JP4158241B2 - ラミネート装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネート装置に係るものであり、特にラミネートした積層体を切断する部分の構成に特徴のあるラミネート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カード等の用紙を合成樹脂フィルム等のシートによってラミネートするラミネート装置が知られている。図23は、従来技術のラミネート装置を示す斜視図である。図24は、従来技術のラミネート装置の主要な構成部分を示す概略構成図である。
【0003】
従来技術のラミネート装置100は、大きく分けて、用紙供給部I、シート供給部II、ラミネート処理部III 及び切断部IVによって構成される。ここで用紙供給部Iは、書類やカード等の用紙Pを供給する部分であり、給紙トレイ101が設けられている。給紙トレイ101の先端部には、用紙Pを挾持ローラ103a,103bの挟持位置に案内するガイド板101aが設けられている。給紙トレイ101は、装置本体100aに装着され、そのガイド板101aによって形成された案内路部分が、装置本体100aに装着されたシートカセット102の非粘着シートロール102aと粘着シートロール102bとの間に入り込む状態となる。
【0004】
続くシート供給部IIは、用紙Pをラミネートするためのシートを供給する部分である。シート供給部IIはカセット式になっており、シートカセット102内には、図24に示す様に、二本のシートロール102a,102bが回転可能に支持されている。シートカセット102内のシートロールの内、図面上方に図示したシートロール102aは、合成樹脂フィルムによって形成された長尺帯状の非粘着シートS1がロール状に巻回されたものである。また図面下方に示したシートロール102bは、フィルムの片面側に粘着層が形成された長尺帯状の粘着シートS2を、その粘着面が内側になる様に、ロール状に巻回したものである。そしてシート供給部IIのシートカセット102からは、非粘着シートロール102aから繰り出された非粘着シートS1に、粘着シートロール102bから繰り出された粘着シートS2の粘着面が対向するような状態で、双方のシートが重ねられてラミネート処理部III に供給される。
【0005】
ラミネート処理部III は、一対の挟持ローラ103a,103bを持つ部分である。そしてラミネート処理部III では、挟持ローラ103a,103bの間に用紙供給部Iから供給される用紙Pを挟み込んでラミネートする。すなわち挾持ローラ103a,103bの間には、上記した一対のシートS1,S2に挟まれた状態で用紙Pが供給され、シートS1,S2と用紙Pとが一体化される。
【0006】
また切断部IVは、ラミネート処理部III から送り出される積層体R、より具体的には用紙PがシートS1,S2によってラミネートされたものを、その送り出し方向に直交する方向に切断する部分である。従来技術のラミネート装置では、切断部IVに、積層体Rをその送り出し方向と直交する方向(以下 X方向)に切断する横カッター刃104が設けられている。前記横カッター刃104は、図23(b)及び図24に示す様に、挟持ローラ103a,103bの積層体Rの送出側において、装置本体100aの幅方向に掛け渡された軸104aにスライド自在に支持されている。そして積層体Rを任意の切断位置まで送り出し、その位置で横カッター刃104を幅方向にスライドさせることにより、積層体Rをその送り出し方向の任意の位置でX方向に切断することができる様になっている。
【0007】
以上の様に構成されたラミネート装置100を使用する際には、先ず最初にシートカセット102の上下に支持された非粘着シートロール102a及び粘着シートロール102bのそれぞれから繰り出された非粘着シートS1及び粘着シートS2の先端部を相互に接着し、挾持ローラ103a,103bに挟み込む。続いて給紙トレイ101にカード等の用紙Pを載せ、用紙Pを前方に押し込む。その結果、用紙Pの先端がガイド板101aによって導かれ、用紙Pは非粘着シートロール102a及び粘着シートロール102bからそれぞれ繰り出されたシートS1,S2の間を通り、挾持ローラ103a,103bの挾持位置に導かれる。
【0008】
続いてハンドル103cを操作して一方の挾持ローラ103aを所定方向に回転させると、非粘着シートS1及び粘着シートS2と共に用紙Pが挾持ローラ103a,103bに引き込まれ、用紙PがシートS1,S2によってラミネートされ、積層体Rとなって前方に送り出される。
【0009】
そして積層体Rを横カッター刃104によってX方向に切断すると、PETフィルム等のシートによってラミネートされた用紙(積層体)が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明した従来技術のラミネート装置は、横カッター刃を持ち、積層体Rを任意の長さに切断することができる。そのため従来技術のラミネート装置では、用紙Pの送り出し方向の端縁部分については、ラミネートするシート同士が相互に接着された縁取部を任意の幅で残すことができる。
【0011】
しかしながら従来技術のラミネート装置は、積層体RをX方向について切断する手段を持つだけであり、送り方向(以下Y方向)に積層体Rを切断する手段を持たない。すなわちラミネート装置に装着するシートロールの幅は、規格その他によって段階的に決まっているのに対し、これらのシートによってラミネートされる用紙Pの幅は常に一定であるというわけではない。そのため出来上がった積層体RのX方向における縁取部の幅は、用紙Pの幅によって変化することになり、用紙PのX方向の端縁部分に形成される縁取部については、その幅を任意に設定することができなかった。
【0012】
そのためラミネートするシートの幅に比べて用紙Pの幅が極端に小さく、出来上がった積層体RのX方向の縁取部の幅が必要以上に大きくなる場合には、横カッター刃104によって切断された積層体RのX方向に残された不要な縁取部を、はさみやカッターによって別途切除しなければならないという問題があった。
【0013】
そこで本出願人は、先に切断部IVに、送り方向、すなわちY方向に積層体Rを切断する縦カッター刃を設け、積層体RをX方向だけでなくY方向にも切断することができるラミネート装置を発明し、特願平10−67755号、特願平10−67755号として出願した。本出願人が先に出願した発明は、従来技術の横カッター刃と、挾持ローラの間に、縦カッター刃を設けた構成である。
【0014】
特願平10−67755号等で採用した縦カッター刃は、いわゆる三角刃であり、その刃先が積層体の送り出し方向の上流側を向くような姿勢を保持し、挾持ローラの下流側に配される。そして挾持ローラから送り出された積層体は、縦カッター刃に当たり、積層体は送り方向に切断される。
【0015】
ところで本出願人が上記した発明のラミネート装置を試作し、実験を重ねたところ、試作したラミネート装置は、縦カッターの部分で、積層体がしわになり、切断が円滑に行われずゴチャゴチャになってしまうことがあった。この理由を研究したところ、次の通りであった。すなわち本出願人が、特願平10−67755号等として出願した発明では、いわゆる三角刃のカッターを採用し、挾持ローラ103a,103bの送り力を利用して積層体を切断する。上記した構成は、挾持ローラ103a,103bから力を受けて積層体が移動することを利用して切断するものであり、積層体の移動力だけを利用して積層体自体を押し切りするものである。そのため積層体が円滑に切れている場合は、問題は生じないが、何らかのきっかけで、積層体が切れにくい状態となると、新たな積層体が次々と刃先に向かって送られてくるため、積層体自体に垂直方向の分力が発生し、積層体が床面から浮き上がってしまう。そのため積層体はますます切れない状態となり、悪循環となって縦カッター刃の直前でゴチャゴチャに折れ重なってしまう。
【0016】
このような問題点を解決するためには、縦カッター刃を挾持ローラの押圧作用部に極めて近い位置に配置し、挾持ローラによる積層体の押圧力が影響している状態で積層体を縦カッター刃に当接させればよい。しかしながら挾持ローラは円形であり、積層体を押圧する挾持部分は中心軸線上にあるので、押圧作用部は挾持ローラの外径部分からは離れている。そのため縦カッター刃を挾持ローラの押圧作用部に近接させることは困難である。また挾持ローラに小径のものを採用すると、縦カッター刃を押圧作用部に近接させることも可能ではあるが、このような小径ローラを使用すると、挾持ローラの主たる作用である肝心のラミネート作用が不十分となる。そのため挾持ローラの直径を小型化する方策にも限界がある。
【0017】
そこで本発明は、本出願人が先に開示した特願平10−67755号等に記載のラミネート装置をさらに改良し、積層体の浮き上がりを防止して、積層体を送り方向に円滑に切断することができるラミネート装置の開発を課題とするものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、被積層物を供給する被積層物供給部と、前記被積層物に積層するためのシートを供給するシート供給部と、前記被積層物供給部から供給される被積層物と前記シート供給部から供給されるシートを一対の挾持ローラの間に挟んで積層し、積層体として送り出すラミネート処理部と、ラミネート処理部から送り出された前記積層体をその送り出し方向に切断する縦切断部と、前記ラミネート処理部の前記挾持ローラと前記縦切断部との間に設けられ、前記積層体を挟んで保持する保持部とを備え、前記保持部は、前記ラミネート処理部から送り出された前記積層体を支持する平面を有する受け面部材と、その受け面部材の前記平面に対して前記積層体を付勢する付勢部材とによって構成されていることを特徴とするラミネート装置である。なお、被積層物としては、従来技術で説明した用紙の他、金属薄板や刺繍した布等も活用できる。
【0019】
本発明のラミネート装置の基本構成は、従来技術のそれと同様であり、用紙等の被積層物とシートを一対の挾持ローラの間で挟んで積層し、ラミネートするものである。また本発明のラミネート装置では、送り方向に積層体を切断する縦カッター刃を有し、積層体Rを送り方向に沿って切断することができる。したがって本発明のラミネート装置では、ラミネートされる被積層物の幅に合わせて積層物の幅を調節することができる。そして特に本発明のラミネートの装置では、ラミネート処理部の挾持ローラと縦カッター刃の間に、積層体又はシートを挟んで保持する保持部が設けられているので、積層体又はシートは、縦カッター刃と当接する直前において保持される。そのため本発明のラミネート装置では、積層物の浮き上がりが防止され、積層体を送り方向に円滑に切断することができる。
【0020】
また上記した発明をさらに改良した請求項2に記載の発明は、前記付勢部材はローラ状部材であって、そのローラ状部材の直径は、前記挾持ローラの直径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置である。
【0021】
本発明のラミネート装置では、外形の小型も可能である。
【0022】
また請求項3に記載の発明は、前記縦切断部は、前記挾持ローラの摩擦力によって送り出された前記積層体を切断することを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネート装置である。
【0023】
【0024】
また請求項4に記載の発明は、前記縦切断部の前記送り出し方向下流側に設けられ、前記積層体を前記送り出し方向に直行する方向に切断する横切断部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のラミネート装置である。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態のラミネート装置の概略平面図である。図2は、本発明の実施形態のラミネート装置で使用するシートカセットの断面図である。図3は、図2のラミネート装置に装着された状態のシートカセットの断面図である。図4は、ラミネート装置に対するシートカセットの装着途中の状態を示すシートカセットの断面図である。図5は、従動ローラ及び押さえ棒周辺の斜視図である。図6は、揺動アームを開いた状態における挾持ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図である。図7は、揺動アームを閉じる途中における挾持ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図である。図8は、揺動アームを閉じると共に縦カッター刃を積層体に貫通させた状態における挾持ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図である。図9は、本発明の実施形態のラミネート装置の切断部周辺の斜視図である。図10は、カッターホルダーの装着部材の装着手順を示す本発明の実施形態のラミネート装置の切断部周辺の斜視図である。図11は、本発明の実施形態のラミネート装置で採用するカッターホルダーの台座部材の斜視図である。図12は、本発明の実施形態のラミネート装置で採用するカッターホルダーの本体部の斜視図及び裏面図である。図13は、本発明の実施形態のラミネート装置で採用するカッターホルダーの移動部材の斜視図である。図14は、図10の状態を側面から見たカッターホルダー周辺の側面断面図である。図15は、台座部材に図10の装着部材を装着した直後の状態を示すカッターホルダー周辺の正面図である。図16は、図15に示した状態からさらに完全に装着部材をセットした状態を示すカッターホルダー周辺の正面図である。図17は、図16の側面断面図である。図18は、本実施形態のラミネート装置で採用する切り換え装置の概略正面図である。図19は、本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の挾持ローラと、押さえ棒と、受け面及び縦カッター刃の関係を概念的に示す概略斜視図である。図20は、本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の挾持ローラと、押さえ棒と、受け面及び縦カッター刃の関係を示す説明図である。図21は、カッターホルダーの移動部材の変形例を示すカバー部分の下面斜視図である。図22は、本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の変形例を示す挾持ローラと、押さえ部材と、受け面及び縦カッター刃の関係を示す説明図である。
【0029】
図において、1は、本発明の実施形態のラミネート装置を示す。本発明のラミネート装置1は、図1の様に外装体に覆われ、内部は従来技術のそれと同様に、用紙供給部A、シート供給部B、ラミネート処理部C及び切断部Dによって構成されている。各構成の概略的な位置関係は、図1の他、図3,4及び図6〜8にも示す。
【0030】
各構成の基本的な機能は、従来技術と同様であり、用紙供給部Aは、書類やカード等の用紙Pを供給する部分であり、シート供給部Bは、用紙PをラミネートするためのシートS1,S2を供給する部分である。またラミネート処理部Cは、用紙供給部Aから供給される用紙PをシートS1,S2の間に挟み込んでラミネートする部分である。さらに切断部Dは、ラミネート処理部Cから送り出される積層体Rを切断する部分であり、従来技術の様に積層体RをX方向に切断する機能を持つほか、積層体RをY方向に切断する機能も併せ持つ。
【0031】
以下、順次説明する。ラミネート装置1の用紙供給部Aには、図1に示す様に、給紙トレイ11が設けられている。給紙トレイ11は、積層しようとする用紙Pを載置するための平坦な用紙載置面を有するものであり、ラミネート装置1の外装体に取り付けられている。当該給紙トレイ11には、用紙Pを幅方向の位置決めをする用紙ガイド12a,bが設けられている。
【0032】
用紙ガイド12a,bは、一方が可動であってX方向に移動自在に支持され、外装体の壁面との距離を任意に調節するものである。
【0033】
シート供給部Bには、シートカセット20が装着されている。シートカセット20は、図2〜4に示す様に、二本のシートロール21,22を筐体23内に内蔵したものである。筐体23は樹脂で作られたものであり、前後の面にそれぞれ開口が設けられている。筐体23に設けられた開口の内、前方側に設けられた開口は、用紙挿入口23aであり、後方側に設けられた開口は、用紙送出口23bである。用紙挿入口23aは、支持された粘着シートロール21,22の間に用紙Pを送り込む機能を果たすものである。一方、用紙送出口23bは、用紙挿入口23aから送り込まれた用紙Pを、粘着シートロ一ル21,22のそれぞれから繰り出された粘着シートS1,S2と共に前記ラミネート処理部Cに送り出す機能を持つ。
【0034】
用紙送出口23bの部分には、当該用紙送出口23bを開閉するための上下一対のシャッター24が設けられている。
【0035】
また筐体23内には、上下一対のガイド板25a,25bが、用紙挿入口23aから用紙送出口23bに向かって延びる様な位置関係に設けられている。ガイド板25a,25bは、用紙挿入口23aから送り込まれた用紙Pを用紙送出口23bに案内するための案内路を形成するものである。ここで本実施形態では、ガイド板25a,25bの長さは同一ではなく、下位のガイド板25bが短く、上位のガイド板25aはより長い。下位のガイド板25bには、供給される用紙Pを上位のガイド板25a側に押さえつけることで位置決めする樹脂ばね26が取り付けられている。したがって、用紙挿入口23aから送り込まれた用紙Pは、ガイド板25a,25b及び樹脂ばね26によって、確実に用紙送出口23bに案内される。
【0036】
シートロール21,22は、いずれも透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムをロール状に巻回したものであり、PETフィルムの片面側には粘着層が形成されている。前記したシートロール21,22は、いずれも筐体23内に回転可能に支持されている。そして粘着シートは、粘着面が相互に対向する様に、筐体23の用紙送出口23bから繰り出される。
【0037】
このシートカセット20は、ラミネート装置1の本体に設けられた装着部位に装着される。シートカセット20がシート供給部Bに装着された状態では、給紙トレイ11から供給される用紙Pが円滑にシートカセット20内に送り込まれる様に、用紙挿入口23aが、用紙Pの供給経路の延長線上に位置する。
【0038】
前記したシャッター24は、シートカセット20がシート供給部Bに装着されていない状態では、図2に示す様に、用紙送出口23bを覆っている。これに対して、シートカセット20がシート供給部Bに装着された状態では、図3に示す様に、シャッター24は用紙送出口23bから退避し、用紙Pをラミネート処理部Cに送り出すことができる様に構成されている。このシャッター24によって用紙送出口23bが閉塞された状態、即ちシャッター24を閉じた状態では、図2に示す様に、相互に接着された粘着シートS1,S2の先端部が下方を向く様に、シャッター24が粘着シートSl,S2を挟み込んでいる。
【0039】
ラミネート処理部Cには、図3,4,6,7,8,19,20に示す様に、上下一対の挾持ローラ30が設けられている。この挾持ローラ30は、その挾持位置がシート供給部Bに装着されたシートカセット20の用紙送出口23bに対向する位置に、支持されている。挾持ローラ30の下方に設けられたローラ32は、図示しないモータ等の駆動手段によって回転する駆動ローラである。一方、上部のローラ31は、空転可能に取り付けられた従動ローラであり、前記した駆動ローラ32と接触して回転する。また本実施形態のラミネート装置1では、上部の従動ローラ31は、図5〜7に示した様に、シャーシ1aに取り付けられた揺動アーム33によって支持されている。したがって、揺動アーム33を上方に揺動させることにより、従動ローラ31はリリースされ駆動ローラ32と離れる。そのため図4に示す様に、シートカセット20をシート供給部Bに装着する際には、シートカセット20から斜め下方に突出している粘着シートS1,S2の先端部を挾持ローラ30の間に挟み込みやすい。
【0040】
また本実施形態のラミネート装置1では、従動ローラ31の直近部に、押さえ棒35が設けられている。押さえ棒35は、後記する様に積層体Rの浮き上がりを防止するための保持部85を構成するものであり、従動ローラ31の軸に取り付けられた揺動片36に取り付けられている。すなわち揺動片36は、図5(b)の様に「く」の字形をした部材であり、折れ曲がり部分が従動ローラ31の軸心31aに回動可能に取り付けられている。そして揺動片36の端部によって押さえ棒35が支持されている。押さえ棒35は、鋼製の丸棒であり、その直径は、少なくとも従動ローラ31よりも小さい。押さえ棒35の直径は、従動ローラ31の5分の1から2分の1程度である。
【0041】
また揺動片36の他端側にはコイルバネ37が設けられており、揺動片36は常時下側に向かって付勢されている。押さえ棒35は、前記した様に従動ローラ31の軸心31aに取り付けられた揺動片36に取り付けられているので、従動ローラ31の移動に付随して移動する。したがって揺動アーム33を上方に揺動して従動ローラ31をリリースさせる際、押さえ棒35も一緒に移動し、シートカセット20を装着する際に邪魔になることはない。
【0042】
逆に揺動アーム33を下方に移動して従動ローラ31を所定の位置にセットした時、押さえ棒35は縦カッター刃43と挾持ローラ30の間に位置し、駆動ローラ側に設けられた受け面81(後記)と当接する。
【0043】
なお従動ローラ31は、図5(a)に示した様に長穴38を介して揺動アーム33に取り付けられており、駆動ローラ32と離れた状態の時には長穴38に沿って移動可能である。そして従動ローラ31は、駆動ローラ32と離れるとバネ等に付勢されて長穴38に沿って移動する。また図6〜10に示す様に、従動ローラ31の軸心31aが保持される受け部材31bには、上部に開口が開いたガイドが設けられているので、揺動アーム33を下げた際には、軸心31aはガイドに沿って移動し、所定の位置に納まる。この様に従動ローラ31の取付けに自由度を持たせ、従動ローラ31を移動可能にした理由は、揺動アーム33の開閉の際に従動ローラ31を移動して他の部材との干渉を解消し、揺動アーム33の揺動軌跡を大きくしてよりよい作業性を確保するためである。
【0044】
挾持ローラ30の機能は、シート供給部Bに装着されたシートカセット20から供給される粘着シートS1と粘着シートS2との間に送り込まれた用紙Pを、粘着シートS1,S2と共に挾持し、三者を接合しつつ送り出すものである。シートカセット20から供給される粘着シートS1,S2の間に挟み込まれた用紙Pを、この挾持ローラ30によって挾持しながら送り出すことで、用紙Pが粘着シートS1,S2によってラミネートされた積層体Rが得られる。
【0045】
切断部Dには、図1及び図6に示す様に、ラミネート処理部Cから送り出された積層体RをX方向に切断する横切断機構41と、積層体Rをその送り出し方向であるY方向に切断する縦切断機構42とが設けられている。
【0046】
横切断機構41は、円板状のカッター刃41aを持つものである。横切断機構41のカッター刃41aには、中心に螺旋溝が設けられている。またシャーシ1aには、横方向に延びる螺旋軸(図示せず)が設けられており、当該螺旋軸がカッター刃41aの螺旋溝と嵌合している。前記した螺旋軸は、シャーシ1aに回転可能に支持されており、さらに図示しないモータが接続されている。そしてモータを回転させると、螺旋軸が回転し、螺旋軸と嵌合するカッター刃41aがX方向に移動し、積層体Rを横方向に切断する。
【0047】
これに対して、縦切断機構42は、いわゆる三角刃を使用して積層体Rを切断するものである。縦切断機構42は、図1及び図6〜8に示す様に、ラミネート処理部Cと横切断機構41との間に設けられている。また本実施形態のラミネート装置1では、縦カッター刃43はカッターホルダー50によって取り付けられ、カッターホルダー50を介して縦カッター刃43の刃先が挾持ローラ30側に向けて取り付けられている。縦切断機構42では、用紙Pの大きさに合わせて積層体Rの用紙Pの両脇側を切断することができる様に、縦カッター刃43は、左右に一個づつ設けられている。さらに縦切断機構42は、縦カッター刃43を昇降させて、縦カッター刃43を積層体Rに上面側から貫通及び離反させる貫通離反機構46を備えている。
【0048】
以下、これらの構成を順次説明する。なお、以下の説明において、上下、左右、水平、垂直等の表現、例えば「上面部材」といった表現は、カッターホルダーの本実施形態の取付け姿勢に基づいて便宜上付けた名称に過ぎず、カッターホルダーの取付け姿勢を限定するものではない。
【0049】
本実施形態で採用する縦カッター刃43を対象とする刃物取付け構造では、図9以下に図示したカッターホルダー50が活用される。カッターホルダー50は、図9の様に台座部材51と、装着部材52によって構成される。また装着部材52は、本体部55と移動部材56から成る。台座部材51は、樹脂で作られたものであり、図11に示した様に軸部57を中心として、スライド軌道部58と、摘まみ部59が一体的に設けられたものである。軸部57は、図11の様に中心部に穴57aが設けられた部材である。スライド軌道部58は、入り組んだ断面形状をしている。スライド軌道部58は、具体的には軸部57に接した第一垂直壁58aと、第一垂直壁58aの上端から水平に延びる第一水平壁58bを持つ。また第一水平壁58bからさらに第一垂直壁58aの略半分の高さの第二垂直壁58cが垂下されている。さらに第二垂直壁58cの先端から水平に延びる第二水平壁58dと、第二水平壁58dの先端から上方に延びる係合壁58eを持つ。また図14,16に図示する様に、第一垂直壁58aの下部には、嵌合部58gが設けられている。本実施形態で採用する台座部材51では、第二水平壁58d及び嵌合部58gの幅方向の側面が幅方向に位置決めするための幅方向係合部58f(図11,14)として機能する。
【0050】
一方、摘まみ部59は、軸部57を中心としてスライド軌道部58の反対側の部位にあり、垂直部59aと水平部59bによって構成されている。
【0051】
本体部55の形状は、図12の通りである。ここで図12(a)は、本体部55を正面側から見た斜視図であり、図12(b)は裏面図である。本体部55は、樹脂によって作られており、図12の様に外形形状は概ね四角形の箱型である。すなわち本体部55の形状は、正面側が開口した箱形をしており、正面側を除く5面が壁によって覆われている。具体的には本体部55は、背面部材49、上面部材53、下面部材54及び左右の側面部材61を有する。そして上面部材53には、両端部に切り欠き53aが設けられている。また上面部材53の背面側53は延長され、さらにその先端53aには垂直部53cが設けられている。そのため本体部55の上面部分の端面形状は、概ね「L」形をしている。
【0052】
一方、本体部55の下面部材54には二箇所のスリット54aが設けられている。また左右の側面部材61には、外側に張り出した張出部61aが設けられている。張出部61aは、側面部材61に対して垂直に設けられている。そして張出部61aの裏面側には、コルク等の摩擦部材80が設けられている。なお摩擦部材80は、本体部55の素材よりも大きな摩擦係数を有するものでありさえすればコルクに限定されるものではなく、他にゴム、皮革、布等も採用可能である。本体部55の正面側であって、その下面近くの位置に板体55aが取り付けられている。
【0053】
本体部55の内部には、下面近くの中間部に、ブロック部60が設けられ、当該ブロック部60に縦カッター刃43が取り付けられている。縦カッター刃43は、上記した様にブロック部60に固定され、先端の刃先は、本体部55から下に露出している。
【0054】
装着部材52の移動部材56は、樹脂の射出成形等によって作られたものであり、図13の様に上部a、中間部b及び下部側cで大きく形状及び機能が異なる。具体的には、上部a側で操作部材62及び係合爪63が形成され、中間部bでヒンジ部65が形成され、下部cで摺動部及びカバー部材72が形成されている。
【0055】
すなわち移動部材56の上部は、レバー状の操作部材62となっている。操作部材62は中央に板状の底板部材62aがあり、その周囲が上面部材62bと側面部材62cによって覆われている。底板部材62aは、操作部材62、すなわち移動部材56の上部aにだけ存在し、移動部材56の中間部b及び下部cには底板部材に相当する部材は無い。
【0056】
また底板部材62aは、操作部材62の中間部から下側が、正面側に向かってせり出している。底板部材62aには、縦方向に二条のスリット62dが形成されており、当該スリット62dは底板部材62aの下端に開口している。そのためスリット62dによって挟まれた部分は、片持ち状の係合爪63を構成している。本実施形態では、係合爪63の先端部分は、台座部材51の第二水平壁58dを押圧する押圧部67として機能する。また係合爪63の片持ち状の部位は、操作部材62を前傾姿勢に変化させる機能を持つ。
【0057】
操作部材62とヒンジ部65の境界部分の近傍であって、側面部材62cの背面側には、略三角形の切り欠き部62fが設けられている。また本実施形態では、側面部材62cの一部であって、切り欠き部62fの下部に位置する部位が幅方向の係合壁62gとして機能する。
【0058】
底板部材62aには、突起62hが設けられている。そして突起62hには、薄板状の覆体部材74が取り付けられている。覆体部材74は、移動部材56の前面を覆う薄板であり、他の部材がカッターホルダー50に触れた時に、引っ掛かりを防ぐために設けられている。覆体部材74は、この様に引っ掛かりを防ぐことを目的とする部材であるから、摩擦係数が低い素材の採用が推奨される。
【0059】
移動部材56のヒンジ部65は、操作部材62等が設けられた部位と、摺動部及びカバー部材72とが設けられた部位とを結合する部位であり、幅の狭い板によって構成されている。すなわちヒンジ部65は、側面部材に相当する部材がなく、また底板部材に相当する部材もない。そのためヒンジ部65の断面係数は他の部位よりも小さく、撓みやすい。
【0060】
移動部材56の下部cでは、前記した側面部材62cと同一平面上に摺動側面68が設けられている。摺動側面68は、移動部材56の下部cのもっとも幅の広い部位であり、本実施形態では板状部分の端面であり、厚さは薄い。また摺動側面68のやや内側には、補強リブ69が設けられている。さらに移動部材56の下部cには、二つの突出片70が対称に設けられている。突出片70は、略「L」字状の部材が片持ち状に支持されたものであり、前記した補強リブ69の上端部から水平に延ばされた支持片70aと、当該支持片70aの先端から垂下された垂下片70bによって構成される。突出片70の支持片70a及び垂下片70bは、いずれも薄板状である。そして垂下片70bの下端はやや内側に湾曲している。本実施形態では当該湾曲部がカバー部材72として機能する。カバー部材72は、前記した様に薄板状をした突出片70の先端部であり、その幅は、縦カッター刃43のそれと同等またはそれよりも大きい。
【0061】
装着部材52は、前記した様に本体部55と移動部材56から構成され、両者が係合して一体化したものである。すなわち移動部材56の摺動側面68は、本体部55の背面部材49、上面部材53、下面部材54及び左右の側面部材61によって囲まれる箱状の部位に取り付けられる。そして下部cの摺動側面68が本体部55の側面部材61の内側と係合している。また下部cの突出片70は、本体部55の下面部材54のスリット54aに挿入されている。さらに操作部材62の側面部材62cが上面部材53の切り欠き53aと係合している。
【0062】
したがって移動部材56は、本体部55に対して摺動自在に移動することができる。そして移動部材56を本体部55側に移動させた時、突出片70の先端は、図10,14,15の様に本体部55の下面から突出し、本体部55に設けられた縦カッター刃43の刃先の近傍に至る。すなわち移動部材56を本体部55側に移動させた時、本体部55からカバー部材72が同時に突出し、縦カッター刃43を囲んでカバーする。すなわち二列のカバー部材72は、縦カッター刃43の両脇に位置し縦カッター刃43を囲む。
【0063】
この時、移動部材56の操作部材62側は、本体部55の前方に向かって傾斜した姿勢をとる。すなわち移動部材56を本体部55側に移動させた時、図14に示す様に操作部材62の係合部材63の傾斜部分が、本体部55の上面部材53と当接し、移動部材56を前方に向かって押圧する。ここで移動部材56の操作部材62と、摺動側面68の間は、断面係数が小さいヒンジ部65によって接続されており、当該ヒンジ部65は撓みやすい。そのため移動部材56は、係合部材63が本体部55の上面部材53から受ける力によって、ヒンジ部65から撓み、全体が略「く」の字状となる。この時の装着部材52の側面形状は、図14の様であり、移動部材56の操作部材62が前方へ倒れ、切り欠き部62fの一辺62eが垂直状態となり、本体部55の上面部材53周辺に障害物が無くなる。
【0064】
一方、移動部材56を本体部55から抜き方向に移動させると、カバー部材72は上方に移動し、カバー部材72は、本体部55内に没入する。また移動部材56の係合部材63は、本体部55の上面部材53のさらに上方に移動し、側面部材62cの切り欠き部62fよりも下部の係合壁62gが上面部材53の周辺部に位置する。その結果、移動部材56の操作部材62は、直立姿勢となる。この時の装着部材52の側面形状は、図9,17の通りであり、本体部55の上面部材53の周辺に係合壁62gが位置し、本体部55の上面部材53の周辺に障害物が出現する。
【0065】
次に、カッターホルダー50の取付手順について説明する。カッターホルダー50の構成部材たる台座部材51は、図9,10及び図14〜17に示す様に支持軸44に回転及びスライド可能に取り付けられている。そして装着部材52が、台座部材51に取り付けられ、縦カッター刃43が所定の位置にとりつけられることとなる。装着部材52の取付けに際しては、図10の様に移動部材56は本体部55側に移動させた状態とする。その結果、縦カッター刃43の周囲には二つのカバー部材72が出現し、縦カッター刃43を囲んでカバーする。そのため作業者が手で装着部材52を触っても、縦カッター刃43の刃先が指等に触れることはない。したがって縦カッター刃43を狭い場所に取り付ける場合の様に、作業者が手さぐりによる作業を余儀なくされる場合であっても、刃先は完全にカバーされ、作業者の安全が確保される。
【0066】
また移動部材56を本体部55側に移動させると、前記した様に移動部材56の操作部材62側は「く」の字状に前傾し、切り欠き部62fの一辺62eが垂直状態となり、本体部55の上面部材53周辺に障害物が無くなる(図14参照)。その結果、図14の様に装着部材52の本体部55の上部周辺の端面形状が、台座部材51のスライド軌道部58の端面の凹凸形状と合致する。そこで作業者は、装着部材52を台座部材51の端面からスライド軌道部58に沿って移動させ、装着部材52を台座部材51に嵌合させる。
【0067】
続いて移動部材56を図面上方に引き上げ、移動部材56を本体部55から抜き上げる方向に移動させる。その結果、図15に示す状態から図16に示す状態に変化し、突出片70先端のカバー部材72は本体部55内に没入し、縦カッター刃43が露出する。そして続いて装着部材52を少し後方へ倒す。その結果、装着部材52の係合爪63の押圧部67が台座部材51の係合壁58eに係合する。また同時に切り欠き部62fの下部の係合壁62gが幅方向係合部58fの外面と係合する。そのため本体部55の上面部材53の垂直部53cが台座部材51の第一垂直壁58aと第二垂直壁58cによって形成される溝と嵌合し、上面部材53の水平部分の上面が台座部材51の第二水平壁58dの下面と当接し、さらに装着部材52の係合爪63が台座部材51に係合壁58eと係合し、上面部材53の水平部分の上面を台座部材51の第二水平壁58dの下面に押圧し、さらに装着部材52の側面部材62cの係合壁62gが幅方向係合部58fと係合する。そのため装着部材52は、台座部材51に前後左右のいずれの方向にも位置決めされ、強固に固定される。
【0068】
なお、移動部材56が引き抜き状態にあるとき、すなわち本体部55内にカバー部材72が没入し、装着部材52の縦カッター刃43が剥き出し状態にあるときは、装着部材52を台座部材51に取り付けることができない。すなわち移動部材56が引き抜き状態にあるときは、移動部材56の係合部材63が、本体部55の上面部材53のさらに上方に移動し、移動部材56の操作部材62が直立姿勢をとる。その結果、装着部材52の本体部55の上面部材53の周辺に障害物(係合壁62g)が出現し、装着部材52の端面形状が台座部材51のそれと不一致となる。そのため装着部材52を台座部材51に取り付けることができず、作業者が手さぐり状態で作業を行うことは未然に防がれ、作業者の安全が確保される。
【0069】
次に貫通離反機構46の構成部品について説明する。貫通離反機構46は、シャーシ1aに支持されたX方向に延びる支持軸44と、反力発生部材75と一体化された揺動レバー76と、コイルばね46c及び円板カム46dによって構成される。
【0070】
反力発生部材75は、鋼板を曲げ加工して作られたものであり、図9,10,14,17に図示する様に断面形状が「コ」の字状をした長尺部材である。すなわち反力発生部材75は、天面75aと、前面75b及び背面75cを持つ。また揺動レバー76は、一端が上記した反力発生部材75の一部と一体化されたものであり、側面形状が弓形をしている。そして曲部に軸が挿通される穴76aが設けられている。さらに揺動レバー76の他端側には折り返し部が設けられ、円板カム46dの当接部76bが形成されている。そして当該当接部76bには、円板カム46dが当接している(図6〜8)。円板カム46dの回転軸46eは、図示しないモータと接続されている。またコイルばね46cが、前記した当接部76bの近傍にその一端が取り付けられ、揺動レバー76を常時時計回りの方向に付勢している。
【0071】
そして支持軸44は、前述した台座部材51の穴57aに挿通され、さらに台座部材51が反力発生部材75の天面75aに固定されている。なお、カッターホルダー50の装着部材52の本体部55に設けられたコルク等の摩擦部材80は、反力発生部材75の前面75bと当接する。
【0072】
貫通離反機構46では、図示しないモータによって円板カム46dを回転させることにより、カッターホルダー50を揺動させ、縦カッター刃43が積層体Rを貫通する位置と積層体Rを離れた位置とに変化させることができる。すなわち、図6,7の様に円板カム46dの回転軸46eに近い部位が揺動レバー76の当接部76bと当接しているとき、反力発生部材75及びカッターホルダー50は、時計方向に回転した姿勢となり、縦カッター刃43は、図6,7の様に積層体Rから離れた状態となる。逆に図8の様に円板カム46dの回転軸46eから遠い部位が揺動レバー76の当接部76bと当接すると、反力発生部材75及びカッターホルダー50は、反時計方向に回転した姿勢となり、縦カッター刃43は、図8の様に積層体Rを貫通する。
【0073】
また本実施形態では、縦カッター刃43を受け入れる発泡ウレタン等の弾性部材によって形成された受け部材47を持つ。
【0074】
また本実施形態のラミネート装置では、図6〜10の様にラミネート処理部Cから送り出される積層体Rの下面に沿う受け面81を備えている。受け面81は、鋼板等によって作られた床状のものであり、挾持ローラ30の駆動ローラ32の直後から下流側に延び、カッターホルダー50の直前位置まで至っている。受け面81は、駆動ローラ32の直後ではやや上り傾斜となっており、その後は平坦面となっている。
【0075】
したがって、この貫通離反機構46によって、縦カッター刃43を積層体Rに貫通させ、ラミネート処理部Cから積層体Rが送り出されると、刃先が積層体Rの送り出し方向の上流側を向いている縦カッター刃43によって、積層体RがY方向に切断される。
【0076】
このとき、縦カッター刃43が積層体Rに十分に貫通していない場合は、積層体Rに切断不良や送り不良といった種々のトラブルが発生することになるが、上述した様に、縦カッター刃43が積層体Rを貫通する際には、図8,20に示す様に縦カッター刃43の先端部分が受け部材47に突き刺さることで、縦カッター刃43を傷つけることなく、確実に積層体Rに貫通させることができる。そのため積層体Rの切断不良等のトラブルの発生を防止することができると共に縦カッター刃43の使用寿命を延ばすこともできる。
【0077】
以上の様に、本実施形態においては、切断部Dの縦切断機構42の縦カッター刃43を、ラミネート処理部Cと横切断機構41との間に配置し、積層体Rを切断する様にしたため、積層体Rを切断するのに必要な種々の部材を横切断機構41(横カッター刃41a)と縦切断機構42(縦カッター刃43)との間で共有化することができ、切断部Dの占有スペースを小さく抑えることができる。
【0078】
また、縦切断機構42は、上述した様に、貫通離反機構46によって縦カッター刃43を積層体Rに貫通させた後、ラミネート処理部Cが積層体Rを送り出すことによって、積層体RをY方向に切断する様にしたため、切断機構自体が簡単かつコンパクトになり、切断部Dの占有スペースをさらに小さく抑えることができる。特に、上述した様に、ラミネート処理部Cと横切断機構41との間において、カッター刃43を積層体Rに貫通させる場合は、ラミネート処理部Cと横切断機構41(横カッター刃41a)との間隔を小さく抑えることができるので、ラミネート処理部Cと横カッター刃41aとの間に必ず残る不要な縁取部の幅を小さくすることができる。
【0079】
また本実施形態のラミネート装置1は、別途の切換機構48を備えている。切換機構48は、用紙Pの幅方向にシートだけが接着された縁を残して切断する場合と、用紙Pの幅に略等しい位置で切断し、縁を残さない場合とを切り換える機構である。次に切換機構48について説明する。切り換え機構48は、図18の様にX方向に延びるスライド軸48bと、スライド軸48bを回転させる操作レバー48dと、操作レバー48dによるスライド軸48bの回転によって接近離反させるカム機構48eとから構成されている。すなわちカム機構48eは、嵌合部48gとガイドホルダ48cからなり、両者を接近させる方向に付勢するコイルばね48hを介して相互に離反可能に連結されており、ガイドホルダ48cとカムブロック48fとが常時密接する様になっている。また、ガイドホルダ48c及びカムブロック48fの対向面には、相互に嵌まり合う凹凸状のカム面が形成されており、両者がスライド軸48bを中心として相対回転することによって接近離反する様になっている。
【0080】
また、同図(a)に示す様に、ガイドホルダ48cとカムプロック48fとが相互に接近した状態では、用紙ガイド12によって位置決めされた用紙PのX方向の端縁に沿って積層体Rを切断する第1の切断位置αに刃先がくる様に、縦カッター刃43がガイドされる。一方ガイドホルダ48cとカムブロック48fとが相互に離反した状態では、両者の相対移動量Lだけ用紙ガイド12のガイド面から外側にずらした位置に、縦カッター刃43がガイドされる。すなわちこの場合には用紙ガイド12によって位置決めされた用紙PのX方向の端縁から相対移動量Lだけ外側を切断する第2の切断位置に縦カッター刃43の刃先がくる様になっている。
【0081】
以上の様に構成されたラミネート装置1の作用を、使用手順を追って説明する。まず最初の準備段階として、シート供給部Bにシートカセット20を装着する。具体的には、本体に取り付けられた揺動アーム33を図5,6の様に上方に揺動させ、従動ローラ31及び押さえ棒35をリリースして、シートカセット20の収納空間を確保する。また図示しないモータを回動させ、貫通離反機構46を動作させてカッターホルダー50を揺動させ、縦カッター刃43が上昇した位置とする。
【0082】
続いて所定の位置にシートカセット20を装着する。シートカセット20の装着に際しては、シートカセット20の粘着シートS1,S2の先端を予め相互に接着させておく。そしてこの状態で粘着シートS1,S2を、筐体23から斜め下方に引き出しておく。そしてシートカセット20を載置すると、突出している粘着シートS1,S2の先端部が図4の様に駆動側ローラ及びに反力発生部材75の上に載置される。なおこの時、粘着シートS1,S2の先端部が、カッターホルダー50の前面を撫でるが、カッターホルダー50の前面には、覆体部材74が設けられているので、粘着シートS1,S2は覆体部材74の表面を滑り、カッターホルダー50に引っ掛かることはない。
【0083】
そしてシートカセット20を所定の位置に配置した後、揺動アーム33を下げ降ろす。揺動アーム33を下げ降ろす際、従動ローラ31の軸心31aは、本体の両側に設けられた受け部材31bのガイドに嵌まり、ガイドに沿って移動し、所定の軌跡を描いて駆動ローラ32と接した位置に納まる。また押さえ棒35は、従動ローラ31と共に移動し、従動ローラ31の直近部に配される。また押さえ棒35は、ばね37によって受け面81に押圧される。続いて、切換機構48を操作し、積層体Rを縁取部があるものとするか、縁取部が無いものとするかを選択する。
【0084】
こうして準備が整うと、ラミネートしようとする用紙Pを給紙トレイ11に載置する。そして、駆動ローラ32を回転させると、一対の粘着シートS1,S2が重なった状態で挾持ローラ30に巻き込まれ、給紙トレイ11上の用紙Pも粘着シートS1,S2と共に前進する。また用紙Pの前進と前後して、図示しないセンサが給紙トレイ11上の用紙Pの大きさを検知し、図示しないベルトを駆動して一方のカッターホルダー50を移動させ、用紙Pの大きさに相当する位置にカッターホルダー50を移動させる。ここで前記した切換機構48で、縁取り部の無い積層体Rとすることを選択した場合は、カッターホルダー50は、用紙Pの端部に相当する位置で停止する。一方、前記した切換機構48で、縁取りのある積層体Rとすることを選択した場合には、カッターホルダー50は、用紙Pの端部からやや外側に位置で停止することとなる。
【0085】
すなわち用紙ガイド12a,bによってX方向に位置決めされた用紙Pをシート供給部Bに送り込むと、シート供給部Bに装着されたシートカセット20の用紙挿入口23aから用紙Pがシートカセット20内に挿入され、ガイド板25a,25b及び樹脂ばね26によって案内されながら、粘着シートS1,S2の間に用紙Pが挟み込まれた状態で用紙送出口23bからラミネート処理部Cに送り出される。
【0086】
この様にして、粘着シ一トS1,S2と共に送り出された用紙Pは、一対の挾持ローラ30によって挾持されることにより、粘着シートSl,S2によってラミネートされた積層体Rとなって切断部Dに送り出される。
【0087】
切断部Dでは、積層体Rが送り出される直前に、貫通離反機構46が作動して縦カッター刃43が積層体Rを貫通する。具体的には貫通離反機構46の図示しないモータが回転し、円板カム46dを回転させて縦カッター刃43が積層体Rを貫通する位置に移動させる。そしてその後に送り出される積層体Rを用紙PのX方向の端縁(縁のない積層体Rを選択した場合)、あるいは用紙Pの外側(縁のある積層体Rを選択した場合)でY方向に切断していく。
【0088】
本実施形態のラミネート装置1では、いわゆる三角刃の縦カッター刃43を使用し、粘着シ一トS1,S2自体の移動力によって積層体Rを縦カッター刃43に押し当て、積層体Rを押し切りするものである。そのため縦カッター刃43と積層体Rとの当接部位では、垂直方向の力が発生し、積層体Rが浮き上がろうとする。しかしながら、本実施形態のラミネート装置1では、挾持ローラ30と縦カッター刃43の間に、積層体Rを保持する保持部85を設け、この問題を解決している。すなわち本実施形態のラミネート装置1では、従動ローラ31の直近部に、押さえ棒35が設けられており、押さえ棒35によって積層体Rの浮き上がりを阻止する工夫がなされている。
【0089】
図19,20で概念的に理解できる様に、本実施形態のラミネート装置1では、従動ローラ31の直近部に押さえ棒35が設けられており、挾持ローラ30を出た積層体Rは、押さえ棒35と床状の受け面81の間で挟まれ、保持される。また押さえ棒35は、ばね37によって受け面81に押圧されているので、積層体Rはバネ37の力によって受け面81に押しつけられている。そして押さえ棒35は、縦カッター刃43の直前の位置に設けられているので、縦カッター刃43と当接することによる積層体Rの浮き上がりは押さえ棒35によって阻止され、積層体Rは円滑に切断されてゆく。
【0090】
また本実施形態のラミネート装置1では、縦カッター刃43の横ブレについても対策が施されている。すなわち本実施形態のラミネート装置1では、縦カッター刃43は、カッターホルダー50を介して取り換え可能に取り付けられており、且つ縦カッター刃43は、用紙Pの大きさに合わせて適切な位置で切断を行う様に移動可能である。そのため縦カッター刃43の周辺部は、剛性を高め難く、縦カッター刃43は横ブレしがちとなる。ここで縦カッター刃43が横触れすると、積層体Rに垂直に刃先が当接しえなくなり、切れ味が著しく低下する。この問題を解決するために、本実施例のラミネート装置1は、カッターホルダー50の本体部55に外側に張り出した張出部59aを設け、張出部59aの背面側に摩擦部材80を取り付けて、反力発生部材75の前面75bと当接させる構造を採用している。
【0091】
本実施例のラミネート装置1では、カッターホルダー50の背面側に摩擦部材80があり、この摩擦部材80が反力発生部材75と当接しているので、カッターホルダー50がX方向に移動しようとした時、摩擦部材80と反力発生部材75間で摩擦が発生し、カッターホルダー50の移動を阻止する。したがって本実施形態のラミネート装置1では、縦カッター刃43の横ブレは小さく、積層体Rは円滑に切断されてゆく。
【0092】
本実施形態ラミネート装置1では、本体部55に張出部61aを設け、当該張出部61aに摩擦部材80を設けたが、本体部55の背面の全体に摩擦部材を設けても良い。また逆に反力発生部材75の側に摩擦部材を設ける構成も可能である。
【0093】
積層体Rの送り出しが進み、用紙PのY方向の所定の位置まで進んで、積層体Rの所定位置が横カッター刃41aによる切断位置に到達した時点で、積層体RがX方向に切断され、所望の積層体Rができあがる。
【0094】
なお、ラミネート装置1から積層体Rを切り離すための横カッター刃41aによる積層体Rの切断位置以降は、縦カッター刃43によってY方向に切断しない様にしておくと、縦カッター刃43によってラミネート装置1例に残された積層体Rの先端部分がX方向に3分割されることがなく、次回の取り扱いが容易になるといった効果がある。
【0095】
またラミネート処理を繰り返すと、縦カッター刃43が鈍り、積層体RのY方向への切断が円滑に行かない状況となる。その際には、縦カッター刃43を取り換える必要があるが、本実施形態のラミネート装置1によると、縦カッター刃43の取り換えは、極めて容易、且つ安全である。
【0096】
縦カッター刃を取り換える際は、ラミネート装置1の上蓋を外すと共に、前記した揺動アーム33を上方に揺動させ、従動ローラ31と押さえ棒35をリリースし、さらにシートカセット20を取り出して、作業空間を確保する。そして先の縦カッター刃43の取付け手順と逆に、装着部材52の操作部材62を前方に起こし、係合爪63の押圧部67と台座部材51の係合壁58eとの係合を解除する。また装着部材52の操作部材62を前方に起こすと共に、移動部材56を本体側に押し込む。その結果、台座部材51の幅方向係合部58fと装着部材52の係合壁62gの係合が解け、装着部材52をX方向にスライド可能になると共に、本体部55の下面からカバー部材72が突出し、本体部55に設けられた縦カッター刃43の刃先の近傍に至り、縦カッター刃43を囲んでカバーする。そのため作業者が誤って刃先に触れても、怪我をしない状態となる。次いで装着部材52を台座部材51のスライド軌道部58に沿ってX方向に移動させ、装着部材52を台座部材51から抜き去る。あとは、前述した手順に沿って新たな装着部材52を台座部材51に取り付け、縦カッター刃43の取り換えを完了する。
【0097】
以上説明した実施形態では、移動部材56は、操作部材62とカバー部材72がヒンジ部65を介して一体となった構成を開示した。本実施形態で採用する移動部材56は、部品点数が少なく、最も推奨される構成であるが、例えば操作部材62とカバー部材72とを別体の部品として製作し、これを公知の嵌合構造によって結合し、嵌合部分をヒンジとして当該部分から折り曲げる構造とすることも可能である。
【0098】
またカッターホルダー50のカバー部材72は、本実施形態では板状の部材を活用したが、図21に示すような「コ」の字状のカバー部材86や、「C」字状のカバー部材87とすることも考えられる。また台座部材51の軌道形状は、任意であり、より複雑な形状としてもよく、逆により簡単な形状とすることも可能である。
【0099】
また以上説明したカッターホルダーを使用した刃物の取付け構造は、ラミネート装置に限らず、あらゆる種類の装置に採用することができる。
【0100】
また本実施形態のラミネート装置1では、縦カッター刃43の直前に保持部85を設け、保持部85の構成要素として押さえ棒35と床状の受け面81採用した。保持部85を構成させる部材としては、上記した押さえ棒35の様な棒状部材に代わって、図22(a)の様な板状部材88を採用することも可能である。また板状部材は、単層のものであっても良いが、例えば鋼製の剛性部88aと、ポリ4フッ化エチレンに代表される低摩擦部材88bを積層し、低摩擦部材側で積層体Rを押さえる構成も採用可能である。また図22(b)の様に、断面形状が略三角形、或いは上面が従動ローラ32に沿った円弧形状の板状部材89を使用し、より広い範囲で積層体Rを保持する構成とすることも可能である。
【0101】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明のラミネート装置は、積層体の浮き上がりを防止することができる。そのため本発明のラミネート装置によると、積層物が縦カッター刃の位置で滞ることがなく、積層体を送り方向に円滑に切断することができる効果がある。また本発明のラミネート装置では、挾持ローラを小径にした場合の様な弊害もなく、シートと被積層物とをしっかりと押圧することができる。
【0102】
特に請求項2に記載のラミネート装置では、装置の小型化に寄与することができる効果がある。
【0103】
【0104】
【0105】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のラミネート装置の概略平面図である。
【図2】 本発明の実施形態のラミネート装置で使用するシートカセットの断面図である。
【図3】 図2のラミネート装置に装着された状態のシートカセットの断面図である。
【図4】 ラミネート装置に対するシートカセットの装着途中の状態を示すシートカセットの断面図である。
【図5】 従動ローラ及び押さえ棒周辺の斜視図である。
【図6】 揺動アームを開いた状態における挾持ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図である。
【図7】 揺動アームを閉じる途中における挾持ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図である。
【図8】 揺動アームを閉じると共に縦カッター刃を積層体に貫通させた状態における挾持ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図である。
【図9】 本発明の実施形態のラミネート装置の切断部周辺の斜視図である。
【図10】 カッターホルダーの装着部材の装着手順を示す本発明の実施形態のラミネート装置の切断部周辺の斜視図である。
【図11】 本発明の実施形態のラミネート装置で採用するカッターホルダーの台座部材の斜視図である。
【図12】 本発明の実施形態のラミネート装置で採用するカッターホルダーの本体部の斜視図及び裏面図である。
【図13】 本発明の実施形態のラミネート装置で採用するカッターホルダーの移動部材の斜視図である。
【図14】 図10の状態を側面から見たカッターホルダー周辺の側面断面図である。
【図15】 台座部材に図10の装着部材を装着した直後の状態を示すカッターホルダー周辺の正面図である。
【図16】 図15に示した状態からさらに完全に装着部材をセットした状態を示すカッターホルダー周辺の正面図である。
【図17】 図16の側面断面図である。
【図18】 本実施形態のラミネート装置で採用する切り換え装置の概略正面図である。
【図19】 本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の挾持ローラと、押さえ棒と、受け面及び縦カッター刃の関係を概念的に示す概略斜視図である。
【図20】 本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の挾持ローラと、押さえ棒と、受け面及び縦カッター刃の関係を示す説明図である。
【図21】 カッターホルダーの移動部材の変形例を示すカバー部分の下面斜視図である。
【図22】 本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の変形例を示す挾持ローラと、押さえ部材と、受け面及び縦カッター刃の関係を示す説明図である。
【図23】 従来技術のラミネート装置を示す斜視図である。
【図24】 従来技術のラミネート装置の主要な構成部分を示す概略構成図である。
【符号の説明】
A 用紙供給部
B シート供給部
C ラミネート処理部
D 切断部
P 用紙
R 積層体
S1,S2 粘着シート
1 ラミネート装置
11 給紙トレイ
12 用紙ガイド1
20 シートカセット
21,22 シートロール
23 筐体
23a 用紙挿入口
23b 用紙送出口
24 シャッター
30 挾持ローラ
31 従動ローラ
32 駆動ローラ
33 揺動アーム
35 押さえ棒
41 横切断機構
42 縦切断機構
43 縦カッター刃
46 貫通離反機構
50 カッターホルダー
51 台座部材
52 装着部材
55 本体部
56 移動部材
58 スライド軌道部
58e 係合壁
59 摘まみ部
63 係合爪
65 ヒンジ部
67 押圧部
68 摺動側面
70b 垂下片
72 カバー部材
74 覆体部材
80 摩擦部材
81 受け面
Claims (4)
- 被積層物を供給する被積層物供給部と、
前記被積層物に積層するためのシートを供給するシート供給部と、
前記被積層物供給部から供給される被積層物と前記シート供給部から供給されるシートを一対の挾持ローラの間に挟んで積層し、積層体として送り出すラミネート処理部と、
ラミネート処理部から送り出された前記積層体をその送り出し方向に切断する縦切断部と、
前記ラミネート処理部の前記挾持ローラと前記縦切断部との間に設けられ、前記積層体を挟んで保持する保持部とを備え、
前記保持部は、前記ラミネート処理部から送り出された前記積層体を支持する平面を有する受け面部材と、その受け面部材の前記平面に対して前記積層体を付勢する付勢部材とによって構成されていることを特徴とするラミネート装置。 - 前記付勢部材はローラ状部材であって、そのローラ状部材の直径は、前記挾持ローラの直径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。
- 前記縦切断部は、前記挾持ローラの摩擦力によって送り出された前記積層体を切断することを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネート装置。
- 前記縦切断部の前記送り出し方向下流側に設けられ、前記積層体を前記送り出し方向に直行する方向に切断する横切断部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のラミネート装置。
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