JP2023081747A - 結束装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カッターの動作を円滑化し、作業効率の向上を図った結束装置を提供する。【解決手段】ケース状をなす装置本体1と、歯車2と、カッター3とを備え、カッター3は、結束対象物Kが案内される装置本体1の案内路11における歯車2の歯先部分20aが突出する位置よりも下流側で、少なくとも刃先部分が装置本体1の内側から案内路11へ突出する刃本体31と、上記刃先部分に対して装置本体1の幅方向D1の両外側に配置されて幅方向D1の外側を向き、かつ装置本体1の内面に対して幅方向D1に対向し、上記刃先部分とともに案内路11へ突出可能な一対のカバー外面を形成する刃カバー32と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、結束対象物を結束する結束装置に関する。
従来から、ロール状になった粘着テープを引き出して、例えば包装袋の袋口を結束して封止するシーラと呼ばれる結束装置が知られている。この種の結束装置は、例えば野菜、菓子等の食品や、工業製品等を包装袋に封入する際に使用されている。
ここで、結束装置の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されているように一般的な結束装置では、歯車に巻き付けた粘着テープに対して結束対象物を下方に向かって押し付けながら結束対象物を歯同士の間の空間に配置して歯車を回転させ、歯車の回転によって結束対象物に粘着テープを巻き付ける。その後、粘着テープが巻きつけられた状態の結束対象物が誘導路によって下方に案内されながら、誘導路内に向けて前方に突出するカッターによって粘着テープの先端が切断されることで結束対象物の結束が行われるようになっている。
特開2007-30905号公報
しかしながら上記のような結束装置においては、カッターの刃が誘導路に向けて突出する際に滑らかに突出動作することができず、粘着テープの切断をスムーズに行うことができない場合があり、この結果、結束作業に手間を要する可能性がある。
そこで本発明は、カッターの動作を円滑化することで結束作業を容易化し、作業効率の向上を図った結束装置を提供する。
本発明の一態様に係る結束装置は、片面が粘着面となったロール状をなす粘着テープを、該粘着面が上方を向く姿勢で上下方向に交差する引き出し方向に引き出しつつ前記粘着面に結束対象物を押し付けることで、該結束対象物に粘着して形成されるリング状部、および該リング状部に連続して前記粘着面同士が接着した自着部を前記粘着テープに対して構成させながら、前記リング状部によって前記結束対象物を結束する結束装置であって、
前記粘着テープを保持するテープ保持部、および、該テープ保持部に対して前記引き出し方向の前方において上方へ開口する入口から延びるスリット状をなして前記結束対象物を該入口から離れる下流側に向けて案内する案内路を形成するとともに、ケース状をなす装置本体と、前記装置本体に対して回転可能に支持され、少なくとも歯先部分が前記案内路に突出可能な歯を回転方向に複数形成するとともに、回転によって前記歯先部分に前記粘着テープを巻き付けて前記案内路に向けて案内する歯車と、前記装置本体に設けられて、前記案内路における前記結束対象物の前記下流側への移動に応じて形成される前記自着部を切断するカッターと、を備え、前記カッターは、前記案内路における前記歯先部分が突出する位置よりも前記下流側で、少なくとも刃先部分が前記装置本体の内側から前記案内路へ突出する刃本体と、前記刃先部分に対して前記歯車の回転軸線の方向に一致する幅方向の両外側に配置されて該幅方向の外側を向き、かつ前記装置本体の内面に対して前記幅方向に対向し、前記刃先部分とともに前記案内路へ突出可能な一対のカバー外面を形成する刃カバーと、を有する。
上記結束装置では、前記刃本体は、刃厚方向を前記幅方向に交差する方向に一致させた状態で設けられた板状をなし、前記カバー外面における前記刃厚方向の寸法は、前記刃本体における該刃厚方向の寸法よりも大きくなっており、前記カバー外面は、前記刃本体から前記上下方向の少なくとも一方に広がっていてもよい。
上記結束装置では、前記カバー外面は、前記幅方向から見て、前記刃本体における前記案内路へ突出する領域をすべて覆っていてもよい。
上記結束装置では、前記刃カバーには、前記幅方向の内側を向くとともに該幅方向に間隔をあけて配置され、前記刃カバーを上方から見た平面視で、前記引き出し方向に前記刃先部分から離れた位置まで延びる一対のカバー内面が形成され、前記カバー内面同士の間には、前記刃先部分が配置されるとともに該刃先部分に対向して前記粘着テープが案内されるテープ案内空間が形成されていてもよい。
上記結束装置では、前記歯車は、回転方向に隣接する二つの前記歯同士の間に、前記入口に露出し、該入口から前記案内路に挿入された前記結束対象物を受け入れる受け入れ空間を形成するとともに、該受け入れ空間に前記結束対象物を受け入れた際に、回転することで前記粘着テープによって前記結束対象物を結束しながら前記粘着テープおよび前記結束対象物を前記案内路における前記下流側に向けて案内し、前記受け入れ空間に前記結束対象物を受け入れる前の位置となる待機位置の前記歯車において該受け入れ空間を上方から見た平面視で、該受け入れ空間を構成する二つの前記歯のうちの前記歯車の回転方向後方に位置する後方歯の歯厚中心における歯先部分は、該後方歯の歯厚中心における歯元部分よりも、前記引き出し方向の後方の位置か、または、前記引き出し方向に同じ位置に配置されていてもよい。
上記結束装置では、前記案内路における前記引き出し方向の後方に位置する内面は、前記入口から前記下流側に向かって、上方から見た平面視で前記引き出し方向の前方に向かうにしたがって下方に傾斜する入口側傾斜面を有していてもよい。
上記結束装置では、前記待機位置において、前記受け入れ空間を構成する二つの前記歯のうち、前記歯車の回転方向前方に位置する前方歯の歯厚中心における歯先部分は、前記案内路における前記引き出し方向の前方の内面に対向していてもよい。
上記結束装置の前記歯車では、複数の前記歯が回転方向に60度よりも大きい角度毎に等角度で配置されていてもよい。
上記結束装置の前記歯車では、四つの前記歯が回転方向に90度毎に配置されていてもよい。
上記結束装置では、前記装置本体には、前記案内路における下流端に連続し、前記案内路において前記粘着テープによって結束された前記結束対象物を前記下流端から前記案内路が延びる方向とは交差する交差方向に移動可能な逃げ空間が形成され、
前記逃げ空間では、前記上下方向の最大寸法よりも、該上下方向に直交する前記引き出し方向に沿う方向の最大寸法の方が大きくなっていてもよい。
上記結束装置では、前記装置本体は、下方を向く底面と、前記幅方向を向く一対の側面と、を有し、前記装置本体には、前記側面と前記底面とによって囲まれた磁石配置空間が形成され、上記結束装置は、吸着面が前記側面に沿う第一状態と、前記吸着面が前記底面に沿う第二状態との間で起倒動作可能に前記磁石配置空間に収容された磁石をさらに備えてもよい。
上記結束装置では、前記装置本体は、前記幅方向を向くとともに、該幅方向に間隔をあけて配置された一対の側面を有し、前記テープ保持部は、一方の前記側面の内側から前記粘着テープにおける前記幅方向の厚さ寸法よりも小さい突出高さで前記幅方向に突出し、前記粘着テープを内側から支持する第一支持面と、前記第一支持面によって支持される前記粘着テープの中心よりも後方で前記一方の前記側面の内側から前記第一支持面よりも大きな突出高さで前記幅方向に突出して、前記粘着テープを内側から支持する第二支持面と、を有していてもよい。
上記結束装置では、前記他方の前記側面には、前記テープ保持部に対応する位置において、前記幅方向に前記テープ保持部を露出させて前記幅方向に前記粘着テープを移動可能とする露出開口が形成され、前記装置本体には、前記露出開口に配置されて、前記粘着テープの前記幅方向への移動を規制する規制部が設けられていてもよい。
上記結束装置では、前記刃本体は、前記幅方向に前記装置本体の外側から内側に向かうにしたがって漸次上方に向かうことで先細り形状となった板状をなすとともに、刃厚方向を前記幅方向に交差する方向に一致させた状態で配置され、かつ、該幅方向に二つに分割されていてもよい。
上記結束装置は、前記装置本体に上方を向くように設けられた補助カッターをさらに備え、前記補助カッターは、前記装置本体の外側から内側に向かうにしたがって漸次上方に向かうことで先細り形状となった補助刃本体を有してもよい。
上記結束装置の前記装置本体には、前記補助刃本体の少なくとも刃先部分を上方から覆うとともに該刃先部分との間に前記粘着テープにおける前記自着部を配置可能な自着部配置空間を形成する補助カッター用刃先カバーが設けられ、前記補助カッター用刃先カバーには、前記自着部配置空間の内外を連通して前記自着部を通過させる連通スリットが設けられていてもよい。
上記の結束装置では、カッターの動作を円滑化することで結束作業を容易化し、作業効率の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る結束装置の全体斜視図である。 本発明の実施形態に係る結束装置の正面図である 本発明の実施形態に係る結束装置の断面図であって、図1のI-I断面を示す図である。 本発明の実施形態に係る結束装置の全体斜視図であって、テープカバーが開放位置にある状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る結束装置の断面図であって、図3のIII部の拡大図である。 本発明の実施形態に係る結束装置によって結束された結束対象物の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る結束装置のカッターを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る結束装置の断面図であって、図2のII-II断面を示す図であって、(a)は磁石が第一状態となっている場合を示し、(b)は磁石が第二状態となっている場合を示す図である。 本発明の実施形態に係る結束装置の補助カッター周辺を拡大して示す斜視図であって、(a)は図1のA部を前方から見た図であって、(b)は図1のA部を後方から見た図である。
以下、本発明の実施形態に係る結束装置100について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2に示すように結束装置100は、ロール状の粘着テープTを引き出しつつ結束対象物Kを結束する装置である。本実施形態において結束対象物Kは例えば包装袋であって、結束装置100は結束対象物Kの袋口を結束して封止する際に用いられるシーラとなっている。
図3に示すように粘着テープTは、片面のみが粘着剤が塗布されてなる粘着面F1となったシーリングテープであって、円環状の芯Xに巻き付けられてロール状をなしている。なおテープ幅は芯の幅に一致している。ここで粘着テープTの直径は45mm以下であるとよい。
(全体構成)
結束装置100は、粘着テープTを保持する装置本体1と、粘着テープTによって結束対象物Kを結束しつつ回転する歯車2と、装置本体1に設けられて結束対象物Kを粘着テープTによって結束した後に、粘着テープTの不要部分を切断するカッター3とを備えている。
本実施形態においては、結束装置100はさらに、装置本体1に設けられた磁石4、および補助カッター5を備えている。
(装置本体)
装置本体1は全体として矩形状または略矩形状をなし、粘着テープTを回転可能に保持するテープ保持部10、および、スリット状の案内路11を形成している。
ここで粘着テープTの回転軸線O1の延びる方向を装置本体1の幅方向D1とし、幅方向D1に交差する鉛直方向に沿う方向を装置本体1の上下方向D2とする。粘着テープTの引き出し方向D3は、幅方向D1および上下方向D2に交差する方向である。本実施形態において粘着テープTの引き出し方向D3は、粘着テープTの芯Xから離れる側となる水平方向の前方に向かうにしたがって上方に向かうように、水平方向に対して傾斜する方向となっている。以降、「引き出し方向D3の前方」、「引き出し方向D3の後方」を単に「前方」、「後方」と称する。
装置本体1の材質は特に限定されるものではないが、樹脂材料や非鉄金属材料等が例示される。また装置本体1の幅方向D1の寸法は20mm以下、上下方向D2の寸法は80mm以下、引き出し方向D3に沿う水平方向前後の寸法は110mm以下であるとよい。
また装置本体1はケース状をなし、上方を向く平面状の上面1a、下方を向く平面状の底面1b、幅方向D1を向くとともに幅方向D1に間隔をあけて配置された一対の平面状の側面1c1、1c2(図1参照)、前方を向く前面1d、および後方を向く後面1eを有している。
テープ保持部10は、一方の側面1c1の内側において上方、かつ後方の端側に設けられた第一支持部14および第二支持部15を有している。
第一支持部14は、一方の側面1c1の内側から、粘着テープTにおける幅方向D1の厚さ寸法よりも小さい突出高さで幅方向D1に突出する円環状の突起である。第一支持部14には、粘着テープTの芯Xに対して内側から対向し、芯Xを支持する円環状をなす外面である第一支持面14aが設けられている。
第二支持部15は、第一支持部14および第一支持面14aの中心、すなわち粘着テープTの中心よりも引き出し方向D3の後方、かつ下方に偏心した位置において、一方の側面1c1の内側から、第一支持面14aよりも大きな突出高さで幅方向D1に突出する円環状の突起である。本実施形態では第二支持部15は、粘着テープTの芯Xの幅寸法と同等の突出高さで形成されている。第二支持部15には、第一支持面14aの周方向の一部のみにおいて第一支持面14aと面一となって滑らかに連続する連続部15xを含む円環状をなす第二支持面15aが外面として設けられている。第二支持面15aにおける連続部15xは、後方、かつ下方を向いている。
ここで図4に示すように他方の側面1c2には、テープ保持部10に対応する位置において、幅方向D1、上方、および後方にテープ保持部10を露出させて幅方向D1にテープ保持部10に近接、離間させるように粘着テープTを移動可能とする露出開口1fが形成されている。そして露出開口1fを開閉させるテープカバー18が装置本体1には設けられている。テープカバー18は粘着テープTの幅方向D1への移動を規制する規制部としての機能を有している。
テープカバー18は、他方の側面1c2において上方、かつ後方の端部に連続するように設けられ、粘着テープTを幅方向D1、上方、および後方から覆っている。またテープカバー18は、後方の端において幅方向D1に延びる回動軸線O2回りに回動するように一対の側面1c1、1c2によって挟まれて支持されている。テープカバー18が粘着テープTを覆う閉塞位置から後方に向けて回動させられると、装置本体1に対してテープカバー18が後方に突出して粘着テープTを露出させる開放位置に配置される。
ここで装置本体1のうちの少なくともテープカバー18は、閉塞位置において粘着テープTの残量や色が視認可能となるように、光透過性を有する(透明の)材料によって形成されているとよい。テープカバー18には外面の一部を構成するとともに粘着テープTの形状に沿う円弧面1xが設けられている。
図3に戻って、円弧面1xはテープカバー18が閉塞位置に配置された状態で装置本体1における上方、かつ後方の端部に位置する。円弧面1xは、テープカバー18が閉塞位置に配置された状態で装置本体1の上面1aおよび後面1eに連続するように配置され、結束装置100の外形の一部分を形成している。
案内路11は、上方から見た平面視で、テープ保持部10に対して前方において上方へ開口する入口11xから下方に向かうにしたがって、上下方向D2に対して斜め後方に延びるように形成されている。案内路11は幅方向D1に装置本体1を貫通しており、前方に位置する前方内面11a、および後方に位置する後方内面11bによって形成されている。そして結束対象物Kの一部(少なくとも被結束部分)が案内路11の内側に配置可能となっている。
ここで詳しくは後述するが、案内路11の入口11xからは結束対象物Kを挿入可能となっている。そして案内路11において、結束対象物Kが入口11xから離れる側となる下流側に向けて案内されるようになっている。案内路11の下流端となる出口11yは装置本体1の上面1a、底面1b、前面1d、および後面1eには開口せず、装置本体1の内部に位置している。
そして案内路11における後方内面11bは、入口11xの近傍において入口11xから下流側に向かって、上方から見た平面視で下方に向かうにしたがって漸次前方に傾斜する入口側傾斜面11cを有している。
また装置本体1には、案内路11の下流端となる出口11yから連続してスリット状に延びる逃げ空間12が形成されている。逃げ空間12は案内路11と同様に幅方向D1に装置本体1を貫通しており、出口11yから案内路11の延びる方向とは交差する方向に、前方および後方の両方に延びるように形成されている。逃げ空間12は装置本体1の上面1a、底面1b、前面1d、および後面1eには開口せず、装置本体1の内部に位置している。逃げ空間12では、上下方向D2の最大寸法w1よりも、上下方向D2に直交する引き出し方向D3に沿う水平方向の最大寸法w2の方が大きくなっている。また水平方向に案内路11の出口11yから逃げ空間12の前方の端までの距離d1よりも、出口11yから逃げ空間12の後方の端までの距離d2の方が大きくなっている。
(歯車)
歯車2は、装置本体1に対して、幅方向D1に延びる回転軸線O3を中心として回転可能に支持されている。また歯車2は装置本体1における一方の側面1c1と他方の側面1c2とに挟まれるようにして装置本体1に設けられている。歯車2は案内路11の入口11x近傍に配置され、少なくとも歯先部分20aが案内路11の前方内面11aから後方内面11bに向けて突出可能な歯20を回転方向に複数形成した平歯車となっている。ここで歯車2の直径は25mm以下であるとよい。
図5に示すように歯車2は、回転によって歯先部分20aに粘着テープTを巻き付けつつ案内路11に向けて案内する。すなわち、上方から見て歯車2は後方から前方に向けて回転する。歯車2においては、粘着テープTの粘着面F1が上方を向く姿勢で、かつ、粘着面F1とは反対側の非粘着面F2が歯先部分20aに対向した状態で粘着テープTを歯先部分20aに巻き付けるようになっている。
歯車2は、回転方向に隣接する二つの歯20同士の間に、案内路11の入口11xから下方に向けて案内路11に挿入された結束対象物Kを受け入れ可能な受け入れ空間21を形成している。受け入れ空間21は案内路11の入口11xに露出している。歯車2にはこの受け入れ空間21を上方から覆うように粘着テープTが巻き付けられており、結束対象物Kによって粘着テープTの粘着面F1を下方に押し付けつつ、結束対象物Kを受け入れ空間21に受け入れた際に、歯車2が回転することで粘着テープTによって結束対象物Kを結束しながら粘着テープTおよび結束対象物Kを案内路11における下流側に向けて案内する。
歯車2の回転によって結束対象物Kが案内路11の下流側に案内される間に、粘着テープTには、図6に示すように粘着面F1が内側を向くリング状部R、およびリング状部Rに連続して粘着面F1同士が接着した自着部Jが構成される。そしてリング状部Rによって結束対象物Kが結束された後に、結束対象物Kが装置本体1の逃げ空間12へ到達し、逃げ空間12内で結束対象物Kは案内路11の出口11yから後方に離れる方向に移動させられる(図3参照)。
図5に戻って、受け入れ空間21に結束対象物Kを受け入れる前の歯車2の位置となる待機位置において、受け入れ空間21を上方から見たとき、受け入れ空間21を構成する二つの歯20のうちの回転方向後方(回転方向上流側)に位置する後方歯20Xの歯厚中心OHにおける歯先部分20aは、後方歯20Xの歯元部分20bよりも後方の位置に配置されている。後方歯20Xの歯面20cには、装置本体1における案内路11の後方内面11bを構成する入口側傾斜面11cが沿っている。すなわち後方歯20Xの歯面20cの傾斜角度と、入口側傾斜面11cの傾斜角度は略一致している。
また本実施形態では、待機位置において、受け入れ空間21を構成する二つの歯20のうちの歯車2の回転方向前方(回転方向下流側)に位置する前方歯20Yの歯厚中心における歯先部分20aは、案内路11における前方内面11aに対向している。これにより前方歯20Yよりもさらに回転方向前方に位置する歯20同士の間の空間は前方歯20Yによって閉鎖されている。好ましくは、待機位置において前方歯20Yと案内路11における前方内面11aとの隙間が、結束対象物Kの被結束位置が通過不能となる大きさになっているとよい。本実施形態の歯車2では、歯厚中心OHが回転方向に90度毎に配置され、歯車2には四つの歯20が等角度で形成されている。
ここで案内路11における前方内面11aのうち入口11x側の端部の部分は、歯車2の回転と同期して、後方に向けて突出する押さえ部材6によって形成されている。押さえ部材6は装置本体1の内側に設けられたスプリング60によって歯車2に向けて付勢されている(図3参照)。押さえ部材6は、前方歯20Yの歯先部分20aとの間に粘着テープTを挟み込み、前方歯20Yの歯先部分20aを後方に付勢することで、粘着テープTに自着部J(図6参照)を形成するようになっている。
(カッター)
図3に戻って、カッター3は、案内路11において歯車2の歯先部分20aが突出する位置よりも下流側に配置されている。カッター3は、待機位置の歯車2において案内路11の後方内面11bから前方内面11aに向かって突出して案内路11を上下方向D2に仕切るスイッチ部30と、スイッチ部30に接続された板状の刃本体31とを有している。さらにカッター3は、スイッチ部30と一体に設けられて刃本体31を幅方向D1から覆う刃カバー32を有している。
スイッチ部30は、案内路11の下流端となる出口11yに近接した位置に配置されている。結束対象物Kが歯車2を通過した後に、案内路11をさらに下流側に移動させられると、結束対象物Kがスイッチ部30を下方に向けて押し、スイッチ部30が案内路11の後方内面11bの側に退避する。すると、刃本体31の少なくとも刃先部分31aが、案内路11においてスイッチ部30の上流側で、かつ、歯車2の下流側において装置本体1の内側に配置された状態から後方内面11bより前方に突出する。なお結束対象物Kが案内路11に挿入されておらず結束対象物Kがスイッチ部30を下方に押していない状態では、刃本体31が装置本体1の内側に収納された状態になるように、装置本体1の内側に設けられたスプリング33が刃本体31を付勢している。
そして結束対象物Kが逃げ空間12内で後方に移動させようとすると、案内路11に配置された粘着テープTの自着部Jに刃先部分31aが接触し、自着部Jが中途位置で切断される。この際、自着部Jとリング状部Rとの接続部分から15〔mm〕以上離れた位置で自着部Jが切断されるとよい。
そして刃本体31は、幅方向D1に装置本体1の外側から内側に向かうにしたがって漸次上方に向かうことで、幅方向D1の中央位置に向けて先細り形状となっている。また刃本体31は、刃厚方向を幅方向D1に交差する方向に一致させた状態で配置され、幅方向D1の中央位置で二つに分割されている。
図7に示すように刃カバー32は、刃本体31の少なくとも刃先部分31aを幅方向D1の両外側から覆うように設けられている。すなわち少なくとも刃先部分31aが、幅方向D1からみて刃カバー32に対して重なるように刃カバー32が設けられている。刃カバー32には、刃先部分31aに対して幅方向D1の両外側に配置されて幅方向D1の外側を向き、かつ装置本体1の内面となる側面1c1、1c2(参照)の裏面に対して幅方向D1に対向する一対のカバー外面32aが形成されている。カバー外面32aは刃先部分31aとともに案内路11に突出する。
本実施形態においてカバー外面32aは、刃本体31が案内路11へ最も突出した状態で、刃本体31が当該案内路11へ突出する領域のすべてを覆うような大きさになっている。また刃本体31の刃厚方向の寸法よりもカバー外面32aにおける刃厚方向の寸法の方が大きくなっているとともに、刃本体31から上下方向D2の上下両方に広がっている。さらには、刃カバー32を上方から見た平面視で、カバー外面32aは刃先部分31aよりも前方まで延びている。
また各々の刃カバー32には、幅方向D1の内側を向くとともに、刃カバー32を上方から見た平面視で刃先部分31aよりも前方まで延びる一対のカバー内面32bが形成されている。すなわちカバー内面32bはカバー外面32aの裏面となっており、カバー内面32b同士は幅方向D1に間隔をあけて配置されている。そしてカバー内面32b同士の間には、刃先部分31aよりも前方において粘着テープTを案内するテープ案内空間35が形成されている。テープ案内空間35には刃先部分31aが配置され、刃先部分31aに対向した状態で粘着テープTが案内される。カバー内面32b同士の幅方向D1の距離は粘着テープTのテープ幅と同等であるとよい。すなわちカバー内面32bと粘着テープTとの間に微小な隙間が形成された状態で、テープ案内空間35において粘着テープTが案内されるとよい。またカバー内面32bにおける前方端は、前方に向かうにしたがって幅方向D1の外側に向かって傾斜するように面取りされている。
(磁石)
磁石4は、装置本体1における前方かつ下方の端部、および後方かつ下方の端部において装置本体1の内側に収容されている。より具体的に磁石4は、図8(a)および図8(b)に示すように装置本体1の内側において形成された一対の側面1c1、1c2と底面1bとに囲まれた直方体(または立方体)形状の磁石配置空間40に収容されている。磁石4は矩形板状をなしている。引き出し方向D3に沿う水平方向の磁石4における第一幅方向の寸法h1(図3参照)は、磁石配置空間40における水平方向の寸法と同等か、若干小さくなっている。
また磁石4の第一幅方向に直交する第二幅方向、すなわち幅方向D1の寸法h2は、磁石配置空間40における上下方向D2の寸法および幅方向D1の寸法と同等か、若干小さくなっている。よって磁石4と磁石配置空間40との間には若干の隙間が設けられている。磁石4における第一幅方向および第二幅方向に直交する磁石厚さ方向を向く少なくとも片面が吸着面4aになっており、磁石配置空間40において磁石4は、図8(a)に示すように吸着面4aが側面1c2(または側面1c1)に沿う第一状態と、図8(b)に示すように吸着面4aが底面1bに沿う第二状態との間で起倒動作可能になっている。
ここで磁石配置空間40には、側面1c2(および/または側面1c1)の裏面から幅方向D1の内側に突出するとともに、底面1bの裏面上に配置された突起41が設けられている。この突起41における幅方向D1の寸法t、すなわち側面1c2(1c1)の裏面からの突出寸法は磁石厚さ寸法よりも小さく、好ましくは磁石厚さ寸法の1/2以下であるとよい。第一状態では磁石4は突起41上に起立して配置され、第一状態から第二状態に移行する際に、磁石4は突起41上から、自重によって回転し、倒れるように動作する。
(補助カッター)
図9(a)および図9(b)に示すように、補助カッター5は、装置本体1において前方、かつ上方の端部に設けられている。補助カッター5は、装置本体1から突出する板状の補助刃本体50を有している。また補助刃本体50は上方を向いている。本実施形態では補助刃本体50の刃先部分50aは、上方に向かうにしたがって前方に傾斜するように装置本体1の前方、かつ上方の端部から突出している。刃先部分50aは、幅方向D1に装置本体1の外側から内側に向かうにしたがって漸次上方に向かうことで、幅方向D1の中央位置に向けて先細り形状となっている。補助刃本体50は、カッター3の刃本体31と同様に、刃厚方向を幅方向D1に交差する方向に一致させた状態で配置され、幅方向D1の中央位置で二つに分割されている。
ここで補助カッター5の上方において、補助刃本体50の刃先部分50aを上方から覆うとともに刃先部分50aとの間に粘着テープTにおける自着部Jを配置可能な自着部配置空間51を形成する補助カッター5用の刃先カバー53が、装置本体1に設けられている。また刃先カバー53には、自着部配置空間51の内外を連通して自着部Jを通過させる連通スリット53aが設けられている。
連通スリット53aは、幅方向D1の中央位置よりも一方に寄った位置において上方に開口する入口53bを有している。そして連通スリット53aは、入口53bから幅方向D1の他方に向かって斜め下方に延びるとともに、自着部配置空間51に開口する出口53cを有している。結束後の結束対象物Kから延びた自着部Jの残部を入口53bから挿入し、出口53cを通じて自着部配置空間51に自着部Jの残部を配置させ、自着部Jを中途位置で補助刃本体50の刃先部分50aに向けて下方に押し付けることで、自着部Jに刃先部分50aを貫通させることが可能となっている。
(作用効果)
以上説明した本実施形態の結束装置100では、カッター3が少なくとも刃本体31の刃先部分31aを幅方向の両外側から覆う刃カバー32を有している。そして刃カバー32のカバー外面32aが装置本体1の内面となる側面1c1、1c2の裏面に対向して、接触摺動もしくは側面1c1、1c2の裏面と若干の隙間をあけて突出動作することになる。したがって、刃本体31が突出動作を行う際には刃本体31が幅方向D1にがたつくことを回避でき、刃本体31の突出動作を円滑化することができる。
さらに刃カバー32が設けられていることで、少なくとも刃先部分31aが案内路11において幅方向D1に露出することがなくなり、結束装置100の使用者が誤って刃先部分31aに触れてしまうことがなくなり、安全性を向上することができ、ユーザビリティ向上につながる。特に本実施形態の刃カバー32は、刃本体31における案内路11へ突出する領域のすべてを覆うような大きさになっている。このため、さらに安全性を向上できる。
また本実施形態では、刃本体31の刃厚方向の寸法は、刃本体31における刃厚方向の寸法よりも大きくなっており、刃本体31から上下方向D2の上下両方に広がっているため、案内路11に配置された刃先部分31aに対して上方や下方から触れてしまうことも回避でき、さらに安全性を向上できる。
ここで仮に刃カバー32が設けられていない場合、使用者が案内路11の幅幅方向D1の中央に粘着テープTを配置しない状態、極端に言うと装置本体1の側面1c1、1c2よりも幅方向D1の外側に粘着テープTが飛び出した状態では、粘着テープTをカッター3で切断することはできない。この点、本実施形態では刃カバー32が設けられ、カバー内面32b同士の間には粘着テープTを案内するテープ案内空間35が形成されている。したがってカバー内面32b同士の間に粘着テープTを挟み込むことで粘着テープTが装置本体1から飛び出すことを抑制でき、かつ粘着テープTの幅方向D1への振れを抑制でき、案内路11に突出した刃本体31によって確実に自着部Jを接触させて切断することが可能となる。また本実施形態ではカバー内面32bにおける前方端が面取りされていることで、より確実に粘着テープTを刃先部分31aに誘導でき、粘着テープTの切断を容易化できる。
ところで、結束対象物Kを歯車2における受け入れ空間21に配置する際には、この受け入れ空間21の位置を上方から把握し難く、結束作業に手間を要するといった問題がある。この点、本実施形態では待機位置において、歯車2の受け入れ空間21を形成する後方歯20Xの歯先部分20aは後方歯20Xの歯元部分20bよりも上方からの平面視で後方の位置に配置されている。このため、上方から見たとき、受け入れ空間21の位置を把握し易くなり、受け入れ空間21に結束対象物Kを容易に配置できる。この結果、結束作業を容易化でき、作業効率を向上することができる。
またこのように受け入れ空間21の位置が把握し易くなることで、例えば歯車2の径を小さくしても、受け入れ空間21へ結束対象物Kを容易に配置することができる。この結果、歯車2の小径化して装置本体1の外形寸法を小さくすることも可能となり、結束装置100全体を小型化することができる。
また装置本体1において、案内路11の入口11x近傍には入口側傾斜面11cが設けられている。このため、入口側傾斜面11cに結束対象物Kを沿わせながら下方に移動させて受け入れ空間21に結束対象物Kを配置することができ、結束作業をさらに容易化できる。
また待機位置において、歯車2の受け入れ空間21を形成する前方歯20Yの歯先部分20aは、案内路11における前方内面11aに対向している。そして特に本実施形態では、歯20における歯厚中心OHが回転方向に90度毎に配置されて四つの歯が設けられていることで、受け入れ空間21が引き出し方向D3に大きくなり、受け入れ空間21に結束対象物Kを容易に配置できるだけでなく、歯車2の径を小さくしても受け入れ空間21の引き出し方向D3の寸法を十分に確保できるため、歯車2を小径化でき、結束装置100全体の小型化が可能となる。
また装置本体1の逃げ空間12では、上下方向D2の最大寸法w1よりも引き出し方向D3に沿う水平方向の最大寸法w2の方が大きくなっている。よって逃げ空間12の上下方向D2の高さ寸法を抑えることで、装置本体1の上下方向D2の寸法を小さくでき、結束装置100の高さを抑えることができる。そして結束装置100の高さを抑えつつも、結束後の結束対象物Kを逃げ空間12において引き出し方向D3に沿って移動させることにより、結束対象物Kの移動距離を十分に確保でき、粘着テープTの自着部Jの長さを十分に確保した状態で自着部Jを切断することができ、十分な結束強度を得ることができる。
また磁石4が装置本体1の磁石配置空間40に収容されて起倒可能になっていることで、第一状態では装置本体1の側面1c1、1c2を金属部材Zに接触させることで側面1c1、1c2を金属部材Zに固定でき、結束装置100の不使用時には、例えば冷蔵庫の側面等に結束装置100を固定しておくことができる。さらには、第二状態では装置本体1の底面1bを金属部材Zに接触させることで底面1bを金属部材Zに固定でき、結束装置100の使用時には、例えば金属製のテーブル等に結束装置100を固定した状態で結束作業を行うことができる。このため非常に使用性が高い。ここで磁石配置空間40に突起41が設けられていない場合には、第一状態から第二状態へ移行する際に磁石4が倒れず、第一状態の姿勢を維持してしまうようなケースが発生し得る。この点、本実施形態では磁石配置空間40に突起41が設けられていることで磁石4の向きを確実に変化させ、第一状態から第二状態へとスムーズに移行させることができる。
またテープ保持部10は第一支持面14aを有している。ここで仮に第一支持面14aが粘着テープTの厚さ寸法と同等の高さまで突出している場合、特に粘着テープTの芯Xの内径と第一支持部14の外径とが同等の寸法となっていると、粘着テープTの第一支持部14からの脱着作業に手間を要してしまう。この点、本実施形態では第一支持面14aは粘着テープTにおける幅方向D1の厚さ寸法よりも小さい突出高さで突出しているため、粘着テープTの第一支持部14からの脱着作業を容易化でき、粘着テープTの交換作業を容易化できる。
また、第一支持面14aが粘着テープTにおける幅方向D1の厚さ寸法よりも小さい突出高さで突出していることで、粘着テープTが回転する際の第一支持面14aに対する摺動抵抗を低減することができ、粘着テープTのスムーズな引き出しが可能となる。
また、引き出し方向D3に粘着テープTが引き出されると、粘着テープTの芯Xには前方、および上方に引っ張られるように外力が作用する。この際、第二支持面15aによって上記外力を受け、粘着テープTの前方かつ上方への移動を規制することができる。そして第二支持面15aは、第一支持面14aよりも大きな突出高さで突出しているため、粘着テープTに作用する上記外力を十分に受け止めることができるとともに、第二支持面15aは第一支持面14aの周方向の一部において形成されているため、粘着テープTの第一支持部14からの脱着作業の邪魔になることがない。
またカッター3における刃本体31は、幅方向D1の中央位置で二つに分割されている。このため一般的なカッターナイフの刃を並べて配置することによって刃本体31を構成することができる。したがってカッター3のコストを抑えることができる。
また補助カッター5を設けたことで、結束後の結束対象物Kから延びる自着部Jに孔をあけることができ、この孔をきっかけとして、自着部Jを所望の位置で容易にカットすることができる。さらには補助カッター5の上方には刃先カバー53が設けられている。このため安全性を確保できる。さらには、刃先カバー53には連通スリット53aが設けられているため、上方から自着部Jを刃先カバー53の内側の自着部配置空間51に配置できるため、自着部Jへの孔あけ作業が容易となる。さらには、連通スリット53aが入口53bから幅方向D1に向かって斜め下方に延びているため、自着部Jを、連通スリット53aを通じて円滑に自着部配置空間51に配置することができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、粘着テープTの引き出し方向D3は、上下方向D2に交差する方向であればよく、粘着テープTが斜め下方に引き出されるような方向であってもよいし、引き出し方向D3が水平方向に一致していてもよい。
また、磁石4や補助カッター5は必須ではない。補助カッター5の設置位置も特に限定されるものではない。
またカッター3、補助カッター5の材質や形状も特に限定されず、これらカッター3、5は、例えば広くテープカッター等に採用されている複数の三角形が鋸刃状に並んだ金属製や樹脂製の切断刃を有するものであってもよい。
またカッター3の刃カバー32におけるカバー外面32aは、刃本体31から上下方向D2の少なくとも一方に広がっていてもよい。すなわちカバー外面32aは、刃本体31から上下方向D2のうちの下方のみ、または上方のみに広がっていてもよい。
また歯車2の待機位置において、後方歯20Xの歯先部分20aと、後方歯20Xの歯元部分20bとが、上方から見た平面視で、引き出し方向D3に同じ位置に配置されていてもよい。すなわち後方歯20Xの歯先部分20aと、後方歯20Xの歯元部分20bとが水平方向に同じ位置に配置されていてもよい。
さらには、歯車2の歯20は90度よりも小さい角度や大きい角度毎に配置されてもよい。すなわち歯20が60度よりも大きい角度、例えば72度毎に等角度で配置されることで、五つの歯が設けられてもよい。
またテープ保持部10の第一支持部14および第二支持部15は必ずしも円環状をなしていなくともよい。よって第一支持面14aおよび第二支持面15aも円環状をなしていなくともよい。例えば、第一支持面14aは、環状面の一部分からなる円弧面であってもよく、この場合、第二支持面15aはこの第一支持面14aを構成する円弧面の前方端よりも後方に設けられた面であってもよい。また第二支持面15aは第一支持面14aを構成する円弧面とは離れた位置に形成されてもよく、例えば円弧面を前方側に形成し、第二支持面15aを後方側に形成してもよい。
またテープカバー18は必ずしも設けられなくともよく、この場合、テープカバー18に代えて例えば粘着テープTの幅方向D1への移動を規制する規制部となる部材を装置本体1に別途設けるとよい。
また結束装置100の全体を収容する装置ケースを設け、可搬性を高めてもよい。
本発明の結束装置によれば、カッターの動作を円滑化することで結束作業を容易化し、作業効率の向上を図ることができる。
1…装置本体
1b…底面
1c1…側面
1c2…側面
1f…露出開口
2…歯車
3…カッター
4…磁石
4a…吸着面
5…補助カッター
10…テープ保持部
11…案内路
11a…前方内面
11a…入口
11b…後方内面
11c…入口側傾斜面
11x…入口
11y…出口
12…空間
14…第一支持部
14a…第一支持面
15…第二支持部
15a…第二支持面
20…歯
20X…後方歯
20Y…前方歯
20a…歯先部分
20b…歯元部分
21…受け入れ空間
31…刃本体
31a…刃先部分
32…刃カバー
32a…カバー外面
32b…カバー内面
35…テープ案内空間
40…磁石配置空間
50…補助刃本体
51…自着部配置空間
53…刃先カバー
53a…連通スリット
53b…入口
53c…出口
100…結束装置
D1…上下方向
D1…幅方向
D2…上下方向
D3…引き出し方向
OH…歯厚中心
O3…回転軸線
K…結束対象物
T…粘着テープ
R…リング状部
J…自着部
F1…粘着面

Claims (16)

  1. 片面が粘着面となったロール状をなす粘着テープを、該粘着面が上方を向く姿勢で上下方向に交差する引き出し方向に引き出しつつ前記粘着面に結束対象物を押し付けることで、該結束対象物に粘着して形成されるリング状部、および該リング状部に連続して前記粘着面同士が接着した自着部を前記粘着テープに対して構成させながら、前記リング状部によって前記結束対象物を結束する結束装置であって、
    前記粘着テープを保持するテープ保持部、および、該テープ保持部に対して前記引き出し方向の前方において上方へ開口する入口から延びるスリット状をなして前記結束対象物を該入口から離れる下流側に向けて案内する案内路を形成するとともに、ケース状をなす装置本体と、
    前記装置本体に対して回転可能に支持され、少なくとも歯先部分が前記案内路に突出可能な歯を回転方向に複数形成するとともに、回転によって前記歯先部分に前記粘着テープを巻き付けて前記案内路に向けて案内する歯車と、
    前記装置本体に設けられて、前記案内路における前記結束対象物の前記下流側への移動に応じて形成される前記自着部を切断するカッターと、
    を備え、
    前記カッターは、前記案内路における前記歯先部分が突出する位置よりも前記下流側で、少なくとも刃先部分が前記装置本体の内側から前記案内路へ突出する刃本体と、
    前記刃先部分に対して前記歯車の回転軸線の方向に一致する幅方向の両外側に配置されて該幅方向の外側を向き、かつ前記装置本体の内面に対して前記幅方向に対向し、前記刃先部分とともに前記案内路へ突出可能な一対のカバー外面を形成する刃カバーと、
    を有する結束装置。
  2. 前記刃本体は、刃厚方向を前記幅方向に交差する方向に一致させた状態で設けられた板状をなし、
    前記カバー外面における前記刃厚方向の寸法は、前記刃本体における該刃厚方向の寸法よりも大きくなっており、
    前記カバー外面は、前記刃本体から前記上下方向の少なくとも一方に広がっている請求項1に記載の結束装置。
  3. 前記カバー外面は、前記幅方向から見て、前記刃本体における前記案内路へ突出する領域をすべて覆っている請求項1または2に記載の結束装置。
  4. 前記刃カバーには、前記幅方向の内側を向くとともに該幅方向に間隔をあけて配置され、前記刃カバーを上方から見た平面視で、前記引き出し方向に前記刃先部分から離れた位置まで延びる一対のカバー内面が形成され、
    前記カバー内面同士の間には、前記刃先部分が配置されるとともに該刃先部分に対向して前記粘着テープが案内されるテープ案内空間が形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の結束装置。
  5. 前記歯車は、回転方向に隣接する二つの前記歯同士の間に、前記入口に露出し、該入口から前記案内路に挿入された前記結束対象物を受け入れる受け入れ空間を形成するとともに、該受け入れ空間に前記結束対象物を受け入れた際に、回転することで前記粘着テープによって前記結束対象物を結束しながら前記粘着テープおよび前記結束対象物を前記案内路における前記下流側に向けて案内し、
    前記受け入れ空間に前記結束対象物を受け入れる前の位置となる待機位置の前記歯車において該受け入れ空間を上方から見た平面視で、該受け入れ空間を構成する二つの前記歯のうちの前記歯車の回転方向後方に位置する後方歯の歯厚中心における歯先部分は、該後方歯の歯厚中心における歯元部分よりも、前記引き出し方向の後方の位置か、または、前記引き出し方向に同じ位置に配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の結束装置。
  6. 前記案内路における前記引き出し方向の後方に位置する内面は、前記入口から前記下流側に向かって、上方から見た平面視で前記引き出し方向の前方に向かうにしたがって下方に傾斜する入口側傾斜面を有する請求項5に記載の結束装置。
  7. 前記待機位置において、前記受け入れ空間を構成する二つの前記歯のうち、前記歯車の回転方向前方に位置する前方歯の歯厚中心における歯先部分は、前記案内路における前記引き出し方向の前方の内面に対向している請求項5または6に記載の結束装置。
  8. 前記歯車では、複数の前記歯が回転方向に60度よりも大きい角度毎に等角度で配置されている請求項5から7のいずれか一項に記載の結束装置。
  9. 前記歯車では、四つの前記歯が回転方向に90度毎に配置されている請求項8に記載の結束装置。
  10. 前記装置本体には、前記案内路における下流端に連続し、前記案内路において前記粘着テープによって結束された前記結束対象物を前記下流端から前記案内路が延びる方向とは交差する交差方向に移動可能な逃げ空間が形成され、
    前記逃げ空間では、前記上下方向の最大寸法よりも、該上下方向に直交する前記引き出し方向に沿う方向の最大寸法の方が大きくなっている請求項1から9のいずれか一項に記載の結束装置。
  11. 前記装置本体は、
    下方を向く底面と、
    前記幅方向を向く側面と、
    を有し、
    前記装置本体には、前記側面と前記底面とによって囲まれた磁石配置空間が形成され、
    吸着面が前記側面に沿う第一状態と、前記吸着面が前記底面に沿う第二状態との間で起倒動作可能に前記磁石配置空間に収容された磁石をさらに備える請求項1から10のいずれか一項に記載の結束装置。
  12. 前記装置本体は、前記幅方向を向くとともに、該幅方向に間隔をあけて配置された一対の側面を有し、
    前記テープ保持部は、
    一方の前記側面の内側から前記粘着テープにおける前記幅方向の厚さ寸法よりも小さい突出高さで前記幅方向に突出し、前記粘着テープを内側から支持する第一支持面と、
    前記第一支持面によって支持される前記粘着テープの中心よりも後方で前記一方の前記側面の内側から前記第一支持面よりも大きな突出高さで前記幅方向に突出して、前記粘着テープを内側から支持する第二支持面と、
    を有する請求項1から11のいずれか一項に記載の結束装置。
  13. 前記他方の前記側面には、前記テープ保持部に対応する位置において、前記幅方向に前記テープ保持部を露出させて前記幅方向に前記粘着テープを移動可能とする露出開口が形成され、
    前記装置本体には、前記露出開口に配置されて、前記粘着テープの前記幅方向への移動を規制する規制部が設けられている請求項12に記載の結束装置。
  14. 前記刃本体は、前記幅方向に前記装置本体の外側から内側に向かうにしたがって漸次上方に向かうことで先細り形状となった板状をなすとともに、刃厚方向を前記幅方向に交差する方向に一致させた状態で配置され、かつ、該幅方向に二つに分割されている請求項1から13のいずれか一項に記載の結束装置。
  15. 前記装置本体に上方を向くように設けられた補助カッターをさらに備え、
    前記補助カッターは、前記装置本体の外側から内側に向かうにしたがって漸次上方に向かうことで先細り形状となった補助刃本体を有する請求項1から14のいずれか一項に記載の結束装置。
  16. 前記装置本体には、前記補助刃本体の少なくとも刃先部分を上方から覆うとともに該刃先部分との間に前記粘着テープにおける前記自着部を配置可能な自着部配置空間を形成する補助カッター用刃先カバーが設けられ、
    前記補助カッター用刃先カバーには、前記自着部配置空間の内外を連通して前記自着部を通過させる連通スリットが設けられている請求項15に記載の結束装置。
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