JP2023081135A - 基板処理装置、および、基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置、および、基板処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板一枚当たりの処理に要する処理液の使用量、および、処理時間を低減することができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。【解決手段】基板処理装置1は、第1基板W1を下方から保持する第1保持部材5と、第2基板W2を上方から保持し第1基板W1に第2基板W2を対向させる第2保持部材6と、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面との両方に第1酸性薬液(処理液)が接触するように第1基板W1の上面と第2基板W2の下面との間の処理空間SPに第1酸性薬液(処理液)を供給する酸性薬液ノズル8(処理液ノズル)とを含む。【選択図】図8A

Description

この発明は、基板を処理する基板処理装置、および、基板を処理する基板処理方法に関する。処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウェハ、液晶表示装置および有機EL(Electroluminescence)表示装置等のFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等が含まれる。
これまで、基板の主面を処理するために用いる処理液の使用量を低減するための技術が提案されている。下記特許文献1には、スピンベース上に形成した処理液の液膜に対して基板を上から押し付けることによって、処理液の使用量を低減する技術が開示されている。
特開2013-211377号公報
環境保護等の観点から、処理液の使用量および処理に要する時間を一層低減することが求められている。そこで、この発明の1つの目的は、基板一枚当たりの処理に要する処理液の使用量、および、処理時間を低減することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
この発明の一実施形態は、第1基板を下方から保持する第1保持部材と、第2基板を上方から保持する第2保持部材であって、前記第1保持部材に保持されている第1基板に前記第2基板を対向させる第2保持部材と、前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面と前記第2保持部材に保持されている第2基板の下面との両方に処理液が接触するように前記第1基板の上面と前記第2基板の下面との間の処理空間に処理液を供給する処理液ノズルとを含む、基板処理装置を提供する。
この装置によれば、第1基板の上面と第2基板の下面との間の処理空間に処理液が供給される。処理空間に供給された処理液は、第1基板の下面と第2基板の上面との両方に接触する。そのため、二枚の基板を処理液で同時に処理することができる。したがって、基板一枚当たりの処理に要する処理液の使用量、および、処理時間を低減することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記第1保持部材に保持されている第1基板の下面の中心を通る中心軸線のまわりに前記第1保持部材および前記第2保持部材を相対回転させる回転ユニットをさらに含む。
この装置によれば、第1基板と第2基板とが相対回転されるので、第1基板および第2基板の間の処理空間に処理液の液流が形成される。これにより、第1基板の上面および第2基板の下面を効率良く処理することができる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記回転ユニットが、前記第1保持部材に保持されている第1基板と前記第2保持部材に保持されている第2基板とを前記中心軸線のまわりに互いに逆方向に回転させる。
そのため、第1基板と第2基板とが互いに逆方向に回転される。第1基板と第2基板とが同方向に回転する場合と比較して、低速度の回転で処理液の液流を処理空間に形成させ易い。これにより、第1基板の上面および第2基板の下面を効率良く処理することができる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、上方および下方に向けて気体を吐出する気体ノズルと、前記処理空間内の気体吐出位置と前記処理空間から退避する第1退避位置との間で前記気体ノズルを移動させる気体ノズル移動機構とをさらに含む。
この装置によれば、気体ノズルを処理空間に配置した状態で、気体ノズルから第1基板の上面および第2基板の下面に向けて気体を吐出することができる。そのため、気体ノズルから吐出される気体によって、各基板に付着している液体を、処理空間から処理空間の外へ向けて排出することができる。したがって、第1基板の上面および第2基板の下面を速やかに乾燥させることができる。
この発明の一実施形態では、前記処理液ノズルが、前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面に処理液を供給する。前記基板処理装置が、前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面上の処理液が前記第2保持部材に保持されている第2基板の下面に接触するように、前記第1保持部材および前記第2保持部材の少なくとも一方を鉛直方向に移動させる移動ユニットをさらに含む。
この装置によれば、第1保持部材および第2保持部材の少なくとも一方を鉛直方向に移動させることによって、第1基板の上面上の処理液を第2基板の下面に接触させることができる。そのため、第1基板の上面および第2基板の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
この発明の一実施形態では、前記処理液ノズルは、下方に向けて処理液を吐出する吐出口を有する。前記基板処理装置が、前記処理空間内の液体吐出位置と前記処理空間から退避する第2退避位置との間で前記処理液ノズルを移動させるノズル水平移動機構をさらに含む。そして、前記移動ユニットは、前記第1基板の上面上の処理液が前記第2基板の下面に接触する処理液接触位置、および、前記処理液接触位置よりも前記第2保持部材が前記第1保持部材から離間し、前記処理液ノズルが前記第1基板および前記第2基板の間を通過可能な離間位置の間で前記第2保持部材を前記鉛直方向に移動させる保持部材移動ユニットを含む。
この装置によれば、処理液ノズルを処理空間内の液体吐出位置に配置した状態で、処理液ノズルの吐出口から処理液を吐出させることができる。そうすることによって、第1基板の上面に処理液が供給される。第1基板の上面に処理液が供給された後、処理液ノズルを退避位置に退避させ、さらにその後、第2保持部材を処理液接触位置に移動させることで、第1基板の上面上の処理液を第2基板に接触させることができる。そのため、第1基板の上面および第2基板の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
この発明の一実施形態では、前記処理液ノズルが、前記処理空間が処理液で満たされるように前記処理空間に水平方向から対向する水平対向位置から処理液を吐出する。
この装置によれば、処理液ノズルが処理空間に対向する位置から処理液を吐出することで、処理空間が処理液で満たされる。したがって、第1保持部材および第2保持部材を鉛直方向に移動させることなく、第1基板の上面および第2基板の下面を処理液で処理することができる。そのため、第1基板の上面および第2基板の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
この発明の一実施形態では、前記処理液ノズルが、前記第1保持部材に保持されている第1基板の周方向に沿って延び、前記処理空間に水平方向から対向する円弧状部と、前記円弧状部に設けられ前記処理空間へ向けて処理液を吐出する複数の吐出口とを含む。
この装置によれば、複数の第1吐出口は、第1基板の周方向に沿って並んでおり、処理空間に対向する。そのため、周方向における複数位置から処理液を処理空間に向けて吐出できる。したがって、第1基板の上面および第2基板の下面を満遍なく処理し易い。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記処理液ノズルが、前記処理空間へ向けて第1処理液を吐出する第1処理液ノズルである。そして、前記基板処理装置は、前記円弧状部とは反対側から水平方向に前記処理空間に対向し前記第1処理液とは異なる第2処理液を吐出する第2処理液ノズルをさらに含む。
この装置によれば、第2処理液ノズルは、円弧状部との干渉を避けつつ、水平方向から処理空間に向けて処理液を吐出することができる。そのため、処理液を吐出する部材の移動に要する時間を削減でき、かつ、各基板を処理液で処理するために必要な時間を削減できる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置は、第1基板を支持する第1支持部、および、前記第1支持部よりも上方に設けられ第2基板を支持する第2支持部を有する基板支持部材と、前記基板支持部材と前記第1保持部材および前記第2保持部材との間で第1基板および第2基板を搬送する搬送ユニットであって、第1基板を上方から保持し、かつ、第2基板を下方から保持するハンドを有する搬送ユニットをさらに含む。
この装置によれば、搬送ユニットのハンドは、第1基板を上方から保持し、かつ、第2基板を下方から保持する。そのため、ハンドは、第1支持部および第2支持部から第1基板および第2基板をそれぞれ受け取った後、第1基板および第2基板の姿勢およびこれらの位置関係を変更することなく、第1保持部材および第2保持部材に第1基板および第2基板をそれぞれ渡すことができる。同様に、ハンドは、第1保持部材および第2保持部材から第1基板および第2基板をそれぞれ受け取った後、第1基板および第2基板の姿勢およびこれらの位置関係を変更することなく、第1保持部材および第2保持部材に第1基板および第2基板をそれぞれ渡すことができる。
すなわち、搬送ユニットは、第1基板および第2基板の姿勢およびこれらの位置関係を変更することなく、基板支持部材と第1保持部材および第2保持部材との間で第1基板および第2基板を搬送することができる。したがって、基板の処理を速やかに開始することができる。
この発明の他の実施形態は、第1保持部材で第1基板を下方から保持し、かつ、第2保持部材で第2基板を上方から保持することによって前記第1基板および前記第2基板を対向配置させる対向配置工程と、前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面と前記第2保持部材に保持されている第2基板の下面との両方に処理液が接触するように前記第1基板の上面と前記第2基板の下面との間の処理空間に処理液を供給する処理液供給工程とを含む、基板処理方法を提供する。
この方法によれば、第1基板の上面と第2基板の下面との間の処理空間に処理液が供給される。処理空間に供給された処理液は、第1基板の下面と第2基板の上面との両方に接触する。そのため、二枚の基板を処理液で同時に処理することができる。したがって、基板一枚当たりの処理に要する処理液の使用量、および、処理時間を低減することができる。
この発明の他の実施形態では、前記処理液供給工程が、前記処理空間を処理液で満たす液密工程を含む。そのため、第1基板の上面の全体および第2基板の下面の全体に満遍なく処理液を接触させることができる。したがって、第1基板の上面の全体および第2基板の下面の全体を満遍なく処理し易い。
この発明の一実施形態では、前記基板処理方法が、前記第1保持部材に保持されている第1基板の下面の中心を通る中心軸線のまわりに前記第1保持部材および前記第2保持部材を相対回転させる相対回転工程をさらに含む。
そのため、第1基板と第2基板とが相対回転されるので、第1基板および第2基板の間の処理空間に処理液の液流が形成される。これにより、第1基板の上面および第2基板の下面を効率良く処理することができる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記相対回転工程が、前記第1基板および前記第2基板を前記中心軸線の周りに互いに逆方向に回転させる工程を含む。
そのため、第1基板と第2基板とが互いに逆方向に回転される。第1基板と第2基板とが同方向に回転する場合と比較して、処理液の液流を処理空間に形成させ易い。これにより、第1基板の上面および第2基板の下面を効率良く処理することができる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記処理液供給工程が、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を変更することなく、前記処理空間に水平方向から対向する水平対向位置に配置される処理液ノズルから処理液を吐出する工程を含む。
この方法によれば、第1基板および第2基板の間の距離を変更することなく、第1基板の上面および第2基板の下面に処理液を接触させることができる。そのため、第1基板および第2基板の移動に要する時間を削減することができる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記処理液供給工程が、前記第1基板の上面に処理液を着液させる着液工程と、前記第1基板と前記第2基板との間の距離が小さくなるように前記第1保持部材および前記第2保持部材の少なくとも一方を移動させることによって、前記第1基板の上面と前記第2基板の下面とによって前記第1基板の上面上の処理液を挟む処理液挟込工程とを含む。
この方法によれば、第1保持部材および第2保持部材の少なくとも一方を鉛直方向に移動させることによって、第1基板の上面上の処理液を第2基板の下面に接触させることができる。そのため、第1基板の上面および第2基板の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
この発明の一実施形態では、前記着液工程が、前記第1基板の上面の中央領域を覆い前記第1基板の上面の周縁領域を露出させるように処理液コアを形成する処理液コア形成工程を含む。そして、前記処理液挟込工程が、前記第1基板の上面と前記第2基板の下面とによって前記処理液コアを挟むことによって、前記第1基板の上面において処理液によって被覆される被覆領域を前記周縁領域にまで拡大する被覆領域拡大工程を含む。
この方法によれば、第1基板の上面の中央領域を覆う処理液コアが形成される。第1基板の上面と第2基板の下面とによって処理液コアを挟むことで、第1基板の上面上の被覆領域が第1基板の上面の周縁領域にまで拡大される。つまり、処理液コアを構成する処理液が第1基板の上面の全体および第2基板の下面の全体に広げられる。したがって、第1基板の上面および第2基板の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
この発明の一実施形態では、前記処理液供給工程の後、前記第1基板の上面および前記第2基板の下面を乾燥させる乾燥工程をさらに含む。そして、前記乾燥工程が、気体ノズルを前記処理空間に配置して、前記気体ノズルから前記第1基板の上面および前記第2基板の下面のそれぞれに向けて気体を吐出する気体吐出工程を含む。
この装置によれば、気体ノズルを処理空間に配置した状態で、気体ノズルから第1基板の上面および第2基板の下面に向けて気体を吐出することができる。そのため、気体ノズルから吐出される気体によって、各基板に付着している液体を、処理空間から処理空間の外へ向けて排出することができる。したがって、第1基板の上面および第2基板の下面を速やかに乾燥させることができる。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。 図1Bは、前記基板処理装置の図解的な立面図である。 図2は、前記基板処理装置に備えられる処理ユニットの構成を説明するための模式図である。 図3は、前記処理ユニットに備えられている第1保持部材に保持されている第1基板およびその周囲の部材の平面図である。 図4は、前記基板処理装置に備えられる載置ユニットの構成を説明するための模式図である。 図5は、前記基板処理装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図6は、前記基板処理装置によって実行される基板処理を説明するためのフローチャートである。 図7Aは、前記基板処理装置に備えられる主搬送ロボットが第1基板および第2基板を載置ユニットと処理ユニットとの間で搬送するときの様子を説明するための模式図である。 図7Bは、主搬送ロボットが第1基板および第2基板を載置ユニットと処理ユニットとの間で搬送するときの様子を説明するための模式図である。 図8Aは、前記基板処理の様子について説明するための模式図である。 図8Bは、前記基板処理の様子について説明するための模式図である。 図9は、前記処理ユニットに備えられるリンス液ノズルおよび低表面張力液体ノズルの第1変形例について説明するための平面図である。 図10は、前記リンス液ノズルおよび前記低表面張力液体ノズルの第2変形例について説明するための模式図である。 図11Aは、前記処理ユニットに備えられる気体ノズルの第1変形例について説明するための模式図である。 図11Bは、気体ノズルの第2変形例について説明するための模式図である。 図12は、第2実施形態に係る基板処理装置に備えられる処理ユニットの構成を説明するための模式図である。 図13は、第2実施形態に係る基板処理装置によって実行される基板処理の薬液処理工程について説明するための模式図である。 図14は、第3実施形態に係る基板処理装置に備えられる処理ユニットの構成を説明するための模式図である。 図15Aは、第3実施形態に係る前記基板処理装置によって実行される基板処理のリンス工程の様子について説明するための模式図である。 図15Bは、第3実施形態に係る前記基板処理装置によって実行される前記基板処理の低表面張力液体処理工程の様子について説明するための模式図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
<第1実施形態に係る基板処理装置の機械的構成>
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1のレイアウトを示す図解的な平面図である。図1Bは、基板処理装置1の図解的な立面図である。
基板処理装置1は、基板Wを二枚ずつ処理する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円形状を有する。基板処理装置1は、基板Wを処理液で処理する複数の処理ユニット2と、処理ユニット2で処理される複数枚の基板Wを収容するキャリアCが載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理ユニット2との間で二枚の基板Wを同時に搬送する複数の搬送ロボット(インデクサロボットIRおよび主搬送ロボットCR)と、インデクサロボットIRおよび主搬送ロボットCRの間で基板Wを受け渡すために複数の基板Wが載置される載置ユニット14(基板支持部材)と、基板処理装置1を制御するコントローラ3とを備える。
インデクサロボットIRは、キャリアCと載置ユニット14との間で複数の基板Wを搬送する。主搬送ロボットCRは、載置ユニット14と処理ユニット2との間で複数の基板Wを搬送する。
インデクサロボットIRおよび主搬送ロボットCRは、たとえば、いずれも、一対の多関節アームARと、上下に互いに離間するように一対の多関節アームARの先端にそれぞれ設けられた一対のハンドHとを含む多関節アームロボットである。
各ハンドHは、二枚の基板Wを同時に保持することができる。ハンドHは、後述する図7Aに示すように、基板Wの周縁を把持して基板Wを保持する複数の第1保持ピン95と、別の基板Wの周縁を把持して当該基板Wを保持する複数の第2保持ピン96と、第1保持ピン95および第2保持ピン96を支持するピン支持部97とを含む。
複数の処理ユニット2は、水平に離れた4つの位置にそれぞれ配置された4つの処理タワーを形成している。各処理タワーは、鉛直方向Zに積層された複数の処理ユニット2を含む。4つの処理タワーは、ロードポートLPから搬送ロボット(インデクサロボットIRおよび主搬送ロボットCR)に向かって延びる搬送経路TRの両側に2つずつ配置されている。
複数の処理ユニット2は、たとえば、同様の構成を有している。詳しくは後述するが、処理ユニット2内で基板Wに向けて供給される処理液には、薬液、リンス液、低表面張力液体等が含まれる。
各処理ユニット2は、処理カップ7と、処理カップ7を収容するチャンバ4とを備える。チャンバ4には、主搬送ロボットCRによって、基板Wを搬入したり基板Wを搬出したりするための出入口(図示せず)が形成されている。チャンバ4には、この出入口を開閉するシャッタユニット(図示せず)が備えられている。
図2は、処理ユニット2の構成について説明するための模式図である。
主搬送ロボットCRのハンドH(図1Aを参照)によって搬送される二枚の基板Wのうちの一方を第1基板W1といい、二枚の基板Wのうちのもう一方を第2基板W2という。
処理ユニット2は、第1基板W1を下方から保持する第1保持部材5と、第2基板W2の下面が第1基板W1の上面に対向するように第2基板W2を上方から保持する第2保持部材6とをさらに含む。
処理ユニット2は、第1保持部材5に保持されている第1基板W1および第2保持部材6に保持されている第2基板W2との間の処理空間SPへ向けて処理液を吐出する複数の処理液ノズル(酸性薬液ノズル8、アルカリ性薬液ノズル9、リンス液ノズル10、低表面張力液体ノズル11)と、処理空間SPへ向けて気体を吐出する気体ノズル12と、第2保持部材6を少なくとも鉛直方向Zに移動させる保持部材移動ユニット15と、第1保持部材5および第2保持部材6を相対回転させる回転ユニット16とをさらに含む。
第1保持部材5、第2保持部材6、複数の処理液ノズル、気体ノズル12、および保持部材移動ユニット15は、処理カップ7とともにチャンバ4(図1Aを参照)内に収容されている。
第1保持部材5は、第1基板W1を水平姿勢に保持しながら、回転軸線A1のまわりに第1基板W1を回転させる。第1保持部材5は、第1基板W1の下面を吸着保持する第1吸着保持部材の一例である。回転軸線A1は、第1基板W1の上面の中心部を通り鉛直方向Zに延びる中心軸線である。
第1保持部材5は、平面視で処理カップ7に取り囲まれている。第1保持部材5は、第1基板W1の下面に吸着し第1基板W1を水平姿勢に保持する第1スピンベース20を含む。第1スピンベース20は、第1基板W1の下面に吸着する第1吸着面20aを有する。第1吸着面20aは、たとえば、第1スピンベース20の上面であり、その中心部を回転軸線A1が通る平面視で円形状の面である。第1吸着面20aの直径は第1基板W1の直径よりも小さい。
第1スピンベース20には、第1吸引経路24が挿入されている。第1吸引経路24は、第1スピンベース20の第1吸着面20aの中心から露出する第1吸引口24aを有する。第1吸引経路24は、第1吸引配管25に連結されている。第1吸引配管25は、真空ポンプ等の第1吸引装置26に連結されている。第1吸引装置26は、基板処理装置1の一部を構成していてもよいし、基板処理装置1を設置する施設に備えられた基板処理装置1とは別の装置であってもよい。
第1吸引配管25には、第1吸引配管25を開閉する第1吸引バルブ27が設けられている。第1吸引バルブ27を開くことによって、第1スピンベース20の第1吸着面20aに配置された第1基板W1が第1吸引経路24の第1吸引口24aに吸引される。それによって、第1基板W1は、第1吸着面20aに下方から吸着されて、水平姿勢に保持される。
第2保持部材6は、第2基板W2を水平姿勢に保持しながら、回転軸線A2のまわりに第2基板W2を回転させる。第2保持部材6は、第2基板W2の上面を吸着保持する第2吸着保持部材の一例である。回転軸線A2は、第2基板W2の上面の中心部を通り鉛直方向Zに延びる中心軸線である。
第2保持部材6は、平面視で処理カップ7に取り囲まれている。第2保持部材6は、第2基板W2の上面に吸着し第2基板W2を水平姿勢に保持する第2スピンベース30を含む。第2スピンベース30は、第2基板W2の上面に吸着する第2吸着面30aを有する。第2吸着面30aは、たとえば、第2スピンベース30の下面であり、その中心部を回転軸線A2が通る平面視で円形状の面である。第2吸着面30aの直径は第2基板W2の直径よりも小さい。
第2スピンベース30には、第2吸引経路34が挿入されている。第2吸引経路34は、第2スピンベース30の第2吸着面30aの中心から露出する第2吸引口34aを有する。第2吸引経路34は、第2吸引配管35に連結されている。第2吸引配管35は、真空ポンプ等の第2吸引装置36に連結されている。第2吸引装置36は、基板処理装置1の一部を構成していてもよいし、基板処理装置1を設置する施設に備えられた基板処理装置1とは別の装置であってもよい。
第2吸引配管35には、第2吸引配管35を開閉する第2吸引バルブ37が設けられている。第2吸引バルブ37を開くことによって、第2スピンベース30の第2吸着面30aに配置された第2基板W2が第2吸引経路34の第2吸引口34aに吸引される。それによって、第2基板W2は、第2吸着面30aに上方から吸着されて、水平姿勢に保持される。
回転ユニット16は、回転軸線A1に沿って延び、第1スピンベース20に結合された第1回転軸21と、第1回転軸21を回転軸線A1まわりに回転させる第1回転駆動機構22とを含む。第1回転駆動機構22は、第1回転軸21を回転させることによって、第1保持部材5とともに第1基板W1を回転軸線A1のまわりに回転させることができる。第1回転駆動機構22は、たとえば、電動モータ等のアクチュエータ(図示せず)と、エンコーダ(図示せず)とを含む。第1回転駆動機構22は第1ハウジング23に収容されている。
回転ユニット16は、回転軸線A2に沿って延び、第2スピンベース30に結合された第2回転軸31と、第2回転軸31を回転軸線A2まわりに回転させる第2回転駆動機構32とをさらに含む。第2回転駆動機構32は、第2回転軸31を回転させることによって、第2保持部材6とともに第2基板W2を回転軸線A2のまわりに回転させることができる。第2回転駆動機構32は、たとえば、電動モータ等のアクチュエータ(図示せず)と、エンコーダ(図示せず)とを含む。第2回転駆動機構32は、第2ハウジング33に収容されている。
保持部材移動ユニット15は、回転軸線A2が回転軸線A1と一致するように第2保持部材6を水平移動させ、かつ、第1保持部材5と第2保持部材6との間の距離Lが変化するように第2保持部材6を鉛直移動(昇降)させることができる。第2保持部材6は、処理液接触位置(たとえば、図2に二点鎖線で示す位置)および離間位置(たとえば、図2に実線で示す位置)の間で鉛直移動可能である。処理液接触位置は、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面との両方に処理液を接触させることができる位置である。第2保持部材6が処理液接触位置に位置するとき、外力が作用しなければ、処理空間SP内に処理液が留まり、処理空間SPが処理液で満たされる液密状態となる。離間位置は、処理液保持位置よりも上方の位置である。第2保持部材6が離間位置に位置するとき、液密状態は解消されている。
保持部材移動ユニット15は、第2保持部材6を支持する支持アーム40と、支持アーム40を鉛直方向Zに移動させる鉛直駆動機構41と、支持アーム40を水平方向に移動させる水平駆動機構42とを含む。
鉛直駆動機構41は、支持アーム40を昇降させる駆動力を発生させる昇降アクチュエータ(図示せず)を含む。昇降アクチュエータは、たとえば、電動モータまたはエアシリンダである。鉛直駆動機構41は、昇降アクチュエータの駆動力を支持アーム40に伝達する動力伝達機構(図示せず)を含んでいてもよい。動力変換機構は、たとえば、ボールねじ機構、および、ラックアンドピニオン機構の少なくとも一つを含む。
水平駆動機構42は、支持アーム40を水平移動させる駆動力を発生させる水平アクチュエータ(図示せず)を含む。水平アクチュエータは、たとえば、電動モータまたはエアシリンダである。水平駆動機構42は、水平アクチュエータの駆動力を支持アーム40に伝達する動力伝達機構(図示せず)を含んでいてもよい。動力変換機構は、たとえば、ボールねじ機構、および、ラックアンドピニオン機構の少なくとも一つを含む。
複数の処理液ノズルは、処理空間SPへ向けて酸性薬液を吐出する酸性薬液ノズル8と、処理空間SPへ向けてアルカリ性薬液を吐出するアルカリ性薬液ノズル9と、処理空間SPへ向けてリンス液を吐出するリンス液ノズル10と、処理空間SPへ向けて低表面張力液体を吐出する低表面張力液体ノズル11とを含む。
酸性薬液ノズル8およびアルカリ性薬液ノズル9は、チャンバ4(図1Aを参照)内において鉛直方向Zおよび水平方向における位置が固定された固定ノズルである。酸性薬液ノズル8は、酸性薬液を吐出する単一の吐出口8aを有する。アルカリ性薬液ノズル9は、アルカリ性薬液を吐出する単一の吐出口9aを有する。酸性薬液ノズル8およびアルカリ性薬液ノズル9をまとめて複数の薬液ノズルということもある。
酸性薬液ノズル8には、酸性薬液ノズル8にフッ酸、HPM液(hydrochloric acid-hydrogen peroxide mixture:塩酸過酸化水素水混合液)等の酸性薬液を案内する共通配管50に接続されている。フッ酸は、フッ化水素の水溶液であり、フッ化水素酸ともいう。共通配管50には、共通配管50に第1酸性薬液を供給する第1酸性薬液配管51と、共通配管50に第2酸性薬液を供給する第2酸性薬液配管52とが接続されている。共通配管50は、ミキシングバルブ(図示せず)を介して第1酸性薬液配管51および第2酸性薬液配管52と接続されていてもよい。
共通配管50には、共通配管50を開閉する共通バルブ60が設けられている。第1酸性薬液配管51には、第1酸性薬液配管51を開閉する第1酸性薬液バルブ61Aと、第1酸性薬液配管51内の第1酸性薬液の流量を調整する第1酸性薬液流量調整バルブ61Bとが設けられている。第2酸性薬液配管52には、第2酸性薬液配管52を開閉する第2酸性薬液バルブ62Aと、第2酸性薬液配管52内の第2酸性薬液の流量を調整する第2酸性薬液流量調整バルブ62Bとが設けられている。
第1酸性薬液バルブ61Aが第1酸性薬液配管51に設けられるとは、第1酸性薬液バルブ61Aが第1酸性薬液配管51に介装されることを意味していてもよい。その他のバルブにおいても同様である。図示はしないが、第1酸性薬液バルブ61Aは、弁座が内部に設けられたバルブボディと、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータとを含む。他のバルブについても同様の構成を有していてもよい。
第1酸性薬液バルブ61Aおよび共通バルブ60が開かれると、酸性薬液ノズル8から第1酸性薬液の連続流が吐出される。第2酸性薬液バルブ62Aおよび共通バルブ60が開かれると、酸性薬液ノズル8から第2酸性薬液の連続流が吐出される。
酸性薬液ノズル8から吐出される酸性薬液は、フッ酸、HPM液に限られない。酸性薬液は、たとえば、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、有機酸(たとえば、クエン酸、蓚酸等)、SPM液(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水混合液)、FPM液(hydrofluoric acid-hydrogen peroxide mixture:フッ酸過酸化水素混合液)、または、HPM液等を含有する液体である。
アルカリ性薬液ノズル9は、アルカリ性薬液ノズル9にAPM液(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水混合液)等のアルカリ性薬液を案内するアルカリ性薬液配管53に接続されている。アルカリ性薬液配管53には、アルカリ性薬液配管53を開閉するアルカリ性薬液バルブ63Aと、アルカリ性薬液配管53内のアルカリ性薬液の流量を調整するアルカリ性薬液流量調整バルブ63Bとが設けられている。
アルカリ性薬液ノズル9から吐出されるアルカリ性薬液は、APM液に限られない。アルカリ性薬液は、アンモニア水、TMAH液(Tetramethylammonium hydroxide solution:水酸化テトラメチルアンモニウム溶液)、APM液等を含有する液体である。
処理カップ7は、第1基板W1および第2基板W2から排出された処理液を受ける部材である。処理カップ7は、鉛直方向Zに延びる円筒部70と、円筒部70の上端から斜め上に延びる傾斜部71と、傾斜部71および円筒部70によって受けられた処理液が案内される略環状の底部72とを含む。底部72の内周端と第1回転軸21との間には、ラビリンスシール等の封止部材73が設けられている。封止部材73によって、処理カップ7の底部72からの排液の漏れが防止されている。
底部72には、排液配管74が連結されており、排液配管74は、処理液の種類に応じて処理液の排出先を変更できるように構成されている。具体的には、排液配管74は、複数の分岐排液配管75に分岐されており、各分岐排液配管75には、排液バルブ76が設けられている。複数の分岐排液配管75には、たとえば、酸性薬液、アルカリ性薬液、および、低表面張力液体(有機溶剤)がそれぞれ排出される。リンス液は、酸性薬液またはアルカリ性薬液と同じ分岐排液配管75に排出される。
リンス液ノズル10は、リンス液ノズル10にDIW(脱イオン水)等のリンス液を案内するリンス液配管54に接続されている。リンス液配管54には、リンス液配管54を開閉するリンス液バルブ64Aと、リンス液配管54内のリンス液の流量を調整するリンス液流量調整バルブ64Bとが設けられている。
リンス液は、たとえば、DIW等の水である。ただし、リンス液は、DIWに限られない。リンス液は、たとえば、炭酸水、電解イオン水、希釈濃度(たとえば、1ppm以上で、かつ、100ppm以下)の塩酸水、希釈濃度(たとえば、1ppm以上で、かつ、100ppm以下)のアンモニア水、または、還元水(水素水)であってもよい。
低表面張力液体ノズル11は、低表面張力液体ノズル11にIPA(イソプロパノール)等の低表面張力液体を案内する低表面張力液体配管55に接続されている。低表面張力液体配管55には、低表面張力液体配管55を開閉する低表面張力液体バルブ65Aと低表面張力液体配管55内の低表面張力液体の流量を調整する低表面張力液体流量調整バルブ65Bとが設けられている。
低表面張力液体は、リンス液よりも低い表面張力を有する液体である。低表面張力液体に含有される有機溶剤は、たとえば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エステル、アルコールおよびエーテルのうちの少なくとも1つを含む。
具体的には、有機溶剤は、IPA等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PGEE)等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)等の乳酸エステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、γ-ブチロラクトン等のラクトン類等を含有する。これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。また、低表面張力液体は、有機溶剤とリンス液との混合液であってもよい。
図3は、第1保持部材5に保持されている第1基板W1およびその周囲の部材の平面図である。図3に示すように、リンス液ノズル10は、第1保持部材5に保持されている第1基板W1の周方向CDに沿って延び、処理空間SPに側方(水平方向)から対向可能な円弧状部80と、円弧状部80に設けられ処理空間SPへ向けてリンス液を吐出する複数の吐出口81と、リンス液配管54に接続され円弧状部80内に設けられ複数の吐出口81にリンス液を送るノズル内流路82とを含む。周方向CDは、回転軸線A1を中心とする周方向でもある。
低表面張力液体ノズル11は、リンス液ノズル10の円弧状部80とは反対側から処理空間SPに対向し周方向CDに沿って延びる円弧状部85と、円弧状部85に設けられ低表面張力液体を吐出する複数の吐出口86と、低表面張力液体配管55に接続され複数の吐出口86に低表面張力液体を送るノズル内流路87とを含む。
リンス液ノズル10は、第1処理液ノズルの一例であり、第2処理液ノズルの一例でもある。低表面張力液体ノズル11は、リンス液ノズル10が第1処理液ノズルとして機能する場合、第2処理液ノズルとして機能する。
図2を参照して、処理ユニット2は、リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11をそれぞれ鉛直方向Zに移動させる複数のノズル鉛直移動機構(第1ノズル鉛直移動機構45、および、第2ノズル鉛直移動機構46)を含む。リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11は、それぞれ、複数のノズル鉛直移動機構によって、処理カップ7の傾斜部71よりも回転軸線A1に近い位置で鉛直方向Zに移動される。
各ノズル鉛直移動機構は、対応する処理液ノズルを支持するアーム(図示せず)と、対応するアームを鉛直方向Zに移動させるアーム駆動機構(図示せず)とを含む。各アーム駆動機構は、電動モータ、エアシリンダ等のアクチュエータを含む。各ノズル鉛直移動機構は、アクチュエータの駆動力をアームに伝達する動力伝達機構(図示せず)を含んでいてもよい。動力変換機構は、たとえば、ボールねじ機構、および、ラックアンドピニオン機構の少なくとも一つを含む。
ノズル鉛直移動機構は、対応する処理液ノズルを、液処理位置(図2に実線で示す位置)と鉛直退避位置(図2に二点鎖線で示す位置)との間で鉛直移動(昇降)させる。液処理位置は、第2保持部材6が処理液接触位置に位置するときに処理空間SPに水平方向から対向する位置である。そのため、液処理位置は、水平対向位置ともいう。鉛直退避位置は、液処理位置よりも上方の位置であって、第2保持部材6が処理液接触位置に位置するときに処理空間SPに対向しない位置である。第2保持部材6が処理液接触位置に位置し、かつ、リンス液ノズル10が液処理位置に位置するとき、円弧状部80および複数の吐出口81が、水平方向から処理空間SPに対向する。第2保持部材6が処理液接触位置に位置し、かつ、低表面張力液体ノズル11が液処理位置に位置するとき、円弧状部85および複数の吐出口86が、水平方向から処理空間SPに対向する。
気体ノズル12は、気体ノズル12に窒素ガス等の気体を案内する気体配管56に接続されている。気体配管56には、気体配管56を開閉する気体バルブ66Aと、気体配管56内の気体の流量を調整する気体流量調整バルブ66Bとが設けられている。
気体ノズル12は、気体を下方に向けて吐出する下方吐出口12aと、気体を上方に向けて吐出する上方吐出口12bとを含む。
気体ノズル12から吐出される気体は、たとえば、窒素ガス等の不活性ガスである。不活性ガスとは、基板Wの主面に対して不活性なガスのことである。不活性ガスの例としては、窒素ガスの他に、アルゴン等の希ガス類が挙げられる。気体は、不活性ガスに限られず、空気であってもよい。
処理ユニット2は、気体ノズル12を少なくとも水平方向に移動させる気体ノズル移動機構47を含む。気体ノズル12は、第2保持部材6が離間位置に位置するときに、気体吐出位置(後述する図8B(b)に実線で示す位置を参照)と第1退避位置(後述する図8B(b)に二点鎖線で示す位置を参照)との間で移動可能である。
気体吐出位置は処理空間SP内の位置であり、第1退避位置は、処理空間SP外の位置である。気体ノズル12が気体吐出位置に位置するとき、下方吐出口12aが第1基板W1の上面に対向し、上方吐出口12bが第2基板W2の下面に対向する。気体ノズル12が第1退避位置に位置するとき、下方吐出口12aおよび上方吐出口12bは、第2基板W2の下面および第1基板W1の上面に対向しない。
気体ノズル移動機構47は、気体ノズル12を支持するアーム(図示せず)と、アームを水平方向に移動させるアーム駆動機構(図示せず)とを含む。アーム駆動機構は、電動モータ、エアシリンダ等のアクチュエータを含む。気体ノズル移動機構47は、アクチュエータの駆動力をアームに伝達する動力伝達機構(図示せず)を含んでいてもよい。動力変換機構は、たとえば、ボールねじ機構、および、ラックアンドピニオン機構の少なくとも一つを含む。
図4は、載置ユニット14の構成について説明するための模式図である。
図4に拡大して構成例を示すように、載置ユニット14は、インデクサロボットIR側および主搬送ロボットCR側の両方に開放した箱90と、箱90の内部に配置された基板保持棚91とを含む。基板保持棚91は、鉛直方向Zに配列された複数(たとえば十個)の支持部92を有する。支持部92は、一枚の基板Wの下面周縁部を下方から支持して、当該基板Wを水平姿勢で保持するように構成されている。それにより、載置ユニット14は、基板保持棚91に、複数枚(たとえば十枚)の基板Wを水平姿勢で鉛直方向Zに間隔を空けて積層した状態で保持することができる。
複数の支持部92は、鉛直方向Zに隣接する2つの支持部92(第1支持部92Aおよび第2支持部92B)を一組とする複数組の支持部群92Gを構成している。各支持部群92Gにおいて、鉛直方向Zに隣接する基板Wは、処理対象面Sが互いに対向するように、対応する支持部92によって支持されている。各支持部群92Gにおいて、下方の支持部92を第1支持部92Aといい、各支持部群92Gにおいて上方の支持部92を第2支持部92Bという。第1支持部92Aに支持されている基板Wが第1基板W1であり、第2支持部92Bに支持されている基板Wが第2基板W2である。
<第1実施形態に係る基板処理装置の電気的構成>
図5は、基板処理装置1の電気的構成を説明するためのブロック図である。コントローラ3は、マイクロコンピュータを備え、所定の制御プログラムに従って基板処理装置1に備えられた制御対象を制御する。
具体的には、コントローラ3は、プロセッサ3A(CPU)と、制御プログラムが格納されたメモリ3Bとを含む。コントローラ3は、プロセッサ3Aが制御プログラムを実行することによって、基板処理のための様々な制御を実行するように構成されている。
とくに、コントローラ3は、インデクサロボットIR、主搬送ロボットCR、第1回転駆動機構22、第2回転駆動機構32、保持部材移動ユニット15、第1ノズル鉛直移動機構45、第2ノズル鉛直移動機構46、気体ノズル移動機構47、第1吸引バルブ27、第2吸引バルブ37、共通バルブ60、第1酸性薬液バルブ61A、第1酸性薬液流量調整バルブ61B、第2酸性薬液バルブ62A、第2酸性薬液流量調整バルブ62B、アルカリ性薬液バルブ63A、アルカリ性薬液流量調整バルブ63B、リンス液バルブ64A、リンス液流量調整バルブ64B、低表面張力液体バルブ65A、低表面張力液体流量調整バルブ65B、気体バルブ66A、気体流量調整バルブ66B等を制御するようにプログラムされている。
コントローラ3によってバルブが制御されることによって、対応するノズルからの流体の吐出の有無や、対応するノズルからの流体の吐出流量が制御される。
また、図5には、代表的な部材が図示されているが、図示されていない部材についてコントローラ3によって制御されないことを意味するものではなく、コントローラ3は、基板処理装置1に備えられる各部材を適切に制御することができる。図5には、後述する変形例、第2実施形態、および、第3実施形態で説明する部材についても併記しており、これらの部材もコントローラ3によって制御される。
後述する図6に示す各工程は、コントローラ3が基板処理装置1に備えられる各部材を制御することにより実行される。言い換えると、コントローラ3は、後述する図6に示す各工程を実行するようにプログラムされている。
<第1実施形態に係る基板処理装置による基板処理の一例>
図6は、基板処理装置1によって実行される基板処理の一例を説明するためのフローチャートである。
基板処理装置1による基板処理では、たとえば、図6に示すように、搬入工程(ステップS1)、第1薬液処理工程(ステップS2)、第1リンス工程(ステップS3)、第2薬液処理工程(ステップS4)、第2リンス工程(ステップS5)、第3薬液処理工程(ステップS6)、第3リンス工程(ステップS7)、低表面張力液体処理(ステップS8)、乾燥工程(ステップS9)、および、搬出工程(ステップS10)が実行される。以下では、図2および図6を主に参照して、基板処理の詳細について説明する。図7A~図8Bについては適宜参照する。
まず、未処理の第1基板W1および第2基板W2が、主搬送ロボットCRによってキャリアCから処理ユニット2に搬入され、第1保持部材5および第2保持部材6にそれぞれ渡される(搬入工程:ステップS1)。
詳しくは、図7A(a)に示すように、主搬送ロボットCRのハンドHが載置ユニット14の鉛直方向Zに隣接する2つの支持部92(同じ支持部群92Gを構成する一対の支持部92)の間に進入する。一対の支持部92の間の位置を第1搬送位置という。
そして、図7A(b)に示すように、ハンドHの複数の第1保持ピン95が第1支持部92Aから第1基板W1を受け取り、ハンドHの複数の第2保持ピン96が第2支持部92Bから第2基板W2を受け取る。ハンドHは、第1基板W1および第2基板W2の姿勢を変更させることなく、載置ユニット14から第1基板W1および第2基板W2を受け取る。その後、図7A(c)に示すように、ハンドHは、一対の支持部92の間から退避し、処理ユニット2に第1基板W1および第2基板W2を搬送する。
その後、図7B(a)に示すように、ハンドHは、処理ユニット2の第1保持部材5および第2保持部材6の間に進入する。第1保持部材5および第2保持部材6の間の位置を第2搬送位置という。主搬送ロボットCRは、搬送ユニットの一例である。
図7B(b)に示すように、ハンドHが第2搬送位置に位置する状態で、第2保持部材6が下降する。第2保持部材6を下降させることによって、ハンドHに保持されている第1基板W1に第1保持部材5が下方から接触し、ハンドHに保持されている第2基板W2に第2保持部材6が上方から接触する。
詳しくは、第1基板W1の処理対象面Sとは反対側の面に第1保持部材5の第1吸着面20aが接触し、第2基板W2の処理対象面Sとは反対側の面に第2保持部材6の第2吸着面30aが接触する。この状態で、第1吸引バルブ27および第2吸引バルブ37が開かれる。これにより、図7B(c)に示すように、ハンドHから第1基板W1および第2基板W2が第1保持部材5および第2保持部材6にそれぞれ渡される。これにより、第1基板W1および第2基板W2は、それぞれ第1保持部材5および第2保持部材6によって水平に保持される(基板保持工程)。これにより、第1基板W1および第2基板W2が対向配置される(対向配置工程)。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面をフッ酸等の第1酸性薬液で処理する第1薬液処理工程(ステップS2)が実行される。第1薬液処理工程では、図8Aも参照するが、後述する第2薬液処理工程(ステップS4)および第3薬液処理工程(ステップS6)においても図8Aを参照する。そのため、図8Aには、酸性薬液ノズル8の符号とともにアルカリ性薬液ノズル9の符号を併記する。
詳しくは、第1基板W1は、第1保持部材5に保持された状態で、回転軸線A1のまわりに回転される(基板回転工程)。第2基板W2は、第2保持部材6に保持されることによって、第1基板W1と同軸上に配置される。第1回転駆動機構22は、第1基板W1を第1回転方向RD1に回転させる。第2回転駆動機構32は、第1回転方向RD1とは逆方向(第2回転方向RD2)に第2保持部材6を回転させる。したがって、第1回転駆動機構22および第2回転駆動機構32によって構成される回転ユニット16によって、第1基板W1と第2基板W2とが回転軸線A1(回転軸線A2)のまわりに互いに逆方向に回転される。すなわち、第1基板W1と第2基板W2とが相対回転される(相対回転工程)。
第1基板W1および第2基板W2は、乾燥工程(ステップS9)が終了するまで、第1保持部材5および第2保持部材6によってそれぞれ保持され続ける。第1保持部材5に保持されている第1基板W1の処理対象面Sは、上面であり、第2保持部材6に保持されている第2基板W2の処理対象面Sは、下面である。リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11は、基板処理の開始時には、鉛直退避位置に位置している。
第2保持部材6が離間位置に配置された状態で、共通バルブ60、および、第1酸性薬液バルブ61Aが開かれる。これにより、図8A(a)に示すように、処理空間SPに向けて酸性薬液ノズル8から第1酸性薬液が吐出(供給)される(第1酸性薬液吐出工程、処理液吐出工程)。第2保持部材6が離間位置に配置されているため、第1酸性薬液は、回転状態の第1基板W1の上面に着液する(着液工程)。図8A(b)に示すように、第1基板W1の上面に着液した第1酸性薬液は、遠心力の作用により第1基板W1の全体に広がる。
第1酸性薬液が第1基板W1の全体に広がっている状態で、第2保持部材6が下降される。これにより、第1基板W1と第2基板W2との間の距離Lが小さくされる。第2保持部材6の下降によって、図8A(c)に示すように、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とによって第1基板W1の上面上の第1酸性薬液が挟まれる(第1酸性薬液挟込工程、処理液挟込工程)。これにより、処理空間SPが第1酸性薬液で満たされる(液密工程)。このように、処理空間SPに向けて酸性薬液ノズル8から第1酸性薬液が吐出された後、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とで挟むことによって、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方に第1酸性薬液が供給される(第1酸性薬液供給工程、処理液供給工程)。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面をリンスして第1基板W1の上面および第2基板W2の下面から第1酸性薬液を除去する第1リンス工程(ステップS3)が実行される。
詳しくは、第2保持部材6を処理液接触位置に維持しながら、共通バルブ60および第1酸性薬液バルブ61Aが閉じられ、その代わりに、リンス液ノズル10が液処理位置に配置されてリンス液バルブ64Aが開かれる。これにより、図8A(d)に示すように、リンス液ノズル10の複数の吐出口81(図4も参照)から処理空間SPに向けてリンス液が吐出される。これにより、処理空間SP内の第1酸性薬液がリンス液で置換されて、処理空間SPがリンス液で満たされる(液密工程)。このように、第1基板W1と第2基板W2との間の距離Lを変更することなく、液処理位置(水平対向位置)に配置されるリンス液ノズル10からリンス液が吐出されることによって、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方にリンス液が供給される(リンス液供給工程、処理液供給工程)。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面をHPM液等の第2酸性薬液で処理する第2薬液処理工程(ステップS4)が実行される。第2薬液処理工程の詳細は、第1薬液処理工程(ステップS2)とほぼ同様である。
第2薬液処理工程(ステップS4)では、リンス液バルブ64Aが閉じられ、第2保持部材6が離間位置に移動される。第2保持部材6が離間位置に配置されている状態で、共通バルブ60、および、第2酸性薬液バルブ62Aが開かれる。
これにより、図8A(a)に示すように、処理空間SPに向けて酸性薬液ノズル8から第2酸性薬液が吐出(供給)される(第2酸性薬液吐出工程、処理液吐出工程)。第2保持部材6が離間位置に配置されているため、第2酸性薬液は、回転状態の第1基板W1の上面の中央部に着液する(着液工程)。図8A(b)に示すように、第1基板W1の上面に着液した第2酸性薬液が、遠心力の作用により第1基板W1の全体に広がる。
その後、図8A(c)に示すように、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とによって第1基板W1の上面上の第2酸性薬液が挟まれる(第2酸性薬液挟込工程、処理液挟込工程)。これにより、処理空間SPが第2酸性薬液によって満たされ(液密工程)、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方に第2酸性薬液が供給される(第2酸性薬液供給工程、処理液供給工程)。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面をリンスして第1基板W1の上面および第2基板W2の下面から第2酸性薬液を除去する第2リンス工程(ステップS5)が実行される。
詳しくは、第2保持部材6を処理液接触位置に維持しながら、共通バルブ60および第2酸性薬液バルブ62Aが閉じられ、その代わりに、リンス液ノズル10が液処理位置に配置されてリンス液バルブ64Aが開かれる。これにより、図8A(d)に示すように、リンス液ノズル10の複数の吐出口81からリンス液が吐出される。リンス液ノズル10から吐出されたリンス液によって処理空間SP内の第2酸性薬液が置換されて、処理空間SPがリンス液で満たされる(液密工程)。第2リンス工程においても、第1リンス工程と同様に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方にリンス液が供給されるリンス液供給工程(処理液供給工程)が実行される。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面をAPM液等のアルカリ性薬液で処理する第3薬液処理工程(ステップS6)が実行される。第3薬液処理工程は、第1薬液処理工程(ステップS2)とほぼ同様である。
第3薬液処理工程(ステップS6)では、リンス液バルブ64Aが閉じられ、第2保持部材6が離間位置に移動される。第2保持部材6が離間位置に配置されている状態で、アルカリ性薬液バルブ63Aが開かれる。
これにより、図8A(a)に示すように、処理空間SPに向けてアルカリ性薬液ノズル9からアルカリ性薬液が吐出(供給)される(アルカリ性薬液吐出工程、処理液吐出工程)。第2保持部材6が離間位置に配置されているため、アルカリ性薬液は、回転状態の第1基板W1の上面の中央部に着液する(着液工程)。図8A(b)に示すように、第1基板W1の上面に着液したアルカリ性薬液が、遠心力の作用により第1基板W1の全体に広がる。
その後、図8A(c)に示すように、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とによって第1基板W1の上面上のアルカリ性薬液が挟まれる(アルカリ薬液挟込工程、処理液挟込工程)。これにより、処理空間SPがアルカリ性薬液によって満たされ(液密工程)、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方にアルカリ性薬液が供給される(アルカリ性薬液供給工程、処理液供給工程)。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面をリンスして第1基板W1の上面および第2基板W2の下面からアルカリ性薬液を除去する第3リンス工程(ステップS7)が実行される。
詳しくは、第2保持部材6を処理液接触位置に維持しながら、アルカリ性薬液バルブ63Aが閉じられ、その代わりに、リンス液ノズル10が液処理位置に配置されてリンス液バルブ64Aが開かれる。これにより、図8A(d)に示すように、リンス液ノズル10の複数の吐出口81(図4も参照)から処理空間SPに向けてリンス液が吐出される。これにより、処理空間SP内のアルカリ性薬液がリンス液で置換されて、処理空間SPがリンス液で満たされる(液密工程)。第3リンス工程においても、第1リンス工程と同様に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方にリンス液が供給されるリンス液供給工程(処理液供給工程)が実行される。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面に付着しているリンス液をIPA等の低表面張力液体で置換する低表面張力液体処理工程(ステップS8)が実行される。
詳しくは、リンス液バルブ64Aが閉じられてリンス液ノズル10が鉛直退避位置に配置され、その代わりに、低表面張力液体ノズル11が液処理位置に配置されて低表面張力液体バルブ65Aが開かれる。これにより、図8B(a)に示すように、低表面張力液体ノズル11の複数の吐出口86(図4も参照)から処理空間SPに向けて低表面張力液体が吐出される。これにより、処理空間SP内のリンス液が低表面張力液体で置換されて、処理空間SPが低表面張力液体で満たされる(液密工程)。このように、第1基板W1と第2基板W2との間の距離Lを変更することなく、液処理位置(水平対向位置)に配置される低表面張力液体ノズル11から低表面張力液体が吐出されることによって、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方に低表面張力液体が供給される(低表面張力液体供給工程、処理液供給工程)。
次に、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面に付着している液体成分を除去して第1基板W1および第2基板W2を乾燥させる乾燥工程(ステップS9)が実行される。
具体的には、低表面張力液体バルブ65Aが閉じられ、低表面張力液体ノズル11が鉛直退避位置に移動させる。その後、第2保持部材6が、処理液接触位置から離間位置へ向けて移動する。第2保持部材6が離間位置に位置する状態で、気体ノズル12が気体吐出位置へ移動される。気体吐出位置は、たとえば、中央位置である。気体ノズル12が中央位置に位置するとき、上方吐出口12bは、第2基板W2の下面の中央部に対向し、下方吐出口12aは、第1基板W1の上面の中央部に対向する。
気体ノズル12が気体吐出位置に位置する状態で、気体バルブ66Aが開かれる。これにより、図8B(b)に示すように、気体ノズル12から第1基板W1の上面および第2基板W2の下面に向けて気体が吐出される(気体吐出工程)。第1基板W1の上面に吹き付けられる気体の吹付力および第1基板W1の回転に起因する遠心力によって、第1基板W1から液体成分(主に、低表面張力液体)が除去される。第2基板W2の上面に吹き付けられる気体の吹付力および第2基板W2の回転に起因する遠心力によって、第2基板W2から液体成分(主に、低表面張力液体)が除去される。
その後、第1回転駆動機構22によって第1基板W1が高速回転され、第2回転駆動機構32によって第2基板W2が高速回転される。これにより、第1基板W1の上面および第2基板W2に僅かに残っている液体成分(主に、低表面張力液体)および処理空間SP内の雰囲気中の蒸気が除去される。
乾燥工程(ステップS9)の後、第2保持部材6が離間位置へ移動され、かつ、第1基板W1および第2基板W2の回転が停止される。その後、主搬送ロボットCRのハンドHが、処理ユニット2に進入して、第1保持部材5および第2保持部材6から処理済みの第1基板W1および第2基板W2をそれぞれ受け取って、処理ユニット2外へと搬出する(搬出工程:ステップS10)。搬出工程は、搬入工程(ステップS1)と反対の手順を採る工程である。
詳しくは、ハンドHが第2搬送位置に位置する状態で、第1吸引バルブ27および第2吸引バルブ37が閉じられる。そして、第1基板W1および第2基板W2がハンドHに渡される。そして、第2保持部材6を離間位置に移動させ、その後、ハンドHを第1搬送位置へ移動させる。そして、第1基板W1および第2基板W2は、姿勢を変更させることなく、ハンドHから載置ユニット14の一対の支持部92にそれぞれ渡される。
第1実施形態によれば、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面との間の処理空間SPに処理液(薬液、リンス液、低表面張力液体等)が供給される。処理空間SPに供給された処理液は、第1基板W1の下面と第2基板W2の上面との両方に接触する。そのため、二枚の基板Wを処理液で同時に処理することができる。したがって、基板W一枚当たりの処理に要する処理液の使用量、および、処理時間を低減することができる。
また、第1実施形態によれば、第1基板W1と第2基板W2とが互いに逆方向に回転される。第1基板W1と第2基板W2とが同方向に回転する場合と比較して、低速度の回転で処理液の液流を処理空間SPに形成させ易い。これにより、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面を効率良く処理することができる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
また第1実施形態によれば、気体ノズル12を処理空間SPに配置した状態で、気体ノズル12から第1基板W1の上面および第2基板W2の下面に向けて気体を吐出することができる。そのため、気体ノズル12から吐出される気体によって、各基板Wに付着している液体(主に、低表面張力液体)を、処理空間SPから処理空間SPの外へ向けて排出することができる。したがって、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面を速やかに乾燥させることができる。
また第1実施形態によれば、第2保持部材6を下降させることによって、第1基板W1の上面上の処理液(第1酸性薬液、第2酸性薬液、アルカリ性薬液等)を第2基板W2の下面に接触させることができる。そのため、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
また第1実施形態によれば、処理液ノズル(リンス液ノズル10または低表面張力液体ノズル11)が処理空間SPに水平方向から対向する位置から処理液を吐出することで、処理空間SPが処理液(リンス液または低表面張力液体)で満たされる。したがって、第1保持部材5および第2保持部材6を鉛直方向Zに移動させることなく、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面を処理液(リンス液または低表面張力液体)で処理することができる。そのため、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
また第1実施形態によれば、複数の吐出口81は、第1基板W1の周方向CDに沿って並んでおり、処理空間SPに対向する(図4を参照)。そのため、周方向CDにおける複数位置から処理液を処理空間SPに向けて吐出できる。したがって、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面を満遍なく処理し易い。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
また第1実施形態によれば、低表面張力液体ノズル11の円弧状部85が、リンス液ノズル10の円弧状部80とは反対側から水平方向に処理空間SPに対向可能である。そのため、リンス液ノズル10の円弧状部80および低表面張力液体ノズル11の円弧状部85の干渉を避けつつ、2種類の処理液を周方向CDにおける複数位置から吐出することができる。そのため、処理液を吐出する部材の移動に要する時間を削減でき、かつ、各基板Wを処理液で処理するために必要な時間を削減できる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
また第1実施形態によれば、主搬送ロボットCRのハンドHは、第1基板W1を上方から保持し、かつ、第2基板W2を下方から保持する。そのため、ハンドHは、第1支持部92Aおよび第2支持部92Bから第1基板W1および第2基板W2をそれぞれ受け取った後、第1基板W1および第2基板W2の姿勢およびこれらの位置関係を変更することなく、第1保持部材5および第2保持部材6に第1基板W1および第2基板W2をそれぞれ渡すことができる。同様に、ハンドHは、第1保持部材5および第2保持部材6から第1基板W1および第2基板W2をそれぞれ受け取った後、第1基板W1および第2基板W2の姿勢およびこれらの位置関係を変更することなく、第1保持部材5および第2保持部材6に第1基板W1および第2基板W2をそれぞれ渡すことができる。
すなわち、主搬送ロボットCRは、第1基板W1および第2基板W2の姿勢およびこれらの位置関係を変更することなく、載置ユニット14(基板支持部材)と第1保持部材5および第2保持部材6との間で第1基板W1および第2基板W2を搬送することができる。したがって、第1基板W1および第2基板W2の処理を速やかに開始することができる。
<リンス液ノズおよび低表面張力液体ノズルの変形例>
図9は、リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11の第1変形例について説明するための平面図である。図9に示すように、リンス液ノズル10は、円弧状部80を有しておらず、単一の吐出口10aを有していてもよい。同様に、低表面張力液体ノズル11は、円弧状部85を有しておらず、単一の吐出口11aを有していてもよい。
第1変形例においても、処理液ノズル(リンス液ノズル10または低表面張力液体ノズル11)が処理空間SPに対向する位置から処理液を吐出することで、処理空間SPが処理液で満たされる。したがって、第1保持部材5および第2保持部材6を鉛直方向Zに移動させることなく、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面を処理液で処理することができる。そのため、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
図9において、低表面張力液体ノズル11は、リンス液ノズル10とは反対側から水平方向に処理空間SPに対向する。しかしながら、必ずしもリンス液ノズル10とは反対側から水平方向に処理空間SPに対向するように配置されている必要はない。リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11は、周方向CDにおける配置位置が互いに異なっていればよい。上述の図3に示す形態においても同様であり、リンス液ノズル10の円弧状部80および低表面張力液体ノズル11の円弧状部85は、周方向CDにおける配置位置が互いに異なっていればよい。
図10は、リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11の第2変形例について説明するための平面図である。図10(a)に示すように、リンス液配管54および低表面張力液体配管55は、リンス液ノズル10を支持するリンス液ノズル支持部100および低表面張力液体ノズル11を支持する低表面張力液体ノズル支持部101をそれぞれ有していてもよい。
第1ノズル鉛直移動機構45(図2を参照)は、リンス液ノズル支持部100を介して、リンス液ノズル10を鉛直方向Zに移動させる。リンス液ノズル支持部100は、円弧状部80に接続されており、リンス液ノズル支持部100内のリンス液をノズル内流路82に送る。第2ノズル鉛直移動機構46(図2を参照)は、低表面張力液体ノズル支持部101を介して、低表面張力液体ノズル11を鉛直方向Zに移動させる。低表面張力液体ノズル支持部101は、円弧状部85に接続されており、低表面張力液体ノズル支持部101内の低表面張力液体をノズル内流路87に送る。
この変形例においても、上述の基板処理と同様に、図10(b)に示すように、第1リンス工程(ステップS3)、第2リンス処理(ステップS5)、および、第3リンス工程(ステップS7)では、低表面張力液体バルブ65Aが閉じられて低表面張力液体ノズル11が鉛直退避位置に配置されている状態で、リンス液ノズル10が液処理位置に配置されてリンス液バルブ64Aが開かれる。これにより、リンス液ノズル10から処理空間SPに向けて水平方向にリンス液が吐出される。
図10(c)に示すように、低表面張力液体処理工程(ステップS8)では、リンス液バルブ64Aが閉じられ、かつ、リンス液ノズル10が鉛直退避位置に配置されている状態で、低表面張力液体ノズル11が液処理位置に配置され、かつ、低表面張力液体バルブ65Aが開かれる。これにより、低表面張力液体ノズル11から処理空間SPに向けて水平方向に低表面張力液体が吐出される。
この変形例においても、リンス液ノズル10の円弧状部80および低表面張力液体ノズル11の円弧状部85の干渉を避けつつ、2種類の処理液を周方向CDにおける複数位置から吐出することができる。そのため、処理液を吐出する部材の移動に要する時間を削減でき、かつ、各基板Wを処理液で処理するために必要な時間を削減できる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
<気体ノズルの変形例>
図11Aは、気体ノズル12の第1変形例について説明するための模式図である。図11Aに示すように、気体ノズル12は、下方吐出口12aを複数有しており、上方吐出口12bを複数有していてもよい。気体ノズル12が気体吐出位置に位置するとき、複数の下方吐出口12aは、第1基板W1の上面の半径方向(水平方向)に並ぶように構成されている。気体ノズル12が気体吐出位置に位置するとき、複数の上方吐出口12bは、第2基板W2の下面の半径方向(水平方向)に並ぶように構成されている。
複数の下方吐出口12aから吐出される気体は、半径方向における第1基板W1の上面の複数箇所に吹き付けられる。そのため、第1基板W1の上面を効率良く乾燥させることができる。複数の上方吐出口12bから吐出される気体は、半径方向における第2基板W2の下面の複数箇所に吹き付けられる。そのため、第2基板W2の下面を効率良く乾燥させることができる。
図11Bは、気体ノズル12の第2変形例について説明するための模式図である。気体ノズル12は、処理空間SPに水平方向から対向する水平対向位置に配置されている状態で、処理空間SPに向けて気体を吐出することができるように構成されていてもよい。低表面張力液体処理工程(ステップS8)の後、第2保持部材6を処理液保持位置に維持しながら、気体ノズル12から気体を吐出することで、処理空間SPから低表面張力液体を排除することができる。これにより、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面を乾燥させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る基板処理装置1Aの構成について説明する。図12は、第2実施形態に係る基板処理装置1Aに備えられる処理ユニット2の構成を説明するための模式図である。図12において、前述の図1~図11Bに示された構成と同等の構成については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。後述する図13についても同様である。
第2実施形態に係る基板処理装置1Aが、第1実施形態に係る基板処理装置1と主に異なる点は、酸性薬液ノズル8およびアルカリ性薬液ノズル9が移動ノズルである点である。詳しくは、処理ユニット2が、酸性薬液ノズル8およびアルカリ性薬液ノズル9をそれぞれ移動させる複数のノズル水平移動機構(第1ノズル水平移動機構48および第2ノズル水平移動機構49)をさらに含む。
各ノズル水平移動機構は、対応する処理液ノズルを共通に支持するアーム(図示せず)と、対応するアームを水平方向に移動させるアーム駆動機構(図示せず)とを含む。各アーム駆動機構は、電動モータ、エアシリンダ等のアクチュエータを含む。
酸性薬液ノズル8およびアルカリ性薬液ノズル9は、第2保持部材6が離間位置に位置するときに、液体吐出位置(後述する図13(a)に実線で示す位置を参照)と第2退避位置(後述する図13(b)に二点鎖線で示す位置を参照)との間で移動可能である。
液体吐出位置は処理空間SP内の位置であり、第2退避位置は、処理空間SP外の位置である。処理液ノズル(酸性薬液ノズル8またはアルカリ性薬液ノズル9)が液体吐出位置に位置するとき、吐出口8a,9aが第1基板W1の上面に対向する。処理液ノズル(酸性薬液ノズル8またはアルカリ性薬液ノズル9)が第2退避位置に位置するとき、吐出口8a,9aは、第1基板W1の上面に対向しない。
第2実施形態に係る基板処理装置1Aを用いることで、第1実施形態に係る基板処理(図5~図8Bを参照)と同様の基板処理を実行することができる。第2実施形態に係る基板処理装置1Aを用いれば、以下で説明する薬液処理工程を実行することもできる。
図13は、基板処理装置1Aによって実行される基板処理の薬液処理工程(第1薬液処理工程、第2薬液処理工程、第3薬液処理工程)について説明するための模式図である。以下では、第1薬液処理工程(ステップS2)を例に、第2実施形態に係る薬液処理工程について説明するが、第2薬液処理工程(ステップS4)、および、第3薬液処理工程(ステップS6)においても同様の変形例を適用することができる。そのため、図13には、酸性薬液ノズル8の符号とともにアルカリ性薬液ノズル9の符号を併記する。
詳しくは、第2保持部材6が離間位置に配置された状態で、酸性薬液ノズル8が液体吐出位置に移動させる。この基板処理では、液体吐出位置は、第1基板W1の上面の中央部に吐出口8aが対向する中央位置である。酸性薬液ノズル8が液体吐出位置に位置する状態で、共通バルブ60、および、第1酸性薬液バルブ61Aが開かれる。これにより、図13(a)に示すように、処理空間SPに向けて酸性薬液ノズル8から第1酸性薬液が吐出(供給)される(第1酸性薬液吐出工程、処理液吐出工程)。第2保持部材6が離間位置に配置されているため、第1酸性薬液は、回転状態の第1基板W1の上面の中央部に着液する(着液工程)。
第1基板W1の上面に着液した第1酸性薬液は、中央領域R1を覆い、第1基板W1の上面の周縁領域R2を露出させるように処理液コア110を形成する(処理液コア形成工程)。処理液コア110は、塊状の処理液のことである。第1基板W1の上面の中央領域R1は、第1基板W1の上面の中心部を含む略円形状の領域である。第1基板W1の上面の周縁領域R2は、第1基板W1の上面において中央領域R1を取り囲み、第1基板W1の周縁部を含む略円環状の領域である。
図13(b)に示すように、酸性薬液ノズル8が第2退避位置へ退避した後第2保持部材6が下降される。これにより、第1基板W1と第2基板W2との間の距離Lが小さくされる。第2保持部材6の下降によって、図13(c)に示すように、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とによって第1基板W1の上面上の処理液コア110が挟まれる(第1酸性薬液挟込工程、処理液挟込工程)。これにより、第1基板W1の上面において第1酸性薬液によって被覆される被覆領域R3が周縁領域R2にまで拡大される(被覆領域拡大工程)。被覆領域R3が周縁領域R2にまで拡大されることによって、処理空間SPが第1酸性薬液によって満たされる(液密工程)。このように、処理空間SPに向けて酸性薬液ノズル8から第1酸性薬液が吐出された後、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とで挟むことによって、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方に第1酸性薬液が供給される(第1酸性薬液供給工程、処理液供給工程)。
この方法によれば、第1基板W1の上面の中央領域R1を覆う処理液コア110が形成される。第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とによって処理液コア110を挟むことで、第1基板W1の上面において処理液によって被覆される被覆領域R3が第1基板W1の上面の周縁領域R2にまで拡大される。その際、第2基板W2の下面において処理液によって被覆される領域も第2基板W2の下面の周縁領域R2にまで拡大される。つまり、処理液コア110を構成する処理液が第1基板W1の上面の全体および第2基板W2の下面の全体に広げられる。したがって、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
第2実施形態によれば、その他にも第1実施形態と同様の効果を奏する。
なお、酸性薬液およびアルカリ性薬液には、増粘剤が含有されていてもよい。増粘剤としては、たとえば、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等が挙げられる。増粘剤が含有されていれば、処理液コア110を形成し易い。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る基板処理装置1Bの構成について説明する。図14は、第2実施形態に係る基板処理装置1Bに備えられる処理ユニット2の構成を説明するための模式図である。図14において、前述の図1~図13に示された構成と同等の構成については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。後述する図15Aおよび図15Bについても同様である。
第3実施形態に係る基板処理装置1Aが、第1実施形態に係る基板処理装置1と主に異なる点は、リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11が固定ノズルである点であり、第2保持部材6が離間位置に位置するときにリンス液および低表面張力液体を、処理空間SPへ向けて吐出する点である。
第3実施形態では、リンス液ノズル10は、リンス液を吐出する単一の吐出口10aを有しており、低表面張力液体ノズル11は、低表面張力液体を吐出する単一の吐出口11aを有している。
第3実施形態に係る基板処理装置1Bを用いることで、第1実施形態に係る基板処理(図5~図8Bを参照)と同様の基板処理を実行することができる。ただし、各リンス工程(第1リンス工程、第2リンス工程、第3リンス工程)では、図15Aに示すように、第2保持部材6が離間位置に配置されている状態で、リンス液ノズル10からリンス液が吐出されて、第1基板W1の上面にリンス液が着液する(着液工程)。第1基板W1の上面に着液したリンス液が、遠心力の作用により第1基板W1の全体に広がる。その後、第2保持部材6が下降されて第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とによって第1基板W1の上面上のリンス液が挟まれる(リンス液挟込工程、処理液挟込工程)。これにより、処理空間SPがリンス液によって満たされ(液密工程)、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方にリンス液が供給される(リンス液供給工程、処理液供給工程)。
また、低表面張力液体処理工程では、図15Bに示すように、第2保持部材6が離間位置に配置されている状態で、低表面張力液体ノズル11から低表面張力液体が吐出されて、第1基板W1の上面に低表面張力液体が着液する(着液工程)。第1基板W1の上面に着液した低表面張力液体が、遠心力の作用により第1基板W1の全体に広がる。その後、第2保持部材6が下降されて第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とによって第1基板W1の上面上の低表面張力液体が挟まれる(低表面張力液体挟込工程、処理液挟込工程)。これにより、処理空間SPが低表面張力液体によって満たされ(液密工程)、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の両方に低表面張力液体が供給される(低表面張力液体供給工程、処理液供給工程)。
第3実施形態によれば、第1保持部材5および第2保持部材6の少なくとも一方を鉛直方向Zに移動させることによって、第1基板W1の上面上の処理液を第2基板W2の下面に接触させることができる。そのため、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。また第3実施形態によれば、その他にも第1実施形態と同様の効果を奏する。
<その他の実施形態>
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、さらに他の形態で実施することができる。
(1)たとえば、上述の各実施形態では、第2保持部材6が鉛直に移動することで、第1基板W1と第2基板W2との間の距離Lが変更される。しかしながら、第1保持部材5が鉛直に移動するように構成されていてもよいし、第1保持部材5および第2保持部材6の両方が鉛直に移動してもよい。すなわち、保持部材移動ユニット15は、第1基板W1の上面上の処理液が第2基板W2の下面に接触するように、第1保持部材5および第2保持部材6の少なくとも一方を鉛直方向Zに移動できるように構成されていていればよい。
第1保持部材5および第2保持部材6の少なくとも一方を鉛直方向Zに移動させることによって、第1基板W1の上面上の処理液を第2基板W2の下面に接触させることができる。そのため、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面の処理に要する処理液の量を低減できる。
(2)第1実施形態および第3実施形態においても、第2保持部材6が離間位置に位置する状態で、第1基板W1の上面に処理液を供給する際、第2実施形態と同様に、第1基板W1の上面の中央領域R1に処理液コア110が形成されてもよい。
(3)上述の第1実施形態では、リンス液ノズル10および低表面張力液体ノズル11が水平対向位置に配置される。しかしながら、第1実施形態とは異なり、酸性薬液ノズル8が水平対向位置に配置され、水平対向位置に配置される酸性薬液ノズル8から処理空間SPへ向けて水平方向に酸性薬液が吐出されるように構成されていてもよい。同様に、アルカリ性薬液ノズル9が水平対向位置に配置され、水平対向位置に配置されるアルカリ性薬液ノズル9から処理空間SPへ向けて水平方向にアルカリ性薬液が吐出されてもよい。
(4)上述の各実施形態では、薬液として、第1酸性薬液、第2酸性薬液、アルカリ性薬液が用いられる。しかしながら、上述の各実施形態とは異なり、一種類の薬液のみが用いられてもよい。たとえば、フッ酸等の薬液を用いて薬液処理工程が実行された後、第1基板W1および第2基板W2から薬液を除去するリンス工程が実行され、さらにその後、低表面張力液体処理工程、および、乾燥工程が実行されてもよい。
(5)図8Aおよび図13に二点鎖線で示すように、薬液処理工程において、処理液挟込工程を複数回実行することも可能である。詳しくは、処理液挟込工程の後、再度、第1基板W1の上面に薬液を供給し、その後、第1基板W1の上面と第2基板W2の下面とで薬液を挟んでもよい。そうすることで、反応性が充分に高い薬液で第1基板W1および第2基板W2を処理することができる。
(6)上述の各実施形態では、第1基板W1と第2基板W2とが互いに逆方向に回転される。しかしながら、第1基板W1および第2基板W2が、同方向に互いに異なる速度で回転することによって相対回転してもよい。この場合であっても、処理空間SPに処理液の液流が形成される。これにより、第1基板W1の上面および第2基板W2の下面を効率良く処理することができる。その結果、処理に要する時間を短縮することができる。
(7)上述の各実施形態では、第1基板W1および第2基板W2は、処理対象面Sが互いに対向するように載置ユニット14に載置されている。しかしながら、第1基板W1および第2基板W2は、いずれも処理対象面Sが同じの方向(たとえば、上方)を向くように載置されていてもよい。その場合であっても、主搬送ロボットCRの一対のハンドHが第1基板W1および第2基板W2をそれぞれ保持するように構成されており、かつ、ハンドHが上下に反転可能に構成されていれば、上述した基板処理が実行可能である。詳しくは、第2基板W2を反転させることで、処理対象面Sが互いに対向するように、第1保持部材5および第2保持部材6に第1基板W1および第2基板W2をそれぞれ保持させることができる。
(8)また上述の各実施形態では、第1薬液処理工程(ステップS2)~低表面張力液体処理工程(ステップS8)のいずれかにおいて、第1基板W1の上面に処理液を供給した後、第2保持部材6を下降させて第2基板W2の下面に処理液を接触させている。しかしながら、第1薬液処理工程(ステップS2)~低表面張力液体処理工程(ステップS8)の実行中、第2保持部材6を、常時、処理液接触位置に配置し、その状態で水平対向位置に配置したノズルから各処理液を吐出するように基板処理装置が構成されていてもよい。
(9)上述の各実施形態では、複数のノズルから複数の流体がそれぞれ吐出されるように構成されている。しかしながら、各流体の吐出の態様は、上述の各実施形態に限定されない。
たとえば、全流体が単一のノズルから基板Wの上面へ向けて吐出されるように構成されていてもよい。また、各ノズルが独立して移動できるように構成されていてもよい。また、全てのノズルが単一のノズル移動機構によって一体に移動されるように構成されていてもよい。
(10)上述の各実施形態において、配管、ポンプ、バルブ、アクチュエータ等についての図示を一部省略しているが、これらの部材が存在しないことを意味するものではなく、実際にはこれらの部材は適切な位置に設けられている。たとえば、対応する処理液ノズルから吐出される処理液の流量を調整する流量調整バルブ(図示せず)が各配管に設けられていてもよい。また、各ノズルへの流体の供給方法は、上述のものに限られない。たとえば、共通配管50にはミキシングバルブが設けられており、酸性薬液は、ミキシングバルブ内で調製されてもよい。
(11)上述の各実施形態では、コントローラ3が基板処理装置1の全体を制御する。しかしながら、基板処理装置1の各部材を制御するコントローラは、複数箇所に分散されていてもよい。また、コントローラ3は、各部材を直接制御する必要はなく、コントローラ3から出力される信号は、基板処理装置1の各部材を制御するスレーブコントローラに受信されてもよい。
(12)また、上述の実施形態では、基板処理装置1が、搬送ロボット(インデクサロボットIR、主搬送ロボットCR)と、複数の処理ユニット2と、コントローラ3とを備えている。しかしながら、基板処理装置1は、単一の処理ユニット2とコントローラ3とによって構成されており、搬送ロボットを含んでいなくてもよい。あるいは、基板処理装置1は、単一の処理ユニット2のみによって構成されていてもよい。言い換えると、処理ユニット2が基板処理装置の一例であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。
1 :基板処理装置
1A :基板処理装置
1B :基板処理装置
5 :第1保持部材
6 :第2保持部材
8 :酸性薬液ノズル(処理液ノズル)
8a :吐出口
9 :アルカリ性薬液ノズル(処理液ノズル)
9a :吐出口
10 :リンス液ノズル(処理液ノズル、第1処理液ノズル、第2処理液ノズル)
10a :吐出口
11 :低表面張力液体ノズル(処理液ノズル、第2処理液ノズル、第1処理液ノズル)
11a :吐出口
12 :気体ノズル
14 :載置ユニット(基板支持部材)
15 :保持部材移動ユニット(移動ユニット)
16 :回転ユニット
22 :第1回転駆動機構
32 :第2回転駆動機構
47 :気体ノズル移動機構
48 :第1ノズル水平移動機構
49 :第2ノズル水平移動機構
80 :円弧状部
81 :吐出口
85 :円弧状部
86 :吐出口
92A :第1支持部
92B :第2支持部
110 :処理液コア
A1 :回転軸線(中心軸線)
CD :周方向
CR :主搬送ロボット(搬送ロボット)
H :ハンド
L :距離
R1 :中央領域
R2 :周縁領域
R3 :被覆領域
S :処理対象面(第1基板の上面、第2基板の下面)
SP :処理空間
W :基板
W1 :第1基板
W2 :第2基板
Z :鉛直方向

Claims (18)

  1. 第1基板を下方から保持する第1保持部材と、
    第2基板を上方から保持する第2保持部材であって、前記第1保持部材に保持されている第1基板に前記第2基板を対向させる第2保持部材と、
    前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面と前記第2保持部材に保持されている第2基板の下面との両方に処理液が接触するように前記第1基板の上面と前記第2基板の下面との間の処理空間に処理液を供給する処理液ノズルとを含む、基板処理装置。
  2. 前記第1保持部材に保持されている第1基板の下面の中心を通る中心軸線のまわりに前記第1保持部材および前記第2保持部材を相対回転させる回転ユニットをさらに含む、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記回転ユニットが、前記第1保持部材に保持されている第1基板と前記第2保持部材に保持されている第2基板とを前記中心軸線のまわりに互いに逆方向に回転させる、請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 上方および下方に向けて気体を吐出する気体ノズルと、
    前記処理空間内の気体吐出位置と前記処理空間から退避する第1退避位置との間で前記気体ノズルを移動させる気体ノズル移動機構とをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記処理液ノズルが、前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面に処理液を供給し、
    前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面上の処理液が前記第2保持部材に保持されている第2基板の下面に接触するように、前記第1保持部材および前記第2保持部材の少なくとも一方を鉛直方向に移動させる移動ユニットをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記処理液ノズルは、下方に向けて処理液を吐出する吐出口を有し、
    前記処理空間内の液体吐出位置と前記処理空間から退避する第2退避位置との間で前記処理液ノズルを移動させるノズル水平移動機構をさらに含み、
    前記移動ユニットは、前記第1基板の上面上の処理液が前記第2基板の下面に接触する処理液接触位置、および、前記処理液接触位置よりも前記第2保持部材が前記第1保持部材から離間し、前記処理液ノズルが前記第1基板および前記第2基板の間を通過可能な離間位置の間で前記第2保持部材を前記鉛直方向に移動させる保持部材移動ユニットを含む、請求項5記載の基板処理装置。
  7. 前記処理液ノズルが、前記処理空間が処理液で満たされるように前記処理空間に水平方向から対向する水平対向位置から処理液を吐出する、請求項1~4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記処理液ノズルが、前記第1保持部材に保持されている第1基板の周方向に沿って延び、前記処理空間に水平方向から対向する円弧状部と、前記円弧状部に設けられ前記処理空間へ向けて処理液を吐出する複数の吐出口とを含む、請求項7に記載の基板処理装置。
  9. 前記処理液ノズルが、前記処理空間へ向けて第1処理液を吐出する第1処理液ノズルであり、
    前記円弧状部とは反対側から水平方向に前記処理空間に対向し前記第1処理液とは異なる第2処理液を吐出する第2処理液ノズルをさらに含む、請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 第1基板を支持する第1支持部、および、前記第1支持部よりも上方に設けられ第2基板を支持する第2支持部を有する基板支持部材と、
    前記基板支持部材と前記第1保持部材および前記第2保持部材との間で第1基板および第2基板を搬送する搬送ユニットであって、第1基板を上方から保持し、かつ、第2基板を下方から保持するハンドを有する搬送ユニットをさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  11. 第1保持部材で第1基板を下方から保持し、かつ、第2保持部材で第2基板を上方から保持することによって前記第1基板および前記第2基板を対向配置させる対向配置工程と、
    前記第1保持部材に保持されている第1基板の上面と前記第2保持部材に保持されている第2基板の下面との両方に処理液が接触するように前記第1基板の上面と前記第2基板の下面との間の処理空間に処理液を供給する処理液供給工程とを含む、基板処理方法。
  12. 前記処理液供給工程が、前記処理空間を処理液で満たす液密工程を含む、請求項11に記載の基板処理方法。
  13. 前記第1保持部材に保持されている第1基板の下面の中心を通る中心軸線のまわりに前記第1保持部材および前記第2保持部材を相対回転させる相対回転工程をさらに含む、請求項11または12に記載の基板処理方法。
  14. 前記相対回転工程が、前記第1基板および前記第2基板を前記中心軸線の周りに互いに逆方向に回転させる工程を含む、請求項13に記載の基板処理方法。
  15. 前記処理液供給工程が、前記第1基板と前記第2基板との間の距離を変更することなく、前記処理空間に水平方向から対向する水平対向位置に配置される処理液ノズルから処理液を吐出する工程を含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  16. 前記処理液供給工程が、
    前記第1基板の上面に処理液を着液させる着液工程と、
    前記第1基板と前記第2基板との間の距離が小さくなるように前記第1保持部材および前記第2保持部材の少なくとも一方を移動させることによって、前記第1基板の上面と前記第2基板の下面とによって前記第1基板の上面上の処理液を挟む処理液挟込工程とを含む、請求項11~14のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  17. 前記着液工程が、前記第1基板の上面の中央領域を覆い前記第1基板の上面の周縁領域を露出させるように処理液コアを形成する処理液コア形成工程を含み、
    前記処理液挟込工程が、前記第1基板の上面と前記第2基板の下面とによって前記処理液コアを挟むことによって、前記第1基板の上面において処理液によって被覆される被覆領域を前記周縁領域にまで拡大する被覆領域拡大工程を含む、請求項16に記載の基板処理方法。
  18. 前記処理液供給工程の後、前記第1基板の上面および前記第2基板の下面を乾燥させる乾燥工程をさらに含み、
    前記乾燥工程が、気体ノズルを前記処理空間に配置して、前記気体ノズルから前記第1基板の上面および前記第2基板の下面のそれぞれに向けて気体を吐出する気体吐出工程を含む、請求項11~17のいずれか一項に記載の基板処理方法。
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