置されている。よって、複数のスポーク40の接続部のピッチ長P2は、第1のスポーク41の第1の外側接続部412の位置と、第1のスポーク41の第1の外側接続部412と隣り合う第2のスポーク42の第2の外側接続部422の位置とに基づいて規定される。
本実施形態の複数のスポーク40の接続部は、タイヤ周方向Cに沿って、いわゆるバリアブルピッチで配列されている。すなわち、第2の配列パターンは、バリアブルピッチの配列パターンである。ここで、バリアブルピッチとは、ピッチ要素としてのスポーク40の接続部のピッチ長P2を異ならせて配列することを意味する。なお、第2配列パターンにおけるピッチ長P2は、隣接するスポーク40の接続部のそれぞれのタイヤ周方向Cの中心位置の間のタイヤ周方向長さで規定される。言い換えると、タイヤ周方向Cに隣接する2つのスポーク40の接続部の間の距離をスポーク間間隔G(後述する)としたとき、ピッチ長P2は、スポーク間間隔Gに、当該スポーク間間隔Gに隣接する一方側のスポーク40の接続部の板厚tに対応する寸法の半分の長さと、当該スポーク間間隔Gに隣接する他方側のスポーク40の接続部の板厚tに対応する寸法の半分の長さとを加えた長さである。
複数のスポーク40の接続部は、トレッドパターンのバリアブルピッチとずれた複数のピッチ長P2を有するバリアブルピッチで配列されている。複数のスポーク40の接続部は、トレッドパターンのバリアブルピッチとずれた少なくとも3種類以上のピッチ長P2を有するバリアブルピッチで配列されていることが好ましい。
本実施形態の第2の配列パターンは、少なくとも3種類以上のピッチ長P2を有する。具体的には、第2の配列パターンを構成するピッチ長P2は、ピッチ長S2と、ピッチ長S2よりも長いピッチ長M2と、ピッチ長M2よりも長いピッチ長L2の少なくとも3種類を含む。これらの異なるピッチ長P2は、タイヤ周方向Cに分散して配置されている。本実施形態においては、図5に示すように、ピッチ長P2が、M2、S2、M2、L2、M2、S2の順に並んで配置されている。このように、異なる複数のピッチ長は、タイヤ周方向に不規則に並んで配置されていることが好ましい。なお、図6には、図5においてピッチ長P2として示されるM2、S2、M2、L2、M2、S2が、トレッド50の表面に投影されたときの仮想的なピッチ長P3として、M3、S3、M3、L3、M3、S3が示されている。
なお、本実施形態の第2の配列パターンは、第1のピッチと、第1のピッチの隣に配置され、第1のピッチとは異なるピッチ長である第2のピッチと、第2のピッチの隣に配置され、第2のピッチとは異なるピッチ長である第3のピッチと、が順に並ぶ配列順序を含む。例えば、第2の配列パターンは、ピッチ長S2の第1のピッチと、第1のピッチの隣に配置され、ピッチ長S2とは異なるピッチ長M2である第2のピッチと、第2のピッチの隣に配置され、ピッチ長M2とは異なるピッチ長L2である第3のピッチと、が並ぶ配列順序を含む。第2の配列パターンは、第1のピッチ(例えばピッチ長S2のピッチ)と、第1のピッチの隣に配置され、第1のピッチとは異なるピッチ長(例えばピッチ長M2)である第2のピッチと、第2のピッチの隣に配置され、第2のピッチとは異なるピッチ長(ピッチ長L2)である第3のピッチと、第3のピッチの隣に配置され、第3のピッチとは異なるピッチ長(ピッチ長M2)である第4のピッチと、が順に並ぶ配列順序を含んでもよい。なお、この場合において、隣り合わないピッチ、例えば第2のピッチと第4のピッチのピッチ長は、同じピッチ長であってもよい。このような構成を含むことにより、タイヤ転動時のピッチノイズの周波数成分を効果的に分散させることができる。タイヤ転動時は、スポークの外側接続部の配置位置に応じた周波数のノイズが問題となるが、本実施形態によれば、タイヤ転動時のピッチノイズの周波数を分散させて、スポーク40が路面を打撃することによって生じるピッチノイズを低減することができる。
なお、本実施形態の複数のスポーク40の接続部は、タイヤ周方向Cに隣接する接続部の間の距離であるスポーク間間隔Gを異ならせることにより、タイヤ周方向Cに沿ってピッチ長P2を異ならせて配列されている。
図5に示すように、本実施形態の非空気圧タイヤ1は、タイヤ周方向Cに隣接するスポーク40の間の間隔Gが不均一である。なお、以下の説明では、スポーク40の間の間隔Gを、スポーク間間隔Gという。本実施形態でいうスポーク間間隔Gは、タイヤ周方向Cに隣接する第1のスポーク41の第1の外側接続部412と、第2のスポーク42の第2の外側接続部422との間の距離である。より詳細には、図5に示すように、スポーク間間隔Gは、タイヤ周方向Cに隣接する第1のスポーク41及び第2のスポーク42における、第1の外側接続部412における外側環状部30の内周面との境界の、第2の外側接続部422側の第1の外周端412cと、第2の外側接続部422における外側環状部30の内周面との境界の、第1の外側接続部412側の第2の外周端422cと、の間のタイヤ周方向Cの距離である。
本実施形態のスポーク間間隔Gは、間隔Sと、間隔Sよりも長い間隔Mと、間隔Mよりも長い間隔Lの少なくとも3種類を含む。これら3種類のスポーク間間隔Gが、タイヤ周方向Cに分散して存在している。すなわち、タイヤ周方向Cに隣接する第1の外側接続部412の第1の外周端412cと、第2の外側接続部422の第2の外周端422cとの間の隙間を示すスポーク間間隔Gは、間隔S、間隔M及び間隔Lの3種類がタイヤ1の全周にわたり周期的にならないように不規則にタイヤ周方向Cに配置されている。これにより、スポーク40の板厚が一定の場合でも、複数のスポーク40の接続部を、タイヤ周方向に沿ってピッチ長P2を異ならせて配列させることが容易となる。
なお、スポーク間間隔Gは、2mm以上30mm以下で設定されることが好ましい。スポーク間間隔Gは、例えば、間隔Sが7mm、間隔Mが9mm、間隔Lが11mmであってもよいが、これに限らない。なお、スポーク40の10%伸び時の引張応力から算出した引張モジュラスを3MPa以上とし、かつ、最小のスポーク間間隔Gを2.5mm以上とすることが好ましい。これにより、タイヤ周方向Cに隣接するスポーク40どうしが接触する状況を抑制することができる。その結果、スポークの損傷によるタイヤの耐久力の低減を抑制することができる。
なお、本実施形態のスポーク間間隔Gは、第1間隔と、第1間隔の隣に配置され、第1間隔とは異なる距離である第2間隔と、第2間隔の隣に配置され、第2間隔とは異なる距離である第3間隔と、が順に並ぶ配列順序を含む。例えば、スポーク間間隔Gは、間隔Sと、間隔Sの隣に配置され、間隔Sとは異なる距離である間隔Mと、間隔Mの隣に配置され、間隔Mとは異なる距離である間隔Lと、が順に並ぶ配列順序を含む。スポーク間間隔Gは、第1間隔(例えば間隔S)と、第1間隔の隣に配置され、第1間隔とは異なる距離である第2間隔(間隔M)と、第2間隔の隣に配置され、第2間隔とは異なる距離である第2間隔(間隔L)と、第3間隔の隣に配置され、第3間隔とは異なる距離である第4間隔(間隔M)と、が順に並ぶ配列順序を含んでもよい。このような構成を含むことにより、タイヤ転動時のピッチノイズの周波数成分を効果的に分散させることができる。
なお、第1の配列パターンにより規定される複数のピッチ要素のピッチ長P1の配列順序と、第2の配列パターンにより規定される複数のスポークの接続部のピッチ長P2の配列順序とが異なることが好ましい。例えば、本実施形態においては、第1の配列パターンにより規定される複数のピッチ要素のピッチ長P1の配列順序は、L1、M1、S1、S1、M1、L1であり、第2の配列パターンにより規定される複数のスポークの接続部のピッチ長P2の配列順序は、M2、S2、M2、L2、M2、S2である。これらのピッチ長の並び順の大小関係の並びは異なる。
なお、タイヤ回転軸を基準とした角度に基づくピッチを角度ピッチと表現した場合、複数のスポーク40の接続部は、第1の配列パターンに基づく角度ピッチと異なる角度ピッチの第2の配列パターンで、タイヤ周方向に沿って配列されていると表現することもできる。
本実施形態においては、トレッド50は、タイヤ周方向Cに沿ってピッチ長P1の異なる複数のピッチ要素が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有している。そして、複数のスポーク40は、第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向に沿って配列されている。これにより、タイヤ転動時の、トレッドパターン及びスポーク40の配列パターンに基づくピッチノイズの周波数成分を総合的に分散させることができ、ピッチノイズを顕著に低減することができる。
図7は、図6に対応する図であり、本実施形態の一具体例を例示的に示す、第1の配列パターン及び第2の配列パターンの配列に関する変形例である。図7には、第1の配列パターンとしてのトレッドパターンの具体例が示されている。図7に示されるトレッド50の表面には、複数の溝として、センター主溝52A、センター横溝52B、ショルダー主溝52C、ショルダー横溝52D、細溝52E等が設けられている。
本変形例の第1の配列パターンは、複数のピッチ要素としてのパターンTSA、TSB、TMA、TMB、TLA、TLBが、いわゆるバリアブルピッチで配列されたパターンである。
具体的には、本変形例の第1の配列パターンは、ピッチ長S1のピッチ要素TSA及びピッチ要素TSBと、ピッチ長S1よりも長いピッチ長M1のピッチ要素TMA及びピッチ要素TMBと、ピッチ長M1よりも長いピッチ長L1のピッチ要素TLA及びピッチ要素TLBと、を含む。これらの異なるピッチ長を有する複数のピッチ要素は、タイヤ周方向Cに分散して配置されている。本変形例においては、図7に示すように、ピッチ要素が、TLA、TLB、TLA、TLB、TMA、TMB、TMA、TMB、TSA、TSB、TSA、TSBの順に並んで配置されている。例えば、このような並びのピッチ要素群が、タイヤ外周の別の位置にも配置されていてもよいし、繰り返し配置されていてもよい。
本変形例の複数のスポーク40の接続部は、トレッドパターンのバリアブルピッチとずれた複数のピッチ長を有するバリアブルピッチで配列されている。
具体的には、図7に示すように、本変形例の複数のスポーク40は、トレッドパターンの第1の配列パターンTLA、TLB、TLA、TLB、TMA、TMB、TMA、TMB、TSA、TSB、TSA、TSBとずれたピッチでタイヤ周方向Cに沿って配列されている。すなわち、複数のスポーク40の接続部は、第1の配列パターンのピッチ長の並び順、L1、L1、L1、L1、M1、M1、M1、M1、S1、S1、S1、S1とずれたピッチ長の第2の配列パターンで、タイヤ周方向Cに沿って配列されている。なお、図7には、第1の配列パターンで配列された複数のスポーク40の接続部のピッチ長が、トレッド50の表面に投影されて見えたときの仮想的なピッチ長P3として、S3、S3、M3、M3、L3、L3が示されている。
なお、本実施形態においても、第1のスポーク41と第2のスポーク42とが、タイヤ周方向に交互に配置されている。よって、複数のスポーク40の接続部のピッチ長は、第1のスポーク41の第1の外側接続部412の位置と、第1のスポーク41の第1の外側接続部412と隣り合う第2のスポーク42の第2の外側接続部422の位置とに基づいて規定される。
なお、本変形例の第1の配列パターンにおいては、TLAとTLBの集合、TMAとTMBの集合、TSAとTSBの集合をそれぞれ、ひとまとまりのピッチ要素として捉えることもできる。また、TLA、TLB、TLA及びTLBの集合、TMA、TMB、TMA及びTMBの集合、TSA、TSB、TSA及びTSBの集合をそれぞれ、ひとまとまりのピッチ要素として捉えることもできる。この場合であっても、トレッド50は、タイヤ周方向Cに沿ってピッチ長P1の異なる複数のピッチ要素が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有しており、複数のスポーク40は、第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向に沿ってバリアブルピッチで配列されている。
以上のように、本変形例においても、トレッド50は、タイヤ周方向Cに沿ってピッチ長の異なる複数のピッチ要素が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有している。そして、複数のスポーク40は、第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向に沿って配列されている。これにより、タイヤ転動時の、トレッドパターン及びスポーク40の配列パターンに基づくピッチノイズの周波数成分を総合的に分散させることができ、ピッチノイズを顕著に低減することができる。
本実施形態の非空気圧タイヤ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係る非空気圧タイヤ1は、内側環状部20と、内側環状部20の外周側に当該内側環状部20と同軸に配置される外側環状部30と、内側環状部20と外側環状部30とを連結し、タイヤ周方向に沿って配列される複数のスポーク40と、外側環状部30の外周面に設けられるトレッド50と、を備える非空気圧タイヤ1であって、トレッド50は、タイヤ周方向に沿ってピッチ長P1の異なる複数のピッチ要素が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有し、複数のスポーク40は、第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向に沿って配列されている。
これにより、ピッチノイズを低減することができる。
(2)本実施形態の非空気圧タイヤ1において、複数のスポーク40はそれぞれ、外側環状部30に接続する接続部412、422を有し、複数のスポークの接続部412、422は、第1の配列パターンとずれたピッチの第2の配列パターンで、タイヤ周方向に沿ってピッチ長P2を異ならせて配列されている。
これにより、ピッチノイズをより低減することができる。
(3)本実施形態の非空気圧タイヤ1において、第2の配列パターンは、第1のピッチと、第1のピッチの隣に配置され、第1のピッチとは異なるピッチ長である第2のピッチと、第2のピッチの隣に配置され、第2のピッチとは異なるピッチ長である第3のピッチと、が順に並ぶ配列順序を含む。
これにより、タイヤ転動時のピッチノイズの周波数を分散させて、スポーク40が路面を打撃することによって生じるピッチノイズをより低減することができる。
(4)本実施形態の非空気圧タイヤ1において、トレッドパターンの複数のピッチ要素は、少なくとも3種類以上のピッチ長P1を有するバリアブルピッチで配列されており、複数のスポーク40の接続部は、トレッドパターンのバリアブルピッチとずれた少なくとも3種類以上のピッチ長P2を有するバリアブルピッチで配列されている。
これにより、ピッチノイズをより低減することができる。
(5)本実施形態の非空気圧タイヤ1において、第1の配列パターンにより規定される複数のピッチ要素のピッチ長P1の配列順序と、第2の配列パターンにより規定される複数のスポーク40の接続部のピッチ長P2の配列順序とが異なる。
これにより、ピッチノイズをより低減することができる。
(6)本実施形態の非空気圧タイヤ1において、複数のスポーク40の接続部は、タイヤ周方向に隣接する接続部の間の距離であるスポーク間間隔Gを異ならせることにより、タイヤ周方向に沿ってピッチ長P2を異ならせて配列されている。
これにより、スポーク40の板厚が一定の場合でも、複数のスポーク40の接続部を、タイヤ周方向に沿ってピッチ長を異ならせて配列させることが容易となる。
(7)本実施形態の非空気圧タイヤ1において、スポーク40は、タイヤ軸方向の一方側へ傾斜する第1のスポーク41と、第1のスポーク41とは反対側に傾斜する第2のスポーク42と、を含み、第1のスポーク41と第2のスポーク42とが、タイヤ周方向に交互に配置されており、複数のスポーク40の接続部のピッチ長P2は、第1のスポーク41の接続部の位置と、当該第1のスポーク41の接続部と隣り合う第2のスポーク42の接続部の位置とに基づいて規定される。
これにより、第1のスポーク41及び第2のスポーク42は、タイヤ周方向Cに沿った方向から見た場合に略X字状に配置される。第1のスポーク41及び第2のスポーク42は、それぞれがタイヤ軸方向に傾斜しているため過度に剛性が高くなることが抑えられ、乗り心地の向上が図られる。
なお、本実施形態の非空気圧タイヤ1は、複数のスポーク40の接続部が、トレッドパターンとはずれた配列パターンで、タイヤ周方向Cに沿ってピッチ長P2を異ならせて配列されており、かつスポーク40の10%伸び時の引張応力から算出した引張モジュラスが3MPa以上12MPa以下である。さらに、スポーク40として、第1のスポーク41及び第2のスポーク42が、タイヤ周方向Cに沿った方向から見た場合に略X字状に配置される構成が採用されている。これにより、ピッチノイズを低減しつつ、隣接するスポーク40どうしが接触する状況を抑制することができ、さらに、乗り心地を良好に保つことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲で変形、改良などを行っても、本発明の範囲に含まれる。
例えば、第1の配列パターンのピッチ長P1は、ピッチ長S1、ピッチ長M1、ピッチ長L1の3種類に限定はされず、少なくとも2種類のピッチ長が設定されてよく、4種類以上あってもよい。第2の配列パターンのピッチ長P2は、ピッチ長S2、ピッチ長M2、ピッチ長L2の3種類に限定はされず、少なくとも2種類のピッチ長が設定されてよく、4種類以上あってもよい。
すなわち、第1の配列パターンは、第1のピッチ要素と、第1のピッチ要素のピッチ長とは異なるピッチ長である第2のピッチ要素と、を少なくとも含み、第1のピッチ要素と第2のピッチ要素とが周期的にならないように配列されていることが好ましい。そして、第2の配列パターンのピッチ長は、少なくとも第1のピッチ長と、第1のピッチ長よりも長い第2のピッチ長と、を含み、第1のピッチ長を形成する部分と第2のピッチ長を形成する部分とが周期的にならないように、スポーク40の接続部が配列されていることが好ましい。
スポーク40は、タイヤ周方向Cに沿う方向から見て略X字状に交差する第1のスポーク41及び第2のスポーク42を含むが、スポーク40はこれに限らず、スポーク40はタイヤ径方向Xに真っ直ぐ延びる板状の部分で構成されてよい。
スポーク40の板厚t及び板幅wは一定でなくてもよく、例えば内側環状部20から外側環状部30に向かうにつれて、板厚tがしだいに大きくなったり、板幅wがしだいに大きくなったりしてもよい。
1 非空気圧タイヤ
20 内側環状部
30 外側環状部
40 スポーク
41 第1のスポーク
42 第2のスポーク
412 第1の外側接続部(接続部)
422 第2の外側接続部(接続部)
50 トレッド
C タイヤ周方向
Y タイヤ幅方向

Claims (7)

  1. 内側環状部と、
    前記内側環状部の外周側に当該内側環状部と同軸に配置される外側環状部と、
    前記内側環状部と前記外側環状部とを連結し、タイヤ周方向に沿って配列される複数のスポークと、
    前記外側環状部の外周面に設けられるトレッドと、を備える非空気圧タイヤであって、
    前記トレッドは、タイヤ周方向に沿ってピッチ長の異なる複数のピッチ要素が第1の配列パターンで配列されたトレッドパターンを有し、
    前記複数のスポークは、前記第1の配列パターンとずれたピッチでタイヤ周方向に沿って配列されている、非空気圧タイヤ。
  2. 前記複数のスポークはそれぞれ、前記外側環状部に接続する接続部を有し、
    前記複数のスポークの接続部は、前記第1の配列パターンとずれたピッチの第2の配列パターンで、タイヤ周方向に沿ってピッチ長を異ならせて配列されている、請求項1に記載の非空気圧タイヤ。
  3. 前記第2の配列パターンは、第1のピッチと、前記第1のピッチの隣に配置され、前記第1のピッチとは異なるピッチ長である第2のピッチと、前記第2のピッチの隣に配置され、第2のピッチとは異なるピッチ長である第3のピッチと、が順に並ぶ配列順序を含む、請求項2に記載の非空気圧タイヤ。
  4. 前記トレッドパターンの複数のピッチ要素は、少なくとも3種類以上のピッチ長を有するバリアブルピッチで配列されており、
    前記複数のスポークの接続部は、前記トレッドパターンのバリアブルピッチとずれた少なくとも3種類以上のピッチ長を有するバリアブルピッチで配列されている、請求項2又は請求項3に記載の非空気圧タイヤ。
  5. 前記第1の配列パターンにより規定される複数のピッチ要素のピッチ長の配列順序と、前記第2の配列パターンにより規定される複数のスポークの接続部のピッチ長の配列順序とが異なる、請求項2~4のいずれか1項に記載の非空気圧タイヤ。
  6. 前記複数のスポークの接続部は、タイヤ周方向に隣接する前記接続部の間の距離であるスポーク間間隔を異ならせることにより、タイヤ周方向に沿ってピッチ長を異ならせて配列されている、請求項2~5のいずれか1項に記載の非空気圧タイヤ。
  7. 前記スポークは、
    タイヤ軸方向の一方側へ傾斜する第1のスポークと、
    前記第1のスポークとは反対側に傾斜する第2のスポークと、を含み、
    前記第1のスポークと前記第2のスポークとが、タイヤ周方向に交互に配置されており、
    前記複数のスポークの接続部のピッチ長は、第1のスポークの接続部の位置と、当該第1のスポークの接続部と隣り合う第2のスポークの接続部の位置とに基づいて規定される、請求項2~6のいずれか1項に記載の非空気圧タイヤ。
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