JP2023077729A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で気泡を除去することができる液体吐出ヘッドを提供すること。【解決手段】実施形態の液体吐出ヘッドは、共通液室と、共通圧力室と、アクチュエータと、基板と、ノズルプレートと、ダンパーと、バイパス流路と、を備える。共通液室は、開口を有する。共通圧力室は、前記共通液室と接続される。アクチュエータは、前記共通圧力室に接続される複数の圧力室を有する。基板は、前記アクチュエータが設けられ、前記共通圧力室を前記アクチュエータとともに形成する。ノズルプレートは、前記複数の圧力室にそれぞれ配置される複数のノズルを有する。ダンパーは、前記共通液室の前記開口を覆う。バイパス流路は、前記共通液室及び前記共通圧力室を接続する。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、液体吐出ヘッドに関する。
液体吐出装置に用いられる液体吐出ヘッドの例として、インクを吐出するインクジェットヘッドが知られている。また、インク吐出時に、共通圧力室の負圧を一定にするためのダンパーを有するインクジェットヘッドも知られている。インクジェットヘッドはインク充填時に内部の気泡を除去する必要がある。しかし、このようなインクジェットヘッドは、ダンパー部分に気泡が多く残る問題がある。また、インクジェットヘッドとして、ダンパー室にリブを設け、気泡をインクの流れと同じ経路で押し流す技術も知られている。このようなインクジェットヘッドは、気泡排出用に外気と連通する経路を備える必要があり、インクジェットヘッドの大型化となる。
特開2009-40064号公報 特開2011-56689号公報 特開2017-209966号公報
本発明が解決しようとする課題は、簡単な構成で気泡を除去することができる液体吐出ヘッドを提供することである。
実施形態の液体吐出ヘッドは、共通液室と、共通圧力室と、アクチュエータと、基板と、ノズルプレートと、ダンパーと、バイパス流路と、を備える。共通液室は、開口を有する。共通圧力室は、前記共通液室と接続される。アクチュエータは、前記共通圧力室に接続される複数の圧力室を有する。基板は、前記アクチュエータが設けられ、前記共通圧力室を前記アクチュエータとともに形成する。ノズルプレートは、前記複数の圧力室にそれぞれ配置される複数のノズルを有する。ダンパーは、前記共通液室の前記開口を覆う。バイパス流路は、前記共通液室及び前記共通圧力室を接続する。
実施形態に係る液体吐出ヘッドの構成を示す斜視図。 実施形態に係る液体吐出ヘッドのヘッド本体及びマニフォールドユニットの構成を示す斜視図。 実施形態に係るヘッド本体の構成を示す平面図。 実施形態に係るマニフォールドユニットの構成を示す平面図。 実施形態に係るヘッド本体及びマニフォールドユニットの構成を、図4中V-V線断面で示す断面図。 実施形態に係るヘッド本体及びマニフォールドユニットの構成を示す断面図。 実施形態に係るヘッド本体及びマニフォールドユニットの流路構成の一部を示す斜視図。 実施形態に係るヘッド本体及びマニフォールドユニットの流路構成の一部を示す平面図。 実施形態に係るヘッド本体及びマニフォールドユニットの流路構成の一部を示す側面図。 実施形態に係るヘッド本体及びマニフォールドユニットの流路構成の一部を示す側面図。 共通圧力室の圧力の変化を示す説明図。 共通圧力室の圧力の変化を示す説明図。 共通圧力室の圧力の変化を示す説明図。 共通圧力室の圧力の変化を示す説明図。 共通圧力室の圧力の変化を示す説明図。 共通圧力室の圧力の変化を示す説明図。 ダンパーの幅と歪面積との関係を示す説明図。 ダンパーの幅と歪面積との関係を示す説明図。 実施形態に係る液体吐出装置の構成を示す説明図。
以下に、実施形態に係る液体吐出ヘッド1及び液体吐出ヘッド1を用いた液体吐出装置2について、図1乃至図19を参照して説明する。図1は、実施形態に係る液体吐出ヘッド1の構成を示す斜視図である。図2は、液体吐出ヘッド1のヘッド本体11及びマニフォールドユニット12の構成を示す斜視図であり、図3は、ヘッド本体11の構成を、ノズルプレート114を省略して示す平面図であり、図4は、マニフォールドユニット12の構成を示す平面図である。
図5は、ヘッド本体11及びマニフォールドユニット12の構成を、図4中V-V線断面で示す断面図であり、図6は、ヘッド本体11及びマニフォールドユニット12の構成を示す断面図である。図7は、ヘッド本体11及びマニフォールドユニット12の流路構成の一部を示す斜視図であり、図8は、ヘッド本体11及びマニフォールドユニット12の流路構成の一部を示す平面図であり、図9及び図10は、ヘッド本体11及びマニフォールドユニット12の流路構成の一部を示す側面図であり、図9及び図10は、異なる方向から示す。図11乃至図16は、ダンパー127の形状の違いによる共通圧力室の圧力の変化を示す説明図であり、図17及び図18は、ダンパー127の形状と歪面積との関係を示す説明図である。図19は、液体吐出装置2の構成を示す説明図である。なお、各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示している。
液体吐出ヘッド1は、例えば、図19に示すインクジェット記録装置などの液体吐出装置2に設けられるインクジェットヘッドである。液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置2に設けられた液体収容部としての供給タンク2132を含むヘッドユニット2130に設けられる。
液体吐出ヘッド1は、供給タンク2132に貯留された液体としてのインクが供給される。なお、液体吐出ヘッド1は、インクを循環させない非循環型のヘッドであってもよく、また、インクを循環させる循環型のヘッドであってもよい。本実施形態において、液体吐出ヘッド1は、非循環型のヘッドの例を用いて説明する。また、液体吐出ヘッド1は、液体吐出装置2に設けられた温調装置2116に接続され、インクの温度制御を行う温調用液体(温調水)が供給される。
図1乃至図5に示すように、液体吐出ヘッド1は、ヘッド本体11と、マニフォールドユニット12と、回路基板13と、カバー14と、を備える。例えば、液体吐出ヘッド1は、アクチュエータ113を一対有するヘッド本体11を二組有する、サイドシュータタイプの4列一体構造ヘッドである。
ヘッド本体11は、液体を吐出する。図3、図5及び図6に示すように、ヘッド本体11は、基板111と、枠体112と、アクチュエータ113と、ノズルプレート114と、を備える。また、ヘッド本体11は、共通圧力室116を有する。本実施形態の例においては、一つのヘッド本体11がアクチュエータ113を2つ有する例を用いて説明する。
基板111は、例えばセラミックス材料により矩形板状に形成される。基板111は、例えば、一方向に長い矩形状に形成される。基板111は、単数又は複数の供給口1111と、単数又は複数の排出口1112と、を有する。基板111には、一対のアクチュエータ113が設けられるとともに、アクチュエータ113を駆動するための配線パターンが形成される。供給口1111及び排出口1112は、基板111の両主面間を貫通する貫通孔である。
供給口1111は、例えば、共通圧力室116の後述する第1共通圧力室1161と対向する位置に単数設けられる。供給口1111は、例えば、第1共通圧力室1161の長手方向に沿って一方向に長い長孔である。
排出口1112は、例えば、共通圧力室116の後述する二つの第3共通圧力室1163のうち、一方の第3共通圧力室1163と対向する位置に二つ設けられる。また、例えば、排出口1112は、一対のアクチュエータ113の長手方向で一方の端部に隣接して基板111に設けられる。
枠体112は、基板111の一方の主面に接着剤等により固定される。枠体112は、基板111に設けられた供給口1111、複数の排出口1112、及び、アクチュエータ113を囲う。
例えば、枠体112は、矩形枠状に形成されることで、枠体112の長手方向に沿って一方向に長い開口を形成する。枠体112の開口には、一対のアクチュエータ113、供給口1111及び2つの排出口1112が配置される。
一対のアクチュエータ113は、基板111の実装面に接着される。一対のアクチュエータ113は供給口1111を挟んで二列に並んで基板111に設けられる。アクチュエータ113は、一方向に長い板状に形成される。アクチュエータ113は、枠体112の開口内に配置され、基板111の主面に接着される。具体例として、アクチュエータ113は、一方向に長い矩形板状の二枚の圧電材料を、互いの分極方向が逆向きとなるように対向して接着することで形成される。ここで、圧電材料は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)である。アクチュエータ113は、例えば熱硬化性を有するエポキシ系接着剤によって基板111の実装面に接着される。
アクチュエータ113は、例えば、長手方向に等間隔に配置された複数の圧力室1131を有する。アクチュエータ113は、基板111側とは反対の主面側に、アクチュエータ113の長手方向に複数の溝が形成され、この溝により圧力室1131が形成される。換言すると、アクチュエータ113は、長手方向に等間隔に配置された、間に溝を形成する複数の壁を有する。複数の壁1133は、隣り合う壁の間に複数の圧力室1131を形成する。壁1133は、駆動電圧が印加することで、圧力室1131の容積を変化させる駆動素子としての圧電体である。
アクチュエータ113の基板111とは反対側の面は、ノズルプレート114に接着される。また、アクチュエータ113は、複数の圧力室1131を駆動するための配線パターンが形成される。
圧力室1131は、液体吐出ヘッド1による印字等の動作時に、インクをノズル1141から噴射させるための圧力室である。なお、本実施形態においては、アクチュエータ113が複数の圧力室1131を有する例を説明したが、例えば、複数の圧力室1131と交互に配置される空気室を有する構成であってもよい。圧力室1131に隣接する空気室を有する場合、ノズルプレート114において、圧力室1131に対向する部分にはノズル1141を配し、空気室に対向する部分にはノズル1141を配さない。すなわち、空気室からは、インクを吐出しない。空気室は例えば、アクチュエータ113の溝の両端を感光性樹脂により形成された壁で塞がれる。空気室は、アクチュエータ113の溝を基板111、ノズルプレート114及び両端の壁により塞がれることで形成される。
ノズルプレート114は、板状に形成される。ノズルプレート114は、枠体112の基板111とは反対側の主面に接着剤等により固定される。ノズルプレート114は、複数の圧力室1131と対向する位置に形成された複数のノズル1141を有する。本実施形態において、ノズルプレート114は、複数のノズル1141が一方向に並ぶノズル列を二列有する。
複数の圧力室1131と対向する複数のノズル1141は、液体吐出ヘッド1による印字等の動作時に、インクを噴射する穴である。
共通圧力室116は、供給口1111と連通する。共通圧力室116は、一対のアクチュエータ113の周囲に設けられる。具体的には、共通圧力室116は、各アクチュエータ113の複数の圧力室1131の一次側及び二次側と連通する。また、共通圧力室116は、排出口1112と連通する。
具体例として、共通圧力室116は、一方向に長い第1共通圧力室1161と、一方向に長い2つの第2共通圧力室1162と、第1共通圧力室1161の両端と2つの第2共通圧力室1162の両端とを連続する第3共通圧力室1163と、を有する。また、共通圧力室116は、第1共通圧力室1161により供給口1111とアクチュエータ113の複数の圧力室1131の一次側とを連通し、第2共通圧力室1162により、第3共通圧力室1163と複数の圧力室1131の二次側とを連通する。
圧力室1131の一次側とは、液体の流れる方向における圧力室1131の上流側であり、本実施形態においては、圧力室1131の第1共通圧力室1161側である。圧力室1131の二次側とは、液体の流れる方向における圧力室1131の下流側であるが、本実施形態においては、圧力室1131の第2共通圧力室1162側である。
第1共通圧力室1161は、一対のアクチュエータ113の間に形成される。第1共通圧力室1161は、供給口1111から各アクチュエータ113の複数の圧力室1131の一次側の開口へのインクの流路を構成する。また、第1共通圧力室1161は、供給口1111から第1共通圧力室1161(アクチュエータ113)の長手方向の両端部側の2つの第3共通圧力室1163へのインクの流路を構成する。
第2共通圧力室1162は、各アクチュエータ113と枠体112との間にそれぞれ形成される。第2共通圧力室1162は、第3共通圧力室1163から複数の圧力室1131の二次側の開口へのインクの流路を形成する。
第3共通圧力室1163は、例えば、アクチュエータ113の長手方向の両端と隣接する。第3共通圧力室1163は、一対のアクチュエータ113の長手方向の両端側において、第1共通圧力室1161及び二つの第2共通圧力室11162を連通する。第3共通圧力室1163は、第1共通圧力室1161から各アクチュエータ113の複数の圧力室1131を通過せずに、第2共通圧力室1162へ至る一部のインクの流路を形成する。また、第3共通圧力室1163は、第1共通圧力室1161及び二つの第2共通圧力室1162から排出口1112へのインクの流路を形成する。
図1、図2、図4乃至図6に示すように、マニフォールドユニット12は、マニフォールド121と、天板122と、インク供給管123と、インク排出管124と、一対の温調用管である温調水供給管125及び温調水排出管と、ダンパー127と、バイパス流路128と、を備える。なお、インク供給管123、インク排出管124、温調水供給管125及び温調水排出管の数は適宜設定できる。
マニフォールド121は、板状又はブロック状に形成される。図6乃至図9に示すように、マニフォールド121は、基板111の供給口1111と連続し、液体供給流路を形成する共通液室1211と、基板111の排出口1112と連続し、液体排出流路を形成する排出流路1212と、温調用の流体の流路を形成する温調用流路1213と、を備える。なお、図7乃至図10は、ヘッド本体11及びマニフォールドユニット12により形成される流路の構成を示す図である。
マニフォールド121の一方の主面は、基板111の主面に固定される。また、マニフォールド121は、基板111が固定される主面とは反対の主面に、天板122が固定される。また、マニフォールド121は、インク供給管123、インク排出管124、温調水供給管125及び温調水排出管が例えば、天板122を介して固定される。
共通液室1211は、孔や溝によってマニフォールド121に形成される流路である。共通液室1211は、インク供給管123及び基板111の供給口1111を流体的に接続する。
例えば、図6乃至図9に示すように、共通液室1211は、アクチュエータ113の長手方向及び供給口1111の長手方向に沿って延びる方体状の流路である。共通液室1211の下方には、供給口1111が連続し、共通液室1211の上方である天井部12111には、ダンパー127が設けられる。
例えば、共通液室1211は、基板111側の長手方向の幅が供給口1111の長手方向の幅よりも大きく、そして、天井部12111の長手方向の幅が基板111側の長手方向の幅よりも小さい。また、例えば、共通液室1211は、共通液室1211の長手方向に直交する短手方向において、上方の天井部12111の幅が、他の部位(基板111側の)の幅よりも大きい。例えば、マニフォールド121は、上下で分割される2部品が一体に組み立てられることで形成され、基板111側が下方の部品により形成され、天井部12111が上方の部品により形成される。
排出流路1212は、孔や溝によってマニフォールド121に形成される流路である。排出流路1212は、例えば、インク排出管124及び基板111の2つの排出口1112を流体的に接続する。
温調用流路1213は、孔や溝によってマニフォールド121に形成される流路である。温調用流路1213は、温調水供給管125及び温調水排出管を流体的に接続する。
温調用流路1213の両端は、マニフォールド121の一方の主面に設けられた温調水供給管125及び温調水排出管と接続される開口である。また、温調用流路1213は、マニフォールド121に固定される基板111と熱交換が可能に形成される。
天板122は、マニフォールド121の基板111が設けられる面とは反対の面に設けられる。天板122は、マニフォールド121を覆うことで、共通液室1211、排出流路1212及び温調用流路1213を封止する。
また、天板122は、各管123、124、125を接続し、各管123、124、125及び各流路1211、1212、1213を連通させる開口を有する。
インク供給管123は、共通液室1211に接続される。インク排出管124は、排出流路1212に接続される。温調水供給管125及び温調水排出管は、温調用流路1213の一次側及び二次側に接続される。
本実施形態においては、マニフォールド121の長手方向で一端側に、インク供給管123が配置され、マニフォールド121の長手方向で他端側に、インク排出管124が配置される。また、マニフォールド121の長手方向で一端側に、温調水供給管125及び温調水排出管の一方が配置され、マニフォールド121の長手方向で他端側に、温調水供給管125及び温調水排出管の他方が配置される。
ダンパー127は、弾性変形可能な薄膜状又はシート状に形成される。ダンパー127は、共通液室1211の天井部12111の開口12112を覆う。ここで、天井部12111の開口12112とは、マニフォールド121の天板122が設けられる側の面に形成される開口である。ダンパー127は、共通液室1211の圧力変動に応じて弾性変形する。ダンパー127は、マニフォールド121の天井部12111の開口12112の周囲に固定される。また、例えば、ダンパー127は、マニフォールド121及び天板122に挟持される。ダンパー127は、下面が共通液室1211と対向し、上面が天板122の開口と対向する。
具体例として、ダンパー127は、ポリイミド製フィルムにより形成される。ダンパー127は、一方向に長い共通液室1211の天井部12111の開口12112の長手方向と同方向に長い、矩形状に形成される。
好適な例として、ダンパー127の短手方向の幅は、4mm以上である。ダンパー127の短手方向の幅は、ヘッド本体11に用いたときに確保できる幅である。ここで、ダンパー127の短手方向の幅とは、共通液室1211の天井部12111の開口12112の短手方向の幅である。また、ダンパー127の厚さは25μm以下である。ダンパー127の厚さの下限値は、共通液室1211の圧力によって、ダンパー127の変形が塑性変形とならない厚みであり、ダンパー127の特性により設定される。また、例えば、ダンパー127は、例えば、ヤング率が3.4GPaとなるポリイミド製フィルムを用いて形成される。
以下、ダンパー127の短手方向の幅、厚み及びヤング率と、ダンパー127の機能との関係について図11乃至図18に基づいて説明する。
図11乃至図14は、ダンパー127の短手方向の幅を変えたときの圧力の変動を示している。図11乃至図14は、共通圧力室116の長手方向の端部、共通圧力室116の長手方向の中央部、及び、インク供給路の入口として、共通液室1211の入口において、圧力を検出してグラフ化した。また、図11は、ダンパー127の短手方向の幅(共通液室1211の天井部12111の開口12112の短手方向の幅)Wを1.2mmとした例であり、図12は、ダンパー127の短手方向の幅(共通液室1211の天井部12111の開口12112の短手方向の幅)Wを2.0mmとした例であり、図15は、ダンパー127の短手方向の幅(共通液室1211の天井部12111の開口12112の短手方向の幅)Wを3.0mmとした例であり、図16は、ダンパー127の短手方向の幅(共通液室1211の天井部12111の開口12112の短手方向の幅)をW4.0mmとした例である。
なお、図11乃至図14に示すいずれの例においても、同条件で液体吐出ヘッド1を駆動し、そして、ダンパー127は、厚さtを25μmとし、ヤング率Eが3.4GPaのポリイミド製フィルムを用いて形成した。
図11に示すように、ダンパー127の短手方向の幅Wが1.2mmであると、各位置における圧力の変動が大きい結果となった。図11乃至図14に示すように、ダンパー127の短手方向の幅が大きくなるにつれて、各位置における圧力の変動が小さくなり、そして、ダンパー127の短手方向の幅Wが4mmとなると、各位置における圧力の変動が殆ど生じなかった。これらの圧力の変動の結果から明らかなように、ダンパー127の短手方向の幅Wが増えると、圧力のピーク値、及び、時間当たりの変動数ともに低減した。このような結果からも明らかなように、ダンパー127を設けると、圧力変動を抑制する効果を得られる。また、ダンパー127の短手方向の幅Wを4mm以上とすることで、圧力変動を好適に抑制することができる。
図15及び図16は、ダンパー127の厚さtを50μm及び25μmとしたときの、圧力変動の関係である。なお、図15及び図16に示す例において、ダンパー127は、ダンパー127の短手方向の幅Wが4.0mmであり、ヤング率が3.4GPaのポリイミド製フィルムにより形成される。また、図15及び図16は、共通圧力室116の端部、共通圧力室116の中央部、及び、インク供給路の入口としての共通液室1211の入口における圧力をグラフ化した。
図15及び図16に示すように、厚さが50μmのダンパー127を用いたときの圧力変動は、厚さが25μmのダンパー127を用いたときの圧力変動よりも大きい結果となった。特に、ダンパー127の厚さtを25μmとしたときには、圧力変動は殆ど見られなかった。このような結果からも明らかなように、ダンパー127を設けると、圧力変動を抑制する効果を得られる。また、ダンパー127の厚さtを25μm以下とすることで、圧力変動を好適に抑制することができる。
図17及び図18は、ダンパー127を成形するポリイミド製フィルムのヤング率Eを9.1GPa及び3.4GPaとしたときの、ダンパー127の短手方向の幅に対する歪面積dsの関係を、ダンパー127の厚さtが10μm、20μm、30μm、40μm、50μmのそれぞれで求めたグラフである。
ここで、歪面積dsとは、ダンパー127の厚さt(m)及びダンパー127の短手方向(短辺)の幅W(m)に基づく以下の数式から算出される。
Figure 2023077729000002
ここで、係数kは、ダンパー127のヤング率Eにより変動する。例えば、ダンパー127のヤング率Eが9.1GPaのとき、係数kは2.066×10-12であり、ダンパー127のヤング率Eが3.4GPaのとき、係数kは5.530×10-12である。
図17及び図18に示すように、各厚さtにおいて、ヤング率Eが3.4GPaのポリイミド製フィルムで作成したダンパー127のほうが、ヤング率Eが9.1GPaのポリイミド製フィルムで作成したダンパー127よりも歪面積dsが大きい。
例えば、歪面積dsを大きくするために、ダンパー127は、ヤング率Eが3.4GPaのポリイミド性フィルムで形成されることが好ましい。このため、例えば、ダンパー127の短手方向の幅Wを4mm以上、ダンパー127の厚さtを25μm以下、ダンパー127を形成するポリイミド製フィルムのヤング率Eを3.4GPaとすることが、ダンパー127の好適な例である。
また、歪面積dsは、例えば、3.18×10-10以上であることが望ましい。但し、歪面積dsを所望の値とできるのであれば、ダンパー127の厚さt、短手方向の幅W、ヤング率Eは、適宜設定できる。
図2、図4、図6乃至図9に示すように、バイパス流路128は、共通液室1211の天井部12111と、共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側とを接続する。バイパス流路128は、例えば、共通液室1211の天井部12111の、ダンパー127と隣接する位置に接続される。なお、バイパス流路128が接続する共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側とは、例えば、共通圧力室116の第2共通圧力室1162若しくは第3共通圧力室1163、排出流路1212又はインク排出管124である。バイパス流路128の流体抵抗は、共通液室1211の流体抵抗及び共通圧力室116の流体抵抗よりも大きい。
バイパス流路128は、共通液室1211と共通圧力室116をバイパスすることで、メンテナンスやインクの充填時に、共通液室1211内の気泡を排出する。バイパス流路128は、流路断面の形状が矩形状や円形状に形成される。バイパス流路128の形状は、例えば、直線状や一部が曲折するベント状等に形成される。
即ち、バイパス流路128は、流路断面積、長さ及び形状が、必要以上にインクが流れることを防止できる面積、長さ及び形状に設定される。ここで、必要以上にインクが流れるとは、メンテナンス又はインクの充填時に、気泡が流れるとともにメンテナンス又はインクの充填を阻害しないインクの流れ、及び/又は、液体吐出ヘッド1の機能を阻害することが無いインクの流れである。
本実施形態のバイパス流路128の具体例を説明する。図7乃至図9に示す流体構成のように、バイパス流路128の一端は、共通液室1211の天井部12111、且つ、ダンパー127の直下であって、共通液室1211の長手方向でインク供給管123が接続される側とは反対側に接続される。換言すると、バイパス流路128の一端は、共通液室1211の天井部12111の二次側であって、且つ、ダンパー127の直下に接続される。
また、バイパス流路128の他端は、排出流路1212に接続されるインク排出管124に接続される。また、バイパス流路128は、例えば、流路断面の形状が矩形状に形成される。バイパス流路128の流路断面は、例えば、1mm×1mmである。また、バイパス流路128の長さは、10mmである。また、バイパス流路128は、例えば、三箇所で90°曲折する形状に形成される。
回路基板13は、一端が基板111の配線パターンを介してアクチュエータ113の配線パターンに連結される。回路基板13は、例えば、配線フィルムと、配線フィルムに搭載されたドライバICと、配線フィルムに実装されたプリント配線基板と、を備える。
回路基板13は、ドライバICにより駆動電圧をアクチュエータの配線パターンに印加することでアクチュエータを駆動し、圧力室1131の容積を増減させて、ノズル1141から液滴を吐出させる。
配線フィルムは、例えば、複数設けられる。配線フィルムは、例えば、ドライバICが実装されたCOF(Chip on Film)である。ドライバICは、配線フィルムを介して圧力室1131に形成された配線パターンに電気的に接続される。プリント配線基板は、各種電子部品やコネクタが搭載されたPWA(Printing Wiring Assembly)である。
カバー14は、ヘッド本体11の一部、マニフォールドユニット12の一部及び回路基板13を覆うか、又は収容する。
このように構成された液体吐出ヘッド1は、例えば、図19に示される液体吐出装置2の例であるインクジェット記録装置に設けられる。以下、液体吐出装置2をインクジェット記録装置2として説明する。液体吐出ヘッド1は、インクジェット記録装置2に設けられた液体収容部としての供給タンク2132に接続される。液体吐出ヘッド1は、供給タンク2132との間でインクを循環させる循環型のヘッドか、又は、供給タンク2132からインクが供給され、そして、メンテナンス時にメンテナンス装置2117にインクを排出する非循環型のヘッドである。液体吐出ヘッド1は、ヘッド本体11のノズルプレート114のノズル1141が下方に向く姿勢で配置される。
以下、液体吐出ヘッド1を有するインクジェット記録装置2について、図19を参照して説明する。インクジェット記録装置2は、筐体2111と、媒体供給部2112と、画像形成部2113と、媒体排出部2114と、支持装置である搬送装置2115と、温調装置2116と、メンテナンス装置2117と、制御部2118と、を備える。
インクジェット記録装置2は、媒体供給部2112から画像形成部2113を通って媒体排出部2114に至る所定の搬送路2001に沿って、吐出対象物である記録媒体として例えば用紙Pを搬送しながらインク等の液体を吐出することで、用紙Pに画像形成処理を行うインクジェットプリンタである。
媒体供給部2112は複数の給紙カセット21121を備える。画像形成部2113は、用紙を支持する支持部2120と、支持部2120の上方に対向配置された複数のヘッドユニット2130と、を備える。媒体排出部2114は、排紙トレイ21141を備える。
支持部2120は、画像形成を行う所定領域にループ状に備えられる搬送ベルト21201と、搬送ベルト21201を裏側から支持する支持プレート21202と、搬送ベルト21201の裏側に備えられた複数のベルトローラ21203と、を備える。
ヘッドユニット2130は、複数のインクジェットヘッドである液体吐出ヘッド1と、各液体吐出ヘッド1上にそれぞれ搭載された液体タンクとしての複数の供給タンク2132と、インクを供給するポンプ2134と、液体吐出ヘッド1と供給タンク2132とを接続する接続流路2135と、を備える。
本実施形態において、液体吐出ヘッド1としてシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色の液体吐出ヘッド1と、これらの各色のインクをそれぞれ収容する4色の供給タンク2132を備える。供給タンク2132は接続流路2135によって液体吐出ヘッド1に接続される。
ポンプ2134は、例えば圧電ポンプで構成される送液ポンプである。ポンプ2134は、制御部2118に接続され、制御部2118により駆動制御される。
接続流路2135は、液体吐出ヘッド1のインク供給管123に接続される供給流路を備える。また、接続流路2135は、液体吐出ヘッド1のインク排出管124に接続される回収流路を備える。例えば、液体吐出ヘッド1が非循環式であることから、回収回路は、メンテナンス装置2117に接続される。なお、例えば、液体吐出ヘッド1が循環式の場合には、回収流路は、供給タンク2132に接続される。
搬送装置2115は、媒体供給部2112の給紙カセット21121から画像形成部2113を通って媒体排出部2114の排紙トレイ21141に至る搬送路2001に沿って、用紙Pを搬送する。搬送装置2115は、搬送路2001に沿って配置される複数のガイドプレート対21211~21218と、複数の搬送用ローラ21221~21228と、を備えている。搬送装置2115は、用紙Pを液体吐出ヘッド1に相対移動可能に支持する。
温調装置2116は、温調水タンク21161、温調水を供給する配管やチューブ等の温調用回路21162、温調水を供給するポンプ及び温調水の温度を調整する温調器等を有する。温調装置2116は、温調器で所定の温度に調整した温調水タンク21161の温調水を、ポンプの送水によって温調用回路21162を介して温調水供給管125に供給する。また、温調装置2116は、マニフォールド121を通って温調水排出管から排出された水を、温調用回路21162を介して温調水タンク21161に回収する。なお、温調器は、例えば、ヒーターやクーラーである。
メンテナンス装置2117は、例えば、メンテナンス時にノズルプレート114の外面に残存するインクを吸引し、回収する。また、液体吐出ヘッド1が非循環式である場合には、メンテナンス装置2117は、メンテナンス時に、ノズル1141からヘッド本体11内のインクを回収する。このようなメンテナンス装置2117は、回収したインクを貯留するトレイやタンク等を有する。
制御部2118は、プロセッサの一例としてのCPU21181と、各種のプログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等のメモリと、外部からのデータの入力及び外部へのデータの出力をするインターフェイス部と、を備える。
次に、このように構成された液体吐出ヘッド1の液体としてのインクの流れについて説明する。先ず、液体としてのインクが、インク供給管123に供給されると、インクは、マニフォールド121の共通液室1211を流れる。そして、インクは、共通液室1211に対向する基板111の供給口1111から、第1共通圧力室1161に移動する。
第1共通圧力室1161に移動したインクの一部は、図3に矢印で示すように、複数の圧力室1131に移動する。また、第1共通圧力室1161に移動したインクの一部は、図3に矢印で示すように、第3共通圧力室1163に移動する。第3共通圧力室1163に移動したインクは、第2共通圧力室1162に移動する。第2共通圧力室1162に移動したインクは、複数の圧力室1131に移動する。即ち、本実施形態の例において、インクは、第1共通圧力室1161及び第2共通圧力室1162の双方から、複数の圧力室1131に供給される。なお、圧力室1131が駆動することで、駆動した圧力室1131内のインクは、ノズル1141から吐出される。
本実施形態において、液体吐出ヘッド1は非循環式であるため、第2共通圧力室1162のインクは、複数の圧力室1131に移動する。そして、メンテナンスやインクの充填時等において、インク排出管124の二次側が開放されたときに、第2共通圧力室1162のインクは、第3共通圧力室1163、基板111の排出口1112及びマニフォールド121の排出流路1212を通って、インク排出管124に移動する。
また、メンテナンス又はインク充填時等において、圧力室1131が駆動することで、圧力室1131のインクは、例えば、第1共通圧力室1161、第2共通圧力室1162及び第3共通圧力室1163に溜まった気泡と一緒にノズル1141から吐出される。
また、液体吐出ヘッド1は、重力方向でヘッド本体11が下方に、マニフォールドユニット12が上方に位置する姿勢となることから、共通液室1211内に気泡が存する場合には、共通液室1211内の気泡は、ダンパー127の直下に存することになる。このため、メンテナンス又はインク充填時等において、共通液室1211内のインク及び気泡は、バイパス流路128を通って共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側へと移動して共通液室1211内から排出される。共通液室1211からバイパス流路128を通った気泡は、ノズル1141から排出される。なお、共通液室1211からバイパス流路128を通った気泡は、インク排出管124からメンテナンス装置2117に排出してもよい。
このように構成された液体吐出ヘッド1及び液体吐出ヘッド1を用いた液体吐出装置2によれば、共通圧力室116に接続される共通液室1211の天井部12111にダンパー127が設けられる。ダンパー127は、共通液室1211のインクと接液しており、インクの圧力変動によって変形する。これにより、ダンパー127は、圧力変動を抑制し、共通液室1211と連結している共通圧力室116の負圧を一定にするか、または、共通圧力室116の負圧を略一定にすることが可能となる。
よって、液体吐出ヘッド1は、共通液室1211及び共通液室1211の二次側である共通圧力室116及びアクチュエータ113等の液体吐出ヘッド1の流路における圧力変動を抑制することができる。液体吐出ヘッド1は、圧力変動を抑制することで、高い吐出安定性を得ることができる。
また、液体吐出ヘッド1は、ダンパー127を好適な形状や材質とすることで、圧力変動をより抑制することができる。具体例として、ダンパー127の短手方向の幅Wを4mm以上とすることで、図14に示すように、液体吐出ヘッド1は、圧力変動をより抑制できる。ダンパー127の厚さを25μm以下とすることで、図16に示すように、液体吐出ヘッド1は、圧力変動をより抑制できる。また、図18に示すように、ダンパー127を形成するポリイミド製フィルムのヤング率Eを3.4GPaとすることで、歪面積dsをより大きくすることができるため、圧力変動をより抑制できる。
また、液体吐出ヘッド1は、共通圧力室116と連続する基板111の供給口1111と対向する共通液室1211の天井部12111に、ダンパー127を設ける構成である。即ち、液体吐出ヘッド1は、マニフォールド121に共通液室1211を形成する開口を設け、この開口を覆うようにダンパー127をマニフォールド121に固定する簡単な構成である。よって、液体吐出ヘッド1は、容易に製造することができる。また、マニフォールド121により形成される共通液室1211にダンパー127を形成する構成であるため、ダンパー127は、共通液室1211に接液する十分な大きさの領域を確保することができる。これらのように、ダンパー127を有する液体吐出ヘッド1は、十分な性能のダンパーを安価に得ることができ、製造も容易となる。
また、液体吐出ヘッド1は、共通液室1211と、共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側とを、バイパス流路128で接続する。これにより、液体吐出ヘッド1は、メンテナンス時やインク充填時に、共通液室1211内の気泡を容易に排出することができる。よって、液体吐出ヘッド1は、インクの充填作業及び液体吐出ヘッド1の流路の洗浄を含むメンテナンスを容易に行うことができる。
また、液体吐出ヘッド1は、バイパス流路128を共通液室1211の天井部12111であって、且つ、ダンパー127の直下に接続する。これにより、液体吐出ヘッド1は、ダンパー127の直下に溜まる気泡を効率的に排出することができる。また、バイパス流路128の流体抵抗を、例えば、流路断面を1mm×1mmとし、そして、長さを10mm以上とすることで、液体吐出ヘッド1は、インクがバイパス流路128を必要以上に流れることを防止できる。
このように構成された液体吐出ヘッド1及び液体吐出装置2によれば、ダンパー127及びバイパス流路128を設ける簡単な構成で、共通液室1211の気泡を除去することができる。
なお、本発明の実施形態は上述した構成に限定されない。例えば、上述した例では、ヘッド本体11は、非循環式の例を説明したが循環式でもよく、また、第3共通圧力室1163を有さない構成としてもよい。例えば、液体吐出ヘッド1は、他の例として、非循環式又は循環式である場合に、第3共通圧力室1163を有さず、第2共通圧力室1162に排出口1112を設ける構成であってもよい。
また、上述した例では、バイパス流路128は、共通液室1211の二次側と共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側の流路とを接続する例を説明したがこれに限定されない。例えば、バイパス流路128は、共通液室1211の一次側と共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側の流路とを接続する構成であってもよい。また、バイパス流路128を複数設ける構成としてもよい。例えば、液体吐出ヘッド1は、二つのバイパス流路128を設ける構成としてもよい。このような構成の液体吐出ヘッド1は、一方のバイパス流路128が共通液室1211の二次側と共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側の流路とを接続し、他方のバイパス流路128が共通液室1211の一次側と共通圧力室116又は共通圧力室116の二次側の流路とを接続するバイパス流路128を接続させればよい。
また、上記実施形態において、液体吐出ヘッド1及び液体吐出装置2は、液体としてのインクを吐出する記録装置に用いられる例を示したが、これに限られるものではない。即ち、液体吐出ヘッド1及び液体吐出装置2は、例えば3Dプリンタ、産業用の製造機械、医療用途にも用いることが可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、ダンパー及びバイパス流路を設ける簡単な構成で、共通液室の気泡を除去することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…液体吐出ヘッド、2…液体吐出装置(インクジェット記録装置)、11…ヘッド本体、12…マニフォールドユニット、13…回路基板、14…カバー、111…基板、112…枠体、113…アクチュエータ、114…ノズルプレート、116…共通圧力室、121…マニフォールド、122…天板、123…インク供給管、124…インク排出管、125…温調水供給管、127…ダンパー、128…バイパス流路、1111…供給口、1112…排出口、1131…圧力室、1133…壁、1141…ノズル、1161…第1共通圧力室、1162…第2共通圧力室、1163…第3共通圧力室、1211…共通液室、1212…排出流路、1213…温調用流路、1221…開口、2001…搬送路、2111…筐体、2112…媒体供給部、2113…画像形成部、2114…媒体排出部、2115…搬送装置、2116…温調装置、2117…メンテナンス装置、2118…制御部、2120…支持部、2130…ヘッドユニット、2132…供給タンク、2134…ポンプ、2135…接続流路、12111…天井部、21121…給紙カセット、21141…排紙トレイ、21161…温調水タンク、21162…温調用回路、21201…搬送ベルト、21202…支持プレート、21203…ベルトローラ、21211~21218…ガイドプレート対、21221…~21228…搬送用ローラ、P…用紙。

Claims (5)

  1. 開口を有する共通液室と、
    前記共通液室と接続される共通圧力室と、
    前記共通圧力室に接続される複数の圧力室を有するアクチュエータと、
    前記アクチュエータが設けられ、前記共通圧力室を前記アクチュエータとともに形成する基板と、
    前記複数の圧力室にそれぞれ対向して配置される複数のノズルを有するノズルプレートと、
    前記共通液室の前記開口を覆うダンパーと、
    前記共通液室及び前記共通圧力室を接続するバイパス流路と、
    を備える液体吐出ヘッド。
  2. 前記ダンパーは、厚みが25μm以下に形成されたポリイミドフィルムであり、
    前記ダンパーが覆う前記共通液室の前記開口は一方向に長い形状であり、前記ダンパーの短手方向の幅が4mm以上である、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記バイパス流路の流体抵抗は、前記共通液室及び前記共通圧力室の流体抵抗よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記バイパス流路の流路断面は、幅が1mmの矩形状であり、
    前記バイパス流路の長さは10mm以上である、請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記ダンパーのヤング率は、3.4GPaである、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
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