JP2023075807A - チューブ用フランジ付きマルチキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】広いレンジに対応可能であり、対応レンジ内のチューブに挿入されたときに止水機能を適切に発揮可能なフランジ付きマルチキャップを提供する。【解決手段】マルチキャップ10は、キャップ頭部12と、キャップ頭部12から下方に伸長し水平断面の外形が円形の支柱14と、支柱14の側面から側方に突出するリング状の第1フランジ16と、第1フランジ16よりも下方において支柱14の側面から側方に突出する第2フランジ18とを含んで構成される。マルチキャップ10がチューブTに取り付けられると、第1フランジ16及び第2フランジ18の側方端がチューブTの内壁Iに当接する。第2フランジ18は、支柱14側から側方へ向かうにつれて上側に伸びて、全体としてお椀形状を呈している。【選択図】図1

Description

本発明は、チューブ用フランジ付きマルチキャップに関する。
従来、チューブ(試験管)に入れられた液体試料がチューブの開口から外へ漏れ出すことを抑制するため、あるいは、チューブの開口からチューブ内に異物が混入することを抑制するために、チューブの開口を塞ぐようにチューブに取り付けられるキャップ(栓)が提案されている(例えば特許文献1~3)。
また、従来、複数の径のチューブに取り付けることが可能なキャップ(本明細書では「マルチキャップ」と呼ぶ)が提案されている(例えば非特許文献1)。
特開2003-12010号公報 特開2017-88216号公報 特開2020-36568号公報
試験管キャップ・フランジプラグ<https://wexer-store.com/fisher_product/cap_flange_plug/165>
非特許文献1に示されるように、キャップ頭部と、キャップ頭部から下方(本明細書においては、上下方向とはチューブの伸長方向を意味し、マルチキャップから見てチューブ側が下側であるとする)に伸長する支柱と、支柱の側面から側方に突出するフランジとを備えるマルチキャップがある。本明細書では、このようなマルチキャップを「フランジ付きマルチキャップ」と呼ぶ。フランジ付きマルチキャップは、チューブの開口からチューブ内へ支柱及びフランジが挿入され、フランジがチューブの内壁に当接する姿勢でチューブへ取り付けられる。
ここで、より広い範囲の径(本明細書では「レンジ」と呼ぶ)に対応可能なフランジ付きマルチキャップが望まれる場合がある。例えば、非特許文献1に示されたフランジ付きマルチキャップのレンジは1mmであるが、2mmあるいはそれ以上のレンジに対応可能なフランジ付きマルチキャップが望まれる場合がある。
広いレンジに対応可能なフランジ付きマルチキャップを実現するのは容易ではない。広い径のチューブに適合するようにフランジ付きマルチキャップを設計すると、狭い径のチューブに適合しなくなる場合があり、逆に、狭い径のチューブに適合するようにフランジ付きマルチキャップを設計すると、広い径のチューブに適合しなくなる場合がある。詳しくは、レンジ内における広い径のチューブにも適合可能でありながら、レンジ内における狭い径に好適に挿入可能であり、且つ、挿入された際に不測の変形をしないフランジ付きマルチキャップを実現するのは容易ではなかった。
特に、広いレンジに対応可能なフランジ付きマルチキャップであって、対応レンジ内のどのチューブに挿入されたときにも、チューブに入れられた液体試料がチューブの開口から外へ漏れ出すことを抑制する機能である止水機能を適切に発揮可能なフランジ付きマルチキャップ望まれる場合がある。
本発明の目的は、広いレンジに対応可能であり、対応レンジ内のチューブに挿入されたときに止水機能を適切に発揮可能なフランジ付きマルチキャップを提供することにある。
本発明は、キャップ頭部から下方へ向かって伸長し、伸長方向に対する垂直断面の外形が円形である支柱であって、中空であり、側方からの力によって弾性変形可能な支柱と、前記支柱の側面から側方に突出してチューブの内壁に当接する第1フランジと、前記第1フランジよりも下方において、前記支柱の側面から側方に突出して前記チューブの内壁に当接する第2フランジであって、前記支柱側から側方へ向かうにつれて上側に伸びて、全体としてお椀形状を呈する第2フランジと、を備えることを特徴とするチューブ用フランジ付きマルチキャップである。
本発明によれば、広いレンジに対応可能であり、対応レンジ内のチューブに挿入されたときに止水機能を適切に発揮可能なフランジ付きマルチキャップを提供することができる。
本実施形態に係るマルチキャップの斜視図である。 本実施形態に係るマルチキャップの上下方向断面図である。 図2のA-A方向からみた断面図である。 図3のB-B方向からみた断面図である。 図2の領域Cの拡大図である。 対応最大径チューブに取り付けられたマルチキャップを示す側面模式図である。 対応最小径チューブに取り付けられたマルチキャップを示す側面模式図である。 対応最小径チューブに取り付けられたマルチキャップの底面図である。
<マルチキャップの概要>
図1は、本実施形態に係るマルチキャップ10の斜視図である。また、図1において、マルチキャップ10の下方にチューブTが示されている。さらに、図2は、マルチキャップ10の上下方向断面図である。上述の通り、本明細書では、チューブTの伸長方向を上下方向と記載し、上下方向に垂直な方向を水平方向と記載する。マルチキャップ10は、キャップ頭部12と、キャップ頭部12から下方に伸長する支柱14と、支柱14の側面から側方に突出する第1フランジ16と、第1フランジ16よりも下方において支柱14の側面から側方に突出する第2フランジ18とを含んで構成される。
マルチキャップ10は、上方に開口するチューブTの開口部Oを塞ぐようにチューブTに取り付けられるキャップである。具体的には、支柱14、第1フランジ16、及び第2フランジ18が開口部OからチューブT内に挿入されることで、マルチキャップ10がチューブTに取り付けられる。取付状態において、第1フランジ16及び第2フランジ18の先端がチューブTの内壁Iに当接する。また、取付状態において、キャップ頭部12はチューブT内には挿入されず、キャップ頭部12の下面12aがチューブTの上面Uに当接する。
マルチキャップ10は、複数の径のチューブT、具体的には、所定の最小径から最大径までのレンジのチューブTに取り付けることが可能となっている。特に、マルチキャップ10は、後述する特徴により、広いレンジ(例えば2mmあるいはそれ以上)のチューブTに適合するものとなっている。
このように、マルチキャップ10は、チューブ用フランジ付きマルチキャップである。マルチキャップ10は、以下に説明する特徴により、対応レンジ内のチューブTに取り付けられたときに、(特に第1フランジ16が)適正な形で変形することで適正な姿勢を取ることができるようになっている。また、マルチキャップ10は、以下に説明する特徴により、(特に第2フランジ18が)適正な形で変形することでチューブTに入れられた液体試料が開口部Oから外へ漏れ出すことを抑制する止水機能を好適に発揮可能となっている。また、マルチキャップ10は、以下に説明する特徴により、チューブT内に挿入されたマルチキャップ10が上方に浮き上がってしまう浮き上がりが抑制されている。さらに、マルチキャップ10は、以下に説明する特徴により、支柱14、第1フランジ16、及び第2フランジ18をチューブT内に挿入するために必要な力である挿入力が低減されている。
<マルチキャップの各部の構造の詳細>
<<キャップ頭部>>
本実施形態では、キャップ頭部12は外形が円柱形状となっている。本実施形態では、機械装置であるマニピュレータによって、チューブTへのマルチキャップ10の取り付け、及び、チューブTからのマルチキャップ10の取り外しが行われる。具体的には、マニピュレータが有する複数の爪によってキャップ頭部12の側面12bが把持され、開口部Oから支柱14、第1フランジ16、及び第2フランジ18がチューブT内に挿入されることにより、チューブTにマルチキャップ10が取り付けられる。また、マニピュレータの複数の爪が側面12bを把持して、水平面においてキャップ頭部12を回転させるように捻りながらマルチキャップ10を上方へ引き抜くことで、チューブTからマルチキャップ10が取り外される。なお、キャップ頭部12の形状は、マニピュレータにより側面12bが把持されることが可能であればどのような形状であってもよい。
マニピュレータによってマルチキャップ10をチューブTへ取り付ける場合、マニピュレータによるマルチキャップ10のチューブTへの押し込み力には限界がある。したがって、マニピュレータによってマルチキャップ10をチューブTへ取り付ける場合、マルチキャップ10のチューブTへの挿入力を低減することは、人間が取り付ける場合に比してより意義があるものとなる。また、マニピュレータは、人間に比して、挿入時に細かい制御ができない場合が多い。したがって、マルチキャップ10がチューブTに取り付けられたときに、想定外の変形をして不適正な姿勢とならないようにすることも、人間が取り付ける場合に比してより意義があるものとなる。マルチキャップ10が不適切な姿勢でチューブTに取り付けられた場合、マルチキャップ10を取り外す際に、マニピュレータがキャップ頭部12の側面12bを適切に把持できなくなってしまう場合も考えられる。
<<支柱>>
支柱14は、キャップ頭部12から下方へ向かって伸長する部材である。支柱14は、第1フランジ16及び第2フランジ18の基部(土台)としての機能を発揮する。支柱14は、伸長方向(上下方向)に対する垂直断面(すなわち水平断面)の外形が円形となっている。支柱14の径は比較的大きくなっており、対応チューブの径の70~86%程度の径となっている。
支柱14は、軟質で変形し易く耐水性のある材質で形成されるとよい。例えば、支柱14は高分子化合物で形成される。本実施形態では、支柱14はLDPE(Low Density Polyethylene;低密度ポリエチレン)で形成される。支柱14が上記のような材質で形成されることにより、支柱14は、側方からの力によって弾性変形可能となる。具体的には、支柱14は、側方からの力によって、水平断面が楕円形となるように弾性変形可能となる。
支柱14は、内部空間14aを有しているとよい。すなわち、支柱14は中空であるとよい。図2に示される通り、本実施形態では、支柱14は、中空であり、且つ、下方に開放した形状を有している。したがって、支柱14は円筒形状となっている。図2に示される通り、キャップ頭部12の径方向中央部には、下方に開放した内部空間12cが形成されており、内部空間12cと、支柱14の内部空間14aとが連通して、下方に開放した1つの空間を形成している。
支柱14の側壁14bの厚みは、数ミリ以下程度の薄肉であるとよい。例えば、側壁14bは1.0mm以下、好ましくは0.5mm程度であるとよい。また、側壁14bは、下端側に近づく程肉薄となっているとよい。本実施形態では、図2に示される通り、側壁14bの下端部において、支柱14の側方及び下方を向く斜面14cが形成されており、斜面14cにより、側壁14bの下端部に近づくにつれ徐々に側壁14bの肉厚が薄くなっていくようになっている。
一方、側壁14bのキャップ頭部12側端部である根元部分14d、換言すれば、キャップ頭部12と支柱14の接続部分である根元部分14dは、側壁14bのその他の部分に比して肉厚となっているとよい。これにより、マルチキャップ10を取り外す際、マニピュレータがキャップ頭部12を捻ったときに、根元部分14dの変形を抑制することでマルチキャップ10がより取り外しやすくなる。あるいは、マルチキャップ10を取り外す際に根元部分14dの破損の可能性が低減される。
<<第1フランジ>>
第1フランジ16は、支柱14の側面から側方に突出する部材である。第1フランジ16は、支柱14と一体成型で形成することができる。したがって、第1フランジ16も、軟質で変形し易く耐水性のある高分子化合物で形成され、本実施形態ではLDPEで形成される。
図2に示される通り、本実施形態では、第1フランジ16は平板状であり、支柱14から略水平方向に突出するように設けられている。また、第1フランジ16は、支柱14の全周に亘って支柱14から側方に突出し、その外形は平面視で円形となっている。したがって、第1フランジ16は、全体として平板リング状の形状を呈している。
図3は、図2のA-A方向からみた断面図(第1フランジ16の平面図)である。第1フランジ16は、その径方向に延びるように切り欠かれ上下方向に貫通したスリット30を有する。本実施形態では、スリット30は、平面視において、第1フランジ16の径方向外側程、その幅が広くなるような形状となっている。
スリット30は、第1フランジ16の周方向に沿って等間隔に複数設けられるとよい。図3に示すように、本実施形態では、第1フランジ16の周方向に沿って等間隔に2つのスリット30が設けられている。もちろん、第1フランジ16の周方向に沿って等間隔に3つ以上のスリット30が設けられてもよい。
図4は、図3のB-B方向から見た断面図(第1フランジ16の側面図)である。スリット30は、側面視において上下方向とは平行な方向でない方向に延びるように設けられるとよい。すなわち、図4に示す通り、スリット30の延伸方向Sと上下方向Vとの間に角度θ(θ≠0°)を有しているとよい。換言すれば、互いに対向するスリット30の内側面30aが上下方向とは非平行となるように形成される。本実施形態では、θは45°となっている。
図5は、図2の領域Cの拡大図である。支柱14の側面(側壁14bの外側面)であって、第1フランジ16の接続位置の上側に隣接する位置には、支柱14の周方向に沿った溝32が設けられるとよい。
また、第1フランジ16の側方外側面16aは、自然状態(第1フランジ16に外力が掛かていない状態)において側方及び下方を向く斜面となっているとよい。
また、第1フランジ16の径L1は、第2フランジ18の径L2よりも大きいとよい。特に、取付状態においてチューブTの内部に挿入される部分(支柱14、第1フランジ16、及び第2フランジ18)のうち、第1フランジ16が最も径が大きい部材となる。なお、本明細書における第1フランジ16の径L1は、支柱14の外側面から第1フランジ16の側方側端点までの間の水平距離であり、第2フランジ18の径L2は、支柱14の外側面から第2フランジ18の側方側端点までの間の水平距離である。第1フランジ16の径L1及び第2フランジ18の径L2は、それぞれ、支柱14の全周に亘って均一である。
<<第2フランジ>>
第2フランジ18は、第1フランジ16の下方において支柱14の側面から側方に突出する部材である。第2フランジ18も、第1フランジ16同様、支柱14と一体成型で形成することができる。したがって、第2フランジ18も、軟質で変形し易く耐水性のある高分子化合物で形成され、本実施形態ではLDPEで形成される。
図5に示される通り、第2フランジ18は、支柱14側から側方へ向かうにつれて上側に伸びる形状を有している。第1フランジ16同様、第2フランジ18も、支柱14の全周に亘って支柱14から側方に突出し、その外形は平面視で円形となっている。したがって、第2フランジ18は、全体としてお椀形状を呈している。
より詳しくは、本実施形態では、第2フランジ18は、支柱14側の部分である内周部40、及び、内周部40よりも側方側の部分である外周部42を有している。本実施形態では、内周部40は、径方向断面において、支柱14から水平方向よりもやや上方に向いた第1方向D1に向かって側方に伸長している。なお、内周部40が伸長する第1方向D1は水平方向であってもよい。外周部42は、内周部40の側方端に接続され、径方向断面において、第2方向D2に向かって側方に伸長している。外周部42が伸長する第2方向D2は、内周部40の伸長方向である第1方向D1に対して上側に折れ曲がった方向である。つまり第2方向D2は、第1方向D1よりもさらに上側を向く方向である。したがって、外周部42は、内周部40に比して、より上方に変位するように変形し易いと言える。
外周部42の側方外側面42a(換言すれば第2フランジ18の側方外側面)は、自然状態(第2フランジ18に外力が掛かていない状態)において上下方向に平行な面であるとよい。また、外周部42の先端部(換言すれば第2フランジ18の先端部)には、側方外側面42aの上側に連通し、側方及び上方を向く斜面42bが形成されているとよい。
第2フランジ18の径L2は、マルチキャップ10が対応する最大径のチューブT(本明細書では「対応最大径チューブ」と呼ぶ)の径よりもわずかに大きくなっている。例えば、径L2は、対応最大径チューブの径よりも0.1mm程度大きくなっている。なお、上述の通り、第1フランジ16の径L1は第2フランジ18の径L2よりも大きいから、当然に、第1フランジ16の径L1も対応最大径チューブの径よりも大きくなる。
また、内周部40の径L3は、マルチキャップ10が対応する最小径のチューブT(本明細書では「対応最小径チューブ」と呼ぶ)の径よりも小さいとよい。なお、内周部40の径L3は、支柱14の外側面から内周部40の側方側端点(外周部42との接続点)までの間の水平距離である。内周部40の径L3も支柱14の全周に亘って均一である。
以下、図6及び図7、並びに、適宜図1~5を参照しながら、上述したマルチキャップ10の各部の作用(マルチキャップ10が発揮する各機能)について説明する。図6は、対応最大径チューブTmaxに取り付けられたマルチキャップ10を示す側面模式図であり、図7は、対応最小径チューブTminに取り付けられたマルチキャップ10を示す側面模式図である。
以下においては、マルチキャップ10が対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合と、マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合におけるマルチキャップ10の各部の作用について説明する。ここで、同一の機能についてみた場合でも、対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合と、対応最小径チューブTminに取り付けられた場合とで、マルチキャップ10の各部の作用が異なる場合がある。その場合、マルチキャップ10が取り付けられるチューブTの径が対応最大径から対応最小径に向かって小さくなるにつれ、マルチキャップ10の各部の作用が、対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合の作用から対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合の作用へ向かって徐々に変化していくと理解されたい。
<マルチキャップの作用(姿勢保持機能)>
<<対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合>>
上述の通り、第1フランジ16の径L1及び第2フランジ18の径L2は、いずれも対応最大径チューブTmaxの径よりも大きい。したがって、マルチキャップ10が対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合(図6参照)、第1フランジ16の側方端(側方外側面16a)及び第2フランジ18の側方端(側方外側面42a)の両方が対応最大径チューブTmaxの内壁Iに当接する。これにより、マルチキャップ10の姿勢が保持される。
仮に、マルチキャップ10が第2フランジ18しか有していない場合(第1フランジ16が無い場合)、第2フランジ18と内壁Iとの当接位置を支点として、(梃子の要領で)キャップ頭部12が側方に変位するようにチューブTに対してマルチキャップ10が動いてしまい、マルチキャップ10の姿勢が保持されない場合がある。本実施形態では、マルチキャップ10は、第2フランジ18のみならず第1フランジ16を有しており、当該2つのフランジが内壁Iに当接している。したがって、第2フランジ18を支点とする上記マルチキャップ10の動きは、第1フランジ16が内壁Iに当接していることで抑制される。
特に、本実施形態では、第1フランジ16の径L1が第2フランジ18の径L2よりも大きくなっている(図5参照)。これにより、第1フランジ16は、第2フランジ18と内壁Iとの当接位置を支点とするマルチキャップ10の姿勢変動をより強く抑制することが可能となっている。
このように、第1フランジ16は、第2フランジ18との協働により、チューブTに対するマルチキャップ10の姿勢を保持する姿勢保持機能を発揮する。
<<対応最小径チューブTminに取り付けられた場合>>
マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合(図7参照)、対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合と同様、第1フランジ16及び第2フランジ18が内壁Iに当接することから、上述の原理によってマルチキャップ10の姿勢が保持される。つまり、この場合も、第1フランジ16は、第2フランジ18との協働により、チューブTに対するマルチキャップ10の姿勢を保持する姿勢保持機能を発揮する。
一方、マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合には、仮に、第1フランジ16が想定外の変形をしてしまうと、第1フランジ16の少なくとも一部分が適切に内壁Iに当接できなくなって、マルチキャップ10の姿勢が保持できなくなり得る。ここで、第1フランジ16についての想定される変形とは、図7に示すように、第1フランジ16の周方向全体に亘って、根元部分(支柱14側)に比して側端部分が上側となる変形(これを「上方変形」と呼ぶ)である。第1フランジ16の少なくとも一部分において、根元部分に比して側端部分が下方となる変形(これを「下方変形」と呼ぶ)は、想定外の変形となる。
第1フランジ16が対応最小径チューブTminに挿入されると、第1フランジ16は内壁Iから受ける力により変形させられることになる。ここで、対応最小径チューブTminのように、支柱14と内壁Iとの間に狭いスペースしかない場合、第1フランジ16の変位のしわ寄せが第1フランジ16の周方向に生じる場合がある。仮に、第1フランジ16にスリット30が設けられない場合、第1フランジ16の周方向における変位のしわ寄せを吸収することができず、第1フランジ16の一部分において不意に下方変形が生じてしまうおそれがある。この場合、側面視において第1フランジ16の側方端が極端に波打つような形状となり、第1フランジ16の側方端が適切に内壁Iに当接できなくなる部分が生じ得る。
本実施形態では、第1フランジ16に設けられたスリット30(図3参照)が閉じる(互いに対向するスリット30の内側面30a(図4参照)が接近する方向に移動する)ことで、第1フランジ16の周方向における変位のしわ寄せを吸収することができる。換言すれば、スリット30は、第1フランジ16の周方向における変位の逃げ場として機能する。スリット30が閉じて第1フランジ16の周方向における変位のしわ寄せを吸収することで、第1フランジ16の想定外の変形が抑制される。このように、スリット30の作用により、第1フランジ16による姿勢保持機能を発揮することを可能としている。
また、本実施形態では、支柱14の側面であって、第1フランジ16の接続位置の上側に隣接する位置に溝32が設けられている。溝32は、第1フランジ16の上方変形を補助する(促す)機能を発揮する。すなわち、溝32により、第1フランジ16の少なくとも一部分が下方変形することが抑制される。このように、溝32の作用によっても、第1フランジ16による姿勢保持機能を発揮することを可能としている。
<マルチキャップの作用(止水機能)>
<<対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合>>
マルチキャップ10が対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合、第2フランジ18が主に止水機能を発揮する。上述の通り、第2フランジ18の径L2は、対応最大径チューブTmaxの径よりもわずかに大きくなっている。したがって、マルチキャップ10が対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合、第2フランジ18の周方向全体に亘って、その側方端が内壁Iに当接する。これにより、対応最大径チューブTmaxに入れられた液体試料の漏れが抑制される。なお、本実施形態では、第2フランジ18の径L2は、対応最大径チューブTmaxの径より0.1mm大きくなっているが、これは、止水機能を発揮するための最低限の大きさである。尤も、止水機能を発揮するための最低限の大きさは、第2フランジ18の材質などによって変動し得る。
本実施形態では、第2フランジ18の側方外側面42aが、自然状態において上下方向に平行な面となっている。第2フランジ18の径L2は、対応最大径チューブTmaxの径よりわずかに大きい程度であるから、第2フランジ18が対応最大径チューブTmaxに挿入されても、第2フランジ18はそれほど変形せずに、側方外側面42aが内壁Iに当接する。つまり、側方外側面42aと内壁Iとが略平行となる状態で互いに当接することとなり、側方外側面42aと内壁Iとの接触面積を広くすることができる。これにより、第2フランジ18による止水性能が向上する。詳しくは、側方外側面42aと内壁Iとの隙間から漏れ出る液体試料の量が低減される。
また、キャップ頭部12の下面12aがチューブTの上面Uに当接することでも(図1参照)、止水機能が発揮される。
<<対応最小径チューブTminに取り付けられた場合>>
マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合、主に第2フランジ18が止水機能を発揮するが、仮に、第2フランジ18が液体試料の漏れを防ぎきれなかった場合、第1フランジ16も補助的な止水機能を発揮する。
マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合、対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合と同様、第2フランジ18が内壁Iに当接することで、上述の原理によって止水機能が発揮される。
マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合には、仮に、第2フランジ18が想定外の変形をしてしまうと、第2フランジ18の少なくとも一部分が適切に内壁Iに当接できなくなって、止水機能が好適に発揮できなくなり得る。ここで、第2フランジ18についての想定される変形とは、図7に示すように、第2フランジ18の周方向全体に亘る上方変形である。第2フランジ18の少なくとも一部分における下方変形は、想定外の変形となる。
まず、第2フランジ18が全体としてお椀形状を呈していることで、マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合における第2フランジ18の想定外の変形が抑制される。すなわち、第2フランジ18は、自然状態において、側方に向かうにつれて上側に伸びるような形状を有しているから、上方から開口部Oに第2フランジ18が入れられたときに、第2フランジ18が下方変形することが抑制されている。
図8は、対応最小径チューブTminに取り付けられたマルチキャップ10の底面図である。対応最小径チューブTminの内壁Iから力を受けて第2フランジ18が変形すると、その力が支柱14に伝搬して支柱14も側方からの力を受けることになる。中空である支柱14は、側方からの力を受けると、図8に示すように水平断面形状が楕円形状となるように弾性変形する。この支柱14の弾性変形が、第2フランジ18の想定外の変形を抑制する。
具体的には、仮に支柱14が変形しない場合に、支柱14の外側面と対応最小径チューブTminの内壁Iとの間のスペースだけでは、第2フランジ18が収まるスペースとしては不十分である場合、第2フランジ18がいわば無理やり当該スペースに押し込まれ、これにより第2フランジ18が想定外の変形をしてしまう場合がある。本実施形態では、支柱14が弾性変形して、その周方向の一部分については、支柱14と内壁Iとの間のスペースが広く取られる。すなわち、周方向に沿って、支柱14から内壁Iまでの距離に差が生まれる。これにより、周方向に沿って、第2フランジ18の傾きにも差が生じ、第2フランジ18が上下方向に逃げることができるようになる。より詳しくは、第2フランジ18のうち、外周部42に比して上方変形し難い内周部40が支柱14の弾性変形に追従して変形する(もちろん内周部40も内壁Iからの力により上方変形可能である)、具体的には、支柱14が、その周方向の一部分(図8の例では支柱14の上側及び下側)において、径方向中心側に変位するように変形することで、上述のように、外周部42が上下方向に逃げることが可能となり、外周部42の想定外の変形が抑制される。なお、図7に示すように、支柱14の弾性変形に伴って、側面視において、第2フランジ18の側端部が多少波打つが、これは想定内の変形である。
本実施形態では、支柱14は、下方に開放した形状を有している。これにより、支柱14は、その上側に比して下側の方が弾性変形し易くなっていると言える。第2フランジ18は、支柱14の下側、少なくとも第1フランジ16よりも下方にあるから、支柱14が下方に開放した形状を有していることで、第2フランジ18の近傍において支柱14が弾性変形し易くなっていると言える。これにより、第2フランジ18の想定外の変形がより抑制される。
また、本実施形態では、支柱14の側壁14bは、下端側に近づく程肉薄となっている。これによっても、支柱14は、その上側に比して下側の方が弾性変形し易くなっていると言える。このように、側壁14bは、下端側に近づく程肉薄となっていることで、さらに、第2フランジ18の想定外の変形が抑制される。
以上の通り、マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合、第2フランジ18の想定外の変形が抑制されることによって、第2フランジ18による止水機能が好適に発揮される。
上述の通り、マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられると、第1フランジ16に設けられたスリット30が閉じた上で、第1フランジ16の側端部が内壁Iに当接する。これにより、第1フランジ16も補助的に止水機能を発揮する。
特に、本実施形態では、スリット30は、側面視において上下方向とは平行な方向でない方向に延びるように設けられている。これにより、スリット30が閉じたとき、内側面30a(図4参照)同士の当接面が側面視において上下方向に対して角度を有することになる。したがって、当該液体試料は、少なくとも内側面30a同士の当接面の隙間を上下方向に流れることができない。換言すれば、液体試料が第1フランジ16の上方に漏れ出るには、液体試料は、内側面30a同士の当接面の隙間を上下方向に対して角度を有する斜め方向に進まなくてはならなくなる。このように、少なくともスリット30が上下方向に延びるように設けられた場合に比して、スリット30が上下方向とは平行な方向でない方向に延びるように設けることで、第1フランジ16による止水性能が向上される。
また、キャップ頭部12の下面12aがチューブTの上面Uに当接することでも、止水機能が発揮される。
<マルチキャップの作用(浮き上がり防止機能)>
チューブTに取り付けられたマルチキャップ10が浮き上がってしまう場合がある。その要因としては、マルチキャップ10をチューブTに取り付けた際に、マルチキャップ10(特に第1フランジ16又は第2フランジ18)が想定外の変形をしてしまい、それにより第1フランジ16又は第2フランジ18が内壁Iを押し返すことで、マルチキャップ10に上方への力がかかってしまう場合があることである。あるいは、浮き上がりの要因としては、マルチキャップ10をチューブTに取り付けた際にチューブT内に空気が圧縮されて密閉されることで発生し得る、圧縮空気による内圧もある。さらに、チューブTの開口部O付近にテーパが設けられている場合、当該テーパも浮き上がりの要因となり得る。
<<対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合>>
マルチキャップ10が対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合、第1フランジ16及び第2フランジ18の変形量はそれほど大きくないため、第1フランジ16及び第2フランジ18の想定外の変形による浮き上がりが起きる可能性は低い。この場合、圧縮空気による内圧が浮き上がりの主要因となる。
本実施形態では、支柱14は、内部空間14aを有し(中空であり)、且つ、下方に開放されている(図2参照)。したがって、マルチキャップ10が対応最大径チューブTmaxに取り付けられたとき、対応最大径チューブTmax内の空間と内部空間14aが連通することになる。すなわち、マルチキャップ10が取り付けられたとき、少なくとも支柱14が下方に開放していない場合に比して、対応最大径チューブTmax内の空間の体積が増加することになる。これにより、少なくとも支柱14が下方に開放していない場合に比して、対応最大径チューブTmaxの内圧が低減され、マルチキャップ10の浮き上がりが抑制される。
特に、本実施形態では、キャップ頭部12も内部空間12cを有し、内部空間12cは支柱14の内部空間14aと連通している。これにより、マルチキャップ10が取り付けられたとき、さらに、内部空間12cの分、対応最大径チューブTmax内の空間の体積が増加するから、対応最大径チューブTmaxの内圧がより低減され、マルチキャップ10の浮き上がりがより抑制される。
また、本実施形態では、第1フランジ16の側方外側面16aが、自然状態において側方及び下方を向く斜面となっている。第1フランジ16が対応最大径チューブTmaxに挿入されると、第1フランジ16の側方端が内壁Iに当接することで、当該側方端が少し上側に変位する。当該変位により、側方外側面16aと内壁Iとが略平行となる状態で互いに当接することとなり、側方外側面16aと内壁Iとの接触面積をより広くすることができる。これにより、側方外側面16aと内壁Iとの間の摩擦力が向上し、マルチキャップ10の浮き上がりが抑制される。
また、本実施形態では、第2フランジ18の側方外側面42aが、自然状態において上下方向に平行な面となっており、上述のように、第2フランジ18が対応最大径チューブTmaxに挿入されると、側方外側面42aと内壁Iとが略平行となる状態で互いに当接する。これにより、側方外側面42aと内壁Iとの間の摩擦力が向上し、マルチキャップ10の浮き上がりが抑制される。
さらに、本実施形態では、第2フランジ18の先端部には、側方外側面42aの上側に連通し、側方及び上方を向く斜面42bが形成されている(図5参照)。チューブTの中には、内壁Iから内側に突出する突出部が設けられている場合がある。当該突出部は、チューブTの内壁Iの全周に亘って延びる突条部である場合もある。第2フランジ18に斜面42bが設けられることで、内壁Iに設けられた突出部に第2フランジ18の側方端がより引っ掛かりやすくなっている。第2フランジ18が突出部に引っ掛かることで、マルチキャップ10の浮き上がりが抑制される。
<<対応最小径チューブTminに取り付けられた場合>>
マルチキャップ10が対応最小径チューブTminに取り付けられた場合、第1フランジ16及び第2フランジ18の想定外の変形、及び、圧縮空気による内圧が浮き上がりの要因となる。圧縮空気の内圧に対しては、支柱14の内部空間14a及びキャップ頭部12の内部空間12cにより、対応最小径チューブTmin内の空間の体積が増加し、対応最小径チューブTminの内圧が低減され、マルチキャップ10の浮き上がりが抑制されることは、マルチキャップ10が対応最大径チューブTmaxに取り付けられた場合と同様である。
第1フランジ16及び第2フランジ18の想定外の変形に対しては、姿勢保持機能及び止水機能の説明で述べた通り、第1フランジ16については、スリット30あるいは溝32の作用により、その想定外の変形が抑制され、第2フランジ18については、全体としてお椀形状を呈していること、あるいは支柱14の弾性変形によって、その想定外の変形が抑制される。このように第1フランジ16及び第2フランジ18の想定外の変形が抑制されることで、マルチキャップ10の浮き上がりが抑制される。
<マルチキャップの作用(挿入力低減)>
マルチキャップ10をチューブTに取り付ける(支柱14、第1フランジ16、及び第2フランジ18をチューブT内に挿入する)際に挿入力が問題になるのは専ら比較的径が小さいチューブTにマルチキャップ10が取り付けられる場合である。したがって、ここでは、マルチキャップ10を対応最小径チューブTminに取り付ける場合について説明する。
マルチキャップ10の挿入力は、第1フランジ16及び第2フランジ18の変形のし易さによって決定される。
第1フランジ16については、スリット30の作用により、想定外の変形が抑制されつつ、より変形し易くなっている。すなわち、スリット30によってマルチキャップ10の挿入力が低減されている。また、溝32が第1フランジ16の上方変形を促している。すなわち、溝32により第1フランジ16が変形し易くなっているため、溝32によってもマルチキャップ10の挿入力が低減されている。
第2フランジ18の内周部40は、その伸長方向に起因して、外周部42よりも上方変形し難くなっている。したがって、マルチキャップ10を対応最小径チューブTminに取り付けるために、内周部40を大きく上方変形させる必要があるならば、大きい挿入力が必要となると言える。しかしながら、本実施形態では、第2フランジ18の内周部40の径L3(図5参照)は、対応最小径チューブTminの径よりも小さくなっている。したがって、第2フランジ18が対応最小径チューブTminに挿入された場合でも、内周部40は内壁Iまで達せず、内周部40が大きく上方変形しなくても、マルチキャップ10を対応最小径チューブTminに取り付けることができる。このように、内周部40の径L3が対応最小径チューブTminの径よりも小さいことによってもマルチキャップ10の挿入力が低減されている。
<マルチキャップの作用(その他の機能)>
マルチキャップ10は、上述の構造を有していることで、上記の機能以外の機能も発揮する。例えば、マルチキャップ10は、平面視においてチューブTの中央にマルチキャップ10を寄せるセンタリング機能を発揮する。具体的には、第2フランジ18が全体としてお椀形状を有していることで、センタリング機能が発揮される。詳しくは、第2フランジ18がセンターずれした状態で開口部OからチューブT内に挿入されると、第2フランジ18の下面が開口部Oの縁に当接する。このとき、第2フランジ18がお椀形状を有しているから、第2フランジ18は、開口部Oの縁からチューブTの中心側へ向かう力を受けることになる。当該力によってマルチキャップ10がチューブTの中心側に寄せられる。
また、上述の通り、マルチキャップ10が有する種々の構成によって、マルチキャップ10の想定外の変形が抑制されている。これは、マルチキャップ10の個体差間の寸法ばらつきによる、マルチキャップ10の変形の個体差を吸収する個体差抑制機能を発揮することになる。例えば、第1フランジ16にスリット30が設けられていることで、第1フランジ16の径L1の寸法に多少ばらつきがあったとしても、どのマルチキャップ10でも第1フランジ16を想定内の変形をさせることができる。第2フランジ18についても、第2フランジ18が上述の形状を有しており、且つ、支柱14と連動して変形することで、第2フランジ18の径L2の寸法に多少ばらつきがあったとしても、どのマルチキャップ10でも第2フランジ18を想定内の変形をさせることができる。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 マルチキャップ、12 キャップ頭部、14 支柱、16 第1フランジ、18 第2フランジ、30 スリット、32 溝、40 内周部、42 外周部。

Claims (7)

  1. キャップ頭部から下方へ向かって伸長し、伸長方向に対する垂直断面の外形が円形である支柱であって、中空であり、側方からの力によって弾性変形可能な支柱と、
    前記支柱の側面から側方に突出してチューブの内壁に当接する第1フランジと、
    前記第1フランジよりも下方において、前記支柱の側面から側方に突出して前記チューブの内壁に当接する第2フランジであって、前記支柱側から側方へ向かうにつれて上側に伸びて、全体としてお椀形状を呈する第2フランジと、
    を備えることを特徴とするチューブ用フランジ付きマルチキャップ。
  2. 前記支柱は、下方に開放した形状を有している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のチューブ用フランジ付きマルチキャップ。
  3. 前記支柱の側壁は、下端側に近づく程肉薄となっている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のチューブ用フランジ付きマルチキャップ。
  4. 前記第2フランジは、前記支柱側の部分である内周部、及び、前記内周部よりも側方側の部分である外周部を有し、
    前記内周部は、径方向断面において第1方向に伸長し、
    前記外周部は、径方向断面において前記第1方向に対して上側に折れ曲がった第2方向に伸長する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のチューブ用フランジ付きマルチキャップ。
  5. 前記外周部の側方外側面は、自然状態において上下方向に平行な面である、
    ことを特徴とする請求項4に記載のチューブ用フランジ付きマルチキャップ。
  6. 前記外周部の先端部には、前記側方外側面の上側に連通し、側方及び上方を向く斜面が形成されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載のチューブ用フランジ付きマルチキャップ。
  7. 前記第2フランジは、前記チューブに注入された試料の漏れを抑制する止水機能を発揮する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のチューブ用フランジ付きマルチキャップ。
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