JP2023073150A - 表示制御方法及び表示制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車内及び車外の撮像画像を見る乗員の乗車時の面白みを向上させ、快適な車両空間を提供する。【解決手段】車両1に搭載されている表示装置30、40を制御する表示制御装置100である。表示制御装置100は、車両1の外部を撮像した第1撮像画像に、前後を特定可能な形態を備える仮想オブジェクトを重畳して表示する第1の表示モードと、車両1の内部を撮像した第2撮像画像に、第1の表示モードとは異なる表示態様の仮想オブジェクトを重畳して表示する第2の表示モードと、を切り替える表示モード切替部143と、第1の表示モードでは、車両1が前進する方向に仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させ、第2の表示モードでは、車両1の内部における座席の前部の向きに仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させる表示制御部146とを備える。【選択図】図4
Description
本発明は、表示装置を制御する表示制御方法及び表示制御装置に関する。
近年、撮像画像にキャラクタを重畳して表示装置に表示する機器が存在する。例えば、銃型コントローラに搭載されたユーザ端末のタッチパネルに表示されるゲーム画面において、撮像画像に含まれる対象マーカに対応する敵キャラクタを出現させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上述した従来技術では、ユーザの進行方向における撮像画像に敵キャラクタを出現させることができる。ここで、車両では、車内及び車外の空間が存在する。そこで、車両に設置されている撮像装置を用いて、車内及び車外の被写体を撮像して、車内及び車外のうちの少なくとも1つの撮像画像を表示装置に表示することが考えられる。また、その撮像画像に仮想オブジェクトを重畳して表示することも考えられる。ただし、車両では、車内、車外等の複数の空間が存在するため、これらの空間を活かした車両におけるユーザ体験の向上を図るための表示制御について改善の余地がある。
本発明は、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の乗車時の面白みを向上させ、快適な車両空間を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、車両に搭載されている表示装置を制御する表示制御方法である。この表示制御方法は、車両の外部を撮像した第1撮像画像に、前後を特定可能な形態を備える仮想オブジェクトを重畳して表示する第1の表示モードと、車両の内部を撮像した第2撮像画像に、第1の表示モードとは異なる表示態様の仮想オブジェクトを重畳して表示する第2の表示モードとを切り替える切替処理と、第1の表示モードでは、車両が前進する方向に仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させ、第2の表示モードでは、車両の内部における座席の前部の向きに仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させる表示制御処理とを含む。
本発明によれば、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の乗車時の面白みを向上させ、快適な車両空間を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[車両の内部構成例]
図1及び図2は、撮像装置10、20と、表示装置30、40との外観構成の一例を示す図である。なお、図1及び図2では、車両1の内部を簡略化して示し、ダッシュボード2、ハンドル3、ウインドシールド4、バックミラー5、カーナビゲーション装置6、運転席7、助手席8以外の図示は省略する。また、図1では、運転席7、助手席8よりも前側を、車両1の後ろ側から見た場合の外観構成例を示し、図2では、後部座席11、12(図6参照)よりも前側を、車両1の後ろ側から見た場合の外観構成例を示す。
図1及び図2は、撮像装置10、20と、表示装置30、40との外観構成の一例を示す図である。なお、図1及び図2では、車両1の内部を簡略化して示し、ダッシュボード2、ハンドル3、ウインドシールド4、バックミラー5、カーナビゲーション装置6、運転席7、助手席8以外の図示は省略する。また、図1では、運転席7、助手席8よりも前側を、車両1の後ろ側から見た場合の外観構成例を示し、図2では、後部座席11、12(図6参照)よりも前側を、車両1の後ろ側から見た場合の外観構成例を示す。
撮像装置10は、車両1の内部の天井に設けられ、車両1の内部の被写体を撮像して画像(画像データ)を生成するものである。例えば、ウインドシールド4の上部、すなわち、バックミラー5の上側に撮像装置10を設けることができる。撮像装置20は、ダッシュボード2の左端部に設けられ、車両1の外部の被写体を撮像して画像(画像データ)を生成するものである。なお、撮像装置10、20は、例えば、被写体を撮像することが可能な1または複数のカメラ機器や画像センサにより構成される。なお、この例では、少なくとも2つの撮像装置10、20を備える例を示すが、3以上の撮像装置を備え、これらの撮像装置のうちの一部の画像を用いてもよい。また、各撮像装置の設置場所については、図1及び図2に示す例に限定されず、適宜変更可能である。また、車両1の全方位に存在する被写体と、車両1の内部の被写体とを取得可能な1または複数の機器、例えば、360度カメラを用いてもよい。
表示装置30、40は、コントローラ140(図4参照)の制御に基づいて各種画像を表示する表示装置である。表示装置30、40は、例えば、ユーザによるタッチ操作によりユーザ操作を受け付けることが可能なタッチパネルとすることができる。なお、表示装置30は、アシスタントモニタと称し、表示装置40は、リアモニタと称することができる。また、表示装置30の代わりに、カーナビゲーション装置6に各種画像を表示してもよい。
具体的には、表示装置30は、助手席8に着座した乗員が見られるように、ダッシュボード2の助手席8側に設けられ、各種画像を表示部31に表示する。表示装置40は、後部座席に着座した乗員が見られるように、車両1の内部の天井の中央付近に設けられ、各種画像を表示部41に表示する。表示装置40として、例えば、支持部材42を用いて天井に取り付けられるフリップダウン式の表示装置、すなわち、折り畳み式の表示装置を用いることができる。なお、この例では、少なくとも2つの表示装置30、40を備える例を示すが、1または3以上の表示装置を備え、これらの表示装置のうちの一部の表示制御を実行してもよい。また、各表示装置の設置場所については、図1及び図2に示す例に限定されず、適宜変更可能である。また、表示装置30、40の表示例については、図5乃至図7、図10に示す。
[車両管理システムの構成例]
図3は、車両1において取得された画像を管理する車両管理システム50のシステム構成の一例を示す図である。
図3は、車両1において取得された画像を管理する車両管理システム50のシステム構成の一例を示す図である。
車両管理システム50は、例えば、ネットワーク60及び管理サーバ70を備え、車両1の表示制御装置100、電子機器80等と通信可能に構成されている。なお、電子機器80は、車両1に乗車している乗員が所持する電子機器であり、無線通信を利用してネットワーク60に接続可能な無線機器である。電子機器80は、例えば、スマートフォン、タブレット機器、移動可能なパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。
ネットワーク60は、公衆回線網、インターネット等のネットワークである。また、車両管理システム50を構成する各機器は、無線通信を利用した通信方式または有線通信を利用した通信方式の何れかの方式、または双方の方式によってネットワーク60に接続される。
管理サーバ70は、通信部71と、制御部72と、記憶部73とを備える。例えば、管理サーバ70は、車両1の表示制御装置100から送信された画像コンテンツを管理し、電子機器80からの要求に応じて画像コンテンツを提供するサーバとすることができる。また、例えば、管理サーバ70は、複数の車両から送信された位置情報を管理し、各車両からの要求に応じて各位置情報を提供することができる。
通信部71は、制御部72の制御に基づいて、有線通信または無線通信を利用して、他の機器との間で各種情報のやりとりを行うものである。すなわち、通信部71は、画像受信部及び画像送信部として機能する。
制御部72は、記憶部73に記憶されている各種プログラムに基づいて各部を制御するものである。制御部72は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置により実現される。
記憶部73は、各種情報を記憶する記憶媒体である。例えば、記憶部73には制御部72が各種処理を行うために必要となる各種情報(例えば、制御プログラム、画像コンテンツ)が記憶される。また、記憶部73には、通信部71を介して取得された各種情報が記憶される。記憶部73として、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、または、これらの組み合わせを用いることができる。
電子機器80は、管理サーバ70から送信された画像コンテンツを表示部に表示させることができる。なお、図3では、ネットワーク60を介して電子機器80及び表示制御装置100間で情報のやりとりを行う例を示すが、電子機器80及び表示制御装置100間で情報を直接やりとりしてもよい。この場合には、例えば、近距離無線通信(例えば、Wi-Fi等の無線LAN、Bluetooth(登録商標))を利用することができる。
[表示制御装置100の構成例]
図4は、車両1に搭載される表示制御装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。表示制御装置100は、例えば、撮像装置10、20により生成された撮像画像に仮想オブジェクトを重畳した画像を表示装置30、40に表示させるものである。なお、仮想オブジェクトは、実空間上に重畳して表示される仮想的な各種物体を意味し、アイコンやキャラクタ等の各種態様とすることが可能である。この仮想オブジェクトの表示例については、図5乃至図7、図10に示す。
図4は、車両1に搭載される表示制御装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。表示制御装置100は、例えば、撮像装置10、20により生成された撮像画像に仮想オブジェクトを重畳した画像を表示装置30、40に表示させるものである。なお、仮想オブジェクトは、実空間上に重畳して表示される仮想的な各種物体を意味し、アイコンやキャラクタ等の各種態様とすることが可能である。この仮想オブジェクトの表示例については、図5乃至図7、図10に示す。
表示制御装置100は、車両システム110と、UI部120と、画像取得部130と、コントローラ140と、記憶部150と、通信部160とを備える。また、コントローラ140は、乗員認識部141と、表示モード判定部142と、表示モード切替部143と、表示オブジェクト決定部144と、撮影制御部145と、表示制御部146とを備える。
車両システム110は、車両1に設置されている制御システムであり、例えば、各種のセンサ類を備える。また、車両システム110は、各センサにより取得された検出情報、車両1の制御信号等を表示モード判定部142及び表示オブジェクト決定部144に出力する。センサ類は、例えば、ミリ波レーダ、LIDAR(Light Detection and Ranging)、ソナー(Sonar)、ストロークセンサ、加速度センサ、車輪測センサ、横Gセンサ、縦Gセンサ、車速センサ、音取得部、着座センサ、位置情報取得部である。なお、音取得部は、車両1の内部または外部に設けられ、コントローラ140の制御に基づいて、車両1の周囲の音(車外の音)及び車内の音を取得する。音取得部として、例えば、1または複数のマイクや音取得センサを用いることができる。なお、車両システム110は、各センサにより取得された検出情報に基づいて、車両1の走行に関する情報や、車両1の周囲に関する情報等を取得することが可能である。また、車両システム110は、運転手による運転操作や、各センサにより取得された検出情報等に基づいて、車両1の制御信号を生成する。この制御信号は、車両1を走行させるための各種制御を実行する際に用いられる信号である。そして、車両システム110は、車両1の制御信号に基づいて、車両1の走行、例えば前進後進、ステアリングに関する各種制御を実行する。
UI部120は、車両1の乗員からの操作を受け付けるとともに、車両1の乗員に各種の情報を提供するインタフェースとして機能するものであり、表示装置30、40を備える。UI部120は、受け付けられた操作内容をコントローラ140に出力し、コントローラ140の制御に基づいて各種の情報を提供する。
画像取得部130は、車両1に関する各種画像(静止画及び動画等)を取得するものであり、撮像装置10、20を備える。撮像装置10、20は、撮像処理により生成された撮像画像(画像データ)をコントローラ140に出力する。
コントローラ140は、記憶部150に記憶されている各種プログラムに基づいて各部を制御するものである。コントローラ140は、例えば、CPU等の処理装置により実現される。なお、車両1の車両ECU(Electronic Control Unit)をコントローラ140としても使用してもよく、車両ECUとは異なる処理装置をコントローラ140として設けてもよい。
乗員認識部141は、撮像装置10により生成された撮像画像に基づいて、車両1の各座席に着座する乗員を認識するものであり、その認識結果を表示オブジェクト決定部144に出力する。すなわち、乗員認識部141は、車両1の各座席に着座する乗員を認識することにより、車両1の各座席に人が存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて、車両1の座席に空きがあるか否かを判定する。このように、乗員認識部141は、仮想オブジェクトの表示位置を探すため、車両1の空席を検出する。例えば、各座席を検出する座席検出処理と、人を認識する人検出処理とを実行することにより、各座席の位置に人が存在するか否かを判定することができる。なお、座席検出処理及び人検出処理については、公知の物体検出技術や人検出技術を用いることができる。なお、撮像装置10が固定して設置されている場合には、座席検出処理を省略し、予め設定されている各座席の位置における人を検出する人検出処理を実行することができる。なお、乗員認識部141は、車両システム110から取得された内部情報に基づいて、車両1の座席に空きがあるか否かを判定してもよい。乗員認識部141は、例えば、車両1の各座席に設置されている着座センサを用いて、車両1の座席に空きがあるか否かを判定することができる。
表示モード判定部142は、車両システム110から出力された情報と、表示装置30、40から出力された操作情報とに基づいて、表示装置30、40における表示モードを判定するものである。そして、表示モード判定部142は、その判定結果を表示モード切替部143及び表示オブジェクト決定部144に出力する。例えば、車外表示モード切替ボタン302(図7(A)(B)参照)の押下操作がされた場合には、車外表示モードに切り替えられたと判定される。一方、車内表示モード切替ボタン303(図7(A)(B)参照)の押下操作がされた場合には、車内表示モードに切り替えられたと判定される。また、表示モード判定部142は、車両システム110から出力された情報に基づいて、表示装置30、40における表示モードの自動切替を判定する。この自動切替の判定例については、図12を参照して詳細に説明する。
表示モード切替部143は、表示モード判定部142から出力された表示モードの判定結果に基づいて、撮像装置10、20により生成された各画像を切り替えるものであり、切り替え後の画像を表示制御部146に出力する。例えば、車内表示モードに切り替えられたと判定された場合には、撮像装置10により生成された撮像画像を表示制御部146に出力する。一方、車外表示モードに切り替えられたと判定された場合には、撮像装置20により生成された撮像画像を表示制御部146に出力する。
表示オブジェクト決定部144は、車両システム110、乗員認識部141、表示モード判定部142、記憶部150から出力された各情報に基づいて、撮像装置10、20に表示させる仮想オブジェクトを決定するものである。例えば、表示オブジェクト決定部144は、記憶部150から取得された仮想オブジェクト情報に基づいて、表示対象となる仮想オブジェクトを生成することができる。この場合に、表示オブジェクト決定部144は、車両システム110、乗員認識部141、表示モード判定部142から取得された各情報に基づいて、表示対象となる仮想オブジェクトの向き、撮像画像における位置、動きを決定する。例えば、表示オブジェクト決定部144は、表示対象となる仮想オブジェクトとしてのキャラクタ画像の向き、位置、動きや、車両画像の表示有無を決定する。なお、仮想オブジェクト情報は、キャラクタ画像や車両画像等の仮想オブジェクトを表示装置30、40に表示する際に用いられる情報である。そして、表示オブジェクト決定部144は、その決定された仮想オブジェクトを表示させるための情報を表示制御部146に出力する。
撮影制御部145は、表示装置30、40に表示されていた画像を記憶部150に格納するための格納処理を実行するものである。具体的には、撮影制御部145は、シャッター操作領域304(図7(A)(B)参照)の押下操作が行われたか否かを判定し、シャッター操作領域304の押下操作がされた際に表示装置30、40に表示されていた画像を画像コンテンツとして記憶部150に格納する。具体的には、撮影制御部145は、シャッター操作領域304の押下操作が行われた際に表示装置30、40に表示されていた画像を表示制御部146から取得し、その取得された画像を画像コンテンツとして記憶部150に格納する。なお、シャッター操作領域304の押下操作のタイミングにおける静止画コンテンツ以外に動画コンテンツを格納するようにしてもよい。また、撮影制御部145は、記憶部150に格納された画像コンテンツを通信部160を介して管理サーバ70に送信する。このように、シャッター操作領域304の押下操作が行われた際に取得された画像コンテンツを記憶部150に格納するとともに、管理サーバ70に送信し、管理サーバ70においても管理することができる。これにより、管理サーバ70に管理されている画像コンテンツを、他の機器、例えば電子機器80(図3参照)を用いて容易に見ることができる。
表示制御部146は、表示装置30、40に各種画像を表示させるための制御を行うものである。具体的には、表示制御部146は、表示モード切替部143から出力された画像に、表示オブジェクト決定部144により決定された仮想オブジェクトを重畳して表示装置30、40に表示させる。この場合に、表示制御部146は、表示装置30、40の双方に同じ画像を表示させてもよく、表示装置30、40のそれぞれに異なる画像を表示させてもよい。また、表示制御部146は、表示装置30、40に表示させた画像を撮影制御部145に出力する。なお、表示装置30、40における表示例については、図5乃至図7等に示す。
記憶部150は、各種情報を記憶する記憶媒体である。例えば、記憶部150には、コントローラ140が各種処理を行うために必要となる各種情報(例えば、制御プログラム、地図情報、仮想オブジェクト情報、画像コンテンツ)が記憶される。また、記憶部150には、通信部160を介して取得された各種情報が記憶される。記憶部150として、例えば、ROM、RAM、HDD、SSD、または、これらの組み合わせを用いることができる。なお、画像コンテンツは、表示装置30、40に表示されていた画像のうち、車両1の乗員の撮影操作に基づいて取得された画像のファイルである。
通信部160は、コントローラ140の制御に基づいて、無線通信を利用して、他の機器との間で各種情報のやりとりを行うものである。例えば、通信部160は、撮影制御部145の制御に基づいて、表示制御部146により表示装置30、40に表示されている画像を画像コンテンツとして管理サーバ70にネットワーク60を介して送信する。また、通信部160は、管理サーバ70や他の外部機器から送信された情報をネットワーク60を介して受信する。
[撮像装置により生成された撮像画像例]
図5及び図6は、撮像装置10、20により生成された撮像画像と、その撮像画像に仮想オブジェクトを重畳した場合の表示例を示す図である。
図5及び図6は、撮像装置10、20により生成された撮像画像と、その撮像画像に仮想オブジェクトを重畳した場合の表示例を示す図である。
図5には、車外表示モードが設定されている場合の表示例を示す。また、図5では、仮想車両を表す車両画像212、222、232と、その仮想車両に乗車することが可能なキャラクタを表すキャラクタ画像211、221、231とを、仮想オブジェクトの一例として示す。仮想オブジェクトを構成するキャラクタは、仮想車両に乗車することが可能な物体であって、顔及び体を備える物体を模したキャラクタの一例である。また、キャラクタ画像211、221、231は、同一のキャラクタの表示態様を変更したものである。このように、本実施形態で示す仮想オブジェクトは、前後を特定可能な形態を備えるものであり、例えば、顔及び体を備える物体を模したキャラクタ、仮想車両である。なお、キャラクタは、機械的なロボットを模したキャラクタや、生物的な動物、植物等を模したキャラクタとすることができる。
図5の左上に示す画像200は、撮像装置20により生成された撮像画像であり、車両1の前方の被写体を含む画像である。図5では、車両1の前方を走行する複数の車両、対向車等が含まれる画像200を示す。この場合に、図5の右上に示すように、キャラクタが仮想車両に乗車している合成画像を車両画像212及びキャラクタ画像211として画像200の左下に重畳した画像210とすることができる。また、図5の左下に示すように、車両画像222及びキャラクタ画像221を画像200の右下に重畳して画像220とすることができる。また、図5の右下に示すように、車両画像232及びキャラクタ画像231を画像200の左上に重畳して画像230とすることができる。
なお、キャラクタ画像及び車両画像を重畳する位置については、予め設定してもよく、ユーザ指示に基づいて設定するようにしてもよい。また、車両1の周囲の環境や車両1の内部の環境に応じて適宜設定してもよい。例えば、撮像装置20により生成された撮像画像に含まれる物体、例えば先行車を検出し、先行車が存在しない位置をキャラクタ画像及び車両画像を重畳する位置とすることができる。例えば、車両1の前方が混雑している場合には、図5の右下に示すように、車両画像232及びキャラクタ画像231が上空を飛んでいるような画像230とすることもできる。
なお、キャラクタ画像及び車両画像の表示態様については、車両1が前進をしている場合には、車両1の前方を進行するような態様とすることが好ましい。例えば、画像210、220、230における車両画像212、222、232、キャラクタ画像211、221、231のように、キャラクタ及び仮想車両が車両1の進行方向を向くような態様とすることが好ましい。
また、キャラクタ画像及び車両画像の表示態様については、車両1の制御信号に基づいて、適宜変更してもよい。例えば、キャラクタ及び仮想車両を傾けたり、走らせたり、撮像画像における表示位置を移動させたりして表示態様を変更することができる。例えば、車両1が右側に曲がる場合には、キャラクタ及び仮想車両が右側を向くような態様とし、車両1が左側に曲がる場合には、キャラクタ及び仮想車両が左側を向くような態様とすることができる。この場合に、キャラクタのうちの一部、または、仮想車両のうちの一部のみを曲げてもよく、キャラクタの顔が曲がる先を見るような演出や、曲がる方向に体を傾けるような演出を実行してもよい。なお、キャラクタ及び仮想車両が左側を向くような態様となる表示例を図7(D)に示す。
また、例えば、車両1が登坂路を走行する場合には、キャラクタ及び仮想車両からなる仮想オブジェクトが坂を上るような態様とし、車両1が下り坂を走行する場合には、当該仮想オブジェクトが坂を下るような態様とすることができる。すなわち、仮想車両のピッチ方向を上げるように変更したり、撮像画像における仮想車両の位置を縦方向に移動して変更したりことができる。
また、例えば、車両1が高速道路を走行する場合には、キャラクタ及び仮想車両が高速走行するような態様とすることができる。すなわち、キャラクタ及び仮想車両を車両1の前方において遠方に高速で進ませるように変更することができる。
また、例えば、車両1が後進する場合には、キャラクタ画像の顔のみが後ろを向くような態様とすることができる。この表示例を図7(C)に示す。
また、キャラクタ画像及び車両画像の表示態様については、車両1の周囲の環境や車両1の内部の環境に応じて適宜設定してもよい。例えば、車両1の走行時の天候に応じてキャラクタ画像及び車両画像の表示態様を変更することができる。例えば、車両1が雨天時に走行している場合には、仮想車両に乗車したキャラクタが傘をさしたり、キャラクタが乗車する仮想車両に屋根を設けたり、仮想車両に乗車したキャラクタをびしょ濡れにしたりすることができる。なお、天候情報については、ネットワーク60を介して外部機器、例えば気象情報提供サーバから取得可能である。また、例えば、車両1の乗員の声の音量が基準値以上となった場合には、楽しそうだねとつぶやく吹出画像をキャラクタ画像の付近に表示したり、笑顔で振り向くようなキャラクタ画像を表示したりする表示態様とすることができる。
このように、車両1の状態に応じたアクションをキャラクタ画像及び車両画像で行うことができる。
上述の通り、車両1の乗員が実際に見ている画像と同じ画像200に、車両画像212、222、232及び、キャラクタ画像211、221、231からなる仮想オブジェクトを重畳した画像210、220、230を表示装置30、40に表示することにより、車両1の乗員は、仮想オブジェクトのキャラクタとともに車両1に乗車していることを疑似的に体験することができる。なお、図5では、キャラクタが仮想車両に乗っている合成画像を仮想オブジェクトとして表示する例を示すが、キャラクタが仮想車両に乗らずに、道路上を走る画像を仮想オブジェクトとして表示してもよい。
図6には、車内表示モードが設定されている場合の表示例を示す。また、図6では、図5に示すキャラクタと同じキャラクタを表すキャラクタ画像261、271、281を示す。なお、キャラクタ画像261、271、281は、図5に示すキャラクタと同一のキャラクタの表示態様を変更したものであり、図5に示すキャラクタを前向きにしたものである。
図6の左上に示す画像250は、撮像装置10により生成された撮像画像であり、車両1の内部の被写体を含む画像である。図6では、車両1の運転席7に乗車する運転手U1、後部座席11に乗車する乗員U2等が含まれる画像250を示す。この場合に、図6の右上に示すように、キャラクタ画像261を運転手U1の顔に重畳した画像260とすることができる。また、図6の左下に示すように、キャラクタ画像271を助手席8に重畳した画像270とすることができる。この画像270は、キャラクタがシートベルトをしているような表示態様とするため、キャラクタ画像271にシートベルト画像272を重畳して表示することができる。また、図6の右下に示すように、キャラクタ画像281を乗員U2の膝の上に重畳した画像280とすることができる。
なお、キャラクタ画像を重畳する位置については、予め設定してもよく、ユーザ指示に基づいて設定するようにしてもよい。また、車両1の周囲の環境や車両1の内部の環境に応じて適宜設定してもよい。例えば、撮像装置10により生成された撮像画像に含まれる乗員を検出し、乗員が存在しない空席の位置にキャラクタ画像を重畳することができる。例えば、図6の左下に示すように、キャラクタが助手席に座っているような画像270とすることができる。また、例えば、撮像装置10により生成された撮像画像に含まれる乗員の一部にキャラクタ画像を重畳することができる。例えば、図6の右上に示すように、キャラクタが運転手U1の顔付近に存在するような画像260とすることができる。この場合に、例えば、キャラクタ画像を運転手U1の顔全体に重畳させるように表示することにより、運転手U1が表示装置30に表示されている自分の顔を気にする必要がなくなり、運転に集中することができる。また、例えば、車両1がタクシーである場合には、タクシーの運転手にキャラクタ画像を重畳させることにより、キャラクタとともにタクシー利用者のみの画像を表示することができる。また、例えば、図6の右下に示すように、キャラクタを乗員がだっこしているような画像280とすることができる。これらにより、キャラクタが乗員と一緒に座っているような演出や、車両1に一緒に乗っているような演出を実行することができる。
なお、キャラクタ画像及び車両画像の表示態様については、車両1の内部の座席の前方方向をキャラクタの顔が向くような態様とすることが好ましい。例えば、画像260、270、280におけるキャラクタ画像261、271、281のように、座席の前方方向をキャラクタの顔が向くような態様とすることが好ましい。なお、バス等の車両の中には、車両の前方ではなく、左右方向や後方を座席が向いていることも想定される。この場合には、左右方向や後方を向いている座席の方向をキャラクタの顔が向くような態様とすることが好ましい。
また、キャラクタ画像及び車両画像の表示態様については、車両1の制御信号に基づいて、適宜変更してもよい。例えば、車両1が右側に曲がる場合には、キャラクタが右側を向くような態様とし、車両1が左側に曲がる場合には、キャラクタが左側を向くような態様とすることができる。また、例えば、車両1が登坂を走行する場合には、キャラクタが上を見上げるような態様とし、車両1が下り坂を走行する場合には、キャラクタが下を見るような態様とすることができる。また、例えば、車両1が後進する場合には、キャラクタ画像の顔のみが後ろを向くような態様とすることができる。
このように、車両1の内部空間を表す画像250に、キャラクタ画像261、271、281を重畳した画像260、270、280を表示装置30、40に表示することにより、車両1の乗員U2は、仮想オブジェクトのキャラクタとともに車両1に乗車していることを疑似的に体験することができる。
なお、表示装置30、40の表示内容については同一の表示モードを表示してもよく、それぞれに異なる表示モードを表示してもよい。
[表示モードの切替例]
図7は、表示装置30、40に表示される画像の表示モードを切り替える場合の画像の遷移例と、車両1の制御信号に基づいてキャラクタ画像及び車両画像の表示態様を変更する場合の表示例とを示す図である。なお、図7(A)に示すキャラクタ画像305及び車両画像306と、図7(B)に示すキャラクタ画像371及び車両画像372とは、図5の右上に示すキャラクタ画像211及び車両画像212に対応する。また、図7(A)に示すキャラクタ画像321と、図7(B)に示すキャラクタ画像351とは、図6の右上に示すキャラクタ画像261に対応する。
図7は、表示装置30、40に表示される画像の表示モードを切り替える場合の画像の遷移例と、車両1の制御信号に基づいてキャラクタ画像及び車両画像の表示態様を変更する場合の表示例とを示す図である。なお、図7(A)に示すキャラクタ画像305及び車両画像306と、図7(B)に示すキャラクタ画像371及び車両画像372とは、図5の右上に示すキャラクタ画像211及び車両画像212に対応する。また、図7(A)に示すキャラクタ画像321と、図7(B)に示すキャラクタ画像351とは、図6の右上に示すキャラクタ画像261に対応する。
図7(A)には、車外表示モードから車内表示モードへの切替操作が行われた場合の遷移例を示す。具体的には、車外表示モードが設定されている場合には、撮像装置20により生成された撮像画像を含む車外表示モード画面300が表示装置30、40に表示される。なお、車外表示モード画面300には、図5の右上に示す画像210に、モード切替領域301と、シャッター操作領域304とが重畳されている。
図7(B)には、車内表示モードから車外表示モードへの切替操作が行われた場合の遷移例を示す。具体的には、車内表示モードが設定されている場合には、撮像装置10により生成された撮像画像を含む車内表示モード画面350が表示装置30、40に表示される。なお、車内表示モード画面350には、図6の右上に示す画像260に、モード切替領域301と、シャッター操作領域304とが重畳されている。
モード切替領域301は、表示装置30、40に表示される画像の表示モードを切り換える切換操作を行う場合に用いられる領域である。具体的には、モード切替領域301には、車外表示モード切替ボタン302と、車内表示モード切替ボタン303とが表示される。
図7(A)に示すように、車外表示モード画面300が表示されている場合に、車内表示モード切替ボタン303が乗員により押下されると、車内表示モードが設定される。この場合には、車内表示モードに切り替えることを通知するための車内表示モード切替画面310が一時的に表示された後に、撮像装置10により生成された撮像画像に、キャラクタ画像321が重畳された画像を含む車内表示モード画面320が表示される。
図7(B)に示すように、車内表示モード画面350が表示されている場合に、車外表示モード切替ボタン302が乗員により押下されると、車外表示モードが設定される。この場合には、車外表示モードに切り替えることを通知するための車外表示モード切替画面360が一時的に表示された後に、撮像装置20により生成された撮像画像に、キャラクタ画像371及び車両画像372が重畳された画像を含む車外表示モード画面370が表示される。
シャッター操作領域304は、表示装置30、40に表示されている画像を記録する際に用いられる領域である。具体的には、シャッター操作領域304が乗員により押下されると、その押下操作が行われた表示装置に、その押下操作の際に表示されていた画像が画像コンテンツとして記憶部150に格納される。この場合に、押下したタイミングの画像とともに、その前後の所定時間内の画像を静止画コンテンツまたは動画コンテンツとして格納してもよい。また、静止画とともに、その所定時間内に音取得部により取得された音を、文字情報として、画像に関連付けて記録してもよい。また、動画とともに音情報を記録してもよい。
なお、ここでは、乗員による手動操作により表示モードを切り替える例を示すが、他の方法により表示モードを切り替えてもよい。例えば、乗員が発する音声により表示モードを切り替えてもよいし、又は表示モードを自動で切り替えてもよい。例えば、乗員が「表示モードを切り替えて」と発した場合に、表示モードを切り替えてもよい。この場合には、音取得部から取得された音情報を解析することにより、乗員が発する音声を取得することが可能である。なお、表示モードを自動で切り替える例については、図10乃至図12を参照して詳細に説明する。
図7(C)には、車外表示モードが設定されている場合において、車両1が後進するときに表示される車外表示モード画面380の表示例を示す。上述したように、車両1が後進する場合には、車両画像382に乗車したキャラクタ画像381の顔のみが後ろを向くような態様とすることができる。すなわち、キャラクタ及び仮想車両のうちの一部、例えば顔や腕のみが車両1の後方を向き、他の部分は、車両1の前方を向くような表示態様とすることができる。
図7(D)には、車外表示モードが設定されている場合において、車両1が左側に曲がるときに表示される車外表示モード画面390の表示例を示す。上述したように、車両1が左側に曲がる場合には、キャラクタ画像391及び車両画像392が曲がる方向、すなわち左方向を向くような態様とすることができる。
[表示制御装置の動作例]
図8は、表示制御装置100における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。また、この表示制御処理は、記憶部150に記憶されているプログラムに基づいてコントローラ140により実行される。また、この表示制御処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この表示制御処理では、図1乃至図7を適宜参照して説明する。
図8は、表示制御装置100における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。また、この表示制御処理は、記憶部150に記憶されているプログラムに基づいてコントローラ140により実行される。また、この表示制御処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この表示制御処理では、図1乃至図7を適宜参照して説明する。
なお、図8では、表示装置30及び表示装置40の表示モードを同時に切り替える例を示すが、表示装置30及び表示装置40のそれぞれの表示モードの切り替えは、各装置における切替操作に応じて装置毎に行うようにしてもよい。
ステップS501において、表示モード判定部142は、現在の表示モードを判定する。例えば、乗員により表示モードが切り替えられていない場合には、現在の表示モードが継続されていると判定され、乗員の操作により表示モードが切り替えられた場合には、切り替え後の表示モードを判定する。例えば、図7(A)(B)に示すモード切替領域301において、車外表示モード切替ボタン302の押下操作がされた場合には、車外表示モードに切り替えられたと判定される。一方、図7(A)(B)に示すモード切替領域301において、車内表示モード切替ボタン303の押下操作がされた場合には、車内表示モードに切り替えられたと判定される。現在の表示モードが車外表示モードに設定されている場合、または、車内表示モードから車外表示モードに切り替えられた場合には、ステップS502に進む。一方、現在の表示モードが車内表示モードに設定されている場合、または、車外表示モードから車内表示モードに切り替えられた場合には、ステップS509に進む。
ステップS502において、表示オブジェクト決定部144は、車両1の制御信号、車両1の走行に関する情報、車両1の周囲に関する情報を含む関連情報を車両システム110から取得する。そして、表示オブジェクト決定部144は、取得された関連情報に基づいて、表示装置30、40に表示させるキャラクタ画像及び車両画像を決定する。
ステップS503において、表示制御部146は、前回の表示モードが車外表示モードであったか否かを判定する。前回の表示モードが車外表示モードであった場合には、ステップS506に進む。一方、前回の表示モードが車内表示モードであった場合には、ステップS504に進む。
ステップS504において、表示制御部146は、表示モードを切り替えることを乗員に通知するための表示モード切替画面を表示装置30、40に表示させる。例えば、図7(B)に示すように、車外表示モード切替画面360が表示装置30、40に表示される。
ステップS505において、表示制御部146は、車両1の進行方向に前進する仮想車両に乗ったキャラクタを車両1の実景に重畳して表示装置30、40に表示させる。具体的には、表示制御部146は、撮像装置20により生成された撮像画像に、表示オブジェクト決定部144により決定されたキャラクタ画像及び車両画像を重畳した車外表示モード画面を表示装置30、40に表示させる。例えば、図7(B)に示すように、車外表示モード画面370が表示装置30、40に表示される。
ステップS506において、表示制御部146は、車両1の制御信号、車両1の走行に関する情報、車両1の周囲に関する情報を含む関連情報に基づいて、表示装置30、40に表示させる仮想車両やキャラクタを変更する。具体的には、表示制御部146は、撮像装置20により生成された撮像画像に、表示オブジェクト決定部144により決定されたキャラクタ画像及び車両画像を重畳した車外表示モード画面を表示装置30、40に表示させる。なお、キャラクタ画像及び車両画像に変更がない場合には、同一のキャラクタ画像及び車両画像の表示を継続する。
ステップS507において、撮影制御部145は、撮影ボタンが押下されたか否かを判定する。例えば、表示装置30、40に表示されているシャッター操作領域304(図7(A)(B)参照)の押下操作が行われたか否かが判定される。撮影ボタンが押下された場合には、ステップS508に進む。一方、撮影ボタンが押下されていない場合には、表示制御処理の動作を終了する。
ステップS508において、撮影制御部145は、撮影ボタンが押下された際に表示装置30、40に表示されていた画像を画像コンテンツとして記憶部150に格納するための格納処理を実行する。また、撮影制御部145は、記憶部150に格納された画像コンテンツを通信部160を介して管理サーバ70に送信する。
ステップS509において、表示オブジェクト決定部144は、車両1の内部に関する内部情報を車両システム110から取得する。そして、表示オブジェクト決定部144は、取得された内部情報に基づいて、表示装置30、40に表示させるキャラクタ画像及び車両画像を決定する。
ステップS510において、表示制御部146は、前回の表示モードが車内表示モードであったか否かを判定する。前回の表示モードが車内表示モードであった場合には、ステップS515に進む。一方、前回の表示モードが車外表示モードであった場合には、ステップS511に進む。
ステップS511において、表示制御部146は、表示モードを切り替えることを乗員に通知するための表示モード切替画面を表示装置30、40に表示させる。例えば、図7(A)に示すように、車内表示モード切替画面310が表示装置30、40に表示される。
ステップS512において、乗員認識部141は、撮像装置10により生成された撮像画像に基づいて、車両1の座席に空きがあるか否かを判定する。車両1の座席に空きがある場合には、ステップS513に進む。一方、車両1の座席に空きがない場合には、ステップS514に進む。
ステップS513において、表示制御部146は、車両1の空いている座席にキャラクタ画像を重畳して表示装置30、40に表示させる。具体的には、表示オブジェクト決定部144は、乗員認識部141により空きがあると判定された座席にキャラクタ画像を配置することを決定する。そして、表示制御部146は、表示オブジェクト決定部144により決定されたキャラクタ画像を、その決定に応じた空席に重畳して表示装置30、40に表示させる。
ステップS514において、表示制御部146は、車両1の内部の座席以外の位置にキャラクタを重畳して表示装置30、40に表示させる。具体的には、表示オブジェクト決定部144は、車両1の内部の座席以外の位置にキャラクタ画像を配置することを決定する。そして、表示制御部146は、表示オブジェクト決定部144により決定されたキャラクタ画像を、その決定に応じた位置に重畳して表示装置30、40に表示させる。
ステップS515において、表示オブジェクト決定部144は、車両システム110から取得された内部情報に基づいて、車両1の内部に変化があったか否かを判定する。例えば、撮像装置10により生成された車内の画像に基づいて、車両1の各座席に座っている乗員の姿勢が変化した場合、車両1の各座席に座っている乗員の声や会話が変化した場合に、車両1の内部に変化があったと判定することができる。
ステップS516において、表示制御部146は、車両1の内部に変化に基づいて、表示装置30、40に表示させるキャラクタの表示態様を変更する。具体的には、表示制御部146は、表示オブジェクト決定部144により決定されたキャラクタの画像を表示装置30、40に表示させる。
[表示モードの切替時に切替演出を実行する例]
以上では、車内表示モードから車外表示モードへの切替時には、車外表示モード切替画面360(図7(B)参照)を一時的に表示させ、車外表示モードから車内表示モードへの切替時には、車内表示モード切替画面310(図7(A)参照)を一時的に表示させる例を示した。ここで、表示モードの切替時には、キャラクタを用いた所定の演出を行うことにより、キャラクタに対する乗員の親近感を向上させ、乗車時におけるユーザ体験をさらに向上させることができると考えられる。そこで、以下では、表示モードの切替時には、キャラクタを用いた所定の切替演出を行う例を示す。
以上では、車内表示モードから車外表示モードへの切替時には、車外表示モード切替画面360(図7(B)参照)を一時的に表示させ、車外表示モードから車内表示モードへの切替時には、車内表示モード切替画面310(図7(A)参照)を一時的に表示させる例を示した。ここで、表示モードの切替時には、キャラクタを用いた所定の演出を行うことにより、キャラクタに対する乗員の親近感を向上させ、乗車時におけるユーザ体験をさらに向上させることができると考えられる。そこで、以下では、表示モードの切替時には、キャラクタを用いた所定の切替演出を行う例を示す。
図9は、表示制御装置100における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この表示制御処理は、図8に示す表示制御処理の変形例であるため、図8と共通する部分には同一の符号を付し、図8と異なる点を中心にして説明する。
ステップS521において、表示制御部146は、車内表示モードから車外表示モードに切り替える際に、所定の切替演出を実行する。
ステップS522において、表示制御部146は、車外表示モードから車内表示モードに切り替える際に、所定の切替演出を実行する。
具体的には、表示オブジェクト決定部144は、表示モードを切り替える際に、キャラクタ画像及び車両画像のうちの少なくとも1つに実行させる切替演出を決定する。そして、表示制御部146は、表示オブジェクト決定部144により決定された切替演出を、キャラクタ画像及び車両画像のうちの少なくとも1つに実行させるように、キャラクタ画像及び車両画像を表示装置30、40に表示させる。
車内表示モードから車外表示モードに切り替える際の切替演出として、例えば、車内の所定位置に表示されているキャラクタが車外に歩いていき、仮想車両に乗り込むような演出を実行することができる。また、車外表示モードから車内表示モードに切り替える際の切替演出として、例えば、キャラクタが仮想車両から降りる演出を実行することができる。また、車内の画像に移動したキャラクタが座席に座ってシートベルトをする演出を実行することができる。
これらの切替演出を実行する場合に、車内画像から車外画像への切り替えについては、瞬間的に切り替えてもよく、キャラクタの動く遷移に基づいて、順次切り替えてもよい。また、キャラクタ画像の継続性は維持しつつ、キャラクタ画像の背景のみを切り替えるようにしてもよい。
[表示モードの自動切替例]
以上では、車両1の乗員の操作により表示モードを切り替える例を示した。ここで、所定条件を満たす場合には、表示モードを自動で切り替えてもよい。そこで、以下では、表示モードを自動で切り替える例を示す。
以上では、車両1の乗員の操作により表示モードを切り替える例を示した。ここで、所定条件を満たす場合には、表示モードを自動で切り替えてもよい。そこで、以下では、表示モードを自動で切り替える例を示す。
図10は、表示装置30、40に表示される画像の表示モードを自動で切り替える場合の画像の遷移例を示す図である。
図10(A)には、車両1の周囲にランドマークが存在し、かつ、そのランドマークが撮像装置20の撮像範囲に含まれる場合に、表示モードを自動で切り替える場合の遷移例を示す。なお、ランドマークは、目印や象徴となる建造物や地形である。例えば、東京タワー、京都タワー等の建造物や、富士山、琵琶湖等の地形をランドマークと称することができる。なお、図10(A)では、ランドマークとしてABCタワー423が検出された場合の例を示す。また、ランドマークの位置については、例えば、地図情報における位置に関連付けておくことが可能である。
図10(A)では、車両1の右前方にABCタワー423が検出された場合の例を示す。図10(A)に示すように、車内表示モードが設定されている場合において、車両1の周囲にABCタワー423が検出された場合には、ABCタワー423の存在を乗員に通知するため、車外表示モードが設定される。この場合には、ABCタワー423の存在を乗員に通知するための車外表示モード切替画面410が一時的に表示された後に、撮像装置20により生成された撮像画像を含む車外表示モード画面420が表示される。
なお、車両1の周囲にABCタワー423が検出され、車外表示モードが設定される前の車内表示モード画面400において、所定の切替演出を実行してもよい。例えば、車両1の周囲にABCタワー423が検出された場合には、車内表示モード画面400におけるキャラクタ画像401が何かに気づく表示態様、例えば、何かに気づく表情、何かに気づく動作を実行することができる。図10(A)では、キャラクタ画像401が何かに気づく動作として、キャラクタ画像401の付近に電球画像402が表示される例を示す。
車外表示モード画面420では、ABCタワー423を乗員に通知するための演出がキャラクタ画像421及び車両画像422のうちの少なくとも1つにより実行される。例えば、ABCタワー423を指で指し示す表示態様のキャラクタ画像421を表示させるとともに、キャラクタ画像421が「ABCタワーだよ」と発していることを表現する吹出画像424を表示させることができる。また、例えば、車両画像422から出る光がABCタワー423を指し示す表示態様としてもよい。また、この切替演出では、撮像画像におけるABCタワー423の位置を示すマーカ標識425や矢印標識426を表示させてもよい。
図10(B)には、本実施形態における表示制御処理を実行可能な表示制御装置を備える他の車両が車両1の周囲に存在し、かつ、その車両が撮像装置20の撮像範囲に含まれる場合に、表示モードを自動で切り替える場合の遷移例を示す。なお、ここで示す他の車両は、図5乃至図7に示すように、キャラクタ画像を含む車内表示モード画面や、キャラクタ画像及び車両画像を含む車外表示モード画面を表示装置に表示することが可能な車両である。また、図10(B)では、他の車両として車両453が検出された場合の例を示す。
また、図10(B)では、本実施形態における表示制御処理を実行可能な表示制御装置を備える各車両には、それぞれ異なる仮想オブジェクトが割り当てられる例を示す。なお、各車両に割り当てられる仮想オブジェクトについては、外部装置、例えば管理サーバ70により管理される。また、これらの各車両は、車車間通信に基づいて、他の車両の位置を把握可能である。なお、これらの各車両は、自車の位置情報を外部装置、例えば管理サーバ70に順次送信し、必要に応じて外部装置から他の車両の位置情報を取得することにより、他の車両の位置を把握可能である。また、これらの各車両は、車車間通信を利用して、または、外部装置から、他の車両に割り当てられている仮想オブジェクトに関する情報をダウンロードして表示することが可能である。
図10(B)では、車両1の前方に車両453が検出された場合の例を示す。図10(B)に示すように、車内表示モードが設定されている場合において、車両1の周囲に車両453が検出された場合には、車両453の存在を乗員に通知するため、車外表示モードが設定される。この場合には、車両453の存在を乗員に通知するための車外表示モード切替画面440が一時的に表示された後に、撮像装置20により生成された撮像画像を含む車外表示モード画面450が表示される。
なお、図10(A)に示す例と同様に、車両1の周囲に車両453が検出され、車外表示モードが設定される前の車内表示モード画面430において、所定の切替演出を実行してもよい。図10(B)では、キャラクタ画像431が何かに気づく動作として、キャラクタ画像431の右手で外を指し示すような動作と、「何か外にあるよ」とメッセージを発する動作(吹出画像433)とを行うとともに、電球画像432が表示される例を示す。
車外表示モード画面450では、車両453を乗員に通知するための演出がキャラクタ画像451及び車両画像452のうちの少なくとも1つにより実行される。例えば、車両453を指で指し示す表示態様のキャラクタ画像451を表示させるとともに、キャラクタ画像451が「仲間がいるよ」と発していることを表現する吹出画像454を表示させることができる。また、例えば、車両画像422から出る光が車両453を指し示す表示態様としてもよい。また、この切替演出では、画像における車両453の位置を示すマーカ標識457や矢印標識455を表示させてもよい。
また、車外表示モード画面450では、車両453に割り当てられている仮想オブジェクト(キャラクタ画像456)を車両453に関連付けて表示させる。例えば、車両453の屋根にキャラクタ画像456が乗っているような表示とすることができる。
このように、車両1と同じ表示制御装置を備える他の車両が車両1の周囲に出現する毎に、車両1の乗員は、他の車両に割り当てられている仮想オブジェクトを他の車両に関連付けて見ることができる。これにより、自分の車両1に割り当てられた仮想オブジェクトとともに、他の車両に割り当てられた仮想オブジェクトを楽しむことができる。これにより、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の面白みをさらに向上させることができ、ユーザ体験の向上を図ることができる。
[特定物体の検出例]
図11は、車両1の周囲に存在する特定物体を検出する場合の検出方法の一例を示す図である。特定物体は、例えば、上述したランドマークや、本実施形態における表示制御処理を実行可能な表示制御装置を備える他の車両である。また、図11では、矢印AW1方向に進行する車両1の周囲に存在する特定物体を検出する例を示す。
図11は、車両1の周囲に存在する特定物体を検出する場合の検出方法の一例を示す図である。特定物体は、例えば、上述したランドマークや、本実施形態における表示制御処理を実行可能な表示制御装置を備える他の車両である。また、図11では、矢印AW1方向に進行する車両1の周囲に存在する特定物体を検出する例を示す。
最初に、地上に固定されている特定物体を検出する場合について説明する。この場合には、特定物体に関する特定物体情報が関連付けられている地図情報と、車両システム110の位置情報取得部により取得された車両1の位置情報とに基づいて、車両1の周囲に存在する特定物体を検出することができる。なお、位置情報取得部は、車両1が存在する位置に関する位置情報を取得するものである。例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)を利用して位置情報を取得するGNSS受信機により実現できる。また、その位置情報には、GNSS信号の受信時における緯度、経度、高度等の位置に関する各データが含まれる。また、他の位置情報の取得方法により位置情報を取得してもよい。例えば、周囲に存在するアクセスポイントや基地局からの情報を用いて位置情報を導き出してもよい。また、例えば、ナビゲーション装置による位置推定技術を用いて位置情報を導き出してもよい。
また、特定物体情報が関連付けられている地図情報については、記憶部150に記憶させて用いてもよく、外部機器、例えば地図サーバから取得して用いてもよい。
表示モード判定部142は、車両システム110から取得された車両1の位置情報と、記憶部150に記憶されている地図情報とに基づいて、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内に特定物体が存在するか否かを判定する。ここで、所定範囲PR1は、実験データ等で適宜設定可能である。例えば、半径R1を数十m乃至数kmとする円形を所定範囲PR1とすることができる。
次に、表示モード判定部142は、車両システム110から取得された車両1の位置情報と、記憶部150に記憶されている地図情報とに基づいて、検出された特定物体が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれるか否かを判定する。ここで、撮像範囲IR1は、車両1の進行方向と、撮像装置20の水平方向の撮像範囲(画角)とに基づいて設定可能である。
そして、表示モード判定部142は、所定範囲PR1内に特定物体が存在し、かつ、その特定物体が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれる場合には、車内表示モードから車外表示モードに切り替えると判定する。
例えば、図11に示す例では、車両1の周囲に特定物体LM1乃至LM5が存在する場合を想定する。なお、特定物体LM1乃至LM3は、所定範囲PR1内に存在するが、特定物体LM4、LM5は、所定範囲PR1外に存在するものとする。また、特定物体LM1、LM5は、撮像範囲IR1内に存在するが、特定物体LM2乃至LM4は、撮像範囲IR1外に存在するものとする。この場合には、所定範囲PR1内に特定物体LM1が存在し、かつ、特定物体LM1が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれるため、表示モード判定部142は、車内表示モードから車外表示モードに切り替えると判定する。
この場合には、表示オブジェクト決定部144及び表示制御部146は、表示モード判定部142により検出された特定物体LM1に関する各種情報、例えば位置情報及び画像情報を記憶部150から取得する。そして、表示オブジェクト決定部144は、特定物体LM1に関する各種情報に基づいて、撮像装置20により生成された撮像画像に含まれる特定物体LM1を乗員に通知するための演出を車両画像や物体画像に実行させる。例えば、図10(A)に示すように、ABCタワー423を指し示す表示態様としてのキャラクタ画像421と、キャラクタ画像421からの吹出画像424とを表示させることができる。
また、表示制御部146は、特定物体LM1に関する各種情報に基づいて、撮像装置20により生成された撮像画像において、特定物体LM1に関する各種の演出を実行させることができる。例えば、図10(A)に示すように、ABCタワー423の位置を示すマーカ標識425や矢印標識426を表示させることができる。
なお、以上では、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内に特定物体が存在し、かつ、その特定物体が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれる場合に、車内表示モードから車外表示モードに切り替えることを判定する例を示した。ただし、車両1が走行する道路と、車両1の進行方向と、撮像装置20の撮像範囲との関係を予め地図情報に記憶しておき、その地図情報に基づいて、その判定を行うようにしてもよい。
例えば、道路Aと、進行方向AW1と、所定位置Bと、特定物体LM1とを関連付けて地図情報に格納しておく。そして、道路Aにおいて車両1が矢印AW1方向に走行している場合に、道路Aにおける所定位置Bを通過したことを条件に、表示モード判定部142は、所定範囲PR1内に特定物体LM1が存在し、かつ、特定物体LM1が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれると判定してもよい。この場合には、表示モード判定部142は、車内表示モードから車外表示モードに切り替えると判定する。
次に、地上を移動する特定物体、例えば、車両1と同じ表示制御装置を備える他の車両を検出する場合について説明する。この場合には、他の車両の位置情報と、車両システム110の位置情報取得部により取得された車両1の位置情報とに基づいて、車両1の周囲に存在する他の車両を検出することができる。ここで、他の車両の位置については、各種の位置推定処理により取得可能である。この位置推定処理は、例えば、撮像装置20により生成された撮像画像に含まれる他の車両の画像を用いた位置推定処理、車両システム110が備える各センサ、例えば、LIDAR、ソナーを用いた位置推定処理、通信部160を介して管理サーバ70から取得可能な他の車両の位置情報を用いた位置推定処理、車車間通信を利用した位置推定処理である。
表示モード判定部142は、上述した位置推定処理に基づいて、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内に他の車両が存在するか否かを判定する。
次に、表示モード判定部142は、車両1の位置を基準とする他の車両の位置と、車両1の位置を基準とする他の車両の方向と、撮像装置20の撮像範囲IR1とに基づいて、他の車両が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれるか否かを判定する。
そして、表示モード判定部142は、所定範囲PR1内に他の車両が存在し、かつ、その車両が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれる場合には、車内表示モードから車外表示モードに切り替えると判定する。
この場合には、表示オブジェクト決定部144及び表示制御部146は、表示モード判定部142により検出された他の車両に関する各種情報、例えば位置情報及び画像情報を取得する。そして、表示オブジェクト決定部144は、他の車両に関する各種情報に基づいて、撮像装置20により生成された撮像画像に含まれる他の車両を乗員に通知するための演出を車両画像や物体画像に実行させる。例えば、図10(B)に示すように、車両453を指し示す表示態様としてのキャラクタ画像451と、キャラクタ画像451からの吹出画像454とを表示させることができる。
また、表示制御部146は、他の車両に関する各種情報に基づいて、撮像装置20により生成された撮像画像において、他の車両に関する各種の演出を実行させることができる。例えば、図10(B)に示すように、車両453の位置を示すマーカ標識457や矢印標識455を表示させ、車両453に割り当てられているキャラクタ画像456を車両453に関連付けて表示させることができる。
以上では、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内に特定物体が存在し、かつ、その特定物体が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれる場合に、車内表示モードから車外表示モードに切り替えることを判定する例を示した。ただし、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内に特定物体が存在するが、その特定物体が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれない場合でも、車内表示モードから車外表示モードに自動で切り替えてもよい。この場合には、車外画像には表示されていないが、特定物体が近くに存在する旨を、音声情報、キャラクタ画像、車両画像等を用いて乗員に通知してもよい。
ここで、撮像装置20が車両1の全方向を撮像できる360度カメラである場合を想定する。この場合には、表示装置30、40に表示される車外画像の撮像範囲を所定範囲PR1内に存在する特定物体の方向に切り替えることにより対応可能である。また、撮像装置20が左右方向及び上下方向の少なくとも一方に可動可能な可動式カメラである場合を想定する。この場合には、表示装置30、40に表示される車外画像の撮像範囲に、所定範囲PR1内に存在する特定物体が含まれるように、可動式カメラを駆動させることにより対応可能である。
なお、車両1の周囲に存在する特定物体を検出する検出方法として、他の物体検出技術を用いてもよい。例えば、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を利用して、車両1の周囲に存在する特定物体を検出してもよい。例えば、車両1に乗車する乗員の数と、道路における車両1の走行位置と、表示モードの切替タイミングと、撮像装置20により生成された撮像画像とを予め学習しておき、この学習データを特定物体の検出に用いることができる。例えば、表示モードの切替操作が行われた際の撮像画像に含まれる物体について、その学習データを用いて、特定物体の有無を判定するための評価値を算出し、その評価値に基づいて、特定物体の有無を判定することができる。なお、学習データについては、実験等により適宜設定可能である。
[表示制御装置の動作例]
図12は、表示制御装置100における表示モード切替処理の一例を示すフローチャートである。なお、この表示モード切替処理は、記憶部150に記憶されているプログラムに基づいてコントローラ140により実行される。また、この表示モード切替処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この表示モード切替処理では、図10、図11を適宜参照して説明する。
図12は、表示制御装置100における表示モード切替処理の一例を示すフローチャートである。なお、この表示モード切替処理は、記憶部150に記憶されているプログラムに基づいてコントローラ140により実行される。また、この表示モード切替処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この表示モード切替処理では、図10、図11を適宜参照して説明する。
ステップS531において、表示モード判定部142は、車両1の乗員により表示モード切替操作がされたか否かを判定する。表示モード切替操作がされた場合には、ステップS532に進む。一方、表示モード切替操作がされていない場合には、ステップS533に進む。
ステップS532において、表示モード判定部142は、車両1の乗員による表示モード切替操作に応じた表示モードを設定する。
ステップS533において、表示モード判定部142は、車内表示モードが設定されているか否かを判定する。車内表示モードが設定されている場合には、ステップS534に進む。一方、車内表示モードが設定されていない場合には、表示モード切替処理の動作を終了する。
ステップS534において、表示モード判定部142は、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内にランドマークが存在するか否かを判定する。所定範囲PR1内にランドマークが存在する場合には、ステップS535に進む。一方、所定範囲PR1内にランドマークが存在しない場合には、表示モード切替処理の動作を終了する。
ステップS535において、表示モード判定部142は、所定範囲PR1内に存在するランドマークが撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれるか否かを判定する。そのランドマークが撮像範囲IR1に含まれる場合には、ステップS538に進む。一方、そのランドマークが撮像範囲IR1に含まれない場合には、ステップS536に進む。
ステップS536において、表示モード判定部142は、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内に、車両1と同じ表示制御装置を備える他の車両が存在するか否かを判定する。所定範囲PR1内に他の車両が存在する場合には、ステップS537に進む。一方、所定範囲PR1内に他の車両が存在しない場合には、表示モード切替処理の動作を終了する。
ステップS537において、表示モード判定部142は、所定範囲PR1内に存在する他の車両が撮像装置20の撮像範囲IR1に含まれるか否かを判定する。その車両が撮像範囲IR1に含まれる場合には、ステップS538に進む。一方、その車両が撮像範囲IR1に含まれない場合には、表示モード切替処理の動作を終了する。
ステップS538において、表示モード判定部142は、車外表示モードを設定する。
以上では、車内表示モードが設定されている場合に、車内表示モードから車外表示モードに自動で切り替える場合の例を示した。ただし、車外表示モードが設定されている場合に、車外表示モードから車内表示モードに自動で切り替えてもよい。例えば、車内の環境に所定の変化が生じた場合に、車外表示モードから車内表示モードに自動で切り替えることができる。例えば、車両1の乗員の声の音量が基準値以上となった場合、また乗員の笑い声が検出された場合に、車内の環境に所定の変化が生じたと判定することができる。なお、笑い声については、公知の音解析技術を用いて判定可能である。さらに、車両1の乗員の表情として所定の顔、例えば笑顔、怒った顔が検出された場合に、車内の環境に所定の変化が生じたと判定することができる。
さらに、他の条件に基づいて、表示モードの自動切替を実行してもよい。例えば、所定時間以上、表示モードの切り替えが実行されていない場合に、他の表示モードに自動で切り替えてもよい。これにより、車外画像を長時間見ていた乗員に、車内画像を見る機会を提供することができる。一方、車内画像を長時間見ていた乗員に、車外画像を見る機会を提供することができる。これらにより、乗員の気分を適宜切り替えて、心地よい車両空間を提供することができる。
また、表示モードの自動切替タイミングを判定する判定方法として、他の判定方法を用いてもよい。例えば、人工知能を利用して、表示モードの自動切替タイミングを判定してもよい。例えば、車両1に乗車する乗員の数と、道路における車両1の走行位置と、表示モードの切替タイミングとを予め学習しておき、この学習データを表示モードの自動切替タイミングの判定に用いることができる。なお、学習データについては、実験等により適宜設定可能である。
なお、本実施形態では、助手席8側に表示装置30を設ける例を示したが、他の表示媒体を用いてもよい。例えば、ウインドシールド4が、車両1のHUD(Head Up Display)の表示媒体として機能する場合には、ウインドシールド4におけるHUD表示部に、上述した各表示をすることができる。
このように、本実施形態では、車両1に設置されている撮像装置10、20を用いて、車内及び車外の被写体を撮像して、車内及び車外のうちの少なくとも1つの撮像画像を表示装置30、40に表示することができる。この場合に、その撮像画像に仮想オブジェクト、例えばキャラクタ画像や車両画像を重畳して表示することができる。すなわち、車両1における異なる向きの撮像画像におけるキャラクタ等の演出を実行することによりユーザ体験を向上させることができる。言い換えると、車内及び車外の撮像画像に同一のキャラクタ等を重畳して表示することにより、キャラクタが車内の乗員と一緒に移動しているという面白味のある演出を実行することができる。これにより、車内、車外等の複数の空間が存在する車両1について、これらの空間を活かした車両1におけるユーザ体験の向上を図るための演出を実行することができる。すなわち、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の乗車時の面白みを向上させ、快適な車両空間を提供することができる。
また、本実施形態によれば、乗員が乗車している車両1と仮想オブジェクトが一緒に走行している演出と、一緒に同乗している演出とを、仮想オブジェクトの向きを適切に設定することで、車内の乗員と仮想オブジェクトとが一体になって移動しているというユーザ体験を実現することができる。これにより、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の乗車時の面白みを向上させ、快適な車両空間を提供することができる。
例えば、車両1がシェアカーであり、車両1を利用して旅行をする場合を想定する。この場合には、表示装置30、40にキャラクタ画像や車両画像を表示することにより、車両1に乗車した乗員は、そのキャラクタが車両1に一緒に乗車しているという疑似体験をすることができる。例えば、キャラクタを仮想車両に乗せる画像を表示することで、そのキャラクタが車両1と一緒に走っているという感覚を高めることができる。また、車両1の乗員は、キャラクタと一緒に旅行しているような疑似体験をすることができる。これにより、表示装置30、40に表示されるキャラクタに愛着が沸き、次回もシェアカーに乗りたいという動機付けになる。
なお、本実施形態では、表示制御処理及び表示モード判定処理を表示制御装置100において実行する例を示したが、それらの各処理の全部または一部を他の機器において実行してもよい。この場合には、それらの各処理の一部を実行する各機器により車両1の表示制御システムが構成される。例えば、車両1の内部の乗員により使用されている電子機器80(図3参照)、インターネット等の所定のネットワークを介して接続可能なサーバ等の各種情報処理装置、各種電子機器を用いて表示制御処理及び表示モード判定処理の少なくとも一部を実行させることができる。
また、表示制御装置100の機能を実行可能な車両1の表示制御システムの一部(または全部)については、インターネット等の所定のネットワークを介して提供可能なアプリケーションにより提供されてもよい。このアプリケーションは、例えばSaaS(Software as a Service)である。
なお、本実施形態で示した各処理は、各処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムに基づいて実行されるものである。このため、本実施形態は、それらの各処理を実行する機能を実現するプログラム、そのプログラムを記憶する記録媒体の実施形態としても把握することができる。例えば、表示制御装置に新機能を追加するためのアップデート処理により、そのプログラムを表示制御装置の記憶装置に記憶させることができる。これにより、そのアップデートされた表示制御装置に本実施形態で示した各処理を実施させることが可能となる。
[本実施形態の構成及び効果]
本実施形態に係る車両1の表示制御方法は、車両1に搭載されている表示装置30、40を制御する表示制御方法である。この表示制御方法は、車両1の外部を撮像した第1撮像画像に、前後を特定可能な形態を備える仮想オブジェクトを重畳して表示する車外表示モード(第1の表示モードの一例)と、車両1の内部を撮像した第2撮像画像に、車外表示モード(第1の表示モードの一例)とは異なる表示態様の仮想オブジェクトを重畳して表示する車内表示モードと、を切り替える切替処理(ステップS501、S531乃至S538)と、車外表示モードでは、車両1が前進する方向に仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させ、車内表示モードでは、車両1の内部における座席の前部の向きに仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させる表示制御処理(ステップS502乃至S506、S509乃至S516、S521、S522)とを含む。
本実施形態に係る車両1の表示制御方法は、車両1に搭載されている表示装置30、40を制御する表示制御方法である。この表示制御方法は、車両1の外部を撮像した第1撮像画像に、前後を特定可能な形態を備える仮想オブジェクトを重畳して表示する車外表示モード(第1の表示モードの一例)と、車両1の内部を撮像した第2撮像画像に、車外表示モード(第1の表示モードの一例)とは異なる表示態様の仮想オブジェクトを重畳して表示する車内表示モードと、を切り替える切替処理(ステップS501、S531乃至S538)と、車外表示モードでは、車両1が前進する方向に仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させ、車内表示モードでは、車両1の内部における座席の前部の向きに仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させる表示制御処理(ステップS502乃至S506、S509乃至S516、S521、S522)とを含む。
この構成によれば、乗員が乗車している車両1と仮想オブジェクトが一緒に走行している演出(車外表示モード)と、一緒に同乗している演出(車内表示モード)とを、仮想オブジェクトの向きを適切に設定することで実現できる。これにより、車内の乗員と仮想オブジェクトとが一体になって移動しているというユーザ体験を実現することができる。また、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の乗車時の面白みを向上させ、快適な車両空間を提供することができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、表示制御処理(ステップS505、S506、S513、S514、S516)は、車内表示モード(第2の表示モードの一例)では、仮想車両に乗車することが可能な物体を表す物体画像を仮想オブジェクトとして表示させ、車外表示モード(第1の表示モードの一例)では、仮想車両を表す車両画像に物体画像を乗車させた合成画像を仮想オブジェクトとして表示させる。例えば、図5に示すように、仮想車両を表す車両画像212、222、232にキャラクタ画像211、221、231を乗車させた合成画像を仮想オブジェクトとして表示させることができる。また、図6に示すように、仮想車両に乗車することが可能な物体を表すキャラクタ画像261、271、281を仮想オブジェクトとして表示させることができる。
この構成によれば、乗員が乗車している車両1と車両画像212、222、232及びキャラクタ画像211、221、231が一緒に走行している演出(車外表示モード)と、キャラクタ画像261、271、281が一緒に同乗している演出(車内表示モード)とを実現できる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、車両1の制御信号を取得する取得処理(ステップS502)をさらに含み、表示制御処理(ステップS506)は、車外表示モード(第1の表示モードの一例)では、車両画像及び物体画像の一部または全部の表示態様を車両1の制御信号に基づいて変化させる。例えば、図7(C)に示すように、車両1が後進している場合には、車両画像382に乗車しているキャラクタが後ろを振り向く態様のキャラクタ画像381を仮想オブジェクトとして表示させることができる。
この構成によれば、車両1の動きに応じて、車両画像及び物体画像の一部または全部の表示態様を変化させることができるため、車両1の動きに対応した車両画像及び物体画像の変化を車両1の乗員が楽しむことができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、物体画像は、顔及び体を備える物体を模したキャラクタ画像であり、表示制御処理(ステップS506)は、車外表示モード(第1の表示モードの一例)では、車両1の制御信号に基づいて、顔及び体のうちの少なくとも一部が車両1の進行方向に向くように、キャラクタ画像の表示態様を変更する。例えば、図7(C)に示すように、車両1が後進している場合には、車両画像382に乗車しているキャラクタの顔が車両1の進行方向(後ろ)を向くように、キャラクタ画像381を仮想オブジェクトとして表示させることができる。
この構成によれば、車両1の乗員に親しみがわくと考えられるキャラクタを表示することができ、車両1の動きに応じて、顔や体を車両1の進行方向に向ける演出を実現できるため、そのキャラクタの変化を車両1の乗員が楽しむことができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、表示制御処理(ステップS513)は、車内表示モード(第2の表示モードの一例)では、第2撮像画像における座席上に仮想オブジェクトを配置する。例えば、図6に示す画像270のように、空席の助手席8上にキャラクタ画像271を配置することができる。
この構成によれば、車両1の空席にキャラクタを座らせるように表示することにより、一緒に同乗している感じをさらに高めた演出とすることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、座席のうち乗員が着座していない空席を検出する検出処理(ステップS512)をさらに含み、表示制御処理(ステップS513、S514)は、車内表示モード(第2の表示モードの一例)では、第2撮像画像における座席に空席が存在する場合には、その空席に重畳するように仮想オブジェクトを配置し、第2撮像画像における座席に空席が存在しない場合には、第2撮像画像における座席に着座している乗員に重畳するように仮想オブジェクトを配置する。
この構成によれば、車両1に空席が存在するか否かに応じて仮想オブジェクトを異なる配置とすることができ、車内の撮像画像を見る乗員の面白みを向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、表示制御処理(ステップS514)は、車内表示モード(第2の表示モードの一例)では、第2撮像画像における運転手の顔に重畳するように仮想オブジェクトを配置する。例えば、図6に示す画像260のように、運転手U1の顔の一部にキャラクタ画像261を重畳して表示することができる。
この構成によれば、運転手の顔に仮想オブジェクトを配置するという意外性のある演出とすることができ、車内の撮像画像を見る乗員の面白みをさらに向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、表示制御処理(ステップS521、S522)は、車外表示モード(第1の表示モードの一例)から車内表示モード(第2の表示モードの一例)への切替時、または、車内表示モードから車外表示モードへの切替時において、仮想オブジェクトを用いて所定の切替演出を実行する。
この構成によれば、表示モードの切替時にも、仮想オブジェクトを用いた演出をすることができ、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の面白みをさらに向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、表示制御処理(ステップS521、S522)は、車外表示モード(第1の表示モードの一例)から車内表示モード(第2の表示モードの一例)への切替時において、物体画像が車両画像から降りるように、物体画像及び車両画像の表示態様を順次変更する切替演出を実行し、車内表示モードから車外表示モードへの切替時において、物体画像が車両画像に乗り込むように、物体画像及び車両画像の表示態様を順次変更する切替演出を実行する。
この構成によれば、表示モードの切替時には、その切替に応じた、仮想オブジェクトを用いた切替演出をすることができ、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の面白みをさらに向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、表示制御処理(ステップS522)は、車外表示モード(第1の表示モードの一例)から車内表示モード(第2の表示モードの一例)への切替時において、第2撮像画像における座席のうち乗員が着座していない空席に物体画像を移動させ、その空席において、物体画像がシートベルトをするように、物体画像の表示態様を順次変更する切替演出を実行する。
この構成によれば、表示モードの切替時には、物体画像がシートベルトをするという意外性のある切替演出をすることができ、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の面白みをさらに向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、切替処理(ステップS531乃至S538)は、車内表示モード(第2の表示モードの一例)が設定されている場合において、車両1の周囲において車両1の位置を基準とする所定範囲PR1内に特定物体が存在するときには、車内表示モーから車外表示モード(第1の表示モードの一例)に切り替える。
この構成によれば、車内の撮像画像を見ていた乗員に、特定物体が存在する車外を認識させることができ、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の面白みをさらに向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、特定物体は、地上に存在するランドマークであり、切替処理(ステップS534、S535、S538)は、所定範囲PR1内にランドマークが存在し、かつ、そのランドマークが第1撮像画像の撮像範囲IR1に含まれると判定された場合に、車内表示モード(第2の表示モードの一例)から車外表示モード(第1の表示モードの一例)に切り替え、表示制御処理(ステップS521、S505)は、その切替処理でランドマークの存在により車内表示モードから車外表示モードに切り替えられた場合には、第1撮像画像に含まれるランドマークを乗員に通知するための演出を仮想オブジェクトに実行させる。例えば、図10(A)に示すように、ABCタワー423を指で指し示す表示態様のキャラクタ画像421と、キャラクタ画像421が発する「ABCタワーだよ」の吹出画像424とを表示させる演出を実行することができる。
この構成によれば、車両1の周囲に存在するランドマークを、仮想オブジェクトを用いて通知する演出をすることができ、車両1が走行する周辺のランドマークに興味がある乗員の楽しみを向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両1の表示制御方法では、特定物体は、上述した表示制御処理を実行可能な他の車両であり、切替処理(ステップS536乃至S538)は、所定範囲PR1内に他の車両が存在し、かつ、他の車両が第1撮像画像の撮像範囲に含まれると判定された場合に、車内表示モード(第2の表示モードの一例)から車外表示モード(第1の表示モードの一例)に切り替え、表示制御処理(ステップS521、S505)は、その切替処理で他の車両の存在により車内表示モードから車外表示モードに切り替えられた場合には、第1撮像画像に含まれる他の車両を乗員に通知するための演出を仮想オブジェクトに実行させるとともに、他の車両に割り当てられている仮想オブジェクトを他の車両に関連付けて表示させる。例えば、図10(B)に示すように、車両453を指で指し示す表示態様のキャラクタ画像451と、キャラクタ画像451が発する「仲間がいるよ」の吹出画像454とを表示させる演出を実行することができる。また、車両453の屋根にキャラクタ画像456が乗っているような演出をすることができる。
この構成によれば、車両1の周囲に存在する他の車両を、仮想オブジェクトを用いて通知する演出をすることができる。また、他の車両に割り当てられている仮想オブジェクトを他の車両に関連付けて表示させることができるため、各車両の仮想オブジェクトに興味がある乗員の楽しみを向上させることができる。
また、表示制御装置100は、車両1に搭載されている表示装置30、40を制御する表示制御装置である。表示制御装置100は、車両1の外部を撮像した第1撮像画像に、前後を特定可能な形態を備える仮想オブジェクトを重畳して表示する車外表示モード(第1の表示モードの一例)と、車両1の内部を撮像した第2撮像画像に、車外表示モード(第1の表示モードの一例)とは異なる表示態様の仮想オブジェクトを重畳して表示する車内表示モードとを切り替える表示モード切替部143と、車外表示モードでは、車両1が前進する方向に仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させ、車内表示モード(第2の表示モードの一例)では、車両1の内部における座席の前部の向きに仮想オブジェクトの前部が向くように仮想オブジェクトを表示させる表示制御部146とを備える。
この構成によれば、乗員が乗車している車両1と仮想オブジェクトが一緒に走行している演出(車外表示モード)と、一緒に同乗している演出(車内表示モード)とを、仮想オブジェクトの向きを適切に設定することで実現できる。これにより、車内の乗員と仮想オブジェクトとが一体になって移動しているというユーザ体験を実現することができる。また、車内及び車外の撮像画像を見る乗員の乗車時の面白みを向上させ、快適な車両空間を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1 車両、2 ダッシュボード、3 ハンドル、4 ウインドシールド、5 バックミラー、6 カーナビゲーション装置、7 運転席、8 助手席、10、20 撮像装置、11、12 後部座席、30、40 表示装置、50 車両管理システム、60 ネットワーク、70 管理サーバ、71 通信部、72 制御部、73 記憶部、80 電子機器、100 表示制御装置、110 車両システム、120 UI部、130 画像取得部、140 コントローラ、141 乗員認識部、142 表示モード判定部、143 表示モード切替部、144 表示オブジェクト決定部、145 撮影制御部、146 表示制御部、150 記憶部、160 通信部
Claims (14)
- 車両に搭載されている表示装置を制御する表示制御方法であって、
車両の外部を撮像した第1撮像画像に、前後を特定可能な形態を備える仮想オブジェクトを重畳して表示する第1の表示モードと、前記車両の内部を撮像した第2撮像画像に、前記第1の表示モードとは異なる表示態様の前記仮想オブジェクトを重畳して表示する第2の表示モードと、を切り替える切替処理と、
前記第1の表示モードでは、前記車両が前進する方向に前記仮想オブジェクトの前部が向くように前記仮想オブジェクトを表示させ、前記第2の表示モードでは、前記車両の内部における座席の前部の向きに前記仮想オブジェクトの前部が向くように前記仮想オブジェクトを表示させる表示制御処理と、を含む、
表示制御方法。 - 請求項1に記載の表示制御方法であって、
前記表示制御処理は、前記第2の表示モードでは、仮想車両に乗車することが可能な物体を表す物体画像を前記仮想オブジェクトとして表示させ、前記第1の表示モードでは、前記仮想車両を表す車両画像に前記物体画像を乗車させた合成画像を前記仮想オブジェクトとして表示させる、
表示制御方法。 - 請求項2に記載の表示制御方法であって、
前記車両の制御信号を取得する取得処理をさらに含み、
前記表示制御処理は、前記第1の表示モードでは、前記車両画像及び前記物体画像の一部または全部の表示態様を前記車両の制御信号に基づいて変化させる、
表示制御方法。 - 請求項3に記載の表示制御方法であって、
前記物体画像は、顔及び体を備える物体を模したキャラクタ画像であり、
前記表示制御処理は、前記第1の表示モードでは、前記車両の制御信号に基づいて、前記顔及び体のうちの少なくとも一部が前記車両の進行方向に向くように、前記キャラクタ画像の表示態様を変更する、
表示制御方法。 - 請求項1から4の何れかに記載の表示制御方法であって、
前記表示制御処理は、前記第2の表示モードでは、前記第2撮像画像における前記座席上に前記仮想オブジェクトを配置する、
表示制御方法。 - 請求項5に記載の表示制御方法であって、
前記座席のうち乗員が着座していない空席を検出する検出処理をさらに含み、
前記表示制御処理は、前記第2の表示モードでは、前記第2撮像画像における前記座席に空席が存在する場合には、当該空席に重畳するように前記仮想オブジェクトを配置し、前記第2撮像画像における前記座席に空席が存在しない場合には、前記第2撮像画像における前記座席に着座している乗員に重畳するように前記仮想オブジェクトを配置する、
表示制御方法。 - 請求項1から4の何れかに記載の表示制御方法であって、
前記表示制御処理は、前記第2の表示モードでは、前記第2撮像画像における運転手の顔に重畳するように前記仮想オブジェクトを配置する、
表示制御方法。 - 請求項1から7の何れかに記載の表示制御方法であって、
前記表示制御処理は、前記第1の表示モードから前記第2の表示モードへの切替時、または、前記第2の表示モードから前記第1の表示モードへの切替時において、前記仮想オブジェクトを用いて所定の切替演出を実行する、
表示制御方法。 - 請求項8に記載の表示制御方法であって、
前記第2の表示モードでは、仮想車両に乗車することが可能な物体を表す物体画像が前記仮想オブジェクトとして表示され、前記第1の表示モードでは、前記仮想車両を表す車両画像に前記物体画像を乗車させた合成画像が前記仮想オブジェクトとして表示され、
前記表示制御処理は、
前記第1の表示モードから前記第2の表示モードへの切替時において、前記物体画像が前記車両画像から降りるように、前記物体画像及び前記車両画像の表示態様を順次変更する演出を前記切替演出として実行し、
前記第2の表示モードから前記第1の表示モードへの切替時において、前記物体画像が前記車両画像に乗り込むように、前記物体画像及び前記車両画像の表示態様を順次変更する演出を前記切替演出として実行する、
表示制御方法。 - 請求項8に記載の表示制御方法であって、
前記第2の表示モードでは、仮想車両に乗車することが可能な物体を表す物体画像が前記仮想オブジェクトとして表示され、前記第1の表示モードでは、前記仮想車両を表す車両画像に前記物体画像を乗車させた合成画像が前記仮想オブジェクトとして表示され、
前記表示制御処理は、
前記第1の表示モードから前記第2の表示モードへの切替時において、前記第2撮像画像における前記座席のうち乗員が着座していない空席に前記物体画像を移動させ、当該空席において、前記物体画像がシートベルトをするように、前記物体画像の表示態様を順次変更する演出を前記切替演出として実行する、
表示制御方法。 - 請求項1から10の何れかに記載の表示制御方法であって、
前記切替処理は、前記第2の表示モードが設定されている場合において、前記車両の周囲において当該車両の位置を基準とする所定範囲内に特定物体が存在するときには、前記第2の表示モードから前記第1の表示モードに切り替える、
表示制御方法。 - 請求項11に記載の表示制御方法であって、
前記特定物体は、地上に存在するランドマークであり、
前記切替処理は、前記所定範囲内に前記ランドマークが存在し、かつ、当該ランドマークが前記第1撮像画像の撮像範囲に含まれると判定された場合に、前記第2の表示モードから前記第1の表示モードに切り替え、
前記表示制御処理は、前記切替処理で前記ランドマークの存在により前記第2の表示モードから前記第1の表示モードに切り替えられた場合には、前記第1撮像画像に含まれる当該ランドマークを乗員に通知するための演出を前記仮想オブジェクトに実行させる、
表示制御方法。 - 請求項11に記載の表示制御方法であって、
前記特定物体は、前記表示制御処理を実行可能な他の車両であり、
前記切替処理は、前記所定範囲内に前記他の車両が存在し、かつ、当該他の車両が前記第1撮像画像の撮像範囲に含まれると判定された場合に、前記第2の表示モードから前記第1の表示モードに切り替え、
前記表示制御処理は、前記切替処理で前記他の車両の存在により前記第2の表示モードから前記第1の表示モードに切り替えられた場合には、前記第1撮像画像に含まれる当該他の車両を乗員に通知するための演出を前記仮想オブジェクトに実行させるとともに、当該他の車両に割り当てられている前記仮想オブジェクトを当該他の車両に関連付けて表示させる、
表示制御方法。 - 車両に搭載されている表示装置を制御する表示制御装置であって、
車両の外部を撮像した第1撮像画像に、前後を特定可能な形態を備える仮想オブジェクトを重畳して表示する第1の表示モードと、前記車両の内部を撮像した第2撮像画像に、前記第1の表示モードとは異なる表示態様の前記仮想オブジェクトを重畳して表示する第2の表示モードと、を切り替える表示モード切替部と、
前記第1の表示モードでは、前記車両が前進する方向に前記仮想オブジェクトの前部が向くように前記仮想オブジェクトを表示させ、前記第2の表示モードでは、前記車両の内部における座席の前部の向きに前記仮想オブジェクトの前部が向くように前記仮想オブジェクトを表示させる表示制御部と、を備える、
表示制御装置。
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