JP2023074252A - 光センサ、および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体基板の主面の延伸方向の光を検出する。【解決手段】光センサ1は、主面111と、主面111と所定角度をなす受光面106とを有する半導体基板15と、受光面106と離間して、半導体基板15に形成される第1受光部101と、主面111の法線方向から平面視したときに、第1受光部101よりも受光面106から遠ざかる方向に第1受光部101と離間して半導体基板15に形成される第2受光部102とを備え、第1受光部101および第2受光部102は、受光面106に入射された光を受けるように形成されている。【選択図】図6
Description
本開示は、光センサ、および電子機器に関する。
特許文献1には、半導体基板を備える光センサが開示されている。特許文献1に記載の光センサは、半導体基板の主面の法線方向の光を検出する。
特許文献1に記載の光センサは、半導体基板の主面の法線方向の光を検出するが、該主面の延伸方向の光を検出することはできない。たとえば、光センサが搭載される電子機器の設計に応じて、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出する光センサのニーズがある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出することである。
本開示の光センサは、半導体基板と、第1受光部と、第2受光部とを備える。半導体基板は、主面と、主面と所定角度をなす受光面とを有する。第1受光部は、受光面と離間して、半導体基板に形成される。第2受光部は、主面の法線方向から平面視したときに、第1受光部よりも受光面から遠ざかる方向に第1受光部と離間して半導体基板に形成される。第1受光部および第2受光部は、受光面に入射された光を受けるように形成されている。
本開示によれば、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[電子機器について]
図1は、本開示の光センサ装置1が搭載された電子機器100の一例を示す図である。図1の例では、電子機器100は、スマートフォンである。電子機器100は、直方体形状の筐体151を有する。筐体151の内部には、光センサ装置1などの電子部品が収容されている。筐体151は、表面と裏面とを有する。表面と裏面とは矩形状である。また、表面および裏面は、4つの側面で結合されている。表面には、タッチパネル152が形成されている。タッチパネル152は、入力インターフェースをユーザに提供する。
図1は、本開示の光センサ装置1が搭載された電子機器100の一例を示す図である。図1の例では、電子機器100は、スマートフォンである。電子機器100は、直方体形状の筐体151を有する。筐体151の内部には、光センサ装置1などの電子部品が収容されている。筐体151は、表面と裏面とを有する。表面と裏面とは矩形状である。また、表面および裏面は、4つの側面で結合されている。表面には、タッチパネル152が形成されている。タッチパネル152は、入力インターフェースをユーザに提供する。
筐体151の短辺側の側面151Aには、マイクロフォン153が設けられている。マイクロフォン153は、電子機器100の電話機能のための集音装置などとして機能する。また、筐体151の一対の短辺においてマイクロフォン153が位置する側とは反対側の短辺の近傍には、スピーカ154が配置されている。スピーカ154は、電話機能のための音出力装置として機能する。
また、筐体151の長辺側の側面151Bには、受光窓105が配置されている。受光窓105は、透光性を有する薄板部材である。受光窓105は、該受光窓105に入射した光を光センサ装置1に出射する。筐体151内において受光窓105に対向する位置には、光センサ装置1が収容されている。
後述のように、光センサ装置1は光パラメータを算出できる。本実施の形態では、光パラメータは電子機器100の周囲の照度である。したがって、光センサ装置1は、電子機器100が存在する場所に応じた照度を算出し、後述する制御回路は、該照度に応じた制御を実行できる。照度に応じた制御は、たとえば、照度に応じて、タッチパネル152の明るさを調整する制御を含む。なお、光パラメータは、他のパラメータであってもよい。光パラメータは、色温度であってもよく、光の強度であってもよく、光の輝度であってもよい。
なお、光センサ装置1が搭載される電子機器は、他の機器であってもよい。他の機器は、たとえば、携帯電話機、ノートPC(Personal Computer)、タブレットなどのモバイル機器、カーナビ、デジタルカメラなどを含む。
[光センサについて]
図2は、光センサ装置1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、光センサ装置1は、光センサ10、変換部30、演算部40、オシレータ61(Oscillator)と、外部端子21とを備える。光センサ装置1は、光センサ10、変換部30、および演算部40が1つの半導体基板に形成された半導体集積回路である。光センサ装置1の一例は、周囲光の照度を検出する照度センサである。
図2は、光センサ装置1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、光センサ装置1は、光センサ10、変換部30、演算部40、オシレータ61(Oscillator)と、外部端子21とを備える。光センサ装置1は、光センサ10、変換部30、および演算部40が1つの半導体基板に形成された半導体集積回路である。光センサ装置1の一例は、周囲光の照度を検出する照度センサである。
光センサ10は、第1受光部101と、第2受光部102と、第3受光部103とを含む。第1受光部101と、第2受光部102と、第3受光部103とはまとめて「受光部」とも称される。受光部は、フォトダイオードにより構成される。また、第1受光部101と、第2受光部102と、第3受光部103とはそれぞれ、第1受光素子、第2受光素子、および第3受光素子とも称される。第1受光素子、第2受光素子、および第3受光素子は、まとめて「受光素子」とも称される。
受光部は、光が照射されると、該光の照射量に応じた電流または電圧を発生させ、該電流または電圧に応じたアナログ信号を出力する。該出力されたアナログ信号により示される値は、「出力値」とも称される。なお、該アナログ信号は、たとえば、受光部のPN接合部から出力される。
変換部30は、たとえば、例えば積分型のアナログ/デジタル変換回路であり、複数の入力チャネルを有する。本実施の形態では、変換部30は、3チャネルのアナログ/デジタル変換回路を有する。図2においては、アナログ/デジタル変換回路は、ADC(Analog-to-digital converter)と示されている。変換部30は、ADC301、ADC302、およびADC303を有する。ADC301、ADC302、およびADC303は、それぞれ、第1受光部101からのアナログ信号、第2受光部102からのアナログ信号、および第3受光部103からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
演算部40は、例えばLSI(Large Scale Integration)などの集積回路からなり、トランジスタ、キャパシタ、レジスタなどの各種回路素子を含む。演算部40は、ADC301、ADC302、およびADC303からのデジタル信号を受信する。演算部40は、これらのデジタル信号に基づいた数値を用いて、所定の光パラメータ(照度)を算出する。
光センサ装置1は、外部端子21を経由して電源端子(VCC)に接続されている。また、光センサ装置1は、外部端子21を経由してグランド(GND)に接地されている。光センサ装置1においては、外部端子21に印可された電圧は昇圧又は降圧されることにより所定の電圧が生成されて、該電圧は、光センサ10、変換部30、および演算部40などに供給される。
また、演算部40は、制御回路170と、外部端子21を経由して通信線で接続されている。図2の例では、通信線は、シリアルデータバス(SDA:Serial Data Access)と、シリアルクロック(SCL:Serial Clock)とにより構成される。演算部40は、通信線を経由して、演算した照度を示す信号を制御回路170へ出力する。制御回路170は、照度を受信することにより、該照度に応じた制御を実行する。オシレータ61は、所定周波数でパルス駆動されるクロック信号を生成し、該クロック信号を演算部40に出力する。
上述のように、光センサ装置1は、照度(たとえば、電子機器100の周囲の明るさ)を検出する。このような構成である場合において、フォトダイオードは、人間の目と同じ光学特性(視感度)を有することが好ましい。以下、この光学特性を、「人間光学特性」ともいう。図3は、人間光学特性を示す図である。図3、後述の図4および図7の例では、縦軸は、受光感度(フォトダイオードの出力値の大きさ)を示し、横軸は、光の波長(nm)を示す。図3の例では、380~760nmまでの波長域で最大の感度を「1」としている。図3の例では、該波長域のうちの555nmで最大の感度となる。
一般的に、光センサがシリコンIC(Integrated Circuit)の場合、シリコンの光学特性自体は視感度とは異なる。したがって、シリコンICにおいては、光学フィルタを用いて視感度を擬似的に作成する構成が考えられる。しかしながら、このような構成においては、完全な視感度を作成することは困難である。
そこで、異なるピークを持つ2チャネルの特性を用いて、この2チャネルの各々の演算で照度が算出されることが好ましい。図4は、第1チャネルと、第2チャネルとの光学特性を示す図である。図4では、第1チャネルに関する特性は、実線で示されており、第2チャネルに関する特性は、破線で示されている。図4では、第1チャネルにおいて感度がピークとなる波長は、約500nmである一方、第2チャネルにおいて感度がピークとなる波長は、約600nmである例が記載されている。本実施の形態の光センサ装置1は、異なるピークを持つ3チャネルの特性を用いて照度を算出する。
[受光部について]
次に、光センサ10を説明する。図5は、光センサ10が有する半導体基板の主面111の法線方向から、該光センサ10を平面視した図である。図6は、図5の一点鎖線AAにおける光センサ10の断面図である。本実施の形態では、主面111をXY平面とする。主面111の面積は、典型的には、半導体基板15が有する複数の面の面積のうち最も大きい。また、光センサ装置1の厚み方向(主面111の法線方向)をZ軸方向とする。X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向は互いに直交する。半導体基板15(主面111)は、所定方向(図5の例では、X軸方向)に延伸している形状を有する。図5の例では、主面111は、長方形状である。
次に、光センサ10を説明する。図5は、光センサ10が有する半導体基板の主面111の法線方向から、該光センサ10を平面視した図である。図6は、図5の一点鎖線AAにおける光センサ10の断面図である。本実施の形態では、主面111をXY平面とする。主面111の面積は、典型的には、半導体基板15が有する複数の面の面積のうち最も大きい。また、光センサ装置1の厚み方向(主面111の法線方向)をZ軸方向とする。X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向は互いに直交する。半導体基板15(主面111)は、所定方向(図5の例では、X軸方向)に延伸している形状を有する。図5の例では、主面111は、長方形状である。
図6に示すように、光センサ装置1は、半導体基板15を有している。半導体基板15は、P型基板Paを有する。P型基板Paは、シリコンなどの材料で構成される。P型基板Paの表層部には、主面111の法線方向からの平面視において、P型基板の周縁から所定幅を隔てた内側の領域に、P型基板の表面からN型不純物をドーピングすることによって、3つのN層が埋設されている。該3つのN層は、第1N層121と、第2N層122と、第3N層123とを含む。
半導体基板15は、主面111の他、受光面106を有している。受光面106は、光センサ装置1のチップエッジである。
また、N層の表層部には、主面111の法線方向からの平面視において、N層の周縁から間隔を隔てた内側の領域に、N層の表面からP型不純物をドーピングすることによって、P層Pbが埋設されている。
図6においては、第1N層121の部分が第1受光部101に対応する。第2N層122の部分が第2受光部102に対応する。第3N層123の部分が第3受光部103に対応する。このように、第1受光部101と、第2受光部102と、第3受光部103とが、半導体基板15に形成されている。また、図6においては、各受光部のPN接合部において、フォトダイオードが記載されている。
第1受光部101は、主面111の法線方向(Z軸方向)から平面視したときに、受光面106と離間して半導体基板15に形成される。第2受光部102は、主面111の法線方向(Z軸方向)から平面視したときに、第1受光部101よりも受光面106から遠ざかる方向に第1受光部101と離間して半導体基板15に形成される。換言すれば、第2受光部102は、主面111の法線方向(Z軸方向)から平面視したときに、第1受光部101と離間して受光面106とは反対側に半導体基板15に形成される。
また、第3受光部103は、主面111の法線方向(Z軸方向)から平面視したときに、第2受光部102よりも受光面106から遠ざかる方向に第2受光部102と離間して前記半導体基板に形成される。換言すれば、第3受光部103は、主面111の法線方向(Z軸方向)から平面視したときに、第1受光部101とは反対側に第2受光部102と離間して半導体基板15に形成される。つまり、第1受光部101、第2受光部102、および第3受光部103は、受光面106に入射された光を受けるように形成されている。換言すれば、光M1は、受光面106,第1受光部101、第2受光部102、第3受光部103の順番に通過する。
第1受光部101、第2受光部102、および第3受光部103は、主面111の延伸方向に沿って配置されている。また、主面111の延伸方向は、X軸方向の成分を含む。図5の例では、第1受光部101と、第2受光部102と、および第3受光部103は、X軸方向に沿って配置されている。換言すれば、第1受光部101と、第2受光部102と、および第3受光部103は、主面111(半導体基板15)の延伸に基づく長手方向に沿って配置されている。
また、受光面106は、第1受光部101から第2受光部102に向かう所定方向(つまり、X軸方向)の光M1を受ける。受光面106と、主面111とは所定角度を形成する。ここで、本実施形態の所定角度は、90度である。つまり、受光面106と、主面111とは直交する。なお、所定角度は、第1受光部101~第3受光部103が、光M1を受ける角度であれば、他の角度であってもよい。また、受光面106と、主面111とが直交するとは、受光面106と、主面111とがなす角度が90度である場合のみならず、光センサ装置1が適切に光を検出するという効果を達成する上で、該角度が90度とは異なる角度(たとえば、80度以上であり100度以下の角度)であることを含む。つまり、所定角度は、たとえば、80度以上であり100度以下の角度であってもよい。また、所定角度が90度であるという構成は、第1受光部101~第3受光部103が、光M1を受ける角度であれば他の角度である構成を含んでもよい。所定角度は、たとえば、88度以上92度以下としてもよい。また、図6の例では、受光面106の法線方向は、X軸方向と一致する。つまり、第1受光部101と、第2受光部102と、および第3受光部103は、受光面106の法線方向に沿って配置されている、とも表現できる。また、図6に示すように、受光面106は、X軸方向の成分を含む光M1を受ける。
次に、受光面106と受光部との距離を説明する。本実施の形態においては、この距離は、「受光部を主面の法線方向から平面視したときの該受光部の領域(N層の領域)の重心と、受光面106との距離」である。図5の例では、該領域の形状は、円形である。この領域の形状は他の形状であってもよい。図6の例では、受光面106と第1受光部101との距離を距離L1とする。距離L1は、第1受光部101の重心101Gとの距離である。受光面106と第2受光部102との距離を距離L2とする。距離L2は、第2受光部102の重心102Gとの距離である。受光面106と第3受光部103との距離を距離L3とする。距離L3は、第3受光部103の重心103Gとの距離である。図6の例では、距離L3が最も長く、距離L2が2番目に長く、距離L1が最も短い。つまり、L3>L2>L1となる。なお、受光面106と受光部との距離は、他の距離としてもよく、たとえば、受光部を主面の法線方向から平面視したときの該受光部の領域(N層の領域)の受光面106と最も近い部分と、該受光面106との距離としてもよい。
また、フォトダイオード構造を有する受光部は、受光面106からの距離(Z軸方向の距離)が短いほど、短い波長の光を効率よく検出する。図7は、第1受光部101、第2受光部102、第3受光部103が検出する波長と、各受光部の感度との関係を示す図である。図7に示すように、第1受光部101の感度のピークに対応する波長λ1が最も短く、第2受光部102の感度のピークに対応する波長λ2が2番目に短く、第3受光部103の感度のピークに対応する波長λ3が最も長い。つまり、λ1<λ2<λ3となる。
つまり、第1受光部101のフォトダイオードは、波長λ1の光を効率よく検出する。また、第2受光部102のフォトダイオードは、波長λ2の光を効率よく検出する。また、第3受光部103のフォトダイオードは、波長λ3の光を効率よく検出する。換言すれば、第1受光部101は、波長λ1の光を効率よく光電変換する特性を有する。第2受光部102は、波長λ2の光を効率よく光電変換する特性を有する。第3受光部103は、波長λ3の光を効率よく光電変換する特性を有する。
このように、第1受光部101、第2受光部102、および第3受光部103の特性の違いを利用して、演算部40は、第1受光部101からの出力値P1に対して第1値aを乗算した値と、第2受光部102からの出力値P2に対して第2値bを乗算した値と、第3受光部103からの出力値P3に対して第3値cを乗算した値とに基づいて、照度を算出する。本実施の形態では、たとえば、演算部40は、以下の式(1)により、照度Iは算出される。
照度I=a・P1+b・P2+c・P3 (1)
ここで、係数a、係数b、係数cはそれぞれ正または負の実数であり、予め定められる数である。演算部40は、上記の式(1)を算出して、照度Iを出力する。
ここで、係数a、係数b、係数cはそれぞれ正または負の実数であり、予め定められる数である。演算部40は、上記の式(1)を算出して、照度Iを出力する。
従来の光センサにおいては、半導体基板の主面の法線方向の光を検出する。換言すれば、従来の光センサは、該光センサの厚み方向の光を検出する。しかしながら、該主面の延伸方向の光を検出することはできない。たとえば、光センサが搭載される電子機器の設計に応じて、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出する光センサのニーズがある。たとえば、従来の光センサが、図1に示すように、受光窓105が電子機器100の側面に配置させる場合には、第1受光部と第2受光部との距離、および第2受光部と第3受光部との距離を十分確保できない。したがって、各受光部において、図7に示すような感度のピークに対応する波長を十分に異ならせることができず、適切に光を検出することができない。よって、従来の光センサは、図1のような電子機器100に適用することはできないという問題が生じ得る。
そこで、本実施の形態の光センサ装置1の第1受光部101、第2受光部102、および第3受光部103は、図5よび図6に示すように、主面111の法線方向(Z軸方向)から平面視したときに、互いに離間して配置される。したがって、第1受光部101と第2受光部102との距離、および第2受光部102と第3受光部103との距離を十分確保できる。各受光部において、図7に示すように、感度のピークに対応する波長を十分に異ならせることができ、適切に光M1を検出することができる。よって、光センサ装置1は、半導体基板の主面の延伸方向の光M1を検出することができる。
なお、図6の例では、Z軸方向において、第1受光部101は、第2受光部102および第3受光部103よりも高い位置に配置されている。各受光部のZ軸方向における距離の差異は小さい。したがって、各受光部のZ軸方向における距離の差異による該各受光部の特性の相違は殆どない。したがって、各受光部のZ軸方向における距離の差異による照度算出への影響は殆どない。
また、光センサ装置1は、第3受光部103を有することから、「第3受光部103を有さない光センサ」と比較し、より高い精度で光を検出することができる。
また、演算部40は、たとえば、上記の式(1)により照度Iを算出できる。したがって、光センサ装置1は、比較的簡易な演算で、照度Iを算出できる。
また、電子機器100は、光センサ装置1を備える。したがって、半導体基板15の主面111の延伸方向の光M1を検出することができる電子機器100が提供される。
また、図1に示すように、側面151Bは、透光性を有する受光窓105を有する。図5および図6に示すように該受光窓105は、受光面106と対向する。したがって、受光面106は、受光窓105により保護される。
また、図1、図5、および図6に示すように、電子機器100において、受光面106は、側面151Bに対向して配置される。したがって、側面151Bに対向して受光面106が配置されている電子機器100であっても、該電子機器に内蔵される光センサ装置1は、光を検出することができる。
また、図6に示すように、光センサ装置1は、主面111の法線方向の光(図6の光M2)を遮断する遮断層251をさらに備える。本実施の形態の遮断層251は、アルミニウム配線層により構成される。遮断層251は、たとえば、400~1100nmの波長を遮断する。また、遮断層251は、他の素材としてもよい。たとえば、遮断層251は、多層膜フィルタとしてもよい。多層膜フィルタ51は、たとえば、二酸化チタン(TiO2)と、二酸化ケイ素(SiO2)との積層により構成される。また、遮断層251は、有機カラーフィルタとしてもよい。遮断層251と、半導体基板15との間に、絶縁膜252が配置される。
光センサ装置1は、第1受光部101、第2受光部102、および第3受光部103による光の検出を阻害する光(図6の例では、光M2)を遮断することができる。したがって、光センサ装置1の光の検出の精度を向上させることができる。
次に、距離L1、距離L2、距離L3の好ましい値を説明する。距離L1、距離L2、および距離L3は、以下の距離が好ましいことが発明者により確認されている。また、距離L1、距離L2、および距離L3は、以下の距離と同一の距離のみらず、光センサ装置1が適切に光を検出するという効果を達成する上で、以下の距離とは異なる値であってもよい。
距離L1は、10μm以上50μm以下であることが好ましい。距離L2は、30μm以上70μm以下であることが好ましい。距離L3は、100μm以上140μm以下であることが好ましい。
また、第1受光部101と第2受光部102との距離(つまり、L2-L1の値)は、20μmであることが好ましい。第2受光部102と第3受光部103との距離(つまり、L3-L2の値)は、70μmであることが好ましい。
たとえば、距離L1は、10μmであり、距離L2は、30μmであり、距離L3は、100μmであることが好ましい。
また、光センサ装置1が、LSI(Large Scale Integration)により構成される場合には、光センサ装置1は、受光面106を含むスクライブ領域を有する。スクライブ領域は、約50μmである。したがって、距離L1は、50μmであることが好ましい。この場合には、距離L2は、70μmとなり、距離L3は、140μmである。
以上のように、距離L1~距離L3の上記の値であることにより、光センサ装置1は、第1受光部101、第2受光部102、および第3受光部103により適切に光を検出することができる。
[変形例]
上述の実施の形態では、光センサ装置1の受光部の数は、3つである構成を説明した。しかしながら、受光部の数は、2つとしてもよく、4つ以上としてもよい。たとえば、受光部の数が2つである。つまり、光センサ装置1が、第1受光部101と第2受光部102とを有する場合には、以下の式(2)により照度を算出できる。
上述の実施の形態では、光センサ装置1の受光部の数は、3つである構成を説明した。しかしながら、受光部の数は、2つとしてもよく、4つ以上としてもよい。たとえば、受光部の数が2つである。つまり、光センサ装置1が、第1受光部101と第2受光部102とを有する場合には、以下の式(2)により照度を算出できる。
照度I=a・P1+b・P2 (2)
また、光センサ装置1において、特性がそれぞれ受光部の数は多いほど、より細かい分光特性を形成することができる。したがって、は、該光センサ装置1のサイズ、コスト、および形成すべき分光特性などが設計者などによって、光センサ装置1の受光部の数は決定されることが好ましい。
また、光センサ装置1において、特性がそれぞれ受光部の数は多いほど、より細かい分光特性を形成することができる。したがって、は、該光センサ装置1のサイズ、コスト、および形成すべき分光特性などが設計者などによって、光センサ装置1の受光部の数は決定されることが好ましい。
[付記]
上述したような本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
上述したような本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
(構成1) 一態様に係る光センサは、半導体基板と、第1受光部と、第2受光部とを備える。半導体基板は、主面と、主面と所定角度をなす受光面とを有する。第1受光部は、受光面と離間して、半導体基板に形成される。第2受光部は、主面の法線方向から平面視したときに、第1受光部よりも受光面から遠ざかる方向に第1受光部と離間して半導体基板に形成される。第1受光部および第2受光部は、受光面に入射された光を受けるように形成されている。
このような構成によれば、第1受光部と第2受光部とが、半導体基板の主面の延伸方向に沿って配置される。したがって、光センサは、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出することができる。
(構成2) 構成1に記載の光センサであって、所定角度は、90度である。
このような構成によれば、第1受光部と第2受光部とが、半導体基板の主面の延伸方向に沿って配置される。したがって、光センサは、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出することができる。
このような構成によれば、第1受光部と第2受光部とが、半導体基板の主面の延伸方向に沿って配置される。したがって、光センサは、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出することができる。
(構成3) 構成1または構成2に記載の光センサであって、法線方向の光を遮断する遮断層をさらに備える。
このような構成によれば、第1受光部および第2受光部による光の検出を阻害する光を遮断することができる。
(構成4) 構成1~構成3のいずれか1項に記載の光センサであって、受光面と、法線方向から平面視したときの第1受光部の重心との距離は、10μm以上50μm以下であり、受光面と、法線方向から平面視したときの第2受光部の重心との距離は、30μm以上70μm以下である。
このような構成によれば、第1受光部および第2受光部により適切に光を検出することができる。
(構成5) 構成1~構成4のいずれか1項に記載の光センサであって、主面の法線方向から平面視したときに、第2受光部よりも受光面から遠ざかる方向に第2受光部と離間して半導体基板に形成される第3受光部をさらに備える。
このような構成によれば、高い精度で光を検出することができる。
(構成6) 構成5に記載の光センサであって、受光面と、法線方向から平面視したときの第3受光部の重心との距離は、100μm以上140μm以下である。
(構成6) 構成5に記載の光センサであって、受光面と、法線方向から平面視したときの第3受光部の重心との距離は、100μm以上140μm以下である。
このような構成によれば、第1受光部、第2受光部、および第3受光部により適切に光を検出することができる。
(構成7) 構成5または構成6に記載の光センサであって、第1受光部からの出力値に対して第1値を乗算した値と、第2受光部からの出力値に対して第2値を乗算した値と、第3受光部からの出力値に対して第3値を乗算した値とに基づいて、照度を算出する演算回路をさらに備える。
このような構成によれば、照度を算出することができる。
(構成8) 一態様に係る電子機器は、構成1~構成7のいずれか1項に記載の光センサを備える。
(構成8) 一態様に係る電子機器は、構成1~構成7のいずれか1項に記載の光センサを備える。
このような構成によれば、半導体基板の主面の延伸方向の光を検出することができる電子機器が提供される。
(構成9) 構成8に記載の電子機器は、平板形状であり、電子機器は、主面と側面とを有し、受光面は、側面に対向して配置される。
このような構成によれば、側面に対向して受光面が配置されている電子機器であっても、光を検出することができる。
(構成10) 構成9に記載の電子機器において、側面は、透光性を有する受光窓を有し、受光面は、受光窓と対向する。
このような構成によれば、受光窓により受光面を保護することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 光センサ、10 受光部、15 半導体基板、21 外部端子、30 変換部、40 演算部、51 多層膜フィルタ、61 オシレータ、100 電子機器、101 第1受光部、102 第2受光部、103 第3受光部、105 受光窓、106 受光面、111 主面、151 筐体、151A,151B 側面、152 タッチパネル、153 マイクロフォン、154 スピーカ、170 制御回路、251 遮断層、252 絶縁膜。
Claims (10)
- 主面と、前記主面と所定角度をなす受光面とを有する半導体基板と、
前記受光面と離間して、前記半導体基板に形成される第1受光部と、
前記主面の法線方向から平面視したときに、前記第1受光部よりも前記受光面から遠ざかる方向に前記第1受光部と離間して前記半導体基板に形成される第2受光部とを備え、
前記第1受光部および前記第2受光部は、前記受光面に入射された光を受けるように形成されている、光センサ。 - 前記所定角度は、90度である、請求項1に記載の光センサ。
- 前記法線方向の光を遮断する遮断層をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の光センサ。
- 前記受光面と、前記法線方向から平面視したときの前記第1受光部の重心との距離は、10μm以上50μm以下であり、
前記受光面と、前記法線方向から平面視したときの前記第2受光部の重心との距離は、30μm以上70μm以下である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の光センサ。 - 前記主面の法線方向から平面視したときに、前記第2受光部よりも前記受光面から遠ざかる方向に前記第2受光部と離間して前記半導体基板に形成される第3受光部をさらに備える、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の光センサ。
- 前記受光面と、前記法線方向から平面視したときの前記第3受光部の重心との距離は、100μm以上140μm以下である、請求項5に記載の光センサ。
- 前記第1受光部からの出力値に対して第1値を乗算した値と、
前記第2受光部からの出力値に対して第2値を乗算した値と、
前記第3受光部からの出力値に対して第3値を乗算した値とに基づいて、照度を算出する演算回路をさらに備える、請求項5または請求項6に記載の光センサ。 - 請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の光センサを備える電子機器。
- 前記電子機器は、平板形状であり、
前記電子機器は、主面と側面とを有し、
前記受光面は、前記側面に対向して配置される、請求項8に記載の電子機器。 - 前記側面は、透光性を有する受光窓を有し、
前記受光面は、前記受光窓と対向する、請求項9に記載の電子機器。
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JP2021187112A JP2023074252A (ja) | 2021-11-17 | 2021-11-17 | 光センサ、および電子機器 |
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JP2021187112A Pending JP2023074252A (ja) | 2021-11-17 | 2021-11-17 | 光センサ、および電子機器 |
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- 2021-11-17 JP JP2021187112A patent/JP2023074252A/ja active Pending
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