JP2023080739A - 光学部材及び発光装置 - Google Patents

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Toshiaki Yamashita
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Saori Sato
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Abstract

【課題】複数の波長変換部を有し、色ムラ又は温度ムラを抑制することができる光学部材及びそれを備えた発光装置を提供することを目的とする。【解決手段】複数の波長変換部1及び複数の波長変換部1を囲む1以上の包囲部2を有する1以上の波長変換部材3と、波長変換部1を1以上の上面4bに配置する透光性部材4とを備え、透光性部材4は、前記上面4bの法線方向から見た上面視で、隣り合う波長変換部1間に断熱領域4aが設けられている光学部材10及びこれを備える発光装置。【選択図】図1A

Description

本発明は、光学部材及び発光装置に関する。
近年、半導体レーザなどを励起光源として備え、この励起光源から出射された励起光を蛍光体等で波長変換し、光を取り出す発光装置が種々提案されている。
このような発光装置において、例えば、輝度ムラの発生を防止する波長変換体を有することが提案されている(特許文献1)。特許文献1の波長変換体では、透光性基板上に波長変換層が設けられ、波長変換層は、透光性基板に向かう格子状の界面を有して複数の波長変換部に区画されており、透光性基板は、その表面に溝部を有する。
特開2016-127199号公報
一方、複数の波長変換部を有する波長変換部材が求められている。また、そのような波長変換部材を備えた光学部材において、色ムラを抑制すること、あるいは温度のムラを抑制することが好ましい。
本発明の一実施形態に係る光学部材は、複数の波長変換部及び該複数の波長変換部を囲む1以上の包囲部を有する1以上の波長変換部材と、前記波長変換部材を1以上の上面に配置する透光性部材とを備え、前記透光性部材は、前記上面の法線方向から見た上面視で、隣り合う前記波長変換部間に断熱領域が設けられている。
本発明の一実施形態によれば、複数の波長変換部を有する波長変換部材を備えた光学部材であって、色ムラの抑制、または温度のムラの抑制を実現する光学部材を提供することができる。
本実施形態に係る光学部材の斜視図である。 図1Aの光学部材の上面図である。 図1Aの光学部材の他の形状を示す例の上面図である。 図1B又は図1CのID-ID線断面図である。 金属膜が設けられた透光性部材の上面図である。 接合部及び接続部が設けられた波長変換部材の下面側から見た平面図である。 図2Aの透光性部材と図2Bの波長変換部材の導通の様子を透過して表す光学部材の上面図である。 透光性部材の上面におけるワイヤ接続の例を説明するための光学部材とその近傍に設けられた複数の電極の上面図である。 透光性部材の上面におけるワイヤ接続の他の例を説明するための光学部材とその近傍に設けられた複数の電極の上面図である。 実施形態2の光学部材の斜視図である。 図4Aの光学部材の上面図である。 図4BのIVC-IVC線断面図である。 実施形態3の発光装置の斜視図である。 図5AのVB-VB線断面図である。 図5Aの発光装置から遮光部材を除いた発光装置の斜視図である。 図5Cの上面図である。 図5Cの発光装置からさらに光学部材を除いた発光装置の上面図である。
本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら以下に説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を限定するものではない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。また、各図面において、第1方向X、第2方向Y、及び第3方向Zをそれぞれ矢印とともにX、Y及びZと表している。第1方向X、第2方向Y、及び第3方向Zは、それぞれ互いに直交する。
本願明細書においては、特に断りがない限り、後述する光学部材に含まれる透光性部材の上面の法線方向と、第3方向Zは一致する。
本明細書または特許請求の範囲において、三角形、四角形などの多角形は、数学的に厳
密な意味の多角形に限定されず、多角形の隅に角丸め、面取り、角取り、丸取り等の加工が施された形状も含むものとする。また、多角形の隅(辺の端)に限らず、辺の中間部分に加工が施された形状も同様に多角形と呼ぶものとする。つまり、多角形をベースに残しつつ、部分的な加工が施された形状は、本明細書及び特許請求の範囲で記載される“多角形”に含まれる。
多角形に限らず、台形や円形や凹凸など、特定の形状を表す言葉についても同様である。その形状を形成する各辺を扱う場合も同様である。つまり、ある辺において、隅や中間部分に加工が施されていたとしても、“辺”には加工された部分も含まれる。部分的な加工のない“多角形”や“辺”を、加工された形状と区別する場合は“厳密な”を付して、例えば、“厳密な四角形”などと記載するものとする。
本開示における光学部材は、複数の波長変換部と、1以上の包囲部とを有する1以上の波長変換部材と、波長変換部が1以上の上面に配置された透光性部材とを備える。また、本開示における発光装置は、この光学部材と、パッケージと、半導体レーザ素子とを備える。
<実施形態1>
図1Aから図1Dを参照して、実施形態1に係る光学部材10について説明する。図1A及び図1Bは、それぞれ光学部材10の斜視図、及び平面図である。図1Cは、光学部材10における波長変換部材3の別の形状の例を示す平面図である。図1Dは、図1Bまたは図1CのID-ID断面線における断面図である。
実施形態1に係る光学部材10は、図1Aから図1Dに示すように、複数の波長変換部材3と、複数の波長変換部材3が配置される透光性部材4とを備える。1つの波長変換部材3は、1つの波長変換部1と、波長変換部1を囲む1つの包囲部2とを有する。図1Aから図1Dでは、1つの透光性部材4の上に、5つの波長変換部材3が配置されている。透光性部材4は、波長変換部材3が配置される上面4bの法線方向から見た上面視で、隣り合う波長変換部1間に断熱領域4aが設けられている。
まず、図1Aから図1Dを参照して、各構成要素を説明する。
(波長変換部1)
波長変換部1は、入射した光を波長の異なる光に変換する部材である。波長変換部1は、無機材料、有機材料等の種々の材料を用いて形成することができる。波長変換部1は、光が照射される時に発生する熱により分解されにくいことを考慮すると、無機材料で形成されていることが好ましい。
例えば、波長変換部1は、セラミックスを主材料とし、蛍光体を含有させて形成することができる。具体的には、YAG蛍光体を含有する酸化アルミニウムの複合セラミックスが挙げられる。また、実質的に蛍光体のみからなるセラミックスの焼結体であってもよい。このような構成とすることにより、耐熱性が高く、耐用年数が長い、波長変換部とすることができる。ただし、ガラスを主材料としたものや、単結晶の蛍光体を波長変換部1に用いてもよい。
蛍光体としては、当該分野で公知の蛍光体を用いることができる。例えば、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)蛍光体、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)蛍光体、ユウロピウムで賦活されたシリケート蛍光体等が挙げられる。なかでも、耐熱性が良好な蛍光体であるYAG蛍光体を用いることが好ましい。なお、波長変換部1に含まれる蛍光体は2種以上であってもよい。
波長変換部1は、上面、下面、側面を有する。波長変換部1形状の例としては、直方体が挙げられる。なお、波長変換部1の形状はこれに限定されず、例えば、上面視において、円形又は楕円形、三角形又は四角形等の多角形等、種々の形状とすることができる。なお、波長変換部1の上面、側面及び下面は平面でなくてもよい。波長変換部1が直方体である場合、最も長い辺の一辺の長さは、例えば、0.2mm以上である。
(包囲部2)
包囲部2は、上面、下面、側面、及び内側面を有する。また、包囲部2は、直方体の外形を有し、その上面及び下面を貫通する、波長変換部1を配置するための直方体の貫通部分を有する。なお、外形は直方体に限定されない。また、包囲部2は内側面を有し、内側面によって貫通部分は形成される。貫通部分の形状は、波長変換部1の形状に依存し、内側面の形状は、波長変換部1の形状に依存する。
包囲部2は、波長変換部1の側面の高さ方向の全部を包囲するように形成される。さらに、波長変換部1の全ての側面と当接するように、内側面が形成されることが好ましい。包囲部2は、上面及び外側面は、平坦でなくてもよいが、下面は、平面であることが好ましい。これにより、包囲部2の下面を他の部材に接合することが容易になる。包囲部2の大きさは、例えば、平面形状において、一辺又は直径として1mm~100mmが挙げられる。包囲部2の厚みは、強度を考慮すると、例えば、0.2mm以上が挙げられる。コスト及び厚みの増大を抑えるため、包囲部2の厚みは1mm以下が好ましい。包囲部2の厚みは均一である。なお、包囲部2は、部分的に厚みが異なっていてもよい。
包囲部2の上面及び/又は下面は、図1Bに示すように、波長変換部1の上面及び/又は下面と面一である。なお、包囲部2の上面及び/又は下面は、波長変換部1の上面及び/又は下面より凹んだ凹部、波長変換部1の上面及び/又は下面から突出した凸部を有していてもよい。
波長変換部1の側面から、この側面に最も近い包囲部2の側面までの距離(図1DにおけるD)は、例えば、波長変換部1の第1方向Xの幅Wの1/5倍以上1倍以下である。
包囲部2は、遮光性又は反射性を有する。また、包囲部2は、蛍光体を含まないことが好ましいが、少量の蛍光体を含んでいてもよい。包囲部2は、空隙(気孔)を有し、波長変換部1から出射された光を反射する反射性を有する。包囲部2は密度が異なる部位を含んでいてもよい。また、包囲部2に内在する空隙の密度(空隙率)を調節することにより、光反射性を制御することができる。例えば、包囲部2は、内側面に近い側の空隙率が高く、また、外縁を形成する側面に近い側の空隙率が低くなるように形成することができる。このような配置によって、波長変換部1に近い内側面側の空隙率が高いことで、光の散乱が大きくなり、光反射率を高めることができる。また、側面側の空隙率を小さくすることにより、包囲部全体の強度を向上させることができる。
包囲部2は、セラミックスを主材料として形成することができる。ただし、セラミックスのみならず、セラミックスと、金属、異なるセラミックス、樹脂、ガラスの1種以上とをさらに備える複合材等によって形成されていてもよい。セラミックスとしては、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化チタンが挙げられる。また、主材料とは異なる材料で光透過率を低減する添加剤として、酸化イットリム、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、酸化ルテチウム、酸化ランタン等をさらに含んでいてもよい。
このようにして形成された包囲部2は、高反射性を有する。なお、ここでの「高反射性を有する」とは、任意のピーク波長を有する光に対して、反射率が80%以上100%以下であるこというものとする。
(波長変換部材3)
波長変換部材3は、1つの波長変換部1と、波長変換部1を包囲する包囲部2とを有する。なお、波長変換部材3は、複数の波長変換部1と、複数の波長変換部1を包囲する1つの包囲部2で構成されてもよい。波長変換部1の周囲に、包囲部2が配置される。上面視において、波長変換部材3の形状は矩形である。なお、波長変換部材3の形状はこれに限定されない。
波長変換部材3は、セラミックスを主材料として形成される。波長変換部材3は、例えば、波長変換部1と波長変換部材3を一体的に焼結する方法によって製造することができる。ここでの一体的な焼結体とは、焼結体(セラミックス)同士が接着剤を用いずに一体化されているものを指し、一体的に焼結することにより形成されたものである。ただし、波長変換部材3は、一体的に焼結する以外の方法によって製造されてもよい。
波長変換部1は、包囲部2に比べて空隙の含有率が小さいことが好ましい。例えば、波長変換部1は、空隙の含有率が0%から5%となるように形成することができる。また、包囲部2は、空隙の含有率が5%から20%となるように形成することができる。波長変換部1及び包囲部2の空隙の含有率は、例えば、アルキメデス法によって測定できる。これらの空隙の含有率は、断面のSEM像から求めてもよい。
(透光性部材4)
透光性部材4は、透光性を有する材料を主材料として形成することができる。例えば、サファイア、石英、炭化ケイ素及びガラス等を主材料として形成される。透光性部材4は、上面から下面にかけて光が透過する透光領域を有する。なお、透光性とは、入射光(励起光)に対する透過率が80%以上であるものとする。なかでも、透光性部材4は、透光性のサファイアを主材料として用いることが好ましい。
透光性部材4は、1以上の上面4b、下面、4つの側面を有する。図示される例において、透光性部材4の下面は長方形である。また、透光性部材4は、上面視で、下面の外縁に一致する長方形の形状を有する。なお、透光性部材4の形状は、これに限定されない。また、透光性部材4は、1以上の上面4b側に、1以上の断熱領域4aが設けられている。
透光性部材4は、1以上の断熱領域4aを挟んで離隔する複数の上面4bを有することができる。断熱領域4aは、透光性部材4の隣り合う上面4b間において、それぞれの上面4bに配置される他の部材から発生する熱の干渉を抑制できる。図1Aから図1Dに示される例では、透光性部材4は、上面視で、7の上面4bを有し、6の断熱領域4aが設けられている。なお、断熱領域4aは、互いに離隔した2つの上面4bが形成されるように設けられなくてもよい。例えば、上面視で、1つの上面4bが凹形状の開口を有するように、断熱領域4aを設けることができる。あるいは、上面視で、1つの上面4bに外縁の全周を囲まれるように断熱領域4aが設けてもよい。1つの上面4bの外縁の内側において、その全周が上面4bに囲まれた複数の断熱領域4aを設けることができる。
断熱領域4aは、透光性部材4を形成する主材料よりも熱伝導性が低い領域を指すものとする。ここでの熱伝導性の高低は、それぞれの部材、領域の熱伝導率(W/m・K)の大小により判断できる。具体的な熱伝導率の測定方法は、例えば、レーザー・フラッシュ法や、熱流計法等が挙げられる。また、断熱領域4aは、上述した条件を満たし、透光性部材4の上面4bと重なる平面、下面と重なる平面、およびそれぞれの側面と重なる平面によって規定される空間内に存在する。透光性部材4の上面よりも上方に位置する領域、透光性部材4の下面よりも下方に位置する領域、透光性部材の側面よりも外側に位置する領域は、断熱領域4aには含まれない。
図示される例において、透光性部材4の上面4b側に溝が設けられており、断熱領域4aは、溝によって規定されている。断熱領域4aは、溝により形成される透光性部材4の底面、2つの内側面、及び、内側面と交わる透光性部材4の2つの側面と重なる平面、上面4bの上面と重なる平面によって規定される空間である。なお、溝には、透光性部材4の主材料よりも熱伝導性が低い部材が埋設されていてもよい。例えば、溝には、樹脂等が配置される。
透光性部材4の厚みTは、上面4bの法線方向における、上面4bと、下面との距離により規定される。透光性部材4の厚みTは、例えば、1mm以上15mm以下である。放熱性、及び透光性を考慮すると、2mm以上5mm以下がより好ましい。断熱領域4aは、透光性部材4の上面4bの法線方向における厚み(高さ)が、透光性部材4の厚みTの1/2倍以上2/3倍以下である。図示される例においては、透光性部材4に設けられる溝の深さTが、透光性部材4の厚みTの1/2倍以上2/3倍以下であればよい。断熱領域4aの深さを透光性部材4の厚みTの1/2倍以上とするで、隣り合う上面4b及びそれぞれの上面4bの下方に位置する透光性部材4を離隔することができるので、上述の熱干渉を抑制する効果を高めることができる。また、断熱領域4aの深さを透光性部材4の厚みTの2/3倍以下とすることで、透光性部材4の強度を保つことができる。
断熱領域4aの厚み(深さ)Tの例として、0.5mm以上9mm以下が挙げられる。強度、及び熱干渉の抑制効果を考慮すると、より好ましくは1mm以上5mm以下である。断熱領域4aが溝である場合、溝の底面から透光性部材4の下面までの透光性部材4の厚みは、透光性部材の強度の観点から、0.5mm以上であることが好ましい。
(光学部材10)
図1Aから図1Dで示される例のように、光学部材10は、複数の波長変換部材3と、透光性部材4とで構成される。複数の波長変換部材3は、透光性部材4の複数の上面4bに配置される。
透光性部材4の上面に設けられた断熱領域4aは、上面視で、隣り合う複数の波長変換部1間に設けられている。さらに詳細には、複数の波長変換部1は、上面視で、1つの波長変換部1と、その波長変換部1に最も近い波長変換部1とを結び、第1方向Xに平行な仮想線が、波長変換部1間で、断熱領域4aと交差するように、それぞれの上面4bに配置される。図1Bで示される例では、ID-IDが、上面視で、2つの波長変換部1を結び、第1方向Xに平行な仮想線に相当し、2つの波長変換部1との間で、断熱領域4aと交差する。
複数の波長変換部1は、上面視において、透光性部材4の1以上の断熱領域4aにより離隔された異なる上面4bにそれぞれ配置されることが好ましい。このような配置とすることで、波長変換部1から発生する熱が、隣り合う波長変換部1間で干渉することを抑制することができる。また、複数の波長変換部1は、第1方向Xに平行な直線上に並ぶように配置される。第1方向Xから見る側面視において、隣り合う波長変換部1は重なるように配置される。なお、1つの上面4bに、複数の波長変換部1が配置されていてもよい。
両端に配置される波長変換部1は、それぞれ最も近い波長変換部1との間に断熱領域4aが設けられるだけでなく、その反対側にも断熱領域4aが設けられる。1以上の断熱領域4aによって、複数の上面4bが離隔される場合、波長変換部1は、複数の上面4bのうち、両端に位置する上面4bは配置されない。図示される例において、透光性部材4は、7つの上面4bを有し、両端に位置する上面4bには、波長変換部1は配置されない。なお、全ての上面4bに、波長変換部1が配置されていてもよい。
それぞれの波長変換部1の両側方に、透光性部材4の断熱領域4aが設けられている。図示される例においては、5つの波長変換部1の両側方に6つの断熱領域4aが設けられている。このように、それぞれの波長変換部1の両側方に断熱領域4aを設けることによって、隣り合う波長変換部1間の熱干渉を抑制する効果を高めることができる。また、それぞれの波長変換部1の温度差を小さくすることが可能である。特に、中央に位置する波長変換部1と、両端に位置する波長変換部1との温度差を小さくすることが可能となり、複数の波長変換部での発光効率を均一にして、そのバラツキを抑えることができるとともに、各波長変換部での色度のバラツキを抑えることができる。
それぞれの波長変換部1が配置される上面4bの第1方向Xの長さは、同じであることが好ましい。この場合の「同じ」とは、±50μmの誤差を許容する。波長変換部1が配置される上面4bの第1方向Xにおける長さ関係をこのようにすることで、上述した波長変換部1間の温度差を小さくする効果を高めることができる。なお、波長変換部1が配置される上面4bの第1方向Xの長さは、同じでなくともよい。また、図示される例において、波長変換部1が配置されない両端の上面4bの第1方向Xの長さは、波長変換部1が配置される上面4bよりも小さい。このような大きさとすることで、光学部材10全体の大きさを小さくすることができる。
隣り合う波長変換部1間の長さ、つまり、隣り合う波長変換部1の第1方向の距離(図1DにおけるP)は、波長変換部1の第1方向の長さ(図1DにおけるW)の2倍以上とすることができる。隣り合う波長変換部1間の距離をこのような距離とすることで、隣り合う波長変換部1間の熱干渉を抑制できる。また、隣り合う波長変換部1の第1方向の距離は、波長変換部1の第1方向の長さの5倍以下とすることができる。隣り合う波長変換部1間の距離をこのような距離とすることで、発光点となる波長変換部1を近づけることができる。
複数の包囲部2は、隣り合う包囲部2と互いに隔離して、異なる上面4bに配置される。断熱領域4aの上方で、複数の包囲部2が互いに隔離していることが好ましい。このような配置とすることで、包囲部2を通して、波長変換部1から発生する熱が、隣り合う波長変換部1間で干渉することを抑制できる。また、図示される例において、それぞれの断熱領域4aの上方には、包囲部2は配置されない。このような配置とすることで、前述したように、断熱領域4aを挟んで離隔する上面4b、及び隣り合う包囲部2を通した、複数の波長変換部1間の熱干渉を抑制する効果を高めることができる。なお、包囲部2が断熱領域4aの上方に位置していてもよい。包囲部2は、透光性部材4の主材料よりも、熱伝導性が低い。
複数の波長変換部材3は、透光性部材4の異なる上面4bにそれぞれ配置される。このような配置とすることで、上述の熱干渉の抑制の効果を高めることができる。なお、波長変換部材3は、異なる上面4bにまたがって配置されていてもよい。複数の波長変換部1を有する波長変換部材3が、透光性部材4の上面4bに、複数配置されていてもよい。
波長変換部材3の形状は、例えば、上面視において長方形であり、図示される例において、第1方向Xよりも第2方向Yのほうが長い。なお、波長変換部材3の辺の相対的な長さはこれに限定されず、図1Cに示される例のように、第1方向Xおよび第2方向Yの長さが等しい正方形であってもよい。
互いに隔離している包囲部2間の第1方向における長さDは、波長変換部1の第1方向の幅Wの1/5倍以上1倍以下が挙げられる。長さDを幅Wの1/5倍以上とすることで、上述した熱干渉の抑制の効果を高めることができる。また、長さDを幅Wの1倍以下とすることで、発光部となる波長変換部1間の距離を近づけることができる。
第1方向Xにおいて、1つの波長変換部材3の長さは、波長変換部材3が配置される上面4bの長さよりも短い。このような相対的な長さ関係とすることで、波長変換部材3の、上面4bへの実装が容易である。また、波長変換部材1を、上面4bの所望の位置に実装することができる。例えば、複数の波長変換部材3において、包囲部2の第1方向Xの大きさがそれぞれ異なる場合においても、波長変換部1間の距離が等しくなるように、波長変換部材3を上面4bに配置することができる。また、例えば、各波長変換部材3の波長変換部1が、各上面4bの中央に位置するように、波長変換部材3を上面4bに配置することができる。さらに、図1Dに示される例のように、第1方向Xにおいて、隣り合う包囲部2間の長さDは、断熱領域4aの長さDよりも長くなるように、各上面4bに各波長変換部材3を配置することができる。なお、第1方向Xにおいて、波長変換部材3の長さと、上面4bの長さは同じであってもよい。
透光性部材4は、上述した通り、上面視で長方形状の外形を有している。第1方向Xにその長辺が延伸し、第2方向Yにその短辺が延伸している。
断熱領域4aは、波長変換部1間であって、第2方向Yに延伸して設けられている。断熱領域4aは、上面視で、透光性部材4の長方形状の外形において第1方向Xに延伸する2つの長辺の、少なくとも一方の長辺に接続する。好ましくは、断熱領域4aは、上面視で、透光性部材4の長方形状の外形において第1方向Xに延伸する2つの長辺の両辺に接続する。このように断熱領域4aを設けることにより、それぞれに波長変換部1で発生した熱が、隣り合う波長変換部1間で干渉しあうことを抑制する効果を高めることができる。また、1つの上面4b及び断熱領域4aの第1方向Xの長さは、第2方向Yの長さよりも短い。
断熱領域4aの第1方向Xの長さ(図1DのD)は、例えば、0.1mm以上、1mm以下が挙げられる。なお、断熱領域4aが複数存在する場合には、その全部が同じ幅及び/又は深さでもよい。なお、一部又は全部が異なる幅及び/又は深さであってもよい。例えば、透光性部材4における中央部分で広く、第1方向の両端部に近づくにつれて狭くなっていてもよい。この場合、透光性部材4の大きさによって、例えば、断熱領域4aの幅は、500μm以下の範囲で異なっていてもよく、深さは、300μm以下の範囲で異なっていてもよい。
次に、図2Aから図3Bを参照して、光学部材10の導通について説明する。図2Aは、金属膜が設けられた透光性部材4の上面図である。図2Bは、接合部及び接続部が設けられた波長変換部材3の下面から見た平面図である。図2Cは、図2Aの透光性部材4と図2Bの波長変換部材3の導通の様子を透過して表した光学部材10の上面図である。図3Aは、透光性部材4の上面4bにおけるワイヤ28の接続の例を説明するための光学部材10とその近傍に設けられた複数の電極29の上面図である。図3Bは、透光性部材4の上面4bにおけるワイヤ28の接続の他の例を説明するための光学部材10とその近傍に設けられた複数の電極29の上面図である。
複数の波長変換部材3の下面及び透光性部材4の複数の上面4bは、それぞれ対向する面において電気的に接続される。また、透光性部材4の隣り合う上面4bには、断熱領域4aをまたぐように、ワイヤ28が接合される。これにより、隣り合う複数の上面4b同士は、導通される。このような構成により、透光性部材4に設けられる複数の上面4b、及び複数の波長変換部材3は導通される。
上述の導通により、例えば波長変換部材3にひび、割れ等が発生した場合に、それを検知することができる。このような破壊検知の用途として、半導体レーザ素子を搭載する発光装置が挙げられる。半導体レーザ素子から放射されるレーザ光が、直接パッケージ又はモジュール等の外部に出射されることを防ぐ目的で設けられる。ただし、本実施形態に係る導通は、これらの用途に限定されるものではなく、光学部材10の導通により用いられるその他の用途に応用できる。
まず、波長変換部材3及び透光性部材4の導通について図2Aから図2Cを参照して説明する。図2Aに示される例において、透光性部材4は、上面視で、波長変換部1が配置される上面4bに、それぞれ第1金属膜41及び第2金属膜42が設けられる。
第1金属膜41と第2金属膜42とは、互いに離隔するように設けられる。第1金属膜41及び第2金属膜42は、波長変換部1が配置される直下及び近傍の位置には設けられない。第1金属膜41及び第2金属膜42は、上面視において、それぞれ凹形状を有する。また、互いの凹形状の開口が対向するように設けられる。それぞれの開口により、第1及び第2金属膜41、42から露出した透光性部材4に、波長変換部1は配置される。
図示される例において、波長変換部1が配置されない上面4bに、金属膜が設けられている。波長変換部1が配置されない上面4bに設けられる金属膜は、上面全体に設けられている。なお、波長変換部1が配置されない上面4bには、金属膜が設けられなくてもよい。
図2Bに示される例において、波長変換部材3は、包囲部2の下面において、対向する一つの上面4bに設けられた第1金属膜41及び第2金属膜42とそれぞれ接合する第1接合部21及び第2接合部22と、第1接合部21と第2接合部22とを電気的に接続する接続部23とを備える。
第1接合部21、及び、第2接合部22は、互いに隔離している。また、第1接合部21から延長し、波長変換部1の外周を取り囲み、第2接合部22まで延長する形状で、接続部23が配置されている。第1接合部、第2接合部及び接続部23は、それぞれ導電性を有する材料によって構成される。
図2Cに示すように、透光性部材4のそれぞれの上面4bに波長変換部材3が配置された場合、第1金属膜41が第1接合部21と、第2金属膜42が第2接合部22と接続され、接続部23が波長変換部1の外側を取り囲むように配置される。このような構成により、波長変換部1が配置されるそれぞれの上面4bにおいて、第1金属膜41、波長変換部材3、第2金属膜42を導通することができる。
次に、図3A及び図3Bを参照して、それぞれの上面4b同士の導通について説明する。透光性部材4の複数の上面4bに設けられた金属膜には、複数のワイヤ28が接合される。隣り合う上面4bにおいて、断熱領域4aをまたぐように、ワイヤ28が接合される。
まず、図3Aに示される例を説明する。図示される例において、複数の上面4bをそれぞれ第1から第7上面と呼ぶ。第1、及び第7上面には、波長変換部1が配置されない。また、第2から第6上面には、波長変換部1が配置される。第1、及び第7上面には、1つの金属膜が上面全体に設けられる。第2から第6上面には、それぞれ第1金属膜41、及び第2金属膜42が設けられる。
第1上面に設けられた金属膜に、ワイヤ28の一端が接合され、第2上面に設けられた第1金属膜41に、ワイヤ28の他端が接合される。第2上面に設けられた第2金属膜42に、ワイヤ28の一端が接合され、第3上面に設けられた第1金属膜41に、ワイヤ28の他端が接合される。第3上面に設けられた第2金属膜42に、ワイヤ28の一端が接合され、第4上面に設けられた第1金属膜41に、ワイヤ28の他端が接合される。第4上面に設けられた第2金属膜42に、ワイヤ28の一端が接合され、第5上面に設けられた第1金属膜41に、ワイヤ28の他端が接合される。第5上面に設けられた第2金属膜42に、ワイヤ28の一端が接合され、第6上面に設けられた第1金属膜41に、ワイヤ28の他端が接合される。第6上面に設けられた第2金属膜42に、ワイヤ28の一端が接合され、第7上面に設けられた金属膜に、ワイヤ28の他端が接合される。
第1上面に設けられた金属膜には、後述する発光装置20が有する、第1上面の近傍に位置する電極29に接合されるワイヤ28の一端が接合される。第7上面に設けられた金属膜には、後述する発光装置20が有する、第7上面の近傍に位置する電極29に接合されるワイヤ28の一端が接合される。
光学部材10が、第1上面及び第7上面に金属膜が設けられない場合、あるいは光学部材が、第1上面及び第7上面を有さない場合には、第2上面に設けられた第1金属膜に接合されるワイヤ28の一端を、第1上面の近傍に位置する電極29に接合してもよい。同様に、第6上面に設けられた第2金属膜に接合されるワイヤ28の一端を、第7上面の近傍に位置する電極29に接合してもよい。
このように、隣り合う上面4bにおいて、複数のワイヤ28が、それぞれの断熱領域4aをまたぐように接合されることにより、全ての上面を導通することができる。
透光性部材4の複数の上面4bに設けられた金属膜、波長変換部材3の下面に設けられた第1接合部21、第2接合部22、及び接続部23、及びそれぞれの断熱領域4aをまたいで接合される複数のワイヤ28によって、光学部材10の各構成を導通させ、1本の回路とすることができる。
透光性部材4の複数の上面4bの複数のワイヤ28による導通は図3Aの例に限定されない。例えば、図3Bで示される例のように、図3Aで説明したワイヤ28の接合に加えて、さらなる複数のワイヤ28が第3上面から第6上面に設けられた金属膜に接合される。
このように導通することで、例えば、波長変換部材3の破壊検知において、個別の破壊検知が可能となる。図示される例の、複数のワイヤ28の接合の説明にあたっては、後述する発光装置20が有する、複数の上面4bの近傍に位置する複数の電極29を、第1上面側から順にそれぞれ第1から第6電極と呼ぶ。なお、図3Aで説明したワイヤ28の接合については、説明を省略する。
第3上面に設けられた第1金属膜41にワイヤ28の一端が接合され、他端が、第2電極と接合される。第4上面に設けられた第1金属膜41にワイヤ28の一端が接合され、他端が、第3電極に接合される。第5上面に設けられた第1金属膜41にワイヤ28の一端が接合され、他端が、第4電極と接合される。第6上面に設けられた第1金属膜41にワイヤ28の一端が接合され、他端が、第5電極に接合される。
このようなワイヤ28の接合をすることで、図示される例においては、5つの波長変換部材3のうち、1つの波長変換部材3にひび、割れ等が起こった場合に、破壊を検知するだけでなく、破壊が起こった波長変換部材3を特定することが可能となる。このように導通することによっても、例えば、波長変換部材3の破壊検知において、個別の破壊検知が可能となる。
これらの第1金属膜41、第2金属膜42、第1接合部21、第2接合部22及び、金属等の導電性を有する部材によって形成することができる。また、接続部23は、上述の部材によっても形成できるが、透光性導電膜によっても形成できる。透光性導電膜として、例えば、Zn、In、Snから選択される少なくとも1種を含む酸化物、具体的にはZnO、In、SnO、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)等が挙げられる。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係る光学部材ついて、図4Aから図4Cを参照して説明する。実施形態2の光学部材10Aは、1つの波長変換部材3Aと、この波長変換部材3Aが配置される透光性部材4とを備える。図4Aは、光学部材10Aの斜視図である。図4Bは、光学部材10Aの上面図である。図4Cは、図4BのIVC-IVCにおける断面図である。
実施形態2に係る光学部材10Aは、波長変換部材3Aが、複数の波長変換部1と、複数の波長変換部1を一体的に囲む1つの包囲部2Aとを有する点で、実施形態1と相違する。図2Aで示される例では、5つの波長変換部1の周囲に、包囲部2が配置されている。また、1つの透光性部材4の上に、1つの波長変換部材3Aが配置されている。透光性部材4は、上面視において、5つの波長変換部1のうち隣り合う波長変換部1の間に、断熱領域4aが配置されている。
次に、実施形態2に係る各構成要素を説明する。なお、実施形態1と同様の構成は、適宜省略する。
(包囲部2A)
包囲部2Aは、上面、下面、側面、及び内側面を有する。また、包囲部2は、略直方体の外形を有し、上面及び下面を貫通する複数の貫通部分を有する。図示される包囲部2Aにおいては、5つの貫通部分を有する。なお、外形は略直方体に限定されない。また、貫通部分の数、及び形状は、波長変換部1の数、形状に依存し、内側面の形状は、波長変換部1の形状に依存する。なお、実施形態1と同様に、包囲部2は、透光性部材4よりも、熱伝導性が低い。
(波長変換部材3A)
波長変換部材3Aは、複数の波長変換部1と、複数の波長変換部1を包囲する1つの包囲部2とを有する。図4Aから図4Cに示される例では、5つの波長変換部1と、1つの包囲部2から構成される。
(光学部材10A)
光学部材10Aは、波長変換部材3Aと、透光性部材4から構成される。透光性部材4の複数の上面4bに亘って、波長変換部材3Aは配置される。複数の波長変換部1は、異なる上面4bにそれぞれ配置される。なお、複数の上面4bは、波長変換部1が配置されない上面4bを有する。図示される例において、両端の上面4bには、波長変換部1は配置されない。図示される例において、波長変換部材3Aの包囲部2は、全ての上面4bにまたがって配置される。また、図4Cで示されるように、透光性部材4の断熱領域4aの上方には、包囲部2Aが配置される。
実施形態2においても、透光性部材4が断熱領域4aを有しているため、各波長変換部1で発生した熱が、隣り合う波長変換部1間で干渉することを抑制することができる。また、波長変換部材3Aが一体に構成されているため、透光性部材4への実装を簡略化できる。
また、実施形態2においても、実施形態1で説明した導通が可能である。実施形態1において、それぞれの波長変換部材3に設けられた第1、第2接合部21、22、及び接続部23は、実施形態2においては、それぞれの波長変換部1の周囲に設けられる。
<実施形態3>
次に、実施形態3の発光装置を、図5Aから図5Eを参照して説明する。発光装置20は、上述した光学部材10または10A、パッケージ24、半導体レーザ素子25とを備える。実施形態3は、光学部材10/10Aを備えた発光装置20の一実施形態である。図示される例において、発光装置20は、光学部材10、複数の半導体レーザ素子25、サブマウント26、及び光反射部材27、遮光部材30を備える。図5Aは、発光装置20の斜視図である。図5Bは、図5AのVB-VBにおける発光装置20の断面図である。図5Cは、図5Aの発光装置20から遮光部材30を除いた斜視図である。図5Dは、図5Cの発光装置20の上面図である。図5Eは、図5Cの発光装置20からさらに光学部材10を除いた上面図である。
まず、各構成要素を説明する。なお、光学部材10、10Aについての説明は省略する。
(パッケージ24)
パッケージ24は、基部241と、基部241の実装面を囲み、基部241の実装面よりも上方に延伸する壁部242とを有する。壁部242は、基部241を取り囲み、基部241の厚み方向に延伸し、基部241とともに、凹部状又は筐体状のパッケージ24を構成する。壁部242は、パッケージ24の凹部内又は筐体内に段差を有していてもよい。基部241及び/又は壁部242は、電極29が配置されていてもよい。
パッケージ24は、主として、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス、銅等の金属、絶縁性を有する他の材料によって形成することができる。パッケージ24は、例えば、上面視形状が四角形等、種々の形状とすることができる。パッケージ24内には、半導体レーザ素子に過剰な電流が流れて破壊することを防止するための保護素子(例えば、Siで形成されたツェナーダイオード)が配置されていてもよい。また、温度測定素子、配線等が配置されていてもよい。
(半導体レーザ素子25)
半導体レーザ素子25は、平面視で、例えば矩形の外形を有する。また、長方形の2つの短辺のうちの一辺と交わる側面が、半導体レーザ素子25から放射される光の出射端面となる。また、半導体レーザ素子25の上面及び下面は、出射端面よりも面積が大きい。
半導体レーザ素子25から放射される光(レーザ光)は拡がりを有し、光の出射端面と平行な面において楕円形状のファーフィールドパターン(FFP)を形成するものが挙げられる。半導体レーザ素子25は、例えば、その発光ピーク波長が420nm~494nmの範囲内にある青色の光を放射する半導体レーザ素子を採用することができる。なお、半導体レーザ素子25は、青色の光以外の光を出射するものであってもよい。半導体レーザ素子として、例えば、GaN、InGaN、及びAlGaN等の窒化物半導体を含む半導体レーザ素子が挙げられる。
(サブマウント26)
サブマウント26は、例えば直方体であり、上面、側面、及び下面を有する。なおサブマウント26の形状はこれに限定されない。サブマウント26としては、例えば、SiC、AlN等を主材料として形成されたものが挙げられる。サブマウント26への半導体レーザ素子25の実装は、例えば、AuSn共晶半田等を用いて行うことができる。
(光反射部材27)
光反射部材27は、光が反射する光反射面を有する。光反射面は、例えば、照射された光のピーク波長に対する反射率が99%以上となる面であってよい。光反射部材27としては、三角柱、四角錐台等の形状をしたガラス、Si等からなる本体部の斜面に反射膜が設けられた部材を用いることができる。反射膜としては、単層又は多層の誘電体膜又は金属膜等を用いることができる。
(遮光部材30)
遮光部材30は、遮光性を有する樹脂によって形成される。遮光部材30は、遮光性を有する樹脂によって形成される。ここで、「遮光性」とは光を透過しない性質を示し、任意のピーク波長を有する光の透過率が20%以下であるものを指すものとする。光を遮る性質の他、吸収する性質や反射する性質などを利用して、遮光性を実現してもよい。例えば、樹脂に、光拡散材及び/又は光吸収材等のフィラーを含有させることで形成できる。
遮光部材30を形成する樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、BTレジン等が挙げられる。また、光吸収性のフィラーとしては、カーボンブラック等の暗色系の顔料等が挙げられる。
(発光装置20)
発光装置20において、複数の半導体レーザ素子25は、パッケージ24と光学部材10とで規定される空間内に配置される。複数の半導体レーザ素子25は、1または複数のサブマウント26上に配置される。図示される例において、複数の半導体レーザ素子25は、複数のサブマウント26の上面に配置される。なお、複数の半導体レーザ素子25は、パッケージ24の基部241に直接配置されてもよいし、基部241に凹部を設け、凹部の上面に配置されてもよい。図示される例において、パッケージに配置される複数の半導体レーザ素子25の数は5つである。なお、複数の半導体レーザ素子の数はこれに限定されない。半導体レーザ素子25から出射したレーザ光は、基部241の実装面に、実質的に平行な方向に進行するように実装されることが好ましい。ここでの実質的に平行とは、±5°程度の傾きが許容されることを意味する。また、半導体レーザ素子25は、光学部材10にレーザ光を出射するように配置してもよい。
図5Bで示される例において、半導体レーザ素子25は、第1方向Xに並ぶように配置されている。それぞれの半導体レーザ素子25は、出射端面が第2方向Yを向くように配置されている。また、隣り合う半導体レーザ素子25の側面は、それぞれ対向している。このような配置によって、発光点が一方向に並ぶ複数の半導体レーザ素子を、短いピッチで配置することができる。
本実施形態において、複数の半導体レーザ素子25は、同じ色の光を出射する半導体レーザ素子を用いることが好ましい。同じ色の光を出射する半導体レーザ素子を用いることで、波長変換部1で波長変換された光の色のばらつきを抑制することができる。例えば、複数の半導体レーザ素子25を、青色の光を出射する半導体レーザ素子とすることができる。ここで、「青色の光」とは、その発光ピーク波長が420nm~494nmの範囲内にある光をいうものとし、当該範囲内のピーク波長を有する光を出射する半導体レーザ素子を、「同じ色の光」を出射する半導体レーザ素子とみなすものとする。さらに、波長変換部1にYAG蛍光体が含まれる場合、その励起効率を考慮すると、420nm~480nmの範囲内にある光を出射する半導体レーザ素子を用いることができる。また、複数の半導体レーザ素子25として、「青色の光」を出射する複数の半導体レーザ素子を用いる場合、そのピーク波長が最も長い半導体レーザ素子のピーク波長と、そのピーク波長が最も短い半導体レーザ素子のピーク波長との差が、10nm以下であることがより好ましい。複数の半導体レーザ素子25として、このような半導体レーザ素子を用いることにより、上述した色のばらつきの抑制の効果をより高めることができる。なお、複数の半導体レーザ素子25として、異なる色の光を出射する半導体レーザ素子を用いてもよい。
複数の半導体レーザ素子25は、同じ出力の半導体レーザ素子を用いることが好ましい。ここで、「同じ出力の半導体レーザ素子を用いる」とは、複数の半導体レーザ素子25のうち、最大出力値が最も小さい半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子、最大出力値が最も大きい半導体レーザ素子を第2半導体レーザ素子とすると、第1半導体レーザ素子の最大出力値W1が、最大出力が最も大きい第2半導体レーザ素子の最大出力値W2の70%よりも大きいことを指すものとする。同じ出力の半導体レーザ素子を用いることで、波長変換部1間の温度差の抑制、または/及び発光効率のばらつきの抑制を奏することができる。
光学部材10は、パッケージ24の基部241及び壁部242による凹部状又は筐体状の空間を規定するために、壁部242の基部241と反対側に配置されている。光学部材10は、パッケージ24、特に壁部242に、例えば、金属接合層によって固定されている。金属接合層としては、例えば、Sn-Bi系、Sn-Cu系、Sn-Ag系等の半田、AuとSnとを主成分とする合金、AuとSiとを主成分とする合金、AuとGeとを主成分とする合金等の共晶合金、低融点金属のろう材、これらを組み合わせた接着剤等が挙げられる。
透光性部材4が壁部242に接合されることにより、半導体レーザ素子25が配される閉空間を形成することができる。つまり、光学部材10の透光性部材4は、パッケージ24の蓋としての役割を果たす。また、この閉空間は気密封止された状態で形成される。気密封止されることにより、半導体レーザ素子25の光の出射端面に有機物等が集塵することを抑制することができる。
光反射部材27は、半導体レーザ素子25から出射される光を、光学部材10の波長変換部1に向かわせるために用いられる。図示される例において、複数の光反射部材27が、パッケージ24の基部241上に配置される。また、複数の光反射部材27は、半導体レーザ素子25のレーザ光が出射される端面と向き合うように対向して配置される。半導体レーザ素子25から出射したレーザ光が光反射部材27に照射され、光反射部材27で、パッケージ24の実装面側に固定された光学部材10の方向に反射して、波長変換部1に励起光を照射させることができる。それぞれの半導体レーザ素子25から出射した光は、複数の波長変換部1にそれぞれ入射する。
図5A、図5Bで示されるように、発光装置20において、透光性部材4の上方に、遮光部材30を配置してもよい。これにより、複数の波長変換部1以外の領域において、レーザ光が透過することを抑制することができる。遮光部材30が樹脂である場合には、透光性部材4の断熱領域4aに、遮光部材30を配置してもよい。このようにすることで、遮光部材30と、光学部材10の接着性を向上することができる。なお、断熱領域4aに遮光部材30を配置しなくてもよい。
以上、技術的特徴を有する本発明を、明細書を通して開示してきたが、本発明の適用範囲は明細書に記載の実施形態の構造に限られない。例えば、実施形態に開示のない構成要素を有する波長変換部品や発光装置においても本発明は適用され得るものであり、開示された構造と部分的に違いがあることは本発明を適用できないことの根拠とはならない。
各実施形態に記載の光学部材及び発光装置は、車載用、照明用等の光源に使用することができる。
1 波長変換部
2、2A 包囲部
21 第1接合部
22 第2接合部
23 接続部
3、3A 波長変換部材
4 透光性部材
4a 断熱領域
4b 上面
41 第1金属膜
42 第2金属膜
10、10A 光学部材
20 発光装置
24 パッケージ
241 基部
242 壁部
25 半導体レーザ素子
26 サブマウント
27 光反射部材
28 ワイヤ
29 電極
30 遮光部材

Claims (14)

  1. 複数の波長変換部及び該複数の波長変換部を囲む1以上の包囲部を有する1以上の波長変換部材と、
    前記波長変換部を1以上の上面に配置する透光性部材と、を備え、
    前記透光性部材は、前記上面の法線方向から見た上面視で、隣り合う前記波長変換部間に断熱領域が設けられている光学部材。
  2. 前記断熱領域は、前記透光性部材の主材料よりも熱伝導性が低い請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記断熱領域が、前記透光性部材に設けられた溝によって規定される請求項1又は2に記載の光学部材。
  4. 複数の前記波長変換部材を有し、
    1つの前記波長変換部材は、1つの前記波長変換部を囲む1つの前記包囲部を有し、
    前記断熱領域の上方で、複数の前記包囲部が互いに隔離している請求項1から3のいずれか一項に記載の光学部材。
  5. 前記波長変換部材はセラミックスを主材料としており、前記波長変換部は、さらに蛍光体を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の光学部材。
  6. 前記包囲部は、遮光性又は反射性を有する請求項5に記載の光学部材。
  7. 前記上面視で、前記包囲部は前記断熱領域には重ならない請求項1から6のいずれか一項に記載の光学部材。
  8. 前記上面視で、前記複数の波長変換部は第1方向に並ぶように配置され、
    隣り合う前記波長変換部間の前記第1方向の長さは、1つの前記波長変換部の前記第1方向の長さの2倍以上5倍以下である請求項1から7のいずれか一項に記載の光学部材。
  9. 前記断熱領域の前記第1方向における長さは、1つの前記波長変換部の前記第1方向の長さの1/5倍以上1倍以下である請求項8に記載の光学部材。
  10. 隣り合う前記包囲部間の前記第1方向における長さは、前記断熱領域の前記第1方向における長さよりも長い請求項8又は9に記載の光学部材。
  11. 前記上面の法線方向において、
    前記断熱領域の厚みは、前記透光性部材の厚みの1/2倍以上2/3倍以下である請求項1から10のいずれか一項に記載の光学部材。
  12. 前記透光性部材は、前記上面視で、前記断熱領域を挟んで離隔された、複数の前記上面を有し、
    複数の前記上面には、それぞれ金属膜が設けられており、
    前記複数の波長変換部は、それぞれ異なる前記上面に配置され、
    前記断熱領域を挟んで、一方の前記上面に設けられた金属膜と一端が接合され、他方の前記上面に設けられた金属膜と他端が接合されるワイヤと、を有する請求項1から11のいずれか一項に記載の光学部材。
  13. 前記波長変換部が配置される前記上面には、それぞれ第1金属膜と、第2金属膜が設けられており、
    前記波長変換部材は、前記包囲部の下面に、一つの前記上面における前記第1金属膜及び前記第2金属膜とそれぞれ接合する第1接合部及び第2接合部と、前記第1接合部と前記第2接合部とを電気的に接続する接続部と、を備える請求項12に記載の光学部材。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の光学部材と、
    基部と、該基部の実装面を囲み、該実装面よりも上方に延伸する壁部とを有するパッケージと、
    前記パッケージと前記光学部材に規定される空間内に配置される複数の半導体レーザ素子とを備える発光装置。

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