JP2023081850A - 対象物移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、予圧部材によって軸受部材を予圧する際に、スピンドルネジ部の構造に左右されず、装置が大型化することが抑制される対象物移動装置を提供することを目的とする。【解決手段】対象物移動装置1は、スピンドルネジ部21を有するスピンドル部材2と、移動体と、駆動部と、軸受部材5と、介装部材6と、ハウジング7とを備え、介装部材6は、軸受取付部材61と、予圧部材62とを備え、予圧部材62は、軸受部材5に対して、軸X方向で他方側に設けられ、予圧部材62は、軸受取付部材61に接合される接合部Jと、伝達部Tと、雌ネジ部FSとを備え、接合部Jは、軸受部材5の内輪52のうち、軸X方向で他方の端部と軸X方向に当接する当接部J2を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、対象物移動装置に関する。
スピンドルナット機構により、対象物を移動させる装置においては、スピンドル部材が軸受部材により回転支持されている(例えば特許文献1参照)。スピンドルナット機構によって移動させる移動対象物の重量が大きい場合は、アンギュラ軸受などの軸方向の荷重を受けることができる軸受部材を用いることがあり、このような場合は締結部材等により軸受部材を予圧する必要がある。
装置の構造によっては、図22に示されるように、軸受部材101を予圧するために締結部材102と螺合するスピンドル部材103の雄ネジ部104は、スピンドル部材103において、軸X方向の一方側(図22において左側)から他方側(図22において右側)に向かって、スピンドルナット機構のスピンドルネジ部105、雄ネジ部104、軸受部材101がこの順に並ぶように配置される。このような構造において、締結部材102は、スピンドル部材103の一方側の端部からスピンドルネジ部105を通って軸X方向で他方側へと移動することで、スピンドル部材103の雄ネジ部104に到達し、雄ネジ部104に螺合される。
特開2015-55340号公報
図22に示されるように、締結部材102が螺合する雄ネジ部104と、スピンドル部材103に沿って軸X方向に移動する移動体(ナット)106が螺合するスピンドルネジ部105とが共通のネジ形状(同じリード角)である場合、締結部材102をスピンドルネジ部105に螺合させて軸X方向で他方側(図22において右側)へと移動させて雄ネジ部104に到達させることができる。しかし、締結部材102が螺合する雄ネジ部104とスピンドルネジ部105とを共通のネジ形状とした場合、ネジ形状のリード角を小さくすると、締結部材102は緩みにくい。一方、リード角が小さいと、移動体106によって操作される対象物(図示せず)を、モータ等の駆動部ではなく手動で操作する場合(移動体106の移動によってスピンドル部材103が回転する場合)、移動体106が移動しにくくなって手動操作の妨げとなる。逆に、手動操作をしやすくするために、リード角を大きくすると、手動操作はしやすくなるが、雄ネジ部104のリード角が大きくなることで締結部材102が緩みやすくなる。
一方で、図22とは異なり、スピンドルネジ部105および雄ネジ部104をそれぞれに求められる特性に応じて異なるリード角とする場合、締結部材102がスピンドルネジ部105と螺合できずに雄ネジ部104まで到達できないか、スピンドルネジ部105は通過できても雄ネジ部104に螺合できなくなる。そのため、スピンドルネジ部105の外径を雄ネジ部104の外径よりも小さくして、スピンドルネジ部105よりも一回り大きい締結部材102がスピンドルネジ部105に螺合しない状態で、スピンドルネジ部105の領域を通過させることも考えられる。
しかし、スピンドルネジ部105の外径を雄ネジ部104の外径よりも小さくすると、スピンドル部材103の耐久性が低下してしまい、所望の性能が確保されにくくなる。一方、スピンドルネジ部105の外径を小さくしない場合、雄ネジ部104の外径を大きくすることになり、この場合、締結部材102や軸受部材101が大径化し、結果として装置全体が大きくなってしまう。
そこで、本発明は、予圧部材によって軸受部材を予圧する際に、スピンドルネジ部の構造に左右されず、装置が大型化することが抑制される対象物移動装置を提供することを目的とする。
本発明の対象物移動装置は、スピンドルナット機構により対象物を移動させる対象物移動装置であって、前記対象物移動装置が、軸方向の一方の端部である第1の端部、前記軸方向の他方の端部である第2の端部、および、前記第1の端部と前記第2の端部との間の所定の領域に設けられたスピンドルネジ部を有するスピンドル部材と、前記スピンドル部材の軸方向に沿って移動するように、前記スピンドルネジ部に螺合する移動体と、前記スピンドル部材を軸まわりに回転させるための駆動力を発生させる駆動部と、前記スピンドル部材の前記第2の端部側において前記軸方向に所定の長さを有する軸支領域に設けられ、内輪および外輪を有する軸受部材と、前記軸支領域において、前記スピンドル部材の外周と前記軸受部材の内周との間に介装され、前記駆動部の駆動力を前記スピンドル部材に伝達する介装部材と、前記軸受部材、介装部材および駆動部を収容するハウジングとを備え、前記介装部材は、前記軸受部材が径方向外側に取り付けられる軸受取付部材と、前記軸受取付部材に取り付けられた前記軸受部材を予圧する予圧部材とを備え、前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、前記軸受取付部材に係合する第1係合部を有し、前記軸受取付部材は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向に係合する壁部と、前記第1係合部に前記軸方向および前記軸まわり方向に係合する第1被係合部と、前記予圧部材と前記軸まわり方向で係合する第2係合部とを有し、前記予圧部材は、前記軸受部材に対して、前記軸方向で他方側に設けられ、前記予圧部材は、前記スピンドル部材の径方向で、前記軸受取付部材の外側に配置され、前記第2係合部と前記軸まわり方向で係合することで、前記軸受取付部材との間での軸まわり方向の相対回転が規制された状態で前記軸受取付部材に接合される接合部と、前記駆動部からの駆動力を受ける伝達部と、前記予圧部材を前記軸受取付部材に対して前記軸方向で一方へと移動させるために、前記軸受取付部材または前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部とを備え、前記接合部は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向に当接する当接部を有する。
また、本発明の対象物移動装置は、スピンドルナット機構により対象物を移動させる対象物移動装置であって、前記対象物移動装置が、軸方向の一方の端部である第1の端部、前記軸方向の他方の端部である第2の端部、および、前記第1の端部と前記第2の端部との間の所定の領域に設けられたスピンドルネジ部を有するスピンドル部材と、前記スピンドル部材の軸方向に沿って移動するように、前記スピンドルネジ部に螺合する移動体と、前記スピンドル部材を軸まわりに回転させるための駆動力を発生させる駆動部と、前記スピンドル部材の前記第2の端部側において前記軸方向に所定の長さを有する軸支領域に設けられ、内輪および外輪を有する軸受部材と、前記軸支領域において、前記スピンドル部材の外周と前記軸受部材の内周との間に介装され、前記駆動部の駆動力を前記スピンドル部材に伝達する介装部材と、前記軸受部材、介装部材および駆動部を収容するハウジングとを備え、前記介装部材は、前記軸受部材が径方向外側に取り付けられる軸受取付部材と、前記軸受取付部材に取り付けられた前記軸受部材を予圧する予圧部材とを備え、前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、前記軸受取付部材に係合する第1係合部と、前記予圧部材と前記軸まわり方向で係合する第2係合部と、前記軸方向で一方において、前記軸受取付部材と軸方向に係合する段部とを有し、前記軸受取付部材は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向に係合する壁部と、前記第1係合部に前記軸まわり方向に係合する第1被係合部と、を有し、前記予圧部材は、前記軸受部材に対して、前記軸方向で他方側に設けられ、前記予圧部材は、前記第2係合部と前記軸まわり方向で係合することで、前記スピンドル部材との間での軸まわり方向の相対回転が規制される第2被係合部と、前記駆動部からの駆動力を受ける伝達部と、前記予圧部材を前記軸受取付部材に対して前記軸方向で一方へと移動させるために、前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部とを備え、前記予圧部材は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向に当接する当接部を有する。
本発明の対象物移動装置によれば、予圧部材によって軸受部材を予圧する際に、スピンドルネジ部の構造に左右されず、装置が大型化することが抑制される。
本発明の一実施形態の対象物移動装置が設けられたあおり開閉装置において、伸縮機構が伸長した状態を示す概略図である。 図1に示される状態から、伸縮機構が収縮した状態を示す概略図である。 図1に示される対象物移動装置を軸方向に沿って切断した断面図である。 図3の軸受部材周辺の拡大図である。 スピンドル部材の斜視図である。 軸受取付部材の側面図である。 軸受取付部材の斜視図である。 第1予圧部材の部分断面図である。 第1予圧部材の斜視図である。 第2予圧部材の側面図である。 第2予圧部材の斜視図である。 スピンドル部材が軸受収容部材に取り付けられる前の状態を示す図である。 図12に示される状態から、スピンドル部材が軸受収容部材に取り付けられた状態を示す図である。 図13に示される状態から、スピンドル部材に係合体が取り付けられた状態を示す図である。 図14に示される状態から、スピンドル部材に軸受取付部材が取り付けられた状態を示す図である。 図15に示される状態から、軸受取付部材に軸受部材が取り付けられた状態を示す図である。 図16に示される状態から、軸受取付部材に係合体が取り付けられた状態を示す図である。 図17に示される状態から、第1予圧部材が取り付けられた状態を示す図である。 図18に示される状態から、第2予圧部材が取り付けられた状態を示す図である。 図19に示される状態から、第2予圧部材が締め付けられて、軸受部材が予圧された状態を示す図である。 図20に示される状態から、プレート部材が軸受収容部材に取り付けられた状態を示す図である。 従来のスピンドルナット機構を示す図である。 第2実施形態の対象物移動装置の軸受部材周辺の拡大図である。 第2実施形態の対象物移動装置のスピンドル部材の斜視図である。 第2実施形態の対象物移動装置の軸受取付部材の斜視図である。 第2実施形態の対象物移動装置の第1予圧部材の斜視図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態の対象物移動装置を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明の対象物移動装置は、以下の実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「Aに垂直」およびこれに類する表現は、Aに対して完全に垂直な方向のみを指すのではなく、Aに対して略垂直であることを含んで指すものとする。また、本明細書において、「Bに平行」およびこれに類する表現は、Bに対して完全に平行な方向のみを指すのではなく、Bに対して略平行であることを含んで指すものとする。また、本明細書において、「C形状」およびこれに類する表現は、完全なC形状のみを指すのではなく、見た目にC形状を連想させる形状(略C形状)を含んで指すものとする。
図1に示されるように、対象物移動装置1は、スピンドルナット機構M(図3参照)により対象物OBを移動させる。スピンドルナット機構Mは、図3に示されるように、後述するスピンドル部材2および移動体3を備え、スピンドル部材2に対して移動体3が相対移動することによって、対象物OBを移動させる。
対象物移動装置1は、図3に示されるように、スピンドル部材2と、移動体3と、駆動部4と、軸受部材5と、介装部材6と、ハウジング7とを備えている。対象物移動装置1は、詳細は後述するが、駆動部4の駆動力により、軸受部材5に軸支されたスピンドル部材2が軸X周りに回転することによって、移動体3を移動させる。これにより、対象物移動装置1は、移動体3に直接または間接的に接続された対象物OBを所定の方向に移動させる。本実施形態では、対象物移動装置1は、図1~図3に示されるように、移動体3の移動によって軸X方向に伸縮する伸縮機構8を有しており、伸縮機構8の伸縮に応じて、対象物OBを所定の方向に移動させる。
本実施形態では、伸縮機構8は、スピンドル部材2の一部を内部に収容する筒状の基部81と、移動体3のスピンドル部材2に対する移動に伴って、基部81に対してスピンドル部材2の軸X方向に前進および後退する筒部82とを備えている。本実施形態では、基部81の一端はハウジング7に取り付けられ、基部81の他端は、筒部82の前進および後退する際に、筒部82が出没できるように開口している。基部81の内側の内部空間には、スピンドル部材2の後述するスピンドルネジ部21が配置されている。筒部82は、基部81に対して相対移動できるように、基部81に取り付けられている。筒部82は移動体3に接続され、移動体3のスピンドル部材2に対する移動に伴って、筒部82が基部81に対して前進および後退するように構成されている。
対象物移動装置1の用途は、スピンドルナット機構Mにより対象物OBを移動させることができれば、特に限定されない。本実施形態では、対象物移動装置1は、図1および図2に示されるように、移動させる対象物OBがあおり扉(以下、あおり扉OBとも呼ぶ)である、あおり扉の開閉駆動装置として示されている。具体的には、対象物移動装置1は、トラック等の床板Pに揺動軸Axまわりに揺動可能に取り付けられ、複数のリンク部材L1、L2、L3、L4を介して、あおり扉OBを開閉させる。本実施形態では、対象物移動装置1において、移動体3がスピンドル部材2の軸X方向で一方の方向(図3において左側)に移動すると、伸縮機構8が伸長して、リンク部材L1~L4を介して、あおり扉OBが閉鎖する(図1参照)。また、対象物移動装置1において、移動体3がスピンドル部材2の軸X方向で他方の方向(図3において右側)に移動すると、伸縮機構8が収縮して、リンク部材L1~L4を介して、あおり扉OBが開放する(図2参照)。
なお、対象物移動装置1があおり扉の開閉駆動装置である場合、リンク部材L1、L2、L3、L4の配置や構造など、対象物移動装置1の各構成の配置や構造は、図示する配置や構造に限定されない。なお、対象物移動装置1の用途は、あおり扉の開閉駆動装置に限定されず、対象物移動装置1は、例えば、車両のバックドアの開閉装置など他の構造にも適用することができる。
次に、対象物移動装置1の各構成について説明する。
ハウジング7は、対象物移動装置1の構成要素の一部を収容する。本実施形態では、ハウジング7は、図3に示されるように、軸受部材5、介装部材6および駆動部4を収容する。ハウジング7は、本実施形態では、対象物移動装置1の取付対象に取り付けられる。具体的には、ハウジング7は、図1および図2に示されるように、あおり扉OBが設けられた車両の床板Pに揺動軸Ax周りに揺動可能に取り付けられている。
本実施形態では、ハウジング7は、図3に示されるように、軸受部材5を収容する軸受収容部材71と、駆動部4が収容される駆動部収容部材72とを備えている。本実施形態では、軸受収容部材71および駆動部収容部材72は、図3および図4に示されるように、間にプレート部材73を挟んで、スピンドル部材2の軸X方向に接合されている。なお、ハウジング7は、対象物移動装置1の構成要素の一部を収容することができれば、必ずしも上述した複数の部材によって構成されている必要はなく、他の構成であってもよい。
駆動部収容部材72は、駆動部4の一部または全部を収容する。駆動部4は、スピンドル部材2を軸Xまわりに回転させるための駆動力を発生させるように構成されている。駆動部4は、本実施形態では、図3に示されるように、モータ41と、モータ41の駆動力をスピンドル部材2に伝達する伝動部42とを有している。伝動部42は、本実施形態では、減速機構と伝動部材421を備え、伝動部材421が後述する介装部材6と係合することで、モータ41の駆動力が、介装部材6を介してスピンドル部材2に伝達される。より具体的には、伝動部材421は、雌スプラインを有する凹部421a(図4参照)に、介装部材6の予圧部材62が挿入されて係合することで、モータ41の駆動力がスピンドル部材2に伝達される。
軸受収容部材71は、軸受部材5を収容する。軸受収容部材71は、図4に示されるように、軸受部材5が収容される収容空間71aと、収容空間71aに対して軸X方向で他方側(駆動部収容部材72側)で開口した第1開口部71bと、収容空間71aに対して軸X方向で一方側で開口した第2開口部71cとを有している。また、ハウジング7(軸受収容部材71)は、図4に示されるように、軸受部材5の外輪51のうち、軸X方向で一方の端部51aと軸X方向で係合するハウジング係合面71dを有している。
収容空間71aは、軸受部材5を収容可能な大きさで設けられている。具体的には、収容空間71aが設けられた部位における軸受収容部材71の内面の径は、軸受部材5の外径に対応している。また、第1開口部71bからハウジング係合面71dまでの軸X方向の長さは、収容空間71aに配置される軸受部材5の軸X方向長さ(本実施形態では、2つの軸受部材5の合計の軸X方向長さ)に対応している。
軸受収容部材71の第2開口部71c側には、図4に示されるように、伸縮機構8の基部81の端部が収容される収容凹部71eが設けられている。基部81は、収容凹部71eに収容された状態で、ネジ等の固定部材Fによって軸受収容部材71に固定される。
軸X方向で、収容空間71aの一方側(本実施形態では、軸X方向で収容空間71aと収容凹部71eとの間)には、図4に示されるように、収容空間71a(および収容凹部71e)が設けられた部位における軸受収容部材71の内径に対して内径が小さくなるように形成された小径部71fが設けられている。小径部71fには、スピンドル部材2のスピンドルネジ部21の他方側の部分が挿通される。本実施形態では、小径部71fには軸X方向でスピンドルネジ部21の他方側に隣接して設けられた円柱部22の外径と同じ、またはそれよりも小さい内径を有する環状のシール部材が設けられていてもよい。小径部71fに配置されたシール部材は、円柱部22の外周と当接して、対象物移動装置1の使用中に、駆動部4側に水が浸入することを抑制することができる。なお、小径部71f(またはシール部材)の内径は、軸受部材5の内輪52の内径よりも小さく、後述する係合体232が取り付けられたときの、係合体232の部位におけるスピンドル部材2の最大外径よりも小さい。
プレート部材73は、図4に示されるように、軸受部材5の外輪51のうち、軸X方向で他方の端部51bと軸X方向で係合する。上述したように、軸受部材5の外輪51の一方の端部51aは、ハウジング係合面71dに係合する。これにより、軸受部材5がハウジング7に配置された状態で、軸受部材5の外輪51が、ハウジング係合面71dとプレート部材73との間で軸X方向に挟み込まれる。これにより、軸受部材5がハウジング7内で所定の位置に保持される。
プレート部材73は、本実施形態では、駆動部収容部材72に対してネジ等の固定部材Fによって固定される。プレート部材73を軸X方向で間に挟んだ状態で駆動部収容部材72と軸受収容部材71とが接続されたときに、軸受部材5の外輪51がプレート部材73によって軸X方向でハウジング係合面71dに向かって押圧されて、軸受部材5が所定の位置で保持される。本実施形態では、プレート部材73は、プレート部材73が軸受収容部材71と駆動部収容部材72との間に挟み込まれた状態で、ネジ等の固定部材Fによって固定される。また、プレート部材73は、スピンドル部材2および介装部材6が挿通可能な大きさおよび位置に形成された貫通孔73a(図3参照)を有している。
軸受部材5は、スピンドル部材2を円滑に回転させる部材である。軸受部材5は、図4に示されるように、内輪52および外輪51を有している。本実施形態では、軸受部材5の内輪52が、介装部材6を介してスピンドル部材2に取り付けられ、外輪51がハウジング7(軸受収容部材71)に固定されている。これにより、スピンドル部材2はハウジング7に対して軸Xまわりに円滑に回転することができる。軸受部材5の構造は、スピンドル部材2を円滑に回転させることができれば特に限定されないが、例えば、軸X方向の荷重を受けることが可能なアンギュラ軸受であることが好ましい。本実施形態では、軸受部材5は、図3および図4に示されるように、軸X方向に(隙間が無い状態で)隣接して2つ設けられているが、軸受部材5の数は特に限定されない。
スピンドル部材2は、駆動部4の駆動力によって軸Xまわりに回転することによって移動体3を移動させる。スピンドル部材2は、図3に示されるように、軸X方向の一方の端部である第1の端部2aと、軸X方向の他方の端部である第2の端部2bとを有している。スピンドル部材2は、第1の端部2aと第2の端部2bとの間の所定の領域にスピンドルネジ部21を有している。移動体3は、スピンドル部材2の軸X方向に沿って移動するように、スピンドルネジ部21に螺合する。移動体3は、本実施形態では、スピンドルネジ部21に設けられた雄ネジに螺合する雌ネジを有するナット部材によって構成されている。移動体3は、スピンドルネジ部21と軸Xまわりで共回りすることが防止されており、スピンドル部材2が軸Xまわりに回転することによって、軸X方向に移動する。本実施形態では、移動体3は、伸縮機構8の筒部82に固定されている。移動体3が軸X方向に移動することで、移動体3が固定された筒部82も軸X方向に移動する。これにより、伸縮機構8は、図1および図2に示されるように、伸縮駆動される。
スピンドル部材2は、スピンドル部材2の第2の端部2b側において軸X方向に所定の長さを有する軸支領域R(図5参照)を有している。軸支領域Rは、スピンドル部材2の第2の端部2bにおいて、軸受部材5が設けられる部位およびその周辺領域をいう。より具体的には、本実施形態では、軸支領域Rは、スピンドル部材2のスピンドルネジ部21に対して、軸X方向で他方側の端部領域である。なお、本実施形態では、スピンドル部材2の軸支領域Rは、図5に示されるように、軸X方向の一方側(スピンドルネジ部21側)から他方側に向かって、円柱部22が設けられる領域、後述する第1係合部23が設けられる領域、後述する雄ネジ部MSが設けられた領域を有している。
スピンドル部材2の第1の端部2aは、本実施形態では、軸X方向に延びるスピンドル部材2のうち、駆動部4とは反対側の端部である。スピンドル部材2の第2の端部2bは、スピンドル部材2のうち、駆動部4側の端部である。本実施形態では、対象物移動装置1の伸縮機構8の前進方向は、軸X方向で第2の端部2bから第1の端部2aに向かう方向となり、伸縮機構8の後退方向は、軸X方向で第1の端部2aから第2の端部2bに向かう方向となる。なお、本明細書において、スピンドル部材2の「軸X方向の一方(側)」は、第2の端部2bから第1の端部2aに向かう方向(側)を意味し、「軸X方向の他方(側)」は、第1の端部2aから第2の端部2bに向かう方向(側)を意味する。
スピンドルネジ部21は、図3に示されるように、スピンドル部材2が回転したときに、移動体3が所定の方向に移動できるように、移動体3と螺合している。スピンドルネジ部21は所定のリード角を有する雄ネジを有しており、移動体3に設けられた雌ネジと螺合する。なお、スピンドルネジ部21の所定のリード角は特に限定されないが、本実施形態では、操作対象である対象物(あおり扉)OBを(駆動部4を駆動させずに)手動操作したときに、移動体3がスピンドルネジ部21に沿って円滑に移動できるようなリード角に設定される。
図4に示されるように、スピンドル部材2は、軸支領域R(図5参照)において、後述する介装部材6の軸受取付部材61に係合する第1係合部23を有している。本実施形態では、第1係合部23は、介装部材6とスピンドル部材2との間の相対位置の変化を抑制するように、軸受取付部材61と係合する。本実施形態では、第1係合部23は、対象物移動装置1の駆動時に、軸受取付部材61とスピンドル部材2との間の軸Xまわり方向での相対位置の変化を抑制するように、軸Xまわり方向で軸受取付部材61と係合する。これにより、スピンドル部材2と介装部材6(軸受取付部材61)とが軸Xまわりに共に回転する。さらに、第1係合部23は、本実施形態では、軸受部材5の予圧時または対象物移動装置1の駆動時に、軸受取付部材61とスピンドル部材2との間の軸X方向での相対位置の変化を抑制するように、軸X方向で軸受取付部材61と係合する。
第1係合部23の形状および構造は、第1係合部23が軸受取付部材61と係合するように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、第1係合部23は、図4および図5に示されるように、スピンドル部材2の外面に対して(第1係合部23の周囲の部位(例えば円柱部22)に対して)、スピンドル部材2の径方向外側に突出している。しかし、第1係合部は、軸受取付部材61と係合するように構成されていれば、軸受取付部材61に設けられた凸部と係合する凹部によって構成されていてもよい。また、本実施形態では、第1係合部23は、スピンドル部材2の他の部位(例えばスピンドルネジ部21等)と別部材(係合体232)によって構成されているが、第1係合部は、スピンドル部材2の他の部位と一体に形成されていてもよい。第1係合部が設けられる箇所の数は、1箇所であってもよいし、複数箇所であってもよい。本実施形態では、第1係合部23は、軸Xまわり方向に複数箇所(軸Xまわり方向で均等に2箇所)に設けられている。この場合、介装部材6とスピンドル部材2との間での回転力の伝達時に生じる荷重を複数箇所に分散することができる。したがって、第1係合部23の耐荷重性能を向上させるために、第1係合部23の軸X方向の長さを長くする必要が無くなり、第1係合部23の軸X方向の長さを短くすることができる。
本実施形態では、第1係合部23は、図5に示されるように、軸支領域Rにおいて、軸X方向に延びるスリット状の凹部231と、凹部231内を軸X方向にスライド可能に取り付けられる係合体232とを有している。凹部231に係合体232を取り付ける(着脱可能とする)ように構成することで、例えばスピンドル部材2をハウジング7の小径部71fやシール部材などの、狭い開口に通す際に、スピンドル部材2の外面から突出する係合体232が凹部231に取り付けられていない状態でスピンドル部材2を挿通することができる。したがって、スピンドル部材2のハウジング7への組み付けが容易になる。また、係合体232がスリット状の凹部231内をスライド可能である場合、係合体232の最終的な位置が作業者の指が届きにくい狭い場所に位置している場合であっても、係合体232をスリット状の凹部231内で軸X方向にスライドさせることで、容易に係合体232を所望の位置に配置することができる。
凹部231の形状および構造は、係合体232がスライド可能に取り付け可能であれば、特に限定されない。凹部231は、本実施形態では、図4および図5に示されるように、スピンドル部材2の外面から所定の深さを有する凹溝として形成されている。凹部231の軸X方向の長さは、係合体232の軸X方向の長さよりも長くなっており、係合体232が凹部231内で軸X方向に所定量移動できるように構成されている。凹部231の幅(軸Xまわり方向の長さ)は、係合体232の幅(軸Xまわり方向の長さ)に対応した大きさにされており、係合体232が凹部231の長手方向に延びる一対の側縁と軸Xまわり方向で係合して、係合体232が凹部231に対して軸Xまわり方向に移動することが抑制されている。
係合体232の形状および構造は、凹部231に取り付け可能であり、軸受取付部材61に係合可能であれば、特に限定されない。本実施形態では、係合体232は、軸X方向に長い略直方体状のブロック体である。係合体232がスリット状の凹部231に取り付けられると、係合体232はスピンドル部材2の外周(凹部231の周辺部分)の表面に対して、スピンドル部材2の径方向外側に突出している。係合体232の軸X方向の一方の端部は、図4に示されるように、凹部231の軸X方向で一方側の端壁231aと軸X方向で係合し、係合体232の軸X方向の他方の端部は、後述する第1被係合部612の端壁612cと軸X方向で係合する。
本実施形態では、スピンドル部材2は、雄ネジ部MSを有している。本実施形態では、雄ネジ部MSは、図5に示されるように、スピンドル部材2の第2の端部2bに設けられている。雄ネジ部MSは、軸受部材5を予圧する際に、予圧部材62の雌ネジ部FSと螺合する。雄ネジ部MSに予圧部材62の雌ネジ部FSが螺合することによって、後述するように予圧部材62が軸受取付部材61に対して軸X方向で軸受部材5に向かって移動することで、軸受部材5が予圧される。より詳細には、雄ネジ部MSに、後述する第2予圧部材622の雌ネジ部FSが螺合することによって、第1予圧部材621が軸受取付部材61に対して軸X方向で一方側に移動することで、軸受部材5が予圧される。また、スピンドル部材2の雄ネジ部MSと第2予圧部材622の雌ネジ部との螺合によって、軸受部材5が予圧されるとともに、スピンドル部材2が軸X方向の一方側への移動を規制される。
本実施形態では、雄ネジ部MSはスピンドル部材2に設けられているが、雄ネジ部は、予圧部材62の雌ネジ部と螺合して、予圧部材62を軸受取付部材61に対して軸X方向で軸受部材5に向かって移動させることができれば、軸受取付部材61に設けられていてもよい。例えば、図4において、後述する第1予圧部材621の接合部Jの内面に雌ネジ部が設けられ、接合部Jの内面と径方向で対向する軸受取付部材61の外面に雄ネジ部が設けられていてもよい。この場合も、予圧部材62を軸Xまわりに回転させることで、予圧部材62が軸受取付部材61に対して軸X方向に移動して、軸受部材5を予圧することができる。なお、この場合は、雌ネジ部を有する予圧部材62が、雄ネジ部を有する軸受取付部材61に対して緩む方向に回転することを抑制するために、雌ネジ部は、緩み止めナット等に用いられる緩み止め機構を有していることが好ましい。また、スピンドル部材2の雄ネジ部MSと螺合する雌ネジ部を予圧部材62のスピンドル部材2が挿通される孔の内周面621c(図4参照)に設けることもできる。これにより、簡単な構成で軸受部材5の予圧とスピンドル部材2のハウジング7からの抜けを防止することができる。
なお、本実施形態では、後述するように、雌ネジ部FSを有する予圧部材62は、軸受部材5に対して軸X方向で他方側に設けられ、軸受部材5に向かって、軸X方向で一方側に移動して軸受部材5を押圧するので、予圧部材62の雌ネジ部FSは、スピンドル部材2のスピンドルネジ部21と螺合しない。したがって、予圧部材62の雌ネジ部FSに螺合するスピンドル部材2の雄ネジ部MSのリード角とスピンドルネジ部21のリード角とを同じリード角にする必要がない。本実施形態では、スピンドルネジ部21のリード角は、雄ネジ部MSのリード角よりも大きくなるように設定されている。この場合、スピンドル部材の1回転あたりの移動体3の移動量を大きくすることができる。さらに、駆動部4ではなく、対象物(あおり扉)OB側から力を加えて、移動体3をスピンドル部材2に対して移動させる手動操作の際に、手動操作に必要な力を低減させることができる。一方、本実施形態では、雄ネジ部MSのリード角はスピンドルネジ部21のリード角よりも小さくなるように設定されている。この場合、雄ネジ部MSから予圧部材62が緩む方向に回転することが抑制される。
介装部材6は、図3および図4に示されるように、軸支領域R(図5参照)において、スピンドル部材2の外周と軸受部材5の内周との間に介装され、駆動部4の駆動力をスピンドル部材2に伝達する。介装部材6は、駆動部4からの駆動力をスピンドル部材2に伝達して、スピンドル部材2に対する軸Xまわり方向の相対回転が規制された状態で、スピンドル部材2および軸受部材5の内輪52と共に軸Xまわりに回転する。介装部材6は、上述した駆動力伝達機能以外に、後述する予圧部材62によって、軸受部材5を予圧する予圧機能を有している。
介装部材6は、図3および図4に示されるように、軸受部材5が径方向外側に取り付けられる軸受取付部材61(図6および図7参照)と、軸受取付部材61に取り付けられた軸受部材5を予圧する予圧部材62(図8~図11参照)とを備えている。
軸受取付部材61は、軸受取付部材61の径方向外側に軸受部材5を取り付け可能に構成されている。また、軸受取付部材61は、軸受部材5だけでなくスピンドル部材2に接続される。これにより、スピンドル部材2は、軸受取付部材61を介して軸受部材5に軸支され、軸Xまわりに円滑に回転することができる。軸受取付部材61は、図4、図6および図7に示されるように、軸受部材5の内輪52のうち、軸X方向で一方の端部52aと軸X方向に係合する壁部611と、第1係合部23に軸X方向および軸Xまわり方向に係合する第1被係合部612と、予圧部材62と軸Xまわり方向で係合する第2係合部613とを有している。
本実施形態では、図4に示されるように、軸受取付部材61は筒状の本体部614を有している。本体部614は、軸X方向に貫通した貫通孔を有し、本体部614の径方向内側にスピンドル部材2が挿通される。図4に示されるように、本体部614の径方向外側に、軸受部材5が外嵌されている。本実施形態では、本体部614の軸X方向の長さは、軸受部材5の軸X方向の長さ(本実施形態では2つの軸受部材5の軸X方向の合計長さ)よりも長い。本体部614のうち、軸受部材5に対して軸X方向で他方側に突出した部分は、予圧部材62(後述する接合部J)と径方向に対向している。
壁部611は、図4に示されるように、軸受部材5(軸X方向で一方側に位置する軸受部材5)の内輪52の軸X方向で一方の端部(端面)52aと当接し、軸X方向で係合する。壁部611は、軸受部材5が予圧されたときに、軸受部材5に加わる軸X方向の力を受け止めて、軸受部材5を軸受取付部材61に対して軸X方向で所定の位置に保持する。なお、軸受部材5の予圧時に、壁部611に軸受部材5から軸X方向で一方に力が加わったときには、軸受取付部材61は、スピンドル部材2の第1係合部23と、第1被係合部612(端壁612c)とが軸X方向で係合することによって、スピンドル部材2に対して軸X方向で一方へ移動することが規制されている。
壁部611は、図6および図7に示されるように、本体部614から径方向外側(軸Xに垂直な方向)に突出している。より具体的には、壁部611は、本体部614の軸X方向で一方の端部において、軸受部材5の内輪52の一方の端部52aと対向するように、壁部611が径方向外側に張り出して設けられている。壁部611の径方向外側への突出量は、壁部611が軸受部材5の内輪52に当接して軸受部材5を所定の位置に保持することができれば、特に限定されない。本実施形態では、図7に示されるように、壁部611は円環状に設けられているが、壁部611の形状は、壁部611が軸受部材5の内輪52に当接して軸受部材5を所定の位置に保持することができれば、特に限定されない。
第1被係合部612は、第1係合部23に軸X方向および軸Xまわり方向に係合する。本実施形態では、第1被係合部612は、対象物移動装置1の駆動時に、スピンドル部材2と軸受取付部材61とが軸Xまわりに共に回転できるように、軸Xまわり方向で第1係合部23と係合するとともに、軸受部材5の予圧時または対象物移動装置1の駆動時に軸受取付部材61とスピンドル部材2との間での軸X方向での位置がズレないように、第1係合部23と軸X方向に係合する。本実施形態では、第1被係合部612は、本体部614の内面に設けられる。より具体的には、第1被係合部612は、図4に示されるように、本体部614の内面のうち、本体部614と軸受部材5とが軸X方向でオーバーラップしている領域に設けられている。
第1被係合部612の形状および構造は、第1被係合部612が第1係合部23に軸X方向および軸Xまわり方向に係合するように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、第1被係合部612は、スピンドル部材2の外面に対して突出した第1係合部23が係合可能な凹部によって構成されている。具体的には、図6および図7に示されるように、第1被係合部612は、本体部614の内面において軸Xまわり方向で離間した2つの凹溝である。第1被係合部612のそれぞれは、本体部614の軸X方向で一方の端部から軸X方向に所定の長さで延びている。第1被係合部612は、図7に示されるように、軸Xまわり方向で第1係合部23と対向する一対の側壁612a、612bと、第1被係合部612の軸X方向で他方の端部に設けられた端壁612cと、底部612dとを有している。なお、第1被係合部は、第1被係合部612が第1係合部23に軸X方向および軸Xまわり方向に係合するように構成されていれば、本体部614の内面から径方向内側に突出するように構成されていてもよい。また、第1被係合部が設けられる箇所の数は、1箇所であってもよいし、複数箇所であってもよい。本実施形態では、第1被係合部612は、図7に示されるように、軸Xまわり方向に複数箇所(軸Xまわり方向で均等に2箇所)に設けられている。
第2係合部613は、予圧部材62と軸Xまわり方向で係合する。これにより、予圧部材62に伝達された駆動力が軸受取付部材61に伝達される。本実施形態では、第2係合部613は、図6および図7に示されるように、軸受取付部材61の外周に設けられている。具体的には、第2係合部613は、本体部614のうち、軸受部材5に対して軸X方向で他方側に突出した部分(図4参照)の外周に設けられている。
第2係合部613の形状および構造は、第2係合部613が予圧部材62と軸Xまわり方向で係合するように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、第2係合部613は、図6および図7に示されるように、本体部614の外面に設けられた凹部(第2凹部)613aと、凹部613aに取り付けられる係合体(第2係合体)613bとを備えている。係合体613bは、凹部613aに対して着脱可能に取り付けられる。この場合、スピンドル部材2に軸受取付部材61を取り付けた後、軸受部材5が軸受取付部材61に対して外嵌される際に、係合体613bが取り外された状態となっていることで、軸受部材5の内輪52と係合体613bとが干渉せず、軸受部材5を容易に取り付けることができる。第2係合部が設けられる箇所の数は、1箇所であってもよいし、複数箇所であってもよい。本実施形態では、第2係合部613は、軸Xまわり方向に1箇所のみ設けられている。また、本実施形態では、第2係合部613(係合体613b)は、軸受取付部材61の本体部614と別部材によって構成されているが、第2係合部613は、本体部614と一体に形成されていてもよい。
なお、上述した変形例のように、軸受取付部材61の外周(軸受部材5に対して軸X方向で他方側に突出した部分)に雄ネジ部が設けられ、予圧部材62の接合部Jの内面に雌ネジ部が設けられる場合には、予圧部材62に伝達された駆動力を軸受取付部材61に伝達する第2係合部は、予圧部材62の雌ネジ部の表面と軸Xまわり方向に接触する雄ネジ部の一部(例えばネジ山の表面)によって構成される。この場合、軸受取付部材61と予圧部材62との間の相対回転が抑制されるように、予圧部材62の接合部Jには、緩み止めナット等に用いられる緩み止め機構を有していることが好ましい。
予圧部材62は、軸受取付部材61に取り付けられた軸受部材5を予圧する。具体的には、予圧部材62は、軸受部材5の内輪52に対して、軸X方向に力を加えて、軸受部材5を所定の位置へと位置決めする。また、予圧部材62は、予圧機能以外に、上述したように、伝達部Tを介して駆動部4の駆動力を軸受取付部材61に伝達する駆動力伝達機能を有している。
本実施形態では、予圧部材62は、軸受部材5に対して、軸X方向で他方側(軸受部材5に対してスピンドルネジ部21とは反対側)に設けられ、予圧部材62は、軸受取付部材61に対して軸X方向に相対移動可能に取り付けられる。したがって、予圧部材62は、軸受部材5に対して軸X方向で他方側から軸X方向で一方側に移動して、軸受部材5を軸X方向で一方側に押圧する。予圧部材62は、図4に示されるように、接合部Jと、伝達部Tと、雌ネジ部FSとを備えている。
接合部Jは、駆動部4の駆動力をスピンドル部材2に伝達するために、スピンドル部材2に直接または間接的に接合される部分である。本実施形態では、接合部Jは、予圧部材62のうち、軸受取付部材61に接合され、軸受取付部材61を介してスピンドル部材2に間接的に接合されている。なお、接合部Jは、後述するように、軸受取付部材61を介さずに、(係合体232を介して)スピンドル部材2に接合されていてもよい(図23参照)。接合部Jは、本実施形態では、図4に示されるように、スピンドル部材2の径方向で、軸受取付部材61の外側に配置され、第2係合部613と軸Xまわり方向で係合することで、軸受取付部材61との間での軸Xまわり方向の相対回転が規制された状態で軸受取付部材61に接合される。これにより、駆動部4からの駆動力が、予圧部材62を介して、軸受取付部材61に伝達される。
接合部Jの形状および構造は、接合部Jが、接合される対象(本実施形態では軸受取付部材61)との間での軸Xまわり方向の相対回転が規制された状態で接合されるように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、接合部Jは、図8および図9に示されるように、軸受取付部材61の第2係合部613に軸Xまわり方向で係合する第2被係合部J1を有する、軸受取付部材61に径方向で対向する、予圧部材62の部位である。より具体的には、接合部Jは、本体部614のうち、軸受部材5に対して軸X方向で他方側に突出した部分(図4参照)に径方向外側で対向する筒状部分であり、当該筒状部分の内周面に、第2係合部61と軸Xまわり方向で係合する溝状の第2被係合部J1(図9参照)が設けられている。予圧部材62は、筒状の接合部Jの径方向で内側に、軸受取付部材61の一部を収容する収容空間を有している。図4に示されるように、対象物移動装置1の組み付け状態において、軸受取付部材61の軸X方向で他方側の端面(先端)と、当該端面に軸X方向で対向する、予圧部材62の対向面621a(図4、図8および図9参照)との間には軸X方向で隙間が形成されるように構成されている。この場合、軸受部材5の予圧時に、各部材に寸法誤差などが生じた場合でも、軸受取付部材61の軸X方向で他方側の端面と、予圧部材62の対向面621aとが干渉せず、確実に軸受部材5を予圧することができる。
接合部Jは、図4に示されるように、軸受部材5の内輪52のうち、軸X方向で他方の端部52bと軸X方向に当接する当接部J2を有している。当接部J2は、後述するように、予圧部材62の雄ネジ部MSが雌ネジ部FSと螺合して、予圧部材62が軸X方向で一方に移動したときに、軸受部材5(軸X方向で他方側に位置する軸受部材5)の内輪52の他方の端部52bと当接して、軸受部材5を軸X方向で一方側に押圧することで、軸受部材5が予圧される。
当接部J2の形状および構造は、軸受部材5の内輪52と軸X方向に当接して、軸受部材5を予圧することができれば、特に限定されない。本実施形態では、当接部J2は、接合部Jの軸X方向で一方側の端部(端面)によって構成されている。具体的には、当接部J2は、接合部Jの筒状部分の軸X方向で一方側の先端部に形成された環状の端面である(図9参照)。
伝達部Tは、駆動部4からの駆動力を受けるように構成された部位である。具体的には、伝達部Tは、駆動部4からの駆動力によって、予圧部材62が軸Xまわりに回転できるように、駆動部4からの駆動力を受けるように構成されている。これにより、伝達部Tに駆動部4からの駆動力が伝達されると、予圧部材62、軸受取付部材61を介して、スピンドル部材2が軸Xまわりに回転する。
伝達部Tの形状および構造は、予圧部材62が軸Xまわりに回転できるように、伝達部Tが、駆動部4からの駆動力を受けるように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、伝達部Tは、軸Xまわり方向に駆動部4と係合するように構成される。例えば、伝達部Tは、外周に駆動部4の伝動部材421と軸Xまわり方向に係合するように、セレーションや、ギヤ歯などの係合構造を有している。本実施形態では、図8および図9に示されるように、伝達部Tは、外周に軸X方向に延びるセレーションを有しており、伝達部Tが収容される凹部421aを有する伝動部材421には、伝達部Tのセレーションと噛み合う内歯が設けられている。これにより、駆動部4の駆動力が伝達部Tを介して予圧部材62に伝達される。
雌ネジ部FSは、予圧部材62を軸受取付部材61に対して軸X方向で一方へと移動させるために、雄ネジ部MSに螺合する。雌ネジ部FSが雄ネジ部MSに螺合することによって、予圧部材62が軸受取付部材61に対して軸X方向で軸受部材5に向かって移動し、予圧部材62の当接部J2によって軸受部材5が予圧される。
本実施形態では、雌ネジ部FSは、図4に示されるように、スピンドル部材2に設けられた雄ネジ部MSに螺合するように構成されており、後述するように、接合部Jおよび伝達部Tを備えた第1予圧部材621とは別部材として設けられた第2予圧部材622(図10および図11参照)に設けられている。なお、雌ネジ部は、上述したように、雄ネジ部が軸受取付部材61に設けられる場合には、伝達部Tの内面に設けられていてもよく、第1予圧部材621の内周面621cに設けられていてもよい。
本実施形態では、予圧部材62は、図4および図8~図11に示されるように、接合部Jおよび伝達部Tを備えた第1予圧部材621と、雌ネジ部FSを備え、スピンドル部材2に設けられた雄ネジ部MSに螺合するように構成された第2予圧部材622とを備えている。第2予圧部材622が雄ネジ部MSに螺合されて、スピンドル部材2に対して軸X方向で一方に移動することによって、第1予圧部材621が第2予圧部材622によって軸X方向で一方側に押圧されて、軸X方向で一方側に移動する。図4に示されるように、第1予圧部材621と第2予圧部材622とは別部材によって構成され、第2予圧部材622は、第1予圧部材621に対して軸X方向で他方側に配置されている。
第1予圧部材621は、上述した接合部Jおよび伝達部Tを有している。第1予圧部材621が第2予圧部材622によって押圧されることで、第1予圧部材621は、軸X方向で軸受部材5に向かって移動する。本実施形態では、第1予圧部材621は、図4および図8に示されるように、第2予圧部材622によって押圧される被押圧面621bを有している。第1予圧部材621の形状および構造は、第1予圧部材621が接合部Jおよび伝達部Tを備えていれば、特に限定されない。本実施形態では、第1予圧部材621は、図8および図9に示されるように、伝達部Tを有する第1筒状部6211と、接合部Jを有する第2筒状部6212とを有している。第1筒状部6211の外径は、第2筒状部6212の外径よりもわずかに大きく、第1筒状部6211の内径は、第2筒状部6212の内径よりも小さい。第1筒状部6211の内面と、第2筒状部6212の内面との間の段差部分が、軸受取付部材61の軸X方向で他方側の端面に軸X方向で対向する、対向面621aとなっている。また、第1筒状部6211は、軸X方向で他方の端面に被押圧面621bを有している。
第2予圧部材622は、図10および図11に示されるように、雌ネジ部FSを有し、雌ネジ部FSがスピンドル部材2の雄ネジ部MSに螺合することで、スピンドル部材2に対して軸X方向で一方に移動する。これにより、第2予圧部材622が第1予圧部材621を軸X方向で一方に押圧し、第1予圧部材621が軸X方向で一方に移動して、軸受部材5が予圧されるとともに、スピンドル部材2が軸X方向の一方側へ移動してハウジング7から離脱するのを防止する。本実施形態では、第2予圧部材622は、図4に示されるように、第1予圧部材621の被押圧面621bと接触し、被押圧面621bを押圧するように構成された押圧面622aを有している。第2予圧部材622の形状および構造は、雌ネジ部FSを備え、雄ネジ部MSに螺合するように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、第2予圧部材622は、雌ネジ部FSを有する筒状部と、筒状部の軸X方向で一方の端部から径方向外側に拡張したフランジ部を有している。フランジ部の軸X方向で一方の面が押圧面622aとなる。なお、第2予圧部材622の筒状部は、図11に示されるように、第2予圧部材622を軸Xまわりに回転させやすいように、六角ナットのようなナット状に形成されている。
上述したように、予圧部材62が上述した第1予圧部材621と第2予圧部材622とを有してる場合、雌ネジ部FSを有する第2予圧部材622が、雄ネジ部MSを有するスピンドル部材2に対して、緩みが生じる方向に回転することが抑制される。より具体的に説明すると、駆動部4の駆動時や、対象物(あおり扉)OB側から力を加えて、移動体3をスピンドル部材2に対して移動させる手動操作時に、駆動力(手動操作力)の伝達経路に雄ネジ部および雌ネジ部の螺合箇所が存在する場合、スピンドル部材2の回転方向によっては、雌ネジ部が雄ネジ部に対して緩む方向に回転する可能性がある。本実施形態では、駆動部4、第1予圧部材621、第2予圧部材622、軸受取付部材61、スピンドル部材2が共に回転するが、駆動力の伝達経路となる、駆動部4と第1予圧部材621との間の接続部分、第1予圧部材621と軸受取付部材61との間の接続部分、軸受取付部材61とスピンドル部材2との間の接続部分には、雄ネジ部MSおよび雌ネジ部FSが存在しない。したがって、第2予圧部材622がスピンドル部材2に対して緩む方向の力が生じにくく、雌ネジ部FSを有する第2予圧部材622が、雄ネジ部MSを有するスピンドル部材2に対して緩む方向に回転することが抑制される。
なお、本実施形態では、予圧部材62は、第1予圧部材621および第2予圧部材622を有しているが、上述したように、第2予圧部材622を設けずに、単一の予圧部材(第1予圧部材621)に、雌ネジ部が設けられていてもよい。この場合、上述したように、接合部Jに雌ネジ部を設け、軸受取付部材61の、接合部Jに径方向で対向する部位に雄ネジ部を設け、接合部Jの雌ネジ部に、緩み止めナット等に用いられる緩み止め機構を設ける。これにより、予圧部材は一部材によって構成され、介装部材6の構成を簡素化したうえで、駆動力の伝達と予圧とを行うことができる。または、スピンドル部材2の雄ネジ部MSと螺合する雌ネジ部を第1予圧部材621の内周面621cに設けることもできる。これにより、簡単な構成で軸受部材5の予圧とスピンドル部材2のハウジング7からの抜けを防止することができる。
上述したように、本実施形態の対象物移動装置1は、介装部材6を備え、介装部材6は、軸受取付部材61と予圧部材62とを備えている。スピンドル部材2は第1係合部23を有し、軸受取付部材61は、軸受部材5の内輪52のうち、軸X方向で一方の端部52aと軸X方向に係合する壁部611と、第1係合部23に軸X方向および軸Xまわり方向に係合する第1被係合部612と、予圧部材62と軸Xまわり方向で係合する第2係合部613とを有している。予圧部材62は、軸受部材5に対して、軸X方向で他方側に設けられ、予圧部材62は、第2係合部613と軸Xまわり方向で係合する接合部Jと、駆動部4からの駆動力を受ける伝達部Tと、軸受取付部材61またはスピンドル部材2に設けられた雄ネジ部MSに螺合する雌ネジ部FSとを備え、接合部Jは、軸受部材5の内輪52のうち、軸X方向で他方の端部52bと軸X方向に当接する当接部J2を有している。
本実施形態の対象物移動装置1は、上記構成を有していることにより、予圧部材62の雌ネジ部FSが、軸受部材5に対して軸X方向で他方側において、軸受取付部材61またはスピンドル部材2の雄ネジ部MSに螺合されることで、予圧部材62の接合部Jが軸受取付部材61に対して軸X方向に相対移動する。これにより、軸受部材5の内輪52が、軸受取付部材61の壁部611と予圧部材62の当接部J2との間で軸X方向に挟み込まれて予圧される。また、伝達部Tを介して駆動部4から予圧部材62に伝達された駆動力は、軸受取付部材61の第2係合部613と予圧部材62の接合部Jとの間での接合によって軸受取付部材61に伝達される。軸受取付部材61に伝達された駆動力は、スピンドル部材2の第1係合部23と、軸受取付部材61の第1被係合部612との間の係合によって、スピンドル部材2に伝達される。
また、本実施形態の対象物移動装置1は、上述した介装部材6を用いる構造とすることによって、軸受部材5が、軸X方向で他方側に設けられた予圧部材62が軸X方向で一方に移動することで予圧される。そのため、図22に示されるように、軸受部材101を予圧する部材(図22における締結部材102)がスピンドルネジ部105を通る従来技術とは異なり、本実施形態では、予圧部材62がスピンドルネジ部21を通らずに、軸X方向の他方側から軸受部材5を押圧するように構成されている。したがって、予圧部材62の雌ネジ部FSの構造や、対象物移動装置1を構成する各部材の大きさが、スピンドルネジ部21の構造に左右されない。より具体的には、例えば、予圧部材62の雌ネジ部FSが螺合する雄ネジ部MSのリード角を、スピンドルネジ部21のリード角に合わせる必要が無くなり、雄ネジ部MSのリード角およびスピンドルネジ部21のリード角を、それぞれの部位に求められる性能に応じたリード角に設定することができる。また、従来技術では、スピンドルネジ部105および雄ネジ部104(図22参照)をそれぞれに求められる特性に応じて異なるリード角とする場合、スピンドルネジ部105の外径を雄ネジ部104の外径よりも小さくして、スピンドルネジ部105よりも一回り大きい締結部材102がスピンドルネジ部105に螺合しない状態で、スピンドルネジ部105の領域を通過させることになる。一方、本実施形態では、予圧部材62は、スピンドルネジ部21の領域を通過させる必要がないので、スピンドルネジ部21の外径を小さくすることによる、スピンドルネジ部21の耐久性の低下が抑制される。また、本実施形態では、予圧部材62は、スピンドルネジ部21の領域を通過させる必要がないので、従来技術のように、スピンドルネジ部21の領域を通過させるために、予圧部材62をスピンドルネジ部21と接触しないように大型化する必要がない。したがって、予圧部材62等が大型化することにより、対象物移動装置1全体が大型化することが抑制される。
次に、本実施形態の対象物移動装置1の組み付けおよび軸受部材5の予圧について、図12~図21を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明は、あくまで一例であり、以下の説明によって本発明が限定されるものではない。
まず、図12に示されるように、スピンドル部材2をハウジング7の軸受収容部材71に組み付ける。スピンドル部材2は、小径部71f(シール部材)を通って挿通される。このとき、スピンドル部材2のスリット状の凹部231には、係合体232が入っていないため、スピンドル部材2の外周において突出した部位(係合体232)が無く、スピンドル部材2は、容易に小径部71f(シール部材)を通過することができる。なお、スピンドル部材2の軸受収容部材71への組み付けの際に、伸縮機構8も軸受収容部材71に組み付けられる(図13参照)。
スピンドル部材2が小径部71f(シール部材)に挿入された後、図14に示されるように、スピンドル部材2の凹部231に係合体232が取り付けられる。なお、本実施形態では、図13および図14に示されるように、スピンドル部材2が軸受収容部材71に組み付けられた状態では、スピンドル部材2の軸支領域Rの少なくとも一部が、第1開口部71bから駆動部収容部材72側(軸X方向で他方側)に突出している。図4に示されるように、第1係合部23と第1被係合部612との間の係合箇所は、収容空間71a内で、第1開口部71bに対して軸X方向で一方側へと所定の距離入り込んだ位置となっている。このように、第1係合部23となる係合体232は、収容空間71a内で、第1開口部71bに対して軸X方向で一方側へと所定の距離奥へと入り込んだ位置に位置付ける必要がある。
本実施形態では、図13および図14に示されるように、スリット状の凹部231は、最終的な係合箇所から軸X方向で第1開口部71bに向かって延びている。これにより、係合体232の最終的な係合箇所が第1開口部71bから所定の距離奥に入り込んだ位置にあったとしても、図14に示されるように、第1開口部71bの近くで係合体232を凹部231に取り付けた後、軸X方向に係合体232をスライドさせることで、係合体232を所望の係合箇所に容易に位置付けることができる。なお、本実施形態では、図13および図14に示されるように、スリット状の凹部231は、収容空間71a内から第1開口部71bを越えて、軸X方向で他方側に延びている。したがって、係合体232を収容空間71aの外でスリット状の凹部231に取り付けることができるので、係合体232の凹部231への取り付けを容易に行うことができる。
係合体232が凹部231に取り付けられると、次に、軸受取付部材61がスピンドル部材2に取り付けられる。具体的には、図15に示されるように、軸受取付部材61は、スピンドル部材2の他方の端部2bから軸X方向で一方へと移動される。このとき、軸受取付部材61は、軸受取付部材61の第1被係合部612と係合体232とが互いに係合するように取り付けられる。なお、係合体232は、図14に示される状態から、軸受取付部材61が取り付けられる前に、指等でスリット状の凹部231に沿って移動されることで、係合箇所に移動されてもよいし、係合体232が図14に示される位置にある状態で、軸受取付部材61が取り付けられて、軸受取付部材61によって係合体232が軸X方向に押圧されることで、スリット状の凹部231に沿って移動されてもよい。
図15に示されるように、軸受取付部材61がスピンドル部材2に取り付けられた後、図16に示されるように、2つの軸受部材5が軸受取付部材61の外側に嵌め込まれる。この状態では、軸受部材5は予圧されておらず、軸受部材5は所望の位置に位置決めされていない仮保持状態となっている(図16では、2つの軸受部材5の間に軸X方向の隙間が生じている)。
次に、軸受取付部材61の凹部613aに係合体613bが取り付けられた後(図17参照)、図18に示されるように、第1予圧部材621がスピンドル部材2の他方の端部2bから軸X方向で一方へ移動され、係合体613bと第1予圧部材621の第2被係合部J1とが互いに係合される。
次に、図19に示されるように、第2予圧部材622が、スピンドル部材2の他方の端部2bから、第2予圧部材622の雌ネジ部FSと、スピンドル部材2の他方の端部2bの雄ネジ部MSとが螺合するように、スピンドル部材2に取り付けられる。これにより、軸受部材5の予圧の準備が完了する。
図19に示される状態から、ナット状の第2予圧部材622が締結具によって締結されると、図20に示されるように、第2予圧部材622の雌ネジ部FSと、スピンドル部材2の雄ネジ部MSとの螺合によって、第2予圧部材622はスピンドル部材2に対して軸X方向で一方に移動する。第2予圧部材622が軸X方向で一方に移動すると、第2予圧部材622の押圧面622aが、第1予圧部材621の被押圧面621bを押圧する。これにより、第1予圧部材621がスピンドル部材2に対して、軸X方向で一方に移動する。このとき、図20に示されるように、軸受取付部材61は、係合体232と軸X方向で係合しているため、スピンドル部材2に対して軸X方向に移動することが規制されている。この状態で第1予圧部材621が軸X方向で一方に移動すると、図20において左側の軸受部材5の内輪52の一方の端部52aは、軸受取付部材61の壁部611と当接して軸X方向で一方への移動が規制され、図20において右側のもう1つの軸受部材5の内輪52の他方の端部52bは、第1予圧部材621の当接部J2によって軸X方向で一方へと押圧される。第2予圧部材622がさらに締め付けられると、2つの軸受部材5は、軸X方向で一方側にさらに押圧され、軸受取付部材61の壁部611と第1予圧部材621の当接部J2とによって軸X方向に挟み込まれる。これにより、軸受部材5の間の軸X方向の隙間(図19参照)は無くなり、軸受部材5が所定の位置に位置決めされ、軸受部材5の予圧が完了する。
次に、図21に示されるように、プレート部材73が駆動部収容部材72にネジ等の固定部材Fによって取り付けられる。
次に、図21に示される、軸受収容部材71がプレート部材73に取り付けられる。これにより、軸受部材5の外輪51がプレート部材73によって軸X方向で一方に押圧される。軸受部材5の外輪51の一方の端部51aは、軸受収容部材71のハウジング係合面71dに係合し、軸受部材5の外輪51は、ハウジング係合面71dとプレート部材73とによって軸X方向で挟み込まれて所定の位置で保持される。スピンドル部材2、介装部材6、軸受部材5、軸受収容部材71およびプレート部材73が組み付けられた状態の半製品が、駆動部4が設けられた駆動部収容部材72に取り付けられる。具体的には、第1予圧部材621の伝達部Tのセレーションが伝動部材421の凹部421aの内歯と係合するように、上記半製品が駆動部収容部材72に対して軸X方向に組み付けられ、ネジ等の固定部材Fによって、軸受収容部材71と駆動部収容部材72とが固定されることで、組み付けが完了する。
<第2実施形態>
つぎに、第2実施形態の対象物移動装置について、図23~図26を用いて説明する。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態と共通する事項についての説明は省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態で説明した事項の全ては、発明の目的を達成できる限りにおいて、第2実施形態の対象物移動装置に適用することができ、本実施形態の構成と、第1実施形態で説明した内容とを組み合わせて用いることができる。また、第1実施形態で説明した構成により得られる効果は、当該構成を有している限り、第2実施形態においても得ることができる。
第2実施形態の対象物移動装置1は、第1実施形態と同様に、図23に示されるように、スピンドル部材2と、軸受部材5と、介装部材6とを備えている。介装部材6は、軸受取付部材61と、予圧部材62とを備えている。また、予圧部材62は、第1予圧部材621と、第2予圧部材622とを有している。
本実施形態では、第1実施形態と異なり、スピンドル部材2は、図23および図24に示されるように、軸支領域Rにおいて、軸受取付部材61に係合する第1係合部24aと、予圧部材62と軸Xまわり方向で係合する第2係合部24bとを有している。スピンドル部材2に設けられた第1係合部24aは、軸受取付部材61の第1被係合部612に軸Xまわり方向に係合し、第2係合部24bは、予圧部材62の第2被係合部J1と軸Xまわり方向で係合する。これにより、第1係合部24aと第1被係合部612との間の軸Xまわり方向の係合によって、軸受取付部材61とスピンドル部材2との間での軸Xまわり方向の相対回転が規制される。また、第2係合部24bと第2被係合部J1との間の軸Xまわり方向の係合によって、予圧部材62とスピンドル部材2との間での軸Xまわり方向の相対回転が規制される。したがって、予圧部材62を介して駆動部4の駆動力をスピンドル部材2に伝達することができるとともに、軸受部材5および軸受取付部材61は、予圧部材62およびスピンドル部材2とともに軸Xまわりに回転する。本実施形態では、第1係合部24aおよび第2係合部24bの両方が、スピンドル部材2に設けられることで、軸受取付部材61と予圧部材62とを係合させる必要がない。したがって、第1実施形態と比べて、軸受取付部材61および予圧部材62の構成をシンプルにすることができる。
なお、本実施形態では、軸受取付部材61と予圧部材62とは、軸X方向でオーバーラップしないように配置されており、軸受取付部材61の軸受部材5を支持する本体部614の軸X方向の長さは、軸受部材5の軸X方向の長さ(本実施形態では、2つの軸受部材5の合計長さ)よりも短くなっている。これにより、本体部614の軸X方向の先端(壁部611が設けられた端部とは反対側の端部)と、予圧部材62の当接部J2との間に、軸X方向に隙間が生じる。この場合、予圧部材62によって軸受部材5に圧力がかけられたときに、本体部614の軸X方向の先端と、予圧部材62の当接部J2とが当接しないので、軸受取付部材61が予圧部材62による軸受部材5の予圧の邪魔にならない。
なお、本実施形態では、第1係合部24aおよび第2係合部24bは、図23および図24に示されるように、1つの係合体24に設けられている。本実施形態では、スピンドル部材2は、軸支領域Rにおいて、軸X方向に延びる凹部231と、凹部231内に配置され、軸X方向および軸Xまわり方向への移動が規制される係合体24とを有し、係合体24に第1係合部24aおよび第2係合部24bが設けられている。より具体的には、係合体24のうち、軸受取付部材61の第1被係合部612に径方向で対向する部分が第1係合部24aであり、予圧部材62の第2被係合部J1に径方向で対向する部分が第2係合部24bとなっている。このように、1つの係合体24に第1係合部24aと第2係合部24bが設けられている場合、第1実施形態で説明した効果に加えて、第1実施形態と比較して、係合体の数を減らすことができ、部品点数を減らすことができる。
なお、変形例として、スピンドル部材2は、図23に示される係合体24を軸X方向で2つに分割するような形で、第1係合部が設けられた係合体と、第2係合部が設けられた係合体とを、別々に有していてもよい。また、本実施形態では、係合体24は、凹部231内で軸X方向および軸Xまわり方向に移動しないように設けられているが、係合体24は、第1被係合部612と第2被係合部J1との両方に係合することができれば、凹部231内で軸X方向に移動しても構わない。
第1係合部24aが係合する第1被係合部612の形状および構造は、スピンドル部材2、軸受取付部材61および軸受部材5(内輪52)が共に回転できるように、第1係合部24aと係合できるように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、第1被係合部612は、図23および図25に示されるように、軸受取付部材61の内面において、軸X方向の一端から他端に向かって貫通した凹溝によって構成されている。より具体的には、第1被係合部612は、軸受取付部材61の内面において1つのみ設けられており、スピンドル部材2の軸支領域Rにおいて、スピンドル部材2の外面から突出した1つの係合体24が係合可能となっている。
第2係合部24bが係合する第2被係合部J1の形状および構造は、駆動部4の駆動力によって回転する予圧部材62(第1予圧部材621)と、スピンドル部材2とが共に回転できるように、第2係合部24bと係合できるように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、第2被係合部J1は、図23および図26に示されるように、第1予圧部材621の内面において、軸X方向の一端から他端に向かって貫通した凹溝によって構成されている。より具体的には、第2被係合部J1は、第1予圧部材621の内面において1つのみ設けられており、スピンドル部材2の軸支領域Rにおいて、スピンドル部材2の外面から突出した1つの係合体24が係合可能となっている。
本実施形態では、第1被係合部612が、軸受取付部材61の内面において軸X方向の一端から他端に向かって貫通した1つの凹溝によって構成され、第2被係合部J1が、第1予圧部材621の内面において軸X方向の一端から他端に向かって貫通した1つの凹溝によって構成されている。そして、1つの係合体24が、軸X方向に直線状に並んだ一対の凹溝(第1被係合部612および第2被係合部J1)に係合する。この場合、軸受取付部材61および第1予圧部材621の構成をよりシンプルにすることができ、1つの係合体24で、スピンドル部材2、軸受取付部材61および第1予圧部材621の3つの部材間の連結を可能とすることができる。また、第1実施形態のように、複数の係合体を設けた場合と比較して、部材間の連結箇所が少なくなるので、部材の製造誤差などの累積箇所が少なくなる。したがって、製造誤差の累積により、軸受部材5の周囲において、部材間のガタつきを抑制することができる。
また、本実施形態では、図23および図24に示されるように、スピンドル部材2は、軸支領域Rにおいて、軸X方向で一方において、軸受取付部材61と軸X方向に係合する段部25とを有している。図23に示されるように、段部25が軸受取付部材61と軸X方向で係合することによって、予圧部材62によって軸受部材5の内輪52が予圧される際に、軸受取付部材61の位置を保持することができる。具体的には、図23において、予圧部材62によって軸受部材5の内輪52が予圧される際に、軸受取付部材61の壁部611は、接触している軸受部材5の内輪52から図23の左方向に力を受ける。壁部611を介して軸受取付部材61に加わった力は、軸受取付部材61の軸X方向の端部と段部25とが係合することで支持される。
なお、段部25の構成は、段部25が軸受取付部材61と軸X方向に係合することができれば、特に限定されない。本実施形態では、図23および図24に示されるように、スピンドル部材2の円柱部22が大径円柱部22aと小径円柱部22bとを有し、段部25は、大径円柱部22aと小径円柱部22bとの径の違いによって生じる段差部分によって構成されている。
本実施形態の対象物移動装置1の組み付けおよび軸受部材5の予圧方法は、第1実施形態と基本的には同様であり、詳細な説明や組み付け過程の各状態についての図示は省略する。
まず、スピンドル部材2をハウジング7の軸受収容部材71に組み付ける。スピンドル部材2は、小径部71f(第1実施形態の図12参照)を通って挿通される。なお、本実施形態では、小径円柱部22bの外径と、係合体24の小径円柱部22bの表面からの径方向の突出量との合計が、軸受収容部材71の小径部71fの内径よりも小さくなっている。
次に、軸受取付部材61と係合体24とがスピンドル部材2に取り付けられる。具体的には、スピンドル部材2の凹部231に係合体24を配置する。そしてスピンドル部材2に取り付けられた係合体24と、凹溝として形成された軸受取付部材61の第1被係合部612とを位置合わせして、軸受取付部材61を、スピンドル部材2の他方の端部2bから軸X方向(図23において左方向)に移動させる。軸受取付部材61がスピンドル部材2に取り付けられた後、2つの軸受部材5が軸受取付部材61の外側に嵌め込まれる。この状態では、軸受部材5は予圧されておらず、軸受部材5は所望の位置に位置決めされていない仮保持状態となっている。
次に、スピンドル部材2の係合体24と、凹溝として形成された第1予圧部材621の第2被係合部J1とを位置合わせして、第1予圧部材621を、スピンドル部材2の他方の端部2bから軸X方向(図23において左方向)に移動させる。その後、第2予圧部材622が、スピンドル部材2の他方の端部2bから、第2予圧部材622の雌ネジ部FSと、スピンドル部材2の他方の端部2bの雄ネジ部MSとが螺合するように、スピンドル部材2に取り付けられる。これにより、軸受部材5の予圧の準備が完了する。
ナット状の第2予圧部材622が締結具によって締結されると、第2予圧部材622の雌ネジ部FSと、スピンドル部材2の雄ネジ部MSとの螺合によって、第2予圧部材622はスピンドル部材2に対して軸X方向で一方に移動する。第2予圧部材622が軸X方向で一方に移動すると、第2予圧部材622の押圧面622aが、第1予圧部材621の被押圧面621bを押圧する。これにより、第1予圧部材621がスピンドル部材2に対して、軸X方向で一方に移動する。このとき、図23に示されるように、軸受取付部材61は、スピンドル部材2の段部25と軸X方向で係合しているため、スピンドル部材2に対して軸X方向に移動することが規制されている。この状態で、第2予圧部材622がさらに締め付けられ、第1予圧部材621が軸X方向で一方に移動すると、2つの軸受部材5は、軸X方向で一方側にさらに押圧され、軸受取付部材61の壁部611と第1予圧部材621の当接部J2とによって軸X方向に挟み込まれる。これにより、軸受部材5の間の軸X方向の隙間は無くなり、軸受部材5が所定の位置に位置決めされ、軸受部材5の予圧が完了する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。なお、上記した実施形態は、以下の構成を有する発明を主に説明するものである。
(1)スピンドルナット機構により対象物を移動させる対象物移動装置であって、前記対象物移動装置が、
軸方向の一方の端部である第1の端部、前記軸方向の他方の端部である第2の端部、および、前記第1の端部と前記第2の端部との間の所定の領域に設けられたスピンドルネジ部を有するスピンドル部材と、
前記スピンドル部材の軸方向に沿って移動するように、前記スピンドルネジ部に螺合する移動体と、
前記スピンドル部材を軸まわりに回転させるための駆動力を発生させる駆動部と、
前記スピンドル部材の前記第2の端部側において前記軸方向に所定の長さを有する軸支領域に設けられ、内輪および外輪を有する軸受部材と、
前記軸支領域において、前記スピンドル部材の外周と前記軸受部材の内周との間に介装され、前記駆動部の駆動力を前記スピンドル部材に伝達する介装部材と、
前記軸受部材、介装部材および駆動部を収容するハウジングと
を備え、
前記介装部材は、
前記軸受部材が径方向外側に取り付けられる軸受取付部材と、
前記軸受取付部材に取り付けられた前記軸受部材を予圧する予圧部材とを備え、
前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、前記軸受取付部材に係合する第1係合部を有し、
前記軸受取付部材は、
前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向に係合する壁部と、
前記第1係合部に前記軸方向および前記軸まわり方向に係合する第1被係合部と、
前記予圧部材と前記軸まわり方向で係合する第2係合部と
を有し、
前記予圧部材は、前記軸受部材に対して、前記軸方向で他方側に設けられ、
前記予圧部材は、
前記スピンドル部材の径方向で、前記軸受取付部材の外側に配置され、前記第2係合部と前記軸まわり方向で係合することで、前記軸受取付部材との間での軸まわり方向の相対回転が規制された状態で前記軸受取付部材に接合される接合部と、
前記駆動部からの駆動力を受ける伝達部と、
前記予圧部材を前記軸受取付部材に対して前記軸方向で一方へと移動させるために、前記軸受取付部材または前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と
を備え、
前記接合部は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向に当接する当接部を有する
対象物移動装置。
(2)前記スピンドル部材の前記第1係合部は、前記軸支領域において、前記軸方向に延びるスリット状の凹部と、前記凹部内を前記軸方向にスライド可能に取り付けられる係合体とを有している、(1)に記載の対象物移動装置。
(3)前記ハウジングが、前記軸受部材を収容する軸受収容部材と、前記駆動部が収容される駆動部収容部材とを備え、
前記軸受収容部材は、前記軸受部材が収容される収容空間と、前記収容空間に対して前記軸方向で他方側で開口した第1開口部と、前記収容空間に対して前記軸方向で一方側で開口した第2開口部とを有し、
前記スピンドル部材が組み付けられた状態で、前記スピンドル部材の前記軸支領域の少なくとも一部が、前記第1開口部から前記駆動部収容部材側に突出しており、前記第1係合部と前記第1被係合部との間の係合箇所は、前記収容空間内で、前記第1開口部に対して前記軸方向で一方側へと所定の距離入り込んだ位置にあり、
前記凹部は、前記係合箇所から前記軸方向で前記第1開口部に向かって延びている、
(2)に記載の対象物移動装置。
(4)スピンドルナット機構により対象物を移動させる対象物移動装置であって、前記対象物移動装置が、
軸方向の一方の端部である第1の端部、前記軸方向の他方の端部である第2の端部、および、前記第1の端部と前記第2の端部との間の所定の領域に設けられたスピンドルネジ部を有するスピンドル部材と、
前記スピンドル部材の軸方向に沿って移動するように、前記スピンドルネジ部に螺合する移動体と、
前記スピンドル部材を軸まわりに回転させるための駆動力を発生させる駆動部と、
前記スピンドル部材の前記第2の端部側において前記軸方向に所定の長さを有する軸支領域に設けられ、内輪および外輪を有する軸受部材と、
前記軸支領域において、前記スピンドル部材の外周と前記軸受部材の内周との間に介装され、前記駆動部の駆動力を前記スピンドル部材に伝達する介装部材と、
前記軸受部材、介装部材および駆動部を収容するハウジングと
を備え、
前記介装部材は、
前記軸受部材が径方向外側に取り付けられる軸受取付部材と、
前記軸受取付部材に取り付けられた前記軸受部材を予圧する予圧部材とを備え、
前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、
前記軸受取付部材に係合する第1係合部と、
前記予圧部材と前記軸まわり方向で係合する第2係合部と、
前記軸方向で一方において、前記軸受取付部材と軸方向に係合する段部と
を有し、
前記軸受取付部材は、
前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向に係合する壁部と、
前記第1係合部に前記軸まわり方向に係合する第1被係合部と、
を有し、
前記予圧部材は、前記軸受部材に対して、前記軸方向で他方側に設けられ、
前記予圧部材は、
前記第2係合部と前記軸まわり方向で係合することで、前記スピンドル部材との間での軸まわり方向の相対回転が規制される第2被係合部と、
前記駆動部からの駆動力を受ける伝達部と、
前記予圧部材を前記軸受取付部材に対して前記軸方向で一方へと移動させるために、前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と
を備え、
前記予圧部材は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向に当接する当接部を有する
対象物移動装置。
(5)前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、前記軸方向に延びる凹部と、前記凹部内に配置され、前記軸まわり方向への移動が規制される係合体とを有し、前記係合体に前記第1係合部および前記第2係合部が設けられている、(4)に記載の対象物移動装置。
(6)前記ハウジングは、
前記軸受部材の前記外輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向で係合するハウジング係合面と、
前記軸受部材の前記外輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向で係合するプレート部材と
を有し、
前記軸受部材の外輪は、前記ハウジング係合面と前記プレート部材との間で前記軸方向に挟み込まれて保持される、(1)~(5)のいずれか1つに記載の対象物移動装置。
(7)前記予圧部材は、
前記伝達部を備えた第1予圧部材と、
前記雌ネジ部を備え、前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合するように構成された第2予圧部材と
を備え、
前記第2予圧部材が前記雄ネジ部に螺合されて、前記スピンドル部材に対して前記軸方向で一方に移動することによって、前記第1予圧部材が前記第2予圧部材によって前記軸方向で一方側に押圧されて、前記軸方向で一方側に移動するように構成されている、(1)~(6)のいずれか1つに記載の対象物移動装置。
1 対象物移動装置
2、103 スピンドル部材
2a 第1の端部
2b 第2の端部
21、105 スピンドルネジ部
22 円柱部
22a 大径円柱部
22b 小径円柱部
23 第1係合部
231 凹部
231a 端壁
232 係合体
24 係合体
24a 第1係合部
24b 第2係合部
25 段部
3、106 移動体
4 駆動部
41 モータ
42 伝動部
421 伝動部材
421a 凹部
5、101 軸受部材
51 外輪
51a 外輪の軸方向で一方の端部
51b 外輪の軸方向で他方の端部
52 内輪
52a 内輪の軸方向で一方の端部
52b 内輪の軸方向で他方の端部
6 介装部材
61 軸受取付部材
611 壁部
612 第1被係合部
612a、612b 第1被係合部の側壁
612c 第1被係合部の端壁
612d 底部
613 第2係合部
613a 凹部
613b 係合体
614 本体部
62 予圧部材
621 第1予圧部材
621a 対向面
621b 被押圧面
621c 内周面
6211 第1筒状部
6212 第2筒状部
622 第2予圧部材
622a 押圧面
7 ハウジング
71 軸受収容部材
71a 収容空間
71b 第1開口部
71c 第2開口部
71d ハウジング係合面
71e 収容凹部
71f 小径部
72 駆動部収容部材
73 プレート部材
73a 貫通孔
8 伸縮機構
81 基部
82 筒部
102 締結部材
Ax 揺動軸
F 固定部材
FS 雌ネジ部
J 接合部
J1 第2被係合部
J2 当接部
L1、L2、L3、L4 リンク部材
M スピンドルナット機構
MS、104 雄ネジ部
OB 対象物(あおり扉)
P 床板
R 軸支領域
T 伝達部
X 軸

Claims (7)

  1. スピンドルナット機構により対象物を移動させる対象物移動装置であって、前記対象物移動装置が、
    軸方向の一方の端部である第1の端部、前記軸方向の他方の端部である第2の端部、および、前記第1の端部と前記第2の端部との間の所定の領域に設けられたスピンドルネジ部を有するスピンドル部材と、
    前記スピンドル部材の軸方向に沿って移動するように、前記スピンドルネジ部に螺合する移動体と、
    前記スピンドル部材を軸まわりに回転させるための駆動力を発生させる駆動部と、
    前記スピンドル部材の前記第2の端部側において前記軸方向に所定の長さを有する軸支領域に設けられ、内輪および外輪を有する軸受部材と、
    前記軸支領域において、前記スピンドル部材の外周と前記軸受部材の内周との間に介装され、前記駆動部の駆動力を前記スピンドル部材に伝達する介装部材と、
    前記軸受部材、介装部材および駆動部を収容するハウジングと
    を備え、
    前記介装部材は、
    前記軸受部材が径方向外側に取り付けられる軸受取付部材と、
    前記軸受取付部材に取り付けられた前記軸受部材を予圧する予圧部材とを備え、
    前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、前記軸受取付部材に係合する第1係合部を有し、
    前記軸受取付部材は、
    前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向に係合する壁部と、
    前記第1係合部に前記軸方向および前記軸まわり方向に係合する第1被係合部と、
    前記予圧部材と前記軸まわり方向で係合する第2係合部と
    を有し、
    前記予圧部材は、前記軸受部材に対して、前記軸方向で他方側に設けられ、
    前記予圧部材は、
    前記スピンドル部材の径方向で、前記軸受取付部材の外側に配置され、前記第2係合部と前記軸まわり方向で係合することで、前記軸受取付部材との間での軸まわり方向の相対回転が規制された状態で前記軸受取付部材に接合される接合部と、
    前記駆動部からの駆動力を受ける伝達部と、
    前記予圧部材を前記軸受取付部材に対して前記軸方向で一方へと移動させるために、前記軸受取付部材または前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と
    を備え、
    前記接合部は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向に当接する当接部を有する
    対象物移動装置。
  2. 前記スピンドル部材の前記第1係合部は、前記軸支領域において、前記軸方向に延びるスリット状の凹部と、前記凹部内を前記軸方向にスライド可能に取り付けられる係合体とを有している、請求項1に記載の対象物移動装置。
  3. 前記ハウジングが、前記軸受部材を収容する軸受収容部材と、前記駆動部が収容される駆動部収容部材とを備え、
    前記軸受収容部材は、前記軸受部材が収容される収容空間と、前記収容空間に対して前記軸方向で他方側で開口した第1開口部と、前記収容空間に対して前記軸方向で一方側で開口した第2開口部とを有し、
    前記スピンドル部材が組み付けられた状態で、前記スピンドル部材の前記軸支領域の少なくとも一部が、前記第1開口部から前記駆動部収容部材側に突出しており、前記第1係合部と前記第1被係合部との間の係合箇所は、前記収容空間内で、前記第1開口部に対して前記軸方向で一方側へと所定の距離入り込んだ位置にあり、
    前記凹部は、前記係合箇所から前記軸方向で前記第1開口部に向かって延びている、
    請求項2に記載の対象物移動装置。
  4. スピンドルナット機構により対象物を移動させる対象物移動装置であって、前記対象物移動装置が、
    軸方向の一方の端部である第1の端部、前記軸方向の他方の端部である第2の端部、および、前記第1の端部と前記第2の端部との間の所定の領域に設けられたスピンドルネジ部を有するスピンドル部材と、
    前記スピンドル部材の軸方向に沿って移動するように、前記スピンドルネジ部に螺合する移動体と、
    前記スピンドル部材を軸まわりに回転させるための駆動力を発生させる駆動部と、
    前記スピンドル部材の前記第2の端部側において前記軸方向に所定の長さを有する軸支領域に設けられ、内輪および外輪を有する軸受部材と、
    前記軸支領域において、前記スピンドル部材の外周と前記軸受部材の内周との間に介装され、前記駆動部の駆動力を前記スピンドル部材に伝達する介装部材と、
    前記軸受部材、介装部材および駆動部を収容するハウジングと
    を備え、
    前記介装部材は、
    前記軸受部材が径方向外側に取り付けられる軸受取付部材と、
    前記軸受取付部材に取り付けられた前記軸受部材を予圧する予圧部材とを備え、
    前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、
    前記軸受取付部材に係合する第1係合部と、
    前記予圧部材と前記軸まわり方向で係合する第2係合部と、
    前記軸方向で一方において、前記軸受取付部材と軸方向に係合する段部と
    を有し、
    前記軸受取付部材は、
    前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向に係合する壁部と、
    前記第1係合部に前記軸まわり方向に係合する第1被係合部と、
    を有し、
    前記予圧部材は、前記軸受部材に対して、前記軸方向で他方側に設けられ、
    前記予圧部材は、
    前記第2係合部と前記軸まわり方向で係合することで、前記スピンドル部材との間での軸まわり方向の相対回転が規制される第2被係合部と、
    前記駆動部からの駆動力を受ける伝達部と、
    前記予圧部材を前記軸受取付部材に対して前記軸方向で一方へと移動させるために、前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と
    を備え、
    前記予圧部材は、前記軸受部材の前記内輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向に当接する当接部を有する
    対象物移動装置。
  5. 前記スピンドル部材は、前記軸支領域において、前記軸方向に延びる凹部と、前記凹部内に配置され、前記軸まわり方向への移動が規制される係合体とを有し、前記係合体に前記第1係合部および前記第2係合部が設けられている、請求項4に記載の対象物移動装置。
  6. 前記ハウジングは、
    前記軸受部材の前記外輪のうち、前記軸方向で一方の端部と前記軸方向で係合するハウジング係合面と、
    前記軸受部材の前記外輪のうち、前記軸方向で他方の端部と前記軸方向で係合するプレート部材と
    を有し、
    前記軸受部材の外輪は、前記ハウジング係合面と前記プレート部材との間で前記軸方向に挟み込まれて保持される、
    請求項1または4に記載の対象物移動装置。
  7. 前記予圧部材は、
    前記伝達部を備えた第1予圧部材と、
    前記雌ネジ部を備え、前記スピンドル部材に設けられた雄ネジ部に螺合するように構成された第2予圧部材と
    を備え、
    前記第2予圧部材が前記雄ネジ部に螺合されて、前記スピンドル部材に対して前記軸方向で一方に移動することによって、前記第1予圧部材が前記第2予圧部材によって前記軸方向で一方側に押圧されて、前記軸方向で一方側に移動するように構成されている、請求項1または4に記載の対象物移動装置。
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