JP2023078509A - 録画制御装置および録画制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】必要な映像が録画されないこと、および、不要な映像が録画されてしまうことを抑制した「録画制御装置および録画制御方法」を提供する。【解決手段】録画制御装置1は、車両2の揺れに応じた検出値を取得し、取得した検出値が閾値以上となったときに、車両2に設けられた前方カメラ3等のカメラによる撮影映像の録画を開始する録画制御部11を備え、録画制御部11は、予め定められた所定の条件が成立しているか否かによって閾値の値を変更し、これにより所定の条件の成立の可否に応じて閾値を動的に変更するようにしている。【選択図】図1
Description
本発明は、録画制御装置および録画制御方法に関し、特に、車両に設けられたカメラの撮影映像の録画を制御する録画制御装置および録画制御方法に用いて好適なものである。
従来、車両に設けられたカメラで車両の周辺を撮影すると共に、カメラによる撮影映像を録画するドライブレコーダが存在する。ドライブレコーダには、車両の停車(搭乗者が一人もいない駐車も含む概念とする)時に以下の処理を実行するものがある。すなわち車両の揺れに応じた検出値を所定のセンサから取得し、検出値が閾値以上となったときに録画を開始するドライブレコーダがある。これは車両の停車中に車両に対する衝突や、車上荒らしがあったときに、その状況を記録することを目的とするものであり、検出値が閾値以上となったときに初めて録画が開始されるため、常時録画する場合と比較して電力消費量を抑制できる。この種のドライブレコーダに関し特許文献1には、閾値を超える加速度(揺れの大きさ)が検知された場合に録画を開始するイベント録画モードと、常時録画を行う常時録画モードとの2つの動作モードを備え、イベント録画モードと常時録画モードと適切に切り替える技術が開示されている。
上述した従来のドライブレコーダには以下の課題があった。すなわち従来のドライブレコーダでは閾値は予め固定的に定められるものであり、車両の揺れに応じた検出値が閾値以上となると一律に録画が開始される。ここで車両の揺れに応じた検出値は車両に設けられたセンサで検出することになるが、揺れの発生源がセンサから遠ければ遠いほど、センサに届くまでに振動が減衰し、センサが検出する検出値の大きさはその分、小さくなる。これを踏まえセンサの遠方を発生源とする揺れが発生した場合であっても録画が開始されるように閾値を低く設定することが考えられる。この考えの下、閾値を低く設定すると、低く設定された閾値を検出値が超えると一律に録画が開始されることになり、録画が不要な映像が録画される可能性が高まることになる。一方で不要な映像が録画されることは、電力や記憶容量の無駄遣いとなるため、このような不要な映像が録画されにくくなるよう、閾値を高く設定することが考えられる。この考えの下、閾値を高く設定すると、今度は高く設定された閾値以上とならないと一律に録画が開始されないことになり、録画が必要な映像が録画されない可能性が高まる。以上の課題が従来のドライブレコーダにはあった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車両の揺れに応じて録画を開始する装置について、必要な映像が録画されないこと、および、不要な映像が録画されてしまうことを抑制することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、車両の揺れに応じた検出値が閾値以上のときに車両に設けられたカメラによる撮影映像の録画を開始する一方、予め定められた所定の条件が成立しているか否かによって閾値の値を変更するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、所定の条件が成立しているか否かによって閾値を動的に変化させることができる。このため車両に揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が必要な揺れである可能性が高い状況であるときに成立する条件を設定し、条件が成立したときに閾値が低くなるように変化させることが可能である。そしてこのようにすることにより必要な撮影映像が録画されないことを抑制することができる。また揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が不要な揺れである可能性が高い状況であるときに成立する条件を設定し、条件が成立したときに閾値が高くなるように変化させることが可能である。そしてこのようにすることにより不要な撮影映像が録画されることを抑制することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る録画制御装置1の機能構成例を示すブロック図である。録画制御装置1は、車両2に搭載された、いわゆるドライブレコーダである。図1で示すように車両2には、車両2の前方を撮影する前方カメラ3、車両2の後方を撮影する後方カメラ4、車両2の右側方を撮影する右側方カメラ5および車両2の左側方を撮影する左側方カメラ6が設けられている。以下、前方カメラ3、後方カメラ4、右側方カメラ5および左側方カメラ6を区別しない場合には「カメラC」という。録画制御装置1は、各カメラCの撮影映像の録画を制御する機能を有している。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る録画制御装置1の機能構成例を示すブロック図である。録画制御装置1は、車両2に搭載された、いわゆるドライブレコーダである。図1で示すように車両2には、車両2の前方を撮影する前方カメラ3、車両2の後方を撮影する後方カメラ4、車両2の右側方を撮影する右側方カメラ5および車両2の左側方を撮影する左側方カメラ6が設けられている。以下、前方カメラ3、後方カメラ4、右側方カメラ5および左側方カメラ6を区別しない場合には「カメラC」という。録画制御装置1は、各カメラCの撮影映像の録画を制御する機能を有している。
図1で示すように録画制御装置1には表示装置7が接続されている。表示装置7は、ダッシュボードの中央部に設けられた、液晶表示パネルや有機ELパネル等のディスプレイである。
図1で示すように録画制御装置1は、機能構成として揺動検出部10および録画制御部11を備えている。上記機能ブロック10、11は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記機能ブロック10、11は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROM等を備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。以上のことは本実施形態以外の実施形態の機能ブロックについても同様である。また録画制御装置1は、記憶手段として記憶部12を備えている。
本実施形態に係る録画制御装置1は、動作モードとして常時録画モードと、揺動発生時録画モードとを備えている。常時録画モードは、カメラCの撮影映像を常時、録画する動作モードである。揺動発生時録画モードとは、車両2の揺れ(揺動)に関する所定の事象(後述)が発生したときにカメラCの撮影映像の録画を開始し、その後に一定期間、録画を続けるモードである。本実施形態では、揺動発生時録画モードのときの録画制御装置1の動作に特徴があるため、以下では揺動発生時録画モードのときの録画制御装置1の動作について説明する。
なお揺動発生時録画モードのときに車両2の揺れに応じて撮影映像を録画するのは、基本的には以下の事項を目的とする。すなわち車両2に対する衝突(例えば他の車両の衝突や、ボール等の物体の衝突)や、車上荒らしがあったときに、その状況を記録することを目的とする。従ってユーザ(基本的には車両2を所有する者、或いは、車両2の所有者ではないものの車両2を経常的に使用する者を想定)の行動により揺れが発生した場合、基本的には録画する必要はなく、また録画しないことによって電力や記憶容量の無駄な消費を抑制できることになる。
また本実施形態では録画制御装置1は、車両2が停車(車両2が物理的に止まっている状態を意味し、後述する駐車を含む概念)したことをトリガとして動作モードを揺動発生時録画モードへ移行し、停車している間、揺動発生時録画モードを継続する。ただし揺動発生時録画モードへ移行するトリガおよび終了するトリガは上記態様に限られない。一例として車両2が駐車(車両2が停車し、かつ、搭乗者が一人もいない状態)したことをトリガとして録画制御部11が動作モードを揺動発生時録画モードへ移行する構成でもよい。
また車両2の走行中も録画制御部11が動作モードを揺動発生時録画モードとする構成でもよい。また詳細は省略するが録画制御装置1、カメラCその他の装置への電力の供給は、アクセサリ電源(ただしアクセサリ電源がオンの間)、車両2の予備電源、電池、その他の電源により適切に行われる。
揺動検出部10は揺動発生時録画モードの間、以下の処理を実行する。すなわち揺動検出部10には加速度センサ14が接続されている。加速度センサ14は、3軸の加速度を検出するセンサであり、録画制御装置1に設けられている。加速度センサ14は、録画制御装置1に発生した揺れに起因した加速度を検出する。加速度センサ14は、車両2に発生した揺れの大きさを検出することを目的として設置されている。
揺動検出部10は揺動発生時録画モードの間、加速度センサ14からの検出信号を継続して入力し、所定周期で検出値を導出すると共に導出した検出値を録画制御部11に出力する。検出値とは揺れの大きさを示す値であり、加速度センサ14の検出信号に基づいて所定の方法で導出される。本実施形態では、検出値は、その値が大きいほど、揺れが大きいことを示すものとする。
なお揺動検出部10が加速度センサ14以外のタイプのセンサの検出信号に基づいて検出値を導出する構成でもよく、また、加速度センサ14の検出信号と他のタイプのセンサの検出信号とに基づいて検出値を導出する構成でもよい。また本実施形態では加速度センサ14(加速度センサ14以外のタイプのセンサを用いる場合には、そのセンサ)は、録画制御装置1に設けられているが、車両2における他の場所に設けられていてもよい。
録画制御部11は、揺動発生時録画モードの間、録画開始制御処理を実行する。録画開始制御処理について詳述すると録画制御部11は、揺動検出部10から所定周期で検出値を入力する。揺動検出部10は、所定周期で検出値を入力する度に、入力した検出値と閾値T(閾値Tについては後に詳述する)を比較し、状態がオーバー状態であるかアンダー状態であるかを判別する。オーバー状態とは入力した検出値が閾値T以上の状態であり、アンダー状態とは入力した検出値が閾値Tを下回っている状態である。
そして揺動検出部10は、あるタイミングでアンダー状態からオーバー状態へと変化した場合(つまり1つ前のタイミングがアンダー状態であり、今回のタイミングがオーバー状態である場合)、カメラCの撮影映像の録画を開始する。アンダー状態からオーバー状態へと変化したということは検出値が閾値Tを上回る程度の大きさの揺れが車両2に発生したということである。カメラCの撮影映像の録画を開始するとは、「録画を開始する録画開始タイミングから録画を終了する終了タイミングまでの期間」のカメラCの撮影映像が、所定フォーマットの動画ファイルとして記憶部12に記憶されるようにすることを意味する。なおカメラCの撮影映像を常時、バッファリングするように構成し、録画開始タイミングより前の一定期間のカメラCの撮影映像が動画ファイルに含まれるようにしてもよい。
揺動検出部10は、録画を開始した後、一定期間が経過したときに録画を終了する。録画の終了により前方カメラ3、後方カメラ4、右側方カメラ5および左側方カメラ6のそれぞれについて、録画開始タイミングから録画終了タイミングまでの期間の撮影映像に基づく動画ファイルが記憶部12に記憶された状態となる。なお本実施形態では、録画制御部11が録画開始タイミングから一定期間が経過したときに録画を終了する構成であるが、一定期間が経過したことという条件以外の条件が成立したときに録画を終了する構成でもよい。また録画制御部11が車両2に設けられた全てのカメラCについて動画ファイルを記憶部12に記憶するのではなく、一部のカメラCについて動画ファイルを記憶部12に記憶する構成でもよい。
以上が録画開始制御処理である。録画開始制御処理が行われることにより、検出値が閾値T以上となる程度の揺れが発生した場合にのみ録画が行われることになり、電力や記憶容量の無駄な消費を抑制できる。
そして本実施形態に係る録画制御部11は、揺動発生時録画モードの間、録画開始制御処理と並行して閾値調整処理を実行する。以下の説明では、時刻は24時間表記で表すものとする。閾値調整処理について詳述すると録画制御部11は、所定周期でRTC15(Real Time Clock)から現在時刻を示す情報(以下「現在時刻情報」という)を入力する。そしてRTC15から現在時刻情報を入力する度に録画制御部11は、入力した現在時刻情報に基づいて時間帯関連条件が成立するか否かを判別する。時間帯関連条件とは、現在時刻が予め定められた特定の時間帯(以下「特定時間帯」)に属することという条件である。特定時間帯は、1つに限らず、例えば「08:00~10:00」および「20:00~24:00」等のように2つ以上、存在する場合がある。
時間帯関連条件が成立する場合、録画制御部11は、閾値Tを第1値(>第2値)に設定する。一方、時間帯関連条件が成立しない場合、録画制御部11は、閾値Tを第2値(<第1値)に設定する。この結果、現在時刻が特定時間帯に属する期間は閾値Tが第1値(>第2値)となり、それ以外の期間は閾値Tが第2値(<第1値)となる。以下、特定時間帯および閾値調整処理の意義について説明する。
本実施形態では録画制御部11は、ユーザの指示に基づいて特定時間帯を設定する。具体的には録画制御部11は、ユーザの指示に応じて1つ以上の特定時間帯を入力するためのユーザインタフェイスを表示装置7に表示する。ユーザは、当該ユーザインタフェイスに特定時間帯を入力し、録画制御部11は、ユーザによる入力に基づいて特定時間帯を設定する。ただし特定時間帯をユーザが指示する方法は、上記態様に限られない。
ユーザは、基本的には自身が車両2を使用する可能性が高い時間帯を特定時間帯として決定する。そしてユーザが車両2を使用する可能性が高い時間帯が特定時間帯として設定されることにより、以下の効果を奏する。すなわち特定時間帯は、ユーザが車両2を使用する可能性が高い時間帯であるため、特定時間帯中に車両2に揺れが発生した場合であっても、その揺れはユーザの行動に起因して発生した揺れ或いはユーザが把握している事象に由来する揺れである可能性が高いと言える。更にユーザが車両2を使用する可能性が高いことを考慮すると、その揺れはユーザの行動に起因しない揺れ或いはユーザが把握していない事象に由来する揺れである可能性は低いと言える。以上より特定時間帯は、揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が不要な揺れである可能性が高い時間帯であると言うことができる。なおユーザの行動に起因して発生する揺れは例えば、ユーザが車両2に乗り降りしたり、荷物を出し入れしたり、ドアを開閉したりしたときに発生する揺れである。
そして本実施形態では閾値調整処理によって、現在時刻が特定時間帯に属する場合には、そうでない場合と比較して、閾値Tが高くなる。これにより「車両2に揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が不要な揺れである可能性が高い状況」の場合に、揺れの発生に応じて録画の開始がされにくくなり、不要な撮影映像が録画されることを抑制することができる。なお第1値は、事前のテストやシミュレーションに基づいて、どのような状況であったとしても録画が必要であるような大きな揺れが発生したときにはきちんと録画が行われるような値とされる。
一方、特定時間帯ではない時間帯(以下「非特定時間帯」という)は、ユーザが車両2を使用する可能性が低い時間帯であるため、非特定時間帯中に車両2に揺れが発生したときに、その揺れはユーザの行動に起因しない揺れ或いはユーザが把握していない事象に由来する揺れである可能性が高いと言える。更にユーザが車両2を使用する可能性が低いことを考慮すると、その揺れがユーザの行動に起因して発生した揺れ或いはユーザが把握している事象に由来する揺れである可能性は低いと言える。以上より非特定時間帯は、揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が必要な揺れである可能性が高い時間帯であると言うことができる。
そして本実施形態では閾値調整処理によって、現在時刻が特定時間帯に属さない場合には、属する場合と比較して、閾値Tが低くなる。これにより「車両2に揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が必要な揺れである可能性が高い状況」の場合に、揺れの発生に応じて録画の開始がされやすくなり、必要な撮影映像が録画されないことを抑制することができる。なお第2値は、事前のテストやシミュレーションに基づいて、どのような状況であったとしても録画が不要であるような小さな揺れが発生したときに録画の開始が回避されるような値とされる。
なお本実施形態ではユーザが、自身が車両2を使用する可能性が高い時間帯を特定時間帯として決定するものとしたが、ユーザは、これとは異なる観点で特定時間帯を決定することができる。例えば車両2を使用する可能性が高い時間帯に代えて或いはこれに加えて、「ユーザが車両2を監視できる場所」或いは「車両2に何かが起こったときにユーザがすぐに気付くことができるような場所」に車両2を停車させている可能性が高い時間帯を特定時間帯として決定してもよい。「ユーザが車両2を監視できる場所」或いは「車両2に何かが起こったときにユーザがすぐに気付くことができるような場所」は例えば、ユーザの自宅の駐車場である。すなわち特定時間帯は、特定時間帯の間は閾値Tが第1値(>第2値)となり、特定時間帯以外の時間帯お間は閾値Tが第2値(<第1値)となることによって上述した効果が発揮されるようにする、という観点の下で決定されればよい。
次に録画制御装置1による録画制御方法についてフローチャートを用いて説明する。図2は、録画制御装置1の要部の動作を示すフローチャートである。図2で示すように録画制御装置1の録画制御部11は、予め定められた所定の条件が成立しているか否かを判別する(ステップSA1)。次いで録画制御部11は、予め定められた所定の条件が成立しているか否かによって閾値Tの値を変更する(ステップSA2)。
図3は、録画制御装置1が実行する録画開始制御処理を示すフローチャートである。図3は所定周期で到来するタイミングのうち、あるタイミングでの録画開始制御処理を示している。図3で示すように録画制御装置1の揺動検出部10は、検出値を出力する(ステップSB1)。録画制御部11は、揺動検出部10が出力した検出値を入力する(ステップSB2)。次いで録画制御部11は、アンダー状態からオーバー状態へと変化したか否かを判別する(ステップSB3)。このような変化が発生していない場合(ステップSB3:NO)、録画制御部11は、処理を終了する。アンダー状態からオーバー状態へと変化した場合(ステップSB3:YES)、録画制御部11は、カメラCの撮影映像の録画を開始する(ステップSB4)。
図4は、録画制御装置1が実行する閾値調整処理を示すフローチャートである。図4は所定周期で到来するタイミングのうち、あるタイミングでの閾値調整処理を示している。図4で示すように録画制御装置1の録画制御部11は、RTC15から現在時刻情報を入力する(ステップSC1)。次いで録画制御部11は、時間帯関連条件が成立するか否かを判別する(ステップSC2)。上述したように現在時刻が特定時間帯に属していれば時間帯関連条件が成立し、属していなければ時間帯関連条件が成立しない。
時間帯関連条件が成立する場合(ステップSC2:YES)、録画制御部11は、閾値Tを第1値(>第2値)とする(ステップSC3)。時間帯関連条件が成立しない場合(ステップSC2:NO)、録画制御部11は、閾値Tを第2値(<第1値)とする(ステップSC4)。
<第1実施形態の変形例>
次に第1実施形態の変形例について説明する。第1実施形態では、閾値調整処理に置いて録画制御部11が所定周期で閾値Tを設定する構成であった。この点に関して録画制御部11が、所定周期で毎回、閾値Tを設定するのではなく、時間帯関連条件が成立している状態から成立していない状態へと切り替わったタイミングで閾値Tを第1値から第2値へと変更し、時間帯関連条件が成立していない状態から成立している状態へと切り替わったタイミングで閾値Tを第2値から第1値へと変更する構成でもよい。
次に第1実施形態の変形例について説明する。第1実施形態では、閾値調整処理に置いて録画制御部11が所定周期で閾値Tを設定する構成であった。この点に関して録画制御部11が、所定周期で毎回、閾値Tを設定するのではなく、時間帯関連条件が成立している状態から成立していない状態へと切り替わったタイミングで閾値Tを第1値から第2値へと変更し、時間帯関連条件が成立していない状態から成立している状態へと切り替わったタイミングで閾値Tを第2値から第1値へと変更する構成でもよい。
また第1実施形態では特定時間帯は、ユーザの指示に基づいて設定されるもの(=ユーザが決めたもの)であった。この点に関し、特定時間帯が録画制御装置1の製造時に設定されるものであってもよい。この構成は、使用される時間帯がある程度決まっている業務用車両等に録画制御装置1が搭載される場合に有効である。
更に特定時間帯の設定に関して以下の構成でもよい。すなわち車両2の利用履歴を示す利用履歴データが事前に記憶部12に記憶される。利用履歴データは、車両2の制御システムが生成したものを録画制御部11が取得し記憶部12に記憶する構成でもよく、また録画制御部11が車両2の各種センサや制御システムからの入力に基づいて生成し記憶部12に記憶する構成でもよい。この利用履歴データには、日(DAY)毎に車両2が使用された時間帯が記録されている。
そして録画制御部11は、利用履歴データが示す車両2の利用履歴に基づいて特定時間帯を設定する。詳述すると録画制御部11は、利用履歴データの内容について統計学的手法を用いて分析し、車両2が利用される可能性の高い時間帯を導出する。車両2が利用される可能性の高い時間帯には、ユーザが車両2に搭乗している時間のほか、ユーザが車両2に乗車する前にユーザが車両2を使って各種作業を行う時間や、ユーザが車両2を降車した後にユーザが車両2を使って各種作業を行う時間が含まれるようにされる。そして録画制御部11は、導出した時間帯を特定時間帯として設定する。以上の構成であってもよい。
<第2実施形態>
次に第2実施形態について説明する。以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
次に第2実施形態について説明する。以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る録画制御装置1Aの機能構成例を示すブロック図である。図5で示すように録画制御装置1Aは、第1実施形態に係る録画制御部11に代えて録画制御部11Aを備えている。また録画制御部11Aは、無線通信部16を備えている。無線通信部16は、リンクマネージャやリンクコントローラ、高周波回路、アンテナ等を含む無線通信モジュールを備え、Bluetoothデバイス(Bluetoothは登録商標)とBluetooth接続し(通信リンクを確立し)、Bluetooth規格に従って無線通信する。
本実施形態に係る録画制御装置1Aは、第1実施形態に係る録画制御装置1と閾値調整処理の内容が異なっている。以下、録画制御装置1Aが実行する閾値調整処理について説明する。
ここで本実施形態では、ユーザ(上述したように車両2を所有する者、或いは、車両2の所有者ではないものの車両2を経常的に使用する者を想定)がBluetoothデバイスとして機能するスマートフォン、その他の携帯端末を所持していることを前提とする。以下、ユーザが所持するBluetoothデバイスを単に「携帯端末17」(図5参照)という。そして録画制御装置1Aとユーザの携帯端末17との間で事前にペアリングが行われると共に、録画制御装置1Aとユーザの携帯端末17とが近づいたときに自動でBluetooth接続が行われる自動接続機能が双方の装置において有効とされている。このため携帯端末17と録画制御装置1Aとの間でBluetooth接続が行われる程度に、ユーザが車両2の近くにいる場合には、携帯端末17と録画制御装置1Aとの間でBluetooth接続が行われた状態となり、そうではない場合には携帯端末17と録画制御装置1Aとの間でBluetooth接続が行われていない状態となる。
さて閾値調整処理において録画制御部11Aは、所定周期で以下の処理を実行する。すなわち録画制御部11Aは、無線通信部16と携帯端末17との間でBluetooth接続が行われているか否かを認識する。次いで録画制御部11Aは、この認識結果に基づいて人物関連条件が成立するか否かを判別する。人物関連条件とは、Bluetooth接続が行われているときに成立し、行われていないときに成立しない条件である。上述した通りBluetooth接続が行われているときにはユーザが車両2の周辺に存在し、行われていないときにはユーザが車両2の周辺に存在しないということである。これを踏まえると人物関連条件は、特定の人物(本実施形態ではユーザ)が車両2の周辺にいることという条件に相当する。
人物関連条件が成立する場合、録画制御部11Aは、閾値Tを第1値(>第2値)とする。一方、人物関連条件が成立しない場合、録画制御部11Aは、閾値Tを第2値(<第1値)とする。
本実施形態によれば以下の効果を奏する。すなわちユーザが車両2の周辺にいる場合、車両2に揺れが発生した場合であっても、その揺れはユーザの行動に起因して発生した揺れ或いはユーザが把握している事象に由来する揺れである可能性が高いと言える。更にユーザが車両2の周辺にいることを考慮すると、その揺れはユーザの行動に起因しない揺れ或いはユーザが把握していない事象に由来する揺れである可能性は低いと言える。
そして本実施形態では閾値調整処理によって、人物関連条件が成立する場合、つまりユーザが車両2の周辺にいる場合には、そうでない場合と比較して、閾値Tが高くなる。これにより「車両2に揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が不要な揺れである可能性が高い状況」の場合に、揺れの発生に応じて録画の開始がされにくくなり、不要な撮影映像が録画されることを抑制することができる。
一方、ユーザが車両2の周辺にいない場合、車両2に揺れが発生したときに、その揺れはユーザの行動に起因しない揺れ或いはユーザが把握していない事象に由来する揺れである可能性が高いと言える。更にユーザが車両2の周辺にいないことを考慮すると、その揺れがユーザの行動に起因して発生した揺れ或いはユーザが把握している事象に由来する揺れである可能性は低いと言える。
本実施形態では閾値調整処理によって、人物関連条件が成立しない場合、つまりユーザが車両2の周辺にいない場合には、そうでない場合と比較して、閾値Tが低くなる。これにより「車両2に揺れが発生したときに、その揺れが撮影映像の録画が必要な揺れである可能性が高い状況」の場合に、揺れの発生に応じて録画の開始がされやすくなり、不要な撮影映像が録画されることを抑制することができる。
次に本実施形態に係る録画制御部11Aによる録画制御方法についてフローチャートを用いて説明する。図6は、録画制御装置1Aが実行する閾値調整処理を示すフローチャートである。図6は所定周期で到来するタイミングのうち、あるタイミングでの閾値調整処理を示している。図6で示すように録画制御装置1Aの録画制御部11Aは、無線通信部16と携帯端末17との間でBluetooth接続が行われているか否かを認識する(ステップSD1)。次いで録画制御部11Aは、人物関連条件が成立するか否かを判別する(ステップSD2)。
人物関連条件が成立する場合(ステップSD2:YES)、録画制御部11Aは、閾値Tを第1値(>第2値)とする(ステップSD3)。時間帯関連条件が成立しない場合(ステップSD2:NO)、録画制御部11Aは、閾値Tを第2値(<第1値)とする(ステップSD4)。
<第2実施形態の変形例>
次に第2実施形態の変形例について説明する。第2実施形態では録画制御部11Aは、人物関連条件の成否によって閾値Tを変更していた。この点に関して以下の構成としてもよい。すなわち録画制御部11Aが車両2のアクセサリ電源がオフされてから一定期間は、人物関連条件が成立するか否かにかかわらず、閾値Tを第1値とする構成でもよい。ここでアクセサリ電源がオフされてからしばらくの間は、ユーザは車両2の周辺に留まることが強く想定される。これを踏まえ、上記構成によれば、アクセサリ電源がオフされてから一定期間内というユーザが車両2の周辺にいることが強く想定される状況のとき、つまりユーザに起因した揺れが発生する可能性が高い一方、ユーザに起因しない揺れが発生する可能性が低い状況のときに閾値T1を第1値(第2値>)とすることができ、不要な撮影映像が録画されることを効果的に抑制することができる。
次に第2実施形態の変形例について説明する。第2実施形態では録画制御部11Aは、人物関連条件の成否によって閾値Tを変更していた。この点に関して以下の構成としてもよい。すなわち録画制御部11Aが車両2のアクセサリ電源がオフされてから一定期間は、人物関連条件が成立するか否かにかかわらず、閾値Tを第1値とする構成でもよい。ここでアクセサリ電源がオフされてからしばらくの間は、ユーザは車両2の周辺に留まることが強く想定される。これを踏まえ、上記構成によれば、アクセサリ電源がオフされてから一定期間内というユーザが車両2の周辺にいることが強く想定される状況のとき、つまりユーザに起因した揺れが発生する可能性が高い一方、ユーザに起因しない揺れが発生する可能性が低い状況のときに閾値T1を第1値(第2値>)とすることができ、不要な撮影映像が録画されることを効果的に抑制することができる。
また本実施形態では、録画制御部11Aは、Bluetooth接続が行われているか否かによって車両2の周辺にユーザがいるか否かを判定した。この点に関し、録画制御部11Aが他の方法でユーザが車両2の周辺にいるか否かを判別する構成でもよい。一例として、録画制御部11AがカメラCの撮影映像を分析し、既存の顔認識技術、その他の画像認識技術を用いて車両2の周辺に特定のユーザが存在するか否かを判別する構成でもよい。この場合、顔認識に必要な情報は事前に登録される。
また以下の構成でもよい。すなわち録画制御部11Aが、車両2の現在位置(経度・緯度)を認識する。車両2の現在位置の認識は、録画制御部11AがGPSユニットからの入力に基づいて行う構成でもよく、また他の装置、システム(例えばカーナビゲーションシステム、車両2の制御システム)から現在位置に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて行う構成でもよい。更に携帯端末17は、専用のアプリケーションの機能により、移動体通信網を介して定期的に携帯端末17の現在位置(=ユーザの現在位置)を示す情報を録画制御装置1Aの録画制御部11Aに送信する。録画制御部11Aは、携帯端末17の位置を示す情報を受信する度に、車両2の現在位置と携帯端末17の位置とを比較し、比較結果に基づいてユーザが車両2の周辺にいるか否かを判定する。
また携帯端末17から定期的にビーコンを発信する構成とし、録画制御部11Aがビーコンの受信状況に基づいてユーザが車両2の周辺にいるか否かを判定する構成でもよく、逆に録画制御装置1Aから定期的にビーコンを発信し、録画制御部11Aがビーコンに対する応答の状況に基づいてユーザが車両2の周辺にいるか否かを判定する構成でもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記各実施形態(変形例を含む)は本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
例えば第1実施形態のカメラCに関し、車内を撮影するカメラが含まれていてもよく、赤外線カメラ等の可視光カメラ以外のカメラが含まれていてもよい。以上のことは第1実施形態の変形例や他の実施形態(変形例を含む)についても同様である。
また第1実施形態の録画制御装置1の機能ブロックが実行するとした処理の一部或いは全部を機能ブロックと外部装置(例えばクラウドサーバ)とが協働して実行する構成でもよい。この場合、録画制御装置1と外部装置とが「録画制御装置」として機能する。以上のことは第1実施形態の変形例や他の実施形態(変形例を含む)についても同様である。
録画制御装置 1、1A
車両 2
前方カメラ 3
後方カメラ 4
右側方カメラ 5
左側方カメラ 6
録画制御部 11、11A
車両 2
前方カメラ 3
後方カメラ 4
右側方カメラ 5
左側方カメラ 6
録画制御部 11、11A
Claims (7)
- 車両の揺れに応じた検出値を取得し、取得した検出値が閾値以上となったときに、前記車両に設けられたカメラによる撮影映像の録画を開始する録画制御部を備え、
前記録画制御部は、予め定められた所定の条件が成立しているか否かによって前記閾値の値を変更する
ことを特徴とする録画制御装置。 - 前記録画制御部は、現在時刻が特定の時間帯に属することという時間帯関連条件が成立するか否かによって前記閾値の値を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の録画制御装置。 - 前記録画制御部は、ユーザの指示に基づいて前記特定の時間帯を設定する
ことを特徴とする請求項2に記載の録画制御装置。 - 前記録画制御部は、
前記車両の利用履歴に基づいて、車両が利用される可能性の高い時間帯を前記特定の時間帯として設定し、
前記時間帯関連条件が成立する場合には前記閾値を第1値とし、成立しない場合には前記閾値を前記第1値よりも小さい第2値とする
ことを特徴とする請求項2に記載の録画制御装置。 - 前記録画制御部は、特定の人物が前記車両の周辺にいることという人物関連条件が成立する場合には前記閾値を第1値とし、成立しない場合には前記閾値を前記第1値よりも小さい第2値とする
ことを特徴とする請求項1に記載の録画制御装置。 - 前記録画制御部は、前記車両のアクセサリ電源がオフされてから一定期間は、前記人物関連条件が成立するか否かにかかわらず、前記閾値を前記第1値とする
ことを特徴とする請求項5に記載の録画制御装置。 - 車両の揺れに応じた検出値を取得し、取得した検出値が閾値以上となったときに、前記車両に設けられたカメラによる撮影映像の録画を開始する録画制御部を備える録画制御装置による録画制御方法であって、
前記録画制御装置の前記録画制御部が、予め定められた所定の条件が成立しているか否かを判別するステップと、
前記録画制御装置の前記録画制御部が、前記所定の条件が成立しているか否かによって前記閾値の値を変更するステップとを含む
ことを特徴とする録画制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021191660A JP2023078509A (ja) | 2021-11-26 | 2021-11-26 | 録画制御装置および録画制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021191660A JP2023078509A (ja) | 2021-11-26 | 2021-11-26 | 録画制御装置および録画制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023078509A true JP2023078509A (ja) | 2023-06-07 |
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ID=86646213
Family Applications (1)
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JP2021191660A Pending JP2023078509A (ja) | 2021-11-26 | 2021-11-26 | 録画制御装置および録画制御方法 |
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-
2021
- 2021-11-26 JP JP2021191660A patent/JP2023078509A/ja active Pending
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