JP2023081444A - 有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネート組成物、およびその製造方法、ならびに、ポリウレタンフォーム形成性組成物、ポリウレタンフォームおよびその製造方法 - Google Patents

有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネート組成物、およびその製造方法、ならびに、ポリウレタンフォーム形成性組成物、ポリウレタンフォームおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性および難燃性に優れるポリウレタンフォームの形成に資する、有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネート組成物、およびその製造方法、ならびに、ポリウレタンフォーム形成性組成物を提供すること。【解決手段】式(1)で表される構造を含む、有機ポリイソシアネート(A):JPEG2023081444000013.jpg33129式中、*は、結合部位を表す;Xは、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または、アリール基を表す;nは、1または2を表す;ただし、nが2の場合、Xは省略される。【選択図】なし

Description

本開示は、有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネート組成物、およびその製造方法、ならびに、ポリウレタンフォーム形成性組成物、ポリウレタンフォームおよびその製造方法に関する。
ポリウレタンフォームは、自動車のシートやクッション、寝具やマットレス、家具などのクッション材;集合住宅、戸建て住宅、商業ビル等の建築物の床材、壁材、天井材、屋根材等の建築材料;冷凍倉庫、配管等の断熱材;など、幅広く使用されている。
しかしながら、ポリウレタンフォームを構成するウレタン結合は熱分解されやすく、火に晒された場合は燃えやすい。このため、ポリウレタンフォームには耐熱性や難燃性能の付与および向上が求められてきた。
特許文献1は、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、所定量の三量化触媒、発泡剤、整泡剤および添加剤を含み、前記添加剤が所定量の赤リンと、所定量の水分放出物質とを含む難燃性ウレタン樹脂組成物を開示している。
特開2015-193839号公報
ところが、赤リン等のいわゆるフィラーと称される固形の難燃剤を樹脂に添加すると、原料液中あるいは反応混合物中で沈降・沈殿するという問題がある。そして、沈降・沈殿により発泡設備の原料配管中の目詰まりが生じたり、固形の難燃剤が不均一に発泡混合液に分散するためウレタンフォームの難燃性能が不均一になったりする。また、発泡混合液中にフィラーを含むと、たとえば成形体がパネル、ボードの場合、発泡過程でフォームの流動性が悪化し、発泡金型に均一に充填されにくくなるため、発泡後のフォーム表面の不具合(凹凸、ボイド、ひけ)を生じやすいといった問題がある。
本開示の一態様は、耐熱性および難燃性に優れたポリウレタンフォームの形成に資する有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネート組成物、およびその製造方法、ならびに、ポリウレタンフォーム形成性組成物を提供することに向けられている。また、本開示の他の態様は、耐熱性および難燃性に優れたポリウレタンフォーム、及びその製造方法を提供することに向けられている。
本開示の一態様によれば、
は、式(1)で表される構造を含む、有機ポリイソシアネート(A)が提供される:
Figure 2023081444000001
*は、結合部位を表す;
Xは、
炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
炭素数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または、
アリール基を表す;
nは、1または2を表す;
ただし、nが2の場合、Xは省略される。
本開示の他の態様によれば、
上記有機ポリイソシアネート(A)と、難燃剤(F)と、を含み、
100℃で液状である、有機ポリイソシアネート組成物が提供される。
本開示の他の態様によれば、
上記有有機ポリイソシアネート(A)と、ポリオール(B)と、難燃剤(F)と、を含む、または、
上記有有機ポリイソシアネート組成物と、ポリオール(B)と、を含む、ポリウレタン樹脂形成性組成物が提供される。
本開示の他の態様によれば、
上記ポリウレタンフォーム形成性組成物の発泡硬化物である、ポリウレタンフォームが提供される。
本開示の他の態様によれば、
有機ポリイソシアネート(A)を含む有機ポリイソシアネート組成物の製造方法であって、
難燃剤(F)に酸無水物を溶解することと、
該溶解液にポリイソシアネート成分を混合することと、
前記ポリイソシアネート成分と、前記酸無水物と、を反応させることと、を備え、
前記有機ポリイソシアネート(A)が、式(1)で表される構造を含む、方法が提供される:
Figure 2023081444000002
式中、
*は、結合部位を表す;
Xは、
炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
炭素数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または、
アリール基を表す;
nは、1または2を表す;
ただし、nが2の場合、Xは省略される。
本開示の他の態様によれば、
上記方法で得られた有機ポリイソシアネート組成物と、
ポリオール(B)と、
触媒(C)と、
発泡剤(D)と、
整泡剤(E)と、を混合することを含む、ポリウレタンフォームの製造方法が提供される。
本開示の一態様によれば、耐熱性および難燃性に優れるポリウレタンフォームの形成に資する、有機ポリイソシアネート、有機ポリイソシアネート組成物、およびその製造方法、ならびに、ポリウレタンフォーム形成性組成物を提供することができる。また、本開示の他の態様によれば、耐熱性および難燃性に優れるポリウレタンフォーム、及びその製造方法を提供することができる。
図1は、合成例1で得られたイミド変性イソシアネート含有ポリイソシアネート組成物M-1のATRスペクトルである。 図2は、合成比較例1で得られたウレタン変性イソシアネート含有ポリイソシアネート組成物H-1のATRスペクトルである。
ここで、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェートのようなリン酸エステル系難燃剤に代表される液状の難燃剤は、低分子量で反応活性基を含まないため、比較的揮発性があり、燃焼表面の炭化層形成効果に加え、気相中(炎の中)でも難燃効果を発揮することが知られている。そのため、難燃剤の添加量を増やすことでフォームの難燃性は向上するものの、過剰添加により樹脂の強度低下や変形といった物性悪化を引き起こしたり、樹脂表面から難燃剤がブリードすることにより周囲への汚染を引き起こしたりする。また、比較的揮発性が高いために、燃焼時に難燃性能を発揮する前にフォームから揮発してしまうため、添加量を増やしてもフォームの難燃性能の向上には限界がある。
そこで、分子中にリン酸エステルやハロゲンのような難燃効果のある成分と、水酸基に代表される反応基と、の両方を持つ難燃剤を、イソシアネートと反応させてポリウレタン樹脂骨格に難燃成分を導入することで、難燃剤の添加による物性悪化やブリードによる汚染を防ぐことが考えられる。しかしながら、塩素や臭素に代表されるハロゲンを含む末端水酸基の反応型難燃剤が市販されているが、これらの反応型難燃剤の反応基は水酸基であるため、イソシアネートと反応することで熱分解されやすいウレタン結合を生成する。このため、より高い結合温度の結合を含む反応型難燃剤が求められている。
以下、本開示の各態様を実施するための例示的な実施形態について詳しく説明する。
[有機ポリイソシアネート(A)]
本開示の一態様にかかる有機ポリイソシアネート(A)は、式(1)で表される構造を含む:
Figure 2023081444000003
式中、
*は、結合部位を表す;
Xは、
炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
炭素数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または、
アリール基を表す;
nは、1または2を表す;
ただし、nが2の場合、Xは省略される。
式(1)で表される構造の導入方法は問わないが、例えば、式(2)に示すような導入方法が挙げられる。より具体的には、有機ポリイソシアネート(I)と、変性剤としての酸無水物(II)と、の反応生成物であるイミド変性イソシアネートを含むことで、有機ポリイソシアネート(A)中に式(1)で表される構造を導入することができる。
Figure 2023081444000004
式(2)中、OCN-Y-NCOで表される有機ポリイソシアネート(I)については後述する。
式(2)中、Y’で表される構造は、式(1)で表される構造から、*-N(CO-)で表される両端の構造を除いた残基を表す。
有機ポリイソシアネート(I)としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、1,8-ジイソシアネート-4-イソシアネートメチルオクタン、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等、およびこれらの異性体が挙げられ、2種以上を併用してもよい。これらのうち、耐熱性、工業的入手の容易さ、価格の面から、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートが好ましく、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートが特に好ましい。
換言すると、有機ポリイソシアネート(A)は、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートに由来する構造を含むことが好ましく、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートに由来する構造を含むことが特に好まし。
変性剤である酸無水物(II)(以下、酸二無水物とも称する。)は、式(3)で表すことができる。
Figure 2023081444000005
式(3)中、
Zは、炭素数1~6の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数1~6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシ基又はアリール基を表す;
Xは、炭素数1~10の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数1~6の直鎖状若しくは分岐状アルコキシ基又はアリール基を表す;
lは0~3の整数を表す;
nは1又は2を表す;
ただし、nが2の場合、Xは省略される;
Z、l及びnが複数存在するときは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
なお、式(3)で表される酸二無水物は、例えば、特開2020-63245号公報に開示されている合成方法にて合成することができる。
次に、有機ポリイソシアネート(A)の具体的な製造方法について説明する。
有機ポリイソシアネート(A)の製造においては公知のイソシアネート法を適用することができる。例えば、有機ポリイシアネート(I)と酸二無水物とを、無水カルボン酸部位に対してイソシアネート基が過剰になる量を仕込んで、有機溶剤の存在下または非存在下、必要に応じて触媒を用い、25~200℃の温度で2~12時間反応させ、イミド変性イソシアネート含有ポリイソシアネート組成物である有機ポリイソシアネート(A)を製造する。ここでイミド化反応の目安としては、例えばATR(Attenuated Total Reflection)測定を行い、原料である酸二無水物のカルボニル基の特性吸収である1820cm-1(C=O伸縮)の減少、およびイミド基由来の1720cm-1(C-O伸縮)と1380cm-1(C-N伸縮)の増加により判断することができる。1720cm-1の吸収が1780cm-1の吸収よりも大きくなることが好ましい。
上記の反応はイミド化反応以外の反応進行を抑えるため、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス下、若しくは、乾燥空気気流下で反応を進行させることが好ましい。
ここで、「イソシアネート基が過剰になる量」とは、原料仕込みの際、有機ポリイソシアネートのイソシアネート基と酸二無水物との当量比R(イソシアネート基/無水カルボン酸部位)が1を超えることを意味し、2以上50以下であることが好ましく、5以上20以下であることがさらに好ましい。Rが1を超える場合には、イミド反応生成物の重合度が適度に抑制されることで粘度が高くなり過ぎず、作業性に優れる。Rが50以下の場合には、イミド基による樹脂の耐熱性向上がより一層発揮されるため好ましい。
また、有機ポリイソシアネート(A)を合成する際の反応温度は、120~200℃が好ましく、150~180℃がさらに好ましい。反応温度が120℃以上の場合は、反応時間が短縮できる、または反応がより進行しやすくなる。また、反応温度が200℃以下であると、反応が容易に制御できるため、副反応をさらに抑制できる。
イミド化反応の時間は、触媒、溶媒又は添加剤の有無、種類、および温度により異なるが、一般には1~12時間、好ましくは2~4時間である。
[有機ポリイソシアネート組成物]
本開示の一態様にかかる有機ポリイソシアネート組成物は、
有機ポリイソシアネート(A)と、
難燃剤(F)と、を含む。
また、有機ポリイソシアネート組成物は、100℃で液状であることが好ましい。
なお、有機ポリイソシアネート(A)については前述したものと同じであるため説明は省略する。
<難燃剤(F)>
難燃剤(F)としては、特に限定されないが、リン酸エステル類、ハロゲン含有有機化合物、無機化合物類等の一般的に使用される難燃剤を使用できる。該難燃剤としては、例えば、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、テトラキス(2-クロロエチル)エチレンジホスフェート、2,2-ビス(クロロメチル)-1,3-プロパンビス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3-ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、2,2-ビス(クロロメチル)トリメチレンビス(ビス(2-クロロエチル)ホスフェート)、ポリオキシアルキレンビスジクロロアルキルホスフェート、含ハロゲン系ホスフェートホスホネートオリゴマーエステル(大八化学工業社製CR-530、CR-570、CR-509等)、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリ2-エチルヘキシルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、ジエチルフェニルホスフォネート、ジメチルフェニルホスフォネート、レゾルシノールジフェニルホスフェート、亜リン酸エチル、亜リン酸ジエチル、芳香族系リン酸オリゴマーエステル(レゾルシノールビスジフェニルホスフェート、レゾルシノールビスジキシレニルホスフェート、ビスフェノールAビスジフェニルホスフェート、大八化学工業社製CR-735等)等のハロゲン系リン酸エステル、又は非ハロゲン系リン酸エステル及びそのオリゴマー;ジブロモプロパノール、ジブロモネオペンチルグリコール、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン含有有機化合物;炭酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、赤燐、ポリリン酸アンモニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸塩、ホウ酸塩、水酸化カルシウム、膨張黒鉛、クレー、三酸化アンチモン、亜鉛華、炭酸カルシウム等の無機化合物;等が挙げられる。これらの中でも、赤燐、ポリリン酸アンモニウム、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェートが好ましい。
<性状>
有機ポリイソシアネート組成物は、100℃で液状であることが好ましく、90℃で液状であることがより好ましく、80℃で液状であることがさらに好ましい。100℃で液状であることで、ハンドリング性がよいため好ましい。
ここで、液状であるか否かは、以下の方法で判別した。
まず、サンプル瓶に入れた有機ポリイソシアネートを所定の温度に調整して静置する。ついで、サンプル瓶を重力方向に対して45°傾ける。このとき、目視にて有機ポリイソシアネートの上面の傾きが確認できた場合、当該所定の温度において液状であるとし、傾きが確認できない場合、当該所定の温度において液状ではないとする。
<各成分の含有量>
有機ポリイソシアネート組成物中、有機ポリイソシアネート(A)の含有量は、70質量%以上99質量%以下であることが好ましく、75質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、80質量%以上90質量%以下であることが特に好ましい。
有機ポリイソシアネート組成物中、難燃剤(F)の含有量は、1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、5質量%以上25質量%以下であることがより好ましく10質量%以上20質量%以下であることが特に好ましい。
[ポリウレタン樹脂形成性組成物、ポリウレタンフォーム形成性組成物、ポリウレタンフォーム]
本開示の一態様にかかるポリウレタン樹脂形成性組成物は、
有機ポリイソシアネート(A)と、ポリオール(B)と、難燃剤(F)と、を含む、または、
有機ポリイソシアネート組成物と、ポリオール(B)と、を含む。
ここで、ポリウレタン樹脂形成性組成物が、ポリウレタンフォーム形成性組成物であり、
触媒(C)、発泡剤(D)、および整泡剤(E)をさらに含むことが好ましい。
本開示の一態様にかかるポリウレタンフォームは、上記ポリウレタンフォーム形成性組成物の発泡硬化物である。
<ポリオール(B)>
ポリオール(B)としては、特に限定されないが、ポリウレタンの製造に用いられる市販のポリオール等が挙げられ、例えば、アルキレンオキシドの開環重合等により得られるポリエーテルポリオール類、ポリエーテルポリオール中でビニルモノマーをラジカル重合して得られるポリマーポリオール類、多価アルコールと多価カルボン酸類との重縮合により得られるポリエステルポリオール類、多価アルコール類と多価カルボン酸類とアミノアルコール類との重縮合により得られるポリエステルアミドポリオール類、ラクトン類の開環重合により得られるポリラクトンポリオール類、多価アルコール類とカーボネート類との重縮合により得られるポリカーボネートポリオール類、アクリルポリオール類、ポリブタジエンポリオール及びその水素添加物類、ポリイソプレンポリオール及びその水素添加物類、部分鹸化エチレン-酢酸ビニル共重合体、大豆油やひまし油等の天然油系ポリオール類、ハロゲン及び/又はリン系ポリオール、フェノール系ポリオール等が挙げられる。これらポリオールは、一種又は二種以上混合して使用してもよい。
ポリオールは、水酸基価1mgKOH/g以上2000mgKOH/g以下が好ましく、さらに好ましくは10mgKOH/g以上800mgKOH/g以下の範囲にあることが、ポリウレタンフォームを成形した際に良好な成形性や強度等の物性が発現しやすいため、好ましい。なお、水酸基価はJIS K1557の方法などに従って算出できる。
<触媒(C)>
触媒(C)としては、ポリウレタンの製造に用いられる市販の触媒等が挙げられる。特に限定されないが、例えば、第3級アミン類、第4級アンモニウム塩類、炭素数2~12のカルボン酸のアルカリ金属塩、金属触媒等が挙げられる。
該第3級アミン類の具体例としては、例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’,N’’-ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、1,3,5-トリス(N,N-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4-ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N-ジメチルアミノエチル-N’-メチルピペラジン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、1,2-ジメチルイミダゾール、N,N-ジメチルアミノプロピルアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン等のアミン化合物類、N,N-ジメチルアミノエタノール、N,N,N’-トリメチルアミノエチルエタノールアミン、2-(2-ジメチルアミノエトキシ)エタノール、N,N,N’-トリメチル-N’-ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N,N-ジイソプロパノールアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)-N’-メチルピペラジン、N,N-ジメチルアミノヘキサノール、5-ジメチルアミノ-3-メチル-1-ペンタノール等のアルカノールアミン類等が挙げられる。
該第4級アンモニウム塩類の具体例としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム有機酸塩類、ヒドロキシアルキル系第4級アンモニウム有機酸塩類が挙げられ、具体的には、テトラメチルアンモニウム酢酸塩、テトラメチルアンモニウムギ酸塩、テトラエチルアンモニウム酢酸塩、テトラエチルアンモニウムギ酸塩、テトラメチルアンモニウム2-エチルヘキサン酸塩、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2-エチルヘキサン酸塩等が挙げられる。
該炭素数2~12のカルボン酸のアルカリ金属塩の具体例としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、2-エチルヘキサン酸カリウム、2-エチルヘキサン酸ナトリウム、オクチル酸カリウム、オクチル酸ナトリウム等が挙げられる。
該金属触媒の具体例としては、例えば、スタナスオクトエート、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズアセテート等のスズ触媒、オクチル酸鉛等の鉛触媒、ネオデカン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛等の亜鉛触媒、オクタン酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス等のビスマス触媒等が挙げられる。
<発泡剤(D)>
発泡剤(D)としては、特に限定されないが、市販の物理的発泡剤及び/又は化学的発泡剤等を使用できる。例えば、物理的発泡剤としては、クロロフルオロカーボン類、ハイドロクロロフルオロオレフィン類、ハイドロクロロフルオロカーボン類、ハイドロフルオロオレフィン類、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、ジクロロメタン等の低沸点のハロゲン系炭化水素類、ペンタン、シクロペンタン等のアルカン類、空気、窒素、二酸化炭素等の気体、又は低温液体等が挙げられる。化学発泡剤としては、水、有機酸、硼酸等の無機酸類、アルカリ炭酸塩類、環状カーボネート類、ジアルキルカーボネートが挙げられ、また、ポリウレタン原料と反応又は熱等により分解してガスを発生させるもの等が挙げられる。
<整泡剤(E)>
整泡剤(E)としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられる市販の整泡剤等が挙げられる。整泡剤としては特に限定されないが、界面活性剤として、有機シロキサン-ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン-グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤である有機シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。具体的には、モメンティブ社製L5420、L5340、L6188、L6877、L6889、L6900、エボニック社製B8040、B8155、B8239、B8244、B8330、B8443、B8450、B8460、B8462、B8465、B8466、B8467、B8481、B8484、B8485、B8486、B8496、B8870、B8871、東レ・ダウコーニング社製SZ-1328、SZ-1642、SZ-1677、SH-193、エアープロダクツ社製DC-193、DC5598等の市販品が挙げられる。
<各成分の含有量>
有機ポリイソシアネート(A)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物(ポリウレタンフォーム形成性組成物)の全量に対して、20質量%以上80質量%以下の範囲にあることが好ましく、40質量%以上75質量%以下の範囲がさらに好ましい。
ポリオール(B)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物(ポリウレタンフォーム形成性組成物)の全量に対して、20質量%以上80質量%以下の範囲にあることが好ましく、40質量%以上75質量%以下の範囲がさらに好ましい。
触媒(C)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物(ポリウレタンフォーム形成性組成物)の全量に対して、第3級アミン類では0.01質量%以上10質量%以下、第4級アンモニウム塩類及び炭素数2~12のカルボン酸のアルカリ金属塩では0.05質量%以上10質量%以下、金属触媒では0.05質量%以上5質量%以下の範囲が好ましい。
発泡剤(D)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物(ポリウレタンフォーム形成性組成物)の全量に対して、ハイドロクロロフルオロカーボン類、ハイドロフルオロオレフィン類又はハイドロフルオロカーボン類の場合、ポリウレタンフォームに占める割合が0.01質量%以上20重量%以下、アルカン類の場合0.01質量%以上10重量%以下、水の場合0.01質量%以上5質量%以下の範囲が好ましい。
整泡剤(E)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物(ポリウレタンフォーム形成性組成物)の全量に対して、0.1質量%以上10質量%以下の範囲が好ましい。
難燃剤(F)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物(ポリウレタンフォーム形成性組成物)の全量に対して、例えば、1質量%以上20質量%以下の範囲であり、好ましくは2質量%以上20質量%以下の範囲であり、より好ましくは5質量%以上15質量%以下の範囲である。
ポリウレタンフォーム組成物中の有機ポリイソシアネート(A)と活性水素含有化合物との配合割合は、特に限定されるものではないが、イソシアネート組成物中のイソシアネート基と活性水素含有化合物の活性水素基のモル比R(イソシアネート基/活性水素基)は、0.5以上10以下が好ましく、0.7以上5以下が特に好ましい。
Rが0.5以上であると架橋密度が高くなって耐久性および樹脂の機械的強度がさらに向上する。Rが10以下であると未反応のシソシアネート量がさらに抑制されるため耐熱性がさらに向上する。
[有機ポリイソシアネート組成物の製造方法、ポリウレタンフォームの製造方法]
本開示の他の態様にかかる有機ポリイソシアネート組成物の製造方法は、前述した有機ポリイソシアネート(A)を含む有機ポリイソシアネート組成物の製造方法であって、
難燃剤(F)に酸無水物を溶解することと、
該溶解液にポリイソシアネート成分を混合することと、
前記ポリイソシアネート成分と、前記酸無水物と、を反応させることと、を備え、
前記有機ポリイソシアネート(A)が、式(1)で表される構造を含む、方法である:
Figure 2023081444000006
式中、
*は、結合部位を表す;
Xは、
炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
炭素数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または、
アリール基を表す;
nは、1または2を表す;
ただし、nが2の場合、Xは省略される。
得られた有機ポリイソシアネート(A)は、100℃で液状であることが好ましく、90℃で液状であることがより好ましく、80℃で液状であることがさらに好ましい。100℃で液状であることで、ハンドリング性がよいため好ましい。
<酸無水物の溶解>
難燃剤(F)に酸無水物を溶解する際には、20℃以上180℃以下で溶解を行うことができ、25℃以上100℃以下であることが好ましく、30℃以上60℃以下であることがより好ましい。比較的低い温度で溶解させることができるため、工業的に優れている。
<ポリイソシアネート成分の混合>
溶解液にポリイソシアネート成分を混合する際には、20℃以上150℃以下で混合を行うことができ、25℃以上100℃以下であることが好ましく、30℃以上60℃以下であることがより好ましい。比較的低い温度で混合させることで、反応が急激に進んで泡が発生することを抑制できるため、反応がより均一になる。
<ポリイソシアネート成分と、酸無水物と、の反応>
ポリイソシアネート成分と、酸無水物と、を反応させる際には、反応系中の難燃剤(F)が、1質量%以上30質量%以下で反応を行うことができ、5質量%以上25質量%以下であることが好ましく、10質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。難燃剤(F)により、有機ポリイソシアネート(A)の粘度が低下し、取り扱いが容易となる。
本開示の一態様にかかるポリウレタンフォームの製造方法は、上述の方法で得られた有機ポリイソシアネート組成物と、
ポリオール(B)と、
触媒(C)と、
発泡剤(D)と、
整泡剤(E)と、を混合することを含む。
<各成分の混合>
各成分の混合は、各原料、すなわち(B)~(E)成分のそれぞれを25℃で混合し、あらかじめ液温を20℃以上95℃以下で行うことができ、25℃以上90℃以下であることが好ましく、30℃以上85℃以下であることがより好ましい。
<養生>
さらに、混合の後に得られた発泡物を養生することが好ましい。養生は、80℃以上180℃以下の恒温槽において1時間以上24時間以下で行うことが好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における%、部表記は、特に断りのない限り質量基準である。
(合成例1:リン含有イミド変性イソシアネートの合成例)
窒素置換した100mLの二つ口ナスフラスコに難燃剤(F)成分であるトリス(β-クロロプロピル)ホスフェート(以下、TCPPともいう。)6.41gを秤量し、(式4)で表される酸二無水物を6.72g溶解させ、ポリメリックMDI(東ソー社製、ミリオネートMR-200(商品名)、NCO含量31.0%、以下、p-MDIともいう。)を28.28g加え、混合した(当量比R=7)。この混合物を触媒と溶剤は用いずに窒素雰囲気下で180℃、3時間反応させ、NCO含量18.0%のイミド変性イソシアネート含有ポリイソシアネート組成物(M-1)を得た。
Figure 2023081444000007
M-1のFT-IRスペクトル(ATR法)を図1に示す。図1によれば、1720cm-1付近にイミド結合のC=O非対称伸縮振動、1600cm-1付近に芳香環炭素由来の伸縮振動、1380cm-1付近にイミド結合のC-N伸縮振動、による吸収がそれぞれ現れており、イミド変性イソシアネートが形成されていることが確認された。さらに原料の酸二無水物由来の1820cm-1付近の吸収が消滅、イミド基由来の1720cm-1の吸収は1780cm-1より強い吸収を示した。
(実施例1:リン含有イミド構造を含むポリウレタンフォームの製造例)
ポリオールミックス原材料(1)~(5)を混合して得られたポリオールミックスを500mlの紙カップに入れて80℃に加温した。ついで、80℃に加温したM-1を紙カップに26g加え、6000rpmのラボミキサーで5秒間混合後、窒素雰囲気下80℃の条件で1時間加熱し、リン含有イミド構造を含むウレタンフォームを得た。なお、ポリオールミックスと、M-1とは、イソシアネートインデックス(INDEX)が100(イミド変性イソシアネートのイソシアネート基のモル数/ポリエステルポリオールのOH基のモル数×100)となるように配合した。
[ポリオールミックス原材料]
(1)ポリオール 13.23g
三洋化成工業社製、サンニックスGP-600(商品名)、水酸基価280mgKOH/g、グリセリン開始剤ポリエーテルポリオール
(2)触媒1 0.07g
花王社製、カオーライザーNo.10(商品名)、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン
(3)触媒2 0.014g
東ソー社製、TOYCAT DT(商品名)、N,N,N’,N’’,N’’’-ペンタメチルヘキサン1,6-ジアミン
(4)整泡剤 0.28g
エボニック社製、B-8465(商品名)
(5)発泡剤 0.40g
水(HO)
(合成比較例1:ウレタン変性イソシアネートの合成例)
窒素置換した100mLの二つ口ナスフラスコに、GP-600を7.32g溶解させ、p-MDIを32.68g加え、混合した(当量比R=6.6)。この混合物を触媒と溶剤は用いずに窒素雰囲気下で70℃、3時間反応させ、NCO含量21.2%のウレタン変性ポリイソシアネート組成物2(H-1)を得た。
H-1のFT-IRスペクトル(ATR法)を図2に示す。図2によれば、1720cm-1付近にウレタン結合のC=O非対称伸縮振動、1600cm-1付近に芳香族C=Cが表れており、1380cm-1付近のイミド結合のC-N伸縮振動、による吸収は確認されなかった。
(比較例1:リン含有イミド構造を含むポリウレタンフォームの製造例)
サンニックスGP-600を15.21gに変更し、有機ポリイソシアネート(A)であるM-1(26g)をH-1(24.02g)に変更する以外は実施例1と同様にしてウレタンフォームを得た。
(合成比較例2:ウレタン変性イソシアネートの合成例)
窒素置換した100mLの二つ口ナスフラスコに難燃剤(トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート)7.15gを秤量し、GP-600を7.32g溶解させ、p-MDIともを32.68g加え、混合した(当量比R=6.6)。この混合物を触媒と溶剤は用いず窒素雰囲気下で70℃、3時間反応させ、NCO含量17.9%のウレタン変性ポリイソシアネート組成物3(H-2)を得た。
(比較例2:リン含有イミド構造を含むポリウレタンフォームの製造例)
有機ポリイソシアネート(A)であるM-1(26g)をH-2(26g)に変更する以外は実施例1と同様にしてウレタンフォームを得た。
Figure 2023081444000008
表1における各原料は以下の通り。
・MR-200:ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(東ソー社製、MR-200(商品名)、NCO含量31.0%)
・PPDA:前記式(4)で表される酸二無水物(特開2020-63245号公報記載の合成方法により得られた合成品)
・GP-600:ポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製、サンニックスGP-600(商品名)、水酸基価280mgKOH/g、グリセリン開始剤ポリエーテルポリオール)
・TCPP:トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート(大八化学工業株式会社製)
ATRスペクトルはサーモフィッシャーサイエンティフィック社製Nicolet-iS20にMicromATR Visionを取り付けて測定した。
粘度測定は京都電子工業製EMS-1000を用いて測定し、100℃における温度が10000mPa・s以下であれば良好とした。
Figure 2023081444000009
表2における各原料は以下の通り。
・M-1:合成例1で得られたイミド変性イソシアネート含有ポリイソシアネート組成物
・H-1:比較合成例1で得られたウレタン変性イソシアネート含有ポリイソシアネート組成物
・H-2:比較合成例2で得られたウレタンイソシアネート含有ポリイソシアネート組成物
・GP-600:ポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製、サンニックスGP-600(商品名)、水酸基価280mgKOH/g、グリセリン開始剤ポリエーテルポリオール)
・No.10:N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン(花王製、カオーライザーNo.10(商品名))
・Toyocat DT:N,N,N’,N’’,N’’’-ペンタメチルヘキサン1,6-ジアミン(東ソー社製、TOYOCAT DT(製品名))
・B-8465:整泡剤(エボニック社製、B-8465(商品名))
Figure 2023081444000010
<難燃性試験>
実施例1、比較例1、2について、フォームサンプルを室温で養生後、中央部より10×10×150mmの試験サンプルを切り出し、0.5ポイント毎に測定した(使用機器:ON-2M(スガ試験機社製))。酸素指数が高いほど難燃性良好といえる。
<耐熱性試験>
実施例1、比較例1、2について、TGA(Thermogravimetric analysis、熱重量測定)にて重量減少を以下の条件で測定した。
使用機器:STA7200RV(日立ハイテクサイエンス社製)
雰囲気条件:窒素および空気
昇温速度:10℃/分

Claims (9)

  1. 式(1)で表される構造を含む、有機ポリイソシアネート(A):
    Figure 2023081444000011
    式中、
    *は、結合部位を表す;
    Xは、
    炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    炭素数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または、
    アリール基を表す;
    nは、1または2を表す;
    ただし、nが2の場合、Xは省略される。
  2. ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートに由来する構造をさらに含む、請求項1に記載の有機ポリイソシアネート(A)。
  3. 請求項1または2に記載の有機ポリイソシアネート(A)と、難燃剤(F)と、を含み、
    100℃で液状である、有機ポリイソシアネート組成物。
  4. 請求項1または2に記載の有機ポリイソシアネート(A)と、ポリオール(B)と、難燃剤(F)と、を含む、または、
    請求項3に記載の有機ポリイソシアネート組成物と、ポリオール(B)と、を含む、ポリウレタン樹脂形成性組成物。
  5. 請求項4に記載のポリウレタン樹脂形成性組成物が、ポリウレタンフォーム形成性組成物であり、
    触媒(C)、発泡剤(D)、および整泡剤(E)をさらに含む、ポリウレタンフォーム形成性組成物。
  6. 請求項5に記載のポリウレタンフォーム形成性組成物の発泡硬化物である、ポリウレタンフォーム。
  7. 有機ポリイソシアネート(A)を含む有機ポリイソシアネート組成物の製造方法であって、
    難燃剤(F)に酸無水物を溶解することと、
    該溶解液にポリイソシアネート成分を混合することと、
    前記ポリイソシアネート成分と、前記酸無水物と、を反応させることと、を備え、
    前記有機ポリイソシアネート(A)が、式(1)で表される構造を含む、方法:
    Figure 2023081444000012
    式中、
    *は、結合部位を表す;
    Xは、
    炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    炭素数1~6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または、
    アリール基を表す;
    nは、1または2を表す;
    ただし、nが2の場合、Xは省略される。
  8. 前記有機ポリイソシアネート組成物が100℃で液状である、請求項7に記載の方法。
  9. 請求項7または8に記載の方法で得られた有機ポリイソシアネート組成物と、
    ポリオール(B)と、
    触媒(C)と、
    発泡剤(D)と、
    整泡剤(E)と、を混合することを含む、ポリウレタンフォームの製造方法。
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