JP2023080867A - ロータ、回転電機および駆動装置 - Google Patents

ロータ、回転電機および駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マグネットを適切に保持することが可能なロータ、回転電機および駆動装置を提供する。【解決手段】ロータ30は、中心軸線を中心として軸方向に沿って延び軸方向に延びる第1マグネット孔38Aおよび第2マグネット孔38Bが設けられるロータコア32と、第1マグネット孔38Aに配置される第1マグネット36Aと、第2マグネット孔38Bに配置される第2マグネット36Bと、第1マグネット孔38Aの内壁と第1マグネット36Aとの間に配置される第1発泡シート37Aと、第2マグネット孔38Bの内壁と第2マグネット36Bとの間に配置される第2発泡シート37Bと、を有する。第1発泡シート37Aのマグネット保持力と、第2発泡シート37Bのマグネット保持力とは、互いに異なる。【選択図】図3

Description

本発明は、ロータ、回転電機および駆動装置に関する。
従来からロータコアの内部にマグネットが埋め込まれるIPM(Interior Permanent Magnet)型のロータが知られている。特許文献1には、ロータコアのマグネット孔にマグネットを固定する方法として、発泡性の樹脂シートを用いる方法が開示されている。
特開2006-311782号公報
ロータの回転時にマグネットに加わる荷重は、ロータコアに対するマグネットの配置および姿勢によって変わる。このため、ロータコアに対して異なる配置および姿勢で組み付けられるマグネットには、異なる荷重が加わる。一方で、従来のロータでは、マグネットの配置および姿勢に関わらず全てのマグネットを同じ発泡シートによって固定する。従来構造では、全てのマグネットに対し同一の発泡シートを用いるため、部位によっては必要な保持力を大きく超える発泡シートが選択される可能性があった。また、この場合、全体としてロータのコスト高を招くという虞がある。
本発明は、マグネットを適切に保持することが可能なロータ、回転電機および駆動装置を提供することを目的の1つとする。
本発明のロータの一つの態様は、中心軸線を中心として軸方向に沿って延び軸方向に延びる第1マグネット孔および第2マグネット孔が設けられるロータコアと、前記第1マグネット孔に配置される第1マグネットと、前記第2マグネット孔に配置される第2マグネットと、前記第1マグネット孔の内壁と前記第1マグネットとの間に配置される第1発泡シートと、前記第2マグネット孔の内壁と前記第2マグネットとの間に配置される第2発泡シートと、を有する。前記第1発泡シートのマグネット保持力と、前記第2発泡シートのマグネット保持力とは、互いに異なる。
本発明の回転電機の一つの態様は、前述のロータと、前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、を備える。
本発明の駆動装置の一つの態様は、前述の回転電機と、前記ロータに接続される伝達装置と、を備える。
本発明の一態様によれば、マグネットを適切に保持することが可能なロータ、回転電機および駆動装置を提供できる。
図1は、一実施形態の駆動装置を模式的に示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のロータを軸方向から見た平面図である。 図3は、一実施形態のロータの一部を示す平面図である。 図4は、発泡シートを示す斜視図である。 図5は、発泡シートを示す側面図である。 図6は、一実施形態に採用可能な第1発泡シートの斜視図である。 図7は、一実施形態に採用可能な第2発泡シートの斜視図である。 図8は、変形例1のロータの一部を示す平面図である。 図9は、変形例2のロータの一部を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。以下の説明では、実施形態の駆動装置が水平な路面上に位置する車両に搭載された場合の位置関係を基に、鉛直方向を規定して説明する。図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、鉛直方向である。
適宜図に示す中心軸線Jは仮想的な軸線である。中心軸線Jは、鉛直方向と直交するY軸方向に延びる。以下の説明においては、特に断りのない限り、中心軸線Jに平行な方向を単に「軸方向」と呼び、中心軸線Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸線Jを中心とする周方向、つまり中心軸線Jの軸回りを単に「周方向」と呼ぶ。
適宜図に示す矢印θは、周方向を示している。以下の説明においては、周方向のうち左側から見て中心軸線Jを中心として反時計回りに進む側、すなわち矢印θが向く側(+θ側)を「周方向一方側」と呼び、周方向のうち左側から見て中心軸線Jを中心として時計回りに進む側、すなわち矢印θが向く側と逆側(-θ側)を「周方向他方側」と呼ぶ。
<駆動装置>
図1に示すように、本実施形態の駆動装置100は、回転電機10と、伝達装置60と、ハウジング6と、を備える。駆動装置100は、例えば、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、電気自動車(EV)等、モータを動力源とする車両に搭載され、その動力源として使用される。
<伝達装置>
伝達装置60は、回転電機10のロータ30に接続される。伝達装置60は、ロータ30の回転を、車両の車軸64に伝達する。伝達装置60は、ロータ30に接続される減速装置62と、減速装置62に接続される差動装置63と、を有する。差動装置63は、リングギヤ63aを有する。
<ハウジング>
ハウジング6は、伝達装置60を収容するギヤハウジング61と、回転電機10を収容するモータハウジング65とを有する。ギヤハウジング61の下部領域には、オイルOが溜まる。オイルOは、冷媒流路90内を循環する。オイルOは、回転電機10を冷却する冷媒として使用される。また、オイルOは、減速装置62および差動装置63に対して潤滑油として使用される。
ハウジング6には、オイルOが循環する冷媒流路90が設けられる。冷媒流路90は、モータハウジング65の内部とギヤハウジング61の内部とに跨って設けられている。冷媒流路90は、ギヤハウジング61内に貯留されたオイルOが回転電機10に供給されて再びギヤハウジング61内に戻る経路である。冷媒流路90には、オイルOを圧送するポンプ71と、オイルOを冷却するクーラ72と、オイルOを回転電機10に供給する冷媒供給部50と、が設けられる。
ギヤハウジング61内に貯留されたオイルOは、ポンプ71により吸い上げられクーラ72内に流入する。クーラ72内に流入したオイルOは、クーラ72内で冷却された後、冷媒供給部50の内部へと流れる。冷媒供給部50内に流入したオイルOの一部は、ステータ40に供給される。また、冷媒供給部50内に流入したオイルOの他の一部は、シャフト31の内部に流入する。シャフト31の内部に流入したオイルOの一部は、シャフト31の遠心力によってステータ40に飛散する。また、シャフト31の内部に流入したオイルOの他の一部は、シャフト31の端部からギヤハウジング61の内部に排出され、再びギヤハウジング61内に貯留される。回転電機10に供給されたオイルOは、回転電機10から熱を奪う。回転電機10を冷却したオイルOは、下側に落下してギヤハウジング61内に戻る。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。なお、各変形例の図示においては、前述の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、下記では主に異なる点について説明する。
<回転電機>
回転電機10は、駆動装置100を駆動する部分である。本実施形態において、回転電機10は、電動機としての機能と発電機としての機能とを兼ね備える。
回転電機10は、中心軸線Jを中心として回転可能なロータ30と、ロータ30の径方向外側に配置されるステータ40と、冷媒供給部50と、を備える。
(ステータ)
ステータ40は、ロータ30と径方向に隙間を介して対向している。ステータ40は、モータハウジング65の内部に固定される。ステータ40は、ステータコア41と、コイル42と、を有する。ステータコア41は、回転電機10の中心軸線Jを囲む環状である。コイル42は、図示しないインシュレータを介してステータコア41に装着される。
(ロータ)
図2に示すように、ロータ30は、中心軸線Jを中心とする環状のロータコア32と、複数のマグネット36と、複数の発泡シート37と、シャフト31(図2において省略)と、を有する。また、ロータ30は、周方向に沿って並ぶ複数の磁極3を備える。本実施形態のロータ30は、8個の磁極3を備える。1つの磁極3には、3つのマグネット36が含まれる。1つの磁極3の3つのマグネット36は、磁極中心線Lを中心としてミラー対称に配置される。ここで、磁極中心線Lは、磁極3の周方向中心と中心軸線Jとを通り、径方向に延びる仮想線である。なお、本実施形態において、磁極中心線Lは、主磁束の方向であるd軸と略平行である。
(ロータコア)
ロータコア32は、中心軸線Jを中心として軸方向に沿って延びる。ロータコア32は、ロータコア32を軸方向に貫通する中央孔32aを有する。中央孔32aは、中心軸線Jを中心とする略円形である。中央孔32aには、シャフト31(図1参照)が軸方向に通される。
ロータコア32は、磁性体製である。特に図示しないが、ロータコア32は、軸方向に積層される複数のラミネーションを有する。ラミネーションは、板状の部材である。ラミネーションの板面は、軸方向を向く。ラミネーションは、中心軸線Jを中心とする略円環板状である。ラミネーションは、例えば電磁鋼板である。
ロータコア32には、複数のマグネット孔38が設けられる。各マグネット孔38は、ロータコア32のうち中央孔32a以外の部分に配置される。より詳細には、軸方向から見たときに、各マグネット孔38は、中央孔32aの径方向外側かつ周方向に間隔をあけて配置される。各マグネット孔38は、ロータコア32を軸方向に貫通する。各マグネット孔38には、それぞれ、マグネット36と発泡シート37とが配置される。
図3に示すように、それぞれのマグネット孔38の内壁は、第1壁面38aと、第2壁面38bと、一対の突起38dと、を有する。
第1壁面38aは、径方向外側を向く。第1壁面38aには、凹部38cが設けられる。凹部38cは、軸方向から見て第1壁面38aの中央部に配置される。凹部38cは、軸方向に延びる溝状である。本実施形態において凹部38cは、軸方向と垂直な断面の形状が、例えば半円状又は半楕円状である。なお、凹部38cは、マグネット孔38の内壁に必ずしも設けられる必要はない。
第2壁面38bは、第1壁面38aと対向する。すなわち、第2壁面38bは、径方向内側を向く。マグネット36は、第1壁面38aと第2壁面38bとの間に配置される。
突起38dは、マグネット孔38の内壁に一対設けられる。一対の突起38dは、軸方向から見て、第1壁面38aの両端部に配置される。突起38dは、第1壁面38aから第2壁面38b側に向かって突出する。突起38dは、軸方向に沿って延びる。本実施形態では、突起38dは、マグネット孔38の軸方向の全長に亘って設けられる。マグネット36は、一対の突起38dの間に配置される。
マグネット孔38には、フラックスバリア部38eが設けられる。フラックスバリア部38eは、軸方向から見て、マグネット36の両側部に配置される。本明細書において「フラックスバリア部」とは、磁束の流れを抑制できる部分である。つまり、フラックスバリア部には、磁束が通りにくい。フラックスバリア部は、磁束の流れを抑制できるならば、特に限定されず、空隙部を含んでもよいし、樹脂部等の非磁性部を含んでもよい。本実施形態においてフラックスバリア部38eは、ロータコア32を軸方向に貫通する孔によって構成された空隙部である。
複数のマグネット孔38は、第1マグネット孔38Aと、第2マグネット孔38Bと、を含む。本実施形態の第2マグネット孔38Bの数は、第1マグネット孔38Aの数の2倍である。これら3つのマグネット孔38に配置される3つのマグネット36は、1つの磁極3を構成する。1つの磁極3を構成する3つのマグネット36が配置される3つのマグネット孔38を、マグネット孔38の組Sと呼ぶ。
1つの組Sの一対の第2マグネット孔38Bは、軸方向から見て磁極3の中心を通過する磁極中心線Lに対して対称に配置される。磁極中心線Lに対して周方向一方側(+θ側)の第2マグネット孔38Bは、軸方向から見て、径方向外側へ向かうに従い周方向一方側(+θ側)に向けて延びる。また、磁極中心線Lに対して周方向他方側(-θ側)の第2マグネット孔38Bは、軸方向から見て、径方向外側へ向かうに従い周方向他方側(-θ側)に向けて延びる。すなわち、1つの組Sに含まれる一対の第2マグネット孔38Bの周方向の間の距離は、径方向外側に向かうにつれて、徐々に大きくなる。第1マグネット孔38Aは、周方向において、一対の第2マグネット孔38Bの各径方向外側の端部間に配置される。
(マグネット)
マグネット36は、各マグネット孔38に1つずつ配置される。マグネット36の種類は、特に限定されない。マグネット36は、例えば、ネオジム磁石であってもよいし、フェライト磁石であってもよい。本実施形態では、マグネット36は、軸方向に長い直方体状である。したがって、マグネット36は、軸方向から見て矩形状である。マグネット36は、例えば、ロータコア32の軸方向一端部から軸方向他端部まで延びる。なお、マグネット36の軸方向の寸法は、ロータコア32の軸方向の寸法(マグネット孔38の軸方向の寸法)よりも短くてもよい。また、マグネット36の形状は、上述のものに限られない。
1つの磁極3には3つのマグネット36が配置される。以下の説明において、第1マグネット孔38Aに配置されるマグネット36を第1マグネット36Aと呼ぶ。同様に、第2マグネット孔38Bに配置されるマグネット36を第2マグネット孔38Bと呼ぶ。すなわち、ロータ30は、第1マグネット孔38Aに配置される第1マグネット36Aと、第2マグネット孔38Bに配置される第2マグネット36Bと、を有する。磁極3には、1つの第1マグネット36Aと2つの第2マグネット36Bとが含まれる。本実施形態の第2マグネット36Bの数は、第1マグネット36Aの数の2倍である。
1つの磁極3において、第1マグネット36Aは、磁極中心線Lと直交して配置される。また、1つの磁極3において、2つの第2マグネット36Bは、第1マグネット36Aの径方向内側において磁極中心線Lに対し周方向に対称に配置される。さらに1つの磁極3において、2つの第2マグネット36Bは、径方向外側に向かうに従い互いに離間する。
第1マグネット36A、および第2マグネット36Bは、それぞれ厚さ方向を磁化方向とする。1つの磁極3を構成する第1マグネット36A、および一対の第2マグネット孔38Bは、それぞれ径方向外側に同極を向ける。例えば、第1マグネット36Aの径方向外側を向く面がN極(又はS極)である場合、一対の第2マグネット孔38Bの径方向外側を向く面もN極(又はS極)である。
(発泡シート)
発泡シート37は、マグネット孔38の内壁とマグネット36との間に配置される。図4に示すように、発泡シート37は、シート状の部材である。発泡シート37は、マグネット36の外側面に取り付けられた状態で、マグネット36とともにマグネット孔38内に挿入される。
本実施形態では発泡シート37が、軸方向に延びる長方形つまり四角形のシート状である。しかしながら、発泡シート37は、これに限らず、例えば四角形以外の多角形状や楕円形状、円形状等のシート状であってもよい。マグネット孔38内に配置された発泡シート37は、加熱により発泡して体積が膨張し、膨張した状態で硬化する。膨張した発泡シート37は、マグネット36をマグネット孔38の内壁に向かって押し付ける。これにより発泡シート37は、マグネット孔38内にマグネット36を保持する。
図5に示すように、発泡シート37は、複数の層が積層されて構成されている。本実施形態の発泡シート37は、シート状の基材部37aと、シート状の一対の発泡部37cと、一対の接着層37dと、を有する。
基材部37aは、フィルム状であり、例えば樹脂製である。基材部37aは、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、又はポリイミド(PI)等により構成される。
一対の発泡部37cは、例えば、熱硬化性樹脂と、加熱により発泡可能な発泡剤と、を含む。発泡剤は、例えば、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低い温度で発泡し、かつ最も膨張した状態(最大発泡状態)に至るものが好ましい。これにより、ロータ加熱時に温度が上昇する過程において、発泡剤の発泡が完了した後で熱硬化性樹脂の硬化が開始されるため、発泡シート37が安定して膨張させられ、発泡シート37によって、マグネット36をマグネット孔38の内壁に安定して固定することができる。
発泡部37cの発泡剤には、低融点の有機溶剤、例えば、アルコール等を内包するマイクロカプセルなどを用いることができる。また、発泡部37cの熱硬化性樹脂は、熱硬化性接着剤によって構成されることが好ましい。熱硬化性接着剤としては、例えば、フェノール系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。なお、熱硬化性接着剤としてエポキシ系接着剤を用いた場合には、接着強度および耐薬品性等に優れることから、より好ましい。
一対の発泡部37cのうち一方は、基材部37aの一方の面に配置され、他方は基材部37aの他方の面に配置される。それぞれの発泡部37cの基材部37aと反対側を向く面には、接着層37dが設けられる。本実施形態において、一対の発泡部37cは、同材料から構成されるが、これらは別材料であってもよい。
一対の接着層37dは、それぞれ発泡部37cに設けられる。したがって、本実施形態の発泡シート37は、表面および裏面にそれぞれ接着層37dが設けられる。接着層37dは、接着性を有するフィルムであり、従来公知のものを採用できる。接着層37dは、例えば、剥離ライナー(図示略)によって覆われる。
本実施形態の発泡シート37は、表裏それぞれの面に一対の接着層37dが設けられる。したがって、発泡シート37は、マグネット36に接着固定されるとともに、マグネット孔38の内壁に接着固定される。しかしながら、発泡シート37は、表裏何れか一方の面のみに接着層が設けられていてもよい。すなわち、発泡シート37は、マグネット36およびマグネット孔38の内壁のうち、少なくとも一方に接着層を介して接着固定されていればよい。
図3に示すように、発泡シート37は、マグネット孔38の内壁とマグネット36との間に少なくとも1つ設けられる。本実施形態の発泡シート37は、マグネット36の外側面と、マグネット孔38の第1壁面38aと、の間に介在する。
本実施形態では、第1壁面38aの凹部38cが、発泡シート37と対向して配置される。本実施形態によれば、例えば凹部38cの開口端縁が発泡シート37の表面に引っ掛かるなどにより、発泡シート37の位置ずれを抑制できる。
また本実施形態では、ロータ30の製造時に、加熱により膨張した発泡シート37が、マグネット36をマグネット孔38の第2壁面38bに押し付ける。この状態で発泡シート37が硬化することにより、マグネット36とマグネット孔38の第2壁面38bとが密着した状態が維持される。このため、ロータ30の回転時に、マグネット36に遠心力が作用しても、マグネット36がマグネット孔38内で径方向外側に位置ずれすることが抑制される。
本実施形態では、発泡シート37が、一対の突起38d間に配置される。このため、一対の突起38dを利用して、マグネット孔38内での発泡シート37の位置ずれを抑制できる。
複数の発泡シート37は、第1マグネット孔38Aに収容される第1発泡シート37Aと、第2マグネット孔38Bに収容される第2発泡シート37Bと、を含む。すなわち、ロータ30は、第1発泡シート37Aと第2発泡シート37Bとを有する。第1発泡シート37Aは、第1マグネット孔38Aの内壁と第1マグネット36Aとの間に配置される。第2発泡シート37Bは、第2マグネット孔38Bの内壁と第2マグネット36Bとの間に配置される。本実施形態の第2発泡シート37Bの数は、第1発泡シート37Aの数の2倍である。
本実施形態において、第1発泡シート37Aと第2発泡シート37Bとは、図5に示す発泡部37cの種類および厚さ、並びに接着層37dの種類のうち、少なくとも1つが異なる。これにより、第1発泡シート37Aのマグネット保持力と、第2発泡シート37Bのマグネット保持力とは、互いに異なる。
本明細書において、マグネット保持力とは、発泡シート37によってマグネット36をマグネット孔38の内部に保持する力である。マグネット保持力は、例えばマグネット孔38内のマグネット36に軸方向の力を付与してマグネット36がマグネット孔38内で移動を開始する際の力として測定できる。また、2つの発泡シート37のマグネット保持力が互いに異なるか否かは、値の小さな一方のマグネット保持力に対して他方のマグネット保持力が、例えば、10%以上高いか否かで判断される。なお、2つのマグネット保持力が異なるか否かの基準となる比率は10%に限らず、例えば、数%であってもよい。
ここで、第1発泡シート37A、および第2発泡シート37Bのマグネット保持力の測定方法をより具体的に説明する。まず、測定対象の発泡シート37をマグネット36の外周とマグネット孔38の内壁との間に接着層37dを用いて張り付け、さらに発泡部37cを発泡させマグネット36を保持させる。次いで、マグネット孔38の軸方向一方側の開口からマグネット36に対して軸方向に力を付与する。マグネット36に付与する軸方向の力を徐々に大きくして、マグネット36が軸方向に位置ずれしたときの力を、マグネット保持力として記録する。
発泡シート37において、発泡部37cの種類を変えると、発泡時の膨張率も変わる。このため、発泡部37cの種類を変えることで、発泡シート37によるマグネット36をマグネット孔38に押し付ける応力も変わり、発泡シート37のマグネット保持力が変わる。
発泡シート37において、発泡部37cの厚さが変わると、発泡後の発泡部37cの厚さも変わる。このため、発泡部37cの厚さを変えることで、発泡シート37によるマグネット36をマグネット孔38に押し付ける応力も変わり、発泡シート37のマグネット保持力が変わる。
発泡シート37において、接着層37dの種類が変わると、発泡シート37とマグネット36、又は発泡シート37とマグネット孔38の内壁との接着力が変わる。このため、接着層37dの種類を変えることで、発泡シート37のマグネット保持力が変わる。
また、マグネット保持力を異ならせるために、第1発泡シート37Aと第2発泡シート37Bとは、面積が互いに異なっていてもよい。図6および図7に示すように、本変形例に採用可能な変形例の第1発泡シート337Aおよび第2発泡シート337Bの模式図を示す。第1発泡シート337Aと第2発泡シート337Bとは、矩形状であり、軸方向の長さL1a、L1b、又は軸方向と直交する方向の長さL2a、L2bのうち、少なくとも一方が異なる。発泡シート337は、面積が変わることで発泡シート337とマグネット36、又は発泡シート337とマグネット孔38の内壁と接着面積が変わり、これに伴い接着力が変わる。したがって、発泡シート337は、面積を変えることでマグネット保持力が変わる。
図3に示す第1マグネット36Aおよび第2マグネット36Bには、ロータ30の回転時にそれぞれ遠心力が付与される。第1マグネット36Aの重心は、第2マグネット孔38Bの重心より径方向に配置される。このため、第1マグネット36Aに付与される遠心力は、第2マグネット36Bに付与される遠心力より大きくなる。第1マグネット36Aが第1マグネット孔38Aの第1壁面38aから離間しようとする力は、第2マグネット36Bが第2マグネット孔38Bの第1壁面38aから離間しようとする力より大きい。
本実施形態によれば、第1発泡シート37Aは、第2発泡シート37Bよりマグネット保持力が大きい。第1発泡シート37Aのマグネット保持力を、第2発泡シート37Bのマグネット保持力より大きくすることで、第1マグネット孔38Aにおいて、遠心力に抗して第1マグネット36Aを保持できる。一方で、第2マグネット36Bは、第1マグネット36Aより小さな力で保持できる。そのため、第2マグネット36Bの保持には、第1発泡シート37Aよりマグネット保持力が小さな第2発泡シート37Bを採用できる。すなわち、第2発泡シート37Bとして、第1発泡シート37Aより安価なものを採用することができ、ロータ30全体を低コストで製造できる。また、第1マグネット36Aおよび第2マグネット36Bに加わる遠心力に応じて、異なるマグネット保持力を有する発泡シートを使い分けて配置することができ、各マグネットをロータコアに対してより適切に保持することができる。
本実施形態によれば、第1発泡シート37Aのマグネット保持力と、第2発泡シート37Bのマグネット保持力とは、互いに異なる。本実施形態によれば、ロータ30の動作時に、大きな力が加わるマグネット36には、マグネット保持力の大きな発泡シート37を用い、小さな力のみが加わるマグネット36には、マグネット保持力の小さな発泡シート37を用いて、ロータコア32に固定する。これにより、各所に用いる発泡シート37として最適かつ安価なものを採用することができ、ロータ30の製造コストを低減できる。
<変形例>
次に上述の実施形態に採用可能な変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例の説明において、既に説明した実施形態又は変形例と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
(変形例1)
図8に示す変形例1のロータ130は、上述の実施形態と比較して、1つの磁極103をなす複数(4個)のマグネット136が、軸方向から見て2組のV字状に配置される点が主に異なる。
本変形例のロータ130は、上述の実施形態と同様に、ロータコア132と、複数のマグネット136と、複数の発泡シート137と、を有する。本変形例において、複数のマグネット136は、4個で1個の磁極103を構成する。ロータ130は、複数の磁極103を備える。
複数のマグネット136は、第1マグネット136Aと第2マグネット136Bとを含む。本変形例において、1つの磁極103には、2つの第1マグネット136Aと2つの第2マグネット136Bとが含まれる。
ロータコア132には、複数のマグネット孔138が設けられる。各マグネット孔138は、ロータコア132を軸方向に貫通する。各マグネット孔138には、それぞれ、マグネット136と発泡シート137とが配置される。
マグネット孔138の内壁は、径方向外側を向く第1壁面138aと、径方向内側を向く第2壁面138bと、を有する。マグネット136は、第1壁面138aと第2壁面138bとの間に配置される。
複数のマグネット孔138は、第1マグネット孔138Aと、第2マグネット孔138Bと、を含む。第2マグネット孔138Bは、第1マグネット孔138Aより径方向外側に配置される。第1マグネット孔138Aには、第1マグネット136Aが配置される。第2マグネット孔138Bには、第2マグネット136Bが配置される。
1つの磁極103において、2つの第1マグネット136Aは、径方向に延びる磁極中心線Lに対し周方向に対称に配置される。2つの第1マグネット136Aは、径方向外側に向かうに従い互いに離間する。1つの磁極103において、2つの第2マグネット136Bは、第1マグネット136Aの径方向内側において磁極中心線Lに対し周方向に対称に配置される。1つの磁極103において、2つの第2マグネット136Bは、径方向外側に向かうに従い互いに離間する。
複数の発泡シート137は、第1マグネット孔138Aに収容される第1発泡シート137Aと、第2マグネット孔138Bに収容される第2発泡シート137Bとを含む。第1発泡シート137Aは、第1マグネット孔138Aの内壁と第1マグネット136Aとの間に配置される。第2発泡シート137Bは、第2マグネット孔138Bの内壁と第2マグネット136Bとの間に配置される。
本変形例の発泡シート137は、マグネット136の外側面と、マグネット孔138の第1壁面138aと、の間に介在する。本変形例の発泡シート137は、発泡部37c(図5参照)が膨張することでマグネット136をマグネット孔138の内壁に押し付けて固定する。
本変形例において、第1発泡シート137Aと第2発泡シート137Bとは、図5に示す発泡部37cの種類および厚さ、並びに接着層37dの種類のうち、少なくとも1つが異なる。これにより、第1発泡シート137Aのマグネット保持力と、第2発泡シート137Bのマグネット保持力とは、互いに異なる。また、第1発泡シート137Aと第2発泡シート137Bとは、互いに面積が異なることで、マグネット保持力が異なっていてもよい。
本変形例において、第1マグネット136Aの重心は、第2マグネット孔138Bの重心より径方向に配置される。このため、第1マグネット136Aに付与される遠心力は、第2マグネット孔138Bに付与される遠心力より大きくなる。
本変形例によれば、第1発泡シート137Aは、第2発泡シート137Bよりマグネット保持力が大きいことが好ましい。第1発泡シート137Aのマグネット保持力を、第2発泡シート137Bのマグネット保持力より大きくすることで、第1マグネット孔138Aにおいて、遠心力に抗して第1マグネット136Aを保持できる。一方で、第2マグネット136Bは、第1マグネット136Aより小さな力で保持できる。そのため、第2マグネット136Bの保持には、第1発泡シート137Aよりマグネット保持力が小さな第2発泡シート137Bを採用できる。すなわち、第2発泡シート137Bとして、第1発泡シート137Aより安価なものを採用することができ、ロータ130全体を低コストで製造できる。また、第1マグネットおよび第2マグネットにそれぞれ加わる遠心力の違いに応じて、異なるマグネット保持力を有する発泡シートを使い分けて配置することができ、マグネットをより適切に保持することができる。
(変形例2)
図9に示す変形例2のロータ230は、上述の実施形態と比較して、1つの磁極203をなす複数(2個)のマグネット236が、軸方向から見てV字状に配置される点が主に異なる。
本変形例のロータ230は、上述の実施形態と同様に、ロータコア232と、複数のマグネット236と、複数の発泡シート237と、を有する。本変形例において、複数のマグネット236は、2個で1個の磁極203を構成する。ロータ230は、複数の磁極203を備える。
複数のマグネット236は、第1マグネット236Aと第2マグネット236Bとを含む。本変形例において、1つの磁極203には、1つの第1マグネット236Aと1つの第2マグネット236Bとが含まれる。
ロータコア232には、複数のマグネット孔238が設けられる。各マグネット孔238は、ロータコア232を軸方向に貫通する。各マグネット孔238には、それぞれ、マグネット236と発泡シート237とが配置される。
マグネット孔238の内壁は、径方向外側を向く第1壁面238aと、径方向内側を向く第2壁面238bと、を有する。マグネット236は、第1壁面238aと第2壁面238bとの間に配置される。
複数のマグネット孔238は、第1マグネット孔238Aと、第2マグネット孔238Bと、を含む。第1マグネット孔238Aと第2マグネット孔238Bとは、周方向において交互に並ぶ。第1マグネット孔238Aには、第1マグネット236Aが配置される。第2マグネット孔238Bには、第2マグネット236Bが配置される。
1つの磁極203において、第1マグネット236Aおよび第2マグネット236Bは、径方向に延びる磁極中心線Lに対し周方向に対称に配置される。第1マグネット236Aと第2マグネット236Bとは、径方向外側に向かうに従い互いに離間する。
複数の発泡シート237は、第1マグネット孔238Aに収容される第1発泡シート237Aと、第2マグネット孔238Bに収容される第2発泡シート237Bと、を含む。第1発泡シート237Aは、第1マグネット孔238Aの内壁と第1マグネット236Aとの間に配置される。第2発泡シート237Bは、第2マグネット孔238Bの内壁と第2マグネット236Bとの間に配置される。
本変形例の発泡シート237は、マグネット236の外側面と、マグネット孔238の第1壁面238aと、の間に介在する。本変形例の発泡シート237は、発泡部37c(図5参照)が膨張することでマグネット236をマグネット孔238の内壁に押し付けて固定する。
本変形例において、第1発泡シート237Aと第2発泡シート237Bとは、図5に示す発泡部37cの種類および厚さ、並びに接着層37dの種類のうち、少なくとも1つが異なる。これにより、第1発泡シート237Aのマグネット保持力と、第2発泡シート237Bのマグネット保持力とは、互いに異なる。また、第1発泡シート237Aと第2発泡シート237Bとは、互いに面積が異なることで、マグネット保持力が異なっていてもよい。
ロータ230では、第1マグネット236Aと第2マグネット236Bとに加わる慣性力が互いに異なる。ロータ230が例えば周方向一方側(+θ側)に回転する場合、磁極中心線Lに対し周方向一方側(+θ側)に位置する第1マグネット236Aは、ロータ230の加速時に周方向他方側(-θ側)に慣性力を受ける。このため、第1マグネット236Aには、第1壁面238aから離間する方向に大きな力が付与される。一方で、ロータ230が周方向一方側(+θ側)に回転する場合、磁極中心線Lに対し周方向他方側(-θ側)に位置する第2マグネット236Bは、ロータ230の加速時に周方向一方側(+θ側)に慣性力を受ける。このため、第1マグネット236Aには、第1壁面238aに押し付ける方向に大きな力が付与される。
本変形例によれば、発泡シート237は、第1壁面238aとマグネット236との間に配置される。このため、第1発泡シート237Aには、第1壁面238aから離間する力に抗して第1マグネット236Aを保持できるマグネット保持力が求められる。一方で、第2マグネット236Bには、第1壁面238aに押し付けられる力が作用するため、第2発泡シート237Bのマグネット保持力は、第1発泡シート237Aのマグネット保持力よりも小さくても足りる。
本変形例によれば、第1発泡シート237Aは、第2発泡シート237Bよりマグネット保持力が大きいことが好ましい。第1発泡シート237Aのマグネット保持力を、第2発泡シート237Bのマグネット保持力より大きくすることで、第1マグネット孔238Aにおいて、慣性力に抗して第1マグネット236Aを保持できる。一方で、第2マグネット236Bは、第1マグネット236Aより小さな力で保持できる。そのため、第2マグネット236Bの保持には、第1発泡シート237Aよりマグネット保持力が小さな第2発泡シート237Bを採用できる。すなわち、第2発泡シート237Bとして、第1発泡シート237Aより安価なものを採用することができ、ロータ230全体を低コストで製造できる。また、第1マグネット236Aおよび第2マグネット236Bにそれぞれ加わる慣性力の違いに応じて、異なるマグネット保持力を有する発泡シートを使い分けて配置することができ、各マグネットをより適切に保持することができる。
本変形例のロータ230は、特に、周方向一方側(+θ側)のみに回転する場合に有効である。
本変形例では、磁極203において、磁極中心線Lに対し対称に配置される2つのマグネット236の保持に、マグネット保持力が異なる発泡シート237を用いる場合について説明した。このような構成は、径方向に延びる磁極中心線Lに対し周方向に対称に配置され径方向外側に向かうに従い互いに離間する2つのマグネットを含む磁極を有していれば、他の構成のロータにおいても、同様の効果を得ることができる。例えば、上述の磁極3、又は磁極103のような軸方向から見てV字状に配置されるマグネットを有するロータにおいても、磁極中心線に対して対称に配置される2つのマグネットを本変形例の第1発泡シート237A、および第2発泡シート237Bによって保持することで、上述の効果を得ることができる。
すなわち、周方向一方側((+θ側)に位置する第2マグネット孔38B内に配置される第2発泡シート37Bのマグネット保持力は、周方向他方側(―θ側)に配置される第2マグネット孔38B内に配置される第2発泡シート37Bのマグネット保持力と、異なっていてもよい。この場合、第1発泡シート37A、周方向一方側(+θ側)に位置する第2発泡シート37B、周方向他方側(―θ側)に位置する第2発泡シート37Bの各マグネット保持力が、互いに異なっていてもよい。第1発泡シート37Aのマグネット保持力が、周方向一方側(+θ側)または周方向他方側(―θ側)に位置する第2発泡シート37Bのいずれかと同じであってもよい。
また、周方向一方側(+θ側)に位置する第1マグネット孔138A内に配置される第1発泡シート137Aのマグネット保持力は、周方向他方側(―θ側)に位置する第1マグネット孔138A内に配置される第1発泡シート137Aのマグネット保持力と、異なっていてもよい。周方向一方側(+θ側)に位置する第2マグネット孔138B内に配置される第1発泡シート137Bのマグネット保持力は、周方向他方側(―θ側)に位置する第2マグネット孔138B内に配置される第1発泡シート137Bのマグネット保持力と、異なっていてもよい。この場合、周方向一方側(+θ側)または周方向他方側(―θ側)に位置する第1発泡シート137Aのマグネット保持力が、周方向一方側(+θ側)および周方向他方側(―θ側)に位置する第2発泡シート137Bの少なくともいずれか一方のマグネット保持力と同じであってもよい。加えて、周方向一方側(+θ側)または周方向他方側(―θ側)に位置する第2発泡シート137Bのマグネット保持力が、周方向一方側(+θ側)および周方向他方側(―θ側)に位置する第1発泡シート137Aの少なくともいずれか一方のマグネット保持力と同じであってもよい。
本発明が適用される回転電機は、モータに限られず、発電機であってもよい。回転電機の用途は、特に限定されない。回転電機は、例えば、車軸64を回転させる用途以外の用途で車両に搭載されてもよいし、車両以外の機器に搭載されてもよい。また、回転電機が用いられる際の姿勢は、特に限定されない。
以上に、本発明の実施形態およびその変形例を説明したが、実施形態および変形例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
3,103,203…磁極、10…回転電機、30,130,230…ロータ、32,132,232…ロータコア、36,136,236…マグネット、36A,136A,236A…第1マグネット、36B,136B,236B…第2マグネット、37,137,237,337…発泡シート、37A,137A,237A,337A…第1発泡シート、37B,137B,237B,337B…第2発泡シート、37c…発泡部、37d…接着層、38,138,238…マグネット孔、38A,138A,238A…第1マグネット孔、38B,138B,238B…第2マグネット孔、40…ステータ、60…伝達装置、100…駆動装置、J…中心軸線、L…磁極中心線

Claims (10)

  1. 中心軸線を中心として軸方向に沿って延び軸方向に延びる第1マグネット孔および第2マグネット孔が設けられるロータコアと、
    前記第1マグネット孔に配置される第1マグネットと、
    前記第2マグネット孔に配置される第2マグネットと、
    前記第1マグネット孔の内壁と前記第1マグネットとの間に配置される第1発泡シートと、
    前記第2マグネット孔の内壁と前記第2マグネットとの間に配置される第2発泡シートと、を有し、
    前記第1発泡シートのマグネット保持力と、前記第2発泡シートのマグネット保持力とは、互いに異なる、
    ロータ。
  2. 1つの前記第1マグネットと2つの前記第2マグネットとを含む複数の磁極を備え、
    1つの前記磁極において、
    前記第1マグネットは、径方向に延びる磁極中心線と直交して配置され、
    2つの前記第2マグネットは、前記第1マグネットの径方向内側において前記磁極中心線に対し周方向に対称に配置され、径方向外側に向かうに従い互いに離間する、
    請求項1に記載のロータ。
  3. 2つの前記第1マグネットと2つの前記第2マグネットとを含む複数の磁極を備え、
    1つの前記磁極において、
    2つの前記第1マグネットは、径方向に延びる磁極中心線に対し周方向に対称に配置され、径方向外側に向かうに従い互いに離間し、
    2つの前記第2マグネットは、前記第1マグネットの径方向内側において前記磁極中心線に対し周方向に対称に配置され、径方向外側に向かうに従い互いに離間する、
    請求項1に記載のロータ。
  4. 前記第1マグネットと前記第2マグネットとを含む複数の磁極を備え、
    1つの前記磁極において、前記第1マグネットおよび前記第2マグネットは、径方向に延びる磁極中心線に対し周方向に対称に配置され、径方向外側に向かうに従い互いに離間する、
    請求項1に記載のロータ。
  5. 前記第1発泡シートは、前記第2発泡シートよりマグネット保持力が大きい、
    請求項1~4の何れか一項に記載のロータ。
  6. 前記第1発泡シートおよび前記第2発泡シートは、シート状の発泡部と、前記発泡部に設けられる接着層と、を有し、
    前記第1発泡シートと前記第2発泡シートとは、前記発泡部の種類および厚さ、並びに前記接着層の種類のうち、少なくとも1つが異なる、
    請求項1~5の何れか一項に記載のロータ。
  7. 前記第1発泡シートと前記第2発泡シートとは、面積が互いに異なる、
    請求項1~6の何れか一項に記載のロータ。
  8. 前記第1発泡シートと前記第2発泡シートとは、矩形状であり、軸方向の長さ、又は軸方向と直交する方向の長さのうち、少なくとも一方が異なる、
    請求項1~7の何れか一項に記載のロータ。
  9. 請求項1~8の何れか一項に記載のロータと、
    前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、を備える、
    回転電機。
  10. 請求項9に記載の回転電機と、
    前記ロータに接続される伝達装置と、を備える、
    駆動装置。
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