JP2023083706A - アンモニアガス改質装置 - Google Patents

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Hiroyasu Kawachi
祥平 松本
Shohei Matsumoto
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Abstract

【課題】アンモニアガスの改質に必要な熱を十分に得ることができ、なおかつ過度な温度上昇を防ぐアンモニアガスの改質装置の提供にある。【解決手段】アンモニアガス改質装置11は、アンモニアガスおよび空気が流れる混合ガス流路17と、混合ガス流路17に設けられ、アンモニアガスを燃焼させる燃焼触媒およびアンモニアガスを改質する改質触媒を含むATR触媒部18と、混合ガス流路17におけるATR触媒部18よりも上流に設けられ、アンモニアガスを常時加熱する燃焼触媒部16とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、アンモニアガス改質装置に関する。
アンモニアガス改質装置に関連する従来技術としては、例えば特許文献1に記載されているアンモニアガス分解方法が知られている。特許文献1に記載のアンモニアガス分解方法は、アンモニアと酸素含有ガスを供給して改質反応により窒素と水素を生成する。特許文献1に記載のアンモニアガス分解方法では、自己熱改質(ATR)反応が行なわれる。アンモニア改質触媒が担持された反応器を入口から出口へアンモニア及び酸素含有ガスが通過するため、反応器の入口付近で燃焼反応が起きやすい。そのため、反応器の出口付近の温度は入口付近に比べて200℃程度低い。
また、特許文献2には、前段にアンモニア燃焼触媒成分、後段にアンモニア改質触媒成分を配置した水素製造触媒が記されている。特許文献2の水素製造触媒では、前段のアンモニア燃焼反応で発生した熱を後段のアンモニア改質反応に利用するため、反応器外部からの過大な加熱が不要となる。
特開2010-214225号公報 特開2010-240646号公報
しかしながら、特許文献1に記載の反応器の出口付近の温度は入口付近に比べて200℃程度低いため、反応器の出口付近では改質に必要な熱が十分に得られず、改質効率が悪化してしまうという問題がある。一方、改質効率を向上するために、燃焼反応の温度を上げることも考えられるが、反応器が損傷・劣化するおそれがある。
特許文献2に記載の技術では、前段にアンモニア燃焼触媒成分、後段にアンモニア改質触媒成分を配置している。このため、アンモニアの改質反応に必要な熱は前段から供給される。よって、後段では熱が発生しないので改質に必要な熱が十分に得られず、急激に温度が低下して改質効率が悪化してしまうという問題がある。一方、改質効率を向上するために、前段の燃焼反応の温度を上げることも考えられるが、反応器が損傷・劣化するおそれがある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、アンモニアガスの改質に必要な熱を十分に得ることができるとともに、過度な温度上昇を防ぐアンモニアガス改質装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、アンモニアガスが流れるガス流路部と、前記ガス流路部に設けられ、アンモニアガスを燃焼させる燃焼触媒およびアンモニアガスを改質する改質触媒を含むATR触媒部と、を有するアンモニアガス改質装置において、前記ガス流路部における前記ATR触媒部よりも上流に設けられ、アンモニアガスを常時加熱する加熱部を有することを特徴とする。
このようなアンモニアガス改質装置においては、ATR触媒部での燃焼反応に必要な空気は、アンモニアガスが流れるガス流路部からアンモニアガスとともに供給される。また、アンモニアガスおよび空気の一部は、加熱部において加熱するので、この燃焼熱でアンモニアガスと空気は、常時加熱される。このため、ATR触媒部での改質反応に必要な熱は、上流に設けられた加熱部で加熱されたアンモニアガスおよび空気を介して供給される。その結果、ATR触媒部ではアンモニアガスの改質に必要な熱を十分に得ることができる。また、加熱部において燃焼されることで、下流側のATR触媒部において過度な温度上昇が発生することはない。
また、上記のアンモニアガス改質装置において、前記加熱部と前記ATR触媒部は一体化された構成としてもよい。
このような構成では、加熱部とATR触媒部との一体化によりアンモニア改質装置の小型化が可能となる。
また、上記のアンモニアガス改質装置において、前記ガス流路部における前記加熱部と前記ATR触媒部との間に空気を供給する上流側空気供給部を有する構成としてもよい。
このような構成では、ATR触媒部に空気を供給することができるため、ATR触媒部において酸素不足によるアンモニアガスの燃焼効率の低下が抑制され、アンモニアガスの改質効率を向上することができる。
また、上記のアンモニアガス改質装置において、前記ATR触媒部は、上流側に位置する上流側触媒部と、前記上流側触媒部よりも下流側に位置し、前記上流側触媒部よりも燃焼反応速度が大きい下流側触媒部と、を有する構成としてもよい。
このような構成では、下流側触媒部における燃焼反応速度が上流側触媒部の燃焼反応速度よりも大きくなるので、ATR触媒部の下流側触媒部において、アンモニアガスの改質に必要な熱が得やすく、アンモニアガスの改質効率を向上することができる。
また、上記のアンモニアガス改質装置において、前記上流側触媒部と前記下流側触媒部との間に空気を供給する下流側空気供給部を有する構成としてもよい。
このような構成では、下流側触媒部に空気を供給することができるため、下流側触媒部において酸素不足によるアンモニアガスの燃焼効率の低下が抑制され、アンモニアガスの改質効率を向上することができる。
また、上記のアンモニアガス改質装置において、前記ATR触媒部は、改質反応速度が燃焼反応速度よりも大きい構成としてもよい。
このような構成では、ATR触媒部において、アンモニアガスの燃焼反応によるATR触媒部の過度な温度上昇を防止でき、ATR触媒部の損傷・劣化を防止することができる。
また、上記のアンモニアガス改質装置において、前記上流側空気供給部は空気供給量を調整する空気供給量調整機構を有する構成としてもよい。
このような構成では、空気供給量調整機構が上流側空気供給部による空気供給量を調整し、ATR触媒部において、アンモニアガスの燃焼反応に必要な酸素を過不足なく供給することができる。このため、過度な温度上昇によるATR触媒部の損傷・劣化および熱量不足によるアンモニアガスの改質効率の低下を防止することができる。
本発明によれば、アンモニアガスの改質に必要な熱を十分に得ることができ、なおかつ過度な温度上昇を防ぐアンモニアガスの改質装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係るアンモニアガス改質装置を示す概略構成図である。 (a)は第1の実施形態に係るアンモニアガス改質装置の入口側から出口側の温度の変化を示すグラフであり、(b)は比較例1に係るアンモニアガス改質装置の入口側から出口側の温度の変化を示すグラフであり、(c)は比較例2に係るアンモニアガス改質装置の入口側から出口側の温度の変化を示すグラフである。 第1の実施形態の変形例に係るアンモニアガス改質装置を示す概略構成図である。 (a)は第2の実施形態に係るアンモニアガス改質装置を示す概略構成図であり、(b)は、第2の実施形態に係るアンモニアガス改質装置の入口側から出口側の温度の変化を示すグラフである。 (a)は第3の実施形態に係るアンモニアガス改質装置を示す概略構成図であり、(b)は、第3の実施形態に係るアンモニアガス改質装置の入口側から出口側の温度の変化を示すグラフである。 (a)は第4の実施形態に係るアンモニアガス改質装置を示す概略構成図であり、(b)は、第4の実施形態に係るアンモニアガス改質装置の入口側から出口側の温度の変化を示すグラフである。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のアンモニアガス改質装置11は、アンモニアガス供給部12と、空気供給部14と、燃焼触媒部16と、ATR触媒部18と、を有している。空気供給部14は、空気流路15を介して燃焼触媒部16と接続されている。アンモニアガス供給部12は、アンモニアガス流路13を介して空気流路15と接続されている。したがって、アンモニアガス供給部12は、アンモニアガス流路13および空気流路15を介して燃焼触媒部16と接続されている。燃焼触媒部16とATR触媒部18とは混合ガス流路17を介して接続されている。
アンモニアガス供給部12は、燃料ガスであるアンモニアガスを燃焼触媒部16へ供給する機能を備えている。アンモニアガス供給部12は、アンモニアを液体状態で貯蔵するアンモニアタンク(図示せず)と、液体のアンモニアを気化させてアンモニアガスを生成する気化器(図示せず)と、を有している。アンモニアガス供給部12において生成されたアンモニアガスは、アンモニアガス流路13を通じて燃焼触媒部16へ供給される。アンモニアガス流路13は、アンモニアガス供給部12から燃焼触媒部16にアンモニアガスを流通するための流路であり、ガス流路部の一部である。アンモニアガス流路13の一端は、アンモニアガス供給部12に接続されており、アンモニアガス流路13の他端は、空気流路15に接続されている。
空気供給部14は、酸化性ガスである空気を燃焼触媒部16へ供給する機能を備えている。空気供給部14は、送風機を有している。空気供給部14は供給する空気量を調整する機能を有している。空気供給部14の空気は、空気流路15においてアンモニアガス流路13から供給されるアンモニアガスと混合されて燃焼触媒部16へ供給される。空気流路15は、空気供給部14から燃焼触媒部16に燃焼用の空気を流通する流路であり、アンモニアガス流路13からのアンモニアガスが混合されるガス流路部の一部である。空気流路15の一端は、空気供給部14に接続されており、空気流路15の他端は、燃焼触媒部16に接続されている。
燃焼触媒部16は、多孔質セラミックスによるハニカム担持体(図示せず)と、ハニカム担持体に担持されている燃焼触媒と、を有している。燃焼触媒部16は、アンモニアガスを常時加熱する加熱部に相当し、アンモニアおよび空気との混合によるアンモニアガスを、改質に適した温度付近に昇温する。ハニカム担持体は、例えば、コージェライト、ムライト、窒化珪素等の多孔質セラミックスによるハニカム構造体である。ハニカム担持体に担持されている燃焼触媒は、200℃~400℃程度の温度領域においてアンモニアガスを燃焼させる触媒である。燃焼触媒の触媒金属としては、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、W、Re、Os、Ir、Ptを利用できる。
燃焼触媒部16において燃焼されたアンモニアガスの燃焼ガスは、混合ガス流路17を通じてATR触媒部18へ供給される。混合ガス流路17は、燃焼触媒部16からATR触媒部18に混合ガスを流通する流路であり、ガス流路部の一部である。混合ガス流路17の一端は、燃焼触媒部16に接続されており、混合ガス流路17の他端は、ATR触媒部18に接続されている。
ATR触媒部18は、多孔質セラミックスによるハニカム担持体(図示せず)と、ハニカム担持体に担持されているATR触媒(図示せず)と、を有している。ハニカム担持体は、例えば、コージェライト、ムライト、窒化珪素等の多孔質セラミックスによるハニカム構造体である。ハニカム担持体は、水、バインダを含ませて混錬したセラミックス材料を押出成形機により押出成形し、押出成形された押出成形体を切断して乾燥させ、乾燥後に焼成することにより得られる。
ATR触媒は、オートサーマルリフォーマー(ATR)においてアンモニアガスを改質する触媒である。ATR触媒は、アンモニアガスを燃焼させると共に、アンモニアガスの燃焼熱によりアンモニアガスを水素に分解することで、アンモニアガスを改質する触媒である。
ATR触媒は、例えば200℃~400℃程度の温度領域においてアンモニアガスを燃焼させると共に、アンモニアガスの燃焼温度よりも高い温度領域(例えば250℃~500℃程度)においてアンモニアガスを改質する。ATR触媒は、アンモニアガスを燃焼させる燃焼触媒と、アンモニアガスを水素に改質する改質触媒を含む。燃焼触媒の触媒金属としては、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、W、Re、Os、Ir、Ptを利用できる。また、改質触媒の触媒金属としては、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、W、Re、Os、Ir、Ptを利用できる。
本実施形態のATR触媒は、アンモニアガスを燃焼させる燃焼触媒と、アンモニアガスを水素に改質する改質触媒が混合された混合触媒である。燃焼触媒によるアンモニアガスの燃焼反応速度(r)と、改質触媒によるアンモニアガスの改質反応速度(r)とすると、本実施形態のATR触媒は、反応速度比(r/r)が1未満となるように、燃焼触媒と、改質触媒が混合されている。つまり、ATR触媒は、改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも大きい改質優位の混合触媒となっている。さらに言うと、ATR触媒は、燃焼触媒によるアンモニアガスの燃焼反応速度と改質触媒によるアンモニアガスの改質反応速度との反応速度比が閾値(1.0)未満となるように、燃焼触媒および改質触媒は混合されている。改質優位のATR触媒では、改質触媒によるアンモニアの改質が燃焼触媒によるアンモニアの燃焼に勝って反応する。なお、反応速度比(r/r)が1以上のATR触媒は、燃焼優位の混合触媒であり、燃焼触媒によるアンモニアの燃焼が改質触媒によるアンモニアの改質に勝って反応する。
本実施形態のアンモニアガス改質装置11の下流側には、アンモニアガス改質装置11により改質された改質ガスを利用する改質ガス利用装置20が備えられている。ATR触媒部18において改質された改質ガスは、改質ガス流路19を通じて改質ガス利用装置20へ供給される。改質ガス流路19は、ATR触媒部18から改質ガス利用装置20に改質ガスを流通する流路であり、ガス流路部の一部である。したがって、アンモニアガス改質装置11はアンモニアガスを改質し、改質ガスを生成するが、生成された改質ガスは改質ガス利用装置20において利用される。
次に、本実施形態に係るアンモニアガス改質装置11によるアンモニアガスの改質について説明する。図2(a)では、本実施形態の燃焼触媒部16およびATR触媒部18における温度変化が実線のグラフで示されている。図2において、アンモニアガスが効率良く改質される下限温度をT1とし、アンモニアガス改質装置11の損傷・劣化が起きない上限温度をT2とする。アンモニアガスは、アンモニアガス流路13および空気流路15を通過した後、燃焼触媒部16にて燃焼触媒により下限温度をT1を以上であって上限温度T2未満の温度まで昇温される(図2を参照)。改質に適した温度付近まで昇温された後、アンモニアガスは混合ガス流路17を通過してATR触媒部18に導入される。ATR触媒部18では、燃焼触媒部16で生成されたアンモニア燃焼熱およびATR触媒部18内でのアンモニア燃焼熱により改質反応が進行する。
図2(b)における一点鎖線のグラフは、上流の燃焼触媒部16が無く、ATR触媒のみのアンモニアガス改質装置である場合の比較例1を示す。特許文献1はこの比較例に該当する。比較例1では、ATR触媒部18で改質に適した温度付近まで昇温する必要があるため、改質効率を向上させようとすると、上流側で過度な昇温によって上限温度T2を超えてしまう。もしくは、昇温が不十分な場合には、下流側で温度が大きく低下し、下限温度T1を下回ってしまう。また、図2(c)における点線のグラフは、ATR触媒部18を改質触媒に置き換えたアンモニアガス改質装置である場合の比較例2を示す。特許文献2はこの例に該当する。比較例2では、改質触媒部においては燃焼反応が起きず、上流側の18から供給される熱のみで改質反応が進行するため、改質触媒部の下流側では温度が大きく低下し、下限温度T1以下となる。
本実施形態に係るアンモニアガス改質装置11は、以下の効果を奏する。
(1)ATR触媒部18での燃焼反応に必要な空気は、アンモニアガスが流れるガス流路部からアンモニアガスとともに供給される。また、アンモニアガスおよび空気は、燃焼触媒部16において常時加熱される。このため、ATR触媒部18での改質反応に必要な熱は、上流に設けられた燃焼触媒部16からアンモニアガスを介して供給される。その結果、ATR触媒部18ではアンモニアガスの改質に必要な熱を十分に得ることができる。また、燃焼触媒部16において燃焼されることで、燃焼触媒部16の下流側のATR触媒部18において過度な温度上昇が発生することはない。
(2)また、アンモニアガスおよび空気が燃焼触媒部16において常時加熱されるため、ATR触媒は、改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも大きい改質優位の混合触媒となっている。そのため、ATR触媒部18において効率の高い改質が可能となる。また、ATR触媒部18での燃焼熱は少なくてもよい。
本実施形態では、加熱部である燃焼触媒部16とATR触媒部18とは、別体としたが、これに限らない。第1の実施形態の変形例として、例えば、図3に示すように、燃焼触媒部16とATR触媒部18を一体化してもよい。単一のハニカム担持体に燃焼触媒を担持させるとともにATR触媒を担持させることで燃焼触媒部16とATR触媒部18との一体化を実現できる。燃焼触媒部16とATR触媒部18を一体化することにより装置の小型化を図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るアンモニアガス改質装置について説明する。本実施形態は、燃焼触媒部の下流側であってATR触媒部の上流に空気を供給する上流側空気供給部が備えられる点で、第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図4(a)に示すように、本実施形態のアンモニアガス改質装置21は、上流側空気供給部22を有している。上流側空気供給部22とATR触媒部18とは混合ガス流路17および上流側空気流路23を介して接続されている。上流側空気供給部22は、例えば、送風機であり、空気を連続的あるいは断続的に混合ガス流路17へ供給する機能を有している。また、ATR触媒部18が上流側空気供給部22からの空気を必要としない場合には、上流側空気供給部22は一時的に停止させてもよい。
本実施形態では、ATR触媒部18での燃焼反応において空気供給部14から供給される空気だけでなく、上流側空気供給部22から供給される空気も利用される。つまり、上流側空気供給部22から供給される空気が燃焼に使えるので、図4(b)に示すように、ATR触媒部18の入口付近で温度上昇が可能となる。よって、ATR触媒部18において、空気供給部14から供給される空気での不足分を、上流側空気供給部22から供給される空気で補うことができるため、第1の実施形態に比べて改質に必要な熱を得やすくなり、改質効率が向上する。また、ATR触媒部18へ供給される空気は、空気供給部14からの空気だけでなく、上流側空気供給部22からの空気との組み合わせにより調整可能であるため、上流側空気供給部22からの空気量による改質効率の調整が可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係るアンモニアガス改質装置について説明する。本実施形態ではATR触媒部が上流側触媒部と下流側触媒部を有し、下流側触媒部の反応速度比が上流側触媒部の反応速度比より大きい点で、第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図5(a)に示すように、本実施形態のアンモニアガス改質装置31は、ATR触媒部32を有している。ATR触媒部32は、燃焼触媒部16の下流側に上流側触媒部33を有し、さらにその下流側に下流側触媒部34を有する。また、上流側触媒部33と下流側触媒部34は一体化されている。つまり、上流側触媒部33と下流側触媒部34は単一のハニカム担持体に担持されている。
上流側触媒部33は、改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも大きい改質優位の混合触媒となっている。つまり、上流側触媒部33には、アンモニアガスの燃焼反応速度と改質触媒によるアンモニアガスの改質反応速度との反応速度比が閾値(1.0)未満となるように、燃焼触媒と改質触媒とが混合されている。一方、下流側触媒部34は、改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも小さい燃焼優位の混合触媒となっている。つまり、下流側触媒部34には、アンモニアガスの燃焼反応速度と改質触媒によるアンモニアガスの改質反応速度との反応速度比が閾値(1.0)以上となるように、燃焼触媒と改質触媒とが混合されている。
本実施形態では、下流側触媒部34が上流側触媒部33に比べて、燃焼優位であることにより、上流側触媒部33における改質反応によって温度が低下しても、図5(b)に示すように、下流側触媒部34の入口付近において温度上昇が可能となる。したがって、下流側触媒部34にて第1の実施形態に比べて改質に必要な熱を得やすくなり、改質効率が向上する。
なお、上流側触媒部33および下流側触媒部34は、いずれも改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも大きい改質優位の混合触媒であって、下流側触媒部34の反応速度比が上流側触媒部33の反応速度比よりも大きくてもよい。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係るアンモニアガス改質装置について説明する。本実施形態では、ATR触媒部が互いに別体である上流側触媒部と下流側触媒部とを有し、上流側触媒部へ空気を供給する上流側空気供給部と、下流側触媒部へ空気を供給する下流側空気供給部と、を有するものである。本実施形態では、第1、第2の実施形態と同じ構成については第1、第2の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図6(a)に示すように、本実施形態のアンモニアガス改質装置41は、ATR触媒部42を有している。ATR触媒部42は、燃焼触媒部16の下流側に上流側触媒部43を有し、さらに上流側触媒部43の下流側に下流側触媒部44を有する。上流側触媒部43と下流側触媒部44は別体であり、対応するハニカム担持体(図示せず)にそれぞれ担持されている。上流側触媒部43と下流側触媒部44とは、中間流路45によって接続されている。上流側空気供給部22と上流側触媒部43とは上流側空気流路23を介して接続されている。同様に、下流側空気供給部46と下流側触媒部44とは下流側空気流路47を介して接続されている。
本実施形態では、上流側触媒部43は、改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも大きい改質優位の混合触媒となっている。つまり、上流側触媒部43には、アンモニアガスの燃焼反応速度と改質触媒によるアンモニアガスの改質反応速度との反応速度比が閾値(1.0)未満となるように、燃焼触媒と改質触媒とが混合されている。一方、下流側触媒部44は、いずれも改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも小さい燃焼優位の混合触媒となっている。つまり、下流側触媒部44には、アンモニアガスの燃焼反応速度と改質触媒によるアンモニアガスの改質反応速度との反応速度比が閾値(1.0)以上となるように、燃焼触媒と改質触媒とが混合されている。
本実施形態では、反応速度比(r/r)が異なる上流側触媒部43と下流側触媒部44のそれぞれに適した量の空気を供給できるため、図6(b)に示すように、上流側触媒部43の入口付近において温度上昇が可能となるほか、下流側触媒部44の入口付近において温度上昇が可能となる。したがって、第3の実施形態に比べて改質に必要な熱をより得やすくなり、改質効率が向上する。
また、上記の実施形態において、上流側空気供給部22、下流側空気供給部46は空気供給量を調整する空気供給量調整機構(図示せず)を有する構成としてもよい。このような構成では、空気供給量調整機構が空気供給量を調整し、アンモニアガスの燃焼反応に必要な酸素を過不足なく供給することができるため、過度な温度上昇による装置の損傷・劣化および熱量不足によるアンモニアガスの改質効率の低下を防止することができる。
本発明は、上記の実施形態(変形例を含む)に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
上記の第4の実施形態では、上流側触媒部43は、改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも大きい改質優位の混合触媒であり、下流側触媒部44は、改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも小さい燃焼優位の混合触媒となっているとしたが、これに限らない。例えば、上流側触媒部43および下流側触媒部44は、いずれも改質反応速度(r)が燃焼反応速度(r)よりも大きい改質優位の混合触媒であって、下流側触媒部44の反応速度比が上流側触媒部43の反応速度比よりも大きくてもよい。
11、21、31、41 アンモニアガス改質装置
12 アンモニアガス供給部
13 アンモニアガス流路
14 空気供給部
15 空気流路
16 燃焼触媒部
17 混合ガス流路
18、32、42 ATR触媒部
19 改質ガス流路
20 改質ガス利用装置
22 上流側空気供給部
23 上流側空気流路
33、43 上流側触媒部
34、44 下流側触媒部
45 中間流路
46 下流側空気供給部
47 下流側空気流路
燃焼反応速度
改質反応速度
/r 反応速度比

Claims (7)

  1. アンモニアガスが流れるガス流路部と、
    前記ガス流路部に設けられ、アンモニアガスを燃焼させる燃焼触媒およびアンモニアガスを改質する改質触媒を含むATR触媒部と、を有するアンモニアガス改質装置において、
    前記ガス流路部における前記ATR触媒部よりも上流に設けられ、アンモニアガスを常時加熱する加熱部を有することを特徴とするアンモニアガス改質装置。
  2. 前記加熱部と前記ATR触媒部が一体化されていることを特徴とする請求項1記載のアンモニアガス改質装置。
  3. 前記ガス流路部における前記加熱部と前記ATR触媒部との間に空気を供給する上流側空気供給部を有することを特徴とする請求項1又は2記載のアンモニアガス改質装置。
  4. 前記ATR触媒部は、
    上流側に位置する上流側触媒部と、
    前記上流側触媒部よりも下流側に位置し、前記上流側触媒部よりも燃焼反応速度が大きい下流側触媒部と、を有することを特徴とする請求項1~3の何れか一項記載のアンモニアガス改質装置。
  5. 前記上流側触媒部と前記下流側触媒部との間に空気を供給する下流側空気供給部を有することを特徴とする請求項4に記載のアンモニアガス改質装置。
  6. 前記ATR触媒部は、改質反応速度が燃焼反応速度よりも大きいことを特徴とする請求項1~5の何れか一項記載のアンモニアガス改質装置。
  7. 前記上流側空気供給部は空気供給量を調整する空気供給量調整機構を有することを特徴とする請求項3記載のアンモニアガス改質装置。
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