JP2023081304A - 着色硬化性樹脂組成物、着色硬化性樹脂組成物の硬化膜、及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】斜めから見たときであっても十分に良好な視野を与えることが可能な有機EL表示装置を与えるカラーフィルタを提供することができ、かつ、十分な硬化性を有する、着色硬化性樹脂組成物を提供すること。【解決手段】着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子を含む着色硬化性樹脂組成物であって、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):a=X×Y (1)により算出される値aが10以上である、着色硬化性樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、着色硬化性樹脂組成物、着色硬化性樹脂組成物の硬化膜、及び表示装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置は、例えば基板上に形成された有機EL膜を含む表示装置であり、有機EL膜は、正孔輸送層と、各画素を形成するための例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の光を発する発光層と、電子輸送層とを含む。有機EL膜の両端の電極に電圧を印加することによって、陰極から電子、陽極から正孔が有機EL膜中に流れ、発光層の発光分子で電子と正孔とが再結合され、発光分子が発光することを利用した装置である。発光した各色の光の強度を高めるために、上下の電極間の光路長を各色の光の波長に合わせた構造とする、マクロキャビティ構造が採用されている。マイクロキャビティ構造を用いることにより、電極間での光の共振効果を利用し、外部に取り出される光のスペクトルが急峻かつ高強度となり、RGBの各色の輝度と色純度を高めることが可能となる。
特にマイクロキャビティ構造の有機EL膜を有する有機EL表示装置においては、上記に述べたように、外部に取り出される光のスペクトルが急峻かつ高強度となるため、色の強度や発色を良くすることができるが、表示装置を斜めから見たときに十分な視野が得られない場合があった。また、特許文献1のように、十分な視野を達成するために有機微粒子を含む樹脂組成物を用いてカラーフィルタを製造することも検討されてはいるが、有機微粒子を添加すると、樹脂組成物からカラーフィルタを製造する際に十分な硬化性が得られない場合や、所定の解像度のパターン形成が困難な場合もあった。
したがって、本発明の目的は、斜めから見たときであっても十分に良好な視野を与えることが可能な有機EL表示装置を与えるカラーフィルタを提供することができ、かつ、十分な硬化性を有する、着色硬化性樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、以下に説明する本発明の硬化性樹脂組成物により上記目的を達成できることを見出した。すなわち、本発明には、以下の態様が含まれる。
〔1〕着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子を含む着色硬化性樹脂組成物であって、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aが10以上である、着色硬化性樹脂組成物。
〔2〕無機微粒子は金属酸化物である、〔1〕に記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔3〕無機微粒子は1.3以上の屈折率を有する、〔1〕又は〔2〕に記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔4〕無機微粒子は0.05μm~0.70μmの平均粒子径を有する、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔5〕重合性化合物の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対して0質量%~50質量%である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔6〕硬化性樹脂組成物の硬化膜のヘイズ値が、厚さ2μmに換算して8~40%である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔7〕〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物の硬化膜。
〔8〕厚さ2μmに換算して8~40%のヘイズ値を有する、〔7〕に記載の硬化膜。
〔9〕カラーフィルタ基板に含まれるカラーフィルタを構成する、〔7〕又は〔8〕に記載の硬化膜。
〔10〕〔7〕~〔9〕のいずれかに記載の硬化膜を含む表示装置。
〔1〕着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子を含む着色硬化性樹脂組成物であって、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aが10以上である、着色硬化性樹脂組成物。
〔2〕無機微粒子は金属酸化物である、〔1〕に記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔3〕無機微粒子は1.3以上の屈折率を有する、〔1〕又は〔2〕に記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔4〕無機微粒子は0.05μm~0.70μmの平均粒子径を有する、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔5〕重合性化合物の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対して0質量%~50質量%である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔6〕硬化性樹脂組成物の硬化膜のヘイズ値が、厚さ2μmに換算して8~40%である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
〔7〕〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物の硬化膜。
〔8〕厚さ2μmに換算して8~40%のヘイズ値を有する、〔7〕に記載の硬化膜。
〔9〕カラーフィルタ基板に含まれるカラーフィルタを構成する、〔7〕又は〔8〕に記載の硬化膜。
〔10〕〔7〕~〔9〕のいずれかに記載の硬化膜を含む表示装置。
本発明によれば、斜めから見たときであっても十分に良好な視野を有する有機EL表示装置を与えることが可能なカラーフィルタを提供することができ、かつ、十分な硬化性を有する、着色硬化性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明の範囲はここで説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更をすることができる。また、特定のパラメータについて複数の上限値及び下限値が記載されている場合、これらの上限値及び下限値のうち任意の上限値と下限値とを組合せて好適な数値範囲とすることができる。
<着色硬化性樹脂組成物>
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子を含み、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aが10以上である着色硬化性樹脂組成物である。なお、以下において、本発明の着色硬化性樹脂組成物を本発明の組成物とも称する。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子を含み、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aが10以上である着色硬化性樹脂組成物である。なお、以下において、本発明の着色硬化性樹脂組成物を本発明の組成物とも称する。
(無機微粒子)
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の無機微粒子を含む。本明細書において、無機微粒子は、通常10μm以下の平均粒子径を有する無機粒子である。無機微粒子の平均粒子径は10μm以下であれば特に限定されず、マイクロオーダーの平均粒子径であっても、ナノオーダーの平均粒子径であってもよい。無機微粒子の平均粒子径は好ましくは1μm以下、より好ましくは0.70μm以下である。本発明の組成物は、1種類の無機微粒子を含有してもよいし、2種以上の無機微粒子を含有してもよい。ここで、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aが10以上である。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の無機微粒子を含む。本明細書において、無機微粒子は、通常10μm以下の平均粒子径を有する無機粒子である。無機微粒子の平均粒子径は10μm以下であれば特に限定されず、マイクロオーダーの平均粒子径であっても、ナノオーダーの平均粒子径であってもよい。無機微粒子の平均粒子径は好ましくは1μm以下、より好ましくは0.70μm以下である。本発明の組成物は、1種類の無機微粒子を含有してもよいし、2種以上の無機微粒子を含有してもよい。ここで、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aが10以上である。
無機微粒子のミー散乱における散乱強度Xは、非偏光光線、光源波長550nm、散乱角0度の条件により算出した値であり、例えば、ミー散乱における散乱強度の計算プログラムであるMieplot(http://www.philiplaven.com/mieplot.htm参照)を用いて算出することができる。散乱強度Xが大きいほど、光散乱の効果が高いことを表す。散乱強度Xが4未満である場合には、無機微粒子による光散乱の効果が不十分となり、有機EL表示装置を斜めから見たときの視野を十分に確保することが難しくなる。有機EL表示装置を斜めから見たときの視認性を確保する観点から、本発明の組成物に含まれる無機微粒子の散乱強度は4以上である。有機EL表示装置における視認性を高めやすい観点からは、散乱強度Xの値は4以上であり、好ましくは5以上、より好ましくは6以上、さらに好ましくは7以上である。また、Xの値が大きい場合、有機EL表示装置を斜めから見たときの視認性と、本発明の組成物からカラーフィルタを形成する際の硬化性も向上させやすくなる。散乱強度Xの上限は特に限定されないが、界面反射制御の観点からは、好ましくは10,000以下、より好ましくは1,000以下、さらに好ましくは300以下、さらにより好ましくは100以下である。
着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量(Y質量%)は、15質量%以下である。無機微粒子の含有量が15質量%を超える場合、着色硬化性樹脂組成物からカラーフィルタを形成する際の硬化性を高めにくく、また、得られるカラーフィルタにおける色みの強さも低下しやすくなる。着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量(Y質量%)は、カラーフィルタ形成時の硬化性及びカラーフィルタの発色性の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは8質量%以下、さらにより好ましくは6質量%以下である。
無機微粒子のミー散乱における散乱強度(X)と、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する無機微粒子の含有量(Y質量%)から、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aは、10以上である。値aが10未満である場合には、無機微粒子による光散乱の効果が不十分となり、有機EL表示装置を斜めから見たときの十分な視野を与えることが難しくなる。値aは有機EL表示装置を斜めから見たときの視認性を向上させやすい観点から、好ましくは15以上、より好ましくは20以上、さらに好ましくは25以上である。また、界面反射制御の観点からは、好ましくは800以下、より好ましくは600以下、さらに好ましくは450以下、さらにより好ましくは350以下である。
a=X×Y (1)
により算出される値aは、10以上である。値aが10未満である場合には、無機微粒子による光散乱の効果が不十分となり、有機EL表示装置を斜めから見たときの十分な視野を与えることが難しくなる。値aは有機EL表示装置を斜めから見たときの視認性を向上させやすい観点から、好ましくは15以上、より好ましくは20以上、さらに好ましくは25以上である。また、界面反射制御の観点からは、好ましくは800以下、より好ましくは600以下、さらに好ましくは450以下、さらにより好ましくは350以下である。
無機微粒子としては、例えば金属、金属酸化物、セラミックス、複合材料等の無機微粒子が挙げられ、散乱強度の観点からは、無機微粒子は、好ましくは金属酸化物である。本発明の組成物は、1種類の無機微粒子を含有していてもよいし、2種以上の無機微粒子を含有していてもよい。無機微粒子は、表面処理されたものであってもよい。無機微粒子に表面処理を施すことにより、樹脂組成物中での分散性が向上し、無機微粒子同士の凝集を防止しやすくなる。無機微粒子に施され得る表面処理としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、有機チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル等による処理が挙げられる。
金属酸化物としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、酸化アンチモン、酸化セリウム等が挙げられる。金属酸化物は、好ましくは酸化チタン、酸化亜鉛及び/又はシリカであり、より好ましくは酸化チタン及び/又はシリカであり、さらに好ましくは酸化チタンである。本発明の組成物が無機微粒子として金属酸化物を含む場合、1種類の金属酸化物を含んでよいし、2種以上の金属酸化物を含んでもよい。
無機微粒子の屈折率は、550nmにおける屈折率であり、散乱強度の観点から、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.9以上、さらに好ましくは2.2以上、さらにより好ましくは2.5以上である。また、無機微粒子の屈折率は、界面反射制御の観点から、好ましくは2.8以下である。屈折率は、例えばエリプソメトリーにより測定することができる。
無機微粒子の平均粒子径は、散乱強度の観点から、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.10μm以上、さらに好ましくは0.13μm以上、さらにより好ましくは0.15μm以上である。また、無機微粒子の平均粒子径は、粒子沈降抑制の観点から、好ましくは0.70μ以下、より好ましくは0.50μm以下、さらに好ましくは0.30μm以下、さらにより好ましくは0.25μm以下、とりわけ好ましくは0.20μm以下である。平均粒子径は、例えば動的光散乱法により測定することができる。
(樹脂)
本発明の組成物に含まれる樹脂は、特に限定されないが、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。本発明の組成物は、1種類の樹脂を含有してもよいし、2種以上の樹脂を含有してもよい。樹脂としては、例えば以下の樹脂[K1]~[K6]等が挙げられる。
本発明の組成物に含まれる樹脂は、特に限定されないが、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。本発明の組成物は、1種類の樹脂を含有してもよいし、2種以上の樹脂を含有してもよい。樹脂としては、例えば以下の樹脂[K1]~[K6]等が挙げられる。
樹脂[K1];不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種(a)(以下「(a)」という場合がある)に由来する構造単位と、炭素数2~4の環状エーテル構造及びエチレン性不飽和結合を有する単量体(b)(以下「(b)」という場合がある)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K2];(a)に由来する構造単位と(b)に由来する構造単位と、(a)と共重合可能な単量体(c)(ただし、(a)及び(b)とは異なる。)(以下「(c)」という場合がある)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K3];(a)に由来する構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K4];(a)に由来する構造単位に(b)を付加させた構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K5];(b)に由来する構造単位に(a)を付加させた構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K6];(b)に由来する構造単位に(a)を付加させ、多価カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物をさらに付加させた構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体。
樹脂[K2];(a)に由来する構造単位と(b)に由来する構造単位と、(a)と共重合可能な単量体(c)(ただし、(a)及び(b)とは異なる。)(以下「(c)」という場合がある)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K3];(a)に由来する構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K4];(a)に由来する構造単位に(b)を付加させた構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K5];(b)に由来する構造単位に(a)を付加させた構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K6];(b)に由来する構造単位に(a)を付加させ、多価カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物をさらに付加させた構造単位と(c)に由来する構造単位とを有する共重合体。
(a)としては、具体的には、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、o-、m-、p-ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3-ビニルフタル酸、4-ビニルフタル酸、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、1,4-シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸類;
メチル-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸、5-カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-6-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-6-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物類;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3-ビニルフタル酸無水物、4-ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6-ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン無水物等の不飽和ジカルボン酸類無水物;
コハク酸モノ〔2-(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2-(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類;
α-(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性の点や得られる樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸等が好ましい。
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、o-、m-、p-ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3-ビニルフタル酸、4-ビニルフタル酸、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、1,4-シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸類;
メチル-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸、5-カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-6-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-カルボキシ-6-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物類;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3-ビニルフタル酸無水物、4-ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6-ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン無水物等の不飽和ジカルボン酸類無水物;
コハク酸モノ〔2-(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2-(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類;
α-(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性の点や得られる樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸等が好ましい。
(b)は、例えば、炭素数2~4の環状エーテル構造(例えば、オキシラン環、オキセタン環及びテトラヒドロフラン環からなる群から選ばれる少なくとも1種)とエチレン性不飽和結合とを有する重合性化合物をいう。(b)としては、炭素数2~4の環状エーテルと(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体が好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も、同様の意味を有する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も、同様の意味を有する。
(b)としては、例えば、オキシラニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b1)(以下「(b1)」という場合がある)、オキセタニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b2)(以下「(b2)」という場合がある)、テトラヒドロフリル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b3)(以下「(b3)」という場合がある)等が挙げられる。
(b1)としては、例えば、直鎖状又は分枝鎖状の脂肪族不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(b1-1)(以下「(b1-1)」という場合がある)、脂環式不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(b1-2)(以下「(b1-2)」という場合がある)が挙げられる。
(b1-1)としては、グリシジル(メタ)アクリレート、β-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β-エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、o-ビニルベンジルグリシジルエーテル、m-ビニルベンジルグリシジルエーテル、p-ビニルベンジルグリシジルエーテル、α-メチル-o-ビニルベンジルグリシジルエーテル、α-メチル-m-ビニルベンジルグリシジルエーテル、α-メチル-p-ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3-ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4-ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,5-ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,6-ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,4-トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,5-トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,6-トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、3,4,5-トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4,6-トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン等が挙げられる。
(b1-2)としては、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド2000;(株)ダイセル製)、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマーA400;(株)ダイセル製)、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマーM100;(株)ダイセル製)、3,4-エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート、式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物等が挙げられる。
Xe及びXfは、単結合、*-Rg-、*-Rg-O-、*-Rg-S-又は*-Rg-NH-を表す。
Rgは、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
炭素数1~4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。
水素原子がヒドロキシで置換されたアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、1-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、2-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、1-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシブチル基、4-ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
Re及びRfとしては、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
水素原子がヒドロキシで置換されたアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、1-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、2-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、1-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシブチル基、4-ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
Re及びRfとしては、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基等が挙げられる。
Xe及びXfとしては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*-CH2-O-及び*-CH2CH2-O-が挙げられ、より好ましくは単結合、*-CH2CH2-O-が挙げられる(*はOとの結合手を表す)。
Xe及びXfとしては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*-CH2-O-及び*-CH2CH2-O-が挙げられ、より好ましくは単結合、*-CH2CH2-O-が挙げられる(*はOとの結合手を表す)。
(b2)としては、オキセタニル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体がより好ましい。(b2)としては、3-メチル-3-メタクリルロイルオキシメチルオキセタン、3-メチル-3-アクリロイルオキシメチルオキセタン、3-エチル-3-メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3-エチル-3-アクリロイルオキシメチルオキセタン、3-メチル-3-メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3-メチル-3-アクリロイルオキシエチルオキセタン、3-エチル-3-メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3-エチル-3-アクリロイルオキシエチルオキセタン等が挙げられる。
(b3)としては、テトラヒドロフリル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体がより好ましい。(b3)としては、具体的には、テトラヒドロフルフリルアクリレート(例えば、ビスコートV#150、大阪有機化学工業(株)製)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
(b)は、樹脂[K1]または樹脂[K2]の場合、得られるカラーフィルタの耐熱性、耐薬品性等の信頼性をより高くすることができる点で、(b1)であることが好ましい。
(c)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-8-イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として「ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート」といわれている。また、「トリシクロデシル(メタ)アクリレート」という場合がある)、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン-8-イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として「ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート」といわれている)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパルギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-(2’-ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジ(2’-ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシ-5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシ-5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシメチル-5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-tert-ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ビス(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン等のビシクロ不飽和化合物類;
N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエート、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチレート、N-スクシンイミジル-6-マレイミドカプロエート、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオネート、N-(9-アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体類;
スチレン、α-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエン、p-メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン等が挙げられる。
これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル類が好ましい。
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-(2’-ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジ(2’-ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシ-5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシ-5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ヒドロキシメチル-5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-tert-ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5,6-ビス(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン等のビシクロ不飽和化合物類;
N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエート、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチレート、N-スクシンイミジル-6-マレイミドカプロエート、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオネート、N-(9-アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体類;
スチレン、α-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエン、p-メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン等が挙げられる。
これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル類が好ましい。
樹脂[K1]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K1]を構成する全構造単位中、
(a)に由来する構造単位;2~60モル%
(b)に由来する構造単位;40~98モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;10~50モル%
(b)に由来する構造単位;50~90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K1]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、及び得られる硬化膜の耐溶剤性に優れる傾向がある。
(a)に由来する構造単位;2~60モル%
(b)に由来する構造単位;40~98モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;10~50モル%
(b)に由来する構造単位;50~90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K1]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、及び得られる硬化膜の耐溶剤性に優れる傾向がある。
樹脂[K1]は、例えば、文献「高分子合成の実験法」(大津隆行著 発行所(株)化学同人 第1版第1刷 1972年3月1日発行)に記載された方法及び当該文献に記載された引用文献を参考にして製造することができる。
具体的には、(a)及び(b)の所定量、重合開始剤及び溶剤等を反応容器中に入れて、例えば、窒素により酸素を置換することにより、脱酸素雰囲気にし、撹拌しながら、加熱及び保温する方法が挙げられる。なお、ここで用いられる重合開始剤及び溶剤等は、特に限定されず、当該分野で通常使用されているものを使用することができる。例えば、重合開始剤としては、アゾ化合物(2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)等)や有機過酸化物(ベンゾイルペルオキシド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート等)が挙げられ、溶剤としては、各モノマーを溶解するものであればよく、本発明の着色硬化性樹脂組成物に場合により含まれる有機溶剤として後述する溶剤等が挙げられる。
なお、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。特に、この重合の際に溶剤として、本発明の着色硬化性樹脂組成物に含まれる組成物に場合により含まれる、後述するような溶剤を使用することにより、反応後の溶液をそのまま本発明の着色硬化性樹脂組成物の調製に使用することができるため、本発明の着色硬化性樹脂組成物の製造工程を簡略化することができる。
樹脂[K2]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K2]を構成する全構造単位中、
(a)に由来する構造単位;2~45モル%
(b)に由来する構造単位;2~95モル%
(c)に由来する構造単位;1~65モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;5~40モル%
(b)に由来する構造単位;5~80モル%
(c)に由来する構造単位;5~60モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K2]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、並びに、得られる硬化膜の耐溶剤性、耐熱性及び機械的強度に優れる傾向がある。
(a)に由来する構造単位;2~45モル%
(b)に由来する構造単位;2~95モル%
(c)に由来する構造単位;1~65モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;5~40モル%
(b)に由来する構造単位;5~80モル%
(c)に由来する構造単位;5~60モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K2]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、並びに、得られる硬化膜の耐溶剤性、耐熱性及び機械的強度に優れる傾向がある。
樹脂[K2]は、例えば、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造することができる。
樹脂[K3]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K3]を構成する全構造単位中、
(a)に由来する構造単位;2~60モル%
(c)に由来する構造単位;40~98モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;10~50モル%
(c)に由来する構造単位;50~90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K3]は、例えば、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造することができる。
(a)に由来する構造単位;2~60モル%
(c)に由来する構造単位;40~98モル%
であることが好ましく、
(a)に由来する構造単位;10~50モル%
(c)に由来する構造単位;50~90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K3]は、例えば、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造することができる。
樹脂[K4]は、(a)と(c)との共重合体を得て、(b)が有する炭素数2~4の環状エーテルを(a)が有するカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物に付加させることにより製造することができる。
まず(a)と(c)との共重合体を、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造する。この場合、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K3]に関して挙げたものと同じ比率であることが好ましい。
まず(a)と(c)との共重合体を、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造する。この場合、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K3]に関して挙げたものと同じ比率であることが好ましい。
次に、前記共重合体中の(a)に由来するカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の一部に、(b)が有する炭素数2~4の環状エーテルを反応させる。
(a)と(c)との共重合体の製造に引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(b)、カルボン酸又はカルボン酸無水物と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリフェニルホスフィン等)及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン、メトキノン等)等をフラスコ内に入れて、例えば、60~130℃で、1~10時間反応させることにより、樹脂[K4]を製造することができる。
(b)の使用量は、(a)100モルに対して、5~80モルが好ましく、より好ましくは10~75モルである。この範囲にすることにより、硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、パターン形状、低温での硬化性、並びに、得られるパターンの耐溶剤性、耐熱性、機械的強度及び感度のバランスが良好になる傾向がある。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K4]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1-1)が好ましい。
前記反応触媒の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して0.001~5質量部が好ましい。前記重合禁止剤の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して0.001~5質量部が好ましい。
仕込方法、反応温度及び時間等の反応条件は、製造設備や重合による発熱量等を考慮して適宜調整することができる。なお、重合条件と同様に、製造設備や重合による発熱量等を考慮し、仕込方法や反応温度を適宜調整することができる。
(a)と(c)との共重合体の製造に引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(b)、カルボン酸又はカルボン酸無水物と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリフェニルホスフィン等)及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン、メトキノン等)等をフラスコ内に入れて、例えば、60~130℃で、1~10時間反応させることにより、樹脂[K4]を製造することができる。
(b)の使用量は、(a)100モルに対して、5~80モルが好ましく、より好ましくは10~75モルである。この範囲にすることにより、硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、パターン形状、低温での硬化性、並びに、得られるパターンの耐溶剤性、耐熱性、機械的強度及び感度のバランスが良好になる傾向がある。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K4]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1-1)が好ましい。
前記反応触媒の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して0.001~5質量部が好ましい。前記重合禁止剤の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量100質量部に対して0.001~5質量部が好ましい。
仕込方法、反応温度及び時間等の反応条件は、製造設備や重合による発熱量等を考慮して適宜調整することができる。なお、重合条件と同様に、製造設備や重合による発熱量等を考慮し、仕込方法や反応温度を適宜調整することができる。
樹脂[K5]は、第一段階として、上述した樹脂[K1]の製造方法と同様にして、(b)と(c)との共重合体を得る。上記と同様に、得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
(b)及び(c)に由来する構造単位の比率は、前記の共重合体を構成する全構造単位の合計モル数に対して、それぞれ、
(b)に由来する構造単位;5~95モル%
(c)に由来する構造単位;5~95モル%
であることが好ましく、
(b)に由来する構造単位;10~90モル%
(c)に由来する構造単位;10~90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K5]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、パターン形状、低温での硬化性、並びに、得られるパターンの耐溶剤性、耐熱性、機械的強度及び感度のバランスが良好になる傾向がある。
(b)及び(c)に由来する構造単位の比率は、前記の共重合体を構成する全構造単位の合計モル数に対して、それぞれ、
(b)に由来する構造単位;5~95モル%
(c)に由来する構造単位;5~95モル%
であることが好ましく、
(b)に由来する構造単位;10~90モル%
(c)に由来する構造単位;10~90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K5]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性、パターンを形成する際の現像性、パターン形状、低温での硬化性、並びに、得られるパターンの耐溶剤性、耐熱性、機械的強度及び感度のバランスが良好になる傾向がある。
さらに、樹脂[K4]の製造方法と同様の条件で、(b)と(c)との共重合体が有する(b)に由来する環状エーテルに、(a)が有するカルボン酸又はカルボン酸無水物を反応させることにより、樹脂[K5]を得ることができる。
前記の共重合体に反応させる(a)の使用量は、(b)100モルに対して、5~100モルが好ましい。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K5]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1-1)が好ましい。
前記の共重合体に反応させる(a)の使用量は、(b)100モルに対して、5~100モルが好ましい。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K5]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1-1)が好ましい。
樹脂[K6]は、樹脂[K5]に、さらに多価カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物を反応させた樹脂である。(b)に由来する環状エーテルと(a)に由来するカルボン酸又はカルボン酸無水物との反応により発生するヒドロキシ基に、さらに多価カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物を反応させる。
多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、トリカルバニル酸等が挙げられる。カルボン酸無水物としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3-ビニルフタル酸無水物、4-ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6-ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン無水物等が挙げられる。多価カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の使用量は、(a)の使用量1モルに対して、0.05~1モルが好ましく、0.1~0.5モルがより好ましい。
多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、トリカルバニル酸等が挙げられる。カルボン酸無水物としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3-ビニルフタル酸無水物、4-ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6-ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン無水物等が挙げられる。多価カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の使用量は、(a)の使用量1モルに対して、0.05~1モルが好ましく、0.1~0.5モルがより好ましい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物に含まれる樹脂としては、側鎖にエチレン性不飽和結合を有する構造単位を有する樹脂(樹脂[K4]、又は樹脂[K5])が好ましく、側鎖に(メタ)アクリロイル基を含む構造単位を有する樹脂がより好ましい。
側鎖に(メタ)アクリロイル基を含む構造単位を有する樹脂としては、例えば、(b)としてグリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3-メチル-3-メタクリルロイルオキシメチルオキセタン、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の(メタ)アクリロイル基を有する単量体を用いる樹脂[K4]、及び(a)としてアクリル酸、メタクリル酸、コハク酸モノ〔2-(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の(メタ)アクリロイル基を有する単量体を用いる樹脂[K5]が好ましい。
樹脂[K4]及び樹脂[K5]において、(c)としては、ジカルボニルイミド誘導体類及びビニルトルエンが好ましい。
側鎖に(メタ)アクリロイル基を含む構造単位を有する樹脂としては、例えば、(b)としてグリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3-メチル-3-メタクリルロイルオキシメチルオキセタン、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の(メタ)アクリロイル基を有する単量体を用いる樹脂[K4]、及び(a)としてアクリル酸、メタクリル酸、コハク酸モノ〔2-(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の(メタ)アクリロイル基を有する単量体を用いる樹脂[K5]が好ましい。
樹脂[K4]及び樹脂[K5]において、(c)としては、ジカルボニルイミド誘導体類及びビニルトルエンが好ましい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物に含まれる樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは3,000~100,000であり、より好ましくは4,000~50,000であり、さらに好ましくは5,000~30,000である。樹脂の重量平均分子量が前記の範囲内にあると、本発明の組成物の硬化膜の硬度が向上し、残膜率が高く、未露光部の現像液に対する溶解性が良好となり、パターン形状が向上し、パターンの解像度が向上する傾向がある。
樹脂の分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1~6であり、より好ましくは1.2~4である。
樹脂の酸価は、固形分換算で、好ましくは10~170mg-KOH/gであり、より好ましくは20~150mg-KOH/g、さらに好ましくは30~135mg-KOH/gである。ここで酸価は、樹脂1gを中和するために必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、例えば水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
樹脂の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の固形分の総量に対して、好ましくは5~80質量%、より好ましくは10~70質量%、さらに好ましくは15~60質量%、さらにより好ましくは20~50質量%である。樹脂の含有量が前記の範囲内にあると、着色硬化性樹脂組成物の硬化性を高めやすく、パターンを形成しやすく、またパターンの解像度及び残膜率が向上する傾向がある。なお、本明細書において「固形分の総量」とは、着色硬化性樹脂組成物の総量から溶剤の含有量を除いた量のことをいう。固形分の総量及びこれに対する各成分の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
(重合性化合物)
重合性化合物は、重合開始剤から発生した活性ラジカル及び/又は酸によって重合し得る化合物であり、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物である。
重合性化合物は、重合開始剤から発生した活性ラジカル及び/又は酸によって重合し得る化合物であり、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物である。
中でも、重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を3つ以上有する重合性化合物であることが好ましい。このような重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、トリス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
中でも、パターン形状の観点から、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。
中でも、パターン形状の観点から、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。
重合性化合物の重量平均分子量は、パターン形状を良好にしやすく、着色硬化性樹脂組成物の硬化性を適度な範囲に調整しやすいなどの観点から、好ましくは150以上2,900以下、より好ましくは250以上1,500以下である。
重合性化合物の含有量は、着色硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総量に対して、好ましくは3質量%以上、より好ましくは6質量%以上、さらに好ましくは9質量%以上、さらにより好ましくは12質量%以上である。また、重合性化合物の含有量は、着色硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは46質量%以下、さらに好ましくは43質量%以下、さらにより好ましくは40質量%以下である。重合性化合物の含有量が上記の下限以上である場合、着色硬化性樹脂組成物の硬化性を高めやすく、パターンを形成させやすい。また、重合性化合物の含有量が上記の上限以下である場合、着色硬化性樹脂組成物の塗膜に露光し、該塗膜を硬化させる際に、塗膜内での硬化の程度にばらつきが生じにくく、特に塗膜深部まで十分に硬化させることが可能となり、良好なパターン形状を得やすい。
着色硬化性樹脂組成物に含まれる樹脂(好ましくはアルカリ可溶性樹脂、より好ましくは樹脂[K1]~[K6])の質量と重合性化合物の質量の合計を100質量%としたとき、重合性化合物の含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは47質量%以下、さらに好ましくは45質量%以下、さらにより好ましくは43質量%以下である。重合性化合物の含有量が上記の上限以下である場合、着色硬化性樹脂組成物の塗膜に露光し、該塗膜を硬化させる際に、塗膜内での硬化の程度にばらつきが生じにくく、特に塗膜深部まで十分に硬化させることが可能となり、良好なパターン形状を得やすい。
(重合開始剤)
重合開始剤は、光や熱の作用により活性ラジカル、酸等を発生し、重合を開始し得る化合物である。重合開始剤としては、特に限定されないが、O-アシルオキシム化合物、アルキルフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物及びアシルホスフィンオキサイド化合物が挙げられる。なかでもO-アシルオキシム化合物であることが好ましい。重合開始剤は、着色硬化性樹脂組成物の硬化性をより向上させやすい観点から、好ましくは365~390nmの範囲に極大吸収波長を有し、より好ましくは370~390nmの範囲に極大吸収波長を有する。本発明の着色硬化性樹脂組成物は、1種類の重合開始剤を含有してもよいし、2種以上の重合開始剤を含有してもよい。
重合開始剤は、光や熱の作用により活性ラジカル、酸等を発生し、重合を開始し得る化合物である。重合開始剤としては、特に限定されないが、O-アシルオキシム化合物、アルキルフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物及びアシルホスフィンオキサイド化合物が挙げられる。なかでもO-アシルオキシム化合物であることが好ましい。重合開始剤は、着色硬化性樹脂組成物の硬化性をより向上させやすい観点から、好ましくは365~390nmの範囲に極大吸収波長を有し、より好ましくは370~390nmの範囲に極大吸収波長を有する。本発明の着色硬化性樹脂組成物は、1種類の重合開始剤を含有してもよいし、2種以上の重合開始剤を含有してもよい。
重合開始剤としては、O-アシルオキシム化合物が好ましい。また、重合開始剤は、カルバゾール骨格を有する化合物であることも好ましく、ニトロ基を有する化合物であることも好ましい。
ニトロ基(-N2O)を有する化合物は、好ましくは芳香族環に結合した少なくとも1個のニトロ基を有する化合物であり、より好ましくはカルバゾール骨格に含まれる芳香族環に結合した少なくとも1個のニトロ基を有する化合物である。
重合開始剤は、より好ましくはカルバゾール骨格を有するO-アシルオキシム化合物である。このような化合物としては、例えば式(c3)で表される化合物(以下、化合物(c3)という場合がある)、及び式(c4)で表される化合物(以下、化合物(c4)という場合がある)からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
[式(c3)及び(c4)中、
Raは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数1~15の脂肪族炭化水素基を表し、前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-又は-S-に置き換わっていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチン基(-CH<)は、-PO3<に置き換わっていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はOH基で置換されていてもよい。
なお、本明細書において、メチレン基(-CH2-)等が、-O-、-CO-又は-S-等に置き換わる場合、炭素数は、置き換わる前の炭素数を意味する。
Rbは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3~36の複素環基、置換基を有していてもよい炭素数1~15のアルキル基、又は芳香族炭化水素基と該アルキル基から導かれるアルカンジイル基とを組み合わせた、置換基を有していてもよい基を表し、前記アルキル基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-、-S-、-SO2-又は-NRh-に置き換わっていてもよい。Rhは、炭素数6~18の芳香族炭化水素基、炭素数3~36の複素環基又は炭素数1~10のアルキル基を表す。
Rcは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基、炭素数3~36の複素環基又は炭素数1~10のアルキル基を表す。
Rdは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3~36の複素環基を表す。
pは1~4の整数、好ましくは1又は2の整数、より好ましくは1を表す。
Raは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数1~15の脂肪族炭化水素基を表し、前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-又は-S-に置き換わっていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれるメチン基(-CH<)は、-PO3<に置き換わっていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はOH基で置換されていてもよい。
なお、本明細書において、メチレン基(-CH2-)等が、-O-、-CO-又は-S-等に置き換わる場合、炭素数は、置き換わる前の炭素数を意味する。
Rbは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3~36の複素環基、置換基を有していてもよい炭素数1~15のアルキル基、又は芳香族炭化水素基と該アルキル基から導かれるアルカンジイル基とを組み合わせた、置換基を有していてもよい基を表し、前記アルキル基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-、-S-、-SO2-又は-NRh-に置き換わっていてもよい。Rhは、炭素数6~18の芳香族炭化水素基、炭素数3~36の複素環基又は炭素数1~10のアルキル基を表す。
Rcは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基、炭素数3~36の複素環基又は炭素数1~10のアルキル基を表す。
Rdは、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3~36の複素環基を表す。
pは1~4の整数、好ましくは1又は2の整数、より好ましくは1を表す。
Raで表される芳香族炭化水素基の炭素数は、6~15であることが好ましく、より好ましくは6~12、さらに好ましくは6~10である。該芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基及びターフェニル基等が挙げられ、フェニル基及びナフチル基がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
またRaで表される芳香族炭化水素基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。該置換基としては、Raの芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基と同様の基が挙げられる。
またRaで表される芳香族炭化水素基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。該置換基としては、Raの芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基と同様の基が挙げられる。
Raで表される脂肪族炭化水素基の炭素数は、1~13であることが好ましく、より好ましくは2~10である。Raで表される脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基及びペンタデシル基等のアルキル基;エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、ブタデセニル基及びペンタデセニル基等のアルケニル基;等が挙げられる。これらの脂肪族炭化水素基は、鎖状(直鎖状又は分枝鎖状)であっても、環状であってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。また、Raの脂肪族炭化水素基において、メチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-又は-S-に置き換わっていてもよく、メチン基(-CH<)は、-PO3<に置き換わっていてもよく、前記脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はOH基で置換されていてもよい。
Raは、置換基を有していてもよい鎖状脂肪族炭化水素基であることが好ましく、より好ましくは置換基を有しない鎖状アルキル基であり、さらに好ましくは置換基を有しない直鎖状又は分枝鎖状アルキル基である。
Rbで表される芳香族炭化水素基の炭素数は、6~15であることが好ましく、より好ましくは6~12、さらに好ましくは6~10である。該芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基、ターフェニル基等が挙げられ、フェニル基、ナフチル基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。
またRbで表される芳香族炭化水素基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。置換基は、芳香族炭化水素基のオルト位やパラ位に置換していることが好ましい。該置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等の炭素数1~15のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子;等が挙げられる。
前記置換基としてのアルキル基の炭素数は、1~10であることが好ましく、1~7であることがより好ましい。該置換基としてのアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。該置換基としてのアルキル基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-又は-S-に置き換わっていてもよい。また、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよく、フッ素原子で置換されていることが好ましい。
またRbで表される芳香族炭化水素基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。置換基は、芳香族炭化水素基のオルト位やパラ位に置換していることが好ましい。該置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等の炭素数1~15のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子;等が挙げられる。
前記置換基としてのアルキル基の炭素数は、1~10であることが好ましく、1~7であることがより好ましい。該置換基としてのアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。該置換基としてのアルキル基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-又は-S-に置き換わっていてもよい。また、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよく、フッ素原子で置換されていることが好ましい。
Rbで表される芳香族炭化水素基の置換基としてのアルキル基としては、例えば、下記式で表される基等が挙げられる。式中、*は結合手を表す。
Rbで表される置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、下記式で表される基等が挙げられる。式中、*は結合手を表す。
Rbで表される置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、下記式で表される基が好ましい。
[式中、Riは、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基を表し、Riに含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-又は-S-に置き換えられていてもよく、Rjは、それぞれ独立にハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基を表し、qは1~5の整数を表し、rは0~4の整数を表す。但し、q+rの合計は5以下である。]
Ri及びRjで表されるアルキル基としては、Rbで表される芳香族炭化水素基の置換基として例示したアルキル基と同様の基が挙げられる。Riの炭素数は、2~8であることが好ましく、2~6であることがより好ましい。また、Rjで表されるアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状であることが好ましい。Riは式*-Rj1-O-Rj2で表される基であることが好ましい。ここで、Rj2は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基を表す。Rj2としては、炭素数1~3の直鎖状アルキル基であることが好ましい。Rj1は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキレン基を表す。Rj1としては、炭素数1~3の直鎖状アルキレン基であることが好ましい。
Ri及びRjがハロゲン原子を含む場合、Ri及びRjに含まれるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、及び臭素原子が挙げられ、フッ素原子が特に好ましい。
また、Ri及び/又はRjにハロゲン原子が含まれる場合、その数は2個以上、10個以下が好ましく、3個以上、6個以下がより好ましい。RiO-基の置換位置は、オルト位、又はパラ位が好ましい。Rj-基の置換位置は、オルト位、又はパラ位が好ましく、オルト位が特に好ましい。
またqは、1~2であることが好ましく、1であることがより好ましい。rは、0~2であることが好ましく、0又は1であることが特に好ましい。
Ri及びRjがハロゲン原子を含む場合、Ri及びRjに含まれるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、及び臭素原子が挙げられ、フッ素原子が特に好ましい。
また、Ri及び/又はRjにハロゲン原子が含まれる場合、その数は2個以上、10個以下が好ましく、3個以上、6個以下がより好ましい。RiO-基の置換位置は、オルト位、又はパラ位が好ましい。Rj-基の置換位置は、オルト位、又はパラ位が好ましく、オルト位が特に好ましい。
またqは、1~2であることが好ましく、1であることがより好ましい。rは、0~2であることが好ましく、0又は1であることが特に好ましい。
Rbで表される複素環基の炭素数は、3~20であることが好ましく、より好ましくは3~10であり、さらに好ましくは3~5である。該複素環基としては、ピロリル基、フリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾフリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
またRbで表される複素環基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。該置換基としては、Rbで表される芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基として例示した基と同様の基が挙げられる。
またRbで表される複素環基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。該置換基としては、Rbで表される芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基として例示した基と同様の基が挙げられる。
Rbで表されるアルキル基の炭素数は、1~12であることが好ましい。Rbで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基及びペンタデシル基等が挙げられる。これらのアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。また、Rbで表されるアルキル基において、メチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-、-S-、-SO2-又は-NRh-に置き換わっていてもよく、水素原子は、OH基又はSH基で置換されていてもよい。
Rhは、炭素数1~10のアルキル基を表し、炭素数1~5のアルキル基であることが好ましく、炭素数1~3のアルキル基であることがより好ましい。該アルキル基は、鎖状(直鎖状又は分枝鎖状)であっても、環状であってもよく、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。また、Rhのアルキル基において、メチレン基(-CH2-)は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
Rbで表される置換基を有していてもよいアルキル基としては、具体的には、下記式で表される基等が挙げられる。*は結合手を表す。
さらに、Rbで表される、芳香族炭化水素基と上記Rbで表されるアルキル基から導かれるアルカンジイル基とを組み合わせた基の炭素数は、7~33であることが好ましく、より好ましくは7~18であり、さらに好ましくは7~12である。該組み合わせた基は、1又は2以上の置換基を有していてもよく、該置換基としては、芳香族炭化水素基、アルキル基が有していてもよい置換基として例示した基と同様の基が挙げられる。該Rbで表される、芳香族炭化水素基と上記Rbで表されるアルキル基から導かれるアルカンジイル基とを組み合わせた基としては、アラルキル基が挙げられ、具体的には、下記式で表される基を挙げることができる。式中、*は結合手を表す。
中でも、Rbとしては、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよいアルキル基が好ましく、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基がより好ましい。
Rcで表される芳香族炭化水素基の炭素数は、6~15であることが好ましく、より好ましくは6~12、さらに好ましくは6~10である。該芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基及びターフェニル基等が挙げられる。
Rcで表される複素環基の炭素数は、3~20であることが好ましく、より好ましくは3~10であり、さらに好ましくは3~5である。該複素環基としては、ピロリル基、フリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾフリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
Rcで表されるアルキル基の炭素数は、1~7であることが好ましく、より好ましくは1~5であり、さらに好ましくは1~3である。該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基等が挙げられる。該アルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。
Rcで表される複素環基の炭素数は、3~20であることが好ましく、より好ましくは3~10であり、さらに好ましくは3~5である。該複素環基としては、ピロリル基、フリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾフリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
Rcで表されるアルキル基の炭素数は、1~7であることが好ましく、より好ましくは1~5であり、さらに好ましくは1~3である。該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基等が挙げられる。該アルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。
Rcとしては、鎖状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1~5の鎖状アルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1~3の鎖状アルキル基であり、メチル基であることが特に好ましい。
Rdで表される芳香族炭化水素基の炭素数は、6~15であることが好ましく、より好ましくは6~12、さらに好ましくは6~10である。該芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基及びターフェニル基等が挙げられ、フェニル基、及びナフチル基がより好ましい。
また、Rdで表される芳香族炭化水素基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。置換基は、芳香族炭化水素基のオルト位やパラ位に置換していることが好ましい。該置換基としては、炭素数1~15の脂肪族炭化水素基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基等の炭素数1~15のアルキル基;エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、ノネニル基及びデセニル基等の炭素数1~15のアルケニル基;等が挙げられる。
Rdで表される芳香族炭化水素基が有していてもよい脂肪族炭化水素基の炭素数は1~7であることがより好ましく、該脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。また、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-又は-S-に置き換わっていてもよく、メチン基(-CH<)は、-N<に置き換わっていてもよい。
また、Rdで表される芳香族炭化水素基は、1又は2以上の置換基を有していてもよい。置換基は、芳香族炭化水素基のオルト位やパラ位に置換していることが好ましい。該置換基としては、炭素数1~15の脂肪族炭化水素基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基等の炭素数1~15のアルキル基;エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、ノネニル基及びデセニル基等の炭素数1~15のアルケニル基;等が挙げられる。
Rdで表される芳香族炭化水素基が有していてもよい脂肪族炭化水素基の炭素数は1~7であることがより好ましく、該脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状、及び環状のいずれであってもよく、鎖状の基と環状の基を組み合わせた基であってもよい。また、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基(-CH2-)は、-O-、-CO-又は-S-に置き換わっていてもよく、メチン基(-CH<)は、-N<に置き換わっていてもよい。
Rdで表される芳香族炭化水素基が有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、下記式で表される基等が挙げられる。式中、*は結合手を表す。
Rdで表される置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基としては、下記式で表される基等が挙げられる。式中、*は結合手を表す。
Rdで表される複素環基の炭素数は、3~20であることが好ましく、より好ましくは3~10であり、さらに好ましくは3~5である。該複素環基としては、ピロリル基、フリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾフリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
また、Rdで表される複素環基は、1又は2以上の置換基を有していてもよく、該置換基としては、Rbで表される芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基として例示した基と同様の基が挙げられる。
また、Rdで表される複素環基は、1又は2以上の置換基を有していてもよく、該置換基としては、Rbで表される芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基として例示した基と同様の基が挙げられる。
中でもRdは、置換基を有する芳香族炭化水素基であることが好ましく、該置換基としては、炭素数1~7(より好ましくは炭素数1~3)の鎖状アルキル基が好ましく、置換基の個数は、2個以上、5個以下であることが好ましい。
化合物(c3)及び化合物(c4)は、特表2014-500852号公報又は国際公開第2008-078678号に記載の製造方法により製造することができる。
化合物(c3)は、好ましくはRaが置換基を有していてもよい炭素数1~15のアルキル基であり、Rbが置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族炭化水素基であり、Rcが炭素数1~10のアルキル基であり、かつpが1又は2である化合物であり、
より好ましくは、Raが置換基を有していてもよい炭素数1~4のアルキル基であり、Rbが次の式:
[式中、Rjは炭素数1~3のアルキル基であり、Riは式*-Rj1-O-Rj2で表される基であり〔ここで、Rj1は、炭素数1~4の直鎖状又は分枝状の、ハロゲン原子で置換されていてもよい脂肪族炭化水素基を表し、Rj2は、炭素数1~4の直鎖状又は分枝状の、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を表す〕、Ri及びRjに含まれる水素原子はハロゲン原子に置換されていてもよい。q及びrは1である。]
で表される基であり、Rcが炭素数1~4のアルキル基であり、かつpが1である化合物である。
化合物(c3)の市販品としては、NCI-831(ADEKA社製)が挙げられる。
より好ましくは、Raが置換基を有していてもよい炭素数1~4のアルキル基であり、Rbが次の式:
で表される基であり、Rcが炭素数1~4のアルキル基であり、かつpが1である化合物である。
化合物(c3)の市販品としては、NCI-831(ADEKA社製)が挙げられる。
化合物(c4)は、好ましくはRaが置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基であり、Rbが置換基を有していてもよい炭素数6~10の芳香族炭化水素基であり、Rcが炭素数1~4のアルキル基であり、かつRdが置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表す化合物である。
化合物(c4)の市販品としては、イルガキュアOXE03(BASF社製)が挙げられる。
化合物(c4)の市販品としては、イルガキュアOXE03(BASF社製)が挙げられる。
アルキルフェノン化合物は、式(d4)で表される部分構造又は式(d5)で表される部分構造を有する化合物である。これらの部分構造中、ベンゼン環は置換基を有していてもよい。
式(d4)で表される構造を有する化合物としては、2-メチル-2-モルホリノ-1-(4-メチルスルファニルフェニル)プロパン-1-オン、2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-2-ベンジルブタン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]ブタン-1-オン等が挙げられる。イルガキュア369、907、379(以上、BASF社製)等の市販品を用いてもよい。
式(d5)で表される構造を有する化合物としては、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-イソプロペニルフェニル)プロパン-1-オンのオリゴマー、α,α-ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
感度の点で、アルキルフェノン化合物としては、式(d4)で表される構造を有する化合物が好ましい。
式(d5)で表される構造を有する化合物としては、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-イソプロペニルフェニル)プロパン-1-オンのオリゴマー、α,α-ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
感度の点で、アルキルフェノン化合物としては、式(d4)で表される構造を有する化合物が好ましい。
ビイミダゾール化合物としては、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(2,3-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール(例えば、特開平6-75372号公報、特開平6-75373号公報等参照)、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール(例えば、特公昭48-38403号公報、特開昭62-174204号公報等参照)、4,4’,5,5’-位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているビイミダゾール化合物(例えば、特開平7-10913号公報等参照)等が挙げられる。中でも、下記式で表される化合物及びこれらの混合物が好ましい。
トリアジン化合物としては、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシナフチル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-ピペロニル-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシスチリル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-〔2-(5-メチルフラン-2-イル)エテニル〕-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-〔2-(フラン-2-イル)エテニル〕-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-〔2-(4-ジエチルアミノ-2-メチルフェニル)エテニル〕-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-〔2-(3,4-ジメトキシフェニル)エテニル〕-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
重合開始剤の含有量は、着色硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総量に対して、好ましくは0.1~50質量部、より好ましくは1~40質量部、さらに好ましくは2~30質量部である。重合開始剤の含有量が、前記の範囲内にあると、露光・現像により良好な形状のパターンを形成しやすく、かつ、低温での硬化性を高めやすい。また、高感度化して露光時間が短縮される傾向があるためカラーフィルタ等の生産性が向上する。
(着色剤)
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の着色剤を含有する。着色剤は、染料及び顔料のいずれでもよいが、顔料を含むことが好ましい。顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている顔料が挙げられる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の着色剤を含有する。着色剤は、染料及び顔料のいずれでもよいが、顔料を含むことが好ましい。顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている顔料が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、185、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265、266、268、269、273、291等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、16、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59の緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25等のブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7等の黒色顔料等が挙げられる。
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265、266、268、269、273、291等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、16、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59の緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25等のブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7等の黒色顔料等が挙げられる。
顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された顔料誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による顔料表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、又は不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理等が施されていてもよい。
顔料は、粒径が均一であることが好ましい。また、顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
顔料は、粒径が均一であることが好ましい。また、顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
前記顔料分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、ポリエステル系、ポリアミン系、アクリル系等の界面活性剤が挙げられる。これらの顔料分散剤は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。顔料分散剤としては、商品名でKP(信越化学工業(株)製)、フローレン(共栄社化学(株)製)、ソルスパース(ルーブリゾール社製)、EFKA(CIBA社製)、アジスパー(味の素ファインテクノ(株)製)、Disperbyk(ビックケミー社製)などが挙げられる。
顔料分散剤を用いる場合、その使用量は、顔料の総量に対して、好ましくは1質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上50質量%以下である。顔料分散剤の使用量が前記の範囲にあると、均一な分散状態の顔料分散液が得られる傾向がある。
顔料の含有量は、着色剤の総量中、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。
着色剤は、染料を含有していてもよい。染料としては、特に限定されず公知の染料を使用することができ、溶剤染料、酸性染料、直接染料、媒染染料等が挙げられる。染料としては、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメント以外で色相を有するものに分類されている化合物や、染色ノート(色染社)に記載されている公知の染料が挙げられる。また、化学構造によれば、アゾ染料、シアニン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、フタロシアニン染料、アントラキノン染料、ナフトキノン染料、キノンイミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、スクアリリウム染料、アクリジン染料、スチリル染料、クマリン染料、キノリン染料及びニトロ染料等が挙げられる。これらのうち、有機溶剤可溶性染料が好ましい。
具体的には、C.I.ソルベントイエロー4、14、15、23、24、38、62、63、68、82、94、98、99、117、162、163、167、189;
C.I.ソルベントレッド45、49、111、125、130、143、145、146、150、151、155、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56、77、86;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー4、5、14、18、35、36、37、45、58、59、59:1、63、67、68、69、70、78、79、83、90、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.ソルベントグリーン1、3、4、5、7、28、29、32、33、34、35等のC.I.ソルベント染料、
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、33、34、35、37、40、42、44、50、51、52、57、66、73、76、80、87、88、91、92、94、95、97、98、103、106、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、155、158、160、172、176、182、183、195、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、289、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、388、394、401、412、417、418、422、426;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、169、173;
C.I.アシッドバイオレット6B、7、9、15、16、17、19、21、23、24、25、30、34、38、49、72、102;
C.I.アシッドブルー1、3、5、7、9、11、13、15、17、18、22、23、24、25、26、27、29、34、38、40、41、42、43、45、48、51、54、59、60、62、70、72、74、75、78、80、82、83、86、87、88、90、90:1、91、92、93、93:1、96、99、100、102、103、104、108、109、110、112、113、117、119、120、123、126、127、129、130、131、138、140、142、143、147、150、151、154、158、161、166、167、168、170、171、175、182、183、184、187、192、199、203、204、205、210、213、229、234、236、242、243、256、259、267、269、278、280、285、290、296、315、324:1、335、340;
C.I.アシッドグリーン1、3、5、6、7、8、9、11、13、14、15、16、22、25、27、28、41、50、50:1、58、63、65、80、104、105、106、109等のC.I.アシッド染料、
C.I.ダイレクトイエロー2、33、34、35、38、39、43、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、136、138、141;
C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104;
C.I.ダイレクトブルー1、2、3、6、8、15、22、25、28、29、40、41、42、47、52、55、57、71、76、77、78、80、81、84、85、86、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、120、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、195、196、198、199、200、201、202、203、207、209、210、212、213、214、222、225、226、228、229、236、237、238、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293;
C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、77、79、82等のC.I.ダイレクト染料、
C.I.ディスパースイエロー51、54,76;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60等のC.I.ディスパース染料、
C.I.ベーシックレッド1、10;
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、19、21、22、24、25、26、28、29、40、41、45、47、54、58、59、60、64、65、66、67、68、81、83、88、89;
C.I.ベーシックバイオレット2;
C.I.ベーシックレッド9;
C.I.ベーシックグリーン1等のC.I.ベーシック染料、
C.I.リアクティブイエロー2,76,116;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.リアクティブレッド36等のC.I.リアクティブ染料、
C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65;
C.I.モーダントレッド1、2、3、4、9、11、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、27、29、30、32、33、36、37、38、39、41、42、43、45、46、48、52、53、56、62、63、71、74、76、78、85、86、88、90、94、95;
C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48;
C.I.モーダントバイオレット1、1:1、2、3、4、5、6、7、8、10、11、14、15、16、17、18、19、21、22、23、24、27、28、30、31、32、33、36、37、39、40、41、44、45、47、48、49、53、58;
C.I.モーダントブルー1、2、3、7、8、9、12、13、15、16、19、20、21、22、23、24、26、30、31、32、39、40、41、43、44、48、49、53、61、74、77、83、84;
C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、13、15、19、21、23、26、29、31、33、34、35、41、43、53等のC.I.モーダント染料、
C.I.バットグリーン1等のC.I.バット染料等が挙げられる。
C.I.ソルベントレッド45、49、111、125、130、143、145、146、150、151、155、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56、77、86;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー4、5、14、18、35、36、37、45、58、59、59:1、63、67、68、69、70、78、79、83、90、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.ソルベントグリーン1、3、4、5、7、28、29、32、33、34、35等のC.I.ソルベント染料、
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、33、34、35、37、40、42、44、50、51、52、57、66、73、76、80、87、88、91、92、94、95、97、98、103、106、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、155、158、160、172、176、182、183、195、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、289、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、388、394、401、412、417、418、422、426;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、169、173;
C.I.アシッドバイオレット6B、7、9、15、16、17、19、21、23、24、25、30、34、38、49、72、102;
C.I.アシッドブルー1、3、5、7、9、11、13、15、17、18、22、23、24、25、26、27、29、34、38、40、41、42、43、45、48、51、54、59、60、62、70、72、74、75、78、80、82、83、86、87、88、90、90:1、91、92、93、93:1、96、99、100、102、103、104、108、109、110、112、113、117、119、120、123、126、127、129、130、131、138、140、142、143、147、150、151、154、158、161、166、167、168、170、171、175、182、183、184、187、192、199、203、204、205、210、213、229、234、236、242、243、256、259、267、269、278、280、285、290、296、315、324:1、335、340;
C.I.アシッドグリーン1、3、5、6、7、8、9、11、13、14、15、16、22、25、27、28、41、50、50:1、58、63、65、80、104、105、106、109等のC.I.アシッド染料、
C.I.ダイレクトイエロー2、33、34、35、38、39、43、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、136、138、141;
C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104;
C.I.ダイレクトブルー1、2、3、6、8、15、22、25、28、29、40、41、42、47、52、55、57、71、76、77、78、80、81、84、85、86、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、120、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、195、196、198、199、200、201、202、203、207、209、210、212、213、214、222、225、226、228、229、236、237、238、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293;
C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、77、79、82等のC.I.ダイレクト染料、
C.I.ディスパースイエロー51、54,76;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60等のC.I.ディスパース染料、
C.I.ベーシックレッド1、10;
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、19、21、22、24、25、26、28、29、40、41、45、47、54、58、59、60、64、65、66、67、68、81、83、88、89;
C.I.ベーシックバイオレット2;
C.I.ベーシックレッド9;
C.I.ベーシックグリーン1等のC.I.ベーシック染料、
C.I.リアクティブイエロー2,76,116;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.リアクティブレッド36等のC.I.リアクティブ染料、
C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65;
C.I.モーダントレッド1、2、3、4、9、11、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、27、29、30、32、33、36、37、38、39、41、42、43、45、46、48、52、53、56、62、63、71、74、76、78、85、86、88、90、94、95;
C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48;
C.I.モーダントバイオレット1、1:1、2、3、4、5、6、7、8、10、11、14、15、16、17、18、19、21、22、23、24、27、28、30、31、32、33、36、37、39、40、41、44、45、47、48、49、53、58;
C.I.モーダントブルー1、2、3、7、8、9、12、13、15、16、19、20、21、22、23、24、26、30、31、32、39、40、41、43、44、48、49、53、61、74、77、83、84;
C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、13、15、19、21、23、26、29、31、33、34、35、41、43、53等のC.I.モーダント染料、
C.I.バットグリーン1等のC.I.バット染料等が挙げられる。
染料の含有量は、着色剤の総量に対して、50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、特に好ましくは5質量%以下であり、0質量%であってもよい。
着色剤の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の固形分の総量に対して、好ましくは5~60質量%、より好ましくは8~55質量%、さらに好ましくは10~50質量%である。着色剤の含有量が前記の範囲内にあると、カラーフィルタとしたときの色濃度が十分であり、かつ組成物中に樹脂や重合性化合物を必要量含有させることができるので、機械的強度が十分なパターンを形成することができる。
特に濃色化することが要求される着色硬化性樹脂組成物において、着色剤の含有量は、硬化性樹脂組成物の固形分の総量に対して、好ましくは4~60質量%、より好ましくは6~56質量%、さらに好ましくは8~53質量%、より好ましくは10~50質量%である。着色剤の含有量が前記の範囲内にあると、カラーフィルタとしたときに特に高い色濃度を達成することができると共に、組成物中に樹脂や重合性化合物を必要量含有させることができるので、機械的強度が十分なパターンを形成することができる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物において、着色剤は、キサンテン染料を含有することが好ましい。キサンテン染料は、分子内にキサンテン骨格を有する化合物を含む染料である。キサンテン染料としては、式(I)で表される化合物(以下、「化合物(I)」という場合がある。)を含む染料が好ましい。
[式(I)中、R1~R4は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基、又は置換基を有していてもよい炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-CO-又は-NR11-で置き換わっていてもよい。
R5は、-OH、-SO3 -、-SO3H、-SO3 -Z+、-CO2H、-CO2 -Z+、-CO2R8、-SO3R8、又は-SO2NR9R10を表す。
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。
mは、0~5の整数を表す。mが2以上のとき、複数のR5は同一でも異なってもよい。
aは、0又は1の整数を表す。
Xは、ハロゲン原子を表す。
Z+は、+N(R11)4、Na+、又はK+を表し、4つのR11は同一でも異なってもよい。
R8は、炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
R9及びR10は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-CO-、-NH-、又は-NR8-で置き換っていてもよく、R9及びR10が結合して隣接する窒素原子とともに3~10員環の複素環を形成していてもよい。
R11は、水素原子、炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基、又は炭素数7~10のアラルキル基を表す。]
R5は、-OH、-SO3 -、-SO3H、-SO3 -Z+、-CO2H、-CO2 -Z+、-CO2R8、-SO3R8、又は-SO2NR9R10を表す。
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。
mは、0~5の整数を表す。mが2以上のとき、複数のR5は同一でも異なってもよい。
aは、0又は1の整数を表す。
Xは、ハロゲン原子を表す。
Z+は、+N(R11)4、Na+、又はK+を表し、4つのR11は同一でも異なってもよい。
R8は、炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
R9及びR10は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-CO-、-NH-、又は-NR8-で置き換っていてもよく、R9及びR10が結合して隣接する窒素原子とともに3~10員環の複素環を形成していてもよい。
R11は、水素原子、炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基、又は炭素数7~10のアラルキル基を表す。]
化合物(I)は、その互変異性体であってもよい。化合物(I)を用いる場合、キサンテン染料中の化合物(I)の含有量は、着色硬化性樹脂組成物に含まれる着色剤の固形分量に対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、最も好ましくは100質量%である。
R1~R4における炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2-エチルヘキシル基等の分枝鎖状アルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、トリシクロデシル基等の炭素数2~20の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。当該飽和炭化水素基の炭素数は、置換基を有する場合、置換基の炭素も含めた数である。飽和炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、-OH、-OR8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-CO2H、-CO2R8、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、-SO2NR9R10、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)が挙げられる。R12、R13、及びR14は、それぞれ独立して炭素数1~4の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
R1~R4における炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基が挙げられる。置換基を有する1価の芳香族炭化水素基としては、トルイル基、キシリル基、メシチル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基等が挙げられる。当該芳香族炭化水素基の炭素数は、置換基を有する場合、置換基の炭素も含めた数である。芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、-R8、-OH、-OR8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-CO2H、-CO2R8、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、-SO2NR9R10、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)が挙げられる。
R8~R11における炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2-エチルヘキシル基等の分枝鎖状アルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、トリシクロデシル基等の炭素数3~20の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
R9及びR10における炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、ヒドロキシ基、ハロゲン原子が挙げられる。
R12~R14における炭素数1~4の1価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基等の分枝鎖状アルキル基等の炭素数1~4の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
Z+は、+N(R11)4、Na+又はK+であり、好ましくは+N(R11)4である。+N(R11)4中の4つのR11のうち、少なくとも2つが炭素数5~20の1価の飽和炭化水素基であることが好ましい。また、4つのR11の合計炭素数は20~80であることが好ましく、20~60であることがより好ましい。化合物(I)中に+N(R11)4が存在する場合、R11がこれらの基であると、化合物(I)を含む本発明のネガ型レジスト組成物から異物が少ないカラーフィルタを形成できる。
-OR8としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、イコシルオキシ基が挙げられる。
-CO2R8としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、イコシルオキシカルボニル基が挙げられる。
-SR8としては、例えば、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、ブチルスルファニル基、ヘキシルスルファニル基、デシルスルファニル基、イコシルスルファニル基等が挙げられる。
-SO2R8としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、デシルスルホニル基、イコシルスルホニル基が挙げられる。
-SO3R8としては、例えば、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、tert-ブトキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基、イコシルオキシスルホニル基が挙げられる。
-SO2R8としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、デシルスルホニル基、イコシルスルホニル基が挙げられる。
-SO3R8としては、例えば、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、tert-ブトキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基、イコシルオキシスルホニル基が挙げられる。
-SO2NR9R10としては、例えば、スルファモイル基;
N-メチルスルファモイル基、N-エチルスルファモイル基、N-プロピルスルファモイル基、N-イソプロピルスルファモイル基、N-ブチルスルファモイル基、N-イソブチルスルファモイル基、N-sec-ブチルスルファモイル基、N-tert-ブチルスルファモイル基、N-ペンチルスルファモイル基、N-(1-エチルプロピル)スルファモイル基、N-(1,1-ジメチルプロピル)スルファモイル基、N-(1,2-ジメチルプロピル)スルファモイル基、N-(2,2-ジメチルプロピル)スルファモイル基、N-(1-メチルブチル)スルファモイル基、N-(2-メチルブチル)スルファモイル基、N-(3-メチルブチル)スルファモイル基、N-シクロペンチルスルファモイル基、N-ヘキシルスルファモイル基、N-(1,3-ジメチルブチル)スルファモイル基、N-(3,3-ジメチルブチル)スルファモイル基、N-ヘプチルスルファモイル基、N-(1-メチルヘキシル)スルファモイル基、N-(1,4-ジメチルペンチル)スルファモイル基、N-オクチルスルファモイル基、N-(2-エチルヘキシル)スルファモイル基、N-(1,5-ジメチル)ヘキシルスルファモイル基、N-(1,1,2,2-テトラメチルブチル)スルファモイル基等のN-1置換スルファモイル基;
N,N-ジメチルスルファモイル基、N,N-エチルメチルスルファモイル基、N,N-ジエチルスルファモイル基、N,N-プロピルメチルスルファモイル基、N,N-イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N-tert-ブチルメチルスルファモイル基、N,N-ブチルエチルスルファモイル基、N,N-ビス(1-メチルプロピル)スルファモイル基、N,N-ヘプチルメチルスルファモイル基等のN,N-2置換スルファモイル基等が挙げられる。
N-メチルスルファモイル基、N-エチルスルファモイル基、N-プロピルスルファモイル基、N-イソプロピルスルファモイル基、N-ブチルスルファモイル基、N-イソブチルスルファモイル基、N-sec-ブチルスルファモイル基、N-tert-ブチルスルファモイル基、N-ペンチルスルファモイル基、N-(1-エチルプロピル)スルファモイル基、N-(1,1-ジメチルプロピル)スルファモイル基、N-(1,2-ジメチルプロピル)スルファモイル基、N-(2,2-ジメチルプロピル)スルファモイル基、N-(1-メチルブチル)スルファモイル基、N-(2-メチルブチル)スルファモイル基、N-(3-メチルブチル)スルファモイル基、N-シクロペンチルスルファモイル基、N-ヘキシルスルファモイル基、N-(1,3-ジメチルブチル)スルファモイル基、N-(3,3-ジメチルブチル)スルファモイル基、N-ヘプチルスルファモイル基、N-(1-メチルヘキシル)スルファモイル基、N-(1,4-ジメチルペンチル)スルファモイル基、N-オクチルスルファモイル基、N-(2-エチルヘキシル)スルファモイル基、N-(1,5-ジメチル)ヘキシルスルファモイル基、N-(1,1,2,2-テトラメチルブチル)スルファモイル基等のN-1置換スルファモイル基;
N,N-ジメチルスルファモイル基、N,N-エチルメチルスルファモイル基、N,N-ジエチルスルファモイル基、N,N-プロピルメチルスルファモイル基、N,N-イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N-tert-ブチルメチルスルファモイル基、N,N-ブチルエチルスルファモイル基、N,N-ビス(1-メチルプロピル)スルファモイル基、N,N-ヘプチルメチルスルファモイル基等のN,N-2置換スルファモイル基等が挙げられる。
-Si(OR12)(OR13)(OR14)としては、例えばトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等が挙げられる。
R5は、-CO2H、-CO2
-Z+、-CO2R8、-SO3
-、-SO3
-Z+、-SO3H、又はSO2NHR9が好ましく、SO3
-、-SO3
-Z+、-SO3H又はSO2NHR9がより好ましい。
mは、0~5の整数を表し、1~4が好ましく、1又は2がより好ましく、1がさらに好ましい。
R6及びR7における炭素数1~6のアルキル基としては、前記で挙げたアルキル基のうち、炭素数1~6のものが挙げられ、炭素数1~2のアルキル基が好ましい。R6及びR7は水素原子であることがより好ましい。
R11における炭素数7~10のアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルブチル基等が挙げられる。
aは、0又は1の整数を表し、0が好ましい。
化合物(I)としては、式(Ia)で表される化合物(以下「化合物(Ia)」とも称する)が好ましく挙げられる。式(Ia)で表される化合物は、化合物(I)のうち化合物(Ia)以外の化合物(以下「化合物(Ib)」という場合がある。)と組み合わせることなく用いてもよく、化合物(Ia)と後述する化合物(Ib)を組み合わせて用いてもよい。また化合物(Ia)は2種以上の組み合わせて用いてもよい。
[式(Ia)中、
Ra1及びRa4は、それぞれ独立して、2個以下の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基である。
Ra2及びRa3は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、又はエチル基である。
R5~R7、m、a、及びXは上記と同じ意味を表す。]
Ra1及びRa4は、それぞれ独立して、2個以下の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基である。
Ra2及びRa3は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、又はエチル基である。
R5~R7、m、a、及びXは上記と同じ意味を表す。]
Ra1及びRa4としては、上記R1及びR4と同様の基のうち、置換基を有していない1価の芳香族炭化水素基、又は2個以下の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を有している1価の芳香族炭化水素基が挙げられる。このうち2個以下の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を有している1価の芳香族炭化水素基が好ましい。
置換基を有していない1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基が挙げられる。2個以下の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を有する1価の芳香族炭化水素基としては、トルイル基、キシリル基、メシチル基等が挙げられる。該芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは7~20、より好ましくは7~16、さらに好ましくは7~10であり、最も好ましくは8である。該芳香族炭化水素基の炭素数は、置換基の炭素も含めた数である。該芳香族炭化水素基は、該飽和脂肪族炭化水素基以外の置換基を有していないことが好ましい。
該芳香族炭化水素基に結合している該飽和脂肪族炭化水素基の数は、1~2であることが好ましく、2であることがより好ましい。該飽和脂肪族炭化水素基は、該芳香族炭化水素基の結合手に対して、オルト位又はメタ位に結合していることが好ましく、オルト位に結合していることがより好ましい。該飽和脂肪族炭化水素基としては、置換基を有していない飽和脂肪族炭化水素基が挙げられる。該飽和脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1~4であり、より好ましくは1~3であり、さらに好ましくは1~2であり、最も好ましくは1である。
Ra2及びRa3としては、水素原子、メチル基、エチル基が挙げられ、これらのうち水素原子、又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
化合物(Ib)としては、式(Ib1)で表される化合物(以下「化合物(Ib1)」という場合がある。)が好ましい。化合物(Ib1)は、化合物(Ia)と組み合わせて用いるのが好ましいが、化合物(Ia)と組み合わせることなく用いてもよい。則ち、キサンテン染料は、化合物(Ia)及び/又は化合物(Ib1)であってもよく、化合物(Ia)、又は化合物(Ia)と化合物(Ib1)であることが好ましく、化合物(Ia)であることがより好ましい。
[式(Ib1)中、Rb1~Rb4は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基、又は置換基を有していてもよい炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基を表し、
Rb1~Rb4に含まれる少なくとも1つの飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基が、ハロゲン原子、-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3 -、-SO3H、-SO3 -Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、-SO2NR9R10、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)を置換基として有するか、又はRb1~Rb4に含まれる少なくとも1つの芳香族炭化水素基が、3個以上の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を置換基として有し、
R5~R10、R12~R14、m、a、及びXは上記と同じ意味を表す。]
Rb1~Rb4に含まれる少なくとも1つの飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基が、ハロゲン原子、-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3 -、-SO3H、-SO3 -Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、-SO2NR9R10、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)を置換基として有するか、又はRb1~Rb4に含まれる少なくとも1つの芳香族炭化水素基が、3個以上の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を置換基として有し、
R5~R10、R12~R14、m、a、及びXは上記と同じ意味を表す。]
Rb1及びRb4としては、上記R1及びR4と同様の基のうち、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基、又は3個以上の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を置換基として有している芳香族炭化水素基が挙げられる。このうち置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基、置換基を有している炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基、又は3個以上の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を置換基として有している芳香族炭化水素基が好ましい。
置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基の炭素数としては、1~10が好ましく、2~8がより好ましく、2~7がさらに好ましい。当該飽和脂肪族炭化水素基の炭素数は、置換基の炭素も含めた数である。置換基としては、ハロゲン原子、-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、-SO2NR9R10、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)が好ましく、より好ましくは-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)であり、さらに好ましくは-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)であり、最も好ましくは-Si(OR12)(OR13)(OR14)である。置換基の数は、1つの飽和脂肪族炭化水素基あたり1~5が好ましく、1~3がより好ましく、1~2がさらに好ましく、1が最も好ましい。
置換基を有していてもよい炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは7~20、より好ましくは7~16、さらに好ましくは7~12であり、さらにより好ましくは7~10であり、特に好ましくは7~8であり、最も好ましくは8である。該芳香族炭化水素基の炭素数は、置換基の炭素も含めた数である。置換基としては、炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、-SO2NR9R10、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)が好ましく、より好ましくは炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基、-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、又は-SO2NR9R10である。さらに好ましくは炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基、-OR8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、又は-SO2NR9R10である。置換基の数は、1つの芳香族炭化水素基あたり1~5が好ましく、1~3がより好ましく、1~2がさらに好ましく、2が最も好ましい。置換基は、該芳香族炭化水素基の結合手に対して、オルト位及び/又はメタ位に結合していることが好ましく、オルト位に結合していることがより好ましい。
3個以上の炭素数が1~4の1価の飽和脂肪族炭化水素基を置換基として有している芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは9~20、より好ましくは9~13、さらに好ましくは9~12であり、最も好ましくは9である。該芳香族炭化水素基の炭素数は、置換基の炭素も含めた数である。該芳香族炭化水素基は、該飽和脂肪族炭化水素基以外の置換基を有していないことが好ましい。該飽和脂肪族炭化水素基の個数は、1つの芳香族炭化水素基あたり、好ましくは3~5、より好ましくは3~4、最も好ましくは3である。該飽和脂肪族炭化水素基は、該芳香族炭化水素基の結合手に対して、オルト位及び/又はパラ位に結合していることが好ましく、オルト位及びパラ位に結合していることがより好ましい。該1価の飽和脂肪族炭化水素基の炭素数は、1~5であることが好ましく、1~3であることがより好ましく、1~2であることがさらに好ましく、1であることが最も好ましい。
Rb2及びRb3としては、上記R2及びR3と同様の基のうち、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基が好ましく挙げられる。このうち置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基がより好ましく、置換基を有している炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基がさらに好ましい。
置換基を有していてもよい炭素数1~20の1価の飽和炭化水素基の炭素数としては、1~10が好ましく、1~6がより好ましく、1~4がさらに好ましい。当該飽和脂肪族炭化水素基の炭素数は、置換基の炭素も含めた数である。置換基としては、ハロゲン原子、-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、-SO2NR9R10、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)が好ましく挙げられ、より好ましくは-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、-SO3
-、-SO3H、-SO3
-Z+、-SR8、-SO2R8、-SO3R8、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)であり、さらに好ましくは-OH、-OR8、-CO2H、-CO2R8、又は-Si(OR12)(OR13)(OR14)であり、最も好ましくは-CO2H、又は-CO2R8である。置換基の数は、1つの飽和脂肪族炭化水素基あたり1~5が好ましく、1~3がより好ましく、1~2がさらに好ましく、1が最も好ましい。
(重合開始助剤)
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の重合開始助剤(E)をさらに含有してもよい。重合開始助剤は、重合開始剤によって重合が開始された重合性化合物の重合を促進するために用いられる化合物、もしくは増感剤である。重合開始助剤(E)を含む場合、通常、重合開始剤(C)と組み合わせて用いられる。
重合開始助剤(E)としては、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、9,10-ジメトキシアントラセン、2,4-ジエチルチオキサントン、N-フェニルグリシン等が挙げられる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の重合開始助剤(E)をさらに含有してもよい。重合開始助剤は、重合開始剤によって重合が開始された重合性化合物の重合を促進するために用いられる化合物、もしくは増感剤である。重合開始助剤(E)を含む場合、通常、重合開始剤(C)と組み合わせて用いられる。
重合開始助剤(E)としては、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、9,10-ジメトキシアントラセン、2,4-ジエチルチオキサントン、N-フェニルグリシン等が挙げられる。
これらの重合開始助剤を用いる場合、その含有量は、樹脂及び重合性化合物の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1~30質量部、より好ましくは0.5~20質量部である。重合開始助剤の量がこの範囲内にあると、さらに高感度でパターンを形成することができ、カラーフィルタ等の生産性が向上する傾向にある。
(レベリング剤)
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種のレベリング剤をさらに含有してもよい。レベリング剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種のレベリング剤をさらに含有してもよい。レベリング剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF4446、TSF4452及びTSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、分子内にフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、フロラード(登録商標)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同F554、同R30、同RS-718-K(DIC(株)製)、エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101、同SC105(AGC(株)製(旧旭硝子(株)))及びE5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)等が挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477及び同F443(DIC(株)製)等が挙げられる。
レベリング剤を含む場合、レベリング剤の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の総量に対して、好ましくは0.0005~0.2質量%であり、より好ましくは0.0008~0.1質量%である。レベリング剤の含有量が前記の範囲内にあると、カラーフィルタ等の平坦性を良好にすることができる。
上記の成分を含有する本発明の着色硬化性樹脂組成物は、該組成物を硬化させて硬化膜を形成したとき、該硬化膜のヘイズ値が、厚さ2μmに換算して、好ましくは8~50%、より好ましくは10~45%、さらに好ましくは13~40%、さらにより好ましくは17~35%である。組成物を硬化させて硬化膜を形成する際の硬化条件は、十分な硬化が達成される条件であれば特に限定されないが、例えば70℃以上の条件で、15分以上である。また、硬化膜のヘイズ値は、ヘイズメーターにより測定することができる。
(溶剤)
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の溶剤をさらに含有してもよい。溶剤は、特に限定されず、当該分野で通常使用される溶剤を用いることができる。例えば、エステル溶剤(分子内に-COO-を含み、-O-を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に-O-を含み、-COO-を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に-COO-と-O-とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に-CO-を含み、-COO-を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、-O-、-CO-及び-COO-を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、少なくとも1種の溶剤をさらに含有してもよい。溶剤は、特に限定されず、当該分野で通常使用される溶剤を用いることができる。例えば、エステル溶剤(分子内に-COO-を含み、-O-を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に-O-を含み、-COO-を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に-COO-と-O-とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に-CO-を含み、-COO-を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、-O-、-CO-及び-COO-を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
エステル溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2-ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート及びγ-ブチロラクトン等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アニソール、フェネトール及びメチルアニソール等が挙げられる。
エーテルエステル溶剤としては、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシプロピオン酸メチル、2-メトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシプロピオン酸プロピル、2-エトキシプロピオン酸メチル、2-エトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシ-2-メチルプロピオン酸メチル、2-エトキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
ケトン溶剤としては、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、アセトン、2-ブタノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン、4-ヘプタノン、4-メチル-2-ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール及びイソホロン等が挙げられる。
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリン等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン及びメシチレン等が挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチルピロリドン等が挙げられる。
溶剤としては、エーテル溶剤、エーテルエステル溶剤及びケトン溶剤からなる群より選択される1種以上を含むことが好ましく、エーテル溶剤及びエーテルエステル溶剤を含むことがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含むことがさらに好ましい。
溶剤の含有量は、本発明の着色硬化性樹脂組成物の総量に対して、好ましくは30~80質量%であり、より好ましくは35~75質量%である。言い換えると、着色硬化性樹脂組成物の固形分は、好ましくは20~70質量%、より好ましくは25~65質量%である。溶剤の含有量が前記の範囲内にあると、塗布時の平坦性が良好になり、また例えば着色剤を含有する場合には、カラーフィルタを形成した際に色濃度が不足しないために表示特性が良好となる傾向がある。
(その他の成分)
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、2,2‘-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)等の酸化防止剤、光安定剤、n-ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を含んでもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、2,2‘-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)等の酸化防止剤、光安定剤、n-ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を含んでもよい。
<着色硬化性樹脂組成物の製造方法>
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、例えば、着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子、並びに必要に応じて用いられる重合開始助剤、溶剤、レベリング剤及びその他の成分を混合することにより調製できる。
着色剤は、上述の顔料分散液を用いて調製してもよい。顔料分散液に、残りの成分を所定の濃度となるように混合することにより、目的の硬化性樹脂組成物を調製できる。また混合後の硬化性樹脂組成物は、孔径0.01~10μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、例えば、着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子、並びに必要に応じて用いられる重合開始助剤、溶剤、レベリング剤及びその他の成分を混合することにより調製できる。
着色剤は、上述の顔料分散液を用いて調製してもよい。顔料分散液に、残りの成分を所定の濃度となるように混合することにより、目的の硬化性樹脂組成物を調製できる。また混合後の硬化性樹脂組成物は、孔径0.01~10μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
<硬化膜の製造方法>
本発明の着色硬化性樹脂組成物から着色パターンなどの硬化膜を製造する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。フォトリソグラフ法は、前記着色硬化性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥させて着色組成物層を形成し、フォトマスクを介して該着色組成物層を露光して、現像する方法である。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色硬化性樹脂組成物層の硬化膜である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜などの硬化膜は、カラーフィルタとして使用することができる。
該硬化膜の膜厚、例えばカラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、目的や用途等に応じて適宜調整することができ、例えば、0.1~30μm、好ましくは0.1~20μm、さらに好ましくは0.5~6μmである。
本発明の着色硬化性樹脂組成物から着色パターンなどの硬化膜を製造する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。フォトリソグラフ法は、前記着色硬化性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥させて着色組成物層を形成し、フォトマスクを介して該着色組成物層を露光して、現像する方法である。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色硬化性樹脂組成物層の硬化膜である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜などの硬化膜は、カラーフィルタとして使用することができる。
該硬化膜の膜厚、例えばカラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、目的や用途等に応じて適宜調整することができ、例えば、0.1~30μm、好ましくは0.1~20μm、さらに好ましくは0.5~6μmである。
基板としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラス等のガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂板、シリコン、前記基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜等を形成したものが用いられる。これらの基板上には、別のカラーフィルタ層、樹脂層、トランジスタ、回路等が形成されていてもよい。
フォトリソグラフ法による各色画素の形成は、公知又は慣用の装置や条件で行うことができる。例えば、下記のようにして作製することができる。
まず、着色樹脂組成物を基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)及び/又は減圧乾燥することにより溶剤等の揮発成分を除去して乾燥させ、平滑な着色組成物層を得る。
塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法、スリット アンド スピンコート法等が挙げられる。
加熱乾燥を行う場合の温度は、30~120℃が好ましく、50~110℃がより好ましい。また加熱時間としては、10秒間~60分間であることが好ましく、30秒間~30分間であることがより好ましい。
減圧乾燥を行う場合は、50~150Paの圧力下、20~25℃の温度範囲で行うことが好ましい。
着色組成物層の膜厚は、特に限定されず、目的とするカラーフィルタの膜厚に応じて適宜選択すればよい。
まず、着色樹脂組成物を基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)及び/又は減圧乾燥することにより溶剤等の揮発成分を除去して乾燥させ、平滑な着色組成物層を得る。
塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法、スリット アンド スピンコート法等が挙げられる。
加熱乾燥を行う場合の温度は、30~120℃が好ましく、50~110℃がより好ましい。また加熱時間としては、10秒間~60分間であることが好ましく、30秒間~30分間であることがより好ましい。
減圧乾燥を行う場合は、50~150Paの圧力下、20~25℃の温度範囲で行うことが好ましい。
着色組成物層の膜厚は、特に限定されず、目的とするカラーフィルタの膜厚に応じて適宜選択すればよい。
次に、着色組成物層は、目的の着色パターンを形成するためのフォトマスクを介して露光される。該フォトマスク上のパターンは特に限定されず、目的とする用途に応じたパターンが用いられる。
露光に用いられる光源としては、250~450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、光源としては、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。また、365nmの波長基準での露光量としては、50~300J/cm2であることが好ましく、60~200J/cm2であることがより好ましく、65~180J/cm2であることがさらに好ましい。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、フォトマスクと着色組成物層が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ及びステッパ等の露光装置を使用することが好ましい。
露光に用いられる光源としては、250~450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、光源としては、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。また、365nmの波長基準での露光量としては、50~300J/cm2であることが好ましく、60~200J/cm2であることがより好ましく、65~180J/cm2であることがさらに好ましい。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、フォトマスクと着色組成物層が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ及びステッパ等の露光装置を使用することが好ましい。
露光後の着色組成物層を現像液に接触させて現像することにより、基板上に着色パターンが形成される。現像により、着色組成物層の未露光部が現像液に溶解して除去される。現像液としては、例えば、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ性化合物の水溶液が好ましい。これらのアルカリ性化合物の水溶液中の濃度は、好ましくは0.01~10質量%であり、より好ましくは0.03~5質量%である。さらに、現像液は、界面活性剤を含んでいてもよい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法及びスプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後は、水洗することが好ましい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法及びスプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後は、水洗することが好ましい。
さらに、得られた着色パターンに、ポストベークを行うことが好ましい。ポストベーク温度は、有機EL表示装置に用いるカラーフィルタを形成するためには、200℃以下であってもよいが、好ましくは170℃以下であり、より好ましくは150℃以下である。本発明では、より低温、例えば130℃以下の温度でポストベークを行うことが好ましい。ポストベーク温度の下限値は、好ましくは70℃以上であり、より好ましくは75℃以上である。ポストベーク時間は、1~120分間が好ましく、5~60分間がより好ましい。
ポストベーク後の塗膜の膜厚は、例えば、3μm以下であることが好ましく、より好ましくは2.5μm以下である。塗膜の膜厚の下限は特に限定されないが、通常0.3μm以上であり、0.5μm以上であってもよい。
ポストベーク後に得られる本発明の着色硬化性樹脂組成物の硬化膜は、厚さ2μmに換算して、好ましくは8~50%、より好ましくは10~45%、さらに好ましくは13~40%、さらにより好ましくは17~35%のヘイズ値を有する。硬化膜のヘイズ値は、ヘイズメーターにより測定することができる。本発明は、本発明の着色硬化性樹脂組成物の硬化膜も提供する。
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させることによって得られる硬化膜は、好ましくはカラーフィルタ基板に含まれるカラーフィルタとして使用され、より好ましくはマクロキャビティ構造を有する有機EL表示装置用のカラーフィルタとして使用される。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ない限り、質量基準である。
<重量平均分子量>
重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定は、GPC法を用いて、以下の条件で行った。以下の条件で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
装置 ;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK-GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;テトラヒドロフラン[THF]
流速 ;1.0mL/min
被検液固形分濃度 ;0.001~0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F-40、F-4、F-288、A-2500、A-500
(東ソー(株)製)
重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定は、GPC法を用いて、以下の条件で行った。以下の条件で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
装置 ;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK-GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;テトラヒドロフラン[THF]
流速 ;1.0mL/min
被検液固形分濃度 ;0.001~0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F-40、F-4、F-288、A-2500、A-500
(東ソー(株)製)
<合成例1:顔料分散液(A1)の調製>
C.I.ピグメントレッド291 8.6部
C.I.ピグメントイエロー139 3.5部
アクリル系顔料分散剤 3.9部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A1)を得た。
C.I.ピグメントレッド291 8.6部
C.I.ピグメントイエロー139 3.5部
アクリル系顔料分散剤 3.9部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A1)を得た。
<合成例2:顔料分散液(A2)の調製>
C.I.ピグメントグリーン59 9.6部
C.I.ピグメントイエロー150 1.7部
C.I.ピグメントイエロー139 1.5部
アクリル系顔料分散剤 3.1部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A2)を得た。
C.I.ピグメントグリーン59 9.6部
C.I.ピグメントイエロー150 1.7部
C.I.ピグメントイエロー139 1.5部
アクリル系顔料分散剤 3.1部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A2)を得た。
<合成例3:顔料分散液(A3)の調製>
C.I.ピグメントブルー16 9.8部
Pink Base(太陽ファインケミカル社製) 1.6部
アクリル系顔料分散剤 4.6部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A3)を得た。
C.I.ピグメントブルー16 9.8部
Pink Base(太陽ファインケミカル社製) 1.6部
アクリル系顔料分散剤 4.6部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A3)を得た。
<合成例4:顔料分散液(A4)の調製>
C.I.ピグメントグリーン36 3.9部
C.I.ピグメントイエロー185 7.9部
アクリル系顔料分散剤 4.3部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A4)を得た。
C.I.ピグメントグリーン36 3.9部
C.I.ピグメントイエロー185 7.9部
アクリル系顔料分散剤 4.3部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A4)を得た。
<合成例5:顔料分散液(A5)の調製>
C.I.ピグメントレッド254 6.2部
C.I.ピグメントレッド177 6.2部
アクリル系顔料分散剤 3.6部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A5)を得た。
C.I.ピグメントレッド254 6.2部
C.I.ピグメントレッド177 6.2部
アクリル系顔料分散剤 3.6部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A5)を得た。
<合成例6:顔料分散液(A6)の調製>
C.I.ピグメントブルー15:6 12.1部
C.I.ピグメントバイオレット23 0.6部
アクリル系顔料分散剤 3.3部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A6)を得た。
C.I.ピグメントブルー15:6 12.1部
C.I.ピグメントバイオレット23 0.6部
アクリル系顔料分散剤 3.3部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A6)を得た。
<合成例7:樹脂の調製>
撹拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート277部を加え、窒素置換しながら撹拌し、120℃に昇温した。
次いで、2-エチルヘキシルアクリレート92.4部、グリシジルメタクリレート184.9部およびジシクロペンタニルメタアクリレート12.3部からなるモノマー混合物に、35.3部のt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートを添加したものを、滴下ロートから2時間にわたって前記フラスコ中に滴下した。滴下終了後、120℃でさらに30分撹拌して共重合反応を行い、付加共重合体を生成させた。
その後、フラスコ内を空気に置換し、アクリル酸93.7部、トリフェニルホスフィン1.5部およびメトキノン0.8部を上記の付加共重合体溶液中に投入し、110℃で10時間にわたり反応を続け、グリシジルメタクリレート由来のエポキシ基とアクリル酸の反応によりエポキシ基を開裂すると同時にポリマーの側鎖に重合性不飽和結合を導入した。次いで、反応系に無水コハク酸24.2部を加え、110℃で1時間にわたり反応を続け、エポキシ基の開裂により生じたヒドロキシ基と無水コハク酸を反応させて側鎖にカルボキシ基を導入し、ポリマーを得た。
最後に、反応溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート383.3部を加え、ポリマー固形分濃度40%のポリマー溶液を得た。得られた樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は6400であった。
撹拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート277部を加え、窒素置換しながら撹拌し、120℃に昇温した。
次いで、2-エチルヘキシルアクリレート92.4部、グリシジルメタクリレート184.9部およびジシクロペンタニルメタアクリレート12.3部からなるモノマー混合物に、35.3部のt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートを添加したものを、滴下ロートから2時間にわたって前記フラスコ中に滴下した。滴下終了後、120℃でさらに30分撹拌して共重合反応を行い、付加共重合体を生成させた。
その後、フラスコ内を空気に置換し、アクリル酸93.7部、トリフェニルホスフィン1.5部およびメトキノン0.8部を上記の付加共重合体溶液中に投入し、110℃で10時間にわたり反応を続け、グリシジルメタクリレート由来のエポキシ基とアクリル酸の反応によりエポキシ基を開裂すると同時にポリマーの側鎖に重合性不飽和結合を導入した。次いで、反応系に無水コハク酸24.2部を加え、110℃で1時間にわたり反応を続け、エポキシ基の開裂により生じたヒドロキシ基と無水コハク酸を反応させて側鎖にカルボキシ基を導入し、ポリマーを得た。
最後に、反応溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート383.3部を加え、ポリマー固形分濃度40%のポリマー溶液を得た。得られた樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は6400であった。
<ミー散乱における散乱強度>
無機微粒子のミー散乱における散乱強度Xを、ミー散乱における散乱強度の計算プログラムであるMieplot(http://www.philiplaven.com/mieplot.htm参照)を用いて、非偏光光線、光源波長550nm、散乱角0度の条件にて算出した。
無機微粒子のミー散乱における散乱強度Xを、ミー散乱における散乱強度の計算プログラムであるMieplot(http://www.philiplaven.com/mieplot.htm参照)を用いて、非偏光光線、光源波長550nm、散乱角0度の条件にて算出した。
<実施例1~6、参考例1~3及び比較例1~3>
(1)着色硬化性樹脂組成物の調製
表3に記載の各成分を表3に記載の配合量となるように混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。なお、着色硬化性樹脂組成物の調製にあたり、着色硬化性樹脂組成物の固形分が14重量%となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。表3における各成分の配合量の単位は「質量部」であり、顔料分散液(A1)~(A6)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)、金属酸化物(E)及びレベリング剤(F)の各配合量は固形分換算である。
(1)着色硬化性樹脂組成物の調製
表3に記載の各成分を表3に記載の配合量となるように混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。なお、着色硬化性樹脂組成物の調製にあたり、着色硬化性樹脂組成物の固形分が14重量%となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。表3における各成分の配合量の単位は「質量部」であり、顔料分散液(A1)~(A6)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)、金属酸化物(E)及びレベリング剤(F)の各配合量は固形分換算である。
実施例、参考例及び比較例で使用した重合性化合物(C)、重合開始剤(D1)、重合開始剤(D2)、無機微粒子(E)及びレベリング剤(F)は、次のとおりである。
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名「A-9550」)
重合開始剤(D-1):N-アセチルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)-3-シクロヘキシルプロパン-1-オン-2-イミン(PBG-327;オキシム化合物;常州強力電子新材料(株)製)
重合開始剤(D-2):下記式で表される化合物
無機微粒子(E):酸化チタン(金属酸化物、平均粒子径161nm、散乱強度8.0、屈折率2.7)レベリング剤(F):ポリエーテル変性シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)製の商品名「トーレシリコーンSH8400」)。
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名「A-9550」)
重合開始剤(D-1):N-アセチルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)-3-シクロヘキシルプロパン-1-オン-2-イミン(PBG-327;オキシム化合物;常州強力電子新材料(株)製)
重合開始剤(D-2):下記式で表される化合物
<硬化膜の作成>
上記のようにして調製した、実施例、比較例及び参考例の着色硬化性樹脂組成物を、5cm角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、ポストベーク後の膜厚が2μmになるようにスピンコート法で塗布したのち、90℃で1分間プリベークして、着色組成物層を形成した。放冷後、基板上に形成された着色組成物層に、露光機(TME-150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、100mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。光照射後、オーブン中、85℃で30分間ポストベークを行い、着色硬化膜を得た。得られた硬化膜のヘイズと斜めから見たときの視野を、次の基準で評価した。得られた結果を表4に示す。なお、比較例1~3の硬化膜については、パターンを形成できないようなものであったため、斜めから見たときの視野の評価は実施しなかった。
上記のようにして調製した、実施例、比較例及び参考例の着色硬化性樹脂組成物を、5cm角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、ポストベーク後の膜厚が2μmになるようにスピンコート法で塗布したのち、90℃で1分間プリベークして、着色組成物層を形成した。放冷後、基板上に形成された着色組成物層に、露光機(TME-150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、100mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。光照射後、オーブン中、85℃で30分間ポストベークを行い、着色硬化膜を得た。得られた硬化膜のヘイズと斜めから見たときの視野を、次の基準で評価した。得られた結果を表4に示す。なお、比較例1~3の硬化膜については、パターンを形成できないようなものであったため、斜めから見たときの視野の評価は実施しなかった。
<ヘイズの測定>
得られた着色硬化膜のヘイズをヘイズメーターHZ-2(スガ試験機(株)製)を用いて測定した。
得られた着色硬化膜のヘイズをヘイズメーターHZ-2(スガ試験機(株)製)を用いて測定した。
<パターニングの評価>
硬化膜作成の露光時に、フォトマスクとして、10μmラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用し、光照射後の着色組成物層を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に24℃で60秒間浸漬現像し、その後水洗することで着色パターンを得た。
〇:パターンが形成できた。
×:パターンを形成できなかった。
硬化膜作成の露光時に、フォトマスクとして、10μmラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用し、光照射後の着色組成物層を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に24℃で60秒間浸漬現像し、その後水洗することで着色パターンを得た。
〇:パターンが形成できた。
×:パターンを形成できなかった。
<斜めから見たときの視野の評価>
着色硬化膜の5cm下方に特定の模様を切り抜いたシートを配置し、該シートの下方から光を当てて、特定の模様を透過した光を硬化膜に透過させた。次いで、硬化膜の上方の硬化膜平面に対して約60度の斜め方向から、硬化膜面に視認される模様の明瞭さを評価した。
〇:模様を視認できた。
×:模様を判別できなかった。
着色硬化膜の5cm下方に特定の模様を切り抜いたシートを配置し、該シートの下方から光を当てて、特定の模様を透過した光を硬化膜に透過させた。次いで、硬化膜の上方の硬化膜平面に対して約60度の斜め方向から、硬化膜面に視認される模様の明瞭さを評価した。
〇:模様を視認できた。
×:模様を判別できなかった。
Claims (10)
- 着色剤、樹脂、重合性化合物、重合開始剤、及び無機微粒子を含む着色硬化性樹脂組成物であって、前記無機微粒子のミー散乱における散乱強度をXとし、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対する前記無機微粒子の含有量をY質量%とすると、Xは4以上であり、Yは15以下であり、式(1):
a=X×Y (1)
により算出される値aが10以上である、着色硬化性樹脂組成物。 - 無機微粒子は金属酸化物である、請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
- 無機微粒子は1.3以上の屈折率を有する、請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
- 無機微粒子は0.05μm~0.70μmの平均粒子径を有する、請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
- 重合性化合物の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の固形分量に対して0.1質量%~50質量%である、請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
- 硬化性樹脂組成物の硬化膜のヘイズ値が、厚さ2μmに換算して8~40%である、請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
- 請求項1~6のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物の硬化膜。
- 厚さ2μmに換算して8~40%のヘイズ値を有する、請求項7に記載の硬化膜。
- カラーフィルタ基板に含まれるカラーフィルタを構成する、請求項7に記載の硬化膜。
- 請求項7に記載の硬化膜を含む表示装置。
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